JP2020182270A - 電力ケーブルの終端接続構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】電力ケーブルの伸縮に伴って電界緩和部材に大きな応力が作用することを抑制できる電力ケーブルの終端接続構造を提供する。【解決手段】電力ケーブルと碍管と導体固定部とベース部と電界緩和部材と絶縁流体とを備える電力ケーブルの終端接続構造であって、前記電力ケーブルの外周面における前記ベース部の貫通孔に対応する位置に設けられる筒状のカバー部材と、前記カバー部材の外周面と前記貫通孔の内周面との間を封止するシール部材と、前記カバー部材の外周面における前記碍管内に配置される部分から、前記カバー部材の径方向の外方に突出する突出部材と、を備える。【選択図】図1

Description

本開示は、電力ケーブルの終端接続構造に関する。
特許文献1には、電力ケーブルの終端と架空送電線などの電機機器とを接続する電力ケーブルの終端接続構造が開示されている。特許文献1の電力ケーブルの終端接続構造は、電力ケーブルと碍管と導体固定部と電界緩和部材と絶縁流体とを備える。
電力ケーブルは、導体及び外部半導電層を備える。電力ケーブルの終端接続構造においては、電力ケーブルの先端側で導体と外部半導電層が段階的に露出されている。碍管は、電力ケーブルのうち、導体と外部半導電層が露出された領域を覆うように配置されている。碍管内には絶縁ガス、又は絶縁油などの絶縁流体が封入されている。導体固定部は、碍管の一端に導体を固定する部材である。ベース部(特許文献1の符号500の部材を参照)は、電力ケーブルを挿通させる貫通孔を有し、碍管の他端側が固定される部材である。電界緩和部材(特許文献1の符号200の部材を参照)は、碍管の内部で外部半導電層の端部に配置され、当該端部の近傍における電界ストレスを緩和する筒状の部材である。
中国実用新案公告第205489428号明細書
電力ケーブルの電流値が大きくなると、導体の発熱によって電力ケーブルの伸縮量が大きくなる。電力ケーブルの伸縮量が大きくなると、特許文献1の構成では電界緩和部材が損傷するといった不具合を生じる恐れがある。
特許文献1の構成では、電界緩和部材とベース部とが筒状部材(特許文献1の符号400の部材を参照)を介して連結されている。そのため、電界緩和部材はベース部に対して不動に構成される。電力ケーブルの先端は碍管の一端にある導体固定部に固定されているため、電力ケーブルが発熱などによって伸張した場合、不動の電界緩和部材に対して電力ケーブルが移動する。つまり、特許文献1の構成では、電界緩和部材は、碍管内の絶縁流体を封止する役割も担っていると考えられる。このような構成では、導体の発熱によって電力ケーブルの伸縮量が大きくなると、電力ケーブルの移動に伴い電界緩和部材に大きな応力が作用する。その応力によって、電界緩和部材が変形するなどして電界緩和部材が損傷する恐れがある。また、電界緩和部材が変形すると、碍管の内部から絶縁流体が漏れる恐れもある。
本開示は、電力ケーブルの伸縮に伴って電界緩和部材に大きな応力が作用することを抑制できる電力ケーブルの終端接続構造を提供することを目的の一つとする。また、本開示は、電力ケーブルの伸縮に伴って碍管から絶縁流体が漏れることを抑制できる電力ケーブルの終端接続構造を提供することを目的の一つとする。
本開示に係る電力ケーブルの終端接続構造は、
導体及び外部半導電層を有する電力ケーブルと、
前記電力ケーブルの先端側で前記導体と前記外部半導電層が段階的に露出された領域を覆う碍管と、
前記碍管の一端に前記導体を固定する導体固定部と、
前記電力ケーブルを挿通させる貫通孔を有し、前記碍管の他端側が固定されるベース部と、
前記碍管の内部で前記外部半導電層の端部に配置され、前記端部の近傍における電界ストレスを緩和する筒状の電界緩和部材と、
前記碍管内に封入される絶縁流体と、を備える電力ケーブルの終端接続構造であって、
前記電力ケーブルの外周面における前記ベース部の前記貫通孔に対応する位置に設けられる筒状のカバー部材と、
前記カバー部材の外周面と前記貫通孔の内周面との間を封止するシール部材と、
前記カバー部材の外周面における前記碍管内に配置される部分から、前記カバー部材の径方向の外方に突出する突出部材と、を備える。
本開示の電力ケーブルの終端接続構造によれば、電力ケーブルの伸縮に伴って電界緩和部材に大きな応力が作用することを抑制できる。また、本開示の電力ケーブルの終端接続構造によれば、電力ケーブルの伸縮に伴って碍管から絶縁流体が漏れることを抑制できる。
図1は、実施形態1に係る電力ケーブルの終端接続構造を概略的に示す半縦断面図である。 図2は、図1の点線で囲った部分を拡大して示す部分拡大図である。 実施形態2に係る電力ケーブルの終端接続構造のうち、突出部材の近傍を拡大して示す部分拡大図である。
[本開示の実施形態の説明]
最初に本開示の実施態様を列記して説明する。
<1>本開示に係る電力ケーブルの終端接続構造は、
導体及び外部半導電層を有する電力ケーブルと、
前記電力ケーブルの先端側で前記導体と前記外部半導電層が段階的に露出された領域を覆う碍管と、
前記碍管の一端に前記導体を固定する導体固定部と、
前記電力ケーブルを挿通させる貫通孔を有し、前記碍管の他端側が固定されるベース部と、
前記碍管の内部で前記外部半導電層の端部に配置され、前記端部の近傍における電界ストレスを緩和する筒状の電界緩和部材と、
前記碍管内に封入される絶縁流体と、を備える電力ケーブルの終端接続構造であって、
前記電力ケーブルの外周面における前記ベース部の前記貫通孔に対応する位置に設けられる筒状のカバー部材と、
前記カバー部材の外周面と前記貫通孔の内周面との間を封止するシール部材と、
前記カバー部材の外周面における前記碍管内に配置される部分から、前記カバー部材の径方向の外方に突出する突出部材と、を備える。
上記電力ケーブルの終端接続構造では、電界緩和部材とは別個に、碍管からの絶縁流体の漏れを防止する封止構造を採用している。具体的には、封止構造は、電力ケーブルの外周面に設けられるカバー部材と、そのカバー部材とベース部の貫通孔との間に介在されるシール部材と、で構成されている。この封止構造は、電界緩和部材と独立している。そのため、電力ケーブルが伸縮しても、電力ケーブルの外周に配置される電界緩和部材には応力が作用しない。よって、電力ケーブルの伸縮に伴って電界緩和部材が大きく変形すること、及び変形によって電界緩和部材が損傷することを抑制できる。
上記電力ケーブルの終端接続構造では、カバー部材に突出部材が設けられている。そのため、電力ケーブルの伸び量が大きくなっても、カバー部材がベース部の貫通孔から抜けることがない。電力ケーブルが伸びることでカバー部材が碍管から抜ける方向に移動しても、突出部材がベース部に当たって止まるからである。突出部材によってカバー部材の移動が制限されることで、碍管からの絶縁流体の漏れを抑制できる。
<2>本開示の電力ケーブルの終端接続構造の一形態として、
前記突出部材と前記カバー部材とが一体物である形態が挙げられる。
突出部材とカバー部材とを一体化することで、突出部材の機械的強度を十分に確保することができる。そのため、突出部材がベース部に当たったときに、突出部材が損傷することを抑制できる。また、突出部材とカバー部材とを一体化することで、部品点数の増加を抑制できる。
<3>本開示の電力ケーブルの終端接続構造の一形態として、
前記突出部材と前記カバー部材とが別個の部材であり、
前記カバー部材の所望の位置に前記突出部材を固定する固定機構を備える形態が挙げられる。
カバー部材に対する突出部材の位置を可変とすることで、電力ケーブルの伸縮量に応じた最適な位置に突出部材を配置できる。
<4>本開示の電力ケーブルの終端接続構造の一形態として、
前記突出部材は、前記カバー部材の周方向の全周に亘って設けられている形態が挙げられる。
突出部材がカバー部材の全周に亘って設けられていることで、突出部材の機械的強度を高くすることができる。また、突起部材がベース部に当たったときに、突起部材に作用する応力を分散させることができる。そのため、長期的に突起部材の損傷を抑制できる。
<5>本開示の電力ケーブルの終端接続構造の一形態として、
前記シール部材はOリングである形態が挙げられる。
シール部材をOリングとすることで、シール部材の損傷を抑制できる。電力ケーブルの伸縮に伴ってカバー部材は移動する。そのため、カバー部材とベース部との間に介在される環状のシール部材には、シール部材の軸方向に応力が作用し易い。Oリングは、Oリングの軸方向への応力に耐性を持つため、本開示の構成のシール部材として好適である。
[本開示の実施形態の詳細]
本開示の実施形態に係る電力ケーブルの終端接続構造の具体例を図面に基づいて説明する。図中の同一符号は、同一名称物を示す。なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
<実施形態1>
図1及び図2を参照して、実施形態1に係る電力ケーブルの終端接続構造1(以下、単に終端接続構造1と表記する)を説明する。図1,2の一点鎖線は、電力ケーブル2の軸線に沿った終端接続構造1の中心線である。
≪全体構成≫
実施形態1の終端接続構造1は、電力ケーブル2の終端と電気機器(例えば、架空送電線など)とを接続するための構造である。この終端接続構造1は、電力ケーブル2と碍管3と導体固定部9とベース部4と電界緩和部材5と絶縁流体30とを備える。この終端接続構造1の特徴の一つとして、碍管3の下端近傍で碍管3の内部からの絶縁流体30の漏れを抑制する封止構造を備えることが挙げられる。以下、終端接続構造1の各構成を詳細に説明する。
≪電力ケーブル≫
本例の電力ケーブル2は、CVケーブルである。電力ケーブル2は、例えば、送電電圧が66kV以上の高圧用ケーブル、更には400kV以上、500kV以上といった超高圧用ケーブルなどとすることが挙げられる。
電力ケーブル2は、導体20と、導体20の外周に形成される絶縁層21と、絶縁層21の外周に形成される遮蔽層23と、を備える。絶縁層21の内周側には内部半導電層(図示せず)が設けられ、絶縁層21の外周側には外部半導電層22が設けられている。遮蔽層23の外側側には更に遮水層24が設けられている。電力ケーブル2の最外部はシース25で覆われている。
導体20の材質としては、導電性を有する金属、例えば銅、又はアルミニウムなどが挙げられる。絶縁層21の材質としては、電気絶縁性を有する樹脂が挙げられる。本例の絶縁層21の材質は、架橋ポリエチレンである。内部半導電層及び外部半導電層22の材質としては、半導電性を有する樹脂が挙げられる。遮蔽層23は、銅、又はアルミニウムなどの導電性を有する金属のテープ、又は編組線などで形成されている。遮水層24は、例えばアルミニウムのラミネートテープなどで形成されている。シース25の材質は、例えばポリエチレン樹脂が挙げられる。
電力ケーブル2は、その先端に向うに従って、電力ケーブル2の外側の層が剥ぎ取られている。そのため、電力ケーブル2の先端側から順次、導体20、絶縁層21、外部半導電層22、遮蔽層23、遮水層24が露出される。導体20は導体引出棒10に圧縮接続されている。導体引出棒10は、図示しない電機機器のリード導体に接続され、導体20と電機機器とを電気的に接続する。
導体引出棒10は、後述する碍管3の一端部(上端部)から碍管3の外方に引き出される。この導体引出棒10は導体固定部9に固定されている。そのため、導体引出棒10を介して、碍管3の一端に導体20が固定される。つまり、電力ケーブル2の先端に露出する導体20は、ほぼ不動と考えて良い。
≪碍管≫
碍管3は、電力ケーブル2の先端側で電力ケーブル2の導体20及び各層21,22,23,24が露出された領域を覆う筒状の部材である。電力ケーブル2の先端部は、碍管3の他端側(下側)から挿入される。碍管3は、絶縁材料、例えば磁器、ゴム、又はプラスチックなどから形成される。本例の碍管3はエポキシで構成されている。この碍管3の他端部(下端部)は、後述するベース部4に固定されている。
碍管3の内部には、絶縁流体30が充填されている。絶縁流体30としては、例えばSF6などの絶縁ガス、又はシリコンオイルなどの絶縁油が挙げられる。この絶縁流体30が碍管3の内部から漏れないように、碍管3の一端部(上端部)と他端部(下端部)とを封止する必要がある。
碍管3は、一端固定部31と他端固定部32とを備える。一端固定部31は、碍管3の一端側の外周面に一体に設けられる剛性の筒状部材である。一方、他端固定部32は、碍管3の他端側の外周に一体に設けられる剛性の筒状部材である。より具体的には、他端固定部32は、碍管3の外周に固定される筒状部分と、筒状部分から筒状部分の径方向外方に延びるフランジ部分とを備える。フランジ部分は、ネジなどの連結部材で支持碍子42に固定される。支持碍子42は、図示しない支持架台に固定されている。そのため、他端固定部32は、終端接続構造1の設置箇所に対して不動と考えて良い。
碍管3の上端部の封止は、導体引出棒10を固定する導体固定部9が行っている。導体固定部9は、板状部90とキャップ部91とを備える。板状部90は、導体引出棒10を挿通させる挿通孔を有する。この板状部90は、ネジなどの連結部材によって、碍管3の一端固定部31に固定されている。そのため、導体固定部9は碍管3に対して不動となっている。板状部90の挿通孔の内周面と導体引出棒10の外周面との間、及び板状部90の下面と碍管3の一端面(上端面)との間には、シール部材9sが配置されている。そのため、碍管3の上端から絶縁流体30が漏れないようになっている。キャップ部91は、板状部90の上面を覆い、塵埃などが碍管3内に入り込むことを防止する。
碍管3の下端部の封止は、主にカバー部材6が行っている。碍管3の下端部の封止構造については、後ほど項目を設けて説明を行う。
≪ベース部≫
ベース部4は、碍管3の他端側(下端側)が固定される部材である。本例のベース部4は、板状部40と、碍管3に一体化された他端固定部32とを備える。板状部40には、電力ケーブル2を挿通させる貫通孔4hが設けられている。この板状部40は、碍管3の他端面(下端面)に当接している。板状部40と碍管3の他端面との間にはシール部材4sが設けられている。シール部材4sは、板状部40と碍管3の他端面との間からの絶縁流体30の漏れを防止する。
他端固定部32は、既に述べたように、終端接続構造1の設置箇所に対して不動である。そのため、他端固定部32にネジなどの連結部材で固定される板状部40も、終端接続構造1の設置箇所に対して不動である。ここで、電力ケーブル2の説明の欄で述べたように、電力ケーブル2の先端部の導体20が碍管3に対して不動である。碍管3に固定される他端固定部32が終端接続構造1の設置箇所に対して不動であるため、電力ケーブル2の先端部の導体20も終端接続構造1の設置箇所に対して不動となる。
≪電界緩和部材≫
電界緩和部材5は、碍管3の内部で、電力ケーブル2の外部半導電層22の端部に配置される筒状の部材である。電界緩和部材5は、外部半導電層22の端部の近傍における電界ストレスを緩和する。この電界緩和部材5は、半導電部50と絶縁部51とを備える。半導電部50は筒状に形成されている。半導電部50の内周面のうち、電力ケーブル2の基端側(先端側とは反対側)の部分は外部半導電層22に接触している(図2を合わせて参照)。半導電部50の内周面のうち、電力ケーブル2の先端側は、電力ケーブル2の先端に向うに従って内径が拡がっている。つまり、半導電部50の内周面はラッパ状に拡がっている。また、絶縁部51も筒状に形成されている。絶縁部51の内周面は、電力ケーブル2の絶縁層21に接触している。絶縁部51の他端部(下端部)には、半導電部50の一端部(上端部)が埋設されている。
電界緩和部材5は、電力ケーブル2の外周面に密着した状態で固定されている。そのため、電力ケーブル2が熱によって伸縮した場合、電界緩和部材5は、電力ケーブル2と共に移動する。つまり、この電界緩和部材5は、特許文献1の電界緩和部材のような漏れ防止機能(碍管3内からの絶縁流体30の漏れを防止する機能)は持ち合わせていない。
電界緩和部材5は、工場で作製されたユニットによって構成されていることが挙げられる。この場合、ユニットの内径を拡げてユニットを電力ケーブル2に嵌め込み、ユニットを外部半導電層22の位置に移動させる。そして、ユニットの拡径を解除すれば、電力ケーブル2の外周面に電界緩和部材5を配置できる。電界緩和部材5は、半導電テープと絶縁テープを電力ケーブル2の外周に巻くことで形成することもできる。
≪碍管の下端部の封止構造≫
碍管3の下端部からの絶縁流体30の漏れを抑制する封止構造は、カバー部材6とシール部材7とを備える。この封止構造は主に図2を用いて説明を行う。
・カバー部材
カバー部材6は、細径部60と太径部61とを備えるパイプ状の部材である。細径部60の内径と太径部61の内径は同じである。一方、細径部60の外径は太径部61の外径よりも小さい。このカバー部材6は、非磁性の剛性体、例えばステンレス鋼、黄銅、又はアルミニウム合金などで構成される。カバー部材6の細径部60は碍管3(図1)の内部に配置される。一方、カバー部材6の太径部61は、ベース部4の板状部40に対応する位置に配置されている。太径部61の一端側(上端側)は碍管3(図1)内に配置され、太径部61の他端側(下端側)は碍管3の外側に配置される。つまり、太径部61は、電力ケーブル2の外周面と貫通孔4hとの隙間を埋めるように配置されている。カバー部材6により、電力ケーブル2の外周を保護すると共に、碍管3からの絶縁流体30の漏れを抑制できる。
カバー部材6の上端側は上端固定部6Aで固定されている。またカバー部材6の下端側は下端固定部6Bで固定されている。上端固定部6Aと下端固定部6Bは、絶縁部材で構成されている。絶縁部材は、自己融着テープなどをカバー部材6の外周に巻回するなどして構成することができる。絶縁部材の材料としては、例えば、ポリ塩化ビニル、ブチルゴム、又はシリコーンゴムなどが挙げられる。カバー部材6の細径部60の外周には外周被覆部6Cが設けられている。外周被覆部6Cは、細径部60の下端から電界緩和部材5の下端にまで及んでいる。この外周被覆部6Cは、上端固定部6Aが絶縁油(絶縁流体30)によって膨潤することを抑制する。外周被覆部6Cの材質としては、膨潤し難い絶縁材料で構成される粘着テープが挙げられる。膨潤し難い絶縁材料としては、例えばポリテトラフルオロエチレンなどのフッ素樹脂が挙げられる。外周被覆部6Cの内方側に熱収縮チューブなどが配置されていても良い。これら上端固定部6A、下端固定部6B、及び外周被覆部6Cによって、カバー部材6が電力ケーブル2の所望の位置に固定される。
・シール部材
カバー部材6は、電力ケーブル2の外周に一体化されているので、熱による電力ケーブル2の伸縮に伴って電力ケーブル2と共に移動する。そのため、カバー部材6と、カバー部材6が挿通されるベース部4の貫通孔4hと、の間に所定の隙間が必要となる。その隙間を埋めるために、本例ではシール部材7が設けられている。シール部材7は、貫通孔4hの内周面に設けられる環状溝に嵌め込まれるOリングである。つまり、シール部材7は、貫通孔4hの内周面と、カバー部材6の太径部61の外周面との間に介在される。
Oリングは、ガスケット、又は平パッキンなどの偏平な断面を有するものよりも、本例のシール部材7として好ましい。本例の終端接続構造1では、シール部材7に対してシール部材7の軸方向に応力が作用し易い。Oリングは、Oリングの軸方向への応力に耐性を持つため、本例のシール部材7として好ましい。
≪突出部材≫
ここで、電力ケーブル2の電流値が高くなると、電力ケーブル2の導体20(図1)の発熱量が大きくなる。導体20の発熱量が大きくなると、電力ケーブル2の伸縮量も大きくなる。図1を用いて説明したように、電力ケーブル2の先端部から露出する導体20が導体固定部9に固定される。電力ケーブル2が伸びると、カバー部材6の太径部61が、ベース部4の貫通孔4hから抜ける方向に移動する。万が一、太径部61が貫通孔4hから抜けると、絶縁流体30が碍管3の外に漏れる。そこで本例では、カバー部材6の太径部61の外周に突出部材8を形成している。
突出部材8は、カバー部材6の太径部61の外周面における碍管3内に配置される部分に設けられる。突出部材8は、太径部61の径方向の外方に突出する。本例の突出部材8はカバー部材6に一体に形成されている。また、本例の突出部材8は、太径部61の周方向の全周に亘って設けられている環状フランジである。本例とは異なり、突出部材8は、太径部61の周方向の一部にのみ設けられていても良いし、当該周方向に断続的に設けられていても良い。
突出部材8の外径は、ベース部4の板状部40の貫通孔4hの内径よりも大きくなっている。そのため、この突出部材8によってカバー部材6が貫通孔4hから脱落することを防止できる。電力ケーブル2が伸びて、カバー部材6の太径部61が貫通孔4hから外れる方向に移動したとき、突出部材8の下面が板状部40の上面に当接するからである。
ここで、突出部材8が環状フランジであれば、突出部材8の機械的強度を高くできる。また、突出部材8がカバー部材6に一体となっていることで、突出部材8の機械的強度が高い。その結果、突出部材8が板状部40に当たっても突出部材8が損傷し難い。また、環状フランジの突出部材8の下面が、板状部40の上面における貫通孔4hの周囲を全周に亘って塞ぐので、碍管3からの絶縁流体30の漏れを抑制できる。
≪実施形態の効果≫
実施形態の終端接続構造1では、電界緩和部材5とは別個に、碍管3からの絶縁流体30の漏れを防止する封止構造(カバー部材6・シール部材7)を採用している。そのため、電力ケーブル2が伸縮しても、電力ケーブル2の外周に配置される電界緩和部材5には応力が作用しない。よって、電力ケーブル2の伸縮に伴って電界緩和部材5が大きく変形すること、及び変形によって電界緩和部材5が損傷することを抑制できる。
また、実施形態の終端接続構造1では、電力ケーブル2の伸び量が大きくなっても、カバー部材6がベース部4の貫通孔4hから抜けることがない。そのため、碍管3からの絶縁流体30の漏れを確実に防止することができる。
<実施形態2>
実施形態2では、カバー部材6と突出部材8とが別個の部材である終端接続構造1を図3に基づいて説明する。
本例の突出部材8は、カバー部材6の太径部61の外周に設けられる環状部材である。太径部61に対する突出部材8の固定は、適宜な固定機構80によって行われる。固定機構80を用いることで、カバー部材6の軸方向の所望の位置に突出部材8を配置して固定することができる。その結果、電力ケーブル2の伸縮量に応じた最適な位置に突出部材8を配置できる。
本例の固定機構80は、雄ネジ部81と雌ネジ部82とを備える。雄ネジ部81は、太径部61の外周面のうち、碍管3(図1)内に配置される部分に設けられる。一方、雌ネジ部82は、環状の突出部材8の内周面に設けられる。このような構成であれば、突出部材8を回転させるだけで、カバー部材6に対する突出部材8の位置を変化させられる。カバー部材6に対する突出部材8の位置が決まったら、ハンダなどで突出部材8をカバー部材6に固定すれば良い。
図3の例とは異なる固定機構80を採用することもできる。例えば、環状の突出部材8をカバー部材6に嵌め込んでハンダ付けすることが挙げられる。この場合、ハンダが固定機構80となる。その他、環状の突出部材8を径方向に貫通するネジ孔と、そのネジ孔に取り付けられるネジとで固定機構80を構成しても良い。この場合、カバー部材6の所望の位置に突出部材8を配置した後、ネジ留めによって突出部材8とカバー部材6とを固定できる。
1 超電導ケーブルの終端接続構造
10 導体引出棒
2 電力ケーブル
20 導体 21 絶縁層 22 外部半導電層 23 遮蔽層
24 遮水層 25 シース
3 碍管
30 絶縁流体 31 一端固定部 32 他端固定部
4 ベース部
40 板状部 42 支持碍子 4h 貫通孔 4s シール部材
5 電界緩和部材
50 半導電部 51 絶縁部
6 カバー部材
60 細径部 61 太径部
6A 上端固定部 6B 下端固定部 6C 外周被覆部
7 シール部材
8 突出部材
80 固定機構 81 雄ネジ部 82 雌ネジ部
9 導体固定部
90 板状部 91 キャップ部 9s シール部材

Claims (5)

  1. 導体及び外部半導電層を有する電力ケーブルと、
    前記電力ケーブルの先端側で前記導体と前記外部半導電層が段階的に露出された領域を覆う碍管と、
    前記碍管の一端に前記導体を固定する導体固定部と、
    前記電力ケーブルを挿通させる貫通孔を有し、前記碍管の他端側が固定されるベース部と、
    前記碍管の内部で前記外部半導電層の端部に配置され、前記端部の近傍における電界ストレスを緩和する筒状の電界緩和部材と、
    前記碍管内に封入される絶縁流体と、を備える電力ケーブルの終端接続構造であって、
    前記電力ケーブルの外周面における前記ベース部の前記貫通孔に対応する位置に設けられる筒状のカバー部材と、
    前記カバー部材の外周面と前記貫通孔の内周面との間を封止するシール部材と、
    前記カバー部材の外周面における前記碍管内に配置される部分から、前記カバー部材の径方向の外方に突出する突出部材と、を備える、
    電力ケーブルの終端接続構造。
  2. 前記突出部材と前記カバー部材とが一体物である請求項1に記載の電力ケーブルの終端接続構造。
  3. 前記突出部材と前記カバー部材とが別個の部材であり、
    前記カバー部材の所望の位置に前記突出部材を固定する固定機構を備える請求項1に記載の電力ケーブルの終端接続構造。
  4. 前記突出部材は、前記カバー部材の周方向の全周に亘って設けられている請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の電力ケーブルの終端接続構造。
  5. 前記シール部材はOリングである請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の電力ケーブルの終端接続構造。
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