JP2020186520A - 建築方法、建築物、建築物の躯体主要構造の構築方法、建築物の躯体主要構造、および、階上方向への増築方法 - Google Patents

建築方法、建築物、建築物の躯体主要構造の構築方法、建築物の躯体主要構造、および、階上方向への増築方法 Download PDF

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Abstract

【課題】将来的な階上方向への増築を安全に行うことができる拡張性を有する建築物、その建築方法、建築物の躯体主要構造、その構築方法、および、階上方向への増築方法を提供する。【解決手段】建築物2は、鉄骨製の複数の柱部101と、柱部101の間に架設された鉄骨製の複数の梁部102とを含み、当初建築物である第1建築部Aを構成する柱梁部10と、柱部101が接続され、柱梁部10および第1建築部Aの階上方向への増築物となる第2建築部の柱梁部の両方を支持可能な強度を有する基礎部11と、第1建築部Aの柱梁部10の上部に設けられ、第2建築部の柱梁構成材を接続可能な増築用接続部12と、増築用接続部12を内部に掩蔽する掩蔽部13と、少なくとも基礎部11上に設けられた床部22と、柱梁部10に側部に設けられた外壁部21と、柱梁部10の上部に設けられた屋根構造部23とを備える。【選択図】図3

Description

本発明は、建築方法、建築物、建築物の躯体主要構造の構築方法、建築物の躯体主要構造、および、階上方向への増築方法に関する。詳しくは、将来的な階上方向への増築を安全に行うことができる拡張性を有する建築物、その建築方法、建築物の躯体主要構造、その構築方法、および、階上方向への増築方法を提供することを目的とする。
近年、我が国では地震が頻発しており、建築物の耐震性について見直しがなされている。特に、一般の住宅については、建設コスト等の観点から木造建築が主であったが、耐震性に優れる鉄骨構造の建築物が再評価されている。一方、鉄骨構造の建築物は、一般の住宅としては建設コストが嵩むという問題がある。
このため、建設時の家族構成に合わせた部屋を有する階数で建築し、建設コストを抑制することも考えられるが、将来的に、老齢の両親や子供夫婦との同居等の事情により、部屋を増やすべく増築する必要が生じる場合もある。
このような増築を行うにあたり、既存の建築物の隣接方向に増築することが挙げられ、例えば、下記特許文献1に記載されているような建物の構造が提案されており、同建物の構造を図8に建物9として図示する。
建物9は既存建物91と増築部92とを備え、増築部92は既存建物91に連結して増築されたものであり、複数の建物ユニットによって構成されている。
特開2012−180716号公報
しかしながら、特許文献1に記載された建物9は、既存の建築物の隣接方向への増築であり、隣接する土地等を有することが前提となり、庭等の土地が無いうえに隣家等がある場合には増築予定地の確保が極めて困難である。更に、特に都市部においては、土地取得に多額の費用を要するという問題がある。
一方、既存の建築物の階上方向への増築は容易に思われるが、一般的な住居等の建築物では、事後的に行われる階上方向への増築を考慮した構造設計がなされていないため、安易な増築を行うと、地震時のみならず平時においても倒壊や圧壊を起こす危険性が高い。
特に、鉄骨構造の建築物の場合、構造躯体における柱部および梁部の重量が大きく、基礎部がこれらを支持しうる強度を要することが建築基準法でも規定されている。このため、例えば、基礎部が将来的に増築する建築部(以下「第2建築部」という)を支持できる強度を有しておらず、かつ、何らの基礎部の補強等を伴わずに、構造設計の時点で設定された最初に建築する階数を超えて増築することは、現行の法律の下では違法であり、増築を行った建築物は違法建築物となる。
本発明は、以上の点を鑑みて創案されたものであり、将来的な階上方向への増築を安全に行うことができる拡張性を有する建築物、その建築方法、建築物の躯体主要構造、その構築方法、および、階上方向への増築方法を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明の建築方法は、当初建築物である第1建築部の階上に、増築予定の第2建築部を施工する形態での構造設計を行う第1工程と、該構造設計に基づいて前記第1建築部の基礎部を形成する第2工程と、前記基礎部に複数の鉄骨製の柱部を立設すると共に、該柱部の間に複数の鉄骨製の梁部を架設して前記第1建築部を構成する柱梁部を構築し、該柱梁部の上部に前記第2建築部の柱梁構成材を接続可能な増築用接続部を設ける第3工程と、前記柱梁部に外壁部と屋根構成部とを設けると共に、少なくとも前記基礎部上に床部を設け、前記増築用接続部を掩蔽部内に掩蔽して前記第1建築部を建築する第4工程とを備える。
ここで、第1工程においては、当初建築物である第1建築部の階上に、増築予定の第2建築部を施工する形態での構造設計を行うことにより、当初建築する第1建築部と、将来増築する第2建築部の両方を支持可能な基礎部の強度を算出することができる。なお、本発明の建築方法で建築される建築物の建築確認申請は、前述の構造設計で算出された基礎部の強度により行われる。
そして、第2工程においては、この構造設計に基づく基礎部を形成することにより、耐荷重性について、将来的に第2建築部の増築が可能な余裕を持たせた基礎部を得ることができる。これにより、最初に第1建築部を建築し、一定期間経過後に、第1建築部の階上に第2建築部を増築することができる。
この増築は、増築後の建築物を支持可能な強度で予め算出した構造設計に基づいて建築確認申請を行っているため、少なくとも本出願時における建築基準法では適法な建築物となる。なお、将来の法改正において、鉄骨構造の建築物に更なる強度が要求される可能性がある場合には、将来的な要求強度を加味した構造設計を行うこともできる。
なお、第1建築部は、少なくとも1階以上であり、2階建て以上であってもよい。また、「一定期間経過後」とは、例えば、第1建築部の建築後、数年あるいは十数年が経過した後を意味し、第1建築部の建築直後に第2建築部を建設する態様、即ち、当初から第1建築部と第2建築部とを含んだ階数の建築物を建築する態様は含まれない。
ところで、第1工程と第2工程とは、同一主体(例えば、設計から施工まで全て行うような会社)が行ってもよいし、別主体(例えば、設計は設計事務所が行い、施工は工務店等で行う)が行ってもよい。同一主体で行った場合は、作業の一貫性やスケジュールの共通化による迅速な施工が期待でき、別主体で行った場合は、各工程を別主体で担当することによる安全性への客観性が期待できる。同様に、後述する第3工程と第4工程を含む各工程についても、同一主体が行ってもよいし、別主体が行ってもよい。
次に、第3工程においては、基礎部に複数の鉄骨製の柱部を立設すると共に、柱部の間に複数の鉄骨製の梁部を架設することにより、第1建築部を構成する柱梁部を構築することができる。これにより、柱梁部と基礎部からなり、第1建築部を構成する躯体主要部を形成することができる。ここで「鉄骨製」とは、重量鉄骨と軽量鉄骨のいずれも含む意味であり、また、例えば、柱部と梁部の両方が重量鉄骨または軽量鉄骨のいずれかで形成されている態様、柱部が重量鉄骨で梁部が軽量鉄骨で形成されているような組み合わせの態様であってもよい。
前述の柱梁部は、複数の柱部および梁部の組み合わせからなることにより、例えば、いわゆるラーメン構造の構造躯体を構成することができる。そして、柱梁部は、柱部および梁部が鉄骨製であることにより、耐震性、耐荷重性に優れ、増築後に複数階となる建築物の建築に適した構造となっている。
なお、「梁部」は、第1建築部が1階建ての場合は、屋根構造部を支持する梁部のみを設ける態様であってもよいが、例えば2階建て以上の場合、屋根構造部を支持する梁部の下方に、各階の床部を支持する梁を設ける態様であってもよい。また、「柱梁部」は、最小限構成として柱部と梁部を挙げているが、柱部と梁部に加えて筋交等の部材を付加する態様を除外するものではない。更にまた、「梁部」の語は、柱部の間に架設する横架材を意味し、桁等を含む総称として使用している。
更に、柱梁部の上部に第2建築部の柱梁構成材を接続可能な増築用接続部を設けることにより、第1建築部の建築後、第2建築部を増築する時期が到来した際に、増築用接続部を介して第2建築部の柱梁構成材を接続すれば、第1建築部の建築前に行った構造設計で算出された強度の建築物を実現することができる。これにより、再度の構造設計および建築確認申請が不要で、速やかに増築工事を開始でき、工期の短縮を図ることができる。
「柱梁構成材」の語は、第2建築部の柱または梁を構成する部材を意味している。また、「増築用接続部」としては、例えば、柱部の上端近傍をそのまま利用する態様が挙げられ、この場合、前述した基礎部に立設する柱部と、第2建築部の増築に使用する柱構成材と鉛直方向に同軸で接続されることになり、増築後においても全体として剛性に優れた構造躯体を実現することができる。なお、「増築用接続部」は、第1建築部の梁部の中で最も高い位置にあるもの(すなわち、屋根構造を支持する梁部)の上部に設けてもよい。
そして、第4工程においては、柱梁部に、外壁部と屋根構成部とを設けると共に、少なくとも基礎部上に床部を設けることにより、第1建築部の主要構造部分を形成することができる。なお、第1建築部が2階建て以上の場合は、床部は上下階の間に架設された梁部にも設けられる。
更に、増築用接続部を掩蔽部内に掩蔽することにより、第1建築部の建築後、第2建築部を増築する時期が到来するまでの期間、増築用接続部が風雨や紫外線等の屋外環境に起因して劣化することを抑制することができる。加えて、掩蔽部は、例えば、コーキング部分の経年劣化等に起因して、増築用接続部とその周辺に打設される屋上スラブ等の間に隙間が生じ、屋内に雨水が浸入して内部の柱梁部に錆が生じる等の可能性を低減させることもできる。
つまり、本発明の建築方法によれば、将来的な階上方向への増築を安全に行うことができる拡張性を有する建築物(第1建築部)を得ることができる。更に、本発明の建築方法で得られる建築物は、鉄骨構造であると共に、その基礎部が、増築前においては第1建築部のみを支持するためには充分すぎる程の強度を有していることにより、優れた構造耐力を発揮するものとなっている。
また、一定期間経過後に、第4工程により建築した第1建築部の階上に、第2建築部を増築する第5工程を備える場合は、任意の時期に第1建築部の階上に第2建築部が増築された建築物を得ることができる。
このとき、第5工程では、掩蔽部を除去し、増築用接続部を介して階上方向へ第2建築部の柱梁構成材を接続することが好ましい。増築用接続部を手がかりにして柱梁構成材を接続すれば、第1建築部の建築前に行った構造設計で算出された増築後の構造躯体の強度を実現することができ、再度の構造設計および建築確認申請が不要で、速やかに増築工事を開始でき、工期の短縮を図ることができるためである。しかしながら、増築用接続部を利用せずに、第2建築部を増築することを除外するものではない。
ところで、第5工程は、第4工程までを施工した同一主体が行ってもよいし、別主体が行ってもよい。同一主体で行った場合は、第1建築部の建築時における設計情報や作業情報の蓄積利用による作業の一貫性や迅速な施工が期待できる。
上記の目的を達成するために、本発明の建築物は、鉄骨製の複数の柱部と、該柱部の間に架設された鉄骨製の複数の梁部とを含み、当初建築物である第1建築部を構成する柱梁部と、前記柱部が接続され、前記柱梁部および同第1建築部の階上方向への増築物となる第2建築部の柱梁部の両方を支持可能な強度を有する基礎部と、前記第1建築部の前記柱梁部の上部に設けられ、前記第2建築部の柱梁構成材を接続可能な増築用接続部と、該増築用接続部を内部に掩蔽する掩蔽部と、少なくとも前記基礎部上に設けられた床部と、前記柱梁部に側部に設けられた外壁部と、前記柱梁部の上部に設けられた屋根構造部とを備える。
ここで、柱梁部は、鉄骨製の複数の柱部と、柱部の間に架設された鉄骨製の複数の梁部とを含むことにより、後述する基礎部との組み合わせを以て、最初に建築する第1建築部の躯体主要部を構成することができる。この躯体主要部は、いわゆるラーメン構造であり、そして、柱部および梁部が鉄骨製であることによって、耐震性、耐荷重性に優れ、増築後に複数階となる建築物の建築に適した構造となっている。
基礎部は、柱部が接続されていることにより、上方に位置し、最初に建築される当初建築物である第1建築部の柱梁部を支持することができる。そして、基礎部は、柱梁部および第1建築部の階上方向への増築物となる第2建築部の柱梁部の両方を支持可能な強度を有することにより、当初建築物である第1建築部のみならず、将来的に第1建築部の階上に増築する第2建築部も支持することができる。
この基礎部は、最初に行われる第1建築部の建築時において、第2建築部の柱梁部も含めた耐荷重性を予め具備するように構造設計を行い、同構造設計に基づいて形成することで、将来の増築が可能な構造となっている。更に、基礎部は、第2建築部を増築する前においては、第1建築部のみを支持するためには充分すぎる程の強度を有しており、構造躯体を使用した建築物に優れた耐震性を付与することができる。
増築用接続部は、第1建築部の柱梁部の上部に設けられ、第2建築部の柱梁構成材を接続可能であることにより、第1建築部の建築後、第2建築部を増築する時期が到来した際に、増築用接続部を介して第2建築部の柱梁構成材を接続すれば、第1建築部の建築前に行った構造設計で算出された強度の建築物を実現することができる。これにより、再度の構造設計および建築確認申請が不要で、速やかに増築工事を開始でき、工期の短縮を図ることができる。
掩蔽部は、増築用接続部を掩蔽することにより、第1建築部の建築後、第2建築部を増築する時期が到来するまでの期間、増築用接続部が風雨や紫外線等の屋外環境に起因して劣化することを抑制することができる。また、掩蔽部は、例えば、コーキング部分の経年劣化等に起因して、増築用接続部とその周辺に打設される屋上スラブ等の間に隙間が生じ、屋内に雨水等が流入して内部の柱梁部に錆が生じる、といった問題が生じる可能性を低減させることもできる。コーキング部分の経年劣化等に起因する雨水の浸入や、内部の柱梁部の錆発生等の可能性を低減させることもできる。
外壁部は、構造躯体に設けられたことにより、建築物の外壁を構成することができる。なお、外壁部は、耐力壁または非耐力壁のいずれも適用することができ、耐力壁を適用した場合には、前述した躯体主要部と相俟って建物全体の剛性を更に高めることができる。
床部は、少なくとも基礎部上に設けられたことにより、建築物の床を構成することができる。なお、床部は、その構造を特に限定するものではないが、例えば、コンクリート製の床スラブであれば、前述した躯体主要部と相俟って建築物全体の剛性を更に高めることができる。なお、第1建築部が2階建て以上の場合は、床部は上下階の間に架設された梁部にも設けられる。
屋根構造部は、柱梁部の上部に設けられたことにより、建築物の屋根を構成することができる。なお、屋根構造部は、その構造を特に限定するものではなく、例えば、切妻屋根、方形屋根、陸屋根等の各種構造が挙げられる。
つまり、本発明の建築物は、将来的な階上方向への増築を安全に行うことができる拡張性を有するものとなっている。更に、本発明の建築物は、鉄骨構造であると共に、その基礎部が、増築前においては第1建築部のみを支持するためには充分すぎる程の強度を有していることにより、優れた構造耐力を発揮するものとなっている。
また、掩蔽部が、耐候性を具備する箱状で、底部に開口部が形成されていると共に、内部に増築用接続部を収容可能な本体部と、開口部の口縁近傍に、増築用接続部または同増築用接続部の周辺領域に着脱可能な着脱構造部とを有する構造である場合は、第1建築部の施工時においては、簡易な方法で増築用接続部を掩蔽することができ、増築時においては速やかに取り外して増築作業に着手することができる。
なお、掩蔽部は、本体部が、箱状で、底部に開口部が形成されていると共に、内部に増築用接続部を収容可能であることにより、開口部を通じて増築用接続部に被せるだけで、内部に増築用接続部を収納することができる。そして、本体部が耐候性を具備することにより、第1建築部の建築後、第2建築部を増築する時期が到来するまでの期間が長期に亘ったとしても、増築用接続部が風雨や紫外線等の屋外環境に起因して劣化することを抑制することができる。
更に、掩蔽部は、開口部の口縁近傍に、増築用接続部または同増築用接続部の周辺領域に着脱可能な着脱構造部を有する構造であることにより、取着時における接着等の作業および除去時における破壊等の作業が不要であり、作業性が向上している。
また、増築用接続部が、柱部と、屋根構造部を支持する梁部とが接続された柱梁接続部の位置から、柱部の軸方向上方に所定の高さで突設されている場合は、増築材接続部の高さが、増築材接続部の周りに充分な作業空間が確保できるような高さ(所定の高さ)であるため、作業者は作業がしやすくなり、作業効率も向上する。増築用接続部が柱部の軸方向上方に設けられていることにより、例えば、増築の際に、柱構成材と鉛直方向に略同軸で接続されることになるので、増築後においても建築物全体として剛性に優れた構造を実現することができる。
なお、「所定の高さ」は、作業者が作業しやすい姿勢であればよく(極端に屈まなければならないか、または高く腕を伸ばさなければならないような姿勢ではないこと)、この高さは、50cm以上130cm以下(例えば、屋根表面から40cm以上120cm以下)であることが好ましく、より好ましくは80cm以上100cm以下(例えば、屋根表面から70cm以上90cm以下)である。屋根表面から40cm未満の場合は作業者が極端に屈まなければならず、120cmを超える場合は高く腕を伸ばして作業するか、または脚立等を使用するため、作業性が低下し、好ましくない。また、120cmを超える場合は、増築用接続部を掩蔽する掩蔽部がかなりの高さとなり、その分、パラペットや屋上構造部の高さを高く取る必要があり、無駄が生じる点でも好ましくない。
また、屋根構造部が、屋根スラブにより形成された陸屋根である場合は、屋根スラブ、すなわちコンクリート製の天井であることにより、建築物全体の剛性を向上させることができる。加えて、陸屋根であることにより、建築物の最上部を屋上スペースとして使用することができ、利便性が良い。
ところで、切妻屋根や方形屋根等の屋根部分を設けている場合、階上への増築時において屋根部分の撤去作業が必要で、その分の工期が伸び、撤去コストも発生する。しかしながら、屋根構造部が屋根スラブにより形成された陸屋根であれば、階上への増築時において屋根部分の撤去作業が必ずしも必要ではないので工期を短縮することができ、撤去コストも発生しないか、発生したとしても少額で済む。
更に、陸屋根の上面部分は、増築時において、第1建築部の直上に位置する第2建築部の床部として利用する工法を採用することもできる。この工法によれば、本来であれば時間を要する第2建築部の床スラブ(コンクリート)の養生期間が省略でき、増築作業の工期短縮を図ることができる。
また、第1建築部の階上に第2建築部が増築されている場合は、任意の時期に第1建築部の階上に第2建築部が増築された建築物を得ることができる。
増築の際には、掩蔽部を除去し、増築用接続部を介して階上方向へ第2建築部の柱梁構成材を接続することが好ましい。増築用接続部を手がかりにして柱梁構成材を接続すれば、第1建築部の建築前に行った構造設計で算出された増築後の構造躯体の強度を実現することができ、再度の構造設計および建築確認申請が不要で、速やかに増築工事を開始でき、工期の短縮を図ることができるためである。しかしながら、増築用接続部を利用せずに、第2建築部を増築する態様を除外するものではない。
ところで、第2建築部の増築は、第1建築部を施工した同一主体が行ってもよいし、別主体が行ってもよい。同一主体で行った場合は、第1建築部の建築時における設計情報や作業情報の蓄積利用による作業の一貫性や迅速な施工が期待できる。
上記の目的を達成するために、本発明の建築物の躯体主要構造の構築方法は、当初建築物である第1建築部の階上に、増築予定の第2建築部を施工する形態での構造設計を行う第1工程と、該構造設計に基づいて前記第1建築部の基礎部を形成する第2工程と、前記基礎部に複数の鉄骨製の柱部を立設すると共に、該柱部の間に複数の鉄骨製の梁部を架設して前記第1建築部を構成する柱梁部を構築し、該柱梁部の上部に前記第2建築部の柱梁構成材を接続可能な増築用接続部を設ける第3工程と、前記増築用接続部を掩蔽する第4工程とを備える。
ここで、第1工程においては、当初建築物である第1建築部の階上に、増築予定の第2建築部を施工する形態での構造設計を行うことにより、当初建築する第1建築部と、将来増築する第2建築部の両方を支持可能な基礎部の強度を算出することができる。なお、本発明の建築方法で建築される建築物の建築確認申請は、前述の構造設計で算出された基礎部の強度により行われる。
そして、第2工程においては、この構造設計に基づく基礎部を形成することにより、耐荷重性について、将来的に第2建築部の増築が可能な余裕を持たせた基礎部を得ることができる。これにより、最初に前述の躯体主要構造を用いた第1建築部を建築し、一定期間経過後に、第1建築部の階上に第2建築部を増築することができる。この増築は、増築後の建築物を支持可能な強度で予め算出した構造設計に基づいて建築確認申請を行っているため、少なくとも本出願時における建築基準法では適法な建築物となる。なお、将来の法改正において、鉄骨構造の建築物に更なる強度が要求される可能性がある場合には、将来的な要求強度を加味した構造設計を行うこともできる。
ところで、第1工程と第2工程とは、同一主体が行ってもよいし、別主体が行ってもよい。同一主体で行った場合は、作業の一貫性やスケジュールの共通化による迅速な施工が期待でき、別主体で行った場合は、各工程を別主体で担当することによる安全性への客観性が期待できる。同様に、後述する第3工程と第4工程を含む各工程についても、同一主体が行ってもよいし、別主体が行ってもよい。
次に、第3工程においては、基礎部に複数の鉄骨製の柱部を立設すると共に、柱部の間に複数の鉄骨製の梁部を架設することにより、第1建築部を構成する柱梁部を構築することができる。これにより、柱梁部と基礎部からなり、第1建築部を構成する躯体主要部を形成することができる。前述の柱梁部は、いわゆるラーメン構造の構造躯体を構成し、柱部および梁部が鉄骨製であることにより、耐震性、耐荷重性に優れ、増築後に複数階となる建築物の建築に適した構造となっている。
更に、柱梁部の上部に第2建築部の柱梁構成材を接続可能な増築用接続部を設けることにより、前述の躯体主要構造を用いた第1建築部の建築後、第2建築部を増築する時期が到来した際に、増築用接続部を介して第2建築部の柱梁構成材を接続すれば、第1建築部の建築前に行った構造設計で算出された強度の建築物を実現することができる。これにより、再度の構造設計および建築確認申請が不要で、速やかに増築工事を開始でき、工期の短縮を図ることができる。
そして、第4工程においては、増築用接続部を掩蔽することにより、第1建築部の建築後、第2建築部を増築する時期が到来するまでの期間、増築用接続部が風雨や紫外線等の屋外環境に起因して劣化することを抑制することができる。なお、増築用接続部の掩蔽手段は特に限定するものではなく、例えば、屋根や陸屋根のパラペットの一部として掩蔽してもよいし、着脱可能な保護カバー等で掩蔽してもよい。
つまり、本発明の建築物の躯体主要構造の構築方法によれば、将来的な階上方向への増築を安全に行うことができる拡張性を有する建築物(第1建築部)の躯体主要構造を得ることができる。更に、本発明で得られる建築物の躯体主要構造は、鉄骨構造であると共に、その基礎部が、増築前においては第1建築部のみを支持するためには充分すぎる程の強度を有していることにより、優れた構造耐力を発揮するものとなっている。
上記の目的を達成するために、本発明の建築物の躯体主要構造は、鉄骨製の複数の柱部と、該柱部の間に架設された鉄骨製の複数の梁部とを有し、当初建築物である第1建築部の躯体を構成する柱梁部と、前記柱部が接続され、前記柱梁部および同第1建築部の階上方向への増築物となる第2建築部の柱梁部の両方を支持可能な強度を有する基礎部と、前記第1建築部の前記柱梁部の上部に設けられ、前記第2建築部の柱梁構成材を接続可能な増築用接続部と、該増築用接続部を掩蔽する掩蔽部とを備える。
ここで、柱梁部は、鉄骨製の複数の柱部と、柱部の間に架設された鉄骨製の複数の梁部とを含むことにより、後述する基礎部との組み合わせを以て、最初に建築する第1建築部の躯体主要部を構成することができる。この躯体主要部は、いわゆるラーメン構造であり、そして、柱部および梁部が鉄骨製であることによって、耐震性、耐荷重性に優れ、増築後に複数階となる建築物の建築に適した構造となっている。
基礎部は、柱部が接続されていることにより、上方に位置し、最初に建築される当初建築物である第1建築部の柱梁部を支持することができる。そして、基礎部は、柱梁部および第1建築部の階上方向への増築物となる第2建築部の柱梁部の両方を支持可能な強度を有することにより、当初建築物である第1建築部のみならず、将来的に第1建築部の階上に増築する第2建築部も支持することができる。
この基礎部は、最初に行われる第1建築部の建築時において、第2建築部の柱梁部も含めた耐荷重性を予め具備するように構造設計を行い、同構造設計に基づいて形成することで、将来の増築が可能な構造となっている。更に、基礎部は、第2建築部を増築する前においては、第1建築部のみを支持するためには充分すぎる程の強度を有しており、構造躯体を使用した建築物に優れた耐震性を付与することができる。
増築用接続部は、第1建築部の柱梁部の上部に設けられ、第2建築部の柱梁構成材を接続可能であることにより、第1建築部の建築後、第2建築部を増築する時期が到来した際に、増築用接続部を介して第2建築部の柱梁構成材を接続すれば、第1建築部の建築前に行った構造設計で算出された強度の建築物を実現することができる。これにより、再度の構造設計および建築確認申請が不要で、速やかに増築工事を開始でき、工期の短縮を図ることができる。
掩蔽部は、増築用接続部に掩蔽することにより、第1建築部の建築後、第2建築部を増築する時期が到来するまでの期間、増築用接続部が風雨や紫外線等の屋外環境に起因して劣化することを抑制することができる。
つまり、本発明の建築物の躯体主要構造は、将来的な階上方向への増築を安全に行うことができる拡張性を有するものとなっている。更に、本発明の建築物の躯体主要構造は、鉄骨構造であると共に、その基礎部が、増築前においては第1建築部のみを支持するためには充分すぎる程の強度を有していることにより、優れた構造耐力を発揮するものとなっている。
上記の目的を達成するために、本発明の階上方向への増築方法は、最初に建築する第1建築部を構成する複数の鉄骨製の柱部および梁部を含む柱梁部と、前記柱部が接続され、前記柱梁部および同第1建築部の階上方向への増築物となる第2建築部の柱梁部の両方を支持可能な強度を有する基礎部とを有すると共に、前記第1建築部の前記柱梁部の上部に増築用接続部を設け、該増築用接続部を掩蔽部で掩蔽した第1建築物を建築する当初建築工程と、一定期間経過後に、前記掩蔽部を除去し、前記増築用接続部を介して前記第2建築部の柱梁構成材を接続し、前記第1建築部の階上に前記第2建築部を増築する増築工程とを備える。
ここで、当初建築工程によれば、前述の基礎部、柱梁部、増築用接続部および掩蔽部を有する第1建築物を建築することができる。
第1建築物は、基礎部が、第1建築部を構成する柱梁部を支持することができると共に、第1建築部の階上方向への増築物となる第2建築部の構造躯体をも支持可能な強度を有する。これにより、最初に建築される第1建築部のみならず、将来的に第1建築部の階上に増築する第2建築部も支持することができる。
更に、基礎部は、第2建築部を増築する前においては、第1建築部のみを支持するためには充分すぎる程の強度を有しており、構造躯体を使用した建築物に優れた耐震性を発揮することができる。
柱梁部は、前述した基礎部との組み合わせを以て、最初に建築する第1建築部の躯体主要部を構成することができる。そして、柱梁部が鉄骨製であることによって、耐震性、耐荷重性に優れ、増築後に複数階となる建築物の建築に適した構造となっている。
増築用接続部は、第1建築部の建築後、第2建築部を増築する時期が到来した際に、増築用接続部を手がかりにして柱梁構成材を接続すれば、第1建築部の建築前に行った構造設計で算出された増築後の構造躯体の強度を実現することができる。これにより、再度の構造設計および建築確認申請が不要で、速やかに増築工事を開始でき、工期の短縮を図ることができる。
なお、第1建築物の建築にあたっては、前述の構造躯体に外壁部、床部、屋根構造部等を設置することは言うまでもない。
掩蔽部は、増築用接続部を掩蔽することにより、第1建築部の建築後、第2建築部を増築する時期が到来するまでの期間、増築用接続部が風雨や紫外線等の屋外環境に起因して劣化することを抑制することができる。
そして、増築工程によれば、一定期間経過後に、掩蔽部を除去し、増築用接続部を介して階上方向へ第2建築部の柱梁構成材を接続することで、第1建築部の階上に第2建築部を増築することができる。
このように、本発明の階上方向への増築方法によれば、将来的な階上方向への増築を安全に行うことができる。
上記の目的を達成するために、本発明の階上方向への増築方法は、最初に建築する第1建築部を構成する複数の鉄骨製の柱部および梁部を含む柱梁部と、前記柱部が接続され、前記柱梁部および同第1建築部の階上方向への増築物となる第2建築部の柱梁部の両方を支持可能な強度を有する基礎部とを有すると共に、前記第1建築部の前記柱梁部の上部に増築用接続部を設け、該増築用接続部を掩蔽部で掩蔽した建築物に対し、一定期間経過後に、前記掩蔽部を除去し、前記増築用接続部を介して前記第2建築部の柱梁構成材を接続し、前記第1建築部の階上に前記第2建築部を増築することにより行われる。
ここで、本発明によれば、一定期間経過後に、前述の基礎部、柱梁部、増築用接続部および掩蔽部を有する第1建築物の階上に、第2建築物を増築することができる。
第1建築物は、その基礎部が、第1建築部の柱梁部と共に、階上方向への増築物となる第2建築部の構造躯体をも支持可能な強度を有するので、最初に建築される第1建築部のみならず、将来的に第1建築部の階上に増築する第2建築部も支持することができる。
増築用接続部は、第1建築部の建築後、第2建築部を増築する時期が到来した際に、増築用接続部を手がかりにして柱梁構成材を接続すれば、第1建築部の建築前に行った構造設計で算出された増築後の構造躯体の強度を実現することができる。これにより、再度の構造設計および建築確認申請が不要で、速やかに増築工事を開始でき、工期の短縮を図ることができる。
掩蔽部は、増築用接続部を掩蔽することにより、第1建築部の建築後、第2建築部を増築する時期が到来するまでの期間、増築用接続部が風雨や紫外線等の屋外環境に起因して劣化することを抑制することができる。そして、増築の際には掩蔽部を除去し、増築用接続部を介して階上方向へ第2建築部の柱梁構成材を接続することで、第1建築部の階上に第2建築部を増築することができる。
このように、本発明の階上方向への増築方法によれば、将来的な階上方向への増築を安全に行うことができる。
本発明によれば、将来的な階上方向への増築を安全に行うことができる拡張性を有する建築物、その建築方法、建築物の躯体主要構造、その構築方法、および、階上方向への増築方法を提供することができる。
第1実施形態に係る建築物の躯体主要構造を示しており、(a)は建築物の躯体主要構造の斜視図を示す斜視図、(b)は増築用接続部を拡大して示す斜視図である。 図1(a)に示す建築物の躯体主要構造に外壁下地材、床部、屋根スラブを設けた斜視図である。 第1実施形態に係る建築物を示しており、(a)は建築物の躯体主要構造を破線で、建築物を実線で示す斜視図、(b)は増築用接続部を破線で、掩蔽部を実線で示す、拡大平面視説明図である。 第2実施形態に係る建築物を示しており、(a)は建築物の斜視図、(b)は掩蔽部を示す、拡大説明図である。 図4に示す掩蔽部の分解斜視図である。 図4に示す掩蔽部の縦断面図である。 階上方向への増築方法を示す概略図であり、(a)は増築前の第1建築部、(b)は第1建築部の階上の一部領域に増築した態様、(c)は第1建築部の階上の全域に増築した態様である。 特許文献1に記載された建物である。
図1〜図7を参照して、本発明の実施の形態を更に詳細に説明する。なお、以下の説明は、〔第1実施形態〕、〔第2実施形態〕の順序により行う。また、図面各図における符号は、煩雑さを軽減し理解を容易にする範囲内で付しており、同一符号が付される複数の同等物についてはその一部にのみ符号を付す場合がある。
〔第1実施形態〕
図1〜図3を参照して、第1実施形態に係る建築物の躯体主要構造、建築物の躯体主要構造の構築方法、建築物、および、建築方法について説明する。
<建築物の躯体主要構造>
図1を参照する。図1に示す建築物の躯体主要構造(以下「躯体主要部1」という)は、後述する建築物2の構造躯体の主要部を成すものである。躯体主要部1は、柱梁部10と、基礎部11と、増築用接続部12と、掩蔽部13とを備える。各部については以下詳述する。
(柱梁部10)
柱梁部10は、鉄骨製の複数の柱部101と、柱部101の間に架設された鉄骨製の複数の梁部102とを有する。本実施形態において、柱部101と梁部102は重量鉄骨(板厚6mm以上)であり、柱部101は角筒状柱体、梁部102はH鋼を使用している。
なお、本実施形態において、最初に建築される建築物(第1建築部)は平面視長方形の2階建てであり、柱部101は、建築物の各角部に配置された4本と、建築物の各長手方向の中間部に設けられた各2本の合計8本(すなわち「複数の柱部」)が立設され、これらの柱部101を接続する梁部102(すなわち「複数の梁部」)が架設されている。
本実施形態において、柱部は角筒状柱体を使用しているが、これに限定するものではなく、例えば、柱部は円筒状柱体であってもよいし、筒状柱体ではなく中実柱体であってもよく、各種態様が採用可能である。また、本実施形態において、梁部はH鋼を使用しているが、これに限定するものではなく、例えば、梁部は、I形鋼、みぞ形鋼であってもよいし、角筒状あるいは円筒状の鋼管、リップみぞ鋼管または中実体であってもよく、トラス梁、ハニカム梁等の各種態様が採用可能である。
また、本実施形態において、梁部102は、高さ方向中間位置(1階部分と2階部分の間)に配置されたものが、2階部分の床スラブを支持する(換言すると、1階部分の天井を支持する)梁102bであり、高さ方向最上位にある梁102aは、屋根構造部(換言すると2階部分の天井を支持する)梁である。なお、本実施形態では採用していないが、高さ方向最下位に梁(床梁)を設ける態様を除外するものではない。
(基礎部11)
基礎部11は、柱部101が接続され、第1建築部Aおよび将来的に第1建築部Aの階上方向への増築物となる第2建築部Bの両方を支持可能な強度を有する。
本実施形態において、基礎部11は、鉄筋(図示省略)およびコンクリート(符号省略)により形成されており、上面の所定位置に、柱部101を接続するためのアンカーボルト(符号省略)の先端が露出する態様で構成されている。そして、前述のアンカーボルトのボルトを、柱部101のフランジ状に形成された柱脚の通し孔(符号省略)に挿通し、ナット(符号省略)で締着している。
なお、基礎部と柱部の接続は、柱部を基礎部内に埋設する態様であっても良い。また、本実施形態においては、全ての柱部101が基礎部11に接続されているが、これに限定するものではなく、例えば、柱部の一部が基礎部に接続されていない態様(例えば間柱等)を除外するものではない。
(増築用接続部12)
増築用接続部12は、柱梁部10の上部に設けられ、後述する第2建築部Bの増築に使用する柱梁構成材を接続することができる。
本実施形態において、増築用接続部12は、柱部101の上端近傍をそのまま利用する態様であり、梁部102の中で最も高い位置にあるもの(すなわち、屋根構造部を支持する2階部分上方の梁102a)と柱部101とが接続された柱梁接続部の位置から、柱部101の軸方向上方に所定の高さで突設されている。増築用接続部12の突出高さH1は、本実施の形態では柱梁接続部の位置から80cm(屋上スラブの躯体立ち上がりから65cm)である。
(掩蔽部13)
図3を参照する。掩蔽部13は、増築用接続部12を内部に掩蔽する部材である。本実施形態において、掩蔽部13は、表面に耐候性コーティングが施されたパネル材を使用し、増築用接続部12を囲繞すると共に、後述する建築物屋上の手摺り壁(パラペット)と一体的に設けられている。
<躯体主要部1の構築方法>
躯体主要部1の構築方法について説明する。躯体主要部1は、後述する第1工程〜第4工程により構築される。なお、後述する第1工程〜第4工程は、先に説明した「課題を解決するための手段」の「建築物の躯体主要構造の構築方法」における第1工程〜第4工程と略同じである。
第1工程では、当初建築物である第1建築部Aの階上に、増築予定の第2建築部を施工する形態での構造設計を行う。そして、第2工程では、構造設計に基づいて第1建築部Aの基礎部11を形成する。
第3工程では、基礎部11に複数の鉄骨製の柱部101を立設すると共に、柱部101の間に複数の鉄骨製の梁部102を架設して、第1建築部Aを構成する柱梁部10を構築する。その際に、柱梁部10の上部に、第2建築部の増築に使用する柱梁構成材を接続可能な増築用接続部12を設ける。
第4工程では、増築用接続部12を掩蔽する(掩蔽部13の形成)。なお、掩蔽部13の形成タイミングは、構造躯体1の構築時のほか、後述する第1建築部Aの屋根構造部を設けるタイミングであってもよい。
<建築物>
図3を参照する。図3に示す建築物2は、躯体主要部1に外壁部等を設けて成すものである。なお、建築物2は、増築前は第1建築部Aのみからなる建築物であり、増築後は第1建築部Aと第2建築部とからなる建築物を示している。
増築前である建築物2(第1建築部A)は、躯体主要部1と、外壁部21と、床部22と、屋根構造部23と、掩蔽部13とを備える。躯体主要部1と掩蔽部13は、前述の通りであるため、説明を省略し、その他の各部については以下詳述する。
(外壁部21)
外壁部21は、躯体主要部1の柱梁部10に設けられている。なお、外壁部21は、躯体主要部1の外側に設けられた外壁下地材201(図2参照)を介して取り付けられている。本実施形態において、外壁部21は耐力壁である。
(床部22)
本実施形態において、建築物2(第1建築部A)は2階建てであるため、床部22は、1階部分の基礎部11上と、1階部分と2階部分の間に架設された梁部102b上に設けられる。そして、各階の床部22は、コンクリート製の床スラブ構造である。
(屋根構造部23)
屋根構造部23は、躯体主要部1の上部に設けられている。本実施形態において、屋根構造部23は屋根スラブにより形成された陸屋根である。なお、陸屋根の上面(すなわち屋上部)には、その外縁に沿って、手摺り壁231(パラペット)が設けられている。そして、手摺り壁231のうち、増築用接続部12が突出した箇所には、前述した掩蔽部13が手摺り壁231と一体的に設けられている。なお、屋根構造部23への昇降のために、階段、最上階のバルコニーや踊り場から屋上に昇降するためのタラップとハッチ等を設置してもよい。
<建築物2(第1建築部A)の建築方法>
建築物2(第1建築部A)の建築方法について説明する。なお、躯体主要部1については、先に説明した<躯体主要部1の構築方法>における第1工程〜第4工程と略同じであるため、説明を省略する。以下の第5工程は、<躯体主要部1の構築方法>の説明から連続するものであり、「課題を解決するための手段」の「建築方法」における第4工程と概ね同一である。
第5工程では、躯体主要部1に、外壁部21と、床部22と、屋根構造部23とを設ける。そして、増築用接続部12を掩蔽部13内に掩蔽する。
(作 用)
本発明の建築物2(第1建築部A)の作用について説明する。なお、躯体主要部1の作用効果についても、併せて説明する。
前述の柱梁部10は、基礎部11との組み合わせを以て、最初に建築する第1建築部Aの躯体主要部1を構成することができる。構造躯体1は、鉄骨製のラーメン構造であり、耐震性、耐荷重性に優れ、増築後に3階建て以上となる建築物2の建築に適した構造となっている。
基礎部11は、柱梁部10を支持すると共に、前述の強度を有することにより、最初に建築される第1建築部Aのみならず、将来的に第1建築部Aの階上に増築する第2建築部も支持することができる。つまり、基礎部11は、最初に行われる第1建築部Aの建築時において、第2建築部の構造躯体も含めた耐荷重性を予め具備するように構造設計を行い、同構造設計に基づいて形成することで、将来の増築が可能な構造となっている。更に、基礎部11は、第2建築部を増築する前においては、第1建築部Aのみを支持するためには充分すぎる程の強度を有しており、躯体主要部1を用いた建築物2(第1建築部A)に優れた耐震性を付与することができる。
増築用接続部12は、第1建築部Aの建築後、第2建築部を増築する時期が到来した際に、増築用接続部12を手がかりにして第2建築部の柱梁構成材を接続すれば、第1建築部Aの建築前に行った構造設計で算出された増築後の構造躯体の強度を実現することができる。これにより、再度の構造設計および建築確認申請が不要で、速やかに増築工事を開始でき、工期の短縮を図ることができる。
また、増築用接続部12は、柱部101の上端近傍をそのまま利用する態様であるため、特別な加工作業を要しない。更に、増築のための柱構成材と鉛直方向に同軸で接続されることになるので、増築後においても剛性に優れた躯体主要部1を実現することができる。また、柱部101の軸方向上方にスラブ面から65cmの高さで突設されているので、増築の際に、増築材接続部12の周りに充分な作業空間が確保でき、作業者は作業がしやすく、作業効率も向上する。
外壁部21は、建築物2(第1建築部A)の外壁を構成し、床部22は、建築物2(第1建築部A)の床を構成する。そして、外壁部21が耐力壁で、床部22がコンクリート製の床スラブであるので、躯体主要部1と相俟って建築物2全体の剛性を更に高めることができる。
屋根構造部23は、建築物2(第1建築部A)の屋根を構成することができる。なお、屋根構造部23は、コンクリート製の屋根スラブにより形成された陸屋根(すなわちコンクリート製の天井)であるため、躯体主要部1等と相俟って建築物2全体の剛性を更に向上させることができる。また、陸屋根であるため、建築物2(第1建築部A)の最上部を屋上スペースとして使用することができ、利便性が良い。
また、屋根構造部23は、陸屋根であることから、切妻屋根等の場合と比較して、増築作業の工期を短縮することができ、撤去コストも発生しないか、発生しても少額で済む。更に、陸屋根の上面部分は、増築時において、第1建築部Aの直上に位置する第2建築部の床部として利用する工法を採用可能で、本来であれば時間を要する第2建築部の床スラブの養生期間が省略でき、増築作業の工期短縮を図ることができる。更にまた、屋根構造部23は、水害や土砂崩れや津波などの災害時には避難場所としても活用することができる。
掩蔽部13は、第1建築部Aの建築後、第2建築部を増築する時期が到来するまでの期間、増築用接続部12が風雨や紫外線等の屋外環境に起因して劣化することを抑制することができる。また、掩蔽部13は、建築物2(第1建築部A)において、例えば、コーキング部分の経年劣化等に起因して、増築用接続部12とその周辺に打設される屋上スラブ等の間に隙間が生じ、屋内に雨水等が浸入して内部の柱梁部10に錆が生じる、といった問題が生じる可能性を低減させることもできる。
<階上方向への増築方法>
図7を参照する。階上方向への増築方法は、前述の第1建築部Aを建築して、一定期間経過後に、掩蔽部13を除去し、増築用接続部12を介して階上方向へ第2建築部Bの柱梁構成材(本実施形態では柱構成材)を接続し、第1建築部Aの階上に第2建築部Bを増築して行う。なお、柱構成材により構成される第2建築部の柱部にも梁部を架設して柱梁部を構成し、外壁部、床部、屋根構造部等を設置することは言うまでもない。
また、図7に示すように、第2建築部Bは、目的や予算に応じて、第1建築部Aの階上の一部領域に増設してもよいし(図7(b)参照)、第1建築部Aの階上の全域に増設してもよい(図7(c)参照)。
〔第2実施形態〕
(第1建築部A1)
図4〜6を参照して、本発明の他の実施形態である建築物2(第1建築部A1)について説明する。なお、建築物2(第1建築部A1)は、屋根構造部23aと掩蔽部13aのみが、前述した第1建築部Aの屋根構造部23と掩蔽部13と異なるため、その他の共通する部分の説明は省略する。
屋根構造部23aは、屋根スラブにより形成された陸屋根であり、陸屋根の上面の外縁に沿って、手摺り壁231a(パラペット)が設けられている。手摺り壁231aは、増築用接続部12が突出した箇所の周辺が切り欠かれ、増築用接続部12に掩蔽部13aが設けられている。
掩蔽部13aは、外面が耐候性を具備する角箱状で、底部に開口部131が形成されていると共に、内部に増築用接続部12を収容可能な容積の本体部130と、開口部131の口縁近傍に、増築用接続部12の周辺領域(屋上の表面)に着脱可能な着脱構造部132とを有する構造である。
本実施形態において、着脱構造部132は、フランジ状であり、フランジの表裏方向に貫通した孔133が合計4つ形成されている。また、屋上面の増築用接続部12が突出した箇所の周辺にアンカーボルト134が合計4つ突設されており、このアンカーボルト134を孔133に嵌挿し、ナット135を締着することで、掩蔽部13aが設置される。
建築物2(第1建築部A1)によれば、第1建築部A1の施工時においては、簡易な方法で増築用接続部12を掩蔽することができ、増築時においては掩蔽部13aを速やかに取り外して増築作業に着手することができる。
掩蔽部13aは、開口部131を通じて増築用接続部12に被せるだけで、内部に増築用接続部12を収納することができる。そして、本体部130が耐候性を具備することにより、第1建築部A1の建築後、第2建築部を増築する時期が到来するまでの期間が長期に亘ったとしても、増築用接続部12が風雨や紫外線等の屋外環境に起因して劣化することを抑制することができる。
更に、掩蔽部13aは、前述の着脱構造部132を有することにより、取着時における接着等の作業および除去時における破壊等の作業が不要であり、作業性が向上している。
ところで、現在建設されている大半の住宅は、地元工務店や建設会社による木造在来工法とホームメーカーによる軽量鉄骨プレハブ工法で構成されている。しかし、これらの工法で建設された住宅は、想定震度を超える地震や、水害や土砂崩れ、津波等の災害の際に全壊や大規模半壊する可能性が高い。
これに対し、本発明によれば、鉄骨製の構造躯体に基づく構造であるため、前述の災害に対する堅牢性が各段に向上した住宅(建築物)を得ることができる。また、最初に第1建築部のみを建築するため、当初の建設コストを抑制することができ、鉄骨構造の建築物の普及に資することが期待される。
また、事前に階上方向への増築を考慮した構造設計がなされているため、階上への増築を行った際に、倒壊や圧壊を起こす危険性が回避され、安全性が確保されたものとなっている。そして、本発明によれば、増築を行ったとしても、増築後の建築物を支持可能な強度で予め算出した構造設計に基づいて建築確認申請を行っているため、少なくとも2019年現在の建築基準法では適法な建築物となる。
本明細書および特許請求の範囲で使用している用語と表現は、あくまでも説明上のものであって、なんら限定的なものではなく、本明細書および特許請求の範囲に記述された特徴およびその一部と等価の用語や表現を除外する意図はない。また、本発明の技術思想の範囲内で、種々の変形態様が可能であるということは言うまでもない。また、第一、第二等の言葉は、等級や重要度を意味するものではなく、一つの要素を他の要素から区別するために使用したものである。
A、A1 第1建築部
B 第2建築部
1 躯体主要部
10 柱梁部
101 柱部
102 梁部
102a、102b 梁
11 基礎部
12 増築用接続部
13、13a 掩蔽部
130 本体部
131 開口部
132 着脱構造部
133 孔
134 アンカーボルト
135 ナット
2 建築物
201 外壁下地材
21 外壁部
22 床部
23、23a 屋根構造部
231、231a 手摺り壁
H1 増築用接続部の突出高さ
9 建物
91 既存建物
92 増築部

Claims (11)

  1. 当初建築物である第1建築部の階上に、増築予定の第2建築部を施工する形態での構造設計を行う第1工程と、
    該構造設計に基づいて前記第1建築部の基礎部を形成する第2工程と、
    前記基礎部に複数の鉄骨製の柱部を立設すると共に、該柱部の間に複数の鉄骨製の梁部を架設して前記第1建築部を構成する柱梁部を構築し、該柱梁部の上部に前記第2建築部の柱梁構成材を接続可能な増築用接続部を設ける第3工程と、
    前記柱梁部に外壁部と屋根構成部とを設けると共に、少なくとも前記基礎部上に床部を設け、前記増築用接続部を掩蔽部内に掩蔽して前記第1建築部を建築する第4工程とを備える
    建築方法。
  2. 一定期間経過後に、前記第4工程により建築した前記第1建築部の階上に、前記第2建築部を増築する第5工程を備える
    請求項1に記載の建築方法。
  3. 鉄骨製の複数の柱部と、該柱部の間に架設された鉄骨製の複数の梁部とを含み、当初建築物である第1建築部を構成する柱梁部と、
    前記柱部が接続され、前記柱梁部および同第1建築部の階上方向への増築物となる第2建築部の柱梁部の両方を支持可能な強度を有する基礎部と、
    前記第1建築部の前記柱梁部の上部に設けられ、前記第2建築部の柱梁構成材を接続可能な増築用接続部と、
    該増築用接続部を内部に掩蔽する掩蔽部と、
    少なくとも前記基礎部上に設けられた床部と、
    前記柱梁部に側部に設けられた外壁部と、
    前記柱梁部の上部に設けられた屋根構造部とを備える
    建築物。
  4. 前記掩蔽部が、耐候性を具備する箱状で、底部に開口部が形成されていると共に、内部に前記増築用接続部を収容可能な本体部と、前記開口部の口縁近傍に、前記増築用接続部または同増築用接続部の周辺領域に着脱可能な着脱構造部とを有する構造である
    請求項3に記載の建築物。
  5. 前記増築用接続部が、前記柱部と、前記屋根構造部を支持する前記梁部とが接続された柱梁接続部の位置から、前記柱部の軸方向上方に所定の高さで突設されている
    請求項3または請求項4に記載の建築物。
  6. 前記屋根構造部が、屋根スラブにより形成された陸屋根である
    請求項3、請求項4または請求項5に記載の建築物。
  7. 前記第1建築部の階上に前記第2建築部が増築されている
    請求項3に記載の建築物。
  8. 当初建築物である第1建築部の階上に、増築予定の第2建築部を施工する形態での構造設計を行う第1工程と、
    該構造設計に基づいて前記第1建築部の基礎部を形成する第2工程と、
    前記基礎部に複数の鉄骨製の柱部を立設すると共に、該柱部の間に複数の鉄骨製の梁部を架設して前記第1建築部を構成する柱梁部を構築し、該柱梁部の上部に前記第2建築部の柱梁構成材を接続可能な増築用接続部を設ける第3工程と、
    前記増築用接続部を掩蔽する第4工程とを備える
    建築物の躯体主要構造の構築方法。
  9. 鉄骨製の複数の柱部と、該柱部の間に架設された鉄骨製の複数の梁部とを有し、当初建築物である第1建築部の躯体を構成する柱梁部と、
    前記柱部が接続され、前記柱梁部および同第1建築部の階上方向への増築物となる第2建築部の柱梁部の両方を支持可能な強度を有する基礎部と、
    前記第1建築部の前記柱梁部の上部に設けられ、前記第2建築部の柱梁構成材を接続可能な増築用接続部と、
    該増築用接続部を掩蔽する掩蔽部とを備える
    建築物の躯体主要構造。
  10. 最初に建築する第1建築部を構成する複数の鉄骨製の柱部および梁部を含む柱梁部と、前記柱部が接続され、前記柱梁部および同第1建築部の階上方向への増築物となる第2建築部の柱梁部の両方を支持可能な強度を有する基礎部とを有すると共に、前記第1建築部の前記柱梁部の上部に増築用接続部を設け、該増築用接続部を掩蔽部で掩蔽した第1建築物を建築する当初建築工程と、
    一定期間経過後に、前記掩蔽部を除去し、前記増築用接続部を介して前記第2建築部の柱梁構成材を接続し、前記第1建築部の階上に前記第2建築部を増築する増築工程と
    を備える
    階上方向への増築方法。
  11. 最初に建築する第1建築部を構成する複数の鉄骨製の柱部および梁部を含む柱梁部と、前記柱部が接続され、前記柱梁部および同第1建築部の階上方向への増築物となる第2建築部の柱梁部の両方を支持可能な強度を有する基礎部とを有すると共に、前記第1建築部の前記柱梁部の上部に増築用接続部を設け、該増築用接続部を掩蔽部で掩蔽した建築物に対し、一定期間経過後に、前記掩蔽部を除去し、前記増築用接続部を介して前記第2建築部の柱梁構成材を接続し、前記第1建築部の階上に前記第2建築部を増築する
    階上方向への増築方法。
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