JP2020190014A - 成膜方法および成膜装置、ならびに処理容器のクリーニング方法 - Google Patents

成膜方法および成膜装置、ならびに処理容器のクリーニング方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ルテニウム含有膜やオスミウム含有膜を成膜する際に、処理容器内のクリーニングをより低温で行う。【解決手段】成膜方法は、処理容器内に被処理基板を収容し、処理容器内でCVD法により被処理基板上にルテニウム含有膜またはオスミウム含有膜を成膜する工程と、成膜する工程を1回または複数回実施した後、処理容器内に被処理基板が存在しない状態で、処理容器内にハロゲン含有ガスおよび酸化ガスを供給して、処理容器内をドライクリーニングする工程とを有する。【選択図】 図1

Description

本発明は、成膜方法および成膜装置、ならびに処理容器のクリーニング方法に関する。
近時、半導体デバイスに用いられる材料として、ルテニウムやオスミウムのような貴金属を含有するものが注目されている。例えば、ルテニウム含有膜として、ルテニウム膜は銅配線のライナー層等に用いられ、また配線材料としても注目されている。また、酸化ルテニウム膜はDRAMのキャパシタ電極層等に用いられている。
ルテニウム含有膜の成膜手法としては化学蒸着法(CVD法)が一般的に用いられている。CVD法でルテニウム含有膜を成膜する場合には、処理容器の内壁にルテニウムを含有した反応生成物が付着するため、所定のタイミングでチャンバー内をクリーニングする必要がある。特許文献1には、CVD法によりルテニウム含有膜として酸化ルテニウム膜を成膜した後、処理容器内をClFガス等でクリーニングする技術が提案されている。
特開2013−199673号公報
しかしながら、近時、ルテニウム含有膜を成膜する処理容器のクリーニングの際に、より低温でクリーニングを行える技術が求められている。
本発明は、ルテニウム含有膜やオスミウム含有膜を成膜する際に、処理容器内のクリーニングをより低温で行うことができる成膜方法および成膜装置、ならびに処理容器のクリーニング方法を提供する。
本発明の一態様に係る成膜方法は、処理容器内に被処理基板を収容し、前記処理容器内でCVD法により前記被処理基板上にルテニウム含有膜またはオスミウム含有膜を成膜する工程と、前記成膜する工程を1回または複数回実施した後、前記処理容器内に被処理基板が存在しない状態で、前記処理容器内にハロゲン含有ガスおよび酸化ガスを供給して、前記処理容器内をドライクリーニングする工程と、を有する。
本発明の他の態様に係る処理容器のクリーニング方法は、処理容器内でCVD法により被処理基板上にルテニウム含有膜またはオスミウム含有膜を成膜した後に、前記処理容器内のドライクリーニングを行う処理容器のクリーニング方法であって、前記処理容器内に被処理基板を存在させない状態にする工程と、被処理基板が存在しない状態の前記処理容器内にハロゲン含有ガスおよび酸化ガスを供給する工程と、を有する。
本発明によれば、ルテニウム含有膜やオスミウム含有膜を成膜する際に、処理容器内のクリーニングをより低温で行うことができる成膜方法および成膜装置、ならびに処理容器のクリーニング方法が提供される。
一実施形態に係る成膜方法を示すフローチャートである。 一実施形態に係る成膜方法を実施するための成膜装置の第1の例を模式的に示す断面図である。 図2の装置によりドライクリーニングの第1の態様を行う場合のタイミングチャートである。 図2の装置によりドライクリーニングの第2の態様を行う場合のタイミングチャートである。 一実施形態に係る成膜方法を実施するための成膜装置の第2の例を模式的に示す断面図である。 実施例の結果を示す図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
以下の実施の形態では、ルテニウム含有膜の成膜を例にとって説明する。
<成膜方法>
図1は、一実施形態に係る成膜方法を示すフローチャートである。図1に示すように、本実施形態に係る成膜方法は、処理容器内でCVD法により被処理基板上にルテニウム含有膜を成膜する工程(ステップ1)と、処理容器内をハロゲン含有ガスと酸化ガスによりドライクリーニングする工程(ステップ2)とを有する。
[ステップ1:成膜工程]
まず、ステップ1の成膜工程について説明する。
ステップ1では、処理容器内に被処理基板を配置し、被処理基板を加熱しつつ、処理容器内を真空雰囲気にした状態で、ルテニウム原料ガスと反応ガス、またはルテニウム原料ガスのみを処理容器内に供給する。これにより、被処理基板上でルテニウム原料ガスと反応ガスとの反応、またはルテニウム原料ガスの熱分解が生じ、ルテニウム含有膜が成膜される。
被処理基板は、特に限定されないが、シリコン等の半導体基板(半導体ウエハ)が例示される。また、ルテニウム含有膜とは、ルテニウムを含有する膜の全般をいい、金属ルテニウム膜、酸化ルテニウム(RuOx)膜、SiやN等の添加成分を含有したルテニウム膜等を挙げることができる。
なお、このときのCVD法による成膜は、ルテニウム原料ガスと反応ガスを同時に供給して反応させる通常のCVD法はもちろんのこと、ルテニウム原料ガスと反応ガスを交互に供給する原子層堆積法(ALD法)も含まれる。
ルテニウム原料ガスとしては、有機系、無機系の種々のものを用いることができる。例えば、ルテニウムカルボニル(Ru(CO)12)を好適に用いることができる。Ru(CO)12ガスは、熱分解によりRuとなる。このとき、Ru(CO)12ガスのキャリアガスとしてCOガスを用いることが好ましい。キャリアガスとしてCOを用いることにより、処理容器内でのRu(CO)12ガスの分解反応を抑制することができ、Ru(CO)12の構造を極力保ったまま被処理基板に供給して成膜を行うことができる。Ru(CO)12ガスと反応ガスとを反応させて、ルテニウム膜以外のルテニウム含有膜を成膜してもよい。
ルテニウム原料ガスとしては、Ru(CO)12以外に、RuO、Ru(EtCp)、Ru(DMDB)(CO)、RuO(HFE)、Ru(HDAC)、Ru(PF)、Ru(AMD)CO、RuCOT等を挙げることができ、Ru(CO)12を含むこれら原料の少なくとも一種を用いることができる。
反応ガスは、ルテニウム原料ガスおよび得ようとするルテニウム含有膜に応じて適宜選択される。
反応ガスとしては、CO、O、H、SiH、Si、Si、Si10、NH、CH(NH)NH、C、N等を挙げることができ、これらの少なくとも一種を用いることができる。
上記の反応ガスのうち、CO、O、Hの場合は、ルテニウム含有ガスとして反応ガスを適宜選択することにより、ルテニウム膜または酸化ルテニウム膜を形成することができる。また、SiH、Si、Si、Si10の場合は、Siを含有したルテニウム膜を形成することができる。NH、CH(NH)NH、C、Nの場合は、Nを含有したルテニウム膜を形成することができる。また、ドーパントを含有するガスを用いてドープされたルテニウム膜を形成することもできる。
ルテニウム原料ガスおよび反応ガスの流量は、成膜装置や成膜しようとするルテニウム含有膜の種類によって適宜決定される。また、パージガスやRu(CO)12以外のルテニウム原料ガスのキャリアガスとしては、Nガスや希ガス等の不活性ガスを用いることができる。希ガスとしては、Ar、He、Ne、Xe、Krを用いることができる。
ステップ1を実施する際の被処理基板の温度は、原料ガスおよび反応ガスの組み合わせによるが、120〜250℃の範囲とすることができる。より好ましくは、170〜200℃の範囲である。また、ステップ1を実施する際の処理容器内の圧力は、0.1〜100Paの範囲とすることができる。より好ましくは、
1〜10Paの範囲である。
[ステップ2:ドライクリーニング工程]
以上のようなステップ1の成膜工程を1回または複数回実施した後、ステップ2の処理容器内のドライクリーニング工程が実施される。ドライクリーニング工程を実施するまでの成膜回数(成膜処理した被処理基板の枚数)、すなわちクリーニングサイクルは、処理容器の内壁に堆積されるルテニウム含有膜の積算膜厚を計算し、その積算膜厚が所定値以下になるように、あらかじめ設定される。
ステップ2のドライクリーニング工程は、処理容器内に被処理基板が存在しない状態で、処理容器を加熱しつつ、処理容器内を真空雰囲気にした状態で、ドライクリーニングのためのガスとしてハロゲン含有ガスと酸化ガスとを処理容器内に供給する。
ハロゲン含有ガスとしては、一般的にCVD成膜を行う処理容器のクリーニングガスとしているClFを好適に用いることができる。また、ハロゲン含有ガスとして、他に、NF、F、Cl、Br、I、HF、HCl、HBr、HI等を挙げることができる。これらのハロゲン含有ガスは単独でも2種以上を混合して用いてもよい。
酸化ガスとしては、O、O、NO、NO、NO、HO、H等を挙げることができる。これらは単独でも2種以上を混合して用いてもよい。
ステップ2を実施する際の処理容器内の温度は、好ましくは200℃以下の低温とすることができる。より好ましくは、170〜200℃である。また、ステップ2を実施する際の処理容器内の温度は、ステップ1の際の処理容器内の温度と実質的に同じ温度であることが好ましい。ハロゲン含有ガスの種類によってはプラズマを用いてもよい。この際に処理容器内にプラズマを生成してもよいし、他の場所で生成したプラズマを処理容器内に導入するリモートプラズマであってもよい。
また、ステップ2を実施する際の処理容器内の圧力は、1〜1000Paの範囲とすることができる。より好ましくは、10〜100Paの範囲である。
ルテニウムは貴金属でありエッチングされ難いことが知られている。特許文献1では、CVDで多用されているClFガスによる金属ルテニウム(Ru)膜と酸化ルテニウムであるRuO膜のエッチング性が図4に示されている。この図から、Ru膜はRuO膜よりもエッチングされやすいものの、高レートでエッチングするには、両者ともほぼ200℃以上の温度が必要であることがわかる。
そこで、本発明者らがより低温でルテニウム含有膜をクリーニングできる手法について検討した。その結果、ClFのようなハロゲン含有ガスとOのような酸化ガスを併用することにより、ハロゲン含有ガス単独の場合よりもルテニウム含有膜に対する反応性が高まり、処理容器に付着したルテニウム含有膜をより低温でクリーニングできることを見出した。
例えば、金属ルテニウムをClFとOでクリーニングする場合には、以下の反応が進行する(ただし、係数は考慮していない)。
Ru+O → RuO
RuO+ClF+O → RuO↑+RuF↑+RuCl
これらの反応は、比較的低温で生じ、このためRu含有膜を200℃以下の低温でエッチング除去(クリーニング)することができる。
他のハロゲン含有ガスと酸化ガスの組み合わせにおいても、これに準じた反応によりルテニウム含有膜をクリーニングすることができる。
ハロゲン含有ガスと酸化ガスとは、同時に供給してもよいし、交互に供給してもよい。交互に供給することにより、より反応性を高めることができる。交互供給の場合は、ハロゲン含有ガスと酸化ガスの1回の供給時間は1〜300secの範囲が好ましく、繰り返し回数は1〜100回程度、トータル時間は、10〜3600sec程度が好ましい。また、ハロゲン含有ガスと酸化ガスを同時に供給する場合は、クリーニング時間は、10〜3600sec程度が好ましい。また、同時に供給する場合、これらのガスの流量を途中で変化させてもよい。例えば、クリーニング時間の経過とともに、ハロゲン含有ガスと酸化ガスの流量を減少させる等である。
ハロゲン含有ガスと酸化ガスの流量は、成膜装置に応じて適宜設定される。また、ハロゲン含有ガスと酸化ガスの流量比である、[ハロゲン含有ガス/酸化ガス]の値は、1〜1000の範囲であることが好ましい。
ドライクリーニング工程は、以上のようなハロゲン含有ガスおよび酸化ガスを交互に供給する操作、および/またはハロゲン含有ガスおよび酸化ガスを同時に供給する操作を、処理容器のパージを挟んで複数回行ってもよい。具体的には、ハロゲン含有ガスおよび酸化ガスを交互に供給する操作のみを複数回行っても、ハロゲン含有ガスおよび酸化ガスを同時に供給する操作のみを複数回行っても、これら両方を任意のタイミングで複数回行ってもよい。
<成膜装置>
次に、上述した一実施形態の成膜方法を実施するための成膜装置について説明する。
[第1の例]
図2は、一実施形態に係る成膜方法を実施するための成膜装置の第1の例を模式的に示す断面図である。ここでは、ルテニウム原料ガスとしてRu(CO)12ガスを用い、クリーニングガスのハロゲン含有ガスとしてClFガス、酸化ガスとしてOガスを用いた例を示す。
この成膜装置100は、CVDによりルテニウム含有膜を成膜する枚葉式の成膜装置である。成膜装置100は、気密に構成された略円筒状の処理容器(チャンバー)11を有している。処理容器11内には被処理基板である半導体ウエハ(以下、単にウエハと記す)Wを水平に支持するためのサセプタ12が、処理容器11の底壁中央に設けられた円筒状の支持部材13により支持されて配置されている。サセプタ12にはヒーター15が埋め込まれており、このヒーター15にはヒーター電源16が接続されている。そして、サセプタ12に設けられた熱電対(図示せず)の検出信号に基づいてヒーターコントローラ(図示せず)によりヒーター電源16を制御することにより、サセプタ12を介してウエハWを所定の温度に制御するようになっている。また、サセプタ12には、ウエハWを支持して昇降させるための3本のウエハ昇降ピン(図示せず)がサセプタ12の表面に対して突没可能に設けられている。
処理容器11は、本体部の底壁から下方に向けて突出する排気室31を有している。排気室31の側面には排気配管32が接続されており、この排気配管32には真空ポンプや圧力制御バルブ等を有する排気装置33が接続されている。そして、この排気装置33を作動させることにより処理容器11内を所定の減圧(真空)状態とすることが可能となっている。また、圧力制御バルブにより処理容器11内が所定の圧力に制御される。
処理容器11の側壁には、所定の減圧状態の搬送室(図示せず)との間でウエハWを搬入出するための搬入出口37が設けられており、搬入出口37はゲートバルブGにより開閉されるようになっている。また、処理容器11の壁部には、ヒーター26が設けられており、成膜処理およびドライクリーニング処理の際に、処理容器11の内壁の温度を、例えば200℃以下の温度に加熱可能となっている。
処理容器11の天壁には、ルテニウム含有膜をCVD成膜するための処理ガスおよび処理容器11内をクリーニングするためのクリーニングガスを処理容器内にシャワー状に導入するためのシャワーヘッド20がサセプタ12と対向するように設けられている。シャワーヘッド20は、後述するガス供給機構40から供給されたガスを処理容器11内に吐出するためのものであり、その上部にはガスを導入するための2つのガス導入口21a、21bが形成されている。また、シャワーヘッド20の内部にはガス拡散空間22が形成されており、シャワーヘッド20の底面にはガス拡散空間22に連通した多数のガス吐出孔23が形成されている。
ガス供給機構40は、ルテニウム含有膜をCVD成膜するための処理ガスおよび処理容器11内をクリーニングするためのクリーニングガスを供給するためのものである。ガス供給機構40は、固体状の成膜原料SとしてRu(CO)12を収容する成膜原料容器41を有している。成膜原料容器41の周囲にはヒーター42が設けられている。成膜原料容器41には、上方からキャリアガスとしてCOガスを供給するキャリアCOガス供給配管43が挿入されている。キャリアCOガス供給配管43にはCOガスを供給するCOガス供給源44が接続されている。また、成膜原料容器41には、成膜原料ガス供給配管45が挿入されている。キャリアCOガス供給配管43には、流量制御用のマスフローコントローラ46とその前後のバルブ47a、47bが設けられている。また、成膜原料ガス供給配管45には、Ru(CO)12ガス量を把握するための流量計48とその前後のバルブ49a,49bが設けられている。
また、ガス供給機構40は、キャリアCOガス供給配管43におけるバルブ47aの上流側から分岐して設けられたカウンターCOガス供給配管51を有している。カウンターCOガス供給配管51には、流量制御用のマスフローコントローラ52とその前後のバルブ53a、53bが設けられている。
さらに、ガス供給機構40は、希釈ガスまたは反応ガスである付加ガスAを供給する付加ガス供給源54と、付加ガス供給源54に一端が接続された付加ガス供給配管55とを有する。付加ガス供給配管55の他端は、成膜原料ガス供給配管45に接続されている。付加ガスAが希釈ガスの場合は、Ar等の希ガスやNガスが用いられ、付加ガスAが反応ガスの場合は、Oガス、SiHガス、NHガス等が用いられる。反応ガスを用いない場合は、ルテニウム含有膜としてルテニウム膜が形成され、反応ガスを用いる場合には、ルテニウム含有膜として酸化ルテニウム膜またはSiやNを含有するルテニウム膜が形成される。付加ガス供給配管55には、流量制御用のマスフローコントローラ56とその前後のバルブ57a,57bが設けられている。
さらにまた、ガス供給機構40は、クリーニングガスとして用いられるClFガスとOガスをそれぞれ供給するClFガス供給源61およびOガス供給源62を有している。ClFガス供給源61には第1のクリーニングガス供給配管63の一端が接続されており、第1のクリーニングガス供給配管63の他端は、後述する第1のキャリアガス供給配管73に接続されている。一方、Oガス供給源62には第2のクリーニングガス供給配管64の一端が接続されており、第2のクリーニングガス供給配管64の他端は、後述する第2のキャリアガス供給配管74に接続されている。第1のクリーニングガス供給配管63のClFガス供給源61側には、流量制御用のマスフローコントローラ65とその前後のバルブ66a、66bが設けられ、シャワーヘッド20側にはバルブ67が設けられている。また、第2のクリーニングガス供給配管64のOガス供給源62側には、流量制御用のマスフローコントローラ68とその前後のバルブ69a、69bが設けられ、シャワーヘッド20側にはバルブ70が設けられている。
ハロゲン含有ガスであるClFガスおよび酸化ガスであるOガスは、それぞれ、第1のArガス供給源71および第2のArガス供給源72から第1のキャリアガスおよび第2のキャリアガスとして供給されるArガスにより搬送される。第1のArガス供給源71には第1のキャリアガス供給配管73の一端が接続されており、第1のキャリアガス配管73の他端はシャワーヘッド20のガス導入口21bに接続されている。第2のArガス供給源72には第2のキャリアガス供給配管74の一端が接続されており、第2のキャリアガス供給配管74の他端はシャワーヘッド20のガス導入口21aに接続されている。第1のキャリアガス供給配管73の第1のキャリアガス供給源71側には、流量制御用のマスフローコントローラ75とその前後のバルブ76a、76bが設けられ、シャワーヘッド20側にはバルブ79が設けられている。第2のキャリアガス供給配管74の第2のキャリアガス供給源72側には、流量制御用のマスフローコントローラ77とその前後のバルブ78a、78bが設けられ、シャワーヘッド20側にはバルブ80が設けられている。
したがって、ClFガス供給源61から供給されたClFガスは、Arガスにキャリアされて、第1のクリーニングガス供給配管63およびシャワーヘッド20を介して処理容器11内に供給される。また、Oガス供給源62から供給されたOガスは、Arガスにキャリアされて第2のクリーニングガス供給配管64およびシャワーヘッド20を介して処理容器11内に供給される。また、バルブ67およびバルブ70を操作することにより、ClFガスとOガスを交互に供給することができる。
第1のクリーニングガス供給配管63および第2のクリーニングガス供給配管64は、ガス導入口21a、21bの近傍部分において、バイパス配管81により接続されている。バイパス配管81にはバルブ82が設けられている。バルブ82を開くことにより、ガス導入口21a、21bにClFガスおよびOガスの両方を供給することができる。これにより、ガス導入口21a、21bの内部に形成されたRu含有膜もクリーニングすることができる。
一方、成膜原料ガスであるRu(CO)12ガスを供給する成膜原料ガス供給配管45は、第2のキャリアガス供給配管74に接続されている。したがって、COガス供給源44からキャリアCOガス供給配管43を介して成膜原料容器41内にキャリアガスとしてのCOガスが吹き込まれ、成膜原料容器41内で昇華したRu(CO)12ガスがCOガスに搬送されて成膜原料ガス供給配管45、第2のキャリアガス供給配管74、およびシャワーヘッド20を介して処理容器11内に供給される。また、カウンターCOガス供給配管51は、第1のキャリアガス供給配管73に接続されている。したがって、COガス供給源44からのCOガスが、ルテニウムカルボニルガスとは別個にカウンターCOガス供給配管51、第1のキャリアガス供給配管73、およびシャワーヘッド20を介して処理容器11内に供給される。なお、成膜原料ガス供給配管45の第2のキャリアガス供給配管74の近傍位置、およびカウンターCOガス配管51の第1のキャリアガス供給配管73の近傍には、それぞれバルブ58およびバルブ59が設けられている。
成膜装置100は、ヒーター電源16、排気装置33、ガス供給機構40のバルブ類等の各構成部を制御するためのコントローラ90を有している。コントローラ90は、記憶媒体に記憶された処理レシピに基づいて、処理装置100の各構成部に上記成膜方法が行われるように、以下に示す所定の動作を実行させる。
以上のように構成される成膜装置100においては、まず、ゲートバルブGを開にして搬入出口37からウエハWを処理容器11内に搬入し、サセプタ12上に載置する。サセプタ12は、ヒーター15により例えば120〜250℃に加熱されており、その上でウエハWが加熱される。また、このとき、ヒーター26により、処理容器11の内壁も加熱する。そして、パージガス(例えばキャリアガスとして供給されるArガス)を供給しつつ、排気装置33の圧力制御バルブにより、処理容器11内の圧力を例えば10〜100Paに制御する。
次いで、バルブ47a,47bを開にしてキャリアCOガス供給配管43を介して成膜原料容器41にキャリアガスとしてのCOガスを吹き込み、成膜原料容器41内でヒーター42の加熱により昇華して生成されたRu(CO)12ガスをCOガスによりキャリアさせた状態で成膜原料ガス供給配管45およびシャワーヘッド20を介して処理容器11内に導入する。また、必要に応じて、付加ガス供給源54から付加ガスAとして反応ガスを供給してもよい。これにより、ウエハW表面では、Ru(CO)12ガスが熱分解して生成されたルテニウムにより、またはルテニウムと反応ガスとにより、所定の膜厚を有するルテニウム含有膜が成膜される。
このように、成膜の際にキャリアガスとしてCOを用い、これに加えてさらにカウンターCOガスを供給することにより、Ru(CO)12ガスが被処理基板であるウエハWに到達する前に分解することを抑制しつつルテニウム含有膜を成膜する。これにより微細なトレンチやホールにもルテニウム含有膜を成膜することができる。
このようなルテニウム含有膜の成膜を所定枚数のウエハWについて繰り返し行った後、ドライクリーニングを行う。ドライクリーニングを行うまでのウエハWの枚数、すなわちクリーニングサイクルは、処理容器11の内壁に堆積されるルテニウム含有膜の積算膜厚を計算することにより、あらかじめ設定される。
ドライクリーニングの実施に際しては、処理容器11内にウエハWが存在しない状態で、ヒーター15およびヒーター26により処理容器11内を所定温度、好ましくは200℃以下、より好ましくは170〜200℃に加熱する。そして、バルブ58およびバルブ59を閉じ、バルブ79およびバルブ80を開とした状態で、処理容器11内に第1および第2のキャリアガス供給源71および72からArガスを供給して処理容器11内をパージし、処理容器11内の圧力を10〜1000Paに調整する。この状態でドライクリーニングを実施する。
ドライクリーニングの第1の態様は、図3のタイミングチャートに示すように、バルブ79およびバルブ80を開いて、キャリアガスであるArガスを流したままの状態とし、バルブ67とバルブ70を交互に開閉し、ClFガスとOガスを交互に供給する。このときのこれらの流量はウエハWの直径が300mmの場合、ClFガス:10〜1000sccm、Oガス:1〜1000sccmの範囲であってよい。ClFガスとOガスの流量比[ClF/O]の値は、1〜100の範囲であることが好ましい。ClFガスとOガスの1回の供給時間は1〜60secの範囲が好ましく、繰り返し回数は1〜100回程度が好ましい。
ドライクリーニングの第2の態様は、図4のタイミングチャートに示すように、バルブ79およびバルブ80を開いて、キャリアガスであるArガスを流したままの状態で、バルブ67およびバルブ70を同時に開き、ClFガスとOガスを同時に供給する。このときのこれらの流量はウエハWの直径が300mmの場合、ClFガス:10〜1000sccm、Oガス:1〜1000sccmの範囲であってよい。ClFガスとOガスの流量比[ClF/O]の値は、1〜100の範囲であることが好ましい。また、クリーニング時間は、60〜3600sec程度が好ましい。ClFガスとOガスの流量を途中で変化させてもよい。
上記第1の態様および第2の態様とも、ドライクリーニングが終了後、バルブ67およびバルブ70を閉じ、キャリアガスであるArガスの流量を増加して処理容器11内のパージを行う。なお、上記第1の態様の操作、および/または、上記第2の態様の操作を、処理容器11のパージを挟んで複数回行ってもよい。具体的には、第1の態様の操作のみを複数回行っても、第2の態様のみを複数回行っても、これら両方を任意のタイミングで複数回行ってもよい。
[第2の例]
図5は、一実施形態に係る成膜方法を実施するための成膜装置の第2の例を模式的に示す断面図である。
この成膜装置200は、CVDによりルテニウム含有膜を成膜するバッチ式の成膜装置である。成膜装置200は、天井部を備えた筒状の断熱体103と、断熱体103の内周面に設けられたヒーター104とを有する加熱炉102を備えている。加熱炉102は、ベースプレート105上に設置されている。
加熱炉102内には、例えば石英からなる、上端が閉じている外管111と、この外管111内に同心状に設置された例えば石英からなる内管112とを有する2重管構造をなす処理容器110が挿入されている。そして、上記ヒーター104は処理容器110の外側を囲繞するように設けられている。
上記外管111および内管112は、各々その下端にてステンレス等からなる筒状のマニホールド113に保持されており、このマニホールド113の下端開口部には、当該開口を気密に封止するためのキャップ部114が開閉自在に設けられている。
キャップ部114の中心部には、例えば磁気シールにより気密な状態で回転可能な回転軸115が挿通されており、回転軸115の下端は昇降台116の回転機構117に接続され、上端はターンテーブル118に固定されている。ターンテーブル118には、保温筒119を介して被処理基板であるウエハWを保持する基板保持具である石英製のウエハボート120が載せられる。このウエハボート120は、例えば50〜150枚のウエハWを所定間隔のピッチで積み重ねて収容できるように構成されている。
そして、昇降機構(図示せず)により昇降台116を昇降させることにより、ウエハボート120を処理容器110内へ搬入搬出可能となっている。ウエハボート120を処理容器110内に搬入した際に、上記キャップ部114がマニホールド113に密接し、その間が気密にシールされる。
成膜装置200は、成膜装置100のガス供給機構40と同様に構成された、ルテニウム含有膜をCVD成膜するための処理ガスおよび処理容器110内をクリーニングするためのクリーニングガスを供給するためのガス供給機構130を有している。ガス供給機構130からのガスは、マニホールド113の側壁下部を貫通して設けられた2本の石英ノズル121および122を介して処理容器110内へ供給される。
マニホールド113の側壁上部には、外管111と内管112との間隙から処理ガスを排出するための排気配管141が接続されている。この排気配管141には真空ポンプや圧力制御バルブ等を有する排気装置142が接続されている。そして、この排気装置142を作動させることにより処理容器110内を所定の減圧(真空)状態とすることが可能となっている。また、圧力制御バルブにより処理容器110内が所定の圧力に制御される。
成膜装置200は、ヒーター104の電源、昇降機構等の駆動機構、ヒーター電源等の各構成部を制御するためのコントローラ150を有している。コントローラ150は、記憶媒体に記憶された処理レシピに基づいて、処理装置200の各構成部に上記成膜方法が行われるように所定の動作を実行させる。
以上のように構成される成膜装置200においては、ウエハボート120にウエハWを例えば50〜150枚搭載し、ターンテーブル118に保温筒119を介してウエハWを搭載したウエハボート120を載置する。この状態で昇降台160を上昇させることにより、下方開口部から処理容器110内へウエハボート120を搬入する。
マニホールド113の下端開口部をキャップ部114で閉塞して処理容器110内を密閉状態とし、処理容器110内にパージガス(例えばキャリアガスとして供給されるArガス)を供給しつつ処理容器110内の圧力を例えば
10〜1000Paに制御する。それと同時に、ヒーター104により処理容器110内の温度を例えば100〜300℃に加熱する。
次いで、第1の例の成膜装置100と同様の手順で、ウエハW上に所定の膜厚を有するルテニウム含有膜を成膜する。ただし、キャリアガスであるCOガスの流量やカウンターCOガスの流量は、処理容器110の大きさや、ウエハボート120に搭載されたウエハWの枚数に応じて適宜設定される。
このようなルテニウム含有膜の成膜を所定回数行った後、ドライクリーニングを行う。ドライクリーニングを行うまでの成膜回数、すなわちクリーニングサイクルは、処理容器110の内壁に堆積されるルテニウム含有膜の積算膜厚を計算することにより、あらかじめ設定される。
ドライクリーニングの実施に際しては、処理容器110内にウエハボート120が存在しない状態で、処理容器110内を密閉状態とし、ヒーター104により処理容器110内を所定温度、好ましくは200℃以下、より好ましくは150〜200℃に加熱する。そして、処理容器110内をArガスによりパージし、処理容器110内の圧力を10〜1000Paに調整する。この状態でドライクリーニングを実施する。
ドライクリーニングは、第1の例の成膜装置と同様、ClFガスとOガスとを交互に供給する第1の態様、ClFガスおよびOガスを同時に供給する第2の態様のいずれで行ってもよい。ClFガスおよびOガスを同時に供給する場合は、ClFガスとOガスの流量を途中で変化させてもよい。なお、ClFガス、Oガス、パージガスとしてのArガスの流量は、処理容器110の容量に応じて適宜設定される。
上記第1の態様および第2の態様とも、ドライクリーニングが終了後、ClFガスとOガスを停止し、キャリアガスであるArガスの流量を増加して処理容器110内のパージを行い、その後、処理容器110内を常圧に戻して次の成膜処理に備える。なお、上記第1の態様の操作、および/または、上記第2の態様の操作を、処理容器11のパージを挟んで複数回行ってもよい。具体的には、第1の態様の操作のみを複数回行っても、第2の態様のみを複数回行っても、これら両方を任意のタイミングで複数回行ってもよい。
<他の適用>
以上、実施形態について説明したが、今回開示された実施形態は、全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。上記の実施形態は、添付の特許請求の範囲およびその主旨を逸脱することなく、様々な形態で省略、置換、変更されてもよい。
例えば、上記実施の形態においては、ルテニウム含有膜の成膜、およびルテニウム含有膜成膜後の処理容器のクリーニングについて説明したが、これに限らず、オスミウム含有膜の成膜、およびオスミウム含有膜成膜後の処理容器のクリーニングであってもよい。オスミウム含有膜は、ルテニウム含有膜と同様、被処理基板上でオスミウム原料ガスと反応ガスとの反応、またはオスミウム原料ガスの熱分解により成膜することができる。また、オスミウム含有膜についても、金属オスミウム膜、酸化オスミウム膜、SiやN等の添加成分を含有したオスミウム膜等を挙げることができる。さらに、オスミウムはルテニウムと類似した化学的性質を示し、オスミウム含有膜は、ルテニウム含有膜と同様のメカニズムでエッチング反応が生じ、ルテニウム含有膜と同様に成膜およびクリーニングを実施することができる。
また、上記実施の形態では、成膜装置として枚葉式およびバッチ式の代表的な例を示したが、成膜装置はこれらに限定されるものではない。例えば、枚葉式装置ではシャワーヘッドを設けずにノズル等を介して供給してもよい。また、ガス供給機構も例示に過ぎず、種々の形態を用いることができる。また、上記実施の形態では、成膜装置として、ルテニウム原料ガスとしてRu(CO)12を用い、クリーニングガスのハロゲン含有ガスとしてClFガス、酸化ガスとしてOガスを用いた例を示したが、他のガスを用いた場合もこれに準じた装置構成とすることができる。
以下、実施例について説明する。
図2に示す枚葉式の成膜装置を用い、Ru(CO)12ガスとCOガスにより、ルテニウム膜を行い、処理容器の壁部に堆積したルテニウム膜の厚さが、計算により10μmになる枚数(1000枚)の成膜処理を行った後、ドライクリーニングを行った。
実施例1では、ClFガスとOガスを用いて150〜300℃の範囲で温度を変えてドライクリーニングを実施した。なお、圧力:100Pa、ClFガス流量:100sccm、Oガス流量:100sccmとした。
比較例1では、ClFガスのみを用いて150〜200℃の範囲で温度を変えてドライクリーニングを実施した。圧力およびClFガス流量は実施例1と同じとした。
図6は、実施例1と比較例1における温度とルテニウム膜のエッチング量との関係を示す図である。この図に示すように、実施例1では、150℃という低温で高いエッチングレートが得られているのに対し、比較例1では200℃未満ではエッチングレートが低いままであった。
11,110;処理容器
12;サセプタ
15,26,104;ヒーター
20;シャワーヘッド
40,130;ガス供給機構
33,142;排気機構
90,150;コントローラ
100,200;成膜装置
120;ウエハボート
W;ウエハ(被処理基板)

Claims (18)

  1. 処理容器内に被処理基板を収容し、前記処理容器内でCVD法により前記被処理基板上にルテニウム含有膜またはオスミウム含有膜を成膜する工程と、
    前記成膜する工程を1回または複数回実施した後、前記処理容器内に被処理基板が存在しない状態で、前記処理容器内にハロゲン含有ガスおよび酸化ガスを供給して、前記処理容器内をドライクリーニングする工程と、
    を有する、成膜方法。
  2. 前記ドライクリーニングする工程は、前記処理容器内を200℃以下の温度にして実施される、請求項1に記載の成膜方法。
  3. 前記ドライクリーニングする工程は、150〜200℃の範囲の温度で実施される、請求項2に記載の成膜方法。
  4. 前記ドライクリーニングする工程は、前記ハロゲン含有ガスとして、ClF、NF、F、Cl、Br、I、HF、HCl、HBr、HIからなる群から選択された少なくとも一種を用いる、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の成膜方法。
  5. 前記ドライクリーニングする工程は、前記酸化ガスとして、O、O、NO、NO、NO、HO、Hからなる群から選択された少なくとも一種を用いる、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の成膜方法。
  6. 前記成膜する工程は、ルテニウム原料ガスまたはオスミウム原料ガスと反応ガスとの反応、またはルテニウム原料ガスまたはオスミウム原料ガスの熱分解により、前記ルテニウム含有膜または前記オスミウム含有膜を形成する、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の成膜方法。
  7. 前記成膜する工程は、前記ルテニウム原料ガスとして、Ru(CO)12、RuO、Ru(EtCp)、Ru(DMDB)(CO)、Ru(DER)、RuO(HFE)、Ru(HDAC)、Ru(PF)、Ru(AMD)CO、RuCOTからなる群から選択される少なくとも一種を用いる、請求項6に記載の成膜方法。
  8. 前記成膜する工程は、前記反応ガスとして、CO、O、H、SiH、Si、Si、Si10、NH、CH(NH)NH、C、Nからなる群から選択される少なくとも一種を用いる、請求項6または請求項7に記載の成膜方法。
  9. 前記ルテニウム含有膜は、金属ルテニウム膜、酸化ルテニウム膜、および添加元素が添加されたルテニウム膜のいずれかである、請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の成膜方法。
  10. 被処理基板を収容する処理容器と、
    前記処理容器内に成膜用のガスとドライクリーニング用のガスを供給するガス供給機構と、
    前記処理容器内を加熱するヒーターと、
    前記処理容器内を排気する排気機構と、
    制御部と、
    を有し、
    前記制御部は、請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の方法が行われるように、前記ガス供給機構と、前記ヒーターと、前記排気機構とを制御する、成膜装置。
  11. 処理容器内でCVD法により被処理基板上にルテニウム含有膜またはオスミウム含有膜を成膜した後に、前記処理容器内のドライクリーニングを行う処理容器のクリーニング方法であって、
    前記処理容器内に被処理基板を存在させない状態にする工程と、
    被処理基板が存在しない状態の前記処理容器内にハロゲン含有ガスおよび酸化ガスを供給する工程と、
    を有する、処理容器のクリーニング方法。
  12. 前記処理容器内を200℃以下の温度にして実施される、請求項11に記載の処理容器のクリーニング方法。
  13. 前記処理容器内を150〜200℃の範囲の温度で実施される、請求項12に記載の処理容器のクリーニング方法。
  14. 前記被処理基板が存在しない状態の前記処理容器内にハロゲン含有ガスおよび酸化ガスを供給する工程は、前記処理容器内に前記ハロゲン含有ガスおよび前記酸化ガスを交互に供給する、請求項11から請求項13のいずれか一項に記載の処理容器のクリーニング方法。
  15. 前記被処理基板が存在しない状態の前記処理容器内にハロゲン含有ガスおよび酸化ガスを供給する工程は、前記処理容器内に前記ハロゲン含有ガスおよび前記酸化ガスを同時に供給する、請求項11から請求項13のいずれか一項に記載の処理容器のクリーニング方法。
  16. 前記被処理基板が存在しない状態の前記処理容器内にハロゲン含有ガスおよび酸化ガスを供給する工程は、前記処理容器内に前記ハロゲン含有ガスおよび前記酸化ガスを交互に供給する操作、および/または、前記処理容器内に前記ハロゲン含有ガスおよび前記酸化ガスを同時に供給する操作を複数回行う、請求項11から請求項13のいずれか一項に記載の処理容器のクリーニング方法。
  17. 前記ハロゲン含有ガスとして、ClF、NF、F、Cl、Br、I、HF、HCl、HBr、HIからなる群から選択された少なくとも一種を用いる、請求項11から請求項16のいずれか一項に記載の処理容器のクリーニング方法。
  18. 前記酸化ガスとして、O、O、NO、NO、NO、HO、Hからなる群から選択された少なくとも一種を用いる、請求項11から請求項17のいずれか一項に記載の処理容器のクリーニング方法。
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