JP2020187690A - 温度検知装置及びコンピュータプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】車載の補機バッテリによらずに所要の通報を行うことが可能な温度検知装置及びコンピュータプログラムを提供する。【解決手段】車両100において、車両の車室内の温度を検出するセンサと、外部端末3との間で通信を行う通信部と、センサにより検出した温度が閾値を越えた場合、検出した温度に関する情報を外部端末に通知する通知部と、を有する温度検知装置1と、車両に搭載された太陽電池(ソーラーパネル211)により充電され、センサ、通信部及び通知部に給電する電源(ソーラーバッテリ214)とを備える。【選択図】図1
Description
本発明は、車両の車室内の温度異常を検知する温度検知装置及びコンピュータプログラムに関する。
近年、日差しが強くて温度が高い場所に停められた車両の室内に、子供が置き去りにされて熱中症を引き起こし、衰弱死する事例が見られる。温度が高い車室内に、例えば人又は動物が置き去りにされている場合、その状況を通報するか、又は車室内を冷却することによって事故を防止する必要がある。
例えば、特許文献1には、車内に設置した温度センサが特定の温度を越えたことを検知し、かつシートセンサが人または動物などがいることを検知した場合、異常高温の車内に人または動物がいることを外部に通報する車室内異常検知装置が開示されている。
しかしながら、特許文献1に開示された技術は、例えば車載のランプや補機類がオンのまま放置されて補機バッテリが放電した場合、車外に通報ができなくなるという問題があった。
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、車載の補機バッテリによらずに所要の通報を行うことが可能な温度検知装置及びコンピュータプログラムを提供することにある。
本開示の一態様に係る温度検知装置は、車両の車室内の温度を検出するセンサと、外部端末との間で通信を行う通信部と、前記センサにより検出した温度が閾値を越えた場合、検出した温度に関する情報を前記外部端末に通知する通知部と、前記車両に搭載された太陽電池により充電され、前記センサ、前記通信部及び前記通知部に給電する電源とを備える。
本態様にあっては、太陽電池が充電する電源から給電されて車室内の温度を検出し、検出温度が閾値を越えたときに、検出した温度に関する情報を外部端末に通知する。これにより、外部端末と通信接続した場合は、補機バッテリによらずに、外部端末のユーザに車室温に関する注意を喚起させることができる。
本開示の一態様に係る温度検知装置は、前記電源は、前記車両を駆動するためのバッテリ又は前記車両に搭載された補機に給電するためのバッテリとは異なるバッテリを含む。
本態様にあっては、自装置内の各部に給電するための専用バッテリに太陽電池からの電力を蓄電するため、太陽電池が発電しない夜間等であっても所要の通知を行うことができる。
本開示の一態様に係る温度検知装置は、前記閾値の設定を受け付ける受付部を備える。
本態様にあっては、温度に関する情報を通知するときの車室内温度を予め設定することができる。
本開示の一態様に係る温度検知装置は、前記センサにより検出した温度が第1温度より高い場合、前記車両内を冷却する冷却手段を作動させる第1作動部を備える。
本態様にあっては、検出した車室内温度が所定の第1温度より高い場合は、外部端末からの指示を待たずに冷却手段が作動するため、車室内の温度が上がり過ぎるのを防止することができる。
本開示の一態様に係る温度検知装置は、前記センサにより検出した温度が第2温度より低い場合、前記車両内を暖める暖め手段を作動させる第2作動部を備える。
本態様にあっては、検出した車室内温度が所定の第2温度より低い場合に、外部端末からの指示を待たずに暖め手段が作動するため、車室内の温度が下がり過ぎるのを防止することができる。
本開示の一態様に係る温度検知装置は、前記車室内の温度を制御する指示を前記外部端末から入力する入力部と、該入力部によって前記指示を入力した場合、前記センサによって検出した温度に応じて前記車両内を冷却する冷却手段又は前記車両内を暖める暖め手段を作動させる第3作動部とを備える。
本態様にあっては、車室内温度を制御する指示が外部端末から遠隔で入力された場合、直前に検出した車室内温度に応じて冷却手段又は暖め手段が作動する。これにより、外部端末と通信接続した場合は、外部端末での簡単な操作を契機に、車室内を的確に冷却するか又は暖房することができる。
本開示の一態様に係る温度検知装置は、前記太陽電池の発電電力又は発電量を前記外部端末に出力する第1出力部を備える。
本態様にあっては、外部端末と通信接続した場合は、車両における太陽電池の発電電力又は発電量を外部端末にてモニタすることができる。
本開示の一態様に係る温度検知装置は、前記電源は前記車両に搭載されたドライブレコーダに接続されており、該ドライブレコーダからの画像を取得する第1取得部と、該第1取得部により取得した画像を前記外部端末に出力する第2出力部とを備える。
本態様にあっては、外部端末と通信接続した場合は、補機バッテリによらずにドライブレコーダが撮像した画像を外部端末にてモニタすることができる。
本開示の一態様に係る温度検知装置は、画像を入力した場合に人、食品、植物又は動物の検出の有無情報を出力する学習モデルに、前記第1取得部により取得した前記車室内の画像を入力して前記有無情報を取得する第2取得部と、該第2取得部により取得した有無情報に基づく情報を前記外部端末に出力する第3出力部とを備える。
本態様にあっては、車室内の画像を学習モデルに入力し、学習モデルから取得した監視対象の検出の有無情報に基づく情報を外部端末に出力する。これにより、外部端末と通信接続した場合は、補機バッテリによらずに認識された車室内の監視対象を外部端末にて確認することができる。
本開示の一態様に係るコンピュータプログラムは、車両に搭載された太陽電池により充電される電源から給電されて車室内の温度を検知する外部装置と通信し、前記車室内の温度に関する情報を取得し、取得した温度に関する情報を表示する処理をコンピュータに実行させる。
本態様にあっては、通信によって取得した車室内の温度に関する情報を表示する。これにより、コンピュータのユーザに車室温に関する注意を喚起することができる。
本開示の一態様に係るコンピュータプログラムは、温度の指定を受け付け、指定された温度を閾値に設定する指示を前記外部装置に送信する処理を前記コンピュータに実行させる。
本態様にあっては、コンピュータのユーザから指定された温度を閾値に設定する指示を外部装置に送信する。これにより、温度に関する情報を車両側から通知するときの車室内温度を車両の外部から指定することができる。
本開示の一態様に係るコンピュータプログラムは、前記車室内の温度を制御する指示を前記外部装置に送信する処理を前記コンピュータに実行させる。
本態様にあっては、車両の外部からの指示により、車室内の温度を制御することができる。
本開示の一態様に係るコンピュータプログラムは、取得した前記車室内の温度が閾値を越え、かつ前記コンピュータを含む端末が前記車両に接近していると判定した場合、前記温度を制御する指示を前記外部装置に送信する。
本態様にあっては、車室内の温度が閾値を既に越えていた場合は、コンピュータ端末が車両に近づいたときに、外部から車室内の温度を制御させることができる。
本開示の一態様に係るコンピュータプログラムは、前記太陽電池の発電電力又は発電量を取得し、取得した発電電力又は発電量を表示する処理を前記コンピュータに実行させる。
本態様にあっては、車両における太陽電池の発電電力又は発電量をコンピュータ端末にてモニタすることができる。
本開示の一態様に係るコンピュータプログラムは、前記車両に搭載されたドライブレコーダからの画像を取得し、取得した画像を表示する処理を前記コンピュータに実行させる。
本態様にあっては、車両のドライブレコーダが撮像した画像をコンピュータ端末にてモニタすることができる。
本開示の一態様に係るコンピュータプログラムは、前記画像における監視対象の有無に関する情報を取得し、取得した情報に基づく表示を行う処理を前記コンピュータに実行させる。
本態様にあっては、車両にて認識された車室内の監視対象をコンピュータ端末にて確認することができる。
本発明によれば、車載の補機バッテリによらずに所要の通報を行うことが可能となる。
以下、本発明をその実施形態を示す図面に基づいて詳述する。
(実施形態1)
図1は、実施形態1に係る温度検知装置が搭載された車両の構成例を示すブロック図である。車両100は、エンジン101に連動するモータジェネレータ102を制御するパワーコントロールユニット103と、該パワーコントロールユニット103を介して充放電されるメインバッテリ104とを備える。メインバッテリ104からの電力は、パワーコントロールユニット103を介してエアコン105及び補機バッテリ106に供給される。補機バッテリ106からの電力は、ドライブレコーダ107、ハンドルウォーマ108、冷却スプレー109等の補機類に供給される。車両100はHV(Hybrid Vehicle )に限定されず、PHEV(Plug-in Hybrid Electric Vehicle)、EV(Electric Vehicle )、FCV(Fuel Cell Vehicle )又は内燃機関で駆動される一般の自動車であってもよい。
(実施形態1)
図1は、実施形態1に係る温度検知装置が搭載された車両の構成例を示すブロック図である。車両100は、エンジン101に連動するモータジェネレータ102を制御するパワーコントロールユニット103と、該パワーコントロールユニット103を介して充放電されるメインバッテリ104とを備える。メインバッテリ104からの電力は、パワーコントロールユニット103を介してエアコン105及び補機バッテリ106に供給される。補機バッテリ106からの電力は、ドライブレコーダ107、ハンドルウォーマ108、冷却スプレー109等の補機類に供給される。車両100はHV(Hybrid Vehicle )に限定されず、PHEV(Plug-in Hybrid Electric Vehicle)、EV(Electric Vehicle )、FCV(Fuel Cell Vehicle )又は内燃機関で駆動される一般の自動車であってもよい。
エンジン101、パワーコントロールユニット103、エアコン105及び補機類のそれぞれは、車載LAN(Local Area Network )110に接続されたエンジンECU(Electronic Control Unit )111、ハイブリッドECU112、エアコンECU113及び補機ECU114によって動作が制御される。各ECUは、車載LAN110を介して互いに通信することにより、連系した制御を行う。モータジェネレータ102は、不図示の動力伝達系の動力源となるのに加えてエンジン101の始動に用いられ、更に車両100の制動時には回生電力を発生してメインバッテリ104を充電する。
エアコン105は、車室内の冷却及び暖房を行う冷却手段及び暖め手段として機能する。エアコン105に含まれるファンは、エンジン101の廃熱を利用して温風を車室内に吹き込む暖め手段としても機能する。ドライブレコーダ107は、車外及び車室内を撮像した画像を内蔵メモリに記憶すると共に、Wifiに準拠する無線通信によって温度検知装置1に画像を送信する。ハンドルウォーマ108は、ヒータでハンドルを暖める暖め手段として機能するが、例えばペルチェ効果を利用してハンドルを冷却する冷却手段を兼ねてもよい。冷却スプレー109は、気体の断熱膨張により車室の一部を冷却する冷却手段として機能する。
車両100には、太陽電池をモジュール化したソーラーパネル211、及び該ソーラーパネル211によって充電される電源を含む温度検知装置1が搭載されている。ソーラーパネル211が発電した電力は、大部分が検出部212及びソーラーECU213を介して一旦ソーラーバッテリ214に蓄電され、一部が温度検知装置1に供給される。この間、ソーラーECU213はMPPT(Maximum power point tracking )制御を行う。一旦ソーラーバッテリ214に蓄電された電力は、ソーラーECU213及びパワーコントロールユニット103を介してメインバッテリ104に蓄電される。メインバッテリ104に蓄電された電力が、パワーコントロールユニット103を介して温度検知装置1に供給されるようにしてもよい。
温度検知装置1は、ソーラーパネル211が発電した電圧及び電流を検出部212から逐次取得する。温度検知装置1は、車載LAN110に接続されており、該車載LAN110を介して各ECUと通信することによって、上述の冷却手段、暖め手段及び補記類を作動させる。温度検知装置1(外部装置に相当)は、更に通信キャリアが提供する携帯電話網Nを介して又は1対1で外部端末3と通信可能に接続されており、ドライブレコーダ107とは車内無線LANを介して通信する。
図2は、実施形態1に係る温度検知装置1の構成例を示すブロック図である。温度検知装置1は、制御部10、記憶部11、表示部12、操作部13、電圧電流取得部14及び温度センサ15を備える。温度検知装置1は、無線通信を行う通信部として公衆無線通信部16、CAN(Controller Area Network )通信部17、無線LAN通信部18及びブルートゥース(登録商標)通信部19を備える。温度検知装置1は、更にソーラーパネル211からの電圧を変換して5V電源の電圧を生成するDCDCコンバータ21、該DCDCコンバータ21によって充電される5Vの電源バッテリ22、及び5V電源の電圧を12V又は48Vに昇圧するDCDCコンバータ23を備える。温度検知装置1内の各部は、5V電源によって動作する。
制御部10は、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro-Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)等の1又は複数のプロセッサを含む。制御部10は、記憶部11に記憶されている制御プログラムを実行することにより、装置全体を制御する。
記憶部11は、フラッシュメモリ、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(Electrically EPROM:登録商標)等の不揮発性メモリ、及びDRAM(Dynamic Random Access Memory)、SRAM(Static Random Access Memory)等の書き換え可能なメモリを含む。不揮発性メモリは、制御部10が実行する制御プログラム及び各種のデータを予め記憶する。書き換え可能なメモリは、後述する学習モデルG、閾値及び一時的に発生するデータを記憶する。
表示部12は、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ等の表示器であり、制御部10に制御されて各種の情報を表示する。操作部13は、ユーザによる操作を受け付けるためのインタフェースであり、物理ボタンで構成してもよいし、表示部12と一体化されたタッチパネルで構成してもよい。電圧電流取得部14は、ソーラーパネル211が発電した電圧及び電流を検出部212から取得するためのインタフェースである。温度センサ15は、車室内の適宜の部位に設定されており、車室内の温度を検出する。
公衆無線通信部16は、無線通信によって携帯電話網Nに接続するためのインタフェースであり、携帯電話網Nを介して外部端末3との間で画像を含むデータの送受信を行う。公衆無線通信部16は、不図示の基地局を介して移動通信システムの規格に準拠する通信を行うものであるが、公衆無線LANのアクセスポイント及びインターネットを介して通信を行うものであってもよい。
CAN通信部17は、CAN通信プロトコルに準拠する有線通信によって車載LAN110に接続するためのインタフェースであり、車載LAN110を介して各ECUと情報の送受信を行う。CAN通信部17は、各ECUと共にLIN(Local Interconnect Network )、MOST(Media Oriented Systems Transport )、AVTP(Audio Video Transport Protocol )又はFlexRay(登録商標)の通信規格による通信を行うものであってもよい。
無線LAN通信部18は、Wifiに準拠する無線通信によってドライブレコーダ107に接続するためのインタフェースであり、ドライブレコーダ107から画像を受信する。無線LAN通信部18は、アクセスポイントを介したインフラストラクチャモードで通信してもよいし、アドホックモードでダイレクトに通信してもよい。無線LAN通信部18に代えてブルートゥース通信部19により、ドライブレコーダ107から画像を受信してもよい。本実施形態1及び後述する実施形態2〜4では、無線LAN通信部18を用いない。
ブルートゥース通信部19は、ブルートゥースの通信規格に準拠する無線通信によって外部端末3と接続するためのインタフェースである。ブルートゥース通信部19に代えて無線LAN通信部18をアドホックモードで動作させ、外部端末3と接続するようにしてもよい。本実施形態1及び後述する実施形態2〜3及び5では、ブルートゥース通信部19を用いない。
DCDCコンバータ23は、5V電源の電圧を昇圧して生成した12V又は48Vの電圧を、接続箱215を介してドライブレコーダ107に供給する。接続箱215は、補機バッテリ106及びDCDCコンバータ23からの電圧のうち、高い方の電圧がドライブレコーダ107に供給されるように、且つDCDCコンバータ23からの電圧が補機バッテリ106に印加されないように構成されている。DCDCコンバータ23が双方向コンバータである場合は、補機バッテリ106から接続箱215を介してDCDCコンバータ23に印加される電圧を降圧して電源バッテリ22を充電してもよい。
図3は、実施形態1に係る外部端末3の構成例を示すブロック図である。外部端末3は、例えばスマートフォンであるが、タブレット端末、汎用のPC(Personal Computer )、又はスマートウォッチ等のウェアラブルデバイスであってもよい。外部端末3は、制御部30、記憶部31、表示部32、操作部33、公衆無線通信部34及びブルートゥース通信部35を備える。操作部33は、表示部32と一体化されたタッチパネルであるが、これに限定されるものではない。
制御部30は、CPU、GPU等のプロセッサと、メモリ等を含む。制御部30は、プロセッサ、メモリ、記憶部31、公衆無線通信部34及びブルートゥース通信部35を集積した1つのハードウェア(SoC:System On a Chip )として構成してもよい。制御部30は、記憶部31に記憶されているアプリプログラム31aに基づく制御を行う。
記憶部31は、例えばフラッシュメモリ等の不揮発性メモリを含む。記憶部31は、アプリプログラム31aを記憶する。アプリプログラム31aがWebブラウザ機能を含んでもよいし、汎用のWebブラウザプログラムが別途記憶部31に記憶されていてもよい。アプリプログラム31aは、記憶媒体36に記憶されたものを制御部30が公衆無線通信部34又は図示しない入出力部を介して読み出して記憶部31に複製したものであってもよい。
公衆無線通信部34は、無線通信によって携帯電話網Nに接続するためのインタフェースであり、携帯電話網Nを介して温度検知装置1との間で画像を含むデータの送受信を行う。公衆無線通信部34は、公衆無線LANのアクセスポイント及びインターネットを介して通信を行ってもよい。
ブルートゥース通信部35は、ブルートゥースの通信規格に準拠する無線通信によって温度検知装置1と接続するためのインタフェースである。ブルートゥース通信部35に代えて無線LANのアドホックモードにより、温度検知装置1と接続するようにしてもよい。本実施形態1及び後述する実施形態2−3及び5では、ブルートゥース通信部35を用いない。
上述のとおり構成された温度検知装置1は、車両100の車室内(以下、車内とも言う)の温度を温度センサ15から時系列的に取得し、取得した温度が閾値を越えたときに温度に関する情報を外部端末3に通知する。そして、温度検知装置1は、車内の温度が閾値を上回っている状態で更に所定の第1温度を上回った場合に、冷却手段を作動させ、車内の温度が閾値を下回っている状態で更に所定の第2温度を下回った場合に、暖め手段を作動させる。一方の外部端末3は、車両100から温度に関する情報が通知された場合、通知された情報を表示部32に表示してユーザに注意を喚起する。以下では、上述した温度検知装置1及び外部端末3の動作を、それを示すフローチャートを用いて説明する。
図4は、車内の温度を検出して温度に関する情報を通知する温度検知装置1の処理手順を示すフローチャートである。図5は、温度に関する情報を受信して表示する外部端末3の処理手順を示すフローチャートである。図6は、実施形態1に係る外部端末3における温度に関する情報の表示例を示す模式図である。図4及び図5の処理は一定周期(例えば10秒毎)で起動されるが、これに限定されず、不定期に起動されてもよい。本実施形態1における閾値は、初期化処理にて設定される固定値である。
温度検知装置1にて図4の処理が起動された場合、制御部10は、温度センサ15から車内温度を取得し(S10)、取得した車内温度と、前回の起動時に記憶部11に記憶した車内温度とを比較する(S11)。その後、制御部10は、取得した車内温度を、記憶部11に記憶した車内温度に上書きして更新する(S12)。これにより、ステップS10で取得された車内温度が、次回の起動時に新たに取得された車内温度と比較される。
制御部10は、ステップS11での比較結果より、記憶してあった車内温度が閾値より低いか否かを判定し(S13)、閾値より低い場合(S13:YES)、ステップS10で取得した車内温度が閾値より高くなったか否かを更に判定する(S14)。車内温度が閾値より高くなった場合(S14:YES)、制御部10は、取得した車内温度及び該車内温度が閾値を上回った旨を、公衆無線通信部16を介して外部端末3に通知し(S15:通知部に相当)、図4の処理を終了する。
ステップS14で、車内温度が閾値より高くなっていないと判定した場合(S14:NO)、制御部10は、取得した車内温度が所定の第2温度より低いか否かを更に判定する(S16)。車内温度が第2温度より低い場合(S16:YES)、制御部10は、前述の暖め手段を作動させて(S17:第2作動部に相当)、図4の処理を終了する。一方、車内温度が第2温度より低くない場合(S16:NO)、制御部10は、特段の処理を実行することなく図4の処理を終了する。
ステップS13で、記憶してあった車内温度が閾値より低くないと判定した場合(S13:NO)、制御部10は、ステップS10で取得した車内温度が閾値より低くなったか否かを更に判定する(S18)。車内温度が閾値より低くなった場合(S18:YES)、制御部10は、取得した車内温度及び該車内温度が閾値を下回った旨を、公衆無線通信部16を介して外部端末3に通知し(S19:通知部に相当)、図4の処理を終了する。
ステップS18で、車内温度が閾値より低くなっていないと判定した場合(S18:NO)、制御部10は、取得した車内温度が所定の第1温度より高いか否かを更に判定する(S20)。車内温度が第1温度より高い場合(S20:YES)、制御部10は、前述の冷却手段を作動させて(S21:第1作動部に相当)、図4の処理を終了する。一方、車内温度が第1温度より高くない場合(S20:NO)、制御部10は、特段の処理を実行することなく図4の処理を終了する。
次に、外部端末3にて図5の処理が起動された場合、制御部30は、前記の起動時から現在までの間に車両100からデータを受信したか否かを判定し(S30)、受信しない場合(S30:NO)、特段の処理を実行することなく図5の処理を終了する。車両100からデータを受信した場合(S30:YES)、制御部30は、温度に関する情報を受信したか否かを判定し(S31)、温度に関する情報を受信した場合(S31:YES)、受信して取得した温度と付加情報を表示部32に表示する(S32)。この場合、制御部30は、温度の通知があった旨を記憶部31に記憶して(S33)、図5の処理を終了する。一方、ステップS31で、温度に関する情報を受信しない場合(S31:NO)、制御部30は、特段の処理を実行することなく図5の処理を終了する。
図6に移って、外部端末3の表示部32には、温度検知装置1側の処理手順におけるステップS15で車内温度が閾値を上回ったときに、外部端末3に通知された内容が表示されている。ここでは、通知された日時と、閾値に設定されている温度と、閾値より高くなった旨とが示されている。ステップS19で車内温度が閾値を下回ったときは、「より高く」が「より低く」に置き換わった表示が行われる。
なお、本実施形態1にあっては、温度検知装置1は、取得した車内温度が閾値を越えた場合にのみ温度に関する情報を外部端末3に通知したが、これに限定されるものではない。例えば、図4に示すステップS10で温度検知装置1が取得した現在の車内温度を、温度に関する情報の一つとして外部端末3に出力してもよい。この場合、外部端末3は、図5に示すステップS31及びS32で現在の車内温度をも取得し、表示部32に現在温度として表示すればよい。
以上のように本実施形態1によれば、温度検知装置1は、ソーラーパネル211が充電する5V電源(電源バッテリ22)から給電されて車室内の温度を検出し、検出温度が閾値を越えたときに、検出した温度に関する情報を外部端末3に通知する。従って、ソーラーパネルが発電しない夜間等であっても、補機バッテリ106によらずに外部に通報して、外部端末3のユーザに車室温に関する注意を喚起させることが可能となる。
また、実施形態1によれば、温度検知装置1は、検出した車室内温度が所定の第1温度より高い場合に、外部端末3からの指示を待たずに冷却手段を作動させるため、車室内の温度が上がり過ぎるのを防止することができる。
更に、実施形態1によれば、温度検知装置1は、検出した車室内温度が所定の第2温度より低い場合に、外部端末3からの指示を待たずに暖め手段を作動させるため、車室内の温度が下がり過ぎるのを防止することができる。
(実施形態2)
実施形態1は、温度検知装置1から外部端末3に温度に関する情報を通知する形態であるのに対し、実施形態2は、温度検知装置1から外部端末3にソーラーパネル211の発電電力及び電源バッテリ22の充電量を出力する形態である。発電電力及び充電量の何れか一方を出力するようにしてもよい。実施形態2に係る温度検知装置1及び外部端末3のブロック構成は、実施形態1の図2及び図3に示すブロック構成と同様であるため、実施形態1に対応する箇所には同様の符号を付してその説明を省略する。
実施形態1は、温度検知装置1から外部端末3に温度に関する情報を通知する形態であるのに対し、実施形態2は、温度検知装置1から外部端末3にソーラーパネル211の発電電力及び電源バッテリ22の充電量を出力する形態である。発電電力及び充電量の何れか一方を出力するようにしてもよい。実施形態2に係る温度検知装置1及び外部端末3のブロック構成は、実施形態1の図2及び図3に示すブロック構成と同様であるため、実施形態1に対応する箇所には同様の符号を付してその説明を省略する。
本実施形態2では、温度検知装置1は、ソーラーパネル211が発電した電圧及び電流を時系列的に取得して発電電力を算出し、算出した発電電力を外部端末3に送信する。温度検知装置1は、更に別途積算されて記憶部11に記憶されている電源バッテリ22の充電量を読み出して送信する。一方の外部端末3は、車両100から発電電力を取得した場合、取得した発電電力を表示部32に逐次表示する。以下では、上述した温度検知装置1及び外部端末3の動作を、それを示すフローチャートを用いて説明する。
図7は、発電電力及び充電量を出力する温度検知装置1の処理手順を示すフローチャートである。図8は、発電電力及び充電量を取得して表示する外部端末3の処理手順を示すフローチャートである。図9は、実施形態2に係る外部端末3における発電電力及び充電量の表示例を示す模式図である。図7及び図8の処理は一定周期(例えば10秒毎)で起動されるが、これに限定されず、不定期に起動されてもよい。発電電力及び充電量は、別々のタイミングで取得されて、別画面に表示されるようにしてもよい。
温度検知装置1にて図7の処理が起動された場合、制御部10は、ソーラーパネル211が発電した電力に関して、検出部212から発電電圧を取得し(S41)、続いて発電電流を取得する(S42)。次いで、制御部10は、取得した発電電圧及び発電電流を乗算して発電電力を算出し(S43)、発電電力の移動平均を算出する(S44)。これにより、発電電力の瞬時変動を平滑化する。その後、制御部10は、移動平均をとった発電電力を、公衆無線通信部16を介して外部端末3に出力する(S45:第1出力部に相当)。
次いで、制御部10は、不図示の処理手順によって積算されて記憶部11に記憶されている電源バッテリ22の充電量を読み出し(S46)、読み出した充電量を外部端末3に出力して(S47)、図7の処理を終了する。出力される充電量は、例えばSOC(State Of Charge )であるが、これに限定されない。
図8に移って、図8に示す処理手順のうち、ステップS30,S32,S33の処理は、実施形態1の図5に示したものと同一であるため、ここでは説明の一部を省略する。車両100からデータを受信し(S30:YES)、受信したデータが温度に関する情報ではないと判定した場合(S31:NO)、制御部30は、発電電力及び充電量を受信したか否かを判定する(S34)。
発電電力及び充電量を受信した場合(S34:YES)、制御部30は、受信して取得した発電電力を表示部32に表示すると共に(S35)、受信して取得した充電量を表示部32に表示する(S36)。一方、ステップS34で、発電電力及び充電量を受信しない場合(S34:NO)、制御部30は、特段の処理を実行することなく図8の処理を終了する。
図9に移って、外部端末3の表示部32には、車両100に搭載されたソーラーパネル211の発電電力と、電源バッテリ22(ここでは、通知用バッテリとしている)の充電量が、日時と共に表示されている。なお、図7から9ではソーラーパネル211の発電電力を対象にして算出、出力、取得及び表示したが、発電量を対象にしてもよい。具体的には、温度検知装置1で発電電力を所定時間毎に積算し、積算した発電量を外部端末3に出力する。外部端末3では、受信して取得した発電量を表示部32に表示すればよい。
以上のように本実施形態2によれば、車両100におけるソーラーパネル211の発電電力又は発電量を外部端末3にて表示し、ユーザがこれをモニタすることができる。
(実施形態3)
実施形態1は、温度の閾値が固定値であり、冷却手段及び暖め手段は温度検知装置1が主体的に作動させる形態であった。これに対し、実施形態3は、温度の閾値は設定変更が可能であり、冷却手段又は暖め手段は外部端末3のユーザが作動させることができる形態である。実施形態3に係る温度検知装置1及び外部端末3のブロック構成は、実施形態1の図2及び図3に示すブロック構成と同様であるため、実施形態1に対応する箇所には同様の符号を付してその説明を省略する。
実施形態1は、温度の閾値が固定値であり、冷却手段及び暖め手段は温度検知装置1が主体的に作動させる形態であった。これに対し、実施形態3は、温度の閾値は設定変更が可能であり、冷却手段又は暖め手段は外部端末3のユーザが作動させることができる形態である。実施形態3に係る温度検知装置1及び外部端末3のブロック構成は、実施形態1の図2及び図3に示すブロック構成と同様であるため、実施形態1に対応する箇所には同様の符号を付してその説明を省略する。
本実施形態3では、温度検知装置1は、操作部13に対する閾値の設定操作、又は外部端末3からの閾値の設定指示を受け付けて、閾値を新たに設定する。温度検知装置1は、また、外部端末3から温度の制御指示が入力された場合、暖め手段及び冷却手段のうち、車内温度に応じて適する方の手段を作動させる。一方の外部端末3は、操作部33に対する操作を受け付け、受け付けた操作に応じて閾値の設定指示又は温度の制御指示を温度検知装置1に送信する。以下では、上述した温度検知装置1及び外部端末3の動作を、それを示すフローチャートを用いて説明する。
図10は、閾値の設定及び温度の制御を受け付ける温度検知装置1の処理手順を示すフローチャートである。図11は、ボタン操作に応じた指示を送信する外部端末3の処理手順を示すフローチャートである。図12は、実施形態3に係る外部端末3における操作ボタン等の表示例を示す模式図である。図10及び図11の処理は一定周期(例えば0.1秒毎)で起動されるが、これに限定されず、不定期に起動されてもよい。
温度検知装置1にて図10の処理が起動された場合、制御部10は、操作部13への操作が有ったか否かを判定し(S50)、操作が有った場合(S50:YES)、当該操作が閾値の設定操作であるか否かを更に判定する(S51)。当該操作が閾値の設定操作である場合(S51:YES)、制御部10は、入力された数値を閾値に設定する(S52:受付部に相当)ことによって閾値の設定を受け付け、図10の処理を終了する。
ステップS50で操作部13への操作が無いと判定した場合(S50:NO)、又はステップS51で当該操作が閾値の設定操作ではないと判定した場合(S51:NO)、制御部10は、外部端末3から指示を受信したか否かを更に判定し(S53)、指示を受信していない場合は(S53:NO)、特段の処理を実行することなく図10の処理を終了する。
外部端末3から指示を受信した場合(S53:YES)、制御部10は、当該指示が閾値の設定指示であるか否かを判定し(S54)、閾値の設定指示である場合(S54:YES)、当該指示を受け付けて閾値を設定するために、ステップS52に処理を移す。一方、当該指示が閾値の設定指示ではない場合(S54:NO)、制御部10は、当該指示が温度の制御指示であるか否かを判定し(S55)、温度の制御指示でもない場合(S55:NO)、特段の処理を実行することなく図10の処理を終了する。
受信した指示が温度の制御指示である場合(S55:YES)、制御指示を入力(入力部に相当)した制御部10は、温度センサ15から車内温度を新たに取得し(S56)、取得した温度が前述の第2温度よりも第1温度に近いか否かを判定する(S57)。取得した温度が第1温度により近い場合(S57:YES)、制御部10は、冷却手段を作動させて(S58:第3作動部に相当)、図10の処理を終了する。一方、取得した温度が第1温度よりも第2温度により近い場合(S57:NO)、制御部10は、暖め手段を作動させて(S59:第3作動部に相当)、図10の処理を終了する。
次に、外部端末3にて図11の処理が起動された場合、制御部30は、操作部33にてボタン操作が有ったか否かを判定し(S61)、ボタン操作が無かった場合(S61:NO)、特段の処理を実行することなく図11の処理を終了する。ボタン操作が有った場合(S61:YES)、制御部30は、当該操作が温度の指定操作であるか否かを判定する(S62)。当該操作が温度の指定操作である場合(S62:YES)、制御部30は、指定された温度を操作部33から入力し(S63)、入力した温度を閾値の設定指示に含めて温度検知装置1に送信して(S64)、図11の処理を終了する。
ステップS62で、当該操作が温度の指定操作ではないと判定した場合(S62:NO)、制御部30は、当該操作が車室温の制御指示に関する操作であるか否かを更に判定する(S65)。当該操作が車室温の制御指示に関する操作である場合(S65:YES)、制御部30は、温度の制御指示を温度検知装置1に送信して(S66)、図11の処理を終了する。一方、当該操作が車室温の制御指示に関する操作ではない場合(S65:NO)、制御部30は、特段の処理を実行することなく図11の処理を終了する。
図12に移って、外部端末3の表示部32と一体化された操作部33には、通知する温度を指定するためのボタン33aと、温度の数値を入力するための入力欄33bと、車室温の制御を指定するためのボタン33cとが設けられている。例えば、ユーザが入力欄33bに温度の数値を入力した後に、ボタン33aにタッチすることにより、温度の指定指示が温度検知装置1に送信され、指定した温度が閾値に設定される。また、例えばユーザがボタン33cにタッチすることにより、温度の制御指示が温度検知装置1に送信され、冷却手段又は暖め手段が作動することとなる。
以上のように本実施形態3によれば、温度に関する情報を外部端末3通知するときの車室内温度を、予め温度検知装置1にて設定することができる。
また、実施形態3によれば、外部端末3のユーザから指定された温度を閾値に設定する指示を温度検知装置1に送信する。これにより、温度に関する情報を車両100側から通知するときの車室内温度を外部端末3から指定することができる。
更に、実施形態3によれば、車室内温度を制御する指示を外部端末3から遠隔で送信することにより、温度検知装置1にて直前に検出した車室内温度に応じて冷却手段又は暖め手段が作動する。従って、外部端末3での簡単な操作を契機に、車室内を的確に冷却するか又は暖房することができる。
(実施形態4)
実施形態3は、外部端末3のユーザが操作部33のボタン33cにタッチすることにより、温度検知装置1に温度の制御指示が送信される形態であるのに対し、実施形態4は、所定条件下で外部端末3が車両100に接近したときに、温度の制御指示が送信される形態である。実施形態4に係る温度検知装置1及び外部端末3のブロック構成は、実施形態1の図2及び図3に示すブロック構成と同様であるため、実施形態1に対応する箇所には同様の符号を付してその説明を省略する。ここでは特にブルートゥース通信部19及び35を用いる。
実施形態3は、外部端末3のユーザが操作部33のボタン33cにタッチすることにより、温度検知装置1に温度の制御指示が送信される形態であるのに対し、実施形態4は、所定条件下で外部端末3が車両100に接近したときに、温度の制御指示が送信される形態である。実施形態4に係る温度検知装置1及び外部端末3のブロック構成は、実施形態1の図2及び図3に示すブロック構成と同様であるため、実施形態1に対応する箇所には同様の符号を付してその説明を省略する。ここでは特にブルートゥース通信部19及び35を用いる。
本実施形態4では、温度検知装置1から外部端末3に対して既に温度に関する情報が通知されている状態で、外部端末3が車両100に接近した場合、外部端末3から温度検知装置1に対して温度の制御指示を送信する。以下では、上述した外部端末3の動作を、それを示すフローチャートを用いて説明する。
図13は、実施形態4にて温度の制御指示を送信する外部端末3の処理手順を示すフローチャートである。図13の処理は一定周期(例えば1秒毎)で起動されるが、これに限定されず、不定期に起動されてもよい。
外部端末3にて図13の処理が起動された場合、制御部30は、温度検知装置1から温度の通知が有ったか否かを判定する(S71)。この判定は、実施形態1の図5に示すステップS33にて記憶される温度の通知有の旨が、実際に記憶されているか否かを判定することによって行われる。温度の通知が有った場合(S71:YES)、制御部30は、車両100と1対1の通信が可能であるか否かを判定する(S72)。この判定は、ブルートゥース通信部35及び19の間で1対1の通信が確立してペアリングが成立したか否かを判定することによって行われる。
車両100と1対1の通信が可能である場合(S72:YES)、制御部30は、温度の制御指示を温度検知装置1に送信して(S73)、図13の処理を終了する。一方、ステップS71で温度の通知が無いと判定した場合(S71:NO)、又はステップS72で車両100と1対1の通信が可能ではないと判定した場合(S72:NO)、制御部30は、特段の処理を実行することなく図13の処理を終了する。
以上のように本実施形態4によれば、車室内の温度が閾値を既に越えていた場合は、外部端末3が車両100に近づいたときに、車外から車室内の温度を制御させることができる。
(実施形態5)
実施形態5は、ドライブレコーダ107で撮像した画像を外部端末3に送信して表示させ、画像中の監視対象を認識して外部端末3に通知する形態である。実施形態4に係る温度検知装置1及び外部端末3のブロック構成は、実施形態1の図2及び図3に示すブロック構成と同様であるため、実施形態1に対応する箇所には同様の符号を付してその説明を省略する。ここでは特に無線LAN通信部18を用いる。
実施形態5は、ドライブレコーダ107で撮像した画像を外部端末3に送信して表示させ、画像中の監視対象を認識して外部端末3に通知する形態である。実施形態4に係る温度検知装置1及び外部端末3のブロック構成は、実施形態1の図2及び図3に示すブロック構成と同様であるため、実施形態1に対応する箇所には同様の符号を付してその説明を省略する。ここでは特に無線LAN通信部18を用いる。
本実施形態5では、温度検知装置1は、無線LAN通信部18を介してドライブレコーダ107から画像を取得して外部端末3に送信する間に、画像中の監視対象をAI(Artificial Intelligence )で認識して外部端末3に通知する。一方の外部端末3は、温度検知装置1から取得した画像を表示すると共に、通知された監視対象の認識結果に基づく表示を行う。以下では、上述した温度検知装置1及び外部端末3の動作を、それを示すフローチャートを用いて説明する。
図14は、画像及び該画像中の監視対象の認識結果を出力する温度検知装置1の処理手順を示すフローチャートである。図15は、予め作成される学習モデルGの内容例を示す模式図である。図16は、取得した画像の表示及び監視対象の認識結果に基づく表示を行う外部端末3の処理手順を示すフローチャートである。図17は、実施形態5に係る外部端末3における画像の表示及び監視対象の認識結果に基づく表示の例を示す模式図である。図14及び図16の処理は一定周期(例えば10秒毎)で起動されるが、これに限定されず、不定期に起動されてもよい。
温度検知装置1にて図14の処理が起動された場合、制御部10は、無線LAN通信部18を介してドライブレコーダ107から1フレーム分の画像を取得し(S81:第1取得部に相当)、取得した画像を、公衆無線通信部16を介して出力する(S82:第2出力部に相当)。その後、制御部10は、取得した画像を学習モデルGに入力し(S83)、学習モデルGから監視対象の検出の有無情報を取得する(S84:第2取得部に相当)。
ここで一旦図15に移って、上述のステップS83,S84で用いられる学習モデルGは、例えば、深層学習(ディープラーニング)によって学習された多層の畳み込みニューラルネットワーク(CNN:Convolutional Neural Network )を用いることができるが、他の機械学習で学習したものであってもよい。畳み込みニューラルネットワークは、入力層と出力層との間に中間層を備える。中間層は、複数段からなる畳み込み層及びプーリング層、並びに最終段の全結合層を備える。畳み込み層、プーリング層及び全結合層の数は適宜決定できる。
入力層、中間層及び出力層それぞれには、1又は複数のノードが存在する。各層のノードは、前後の層に存在するノードと一方向に所望の重み及びバイアスで結合されている。入力層に入力されたデータが中間層に入力された場合、重み及びバイアスを含む活性化関数を用いて、一の層の出力が算出され、算出された出力が次の層に入力される。以下同様にして、出力層の出力が求められるまで次々と後の層に伝達される。
学習モデルGは、1フレーム分の画像を構成する各画素の画素値を入力とし、入力画像中に監視対象が存在する(即ち検出有りの)確率及び何れの監視対象も存在しない(即ち検出無しの)確率を出力とする。出力層の各出力ノードが出力する確率は0〜1.0の値であり、全ての出力ノードが出力する確率の合計は1.0である。ここでの監視対象は、人、食品、植物及び動物の少なくとも1つである。食品については、簡単のために、例えばレジ袋(プラスティック製の買い物袋)を監視対象としてもよい。なお、入力層に画像を入力する前に、畳み込みフィルタを含む適宜のフィルタを画像に適用し、フィルタを適用した後に得られる各画素の画素値を入力層に入力してもよい。
学習モデルGは、監視対象の画像と、それぞれの種類を示す情報とを含む教師データを用いて、画像が入力された場合に、監視対象毎に検出の有無情報を出力するように学習されたモデルである。学習モデルGは、入力値に対して行う所定の演算を規定する関数の係数や閾値等のデータが最適化されている。学習モデルGは、パーソナルコンピュータやサーバコンピュータ等で構成された学習装置で学習された後にダウンロードされて記憶部11に記憶されてもよく、学習モデルGを記憶する可搬型記憶媒体から読み取られて記憶部11に記憶されてもよい。
図14に戻って、制御部10は、取得した有無情報が検出無しを示すか否かを判定し(S85)、検出無しを示す場合(S85:YES)、公衆無線通信部16を介して(以下同様)監視対象の検出無しの旨を出力し(S86:第3出力部に相当)、図14の処理を終了する。検出無しを示すか否かは、例えば検出無しの確率が0.6より大きいか否かを判定する。判定の閾値は0.6に限定されない。検出無しの旨を通知しないようにしてもよい。
有無情報が検出無しを示さない場合(S85:NO)、制御部10は、監視対象毎に有無情報が検出有りを示すか否かを判定する(S87)。特定の監視対象(人、食品、植物又は動物)について有無情報が検出有りを示す場合(S87:YES)、制御部10は、該特定の監視対象の検出有りの旨を出力し(S88:第3出力部に相当)、図14の処理を終了する。検出有りを示すか否かは、例えば検出有りの確率が0.6より大きいか否かを判定する。判定の閾値は0.6に限定されない。一方、何れの監視対象についても有無情報が検出有りを示さない場合(S87:NO)、制御部10は、何も出力せずに図14の処理を終了する。
図16に移って、図16に示す処理手順のうち、ステップS34を除くステップS30〜S36の処理は、実施形態2の図8に示したものと同一であるため、ここでは説明の一部を省略する。車両100からデータを受信した場合(S30:YES)、且つ受信したデータが温度に関する情報でもなく(S31:NO)、発電電力及び充電量でもないと判定した場合(S34:NO)、制御部30は、検出有りの旨又は検出無しの旨を受信したか否かを更に判定する(S37)。
検出有りの旨又は検出無しの旨を受信した場合(S37:YES)、制御部30は、受信内容に応じて、特定の監視対象(人、食品、植物又は動物)が車室内に存在する旨、又は監視対象が車室内に存在しない旨を表示部32に表示して(S38)、図16の処理を終了する。
一方、検出有りの旨及び検出無しの旨を何れも受信しない場合(S37:NO)、制御部30は、画像を1フレーム分受信したか否かを判定し(S39)、受信した場合(S39:YES)、受信した画像を表示部32に表示して(S40)、図16の処理を終了する。画像を1フレーム分受信しない場合(S39:NO)についても、図16の処理を終了する。
図17に移って、外部端末3の表示部32には、車室内のモニタ画像が、画像を取得した日時と共に表示されている。また、動物が車室内に存在する旨が表示されている。監視対象が存在しなくなった場合は、例えば「監視対象は」車内に「存在しません」と表示される。図17に示す画面は、車両100の車内の温度が閾値を越え、且つ人、食品、植物又は動物の何れかが検出されたときに表示されるようにしてもよい。
図18は、実施形態5に係る外部端末3における画像の表示及び関連情報の表示の例を示す模式図である。外部端末3の表示部32には、実施形態2の図9、実施形態3の図12及び本実施形態5の図17にそれぞれ示された表示内容の一部又は全部が表示されている。このような画面が表示された場合、ユーザは、車室温の制御を指定するためのボタン33cにタッチして、車室内を冷却させることができる。外部端末3が温度検知装置1から冷却手段の作動状態を取得して、表示部32に更に表示するようにしてもよい。
以上のように本実施形態5によれば、補機バッテリ106によらずにドライブレコーダ107が撮像した画像を外部端末3にてモニタすることができる。
また、実施形態5によれば、車室内の画像を学習モデルGに入力し、学習モデルGから取得した監視対象の検出の有無情報に基づく情報を外部端末3に出力する、従って、補機バッテリ106によらずに認識された車室内の監視対象を外部端末3にて確認することができる。
今回開示された実施形態は、全ての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上述した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。また、各実施形態で記載されている技術的特徴は、お互いに組み合わせることが可能である。
100 車両
104 メインバッテリ
105 エアコン
106 補機バッテリ
107 ドライブレコーダ
108 ハンドルウォーマ
109 冷却スプレー
211 ソーラーパネル
1 温度検知装置
10 制御部
11 記憶部
12 表示部
13 操作部
15 温度センサ
16 公衆無線通信部
17 CAN通信部
18 無線LAN通信部
19 ブルートゥース通信部
21、23 DCDCコンバータ
22 電源バッテリ
3 外部端末
30 制御部
31 記憶部
31a アプリプログラム
32 表示部
33 操作部
34 公衆無線通信部
35 ブルートゥース通信部
36 記憶媒体
G 学習モデル
104 メインバッテリ
105 エアコン
106 補機バッテリ
107 ドライブレコーダ
108 ハンドルウォーマ
109 冷却スプレー
211 ソーラーパネル
1 温度検知装置
10 制御部
11 記憶部
12 表示部
13 操作部
15 温度センサ
16 公衆無線通信部
17 CAN通信部
18 無線LAN通信部
19 ブルートゥース通信部
21、23 DCDCコンバータ
22 電源バッテリ
3 外部端末
30 制御部
31 記憶部
31a アプリプログラム
32 表示部
33 操作部
34 公衆無線通信部
35 ブルートゥース通信部
36 記憶媒体
G 学習モデル
Claims (16)
- 車両の車室内の温度を検出するセンサと、
外部端末との間で通信を行う通信部と、
前記センサにより検出した温度が閾値を越えた場合、検出した温度に関する情報を前記外部端末に通知する通知部と、
前記車両に搭載された太陽電池により充電され、前記センサ、前記通信部及び前記通知部に給電する電源と
を備える温度検知装置。 - 前記電源は、前記車両を駆動するためのバッテリ又は前記車両に搭載された補機に給電するためのバッテリとは異なるバッテリを含む請求項1に記載の温度検知装置。
- 前記閾値の設定を受け付ける受付部を備える請求項1又は請求項2に記載の温度検知装置。
- 前記センサにより検出した温度が第1温度より高い場合、前記車両内を冷却する冷却手段を作動させる第1作動部を備える請求項1から請求項3の何れか1項に記載の温度検知装置。
- 前記センサにより検出した温度が第2温度より低い場合、前記車両内を暖める暖め手段を作動させる第2作動部を備える請求項1から請求項3の何れか1項に記載の温度検知装置。
- 前記車室内の温度を制御する指示を前記外部端末から入力する入力部と、
該入力部によって前記指示を入力した場合、前記センサによって検出した温度に応じて前記車両内を冷却する冷却手段又は前記車両内を暖める暖め手段を作動させる第3作動部と
を備える請求項1から請求項3の何れか1項に記載の温度検知装置。 - 前記太陽電池の発電電力又は発電量を前記外部端末に出力する第1出力部を備える請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の温度検知装置。
- 前記電源は前記車両に搭載されたドライブレコーダに接続されており、
該ドライブレコーダからの画像を取得する第1取得部と、
該第1取得部により取得した画像を前記外部端末に出力する第2出力部と
を備える請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の温度検知装置。 - 画像を入力した場合に人、食品、植物又は動物の検出の有無情報を出力する学習モデルに、前記第1取得部により取得した前記車室内の画像を入力して前記有無情報を取得する第2取得部と、
該第2取得部により取得した有無情報に基づく情報を前記外部端末に出力する第3出力部と
を備える請求項8に記載の温度検知装置。 - 車両に搭載された太陽電池により充電される電源から給電されて車室内の温度を検知する外部装置と通信し、
前記車室内の温度に関する情報を取得し、
取得した温度に関する情報を表示する
処理をコンピュータに実行させるコンピュータプログラム。 - 温度の指定を受け付け、
指定された温度を閾値に設定する指示を前記外部装置に送信する
処理を前記コンピュータに実行させる請求項10に記載のコンピュータプログラム。 - 前記車室内の温度を制御する指示を前記外部装置に送信する
処理を前記コンピュータに実行させる請求項10又は請求項11に記載のコンピュータプログラム。 - 取得した前記車室内の温度が閾値を越え、かつ前記コンピュータを含む端末が前記車両に接近していると判定した場合、前記温度を制御する指示を前記外部装置に送信する請求項12に記載のコンピュータプログラム。
- 前記太陽電池の発電電力又は発電量を取得し、
取得した発電電力又は発電量を表示する
処理を前記コンピュータに実行させる請求項10から請求項13のいずれか1項に記載のコンピュータプログラム。 - 前記車両に搭載されたドライブレコーダからの画像を取得し、
取得した画像を表示する
処理を前記コンピュータに実行させる請求項10から請求項14のいずれか1項に記載のコンピュータプログラム。 - 前記画像における監視対象の有無に関する情報を取得し、
取得した情報に基づく表示を行う
処理を前記コンピュータに実行させる請求項15に記載のコンピュータプログラム。
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