JP2020184266A - 硬貨繰出装置及び硬貨処理装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】径が異なる複数種の硬貨を1枚ずつ繰り出すことのできる、硬貨繰出装置及び硬貨処理装置を提供する。【解決手段】傾斜円盤30とその表面に設けられた係合部によって硬貨を掻き上げて1枚ずつ繰り出す硬貨繰出装置15において、前記係合部は、小径硬貨を1枚しか係合させることができない小径硬貨用係合部A2と、大径硬貨を1枚しか係合させることができず、且つ小径硬貨を係合させた場合に前記傾斜円盤30の回転に伴って前記小径硬貨との係合位置が移動することにより当該小径硬貨との係合が外れる大径硬貨用係合部A1と、を備える。【選択図】図3
Description
本発明は、硬貨繰出用の傾斜円盤を備えた硬貨繰出装置と、その硬貨繰出装置を用いた硬貨処理装置に関する。
従来、外部から投入された硬貨を貯留するとともにこの貯留された硬貨の繰出を行う硬貨繰出装置及びその硬貨繰出装置を用いた硬貨処理装置が知られている(例えば特許文献1参照)。このような硬貨処理装置は、傾斜円盤と、この傾斜円盤の外周部の複数個所に1枚の硬貨にだけ係合する係合部を備え、傾斜円盤の回転により、係合部に係合した硬貨を傾斜円盤の上部に配置された搬送路へ1枚ずつ繰出すようになっている。
経済のグローバル化に伴い、硬貨繰出装置が様々な国に輸出されるようになった。国によっては、その国で使用される硬貨の径に大きな差があることがある。また、国ごとに硬貨の径には差がある。このため、同じ仕様の硬貨繰出装置により種々の異なる径の硬貨を取り扱えることが好ましい。
本発明は、このような課題を解決するために創案されたものであり、径が異なる複数種の硬貨を1枚ずつ繰り出すことのできる、硬貨繰出装置及び硬貨処理装置を提供することを目的とする。
上記従来の課題を解決するために、本発明の硬貨繰出装置は、傾斜円盤とその表面に設けられた係合部によって硬貨を掻き上げて1枚ずつ繰り出す硬貨繰出装置において、前記係合部は、小径硬貨を1枚しか係合させることができない小径硬貨用係合部と、大径硬貨を1枚しか係合させることができず、且つ小径硬貨を係合させた場合に前記傾斜円盤の回転に伴って前記小径硬貨との係合位置が移動することにより当該小径硬貨との係合が外れる大径硬貨用係合部と、を備える。
上記従来の課題を解決するために、本発明の硬貨処理装置は、前記硬貨繰出装置を備える。
本発明によれば、径が異なる複数種の硬貨を1枚ずつ繰り出すことができる。
以下、本発明の実施形態に係る硬貨繰出装置及び貨幣処理装置ついて、図面を参照しながら説明する。以下に示される実施形態はあくまでも例示に過ぎず、以下の実施形態で明示しない種々の変形や技術の適用を排除するものではない。また、実施形態の各構成は、それらの趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。更に、実施形態の各構成は、必要に応じて取捨選択することができ、あるいは適宜組み合わせることができる。
以下の説明では、硬貨処理装置1に関しては硬貨入出金口13が設けられている側を前側とする。
また、傾斜円盤30に関しては、硬貨を搬送する側の面を正面とし、その反対側の面を背面とする。また、単に上流と記述した場合、傾斜円盤30が硬貨を繰り出す時の回転方向Rにおける上流を意味し、単に下流と記述した場合、回転方向Rにおける下流を意味するものとする。
また、重力を基準に上下を定める。
なお、実施形態を説明するための全図において、同一要素は原則として同一の符号を付し、その説明を省略することもある。
[1.硬貨処理装置]
以下、本発明の実施の形態の硬貨処理装置1について図1を参照しながら説明する。図1は、硬貨処理装置1の側面視による内部レイアウトを示す模式図である。
以下、本発明の実施の形態の硬貨処理装置1について図1を参照しながら説明する。図1は、硬貨処理装置1の側面視による内部レイアウトを示す模式図である。
硬貨処理装置1の機体11の前側上部には、シャッタ12で開閉される硬貨入出金口13が設けられている。この硬貨入出金口13の下方に硬貨を受け入れる硬貨受皿14が配設されている。硬貨受皿14は、硬貨を下方へ放出可能に構成されている。硬貨受皿14の下方には硬貨受皿14から放出される硬貨を受け入れて1枚ずつ繰り出す硬貨繰出装置15が配設されている。
硬貨繰出装置15の下部には回収通路17の始端が接続され、この回収通路17の終端には残留物回収箱16が接続されている。硬貨繰出装置15から繰り出すことのできない異物や、硬貨処理装置1に回収されるべき硬貨は、回収通路17を介して残留物回収箱16へ送られる。
硬貨繰出装置15の上部には、この硬貨繰出装置15から1枚ずつ繰り出される硬貨を受け入れて搬送する搬送路18の始端が接続されている。この搬送路18には、識別部19、分類部20、返却通路部21が、順番に設けられている。識別部19は、硬貨の金種を識別し、分類部20は、前記識別部19により識別された硬貨を金種に基づいて分類し、返却通路部21は、前記識別部が識別することができなかった硬貨を再度硬貨操出装置15に搬送する。返却通路部21の硬貨の搬送方向後流部分すなわち搬送路18の終端は、硬貨受皿14に接続される。
また、搬送路18の分類部20の下方には、金種別に分類された硬貨を一時保留する一時保留部22が配設されている。この一時保留部22の下方にはさらに硬貨を収納する収納部23が配設されている。収納部23は、入金承認時や補充時には、一時保留部22から硬貨を受け入れて収納するとともに、出金時や回収時などの硬貨投出時には、硬貨を上部から側方へ1枚ずつ投出するように構成されている。収納部23の側部には、収納部23から投出される硬貨と、一時保留部22から返却のために放出される硬貨と、を受け入れて、硬貨繰出装置15に搬送するコンベヤ24が配設されている。
なお、図1中において、符合25が付されている構成要素は、予め補充された硬貨を収納して補充処理時にこの予め補充された硬貨をコンベヤ24上に供給する補充カセット25である。また、符合26が付されている構成要素は、硬貨の回収処理の際に、機体11内の全ての硬貨を回収する回収箱26である。これら補充カセット25および回収箱26は機体11に対して着脱可能となっている。
[2.硬貨繰出装置]
[2−1.硬貨繰出装置の全体構成]
以下、本発明の実施形態の硬貨繰出装置15の全体構成について図2を参照しながら説明する。図2は、硬貨繰出装置15の全体構成を示す斜視図である。
[2−1.硬貨繰出装置の全体構成]
以下、本発明の実施形態の硬貨繰出装置15の全体構成について図2を参照しながら説明する。図2は、硬貨繰出装置15の全体構成を示す斜視図である。
図2に示される硬貨繰出装置15は、傾斜円盤30と、ホッパ40と、ローラ50と、出口ガイド60と、カバー80とを備える。
傾斜円盤30は、硬貨を一枚ずつ、搬送路18(図1参照)へと繋がる搬送路70へ繰り出すことができる。傾斜円盤30は、上部を背面側に傾けて設けられ、その中心線Lを中心に回転可能に構成され、所定の回転方向Rに回転して硬貨を搬送路70へ繰り出す。本実施形態では、回転方向Rは、図2において矢印Rで示されるように反時計回りである。
また、傾斜円盤30の正面には、硬貨を係合して搬送する係合部が設けられている。係合部には、基準径を越える径の硬貨(以下「大径硬貨」という)を係合して搬送する大径硬貨用係合部A1と、当該基準径未満の径の硬貨(以下「小径硬貨」という)を係合して搬送する小径硬貨用係合部A2とがある。
ホッパ40は、傾斜円盤30の正面下部を囲うように設けられている。入金処理された硬貨(図2では省略)は、ホッパ40と傾斜円盤30との間の空間に貯留される。ホッパ40内に貯留された硬貨は、傾斜円盤30の回転に伴い、大径硬貨用係合部A1又は小径硬貨用係合部A2によって掻き上げられ、上述したように1枚ずつ上方へ搬送されて搬送路70へ繰り出される。
ローラ50は、大径硬貨用係合部A1に小径硬貨が入り込んだ場合に、この小径硬貨をホッパ40内に落下させることができる。ローラ50は、傾斜円盤30の周囲(近傍)であって、傾斜円盤30の上半分側に配置されている。また、ローラ50は、傾斜円盤30の周囲であって、回転する傾斜円盤30の外周部が上昇する側に配置されている。
ローラ50は、ローラ50の周縁が、傾斜円盤30の周縁に近接して配置されている。このローラ50の周縁が小径硬貨の周縁と接触することで、この小径硬貨を傾斜円盤30の中心線L側に向けて移動させる。その結果、小径硬貨がホッパ40内に落下する。この場合、ローラ50が小径硬貨を噛み込む可能性があるため、ローラ50を支持する支持端部を揺動軸中心として、小硬貨との接触時に、傾斜円盤30の外方向に向けて移動するようにしてもよい。
出口ガイド60は、板状の部材であり、平状の面が傾斜円盤30の正面に対向するように配置される。出口ガイド60の上面61は、略水平方向に沿って延在する。出口ガイド60の上面61の厚さは、硬貨の周面が乗る厚さを有している。出口ガイド60の傾斜円盤30の正面と対向する面には、大径硬貨用係合部A1又は小径硬貨用係合部A2の構成要素であり、傾斜円盤30の正面に突設された突起を通過させるための溝が形成されている。出口ガイド60は、傾斜円盤30によって上昇する硬貨を、傾斜円盤30から分離し、搬送路70に案内する。
カバー80は、傾斜円盤30が上昇回転する部分において側方を覆うように設けられ、上昇回転する傾斜円盤30によって搬送される硬貨が遠心力により硬貨繰出装置15から飛び出て行かないようにしている。
[2−2.傾斜円盤の構成]
以下、本発明の実施形態の傾斜円盤の構成について図面を参照しながら説明する。
以下、本発明の実施形態の傾斜円盤の構成について図面を参照しながら説明する。
[2−2−1.傾斜円盤]
以下、傾斜円盤30の全体構成について図3〜図8を参照して説明する。図3は、傾斜円盤の斜視図である。図4Aは、傾斜円盤の正面図である。図4Bは、図4AのA−A断面図である。図4Cは、図4AのB−B断面図である。図5は、傾斜円盤30の下部に移動した大径硬貨用係合部A1の先端側が示される斜視図である。図6は、傾斜円盤30の上部に移動した大径硬貨用係合部A1の先端側が示される斜視図である。図7は、傾斜円盤30の上部に移動した小径硬貨用係合部A2が示される斜視図である。
以下、傾斜円盤30の全体構成について図3〜図8を参照して説明する。図3は、傾斜円盤の斜視図である。図4Aは、傾斜円盤の正面図である。図4Bは、図4AのA−A断面図である。図4Cは、図4AのB−B断面図である。図5は、傾斜円盤30の下部に移動した大径硬貨用係合部A1の先端側が示される斜視図である。図6は、傾斜円盤30の上部に移動した大径硬貨用係合部A1の先端側が示される斜視図である。図7は、傾斜円盤30の上部に移動した小径硬貨用係合部A2が示される斜視図である。
傾斜円盤30は、図3〜図4Cから明らかなように、略円盤状である。また、図4B及び図4Cから明らかなように、傾斜円盤30は、その径方向における中央部30aが、その径方向における外周部30bよりも正面側に凸となる形状となっている。
また、傾斜円盤30の外周部30bには、上述したように大径硬貨用係合部A1と、小径硬貨用係合部A2とが備えられている。
大径硬貨用係合部A1について説明する。大径硬貨用係合部A1には、図3,図4Aに示されているように、突起部31−33と、突起部34の下流側の端部(以下「先端」という)と、突起部35とが備えられている。突起部31−34は、傾斜円盤30の外周部30bに配置され、突起部35は、傾斜円盤30の中央部30aに配置されている。
突起部31−34は、それぞれ、傾斜円盤30の周方向に延在する突条である。突起部31,33は扁平な突条であり、突起部32,34は上方に尖った突条である。突起部31,突起部32,突起部33及び突起部34は、傾斜円盤30の外周部30bに、傾斜円盤30の径方向外側(以下、「外側」又は「外周側」という)から径方向内側(以下、「内側」又は「内周側」という)に向かってこの順に間隔をあけて並設されている。突起部31−34の内、最も外側の突起部31は傾斜円盤30の周縁部30dの直ぐ内側に、突起部31−34の内、最も内側の突起部34は、傾斜円盤30の中央部30aの直ぐ外側に配置されている。
突起部31−34は、下流側の端部(以下「先端」という)が、傾斜円盤30の周方向に対して略揃えられ、突起部31−33は、上流側の端部(以下「後端」という)が傾斜円盤30の周方向に対して略揃えられている。突起部34の後端側は、上流側に隣接する小径硬貨用係合部A2まで延在している。詳しくは、突起部34の後端は、上流側に隣接する小径硬貨用係合部A2に備えられた突起部36−38の後端に略揃えられている。
突起部35は、傾斜円盤30の外側に向かって延在する突起である。突起部35の先端面35aは、同じ大径硬貨用係合部A1に備えられた突起部31−34よりも、下流側に配置されている。なお、複数(ここでは3つ)の大径硬貨用係合部A1にそれぞれ備えられた突起部35は、中央部30aに設けられた単一の円型のベース部から傾斜円盤30の径方向に突出するように設けられている。
小径硬貨用係合部A2について説明する。小径硬貨用係合部A2には、突起部36−39と、前述の突起部34の後端側が備えられている。突起部36−39,34はいずれも傾斜円盤30の外周部30bに配置されている。
突起部36−38は、それぞれ、傾斜円盤30の周方向に延在する扁平な突条である。突起部36,37,38,34は、それぞれ、外側から内側に向かってこの順に間隔をあけて並設されている。突起部36−38の先端は、傾斜円盤30の周方向に対して略揃えられ、突起部36−38,34の後端は、傾斜円盤30の周方向に対して略揃えられている。突起部39は、小径硬貨を保持するための保持面39aを外側に向けて、突起部34の外側面に一体に設けられている。
そして、傾斜円盤30の正面には、大径硬貨用の領域H1と小径硬貨用の領域H2とが傾斜円盤30の周方向に所定の間隔をあけて交互に並設されている。また、傾斜円盤30には、後述するように、領域H1に入り込んだ硬貨を落下させる傾斜が設けられている。この傾斜により、領域H1には2枚以上の大径硬貨が収まった場合であっても、この傾斜に大経硬貨が乗り上げることにより、ホッパ40内に落下することになる。したがって、領域H1からは、大径硬貨1枚だけが、繰り上がることになる。また、領域H2に、2枚以上の小径硬貨が載置された場合でも、上述したローラ50の働きによって、小径硬貨がホッパ40内に落下することにより。領域H2からは、1枚の小径硬貨だけが繰り上げられることになる。
詳細には、領域H1は、大径硬貨用係合部A1の突起部31−35と、この大径硬貨用係合部A1の下流側の小径硬貨用係合部A2の突起部36−38,34との間に形成されている。また、領域H2は、小径硬貨用係合部A2の突起部36−39と、この小径硬貨用係合部A2の下流側の大径硬貨用係合部A1の突起部31−33との間に形成されている。
また、領域H1の内周縁には、ホッパ40と傾斜円盤30とで保持され、バランスされた硬貨のブリッジを崩すための案内部30cが設けられている。案内部30cは、領域H1(中央部30a)の正面と傾斜円盤30の中央部30aの正面の傾斜面である。
図5及び図6に示されているように、大径硬貨用係合部A1の突起部31の先端面31aと、突起部33の先端面33aと、突起部35の先端面35aとは、それぞれ、傾斜円盤30の中心線Lの方向に沿った(又は略沿った)面として形成されている。すなわち、先端面31a,33a,35aは、領域H1を構成する傾斜円盤30の正面に対し垂直(又は略垂直)な面に形成されている。
先端面33aは、下流側に向くので、傾斜円盤30の回転に伴い上昇する際、領域H1に置かれた大径硬貨の周縁下側に係合して、この大径硬貨を上方へ搬送する。すなわち、突起部33は、本発明の第1周縁係合部を構成する。
また、外側に向く先端面35aは、傾斜円盤30の回転に伴い上昇する際、領域H1に置かれた大径硬貨の周縁(中心線Lに向かう側)に係合する。これにより、この大径硬貨は、領域H1から傾斜円盤30の中央部30a側に外れずに領域H1内に保持される。すなわち、突起部35は、本発明の第1中央係合部を構成する。
また、案内部30cは、ホッパ40と傾斜円盤30における領域H1で保持され、バランスされた硬貨のブリッジを崩す。
また、大径硬貨用係合部A1の突起部32の先端面32aと、突起部34の先端面34aとは、それぞれ、後傾した傾斜面として形成されている。すなわち、先端面32a,34aは、傾斜円盤30の回転に伴い上昇する際、上方に向く傾斜面に形成されている。また、突起部32,34は何れも突起部31,33よりも厚みがある(背が高い)。
これにより、領域H1内に複数枚の大径硬貨が入り込んだ場合には、領域H1に収まりきらなかった大径硬貨、又は、領域H1内に入り込んだ小径硬貨が、傾斜した先端面32a,34aにより、傾斜円盤30の正面から、硬貨が浮かび上がる。この結果、先端面32aにより浮き上がった大径硬貨又は小径硬貨が、突起部33に係合しなくなる。突起部32は、本発明の第2傾斜ガイド部を構成する。また、先端面34aにより浮き上がった大径硬貨又は小径硬貨が、ホッパ40(図2参照)内へ落下する。突起部34は、本発明の第1傾斜ガイド部を構成する。
ここで、突起部31,33,35の先端面31a,33a,35aにおける厚さ、詳しくは傾斜円盤30の正面を基準とした中心線Lに沿った高さは、1枚の大径硬貨の厚さと同程度に設定されている。これにより、突起部31,33,35は、大径硬貨が2枚以上重なった場合には上側の大径硬貨と係合することができず、1枚の大径硬貨だけしか搬送できないようになっている。
図3及び図7に示されているように、小径硬貨用係合部A2の突起部36の先端面36aと、突起部37の先端面37aと、突起部38の先端面38aとは、それぞれ、傾斜円盤30の中心線Lの方向に沿った面として形成されている。すなわち、先端面36a,37a,38aは、領域H2を構成する傾斜円盤30の正面に対し垂直な面に形成されている。
各先端面36a,37a,38aは、下流側に向くので、傾斜円盤30の回転に伴い上昇する際、領域H2に置かれた小径硬貨の周縁下側に係合して、この小径硬貨を上方へ搬送する。すなわち、突起部36,37,38はそれぞれ本発明の第2周縁係合部を構成する。
また、保持面39aは、傾斜円盤30の回転に伴い上昇した際、領域H2に置かれた小径硬貨の周縁に係合する。これにより、この小径硬貨は、領域H2から、傾斜円盤30の中央部30a側又は下方へ脱離せずに領域H2内に保持される。突起部39は、本発明の第2中央係合部を構成する。
ここで、突起部36−38の厚さは、1枚の小径硬貨の厚さと同程度に設定されている。これにより、突起部36−38は、小径硬貨が2枚以上重なった場合には上側の小径硬貨と係合することができず、1枚の小径硬貨だけしか搬送できないようになっている。
このような構成によれば、硬貨繰出装置15が作動して傾斜円盤30が回転すると、ホッパ40に貯留されている大径硬貨の一枚が、大径硬貨用係合部A1に係合され、領域H1に載置されることになる。そして、傾斜円盤30が更に回転し、領域H1上の大径硬貨が傾斜円盤30の右側部中央まで移動すると、大径硬貨は、その周縁下側を突起部33により支持されると共に、その周縁内側を、傾斜円盤30の中心線L側の突起部35により支持される。これにより、大径硬貨が傾斜円盤30の右側部に位置するときでも傾斜円盤30から落下することはない。
更に、傾斜円盤30が回転し、領域H1上の大径硬貨が、傾斜円盤30の上部に位置するようになると、この大径硬貨は、突起部33によりその周縁右側部が支持されると共に、その周縁下部が、突起部35に更により支持されるようになる。これにより、大径硬貨が、傾斜円盤30の上部に位置するときでも、大径硬貨が傾斜円盤30から落下することはない。
更に、傾斜円盤30が回転し、領域H1上の大径硬貨が、出口ガイド60(図1参照)に乗り上げると、突起部31,32,33が、出口ガイド60に沿ってこの大径硬貨を搬送路70に押出す。
このようにして、大径硬貨が、ホッパ40から1枚ずつ搬送路70に搬送されることになる。
小径硬貨の場合も同様に、傾斜円盤30が回転すると、ホッパ40に貯留されている小径硬貨の一枚が、小径硬貨用係合部A2に係合され、領域H2に載置される。さら傾斜円盤30が回転して、小径硬貨が、傾斜円盤30の右側部中央まで移動すると、領域H2上の小径硬貨は、その周縁下側が突起部37,38により支持されると共に、その周縁左側が、突起部39に保持されることになる。これにより、小径硬貨が傾斜円盤30の右側部中央に位置する場合でも、小径硬貨が傾斜円盤30から落下することはない。
更に傾斜円盤30が回転し、領域H2上の小径硬貨が傾斜円盤30の上部に位置するようになると、小径硬貨は、その周縁右側部が突起部37,38により支持されると共に、その周縁下側が突起部39により支持されるようになる。これにより、小径硬貨は、傾斜円盤30の上部に位置するときでも傾斜円盤30から落下することはない。
更に、傾斜円盤30が回転し、領域H2上の小径硬貨が、出口ガイド60に乗り上げると、突起部36−38が、出口ガイド60に沿ってこの小径硬貨を搬送路70に押出す。
[2−2−2.大径硬貨用係合部]
以下、図8〜図13を参照して、大径硬貨用係合部A1の作用と構成をさらに説明する。図8は、傾斜円盤30の領域H1の正面図であって、領域H1に大径硬貨CLが載置された状態を示す図である。図9は、傾斜円盤30の領域H1の正面図であって、領域H1に小径硬貨CSが載置された状態を示す図である。図10は、傾斜円盤30の領域H1の正面図であって、領域H1に大径硬貨CLと小径硬貨CSとが載置された状態を示す図である。図11は、傾斜円盤30の領域H1の正面図であって、領域H1に大径硬貨CLが載置された状態を示す図である。図12は、傾斜円盤30の大径硬貨用の領域H1の正面図であって、領域H1に小径硬貨CSが載置された状態を示す図である。図13は、傾斜円盤30の領域H1の正面図であって、領域H1に大径硬貨CLと小径硬貨CSとが載置された状態を示す図である。なお、図8〜図13では、便宜上、硬貨CL,CSはその輪郭のみが示される。
以下、図8〜図13を参照して、大径硬貨用係合部A1の作用と構成をさらに説明する。図8は、傾斜円盤30の領域H1の正面図であって、領域H1に大径硬貨CLが載置された状態を示す図である。図9は、傾斜円盤30の領域H1の正面図であって、領域H1に小径硬貨CSが載置された状態を示す図である。図10は、傾斜円盤30の領域H1の正面図であって、領域H1に大径硬貨CLと小径硬貨CSとが載置された状態を示す図である。図11は、傾斜円盤30の領域H1の正面図であって、領域H1に大径硬貨CLが載置された状態を示す図である。図12は、傾斜円盤30の大径硬貨用の領域H1の正面図であって、領域H1に小径硬貨CSが載置された状態を示す図である。図13は、傾斜円盤30の領域H1の正面図であって、領域H1に大径硬貨CLと小径硬貨CSとが載置された状態を示す図である。なお、図8〜図13では、便宜上、硬貨CL,CSはその輪郭のみが示される。
図8には、ホッパ40(図2参照)内の大径硬貨CLが大径硬貨用係合部A1の突起部33と係合して掻き上げられた状態、すなわち、傾斜円盤30の下部に位置する領域H1上に大径硬貨CLが置かれた状態が示されている。図8に示される大径硬貨CLは、大径硬貨CLの内でも硬貨繰出装置15で使用される最大径(例えば直径32.6mm)の硬貨である。領域H1は、このような最大径の大径硬貨CLを1枚だけ載置できるサイズ及び形状に設定されている。すなわち、領域H1を規定する突起部31−34とその上流側の突起部36−38が、最大径の大径硬貨CLを1枚だけ載置できるスペースを空けて配置されている。図8に示されるように、領域H1上の大径硬貨CLが、傾斜円盤30の回転に伴い上方へと搬送される際、大径硬貨CLの周縁が突起部35と突起部33により支持される。また、突起部33,35により支持されることで、大経硬貨CLが、突起部32,34に乗り上げて、傾斜円盤30から浮き上がることがない。したがって、大径硬貨CLは落下することなく、上方へと搬送される。
また、領域H1のサイズ及び形状は、大径硬貨CLが重ならずに複数枚載置することができないように設定されている。また、上述したように、領域H1を規定する突起部31,33,35の厚さは、大径硬貨CLの厚さと略同じに設定されている。すなわち、領域H1及び大径硬貨用係合部A1は、大径硬貨を1枚しか係合させることができないように設定されている。
図9には、ホッパ40内の小径硬貨CSが大径硬貨用係合部A1の突起部33に係合して掻き上げられた状態、すなわち、傾斜円盤30の下部に位置する領域H1上に小径硬貨CSが置かれた状態が示されている。また、小径硬貨CSは、傾斜円盤30の回転中、遠心力の作用により領域H1の外周に寄るため、そのサイズが小さいことから、傾斜円盤30の突起部35の先端面35aと接触することもない。
したがって、傾斜円盤30の回転中、小径硬貨CSは、突起部33,35により二点で支持されず、突起部33に接触した場合、実線で示す状態から二点鎖線で示すように突起部32に案内され、突起部31,33に乗り上げる。そして、傾斜円盤30がさらに回転すると、小径硬貨CSは傾斜円盤30から浮き上がり、ホッパ40内へ落下する。
このように傾斜円盤30の回転に伴い、領域H1上の小径硬貨CSの状態は、突起部33に接触した状態から、突起部32と接触する状態に変化し、この結果、小径硬貨CSはホッパ40内へ落下する。すなわち、傾斜円盤30の回転に伴って、小径硬貨CSと大径硬貨用係合部A1との係合位置が移動(変化)することで、小径硬貨CSと大径硬貨用係合部A1との係合が外れるようになっている。
なお、図9では、領域H1上に小径硬貨CSが一枚だけ置かれた状態が例示されている。しかし、領域H1上に小径硬貨CSが複数枚置かれた場合も、各小径硬貨CSは、突起部33,35の2つにより二点で支持されることはなく、突起部32に乗り上げて傾斜円盤30から浮き上がり、ホッパ40内へ落下する。
図10には、ホッパ40内の大径硬貨CLと小径硬貨CSとが大径硬貨用係合部A1の突起部31又は突起部33に係合して同時に掻き上げられた状態が示されている。すなわち、図10には、傾斜円盤30の下部に位置する領域H1上に、大径硬貨CLと小径硬貨CSとの両方が載置された状態が示されている。
図10に示す例では、大径硬貨CLは大径硬貨CLの内の最小径であり、小径硬貨CSは小径硬貨CSの内の最小径である。このように大径硬貨CL及び小径硬貨CSがそれぞれの最小径であっても、領域H1のサイズ及び形状は、大径硬貨CLと小径硬貨CSとが周方向に並置できないように設定されている。したがって、図10に示す例では、小径硬貨CSは、二点鎖線で示される位置から実線で示される位置つまり大径硬貨CLよりも内側に移動することなる。このため、図10に示される状態から更に傾斜円盤30が回転すると、小径硬貨CSは、案内部30cにより、傾斜円盤30の中央部30aの突起部35のない箇所へと案内される。小径硬貨CSは、突起部31−35の何れにも係合されないのでホッパ40へと落下する。すなわち、大径硬貨CLが一枚だけ搬送される。
図11には、大径硬貨用係合部A1により係合された大経硬貨CLが、傾斜円盤30の上部まで搬送された状態が示されている。大径硬貨CLは、突起部33,35に支持されつつ、傾斜円盤30の回転に伴い、突起部33により、図11の紙面左側へと押し出され、図外の搬送路70(図2参照)に繰り出される。
図12には、小径硬貨CSが、領域H1上で傾斜円盤30の上部まで搬送された状態が示されている。小径硬貨CSは、突起部34に形成された傾斜面を乗り上げて、傾斜円盤30から浮き上がり、ホッパ40へと落下する。
図13には、大径硬貨用係合部A1により係合された大径硬貨CLと小径硬貨CSとが、領域H1に載置された状態で、傾斜円盤30の上部まで搬送された状態が示されている。
傾斜円盤30の回転に伴い、大径硬貨CLは、傾斜円盤30の周縁の上部に近接して設けられたローラ50に接触する。大径硬貨CLの内側の小径硬貨CSは、ローラ50によって押圧された大径硬貨CLを介して、傾斜円盤30の内側に向けて押し出され、ホッパ40内へ落下する。それにより、大径硬貨CLが一枚だけ搬送されることになる。なお、上述したように、突起部35は内周側に向かってその厚さが漸減するので、先端面35a以外の側面では小径硬貨CSに係合することができない。このため内側に押し出された小径硬貨CSは突起部35を通過して上述のとおり落下する。
[2−2−3.小径硬貨用係合部]
以下、図14〜図16を参照して、傾斜円盤30の作用と構成をさらに説明する。
以下、図14〜図16を参照して、傾斜円盤30の作用と構成をさらに説明する。
図14は、傾斜円盤30の領域H2の正面図であって、領域H2に小径硬貨CSが載置された状態を示す。図15は、傾斜円盤30の領域H2の正面図であって、領域H2に小径硬貨CSが複数載置された状態を示す。図16は、傾斜円盤30の領域H1の正面図であって、領域H2に小径硬貨CSが載置された状態を示す。なお、図14〜図16では、便宜上、硬貨はその輪郭のみが示される。
図14には、ホッパ40内の小径硬貨CSが小径硬貨用係合部A2の突起部37又は38と係合して掻き上げられた状態、すなわち、傾斜円盤30の下部に位置する領域H2上に小径硬貨CSが置かれた状態が示されている。図14に示される小径硬貨CSは、小径硬貨CSの内でも硬貨繰出装置15で使用される最大径(例えば直径23mm)の硬貨である。領域H2は、このような最大径の小径硬貨CSを1枚だけ載置できるサイズ及び形状に設定されている。すなわち、領域H2を規定する突起部36−38とその上流側の突起部31−34とが、最大径の小径硬貨CSを載置できるスペースを空けて配置されている。図14に示されるように、領域H2上の小径硬貨CSが、傾斜円盤30の回転に伴い、上方へと搬送される。小径硬貨CSは、その間、その周縁を突起部39と、突起部37、38の少なくとも一つにより支持される。このように、小径硬貨CSは、上方へと搬送される際、突起部37−39に支持されることで傾斜円盤30から落下することなく上方へと搬送される。
図15には、ホッパ40内の小径硬貨CSが小径硬貨用係合部A2の突起部37又は38と係合して掻き上げられた状態、すなわち、傾斜円盤30の下部に位置する領域H2上に小径硬貨CSが置かれた状態が示されている。図15に示される小径硬貨CSは、小径硬貨CSの内でも硬貨繰出装置15での使用が想定される最小径(例えば直径14mm)の硬貨である。実線で示される最小径の小径硬貨CSは、その周縁下流側を突起部37により支持されており、傾斜円盤30の回転に伴い、上方へと搬送される。
この実線で示される最小径の小径硬貨CS周囲に、例えば内側に二点鎖線で示される別の最小径の小径硬貨CSを更に載置しようとしても、二点鎖線で示される小径硬貨CSは何れも領域H2からはみ出してしまう。つまり、二点鎖線で示される最小径の小径硬貨CSは何れも、傾斜円盤30には乗らない。或いは、最小径の小径硬貨CSが、一時的に傾斜円盤30に乗ったとしても、突起部36−38,34に乗り上げて、傾斜円盤30から落下してしまう。
このように、領域H2のサイズ及び形状、換言すれば突起部36−38,34の配置は、小径硬貨CSが重ならずに複数枚載置できないように設定されている。また、上述したように、領域H2を規定する突起部36,37,38の厚さは小径硬貨CSの厚さと略同じに設定されている。すなわち、領域H2及び小径硬貨用係合部A2は、小径硬貨を1枚しか係合して搬送できないように設定されている。
図16では、小径硬貨用係合部A2により係合されて、小径硬貨CSが領域H2上で、傾斜円盤30の上部まで搬送された状態が示されている。小径硬貨CSは、上流側を突起部37又は38に支持されると共に下側(内周側)を突起部39に支持されつつ、傾斜円盤30の回転に伴い突起部36−38により、図16の紙面左側へと押し出され図外の搬送路70(図2参照)に繰り出される。
[3.効果]
(1)小径硬貨用係合部A2は、小径硬貨CSを1枚しか係合することができない。大径硬貨用係合部A1は、大径硬貨CLを1枚しか係合することができず、且つ、小径硬貨CSを係合した場合でも傾斜円盤30の回転に伴って小径硬貨CSとの係合位置が移動することで、この小径硬貨CSとの係合が外れる。したがって、本発明の実施形態によれば、小径硬貨CS及び大径硬貨CL、つまり径が異なる複数種の硬貨を安定して1枚ずつ繰り出すことができる。
(1)小径硬貨用係合部A2は、小径硬貨CSを1枚しか係合することができない。大径硬貨用係合部A1は、大径硬貨CLを1枚しか係合することができず、且つ、小径硬貨CSを係合した場合でも傾斜円盤30の回転に伴って小径硬貨CSとの係合位置が移動することで、この小径硬貨CSとの係合が外れる。したがって、本発明の実施形態によれば、小径硬貨CS及び大径硬貨CL、つまり径が異なる複数種の硬貨を安定して1枚ずつ繰り出すことができる。
(2)大径硬貨用係合部A1は、大径硬貨CLの周縁の傾斜円盤30の中心方向(内側)に向かう部分に係合する突起部35と、大径硬貨CLの周縁の下流側に向かう部分に係合して傾斜円盤30の回転方向Rに大径硬貨を掻き上げる突起部33と、を備える。したがって、これらの突起部33,35により大径硬貨CLを安定し支持して搬送することができる。
また、大径硬貨用係合部A1には、傾斜円盤30の径方向外側に向く傾斜面である案内部30cが、前記径方向における突起部35と突起部33との間の位置に設けられている。ホッパ40と傾斜円盤30における領域H1の部分とによって、保持され、バランスされた硬貨のブリッジを崩す。その結果、ホッパ40内に形成されるブリッジを崩して、硬貨がホッパ40内に残留することを防止することができる。
(3)大径硬貨用係合部A1は、突起部33,35の相互間に、先端面32a,34aが後傾した突起部32,34を備える。突起部33,35に支持される小径硬貨CSは、傾斜円盤30の回転に伴って上方に搬送される際に、これらの突起部32,34に乗り上げて、傾斜円盤30から浮き上がり、落下する。したがって、大径硬貨用係合部A1により、小径硬貨CSが不要に搬送されることを防止できる。
(4)小径硬貨用係合部A2は、小径硬貨CSの周縁の内側と係合する突起部39と、小径硬貨CSの周縁の後部に係合する突起部37,38とを備えている。小径硬貨CSは、突起部37−39の内の少なくとも2つにより支持される。したがって、小径硬貨用係合部A2により小径硬貨CSを安定して搬送することができる。
[4.変形例]
前記実施形態では、傾斜円盤30は、大径硬貨CL及び小径硬貨CS、すなわち2つのサイズの硬貨を搬送できるよう、大径硬貨用係合部A1と小径硬貨用係合部A2との2つの係合部を備えたが、これに限定されない。傾斜円盤30により3つ以上のサイズの硬貨を搬送するようにしてもよい。例えば、傾斜円盤30は、第一硬貨を搬送するための第一係合部と、第一硬貨よりも大径の第二硬貨を搬送するための第二係合部と、第二硬貨よりも大径の第三硬貨を搬送するための第三係合部とを備えていてもよい。この場合、第一係合部と第二係合部とは、相対的に、本願発明の小径硬貨用係合部と大径硬貨用係合部とをそれぞれ構成し、第二係合部と第三係合部とは、相対的に、本願発明の小径硬貨用係合部と大径硬貨用係合部とをそれぞれ構成する。
前記実施形態では、傾斜円盤30は、大径硬貨CL及び小径硬貨CS、すなわち2つのサイズの硬貨を搬送できるよう、大径硬貨用係合部A1と小径硬貨用係合部A2との2つの係合部を備えたが、これに限定されない。傾斜円盤30により3つ以上のサイズの硬貨を搬送するようにしてもよい。例えば、傾斜円盤30は、第一硬貨を搬送するための第一係合部と、第一硬貨よりも大径の第二硬貨を搬送するための第二係合部と、第二硬貨よりも大径の第三硬貨を搬送するための第三係合部とを備えていてもよい。この場合、第一係合部と第二係合部とは、相対的に、本願発明の小径硬貨用係合部と大径硬貨用係合部とをそれぞれ構成し、第二係合部と第三係合部とは、相対的に、本願発明の小径硬貨用係合部と大径硬貨用係合部とをそれぞれ構成する。
硬貨繰出装置15の各部品の形状としては、図2に示す形状をミラー反転させた形状であってもよい。ローラ50は、モータの駆動によって、傾斜円盤30の回転方向とは逆方向に回転し、図2において、時計回りに回転するようにしてもよい。大径硬貨用の領域H1と小径硬貨用の領域H2とを傾斜円盤30の周方向に交互に並設したが、交互に並設しなくてもよいし、大径硬貨用の領域H1の数と小径硬貨用の領域H2の数とが等しくなくてもよい。例えば、小径硬貨用の領域H2を4個設けて、大径硬貨用の領域H1を1個だけ設けてもよい。
本発明は、硬貨繰出装置と、その硬貨繰出装置を用いた硬貨処理装置とに適用できる。よって、その産業上の利用可能性は多大である。
1 硬貨処理装置
11 機体
12 シャッタ
13 硬貨入出金口
14 硬貨受皿
15 硬貨繰出装置
16 残留物回収箱
17 回収通路
18 搬送路
19 識別部
20 分類部
21 返却通路部
22 一時保留部
23 収納部
24 コンベヤ
25 補充カセット
26 回収箱
30 傾斜円盤
30a 傾斜円盤30の中央部
30b 傾斜円盤30の外周部
30c 案内部
30d 傾斜円盤30の周縁部
31 突起部
32 突起部(第2傾斜ガイド部)
33 突起部(第1周縁係合部)
34 突起部(第1傾斜ガイド部)
35 突起部(第1中央係合部)
36 突起部
37 突起部(第2周縁係合部)
38 突起部(第2周縁係合部)
39 突起部(第2中央係合部)
31a,32a,33a,34a,35a,36a,37a,38a 先端面
39a 保持面
40 ホッパ
50 ローラ
60 出口ガイド
61 出口ガイド60の上面
70 搬送路
80 カバー
A1 大径硬貨用係合部
A2 小径硬貨用係合部
H1 大径硬貨を保持する領域
H2 大径硬貨を保持する領域
CL 大径硬貨
CS 小径硬貨
L 中心線
11 機体
12 シャッタ
13 硬貨入出金口
14 硬貨受皿
15 硬貨繰出装置
16 残留物回収箱
17 回収通路
18 搬送路
19 識別部
20 分類部
21 返却通路部
22 一時保留部
23 収納部
24 コンベヤ
25 補充カセット
26 回収箱
30 傾斜円盤
30a 傾斜円盤30の中央部
30b 傾斜円盤30の外周部
30c 案内部
30d 傾斜円盤30の周縁部
31 突起部
32 突起部(第2傾斜ガイド部)
33 突起部(第1周縁係合部)
34 突起部(第1傾斜ガイド部)
35 突起部(第1中央係合部)
36 突起部
37 突起部(第2周縁係合部)
38 突起部(第2周縁係合部)
39 突起部(第2中央係合部)
31a,32a,33a,34a,35a,36a,37a,38a 先端面
39a 保持面
40 ホッパ
50 ローラ
60 出口ガイド
61 出口ガイド60の上面
70 搬送路
80 カバー
A1 大径硬貨用係合部
A2 小径硬貨用係合部
H1 大径硬貨を保持する領域
H2 大径硬貨を保持する領域
CL 大径硬貨
CS 小径硬貨
L 中心線
Claims (5)
- 傾斜円盤とその表面に設けられた係合部によって硬貨を掻き上げて1枚ずつ繰り出す硬貨繰出装置において、
前記係合部は、
小径硬貨を1枚しか係合させることができない小径硬貨用係合部と、
大径硬貨を1枚しか係合させることができず、且つ小径硬貨を係合させた場合に前記傾斜円盤の回転に伴って前記小径硬貨との係合位置が移動することにより当該小径硬貨との係合が外れる大径硬貨用係合部と、
を備えたことを特徴とする、硬貨繰出装置。 - 前記大径硬貨用係合部は、
前記傾斜円盤の中心方向に向かう硬貨の周縁に係合する第1中央係合部と、
前記傾斜円盤の周縁部と前記第1中央係合部との間の周方向に沿って設けられ、大径硬貨の周縁に係合して前記傾斜円盤の回転方向に前記大径硬貨を掻き上げる第1周縁係合部と、
前記第1中央係合部と前記第1周縁係合部との間に設けられ、前記第1中央係合部又は前記第1周縁係合部に係合されている小径硬貨が前記傾斜円盤の回転に伴って移動する際に当該小径硬貨の周縁を前記傾斜円盤の表面から浮き上がらせて当該小径硬貨を落下させる第1傾斜ガイド部と、
を備えたことを特徴とする請求項1記載の硬貨繰出装置。 - 前記大径硬貨用係合部は、
前記傾斜円盤の周縁部と前記第1周縁係合部との間に設けられ、前記周縁部にある小径硬貨の周縁を前記傾斜円盤の表面から浮き上がらせて当該小径硬貨が前記第1周縁係合部に係合しないようにする第2傾斜ガイド部と、
を更に備えたことを特徴とする請求項2記載の硬貨繰出装置。 - 前記小径硬貨用係合部は、
前記傾斜円盤の中心方向に向かう硬貨の周縁に係合する第2中央係合部と、
前記傾斜円盤の周縁部と前記第2中央係合部との間の周方向に沿って設けられ、小径硬貨の周縁に係合して前記傾斜円盤の回転方向に前記小径硬貨を掻き上げる第2周縁係合部と、
を備えたことを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の硬貨繰出装置。 - 請求項1乃至4の何れかに記載の硬貨繰出装置を備えたことを特徴とする、硬貨処理装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019089085A JP2020184266A (ja) | 2019-05-09 | 2019-05-09 | 硬貨繰出装置及び硬貨処理装置 |
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RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
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