JP2020181125A - フィルタ光学系およびこれを用いた撮像装置 - Google Patents

フィルタ光学系およびこれを用いた撮像装置 Download PDF

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良平 船津
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Yukihiro Kikuchi
幸大 菊地
宏平 冨岡
Kohei Tomioka
宏平 冨岡
俊夫 安江
Toshio Yasue
俊夫 安江
智樹 松原
Tomoki Matsubara
智樹 松原
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Abstract

【課題】 放送用等の撮像装置に用いられているFDUに適用可能で、切替操作を高速で行うことができるとともに、理想的な光透過特性を実現できる、連続的に濃度を変化させ得るNDフィルタを有するフィルタ光学系およびこれを用いた撮像装置を提供する。【解決手段】 撮像レンズからの入射光が結像される撮像素子160の前段において、透過光量を所定割合に変更するNDフィルタ110とCCフィルタ120を光軸L方向に配し、NDフィルタ110は、光透過濃度が所定方向に連続的に変化するように、かつ光軸L上において、光軸Lとは相対的に該所定方向に移動可能とされ、CCフィルタ120上には、光透過濃度が該所定方向に連続的に変化し、かつNDフィルタ110とは、逆濃度勾配とされた逆勾配ND層180Aが積層され、CCフィルタ120は光軸L上において、NDフィルタ110とは、前記所定方向に相対的に移動するように構成されている。【選択図】図1

Description

本発明は、放送用カメラ等の撮像素子に入射する光量を調節するためのNDフィルタを有するフィルタ光学系およびこれを用いた撮像装置に関するものである。
一般に、放送用カメラの映像の明るさを調整する場合、減光フィルタ(以下、NDフィルタとも称する)手段やレンズの絞り(アイリス)を制御して撮像素子への入射光量を調節する。
通常の放送用カメラで映像の明るさをNDフィルタ手段を用いて調整する場合には、回転円板内に4、5枚程度の濃度の異なるNDフィルタを、回転円板の回転中心を中心とした円周上に配置する構成とし、これら複数枚の濃度の異なるNDフィルタの中から、撮影条件に応じた最適な特性のNDフィルタを1枚選択し、回転円板を回転させて、選択されたNDフィルタを光路上に位置せしめる。
したがって、このような放送用カメラのNDフィルタ手段においては、NDフィルタが4、5枚程度と枚数が制約されてしまうので、透過率が1/4、1/16など離散的な値を取ることになり、この間の明るさを補間するために、アイリスを用いて微妙な明るさを調整するようにしていた。
しかし、アイリスでは、微妙な明るさの調整は可能であるものの、NDフィルタ手段に比して、映像の解像度や被写界深度などの撮像特性が大幅に変化してしまう。
このため、放送用カメラにおいても、連続的に濃度が変化するNDフィルタ方式(NDフィルタ手段)が提案されている。
連続的に濃度が変化するNDフィルタ手段として、電子式では液晶を用いる手法(例えば下記特許文献1を参照)、エレクトロクロミック(EC)素子を用いる手法(例えば、下記特許文献2を参照)、光学式では2枚の偏光フィルタを重ね合わせて2枚の偏光フィルタの偏光方向の差によって透過率を制御する手法、逆方向の濃度勾配を持つ2枚のNDフィルタを重ね合わせる手法(例えば、下記特許文献3を参照)を用いたもの等が知られている。
特開平1−9431号公報 特開2003−348439号公報 実開平1−073826号公報
しかしながら、上述した液晶を用いた手法や2枚の偏光フィルタを用いた手法では、高速な動作が期待できるものの、偏光を利用する手法であることから光透過率が低下し、感度的に不利である。また、入射光の偏光度や偏光方向によっては特性が不均一となる場合がある。
また、上述したEC素子を用いた手法においては、偏光を利用する手法ではないため光透過率を高い値に設定できるものの、濃度変化に時間を要することや理想的な分光透過特性を得ることが難しいという課題がある。
一方、逆方向の濃度勾配を有する2枚のNDフィルタを重ねる手法においては、理想的な分光透過特性と高速な動作を両立できるが、2枚のフィルターディスクを必要とすることから、従来の放送カメラの筐体に格納することが困難であり、外付けのユニットとして取り付ける等の、特殊な光学系が必要となる。
一般的な放送用カメラにおいては、図7に示すように、撮像レンズ40Aと撮像素子60Aの間の空間に、特定の分光透過特性を有するIRカットフィルタ50Aと、2枚の回転円板(回転円板1、2)が格納されたフィルタディスクユニット(FDU)(フィルタユニット30A)とを備えたフィルタ光学系100Aが設定されている。このフィルタユニット30Aは2枚の回転円板のうちの1枚がNDフィルタ10Aに、もう1枚が色補正(CC)フィルタ20Aに割り当てられているため、2枚の回転円板をNDフィルタ10Aに割り当てた場合には、CCフィルタ20Aを配置できなくなる。回転円板を3枚にしたFDUは構造や制御方法が特殊となり、フランジバック長も変化するため、カメラの光学設計において種々の問題が発生する。
本発明は、従来の放送用等の撮像装置に用いられてきたフィルタディスクユニット(FDU)に適用可能で、切替操作を高速で行うことができるとともに、理想的な透過特性を実現できる連続的に濃度を変化させ得るNDフィルタを有するフィルタ光学系およびこれを用いた撮像装置を提供することを目的とするものである。
本発明の第1のフィルタ光学系は、
撮像レンズと、該撮像レンズから入射した被写体光が結像される撮像素子との間に配され、
前記撮像レンズを通過した入射光の透過光量を所定割合に変更し得るNDフィルタと、色補正フィルタとを光軸方向に配列してなるフィルタ光学系において、
前記NDフィルタは、光透過濃度が所定方向に連続的に変化するように構成されるとともに、光軸と交差し、かつ該光軸とは該所定方向に相対的に移動可能に構成され、
前記色補正フィルタ上には、光透過濃度が該所定方向に連続的に変化するとともに前記NDフィルタとは、逆方向の濃度勾配に設定された濃度補完用NDフィルタ層が積層され、
前記NDフィルタは前記光軸上の位置において、前記色補正フィルタとは、前記所定方向に相対的に移動可能に構成されていることを特徴とするものである。
この第1のフィルタ光学系において、前記色補正フィルタが回転円板の所定半径の円周位置上に配されてなることが好ましい。
また、この第1のフィルタ光学系において、前記色補正フィルタ上に積層された前記濃度補完用NDフィルタ層の濃度勾配は、前記NDフィルタと前記色補正フィルタの間隔に応じた光学像の大きさの比に基づいて補正されることが好ましい。
一方、本発明の第2のフィルタ光学系は、
撮像レンズと、該撮像レンズから入射した被写体光が結像される撮像素子との間に配され、
前記撮像レンズを通過した入射光の赤外線領域を遮光するIRカットフィルタと、光透過光量を所定割合に変更し得るNDフィルタとを光軸方向に配列してなるフィルタ光学系において、
前記NDフィルタは、光透過濃度が所定方向に連続的に変化するように構成されるとともに、光軸と交差し、かつ該光軸とは該所定方向に相対的に移動可能に構成され、
前記IRカットフィルタ上には、光透過濃度が該所定方向に連続的に変化するとともに前記NDフィルタとは、逆方向の濃度勾配に設定された濃度補完用NDフィルタ層が積層され、
前記NDフィルタは前記光軸上の位置において、前記IRカットフィルタとは、前記所定方向に相対的に移動可能に構成されていることを特徴とするものである。
この第2のフィルタ光学系において、前記IRカットフィルタ上に積層された前記濃度補完用NDフィルタ層の濃度勾配は、前記NDフィルタと前記IRカットフィルタの間隔に応じた光学像の大きさの比に基づいて補正されるように構成されることが好ましい。
また、前記第1および第2のフィルタ光学系において、前記NDフィルタは矩形形状を有し、前記NDフィルタの少なくとも一部の領域が矩形形状の長手方向または短手方向のいずれか一方向の位置に応じて濃度が変化するように構成されることが好ましい。
また、前記第1および第2のフィルタ光学系において、前記NDフィルタは円板形状を有し、該NDフィルタの少なくとも一部の領域が該NDフィルタの回転角に応じて濃度が変化するように構成されてなることが好ましい。
また、本発明の第1の撮像装置は、いずれかの前記第1のフィルタ光学系と、該フィルタ光学系を通過した被写体光を結像させて電気信号に変換する撮像素子と、該撮像素子により変換された電気信号を処理する信号処理部を有し、該信号処理部は、前記NDフィルタと前記色補正フィルタの間隔に応じた光学像の大きさの比に基づいて該撮像素子からの電気信号のレベルを補正するように構成されたことを特徴とするものである。
また、本発明の第2の撮像装置は、いずれかの前記第2のフィルタ光学系と、該フィルタ光学系を通過した被写体光を結像させて電気信号に変換する撮像素子と、該撮像素子により変換された電気信号を処理する信号処理部を有し、該信号処理部は、前記IRカットフィルタと前記NDフィルタの間隔に応じた光学像の大きさの比に基づいて該撮像素子からの電気信号のレベルを補正するように構成されたことを特徴とするものである。
また、いずれかの前記第1または第2の撮像装置は、NDフィルタの濃度を、前記撮像レンズのアイリスのF値またはT値に対応した値に換算する手段および、この換算した値を表示する表示部を備えていることを特徴とするものである。
一般的な放送用カメラのフィルタ光学系の構成においては、図7に示すように、IRカットフィルタと、2枚の可変フィルタ用回転円板が格納できるフィルタユニット(FDU)とで構成されるフィルタ光学系が用いられる。そして、FDUに収納し得る2枚の回転円板のうち、1枚をNDフィルタに割り当て、他の1枚を、色補正フィルタ(CCフィルタ)に割り当てるようにして使用される。
ところが、図2に示すように、連続可変NDフィルタを構成要素として導入する際においては、この可変NDフィルタは、図3に示すように、位置に応じて所定方向に一定の勾配で連続的に濃度が変化するように構成されているので、この連続可変NDフィルタを通過した光線は、その通過位置に応じて減光率(光透過率)が異なるため、このままでは、撮像素子から得られた画像は、位置に応じて明るさが変化するものとなってしまう。
そこで、本発明のフィルタ光学系および撮像装置においては、この減光率の不均一を補正するために、図4に示すように、色補正フィルタまたはIRカットフィルタ上に、上記NDフィルタとは、所定方向への濃度勾配の絶対値が等しく符号が逆となる補完用NDフィルタ層を積層することにより、トータルとして画面全体の減光量が均一な光学像を生成するようにしている。
また、上記連続可変NDフィルタの位置を、上記補完用NDフィルタ層を積層された色補正フィルタまたはIRカットフィルタから相対的に移動させることにより、トータルとして所望の濃度のNDフィルタとすることができ、画面全体の減光量を所望の値とすることができる。
なお、テレセントリックでない光学系では、フィルタの位置によって光学像のサイズが変わるため、IRカットフィルタや色補正フィルタの光軸方向の配設位置に応じて、積層する補完用NDフィルタ層の濃度分布を補正することが望ましい。
本発明の実施形態に係る撮像装置((A)は第1の実施形態に係る撮像装置、(B)は第2の実施形態に係る撮像装置)の主要部を示す概略図である。 本発明の実施形態に係る撮像装置を示す概要図である。 本実施形態に係る連続可変NDフィルタの濃度分布((A)は矩形形状の連続可変NDフィルタの濃度分布、(B)は円板形状の連続可変NDフィルタの濃度分布)を示す図である。 逆勾配ND層の濃度勾配を説明するためのグラフである。 矩形状の可変NDフィルタを用いたフィルタ光学系において、逆勾配ND層の濃度勾配の補正処理について説明するための図((A)は各フィルタにおける光学像の大きさの違いを説明するための図、(B)は逆勾配ND層の補正処理を説明するためのグラフ)である。 円板状の可変NDフィルタを用いたフィルタ光学系において、逆勾配ND層の濃度勾配の補正処理について説明するための図である。 一般的な放送用カメラの光学系を説明するための図である。
以下、本発明の実施形態に係るフィルタ光学系および撮像装置について図面を用いて説明する。
<第1の実施形態>
まず、図1(A)、図2〜4を用いて第1の実施形態に係る撮像装置の主要部について説明する。なお、図2は本実施形態に用いられるタイプの撮像装置1の概略を示すものであり、図3は、本実施形態に用いられる連続可変NDフィルタを示すものであり、(A)は矩形形状の連続可変NDフィルタ10Aを示すものである。なお、図3(B)は円板形状の連続可変NDフィルタ10Bを示すものであり、後述する。また、図4は、逆勾配ND層の濃度勾配による作用を説明するためのグラフである。
この撮像装置1、11Aは、被写体からの光の入射側より順に、撮像レンズ40(図2を参照)、IRカットフィルタ150、連続可変NDフィルタ110、補正用の逆勾配ND層180Aが積層されたCCフィルタ(色補正フィルタ)120、および、これらのフィルタを通過した入射光が担持した被写体像が結像される撮像素子160から構成される。
なお、撮像素子における光電変換処理によって得られた像情報電気信号は、信号処理部92によって所定の信号処理が施され外部に出力される。
なお、図1(A)において、IRカットフィルタ150、連続可変NDフィルタ110、および補正用逆勾配ND層180Aが積層されたCCフィルタ120により第1の実施形態に係るフィルタ光学系100が構成される。
ここで、連続可変NDフィルタ110は、所定方向(図1(A)においては、図面上で上下方向)に均一な濃度勾配を有するNDフィルタの層を所定の厚みまで積層して形成するものである。
一方、CCフィルタ120上に積層された上記逆勾配ND層180Aは、所定方向(図1(A)においては、図面上で上下方向)に、連続可変NDフィルタ110とは逆方向の濃度勾配を有するNDフィルタ層であり、図4に示すように、ND濃度が最小となるように形成されており、フィルタ光学系100での透過率がなるべく大きくなり得るように調整されている。
これにより、連続可変NDフィルタ110と逆勾配ND層180Aによる合計濃度は、連続可変NDフィルタ110が位置Pから位置Pまで移動する間に(図4を参照)、DからDまで連続的に変化させることができる。すなわち、連続可変NDフィルタ110と逆勾配ND層180Aの濃度勾配は、絶対値が互いに等しく、向きが逆方向とされており、連続可変NDフィルタ110とCCフィルタ120が互いに重なりあう領域(P〜Pまでの範囲)における、連続可変NDフィルタ110と逆勾配ND層180Aによる合計のND濃度は、図4に示すようにDとなる。なお、合計のND濃度がDとなる状態は、連続可変NDフィルタ110と逆勾配ND層180Aの相対位置が、図1(A)における状態よりも、連続可変NDフィルタ110が図中上方に移動した状態となる。
この後、図4において、連続可変NDフィルタ110を位置Pから位置P向かって移動させるにつれて合計のND濃度が増加する。この後、連続可変NDフィルタ110が位置Pまで移動した状態では、連続可変NDフィルタ110とCCフィルタ120が互いに重なりあう領域(P〜Pまでの範囲)における、連続可変NDフィルタ110と逆勾配ND層180Aによる合計のND濃度は、図4に示すようにDとなる。なお、合計のND濃度がDとなる状態は、連続可変NDフィルタ110と逆勾配ND層180Aの相対位置が、図1(A)における状態よりも、連続可変NDフィルタ110が図中下方に移動した状態となる。
<第2の実施形態>
次に、図1(B)、図2〜4を用いて第2の実施形態に係る撮像装置の主要部について説明する。なお、第2の実施形態は第1の実施形態と類似しており、第1の実施形態において、CCフィルタ120に積層していた逆勾配ND層180Aに替えて、IRカットフィルタ150に積層した逆勾配ND層180Bを用いるようにしていること以外は、第1の実施形態と同様の構成とされている。したがって、第1の実施形態と重複する記載は、煩を避けるため省略することも多い。
この撮像装置は、図1(B)に示すように、被写体からの光の入射側より順に、撮像レンズ40(図2を参照)、補正用の逆勾配ND層180Bが積層されたIRカットフィルタ150、連続可変NDフィルタ110、CCフィルタ(色補正フィルタ)120、および、これらのフィルタを通過した入射光が担持した被写体像が結像される撮像素子160から構成される。
なお、図1(B)において、補正用の逆勾配ND層180Bが積層されたIRカットフィルタ150、連続可変NDフィルタ110、およびCCフィルタ120により第2の実施形態に係るフィルタ光学系100が構成される。
ここで、IRカットフィルタ150上に積層された上記逆勾配ND層180B(第1の実施形態とは異なり、ベースとなるフィルタの光出射側に積層されている)は、所定方向(図1(B)においては、図面上で上下方向)に、連続可変NDフィルタ110とは逆方向の濃度勾配を有するNDフィルタ層であり、図4に示すように、ND濃度が最小となるように形成されており、フィルタ光学系100での透過率がなるべく大きくなり得るように調整されている。
これにより、逆勾配ND層180Bと連続可変NDフィルタ110による合計濃度は、連続可変NDフィルタ110が位置Pから位置Pまで移動する間に、DからDまで連続的に変化させることができる。このことは、上記第1の実施形態と同様である。
<補正について>
ところで、通常の放送用カメラはテレセントリックではない光学系が用いられているため、フィルタの位置関係によってフィルタを通過する光学像のサイズが変化する。
そのため、図5(A)に示すように、連続可変NDフィルタ210が矩形形状である場合においても、各フィルタを通過する光学像の倍率に応じて、逆勾配ND層280Aの濃度の傾きを補正することが望ましい。
例えば、図5(A)に示すように、IRカットフィルタ250、連続可変NDフィルタ210およびCCフィルタ220がこの順に配列されており、連続可変NDフィルタ210の光学像の高さをR、CCフィルタ220の光学像の高さをRとし、連続可変NDフィルタの濃度勾配をSNDとしたとき、CCフィルタ220に積層された逆勾配ND層280Aの濃度勾配SCCは、次式(1)で表される。
すなわち、図5(B)に示すように、CCフィルタ220の濃度勾配SCCは、傾き補正前の逆勾配ND層280Aの濃度勾配SNDに −R/Rを乗じたものとなる。
また、フィルタ光学系100が、図1(B)に示すように、上記第2の実施形態のように構成された場合は、IRカットフィルタ250の光学像の高さをRとし、連続可変NDフィルタの濃度勾配をSNDとしたとき、IRカットフィルタ250に積層された逆勾配ND層180B(図1(B)を参照)の濃度勾配SIRは、次式(2)で表される。
すなわち、傾き補正前の逆勾配ND層180B(図1(B)を参照)の濃度勾配SNDに −R/Rを乗じたものとなる。
なお、テレセントリックな光学系を用いる場合は、光学像のサイズは位置に無関係となるため、上記で説明した補正は不要である。
<連続可変NDフィルタが円板形状の場合>
上記では、連続可変NDフィルタが矩形形状の場合について説明しているが、これに替えて、図3(B)に示すような円板形状を用いてもよい。このような円板形状のものにおいては、円板の回転角方向に濃度勾配が設けられるように構成されている。また、光軸Lを円板の中心から所定半径位置を中心とする所定位置に設けるように構成される。また、この連続可変NDフィルタ10Bとペアをなす逆勾配ND層(180A、B)を積層されたCCフィルタ(120)またはIRカットフィルタ(150)が、上記所定位置において、上記両者の濃度勾配が等しく、逆方向の勾配となるように配されていて、両者の合計濃度が両者の重なり合う位置において均一となるように構成されている。この点については、連続可変NDフィルタが矩形状の場合と同様である。
以下、図6を用いて、円板形状の連続可変NDフィルタ10Bについて説明する。なお、図6は、図1(A)に示すように、光入射側から、IRカットフィルタ150、連続可変NDフィルタ110およびCCフィルタ120がこの順に配列され、CCフィルタ120に逆勾配ND層180Aを積層するタイプについて説明するものであるが、図1(B)に示すように、光入射側から、IRカットフィルタ150、連続可変NDフィルタ110およびCCフィルタ120をこの順に配列し、IRカットフィルタ150に逆勾配ND層180Bを積層することも勿論可能であり、同様の作用効果を奏する。
図6は、連続可変NDフィルタ310Aが円板形状とされた場合を示すものであるが、レンズ光軸Lを中心として、連続可変NDフィルタ310A上で半径Rのサイズの光学像がCCフィルタ(120)上で半径Rのサイズの光学像に拡大または縮小される(図6は縮小の場合を示す)。連続可変NDフィルタ310A上の濃度が、円板中心Cを中心として回転角方向にDからDまで変化する場合には、CCフィルタ(120)上に積層された逆勾配ND層(180A)の濃度は、点C´を中心として連続可変NDフィルタ310Aの変化とは逆方向に0から (D−D)/θ まで変化する。ここで、θは、円板中心Cから、連続可変NDフィルタ310A上の光学像の円(半径R)に引いた2本の接線のなす角である。
<明るさをF値などとして表示>
上述した実施形態においては、連続可変可能なNDフィルタシステムを用いて光学像の明るさを調整しているが、従来はレンズのアイリスにより明るさ調整が行われており、カメラを使用する者にとってF値やT値等として示唆されるように構成されていれば、従来の感覚とマッチし易く便利である。
そこで、本実施形態においては、図2に示すように、連続可変NDフィルタ10が所望の濃度設定位置となるように駆動指示するNDフィルタ濃度設定部90から、表示部91に対して、当該駆動指示された値が、F値として表示されるように構成している。この表示部91としては、カメラの電子ビューファインダーやアイリスリングの他、カメラに付設された種々のディスプレイを用いるようにしてもよい。
なお、撮像レンズのF値をFとしたとき、連続可変NDフィルタ10の濃度がD(%)である場合のF値であるFNDは、下式(3)で表される。この換算計算処理はNDフィルタ濃度設定部90により行われる。
このようにして上記表示部91にF値が表示されることになるが、T値に対しても同様の処理を行なうことにより、上記表示部91に表示させることができる。
本発明のフィルタ光学系および撮像装置としては、上記実施形態のものに限られるものではなく、その他の種々の態様の変更が可能である。例えば、フィルタ光学系内に他の光学部材、例えばローパスフィルタ等を配設することも可能であり、そのような他の光学部材に上述した逆勾配ND層を積層するようにしてもよい。
1、11A、11B 撮像装置
10、10A、10B、110、210、310A 連続可変NDフィルタ
20、120、220 CCフィルタ
30 フィルタユニット
40 撮像レンズ
50、150、250 IRカットフィルタ
60、160、260 撮像素子
90 NDフィルタ濃度設定部
91 表示部
92 信号処理部
180A、180B、280A 逆勾配ND層

Claims (10)

  1. 撮像レンズと、該撮像レンズから入射した被写体光が結像される撮像素子との間に配され、
    前記撮像レンズを通過した入射光の透過光量を所定割合に変更し得るNDフィルタと、色補正フィルタとを光軸方向に配列してなるフィルタ光学系において、
    前記NDフィルタは、光透過濃度が所定方向に連続的に変化するように構成されるとともに、光軸と交差し、かつ該光軸とは該所定方向に相対的に移動可能に構成され、
    前記色補正フィルタ上には、光透過濃度が該所定方向に連続的に変化するとともに前記NDフィルタとは、逆方向の濃度勾配に設定された濃度補完用NDフィルタ層が積層され、
    前記NDフィルタは前記光軸上の位置において、前記色補正フィルタとは、前記所定方向に相対的に移動可能に構成されていることを特徴とするフィルタ光学系。
  2. 前記色補正フィルタが回転円板の所定半径の円周位置上に配されてなることを特徴とする請求項1に記載のフィルタ光学系。
  3. 前記色補正フィルタ上に積層された前記濃度補完用NDフィルタ層の濃度勾配は、前記NDフィルタと前記色補正フィルタの間隔に応じた光学像の大きさの比に基づいて補正されていることを特徴とする請求項1または2に記載のフィルタ光学系。
  4. 撮像レンズと、該撮像レンズから入射した被写体光が結像される撮像素子との間に配され、
    前記撮像レンズを通過した入射光の赤外線領域を遮光するIRカットフィルタと、光透過光量を所定割合に変更し得るNDフィルタとを光軸方向に配列してなるフィルタ光学系において、
    前記NDフィルタは、光透過濃度が所定方向に連続的に変化するように構成されるとともに、光軸と交差し、かつ該光軸とは該所定方向に相対的に移動可能に構成され、
    前記IRカットフィルタ上には、光透過濃度が該所定方向に連続的に変化するとともに前記NDフィルタとは、逆方向の濃度勾配に設定された濃度補完用NDフィルタ層が積層され、
    前記NDフィルタは前記光軸上の位置において、前記IRカットフィルタとは、前記所定方向に相対的に移動可能に構成されていることを特徴とするフィルタ光学系。
  5. 前記IRカットフィルタ上に積層された前記濃度補完用NDフィルタ層の濃度勾配は、前記NDフィルタと前記IRカットフィルタの間隔に応じた光学像の大きさの比に基づいて補正されるように構成されていることを特徴とする請求項4に記載のフィルタ光学系。
  6. 前記NDフィルタは矩形形状を有し、前記NDフィルタの少なくとも一部の領域が矩形形状の長手方向または短手方向のいずれか一方向の位置に応じて濃度が変化するように構成されてなることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のフィルタ光学系。
  7. 前記NDフィルタは円板形状を有し、該NDフィルタの少なくとも一部の領域が該NDフィルタの回転角に応じて濃度が変化するように構成されてなることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のフィルタ光学系。
  8. 請求項1〜3、および請求項1〜3のいずれかを引用する請求項6、7のうちいずれか1項に記載のフィルタ光学系と、該フィルタ光学系を通過した被写体光を結像させて電気信号に変換する撮像素子と、該撮像素子により変換された電気信号を処理する信号処理部を有し、該信号処理部は、前記NDフィルタと前記色補正フィルタの間隔に応じた光学像の大きさの比に基づいて該撮像素子からの電気信号のレベルを補正することを特徴とする撮像装置。
  9. 請求項4、5、および請求項4、5のいずれかを引用する請求項6、7のうちいずれか1項に記載のフィルタ光学系と、該フィルタ光学系を通過した被写体光を結像させて電気信号に変換する撮像素子と、該撮像素子により変換された電気信号を処理する信号処理部を有し、該信号処理部は、前記IRカットフィルタと前記NDフィルタの間隔に応じた光学像の大きさの比に基づいて該撮像素子からの電気信号のレベルを補正することを特徴とする撮像装置。
  10. 前記NDフィルタの濃度を、前記撮像レンズのアイリスのF値またはT値に対応した値に換算する手段および、この換算した値を表示する表示部を備えていることを特徴とする請求項8または9に記載の撮像装置。
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