JP2020185861A - タッチセンサの信号処理装置、タッチセンサと信号処理装置とを備える操作装置、タッチセンサの信号処理方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ステアリングホイールに設置されるタッチセンサに対して、運転者が意図せずに行なう誤タッチ操作を無効にしつつ、運転者が意図して行なうタッチ操作を無効にしないようにする。【解決手段】ステアリングホイールに設置される操作装置は、タッチセンサと、信号処理装置とを備える。タッチセンサは、運転者が触れた部分の面積である接触面積を検出可能である。信号処理装置は、タッチセンサの検出結果が入力される入力部と、ステアリングホイールの操舵角を示す情報が入力される他の入力部と、タッチセンサの検出結果を示す信号を外部に出力するための出力部と、演算装置とを備える。演算装置は、ステアリングホイールの操舵角の大きさがしきい角よりも大きい場合で、かつ接触面積がしきい面積よりも大きい場合、タッチセンサの検出結果を無効にするためのタッチ無効処理を行なう。【選択図】図3
Description
本開示は、ステアリングホイールに設置可能なタッチセンサの信号処理に関する。
特開2014−61762号公報(特許文献1)には、車両のステアリングホイールに設置されるタッチセンサと、ステアリングホイールの操舵角を検出する操舵角センサと、制御部と、を備えた車両が開示されている。運転者が意図せずにタッチセンサに触れてしまうような誤タッチ操作が生じ得ることに鑑み、制御部は、車両走行中にステアリングホイールの操舵角がしきい値よりも大きい場合には、タッチセンサに入力される操作を無効にしている。
特許文献1に開示された車両においては、ステアリングホイールの操舵角がしきい値よりも大きい場合には、タッチセンサに入力される操作が一律に無効にされる。したがって、操舵角がしきい値よりも大きい状態においては、仮に運転者が意図的にタッチセンサに触れる操作を行なったとしても、その操作は誤タッチ操作として無効にされてしまう。
本開示は、上述の課題を解決するためになされたものであって、その目的は、ステアリングホイールに設置されるタッチセンサに対して、運転者が意図せずに行なう誤タッチ操作を無効にしつつ、運転者が意図して行なうタッチ操作を無効にしないようにすることである。
本開示による信号処理装置は、ステアリングホイールに設置可能なタッチセンサの信号処理装置である。タッチセンサは、ユーザが触れた部分の面積である接触面積を検出可能である。信号処理装置は、タッチセンサの検出結果が入力される入力部と、入力部からのタッチセンサの検出結果に基づく処理を実行する演算装置と、演算装置で処理されたタッチセンサの検出結果を外部に出力するための出力部とを備える。演算装置は、ステアリングホイールに対する操向操作がなされている場合で、かつタッチセンサの検出結果が示す接触面積がしきい面積よりも大きい場合、タッチセンサの検出結果を無効にする無効処理を行なう。
上記の信号処理装置によれば、ステアリングホイールに対する操向操作がなされている場合で、かつ接触面積がしきい面積よりも大きい場合に、タッチセンサの検出結果を無効にする無効処理が行なわれる。そのため、運転者がステアリングホイールを操作する際に意図せずに行なった誤タッチ操作が無効にされる。一方、ステアリングホイールが操作されている場合であっても、接触面積がしきい面積よりも小さい場合には、無効処理は行なわれない。そのため、運転者がステアリングホイールを操作しつつ意図して行なったタッチ操作が無効にされることが抑制される。その結果、運転者が意図しない誤タッチ操作を無効にしつつ、運転者が意図するタッチ操作を無効にしないようにすることができる。
本開示による信号処理装置は、ステアリングホイールに設置可能なタッチセンサの信号処理装置であって、タッチセンサの検出結果が入力される入力部と、入力部からのタッチセンサの検出結果に基づく処理を実行する演算装置と、演算装置で処理されたタッチセンサの検出結果を外部に出力するための出力部とを備える。演算装置は、ステアリングホイールに対する操向操作がなされてから所定時間が経過するまでの期間をマスク期間に設定し、マスク期間においてタッチセンサの検出結果を無効にする無効処理を行なう。
上記の信号処理装置によれば、ステアリングホイールに対する操向操作がなされてから所定時間(たとえば数秒程度)が経過するまでの期間がマスク期間に設定され、マスク期間において無効処理が行なわれる。そのため、運転者がステアリングホイールを操作し始めてから所定時間が経過するまでに生じる誤タッチ操作を無効にすることができる。一方、マスク期間以外の期間においては、無効処理は行なわれない。そのため、運転者がマスク期間の経過後に意図して行なったタッチ操作が無効にされることが抑制される。その結果、運転者が意図しない誤タッチ操作を無効にしつつ、運転者が意図するタッチ操作を無効にしないようにすることができる。
本開示による操作装置は、上記の信号処理装置とタッチセンサとを備える。
本開示による信号処理方法は、ステアリングホイールに設置可能なタッチセンサの信号処理方法である。タッチセンサは、ユーザが触れた部分の面積である接触面積を検出可能である。信号処理方法は、ステアリングホイールに対する操向操作がなされているか否かを判定するステップと、タッチセンサの検出結果が示す接触面積がしきい面積よりも大きいか否かを判定するステップと、操向操作がなされている場合で、かつ接触面積がしきい面積よりも大きい場合に、タッチセンサの検出結果を無効にする無効処理を行なうステップとを含む。
本開示による信号処理方法は、ステアリングホイールに設置可能なタッチセンサの信号処理方法である。タッチセンサは、ユーザが触れた部分の面積である接触面積を検出可能である。信号処理方法は、ステアリングホイールに対する操向操作がなされているか否かを判定するステップと、タッチセンサの検出結果が示す接触面積がしきい面積よりも大きいか否かを判定するステップと、操向操作がなされている場合で、かつ接触面積がしきい面積よりも大きい場合に、タッチセンサの検出結果を無効にする無効処理を行なうステップとを含む。
本開示による信号処理方法は、ステアリングホイールに設置可能なタッチセンサの信号処理方法であって、ステアリングホイールに対する操向操作がなされてから所定時間が経過するまでの期間をマスク期間に設定するステップと、マスク期間においてタッチセンサの検出結果を無効にする無効処理を行なうステップとを含む。
本開示によれば、ステアリングホイールに設置されるタッチセンサに対して、運転者が意図せずに行なう誤タッチ操作を無効にしつつ、運転者が意図して行なうタッチ操作を無効にしないようにすることができる。
以下、本開示の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰返さない。
[実施の形態1]
図1は、本実施の形態による信号処理装置を含む制御システム1の全体構成の一例を模式的に示す図である。この制御システム1は、車両に搭載される。制御システム1は、ステアリングホイール2と、操舵角センサ3と、操作装置4と、車載機器5とを含む。
図1は、本実施の形態による信号処理装置を含む制御システム1の全体構成の一例を模式的に示す図である。この制御システム1は、車両に搭載される。制御システム1は、ステアリングホイール2と、操舵角センサ3と、操作装置4と、車載機器5とを含む。
ステアリングホイール2は、回転軸Oの周りに回転可能に構成される。ステアリングホイール2の操舵角θによって車両の進行方向が調整される。なお、図1には、車両が直進するときのステアリングホイール2の状態が示されている。ステアリングホイール2は、車両に適用されることに限定されず、たとえば船舶、航空機、シミュレータ、その他の装置に適用されてもよい。
操舵角センサ3は、ステアリングホイール2の操舵角θを検出し、検出結果を示す信号を操作装置4に出力する。操舵角θは、車両が直進するときの状態(図1に示す状態)を基準(0°)として、ステアリングホイール2の時計回りの回転角が「+」(プラス)の操舵角として検出され、ステアリングホイール2の反時計回りの回転角が「−」(マイナス)の操舵角として検出される。
操作装置4は、ステアリングホイール2の表面に設置され、運転者によるタッチ操作を検出し、検出結果を示す出力信号Soutを車載機器5に出力する。
操作装置4は、図1に示すように、ステアリングホイール2のスポーク部(ステアリングシャフトに接続されるハブ部と運転者によって把持されるグリップ部とを繋ぐ部分)に配置されていることが望ましい。このような位置に配置することにより、運転者がステアリングホイール2を把持した状態で、親指の指先で操作装置4に対するタッチ操作をスムーズに行なうことができる。図1には、操作装置4として、運転者の左手の親指の指先でタッチ操作されることを想定してステアリングホイール2の中央よりも左側に配置される操作装置4Lと、運転者の右手の親指の指先でタッチ操作されることを想定してステアリングホイール2の中央よりも右側に配置される操作装置4Rとを含む例が示されている。なお、操作装置4の位置および数は、図1に示すものに限定されない。たとえば、ステアリングホイール2の中央よりも下側に1つの操作装置4が配置されるようにしてもよい。以下では、操作装置4L,4Rを区別することなく「操作装置4」と記載する。
車載機器5は、操作装置4に接続され、操作装置4の出力信号Soutに応じて制御される機器である。車載機器5は、車両に関する情報を表示するための表示装置(たとえば車両のフロントガラスに情報を表示するためのヘッドアップディスプレイなど)であってもよい。車載機器5が表示装置である場合、操作装置4の出力信号Soutに応じて、表示装置に表示されるカーソル部が表示あるいは移動されたり、表示装置に表示される内容が変化されたりすることが想定される。また、車載機器5は、車両に搭載される様々な機器、たとえば、空調装置、オーディオ機器、ナビゲーション装置、通信装置、パワーウィンドウ装置、リモコンドアミラー装置、サンルーフ装置、クルーズコントロール装置、ワイパーデアイサなどであってもよい。
図2は、操作装置4の構成の一例を模式的に示す図である。操作装置4は、操作を受け付ける表面10aを有する平板状のタッチセンサ10と、信号処理装置20とを備える。操作装置4は、タッチセンサ10の表面10aが露出した状態でステアリングホイール2のスポーク部に取り付け(埋め込み)可能に構成される。
タッチセンサ10は、車両の運転者などのユーザが触れたことを検出可能に構成される。車両の運転者がタッチセンサ10の表面10aに触れるタッチ操作を行なった場合、タッチセンサ10は、運転者による接触位置Ptおよび接触面積Stを特定可能な検出信号Sdを信号処理装置20に出力する。なお、タッチセンサ10によるタッチ操作の検出方式は特に限定されない。たとえば、運転者がタッチセンサ10の表面10aに軽く触れることによって生じる静電容量の変化を検出する方式(いわゆる静電容量方式)であってもよいし、運転者が表面10aに軽く触れたことによって生じる微小な圧力変化を検出する方式であってもよい。
信号処理装置20は、入力部21と、入力部22と、出力部23と、記憶部24と、演算装置25とを備える。
入力部21は、タッチセンサ10の検出信号Sdが入力される入力ポートである。入力部22は、操舵角センサ3の検出信号(操舵角θを示す信号)が入力される入力ポートである。出力部23は、操作装置4の出力信号Soutを外部の車載機器5に出力するための出力ポートである。
記憶部24は、演算装置25の演算に用いられる情報およびプログラムなどを格納する記憶装置である。記憶装置は、ROM(Read Only Memory)およびRAM(Random Access Memory)等の記憶素子で構成されていてもよい。
演算装置25は、入力部21,22と出力部23との間に接続される。また、演算装置25は、記憶部24に接続される。演算装置25は、CPU(Central Processing Unit)などで構成される。演算装置25は、入力部21に入力される検出信号Sd、入力部22に入力される操舵角θなどの情報に基づいてタッチセンサ10による検出結果を示す出力信号Soutを生成し、生成した出力信号Soutを出力部23から車載機器5に出力する処理を行なう。なお、出力信号Soutは、入力部21に入力される検出信号Sdそのものであってもよいし、検出信号Sdによって特定される接触位置Ptおよび接触面積Stを示す信号であってもよい。
演算装置25の処理は、ソフトウェア処理、すなわち、記憶部24に格納されたプログラムが演算装置25により読み出されることにより行なわれる。なお、演算装置25の処理は、ソフトウェア処理に限られず、専用のハードウェア(電子回路)で処理してもよい。
<タッチ無効処理およびタッチ有効処理>
上述のように、ステアリングホイール2の表面には、ユーザが触れたことを検出するタッチセンサ10を備える操作装置4が設けられる。そのため、運転者はステアリングホイール2を把持した状態でタッチセンサ10に対してタッチ操作をスムーズに行なうことができる。
上述のように、ステアリングホイール2の表面には、ユーザが触れたことを検出するタッチセンサ10を備える操作装置4が設けられる。そのため、運転者はステアリングホイール2を把持した状態でタッチセンサ10に対してタッチ操作をスムーズに行なうことができる。
その一方で、運転者がステアリングホイール2を操作する際に、運転者が意図せずにタッチセンサ10に誤って触れてしまうと、車載機器5において運転者の意図しない動作が実行されてしまうことが懸念される。たとえば車載機器5が表示装置である場合には、運転者の意図に反して表示装置のアイコンが動いてしまう動作などが生じ得る。
図3は、運転者がステアリングホイール2を時計回りに操作している際に左手の掌の広い範囲(親指の付け根部分)が操作装置4のタッチセンサ10に触れてしまった状態を示す図である。図3に示すような状態は、運転者が親指の指先で意図的に操作装置4のタッチセンサ10に触れた状態でない。そのため、図3に示すような状態で検出されるタッチ操作は、運転者の意図しない誤タッチ操作として扱うことが望ましい。その一方で、運転者が親指の指先で意図的に操作装置4のタッチセンサ10に触れた場合には、そのタッチ操作を誤タッチ操作として扱うことは望ましくない。
そこで、本実施の形態による演算装置25は、操舵角θに基づいてステアリングホイール2に対する操向操作がなされていると判定される場合で、かつタッチセンサ10の検出信号Sdによって特定される接触面積Stがしきい面積Sthよりも大きい場合に、タッチセンサ10の検出信号Sdを無効にするための処理(以下「タッチ無効処理」とも記載する)を行なう。一方、ステアリングホイール2に対する操向操作がなされていない場合、または、接触面積Stがしきい面積Sthよりも小さい場合、演算装置25は、タッチセンサ10の検出信号Sdを有効にするための処理(以下「タッチ有効処理」とも記載する)を行なう。
図4は、演算装置25が実行する処理手順の一例を示すフローチャートである。このフローチャートは、予め定められた条件が成立する毎(たとえば所定周期毎)に繰り返し実行される。
演算装置25は、タッチセンサ10から検出信号Sdが入力されたか否かを判定する(ステップS10)。この判定は、運転者がタッチセンサ10に触れたか否かを判定するための処理である。タッチセンサ10から検出信号Sdが入力されていない場合(ステップS10においてNO)、演算装置25は、以降の処理をスキップしてリターンへと処理を移す。
タッチセンサから検出信号Sdが入力された場合(ステップS10においてYES)、演算装置25は、操舵角センサ3によって検出された操舵角θの大きさ(絶対値)がしきい角θth(たとえば30°程度)よりも大きいか否かを判定する(ステップS20)。この判定は、運転者によってステアリングホイール2に対する操向操作がなされているか否かを判定するための処理である。
操舵角θの大きさがしきい角θthよりも大きいと判定された場合(ステップS20においてYES)、すなわちステアリングホイール2に対する操向操作がなされていると判定された場合、演算装置25は、タッチセンサ10の検出信号Sdを用いて、運転者がタッチセンサ10に触れた部分の面積である接触面積Stを算出する(ステップS22)。なお、検出信号Sdそのものから接触面積Stを認識できる場合には、ステップS22の処理は省略可能である。
次いで、演算装置25は、ステップS22において算出された接触面積Stがしきい面積Sthよりも大きいか否かを判定する(ステップS24)。この判定は、運転者がタッチセンサ10に触れた面積が、運転者が意図して触れることが想定される面積(本実施の形態においては運転者の親指の指先の面積)よりも大きいか否かを判定するための処理である。したがって、本実施の形態においては、しきい面積Sthは、運転者の親指の指先の面積程度の値に設定される。なお、親指の指先の大きさ(面積)は運転者ごとに異なることに鑑み、しきい面積Sthを運転者が任意に設定することができるようにしてもよい。
接触面積Stがしきい面積Sthよりも大きい場合(ステップS24においてYES)、演算装置25は、検出されたタッチ操作を運転者の意図しない誤タッチ操作として扱って、タッチ無効処理を行なう(ステップS30)。具体的には、演算装置25は、タッチセンサ10の検出結果を示す出力信号Soutを出力部23から外部の車載機器5に出力しないようにする。
一方、操舵角θの大きさがしきい角θthよりも小さい場合(ステップS20においてNO)、あるいは、接触面積Stがしきい面積Sthよりも小さい場合(ステップS24においてNO)、演算装置25は、検出されたタッチ操作を運転者の意図するタッチ操作として扱って、タッチ有効処理を行なう(ステップS40)。具体的には、演算装置25は、タッチセンサの検出結果を示す出力信号Soutを出力部23から外部の車載機器5に出力する。なお、出力信号Soutは、タッチセンサの検出信号Sdそのものであってもよいし、検出信号Sdから特定される接触位置を示す座標信号であってもよい。
以上のように、本実施の形態による演算装置25は、操舵角θの大きさがしきい角θthよりも大きい場合(ステアリングホイール2に対する操向操作がなされている場合)で、かつ接触面積Stがしきい面積Sthよりも大きい場合(たとえば運転者がステアリングホイール2を操作する際に掌の広い範囲が誤ってタッチセンサに触れた場合)、タッチセンサ10の検出結果を無効にするためのタッチ無効処理を行なう。これにより、運転者がステアリングホイール2を操作する際に意図せずに行なった誤タッチ操作が無効にされる。一方、たとえ操舵角θの大きさがしきい角θthよりも大きい場合(ステアリングホイール2に対する操向操作がなされている場合)であっても、接触面積Stがしきい面積Sthよりも小さい場合(たとえば運転者が意図的に親指の指先でタッチセンサ10に触れた場合)には、演算装置25は、タッチ無効処理ではなく、タッチ有効処理を行なう。そのため、運転者がステアリングホイール2を操作しつつ意図して行なったタッチ操作を有効にすることができる。その結果、運転者が意図しない誤タッチ操作を無効にしつつ、運転者が意図するタッチ操作を有効にすることができる。
<実施の形態1の変形例>
上述の実施の形態1は、たとえば以下のように変更することもできる。
上述の実施の形態1は、たとえば以下のように変更することもできる。
(1) 上述の実施の形態1においては、図4のステップS20において、操舵角θの大きさがしきい角θth(たとえば30°程度)よりも大きい場合に、ステアリングホイール2に対する操向操作がなされていると判定する例について説明した。しかしながら、ステアリングホイール2に対する操向操作がなされているか否かを判定する手法は、上記の手法に限定されるものではない。
たとえば、図4のステップS20において、操舵角θの履歴から操舵角の変化速度Δθを算出し、操舵角の変化速度Δθの大きさ(絶対値)がしきい速度Δθthよりも大きい場合に、ステアリングホイール2に対する操向操作がなされていると判定するようにしてもよい。この場合には、ステアリングホイール2がしきい速度Δθthを超える大きさの速度で回転している場合に、ステアリングホイール2に対する操向操作がなされていると判定されることになる。言い換えれば、ステアリングホイール2が回転していない場合には、たとえ操舵角θが大きくても、ステアリングホイール2に対する操向操作がなされているとは判定されないことになる。
また、たとえば、図4のステップS20において、操舵角θの大きさがしきい角θth2よりも大きい場合で、かつ操舵角の変化速度Δθがしきい速度Δθth2よりも大きい場合に、ステアリングホイール2に対する操向操作がなされていると判定するようにしてもよい。この場合、「しきい角θth2」は、上述のしきい角θth(たとえば30°程度)と同じ値であってもよいし、異なる値であってもよい。また、同様に、「しきい速度Δθth2」は、上述のしきい速度Δθthと同じ値であってもよいし、異なる値であってもよい。
(2) 上述の実施の形態1においては、タッチ無効処理(図4のステップS30)において、タッチセンサ10の検出結果を示す出力信号Soutを出力部23から外部の車載機器5に出力しないようにする例を説明した。しかしながら、タッチ無効処理は、このような処理に限定されるものではない。
たとえば、タッチ無効処理において、出力信号Soutを車載機器5に出力するとともに、タッチセンサ10の検出結果が無効であることを示す信号を車載機器5に出力するようにしてもよい。このようにすることで、たとえば、車載機器5は、タッチセンサ10の検出結果が無効であることを示す信号を受信した場合、出力信号Soutに基づく不要な動作を禁止することができる。
また、たとえば、タッチ無効処理において、出力信号Soutを車載機器5に出力することなく、タッチセンサ10の検出結果が無効であることを示す信号を車載機器5に出力するようにしてもよい。このようにすることで、たとえば、車載機器5は、操作装置4においてタッチ無効処理が行なわれたことを認識することができる。
(3) 誤タッチ操作は車両走行中に生じることが多いことに鑑み、車両に搭載される車速センサの検出結果などから車両が停車中であると判定される場合には、タッチ無効処理を行なわずに、タッチ有効処理を行なうようにしてもよい。
(4) 上述の実施の形態1においては、演算装置25を含む信号処理装置20がタッチセンサ10とともにステアリングホイール2に設置される例を示した。しかしながら、信号処理装置20の設置場所は、ステアリングホイール2に限定されるものではない。たとえば、車両におけるステアリングホイール2以外の場所(たとえば、車両に搭載される車両制御装置の内部)に信号処理装置20を設置するようにしてもよい。
また、スマートフォン、タブレットパソコンなどの携帯端末の内部に信号処理装置20を設置するようにしてもよい。なお、信号処理装置20を携帯端末の内部に設置する場合には、演算装置25の機能を実現するために必要な信号の入力および出力を、たとえば車両との間の無線通信によって行なうようにすればよい。また、信号処理装置20が設置される携帯端末の画面にタッチセンサが設けられている場合には、その携帯端末そのものをステアリングホイール2のスポーク部に取り付けて、携帯端末の画面をタッチセンサ10として利用するようにしてもよい。
[実施の形態2]
上述の実施の形態1による演算装置25は、ステアリングホイール2に対する操向操作がなされている場合で、かつ接触面積Stがしきい面積Sthよりも大きい場合にタッチ無効処理を行なう。
上述の実施の形態1による演算装置25は、ステアリングホイール2に対する操向操作がなされている場合で、かつ接触面積Stがしきい面積Sthよりも大きい場合にタッチ無効処理を行なう。
これに対し、本実施の形態2による演算装置25は、ステアリングホイール2に対する操向操作がなされてから所定時間(たとえば数秒程度)が経過するまでの期間をマスク期間に設定し、マスク期間においてタッチ無効処理を行なう。その他の構成および処理は、上述の実施の形態1と同じである。
図5は、本実施の形態2による演算装置25が実行する処理手順の一例を示すフローチャートである。このフローチャートは、予め定められた条件が成立する毎(たとえば所定周期毎)に繰り返し実行される。図5に示すステップのうち、上述の図4に示すステップと同じ番号を付しているステップについては、既に説明したため詳細な説明は繰り返さない。
演算装置25は、タッチセンサ10から検出信号Sdが入力された場合(ステップS10においてYES)、現在のタイミングがマスク期間中であるか否かを判定する(ステップS50)。
現在のタイミングがマスク期間中である場合(ステップS50においてYES)、演算装置25は、タッチ無効処理を行なう(ステップS30)。
一方、現在のタイミングがマスク期間中でない場合(ステップS50においてNO)、演算装置25は、操舵角θの履歴から操舵角の変化速度Δθを算出し、操舵角の変化速度Δθの大きさ(絶対値)がしきい速度Δθthよりも大きいか否かを判定する(ステップS52)。この判定は、運転者によってステアリングホイール2に対する操向操作がなされているか否かを判定するための処理である。すなわち、上述の実施の形態1ではステアリングホイール2の操舵角θの大きさが大きい場合にステアリングホイール2に対する操向操作がなされていると判定したが、本実施の形態2ではステアリングホイール2がしきい速度Δθthを超える大きさの速度で回転している場合にステアリングホイール2に対する操向操作がなされていると判定する。
操舵角の変化速度Δθの大きさがしきい速度Δθthよりも大きいと判定された場合(ステップS52においてYES)、すなわちステアリングホイール2に対する操向操作がなされていると判定された場合、演算装置25は、その判定がなされた時から所定時間が経過するまでの期間をマスク期間に設定し、マスク期間の計時を開始する(ステップS54)。マスク期間は、ステアリングホイール2に対する操向操作がなされていると判定されてから(ステアリングホイール2に対する操向操作が開始されてから)所定時間が経過した時に終了される。マスク期間は、演算装置25の記憶部24に記憶され、次回以降の処理サイクルにおいてステップS50の処理(マスク期間であるか否かの判定)に用いられる。ステップS54においてマスク期間の設定および計時を開始した後、演算装置25は、タッチ無効処理を行なう(ステップS30)。
一方、操舵角の変化速度Δθの大きさがしきい速度Δθthよりも大きいと判定されない場合(ステップS52においてNO)、演算装置25は、タッチ有効処理を行なう(ステップS40)。
以上のように、本実施の形態2による演算装置25は、操舵角の変化速度Δθの大きさがしきい速度Δθthよりも大きいと判定されてから(すなわちステアリングホイール2に対する操向操作が開始されてから)所定時間が経過するまでの期間をマスク期間に設定し、マスク期間においてタッチ無効処理を行なう。そのため、運転者がステアリングホイール2を操作し始めてから所定時間が経過するまでに生じる誤タッチ操作を無効にすることができる。一方、マスク期間以外の期間においては、演算装置25は、タッチ有効処理を行なう。そのため、マスク期間の経過後においては、再びステアリングホイール2が操作されてマスク期間が再設定されない限り、運転者が意図して行なったタッチ操作を有効にすることができる。その結果、運転者が意図しない誤タッチ操作を無効にしつつ、運転者が意図するタッチ操作を有効にすることができる。
<実施の形態2の変形例>
上述の実施の形態2は、たとえば以下のように変更することもできる。
上述の実施の形態2は、たとえば以下のように変更することもできる。
(1) 上述の実施の形態2においては、図5のステップS52(マスク期間を設定するか否かを判定する処理)において、操舵角の変化速度Δθの大きさがしきい速度Δθthよりも大きい場合にステアリングホイール2に対する操向操作がなされていると判定する例について説明した。
しかしながら、図5のステップS52において、操舵角θの大きさがしきい角θth3よりも大きい場合に、ステアリングホイール2に対する操向操作がなされていると判定するようにしてもよい。この場合、「しきい角θth3」は、上述のしきい角θth(たとえば30°程度)と同じ値であってもよいし、異なる値であってもよい。たとえば「しきい角θth3」を上述のしきい角θthよりも小さい値(たとえば5°程度)に設定することで、ステアリングホイール2の操舵開始後のより早いタイミングでマスク期間の設定および開始を行なうことができる。
また、たとえば、図5のステップS52において、操舵角θの大きさがしきい角θth4よりも大きい場合で、かつ操舵角の変化速度Δθがしきい速度Δθth4よりも大きい場合に、ステアリングホイール2に対する操向操作がなされていると判定するようにしてもよい。この場合、「しきい角θth4」は、上述のしきい角θthあるいはしきい角θth3と同じ値であってもよいし、異なる値であってもよい。また、同様に、「しきい速度Δθth4」は、上述のしきい速度Δθthと同じ値であってもよいし、異なる値であってもよい。
(2) 上述の実施の形態2においては、マスク期間以外の期間において、一律にタッチ有効処理を行なう例について説明した。しかしながら、マスク期間以外の期間においても、所定条件が成立した場合にタッチ無効処理を行なうようにしてもよい。
たとえば、最初(運転者がステアリングホイール2に対する操向操作を開始した時)はマスク期間を設定してタッチ無効処理を行ない、そのマスク期間の終了後においては、上述の実施の形態1と同様に、操舵角θの大きさがしきい角θthよりも大きい場合で、かつ接触面積Stがしきい面積Sthよりも大きい場合に、タッチ無効処理を行なうようにしてもよい。これにより、マスク期間以外の期間においても誤タッチ操作を無効にすることができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本開示の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
以上に説明した複数の例示的な実施の形態は、以下の態様の具体例である。
一態様における信号処理装置は、ステアリングホイールに設置可能なタッチセンサの信号処理装置である。タッチセンサは、ユーザが触れた部分の面積である接触面積を検出可能である。信号処理装置は、タッチセンサの検出結果が入力される入力部と、入力部からのタッチセンサの検出結果に基づく処理を実行する演算装置と、演算装置で処理されたタッチセンサの検出結果を外部に出力するための出力部とを備える。演算装置は、ステアリングホイールに対する操向操作がなされている場合で、かつタッチセンサの検出結果が示す接触面積がしきい面積よりも大きい場合、タッチセンサの検出結果を無効にする無効処理を行なう。
一態様における信号処理装置は、ステアリングホイールに設置可能なタッチセンサの信号処理装置である。タッチセンサは、ユーザが触れた部分の面積である接触面積を検出可能である。信号処理装置は、タッチセンサの検出結果が入力される入力部と、入力部からのタッチセンサの検出結果に基づく処理を実行する演算装置と、演算装置で処理されたタッチセンサの検出結果を外部に出力するための出力部とを備える。演算装置は、ステアリングホイールに対する操向操作がなされている場合で、かつタッチセンサの検出結果が示す接触面積がしきい面積よりも大きい場合、タッチセンサの検出結果を無効にする無効処理を行なう。
この場合において、無効処理は、タッチセンサの検出結果を出力部から外部に出力しないようにする処理、または、タッチセンサの検出結果が無効であることを示す信号を出力部から外部に出力する処理を含む態様であってもよい。演算装置は、操向操作がなされていない場合、または、接触面積がしきい面積よりも小さい場合、タッチセンサの検出結果を示す信号を出力部から外部に出力する処理を行なう態様であってもよい。
上記態様によれば、無効処理において、タッチセンサの検出結果を出力部から外部に出力しないことによって、または、タッチセンサの検出結果が無効であることを示す信号を出力部から外部に出力することによって、誤タッチ操作を無効にすることができる。さらに、ステアリングホイールに対する操向操作がなされていない場合、または、接触面積がしきい面積よりも小さい場合に、タッチセンサの検出結果を示す信号を出力部から外部に出力することによって、運転者が意図するタッチ操作を有効にすることができる。
一態様における信号処理装置は、ステアリングホイールに設置可能なタッチセンサの信号処理装置であって、タッチセンサの検出結果が入力される入力部と、入力部からのタッチセンサの検出結果に基づく処理を実行する演算装置と、演算装置で処理されたタッチセンサの検出結果を外部に出力するための出力部とを備える。演算装置は、ステアリングホイールに対する操向操作がなされてから所定時間が経過するまでの期間をマスク期間に設定し、マスク期間においてタッチセンサの検出結果を無効にする無効処理を行なう。
この場合において、無効処理は、タッチセンサの検出結果を出力部から外部に出力しないようにする処理、または、タッチセンサの検出結果が無効であることを示す信号を出力部から外部に出力する処理を含む態様であってもよい。演算装置は、マスク期間以外の期間において、タッチセンサの検出結果を示す信号を出力部から外部に出力する処理を行なう態様であってもよい。
上記態様によれば、無効処理において、タッチセンサの検出結果を出力部から外部に出力しないことによって、または、タッチセンサの検出結果が無効であることを示す信号を出力部から外部に出力することによって、誤タッチ操作を無効にすることができる。さらに、マスク期間以外の期間において、タッチセンサの検出結果を示す信号を出力部から外部に出力することによって、運転者が意図するタッチ操作を有効にすることができる。
また、信号処理装置に、ステアリングホイールの操舵角を示す情報が入力される態様であってもよい。演算装置は、操舵角の大きさがしきい角よりも大きい場合、または、操舵角の変化速度の大きさがしきい速度よりも大きい場合、または、操舵角の大きさがしきい角よりも大きい場合でかつ操舵角の変化速度の大きさがしきい速度よりも大きい場合に、ステアリングホイールに対する操向操作がなされていると判定する態様であってもよい。
上記態様によれば、ステアリングホイールの操舵角の大きさ、および、操舵角の変化速度の少なくとも一方をパラメータとして、ステアリングホイールに対する操向操作がなされているか否かを判定することができる。
1 制御システム、2 ステアリングホイール、3 操舵角センサ、4(4L,4R) 操作装置、5 車載機器、10 タッチセンサ、10a 表面、20 信号処理装置、21,22 入力部、23 出力部、24 記憶部、25 演算装置。
Claims (8)
- ステアリングホイールに設置可能なタッチセンサの信号処理装置であって、前記タッチセンサは、ユーザが触れた部分の面積である接触面積を検出可能であり、
前記信号処理装置は、
前記タッチセンサの検出結果が入力される入力部と、
前記入力部からの前記タッチセンサの検出結果に基づく処理を実行する演算装置と、
前記演算装置で処理された前記タッチセンサの検出結果を外部に出力するための出力部と
を備え、
前記演算装置は、前記ステアリングホイールに対する操向操作がなされている場合で、かつ前記タッチセンサの検出結果が示す前記接触面積がしきい面積よりも大きい場合、前記タッチセンサの検出結果を無効にする無効処理を行なう、タッチセンサの信号処理装置。 - 前記無効処理は、前記タッチセンサの検出結果を前記出力部から外部に出力しないようにする処理、または、前記タッチセンサの検出結果が無効であることを示す信号を前記出力部から外部に出力する処理を含み、
前記演算装置は、前記操向操作がなされていない場合、または、前記接触面積が前記しきい面積よりも小さい場合、前記タッチセンサの検出結果を示す信号を前記出力部から外部に出力する処理を行なう、請求項1に記載のタッチセンサの信号処理装置。 - ステアリングホイールに設置可能なタッチセンサの信号処理装置であって、
前記タッチセンサの検出結果が入力される入力部と、
前記入力部からの前記タッチセンサの検出結果に基づく処理を実行する演算装置と、
前記演算装置で処理された前記タッチセンサの検出結果を外部に出力するための出力部と
を備え、
前記演算装置は、前記ステアリングホイールに対する操向操作がなされてから所定時間が経過するまでの期間をマスク期間に設定し、前記マスク期間において前記タッチセンサの検出結果を無効にする無効処理を行なう、タッチセンサの信号処理装置。 - 前記無効処理は、前記タッチセンサの検出結果を前記出力部から外部に出力しないようにする処理、または、前記タッチセンサの検出結果が無効であることを示す信号を前記出力部から外部に出力する処理を含み、
前記演算装置は、前記マスク期間以外の期間において、前記タッチセンサの検出結果を示す信号を前記出力部から外部に出力する処理を行なう、請求項3に記載のタッチセンサの信号処理装置。 - 前記信号処理装置には、前記ステアリングホイールの操舵角を示す情報が入力され、
前記演算装置は、前記操舵角の大きさがしきい角よりも大きい場合、または、前記操舵角の変化速度の大きさがしきい速度よりも大きい場合、または、前記操舵角の大きさがしきい角よりも大きい場合でかつ前記操舵角の変化速度の大きさがしきい速度よりも大きい場合に、前記操向操作がなされていると判定する、請求項1〜4のいずれかに記載のタッチセンサの信号処理装置。 - 請求項1〜5のいずれかに記載の信号処理装置とタッチセンサとを備える、操作装置。
- ステアリングホイールに設置可能なタッチセンサの信号処理方法であって、前記タッチセンサは、ユーザが触れた部分の面積である接触面積を検出可能であり、
前記信号処理方法は、
前記ステアリングホイールに対する操向操作がなされているか否かを判定するステップと、
前記タッチセンサの検出結果が示す前記接触面積がしきい面積よりも大きいか否かを判定するステップと、
前記操向操作がなされている場合で、かつ前記接触面積が前記しきい面積よりも大きい場合に、前記タッチセンサの検出結果を無効にする無効処理を行なうステップとを含む、タッチセンサの信号処理方法。 - ステアリングホイールに設置可能なタッチセンサの信号処理方法であって、
前記ステアリングホイールに対する操向操作がなされてから所定時間が経過するまでの期間をマスク期間に設定するステップと、
前記マスク期間において前記タッチセンサの検出結果を無効にする無効処理を行なうステップとを含む、タッチセンサの信号処理方法。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN114104163A (zh) * | 2021-11-19 | 2022-03-01 | 南京快轮智能科技有限公司 | 一种电动滑板车的控制方法及电动滑板车 |
WO2023032579A1 (ja) * | 2021-09-03 | 2023-03-09 | 株式会社東海理化電機製作所 | ステアリング |
-
2019
- 2019-05-14 JP JP2019091084A patent/JP2020185861A/ja active Pending
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