JP2020184420A - カーボンナノチューブ複合線、カーボンナノチューブ被覆電線、ワイヤハーネス、ロボットの配線及び電車の架線 - Google Patents
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[1]複数のカーボンナノチューブで構成されるカーボンナノチューブ集合体の複数が束ねられてなるカーボンナノチューブ線材の複数が撚り合わされてなるカーボンナノチューブ複合線であって、
前記カーボンナノチューブ線材の撚り数t1が0以上2500T/m未満であり、
前記カーボンナノチューブ複合線の撚り数t2が0を超え2500T/m未満であり、
前記カーボンナノチューブ線材及び前記カーボンナノチューブ複合線の少なくとも一方がめっきされていることを特徴とするカーボンナノチューブ複合線。
[2]前記カーボンナノチューブ線材及び前記カーボンナノチューブ複合線がめっきされている、上記[1]記載のカーボンナノチューブ複合線。
[3]前記カーボンナノチューブ線材の撚り数t1が0以上1000T/m未満であり、
前記カーボンナノチューブ複合線の撚り数t2が0を超え1000T/m未満である、上記[1]又は[2]記載のカーボンナノチューブ複合線。
[4]前記カーボンナノチューブ線材の撚り数t1が1000T/m以上2500T/m未満であり、
前記カーボンナノチューブ複合線の撚り数t2の撚り数が0を超え500T/m未満であり、
前記カーボンナノチューブ線材の撚り方向d1がS方向及びZ方向のうちの一方であり、且つ前記カーボンナノチューブ複合線の撚り方向d2がS方向及びZ方向のうちの他方である、上記[1]又は[2]記載のカーボンナノチューブ複合線。
[5]前記カーボンナノチューブ線材の撚り数t1が0を超え500T/m未満であり、
前記カーボンナノチューブ複合線の撚り数t2が1000T/m以上2500T/m未満であり、
前記カーボンナノチューブ線材の撚り方向d1がS方向及びZ方向のうちの一方であり、且つ前記カーボンナノチューブ複合線の撚り方向d2がS方向及びZ方向のうちの他方である、上記[1]又は[2]記載のカーボンナノチューブ複合線。
[6]前記カーボンナノチューブ線材の撚り数t1が0以上1000T/m未満であり、
前記カーボンナノチューブ複合線の撚り数t2が0を超え500T/m未満である、上記[3]記載のカーボンナノチューブ複合線。
[7]前記カーボンナノチューブ線材の撚り数t1が0以上500T/m未満であり、
前記カーボンナノチューブ複合線の撚り数t2が500T/m以上1000T/m未満である、上記[3]記載のカーボンナノチューブ複合線。
[8]前記カーボンナノチューブ線材の撚り数t1が500/m以上1000T/m未満であり、
前記カーボンナノチューブ複合線の撚り数t2が500T/m以上1000T/m未満であり、
前記カーボンナノチューブ線材の撚り方向d1がS方向及びZ方向のうちの一方であり、且つ前記カーボンナノチューブ複合線の撚り方向d2がS方向及びZ方向のうちの他方である、上記[3]記載のカーボンナノチューブ複合線。
[9]前記カーボンナノチューブ線材の撚り数t1が0以上500T/m未満であり、
前記カーボンナノチューブ複合線の撚り数t2が0を超え500T/m未満である、上記[6]記載のカーボンナノチューブ複合線。
[10]前記カーボンナノチューブ線材の撚り数t1が500T/m以上1000T/m未満であり、
前記カーボンナノチューブ複合線の撚り数t2が0を超え1000T/m未満であり、
前記カーボンナノチューブ線材の撚り方向d1がS方向及びZ方向のうちの一方であり、且つ前記カーボンナノチューブ複合線の撚り方向d2がS方向及びZ方向のうちの他方である、上記[3]記載のカーボンナノチューブ複合線。
[11]前記カーボンナノチューブ線材の撚り数t1が0を超え500T/m未満であり、
前記カーボンナノチューブ複合線の撚り数t2が500T/m以上1000T/m未満であり、
前記カーボンナノチューブ線材の撚り方向d1がS方向及びZ方向のうちの一方であり、且つ前記カーボンナノチューブ複合線の撚り方向d2がS方向及びZ方向のうちの他方である、上記[7]記載のカーボンナノチューブ複合線。
[12]前記カーボンナノチューブ線材の円相当直径が0.01mm以上30mm以下であり、且つ前記カーボンナノチューブ複合線の円相当直径が0.1mm以上60mm以下である、上記[1]乃至[11]のいずれかに記載のカーボンナノチューブ複合線。
[13]上記[1]乃至[12]のいずれかに記載のカーボンナノチューブ複合線と、前記カーボンナノチューブ複合線の外周に設けられた絶縁被覆層とを有する、カーボンナノチューブ被覆電線。
[14]上記[13]記載のカーボンナノチューブ被覆電線を有するワイヤハーネス。
[15]上記[13]記載のカーボンナノチューブ被覆電線を有するロボットの配線。
[16]上記[13]記載のカーボンナノチューブ被覆電線を有する電車の架線。
図1に示すように、本発明の実施形態に係るカーボンナノチューブ被覆電線(以下、「CNT被覆電線」ということがある。)1は、カーボンナノチューブ複合線(以下、「CNT複合線」ということがある。)2の外周面に絶縁被覆層21が被覆された構成となっている。すなわち、CNT複合線2の長手方向に沿って絶縁被覆層21が被覆されている。CNT被覆電線1では、CNT複合線2の外周面全体が、絶縁被覆層21によって被覆されている。また、CNT被覆電線1では、絶縁被覆層21はCNT複合線2の外周面と直接接した態様となっている。
CNT複合線2は、CNT線材10の複数が撚り合わされて形成されており、CNT線材10は、CNT集合体11の複数が束ねられて形成されている。また、CNT線材10及びCNT複合線2の少なくとも一方がめっきされている。但し、図1においてめっきの図示は省略している。CNT線材10及びCNT複合線2のいずれか、又は両方にめっき処理を施すことにより、めっき自体が導電体として機能し、その上、めっき被膜が他の金属部材との接触抵抗を低減させるため、導電性が向上する。CNT線材10がめっきされる場合、1以上のCNT線材10がめっきされていればよく、複数のCNT線材10がめっきされていてもよい。特に、複数のCNT線材10がめっきされることにより、隣接するCNT線材10間の接触抵抗がより低減し、導電性を向上させることができる。また、CNT複合線2がめっきされることにより、めっき被膜が、コネクタ、端子等の金属部材に対する接触抵抗の増大を抑制し、CNT複合線2と他の金属部材との良好な通電性を確保できる。特に、CNT線材10及びCNT複合線2がめっきされていることが好ましく、これにより、CNT線材10に配されるめっきと、CNT複合線2に配されるめっきの両方が導電体として機能する。さらに、隣接するCNT線材10間の接触抵抗の低減、CNT複合線2と他の金属部材との接触抵抗の低減の両方が作用し、導電性がより向上する。図1では、CNT複合線2は、説明の便宜上、4本のCNT線材10が撚り合わされているが、数本〜数千本のCNT線材10が撚り合わされていてもよい。CNT複合線2の円相当直径は、好ましくは0.1mm以上であり、より好ましくは0.1mm以上60mm以下である。また、CNT複合線2を構成するCNT線材10(素線)の本数は、例えば3以上10000以下である。
めっきは、CNT線材10及びCNT複合線2の長手方向に沿って設けられていることが好ましく、特に、CNT線材10及びCNT複合線2の長手方向に垂直な方向の断面において、CNT線材10の全体、CNT複合線2の全体又はCNT線材10の全体とCNT複合線2の全体に偏りなく配されていることが好ましい。CNT複合線2がめっきされる場合、めっきは、複数のCNT線材10,10・・・の表面に別個に形成されていてもよく、複数のCNT線材10,10・・・の表面に一体で形成されてもよい。また、めっきは、隣接する複数のCNT線材10間、例えば隣接する2つのCNT線材10,10間に形成されるのが好ましい。更に、めっきは、隣接する複数のCNT線材10,10間に、当該隣接する複数のCNT線材のいずれとも密着した状態で形成されることがより好ましい。
CNT複合線2の撚り方向としては、例えば図2(a)に示すようなS方向、或いは図2(b)に示すようなZ方向を挙げることができる。S方向とは、CNT線材10の上下端のうちの上端を固定した状態で、下端をCNT複合線2の中心軸に対して時計回り(右回り)に捻ったときに生じる撚りの方向を指す。また、Z方向とは、CNT複合線2の上下端のうちの上端を固定した状態で、下端をCNT複合線2の中心軸に対して反時計回り(左回り)に捻ったときに生じる撚りの方向を指す。本実施形態では、CNT複合線2の撚り方向をd2とする。CNT複合線2の撚りの度合いについては後述する。但し、図2において、CNT線材10及びCNT複合線2の少なくとも一方はめっきされているが、めっきの図示は省略している。
CNT線材10は、図3に示すように、1層以上の層構造を有する複数のCNT11a,11a,・・・で構成されるCNT集合体11の複数が束ねられて形成されている。CNT集合体11が束ねられている状態とは、CNT線材10に撚りが在る場合と、CNT線材10に撚りが無いか或いは実質的に撚りが無い場合の双方を意味する。ここで、CNT線材とは、CNTの割合が90質量%以上のCNT線材、言い換えると不純物が10質量%未満のCNT線材を意味する。なお、CNT線材におけるCNT割合の算定においては、めっきとドーパントの質量は除く。また、図3において、CNT線材10はめっきされていてもよい。
CNT線材10の撚り方向としては、CNT複合線2と同様、図4(a)に示すようなS方向、或いは図4(b)に示すようなZ方向を挙げることができる。すなわち、CNT線材10のS方向及びZ方向は、それぞれCNT複合線2の撚り方向であるS方向及びZ方向と同じである。本実施形態では、CNT線材10の撚り方向をd1とする。但し、CNT線材10では、図4(c)に示すように、CNT集合体11の長手方向とCNT線材10の長手方向が同一或いは実質的に同一である状態を含んでいる。すなわち、CNT線材10は、CNT集合体11の複数が撚り合わされていない状態で束ねられているものを含む。CNT線材10の円相当直径は、好ましくは0.01mm以上30mm以下であり、より好ましくは0.01mm以上25.0mm以下、更に好ましくは0.01mm以上15mm以下である。CNT線材10の撚りの度合いについては後述する。また、図4において、CNT線材10はめっきされていてもよい。
CNT集合体11は、1層以上の層構造を有するCNT11aの束である。CNT11aの長手方向が、CNT集合体11の長手方向を形成している。CNT集合体11における複数のCNT11a,11a,・・・は、その長軸方向がほぼ揃って配されている。従って、CNT集合体11における複数のCNT11a,11a,・・・は、配向している。CNT集合体11の円相当直径は、例えば、20nm以上1000nm以下であり、より典型的には、20nm以上80nm以下である。CNT11aの最外層の幅寸法は、例えば、1.0nm以上5.0nm以下である。
2層構造を有するCNT11aでは、六角形格子の網目構造を有する2つの筒状体T1、T2が略同軸で配された3次元網目構造体となっており、DWNT(Double-walled nanotube)と呼ばれる。構成単位である六角形格子は、その頂点に炭素原子が配された六員環であり、他の六員環と隣接してこれらが連続的に結合している。
CNT複合線2及びCNT線材10の撚りの度合いは、甘撚り、中撚り、強撚り及び極強撚りのうちのいずれかに分類することができる。甘撚りとは、撚り数0を超え500T/m未満の範囲内の値を指し、中撚りとは、撚り数500T/m以上1000T/m未満の範囲内の値を指す。また、強撚りとは、撚り数1000以上2500T/m未満の範囲内の値を指し、極強撚りとは、撚り数2500T/m以上の範囲内の値を指す。
CNT複合線2の撚り数とは、1本のCNT複合線を構成する複数のCNT線材10,10,・・・を撚り合わせた際の単位長さ当たりの巻き数(T/m)である。本実施形態では、CNT複合線2の撚り数をt2とする。また、CNT線材10の撚り数とは、1本のCNT線材10を構成する複数のCNT集合体11,11,・・・を撚り合わせた際の単位長さ当たりの巻き数(T/m)である。本実施形態では、CNT線材10の撚り数をt1とする。
CNT線材10の外周に形成される絶縁被覆層21(図1参照)の材料としては、芯線として金属を用いた被覆電線の絶縁被覆層に用いる材料を使用することができ、例えば、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂を挙げることができる。熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアセタール、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン、ポリメチルメタクリレート、アクリロニトリルブタジエンスチレン樹脂、アクリル樹脂等を挙げることができる。熱硬化性樹脂としては、例えば、ポリイミド、フェノール樹脂等を挙げることができる。これらは、単独で使用してもよく、2種以上を適宜混合して使用してもよい。
CNT被覆電線1では、CNT複合線2の径方向の断面積(但し、めっきされている部分を除く。以下同じ。)に対する絶縁被覆層21の径方向の断面積の比率は、0.001以上1.5以下の範囲である。前記断面積の比率が0.001以上1.5以下の範囲であることにより、芯線が銅やアルミニウム等と比較して軽量であるCNT線材10である上、絶縁被覆層21の厚さを薄肉化できることから、絶縁信頼性を十分に確保すると共に、CNT複合線2の熱に対して優れた放熱特性を得ることができる。また、絶縁被覆層が形成されていても、銅やアルミニウムなどの金属被覆電線と比較して軽量化を実現することができる。
次に、本発明の実施形態に係るCNT被覆電線1の製造方法例について説明する。CNT被覆電線1は、まず、CNT11aを製造し、得られた複数のCNT11aで構成されるCNT集合体11の複数を、撚り合わされていない状態で束ねるか、或いはS方向又はZ方向に撚り合わせてCNT線材10を作製する。得られたCNT線材10は、必要に応じて、所望のめっき浴に所定時間浸漬して、CNT線材10にめっきを施してもよい。その後、作製したCNT線材10の複数本をS方向或いはZ方向に撚り合わせて、CNT複合線2を形成する。CNT線材10にめっきを施している場合、撚り合わせた状態にある複数のCNT線材10を不活性雰囲気又は還元雰囲気下で加熱し、複数のCNT線材10同士をめっきで融着してもよい。更に、得られたCNT複合線2を所望のめっき浴に所定時間浸漬して、CNT複合線2にめっきを施してもよい。最後に、CNT複合線2の外周面に絶縁被覆層21を被覆することで、CNT被覆電線1を製造することができる。
CNT複合線の製造
先ず、浮遊触媒法で作製したCNTを、直接紡糸する乾式紡糸方法(特許第5819888号公報)又は湿式紡糸する方法(特許第5135620号公報、特許第5131571号公報、特許第5288359号公報)によりCNT線材の素線(単線)を得た。その後、得られたCNT線材を束ねるか、或いは撚り方向及び撚り数を調節して撚り合わせて表1〜表5に示すような断面積のCNT線材を得た。
CNT複合線の径方向の断面をイオンミリング装置(日立ハイテクノロジーズ社製IM4000)により切り出した後、走査電子顕微鏡(日立ハイテクノロジーズ社製SU8020、倍率:100〜10,000倍)で得られたSEM像から、CNT複合線の径方向の断面積を測定した。CNT被覆電線の長手方向中心側の任意の1.0mにおいて10cmごとに同様の測定を繰り返し、その平均値をCNT複合線の径方向の断面積とした。なお、CNT複合線の断面積として、CNT複合線内部に入り込んだ樹脂は測定に含めなかった。
複数の単線を束ね、一端を固定した状態で、もう一端を所定の回数ひねることで、撚り線を作製した。撚り数は、ひねった回数(T)を線の長さ(m)で割った値(単位:T/m)で表した。
抵抗測定機(ケースレー社製、装置名「DMM2000」)にCNT集合体を接続し、4端子法により抵抗測定を実施した。抵抗率は、r=RA/L(R:抵抗、A:CNT集合体の断面積、L:測定長さ)の計算式に基づいて抵抗率を算出した。試験片は、長さ40mmとした。なお、上記試験は、150℃、1時間の加熱処理の前後において、各CNT集合体3本ずつについて行い(N=3)、その平均値を求め、それぞれのCNT集合体の加熱前後の抵抗率(Ω・cm)とした。抵抗率は、小さいほど好ましく、本実施例では、上記加熱前においては7.5×10−5Ω・cm以下を合格レベルとし、上記熱処理後の抵抗率の上昇率(%)[(熱処理後の抵抗率−熱処理前の抵抗率)×100/熱処理前の抵抗率]は、35%以下を合格レベルとし、加熱処理前の上記抵抗率及び加熱後の抵抗率の上昇率のいずれも合格レベルであるものを極めて良好「◎」、加熱処理前の抵抗率だけ合格レベルにあるものを良好「○」、双方が合格レベルでないものを不良「×」とした。
IEC60227−2に準拠した方法で、100cmのCNT被覆電線に荷重500gfで90度の屈曲を1000回行った。その後、軸方向10cmごとに断面観察を行い、導体と被覆の間に剥離があるかどうかを確認した。剥離がないものを極めて良好「◎」、一部剥離したしたが製品品質として許容できるレベルのものを良好「〇」、導体が断線したものを不良「×」とした。
上記で作製したCNT複合線のうち、実施例用のCNT複合線1〜3、9〜11、17〜19、24〜26については、めっきされたCNT複合線を作製し、導電性を評価した。
上記CNT複合線の製造に記載している手順と同様の方法で、CNT線材の素線(単線)を得た。その後、CNT線材の素線に酸などで表面を化学処理して、めっきしやすい状態にし、次いで、電解めっき法によりCNT線材の素線に銀めっきを施した。銀めっきが施されたCNT線材の素線を撚り方向及び撚り数を調節して撚り合わせて、CNT線材の素線を所定の撚り度に調整した。その後、CNT線材の素線の撚り状態を維持したまま、アルゴン雰囲気下で800〜1000℃でアニール処理し、銀めっきを定着させた。
上記CNT複合線の製造に記載している手順と同様の方法で、CNT線材の素線(単線)を得た。その後、CNT線材の素線に酸などで表面を化学処理して、表面の不純物を取り除き、更に、CNT線材の素線を撚り方向及び撚り数を調節して撚り合わせて、CNT線材の素線を所定の撚り度に調整した。次いで、撚り度を調整したCNT線材の素線を、溶融アルミニウムめっき法により撚り度を調整したCNT線材の素線にアルミニウムめっきを施した。溶融したアルミニウムめっき液中にCNT線材の素線を浸漬する際、CNTを保護するため、めっき処理はアルゴン雰囲気下で行なった。
2 カーボンナノチューブ複合線(CNT複合線)
10 カーボンナノチューブ線材(CNT線材)
11 カーボンナノチューブ集合体(CNT集合体)
11a カーボンナノチューブ(CNT)
21 絶縁被覆層
Claims (16)
- 複数のカーボンナノチューブで構成されるカーボンナノチューブ集合体の複数が束ねられてなるカーボンナノチューブ線材の複数が撚り合わされてなるカーボンナノチューブ複合線であって、
前記カーボンナノチューブ線材の撚り数t1が0以上2500T/m未満であり、
前記カーボンナノチューブ複合線の撚り数t2が0を超え2500T/m未満であり、
前記カーボンナノチューブ線材及び前記カーボンナノチューブ複合線の少なくとも一方がめっきされていることを特徴とするカーボンナノチューブ複合線。 - 前記カーボンナノチューブ線材及び前記カーボンナノチューブ複合線がめっきされている、請求項1記載のカーボンナノチューブ複合線。
- 前記カーボンナノチューブ線材の撚り数t1が0以上1000T/m未満であり、
前記カーボンナノチューブ複合線の撚り数t2が0を超え1000T/m未満である、請求項1又は2記載のカーボンナノチューブ複合線。 - 前記カーボンナノチューブ線材の撚り数t1が1000T/m以上2500T/m未満であり、
前記カーボンナノチューブ複合線の撚り数t2の撚り数が0を超え500T/m未満であり、
前記カーボンナノチューブ線材の撚り方向d1がS方向及びZ方向のうちの一方であり、且つ前記カーボンナノチューブ複合線の撚り方向d2がS方向及びZ方向のうちの他方である、請求項1又は2記載のカーボンナノチューブ複合線。 - 前記カーボンナノチューブ線材の撚り数t1が0を超え500T/m未満であり、
前記カーボンナノチューブ複合線の撚り数t2が1000T/m以上2500T/m未満であり、
前記カーボンナノチューブ線材の撚り方向d1がS方向及びZ方向のうちの一方であり、且つ前記カーボンナノチューブ複合線の撚り方向d2がS方向及びZ方向のうちの他方である、請求項1又は2記載のカーボンナノチューブ複合線。 - 前記カーボンナノチューブ線材の撚り数t1が0以上1000T/m未満であり、
前記カーボンナノチューブ複合線の撚り数t2が0を超え500T/m未満である、請求項3記載のカーボンナノチューブ複合線。 - 前記カーボンナノチューブ線材の撚り数t1が0以上500T/m未満であり、
前記カーボンナノチューブ複合線の撚り数t2が500T/m以上1000T/m未満である、請求項3記載のカーボンナノチューブ複合線。 - 前記カーボンナノチューブ線材の撚り数t1が500T/m以上1000T/m未満であり、
前記カーボンナノチューブ複合線の撚り数t2が500T/m以上1000T/m未満であり、
前記カーボンナノチューブ線材の撚り方向d1がS方向及びZ方向のうちの一方であり、且つ前記カーボンナノチューブ複合線の撚り方向d2がS方向及びZ方向のうちの他方である、請求項3記載のカーボンナノチューブ複合線。 - 前記カーボンナノチューブ線材の撚り数t1が0以上500T/m未満であり、
前記カーボンナノチューブ複合線の撚り数t2が0を超え500T/m未満である、請求項6記載のカーボンナノチューブ複合線。 - 前記カーボンナノチューブ線材の撚り数t1が500T/m以上1000T/m未満であり、
前記カーボンナノチューブ複合線の撚り数t2が0を超え1000T/m未満であり、
前記カーボンナノチューブ線材の撚り方向d1がS方向及びZ方向のうちの一方であり、且つ前記カーボンナノチューブ複合線の撚り方向d2がS方向及びZ方向のうちの他方である、請求項3記載のカーボンナノチューブ複合線。 - 前記カーボンナノチューブ線材の撚り数t1が0を超え500T/m未満であり、
前記カーボンナノチューブ複合線の撚り数t2が500T/m以上1000T/m未満であり、
前記カーボンナノチューブ線材の撚り方向d1がS方向及びZ方向のうちの一方であり、且つ前記カーボンナノチューブ複合線の撚り方向d2がS方向及びZ方向のうちの他方である、請求項7記載のカーボンナノチューブ複合線。 - 前記カーボンナノチューブ線材の円相当直径が0.01mm以上30mm以下であり、且つ前記カーボンナノチューブ複合線の円相当直径が0.1mm以上60mm以下である、請求項1乃至11のいずれか1項に記載のカーボンナノチューブ複合線。
- 請求項1乃至12のいずれか1項に記載のカーボンナノチューブ複合線と、前記カーボンナノチューブ複合線の外周に設けられた絶縁被覆層とを有する、カーボンナノチューブ被覆電線。
- 請求項13記載のカーボンナノチューブ被覆電線を有するワイヤハーネス。
- 請求項13記載のカーボンナノチューブ被覆電線を有するロボットの配線。
- 請求項13記載のカーボンナノチューブ被覆電線を有する電車の架線。
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