以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための全図において同一部には原則として同一符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
(実施の形態1)
図1〜図29を用いて、本発明の実施の形態1の撮像装置及び表示装置について説明する。実施の形態1の撮像装置及び表示装置は、撮影時の撮影方向や画角が異なる複数の画像を関連付けた状態で表示する機能を有する。
[撮像表示システム]
図1は、実施の形態1の撮像装置及び表示装置を含んで構成されるシステムである撮像表示システムの構成を示す。図1の撮像表示システムは、実施の形態1の撮像装置1である第1撮像装置1A及び第2撮像装置1Bと、実施の形態1の表示装置2である第1表示装置2A及び第2表示装置2Bと、サーバ3とが、通信網4を介して接続されている。通信網4は、無線通信網やインターネットを含む。
撮像装置1は、少なくとも撮像機能及び表示機能を有する電子機器である。表示装置2は、少なくとも表示機能を有する電子機器である。撮影者であるユーザは、自身が所有するまたは使用権限を持つ電子機器として、第1撮像装置1A及び第2撮像装置1Bと、第1表示装置2A及び第2表示装置2Bと、を有する。例えば、第1撮像装置1Aはデジタルカメラであり、第2撮像装置1Bはスマートフォンであり、第1表示装置2Aはテレビであり、第2表示装置2BはノートPCである。
第1撮像装置1Aや第2撮像装置1Bは、少なくとも、自機器で撮像した画像の画像データを、自機器内の記憶手段に保持する機能を有する。また、第1撮像装置1Aや第2撮像装置1Bは、自機器で撮像した画像の画像データを、サーバ3へ送信してサーバ3の画像データDBに蓄積、登録する機能を有してもよい。また、第1撮像装置1Aや第2撮像装置1Bは、ユーザ操作に基づいて、自機器で撮像した画像の画像データを、第1表示装置2Aや第2表示装置2Bへ送信する機能を有してもよい。
第1表示装置2Aや第2表示装置2Bは、外部の機器である撮像装置1またはサーバ3等から、画像データを受信、入力し、自機器内の記憶手段に保持する機能を有する。例えば、第1表示装置2Aは、第1撮像装置1Aや第2表示装置2Bから、通信により画像データを受信する。例えば、第2表示装置2Bは、第1撮像装置1Aや第2撮像装置1Bから、通信により画像データを受信する。また、第1表示装置2Aや第2表示装置2Bは、画像データ表示部を有する。画像データ表示部は、画像データに基づいて表示画面に画像を表示する。また、例えば、第2表示装置2Bは、画像データ編集部を有する。画像データ編集部は、表示画面に対するユーザ操作に基づいて、画像データの情報や内容を編集する。
サーバ3は、例えば事業者が管理するサーバ装置であり、ユーザの機器から画像データを預かり、画像データDB内に蓄積する。これにより、画像データのバックアップや一元管理等を実現する。なお、サーバ3と画像データDBは別の機器で実装されてもよい。
[撮像装置]
図2は、撮像装置1の構成を示す。撮像装置1は、制御部101、記憶部102、撮像部103、表示装置104、操作入力部105、記録部106、記録媒体107、通信インタフェース部108、撮影方向計測部111、内部時計112、位置検出部113、センサ群114、マイク115、スピーカ116、インタフェース回路部131、信号処理部132、メモリ133等を備える。それらの各部は、バス等を介して相互に接続されており、制御部101の制御に基づいて高速に連携する。
制御部101は、撮像装置1の全体を制御する。制御部101は、プロセッサやROMやRAM等の制御回路を含む。制御部101は、制御回路の処理により実現される処理部として、撮像制御部11、表示制御部12、タッチ検出部13、設定部14、関連付け部15を有する。
制御部101は、動作モードに応じて、撮像部103等の各部を制御して、撮像や表示を実現する。動作モードは、撮像モード、再生表示モード等がある。制御部101は、動作モードや状態に応じて、信号処理部132やメモリ133経由で、撮像部103、表示装置104、記録部106等を制御する。
制御部101は、操作入力部105やタッチセンサ42を通じたユーザ入力操作に基づいて、撮像の撮影方向や画角等の設定を制御する。制御部101は、撮像部103を通じた画像の撮影に伴い、画像データ23と共にメタデータ22を作成し、メタデータ22及び画像データ23を含む画像ファイル24として、記憶部102に記憶、または記録部106の記録媒体107に記録する。また、制御部101は、画像ファイル24に関する管理情報21を作成して管理する。
記憶部102は、制御部101の制御に基づいて、複数の画像ファイル24、及び管理情報21を含む各種のデータや情報を記憶する。なお、記憶部102が制御部101内に統合された形態、記憶部102と記録部106が1つに統合された形態等でもよい。
撮像部103は、撮像制御部11からの制御に基づいて、画像を撮像する。撮像部103は、駆動部31、レンズ部32を含む。駆動部31は、駆動回路を含み、撮像制御部11からの駆動制御に基づいて、レンズ部32の撮像素子及びレンズを駆動する。レンズ部32は、電子ズームまたは光学ズームに対応したレンズを含む、複数のレンズによる光学系を含む。例えば、駆動部31は、フォーカスレンズの位置を制御して焦点距離を変えるフォーカシング動作を行う。レンズ部32のレンズは、交換不要で固定された、電子ズームに対応したズームレンズの方式でもよいし、着脱により交換可能である光学レンズの方式でもよい。
撮像部103は、CMOSやCCD等の撮像素子を含む。撮像素子の撮像面には、光電変換素子が2次元で配列されている。撮像部103は、レンズ部32を介して入射されて撮像素子の撮像面に結像された被写体の光学像を、光電変換して撮像信号に変換する。撮像部103には、アナログ信号をデジタル信号に変換するAD変換回路が内蔵されており、デジタル化された撮像信号を出力する。撮像部103では、位相差オートフォーカス用の画素を配置した撮像素子を用いて、オートフォーカスの高速化を図ってもよいし、メモリを内蔵して、撮像信号の入出力の高速化を図ってもよい。撮像部103の外部にAD変換回路等が設けられてもよい。撮像部103の撮像方式については限定しない。
表示装置104は、例えばタッチパネルであり、表示部41及びタッチセンサ42を含む。タッチパネルは、表示手段かつ操作入力手段である。表示部41は、表示ドライバを含み、ユーザに対して表示画面を表示する。表示部41は、例えば液晶表示部であるが、有機EL表示部等でもよい。表示部41の方式やタッチセンサ42の方式については限定しない。表示装置104は複数備えられてもよいし、タッチセンサ42を備えないものでもよい。実施の形態1では、主となる表示装置104であるタッチパネルに加え、後述するが撮影モニタ用の表示装置を有する。
タッチセンサ42は、表示部41の表示画面の領域に対応させて配置されており、表示画面に対するタッチ入力操作を受け付ける。タッチセンサ42は、例えば静電容量方式であり、指等の近接や接触による静電容量変化を電気信号として検出し、タッチ検出信号を制御部101のタッチ検出部13へ出力する。タッチパネルは、例えば液晶表示部にタッチセンサ42が内蔵されており、前面側にガラス保護カバーが配置され、背面側にバックライトが配置されている。なお、表示装置104は、一定時間の非使用状態等に基づいて自動的にバックライト消灯により非表示状態にされる制御がされてもよい。タッチパネルは感圧方式等でもよい。
タッチ検出部13は、タッチセンサ42から得られるタッチ検出信号に基づいて、表示画面でのタッチ有無やタッチ位置座標等を検出し、また、タップやスワイプやピンチ等の操作を検出する。ユーザは、タッチパネルの表示画面に対するタッチ入力操作により、撮像装置1に対する指示入力や、表示画面内で任意位置にフォーカスを合わせる操作等、各種の操作が可能である。
インタフェース回路部131は、動作モードに応じて、制御部101の制御に基づいて、制御部101からの駆動制御信号を、撮像部103へ転送する。また、インタフェース回路部131は、制御に基づいて、撮像部103からの撮像信号を、信号処理部132またはメモリ133へ出力する。なお、インタフェース回路部131に複数の撮像部103が接続される形態としてもよい。
信号処理部132は、画像音声信号処理回路、及び符号化復号化回路を含み、制御部101の制御に従い、画像信号処理、音声信号処理、符号化処理及び復号化処理、等の各種の信号処理を行う機能を有する。信号処理部132の信号処理は、撮像部103からの撮像信号に対する信号処理や、画像データ23に対する信号処理や、表示装置104に映像を表示する際の信号処理を含む。信号処理部132は、信号処理により、記録用あるいは表示用の映像信号を生成する。この映像信号は、画像データ23の静止画や動画を含む。
信号処理部132は、例えば、撮像信号に、フィルタリング、感度設定に応じた増幅、ホワイトバランス補正、等の信号処理を行う。信号処理部132は、画像データ23を画像ファイル24として記録媒体107に記録する際等には、元データに対して、そのための所定の形式の符号化処理を行う。この符号化は、データ圧縮を含む。信号処理部132は、記録媒体107から画像データ23を読み出す際等には、対応する復号化処理を行い、元データへ復元する。信号処理部132は、画像データ23に基づいて表示装置104に画像を再生表示する際には、そのための信号処理を行う。信号処理部132は、マイク115からの音声入力信号やスピーカ116への音声出力信号に対する音声信号処理を行う。
メモリ133は、信号処理部132の信号処理の際にバッファメモリとして使用され、各信号やデータが格納される。メモリ133は、例えばDRAMやフラッシュメモリ等により構成される。
操作入力部105は、ユーザによる入力操作を可能とする各種のハードウェアボタン等を含む。ユーザは、操作入力部105を通じて、指示入力可能であり、設定部14に対し画角関連情報等を設定可能である。
設定部14は、操作入力部105やタッチパネルを通じてユーザにより入力される設定を受け付けて、撮影や表示に係わる情報を設定する。設定部14には、撮影に係わる設定情報として、撮像部103のレンズに関する電子ズーム倍率、焦点距離、画角等が設定可能である。撮像制御部11は、設定部14の設定情報に基づいて、画角等を自動調整するように、撮像部103を駆動制御する。
記録部106は、記録再生回路等を含み、記録媒体107が着脱可能に設けられている。記録媒体107は、例えばSDカードである。記録部106は、制御部101の制御に基づいて、記憶部102またはメモリ133等の画像データ23を含む画像ファイル24を、記録媒体107に記録する。記録部106は、制御部101の制御に基づいて、記録媒体107から画像ファイル24を読み出して記憶部102またはメモリ133等に格納する。ユーザは、記録媒体107を取り外して持ち運びや交換が可能である。なお、画像ファイル24には、画像データ23と共に音声データが含まれてもよい。
通信インタフェース部108は、無線通信インタフェース部を含む。通信インタフェース部108は、制御部101の制御に基づいて、無線アクセスポイント等を介して通信網4に接続し、外部の装置との間で通信処理を行う。例えば、図1のように、撮像装置1は、通信網4を介してサーバ3または表示装置2または自機器以外の撮像装置1と通信し、自機器の画像ファイル24を送信する、あるいは外部の機器から画像ファイル24を受信する。その際、通信インタフェース部108は、画像ファイル24の通信データを転送する。通信インタフェース部108は、電話網通信機能、LAN通信機能、近距離通信機能等を備えていてもよい。
撮影方向計測部111は、電子コンパス、ジャイロセンサ、加速度センサ等のセンサを含み、それらを用いて撮像装置1の撮影方向を計測し、撮影方向の情報を制御部101へ出力する。撮影方向計測部111は、撮影方向として、方位角及び仰角を計測する。また、撮影方向計測部111は、撮像装置1の姿勢の検出に基づいて、撮像時の画像の回転角を検出する。画像の回転角は、水平方向及び鉛直方向に対する、画像の矩形の横線及び縦線の成す角度で表わされる。
内部時計112は、現在日時を計測する。これにより、制御部101は、撮影日時を得ることができる。位置検出部113は、GPS受信部を含み、衛星からの信号を用いて、撮像装置1の位置を検出する。位置検出部113は、位置情報として、{緯度,経度,標高(海抜高度)}を検出する。標高は省略でもよい。センサ群114は、他のセンサ群であり、例えば近接センサや照度センサが挙げられる。マイク115は音声入力機器であり、スピーカ116は音声出力機器である。
撮像制御部11は、撮像装置1の動作モードに応じて、撮像時に撮像部103等を制御して画像を撮像し、画像データ23を得る。撮像制御部11は、画像データ23を画像ファイル24として記憶部102等に格納する。撮像部103及び撮像制御部11は、広角画像及び狭角画像の両方の画像の撮像を可能とする機能を有する。撮像制御部11は、撮像部103の光学系に関するズーム制御を行う。ズーム制御は、電子ズームまたは光学ズームの制御である。撮像制御部11は、設定部14の画角関連情報等の設定情報に基づいて、撮像部103のレンズに関する電子ズーム倍率、焦点距離、画角等を把握及び調整する。
撮像部103において焦点距離等が異なる光学レンズに交換可能である場合、例えば、ユーザは、狭角画像を撮影する際には焦点距離が相対的に長い光学レンズに交換し、広角画像を撮影する際には焦点距離が相対的に短い光学レンズに交換する。ユーザが撮像部103のレンズを交換した場合、設定部14は、自動的にその交換を検出し、交換後のレンズの焦点距離等を検出してもよい。あるいは、交換後、ユーザが、設定部14に対して交換後のレンズの焦点距離等を入力設定してもよい。そして、撮像制御部11は、設定部14から更新後の設定情報を取得して焦点距離等を把握する。
表示制御部12は、表示装置104の表示部41等を制御して、表示部41の表示画面に画像や情報を表示する。表示制御部12は、管理情報21や画像ファイル24に基づいて、表示画面に、フォルダ情報や画像を表示する。表示制御部12は、ユーザに対するグラフィカルユーザインタフェースとなる各種の画面を提供する。表示制御部12は、再生表示モードに応じた画面の切り替えを制御する。表示制御部12は、メニュー画面や設定画面等も提供する。
関連付け部15は、撮像制御部11や表示制御部12と連携して、所定の関係を持つ複数の画像を関連付ける関連付け処理を行う。関連付け部15は、後述する関連付け方式に従い、撮像時または再生表示時等の所定のタイミング及び契機で、関連付け処理を行う。関連付け部15は、関連付け処理における第1処理として、記憶部102等の複数の画像データ23を対象として、関連付けのための判断を行う。この第1処理の判断では、後述する選択方式に従い、撮影場所等の条件に基づいて、関連付けの候補となる画像を選択する。関連付け部15は、第2処理として、候補となる複数の画像において、撮影方向及び画角の条件に基づいて、関連付ける第1画像及び第2画像を決定する。関連付け部15は、判断の結果、第1画像及び第2画像を関連付けるように、メタデータ22または管理情報21を作成する。
表示制御部12は、画像の再生表示の際、関連付け部15の判断結果、または、関連付け済みである画像ファイル24のメタデータ22または管理情報21の参照確認に基づいて、所定の関係を持つ第1画像及び第2画像を特定する。表示制御部12は、それらの第1画像及び第2画像を含む複数の画像を、表示画面内に関連付けた状態で表示する。
なお、撮像装置1の制御部101や信号処理部132等の各処理部や各機能のハードウェア構成としては、各処理部や各機能が個別のLSI等の回路で実装された形態でもよいし、1つの統合されたLSI等の回路で実装された形態でもよい。
[表示装置]
図3は、表示装置2の構成を示す。表示装置2は、撮像装置1に対して主に異なる構成としては、撮像部103及び撮像に係わる処理部を備えない。表示装置2の構成要素のうち撮像装置1の構成要素と同様のものについては説明を省略する。表示装置2は、制御部201、記憶部202、表示部204、操作入力部205、記録部206、記録媒体207、通信インタフェース部208、センサ群、マイク、スピーカ等を備える。それらの各部は、バス等を介して相互に接続されており、制御部201の制御に基づいて高速に連携する。
制御部201は、表示装置2の全体を制御する。制御部201は、制御回路の処理により実現される処理部として、表示制御部212、関連付け部215を有する。制御部201は、操作入力部205を通じたユーザ入力操作に基づいて、表示部204の表示画面での表示を制御する。
記憶部202は、制御部201の制御に基づいて、複数の画像ファイル24、及び管理情報21を含む各種のデータや情報を記憶する。画像ファイル24及び管理情報21は、自機器で作成したものでもよいし、外部の機器から取得したものでもよい。
表示部204は、表示ドライバを含み、ユーザに対して表示画面を表示する。表示部204はタッチパネルとしてもよい。
操作入力部205は、ユーザによる入力操作を可能とする各種のハードウェアボタン等を含む。操作入力部205は、リモコン及びリモコン受光部を備えてもよい。ユーザは、操作入力部205を通じて、指示入力やユーザ設定が可能である。
記録部206は、記録再生回路等を含み、記録媒体207が着脱可能に設けられている。記録部206は、制御部201の制御に基づいて、記憶部202の画像データ23を含む画像ファイル24を、記録媒体207に記録する。記録部206は、制御部201の制御に基づいて、記録媒体207から画像ファイル24を読み出して記憶部202に格納する。
通信インタフェース部208は、制御部201の制御に基づいて、通信網4に接続し、外部の装置との間で通信処理を行う。例えば、図1のように、表示装置2は、通信網4を介してサーバ3または撮像装置1または自機器以外の表示装置2と通信し、自機器の画像ファイル24を送信する、あるいは外部の機器から画像ファイル24を受信する。その際、通信インタフェース部208は、画像ファイル24の通信データを転送する。
表示制御部212は、表示部204等を制御して、表示部204の表示画面に画像や情報を表示する。表示制御部212は、画像ファイル24や管理情報21に基づいて、表示部204の表示画面に、フォルダ情報や画像を再生表示する。表示制御部212は、再生表示モードに応じた画面の切り替えを制御する。
関連付け部215は、表示制御部212と連携して、所定の関係を持つ複数の画像を関連付ける関連付け処理を行う。関連付け部215は、外部の機器から取得した画像ファイル24を対象に関連付け処理を行うこともできる。関連付け部215の関連付け処理は、関連付け部15の関連付け処理と同様である。
表示制御部212は、画像の再生表示の際、関連付け部215の判断結果、または、関連付け済みである画像ファイル24のメタデータ22または管理情報21の参照確認に基づいて、所定の関係を持つ第1画像及び第2画像を特定する。表示制御部212は、それらの第1画像及び第2画像を含む複数の画像を、表示画面内に関連付けた状態で表示する。
以下、主に撮像装置1を主体として説明するが、撮像に係わる機能や動作以外については、表示装置2を主体として同様に実現できる。
[撮像装置−外観]
図4は、撮像装置1の外観の構成例を示す。図4の左側には、撮像装置1の筐体400の背面から見た構成を示し、右側には筐体400の右側面から見た構成を示す。背面は表示部41の表示画面401が設けられた方の面とし、前面は撮像部103のレンズ402が設けられた方の面とする。
側面の構成において、筐体400の正面中心位置には、レンズ部32のレンズ402が配置されている。また、主要な筐体400に対して例えば上方に張り出す状態で電子ビューファインダ(EVF)403が設けられている。EVF403は表示装置104の1つである。
背面の構成において、前述のタッチパネルに対応する矩形の表示画面401が配置されており、情報表示やタッチ入力操作が可能となっている。また、EVF403は、表示画面404及び近接センサ405を有する。EVF403は、撮影の際にレンズ及び撮像素子を介して入力されている信号に基づいて、被写体の画像をモニタ画像として表示する。ユーザは、EVF403のモニタ画像を確認しながら撮影が可能である。表示画面404には、絞り値等の情報を重ね合わせて表示してもよい。近接センサ405は、物体の近接を検出する。近接センサ405は、静電容量方式、光学方式等がある。例えば、制御部101は、近接センサ405を通じて近接の有無の検出により、ユーザによるEVF403の使用有無を判断する。制御部101は、その判断に応じて、表示画面401での表示と、EVF403の表示画面404でのモニタ画像の表示とを自動的に切り替える。なお、EVF403に限らず、光学ファインダを搭載する形態でもよい。また、表示画面401にモニタ画像を表示するモードも設定可能である。
筐体400には、操作入力部105として、モード設定ダイヤル431、シャッターボタン432、十字キー433、再生表示モードボタン434、電源ボタン435、等が設けられている。十字キー433には、上下左右ボタンや中心ボタンを含み、表示画面401内の所望の位置の情報の選択、決定やキャンセル等の入力に用いることができる。表示画面401では、所定の入力操作に基づいて、メニュー表示も可能である。
モード設定ダイヤル431は、動作モードの設定に用いられる。シャッターボタン432は、撮影の際に押下される。再生表示モードボタン434は、表示画面401に再生表示する際に用いられ、再生表示モードの切り替えも可能である。電源ボタン435は、電源オン/オフ等に用いられる。ユーザは、表示画面401または表示画面404にモニタ画像を表示して、所望の位置にタッチしてフォーカスを合わせる等、各種の入力操作が可能である。
[撮像装置−動作モード]
撮像装置1の動作モードとして撮影モードの動作概要については以下である。ユーザが電源ボタン435を押して電源オン状態にすると、通常撮影モードが起動される。制御部101は、通常撮影モードに応じて、撮像部103等を駆動制御する。通常撮影モードでは、画像として静止画や動画の撮影が可能である。撮影時、制御部101は、撮像部103から所定の周期で撮像信号を読み出し、インタフェース回路部131を経て、信号処理部132で所定の信号処理を施し、表示用の形式の映像信号に変換する。制御部101は、その映像信号に基づいて、表示装置104のタッチパネルの表示画面401またはEVF403の表示画面404に、リアルタイムでモニタ画像を表示する。ユーザは、表示画面401または表示画面404のモニタ画像を確認しながら以下のように撮影を行う。
ユーザは、操作入力部105を通じて設定部14に撮影条件として画角関連情報等を設定する。静止画を撮影する場合、ユーザは、シャッターボタン432を押す。撮像制御部11は、シャッターボタン432の押下を検出し、設定されている撮影条件に従って、絞り値やシャッター速度やフォーカス等を決定する。シャッターボタン432は、例えば半押し、全押しの状態がある。撮像制御部11は、半押し状態の時にフォーカス等を設定し、全押し状態の時に撮像を開始するように制御する。
撮像部103によって撮像された静止画の撮像信号は、信号処理部132及びメモリ133を用いて、静止画用の所定の信号処理が施される。その際の符号化方式としては例えばJPEGを適用するが、他の方式としてMPEGや高画質のRAW形式等を適用してもよい。符号化された静止画データに対応する画像ファイル24は、例えば記録部106で記録媒体107に記録される。
動画を撮影する場合、ユーザは、動画撮影ボタンを押下して動画撮影を開始し、動画撮影ボタンを再度押下して動画撮影を停止する。動画の撮像信号は、動画用の所定の方式の信号処理が施される。その方式としては、例えばH264やH265等のMPEG、その他の形式が適用される。符号化された動画データは、同様に例えば記録媒体107に記録される。
再生表示モードの動作概要については以下である。制御部101は、再生表示モードボタン434により再生表示モードに設定されたことを検出すると、記録部106の記録媒体107から画像ファイル24を読み出して記憶部102に格納する。表示制御部12は、画像データ23から、信号処理部132を用いて、復号化処理により画像の元データを復元し、表示画面に画像等を表示するための映像データを生成する。表示制御部12は、映像データに基づいて表示装置104を制御し、表示画面に画像等を表示する。
[管理情報及び画像ファイル]
図5は、記憶部102の管理情報21及び画像ファイル24の構成例を示す。管理情報21は、画像ファイル管理情報と、関連付け管理情報とを含む。画像ファイル管理情報は、公知のファイルシステムにより管理する情報であり、例えばファイル名、更新日時、種類、サイズ等の情報を含む。関連付け管理情報は、複数の画像の関係を管理するために作成される特有の情報である。関連付け管理情報は、例えば、種別識別子、参照識別子、設定文字列を含む。
種別識別子は、画像ファイル24毎に、その画像の種別を識別するための識別子である。画像の種別は、例えば、広角画像と狭角画像との2つがある。参照識別子は、複数の画像間での関連付けの参照のための識別子である。参照識別子は、例えば、第1画像とそれに関連付けられる第2画像とがある場合に、第1画像に持つ参照識別子として、参照先の第2画像の画像ファイル24のファイル名である。また、第2画像に持つ参照識別子として、参照元の第1画像の画像ファイル24のファイル名である。参照識別子は、第1画像及び第2画像が属するグループの識別子を持たせてもよい。設定文字列は、ユーザ操作に基づいてユーザが任意に設定可能である文字列である。ユーザは、画像の編集及び管理作業の際に、画像に例えば撮影場所を表す文字列を設定可能である。なお、関連付け管理情報内に設定文字列を設けているが、メタデータ22内に設定文字列を設けてもよい。
画像ファイル24は、メタデータ22と、画像データ23とを含む。画像ファイル24のヘッダ部にメタデータ22を有し、ボディ部に画像データ23を有する。画像データ23は、静止画または動画のデータであり、記録用の場合には符号化データである。メタデータ22は、画像データ23に関する各種の属性値を含む情報を管理するデータであり、言い換えると、付属情報、属性情報である。メタデータ22は、情報項目として、撮影日時、撮影場所、機種、解像度、撮影方向、画角、画角関連情報、回転角、サムネイルを含む。
撮影日時は例えば年月日時分秒である。撮影場所は、位置情報または設定文字列を含む。位置情報は、位置検出部113により検出された位置座標{緯度,経度,標高}を含む。設定文字列は、ユーザにより設定された撮影場所を表す文字列である。機種は、撮像装置1の種類を一意に表す情報である。機種は、レンズ種類等を含んでもよい。解像度は、画像データ23の画像の解像度を表す。
撮影方向は、方位角(θとする)、仰角(φとする)を含む情報である。画角は、水平画角(Ahとする)、垂直画角(Avとする)を含む情報である。画角関連情報は、電子ズーム倍率(nとする)、焦点距離(fとする)、撮像素子の撮像面の寸法、等の情報である。焦点距離fは、35mm換算焦点距離である。寸法は{水平サイズsw,垂直サイズsh,対角サイズsd}とする。なお、メタデータ22において、画角項目と画角関連情報項目との一方のみを設ける形式としてもよい。
回転角は、言い換えると撮像時のレンズの光軸を軸とした回転であり、撮像時の画像の回転を表す角度である。例えば、図4のように撮像装置1を水平面に対して筐体400の横方向が一致する状態を基準とした角度や方向である。いわゆる横撮りの場合、その基準の状態に対応して回転角が0度に近い状態となる。画角の比として水平画角が垂直画角よりも大きい画像の場合には、横長の画像となる。いわゆる縦撮りの場合、その基準の状態に対して回転角が90度に近い状態となる。
サムネイルは、画像の元データに基づいた縮小画像である。サムネイルは、画像の解像度や種別等に応じて構成され、符号化有りまたは符号化無しで記録される。サムネイルが予め作成及び保持される場合には、再生表示の際に高速にサムネイルが表示可能である。サムネイルは、異なる解像度等で複数の種類のサムネイルが作成及び保持されてもよい。サムネイルは、省略でもよいし、メタデータ22とは別に管理されてもよい。表示制御部12は、再生表示の都度にサムネイルを作成して表示してもよい。
なお、メタデータ22は、所定の形式、例えばExif(Exchangeable image file format)に基づいて拡張した形式であるが、これに限定しない。Exifは、デジタルカメラの写真用の形式である。Exifでは、機種や撮影条件情報を、メタデータとして画像データに埋め込む。画像表示や画像編集のソフトウェアは、このメタデータを参照でき、また、ユーザはメタデータの情報を編集可能である。従来のExifの画像ファイルのメタデータには、画角等の情報は含まれていない。実施の形態1では、拡張した形式として、メタデータ22の中に、特有の情報項目として、画角、画角関連情報等の項目を設けている。
メタデータ22は、画像ファイル24のヘッダ部として作成及び管理されているが、画像データファイルとは別に、メタデータファイルとして作成及び管理されてもよい。また、メタデータ22を用いて特有の情報を管理する形態に限らず、管理情報21の中で同様の情報をまとめて管理する形態としてもよい。なお、動画の場合、メタデータ22等の各種情報については、例えば所定の時間間隔の画像フレーム毎に記述されてもよい。その時間間隔は一定でもよいし、画角等に変化があった時のみとしてもよい。
[複数の画像の関係の管理]
図6は、複数の画像の関係に関する関連付け管理について示す。制御部101は、例えば、図5の管理情報21のうちの関連付け管理情報において、図6のような関係を管理する。説明上、基準側画像を第1画像とし、第1画像に対して関係を持つ参照側画像を第2画像とする。図6の例では、第1画像として、画像G1,G2,G3,G4等を有する。第1画像が広角画像の場合もあるし狭角画像の場合もある。第2画像が広角画像の場合もあるし、狭角画像の場合もある。
画像G1は、種別が狭角である狭角画像であり、方位角θ1、仰角φ1、水平画角Ah1、垂直画角Av1等を持つ。画像G1に関連付けられている第2画像として、画像g11,g12,g13を有する。画像g11,g12,g13は、種別が狭角である狭角画像である。例えば画像g11は、方位角θ11、仰角φ11、水平画角Ah11、垂直画角Av11等を持つ。これらの画像G1及び画像g11,g12,g13は、所定の関係を持つ複数の画像として関連付けられている。これらの画像は、同じグループ、例えば第1グループに属する画像群として関連付けられている。
画像G2は、種別が広角である広角画像であり、方位角θ2、仰角φ2、水平画角Ah2、垂直画角Av2等を持つ。画像G2に関連付けられている第2画像として、画像g21,g22,g23を有する。画像g21,g22,g23は狭角画像である。例えば画像g21は、方位角θ21、仰角φ21、水平画角Ah21、垂直画角Av21等を持つ。これらの画像は、第2グループに属する。
画像G3は、狭角画像であり、方位角θ3、仰角φ3、水平画角Ah3、垂直画角Av3等を持つ。画像G3に関連付けられている第2画像として、画像g31,g32を有する。画像g31は広角画像、画像g32は狭角画像である。これらの画像は、第3グループに属する。
画像G4は、広角画像であり、方位角θ4、仰角φ4、水平画角Ah4、垂直画角Av4等を持つ。画像G4に関連付けられている第2画像として、画像g41,g42を有する。画像g41は広角画像、画像g42は狭角画像である。これらの画像は、第4グループに属する。
なお、例えば画像g11を基準側の第1画像としてみた場合、画像G1の方が参照側の第2画像となる。また、例えば画像g11を基準側の第1画像として、その画像g11に対して更に他の画像が第2画像として関連付けられている場合もある。
関連付け情報の例としては、第1画像の画像ファイルに持たせる参照識別子として、各第2画像の画像ファイル名を有する。また、各第2画像の画像ファイルに持たせる参照識別子として、第1画像の画像ファイル名を有する。また、関連付けられる各画像に持つ参照識別子として、グループ識別子を有する。これらにより、関係を持つ画像間で相互に参照可能である。
なお、1つの表示モードとして、表示画面に、図6のような複数の画像の関係を表す情報を表示してもよい。その際、図6のように第1画像と第2画像とをツリー構造で表示してもよいし、図示しないが第1画像のノードの周りに第2画像のノードをリンク線で接続した状態で表示してもよい。
実施の形態1では、画像の種別として、画角に関する広角と狭角とを区別する。撮像装置1は、閾値に基づいて画角を絶対値で区別する。画角に関する閾値が設定されている。制御部101は、撮像した画像の画角が、閾値の画角以上である場合には、種別として広角画像とし、閾値の画角未満である場合には狭角画像とする。これに限らず、画角の種別は、3種類以上を設けてもよい。
[画像の撮影方向及び画角]
図7は、複数の画像の具体例として、広角画像及び狭角画像に関する撮影方向や画角の関係について、概念を簡易的に示す。図7では、特に方位角及び水平画角について示す。本例では、画像6a、画像6b、画像6c、画像6dを有する。画像6a,6b,6cは狭角画像、画像6dは広角画像である。これらの画像は、ユーザにより撮像装置1を用いて同じ場所である撮影地点である点P0で撮影された画像とする。各画像は、例えば画像6d、画像6a、画像6b、画像6cの順で近い日時に撮影されたとする。各画像の撮影日時は、例えば、画像6dが2016年1月5日13時10分0秒、画像6aが同日13時11分30秒、画像6bが同日13時14分40秒、画像6cが同日13時15分50秒である。
画像6aは、方位角θaで示す撮影方向7a、水平画角Ahaに対応する撮影範囲701を有する。画像6bは、方位角θbで示す撮影方向7b、水平画角Ahbに対応する撮影範囲702を有する。画像6cは、方位角θcで示す撮影方向7c、水平画角Ahcに対応する撮影範囲703を有する。画像6dは、撮影方向が画像6aの撮影方向7aと同じであり、水平画角Ahdに対応する撮影範囲704を有する。図7では、画像の撮影方向のうち、方位角θで規定される撮影方向を、一点鎖線で示している。
点P0は、特に撮像部103のレンズ402の中心点を示す。球面600は、全天球の球面を示し、無限遠点を捨象した仮想的な球面である。球面600は、特に、方位角θ及びX−Y平面に対応する円周の部分を示す。Nは北向き、Eは東向き、Sは南向き、Wは西向きを示す。X方向が東向き、Y方向が北向きに対応しており、Z方向は天頂方向に対応している。方位角θは、Nを基準の0°として、時計回りを正方向として、Eが+90°、Sが+180°、Wが+270°(−90°)として示す。
球面600上の円弧で示す撮影範囲701は、画像6aのうちの水平画角Ahaに対応する部分を示し、点P0から見た球面600に投影される領域に相当する。本例では、球面600上、画像に写される風景として、山611や空、塔612やビル613等がある場合を簡易的に示す。画像6bは塔612を撮影した例、画像6cはビル613を撮影した例である。
各画像の方位角θ、仰角φ、水平画角Ah、垂直画角Avの値の具体例は以下である。画像6aの方位角θa、仰角φa、水平画角Aha、垂直画角Avaとし、画像6bの方位角θb、仰角φb、水平画角Ahb、垂直画角Avbとし、画像6cの方位角θc、仰角φc、水平画角Ahc、垂直画角Avcとする。また、画像6dの方位角θd=θa、仰角φd=φa、水平画角Ahd、垂直画角Avdとする。
θa=+10°, φa=0°, Aha=21°, Ava=14°
θb=+45°, φb=0°, Ahb=21°, Avb=14°
θc=−20°, φc=−10°, Ahc=21°, Avc=14°
θd=+10°, φd=0°, Ahd=120°, Avd=80°
図8は、図7と同様に、特に仰角φ及び垂直画角Avについて示す説明図である。図8では、別の画像6eである狭角画像の例で示す。図8では、X方向が水平方向、Z方向が鉛直方向に対応している。Z方向における正方向が頭、天頂方向に対応し、負方向が足元の方向に対応する。仰角φは、水平方向を基準として0°とし、Z方向の天頂方向では+90°、足元の方向では−90°とする。画像6eの方位角θe、仰角φe、水平画角Ave、垂直画角Aheとする。画像6eの垂直画角Aveに対応する撮影範囲705を示す。画像6eの撮影方向7eは、仰角φeに対応する部分を示す。
[画角及び画角関連情報]
図9は、画角及び画角関連情報について簡易的に示す。また、図9では、設定部14に設定情報として画角及び画角関連情報が記憶される場合を示す。画像の画角として{水平画角Ah,垂直画角Av}を示す。また、画像における水平画角Ahに対応する水平サイズSh、及び垂直画角Avに対応する垂直サイズSvを示す。水平サイズShは、画像フレーム内水平方向における右端から左端までのサイズである。垂直サイズSvは、画像フレーム内垂直方向における上端から下端までのサイズである。なお、実施の形態1では、水平画角Ah及び垂直画角Avを用いるが、これに限らず、対角画角Adを含め、少なくとも1つの画角を用いればよい。
画角関連情報として、光学ズームを考慮したレンズの焦点距離fと、電子ズーム倍率nと、撮像素子の撮像面の寸法{水平サイズsw,垂直サイズsh,対角サイズsd}とを用いる。寸法の代わりに、機種を用いてもよい。焦点距離fは、35mm換算焦点距離である。
画角は、画角関連情報を用いて、関係式に基づいて計算して得ることも可能である。制御部101は、画角を計算するのに十分な画角関連情報がある場合、画角関連情報から画角を計算して求めてもよい。画角は、例えば撮像素子の寸法と、焦点距離fと、電子ズーム倍率nとを用いて計算可能である。例えば35mm換算焦点距離あるいは撮像素子の寸法等の情報を用いて、逆正接(arctan)として一意に決まる関係式から画角が計算できる。
画角関連情報から画角を計算する場合には以下である。撮像制御部11は、画像に関する画角関連情報を参照する。撮像制御部11は、画角関連情報を、前述の設定部14の設定情報、あるいはメタデータ22または管理情報21に記述されている情報から把握可能である。画角{水平画角Ah,垂直画角Av,対角画角Ad}は、例えば以下の式から計算可能である。
Ah=2×arctan(sw/(2×n×f)) ・・・(1)
Av=2×arctan(sh/(2×n×f)) ・・・(2)
Ad=2×arctan(sd/(2×n×f)) ・・・(3)
例えば、電子ズーム倍率n、焦点距離f、寸法{水平サイズsw,垂直サイズsh}が与えられると、水平画角Ah1及び垂直画角Av1が決まる。制御部101は、その画角の情報を、メタデータ22の画角項目、または管理情報21内に記述する。また、画角関連情報から画角が計算可能であるため、撮像装置1は、メタデータ22等の1つとして、上記画角を保存する代わりに、上記画角関連情報を保存してもよい。また、機種から画角関連情報の撮像素子の寸法等が把握可能であるため、撮像装置1は、メタデータ22等の1つとして、撮像素子の寸法等の代わりに、機種を保存してもよい。例えば、撮像装置1は、予め、機種と画角関連情報との対応関係を表す情報を保持している。あるいは、撮像装置1は、通信により、外部の装置から、その対応関係を表す情報を参照可能である。撮像装置1は、その情報に基づいて、機種から画角関連情報を得ることができる。
撮像装置1は、画像を撮像した際、撮影日時、撮影方向{方位角θ,仰角φ}、画角{水平画角Ah,垂直画角Av}等を含む情報を作成する。撮像制御部11は、内部時計112により撮影日時を得る。撮像制御部11は、位置検出部113により位置情報{緯度,経度,標高}を得る。撮像制御部11は、撮影方向計測部111により撮影方向{方位角θ及び仰角φ}を得る。撮像制御部11は、設定部14の設定情報または計算により、画角{水平画角Ah,垂直画角Av}を得る。そして、撮像装置1は、それらの情報を、図5のメタデータ22の対応する項目に記述し、画像データ23と共に、画像ファイル24として作成する。
[表示画面−表示モード]
図10は、表示部41の表示画面401の表示モード及びその遷移について示す。撮像装置1は、再生表示モードである表示モードとして、少なくとも、第1表示モード、第2表示モード、第3表示モードを有する。撮像装置1は、例えば、最初は第1表示モードで表示し、ユーザ操作に基づいて、表示モードを切り替える。
撮像装置1は、後述するが、撮影後または再生表示の際に、画像の撮影場所や撮影日時等の判断や、撮影方向及び画角等の判断に基づいて、複数の画像の関連付けを行い、複数の画像にグループを設定し、関連付け管理情報を作成する。撮像装置1は、画像の再生表示の際、メタデータ22(少なくとも撮影方向情報)や関連付け管理情報に基づいて、関係を持つ同じグループの複数の画像を、以下のように表示画面401内に関連付けた状態で表示する。
[第1表示モード−第1画面]
第1表示モードは、全画像の情報に関する一覧表示を行うモードであり、フォルダ画面を表示するモードである。第1表示モードの第1画面では、フォルダの複数の画像の情報を、例えばファイル名や日時等をキーとした順序で一覧表示する。本例では、複数の画像として画像j1,j2,j3等の情報を、上から順に並べて表示している。各画像の行では、画像のアイコンまたはサムネイル、ファイル名、撮影日時、種別、その他の情報を表示している。本例では画像j1,j2,j3の種別が狭角である。その他の情報としては、撮影方向{方位角θ,仰角φ}や画角{水平画角Ah,垂直画角Av}等の属性値を表示してもよい。ユーザは、第1画面に表示しきれない情報については、スクロール等させて表示可能である。第1画面は、このようなフォルダ画面に限らず、公知の各種の方式が可能である。例えば、複数の画像のサムネイルを所定方向または縦横等の2次元状に並列配置して表示する画面等が可能である。
第1画面で、ユーザにより所望の第1画像、例えば画像j1が選択操作される。画像j1は図6の画像G1や、図7の画像6aに相当するとする。撮像装置1は、選択された第1画像に関連付けられる第2画像が存在する場合、第2表示モードの第2画面へ遷移させる。画像j1には、例えば画像j2,j3等が関連付けられるとする。画像j2,j3等は、図6の画像g11,g12や、図7の画像6b,6cに相当するとする。画像j1〜j3の関係は、図6の第1グループに相当するとする。
[第2表示モード−第2画面(1)−サムネイル、第1グループ]
第2表示モードは、複数の画像における関連付け表示を行う特有のモードである。表示制御部12は、画像ファイル24及び管理情報21に基づいて、第2画面を表示する。第2表示モードの第2画面では、まず全体的に所定の背景領域50が設けられている。背景領域50は、黒色領域等であり、ユーザ設定可能である。背景領域50は、表示画面401の縦横のサイズ以上のサイズを持ち、複数の画像の画角範囲を包含する十分な大きさを持つ。
表示制御部12は、表示画面401内の背景領域50上に、関係を持つ複数の画像を関連付けた状態で表示する。表示画面401及び背景領域50の中心点を点p0とする。背景領域50上の点p0には、選択された第1画像である画像j1を表す図形61が表示される。図形61の中心点p1が点p0に配置される。実施の形態1では、第1画像の図形61はサムネイルである。背景領域50上、画像j1の図形61の周りには、関係を持つ第2画像を表す図形として、画像j2を表す図形62、画像j3を表す図形63が表示されている。図形62の中心点p2、図形63の中心点p3を示す。第2画像の図形62や図形63は、例えばサムネイルである。第2画像の図形62等の表示位置は、第1画像の図形61の表示位置に対し、撮影方向及び画角の関係に応じて決められている。また、各サムネイルの表示サイズは、画角に対応したサイズに決定されている。
第2画面では、ユーザ操作に従い、スクロールや拡大縮小等の動作によって表示状態を変更できる。例えば、第2画面内のスワイプ等の操作により、背景領域50に対応した範囲でのスクロールや拡大縮小ができる。表示状態の変更の際には、複数の画像の位置関係等が維持される。
第2画面でユーザにより所望の第1画像または第2画像の図形が選択操作される。選択操作は、例えば図形のタップ等である。その場合、撮像装置1は、選択された画像を表示する第3表示モードの第3画面へ遷移させる。本例では第2画像である画像j2の図形62が選択された場合を示す。また、第2画面で、第1表示モードへ戻るための所定の操作が行われた場合、撮像装置1は、第1表示モードの第1画面へ戻す。所定の操作は、例えば、第1表示モード指定入力、戻るボタン押下、背景領域50のタップ等である。
このように、第2画面では、関係を持つ複数の画像が、サムネイルの状態で、相互の位置関係、撮影方向や画角等を含む関係が一目瞭然なように表示される。ユーザは、複数の画像の関係を直感的に把握でき、第1画像から第2画像を容易に参照できる。なお、説明上図示している中心点や中心線等については非表示とするが、それらを閲覧補助情報として画面内に表示してもよい。
[第3表示モード−第3画面]
第3表示モードは、指定された単一の画像である狭角画像または広角画像に関する詳細表示を行うモードである。本例では、第3画面で狭角画像である画像j2を全体に拡大表示する例を示している。単一の広角画像の表示も同様に可能である。最初、表示画面401の中心の点p0に、対象画像である画像j2の撮影方向(θ,φ)に対応する中心点p2が配置された状態で表示される。表示制御部12は、表示画面401内に画像の全体が表示できない場合には、画像の一部、即ち画角の一部の状態で表示してもよいし、縮小して全体が収まる状態として表示してもよい。第3画面で、ユーザ操作に従い、スクロールや拡大縮小等により表示状態を変更できる。広角画像の表示の場合、広角画像の全体が表示しきれない場合には、最初に広角画像の撮影方向を点p0に合わせて広角画像の一部が表示され、その後、スクロール等に応じて表示状態が変更される。同様に、第2画面で第1画像である画像j1の図形61が選択された場合、撮像装置1は、第3画面で画像j1のみを詳細表示する。
第3画面で、所定の操作、例えば第2表示モード指定入力、戻るボタン押下、画像領域のタップ等がされた場合、撮像装置1は、第2表示モードの第2画面に戻す。なお、第2表示モードから第3表示モードへの遷移に限らず可能である。第1表示モードから所定の操作により第2表示モードを経由せずに直接的に第3表示モードに遷移させる動作モードも可能であり、ユーザ設定等に応じて動作モードを選択可能である。
[第2表示モード−第2画面(2)−マーク]
図11は、変形例として、第2表示モードの第2画面の別の表示例を示す。この第2画面では、第1画像の図形61は同じくサムネイルとし、第2画像を表す図形として、所定のマークとしている。マークは、特に吹き出し形状の場合を示す。マークは、ユーザ設定に基づいて可変である。例えば、中心点p2には画像j2を表すマーク72、中心点p3には画像j3を表すマーク73が表示されている。ユーザがマークを選択操作すると、そのマークに対応する画像が、第3表示モードの第3画面で表示される。あるいは、マークの選択操作に応じて、その位置にサムネイル等を表示するようにしてもよい。各マークの表示位置は、画像の撮影方向(方位角θ,仰角φ)に応じて決定されている。このようにマークを表示する形態では、画面表示内容がシンプルになる。
[第2表示モード−第2画面(3)−透過枠]
図12は、変形例として、第2表示モードの第2画面の別の表示例を示す。この第2画面では、第1画像の図形61は同じくサムネイルとし、第2画像を表す図形として、透過枠としている。透過枠は、矩形の四辺が線及び色で表示され、その内部は透過領域となっており、背景領域50の部分がそのまま表示される。例えば、中心点p2には画像j2を表す透過枠82、中心点p3には画像j3を表す透過枠83が表示されている。ユーザが透過枠を選択操作すると、その透過枠に対応する画像が、第3表示モードの第3画面で表示される。あるいは、透過枠の選択操作に応じて、その位置にサムネイル等を表示するようにしてもよい。透過枠の表示位置は、画像の撮影方向に応じて決定されており、透過枠の表示サイズは、画像の画角に対応させて決定されている。
第2画面で拡大縮小等がされる場合、表示制御部12は、変更後の表示状態に対応させるように、サムネイルや透過枠の表示サイズを更新する。このようにサムネイルや透過枠を表示する形態では、複数の画像における画角の関係が把握しやすい。
また、図12では、第2画像の回転角に関する例を、点p4にある狭角画像を表す透過枠84で示している。この狭角画像は、回転角として、x方向に対する角度αを有する。
また、表示制御部12は、第2画面内で、第2画像の図形に対する所定の操作、例えばダブルタップ等に応じて、その第2画像が新たな第1画像として表示画面401の中央に来るように表示状態を切り替えてもよいし、それと共に新たな第2画像を参照して表示するようにしてもよい。
[第2表示モード−第2画面(4)−第2グループ]
図13は、第2画面の別の表示例として、他の複数の画像の場合を示す。本例では、第1画面で選択された第1画像である画像j5が広角画像である。第1画像に関連付けられている第2画像として、画像j6,j7を有し、狭角画像である。本例の複数の画像の関係は、図6の第2グループに相当する。
背景領域50上の中心の点p0に、画像j5の撮影方向に対応する中心点p5が配置されるようにして、画像j5を表す図形65であるサムネイルが表示されている。図形65のサムネイルの表示サイズは、その広角画像の画角に応じて決定されている。本例では、表示画面401及び背景領域50内に、図形65のサムネイルの全体が収まる場合を示している。図形65のサムネイルの全体が収まらない場合、広角画像の一部の画角に対応する、サムネイルの一部が表示される。スクロール等に応じて、図形65のサムネイルの全体が表示可能である。
図形65上、中心点p6には画像j6を表す図形である透過枠86が重なるように表示されており、中心点p7には画像j7を表す図形である透過枠87が重なるように表示されている。このように、第1画像が広角、第2画像が狭角の場合にも、第2画面でそれらの複数の画像の関係を把握できる。
[第2表示モード−第2画面(5)−第3グループ]
図14は、第2画面の別の表示例として、他の画像の場合を示す。本例では、第1画面で選択された第1画像である画像j1が狭角画像である。第1画像に関連付けられている第2画像として、画像j8,j9を有し、画像j8は広角画像である。本例の複数の画像の関係は、図6の第3グループに相当する。
背景領域50上の中心の点p0に、画像j1を表す図形61であるサムネイルが表示されている。背景領域50上、中心点p8には画像j8を表す図形である透過枠88が表示されている。中心点p9には画像j9を表す図形である透過枠89が表示されている。本例では、画像j1のサムネイルの外側に、画像j8の透過枠88が広がっている。画像j8の透過枠88は、表示画面401内に収まらず、一部が背景領域50上に表示されている場合を示す。スクロール等に応じて、透過枠88の他の一部が表示可能である。このように、第1画像が狭角、第2画像が広角の場合にも、第2画面でそれらの複数の画像の関係を把握できる。
[第2表示モード−第2画面(6)−第4グループ]
図15は、第2画面の別の表示例として、他の画像の場合を示す。本例では、第1画面で選択された第1画像である画像j5が広角画像である。第1画像に関連付けられている第2画像として、画像j8,j9を有し、画像j8は広角画像である。本例の複数の画像の関係は、図6の第4グループに相当する。
背景領域50上の中心の点p0に、画像j5を表す図形65であるサムネイルが表示されている。背景領域50上、中心点p8には画像j8を表す図形である透過枠88が表示されている。本例では、画像j5のサムネイルと画像j8の透過枠88とが部分的に重なっている。画像j8の透過枠88は、表示画面401内に収まらず、一部が背景領域50上に表示されている場合を示す。このように、第1画像、第2画像が共に広角の場合にも、第2画面でそれらの複数の画像の関係を把握できる。
[第2表示モード−第2画面(7)−スクロール]
図16は、第2表示モードの第2画面の別の表示例として、スクロール例を示す。この第2画面では、背景領域50は、方位角θ及び水平画角Ahとして360°の範囲に対応したx方向の幅を有する。表示画面401内には、背景領域50の一部の画角範囲に対応する部分が表示され、x方向のスクロール等により表示状態の変更が可能である。背景領域50上には、複数の画像が、撮影方向及び画角に応じた位置に配置されている。最初、第1画像の図形61が点p0に配置されて表示される。図16の背景領域50の右端はθ=180°、左端は−180°に対応しており、左右端は表示がループするようにつながっていてもよい。表示画面401bは、x方向のスクロール後の例を示す。これにより、表示画面401bでは、背景領域50の一部に含まれている画像の図形、例えば図形161等が表示される。
[第2表示モード−第2画面(8)−拡大縮小]
図17は、第2表示モードの第2画面の別の表示例として、拡大縮小例を示す。図17の上側は拡大前の状態、下側は拡大後の状態を示す。上側の第2画面において、背景領域50上、中心の点p0に、第1画像である画像r1の図形1701としてサムネイルが表示されている。第1画像に関連付けられる第2画像として、例えば画像r2,r3,r4がある。画像r2は、画像r1と撮影方向が同じである広角画像であり、点p0に図形1702として透過枠が配置されている。画像r3は、画像r1と撮影方向が近い狭角画像であり、中心点pr3に図形1703が配置されている。第1画像のサムネイルに対して画像r3が重なる部分が大きくなるので、画像r3の図形1703を透過枠としている。中心点pr4には、画像r4の図形1704として透過枠が配置されている。各図形の表示サイズは、画角及び拡大縮小率に基づいて決定されている。
上記状態から、ユーザのピンチ等の操作に応じて、所望の部分が拡大表示される。拡大する部分を枠1700で示す。下側の第2画面において、枠1700の部分が表示画面401の全体に表示されている。各画像は、画角等の関係が維持されたまま拡大表示されている。画像r1の図形1701は、拡大により、サムネイルではなく拡大画像1701bとして表示されている。拡大画像1701bは、画像r1の元の画像データ23またはサムネイルに基づいて生成され、高精細表示の場合には元の画像データ23を用いて生成される。
[第2表示モード−第2画面(9)−全天球背景]
図18は、実施の形態1の第2表示モードの第2画面の別の表示例を示す。この第2画面では、表示画面401内に、背景領域50として、矩形ではなく、半天球の球面に対応する円形の領域が設けられている。第2画面の円形の背景領域50内に、関係を持つ複数の画像が表示される。関係を持つ複数の画像の例として、画像J1〜J5を有する。背景領域50の円形の中心点を点Oとする。点Oには、最初、第1画像、例えば画像J1を表す図形601としてサムネイルが表示される。点Oは、第1画像の撮影方向(方位角θ,仰角φ)に対応する点である。背景領域50の半天球の球面における任意の位置の点を、(方位角θ,仰角φ)で表すことができる。本例では、点Oが(θ=0°,φ=0°)の場合を示す。また、背景領域50の円形の上端、下端、左端、右端には、閲覧補助のための方位情報を表示しているが、省略してもよい。本例では、方位情報として、球面内の視点方向に応じて変わる方位角度を表示している。上端の点は(0°,90°)、下端の点は(0°,−90°)、右端の点は(90°,0°)、左端の点は(0°,−90°)に対応する。
撮像装置1は、関係を持つ複数の画像における各画像について、撮影方向及び画角等の情報に基づいて、撮影位置から視点方向に応じて背景領域50の球面に投影した投影画像領域を、その画像を表す図形として生成する。本例では、画像J1に関連付けられる第2画像として画像J2〜J5を有し、各第2画像を表す図形602〜605を示す。図形602〜605は、例えばサムネイルであるが、前述の透過枠やマーク等にしてもよい。
ユーザは、第2画面での操作に応じて、任意の視点方向から全天球の球面を見ることができる。撮像装置1は、その視点変更の操作に応じて、公知の画像処理により、背景領域50の半天球内の複数の画像の表示状態をリアルタイムに変更する。視点変更の操作は、背景領域50内のスワイプ等によるスクロールとしてもよいし、背景領域50外にある上下左右のスクロールボタン操作や同様のハードウェアボタン操作等としてもよい。また、ピンチ等の操作に応じて背景領域50の画像の拡大縮小も可能である。この第2画面で、ユーザは、背景領域50の全天球の球面を所望の視線方向でみた状態で、複数の画像の関係を閲覧できる。
表示画面401の左上には、現在の表示モードが第2表示モードであることや、中心の第1画像が画像J1であることを示す情報が表示されている。表示画面401の左下には、関連画像である第2画像の表示を切り替える項目が設けられている。この項目のオン状態では図示するように第1画像及び第2画像を表示し、オフ状態では第2画像を非表示として第1画像のみを表示する。表示画面401の右下には、戻るボタンや表示モード切り替えボタンが設けられている。戻るボタンにより第1画面の元の状態へ戻ることができ、表示モード切り替えボタンにより表示モードを選択して遷移することができる。この第2画面でも、単一画像の選択操作に応じて第3表示モードの第3画面で詳細表示可能であり、第3画面での所定の操作に応じて第2画面の元の状態に戻ることができる。
画像J1〜J5の撮影方向及び画角の具体例は以下である。画像J1は、(θ,φ)=(0°,0°)、{水平画角Ah,垂直画角Av}={74°,53°}である。同様に、画像J2は(0°,40°)、{14°,7°}である。画像J3は(45°,0°)、{54°,38°}である。画像J4は(340°,−30°)、{27°,40°}である。画像J5は(310°,20°)、{17°,11°}である。画像J1は、図7の北向き、図8の水平向きで撮影した画像であり、35mm換算で24mm相当の焦点距離fで、横撮り(回転角=0°)をした画像である。画像J4は、縦撮り(回転角=90°)をした画像である。
背景領域50上に表示される各画像のサムネイルや透過枠の表示サイズは、その画像の画角情報に基づいて、画角に比例した大きさ等、所定の関係式に基づいて決定される。但し、焦点距離が大きくなり画角が小さくなると、サムネイルのサイズも小さくなる。そのため、サムネイル等の表示サイズには予め最小値を設定しておき、表示サイズをその最小値以上となるように決定してもよい。
なお、背景領域50の半球面に表示される投影画像の図形は、正確には矩形ではなく、半径方向に応じて歪みを持つ図形、即ち円周方向の円弧を持つ図形となる。本例では投影画像の図形を簡易的に矩形で図示している。投影画像の図形は、本例のように矩形の表示としてもよいし、正確に歪みを持つ図形の表示としてもよい。歪みを持つ図形の表示とする場合の処理方法は以下である。表示制御部12は、背景領域50の半球面に表示する図形の生成の際に、対象画像の画像データ23またはメタデータ22内のサムネイルをメモリ133に読み出す。表示制御部12は、その画像データまたはサムネイルに基づいて、信号処理部132を用いて、公知の画像処理により、半球面への投影画像を生成する。表示制御部12は、その投影画像またはその外枠線に対応した透過枠を表示する。投影画像の図形を簡易的に矩形の表示とする場合の処理方法は以下である。表示制御部12は、上記投影画像の生成処理を省略し、背景領域50の半球面に画像の図形を表示するための中心点の位置座標を、その画像の撮影方向(θ,φ)に基づいて算出する。表示制御部12は、算出した中心点に、その画像のサムネイルまたは透過枠を張り付け表示する。
図19は、上記円形の背景領域50を持つ第2画面の別の表示例として、視点方向を天頂方向とした場合の表示状態を示す。関係を持つ複数の画像の例として、画像K1,K2,K3を有する。例えば、画像K1は、撮影方向の方位角θが0°、画像K2はθ=90°、画像K3はθ=225°とする。この第2画面では、最初、選択された第1画像のサムネイルが、例えば北向きのθ=0°に対応する位置に配置されて表示される。画像K2が第1画像として選択された場合には、円形の背景領域50の上端をθ=90°とするように、複数の画像の画角の関係を維持したまま、方位角θを−90°回転させた状態で表示される。この表示状態の場合、複数の画像の方位角θの関係が認識しやすい。
なお、上述した複数の表示例の構成は、適宜組み合わせた構成としてもよいし、複数の表示例の間で遷移させる構成としてもよい。例えば、図16の第2表示モードの第2画面のスクロールの表示例や、図17の拡大縮小の表示例は、第2画面や第3画面のうちの任意画面において適用可能である。また、第2画面において縮小表示操作することにより、狭角の範囲の表示から次第に広角の範囲の表示の状態に遷移し、更に連続的に、図19の第2画面の全天球背景の表示状態に遷移させるようにしてもよい。逆に、図19の全天球背景の表示状態から、拡大表示操作に従って、次第に広角の範囲の表示状態に遷移させてもよい。
また、図16の第2画面では、画面内に表示していない画像をスクロールにより画面内に表示できるが、これに代えて以下としてもよい。撮影方向計測部111等を表示モード中でも動作させて、撮像装置1または表示装置2の向きを検知する。これにより、その装置の向きに応じて、その装置の向きと画像の撮影方向とが一致する表示状態となるように、その画像を表示させる。言い換えると、その装置の向きに合わせるように自動的にスクロールを行わせる。
[第4表示モード−第4画面]
図20は、変形例として、第4表示モードの第4画面を示す。第4表示モードは第1表示モードの変形例である。例えば、図18等の第2画面で、表示モード切り替えボタン等の所定の操作により第4表示モードが指定された場合、第4画面が表示される。この第4画面は、関係を持つ複数の画像、例えば画像J1〜J5のサムネイルを、縦横の配列で一覧表示する。例えば、左上には画像J1のサムネイル、その右隣には画像J2のサムネイルが表示されている。前述の第1画面では、画像間の関係に係わらず、全画像の情報を一覧表示しているが、第4画面では、同じグループの関係を持つ複数の画像のみを一覧表示している。第4画面からユーザ操作に応じて第1画面、第2画面、第3画面等に遷移可能である。
また、第1画面や第4画面で、広角画像と狭角画像が混在している場合、広角画像のサムネイルと狭角画像のサムネイルを縦横に配置して表示してもよい。その際、サムネイルの表示サイズについては、画像の画角の大きさに応じて決定される異なる表示サイズとしてもよい。例えば、広角画像の水平画角が180°以上と大きいパノラマ画像である場合、その広角画像のサムネイルが1行に表示され、その下の行に、複数の狭角画像のサムネイルが並列に表示されてもよい。並列配置の画像数は、一方向において2枚、3枚、4枚等、可変である。
[地図表示モード]
図21は、変形例として、表示モードの1つとして地図表示モードを設ける場合の表示画面を示す。撮像装置1は、通信網4を通じて外部から地図情報を取得するか、あるいは予め内部に保持している地図情報を用いる。撮像装置1は、地図表示モードに対応する画面として、表示画面401内の背景領域50に地図情報を表示する。撮像装置1は、対象画像である第1画像及び第2画像のメタデータ22の位置情報に基づいて、背景領域50の地図上に、各対象画像を表す図形を表示する。例えば、中心の点p0には、その位置が撮影地点である第1画像である画像m1を表す図形611としてサムネイルが表示されている。この図形611は透過枠やマークとしてもよい。また、点p0の近くにある各点では、その位置で撮影された第2画像を表す図形が例えばマークで表示されている。例えば、点pm2には第2画像である画像m2を表すマーク612が表示されている。これらの複数の画像は、所定の距離範囲内にある関連付けられた画像である。この画面で、ユーザの所定の操作に応じて、他の表示モードの画面に切り替え可能である。また、この画面で、所望の位置の図形が選択操作された場合、第3表示モードの第3画面で詳細表示するようにしてもよいし、その位置にサムネイルを表示するようにしてもよい。
[関連付け方式]
関連付け方式として、関連付けを行うタイミング等に関して、第1方式、第2方式を有する。第1方式は、撮像時に関連付けを行う方式であり、第2方式は、再生表示時に関連付けを行う方式である。実施の形態1では、撮像装置1は、第1方式を用い、表示装置2は、第2方式を用いる。
第1方式では、撮像装置1は、画像を撮像した直後に、関連付け部15を用いて関連付け処理を行い、その結果、関連付け情報を、メタデータ22または管理情報21に記述する。撮像装置1は、その画像を再生表示する際には、メタデータ22または管理情報21の関連付け情報の参照から、複数の画像の関係を把握でき、表示画面に第2表示モードで表示する。
第2方式では、表示装置2は、画像ファイル24に基づいて表示画面に再生表示する際に、関連付け部15を用いて関連付け処理を行い、その結果、表示画面に第2表示モードで表示する。第2方式で、表示装置2は、再生表示の都度に関連付け処理を行うことにより、メタデータ22や管理情報21への関連付け情報の記述を省略してもよい。あるいは、第2方式で、表示装置2は、ある画像の再生表示の初回に関連付け処理を行って、メタデータ22や管理情報21に関連付け情報を記述し、その後、その画像の2回目以降の再生表示の際には、関連付け情報を参照して関連付け処理を省略するようにしてもよい。
他の実施の形態の撮像装置1では、第2方式を採用してもよい。いずれの関連付け方式を採用するかについては、実装上固定である形態としてもよいし、ユーザ設定に応じて関連付け方式を選択及び設定可能である形態としてもよい。
[処理フロー(1)]
図22及び図23は、実施の形態1の撮像装置1及び表示装置2の処理フローを示す。図22は、撮像装置1における画像の撮像時の制御処理のフローを示す。図22はステップS101〜S106を有する。画像の撮像毎に同様の処理の繰り返しである。以下、ステップの順に説明する。
(S101) 制御部101は、ユーザ操作に基づいて、設定部14に対し画角等を設定する。撮像制御部11は、設定部14の設定情報に基づいて、画角等を把握する。
(S102) ユーザ操作に基づいて、撮像制御部11は、撮像部103を制御して画像を撮像し、画像データ23を得て記憶部102に格納する。撮像制御部11は、画角または画角関連情報を、画像ファイル24のメタデータ22、または管理情報21に記述する。
(S103) 撮像時に関連付けを行う第1方式か再生表示時に関連付けを行う第2方式かで分岐を行う。第1方式の場合にはS104へ、第2方式の場合にはS106へ進む。即ち、実施の形態1の撮像装置1では第1方式を採用するためS104へ進み、他の実施の形態の撮像装置1で第2方式を採用する場合にはS106へ進む。
(S104) 関連付け部15は、所定の関連付け処理を行う。これにより、第1画像及び第2画像を含む複数の画像を関連付ける。
(S105) 関連付け部15は、関連付け処理の結果、関連付け情報を作成し、画像ファイル24のメタデータ22、または管理情報21に記述する。撮像制御部11は、画像ファイル24を記憶部102に格納し、記録部106の記録媒体107に記録させる。
(S106) 撮像制御部11は、この時点では関連付けを行わないので、関連付け情報を含まないメタデータ22や管理情報21を作成する。制御部101は、画像ファイル24を記憶部102に格納し、記録部106の記録媒体107に記録させる。
[処理フロー(2)]
図23は、撮像装置1または表示装置2における、画像の再生表示時の制御処理のフローを示す。図23の制御は、図10のように表示モードを遷移させる制御に対応する。図23はステップS201〜S209を有する。以下、ステップの順に説明する。以下、撮像装置1が主体である場合で説明するが、表示装置2が主体である場合も同様である。
(S201) 制御部101は、ユーザ操作に基づいて、表示制御部12により、表示装置104の表示部41の表示画面401に、図10のように第1表示モードの第1画面を表示する。表示制御部12は、ユーザ入力操作に応じて、第1画面内の画像の選択等を受け付ける。選択された画像を、基準側である第1画像とする。
(S202) 表示制御部12は、第1方式か第2方式かによって分岐を行う。第2方式の場合にはS203へ、第1方式の場合にはS205へ進む。即ち、実施の形態1の撮像装置1の場合には第1方式であるためS205へ進み、表示装置2の場合には第2方式であるためS203へ進む。
(S203) 表示制御部12は、再生表示の直前に、関連付け部15を用いて、複数の画像の関連付け処理を行う。
(S204) 表示制御部12は、S203の結果、第1画像に関連付けられる第2画像がある場合、その第2画像の画像データ23を読み出す。
(S205) 第1方式の場合、既に関連付け処理が行われている。表示制御部12は、第1画像の画像ファイル24のメタデータ22または管理情報21における、関連付け情報を参照して、関連付けを確認する。表示制御部12は、第1画像に関連付けられている第2画像の画像データ23を読み出す。
(S206) 表示制御部12は、S204またはS205の結果の画像データ23を用いて、表示画面に第2表示モードで第1画像及び第2画像を含む複数の画像を表示する。即ち、表示制御部12は、図10の第2画面の例のように、背景領域50上の中心位置に第1画像の図形を表示し、その周りに第2画像の図形を表示する。表示制御部12は、ユーザ入力操作に応じて、第2画面内の第1画像や第2画像の図形の選択等を受け付ける。例えば、第1画像のみの閲覧の場合あるいは第2画像のみの閲覧の場合には、対応する図形の選択操作がされる。第1画面に戻る場合には、所定の操作がされる。
(S207) 表示制御部12は、第2表示モードの第2画面で第1画像または第2画像の図形が選択されたか、あるいは戻る等の操作がされたかによって、分岐を行う。第1画像または第2画像が選択された場合にはS208へ進む。他の操作、例えば戻るボタン押下、第1表示モード指定、背景領域50のタップ等の操作である場合にはS201へ戻る。
(S208) 表示制御部12は、S207で選択された図形に対応する画像の画像データ23を用いて、第3表示モードで第3画面にその画像を詳細表示する。表示制御部12は、第3画面でのユーザ入力操作を受け付ける。例えば、第2画面に戻る場合には、戻るボタン押下、第2表示モード指定、画像領域のタップ等がされる。
(S209) 表示制御部12は、第3表示モードの第3画面で、戻る等の操作が有る場合には、A1で示すようにS206へ戻り、無い場合には、S208で第3表示モードの表示を継続する。なお、第3表示モードから、所定の操作に応じて、第1表示モードの第1画面へ戻るようにしてもよい。
[関連付け処理(1)]
関連付け部15は、複数の画像の関連付け処理を行う。関連付け処理は、第1処理、第2処理を含む。第1処理は、所定の選択方式の選択条件に基づいて、関連付けの候補となる画像を選択する処理である。所定の選択方式として、以下に示す第1選択方式、第2選択方式、第3選択方式等がある。実施の形態1では、第1方式を用いる。変形例では、第2選択方式または第3選択方式を用いる。なお、どの選択方式を採用するかについては、実装上固定の形態でもよいし、ユーザ設定により可変に選択できる形態としてもよい。
[第1選択方式−撮影場所]
図24は、第1選択方式について示す説明図である。第1選択方式は、選択条件として、撮影場所に関する条件を用いる。第1選択方式では、撮影場所が概略的に同じであると判断される画像を候補として選択する。第1選択方式では、撮影場所の判断のために、位置検出部113による位置情報{緯度,経度,標高}を用いる。関連付け部15は、関連付けの際、例えば撮像時にメタデータ22の撮影場所項目に記述されている位置情報{緯度,経度}を参照する。{緯度,経度}を{LA,LO}で表す。
図24のように、関連付け部15は、第1画像を基準として、空間、例えばX−Y平面において、第1画像の撮影場所を表す位置241を中心点としてとる。第1画像を画像k1、第2画像である各画像を画像k2〜k4とする。位置241は{LA1,LO1}で表される。位置範囲240は、条件の閾値に相当し、位置241を中心点とした、所定の半径距離による円領域を示す。なお、位置範囲240を規定する半径距離は、設計上の固定の設定値でもよいし、ユーザ設定で可変できる設定値としてもよい。位置範囲240は、円に限らず可能である。
関連付け部15は、第1画像の位置241に対し、第2画像である各画像の位置を比較する。本例では、第1画像の周りに、画像k2の位置242{LA2,LO2}、画像k3の位置243{LA3,LO3}、画像k4の位置244{LA4,LO4}がある場合を示す。関連付け部15は、第1画像の位置241に対し、位置範囲240内に含まれる画像を探す。本例では、位置範囲240内に、画像k2の位置242、及び画像k3の位置243が含まれ、画像k4の位置244は含まれていない。関連付け部15は、位置範囲240内に位置が含まれている第2画像を、第1画像と概略的に同じ撮影場所で撮像された画像であると判断し、関連付けの候補として選択する。同じ撮影場所の例としては、ユーザが、ある展望台において、手すりに沿って円周を周回しながら360°の各方向を撮影した場合が挙げられる。
同じ撮影場所の判断のための手段としては、GPS位置情報を用いる方式に限らず、BlueTooth(登録商標)等の近距離通信インタフェースの位置情報を用いる方式や、屋内測位システム等の位置情報を用いる方式等も適用可能である。例えば、施設等に、近距離通信インタフェースに対応する機器が設置されており、撮像装置1は、その機器との通信により位置情報を取得する。これにより、高精度の位置把握が可能である。
[第2選択方式−撮影日時]
図25は、第2選択方式について示す説明図である。第2選択方式は、選択条件として、撮影日時に関する条件を用いる。第2選択方式では、撮影日時が概略的に同じであると判断される画像を候補として選択する。関連付け部15は、関連付けの際、例えばメタデータ22の撮影日時項目に記述されている撮影日時(年月日時分秒)を参照する。
関連付け部15は、撮影日時の時系列において、第1画像を基準として、第1画像の撮影日時を表す時点t1をとる。本例では、時点t1は、日時DT3であるとする。日時範囲250は、条件の閾値に相当し、時点t1を中心点としてその前後を含む、所定の時間による範囲を示す。なお、日時範囲250を規定する時間は、設計上の固定の設定値でもよいし、ユーザ設定で可変できる設定値でもよい。日時範囲250は、例えば1日(24時間)、1時間、5分等、設定可能である。
関連付け部15は、第1画像の撮影日時の時点t1に対し、所定の日時範囲250内に含まれる第2画像を検索する。関連付け部15は、第1画像の撮影日時の時点t1に対し、第2画像である各画像の撮影日時を比較する。本例では、時点t1の付近に、画像k2の撮影日時の時点t2、画像k3の時点t3、画像k4の時点t4がある場合を示す。本例では、日時範囲250内に、画像k2の時点t2、及び画像k3の時点t3が含まれ、画像k4の時点t4は含まれていない。制御部101は、日時範囲250内に時点が含まれている第2画像を、第1画像と概略的に同じ撮影日時に撮像された画像であると判断し、関連付けの候補として選択する。
[第3選択方式−設定文字列]
図26は、第3選択方式について示す説明図である。第3選択方式は、選択条件として、ユーザにより任意に設定可能である設定文字列に関する条件を用いる。第3選択方式では、設定文字列が概略的に同じであると判断される画像を候補として選択する。関連付け部15は、関連付けの際、例えば撮像後に関連付け管理情報の設定文字列として設定されている文字列を参照する。
図26では、第1表示モードの第1画面での複数の画像の情報の一覧表示の例を示す。この例では、各画像について、情報として、ファイル名、撮影日時、タグ、種別等を表示している。「タグ」項目は、設定文字列に相当する。ユーザは、編集作業で「タグ」項目に任意に文字列を設定することができる。本例では、ユーザは、「タグ」項目に撮影場所を表す文字列を設定している。例えば、画像k1,k2,k3は、同じ公園で撮影された画像であり、文字列「A公園」が設定されている。画像k4,k5は、同じ展望台で撮影された画像であり、文字列「B展望台」が設定されている。なお、「種別」項目は、その画像の画角の種別として「広角」または「狭角」を表示している。
関連付け部15は、ユーザにより選択された第1画像、例えば画像k1を基準として、その第1画像の「タグ」項目の設定文字列を参照する。関連付け部15は、第1画像の設定文字列に対し、他の第2画像であるそれぞれの画像の設定文字列を参照して比較し、例えば同じ文字列を含んでいる設定文字列を持つ画像を探す。例えば、画像k1,k2,k3の設定文字列が同じである。関連付け部15は、それらの画像を、同じ撮影場所で撮像された画像であると判断し、関連付けの候補として選択する。
変形例として、制御部101は、撮像時等に、ユーザ操作に依らずに、自動的に、撮影場所を表す文字列を設定してもよい。例えば、制御部101は、位置情報{緯度,経度}に基づいて、撮影場所を表す文字列を決定してもよい。制御部101は、画像の「ファイル名」項目等に文字列を設定してもよい。
上記選択方式は、組み合わせでも適用可能である。例えば、第1選択方式の撮影場所の条件と、第2選択方式の撮影日時の条件とを組み合わせた条件としてもよい。その条件として例えば「同じ撮影場所で過去1年前まで」等と指定可能である。
[第4選択方式−被写体の種類]
他の選択方式として以下の第4選択方式も可能である。撮像装置1は、画像認識処理により、被写体の種類を判断する。被写体の種類は、風景、建物、人物、動物等が挙げられる。判断できる被写体の種類は、画像認識処理の精度等に応じる。撮像装置1は、判断した被写体の種類に応じて、同じ被写体の種類を持つ複数の画像を、関係を持つグループであると推定して、候補として選択する。
また、撮像装置1は、判断した被写体の種類を、複数の画像の関係の判断のための基準として用いてもよい。撮像装置1は、被写体の種類に応じて、例えば第1選択方式の閾値である位置範囲等を調整する。例えば、被写体の種類が風景である場合、焦点距離が大きく、撮影地点の位置の違いが大きくても、画像変化の影響が小さい。よって、この場合、位置範囲を相対的に大きく設定する。これにより、その大きな位置範囲内に含まれる画像群が関連付けられる。被写体の種類が人物である場合、焦点距離が小さく、撮影地点の位置の違いが大きいと、画像変化への影響が大きい。よって、この場合、位置範囲を相対的に小さく設定する。
同様に、撮像装置1は、被写体との距離の判断や、撮影モードの違いに応じて、位置範囲等の閾値を調整してもよい。例えば、撮影モードが、風景撮影に適したマクロモード等に設定されている場合には、閾値である位置範囲を相対的に大きくする。
[関連付け処理(2)]
関連付け部15の関連付け処理における第2処理については以下である。第2処理では、第1処理で候補として選択された画像について、撮影方向及び画角の情報を用いて、関連付けの判断を行い、その判断結果に従って関連付けを行う。関連付け部15は、各画像ファイル24のメタデータ22、または管理情報21における、撮影方向及び画角の情報を参照する。関連付け部15は、第1条件として、基準となる第1画像の画角{水平画角Ah,垂直画角Av}の範囲内に、候補の画像の撮影方向(方位角θ,仰角φ)が含まれているか否かを判断する。関連付け部15は、この第1条件を満たす画像を、関連付ける画像として決定する。また、関連付け部15は、第2条件として、基準となる第1画像の画角{水平画角Ah,垂直画角Av}の範囲外に延長された、所定の画角範囲内に、候補の画像の撮影方向(方位角θ,仰角φ)が含まれているか否かを判断してもよい。関連付け部15は、この第2条件を満たす画像を、関連付ける画像として決定する。関連付けの第2処理では、第1条件または第2条件を適用する。
第1条件を満たす例は以下である。第1画像の例として図7の広角画像である画像6dとする。画像6dの水平画角Ahdは120°であり、その水平画角Ahdの撮影範囲704は、右端位置が70°、左端位置が−50°である。その撮影範囲704内には、画像6bの撮影方向7bの方位角θb=45°、及び画像6cの撮影方向7cの方位角θc=−20°が含まれている。また、図示しないが、画像6dの垂直画角Avdの範囲内に、画像6bの撮影方向7bの仰角φb、及び画像6cの撮影方向7cの仰角φcが含まれている。これにより、第1条件を満たし、画像6dには画像6b及び画像6cが関連付けられる。
図27は、複数の画像の関係の判断の際の第1条件、第2条件等についての説明図を示す。表示画面401内の全体の背景領域50において、方位角θに対応した画面内水平方向をx方向、仰角φに対応する画面内垂直方向をy方向とする。表示画面401のx方向の横幅をW、y方向の縦幅をHとする。表示画面401の中心の点p0を位置座標(x0,y0)で表す。表示画面401の全体には同じ大きさ以上の背景領域50が設定されているとする。
基準である第1画像として、第1狭角画像である画像q1を例にする。画像q1の撮影方向(θ,φ)に対応する点を中心点p1とする。本例では中心点p1の(θ,φ)を(0°,0°)とする。画像q1を表す図形271は、中心点p1が点p0に合わせて配置されている。図形271は、ここでは矩形とし、実線枠で示す。画像q1の水平画角Ah1を21°、垂直画角Av1を14°とする。画像q1の図形271は、その水平画角Ah1に対応させた水平サイズSh1、及び垂直画角Av1に対応させた垂直サイズSv1を有する。図形271のx方向右端を位置x11、左端を位置x12で示し、それぞれ方位角θでは10.5°,−10.5°である。図形271のy方向上端を位置y11、下端を位置y12で示し、それぞれ仰角φでは7°,−7°である。
第2画像として、第2狭角画像である画像q2を例にする。画像q2の撮影方向(θ,φ)に対応する点を中心点p2とする。本例では中心点p2の(θ,φ)を(16°,−6°)とする。画像q2を表す図形272は、中心点p2に配置され、同じく実線枠で示す。画像q2の水平画角Ah2及び垂直画角Av2は、画像q1と同じく21°,14°とする。画像q2の図形272は、その水平画角Ah2に対応させた水平サイズSh2、及び垂直画角Av2に対応させた垂直サイズSv2を有する。図形272のx方向右端を位置x21、左端を位置x22で示し、それぞれ方位角θでは26.5°,5.5°である。図形272のy方向上端を位置y21、下端を位置y22で示し、それぞれ仰角φでは1°,−13°である。
第1条件の例としては、画像q1の撮影方向を中心とした水平画角Ah1及び垂直画角Av1の範囲内に、画像q2の撮影方向(θ,φ)が含まれていることであり、言い換えると画像q1の水平サイズ及び垂直サイズの範囲内に、画像q2の中心点p2が含まれていることである。特に、方位角θと仰角φとの両方が条件を満たす必要があるとする。本例では、画像q2の方位角θ=16°は、画像q1の水平画角Ah1の範囲(−10.5°〜10.5°)の外にあり、仰角φ=−6°は、垂直画角Av1の範囲(−7°〜7°)の内にある。そのため、画像q2は、第1条件を満たしていない。
第2条件のために、第1画像である画像q1の撮影方向を中心とした水平画角Ah1及び垂直画角Av1の範囲外に、延長した閾値範囲273を設定する。閾値範囲273を、破線枠で示す。閾値範囲273は、実装上の固定の設定値としてもよいし、ユーザ設定値としてもよい。閾値範囲273は、特に、背景領域50の大きさに合わせたものとしてもよい。また、特に、閾値範囲273は、第1画像の画角の大きさに基づいて、所定の計算式により得た範囲、例えば所定の画角を加算した範囲や、所定率を乗算した範囲としてもよい。本例では、閾値範囲273は、第1画像の画角の範囲に対して3倍の大きさの範囲としており、水平画角Aht=63°、垂直画角Avt=42°とする。閾値範囲273のx方向右端が位置x31、左端が位置x32であり、方位角θで31.5°,−31.5°である。閾値範囲273のy方向上端が位置y31、下端が位置y32であり、仰角φで21°,−21°である。
第2条件の例として、画像q1の画角に基づいた閾値範囲273内に、画像q2の撮影方向(θ,φ)が含まれていることである。特に、方位角θと仰角φとの両方が条件を満たす必要があるとする。本例では、画像q2の方位角θ=16°が閾値範囲273の水平画角Ahtの範囲内にあり、仰角φ=−6°が垂直画角Avtの範囲内にある。そのため、画像q2は、第2条件を満たしている。これにより、第2条件を用いる場合、画像q2は、画像q1に関連付けられる。
他の条件として以下も可能である。第3条件として、第1画像の画角範囲内に、第2画像の画角範囲の一部が重なっていることとする。第4条件として、第1画像の画角範囲外の閾値範囲内に、第2画像の画角範囲の一部が重なっていることとする。例えば、画像q1の画角範囲内には、画像q2の画角範囲の一部が重なっている。言い換えると、画像q2の左端の位置x22は、画像q1の右端の位置x11よりも左にある。よって、画像q1に画像q2が関連付けられる。
第5条件として、第1画像の撮影方向の角度(θまたはφ)と、第2画像の撮影方向の対応する角度(θまたはφ)との差分値が、所定の閾値角度以内であることとする。言い換えると、第1画像の中心点の位置座標と第2画像の中心点との距離を計算し、その距離が所定の閾値距離以内であることとする。例えば、画像q1の中心点p1と画像q2の中心点p2との方位角θの差分値dθが16°、仰角φの差分値dφが−6°である。閾値角度を(dθt,dφt)とする。dθ≦dθtである場合、または、dφ≦dφtである場合、条件を満たすとする。
第1画像が広角画像である場合や、第2画像が広角画像である場合にも、上記のような条件を同様に適用して関連付けの判断が可能である。また特に、第1画像が広角画像である場合には第1条件を適用し、第1画像が狭角画像である場合には第2条件を適用してもよい。このように、画像の種別等に応じて条件を選択する形態や、複数の条件を組み合わせて適用する形態でもよい。
[動画]
上記では主に静止画の場合を説明したが、動画の場合にも基本的に同様に適用可能である。撮像制御部11は、動画を撮影する場合、連続した撮影モードにおいて、電子ズーム倍率及び画角等を変更しながら撮影して動画の画像データ23を得る。撮像制御部11は、その動画の画像ファイル24について、時点に応じた電子ズーム倍率及び画角等の情報を、メタデータ22または管理情報21に記述する。
表示制御部12は、第2表示モードの第2画面で、動画を再生表示する場合には、メタデータ22等に記述されている撮影日時、位置情報、及び時刻に応じて変化する撮影方向等に基づいて、図形の表示位置を決定する。その表示位置は、例えば、動画を構成する最初の画像フレームの撮影方向等に応じて1つの固定の表示位置としてもよいし、複数の画像フレームの統計値から決定した表示位置としてもよい。その表示位置は、画像フレームに応じて変化する撮影方向に対応した表示位置としてもよい。
[効果等]
上記のように、実施の形態1の撮像装置1及び表示装置2によれば、広角画像及び狭角画像を含む複数の画像の関係を把握しやすく、より良い使い勝手を実現できる。表示画面で、例えば広角画像の付近に、関係を持つ狭角画像が自動的に重ね合わせて表示されるので、ユーザは、関係を持つ複数の画像を容易に認識でき、直感的に把握でき、好適に閲覧することができる。ユーザは、広角画像と狭角画像との関係も把握しやすい。ユーザは、第1画像を閲覧している状態から、関係を持つ第2画像を素早く参照できる。ユーザは、表示モードを切り替えながら多数の画像を好適に閲覧できる。
実施の形態1の変形例として以下が挙げられる。変形例として、画像の種別に関して、画角の関係を相対的に判断してもよい。即ち、撮像装置1または表示装置2は、複数の画像における画角を参照し、それらのうちで最大の画角を持つ画像を、広角画像とし、その広角画像以外の画像を、狭角画像とする。
[変形例(1)−第2画面]
図28は、実施の形態1の変形例の撮像装置1における第2表示モードの第2画面の例を示す。表示画面401内で、主要な領域281と、主要な領域281以外の領域、本例では右辺の領域282や下辺の領域283と、を有する。主要な領域281には、背景領域上、中心位置に第1画像の図形284としてサムネイルが表示され、その周りに関連付けられている第2画像の図形が表示される。第1画像及び第2画像の図形は、画像の種別や撮影日時等の違いに応じて異なる図形が表示されてもよい。本例では、図形として、円形、菱形、星形のマークを示す。画像の種別としては、例えば画角の違いに応じた種別がユーザ設定に基づいて設定されてもよい。また、図形には、情報が付与されて表示されてもよい。本例では、マークに識別番号が付与されている。第1画像のサムネイルには、識別番号が1のマークが一緒に表示されている。第2画像の図形として、識別番号が2以下のマークが表示されている。また、図形には、情報として、メタデータ22または管理情報21に基づいた属性値が表示されてもよいし、属性値のみが表示されてもよい。
右辺の領域282では、関連付けられている全ての複数の画像の情報、例えばマーク及び属性値等が、並列に表示されている。領域281では、ユーザ操作に基づいた表示状態として、一部の画像の図形が表示され、他の画像の図形が表示されていない状態となる。領域282には、領域281には表示されていない画像の情報も表示される。領域281または領域282で画像の図形が選択された場合に、第3表示モードへ遷移させてもよい。また、右下の領域には、最後に選択された画像のサムネイルがプレビューとして表示されている。
下辺の領域283には、表示モードの情報、第1画像の属性値の情報が表示されている。また、第2表示モードのマークの表示と非表示とを切り替えるための操作ボタンが設けられている。オン状態ではマークが表示され、オフ状態ではマークが非表示にされる。また、第1表示モードに戻るための戻るボタン等が設けられている。
また、第2画面内で、背景領域上の概略的に同じ位置、同じ領域内に、関連付けられている複数の第2画像が密集して存在する場合に、個々の図形を重ねて表示するのではなく、1つの代表マークを表示する。本例では、代表マークとして星形としている。ユーザが、代表マークを選択操作すると、代表マークの位置に関連付けられている複数の第2画像の情報が表示される。その際には、例えばポップアップ領域285を表示し、ポップアップ領域285に複数の第2画像の情報を表示する。ユーザがポップアップ領域285で所望の第2画像を選択操作すると、選択された第2画像を詳細表示する第3表示モードへ遷移させる。
他の方式としては、右辺の領域282等に、代表マークに関連付けられている複数の第2画像の情報を表示してもよい。また、代表マークの選択に応じて、所定の領域に、関連付けられている複数の第2画像を順次に表示、即ちスライドショー表示してもよい。例えば、同じ場所、同じ撮影方向で、異なる撮影日時に撮影した複数の画像が存在する場合に、それらの画像を関連付けて連続的に再生表示することができる。また、代表マークの選択操作に応じて、複数の第2画像が密集している領域を拡大表示して、複数の第2画像の図形が区別できる表示状態にしてもよい。
[変形例(2)−傾き操作]
変形例として、撮像装置1の筐体の傾き及び回転を表す傾き角度を、撮影方向計測部111のセンサ等を用いて検出する。撮像装置1は、検出した傾き角度の状態に応じて、表示モードの切り替えや、第2画面内の複数の画像のスクロール等を制御する。所定の操作に応じて、この機能が有効な表示モードと無効な表示モードとを切り替え可能とする。通常、無効な表示モードでは、撮像装置1の傾き角度に依らずに、第2画面の表示内容を固定して表示する。そして、前述の所定の操作に応じて、スクロールや拡大縮小等による表示状態の変更が可能である。
図29は、有効な表示モードにおいて、撮像装置1の筐体400の表示画面401が、X−Z面に配置されている状態を示す。筐体400及び表示画面401の方向について、y軸に関する傾ける操作及びその傾き角度291と、x軸に関する傾ける操作及びその傾き角度292とを示す。第2画面の例として、図10の第2画面と同様の例を示す。第2画面の背景領域50上で、中央には第1画像の図形61、近くには第2画像の図形62が表示されている。
この状態で、ユーザ操作として、筐体400を傾ける操作がされる。例えば、y軸に関する右側の正方向に傾ける操作がされる。撮像装置1は、その際の傾き角度291を検出し、その傾き角度291に応じて、第2画面内の表示状態を、右方向へのスクロールにより変更する。これにより、第2画面内において各画像は左方向へ移動され、それと共に画面外の右にある情報が画面内に表示される。この表示モードでは、ユーザは、傾ける操作のみで容易に表示状態を変更でき、少ない手間で複数の画像を閲覧できる。同様に、傾き操作に応じて拡大縮小を制御する形態としてもよい。
[変形例(3)−外部機器連携]
撮像装置1や表示装置2は、外部の機器へ画像ファイル24を保存してもよいし、外部の機器から画像ファイル24を読み込んで再生表示してもよい。撮像装置1や表示装置2は、外部の機器へ送信する画像ファイル24を対象として関連付け処理を行い、関連付け情報を含む画像ファイル24を外部の機器へ送信してもよい。また、撮像装置1や表示装置2は、外部の機器から受信した画像ファイル24を対象として関連付け処理を行い、関連付け情報に基づいて関連付けた状態で再生表示してもよい。即ち、前述の第1方式及び第2方式以外の関連付け方式として、外部の機器へ画像ファイル24を送信する前に関連付けを行う方式や、外部の機器から画像ファイル24を受信する後に関連付けを行う方式を採用してもよい。また、撮像装置1や表示装置2は、外部の機器へ複数の画像ファイル24を送信する場合、画像ファイル24毎のメタデータ22として画角情報や関連付け情報を記述してもよいし、複数の画像ファイル24とは別の管理ファイルに記述して提供してもよい。
例えば、図1のシステムで、撮像装置1は、撮像した複数の画像について、サーバ3へ送信する前に、関連付け処理を行い、画角や関連付け情報を含む画像ファイル24を作成し、通信網4を通じてサーバ3へ送信して画像データDBに保存させる。撮像装置1または表示装置2は、通信網4を通じてサーバ3にアクセスし、サーバ3の画像データDBから、その画像ファイル24を取得する。なお、その際には、検索条件として例えば撮影日時や撮影場所等を指定して複数の画像ファイル24をまとめて取得可能である。撮像装置1または表示装置2は、取得した複数の画像ファイル24の画像データ23について、関連付け情報の参照に基づいて、関連付けた状態で再生表示する。
また、例えば、撮像装置1は、撮像した複数の画像について、関連付け処理を行わずに、画角を含み関連付け情報を含まない画像ファイル24を、サーバ3へ送信して画像データDBに保存させる。撮像装置1または表示装置2は、通信網4を通じてサーバ3にアクセスし、サーバ3の画像データDBからその画像ファイル24を取得する。撮像装置1または表示装置2は、取得した複数の画像ファイル24について、関連付け処理を行い、画角及び関連付け情報に基づいて、関連付けた状態で再生表示する。
また、サーバ3が、画像データDBの複数の画像データ23を対象として関連付け処理を行ってもよい。サーバ3は、その関連付け処理を行って、関連付け情報を含む画像ファイル24として保存する。撮像装置1または表示装置2は、サーバ3から取得した複数の画像ファイル24について、関連付け情報の参照に基づいて再生表示する。
また、例えば、撮像装置1は、撮像した複数の画像について、関連付け処理を行い、画角及び関連付け情報を含む画像ファイル24を、表示装置2へ送信する。表示装置2は、その画像ファイル24を取得し、取得した画像ファイル24の画像データ23を、関連付け情報の参照に基づいて、関連付けた状態で再生表示する。
また、例えば、撮像装置1は、撮像した複数の画像について、関連付けを行わずに、画角を含み関連付け情報を含まない画像ファイル24を、表示装置2へ送信する。表示装置2は、その画像ファイル24を取得し、取得した画像ファイル24の画像データ23について、関連付け処理を行い、関連付け情報に基づいて、関連付けた状態で再生表示する。
また、撮像装置1や表示装置2は、同じユーザの複数の機器から、それぞれの画像ファイル24を読み込んで、それらを統合して管理するようにしてもよい。例えば、図1の第1撮像装置1A及び第2撮像装置1Bは、それぞれ、撮像した画像の画像ファイル24を、関連付けを行わずに、第1表示装置2Aへ送信する。第1表示装置2Aは、それらの画像ファイル24について、関連付け処理を行い、関連付けた状態で再生表示する。
この変形例によれば、複数の機器が連携するシステムで関連付け表示機能を実現でき、ユーザは多数の画像の関連付けや保存等を実現できる。
(実施の形態2)
図30、図31を用いて、本発明の実施の形態2の撮像装置及び表示装置について説明する。以下、実施の形態2の構成における実施の形態1の構成とは異なる部分について説明する。実施の形態2の撮像装置1では、複数の画像の関連付けを行うための特有の撮影モードを設ける。
[撮影モード]
実施の形態2の撮像装置1は、撮影モードとして、通常の撮影モードである第1撮影モードと、関連付けを行うためのグループ撮影モードである第2撮影モードとを有する。撮像装置1は、ユーザ入力操作やユーザ設定に基づいて、撮影モードの切り替えを行う。ユーザは、操作入力部105等を通じて、任意のタイミングで、第1撮影モードと第2撮影モードとを切り替える所定の操作を行う。所定の操作は、例えばモード切り替えボタンの押下としてもよい。
図30は、実施の形態2の撮像装置1における、時間軸における撮影モードの切り替え等を示す。撮像装置1は、最初、第1撮影モードの状態とし、第1撮影モードで撮像された個々の画像については、関連付け処理を行わない。例えば、時点t11で撮像された画像は、関連付けが行われず、メタデータ22等には関連付け情報が記述されない。
ユーザは、所望のタイミング、例えば時点T2で、第1撮影モードから第2撮影モードへ切り替える操作を行う。撮像装置1は、第2撮影モードの状態では、その期間に撮像された個々の画像を対象にして、自動的にグループとして関連付ける。例えば、第2撮影モード中の時点t1〜t4でそれぞれ画像が撮像されている。制御部101は、関連付け部15により、それらの画像に関して関連付け処理を行い、メタデータ22または管理情報21に関連付け情報を記述する。本例では、時点t1〜t4の各画像が1つのグループとして関連付けられている。それらの画像の画像ファイル24または管理情報21にはグループ識別子が記述される。グループ識別子は、第2撮影モードの期間の開始日時及び終了日時等を用いた文字列としてもよい。
ユーザは、所望のタイミング、例えば時点T4で、第2撮影モードから第1撮影モードへ切り替える操作を行う。撮像装置1は、第1撮影モードで撮像された個々の画像、例えば時点t12で撮像された画像については、関連付けを行わない。制御部101は、第1撮影モードに戻った時点で関連付け処理を実行してもよい。表示制御部12は、再生表示の際には、画像ファイル24や管理情報21におけるグループ識別子等の参照に基づいて、関連付けを確認して関連付け表示を行う。
[メニュー画面]
図31は、撮像装置1の表示画面の例として、撮影モードに関するメニュー画面を示す。このメニュー画面は、例えば図4の十字キー433の中心ボタンの押下により表示される。このメニュー画面は、撮影メニュー311、再生メニュー312、設定メニュー313を有する。撮影メニュー311は、撮影モードに関する設定項目を有し、再生メニュー312は、再生表示モードに関する設定項目を有し、設定メニュー313は、設定モードの設定項目を有する。各モードの各設定項目でユーザにより設定可能である。例えば、撮影メニュー311において、設定項目として、グループ撮影314、サイズ、画質、フォーカスモード、手振れ補正等を有する。サイズや画質等は公知の設定項目である。
ユーザは、メニュー画面で、タップ等の操作に応じて、撮影メニュー311のグループ撮影314の設定項目を選択し、オンボタンを選択することにより、撮影モードとして、グループ撮影モードが設定される。オフボタンを選択した場合にはグループ撮影モードが解除される。グループ撮影モードのオン/オフは、専用のハードウェアボタンで実現してもよい。また、撮像装置1は、グループ撮影モードのオン状態で電源オフされた場合には、自動的にグループ撮影モードをオフ状態に切り替えてもよい。また、撮像装置1は、グループ撮影モードがオン状態になった時点や、撮影モードで画像を撮影した時点から、所定時間が経過した場合に、自動的にグループ撮影モードをオフ状態に切り替えてもよい。
[効果等]
上記のように、実施の形態2によれば、ユーザが自分の判断で撮影モードを切り替えて複数の画像を容易に関連付けることができる。実施の形態2は、前述の第2選択方式の撮影日時に関する判断を、特有の撮影モードを用いて自動化する形態に相当する。
(実施の形態3)
図32を用いて、本発明の実施の形態3の撮像装置及び表示装置について説明する。以下、実施の形態3の構成における実施の形態1の構成とは異なる部分について説明する。実施の形態3の撮像装置1では、撮影モードにおいて表示画面に表示されるモニタ画像において、撮影済みの画像を関連付けて表示する機能を有する。この機能により、ユーザによる撮影方向等の決定を含む撮影動作を支援するアシスト機能を実現する。また特に、実施の形態3では、実施の形態2のグループ撮影モードを併用する。撮影モードとしてグループ撮影モード中に、モニタ画像を表示しつつ、撮影された画像を第2画像として関連付けて表示する。
[撮影モニタ]
図32は、実施の形態3で、第1モニタ方式における、前述の図4のEVF403の表示画面404を示す。表示制御部12は、表示画面404に、撮影モードのモニタ画像を表示すると共に、関連付けられる画像を表示する。第1モニタ方式では、モニタ画像を背景領域50及び第1画像と捉え、モニタ画像上に、第2画像の図形を表示する。撮像装置1は、表示画面404の全体の背景領域50に対応させて、撮影中の撮影方向及び画角等に応じたモニタ画像411を表示する。表示画面404の中心の点p0と、モニタ画像411の中心点とが一致している。
ユーザは、グループ撮影モードにして撮影を開始する。撮像装置1は、所定の操作に応じてグループ撮影モードにする。撮像装置1は、実施の形態2と同様に、グループ撮影モード中に撮像された画像をグループとして関連付け、関連付けられた第2画像の情報を記憶部102等に保持する。
表示制御部12は、モニタ画像411を第1画像として、関連付けられる第2画像を判断する。特に、グループ撮影モード中に撮影済みの第2画像が関連付けられる。表示制御部12は、モニタ画像とその第2画像とにおいて、撮影方向及び画角に関する条件を判断し、その第2画像を表示対象とするかを決める。その際の条件は、実施の形態1と同様の条件を適用できる。表示制御部12は、例えば第1条件を用い、モニタ画像411の画角範囲内に、第2画像の撮影方向(θ,φ)が含まれる場合には、その第2画像を表示対象に決定する。
表示制御部12は、表示対象の第2画像を表す図形を、モニタ画像411の領域内に重畳表示する。本例では、図形としてマークとする。点ps1には、第2画像である画像s1の撮影方向があり、画像s1を表すマーク321が表示されている。点ps2には、第2画像である画像s2の撮影方向があり、画像s2を表すマーク322が表示されている。ユーザは、モニタ画像411内のマークにより、モニタ画像の画角内の撮影済み画像の有無や位置を容易に認識できる。ユーザは、その認識に基づいて、新たに撮影する画像の好適な撮影方向や画角等を決定できる。
図33は、変形例として、第2モニタ方式の表示画面の例を示す。第2モニタ方式では、表示画面404の背景領域50内に、モニタ画像412を第1画像として表示し、モニタ画像412内及びその周辺に、第2画像の図形を表示する。表示画面404の中心の点p0に、表示画面404よりも小さい大きさのモニタ画像412が表示される。モニタ画像412の大きさは、画角等の状態に応じて変更されてもよい。表示制御部12は、モニタ画像412に対し、同様に、第2画像の関連付けや条件を判断し、第2画像の図形を表示する。表示制御部12は、例えば第2条件を用い、モニタ画像412の画角範囲外に延長された閾値範囲内に、第2画像の撮影方向または画角の一部が含まれている場合、その第2画像を表示対象にする。本例では、点ps3に、第2画像である画像s3の撮影方向があり、画像s3を表す透過枠331が表示されている。また、表示画面404外で背景領域50上の図示しない点には、第2画像である画像s4があり、表示画面404内に画像s4を表す透過枠332の一部が表示されている。画像s4は広角画像である。ユーザは、モニタ画像412の付近の透過枠により、モニタ画像412の画角の付近の撮影済み画像の有無や位置や画角を容易に認識でき、新たな画像の好適な撮影方向や画角を決定できる。
また、図33のようなモニタ画像412の表示状態で撮影方向等を決定した後、撮影実行の際には、所定の入力操作に基づいて、図32のように表示画面404の全体にモニタ画像411を表示する状態へ遷移させてもよい。また、所定の入力操作に応じて、第2画像の図形の表示と非表示とを切り替えるようにしてもよい。また、このようにモニタ画像に関連付け表示を行う否かについては、ユーザ設定に応じて変更可能とする。モニタ画像の表示画面内には、表示モード切り替えボタン等が設けられてもよい。
また、表示画面404でモニタ画像に関連付けて表示された撮影済みの第2画像を表す図形を、タップやピンチ等の所定の操作により選択することにより、再撮影の指示を可能としてもよい。撮像装置1は、再撮影が指示された第2画像について、表示画面404内に拡大して新たなモニタ画像として表示すると共に、自動的にズーム制御を行って焦点等を調整する。撮像装置1は、その状態の撮影方向及び画角で撮影を実行する。
[効果等]
上記のように、実施の形態3によれば、アシスト機能により、ユーザは、モニタ画像において撮影済み画像の有無や位置等を容易に認識でき、ユーザは、撮影済み画像を参考にして、次に撮影する画像に関する好適な撮影方向及び画角等を決定しやすい。ユーザは、例えば未撮影の撮影方向及び画角を選択して撮影ができる。
実施の形態3の変形例として以下が挙げられる。変形例として、タッチパネルの表示画面401でも上記と同様に適用可能である。また、変形例として、グループ撮影モードとの併用に限らず実現可能であり、モニタ画像の表示中に、実施の形態1と同様に関連付けの確認処理等を行えばよい。また、モニタ画像と第2画像との関連付けを、一時的な関連付けとし、モニタ画像の表示終了後に関連付けを自動的に解除するようにしてもよい。
(実施の形態4)
図34、図35を用いて、本発明の実施の形態4の撮像装置及び表示装置について説明する。以下、実施の形態4の構成における実施の形態1の構成とは異なる部分について説明する。実施の形態4では、画像の編集機能を有する。この編集機能は、複数の画像の関連付けをユーザが判断して手動で設定、編集することができる機能である。ユーザは、編集機能を用いて、表示画面内で、関連付ける画像の追加や削除や変更が可能である。また、編集機能として、トリミングにより合成画像を生成する機能を有する。
[編集機能(1)]
図34は、撮像装置1の第2表示モードの第2画面の例を示す。以下は編集機能を持つ撮像装置1の場合を示すが、編集機能を持つ表示装置2の場合も同様である。ユーザ操作に応じて、編集が有効なオン状態と無効なオフ状態とを切り替え可能である。撮像装置1は、オン状態の場合、第2表示モードの第2画面で、第1画像に対する第2画像の関連付け、及び第2画像の図形の表示位置等を、ユーザ入力操作に基づいて可変に設定する。制御部101は、第2画像の図形の表示位置を、メタデータ22または管理情報21の1つとして保存及び管理する。制御部101は、再生表示の際には、その情報を参照して図形の表示位置を決める。
本例では、第2画像の図形として透過枠を表示する場合を示す。最初、撮像装置1は、実施の形態1と同様に、背景領域50上、第1画像及び第2画像の図形の表示位置を自動的に決定して表示する。例えば、中心の点p0には、第1画像の図形341であるサムネイルが表示されている。また、第2画像として、点p2aには、ある狭角画像の図形342aである透過枠が表示されている。ユーザは、第2画像の図形の表示位置を変更したい場合、その図形を例えばタッチして所望の位置へ移動させる。制御部101は、そのユーザ操作に従ってその図形の表示位置を移動させるように表示状態を更新する。本例では、図形342aの透過枠の移動後の状態を、移動後の点p2bにある図形342bとして示している。制御部101は、第2画像の図形の移動後の位置を、新たな表示位置として保存する。
また、編集機能として、関連付ける第2画像を追加する機能、及び第2画像の関連付けを解除する機能を有する。追加の場合、ユーザは、背景領域50上の所望の位置、例えば点p3をタッチし、ポップアップ領域の追加ボタンを押し、追加する第2画像を選択する。制御部101は、選択された第2画像に関する図形をその位置に表示し、表示位置を保存し、第1画像とその第2画像との関連付けを行う。
解除の場合、ユーザは、背景領域50上に表示されている第2画像の図形を選択し、解除を指定する。例えば、ユーザは、点p4にある図形344をタッチし、ポップアップ領域の解除ボタンを押す。制御部101は、解除が指定されたその第2画像と第1画像との関連付けを解除し、その図形の表示を消去する。
[編集機能(2)]
更に、編集機能として、トリミングにより合成画像を生成する機能を有する。この機能により、元画像よりも大きい画角を持つパノラマ画像の生成や、元画像よりも小さい画角を持つ画像の生成等が可能である。まず、実施の形態1等と同様に、撮像装置1は、撮影された複数の画像の画像ファイル24等を得る。撮像装置1は、前述の第2表示モードの第2画面で、複数の画像を関連付けて表示し、ユーザ操作に応じて編集機能のトリミング機能をオン状態にする。切り替えは、表示モード切り替えボタンや再生メニューでのモード選択等により可能である。
図35の上側は、編集機能のトリミング機能のオン状態での第2画面の表示例であり、画像v1,v2,v3,v4の4枚の画像が表示されている。背景領域50の中心の点p0に、第1画像である画像v1の中心点pv1が配置されるように、画像v1を表す図形351であるサムネイルが表示されている。画像v1のサムネイルの周りには、点pv2に第2画像である画像v2の図形352であるサムネイル、点pv3に画像v3の図形353であるサムネイル、点pv4に画像v4の図形354であるサムネイルが表示されている。
また、本例では、各画像のサムネイルは、重なる部分を有し、重なる部分の枠線を破線で示している。重なる部分については、複数の画像の上下の配置に応じて、上側にある画像のサムネイルの部分が表示される。画像の上下の配置は、例えば、第1画像が最上位層に表示され、その下位層に第2画像が表示される。複数の第2画像は、例えば、撮影日時に応じた順序またはユーザに指定された順序で上下層に配置される。画像の選択操作等に応じて複数の画像の上下配置関係を変更できる。本例では、上位層から順に画像v1,v2,v3,v4が配置されている。この状態でユーザ操作に応じて所望のスクロールや拡大縮小がされる。例えば、スクロールにより、画像v1の点pv1が点pv1bに来るように、全体が移動されるとする。
図35の下側は、表示状態の変更後の第2画面を示す。この第2画面では、背景領域50上、複数の画像よりも上位層に、トリミング枠350が表示される。トリミング枠350は、ユーザ操作、例えばタッチしてドラッグする操作等に応じて、位置や縦横のサイズ、回転角等が変更できる。ユーザは、画像上の所望の位置に所望の状態のトリミング枠350を配置する。その状態で、所定の操作により、画像のトリミングが実行できる。所定の操作は、例えば、シャッターボタン押下、トリミング実行指定入力等である。これにより、撮像装置1は、そのトリミング枠350内に含まれている画像の画角範囲を含むトリミング画像の画像データを新たに生成し、記憶部102等に記憶する。
撮像装置1は、トリミング実行の際、本例のようにトリミング枠350内に複数の画像に渡って各画角範囲が含まれている場合、それらの複数の画像の画角範囲を合成して、1枚のトリミング画像として生成する。トリミング画像の生成の際、撮像装置1は、各画像(v1,v2,v3)に対応する画像データ23をメモリ133に読み出し、公知の画像処理であるスティッチング処理等により、合成する。これにより、トリミング枠350に対応した合成画像が得られる。本例では、合成画像として、トリミング枠350の横サイズに対応した水平画角を持つパノラマ画像が得られる。上記例に限らず、トリミングにより、広角画像の画角範囲の中から所望の画角範囲を取り出した画像等が生成できる。
[効果等]
上記のように、実施の形態4によれば、編集機能により、ユーザは、第2表示モードの複数の画像の関連付け表示に関して、自分が見やすい状態や把握しやすい状態となるように自由に編集可能である。また、従来では、例えばパノラマ画像を生成したい場合、カメラをパンしながら撮影する等の操作が必要であった。それに対し、実施の形態4によれば、編集機能により、ユーザが撮影後の複数の画像を確認しながら、所望のパノラマ画像や所望の画角の画像を容易に得ることができる。
(実施の形態5)
図36〜図38を用いて、本発明の実施の形態5の撮像装置及び表示装置について説明する。以下、実施の形態5の構成における実施の形態1の構成とは異なる部分について説明する。実施の形態5の撮像装置1では、広角画像として全天球画像を撮像する機能を有し、その広角画像を第1画像または第2画像として関連付け表示する機能を有する。
[全天球画像]
本明細書では、図7等のように、撮像装置及び撮影者であるユーザの位置を中心点として設定した仮想の球面600を、全天球と称する。本明細書では、全天球画像とは、水平画角及び垂直画角の少なくとも一方の画角として360°を持つ画像とする。
図36は、実施の形態5における全天球画像について水平画角で示す。全天球に対応する球面600において、第1広角画像6Aと、第2広角画像6Bと、狭角画像6Cと、を有する。第1広角画像6Aは、撮像装置1の前面カメラ側から前方の撮影方向(例えば北向き)で見た水平画角で180°の撮影範囲361を持つ広角画像である。第2広角画像6Bは、背面カメラ側から後方の撮影方向(例えば南向き)で見た水平画角で180°の撮影範囲362を持つ広角画像である。狭角画像6Cは、前面カメラ側から所望の撮影方向(例えば北向き)で水平画角Ahの撮影範囲363を持つ狭角画像である。第1広角画像6Aと第2広角画像6Bとの合成により、水平画角で360°の撮影範囲を持つ広角画像である全天球画像が構成される。図示しないが垂直画角Avに関しても同様であり、例えば第1広角画像6Aは垂直画角で180°の撮影範囲を持つ。
[撮像装置]
図37は、撮像装置1のうち撮像部103に係わる部分の構成を示す。撮像装置1は、撮像部103として、第1撮像部103A、第2撮像部103B、第3撮像部103Cを有し、それらがインタフェース回路部131に接続されている。
第1撮像部103Aは、前面カメラに対応する撮像部であり、駆動部31a及びレンズ部32aを含む。レンズ部32aは、前面の水平画角及び垂直画角で180°の撮影範囲(即ち半天球)での第1広角画像6Aを撮像可能である超広角レンズとして第1レンズを備える。第2撮像部103Bは、背面カメラに対応する撮像部であり、駆動部31b及びレンズ部32bを含む。レンズ部32bは、背面の水平画角及び垂直画角で180°の撮影範囲(即ち半天球)での第2広角画像6Bを撮像可能である超広角レンズとして第2レンズを備える。
第3撮像部103Cは、実施の形態1の撮像部103と同様の構成であり、駆動部31c及びレンズ部32cを含む。レンズ部32cは、前面の水平方向及び垂直方向で180°未満の設定された画角(例えば50度程度の一般的な画角)での狭角画像6Cを撮像可能である第3レンズを備える。撮像部103Cで撮像する際の画角は、所定の画角範囲内でユーザ操作に基づいて設定可能である。例えば、水平画角Ahとして50°を持つ狭角画像6Cを撮像するとする。
制御部101は、全天球撮像制御部11A、撮像制御部11Bを含む。全天球撮像制御部11Aは、第1撮像部103A及び第2撮像部103Bを駆動制御して、全天球画像を撮影する。全天球撮像制御部11Aは、第1撮像部103Aでの第1広角画像6Aと、第2撮像部103Bでの第2広角画像6Bとを、同じタイミングで撮像するように制御する。全天球撮像制御部11Aは、信号処理部132等を通じて、それらの第1広角画像6A及び第2広角画像6Bを入力して合成することにより、360°の画角範囲を持つ全天球画像を撮像する。なお、このように全天球画像を撮像可能とする光学系を含む撮像部103や制御部101等の構成については、公知技術を用いて実現できる。
全天球撮像制御部11Aは、撮像した全天球画像の画像データ23を、実施の形態1と同様に、画角等の情報を含むメタデータ22等と共に画像ファイル24として記憶部102に記憶する。撮像制御部11Bは、撮像した狭角画像の画像データ23を、実施の形態1と同様に、画角等の情報を含むメタデータ22等と共に画像ファイル24として記憶部102に記憶する。
撮像装置1の撮影モードにおいて、制御部101の制御に応じて、いずれの撮像部を用いて画像を撮像することも可能である。制御部101からの制御に基づいて、第1撮像部103A、第2撮像部103B、及び第3撮像部103Cでは、同時に一回での撮像が可能である。また、制御部101からの制御に基づいて、第1撮像部103A、第2撮像部103B、及び第3撮像部103Cでは、個別のタイミングでの撮像も可能である。第1撮像部103Aと第2撮像部103Bとの同時撮影及び合成により全天球画像が撮影できる。また、第1撮像部103Aと第2撮像部103Bとの一方を用いた撮影により、第1広角画像6Aまたは第2広角画像6Bによる半天球画像が撮影できる。また、第1撮像部103Aまたは第2撮像部103Bの一方と、第3撮像部103Cとの同時撮影も可能である。その場合、その一方の広角画像と狭角画像6Cとで撮影日時が同じであり自動的に関連付けが可能である。制御部101は、撮像した画像のメタデータ22または管理情報21に、全天球画像または半天球画像または狭角画像6Cを表す種別等の情報を付与してもよい。制御部101は、同時撮影した複数の画像について、メタデータ22等に関連付け情報を付与してもよい。
[撮像装置−外観]
図38は、撮像装置1の実装例の外観を示す。本例では、撮像装置1としてスマートフォンである場合を示す。図38の左側は、撮像装置1の筐体380の前面カメラ側を示し、右側は背面カメラ側を示す。前面カメラ側において、筐体380の所定位置に第1レンズ381が設けられており、また、所定位置に第3レンズ383が設けられている。背面カメラ側において、前面カメラ側の第1レンズ381の位置に対応した反対側の所定位置に第2レンズ382が設けられている。また、背面カメラ側において、表示装置104の表示画面384や、操作ボタン385等が設けられている。
[第2表示モード−第2画面]
実施の形態5では、実施の形態1等と同様に、第2表示モードの第2画面で、背景領域50上に、第1画像及び第2画像を関連付けて表示する。その際、実施の形態5では、第1画像や第2画像として、全天球画像または半天球画像が適用できる。例えば、図18と同様の形式の第2画面を用いて表示する場合、第1画像が全天球画像である場合には、円形の背景領域50にそのままその全天球画像の撮影方向に対応する半天球部分が表示される。
[効果等]
上記のように、実施の形態5によれば、広角画像として全天球画像等を表示する際に、関係を持つ狭角画像を含む複数の画像を関連付けて表示でき、ユーザは複数の画像の関係を把握しやすい。
実施の形態の変形例として以下が可能である。背面カメラ側の第2撮像部103Bを省略し、第1撮像部103Aを用いて前方の180°の画角範囲を持つ半天球画像を撮像する形態としてもよい。第2画面で全天球画像を表示する際には、円形ではなく、図16と同様に360°の水平画角を持つ矩形の領域に変換して表示してもよい。また、変形例としては、全天球画像を、縮小した円形として、背景領域50内に表示してもよい。
以上、本発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されず、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。本発明の機能等は、一部または全部が、集積回路等のハードウェアで実現されてもよいし、ソフトウェアプログラム処理で実現されてもよい。