JP2020183295A - シート収納装置及び画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】需要に応じて容易に構成を変更可能なシート収納装置及び画像形成装置を提供する。【解決手段】シート収納装置は、装置本体に対して挿入及び引き出しが可能であり、シートを収容する収容部(3)と、収容部に対して移動可能であり、収容部に収容されたシートの端部を規制する規制部材(4f)と、収容部に対して着脱されるユニット(24)とを備える。このユニットは、収容部に設けられた取付け部(28)に取外し可能に取付けられたベース部材(7)と、規制部材に取外し可能かつ回動可能に連結されたアーム部材(9)と、アーム部材の収容部に対する移動を規制する状態、及び、アーム部材の移動を許容する状態の間で切替可能な固定手段(8)と、を備える。また、このユニットは、アーム部材及び固定手段がベース部材に支持されている状態で収容部に着脱される。【選択図】図8
Description
本発明は、シートを収納するシート収納装置及びシートに画像を形成する画像形成装置に関する。
プリンタ、複写機、複合機等の画像形成装置において、記録材として用いられるシートを収納するシート収納装置として、装置本体に対して挿入及び引き出しが可能な給送カセットが用いられている。給送カセットに収納されたシートは、カセット内に配置された側端規制板や後端規制板等の規制部材によって位置を規制される。しかし、給送カセットを引き出した際又は挿入した際に規制部材がシートに押圧されて移動したり傾いたりすると、シートの位置ずれが生じ、シートに形成された画像の位置ずれやシートの搬送異常を引き起こす可能性がある。
特許文献1には、給紙トレイにセットされた用紙の側端位置を規制するサイドフェンスに倒れ規制部材の一端を連結し、倒れ規制部材を給紙トレイに対して固定することでサイドフェンスの傾きを規制することが記載されている。
特許文献1に記載の給紙トレイでは、サイドフェンスの位置変更を行う度に、倒れ規制部材の固定を解除してからサイドフェンスを移動させ、再び倒れ規制部材を固定する手順を踏む必要がある。一方、出力画像の位置精度への要求が低いユーザの場合、倒れ規制部材により用紙の位置ずれを規制することよりも、むしろ倒れ規制部材を省略してサイドフェンスの位置変更の手順を単純化することが望まれていることも考えられる。そのため、シート収納装置において規制部材の傾きや位置ずれを規制するバックアップ機構を設けるか否かを、ユーザの需要に合わせて変更可能とすることが検討された。しかしながら、上記文献に記載の倒れ規制部材は、複数の部材がそれぞれ給紙トレイに対して取付けられており、着脱方向も部材によって異なるなど、バックアップ機構の着脱は容易であるとは言えなかった。
そこで、本発明は、需要に応じて容易に構成を変更可能なシート収納装置及び画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明の一態様は、装置本体に対して挿入及び引き出しが可能であり、シートを収容する収容部と、前記収容部に対して移動可能であり、前記収容部に収容されたシートの端部を規制する規制部材と、前記収容部に設けられた取付け部に取外し可能に取付けられたベース部材と、前記規制部材に取外し可能かつ回動可能に連結されたアーム部材と、前記アーム部材の前記収容部に対する移動を規制する状態、及び、前記アーム部材の移動を許容する状態の間で切替可能な固定手段と、を備え、前記アーム部材及び前記固定手段が前記ベース部材に支持されている状態で前記収容部に対して着脱されるユニットと、を備える、ことを特徴とするシート収納装置である。
本発明によれば、需要に応じて容易に構成を変更することができる。
以下、本発明を実施するための例示的な形態について、図面を参照しながら説明する。
まず、実施例1に係る画像形成装置の全体構成を説明する。本実施例の画像形成装置であるプリンタ100は、原稿から読み取った画像情報や外部機器から受信した画像情報に基づいて記録材としてのシートSに画像を形成する、電子写真方式のフルカラーレーザービームプリンタである。記録材又は原稿として用いられるシートには、普通紙及び厚紙等の紙、オーバーヘッドプロジェクタ用シートのようなプラスチックフィルム、布、コート紙のような表面処理が施されたシート材、封筒やインデックス紙等の特殊形状のシート材が含まれる。
プリンタ100は、図1に示すように、原稿の画像を読み取るリーダ部43と、リーダ部43の下方に設けられる装置本体90と、を備えている。装置本体90は、カセット給送部60と、画像形成部1と、定着装置5と、手差し給送部65と、を備えている。
画像形成部1は、スキャナ部13Y、13M、13C、13Kと、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及びブラック(K)の4色の画像を形成する4つのプロセスカートリッジ1Y、1M、1C、1Kと、を有している。4つのプロセスカートリッジ1Y〜1Kは、形成する画像の色が異なること以外は共通の構成である。以下、プロセスカートリッジ1Yの画像形成プロセスのみを説明し、プロセスカートリッジ1M、1C、1Kの説明は省略する。
スキャナ部13Yは、入力された画像情報に基づいて、プロセスカートリッジ1Yの感光ドラム11に向けてレーザ光を照射する。このとき感光ドラム11は、帯電器12により予め帯電されており、レーザ光が照射されることで感光ドラム11上に静電潜像が形成される。その後、現像器14により静電潜像が現像され、感光ドラム11上にイエロー(Y)のトナー像が形成される。
同様にして、プロセスカートリッジ1M、1C、1Kの感光ドラム上にも、マゼンタ(M)、シアン(C)及びブラック(K)のトナー像が形成される。各感光ドラム上に形成された各色のトナー像は、一次転写ローラ35により中間転写ベルト31に転写され、回転する中間転写ベルト31により二次転写内ローラ32まで搬送される。中間転写ベルト31に転写されずに感光ドラム上に残留した転写残トナー等の付着物は、クリーニングブレード15によって除去される。なお、各色の画像形成プロセスは、中間転写ベルト31上に一次転写された上流のトナー像に重ね合わせるタイミングで行われる。
上述の画像形成プロセスに並行して、カセット給送部60又は手差し給送部65からシートSが給送される。カセット給送部60は、4段の給送カセット61、62、63、64と、各給送カセットに対応した給送ユニット71、72、73、74と、を有しており、例えばシートサイズに応じて適宜選択される給送カセットからシートSを給送する。
各給送ユニット71〜74は、給送カセットから最上位のシートSを送り出すピックアップローラ7aと、ピックアップローラ7aからシートSを受け取って搬送するフィードローラ7bと、フィードローラ7bに当接するリタードローラ7cと、を備える。リタードローラ7cは、フィードローラ7bの回転に逆らう方向の駆動力をトルクリミッタを介して入力されている。リタードローラ7cは、フィードローラ7b及びリタードローラ7cの間の分離ニップに進入するシートに給送方向とは反対方向の摩擦力を加えることで、最上位のシートS以外のシートを給送カセットに押し戻す。このような給送ユニット71〜74はシートを給送する給送手段の一例であり、例えばエアを吸引することで最上位のシートをベルトに吸着して給送するエア給送方式を用いてもよい。また、給送されるシートを1枚ずつ分離する分離部材として、リタードローラ7cに代えてパッド状の摩擦部材を用いてもよい。
手差し給送部65は、装置本体90の側方に突出する手差しトレイ66と、手差しトレイ66にセットされたシートSを給送する給送ユニット70と、を有する。給送ユニット70の基本的な構成はカセット給送部60の給送ユニット71〜74と同様である。即ち、給送ユニット70は、手差しトレイ66から最上位のシートSを送り出すピックアップローラ70aと、ピックアップローラからシートSを受け取って搬送するフィードローラ70bと、フィードローラ70bに当接するリタードローラ70cと、を備える。
カセット給送部60又は手差し給送部65から給送されたシートSは、レジストレーションローラ対75により斜行を補正され、所定の搬送タイミングで搬送される。そして、シートSには、二次転写内ローラ32及び二次転写外ローラ41によって、中間転写ベルト31上のフルカラーのトナー像が転写される。シートSに転写されずに中間転写ベルト31に残留した転写残トナー等の付着物は、クリーニングブレード101によって除去される。トナー像が転写されたシートSは、ベルト搬送体42によって搬送され、定着装置5において所定の熱及び圧力が付与されて、トナーが溶融固着される。定着装置5を通過したシートSは、排出口50から機外に排出される。
シートの両面に画像形成する場合には、第1面に画像が形成され定着装置5を通過したシートSは、反転搬送路52に搬送され、スイッチバック搬送されることで表裏及び前後が反転する。そして、シートSは、両面搬送路85を介して再びレジストレーションローラ対75へと搬送され、二次転写内ローラ32及び二次転写外ローラ41によって第2面にトナー像が転写される。
本実施例のプリンタ100に設けられた画像形成部1はシートに画像を形成する画像形成手段の一例であり、感光体から中間転写体を経由せずにシートにトナー像を転写する直接転写方式の電子写真ユニットを用いてもよい。また、インクジェット式の画像形成ユニットやオフセット印刷方式の印刷機構等、電子写真方式以外の画像形成手段を用いてもよい。
(給送カセット)
次に、図2を参照して、本実施例に係るシート収納装置である給送カセット61〜64の構成を説明する。各給送カセット61〜64は実質的に共通の構成を備えているため、ここでは代表として最も下段の給送カセット64を用いて説明を行う。
次に、図2を参照して、本実施例に係るシート収納装置である給送カセット61〜64の構成を説明する。各給送カセット61〜64は実質的に共通の構成を備えているため、ここでは代表として最も下段の給送カセット64を用いて説明を行う。
給送カセット64は、給送トレイ3と、中板3bと、サイド規制板4f、4rと、後端規制板6と、を備えている。給送カセット64の枠体(カセット本体)を構成する給送トレイ3(カセット桶)は、内側にシートを収容する空間を形成する収容部であると共に、装置本体90に対して挿入及び引き出し可能に構成される。つまり、プリンタ100の装置本体90は、本実施例に係るシート収納装置の装置本体でもある。給送カセット64は、プリンタ100の正面側から挿入及び引き出しが可能なフロントローディング式のシート収納装置である。ただし、プリンタ100の正面側(前側)とは、図1における紙面の手前側を指すものとする。
中板3bは、給送トレイ3に収容されるシートを支持する支持部材である。中板3bの下面には不図示のリフト板が当接しており、給送カセット64を装置本体に挿入した状態では、装置本体のリフトモータにリフト板が駆動されて中板3bが昇降する。
給送トレイ3に収容されたシートの給送方向D2は、給送カセット64のカセット引出方向D1に交差する方向(特に、本実施例では重力方向に見て垂直に交差する方向)である。サイド規制板4f、4rは、カセット引出方向D1(シートの幅方向)におけるシートの端部の位置を規制する一対の規制部材である。サイド規制板4f、4rはカセット引出方向D1に互いに対向している。プリンタの正面側に位置するサイド規制板4fは本実施例の第1規制部材であり、奥側に位置するサイド規制板4rは本実施例の第2規制部材である。サイド規制板4fはプリンタの正面側(引出方向の下流側)のシート端部に当接し、サイド規制板4rはプリンタ100の奥側(引出方向の上流側)のシート端部に当接する。
各サイド規制板4f、4rには、シートの端部を規制するため、給送方向D2及び給送トレイ3に収容されるシートの高さ方向(本実施例では重力方向と同じ)に広がる規制面が設けられている。また、規制面の一方(好ましくは、プリンタの正面側から視認できる奥側のサイド規制板4rの規制面)には、給送トレイ3に積載可能なシートの最大高さ(最大積載高さ)を示すライン又は文字表示等が表示されている。シートの種類によって積載可能な高さが異なる場合、最大積載高さはシートの種類ごとの積載高さの中で最も高いものを指すものとする。また、最大積載高さを表す表示等がない場合、最大積載高さは規制面の上端位置を指すものとする。
サイド規制板4f、4fは、不図示のラックアンドピニオン機構を介して互いに連動するように構成され、シートの幅方向における中央位置を基準に対称移動する。前側のサイド規制板4fには、給送トレイ3の底部に設けられた係止部3aに対するサイド規制板4fの係止を解除可能な解除レバー4Lが設けられている。ユーザが解除レバー4Lを操作すると、ノッチ状の係止部3aに係合している爪が退避してサイド規制板4f、4rがシート幅方向に移動可能な状態となる。ユーザが解除レバー4Lから手を離すと、爪が再び係止部3aに係合してサイド規制板4f、4rの移動が規制される。
後端規制板6は、給送方向D2におけるシートの後端(給送方向の上流端)の位置を規制する後端規制部材であり、給送トレイ3に対して給送方向D2に移動可能である。サイド規制板4fと同じく、後端規制板6は解除レバーを操作することで給送トレイ3に対して移動可能な状態となり、ユーザが解除レバーから手を離すと後端規制板6の移動は規制される。
ユーザがシートを給送カセット64に補給する場合(又はシートの交換を行う場合)、給送カセット64を装置本体90から正面側に引き出す。そして、サイド規制板4f、4r及び後端規制板6をセットしようとするシートのサイズに合わせて所定の位置に移動させてからシートを給送トレイ3にセットする。その後、給送カセット64をカセット引出方向D1とは反対に装置本体90の奥側へ向けて挿入する。
給送カセット64は、装置本体90に設けられたレールを介してカセット引出方向D1に移動可能に支持されている。レールにはストッパが設けられており、給送カセット64が所定の引き出し位置を超えて引き出されて装置本体90から脱落することを規制している。また、給送カセット64を装置本体に挿入する際には、給送トレイ3の一部が装置本体90の枠体に当接することで、給送カセット64が所定の装着位置(給送ユニット71によってシートの給送を実行可能な位置)に位置決めされる。
(サイド規制板のバックアップ機構)
次に、サイド規制板4fが傾くことを規制するバックアップ機構24について説明する。以下、サイド規制板4f、4rのシートの幅方向における可動範囲のうち、最も内側の位置を「内側位置」とし、最も外側の位置を「外側位置」とする。バックアップ機構24に支持される前側のサイド規制板4fの内側位置(図2の位置)は、外側位置に対してカセット引出方向の上流側に位置する。
次に、サイド規制板4fが傾くことを規制するバックアップ機構24について説明する。以下、サイド規制板4f、4rのシートの幅方向における可動範囲のうち、最も内側の位置を「内側位置」とし、最も外側の位置を「外側位置」とする。バックアップ機構24に支持される前側のサイド規制板4fの内側位置(図2の位置)は、外側位置に対してカセット引出方向の上流側に位置する。
図2に示すように、本実施例のバックアップ機構24は、2本のアーム部材であるアーム板9、9と、2本のねじ部材である固定ねじ8、8と、ベース部材7(マウント)と、によって構成される。また、固定ねじ8、8は、アーム板9、9の移動を規制する状態と、アーム板9、9の移動を許容する状態とに切替可能な本実施例の固定手段を構成している。一方のアーム板9を本実施例の第1のアーム部材とするとき、これに対応する固定ねじ8は第1の固定手段である。他方のアーム板9は本実施例の第2のアーム部材であり、これに対応する固定ねじ8は第2の固定手段である。
各アーム板9は、支持部10を中心にして回動可能な状態でサイド規制板4fに支持されている。各アーム板9の回転軸線は、概ね給送トレイ3に収容されるシートの高さ方向に延びている。図4に示すように、各アーム板9には支持部10を構成する後述の段付きねじ25が挿通される穴23と、固定ねじ8が挿通されるスリット状の穴部(長穴)であるスリット穴19と、が形成されている。
各固定ねじ8は、図3に示すように、ユーザが指で摘んで固定ねじ8を回すこと(回転操作)を可能とする操作部16と、雄ねじ部17を有する軸部と、を備えている。固定ねじ8は、対応するアーム板9のスリット穴19を貫通した状態で、給送トレイ3に対して固定されているベース部材7に取付けられている。図5に示すように、ベース部材7にはそれぞれ雌ねじ部22が形成された締結板21、21が2か所に取付けられており、各固定ねじ33の雄ねじ部17はこの雌ねじ部22に係合している。
固定ねじ8、8が緩められた状態では、アーム板9、9が給送トレイ3に対して移動可能となる。つまり、固定手段が第1アーム及び第2アームの移動を許容する状態となる。このとき、各アーム板9のスリット穴19を固定ねじ8が貫通した状態のまま、サイド規制板4fの移動に追従して支持部10がシートの幅方向に移動する。従って、サイド規制板4fの移動に伴って、スリット穴19は固定ねじ8の軸部20に対して摺動し、軸部20によって案内されながら支持部10を中心にして回動する。
サイド規制板4f、4rを内側位置まで移動させた図2の状態では、バックアップ機構24の2枚のアーム板9はほぼ伸びきった状態(固定ねじ8がスリット穴19の一方の端部に位置する状態)となる。また、サイド規制板4f、4rを外側位置まで移動させた状態では、支持部10から固定ねじ8、8までの距離が最も短くなった状態(固定ねじが長穴の他方の端部に位置する状態)となる。
サイド規制板4f、4rを所望の位置に移動させた状態でユーザが固定ねじ8、8を締めると、アーム板9、9がそれぞれ給送トレイ3に対して固定される。つまり、固定手段が第1アーム及び第2アームを固定する状態に切替わる。この状態では、サイド規制板4fに対してカセット引出方向D1の力が作用しても、給送トレイ3に固定されたアーム板9、9によってサイド規制板4fのカセット引出方向D1への移動(変位)が規制される。つまり、サイド規制板4fが回動不能な状態のアーム板9、9を介して給送トレイ3に連結されることで、バックアップ機構24によって支持された状態となる。
サイド規制板4fに対してカセット引出方向D1の大きな力が作用するのは、例えば最大積載量に近い多量のシートが積載された状態でユーザが勢いよく給送カセット64を引き出し、ストッパによって給送カセット64が引出位置で急停止した場合である。また、装置本体から引き出された給送カセット64に多量のシートが積載されている状態で、ユーザが勢いよく給送カセット64を挿入しようとした場合も、シートの慣性によってサイド規制板4fに対してカセット引出方向D1の力が作用する。
このような場合に、バックアップ機構24によってサイド規制板4fの移動(変位)を規制することで、係止部3aにおける係合が外れてサイド規制板4fの位置がずれる可能性を低減することができる。同時に、サイド規制板4fが、係止部3aによって固定されている下端部を中心にして、規制板上部がカセット引出方向D1の下流側に変位して倒れるように変形することを防ぐことができる。従って、バックアップ機構を設けることにより、サイド規制板4fの移動(変位)を低減し、給送トレイ3に収容されているシートの位置ずれが低減される。
ここで、本実施例のバックアップ機構24は、2本のアーム部材であるアーム板9、9を備えており、各アーム部材がサイド規制板4fに連結されている部分の給送方向D2の位置は異なっている。言い換えると、アーム板9、9がサイド規制板4fに連結されている2か所の連結部(支持部10、10)は、カセットの挿入及び引き出しが行われる第1方向(カセット引出方向D1)に交差する第2方向(給送方向D2)に関して互いに離れている。このように、本実施例の規制部材であるサイド規制板4fは、給送方向D2における少なくとも2箇所において、バックアップ機構によって支持される構成となっている。
仮に、2つのアーム板9、9の一方のみによってバックアップ機構を構成した場合、シートからサイド規制板4fに作用する力によってサイド規制板4fが回転するような変形を生じる可能性がある。即ち、サイド規制板4fに作用するカセット引出方向D1の力の作用点が、給送方向D2に関してサイド規制板4fとアーム板の連結位置からずれていると、上方から見て連結位置を中心にサイド規制板4fを回転させるようなモーメントが生じる。このモーメントによってサイド規制板4fの変形や位置ずれが生じると、シートの位置ずれが生じてシート給送動作の安定性の低下やシート上に形成された画像の傾き等の影響が生じる可能性がある。
一方、本実施例では、給送方向D2におけるサイド規制板4fの上流側と下流側の2箇所をバックアップ機構によって固定している。従って、カセットの開閉時にサイド規制板4fに力が作用したとしても、サイド規制板4fの変形をより確実に規制してシートの位置ずれを低減することができる。
上記の効果をより高めるため、2つの支持部10、10は、給送方向D2におけるサイド規制板4fの下流部と上流部とに分けて配置することが好ましい。サイド規制板4fの下流部・上流部とは、サイド規制板4fの規制面がシートの端部に当接可能な範囲の給送方向D2における両端部の中央位置に対して、それぞれ給送方向D2において下流側の部分・上流側の部分を指す。言い換えると、第2方向に関して、規制部材の規制面がシートの端部に当接可能な範囲の第2方向における両端部の間の中央位置に対して、一の連結部は一方側に位置し、他の連結部は他方側に位置することが好ましい。
また、アーム板9、9とサイド規制板4fとの連結位置は、給送方向D2から見てサイド規制板4fが重力方向に対して傾くことをより効果的に規制するため、サイド規制板4fの上部に設けることが好ましい。本実施例の支持部10、10は、サイド規制板4fの規制面の下端部より上方であって、規制面の下端位置を基準にして給送トレイ3の最大積載高さの二分の一より高い位置に設けられている。ただし、サイド規制板4fの規制面の下端位置とは、規制面の中で中板3bに積載されたシートの端部に接触し得る範囲の下端を指す。
なお、本実施例では、2本のアーム板9、9の高さ方向の位置が異なっており、サイド規制板4fが自身の可動範囲の少なくとも一部にある状態において、重力方向に見てアーム板9、9が交差した状態となるように配置されている。具体的には、給送方向D2における固定ねじ8、8の位置(ねじ穴の中心位置)が、いずれも給送方向D2に間隔をあけて配置される支持部10、10の間に位置する。このため、サイド規制板4fを内側位置から外側位置に向けて移動させていく途中のいずれかの位置において、上面視で2本のアーム板9、9が交差した状態となる。
支持部10、10の高さ方向の位置は異なっており、アーム板9、9の回動軌跡が互いに干渉しないように構成されている。これに合わせて、図5に示すように、一方の固定ねじ8がアーム板9を固定する際のベース部材7の座面7Aと、他方の固定ねじ8がアーム板9を固定する際のベース部材7の座面7Bの高さも異なっている。言い換えると、座面7A、7Bは重力方向の高さが異なる段状に構成されている。固定ねじ8、8を緩めた状態でサイド規制板4fを移動させるとき、一方のアーム板9の下側の面は第1の面としての座面7Aに摺接し、他方のアーム板9の下側の面は第2の面としての座面7Bに摺接する。従って、2本のアーム板9、9は、互いに干渉せずにスムーズに交差するように案内される。
サイド規制板4fを外側位置まで移動させた状態において、アーム板9、9は、給送トレイ3のカセット引出方向D1における下流側の周壁部を構成する前カバー127(図2)に設けられた空間に収容される。このとき、上述したようにアーム板9、9を交差させるような配置とした結果、バックアップ機構を収納するために必要なスペース(特に、給送方向D2の占有幅)を小さく抑えることができる。
なお、給送カセットの前カバー127には、カセット内に装着可能なアタッチメント(オプションキット)を収納するための空間を形成するアタッチメント収納部130(図7参照)が設けられている。アタッチメントの例は、サイド規制板4f、4r及び後端規制板6等の規制部材又は給送トレイ3自体に装着されることで、インデックス紙(側端の一部から突出したタブを有するシート)の位置を規制するインデックス紙アタッチメントである。他の例として、ハガキのようにサイズの小さなシートの位置を規制するためにサイド規制板4f、4rや後端規制板6に装着される補助規制部材が挙げられる。さらに他の例として、封筒のような厚さが不均一なシートを安定して給送できるように揺動可能な支持板を有し、中板3bの上に載置されてシート束の下面を支持する補助支持部材を挙げることができる。
(バックアップ機構の着脱)
次に、バックアップ機構24を給送トレイ3に対して着脱するための構成について説明する。
次に、バックアップ機構24を給送トレイ3に対して着脱するための構成について説明する。
図6(a)は、給送トレイ3から取外された状態のバックアップ機構24の斜視図であり、図6(b)はその一部を拡大した図(図6(a)における矢印6Bの位置から見た図)である。図6(a)に示すように、バックアップ機構24を構成するベース部材7、アーム板9、9及び固定ねじ8、8は、アーム板9、9及び固定ねじ8、8がベース部材7に支持されて一体となったユニットとして構成されている。
本実施例の場合、図6(b)に示すように、雌ねじ部22はベース部材7に固定されている締結板21を貫通しており、固定ねじ8の軸部は、雄ねじ部17が雌ねじ部22に係合している状態で締結板21に係合されている。つまり、固定ねじ8は、軸部が第1の穴であるアーム板9のスリット穴19と、第2の穴であるベース部材7の雌ねじ部22とを貫通している状態で取付けられている。そのため、固定ねじ8を緩めた状態であっても、固定ねじ8の軸部を介してアーム板9がベース部材7に保持されるため、バックアップ機構24からアーム板9が脱落することはない。
具体的には、雌ねじ部22に雄ねじ部17が係合した状態において、締結板21に対して操作部16(図3)とは反対側に突出する軸部の先端に軸溝36(図3)が設けられており、軸溝36には図6(b)に示すようにE形止め輪26が取付けられている。E形止め輪26は本実施例の抜け止め部である。図6(b)では一方の固定ねじ8を図示しているが、他方の固定ねじ8にも同様の軸溝36及びE形止め輪26が設けられている。E形止め輪26の外径は、雌ねじ部22の内径よりも大きい。
従って、雄ねじ部17が雌ねじ部22から抜け出る方向に固定ねじ8を回したとしても、E形止め輪26によって固定ねじ8の離脱が規制される。一方、各アーム板9のスリット穴19には固定ねじ8が貫通しているため、固定ねじ8をベース部材7から取外さない限りは、アーム板9もベース部材7に保持されたままとなる。つまり、本実施例のバックアップ機構24は、ベース部材7に固定ねじ8、8及びアーム板9、9が支持されることで一体となったユニットとして構成されている。
なお、E形止め輪26は、固定ねじ8のような固定具を、ベース部材7に設けられた穴部に挿入された状態で抜け止めする抜け止め部の一例に過ぎない。抜け止め部としては、E形止め輪26以外にも、軸溝36に係合する抜け止めワッシャや、固定ねじ8の軸部に対して軸方向に交差する方向に挿通されるピン部材(スナップピンやロックピン)を用いることができる。また、留め具を固定ねじ8に取付ける方法に限らず、固定ねじ8の軸部の一部に外径が段差状に小さくなった部分を設け、この部分に嵌合するU字状の溝を有する板状部材をベース部材7に対して固定してもよい。
図7はバックアップ機構24を取外した状態(或いは、取付ける前の状態)の給送カセット64を示す斜視図である。サイド規制板4fにはアーム板9を取付け可能な受け部材27、27が設けられている。各受け部材27にはねじ穴が形成されている。本実施例の受け部材27、27は、サイド規制板4fの本体部にそれぞれ固定された金属板(ステイ)であるが、サイド規制板4fを構成する樹脂部材と一体に成形してもよい。
また、給送トレイ3にはベース部材7を取付ける取付け部としての受け部28、28が設けられ、受け部28、28の間に、給送トレイ3においてバックアップ機構24が装着される装着スペース40が形成されている。図8に示すように、各受け部28にはねじ穴が形成されており、受け部28の上面はベース部材7の取付け座面となる。また、受け部28、28は、給送トレイ3のカセット引出方向D1における下流側の周壁部に設けられている。つまり、バックアップ機構24の取付け部位は、カセット引出方向D1においてサイド規制板4fの規制面よりも下流側(つまり、シートが収納される空間よりもプリンタの正面側)である。一方の受け部28については、給送トレイ3の周壁部であって、上述のアタッチメント収納部130の1つの壁面を形成する仕切り状の部分に設けられている。
バックアップ機構24を給送トレイ3に取付ける際には、ベース固定ビス29、29を、ベース部材7に形成された穴37、37を通して給送トレイ3に設けられた受け部28、28のねじ穴に締結する。これにより、ベース部材7は給送トレイ3に対して固定される。また、軸部及び軸部より先端側に設けられた雄ねじ部を有する段付きねじ25、25を、アーム板9に形成された穴23、23を通してサイド規制板4fに設けられた受け部材27、27のねじ穴に締結する。これにより、アーム板9は段付きねじ25の軸部を中心にして回動可能な状態でサイド規制板4fに連結される。なお、上記の説明はベース固定ビス29、29及び段付きねじ25、25の間の取付け順序を規定するものではなく、作業者は任意の順序で取付け作業を行うことができる。
このように、本実施例は、バックアップ機構24を構成するベース部材7、少なくとも一方の固定ねじ8、及び少なくとも一方のアーム板9が、固定ねじ8及びアーム板9がベース部材7に支持された状態のユニットとして構成されている。作業者はこのようにユニット化されたバックアップ機構24の所定部位を給送トレイ3及びサイド規制板4fに取付け及び取外しすることにより、バックアップ機構24を給送トレイ3に対して着脱することができる。従って、ユーザがバックアップ機構24の使用を希望するか否かに応じてバックアップ機構24の着脱を容易に行うことが可能である。つまり、本実施例によれば、ユーザの需要に応じて容易に構成を変更可能なシート収納装置及び画像形成装置を提供することができる。
なお、本実施例では2本のアーム板9、9及びこれに対応する2つの固定ねじ8、8が、1つのベース部材7に支持された状態でユニット化されている。従って、ベース部材が2つの独立した部品で構成され、各部品がそれぞれ1組のアーム板9及び固定ねじ8を支持する構成に比べてバックアップ機構24の着脱作業が容易なものとなる。2本のアーム板9、9を用いることでサイド規制板4fが回転するような傾きや位置ずれを規制できることは上述した通りであるため、本実施例によれば、シートの位置ずれをより確実に規制可能なバックアップ機構24の着脱を容易にすることができる。
また、図8に示すように、本実施例における第1のねじ部材としてのベース固定ビス29及び第2のねじ部材としての段付きねじ25は、いずれも重力方向において上方側から締めたり緩めたりする操作が可能な向きで配置されている。言い換えると、ベース固定ビス29及び段付きねじ25は、いずれも先端部が重力方向における下方側に向いた姿勢で取付けられる。このため、作業者は給送トレイ3の上方側から容易にバックアップ機構24の着脱作業を行うことができる。特に、本実施例では、ベース固定ビス29、29及び段付きねじ25、25の締め付け方向(軸方向にねじが進む方向)が製造時の公差等の影響を除いて実質的に同一の方向であり、いずれも、給送トレイ3の底面に対して略垂直である。これにより、バックアップ機構24の着脱作業をより容易なものとすることが可能である。
なお、バックアップ機構24は、画像形成装置の組立て時に給送カセットに組み付けられるとは限らず、例えば販売時にユーザが選択したオプション構成に従って製品引き渡し前に組み付けるようにすることができる。また、画像形成装置をユーザの使用環境に設置した後に、ユーザの希望に応じて作業員が給送カセットに対してバックアップ機構24の取付け又は取外しを行うことが可能である。いずれの提供方法であっても、本実施例のバックアップ機構24を用いることで着脱作業が容易になり、ユーザの需要に応じた構成の装置を安価に提供することが可能となる。
(変形例)
上記の固定ねじ8はアーム部材を固定可能な固定手段の一例である。本実施例のように操作部16(図3)を有する固定ねじ8に雄ねじ部17が設けられ、ベース部材7に雌ねじ部22(図5)が設けられている構成に代えて、ベース部材7に雄ねじ部を配置してもよい。例えば、雄ねじ部を有する軸部材をベース部材7に固定し、アーム板9のスリット穴19(図4)を軸部材に挿通した状態で、雄ねじ部に取付けた蝶ナットでアーム板9を押さえ付けて固定するようにしてもよい。この場合の固定手段は雄ねじ部を有する軸部材及び蝶ナットであり、蝶ナットは軸部に回転可能に設けられた操作部の他の例となっている。また、ねじ部材に限らず、例えばてこの原理によってアーム板9をベース部材7に押し当てて固定するクイックリリース機構を固定手段として用いてもよい。
上記の固定ねじ8はアーム部材を固定可能な固定手段の一例である。本実施例のように操作部16(図3)を有する固定ねじ8に雄ねじ部17が設けられ、ベース部材7に雌ねじ部22(図5)が設けられている構成に代えて、ベース部材7に雄ねじ部を配置してもよい。例えば、雄ねじ部を有する軸部材をベース部材7に固定し、アーム板9のスリット穴19(図4)を軸部材に挿通した状態で、雄ねじ部に取付けた蝶ナットでアーム板9を押さえ付けて固定するようにしてもよい。この場合の固定手段は雄ねじ部を有する軸部材及び蝶ナットであり、蝶ナットは軸部に回転可能に設けられた操作部の他の例となっている。また、ねじ部材に限らず、例えばてこの原理によってアーム板9をベース部材7に押し当てて固定するクイックリリース機構を固定手段として用いてもよい。
実施例2に係るバックアップ機構について説明する。本実施例は、ベース固定ビス29及び段付きねじ25がバックアップ機構の一部として配置される点で実施例1と異なっている。その他の実施例1と同様の構成及び作用を有する要素には、実施例1と共通の符号を付して説明を省略する。
図9に示すように、アーム板9をサイド規制板4fに連結するための段付きねじ25は、アーム板9に設けられた穴23に雄ねじ部を有する軸部25aが挿通され、軸部25aにE形止め輪26が装着された状態でアーム板9に取付けられている。E形止め輪26の外径は穴23の内径よりも大きいため、段付きねじ25はアーム板9から脱落しない。また、ベース部材7を給送トレイ3に固定するためのねじ部材であるベース固定ビス29は、ベース部材7に設けられた穴37(図5)に雄ねじ部を挿通され、かつ、E形止め輪26によって抜け止めされた状態で、ベース部材7に取付けられている。E形止め輪26の外径は穴37の内径よりも大きいため、ベース固定ビス29はアーム板9から脱落しない。
つまり、本実施例では、段付きねじ25及びベース固定ビス29がそれぞれアーム板9及びベース部材7に取付けられており、ユニット化されたバックアップ機構24Aの一部として保持されている。
図10に示すように、バックアップ機構24Aを給送カセット64に取付ける際には、ベース固定ビス29、29の位置を給送トレイ3の受け部28のねじ穴に合わせつつ、バックアップ機構24Aを上方から下方に向けて移動する。これと共に、段付きねじ25、25をサイド規制板4fに設けられた受け部材27のねじ穴に合わせる。そして、ベース固定ビス29、29及び段付きねじ25、25を締め付けることにより、ベース部材7を給送トレイ3に締結し、アーム板9、9をサイド規制板4fに対して回動可能に連結する。
このように、段付きねじ25及びベース固定ビス29をユニット化されたバックアップ機構24Aの一部に組み込んでおくことで、バックアップ機構24Aの取付けを行う際に取付け用のねじ部材を別途用意する必要がなく、取付け作業がさらに容易になる。また、各ねじ部材を緩めてバックアップ機構24Aを取外す場合も、取外されたねじ部材を管理する手間が省けるため、取外し作業が軽減される。
また、実施例1と同様に、ベース固定ビス29及び段付きねじ25は、いずれも重力方向において上方側から締めたり緩めたりする操作が可能な向きで配置され、特に、ベース固定ビス29、29及び段付きねじ25、25の軸方向が揃った配置となっている。これにより、取付け用のねじ部材がユニット化されたバックアップ機構24Aの一部となっている本実施例の構成においても、バックアップ機構24Aの着脱作業をより容易なものとすることができる。
なお、本実施例では段付きねじ25、25及びベース固定ビス29、29の全てがバックアップ機構24Aに予め組み付けられている構成を説明したが、取付け用のねじ部材の一部を組み付けておく構成としても、本実施例と同様の効果が得られる。例えば、ベース固定ビス29及び段付きねじ25の中でベース固定ビス29のみをバックアップ機構24Aに予め組み付けておく構成としてもよい。また、ベース固定ビス29及び段付きねじ25の中で段付きねじ25のみをバックアップ機構24Aに予め組み付けておく構成としてもよい。また、E形止め輪26はねじ部材を抜け止めする方法の一例であり、抜け止めワッシャやピン部材を用いてもよい。
実施例3に係るバックアップ機構24Bについて図11(a〜c)を用いて説明する。本実施例に係るバックアップ機構24Bは、ねじ部材の操作を行わずに給送トレイ3に取付け及び取外し可能である点で実施例1と異なっている。その他の実施例1と同様の構成及び作用を有する要素には、実施例1と共通の符号を付して説明を省略する。
図11(a、b)に示すように、サイド規制板4の受け部材27には支持軸30とスナップフィット45が配設されている。支持軸30がアーム板9の穴23に嵌合することで、アーム板9がサイド規制板4に対して回動可能に連結される。本実施例の第2爪部であるスナップフィット45は弾性変形可能であり、本実施例の第2係合部であるアーム板9の端部9eと係合している。スナップフィット45は、例えば給送カセット64の挿抜時の振動によってアーム板9が上向きに移動しようとした際にアーム板9の端部9eに当接することで、アーム板9が支持軸30から外れることを規制する。つまり、スナップフィット45は、アーム部材が規制部材に回動可能に連結された状態を維持する作用を有する。また、スナップフィット45の上部には本実施例の第2操作部であるツマミ部46が設けられており、ツマミ部46を押圧することで、スナップフィット45がアーム板9に対する掛り量が小さくなる方向に弾性変形するように構成されている。
図11(a、c)に示すように、給送トレイ3の受け部28には位置決め軸33とスナップフィット47が配設されている。位置決め軸33がベース部材7に設けられた位置決め穴38に嵌合することで、ベース部材7が給送トレイ3に対して位置決めされる。スナップフィット47は弾性変形可能な本実施例の第1爪部であり、本実施例の第1係合部であるベース部材7の端部7eと係合することでベース部材7を固定している。また、スナップフィット47の上部には本実施例の第1操作部であるツマミ部48が設けられており、ツマミ部48を押圧することで、スナップフィット47がベース部材7に対する掛り量が小さくなる方向に弾性変形するように構成されている。なお、図11(a、c)ではシートの給送方向におけるベース部材7の一方側の端部に設けられたスナップフィットのみを図示しているが、ベース部材7の他方側の端部にも同様のスナップフィットが設けられている。
バックアップ機構24Bを給送トレイ3に取付ける場合、アーム板9の穴23の位置を支持軸30に合わせ、ベース部材7の位置決め穴38の位置を位置決め軸33に合わせた状態でバックアップ機構24Bを上方から下方に移動させる。スナップフィット45、47の上面は傾斜しており、アーム板9及びベース部材7の端部9eはスナップフィット45、47を押圧して弾性変形させながら爪形状の先端部分を通過する。これにより、アーム板9がサイド規制板4fに回動可能に連結され、かつ、ベース部材7が給送トレイ3に固定された状態となる。なお、アーム板9とスナップフィット45の係合とベース部材7とスナップフィット47の係合は同時に行う必要はなく、一方の係合操作を行った後に他方の係合操作を行ってもよい。
バックアップ機構24Bを給送トレイ3から取外す場合、作業者はスナップフィット45、47から上方に突出するツマミ部46、48を押圧することで、スナップフィット45、47をアーム板9及びベース部材7の端部9e、7eから離脱させる。これにより、アーム板9及びベース部材7がスナップフィット45、47に係止されずに上方に移動できるようになるため、バックアップ機構24Bを給送トレイ3から取外すことができる。なお、アーム板9とスナップフィット45の離脱とベース部材7とスナップフィット47の離脱は同時に行う必要はなく、一方の離脱操作を行った後に他方の離脱操作を行ってもよい。
このように、本実施例においても、バックアップ機構24Bをベース部材7、少なくとも1つのアーム板9、及び少なくとも1つの固定ねじ8がユニット化された構成としたため、需要に応じてバックアップ機構24Bの着脱を容易に行うことができる。特に、本実施例のバックアップ機構24Bはスナップフィットを用いることでねじ部材を用いずに着脱可能な構成としたため、着脱操作をより簡単なものとすることができる。
なお、本実施例では給送トレイ3及びサイド規制板4fの側に弾性変形可能な爪部としてのスナップフィットを配置しているが、同様の爪部をアーム板9又はベース部材7に配置し、給送トレイ3及びサイド規制板4fに設けた係合部に係合させてもよい。
また、本実施例ではベース部材7の給送トレイ3に対する固定及びアーム板9、9とサイド規制板4fとの連結をスナップフィットによって実現しているが、その一部を、実施例1又は2で説明したねじ部材を用いた取付け方法に置き換えてもよい。また、ねじ部材を用いた取付け方法とスナップフィットとの両方を用いて、ベース部材7の給送トレイ3に対する固定又はアーム板9、9とサイド規制板4fとの連結を行う構成としてもよい。
(その他の実施形態)
上記実施例1〜3では、バックアップ機構をプリンタの正面側(カセット引出方向D1の下流側)にのみ配置し、奥側のサイド規制板4rについてはバックアップ機構を設けていない。しかしながら、奥側のサイド規制板4rに対して、実施例1〜3で説明したものと同様のバックアップ機構を設けてもよい。
上記実施例1〜3では、バックアップ機構をプリンタの正面側(カセット引出方向D1の下流側)にのみ配置し、奥側のサイド規制板4rについてはバックアップ機構を設けていない。しかしながら、奥側のサイド規制板4rに対して、実施例1〜3で説明したものと同様のバックアップ機構を設けてもよい。
また、実施例1〜3では、規制部材の例としてシート幅方向におけるシートの端部を規制するサイド規制板4fのバックアップ機構について説明したが、各実施例の構成は、後端規制板113のバックアップ機構として用いることが可能である。例えば、給送カセットの挿入及び引き出しの方向(第1方向)と、給送カセットからシートが給送される給送方向D2とが揃っている構成の場合、各実施例と同様のバックアップ機構によって後端規制板113の変形や位置ずれを効果的に規制することができる。
また、上述の各実施例で説明した構成は、プリンタ100が備える他の給送カセット61〜63(図1)に対しても適用可能である。また、上述の実施例で説明したような画像形成装置の本体に組み込まれたシート収納装置に限らず、画像形成装置に連結されることで内部に収容されているシートを画像形成装置に受け渡すシート収納装置(オプションフィーダ)にも本技術は適用可能である。
1 画像形成手段(画像形成部)/3 収容部(給送トレイ)/7 ベース部材/7e 第1係合部(ベース部材の端部)/8 固定ねじ(固定手段)/9 アーム部材(アーム板)/9e 第2係合部(アーム板の端部)/16 操作部/19 第1の穴(スリット穴)/20 軸部/22 第2の穴(雌ねじ部)/24、24A、24B ユニット(バックアップ機構)/25 第2のねじ部材(段付きねじ)/26 抜け止め部(E形止め輪)/28 取付け部(受け部)/29 第1のねじ部材(ベース固定ねじ)/45 第1爪部(スナップフィット)/46 第1操作部(ツマミ部)/47 第2爪部(スナップフィット)/48 第2操作部(ツマミ部)/61、62、63、64 シート収納装置(給送カセット)/90 装置本体/100 画像形成装置(プリンタ)
Claims (11)
- 装置本体に対して挿入及び引き出しが可能であり、シートを収容する収容部と、
前記収容部に対して移動可能であり、前記収容部に収容されたシートの端部を規制する規制部材と、
前記収容部に設けられた取付け部に取外し可能に取付けられたベース部材と、前記規制部材に取外し可能かつ回動可能に連結されたアーム部材と、前記アーム部材の前記収容部に対する移動を規制する状態、及び、前記アーム部材の移動を許容する状態の間で切替可能な固定手段と、を備え、前記アーム部材及び前記固定手段が前記ベース部材に支持されている状態で前記収容部に対して着脱されるユニットと、を備える、
ことを特徴とするシート収納装置。 - 前記固定手段は、前記アーム部材に設けられた第1の穴及び前記ベース部材に設けられた第2の穴に挿通された軸部と、前記軸部に回転可能に設けられた操作部とを有し、前記操作部の回転操作によって、前記アーム部材を前記ベース部材に押し付けて固定する状態と前記アーム部材の移動を許容する状態とに切り替わるように構成され、
前記固定手段が前記アーム部材の移動を許容する状態のとき、前記軸部によって前記アーム部材が保持される、
ことを特徴とする請求項1に記載のシート収納装置。 - 前記ユニットは、前記第1の穴及び前記第2の穴を挟んで前記操作部とは反対側において前記軸部に装着されて前記軸部が前記第1の穴及び前記第2の穴から抜け出ることを規制する抜け止め部を有する、
ことを特徴とする請求項2に記載のシート収納装置。 - 前記ベース部材を前記取付け部に固定する第1のねじ部材と、前記アーム部材を前記規制部材に対して回動可能に連結する第2のねじ部材と、を有し、
前記第1のねじ部材及び前記第2のねじ部材は、いずれも重力方向において上方側から締め付け可能に配置されている、
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のシート収納装置。 - 前記第1のねじ部材の締め付け方向と、前記第2のねじ部材の締め付け方向とが同一の方向である、
ことを特徴とする請求項3に記載のシート収納装置。 - 前記第1のねじ部材は、前記ベース部材に設けられた穴に抜け止めされた状態で挿通されることで、前記ユニットに保持されている、
ことを特徴とする請求項4又は5に記載のシート収納装置。 - 前記第2のねじ部材は、前記アーム部材に設けられた穴に抜け止めされた状態で挿通されることで、前記ユニットに保持されている、
ことを特徴とする請求項4乃至6のいずれか1項に記載のシート収納装置。 - 前記ベース部材及び前記収容部のいずれか一方に設けられた弾性変形可能な第1爪部と、
前記ベース部材及び前記収容部の他方に設けられ、前記第1爪部と係合することで前記ベース部材を前記取付け部に固定する第1係合部と、
押圧されることで前記第1爪部を前記第1係合部から離脱させる第1操作部と、を備える、
ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載のシート収納装置。 - 前記アーム部材及び前記規制部材のいずれか一方に設けられた弾性変形可能な第2爪部と、
前記アーム部材及び前記規制部材の他方に設けられ、前記第2爪部と係合することでアーム部材が前記規制部材に回動可能に連結された状態を維持する第2係合部と、
押圧されることで前記第2爪部を前記第2係合部から離脱させる第2操作部と、を備える、
ことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載のシート収納装置。 - 前記アーム部材を第1のアーム部材とし、前記固定手段を第1の固定手段とするとき、
前記ユニットは、前記規制部材に回動可能に連結された第2のアーム部材と、前記第2のアーム部材の前記収容部に対する移動を規制する状態、及び、前記第2のアーム部材の移動を許容する状態の間で切替可能な第2の固定手段と、をさらに備え、前記第2のアーム部材及び前記第2の固定手段が前記ベース部材に支持されている、
ことを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載のシート収納装置。 - 請求項1乃至10のいずれか1項に記載のシート収納装置と、
前記シート収納装置から給送されるシートに画像を形成する画像形成手段と、を備える、
ことを特徴とする画像形成装置。
Priority Applications (1)
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JP2019086862A JP2020183295A (ja) | 2019-04-26 | 2019-04-26 | シート収納装置及び画像形成装置 |
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JP2022073353A (ja) * | 2020-10-30 | 2022-05-17 | 株式会社三洋物産 | 遊技機 |
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-
2019
- 2019-04-26 JP JP2019086862A patent/JP2020183295A/ja active Pending
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