JP2020183055A - インクジェット記録装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】インクミストに起因する不具合の発生をより確実に抑制しつつ駆動部を冷却することができるインクジェット記録装置を提供する。【解決手段】インクジェット記録装置は、入力される駆動信号に応じてノズルからインクを吐出するインク吐出ヘッドと、駆動信号をインク吐出ヘッドに出力する駆動部と、インク吐出ヘッド及び駆動部を格納するヘッド筐体と、を有し、ヘッド筐体の外部に露出したノズルからインクを記録媒体に吐出させて画像を形成する画像形成部と、少なくとも画像形成部を格納する本体筐体と、本体筐体の外部とヘッド筐体の内部とを繋ぐ通気管と、本体筐体の外部の空気を、通気管を介してヘッド筐体の内部に供給する空気供給部と、を備える。【選択図】図5

Description

本発明は、インクジェット記録装置に関する。
従来、インク吐出ヘッドのノズルからインクを吐出して記録媒体の所望の位置に着弾させることで画像を形成するインクジェット記録装置がある。このようなインクジェット記録装置では、インク吐出ヘッドに対して駆動信号を出力する駆動部の動作熱により、駆動部の回路素子の特性が変化したり、動作熱がインクに伝わって粘度が変化したりすることで、記録画像の画質が低下してしまう場合がある。また、ノズルからのインク吐出に伴って生じたインクミストが駆動部に付着すると、駆動部の誤動作や寿命の短縮といった不具合の発生に繋がる。
これに対し、駆動部へのインクミストの付着を抑制しつつ、駆動部に対して送風を行って駆動部を冷却する技術が知られている。
例えば、特許文献1には、駆動部に放熱板を接続し、放熱板に対して送風を行うことで、駆動部に直接インクミストが付着するのを抑制しつつ駆動部を冷却する技術が開示されている。
また、特許文献2には、インクミストが送風ファンに至るまでの経路にセパレーターを設けて、駆動部に送風される空気にインクミストが混入するのを抑制する技術が開示されている。
また、特許文献3には、インク吐出ヘッドの上方に駆動部を配置し、ノズルから最も遠い上方から駆動部に対して送風を行うことで、駆動部に送風される空気にインクミストが混入するのを抑制する技術が開示されている。
特開2016−198926号公報 特開2016−182760号公報 特開2009−220499号公報
しかしながら、インクミストは、ノズルの近傍に留まらず、その周囲の空間に広く拡散するため、全てのインクミストの流動経路を意図どおりに制御することは実質的に不可能である。このため、特許文献1〜3のいずれの技術を用いても、送風される空気にインクミストが混入したり、送風される空気に混入したインクミストが駆動部に付着したりするのを十分に抑制することができない。よって、上記従来の技術では、インクミストに起因する不具合の発生を抑制しつつ駆動部を冷却するのが困難であるという課題がある。
この発明の目的は、インクミストに起因する不具合の発生をより確実に抑制しつつ駆動部を冷却することができるインクジェット記録装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1に記載のインクジェット記録装置の発明は、
入力される駆動信号に応じてノズルからインクを吐出するインク吐出ヘッドと、前記駆動信号を前記インク吐出ヘッドに出力する駆動部と、前記インク吐出ヘッド及び前記駆動部を格納するヘッド筐体と、を有し、前記ヘッド筐体の外部に露出した前記ノズルからインクを記録媒体に吐出させて画像を形成する画像形成部と、
少なくとも前記画像形成部を格納する本体筐体と、
前記本体筐体の外部と前記ヘッド筐体の内部とを繋ぐ通気管と、
前記本体筐体の外部の空気を、前記通気管を介して前記ヘッド筐体の内部に供給する空気供給部と、
を備えることを特徴としている。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のインクジェット記録装置において、
前記ヘッド筐体には、前記駆動部に電気的に接続される配線を格納して案内する配線格納部材が取り付けられており、
前記通気管の少なくとも一部が前記配線格納部材に格納されていることを特徴としている。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載のインクジェット記録装置において、
前記空気供給部は、前記ヘッド筐体の内部の気圧が、前記ヘッド筐体の外部の気圧より高くなる供給量で、前記本体筐体の外部の空気を前記ヘッド筐体の内部に供給することを特徴としている。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載のインクジェット記録装置において、
前記ヘッド筐体には、当該ヘッド筐体の内部と外部とを連通させる連通孔が設けられていることを特徴としている。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載のインクジェット記録装置において、
前記連通孔の位置及び向きは、当該連通孔から前記ヘッド筐体の外部への空気の流出方向が、前記ノズルからのインクの吐出方向と同じ向きの成分を有しないように定められていることを特徴としている。
請求項6に記載の発明は、請求項4又は5に記載のインクジェット記録装置において、
前記連通孔には、前記ヘッド筐体の内部の気圧と前記ヘッド筐体の外部の気圧との差分が所定値を超えている場合に開放されて前記ヘッド筐体の内部と外部とを連通させる差圧調整弁が接続されていることを特徴としている。
請求項7に記載の発明は、請求項1〜6のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置において、
前記空気供給部は、前記本体筐体の外部の空気を前記通気管内に吸引する吸引ファンを有し、前記通気管のうち前記本体筐体側の端部に接続されていることを特徴としている。
請求項8に記載の発明は、請求項1〜7のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置において、
前記駆動部は、前記駆動信号を出力する駆動回路を構成する電装部品を有し、
前記通気管は、当該通気管を介して前記ヘッド筐体の内部に供給される空気が前記電装部品に当たる位置及び向きに配置されていることを特徴としている。
請求項9に記載の発明は、請求項1〜7のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置において、
前記駆動部は、前記駆動信号を出力する駆動回路が実装されている駆動基板を有し、
前記通気管は、当該通気管を介して前記ヘッド筐体の内部に供給される空気が前記駆動基板に当たる位置及び向きに配置されていることを特徴としている。
請求項10に記載の発明は、請求項1〜7のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置において、
前記駆動部は、前記駆動信号を出力する駆動回路に電力を供給する電源部を有し、
前記通気管は、当該通気管を介して前記ヘッド筐体の内部に供給される空気が前記電源部に当たる位置及び向きに配置されていることを特徴としている。
請求項11に記載の発明は、請求項1〜10のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置において、
前記本体筐体の外部の空気を冷却する空気冷却部を備え、
前記空気供給部は、前記空気冷却部により冷却された空気を前記ヘッド筐体の内部に供給することを特徴としている。
本発明に従うと、インクミストに起因する不具合の発生をより確実に抑制しつつ駆動部を冷却することができるという効果がある。
インクジェット記録装置を示す斜視図である。 画像形成部の構成を示す図である。 キャリッジの内部構成を示す図である。 一のヘッド群の構成を示す模式図である。 インクジェット記録装置の給気機構の構成を示す図である。 配線格納部材の断面を示す図である。 インクジェット記録装置の機能構成を示すブロック図である。 変形例1に係るキャリッジの内部を−X方向側から見た断面図である。 変形例2に係るインクジェット記録装置の給気機構の構成を示す図である。
以下、本発明のインクジェット記録装置に係る実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施形態であるインクジェット記録装置1を示す斜視図である。
インクジェット記録装置1は、ここでは、主に業務用、産業用に用いられる大型サイズの記録媒体や、布帛といった特定材質の記録媒体に対して高速高精度で画像形成が可能なものであって、本体筐体2と、媒体供給部3と、媒体排出部4と、画像形成部10などを備える。
媒体供給部3は、画像形成対象の記録媒体を保持し、適切なタイミングで画像形成部10に供給する。記録媒体としては、各種記録紙(カット紙又は連帳紙)、布帛や、膜状あるいは板状の樹脂素材など種々の周知のものが挙げられる。これらのうち、特定のものが対象とされても良いし、複数の種類の記録媒体が切り替えられて画像形成対象として設定可能であっても良い。
画像形成部10は、インクを吐出するノズルが設けられたインク吐出ヘッドと、記録媒体を搬送する搬送部などを備える。画像形成部10は、搬送部により搬送される記録媒体に対して、記録対象の画像データに応じてインク吐出ヘッドのノズルからインクを吐出させることで、記録媒体に画像を形成する。画像が形成された記録媒体は、媒体排出部4に排出される。
本体筐体2は、インクジェット記録装置1のうち少なくとも画像形成部10を格納する。これにより、搬送部やインク吐出ヘッドの動作部分が外部から隔離される。また、この本体筐体2は、画像形成時に強い外部からの空気の流れ(風)がインク吐出ヘッドのノズル開口部、インク吐出ヘッドから吐出されるインクや記録媒体に対して直接当たってインクの粘性、飛翔経路や定着状態などに影響を及ぼすのを防ぐ。本体筐体2は、必ずしも完全な密閉構造でなくても良いが、少なくとも画像形成部10において生じた後述するインクミストが外部に漏出しない構造となっていることが望ましい。
図2は、本体筐体2に格納されている画像形成部10の構成を示す図である。
画像形成部10は、インク吐出ヘッド121(図3参照)を格納するキャリッジ11(ヘッド筐体)と、搬送部14などを備える。
搬送部14は、図2のX方向に延びる回転軸を中心に回転する複数の搬送ローラー142(図5参照)により内側が支持された輪状の搬送ベルト141を備える。搬送部14は、搬送ベルト141の搬送面上に記録媒体Mが載置された状態で搬送ローラー142が搬送モーターの動作に応じて回転して搬送ベルト141が周回移動することで、記録媒体Mを搬送ベルト141の移動方向(図2のY方向)に搬送する。
搬送部14は、媒体供給部3に供給された記録媒体Mを本体筐体2内に移動させるために媒体供給部3に設けられた供給ベルトや、画像が形成された記録媒体Mを媒体排出部4に移動させるために媒体排出部4に設けられた排出ベルトとは別個のものとすることができ、このような構成では、供給ベルトから搬送ベルト141に記録媒体Mが受け渡され、また搬送ベルト141から排出ベルトに記録媒体Mが受け渡される。ただし、搬送部14の搬送ベルト141を媒体供給部3及び媒体排出部4まで延設して、搬送ベルト141が供給ベルト及び排出ベルトを兼ねる構成としても良い。この場合には、搬送ベルト141のうち画像の形成に用いられる部分が、画像形成部10における記録媒体Mの搬送部を構成する。
キャリッジ11は、一の直方体に、当該一の直方体よりY方向の長さが長い直方体を重ねて得られる外形を有する筐体である。換言すれば、キャリッジ11は、直方体のうち上側の略半分を、+Y方向及び−Y方向に突出させた形状を有する筐体である。
また、キャリッジ11のうち+Y方向及び−Y方向に突出した部分(以下では突出部11bと記す)には、−X方向に向いた面に、各種の配線や通気管をまとめて格納して保護及び案内する配線格納部材50(配線格納部材)が接続されている。配線格納部材50は、突出部11bから−X方向に引き出され、下方に曲げられて180度反転し、突出部11bの下方の空隙を通って+X方向に引き出されている。配線格納部材50としては、例えばケーブルベア(登録商標)を用いることができる。
また、キャリッジ11の上面(+Z方向に向いた面)には、キャリッジ11の内部と外部とを連通させる複数の連通孔11aが設けられている。キャリッジ11は、樹脂や金属といった空気を通さない材質で構成されており、キャリッジ11のうち連通孔11aを除いた部分は気密性を有した状態で密閉されている。
また、キャリッジ11は、X方向に延在する案内部材(図示略)に沿って、キャリッジ移動部16(図7参照)によりX方向に往復移動可能に設けられている。
図3は、キャリッジ11の内部構成を示す図である。このうち図3(a)は、キャリッジ11の内部を上方から(+Z方向側から)見た断面図であり、図3(b)は、キャリッジ11の内部を−X方向側から見た断面図である。
キャリッジ11の内部には、入力される駆動信号に応じてノズルからインクを吐出する複数のインク吐出ヘッド121と、駆動信号をインク吐出ヘッド121に出力する駆動部13などが格納されている。
キャリッジ11の内部では、イエロー(Y)のインクを吐出する4つのインク吐出ヘッド121がY方向に沿って千鳥格子状に配列されて、イエローの画像を形成するためのヘッド群12Yを構成している。
また、マゼンタ(M)のインクを吐出する4つのインク吐出ヘッド121がY方向に沿って千鳥格子状に配列されて、マゼンタの画像を形成するためのヘッド群12Mを構成している。
また、シアン(C)のインクを吐出する4つのインク吐出ヘッド121がY方向に沿って千鳥格子状に配列されて、シアンの画像を形成するためのヘッド群12Cを構成している。
また、ブラック(K)のインクを吐出する4つのインク吐出ヘッド121がY方向に沿って千鳥格子状に配列されて、ブラックの画像を形成するためのヘッド群12Kを構成している。
以下では、ヘッド群12Y、12M、12C、12Kのうち任意の1つを指して、ヘッド群12とも記す。また、ヘッド群12を構成するインク吐出ヘッド121の数は4つに限られず、3つ以下又は5つ以上であっても良い。
各インク吐出ヘッド121は、ノズルの開口部がキャリッジ11の下面(−Z方向に向いた面、すなわち搬送ベルト141に対向する面)から露出しており、キャリッジ11に格納された状態で搬送ベルト141の搬送面上の記録媒体Mに対してインクを吐出することができるようになっている。
図4は、一のヘッド群12の構成を示す模式図であり、キャリッジ11の下面のうち一のヘッド群12に対応する部分を搬送ベルト141に相対する側から見た平面図である。
図4に示すように、ヘッド群12を構成する各インク吐出ヘッド121では、複数のノズルNが、キャリッジ11の移動方向(X方向)と直行する方向(Y方向)に等間隔に配列されている。詳しくは、各インク吐出ヘッド121は、Y方向に等間隔に一次元配列されたノズルNの列(ノズル列)を4つ有している。これらの4つのノズル列は、ノズルNのY方向についての位置が重ならないように幅方向の位置が互いにずらされて配置されている。また、ヘッド群12を構成する4つのインク吐出ヘッド121は、ノズルNの幅方向についての配置範囲が連続するように千鳥格子状に配置されている。
なお、インク吐出ヘッド121が有するノズル列の数は4つに限られず、3つ以下又は5つ以上であっても良い。
各ノズルNは、インクを貯留する圧力室に連通している。この圧力室の壁面に設けられた圧電素子に対して駆動信号が印加されて、圧電素子(すなわち圧力室)が変形することで、圧力室内のインクに圧力変動が生じてノズルNからインクが吐出される。
図3(a)及び図3(b)に示すように、キャリッジ11に格納される駆動部13は、駆動基板131及び電源部132を有する。
駆動基板131には、上述の駆動信号を生成して出力する駆動回路が実装されている。詳しくは、駆動基板131には、駆動回路を構成する複数の電装部品131aが実装されている。電装部品131aには、ディスクリート回路を構成する部品や、半導体集積回路が含まれ得る。なお、電装部品131aの少なくとも一部が駆動基板131以外の部材に実装されていても良い。
図3(a)の例では、4つのヘッド群12に対応して4つの駆動基板131が設けられている。また、各駆動基板131は、対応するヘッド群12の−Y方向側に配置されており、図示しないケーブル配線を介して、ヘッド群12の各インク吐出ヘッド121と接続されている。ただし、駆動基板131は、一のヘッド群12に対して複数設けられていても良く、例えばインク吐出ヘッド121ごとに設けられていても良い。
電源部132は、外部からの入力電圧を所定の電圧に変換して駆動部13の各部に出力する。電源部132は、ここでは4つのヘッド群12に対して駆動基板131とは反対側(+Y方向側)に設けられている。
なお、図3(a)及び図3(b)に示したキャリッジ11内の各部材の位置関係は一例であり、これに限定する趣旨ではない。また、キャリッジ11のうち、インク吐出ヘッド121、駆動基板131及び電源部132の上方のスペースに、他の部材、例えばインク吐出ヘッド121に供給されるインクを貯留するインクタンクなどが格納されていても良い。
画像形成部10は、インク吐出ヘッド121を保持するキャリッジ11を、図2に示す矢印に沿ってX方向に移動させながら各インク吐出ヘッド121からインクを吐出させる動作(主走査)を行うことで、記録媒体MのY方向についての所定範囲(ノズルNが形成されている範囲)の帯状領域にインクを着弾させて画像を形成する。画像形成部10は、この主走査と、搬送部14により記録媒体MをY方向に所定距離搬送する動作(副走査)とを繰り返し行うことで、記録媒体Mの所定の領域に画像を形成する。
インク吐出ヘッド121のノズルNからインクが吐出されると、画像の形成に用いられるインクの液滴の他に、インクミスト(微小な霧状のインク)が生じる。インクミストは、キャリッジ11と搬送ベルト141との間の空間に浮遊して滞留するほか、キャリッジ11の周囲を含む本体筐体2の内部に拡散され得る。このインクミストがキャリッジ11の内部に侵入して駆動部13(特に駆動基板131や電装部品131a)に付着すると、駆動部13の誤動作や寿命の短縮といった不具合の発生に繋がる。
この問題に対し、キャリッジ11を完全な密閉構造としてインクミストの侵入を防ぐと、駆動部13の動作熱がキャリッジ11の内部に籠りやすくなる。駆動部13の動作熱によりキャリッジ11の内部温度が上昇すると、駆動部13の回路素子の特性が変化したり、インクの粘度が変化したりすることで、記録画像の画質の低下に繋がる。
そこで、本実施形態のインクジェット記録装置1では、本体筐体2の外部からキャリッジ11の内部に直接空気を供給することで、キャリッジ11の内部の気圧を高めてインクミストの侵入を防ぎつつ、供給した空気によりキャリッジ11の内部を冷却することができるようになっている。以下では、本体筐体2の外部からキャリッジ11の内部に空気を供給するための給気機構について説明する。
図5は、インクジェット記録装置1の給気機構の構成を示す図である。この図は、インクジェット記録装置1の、キャリッジ11を通る位置でのY方向に垂直な断面を示している。
図5に示すように、キャリッジ11には、本体筐体2の外部とキャリッジ11の内部とを繋ぐ通気管51(エアチューブ)が接続されている。また、通気管51の本体筐体2側の端部には、本体筐体2の外部の空気を、通気管51を介してキャリッジ11の内部に供給する空気供給部20が接続されている。ここでは、空気供給部20は、本体筐体2の壁面に埋め込まれている。また、空気供給部20は、吸引ファン21を有し、当該吸引ファン21により、本体筐体2の外部の空気を、通気管51のうち本体筐体2側の端部の開口から通気管51内に吸引する。
通気管51は、上述した配線格納部材50の内部に格納されて案内されている。
図6は、配線格納部材50の断面を示す図である。図6には、図2に示す一対の配線格納部材50のうち一方の断面が示されているが、他方の配線格納部材50の構成も同様である。
図6に示すように、配線格納部材50は、ケーブル類を格納可能な複数の格納空間を構成する仕切部材501を有し、仕切部材501により構成される格納空間に、通気管51と、駆動部13に電気的に接続される複数の配線52と、が格納されている。通気管51は、ここでは2本用いられているが、通気管51の本数はこれに限られず、キャリッジ11の内部への空気の供給量などに応じて1本や3本以上とされていても良い。通気管51及び配線52は、配線格納部材50に格納されて案内され、キャリッジ11に接続される。
なお、通気管51と配線52とは、図5に示すように、キャリッジ11から本体筐体2に至る経路の途中で分岐し、分岐後の配線52は、本体筐体2の内部にある所定の接続先に接続される。また、分岐後の通気管51及び配線52のうち一方が配線格納部材50に格納され、他方については他の配線格納部材に格納されても良いし、配線格納部材に格納されない状態で延設されても良い。したがって、通気管51は、その全体が配線格納部材50に格納されていても良いし、一部のみが配線格納部材50に格納されていても良い。
あるいは、図5のように通気管51と配線52とを分岐させず、双方を本体筐体2の外部まで延設させる構成としても良い。
空気供給部20は、キャリッジ11の内部の気圧が、キャリッジ11の外部の気圧より高くなる供給量で、本体筐体2の外部の空気をキャリッジ11の内部に供給する。このため、キャリッジ11の連通孔11aからは、キャリッジ11の内外の圧力差に応じて空気が常に外部に流出する状態となる。これにより、連通孔11aを介したキャリッジ11の内部へのインクミストの侵入が抑制される。空気供給部20による空気の供給量、及び当該供給量に応じたキャリッジ11の内部の気圧は、吸引ファン21の回転速度を変更することで調整することができる。
ここで、連通孔11aの位置及び向きは、連通孔11aからキャリッジ11の外部への空気の流出方向が、ノズルNからのインクの吐出方向(−Z方向)と同じ向きの成分を有しないように定められている。本実施形態では、図2に示すように、キャリッジ11の上面にのみ連通孔11aが設けられており、連通孔11aからの空気の流出方向は、+Z方向の成分を有する。これにより、ノズルNから吐出されたインクの飛翔方向や速度が、連通孔11aから流出した空気により影響される不具合の発生が抑制される。
なお、インク吐出への影響が抑制される範囲内で、キャリッジ11の側面などに連通孔11aが設けられていても良い。
また、キャリッジ11の内部の温度は、駆動部13の動作熱により、環境温度(本体筐体2の外部温度)よりも高くなるが、空気供給部20により、環境温度となっている本体筐体2の外部の空気をキャリッジ11に供給することで、キャリッジ11の内部を冷却する効果が得られる。
また、配線格納部材50により案内されてキャリッジ11に接続された通気管51は、図3(a)及び図3(b)に示すように、キャリッジ11の内部では、所定の部材に対して送風を行うように位置及び向きが定められている。
詳しくは、図3(a)及び図3(b)の右側の配線格納部材50に案内されてキャリッジ11に接続された2本の通気管51は、当該通気管51を介してキャリッジ11の内部に供給される空気が駆動基板131及び電装部品131aに当たる位置及び向きに配置されている。また、図3(a)及び図3(b)の左側の配線格納部材50に案内されてキャリッジ11に接続された2本の通気管51は、当該通気管51を介してキャリッジ11の内部に供給される空気が電源部132に当たる位置及び向きに配置されている。これにより、動作熱が生じる駆動基板131、電装部品131a及び電源部132が効果的に冷却されるようになっている。
なお、図3(a)及び図3(b)では、キャリッジ11の内部で駆動基板131、電装部品131a及び電源部132の付近まで通気管51が延設されているが、これに限られない。すなわち、駆動基板131、電装部品131a及び電源部132の近傍位置で通気管51をキャリッジ11に接続し、キャリッジ11の内部までは通気管51を延設しないようにしても良い。
図7は、インクジェット記録装置1の機能構成を示すブロック図である。
インクジェット記録装置1は、ヘッド制御部15、インク吐出ヘッド121、キャリッジ移動部16、搬送駆動部17及び搬送ローラー142を有する画像形成部10と、吸引ファン駆動部22及び吸引ファン21を有する空気供給部20と、CPU31(Central Processing Unit)、RAM32(Random Access Memory)及び記憶部33を有する制御部30と、操作表示部41と、通信部42などを備え、これらは、バス43を介して信号を送受信可能に接続されている。
制御部30は、インクジェット記録装置1の全体動作を統括制御する。
CPU31は、記憶部33に記憶されている制御プログラムを読み出して画像形成やその設定などに係る各種制御処理を行う。
RAM32は、CPU31に作業用のメモリー空間を提供し、一時データを記憶する。
記憶部33は、制御プログラムや設定データなどを記憶する不揮発性メモリーを含む。また、記憶部33は、通信部42を介して外部から取得された画像形成命令(プリントジョブ)に係る設定や記録画像の画像データなどを一時的に記憶するDRAMなどを備えても良い。
画像形成部10のヘッド制御部15は、制御部30から供給される制御信号に基づいて、駆動部13に対して各種制御信号や画像データを適切なタイミングで出力し、これによりインク吐出ヘッド121のノズルNからインクを吐出させる。
キャリッジ移動部16は、制御部30から供給される制御信号に基づいて、キャリッジ11をX方向に移動させる移動機構のモーターやブレーキに駆動信号を出力し、上述の主走査に係るキャリッジ11の移動を行う。
搬送駆動部17は、制御部30から供給される制御信号に基づいて、搬送ローラー142を回転させる搬送モーターを動作させて搬送ローラー142を適切な速度及びタイミングで回転させ、搬送ベルト141を周回移動させる。
空気供給部20の吸引ファン駆動部22は、制御部30から供給される制御信号に基づいて吸引ファン21の回転モーターを動作させて吸引ファン21を回転動作させる。吸引ファン駆動部22による吸引ファン21の回転速度は、予め設定されていても良いし、操作表示部41に対するユーザーからの入力操作などに応じて変更可能とされていても良い。
操作表示部41は、画像形成に係るステータス情報やメニューなどを表示させるとともに、ユーザーからの入力操作を受け付ける。操作表示部41は、例えば、液晶パネルによる表示画面及び当該液晶パネルのドライバーと、液晶画面上に重ねて設けられたタッチパネルなどを備え、ユーザーによりタッチ操作がなされた位置と操作の種別に応じた操作検出信号を制御部30に出力する。
通信部42は、所定の通信規格に従って外部機器とのデータの送受信を行う。通信部42は、利用とする通信規格に係る接続端子及び通信接続に係るドライバーのハードウェア(ネットワークカード)などを備える。
(変形例1)
続いて上記実施形態の変形例1について説明する。本変形例は、キャリッジ11の内部の気圧を一定にするための差圧調整弁60が設けられている点で上記実施形態と異なる。以下では、上記実施形態との相違点について説明する。
図8は、変形例1に係るキャリッジ11の内部を−X方向側から見た断面図である。
本変形例のキャリッジ11では、上面に1つの連通孔11aが設けられており、この連通孔11aの外部に差圧調整弁60が接続されている。差圧調整弁60は、キャリッジ11の内部の気圧と外部の気圧との差分が所定値を超えている場合に開放され、当該差分が所定値未満である場合に閉止される。よって、キャリッジ11の内部の気圧が所定値となるまでは、差圧調整弁60が閉止された状態に維持され、通気管51からの空気の供給によりキャリッジ11の内部の気圧が増大する。キャリッジ11の内部の気圧が所定値を超えると、差圧調整弁60が開放され、連通孔11aから空気が外部に流出し、気圧が所定値未満に低下すると再び差圧調整弁60が閉止される。この動作が繰り返されることで、キャリッジ11の内部の気圧を所定値近傍に維持することができる。
(変形例2)
続いて上記実施形態の変形例2について説明する。本変形例のインクジェット記録装置1は、キャリッジ11に供給される空気を冷却する空気冷却部70を備えている点で上記実施形態と異なる。以下では、上記実施形態との相違点について説明する。
図9は、変形例2に係るインクジェット記録装置1の給気機構の構成を示す図である。
本変形例では、本体筐体2の外部のうち空気供給部20に隣接する位置に、本体筐体2の外部の空気を冷却する空気冷却部70が設けられている。空気冷却部70は、例えば冷媒を介した熱の移動により空気を冷却する空調機(エアコン)である。空気冷却部70により冷却された空気は、空気供給部20に送られ、空気供給部20は、当該冷却された空気を、通気管51を介してキャリッジ11の内部に送出する。これにより、キャリッジ11の内部をより効果的に冷却することが可能となる。
なお、空気冷却部70を空気供給部20から離れた位置に設けて、空気冷却部70により冷却された空気を配管などにより空気供給部20に供給する構成としても良い。また、空気冷却部70により、本体筐体2の外部全体の空気を冷却可能である場合には、上記配管を省略しても良い。
以上のように、本実施形態に係るインクジェット記録装置1は、入力される駆動信号に応じてノズルNからインクを吐出するインク吐出ヘッド121と、駆動信号をインク吐出ヘッド121に出力する駆動部13と、インク吐出ヘッド121及び駆動部13を格納するヘッド筐体としてのキャリッジ11と、を有し、キャリッジ11の外部に露出したノズルNからインクを記録媒体Mに吐出させて画像を形成する画像形成部10と、少なくとも画像形成部10を格納する本体筐体2と、本体筐体2の外部とキャリッジ11の内部とを繋ぐ通気管51と、本体筐体2の外部の空気を、通気管51を介してキャリッジ11の内部に供給する空気供給部20と、を備える。
このような構成によれば、インク吐出ヘッド121のノズルからのインク吐出に伴ってインクミストが生じても、インクミストのない本体筐体2の外部の空気を直接キャリッジ11の内部に供給することができる。このため、駆動部13に対するインクミストの付着を避けつつ駆動部13に対して送風して駆動部13を冷却することができる。また、キャリッジ11の内部の温度は、駆動部13の動作熱により、環境温度(本体筐体2の外部温度)よりも高くなるが、空気供給部20により、環境温度となっている本体筐体2の外部の空気をキャリッジ11に供給することで、キャリッジ11の内部を効果的に冷却することができる。よって、上記構成によれば、インクミストに起因する不具合の発生をより確実に抑制しつつ駆動部13を冷却することができる。
また、キャリッジ11には、駆動部13に電気的に接続される配線52を格納して案内する配線格納部材50が取り付けられており、通気管51の少なくとも一部が配線格納部材50に格納されている。このように、通気管51及び配線52で配線格納部材50を共用することで、通気管51のための別個の配線格納部材50が不要となる。よって、インクジェット記録装置1の構成を簡素化することができ、製造コストの上昇を抑えることができる。
また、空気供給部20は、キャリッジ11の内部の気圧が、キャリッジ11の外部の気圧より高くなる供給量で、本体筐体2の外部の空気をキャリッジ11の内部に供給する。これによれば、キャリッジ11が完全な密閉構造ではなく、連通孔11aなどにより外部と連通している構造であっても、キャリッジ11の内外の圧力差に応じて空気が常に外部に流出する状態となるため、連通孔11aなどを介したキャリッジ11の内部へのインクミストの侵入を確実に抑えることができる。
また、キャリッジ11には、当該キャリッジ11の内部と外部とを連通させる連通孔11aが設けられている。これによれば、駆動部13の動作熱により温度が上昇したキャリッジ11の内部の空気を、連通孔11aから外部に排出することができるため、キャリッジ11の内部及び駆動部13をより効果的に冷却することができる。
また、連通孔11aの位置及び向きは、当該連通孔11aからキャリッジ11の外部への空気の流出方向が、ノズルNからのインクの吐出方向と同じ向きの成分を有しないように定められている。これによれば、ノズルNから吐出されたインクの飛翔方向や速度が、連通孔11aから流出した空気により影響される不具合の発生を抑制することができる。
また、変形例1に係るインクジェット記録装置では、連通孔11aには、キャリッジ11の内部の気圧とキャリッジ11の外部の気圧との差分が所定値を超えている場合に開放されてキャリッジ11の内部と外部とを連通させる差圧調整弁60が接続されている。これによれば、空気供給部20からの空気の供給量を細かく調整しなくても、キャリッジ11の内部の気圧を所定値近傍に維持することができる。
また、空気供給部20は、本体筐体2の外部の空気を通気管51内に吸引する吸引ファン21を有し、通気管51のうち本体筐体2側の端部に接続されている。これによれば、吸引ファン21をキャリッジ11及びインク吐出ヘッド121から離隔させることができるため、吸引ファン21の動作時の振動がインク吐出ヘッド121に伝わって画質が劣化する不具合の発生を抑制することができる。
また、駆動部13は、駆動信号を出力する駆動回路を構成する電装部品131aを有し、通気管51は、当該通気管51を介してキャリッジ11の内部に供給される空気が電装部品131aに当たる位置及び向きに配置されている。これによれば、動作熱が生じる電装部品131aをより効果的に冷却することができる。
また、駆動部13は、駆動信号を出力する駆動回路が実装されている駆動基板131を有し、通気管51は、当該通気管51を介してキャリッジ11の内部に供給される空気が駆動基板131に当たる位置及び向きに配置されている。これによれば、動作熱が生じる駆動基板131をより効果的に冷却することができる。
また、駆動部13は、駆動信号を出力する駆動回路に電力を供給する電源部132を有し、通気管51は、当該通気管51を介してキャリッジ11の内部に供給される空気が電源部132に当たる位置及び向きに配置されている。これによれば、動作熱が生じる電源部132をより効果的に冷却することができる。
また、変形例2に係るインクジェット記録装置1は、本体筐体2の外部の空気を冷却する空気冷却部70を備え、空気供給部20は、空気冷却部70により冷却された空気をキャリッジ11の内部に供給する。これによれば、キャリッジ11の内部をより効果的に冷却することができる。
なお、本発明は、上記実施形態及び各変形例に限られるものではなく、様々な変更が可能である。
例えば、上記実施形態では、ヘッド筐体として、インク吐出ヘッド121の移動(主走査)に用いられるキャリッジ11を例に挙げて説明したが、ヘッド筐体はこれに限られず、インク吐出ヘッド121の移動に用いられない固定された筐体であっても良い。
また、上記実施形態では、本体筐体2が、インクジェット記録装置1のうち媒体供給部3及び媒体排出部4を除く全体を格納する例を用いて説明したが、これに限られない。本体筐体2は、インクジェット記録装置1のうち、画像形成部10のみ、又は画像形成部10を含む一部の構成要素のみを格納するものであっても良い。
また、空気供給部20は、図5に示すように本体筐体2の壁面に埋め込まれた構成に限られず、例えば本体筐体2の外壁面上や内壁面上に設けられていても良い。また、空気供給部20は、吸引ファン21の振動が、インク吐出ヘッド121により形成される画像の画質に影響しない範囲で、よりキャリッジ11に近い位置、すなわち本体筐体2の内部のうち通気管51の途中に設けられていても良い。
また、空気供給部20の構成は、吸引ファン21を有するものに限られず、通気管51内と、通気管51の本体筐体2側の開口との間に気圧差を生じさせて当該開口から通気管51内に空気を導入することが可能な任意の構成とすることができる。
また、キャリッジ11の内部に気圧を検出する気圧検出部を設け、この気圧検出部による検出結果に応じて吸引ファン21の回転速度を調整しても良い。例えば、キャリッジ11の内部の気圧が所定の下限値を下回らないように吸引ファン21の回転速度を調整しても良いし、キャリッジ11の内部の気圧が所定の基準範囲内となるように吸引ファン21の回転速度を調整しても良い。
また、キャリッジ11の内部温度に対応する温度を検出する温度検出部をキャリッジ11の内部又は近傍に設け、この温度検出部による検出結果に応じて吸引ファン21の回転速度を調整しても良い。例えば、キャリッジ11の内部温度が基準値を上回った場合に吸引ファン21の回転速度を所定幅で増大させる調整を行っても良いし、キャリッジ11の内部温度の変動に連動させて吸引ファン21の回転速度を増減させても良い。
また、上記実施形態では、通気管51の少なくとも一部が配線格納部材50に格納されている例を用いて説明したが、これに限られず、他の手段により通気管51の保護及び案内がなされている場合などでは、配線格納部材50を省略しても良い。
また、上記実施形態では、画像形成部10において、搬送ベルト141を備える搬送部14により記録媒体Mを搬送する例を用いて説明したが、これに限定する趣旨ではなく、搬送部14は、例えば回転する搬送ドラムの外周面上で記録媒体Mを保持して搬送するものであっても良い。
また、上記実施形態では、インク吐出ヘッド121をキャリッジ11とともに主走査して画像を形成するインクジェット記録装置1を例に挙げて説明したが、これに限定する趣旨ではなく、記録媒体Mの幅方向についての画像の形成幅に亘ってノズル列が設けられたインク吐出ヘッド(ラインヘッド)を用いて、インク吐出ヘッドを移動させずに画像を形成するシングルパス方式のインクジェット記録装置に本発明を適用しても良い。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、本発明の範囲は、上述の実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲とその均等の範囲を含む。
1 インクジェット記録装置
2 本体筐体
3 媒体供給部
4 媒体排出部
10 画像形成部
11 キャリッジ(ヘッド筐体)
11a 連通孔
11b 突出部
12 ヘッド群
121 インク吐出ヘッド
13 駆動部
131 駆動基板
131a 電装部品
132 電源部
14 搬送部
141 搬送ベルト
142 搬送ローラー
15 ヘッド制御部
16 キャリッジ移動部
17 搬送駆動部
20 空気供給部
21 吸引ファン
22 吸引ファン駆動部
30 制御部
31 CPU
32 RAM
33 記憶部
41 操作表示部
42 通信部
43 バス
50 配線格納部材
501 仕切部材
51 通気管
52 配線
60 差圧調整弁
70 空気冷却部
M 記録媒体
N ノズル

Claims (11)

  1. 入力される駆動信号に応じてノズルからインクを吐出するインク吐出ヘッドと、前記駆動信号を前記インク吐出ヘッドに出力する駆動部と、前記インク吐出ヘッド及び前記駆動部を格納するヘッド筐体と、を有し、前記ヘッド筐体の外部に露出した前記ノズルからインクを記録媒体に吐出させて画像を形成する画像形成部と、
    少なくとも前記画像形成部を格納する本体筐体と、
    前記本体筐体の外部と前記ヘッド筐体の内部とを繋ぐ通気管と、
    前記本体筐体の外部の空気を、前記通気管を介して前記ヘッド筐体の内部に供給する空気供給部と、
    を備えることを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 前記ヘッド筐体には、前記駆動部に電気的に接続される配線を格納して案内する配線格納部材が取り付けられており、
    前記通気管の少なくとも一部が前記配線格納部材に格納されていることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記空気供給部は、前記ヘッド筐体の内部の気圧が、前記ヘッド筐体の外部の気圧より高くなる供給量で、前記本体筐体の外部の空気を前記ヘッド筐体の内部に供給することを特徴とする請求項1又は2に記載のインクジェット記録装置。
  4. 前記ヘッド筐体には、当該ヘッド筐体の内部と外部とを連通させる連通孔が設けられていることを特徴とする請求項3に記載のインクジェット記録装置。
  5. 前記連通孔の位置及び向きは、当該連通孔から前記ヘッド筐体の外部への空気の流出方向が、前記ノズルからのインクの吐出方向と同じ向きの成分を有しないように定められていることを特徴とする請求項4に記載のインクジェット記録装置。
  6. 前記連通孔には、前記ヘッド筐体の内部の気圧と前記ヘッド筐体の外部の気圧との差分が所定値を超えている場合に開放されて前記ヘッド筐体の内部と外部とを連通させる差圧調整弁が接続されていることを特徴とする請求項4又は5に記載のインクジェット記録装置。
  7. 前記空気供給部は、前記本体筐体の外部の空気を前記通気管内に吸引する吸引ファンを有し、前記通気管のうち前記本体筐体側の端部に接続されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置。
  8. 前記駆動部は、前記駆動信号を出力する駆動回路を構成する電装部品を有し、
    前記通気管は、当該通気管を介して前記ヘッド筐体の内部に供給される空気が前記電装部品に当たる位置及び向きに配置されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置。
  9. 前記駆動部は、前記駆動信号を出力する駆動回路が実装されている駆動基板を有し、
    前記通気管は、当該通気管を介して前記ヘッド筐体の内部に供給される空気が前記駆動基板に当たる位置及び向きに配置されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置。
  10. 前記駆動部は、前記駆動信号を出力する駆動回路に電力を供給する電源部を有し、
    前記通気管は、当該通気管を介して前記ヘッド筐体の内部に供給される空気が前記電源部に当たる位置及び向きに配置されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置。
  11. 前記本体筐体の外部の空気を冷却する空気冷却部を備え、
    前記空気供給部は、前記空気冷却部により冷却された空気を前記ヘッド筐体の内部に供給することを特徴とする請求項1〜10のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置。
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