JP2020181697A - 有機エレクトロルミネッセンス表示装置及びその製造方法 - Google Patents

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清水 恒芳
Tsuneyoshi Shimizu
恒芳 清水
拓也 樋口
Takuya Higuchi
樋口  拓也
宏樹 岡
Hiroki Oka
宏樹 岡
洋光 落合
Hiromitsu Ochiai
洋光 落合
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Abstract

【課題】有機EL表示装置の厚さ方向における光の透過率を向上させる。【解決手段】有機EL表示装置10は、第1面及び前記第1面に対向する第2面を有する基板11と、基板11の第1面上に、第1方向及び第1方向に直交する第2方向に沿ってマトリックス状に位置する複数の第1電極13と、複数の第1電極13上にそれぞれ位置する複数の有機化合物層14と、複数の有機化合物層14上に位置する複数の第2電極15と、隣接する第2電極15同士を電気的に接続する接続配線18とを備え、接続配線18は、第1電極13と同一平面上に位置しており、複数の第2電極15のすべては、接続配線18を介して電気的に接続されている。【選択図】図1

Description

本開示は、有機エレクトロルミネッセンス表示装置及びその製造方法に関する。
有機エレクトロルミネッセンス(EL)素子を用いた有機EL表示装置は、自発光により視認性が高い、液晶表示装置とは異なり全固体表示装置である、温度変化の影響を受け難い、視野角が大きい等の利点を有していることから、近年、フルカラー表示装置として実用化が進んでいる。有機EL表示装置における有機EL素子は、基板上に設けられた陽極(アノード電極)と陰極(カソード電極)とで有機化合物層を挟んだ構造を有する。有機EL素子に電圧を印加すると、陽極から有機化合物層に正孔(ホール)が注入され、陰極から有機化合物層に電子が注入される。有機化合物層に注入された正孔と電子との結合により生じるエネルギーにより、有機化合物層を構成する有機材料が励起させられ、励起状態から基底状態に戻るときに有機化合物層が発光する。このようにして有機化合物層から発生した光を取り出す方式として、陽極側から光を取り出すボトムエミッション方式と、陰極側から光を取り出すトップエミッション方式とが知られている。
特開2000−82582号公報
ボトムエミッション方式及びトップエミッション方式のいずれにおいても、従来の有機EL表示装置においては、Mg/Ag等の光透過率の低い材料により構成される陰極(カソード電極)が、全面に設けられている。そのため、有機EL表示装置の厚さ方向における光透過率が低いという問題がある。また、陰極(カソード電極)をストライプ状に形成することで、光透過率を高める技術も知られているものの(例えば、特許文献1参照)、光透過率を高めすぎると、陰極(カソード電極)の面積が相対的に小さくなり、陰極(カソード電極)の電気抵抗が増大してしまうという問題もある。さらに、陰極(カソード電極)をストライプ状に形成するために用いられる蒸着マスクにおいては、ストライプ状の陰極(カソード電極)に対応するスリット(開口)が撚れやすいため、蒸着マスクの位置合わせが困難であるという問題もある。
なお、トップエミッション方式の有機EL表示装置において、低い光透過率及び高い反射率を有する材料(例えば、Ag、Al等)によりアノード電極を構成し、半透明導電膜(例えば、光透過率が40%〜70%程度の導電膜)により共通電極としてのカソード電極を構成し、カソード電極を全面に設けることで、光透過率を向上させることも考えられる。ボトムエミッション方式の有機EL表示装置に比べれば、その厚さ方向に高い光透過率を有することができる。しかしながら、このような有機EL表示装置においても、半透明導電膜により構成されるカソード電極が全面に設けられることになるため、有機EL表示装置の厚さ方向の光透過率をさらに向上させることが困難であるという問題が依然としてある。
上記課題に鑑みて、本開示は、光の透過性能に優れた有機エレクトロルミネッセンス表示装置及びその製造方法を提供することを一目的とする。
本開示の第1の態様は、第1面及び前記第1面に対向する第2面を有する基板と、前記基板の前記第1面上に、第1方向及び前記第1方向に直交する第2方向に沿ってマトリックス状に位置する複数の第1電極と、前記複数の第1電極上にそれぞれ位置する複数の有機化合物層と、前記複数の有機化合物層上に位置する複数の第2電極と、隣接する前記第2電極同士を電気的に接続する接続配線とを備え、前記接続配線は、前記第1電極と同一平面上に位置しており、前記複数の第2電極のすべては、前記接続配線を介して電気的に接続されている有機エレクトロルミネッセンス表示装置である。
本開示の第2の態様として、上記第1の態様において、前記接続配線は、前記第1電極と同一材料により構成されていてもよい。
本開示の第3の態様として、上記第1の態様において、前記接続配線は、前記第1電極と異なる材料により構成されていてもよい。
本開示の第4の態様として、上記第1〜第3の態様のそれぞれにおいて、前記接続配線は、透光性を有する材料により構成されていてもよい。
本開示の第5の態様として、上記第3の態様において、前記接続配線は、遮光性を有する材料により構成されていてもよい。
本開示の第6の態様として、上記第1〜第5の態様のそれぞれにおいて、前記基板の前記第1面に、前記複数の第1電極のそれぞれに電気的に接続される薄膜トランジスタ素子と、前記第1面上における前記第1方向に延びる複数のデータ線と、前記第1面上における前記第2方向に延びる複数のゲート線とが設けられており、前記第2電極から前記第1電極に向かう平面視において、前記接続配線は、前記データ線及び/又は前記ゲート線に重なる位置に設けられていてもよい。
本開示の第7の態様として、上記第1〜第6の態様のそれぞれにおいて、前記各第2電極は、前記第1方向及び前記第2方向に隣接する前記第2電極のうちの少なくとも一つの前記第2電極と前記接続配線を介して電気的に接続されていてもよい。
本開示の第8の態様として、上記第1〜第7の態様のそれぞれにおいて、隣接する前記第2電極同士は、一又は複数の前記接続配線を介して電気的に接続されていてもよい。
本開示の第9の態様は、第1面及び前記第1面に対向する第2面を有する基板を準備する工程と、前記基板の前記第1面上に、第1方向及び前記第1方向に直交する第2方向に沿ってマトリックス状に位置する複数の第1電極を形成する工程と、前記基板の前記第1面上における前記第1電極と同一平面上に接続配線を形成する工程と、前記複数の第1電極のそれぞれに重なる有機化合物層を形成する工程と、前記複数の有機化合物層上に重なる複数の第2電極を形成する工程とを含み、前記接続配線は、前記複数の第2電極のすべてが電気的に接続される位置に形成され、前記複数の第2電極は、前記接続配線に接触させるようにして形成される有機エレクトロルミネッセンス表示装置の製造方法である。
本開示の第10の態様として、上記第9の態様において、前記接続配線は、前記第1電極と同一材料により構成されていてもよい。
本開示の第11の態様として、上記第9又は第10の態様において、前記接続配線は、前記第1電極と同時に形成されてもよい。
本開示の第12の態様として、上記第9の態様において、前記接続配線は、前記第1電極と異なる材料により構成されていてもよい。
本開示の第13の態様として、上記第9〜第12の態様のそれぞれにおいて、前記接続配線は、透光性を有する材料により構成されていてもよい。
本開示の第14の態様として、上記第9〜第13の態様のそれぞれにおいて、前記基板は、その前記第1面に、前記複数の第1電極のそれぞれに電気的に接続される薄膜トランジスタ素子と、前記第1面上における前記第1方向に延びる複数のデータ線と、前記第1面上における前記第2方向に延びる複数のゲート線とを有し、前記第2電極から前記第1電極に向かう平面視において、前記接続配線は、前記データ線及び/又は前記ゲート線に重なる位置に形成されてもよい。
本開示の第15の態様として、上記第9〜第14の態様のそれぞれにおいて、前記各第2電極が前記第1方向及び前記第2方向に隣接する前記第2電極のうちの少なくとも一つの前記第2電極と電気的に接続されるように、前記接続配線を形成してもよい。
本開示の第16の態様として、上記第9〜第15の態様のそれぞれにおいて、隣接する前記第2電極同士が一又は複数の前記接続配線を介して電気的に接続されるように、前記接続配線を形成してもよい。
本開示の第17の態様は、上記第9〜第16の態様のそれぞれの有機エレクトロルミネッセンス表示装置の製造方法により製造されてなる有機エレクトロルミネッセンス表示装置である。
本開示によれば、透過性能に優れた有機エレクトロルミネッセンス表示装置及びその製造方法が提供され得る。
図1は、本開示の一実施形態に係る有機エレクトロルミネッセンス(EL)表示装置の概略構成を示す切断端面図である。 図2は、本開示の一実施形態に係る有機エレクトロルミネッセンス(EL)表示装置における第1電極、有機化合物層、第2電極及び接続配線の位置関係の一例を説明するための平面図である。 図3は、本開示の一実施形態に係る有機エレクトロルミネッセンス(EL)表示装置における第1電極、有機化合物層、第2電極及び接続配線の位置関係の一例の変形例を説明するための平面図である。 図4は、本開示の一実施形態に係る有機エレクトロルミネッセンス(EL)表示装置における第1電極、有機化合物層、第2電極及び接続配線の位置関係の第1の変形例を説明するための平面図である。 図5は、本開示の一実施形態に係る有機エレクトロルミネッセンス(EL)表示装置における第1電極、有機化合物層、第2電極及び接続配線の位置関係の第2の変形例を説明するための平面図である。 図6は、本開示の一実施形態に係る有機エレクトロルミネッセンス(EL)表示装置における第1電極、有機化合物層、第2電極及び接続配線の位置関係の第3の変形例を説明するための平面図である。 図7は、本開示の一実施形態に係る有機エレクトロルミネッセンス(EL)表示装置における第1電極、有機化合物層、第2電極及び接続配線の位置関係の第4の変形例を説明するための平面図である。 図8Aは、本開示の一実施形態に係る有機エレクトロルミネッセンス(EL)表示装置の製造方法の一工程を示す切断端面図である。 図8Bは、本開示の一実施形態に係る有機エレクトロルミネッセンス(EL)表示装置の製造方法の一工程であって、図8Aに続く工程を示す切断端面図である。 図8Cは、本開示の一実施形態に係る有機エレクトロルミネッセンス(EL)表示装置の製造方法の一工程であって、図8Bに続く工程を示す切断端面図である。 図8Dは、本開示の一実施形態に係る有機エレクトロルミネッセンス(EL)表示装置の製造方法の一工程であって、図8Cに続く工程を示す切断端面図である。 図9Aは、本開示の一実施形態に係る有機エレクトロルミネッセンス(EL)表示装置の製造方法における接続配線を形成する工程の変形例を示す切断端面図である。 図9Bは、本開示の一実施形態に係る有機エレクトロルミネッセンス(EL)表示装置の製造方法における接続配線を形成する工程の一の変形例であって、図9Aに続く工程を示す切断端面図である。 図9Cは、本開示の一実施形態に係る有機エレクトロルミネッセンス(EL)表示装置の製造方法における接続配線を形成する工程の他の変形例であって、図9Aに続く工程を示す切断端面図である。 図9Dは、本開示の一実施形態に係る有機エレクトロルミネッセンス(EL)表示装置の製造方法における接続配線を形成する工程の他の変形例であって、図9Cに続く工程を示す切断端面図である。
本明細書及び本図面において、特別な説明がない限りは、「板」、「シート」、「フィルム」などの用語は、呼称の違いのみに基づいて、互いから区別されるものではない。例えば、「板」はシートやフィルムと呼ばれ得るような部材も含む概念である。また、「面(シート面、フィルム面)」とは、対象となる板状(シート状、フィルム状)の部材を全体的かつ大局的に見た場合において対象となる板状部材(シート状部材、フィルム状部材)の平面方向と一致する面のことを指す。また、板状(シート状、フィルム状)の部材に対して用いる法線方向とは、当該部材の面(シート面、フィルム面)に対する法線方向のことを指す。さらに、本明細書において用いる、形状や幾何学的条件並びにそれらの程度を特定する、例えば、「平行」や「直交」等の用語や長さや角度の値等については、厳密な意味に縛られることなく、同様の機能を期待し得る程度の範囲を含めて解釈することとする。
本明細書及び本図面において、特別な説明がない限りは、形状や幾何学的条件並びにそれらの程度を特定する、例えば、「平行」や「直交」等の用語や長さや角度の値等については、厳密な意味に縛られることなく、同様の機能を期待し得る程度の範囲を含めて解釈することとする。
本明細書及び本図面において、ある部材又はある領域等のある構成が、他の部材又は他の領域等の他の構成の「上に(又は下に)」、「上側に(又は下側に)」、又は「上方に(又は下方に)」とする場合、特別な説明がない限りは、ある構成が他の構成に直接的に接している場合のみでなく、ある構成と他の構成との間に別の構成が含まれている場合も含めて解釈することとする。また、特別な説明がない限りは、上(又は、上側や上方)又は下(又は、下側、下方)という語句を用いて説明する場合があるが、上下方向が逆転してもよい。
本明細書及び本図面において、特別な説明がない限りは、同一部分又は同様な機能を有する部分には同一の符号又は類似の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する場合がある。また、図面の寸法比率は説明の都合上実際の比率とは異なる場合や、構成の一部が図面から省略される場合がある。
本明細書及び本図面において、特別な説明がない限りは、矛盾の生じない範囲で、その他の実施形態や変形例と組み合わせられ得る。また、その他の実施形態同士や、その他の実施形態と変形例も、矛盾の生じない範囲で組み合わせられ得る。また、変形例同士も、矛盾の生じない範囲で組み合わせられ得る。
本明細書及び本図面において、特別な説明がない限りは、製造方法などの方法に関して複数の工程を開示する場合に、開示されている工程の間に、開示されていないその他の工程が実施されてもよい。また、開示されている工程の順序は、矛盾の生じない範囲で任意である。
本明細書及び本図面において、特別な説明がない限りは、「〜」という記号によって表現される数値範囲は、「〜」という記号の前後に置かれた数値を含んでいる。例えば、「34〜38質量%」という表現によって画定される数値範囲は、「34質量%以上且つ38質量%以下」という表現によって画定される数値範囲と同一である。
本開示の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下に示す実施形態は本開示の実施形態の一例であって、本開示はこれらの実施形態のみに限定して解釈されるものではない。
図1は、本実施形態に係る有機エレクトロルミネッセンス(EL)表示装置の概略構成を示す切断端面図であり、図2は、本実施形態に係る有機エレクトロルミネッセンス(EL)表示装置における第1電極、第2電極及び接続配線の位置関係の一例を説明するための平面図であり、図3〜7は、本実施形態に係る有機エレクトロルミネッセンス(EL)表示装置における第1電極、第2電極及び接続配線の位置関係の変形例を説明するための平面図である。
図1に示すように、有機EL表示装置10は、薄膜トランジスタ素子(TFT素子)20を有する基板11、第1層間絶縁膜12、第1電極13、有機化合物層14、第2電極15及び第2層間絶縁膜16をこの順で含む積層体として構成されていてもよく、隣接する第2電極15同士を電気的に接続する接続配線18を備えていればよい。本実施形態において、有機EL表示装置10は、有機化合物層14で発生した光が基板11側から取り出されるボトムエミッションタイプのものであってもよいし、有機化合物層14で発生した光が第2層間絶縁膜16側から取り出されるトップエミッションタイプのものであってもよい。
基板11は、第1面11A及び当該第1面11Aに対向する第2面11Bを有する透明基板であって、例えば、第1面11A側にTFT素子20が設けられていればよい。基板11としては、例えば、アルカリガラス、石英ガラス、ホウ珪酸ガラス、無アルカリガラス等のガラス基板;サファイア基板;アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリオレフィン樹脂、シクロオレフィンポリマー、ポリイミド等の樹脂基板等が用いられ得る。
基板11の大きさ(平面視における大きさ)や厚さは、本実施形態に係る有機EL表示装置10の大きさや基板11の取扱性等を考慮して適宜設定され得るものであって、特に限定されるものではない。
基板11の第1面11A上には、複数のTFT素子20が第1方向D1及び第1方向D1に直交する第2方向D2に沿ってマトリックス状に位置し、第1方向D1に延びる複数のデータ線21Aと第2方向D2に延びる複数のゲート線21Bとを含む配線21が位置していてもよい(図2参照)。なお、「マトリックス状」とは、部材が一方向及び当該一方向に直交する方向のそれぞれにおいて所定のピッチで並列している状態を意味する。例えば、「複数のTFT素子20が第1方向D1及び第1方向D1に直交する第2方向D2に沿ってマトリックス状に位置する」とは、各TFT素子20が第1方向D1及び第2方向D2のそれぞれにおいて所定のピッチで並列していることを意味し、第1方向D1に並列するTFT素子20のピッチと、第2方向に並列するTFT素子20のピッチとは、同一であってもよいし、異なっていてもよい。
各TFT素子20は、第2層間絶縁膜16から基板11に向かう平面視において、データ線21Aとゲート線21Bとが交差する点(交点)に位置していてもよい。TFT素子20は、例えば、ゲート線21B上に絶縁膜を介在させて位置する半導体層、半導体層上に位置するデータ線21A、ソース電極及びドレイン電極を含んでいてもよく、既知の例えば多結晶シリコンTFT等であってもよい。ソース電極は、スルーホールビア23を介して第1電極13に電気的に接続されていればよい。TFT素子20は、第1電極13及び第2電極15から赤色有機化合物層14R、緑色有機化合物層14G及び青色有機化合物層14Bに選択的に印加される電圧を制御することができる。
第1電極13及び第2電極15のいずれか一方は、陽極(アノード電極)を構成し、第1電極13及び第2電極15の他方は、陰極(カソード電極)を構成していればよい。例えば、第1電極13がアノード電極であって、第2電極15がカソード電極であってもよい。もちろん、第1電極13がカソード電極であって、第2電極15がアノード電極であってもよい。第1電極13と第2電極15との間に挟まれた有機化合物層14は、第1電極13側から第2電極15側に向かって正孔注入層、正孔輸送層、有機発光層、電子輸送層及び電子注入層をこの順で含む積層体であってもよい。第1電極13側から駆動電圧が印加されると、第1電極13から正孔が有機発光層に注入され、第2電極15から電子が有機発光層に注入される。有機発光層に注入された正孔と電子との結合により生じるエネルギーにより、有機発光層を構成する有機材料が励起させられ、励起状態から基底状態に戻るときに有機発光層が発光する。
第1電極13が、相対的に光を透過しやすい透明導電材料により構成され、第2電極15が、相対的に光を透過し難い導電材料により構成されていてもよい。もちろん、第2電極15が、相対的に光を透過しやすい導電材料により構成され、第1電極13が、相対的に光を透過し難い導電材料により構成されていてもよい。透明導電材料としては、例えば、ITO(Indium Tin Oxide;インジウム錫酸化物)、InZnO(Indium Zinc Oxide;インジウム亜鉛酸化物)、AlZnO(Aluminum Zinc Oxide;アルミニウム亜鉛酸化物)、AlTO(Aluminum Tin Oxide;アルミニウム錫酸化物)等が挙げられる。相対的に光を透過し難い導電材料としては、例えば、Mg、Ag、Mg/Ag(マグネシウム銀合金)、Al、Ca等の金属材料等が挙げられる。これらの金属材料は、相対的に低い仕事関数を有し、有機化合物層14の電子注入層に電子を効率よく注入することができると考えられる。なお、本実施形態における「透明」は、光の透過率(%)によって定義されることができ、透明であることが要求される又は透明であることが望ましい用途等に応じた波長の光の透過率(%)によって定義されてもよい。例えば、近赤外光を発する発光素子と当該近赤外光を受ける受光素子とを含む近接センサを有機EL表示装置10に設けるために透明であることが要求される又は透明であることが望ましい場合には、「透明」は、波長700nm〜1400nmの光の透過率(%)によって定義され得る。また、有機EL表示装置10に撮像素子を設けるために透明であることが要求される又は透明であることが望ましいには、「透明」は、波長400nm〜700nmの光の透過率(%)によって定義され得る。具体的には、「透明」とは、各用途等に応じた波長域の光の透過率が30%以上であることを意味し、好ましくは各用途等に応じた波長域の光の透過率が80%以上であればよい。したがって、例えば、相対的に光を透過し難い導電材料における各用途等に応じた波長域の光の透過率は、30%未満であり、好ましくは各用途等に応じた波長域の光の透過率が5%以下であればよい。なお、各波長域の光の透過率は、例えば、分光ヘーズメーター(製品名:HSP−150VIR,村上色彩技術研究所製)を用いて計測され得る。
第1電極13は、有機化合物層14に対応する位置に設けられていればよい。すなわち、複数の第1電極13が、第1層間絶縁膜12上に第1方向D1及び第2方向D2のそれぞれに沿ってマトリックス状に設けられている。各第1電極13は、データ線21Aとゲート線21Bとの各交点に重なるように位置していればよい。第1電極13の平面視形状は、例えば、円形状、略円形状、長円形状、多角形状、略方形状、ストライプ状等であってもよい。なお、「略」とは、第1電極13の形成時における製造誤差等をも含む概念であり、例えば、略円形状という場合、長径を1としたときの短径の範囲は、0.80、0.83及び0.86を含む第1グループの値と、0.89、0.92及び0.95を含む第2グループの値とによって定められてもよい。例えば、短径の範囲の下限は、上述の第1グループに含まれる値のうちの任意の1つによって定められてもよい。例えば、短径の範囲の下限は、0.80以上であってもよく、0.83以上であってもよく、0.86以上であってもよい。また、短径の範囲の上限は、上述の第2グループに含まれる値のうちの任意の1つによって定められてもよい。例えば、短径の範囲の上限は、0.89以下であってもよく、0.92以下であってもよく、0.95以下であってもよい。短径の範囲は、上述の第1グループに含まれる値のうちの任意の1つと、上述の第2グループに含まれる値のうちの任意の1つとの組み合わせによって定められてもよく、例えば、0.80以上0.95以下であってもよく、0.83以上0.92以下であってもよく、0.86以上0.89以下であってもよい。また、短径の範囲は、上述の第1グループに含まれる値のうちの任意の2つの組み合わせによって定められてもよく、例えば、0.80以上0.86以下であってもよく、0.83以上0.86以下であってもよい。また、短径の範囲は、上述の第2グループに含まれる値のうちの任意の2つの組み合わせによって定められてもよく、例えば、0.89以上0.95以下であってもよく、0.92以上0.95以下であってもよい。
第2層間絶縁膜16から基板11に向かう平面視において、第1電極13は、例えば、ポリイミド等により構成される絶縁膜17により囲まれていてもよい。すなわち、絶縁膜17は、当該平面視において、第1電極13の外周縁に重なるように位置していてもよい。
複数の第2電極15は、基板11の第1面11A側の平面視において、有機化合物層14上に位置する。例えば、複数の有機化合物層14(例えば、赤色有機化合物層14R、青色有機化合物層14B及び緑色有機化合物層14Gを含む、単位画素を構成する3つの有機化合物層14)上に1つの第2電極15が位置していてもよいし(図2、図4参照)、各有機化合物層14上に1つの第2電極15が位置していてもよい(図3、図5参照)。第2電極15はこのような態様に限定されるものではなく、複数(2つ以上)の有機化合物層14上に1つの第2電極15が位置していてもよいし、複数の第2電極15のうちの一部は複数の有機化合物層14上に位置し、他の第2電極15は1つの有機化合物層14上に位置していてもよい。
複数の第2電極15のすべては、接続配線18を介して電気的に接続されていればよい。言い換えれば、複数の第2電極15のいずれもが、電気的に孤立していない。これにより、接続配線18を介して電気的に接続された複数の第2電極15のすべてが、共通電極として機能することができる。本実施形態においては、複数の第2電極15のすべてが接続配線18を介して電気的に接続されるため、第2層間絶縁膜16から基板11に向かう平面視において、データ線21Aとゲート線21Bとにより画定される矩形状の領域の一部が第2電極15の被さらない(存在しない)領域19となる。この第2電極15の被さらない(存在しない)領域19は、有機EL表示装置10の厚さ方向に進行する光が透過しやすい透光領域となる。本実施形態に係る有機EL表示装置10は、この透光領域19の存在により、基板全面に第2電極が設けられる従来の有機EL表示装置に比べ、高い透過性能を有することができる。第2電極15の平面視形状は、例えば、円形状、略円形状、長円形状、多角形状、略方形状、ストライプ状等であってもよい。
透光領域19の面積(総面積)を可能な限り大きくすることで、有機EL表示装置10の透過性能をさらに向上させることができる。なお、透光領域19の面積(総面積)を大きくするためには、第2電極15の面積(総面積)を小さくすればよいが、第2電極15の面積(総面積)を小さくすればするほど、第2電極15の電気抵抗が大きくなって消費電力も大きくなる傾向にあると考えられる。すなわち、有機EL表示装置10における透過性能と消費電力の大きさとはトレードオフの関係にあるということもできる。本実施形態に係る有機EL表示装置10においては、後述するように、第2電極15同士を電気的に接続する接続配線18を備えていることで、透過性能を向上させつつ、消費電力が大きくなるのを抑えることができるという効果が奏され得る。
第2層間絶縁膜16から基板11に向かう平面視における透光領域19の大きさは、第2電極15の電気抵抗が大きくなり過ぎない程度、すなわち有機EL表示装置10における消費電力が大きくなり過ぎない程度であればよく、特に限定されるものではない。
第1電極13及び第2電極15の間に配置されている有機化合物層14は、各々が有機EL表示装置10の単位画素を構成する赤色有機化合物層14R、緑色有機化合物層14G及び青色有機化合物層14Bを含んでいてもよいし、白色有機化合物層を含んでいてもよい。赤色有機化合物層14R、緑色有機化合物層14G及び青色有機化合物層14Bは、それぞれ、赤色光、緑色光及び青色光を放出する。白色有機化合物層は、白色光を放出する。有機化合物層14が白色有機化合物層を含む場合、有機EL表示装置10において画像等をカラーで表示するのであれば、カラーフィルターが備えられていてもよい。なお、有機化合物層14が赤色有機化合物層14R、緑色有機化合物層14G及び青色有機化合物層14Bを含む場合においても、各有機化合物層14R,14G,14Bに対応する着色層を有するカラーフィルターが備えられていてもよい。赤色有機化合物層14R、緑色有機化合物層14G及び青色有機化合物層14Bを構成する材料は、所定の電圧が印加されることにより所望の色で発光する蛍光性有機化合物を含有するものであれば特に限定されるものではない。当該蛍光性有機化合物としては、例えば、キノリノール錯体、オキサゾール錯体、各種レーザー色素、ポリパラフェニレンビニレン等が挙げられる。有機化合物層14は、第1層間絶縁膜12上にマトリックス状に配置されている第1電極13上に設けられているため、有機化合物層14もまた、マットリックス状に設けられている。
第1層間絶縁膜12及び第2層間絶縁膜16を構成する材料としては、例えば、絶縁性を有する材料が用いられ得る。第1層間絶縁膜12及び第2層間絶縁膜16を構成する材料として、例えば、酸化ケイ素等の無機系材料、アクリル樹脂等の樹脂系材料(有機系材料)等が挙げられる。
第2電極15と有機化合物層14(電子注入層)との間に、厚さ0.2nm〜3.0nm程度の絶縁膜が設けられていてもよい。この絶縁膜が設けられていることで、トンネル効果により、第2電極15から有機化合物層14(電子注入層)に電子が注入されやすくなるものと推察される。当該絶縁膜を構成する材料としては、例えば、フッ化リチウム(LiF)、アルミナ(Al23)、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)等が挙げられる。なお、第2電極15と有機化合物層14との間に上記絶縁膜が設けられている場合において、有機化合物層14は、第1電極13側から第2電極15側に向かって正孔注入層、正孔輸送層、有機発光層及び電子輸送層をこの順に含む積層体であってもよい。この場合において、上記絶縁膜が、電子注入層としての機能を果たし得るものと考えられる。
本実施形態に係る有機EL表示装置10は、第2層間絶縁膜16から基板11に向かう平面視において、第1方向D1及び/又は第2方向D2において隣接する第2電極15同士を電気的に接続する接続配線18を有していてもよい。接続配線18は、第1電極13と同一平面上に位置していてもよい。すなわち、接続配線18は、第1層間絶縁膜12上に位置していてもよい。接続配線18は、第1電極13と同一材料により構成されていてもよいし、第1電極13と異なる導電材料により構成されていてもよい。接続配線18を構成する材料としては、例えば、第1電極13を構成する透明導電材料(ITO(Indium Tin Oxide;インジウム錫酸化物)、InZnO(Indium Zinc Oxide;インジウム亜鉛酸化物)、AlZnO(Aluminum Zinc Oxide;アルミニウム亜鉛酸化物)、AlTO(Aluminum Tin Oxide;アルミニウム錫酸化物)等)の他、その他のワイドバンドギャップ酸化物半導体、金属ナノワイヤーを含有する樹脂材料等の透明導電材料も挙げられる。また、接続配線18を構成する材料、例えば、光の透過率の低い金属材料であってもよく、当該金属材料のうち、相対的に抵抗値の低い金属材料(Au、Ag、Cu等)であってもよい。相対的に抵抗値の低い金属材料を接続配線18の構成材料として用いれば、接続配線18の長さL1,L2を相対的に狭くすることができ、それによって有機EL表示装置10の厚さ方向における光の透過率を向上させることができ。接続配線18が、第1電極13と同一材料により構成され、かつ第1電極13と同一平面上に位置していることで、後述する有機EL表示装置の製造方法において、接続配線18を第1電極13と同時に形成することができ、製造プロセスにおける工程数を少なくすることができる点で有利であるということができる。
接続配線18は、第1方向D1及び/又は第2方向D2において隣接する第2電極15同士を電気的に接続し、かつ第2電極15のすべてを電気的に接続することができるように位置していればよい。すなわち、複数の第2電極15のうちの一部が、電気的に孤立していなければよい。例えば、図2及び図3に示すように、接続配線18は、各第2電極15が第1方向D1及び第2方向D2のそれぞれにおいて隣接する第2電極15のすべてと電気的に接続するように位置していてもよい。また、第2電極15のすべてが電気的に接続されている限りにおいて、任意に選択された1つの第2電極15が、第1方向D1及び第2方向D2のそれぞれにおいて隣接する第2電極15のうちの一部の第2電極15と接続配線18を介して直接に接続され、他の第2電極15とは接続配線18を介して直接に接続されていなくてもよい(図4〜図7参照)。例えば、図6に示すように、第2電極151は、第1方向D1において隣接する一方の第2電極152と接続配線181を介して直接に接続されているが、第1方向D1において隣接する他方の第2電極153とは、直接に接続されていない。この場合であっても、第2電極151と第2電極153とは、複数の第2電極15(154,155)と複数の接続配線18(182,183,184)とを介して互いに電気的に接続されている。また、第1方向D1及び/又は第2方向D2において隣接する第2電極15同士は、一の接続配線18を介して電気的に接続されていてもよいし(図2、図3、図5、図6参照)、複数の接続配線18を介して電気的に接続されていてもよい(図4参照)。
第1層間絶縁膜12上における接続配線18の位置は、隣接する第2電極15同士を電気的に接続可能な限りにおいて、特に限定されるものではない。例えば、図2〜図6に示すように、接続配線18は、第1方向D1に延びるデータ線21A及び/又は第2方向D2に延びるゲート線21Bに重なるように位置していてもよい。また、接続配線18が第1電極13と同様に透明導電材料(例えば、ITO、InZnO等)により構成されている場合には、接続配線18のうちの少なくとも一部の接続配線18Aは、透光領域19に重なるように位置していてもよい(図7参照)。透明導電材料により構成されている接続配線18が透光領域19に重なるように位置していたとしても、有機EL表示装置10の厚さ方向の透過率を低下させにくいためである。その一方で、接続配線18が相対的に光を透過させ難い材料により構成されている場合、接続配線18は、データ線21A及び/又はゲート線21Bに重なるように位置しているのが好ましい。データ線21A及びゲート線21Bは、一般的に、相対的に光を透過させ難い材料により構成されていることが多い。そのため、相対的に光を透過させ難い材料により構成される接続配線18がデータ線21A及び/又はゲート線21Bに重なるように位置していることで、有機EL表示装置10の厚さ方向の光の透過率が接続配線18によって低下してしまうのを抑制することができる。なお、図7に示す態様において、接続配線18Aは透光領域19に重なり、ゲート線21Bに重なっていないが、これに限定されることなく、当該接続配線18Aは透光領域19とともにデータ線21Aやゲート線21Bにも重なっていてもよい。
第1方向D1において隣接する第2電極15同士を電気的に接続する接続配線18の、第2方向D2における長さL1や、第2方向D2において隣接する第2電極15同士を電気的に接続する接続配線18の、第1方向D1における長さL2も同様に、特に限定されるものではない。接続配線18が光の透過し難い導電材料により構成されている場合、当該長さL1,L2は、有機EL表示装置10の厚さ方向における光の透過率を低下させ過ぎない程度であって、第2電極15の電気抵抗を増大させ過ぎない程度の長さであればよい。平面視において当該接続配線18が重なるデータ線21Aやゲート線21Bの線幅を1としたときに、接続配線18が光の透過し難い導電材料により構成されている場合における当該長さL1,L2の範囲は、0.5、0.8及び1.1を含む第1グループの値と、1.4、1.7及び2.0を含む第2グループの値とによって定められてもよい。例えば、長さL1,L2の範囲の下限は、上述の第1グループに含まれる値のうちの任意の1つによって定められてもよい。例えば、長さL1,L2の範囲の下限は、0.5以上であってもよく、0.8以上であってもよく、1.1以上であってもよい。また、長さL1,L2の範囲の上限は、上述の第2グループに含まれる値のうちの任意の1つによって定められてもよい。例えば、長さL1,L2の範囲の上限は、1.4以下であってもよく、1.7以下であってもよく、2以下であってもよい。長さL1,L2の範囲は、上述の第1グループに含まれる値のうちの任意の1つと、上述の第2グループに含まれる値のうちの任意の1つとの組み合わせによって定められてもよく、例えば、0.5以上2以下であってもよく、0.8以上1.7以下であってもよく、1.1以上1.4以下であってもよい。また、長さL1,L2の範囲は、上述の第1グループに含まれる値のうちの任意の2つの組み合わせによって定められてもよく、例えば、0.5以上0.8以下であってもよく、0.5以上1.1以下であってもよく、0.8以上1.1以下であってもよい。また、長さL1,L2の範囲は、上述の第2グループに含まれる値のうちの任意の2つの組み合わせによって定められてもよく、例えば、1.4以上1.7以下であってもよく、1.4以上1.7以下であってもよく、1.7以上2以下であってもよい。
上述した構成を有する有機EL表示装置10においては、有機EL表示装置10の厚さ方向(例えば、図1に示す有機EL表示装置10で言えば、基板11から第2層間絶縁膜16に向かう方向又はその逆方向)に進行する光(例えば、外光等)が、相対的に光を透過し難い導電材料により構成される第2電極15により遮られるのを抑制することができ、透光領域19を通じて透過するため、有機EL表示装置10の厚さ方向における光の透過率を向上させることができる。よって、本開示によれば、透過性能に優れた有機EL表示装置10を提供することができる。
上述した構成を有する有機EL表示装置10の製造方法の一例を説明する。なお、以下においては、図1に示す構成を有する有機EL表示装置10を製造する方法を例に挙げて説明する。
第1面11A及び第1面11Aに対向する第2面11Bを有し、第1面11A上にTFT素子20、データ線21A及びゲート線21B、並びに第1層間絶縁膜12を有する基板11を準備し、第1層間絶縁膜12上の所定の位置に第1電極13を形成する(図8A参照)。例えば、第1電極13に対応する貫通孔を有する蒸着マスクを準備し、第1電極13を構成する材料(例えば、ITO、InZnO等の透明導電性材料等)を、蒸着マスクを介して第1層間絶縁膜12上に真空蒸着することで、第1電極13をデータ線21A及びゲート線21Bの交点に重なるように形成してもよい。また、第1層間絶縁膜12上に第1電極13を構成する材料(例えば、ITO、InZnO等の透明導電性材料等)を成膜し、フォトリソグラフィー法により、第1層間絶縁膜12上に第1電極13を形成してもよい。なお、第1層間絶縁膜12上の所定の位置(第1電極13を形成する位置)には、第1層間絶縁膜12にスルーホールビア23が形成されていてもよく、当該所定の位置に第1電極13が形成されることで、当該スルーホールビア23を介して第1電極13とTFT素子20のソース電極とが電気的に接続され得る。
第1電極13を形成すると同時に、接続配線18を形成する予定の位置に接続配線18を形成してもよい(図8A参照)。この場合において、第1電極13に対応する貫通孔とともに、接続配線18に対応する貫通孔をも有する蒸着マスクを介して、第1電極13を構成する材料(例えば、ITO、InZnO等の透明導電性材料等)を第1層間絶縁膜12上に真空蒸着してもよい。また、第1層間絶縁膜12上に第1電極13を構成する材料(例えば、ITO、InZnO等の透明導電性材料等)を成膜し、フォトリソグラフィー法により、第1層間絶縁膜12上に第1電極13と接続配線18とを形成してもよい。
接続配線18は、第1電極13と同時に形成されなくてもよい。例えば、第1電極13を第1層間絶縁膜12上に形成した後(図9A参照)、接続配線18を第1層間絶縁膜12上の所定の位置に形成してもよい。この場合において、接続配線18に対応する貫通孔31を有する蒸着マスク30を介して、接続配線18を構成する材料を第1層間絶縁膜12上に真空蒸着してもよい(図9B)。また、第1電極13が形成された第1層間絶縁膜12上に、接続配線18を形成する予定の位置に開口を有するレジストパターン41を形成し、当該レジストパターン上に接続配線18の構成材料を真空蒸着した後(図9C)、レジストパターン41を除去することにより、接続配線18を形成してもよい(図9D)。第1層間絶縁膜12が酸化ケイ素等の無機系材料等により構成されている場合には、このようなリフトオフにより接続配線18を形成することもできる。
次に、第1電極13、接続配線18及び第1層間絶縁膜12を覆う絶縁膜(例えばポリイミド等)を、従来公知の塗工法(例えば、ダイコート法、スピンコート法等)により形成し、当該絶縁膜のパターニングにより、第1電極13の外周縁を取り囲む絶縁膜17を形成する(図8B参照)。
続いて、露出する第1電極13上に有機化合物層14を形成する(図8C参照)。例えば、有機化合物層14に対応する貫通孔を有する蒸着マスクを準備し、有機化合物層14を構成する材料(例えば、キノリノール錯体、オキサゾール錯体、各種レーザー色素、ポリパラフェニレンビニレン等の蛍光性有機化合物等)を、蒸着マスクを介して第1電極13上に真空蒸着することで、有機化合物層14を形成してもよい。なお、有機化合物層14上に、所望により厚さ0.2nm〜3.0nm程度の絶縁膜(例えば、フッ化リチウム(LiF)等)を形成してもよい。
有機化合物層14上に第2電極15を形成し、第2電極15上に第2層間絶縁膜16を形成する(図8D参照)。例えば、第2電極15に対応する貫通孔を有する蒸着マスクを介して、有機化合物層14上に第2電極15を構成する材料(例えば、マグネシウム(Mg)、銀(Ag)、マグネシウム銀合金(Mg/Ag)等)を真空蒸着することで、第2電極15を形成してもよい。また、第2電極15の構成材料を真空蒸着して、有機化合物層14及び絶縁膜17を覆う金属層を形成し、当該金属層のパターニングにより第2電極15を形成してもよい。第2電極15は、接続配線18に接触するように形成されればよい。これにより、複数の第2電極15のすべてが接続配線18を介して電気的に接続され得る。これにより、本実施形態に係る有機EL表示装置10を製造することができる。このようにして製造される有機EL表示装置10によれば、有機EL表示装置10の厚さ方向における光の透過率を向上させることができる。
以上説明した実施形態は、本開示の理解を容易にするために記載されたものであって、本開示を限定するために記載されたものではない。したがって、上記実施形態に開示された各要素は、本開示の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。

Claims (16)

  1. 第1面及び前記第1面に対向する第2面を有する基板と、
    前記基板の前記第1面上に、第1方向及び前記第1方向に直交する第2方向に沿ってマトリックス状に位置する複数の第1電極と、
    前記複数の第1電極上にそれぞれ位置する複数の有機化合物層と、
    前記複数の有機化合物層上に位置する複数の第2電極と、
    隣接する前記第2電極同士を電気的に接続する接続配線と
    を備え、
    前記接続配線は、前記第1電極と同一平面上に位置しており、
    前記複数の第2電極のすべては、前記接続配線を介して電気的に接続されている
    有機エレクトロルミネッセンス表示装置。
  2. 前記接続配線は、前記第1電極と同一材料により構成されている
    請求項1に記載の有機エレクトロルミネッセンス表示装置。
  3. 前記接続配線は、前記第1電極と異なる材料により構成されている
    請求項1に記載の有機エレクトロルミネッセンス表示装置。
  4. 前記接続配線は、透光性を有する材料により構成されている
    請求項1〜3のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス表示装置。
  5. 前記接続配線は、遮光性を有する材料により構成されている
    請求項3に記載の有機エレクトロルミネッセンス表示装置。
  6. 前記基板の前記第1面に、前記複数の第1電極のそれぞれに電気的に接続される薄膜トランジスタ素子と、前記第1面上における前記第1方向に延びる複数のデータ線と、前記第1面上における前記第2方向に延びる複数のゲート線とが設けられており、
    前記第2電極から前記第1電極に向かう平面視において、前記接続配線は、前記データ線及び/又は前記ゲート線に重なる位置に設けられている
    請求項1〜5のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス表示装置。
  7. 前記各第2電極は、前記第1方向及び前記第2方向に隣接する前記第2電極のうちの少なくとも一つの前記第2電極と前記接続配線を介して電気的に接続されている
    請求項1〜6のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス表示装置。
  8. 隣接する前記第2電極同士は、一又は複数の前記接続配線を介して電気的に接続されている
    請求項1〜7のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス表示装置。
  9. 第1面及び前記第1面に対向する第2面を有する基板を準備する工程と、
    前記基板の前記第1面上に、第1方向及び前記第1方向に直交する第2方向に沿ってマトリックス状に位置する複数の第1電極を形成する工程と、
    前記基板の前記第1面上における前記第1電極と同一平面上に接続配線を形成する工程と、
    前記複数の第1電極のそれぞれに重なる有機化合物層を形成する工程と、
    前記複数の有機化合物層上に重なる複数の第2電極を形成する工程と
    を含み、
    前記接続配線は、前記複数の第2電極のすべてが電気的に接続される位置に形成され、
    前記複数の第2電極は、前記接続配線に接触させるようにして形成される
    有機エレクトロルミネッセンス表示装置の製造方法。
  10. 前記接続配線は、前記第1電極と同一材料により構成される
    請求項9に記載の有機エレクトロルミネッセンス表示装置の製造方法。
  11. 前記接続配線は、前記第1電極と同時に形成される
    請求項9又は10に記載の有機エレクトロルミネッセンス表示装置の製造方法。
  12. 前記接続配線は、前記第1電極と異なる材料により構成される
    請求項9に記載の有機エレクトロルミネッセンス表示装置の製造方法。
  13. 前記接続配線は、透光性を有する材料により構成される
    請求項9〜12のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス表示装置の製造方法。
  14. 前記基板は、その前記第1面に、前記複数の第1電極のそれぞれに電気的に接続される薄膜トランジスタ素子と、前記第1面上における前記第1方向に延びる複数のデータ線と、前記第1面上における前記第2方向に延びる複数のゲート線とを有し、
    前記第2電極から前記第1電極に向かう平面視において、前記接続配線は、前記データ線及び/又は前記ゲート線に重なる位置に形成される
    請求項9〜13のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス表示装置の製造方法。
  15. 前記各第2電極が前記第1方向及び前記第2方向に隣接する前記第2電極のうちの少なくとも一つの前記第2電極と電気的に接続されるように、前記接続配線を形成する
    請求項9〜14のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス表示装置の製造方法。
  16. 隣接する前記第2電極同士が一又は複数の前記接続配線を介して電気的に接続されるように、前記接続配線を形成する
    請求項9〜15のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス表示装置の製造方法。
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