JP2020191547A - 撮像装置、撮像装置の制御方法、プログラム - Google Patents

撮像装置、撮像装置の制御方法、プログラム Download PDF

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Fumihiro Kajimura
文裕 梶村
信行 堀江
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信行 堀江
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克彦 東
峻 川田
Shun Kawada
峻 川田
太郎 松野
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太郎 松野
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【課題】 流し撮り撮影の際に、撮影者がカメラのパンニング速度が適正かどうかを判断することが難しい場合があった。【解決手段】 撮影光学系を通過した光線が集光する撮像素子と、前記撮像素子で取得された撮像信号より主被写体の動きベクトルを検出する動きベクトル検出手段と、前記動きベクトル検出手段結果より前記撮像装置の主被写体との相対的な移動速度を検出する相対速度検出手段と音声を発することにより通知を行なう音声通知手段とを有し、前記撮像装置の露光開始前の前記相対速度検出手段の結果に応じて異なる通知音を発生することを特徴とする撮像装置。【選択図】 図1

Description

本発明は音声出力部を有する交換レンズとカメラからなる撮像装置に関する。
カメラでの撮影手法の一つとして流し撮りと呼ばれる方法がある。これは動いている被写体を撮影する際に、被写体の移動方向に合わせてカメラをパンニングさせ、遅いシャッター速度で撮影することで、背景の画像はブレさせながら、被写体はぶれずに静止しているかのような画像を得る手法である。流し撮りにおいて、撮像面上で被写体が静止しているように被写体の移動速度に対しカメラのパンニング速度を適正に調整することが必要だが、パンニング速度を適正に合わせるのは熟練技術が必要である。特許文献1ではカメラのパンニング量と露光開始前の被写体の移動量との差を検出し、露光期間中に表示手段に表示する技術が開示されている。
特開2016−111686号公報
しかしながら、上述の従来技術では、次のような課題がある。特許文献1では露光期間中に表示手段にカメラのパンニング量と露光開始前の被写体の移動量との差を表示するが、露光中に既にパンニング量が適正でない場合は、所望の流し撮り写真を得ることができない。また、画像を見てパンニング速度を確認しなくてはいけないため、撮影に集中している場合に視認が困難である。
そこで本発明は、流し撮り撮影の際に、撮影者がカメラのパンニング速度が適正かどうかを判断しやすくすることを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の撮像装置は、撮影光学系を通過した光線が集光する撮像素子と、前記撮像素子で取得された撮像信号より主被写体の動きベクトルを検出する動きベクトル検出手段と、前記動きベクトル検出手段結果より前記撮像装置の主被写体との相対的な移動速度を検出する相対速度検出手段と音声を発することにより通知を行なう音声通知手段とを有し、前記撮像装置の露光開始前の前記相対速度検出手段の結果に応じて異なる通知音を発生することを特徴とする。
本発明によれば、流し撮り撮影の際に、撮影者がカメラのパンニング速度が適正かどうかを判断しやすくなる。
(a)第1の実施形態におけるカメラを示すブロック図である。(b)第1の実施形態におけるカメラの断面模式図である。 第1の実施形態における相対速度と通知音の関係を示すグラフである。 第1の実施形態における流し撮りを説明する図である。 第1の実施形態における音声出力部の動作を示すフローチャートである。 第1の実施形態における主被写体の移動方向とパンニング方向のなす角度を示す図である。 第2の実施形態におけるカメラの背面図である。 第2の実施形態における主被写体の移動方向とパンニング方向を示す図である。 第2の実施形態における音声出力部の動作を示すフローチャートである。 第3の実施形態におけるパンニング速度とブレ補正量の関係を示すグラフである。 第3の実施形態における相対速度と通知音の関係を示すグラフである。
以下に、本発明を実施するための形態について、添付の図面を用いて詳細に説明する。
なお、以下に説明する実施の形態は、本発明の実現手段としての一例であり、本発明が適用される装置の構成や各種条件によって適宜修正又は変更されてもよい。また、各実施の形態を適宜組み合せることも可能である。
[第1の実施形態]
<撮像システム>
以下、第1の実施形態における撮像システムについて説明する。
まず、図1を用いて本発明におけるデジタル一眼カメラの構成を述べる。図1(a)は本発明における撮像装置であるデジタル一眼カメラのブロック図を図1(b)はデジタル一眼カメラの断面模式図を示している。同じ機能を有するものについては同じ番号を付してある。
図1(a)において、1はカメラを示しており、2は交換レンズを示している。カメラ1は、交換レンズ2を通過して集光された光線を受光する撮像素子11、撮像素子11で光電変換された情報から画像を生成する画像処理部12、画像情報などの情報が記録されるメモリ手段13を持つ。さらに、撮影素子11への光線の遮光・通過を制御するフォーカルプレーンシャッター14(以下、シャッター)、ユーザーの操作を認識する操作部15、画像などの表示を行う画像表示部16、通知音を発生させる音声出力部17を有する。そして、これらの制御を司るカメラシステム制御部10を有する。特に、カメラシステム制御部10に包括される通知音制御部18によって音声出力部17から発せられる音声が制御される。なお、音声出力部17が音声通知手段に相当する。また、操作部15は押下されることで撮影命令を受けるレリーズ釦を含む。
図1(b)に示すように、カメラ1は画像表示部16である背面液晶部16aと、EVF16bを有している。EVF16bは表示面方向にファインダー光学系19を有し、撮影者は接眼レンズ19a側から目視することでEVF16bの画像を確認することができる。
一方、交換レンズ2は21を光軸として光線を通過させる撮影光学系22、撮影光学系を調整するレンズ駆動手段23を持つ。さらに、撮影光学系の一部であるブレ補正レンズを光軸略直交方向に併進移動させるブレ補正機構24、カメラ1のブレを検出するブレ検出手段25、これらの制御を司るレンズシステム制御部20を有している。なお、レンズ駆動手段23はブレ補正機構24、フォーカスレンズ25、絞り26を制御する。
また、カメラ1と交換レンズ2は電気的に接続される通信手段30を介して信号のやり取りを行うことができる。
交換レンズ2の撮影光学系22及びシャッター14の開口を通過し撮像素子11で受光した光線に対し光電変換が行われ、不図示のA/D変換器により光電変換出力に対し量子化処理が行われる。画像処理部12は、内部にホワイトバランス回路、ガンマ補正回路、補間演算回路等を有しており、カメラシステム制御部10の命令を受けて、撮像素子11から取得した信号から画像データを生成する。画像処理部12で生成されたデータは、メモリ手段13で記憶される。
カメラシステム制御部10はCPU(中央演算処理装置)等を備え、交換レンズ2との通信を含むカメラ1の制御を統括する。カメラシステム制御部10は、撮像の際のタイミング信号等を生成して各部に出力する。カメラシステム制御部10は、操作部15に含まれるレリーズ釦が押下され操作指示を受け付けた場合、該指示に応じて撮像素子11の制御及び、レンズシステム制御部25へ命令信号を送信する。また、カメラ1は後述する流し撮り通知モードを含む複数の撮影モードを有しており、撮影者の操作により撮影モードが設定されている。
また、交換レンズ2の撮影光学系22はフォーカスレンズや絞りなどを有しており、レンズシステム制御部20からの命令に基づきレンズ駆動手段23により光学系の調整が行われる。
<流し撮りの動作について>
次に図2を用いて流し撮りの動作について説明する。図2(a)は流し撮り時のカメラと主被写体の動きを示した図であり、図2(b)は図2(a)で示す露光時のシャッター速度が短い場合に撮影される画像を、図2(b)は図2(a)で示す露光時のシャッター速度が長い流し撮り時に撮影される画像を示している。図2において1はカメラを、41は流し撮り時に静止させたい主被写体を、42は流してブレさせたい背景を示している。図2(a)において主被写体41は矢印51で示す方向に移動している。一方、カメラ1は矢印51と同じ方向である矢印52で示すようにパンニング動作をして主被写体41を追って撮影している。なお、本明細書におけるパンニングとは図2(a)の矢印52のように撮影者が撮影者を中心としてカメラを回転移動させる動作を指し、パンニング速度はその時の絶対的な角速度に相当する。露光時のシャッター速度が短い場合は、図2(b)で示すように主被写体41及び背景42が静止した画像を取得することができる。一方、主被写体41の速度に対しカメラ1のパンニング速度が適正である場合は、図2(c)で示すように主被写体41は静止しつつ、背景42がブレた画像を得ることができる。しかしながら、主被写体41の速度に対しカメラ1のパンニング速度が適正速度に対し速い場合や遅い場合は、図2(d)で示すような背景42だけでなく主被写体41もブレた画像となってしまう。特に習熟度が十分でない撮影者の場合は、画像表示部16を目視しながら流し撮り撮影を行なっていても、カメラ1を適正な速度でパン動作させること難しいため、所望の流し撮り画像を得ることが困難である。
そこで本発明では、露光前に取得される画像情報より主被写体41に対するカメラ1のパンニング速度が適正かどうかを音声出力部17により通知音を発することで通知し、撮影者がパンニング速度を適正な速度に調整することを容易にする。なお、本実施形態の露光時とは静止画撮影の本露光のことをさし、静止画露光前のいわゆるライブビュー表示時の予備露光と区別される。以下、この予備露光のことをライブビュー撮影と呼ぶ。なお本発明ではカメラ1の移動を回転動作であるパンニング動作を例にして説明するが、カメラ1を主被写体の移動方向に対して平行に水平移動させて撮影してもかまわない。
上述した流し撮り時におけるカメラ1の適正なパンニング速度は、主被写体の移動速度は当然のことながら主被写体までの距離、カメラ1に装着された交換レンズ2の焦点距離などによって異なる相対的なものである。なぜならば、主被写体の速度が同じであっても焦点距離や被写体の距離によって、撮像素子11の像面上での主被写体の移動速度は異なるからである。例えば、主被写体41がある速度で移動しており、同じ場所から撮影した場合でも、焦点距離が短い場合の適正なパンニング速度は、焦点距離が長い場合よりも遅くなる。なぜならば主被写体までの距離が同じであれば、焦点距離が短い方が主被写体の像倍率が小さく、主被写体の像面上での移動速度は小さくなるので、適正なパンニング速度は焦点距離が長いときに比べて遅くなる。よって、パンニング速度が適正かどうかをジャイロなどの慣性センサのみで検出することは困難である。
そこで、本実施形態では、動きベクトル検出手段で流し撮り撮影の露光前に取得される時系列画像を用いて撮像素子面上での画像の移動量、いわゆる動きベクトルを検出する。そして、検出された動きベクトルを用いて主被写体の像面上での像面移動速度を算出することで、カメラ1の主被写体との相対的な移動速度を検出することができる。主被写体の動きベクトルが0から一定量の範囲内である場合、そのままのパンニング速度を維持して流し撮り撮影の露光を行なえば、露光時の主被写体のブレがないので、適正な流し撮り画像を撮影することができる。よって、主被写体の動きベクトルが0から一定量の範囲内である、つまり検出された相対速度がある第1の速度範囲内の場合は、パンニング速度が適正であると判断する。
そして、第1の通知音を音声出力部17から発することで撮影者に適正なパンニング速度であることを知らせて、露光開始をしてもよいことを通知する。一方、主被写体の動きベクトルが一定量の範囲を超えている場合、動きベクトルの量と方向に応じてカメラ1の相対的な移動速度が速い、または遅いと判断する。そして相対速度の速さ、または遅さに応じて異なる通知音を発し、撮影者にパンニング速度が適正になるように促す。このように制御することで、撮影者は流し撮り撮影を容易に行なうことができる。なお、この動きベクトルの検出方法は公知の技術であるため詳細を割愛する。
図3は本発明における、カメラ1のパンニング動作による主被写体に対する相対移動速度と通知音の関係について説明する図である。
図3において、横軸は相対速度検出手段により検出された主被写体の移動方向の相対速度の大きさを示しており、目盛53で示す位置がパンニング速度が適正であり、像面上での被写体像が静止している状態である。右側に行くに従い相対速度が早くなり、目盛53より右側はパンニング速度が適正速度より早く、目盛53より左側はパンニング速度が適正速度より遅いことを示している。そして、縦軸は通知音の周波数を示しており、対数で軸を表現している。そして、線57、58、59はそれぞれ発生させる通知音の周波数を示しており、57が第1の通知音を、58が第2の通知音を、59は第3の通知音を示している。
上述したようにカメラ1の主被写体に対する相対速度は、動きベクトル検出結果から求められ、相対速度の量は動きベクトル量から求められる。動きベクトルの量とは動きベクトル検出手段により検出された画素数に相当する。また、相対速度が早い、または遅いは、主被写体の動きベクトルの方向とパンニングの方向によって決まる。例えば、図2(a)で示すようにカメラのパンニング方向が左から右の場合、主被写体の動きベクトルについて左側のベクトルが検出される場合は、パンニング動作による相対速度が早いことになり、右側のベクトルが検出される場合は遅いことになる。一方、カメラのパンニング方向が右から左の場合、主被写体の動きベクトルについて右側のベクトルが検出される場合は、パンニング動作による相対速度が早いことになり、右側のベクトルが検出される場合は遅いことになる。
上述したように第1の速度範囲54は適正なパンニングの相対速度の範囲の速度でパンニングをしているので、主被写体の像面上でのブレは許容範囲であり静止しているとみなせる。第1の速度範囲54は例えば主被写体の動きベクトルの量が5画素以下である状態である。また、第2の速度範囲55は第1の速度範囲より早く、第3の速度範囲56は第1の速度範囲より遅い速度を示している。第2及び第3の速度範囲は、例えば主被写体の動きベクトルの量が5画素から30画素までの状態である時などと設定される。
流し撮り撮影時の露光前のパンニング速度が適正速度を含む第1の速度範囲よりも遅く、相対速度が第3の速度範囲56に含まれる場合は、線59で示される周波数の第3の通知音が発せられる。第3の通知音の周波数は相対速度の遅れ量に応じて変化し、第3の速度範囲の最も遅い場合(範囲56の左端)は、音声出力部17から100Hzの音が発せられ、相対速度が徐々に第1の速度範囲に近づくにつれ連続的に周波数が高くなっていく。このように通知音が変化することで、撮影者は流し撮り撮影時のパンニング速度が遅いのかを視線を変更することなく認知することができ、パンニング速度を調整することが容易になる。そして、相対速度が適正速度を含む第1の速度範囲に収まったら、音声出力部17からの音声が、400Hzまで変化して発せられていた第3の通知音から、線57で示す4000Hzの第1の通知音に変更される。音声出力部17からの通知音が400Hzから4000Hzに不連続的変化することで、撮影者はパンニング速度が適正になったことを容易に認知することができ、レリーズ釦を押下し静止画露光の撮影命令を下すことで良好な流し撮り画像を得ることができる。なお、相対速度が第1の速度範囲54に収まっている間は、第1の通知音が連続的に発せられる。
一方、露光前のパンニング速度が適正速度を含む第1の速度範囲よりも早く、相対速度が第2の速度範囲55に含まれる場合は、線58で示される周波数の第2の通知音が発せられる。第2の通知音の周波数は相対速度の早さの量に応じて変化し、第2の速度範囲の最も早い場合(範囲55の右端)は、音声出力部17から20000Hzの音が発せられ、相対速度が徐々に第1の速度範囲に近づくにつれ連続的に周波数が低くなっていく。
そして、相対速度が適正速度を含む第1の速度範囲に収まったら、音声出力部17からの音声が、1000Hzまで変化して発せられていた第2の通知音から、4000Hzの第1の通知音に変更される。パンニング動作による相対速度が遅い時は低い周波数の第3の通知音が発せられ、相対速度が早い時は高い周波数の第2の通知音が発せられるので、撮影者は直感的にパンニング速度が適正速度に対して早いか、遅いかを認知しやすい。
また、第1の通知音の周波数が、第2の通知音の周波数帯域及び第3の通知音の周波数帯域から、大きく離れた高い周波数に設定されている。つまり、第2の通知音及び第3の通知音から第1の通知音に変化するとき、断続的な周波数の変化となる。よって、撮影者はパンニング速度が適正になったおことを認知しやすい。なお、第1の通知音の周波数は、第2及び第3の通知音の周波数よりも低く設定されていてもよい。
このように本実施形態では、本発明では動きベクトル検出により用いてカメラと主被写体との相対的な移動速度を検出し、相対速度の大きさに応じて異なる通知音を発する。
具体的には、相対速度が第1の速度範囲内である時は適正速度と判断し、音声出力部17から第1の通知音を発し、第1の速度範囲より早い時は第2の通知音を発し、第1の速度範囲より遅い時は第3の通知音を発する。また、第1、第2、第3の通知音は、それぞれことなる周波数帯域の音であり、第2の通知音よりも第3の通知音の方が低く設定されている。また、第2の通知音、及び第3の通知音は、相対速度に合わせて連続的に周波数を変化させている。また、第1の通知音は第2の通知音、及び第3の通知音よりも高く設定されている。
上述の通知音は、カメラ1が流し撮り通知モードに設定されている時のみ発せられる。なぜならば、流し撮り通知モード以外も通知音が発すると、一般的なカメラ及び主被写体が静止した撮影を行なった際に第1の通知音がなり続けてしまい、撮影者にとって煩わしいからである。
<流し撮り時の撮影動作について>
次に、図4を用いて本実施形態の流し撮り時の撮影動作のフローについて説明する。図4は撮影動作を説明するフローチャートである。本フローチャートに示す処理は、カメラ1のカメラシステム制御部10が入力信号やプログラムに従い、カメラ1の各部を制御することにより実現される。また、本フローチャートの処理は、ユーザのメニュー操作等によって、撮像モードを開始する指示を受け付けたことに応じて、ライブビューのために順次撮像されるスルー画像の表示と共に開始される。また、特に記載しない限り、各ステップはカメラシステム制御部10によって実行される。
フローが開始すると、ステップS101では静止画撮影露光前のライブビュー撮影が開始される。
ステップS102において、ライブビュー撮影により取得された画像から、主被写体を検出する。主被写体の選定方法は、もっとも近傍の被写体を主被写体として検出してもよいし、予め撮影者が指定したエリアに含まれる被写体を主被写体としてもよいし、その他の選定方法を用いてもよい。また、レリーズ釦が2段階の押し込み深さがあり、1段階目のいわゆる半押し動作をした際に、主被写体の選択を開始するなどでもよい。このステップにおいて撮影者は流し撮り撮影のためのパンニング動作を開始する。
ステップS103において、撮影モードが流し撮り通知モードかを検出する。流し撮り通知モードでないと判断された場合はステップS111に進み、流し撮り通知モードでないと判断された場合はステップS104に進む。
ステップS104において、動きベクトル検出手段により主被写体の動きベクトルを検出し、相対速度検出手段によりカメラ1の主被写体に対する相対速度を検出する。
ステップS105において、ステップS104で検出された相対速度が第1の速度範囲以内かを判定する。相対速度が第1の速度範囲以内の場合はステップS106に進み、それ以外はステップS107に進む。
ステップS106において、相対速度が第1の速度範囲以内と判断され音声出力部より第1の通知音を発生させ、ステップS111に進む。
ステップS107において、ステップS104で検出された相対速度が第2の速度範囲以内かを判定する。相対速度が第2の速度範囲以内の場合はステップS108に進み、それ以外はステップS109に進む。
ステップS108において、相対速度が第2の速度範囲以内と判断され音声出力部より第2の通知音を発生させる。なお、ステップS108では図3を用いた説明したように、相対速度に応じて通知音の周波数を変更する。
ステップS109において、ステップS104で検出された相対速度が第3の速度範囲以内かを判定する。相対速度が第3の速度範囲以内の場合はステップS110に進み、それ以外はステップS111に進む。
ステップS110において、相対速度が第3の速度範囲以内と判断され音声出力部より第3の通知音を発生させる。なお、ステップS110では図3を用いた説明したように、相対速度に応じて通知音の周波数を変更する。
ステップS111において、操作部材15に含まれるレリーズ釦が押下され、静止画の撮影命令が下されたかを判断する。撮影命令が下されたと判断するまで、ステップS103に戻りフローを繰り返す。撮影命令が下されたと判断したら、ステップS112に進む。
ステップS112において、音声出力部17から発していた通知音を停止させる。
ステップS113において、シャッター14が駆動され静止画撮影の露光が開始される。
ステップS114において、シャッター14の不図示の遮光幕が閉じられて静止画撮影の露光が終了する。
ステップS115では、操作部材に含まれる電源スイッチが押下され、撮影が終了されたかを判断する。電源スイッチの操作がない場合は、撮影はまだ終了しないと判断しステップS103に戻る。そして、撮影終了と判断されるとフローを終了する。
以上のようなフローで撮影動作が行われる。
以上説明したように、本発明では静止画撮影の露光前に得られた画像の動きベクトルを用いてカメラ1の主被写体に対する相対速度を検出する。そして、相対速度に応じて異なる通知音を発生させる。相対速度が適正なパンニング速度になる第1の速度範囲以内の場合は第1の通知音を発し、第1の速度範囲より早い場合は第2の通知音を、第1の速度範囲より遅い場合は第3の通知音を発する。このように制御することで、撮影者に流し撮りのパンニング速度が適正速度かどうかを通知し、好適な流し撮り撮影画像を得ることを容易にしている。つまり、流し撮り撮影の際に、撮影者がカメラのパンニング速度が適正かどうかを判断しやすい。また、第1の通知音の周波数は第2の通知音及び第3の通知音の周波数よりも高く設定されているので、連続的に変化する第2の通知音、第3の通知音と明確に差異を認識しやすい。
なお、本実施形態では、第1、第2、及び第3の通知音を、異なる周波数で発することにより、撮影者にパンニング速度が適正かどうかを通知していたが、その他の方法をとってもよい。例えば、第1、第2、及び第3の通知音で音声の大きさを変えて撮影者に通知してもよい。さらに、周波数、音量、音色の変化を組み合わせてもよい。例えば、第1及び第3の通知音はサイン波の単波長で通知音を発生させるが、第2の通知音は異なる周波数かつ鋸波や矩形波を発生させ音色を変えることで明確に差異があることを通知するようにしてもよい。もちろん、第1及び第3の通知音についても、鋸波や矩形波やその他の合成波を用いてもよい。その場合、主となる周波数を第1、第2及び第3の通知音で異ならせておくことが望ましい。
また、相対速度が第1の速度範囲内の間は第1の通知音を連続的に出し続けてもよいし、第1の速度範囲内に収まった瞬間だけ、突発的に第1の通知音を発してもよい。また、第2の通知音は相対速度に合わせて連続的に周波数を変化させているが、第1、及び第3の通知音の周波数と異なり、撮影者が第1及び第3の通知音との差異を認知できれば、通知音の周波数は固定でも構わない。同様に、第3の通知音についても周波数は固定でも構わない。また、第2と第3の通知音の周波数はそれぞれの値で固定のまま、相対速度に合わせて通知音の音量を変えるようにしてもよい。例えば周波数は一定のまま、相対速度が第1の速度範囲に近づくに従い音量が徐々に上がっていく、などでもよい。
また、本実施形態では、通知音によって撮影者のパンニング速度が適正かどうかを通知しているが、通知音と同時に画像表示部16に通知表示をしてもよい。または、設定や撮影者の状態などに合わせて通知音のみ、通知表示のみ、両方を切替えて通知してもよい。他にも次のように切替えを行なってもよい。撮影者がカメラ1の接眼レンズ19aを覗いてEVF16bを目視している状態を検出する接眼センサを有しているとする。接眼センサで撮影者が接眼レンズ19aを覗いていることを検出すると、EVF16bへ画像を表示し、検出されない場合は背面液晶部16aへ画像を表示するように制御される。この時、撮影者が接眼レンズ19aを覗いている場合は、撮影者は確実にEVF16を観察していると判断できる。
しかし、背面液晶部16aに表示している場合は、撮影者が背面液晶部16aを観察しているとは限らない。そこで、接眼センサにより撮影者が接眼レンズ19aを覗いていることを検出されない場合は、音声通知手段により通知音を必ず発生させるようにし、撮影者の接眼状態が検出される場合は通知表示のみにするなど切替えてもよい。この接眼センサが撮影状態検出手段の一つの例にあたり、接眼センサは例えば赤外線投光部、受光部で構成される。
また、本実施形態では、図5で示すように静止画撮影露光中は通知音を発しないように制御しているが、静止画撮影露光中も通知音を発するようにしてもよい。しかしながら、シャッター速度の長い静止画撮影露光中は、動きベクトルを得ることができない。そこで、以下のような制御を行い、静止画撮影露光中のパンニング速度が適正かどうかを判断してもよい。
図1を用いて説明したように、カメラ1は交換レンズ2側にブレ検出手段25を有しており、ブレ検出手段25は慣性力を用いて角速度を検出するジャイロであるとする。ジャイロは慣性力を利用するので静止画露光中もパンニング速度である角速度を検出することができ、カメラ1のパンニング動作の絶対速度検出手段に相当する。そこで、静止画露光前は動きベクトル検出手段結果から相対速度検出手段によりカメラ1の主被写体に対する相対速度を求め、ブレ検出手段25によりカメラ1のパンニングによる絶対速度を検出する。そして露光前に、相対速度検出手段から求められる相対速度とブレ検出手段25から求められる絶対速度より、相対速度と絶対速度の換算を行なう。本実施形態では撮影者を中心とした回転動作であるパンニング動作について述べるので、絶対速度は絶対角速度に相当する。
まず、パンニング動作中のあるタイミングでブレ検出手段25から求められた絶対角速度をωとし、その時の動きベクトルから求められる相対速度をVとする。交換レンズ2の焦点距離をf、ブレ角速度をωと置いたとき、像面上のブレsはs=f・ωで表されるので、像面上でのブレ量と等価であるので相対速度Vは数1で表される。なお相対速度はパンニング方向を正とした量である。
V=p・ω−q (数1)
よって、パンニング動作中の時刻aでの絶対角速度ωa、相対速度Vaと、そこからパンニング速度の変化した時刻bでの絶対角速度ωb、相対速度Vbを用いて係数p、qを求めれば絶対速角度を相対速度に換算することができる。なお、パンニング速度が適正となる絶対角速度は数2となる。
ω=q/p (数2)
そして、静止画露光中はブレ検出手段25の検出結果より、相対速度への換算式に基づいて相対速度を求め、図1を用いてに述べたように相対速度に応じて通知音を通知すればよい。その他の方法として、より簡易化して静止画露光中はパンニング動作が適正かどうかだけを通知するようにしてもよい。その場合は、露光開始直前の相対速度が第1の速度範囲に入っている時、その時のブレ検出手段の結果を記憶しておく。そして、静止画露光中はブレ検出手段の結果が、露光開始直前の値との差異が所定値以下の時は第1の通知音を通知し続け、所定値を上回ったら通知音を停止させるなどでもよい。
また、本実施形態では動きベクトル検出手段により、主被写体の動き方向とカメラ1のパンニング動作の向きの差異を検出することができるので、両者の向きの角度の差異が大きいとき、異なる第4の通知音を発するように制御してもよい。図5は主被写体の動き方向とカメラ1のパンニング動作の向きに差異がある場合の画像の例を示した図である。図5(a)において、矢印61は主被写体41の移動方向を示しており、矢印62はカメラ1の像面上に換算されたパンニング方向を示している。図5(b)においては矢印61、62で示すベクトルを抽出しており、矢印61と矢印62のなす角度を角度63で示している。このなす角度63が本来は0度であることが望ましいが、角度が完全に0度になるようにパンニングすることは困難である。
そこで、なす角度63が許容の角度未満である場合は上述したように相対速度に応じて第1、第2、第3のいずれかの通知音を発するが、なす角度63が許容の角度以上ある場合は第4の通知音を発し、パンニング方向がずれていることを通知する。第4の通知音は第1、第2、第3の通知音と、周波数、音量、音色の少なくもいずれかを異ならせておくが望ましい。また、第4の通知音を第1、第2、第3の通知音の合間や、同時に合成して発しても構わない。
また、相対速度が第2の速度範囲56から第1の速度範囲54に変化した時、相対速度が第1の速度範囲以内に入ってから一定時間が経過してから第1の通知音を鳴らすようにしてもよい。例えば、相対速度が第2の速度範囲56から急に遅くなり、第1の速度範囲54を通過し第3の速度範囲に到達した場合、第1の速度範囲54を通過する際に瞬間的に第1の通知音が発せられるのを防ぐためである。第1の速度範囲54を通過する際に瞬間的に第1の通知音が発せられると、撮影者が適正なパンニング速度だと認識し、レリーズ釦を押して静止画露光を開始する命令を下してしまう可能性がある。そこで、相対速度が第1の速度範囲以内に入ってから一定時間が経過してから第1の通知音を発するように制御してもよい。
本実施形態では、撮影者がカメラ1のモードを流し撮り通知モードに切り替えるとしているが、カメラ1が得られる情報から判断して自動で流し撮り通知モードに切り替えてもよい。例えば、上述のブレ検出手段25であるジャイロ信号から、角速度が所定値を超えている場合は流し撮り撮影であると判断して、流し撮り通知モードに切り替えてもよい。
[第2の実施形態]
図6から図8を用いて第2の実施形態の撮像装置について説明する。第2の実施形態では音声出力部が指向性を有し、通知音を撮影者にとって左右から聞き取れるように発する。そして、カメラ1の主被写体に対する相対速度及び方向に応じて、通知音の撮影者の左右からの聞こえ方を制御し、撮影者にパンニング速度が適正かどうかを判断しやすくする。
第2の実施形態のカメラの構成は第1の実施形態の図1に示すカメラ及び交換レンズと概ねの同じため説明を割愛する。図6は第2の実施形態におけるカメラ1の背面図である。図6において第1の実施形態と同じ機能を有する物には同じ番号を付した。図6において第2の実施形態のカメラ1は背面に背面液晶部16a、EVF16bを観察するための接眼レンズ18bを有し、音声出力部17として左スピーカー17aと右スピーカー17bを有している。通知音の音量や位相を左スピーカー17a、右スピーカー17bから異ならせて発することで、撮影者に対し指向性のある音声を伝えることできる。例えば、左スピーカー17aからのみ通知音を発することで、撮影者の右から通知音が聞こえてくるようにする。第2の実施形態では、撮影者のパンニングの方向と、パンニング動作によるカメラ1の主被写体に対する相対速度の第1の速度範囲に対する差分の符号に応じて、左スピーカー17a、右スピーカー17bのどちらから通知音を出すかを制御する。
図7、8を用いて第2の実施形態の具体的なフローについて述べる。図7は第2の実施形態における流し撮り撮影動作のフローを表したものであり、図8はカメラ1のパンニング方向と主被写体の移動方向を表した図である。
図8(a)において、主被写体41は矢印71の方向に移動しており、カメラ1は矢印71と同様の矢印72に示す方向にパンニング動作がされている。一方、図8(b)において、主被写体41は矢印73の方向に移動しており、カメラ1は矢印73と同様の矢印74に示す方向にパンニング動作がされている。
次に図7を用いながら図8のフローチャートのフローについて説明する。本フローチャートに示す処理は、カメラ1のカメラシステム制御部10が入力信号やプログラムに従い、カメラ1の各部を制御することにより実現される。また、本フローチャートの処理は、ユーザのメニュー操作等によって、撮像モードを開始する指示を受け付けたことに応じて、ライブビューのために順次撮像されるスルー画像の表示と共に開始される。また、特に記載しない限り、各ステップはカメラシステム制御部10によって実行される。
フローが開始すると、ステップS201では静止画撮影露光前のライブビュー撮影が開始される。
ステップS201からステップS204までの動作は、第1の実施形態で述べた図4のフローチャートのステップS101からステップS104までの動作と同様のため説明を省略する。
ステップS205において、ステップS204で検出された相対速度が第1の速度範囲以内かを判定する。相対速度が第1の速度範囲以内の場合はステップS206に進み、それ以外はステップS207に進む。
ステップS206において、相対速度が第1の速度範囲以内と判断され左スピーカー17a、右スピーカー17bの両方のスピーカーより第1の通知音を発生させ、ステップS215に進む。
一方、ステップS207において、ステップS204で検出された相対速度が第2の速度範囲以内かを判定する。相対速度が第2の速度範囲以内の場合はステップS208に進み、それ以外はステップS211に進む。
ステップS208において、カメラ1の移動方向であるパンニングの方向が左から右かを判断する。図7(a)に示すようにパンニング方向が左から右の場合は、ステップS209に進み、図7(b)に示すようにパンニング方向が右から左の場合は、ステップS210に進む。
ステップS209で、相対速度が第1の範囲以内に対して早い、つまり相対速度と第1の速度範囲との差分の符号が正であり、かつカメラ1が左から右にパンニングしているので、右スピーカー17bからのみ第2の通知音を発生させ、ステップS215へ進む。
一方、ステップS210において、相対速度と第1の速度範囲との差分の符号が正であり、かつカメラ1が右から左にパンニングしているので右スピーカー17bからのみ第2の通知音を発生させ、ステップS215へ進む。
次にステップS211において、ステップS204で検出された相対速度が第3の速度範囲以内かを判定する。相対速度が第3の速度範囲以内の場合はステップS212に進み、それ以外はステップS215に進む。
ステップS212において、カメラ1の移動方向であるパンニングの方向が左から右かを判断する。図7(a)に示すようにパンニング方向が左から右の場合は、ステップS213に進み、図7(b)に示すようにパンニング方向が右から左の場合は、ステップS214進む。
ステップS209で、相対速度が第1の範囲以内に対して早い、つまり相対速度と第1の速度範囲との差分の符号が正であり、かつカメラ1が左から右にパンニングしているので、右スピーカー17bからのみ第2の通知音を発生させ、ステップS215へ進む。
一方、ステップS210において、相対速度と第1の速度範囲との差分の符号が正であり、かつカメラ1が右から左にパンニングしているので右スピーカー17bからのみ第2の通知音を発生させ、ステップS215へ進む。
ステップS213において、相対速度が第1の範囲以内に対して遅い、つまり相対速度と第1の速度範囲との差分の符号が負であり、かつ主被写体が左から右に移動しているので、左スピーカー17bからのみ第3の通知音を発生させ、ステップS215へ進む。
一方、ステップS214において、相対速度と第1の速度範囲との差分の符号が正であり、かつカメラ1が右から左にパンニングしているので右スピーカー17bからのみ第3の通知音を発生させ、ステップS215へ進む。
ステップS215からフロー終了までの動作は、第1の実施形態のステップS111からフロー終了までの動作と同様のため、説明を省略する。
以上説明したように、第2の実施形態ではカメラ1のパンニング方向と、カメラ1の主被写体に対する相対速度の第1の速度範囲に対する差分値の符号に合わせて音声出力部17の指向性を切り替えている。
このように音声出力部17からの通知音の指向性を切り替えることで、撮影者はパンニング速度が適正速度に対して、遅いか早いかを直感的に認知することができる。第2の実施形態では、音声出力部17からの通知音に指向性を持たせているので、第2の通知音と第3の通知音が同じ周波数や音色で合ってもよい。また、第1の実施形態でも述べたように相対速度に応じて音量の大小を変化させてもよい。
本実施形態では、カメラ1の背面に二つのスピーカーを配して音声出力部17からの音声に指向性を持たせたが、外部出力端子を設けておきステレオイヤホンが外部出力端子に接続されるようにしてもよい。その場合、音声出力部17はステレオイヤホンに対してのみ音声を出力する。そして、ステレオイヤホンの左右のスピーカーからの音を、上述の左スピーカー17a、右スピーカー17bのように制御してもよい。
[第3の実施形態]
図9から図10を用いて第3の実施形態の撮像装置について説明する。第3の実施形態ではカメラがブレ補正手段であるブレ補正機構24を用いて、流し撮り中にパンニング速度が適正になるように補正を行なう流し撮り補正モードを有する。そして、流し撮り補正モードにおいてはブレ補正手段で流し撮り補正が可能なパンニング速度であるかを判断し、ブレ補正が可能な場合は第5の通知音を発する。
第2の実施形態のカメラの構成は第1の実施形態の図1に示すカメラ及び交換レンズと同じため説明を割愛する。
図9を用いてブレ補正機構24による流し撮り時の補正である流し撮り補正動作についいて述べる。第3の実施形態のカメラ1は後述する流し撮り補正動作を行う流し撮り補正モード有している。図9の上段はカメラ1の手ブレを含むパンニング速度を表す図で、横軸を時間、縦軸をパンニング速度である角速度[deg/s]にとっている。下段はブレ補正機構24による補正量を示す図で、横軸を上段と同期した時間、縦軸をブレ補正機構24の補正量にとっている。上段において、線91は主被写体の移動速度に対応する適正なパンニング速度を、点線92は手ブレを含むカメラ1のパンニング速度を、線93は線91に対する線92の差分値を示している。線92はジャイロであるブレ検出手段25より得られる信号に相当する。そして線93の角度速度の積分値を補正量としてブレ補正機構24を駆動することで、パンニング速度が適正でなくても主被写体が像面上で静止することができる。主被写体が一定速度で移動するとき、線91で示す適正なパンニング速度は一定になる。しかしながら撮影者がカメラ1をパンニング動作させる時、パンニング速度が適正ではなかったり、手ブレにより一定速度にならないなど、線92で示すようなパンニング速度になることが考えられる。
そこで、第2の実施形態で説明したように絶対速度検出手段であるブレ検出手段25の検出結果と相対速度検出手段の検出結果の換算を行い、露光前に適正なパンニング速度の角速度を求めておく。そして、静止画露光中は線93で示す適正なパンニング速度からブレ検出手段25の結果の差分を求め、その差分値である線93を用いてブレ補正量を求めてブレ補正機構24を駆動させる。例えば、図9で示す時刻t1から時刻t2の間に露光が行なわれとすると、時刻t1からt2の間の差分値である線93の結果を用いて、その積分値である線95で示す補正量でブレ補正機構24は駆動される。このように制御することで、パンニング速度が適正出ない場合も所望の流し撮り画像を得ることができる。この流し撮り時のブレ補正機構24を用いた補正を流し撮り補正動作と呼び、カメラ1が流し撮り補正モードに設定されている際のみ、流し撮り補正動作が行われる。
しかしながら、パンニング速度が所定よりも早すぎる、または遅すぎる場合は、ブレ補正機構24で適正な流し撮り補正動作を行うことができない。撮影者のパンニング速度である線92の近似線94が手ブレを含まないパンニング速度といえる。しかし、線91と線94の差分が大きすぎる、つまりパンニング速度が早すぎると、ブレ補正に必要な補正量が大きくなり、ブレ補正機構24の補正ストロークが足りなくなるので、適正な流し撮り補正動作を行うことができない。当然ながら、パンニング速度を遅すぎる場合も同様である。また、補正ストロークが足りるかどうかは、シャッター速度の長さにもよる。予め設定されたシャッター速度が長い場合はより補正量が大きくなるので、適正パンニング速度との差分が小さくても補正ストロークが足りなくなることがある。なお補正ストロークが十分かどうかは予め設定されたシャッター速度と、露光開始前の適正なパンニング速度とブレ検出手段25の検出結果の差分値によって決まる。
本実施形態では、流し撮り補正モード時において、補正ストロークが十分ありブレ補正手段で流し撮り補正動作が可能なパンニング速度であるかを判断し、ブレ補正が可能な場合は第5の通知音を発する。図10を用いて、通知音と相対速度の関係について述べる。図10は図1と同様に、カメラ1の主被写体に対する相対速度と、通知音の関係を示す図であり、横軸に相対速度、縦軸に通知音の周波数をとっている。第1の実施形態の図1と同様に、相対速度が0である目盛81を含む第1の速度範囲82はパンニング動作による適正な相対速度の範囲である。パンニング動作によるカメラ1の相対速度がこの速度範囲82に納まっていれば主被写体の像面上でのブレは許容範囲であり静止しているとみなせる。そして、この時は線86で示す4000Hzの第1の通知音を発する。速度範囲83は、上述したブレ補正機構24で流し撮り補正が可能な相対速度の速度範囲を示している。相対速度が速度範囲82外かつ速度範囲83内に収まっている場合は、流し撮り補正動作が可能として線87a、87bである3000Hzの第5の通知音を発生させる。この速度範囲83が補正可能速度範囲に相当する。そして、相対速度が速度範囲83より早い速度範囲84内の場合は、線88で示す周波数の第2の通知音を発生させる。そして、相対速度が速度範囲83より遅い速度範囲85内の場合は、線89で示す周波数の第3の通知音を発生させる。
このように第3の実施形態では相対速度に応じて通知音を発生するが、ブレ補正手段により流し撮り補正動作が可能なパンニング速度かを判断し、補正が可能な場合は第5の通知音を発する。このように制御することで、撮影者はパンニング速度が適正かどうかの判断をしやすくなり、さらに流し撮り補正動作が可能かも知ることができる。これにより、流し撮り撮影のパンニングの速度を調整することや、露光開始すべきタイミングを直感的に知ることができ、所望の流し撮り画像を得ることができる。
なお、第3の実施形態では、補正可能速度範囲83である時の第5の通知音である線87aと線87bを同じ周波数で示したが、線87aと線87bで異なる周波数にしてもよい。
(その他の実施例)
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。

Claims (16)

  1. 撮影光学系を通過した光線が集光する撮像素子と、
    前記撮像素子で取得された情報に基づき主被写体の動きベクトルを検出する動きベクトル検出手段と、
    前記動きベクトル検出手段の結果より前記撮像装置の主被写体との相対的な移動速度を検出する相対速度検出手段と
    音声を発することにより通知を行なう音声通知手段とを有し、
    前記撮像装置の露光開始前の前記相対速度検出手段の結果に応じて異なる通知音を発生することを特徴とする撮像装置。
  2. 流し撮り通知モードを有し、
    前記流し撮り通知モードにおいて露光開始前の前記相対速度検出手段の結果に応じて異なる通知音を発することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  3. 露光開始前の前記相対速度検出手段の結果による前記撮像装置の相対速度が第1の速度範囲内である場合は第1の通知音を発することを特徴とする請求項1または2に記載の撮像装置。
  4. 露光開始前の前記相対速度検出手段の結果による前記撮像装置の速度が第1の速度範囲よりも速い場合は第2の通知音を鳴らし、第1の速度範囲よりも遅い場合は第3の通知音を発することを特徴とする請求項3に記載の撮像装置。
  5. 前記第1の通知音、前記第2の通知音、及び前記第3の通知音はそれぞれ周波数が異なることを特徴とする請求項4記載の撮像装置。
  6. 前記第2の通知音よりも前記第3の通知音の方が周波数が低いことを特徴とする請求項5記載の撮像装置。
  7. 前記第1の通知音は前記第2の通知音及び前記第3の通知音よりも周波数が高い又は低いことを特徴とする請求項5または6記載の撮像装置。
  8. 前記第2の通知音、及び前記第3の通知音は前記撮像装置の相対速度に合わせて連続的に周波数が変化することを特徴とする請求項5乃至7のいずれか1項に記載の撮像装置。
  9. 前記音声通知手段が指向性を有し、
    前記音声通知手段は露光開始前の前記撮像素子の移動方向及び、前記撮像装置の主被写体に対する相対速度の第1の速度範囲に対する差分の符号に応じて音声の指向性を切り替えることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の撮像装置。
  10. 前記動きベクトル検出手段の結果より前記撮像装置の移動方向と主被写体と移動方向のベクトルからなす角度が所定の角度以上である場合は第4の通知音を発することを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の撮像装置。
  11. 前記撮像装置の移動速度を慣性力により検出する絶対速度検出手段と、
    前記撮影光学系の一部、または前記撮像素子を光軸に対して略直交方向に併進移動させることで前記撮像装置のブレ補正を行なうブレ補正手段とを有し
    露光の直前の前記相対速度検出手段の結果と前記速度検出手段の結果とに基づいて露光中にブレ補正手段を駆動する流し撮り補正モードを有し、
    流し撮り補正モード時において、露光前の前記相対速度検出手段と前記速度検出手段の結果に基づき、前記撮像装置の被写体に対する相対速度が前記第1の速度範囲内に収まるように補正可能な速度範囲の場合は、前記音声通知手段により第5の通知音を発することを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の撮像装置。
  12. 前記撮像装置の移動速度を慣性力により検出する絶対速度検出手段を有し、
    前記絶対速度検出手段の結果より相対速度に換算し、露光中は前記絶対速度検出の結果より換算した相対速度に応じて通知音を切り替えることを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項に記載の撮像装置。
  13. 前記撮像素子で取得された画像及び前記撮像装置の露光開始前の前記相対速度検出手段の結果を通知表示する画像表示部と、
    前記撮像装置の撮影状態を検出する撮影状態検出手段を有し、
    前記撮影状態検出手段の結果に応じて前記音声通知手段の出力と前記画像表示部の通知表示を切り替えることを特徴とする請求項1乃至12のいずれか1項に記載の撮像装置。
  14. 前記撮像装置の移動速度を慣性力により検出する絶対速度検出手段を有し、
    前記撮像装置の移動速度が所定の速度を超える場合は流し撮り通知モードに切り替えることを特徴とする請求項1乃至13のいずれか1項に記載の撮像装置。
  15. 撮影光学系を通過した光線が集光する撮像素子を有する撮像装置の制御方法であって、
    前記撮像素子で取得された情報に基づき主被写体の動きベクトルを検出する動きベクトル検出ステップと、
    前記動きベクトル検出ステップの結果より前記撮像装置の主被写体との相対的な移動速度を検出する相対速度検出ステップと
    音声を発することにより通知を行なう音声通知ステップとを有し、
    前記撮像装置の露光開始前の前記相対速度検出ステップの結果に応じて異なる通知音を発生することを特徴とする撮像装置の制御方法。
  16. コンピュータを、請求項1乃至13のいずれか1項に記載の撮像装置の各手段として機能させるための、コンピュータが読み取り可能なプログラム。
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