JP2020180941A - 光測距装置およびその方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】1つの画素内の解像度を高めて測距を行なう。【解決手段】外部の所定の範囲に射出したパルス光に対応した反射光を、受光面65に結像させ、この受光面において、第1の解像度で検出を行なう単位である画素毎に、反射光を個別に検出可能な複数の受光回路69を配置する。複数の受光回路による反射光の検出の結果に従って、パルス光の射出の時点から対象反射光の戻り時間から、所定の範囲に存在する対象物までの距離を含む対象物の空間上の位置を特定する際、一画素に配置された複数の受光回路の出力を重ね合わせた第1の結果と、複数の受光回路の一部を除いた場合の受光回路の出力を重ね合わせた第2の結果とに基づいて、パルス光の射出からの戻り時間から、対象物の空間上の位置を、前記第1の解像度より高い第2の解像度で特定する。【選択図】図6

Description

本開示は、光を用いた対象物の検出技術に関する。
レーザ光などのパルス光を照射して、対象物からの反射光を受光部で検出し、照射から受光までの戻り時間(TOF)を計測することで、対象物の存否の検出や対象物までの距離を測定する技術が知られている。こうした装置では、対象物を捉える解像度を高める工夫が種々されている(例えば特許文献1ないし4参照)。
特開2015−175644号公報 特開2013−156139号公報 特開2014−77658号公報 特開2016−176721号公報
しかしながら、上記特許文献1記載の技術では、TOFを用いた測距装置に加えてステレオカメラを必要とするため装置構成の大型化やコストアップを招いてしまう。また、特許文献2記載の技術では、対象物の検出をインタレース状に行なうため、検出に時間がかかり、かつ移動している小さな物体の検出は困難であった。更に、特許文献3記載の技術では、アバランシュダイオードを用いた高感度の検出を可能としているが、解像度の向上については、特に工夫されていない。
本開示は、光を外部に照射して、対象物までの距離を測定する光測距装置に関する。この光測距装置(20)は、パルス光を、所定の範囲に射出する発光部(40)と、前記パルス光に対応した前記所定の範囲からの反射光を、受光面(65)に結像させる光学系(30)と、 前記受光面において、第1の解像度で検出を行なう単位である画素(66)毎に、前記反射光を個別に電気的な信号として検出可能な複数の受光回路(69)を配置した受光部(60)と、前記受光回路による前記反射光の検出の結果に従って、前記対象物に対応した対象反射光の、前記パルス光の射出からの戻り時間から、前記所定の範囲に存在する対象物までの距離を含む前記対象物の空間上の位置を特定する特定部(110,140,150)と、を備える。こうした光測距装置において、前記特定部は、前記画素に配置された前記複数の受光回路の出力を重ね合わせた第1の結果と、前記画素に配置された前記複数の受光回路の一部を除いた場合の前記受光回路の出力を重ね合わせた第2の結果とに基づき、前記対象反射光の前記戻り時間から、前記対象物の前記空間上の位置を、前記第1の解像度より高い第2の解像度で特定する高解像度特定処理を実行してよい。
この光測距装置によれば、反射光を検出する単位である画素毎に、反射光を個別に電気的な信号として検出可能な複数の受光回路を配置しており、受光面の1つの画素に配置された複数の受光回路の出力を重ね合わせた第1の結果と、画素に配置された複数の受光回路の一部を除いた場合の受光回路の出力を重ね合わせた第2の結果とを比較することにより、対象物の位置の解像度を高めた高解像度特定処理を実行できる。第1の結果と第2の結果とには、受光回路の一部を除いたことによる違いが存在する場合があり、そうした場合には、対象物の空間上の位置を、解像度を高めて特定することができる。
第1実施形態の光測距装置の概略構成図。 光学系の詳細構成を示す説明図。 SPAD演算部の内部構成を示すブロック図。 受光回路を構成するSPAD回路の一例を示す説明図。 各SPAD回路の検出結果を重ね併せてピークを検出する様子を示す説明図。 画素単位で物体の検出と測距とを行なう処理を示すフローチャート。 画素に相当する受光素子において停止する部分画素を説明する説明図。 部分画素における物体検出・測距処理の一例を示すフローチャート。 部分画素による検出を停止することによるピークの変化を例示する説明図。 差分ヒストグラムによるピーク検出の様子を示す説明図。 第2実施形態における画素単位での物体の検出と測距の処理を示すフローチャート。 第2実施形態における部分画素に対する物体検出・測距処理を示すフローチャート。 第2実施形態におけるピーク検出の様子を示す説明図。 第3実施形態としての画素単位での測定処理を示すフローチャート。 複数のピークが検出された場合を示す説明図。 複数のピークが検出されなかった場合を示す説明図。 第4実施形態としての画素単位での測定処理を示すフローチャート。 第4実施形態としての画素および部分画素における物体検出・測距処理を例示するフローチャート。 差分ヒストグラムに対する2つの閾値の関係を例示する説明図。 2つの部分画素の組み合わせの例を示す説明図。 2つの部分画素の組み合わせの他の例を示す説明図。 4つの部分画素の組み合わせの例を示す説明図。 縦横に隣接するのでない2つの部分画素の組み合わせの例を示す説明図。
A.第1実施形態:
(A1)装置構成:
第1実施形態の光学装置である光測距装置20は、距離を光学的に測距するものであり、図1に示すように、測距する対象物である物体OBJ1に対して測距のための光を投射し、反射光を受ける光学系30および光学系30を駆動し、また光学系30から得られた信号を処理するSPAD演算部100を備える。光学系30は、レーザ光を射出する発光部40と、発光部40からのレーザ光を測距する所定の範囲に射出して走査する走査部50と、レーザ光を走査した範囲からの反射光を受光する受光部60とを備える。
光学系30の詳細を図2に示す。図示するように、発光部40は、測距用のレーザ光を射出する半導体レーザ素子(以下、単にレーザ素子とも言う)41、レーザ素子41の駆動回路を組み込んだ回路基板43、レーザ素子41から射出されたレーザ光を平行光にするコリメートレンズ45を備える。レーザ素子41は、いわゆる短パルスレーザを発振可能なレーザダイオードであり、レーザ光のパルス幅は、5nsec程度である。5nsecの短パルスを用いることで、測距の分解能を高めることができる。
走査部50は、コリメートレンズ45により平行光とされたレーザ光を反射する表面反射鏡51、この表面反射鏡51を回転軸54により回転可能に保持するホルダ53、回転軸54を回転駆動するロータリソレノイド55を備える。ロータリソレノイド55は、外部からの制御信号Smを受けて、所定の角度範囲(以下、画角範囲という)内で正転および逆転を繰り返す。この結果、回転軸54、延いては表面反射鏡51もこの範囲で回動する。結果的にコリメートレンズ45を介してレーザ素子41から入射したレーザ光は、図示横方向(H方向)に所定の画角範囲で走査される。ロータリソレノイド55は、図示しないエンコーダを内蔵しており、その回転角度を、出力可能である。従って、表面反射鏡51の回転角度をエンコーダの出力として読み取ることにより、走査位置を取得することができる。
表面反射鏡51を所定範囲内で駆動することにより、発光部40が射出されたレーザ光は、横方向(H方向)に走査される。レーザ素子41は、H方向に対して、これに直交する方向(以下、V方向という)に長い形状を備えている。上述した走査部50の表面反射鏡51を含む光学系30は、筐体32内に収納されており、物体OBJ1に向けて射出される光および物体OBJ1からの反射光は、筐体32に設けられたカバー31を通過する。物体OBJ1に向けて射出され、物体OBJ1から反射してくる光を、図1では、符号RL1として示した。
光学系30は、レーザ光のV方向高さと、走査部50によるH方向の角度範囲とで規定される領域で、測距を行なうことができる。光測距装置20から、この領域に向けて出力されるレーザ光は、人や車などの物体OBJ1があると、その表面で乱反射し、その一部は、走査部50の表面反射鏡51方向に戻ってくる。この反射光は、表面反射鏡51で反射し、受光部60の受光レンズ61に入射する。受光レンズ61で集光された反射光は、受光面に配置された受光アレイ65に入射する。
受光部60の受光アレイ65からの出力信号は、図4に示したように、測距部に相当するSPAD演算部100に入力される。SPAD演算部100は、レーザ素子41を発光させて外部の空間を走査しつつ、レーザ素子41が照射パルスを出力した時点から受光部60の受光アレイ65が反射光バルスを受け取るまでの時間TFから、物体OBJ1までの距離を演算する。SPAD演算部100は、周知のCPUやメモリを備え、予め用意されたプログラムを実行することで、測距に必要な処理を行なう。具体的には、SPAD演算部100は、全体の制御を行なう制御部110の他、加算部120、ヒストグラム生成部130、ピーク検出部140、距離演算部150等を備える。
加算部120は、受光部60を構成する受光素子66に含まれるSPAD回路68の出力を加算する回路である。本実施形態では、受光部60の受光アレイ65は、図4に示すように、反射光のV方向に配列された複数の受光素子66から構成されている。受光素子66は、測距の際に、物体OBJ1を検出し、物体OBJ1までの距離を測定する際の単位である。この受光素子66を、画素とも呼ぶ。
各受光素子66は、本実施形態では、図4に示したように、9×9個のSPAD回路68から構成されている。9×9個のSPAD回路68は3×3個ずつまとめられ、3×3個ずつをひとまとまりして、そのオン・オフを制御できるようになっている。受光素子66全体としては、本実施形態では、受光回路に相当する9個の部分が個別に停止できる。この個別に停止でき各部分を、本実施形態では、部分画素69と呼ぶが、後で詳しく説明するように、部分画素69毎に単独で、対象物OBJ1を検出するのではない。部分画素69を構成する3×3個のSPAD回路68からの信号の扱いについては、後で説明する。
SPAD回路68は、高い応答性と優れた検出能力とを実現するアバランシェフォトダイオード(APD)が用いられる。APDに反射光(フォトン)が入射すると、電子・正孔対が生成され、電子と正孔が各々高電界で加速され、次々と衝突電離を引き起こして新たな電子・正孔対が生成される(アバランシェ現象)。このように、APDはフォトンの入射を増幅することができることから、遠くの物体のように反射光の強度が小さくなる場合には、APDが用いられることが多い。APDの動作モードには、降伏電圧未満の逆バイアス電圧で動作させるリニアモードと、降伏電圧以上の逆バイアス電圧で動作させるガイガモードとがある。リニアモードでは、生成される電子・正孔対よりも高電解領域から出て消滅する電子・正孔対の数が大きく、電子・正孔対の崩壊は自然に止まる。このため、APDからの出力電流は、入射光量にほぼ比例する。
他方、ガイガモードでは、単一フォトンの入射でもアバランシェ現象を起こすことができるため、検出感度を更に高めることができる。こうしたガイガモードで動作されるAPDを、シングルフォトンアバランシェダイオード(SPAD:Single Photon Avalanche Diode)と呼ぶことがある。
各SPAD回路68は、図4の等価回路を示すように、電源Vccと接地ラインとの間に直列にクエンチ抵抗器RqとアバランシェダイオードDaを接続し、その接続点の電圧を論理演算素子の一つである反転素子INVに入力し、電圧レベルの反転したデジタル信号に変換している。反転素子INVの出力は、アンド回路SWの一方の入力に接続されているから、他方の入力がハイレベルHになっていれば、外部にそのまま出力される。アンド回路SWの他方の入力の状態は、選択信号SCにより切り換えることができる。選択信号SCは、部分画素69内の3×3個のSPAD回路68に対しては、一括して出力され、受光アレイ65のどの部分画素69からの信号を読み出すか読み出さないかを指定するのに用いられる。なお、アバランシェダイオードDaをリニアモードで用い、その出力をアナログ信号のまま扱う場合などには、アンド回路SWに代えて、アナログスイッチを用いればよい。また、アバランシェダイオードDaに代えて、PINフォトダイオードを用いることも可能である。
SPAD回路68に光が入射していなければ、アバランシェダイオードDaは、非導通状態に保たれる。このため、反転素子INVの入力側は、クエンチ抵抗器Rqを介してプルアップされた状態、つまりハイレベルHに保たれている。従って、反転素子INVの出力はロウレベルLに保たれる。各SPAD回路68に外部から光が入射すると、アバランシェダイオードDaは、入射した光(フォトン)により通電状態となる。この結果、クエンチ抵抗器Rqを介して大きな電流が流れ、反転素子INVの入力側は一旦ロウレベルLとなり、反転素子INVの出力はハイレベルHに反転する。クエンチ抵抗器Rqを介して大きな電流が流れた結果、アバランシェダイオードDaに印加される電圧は低下するから、アバランシェダイオードDaへの電力供給は止り、アバランシェダイオードDaは、非導通状態に復する。この結果、反転素子INVの出力信号も反転してロウレベルLに戻る。結果的に、反転素子INVは、各SPAD回路68に光(フォトン)が入射すると、ごく短時間、ハイレベルとなるパルス信号を出力することになる。そこで、各SPAD回路68が光を受光するタイミングに合わせて、アドレス信号SCをハイレベルHにすれば、アンド回路SWの出力信号、つまり各SPAD回路68からの出力信号Sout は、アバランシェダイオードDaの状態を反映したデジタル信号となる。
部分画素69に含まれる3×3個のSPAD回路68の合計9個の出力信号Sout は、図4に、部分画素69の一つ分を示したように、加算部120内に用意されたブロック内加算器121に入力され、加算される。従って、加算部120には、9個のブロック内加算器121が備えられている。各部分画素69を区別する場合には、左上の部分画素69から右下に向けて順に、部分画素s1、s2・・・s9と呼ぶ。各部分画素69内の9個のSPAD回路68の出力は、それぞれ、ブロック内加算器121によりまとめられ、ヒストグラム生成部130に出力され、ヒストグラムの生成に用いられる。
この様子を、図5に例示した。発光部40のレーザ素子41を発光させて、物体OBJ1からの反射光が受光部60の受光面に配置された一つの画素に相当する受光素子66に入射すると、各部分画素69は反射光を受け取ったタイミングでパルス信号を出力する。各部分画素s1、s2・・・s9内のSPAD回路68からの信号Sout を加算した結果である部分画素信号は、物体OBJ1からの距離に応じたタイミングのパルス信号を含む。受光部60の受光素子66が反射光を受ける位置に物体OBJ1が存在すれば、レーザ素子41による照光パルスに基づく反射光パルスを受け取るまでの時間TFは、部分画素69によらず、ほぼ同じタイミングになる。
従って、部分画素s1、s2・・・s9からの信号を加算してヒストグラムTを生成すると、時間TF近傍に、バルス信号が集まり、ピークを形成する。SPAD回路68の性質上、出力されるパルス信号には、ノイズも含まれる。ノイズは、太陽光などの外乱光によりランダムに発生する。ノイズによるパルス信号は、ランダムに発生するので、部分画素s1、s2・・・s9からの信号を加算すると、ノイズはピークを形成せず、物体OBJ1からの反射光によるピークが得られる。
同じ走査位置で複数回の測定を行なって、部分画素s1、s2・・・s9からの信号をヒストグラム生成部130が重ね合わせると、図5最下段に例示するように、時間TFにピークを有するヒストグラムが生成される。受光素子66を構成する複数のSPAD回路68が検出する信号には、外乱光などによるノイズも含まれるが、照光パルスに対する各SPAD回路68からの信号を足し合せてヒストグラムを生成する処理を複数回行なうと、反射光パルスに対応する信号は累積され、ノイズに対応する信号は累積されないので、反射光パルスに対応する信号が明確になる。いわゆるS/N比が高くなる。そこで、ヒストグラム生成部130からのヒストグラムを解析して、ピーク検出部140が信号のピークを検出する。信号のピークは、測距の対象となっている物体OBJ1からの反射光パルスに他ならない。こうしてピークが検出されると、距離演算部150は、照射光パルスから、反射光パルスのピークまでの時間TFを測定することで、物体までの距離Dを検出する。検出され距離Dは、外部に、例えば光測距装置20が自動運転車両に搭載されていれば、自動運転装置などに出力される。もとより、ドローンや自動車、船舶などの移動体の他、固定された測距装置として用いることも可能である。
制御部110は、発光部40の回路基板43に対してレーザ素子41の発光タイミングを決定する指令信号SLや、いずれの部分画素69にも含まれる9個のSPAD回路68をまとめてアクティブにするかを決定するアドレス信号SCの他、ヒストグラム生成部130に対するヒストグラムの生成タイミングやヒストグラムの補正を指示する信号Stや、ピーク検出部140に対するピーク検出の閾値Tnを切換える信号Spや、走査部50のロータリソレノイド55に対する駆動信号Sm等を出力する。制御部110が予め定めたタイミングでこれらの信号を出力することにより、SPAD演算部100は、所定の範囲に存在する物体OBJ1を、その物体OBJ1までの距離Dと共に検出する特定部として働く。制御部110は、後述する処理において、生成したヒストグラムなどを記憶するメモリ114を内蔵する。
(A2)測距処理の詳細:
次に、SPAD演算部100による測距処理の詳細について、図6以下を用いて説明する。図6に示した画素単位測定処理ルーチンは所定のインターバルで繰り返し実行される。この処理ルーチン開始すると、まず部分画素s1〜s9に関してステップS210からs230を繰り返す処理を行なう(ステップS201s〜S201e)。この処理の繰り返しでは、変数sを用い、変数sを繰り返しの度に値1ずつインクリメントする。これは以下に説明する他の実施形態でも同様である。第1実施形態では、s=1から9までの9回、ステップS201s〜S201eを繰り返す。
この処理においては、まず部分画素sに含まれる全SPAD回路68を停止する(ステップS210)。図7は、画素に相当する受光素子66において停止する部分画素sを説明する説明図である。画素である受光素子66には、図7に示したように、9個の部分画素s1〜s9が含まれる。s=1の場合には、部分画素s1が動作を停止する。即ち、制御部110は、部分画素s1に対するアドレス信号SCをオフとし、部分画素s1以外の部分画素s2〜s9に対するアドレス信号SCをオンとする。この状態で、発光・受光処理を行なう(ステップS220)。つまり、発光部40のレーザ素子41を駆動して、照光バルスを射出し、その反射光を受光部60の受光素子66により受光させる。
受光素子66は、既に説明したように、各部分画素69に含まれる9個のSPAD回路68が検出したパルスをブロック内加算器121により加算し、更にその動作を複数回繰り返すことで、ヒストグラム生成部130によりヒストグラムTsを生成し、これを制御部110内に備えられたメモリ114に順次記憶する(ステップS230)。
制御部110は、この動作を変数sを順次インクリメントしながら、s1〜s9まで繰り返す。従って、9回繰り返しが完了すると(ステップS201s〜S201e)、制御部110内のメモリ114には、9個のヒストグラムT1〜T9が記憶される。
部分画素s1〜s9に対する繰り返しが完了すると(ステップS201e)、次に累積ヒストグラムTT作成する(ステップS240)。累積ヒストグラムTTは、各部分画素s1〜s9を停止して作成されメモリ114に記憶されたヒストグラムT1〜T9を重ね合わせることにより作成される。ヒストグラムT1〜T9は、それぞれ一つの部分画素s1〜s9が停止された状態で作成されるから、ヒストグラムT1〜T9に含まれる部分画素s1〜s9の数は、全て8個になる。従って、累積ヒストグラムTTは、全ての部分画素からのデータが均等に含まれることになる。
そこで、この累積ヒストグラムTTを用いて、画素である受光素子66における物体の検出・測距処理を行なう(ステップS310)。累積ヒストグラムTTは、全ての部分画素s1〜s9の検出結果を重ね合わせたものになっているので、結局これは、画素である受光素子66全体による物体の検出・測距を行なうことに相当する。累積ヒストグラムTTに含まれるピークを、累積ヒストグラムTTを閾値と比較することにより検出する。ピークが見いだされれば、反射光を受光部60にもたらす物体OBJ1が存在する判断できる。また、そのピークの時間を取得することにより、物体OBJ1までの距離Dを測定することができる。
累積ヒストグラムTTを用いて行なわれる画素(受光素子66)における物体の検出・測距処理(ステップS310)に続いて、部分画素における物体の検出・測距処理を行なう(ステップS410)。この部分画素における物体の検出・測距処理(ステップS410)については、図8、図9を用いて詳しく説明する。
図8に示した部分画素における物体検出・測距処理が開始されると、まず部分画素s=1から9について、処理を繰り返す準備をする(ステップS410s)。繰り返しの処理は、以下のステップS412からS415である。まず、部分画素を指定する変数sを値1として、図6のステップS240で作成した累積ヒストグラムTTと、図6のステップS230で記憶しておいたヒストグラムTs、つまり部分画素sを停止した状態で生成・記憶したヒストグラムTsとから、差分ヒストグラムΔTsを求める処理を行なう(ステップS412)。この処理は、式で表わせば、
ΔTs=TT−8・Ts
である。図7に即して説明すると、この処理は、各部分画素s(s=1から9)を順次停止(オフ)して発光・受光処理を行なって生成したヒストグラムTsを累積した累積ヒストグラムTTと、いずれかの部分画素sを停止して生成したヒストグラムTsとの差分を求める処理である。ヒストグラムTsを8倍しているのは、差分ヒストグラムを求める際に、正規化を図るためである。累積ヒストグラムTTは、部分画素s=1から9のいずれかを停止して生成したヒストグラムTs(s=1から9)を累積したものなので、差分ヒストグラムΔTsを求める際に、累積していないヒストグラムを8倍して、両者の正規化を図る。なお、累積ヒストグラムTTは、部分画素sを停止して生成したヒストグラムTsを9回累積しているものの、各部分画素についてのデータの累積は8回しか行なわれていないことから、
ΔTs=TT−8・Ts
としたが、7倍や9倍など、2以上の係数を乗算しても、累積ヒストグラムと通常のヒストグラムとの大きさの違いを緩和することができる。
差分ヒストグラムTsを用いた高解像度特定処理について説明する。図9に示したように、受光素子66全体に対して、ある物体OBJ1からの反射光に入射しており、部分画素s=9に対応する部分に、物体OBJ1とは異なる距離に存在する小さな物体OBJ2からの反射光が入射していると仮定する。そうすると、図9の最上段に示したように、部分画素s=1を停止して生成したヒストグラムT1は、部分画素s(s=2から9)からの信号を重ね合わせたヒストグラムとなり、物体OBJ1からの反射光に基づくピークと、物体OBJ2からの反射光に基づくピークとが存在することになる。
この2つのピークは、部分画素s(s=1から8)のいずれを停止した場合も、同様に検出される。他方、累積ヒストグラムTTは、これらのヒストグラムTs(s=1から9)を重ね合わせたものなので、図9の最下段に示したように、2つのピークを有するヒストグラムとなっている。従って、差分ヒストグラム、
ΔTs=TT−8・Ts
を求めると、s=1から8の場合には、差分ヒストグラムにはピークは存在しないことになる。ピークが存在するか否かは、差分ヒストグラムΔTsを差分閾値ΔTnと比較することにより(ステップS413)、容易に検出することができる。
ステップS413の判断において、差分ヒストグラムΔTsに差分閾値ΔTnを上回っているピークが存在しなければ、その部分画素sには、物体は存在しないと判断する(ステップS415)。他方、差分ヒストグラムΔTsに差分閾値ΔTnを上回っているピークが存在すれば(ステップS413:「YES」)、部分画素sに物体OBJ2が存在するとして、物体OBJ2の位置の検出と、そのピークまでの時間に基づく測距とを行なう(ステップS414)。
差分ヒストグラムΔTsに差分閾値ΔTnを上回るピークが存在するのは、図9において、部分画素s=9を停止してヒストグラムTsを生成して、差分ヒストグラムΔTs求めた場合である。この場合には、部分画素s=9を停止しているので、部分画素sが検出していた物体OBJ2による反射光は検出されず、図9に、部分画素s=9オフのヒストグラムT9として示したように、物体OBJ2に対応するピークは消失する。従って、図10に示すように、累積ヒストグラムTTから部分画素s=9を停止した場合のヒストグラムT9を差し引きして、差分ヒストグラムΔTsを求めると、物体OBJ2に対応するピークが残ることになり、差分閾値ΔTnを上回るピークとして、物体OBJ2に対応するピークが検出されることになる。従って、物体OBJ2の検出と、ピークまでの時間に基づく測距とが可能となる。
上記の処理を、部分画素sについて、s=1から9まで繰り返すことにより(ステップS410sからS410e)、各部分画素sに物体からの反射光が入っていれば、これを検出することができる。従って、第1実施形態の光測距装置20によれば、受光アレイ65を構成する受光素子66を物体検出の単位である画素として、物体を検出・測距できるだけでなく、受光素子66を構成する部分画素s=1から9による物体検出が可能となる。つまり、受光素子66を検出の単位とする画素の解像度(第1の解像度)より高い解像度(第2の解像度)で物体を検出できる。しかも第1実施形態では、全ての部分画素sを動作させた状態でのヒストグラムの生成は行なわず、生成したヒストグラムT1からT9を記憶し、これを重ね合せることで、累積ヒストグラムTTを求めている。このため、画素である受光素子66全体のヒストグラムを求める手間を要しない。また、上記実施形態では、差分ヒストグラムΔTsを求める際に、ヒストグラムTsを正規化しているので、累積ヒストグラムTTと部分画素sを停止して生成したヒストグラムTsとの差分ヒストグラムΔTsによるピークの検出精度を十分に高くすることができる。
B.第2実施形態:
第2実施形態の光測距装置20は、第1実施形態と同様のハードウェア構成を備え、SPAD演算部100の制御部110による物体の検出・測距処理のみが異なる。特に第2実施形態では、画素単位測定処理ルーチンと部分画素における物体検出・測距処理ルーチンが異なる。第2実施形態の各処理ルーチンを、図11、図12に示した。なお、各処理ルーチンにおいて、第1実施形態と同じ処理については、同じステップ番号を付して示した。従って、これらの処理についての説明は簡略なものとする。
図11に示した画素単位測定処理ルーチンは所定のインターバルで繰り返し実行される。この処理ルーチン開始すると、累積ヒストグラムTTの内容を一旦リセットし空にする処理を行なう(ステップS200)。その後、部分画素s(変数s=0から9)に関してステップS210からS420を繰り返す処理を行なう(ステップS202s〜S202e)。この処理は、繰り返しの度に変数sを値1ずつインクリメントするものとし、変数sが値0から9まで、ステップS202s〜S202eを繰り返す。
この処理においては、第1実施形態と同様に、部分画素sに含まれるSPAD回路68を停止する(ステップS210)。但し、第1実施形態と異なり、最初は、s=0、つまり部分画素sを全て動作させる。この状態で、発光・受光処理を行なう(ステップS220)。つまり、発光部40のレーザ素子41を駆動して、照光バルスを射出し、その反射光を受光部60の受光素子66により受光させる。
受光素子66は、既に説明したように、各部分画素69に含まれる9個のSPAD回路68が検出したパルスをブロック内加算器121により加算し、更にその動作を複数回繰り返すことで、ヒストグラム生成部130によりヒストグラムTsを生成し、これを制御部110内に備えられたメモリ114に記憶する(ステップS232)。ここで、変数s=0の場合のヒストグラムT0は、画素を構成する全ての部分画素s(s=1から9)が動作している場合のヒストグラムである。従って、このヒストグラムT0を、画素ヒストグラムT0と呼ぶ。更に、ステップS200で内容をリセットした累積ヒストグラムTTに、生成したヒストグラムTsを加える処理を行なう(ステップS242)。この結果、s=0の場合には、累積ヒストグラムTTの内容は、全ての部分画素sが動作している状態でのヒストグラムとなる。
その後、繰り返し回数を示す変数sが値0であるか否かの判断を行ない(ステップS252)、s=0、つまり初回であれば、生成した画素ヒストグラムT0をメモリ114の領域1に記憶し(ステップS262)、ステップS210からの処理を繰り返す。このとき変数sは値1だけインクリメントされているから、ステップS210からS232を実行することにより、順次、部分画素s=1から9を停止した状態でのヒストグラムTsが生成され(ステップS210〜S232)、これを累積ヒストグラムTTに順次加えていく処理が行なわれる(ステップS242)。
そして、部分画素の位置を示す変数sが値1〜9であれば、ステップS252での判断は「NO」となり、部分画素における物体の検出・測距処理(ステップS420)を行なう。この部分画素における物体の検出・測距処理については、図12に基づいて説明する。
部分画素における物体検出・測距処理を開始すると、図12に示すように、まず、差分ヒストグラムTsを求める処理を行なう(ステップS412)。この処理は、
ΔTs←T0−k・Ts
というものであり、図11のステップS262で示した変数s=0の場合の画素ヒストグラムT0であって、メモリ1に記憶された画素ヒストグラムT0と、s番目の部分画素についてのヒストグラムTsとの差分をとる処理である。画素ヒストグラムT0とは、全ての部分画素s=1〜9が動作している場合のヒストグラムである。またkは、正規化のための係数である。本実施形態では、変数s=1〜9の場合には、いずれか一つの部分画素sが停止しているので、ヒストグラムTsの生成に関わる部分画素は8個になる。変数s=0の場合には、画素を構成する9個の部分画素が画素ヒストグラムT0の生成に関わるので、差分を求める際に、両者を正規化している。この例では、k=9/8とした。なお、ヒストグラムTsを求める際に、仮に2つの部分画素sが停止されるのであれば、係数kは、9/7とすればよい。更に言えば、係数kは、画素ヒストグラムT0と各ヒストグラムTsとの条件が近づくように設定されればよい。
こうして差分ヒストグラムΔTsを求めた上で、次に、差分ヒストグラムΔTsに、差分閾値ΔTnを越えているピークが存在するかの判断を行なう(ステップS413)。
例えば、図13に示したように、受光素子66全体に対して、ある物体OBJ1からの反射光に入射しており、部分画素s=9に対応する部分に、物体OBJ1とは異なる距離に存在する小さな物体OBJ2からの反射光が入射していると仮定する。そうすると、図13の最上段に示したように、s=0、つまり一つの部分画素も停止していない状態で生成した画素ヒストグラムT0は、部分画素s=1から9からの信号を加算したものとなり、物体OBJ1からの反射光に基づくピークと、物体OBJ2からの反射光に基づくピークとが存在することになる。
この二つのピークは、部分画素s(s=1から8)のいずれを停止した場合も、同様に検出される。ピークが存在するか否かは、差分ヒストグラムΔTsを差分閾値ΔTnと比較することにより(上述したステップS413)、容易に検出することができる。
ステップS413の判断において、差分ヒストグラムΔTsに差分閾値ΔTnを上回っているピークが存在しなければ、その部分画素sには、物体は存在しないと判断する(ステップS415)。例えば、図13の最下段に示したように、部分画素s=1を停止した場合のヒストグラムT1について、差分ヒストグラムΔT1を求めた場合には、ピーク(ΔTs>ΔTn)は見いだされない。他方、差分ヒストグラムΔTsに差分閾値ΔTnを上回っているピークが存在すれば(ステップS413:「YES」)、部分画素sに物体OBJ2が存在する判断する。例えば、図13に示した部分画素s=9を停止した場合には、そのヒストグラムT9には、物体OBJ2によるピークが生じないから、差分ヒストグラムΔT9にはピークが現れる。従って、差分ヒストグラムΔT9を差分閾値ΔTnと比較することにより、物体OBJ2の存在を検出することができる。この場合、物体OBJ2は、停止した部分画素sに対応する位置に存在することが分かる。そこでこの場合には、物体OBJ2の位置の検出と、そのピークまでの時間に基づく測距とを行なう(ステップS414)。
こうして部分画素を示す変数sを値0から9とする繰り返しの処理を行ない、これが完了すると(ステップS202e)、画素全体における物体の検出および測距の処理を行なう(ステップS320)。第2実施形態では、ヒストグラムTsを順次累積して累積ヒストグラムTTを求めているので(ステップS242)、これを用いて、画素全体における物体の検出とその物体までの測距処理とを行なうことができる。なお、全ての部分画素s=1から9をオンにした場合の画素ヒストグラムT0も求め、メモリ114の領域1に記憶しているので、これを用いて、画素全体における物体の検出と測距処理とを行なうものとしてもよい。累積ヒストグラムTTを用いた方が、複数回の検出を重ねているので、S/N比を高くすることができ、検出の精度を高めることができる。
以上説明した第2実施形態の光測距装置20によれば、第1実施形態と同様に、受光アレイ65を構成する受光素子66を物体検出の単位である画素として、第1の解像度で物体を検出・測距できるだけでなく、受光素子66を構成する部分画素s=1から9により、第1の解像度より高い第2の解像度での物体検出が可能となる。しかも第2実施形態では、各部分画素s=1から9をオフとしたときのヒストグラムを全て記憶しておく必要がないから、メモリ114の容量を小さくすることができる。また、上記実施形態では、差分ヒストグラムΔTsを求める際に、ヒストグラムTsを正規化しているので、差分ヒストグラムΔTsによるピークの検出精度を十分に高くすることができる。
C.第3実施形態:
第3実施形態の光測距装置20は、第1実施形態と同様のハードウェア構成を備え、SPAD演算部100の制御部110による物体の検出・測距処理のみが異なる。第3実施形態では、複数ピークがある場合を判断し、複数のピークがあると判断した場合に、高分解能での検出・測距の処理を行なう点で、第1,第2実施形態と異なる。第3実施形態における処理の概要を、図14に示した。
図14に示した画素単位測定処理ルーチンは所定のインターバルで繰り返し実行される。この処理ルーチン開始すると、まず、全ての部分画素s=1から9をオンとし(ステップS510)、発光・受光処理を行なう(ステップS520)。受光処理では、レーザ光の照射により生じた反射光を検出し、画素ヒストグラムT0を作成する(ステップS530)。こうして受光素子66に含まれる全ての部分画素s=1から9をオンにして作成した画素ヒストグラムT0に複数のピークがあるか否かを判定する(ステップS540)。
図15および図16は、複数のピークがある場合とない場合とを例示した。レーザ光を照射した範囲に、光測距装置20からの距離が異なる2つ以上の物体があり、両者からの反射光が同じ受光素子66の異なる位置で受光されているとすると、図15に示したように、時間軸上の異なる位置、つまり戻り時間に2つ以上のピークが現れる。この場合には、高分解能での検出・測距処理を行なって、2つ以上のピークに対応する物体の位置と距離とを検出する(ステップS600)。このステップS600の処理は、第1または第2実施形態の処理に相当する。
他方、発光部40がレーザ光を照射した範囲に、物体が一つしかなく、この物体からの反射光のみが受光素子66で受光されているとすると、図16に示したように、時間軸上には一つのピークが現れる。この場合には、第1の解像度での検出・測距処理(ステップS620)を行なって、ピークに対応する物体の位置と距離とを検出する。このステップS620では、ステップS530で求めた画素ヒストグラムT0に含まれる単一のピークに基づいて物体の検出と測距の処理とを行なう。
以上説明した第3実施形態では、まず画素全体のヒストグラムに複数のピークが存在するかを判断し、存在しなければ、第1の解像度で、つまり画素を単位として、物体の検出と測距とを行なう。他方、複数のピークが存在する場合には、第1,第2実施形態として説明したような部分画素単位での、つまり第1の解像度より高い第2の解像度で、物体の検出と測距処理とを行なう。このため、複数のピークが存在しなければ、短時間うちに処理を完了することができる。また必要があれば、第2の高解像度での物体の検出と測距とを行なうことができる。
D.第4実施形態:
第4実施形態の光測距装置20は、第1から第3実施形態と同様のハードウェア構成を備え、SPAD演算部100の制御部110による物体の検出・測距処理のみが異なる。第4実施形態では、差分ヒストグラムのピークの判断手法が、従前の実施例とは異なる。第4実施形態における物体の検出・測距処理を図17、図18に示した。
図17に示した処理は、所定のインターバルで繰り返し実行される。この処理ルーチンは、最後のステップS700を除いて、第1実施形態の処理(図6、ステップS201sからS201eおよびステップS240の処理)と同一である。これらの処理が完了すると、図7に示した各部分画素s(s=1から9)のヒストグラムT1からT9と、それらを合算した累積ヒストグラムTTとが生成され、メモリ114に記憶される。その上で、SPAD演算部100は、ステップS700の処理、つまり画素および部分画素における物体の検出・測距処理を実行する。この処理の詳細を図18に示した。
図18に示した処理が開始されると、全ての部分画素s(s=1から9)について、以下の処理を繰り返す(ステップS710sからS710e)。繰り返しの処理では、まず差分ヒストグラムΔTsを求める(ステップS712)。差分ヒストグラムΔTsは、
ΔTs=TT−8・Ts
として求める。これは、第1実施形態での差分ヒストグラムΔTsの導出(図8,ステップS412)と同じ処理である。次に、この差分ヒストグラムΔTsのピークが、2つの閾値THとTLとに対してどのような関係にあるかを比較・判別する(ステップS713)。差分ヒストグラムΔTsは、既に他の実施形態で説明したように、部分画素sをオフにしたことで、この部分画素sに物体からの反射光が入射しているとき、これをピークとして抽出するヒストグラムである。
差分ヒストグラムΔTsを比較するこの閾値THと閾値TLとは、図19に示すように、閾値THが閾値TLより大きい。閾値THは、差分ヒストグラムΔTsのピークがこの値以上であれば、そのピークは、物体を検出したものと判断して差し支えない値として定められた閾値である。他方、閾値TLは、差分ヒストグラムΔTsのピークがこの値以下であれば、そのピークは、物体を検出したものではないと判断して差し支えない値として定められた閾値である。図19に例示したように、閾値TLからTHの範囲は、この範囲に入ったピークについて、物体を検出している場合と、ノイズである場合とを含む範囲である。閾値TLからTHの範囲に入っているピークは、物体を検出したピークである場合もあれば、単なるノイズである場合もあり得る。
そこで、本実施形態では、差分ヒストグラムΔTsのピークが、閾値TH,TLに対して、どのような関係にあるかを判別する(ステップS713)。仮に、差分ヒストグラムΔTsのピークが閾値TH以上であれば、そのピークは、部分画素sに対応する場所に存在する物体により反射された反射光によるものであると判断できる。そこで、差分ヒストグラムΔTsを用いてその部分画素sに対応する位置に物体があるとして、これを検出し、その物体までの距離を、差分ヒストグラムΔTsのピークの時間軸上の位置から測距する(ステップS715)。
その後、全ての部分画素s(s=1〜9)を全てオンとして発光・受光処理を行ない、得られたヒストグラムを累積して累積ヒストグラムTTを再度生成し、この累積ヒストグラムに基づいて、画素を単位とする物体の検出と測距とを行なう(ステップS716)。累積ヒストグラムTTは既に一度求めているので、その累積ヒストグラムTTを用いて画素を単位とする物体の検出と測距とを行なってもよいが、後述するステップS718,S719の処理に要する時間を、確保しているため、差分ヒストグラムΔTsが閾値THより高い場合の処理時間については余裕がある。このため、本実施形態では、再度累積ヒストグラムTTを求めて確実な判断を行なっている。
他方、ステップS713の判断において、差分ヒストグラムΔTsのピークが、閾値TL以下の場合には、部分画素sには物体が存在しないと判断できるから、上述したステップS715を実行せず、ステップS716の処理、即ち、画素を単位とする物体の検出・測距の処理を実行する。
ステップS713において、差分ヒストグラムΔTsのピークは、閾値TLより大きく閾値TH未満であると判断された場合には、ステップS716と同様に、累積ヒストグラムTTの生成を行ない、画素を単位とする物体の検出と測距を行ない(ステップS718)、更に部分画素sのみを停止した状態での発光・受光処理を行なって部分画素に関する累積ヒストグラム(以下、部分累積ヒストグラムという)を生成し、これとステップS718で求めた累積ヒストグラムTTとの差分ヒストグラムΔTsを更新し、この差分ヒストグラムΔTsに基づいて、部分画素sにおける物体の検出と測距とを行なう(ステップS719)。この処理において求める部分累積ヒストグラムは、停止する部分画素sの数(ここでは9個)より多い回数だけ発光・受光処理を行なって求めている。従って、ステップS719で求めた差分ヒストグラムΔTsは、図19に示した差分ヒストグラムΔTsよりもS/N比が高くなっている。このため、物体が部分画素sに対応する位置にあれば、これを検出できる可能性が高まる。
もとよりこのステップS719の処理において、更新した差分ヒストグラムΔTsが閾値THを越えなければ、物体はないとして、その検出や測距は行なわない。ステップS719では、再度、累積ヒストグラムTTを求めるだけでなく、部分画素sについてのヒストグラムTsを部分画素の数より多数回生成し、これを累積して部分累積ヒストグラムを求めてから、差分ヒストグラムをΔTsを更新しているので、仮に部分画素sに対応する位置に物体があれば、ピークが閾値TH以上となり、検出される可能性は高い。部分累積ヒストグラムを求めてから差分ヒストグラムΔTsを求めても、そのピークが閾値TH未満であれば、そのピークはノイズによるものであると判断して、特に物体の検出や測距を行なわないのは当然である。
以上説明した繰り返しの処理(ステップS710sからS710eまでの処理)を、部分画素sを順次移動しながら繰り返し、全ての部分画素についての判断を終了すると、「NEXT」に抜けて、本ルーチンを終了する。
以上説明した第4実施形態によれば、第1から第3実施形態と同様の作用効果を奏する上、更に、各部分画素における差分ヒストグラムΔTsが物体が確実にあると判断することも、確実にないと判断することもできない場合、再度累積ヒストグラムTTを生成し、加えて部分累積ヒストグラムを求めて、差分ヒストグラムΔTsを更新するので、ピークが物体によるものであれば、これを確実に検出して、物体の位置の検出とその物体までの測距とを行なうことができる。このため、ヒストグラムに現れたピークが、ノイズによるものか小物体によるものかの判断を確実に行なうことができる。
E.その他の実施形態:
上述した各実施形態では、差分ヒストグラムΔTsは、累積ヒストグラムTTと1つの部分画素sを停止した際のヒストグラムTsとの差分として求めたが、部分画素を停止して得られたヒストグラムTsを複数まとめた上で、累積ヒストグラムTTとの差分ヒストグラムを求めるものとしても差し支えない。例えば各部分画素s1〜s9を順次オフにして得られたヒストグラムTs(s=1〜9)のうちから、図20に示したように、部分画素をオフにして得られたヒストグラムTsを、縦方向にまとめてグループヒストグラムTuを求め、累積ヒストグラムTTとグループヒストグラムTuとの差分ヒストグラムΔTuを求めるようにしてもよい。図20に示した例では、ヒストグラムTs1〜Ts9を2つずつ組み合わせ、グループuを構成するものとした。具体的には、グループヒストグラムTuは、
Tu1:Ts1+Ts4
Tu2:Ts2+Ts5
Tu3:Ts3+Ts6
Tu4:Ts4+Ts7
Tu5:Ts5+Ts8
Tu6:Ts6+Ts9
として求める。まとめられる2つのヒストグラムは、ヒストグラムを生成する際にオフにされた部分画素が、縦に隣接する場合に対応している。この各グループヒストグラムTuと累積ヒストグラムTTとの差分ヒストグラムΔTuを求め、差分ヒストグラムΔTuが閾値より大きいピークを含むか否かにより、そのグループに物体が存在するか否かを判断する。従って、グループヒストグラムを用いて、画素単位の解像度である第1の解像度より高い第2の解像度で、小さな対象物あるいは対象物の微小部分などを検出することができる。なお、差分ヒストグラムΔTuを求める際、上述した実施例同様、正規化してから差分を求めることが好ましい。
かかる構成を採用すれば、上述した実施形態と同様、物体検出の分解能を高めることができ、しかも2つの部分画素に対応する位置にまたがって存在するような物体を高精度に検出することができる。また、部分画素をオフにしてヒストグラムを生成する処理については、変更する必要がない。
ヒストグラムを重ね合わせてグループ化する場合、図21に示したように、まとめられる2つのヒストグラムを、ヒストグラムを生成する際にオフにされた部分画素が、横に隣接する場合に対応させて選択してもよい。図21に示した例では、ヒストグラムTs1〜Ts9を、図20に示した例とは異なる組み合わせとし、以下のように、グループヒストグラムTvを求める構成とした。
Tv1:Ts1+Ts2
Tv2:Ts2+Ts3
Tv3:Ts4+Ts5
Tv4:Ts5+Ts6
Tv5:Ts7+Ts8
Tv6:Ts8+Ts9
物体の位置の検出と測距の手法は、図20に示したものと同様である。このようにグループヒストグラムTvを構成する場合は、物体が受光素子66の横方向に並んでいる場合に検出しやすいと言える。なお、グループu1からu6の場合とグループv1からv6の場合と、両方行なってもよい。
部分画素をオフにして得られたヒストグラムTsは2つずつグループ化する場合に限られず、M個(M≧3)ずつグループ化してもよい。図22は、4つずつグループ化した場合を例示する。この場合は、ヒストグラムTs1〜Ts9を4つずつ組み合わせ、グループヒストグラムTwを求める構成とした。具体的には、グループヒストグラムTwは、
Tw1=Ts1+Ts2+Ts4+Ts5
Tw2=Ts2+Ts3+Ts5+Ts6
Tw3=Ts4+Ts5+Ts7+Ts8
Tw4=Ts5+Ts6+Ts8+Ts9
として求める。グループヒストグラムTwを求め、高い解像度で物体を検出、測距する処理は、他の実施形態と同様である。
部分画素のグループ化は、必ずしも縦横に隣接するものに限る必要はない。例えば図23に示すように、部分画素をオフにして得られたヒストグラムTs1〜Ts9を重ね合わせ、以下のようにグループヒストグラムTxを求めてもよい。
Tx1:Ts1+Ts5
Tx2:Ts2+Ts4
Tx3:Ts2+Ts6
Tx4:Ts3+Ts5
Tx5:Ts4+Ts8
Tx6:Ts5+Ts7
Tx7:Ts5+Ts9
Tx8:Ts6+Ts8
物体の位置の検出と測距の手法は、他の形態と同様である。上記のようにグループヒストグラムTxを求める場合は、物体が受光素子66の縦横の並びに対して傾いている場合に検出しやすいと言える。なお、他のグループの場合の位置の検出および測距とグループx1〜x8の場合の位置の検出および測距とを、組み合わせて行なってもよい。こうすれば、高解像度の検出・測距手法でしか検出できない小さな物体が、縦横方向や斜め方向に存在しても、検出できる可能性が高まる。斜めの組み合わせについても、重ね合わせるヒストグラムの数をM個(M≧3)としても差し支えない。
上記の第1〜第4実施形態やその他の実施形態では、画素(受光素子66)程度の大きさを多淫とする検出とは別に、高解像度特定処理により、SPAD回路68程度の大きさやSPAD回路68を複数個組み合わせた程度の大きさに対応する高解像度での検出を行なうことができる。こうした高解像度特定処理による検出は、画素を単位として行なう検出とは異なる対象物の検出に用いるものとしてもよいし、同じ対象物の部分の形状を高解像度で検出するのに用いるものしてもよい。
上記実施形態では、受光回路に相当する部分画素69は、1つの受光素子66あたり3×3個設けたが、4×4個など、異なる個数であっても差し支えない。もとより、縦横が同数である必要はなく、p×q(p,qは1以上の整数、但しp×qは2以上)個であればよい。また、上記実施形態では、1つの部分画素69が3×3個のSPAD回路68を内蔵し、ブロック内加算器121で3×3個のSPAD回路68の出力を加算するようにしたが、部分画素69を構成するSPAD回路68の数は1以上であれば、何個でもよい。
上記実施形態では、高解像度処理は、全ての部分画素s=1から9をオンにして行なった検出結果(第1の結果)と、部分画素の一部をオフにして行ない、その結果を重ね併せた検出結果(第2の結果)との差分を取ることで、対象物の空間上の位置を高解像度で特定したが、差分を取る代わりに、両検出結果を比較することにより、位置の特定を、高解像度行なうようにしてもよい。
この他、本開示は以下の態様により実施可能である。
(1)第1の態様は、光を外部に照射して、対象物までの距離を測定する光測距装置としての態様である。この光測距装置は、パルス光を、所定の範囲に射出する発光部と、前記パルス光に対応した前記所定の範囲からの反射光を、受光面に結像させる光学系と、前記受光面において、第1の解像度で検出を行なう単位である画素毎に、前記反射光を個別に電気的な信号として検出可能な複数の受光回路を配置した受光部と、前記受光回路による前記反射光の検出の結果に従って、前記対象物に対応した対象反射光の、前記パルス光の射出からの戻り時間から、前記所定の範囲に存在する対象物までの距離を含む前記対象物の空間上の位置を特定する特定部と、を備える。ここで、前記特定部は、前記画素に配置された前記複数の受光回路の出力を重ね合わせた第1の結果と、前記画素に配置された前記複数の受光回路の一部を除いた場合の前記受光回路の出力を重ね合わせた第2の結果とに基づき、前記対象反射光の前記戻り時間から、前記対象物の前記空間上の位置を、前記第1の解像度より高い第2の解像度で特定する高解像度特定処理を実行するものとしてよい。こうすれば、対象物からの対象反射光の戻り時間から、対象物の空間上の位置を、解像度を高めて特定することができる。
(2)こうした光測距装置において、更に前記第2の結果を、前記除かれた受光回路の位置に対応付けて記憶する記憶部を備え、前記特定部は、前記高解像度特定処理として、前記複数の受光回路の前記検出の結果を重ね合わせた前記第1の結果が予め定めた第1閾値より大きくなる前記戻り時間から、前記対象物の空間上の位置を、前記第1の解像度で特定し、前記第1の結果と、前記記憶部に記憶された前記第2の結果との差分を、前記除かれた受光回路の位置に対応付けて生成し、前記差分が予め定めた第2閾値より大きい前記戻り時間によって、前記除かれた受光回路の位置に対応する空間上の位置を、前記第2の解像度で特定する、してもよい。こうすれば、画素に対応した第1の解像度での物体の検出・測距と、除かれた受光回路の大きさに対応した第2の解像度での物体の検出・測距とを容易に実現できる。ここで、第2の解像度は第1の解像度より高い。1つの受光回路を除けば、受光回路の大きさまで解像度を高めることができる。除かれる受光回路を複数個とする場合、受光回路の並び方向は、縦横斜めなど、必要に応じて自由に組み合わせとすることができる。
(3)こうした光測距装置において、 前記特定部は、前記高解像度特定処理として、前記複数の受光回路の前記検出の結果を重ね合わせた前記第1の結果が予め定めた第1閾値より大きくなる前記戻り時間から、前記対象物の空間上の位置を、前記画素に対応した前記第1の解像度で特定し、前記複数の受光回路うちの一部の受光回路の位置を変えて順次除いた場合の残りの前記受光回路の出力を重ね合わせた結果を、前記除かれた受光回路の位置の違いに対応付けて記憶部に記憶し、前記除かれた受光回路の位置の違いに対応付けて記憶された前記重ね合わせた結果のうちの少なくとも2つを組み合わせた結果を前記第2の結果として生成し、前記第1の結果と前記第2の結果との差分を、前記組み合わせに対応付けて生成し、前記差分が予め定めた第2閾値より大きい前記戻り時間によって、前記組み合わされたことにより除かれた前記受光回路の位置に対応する空間上の位置を、前記第1の解像度より高い第2の解像度で特定するものとしてもよい。こうすれば、複数の受光回路に跨がって存在する対象物を、精度良くかつ容易に検出できる。
(4)こうした光測距装置において、前記特定部は、記第1の結果により、予め定めた前記第1閾値より大きくなる前記戻り時間が複数存在すると判定した場合には、前記高解像度特定処理によって、前記第2の解像度による特定を行ない、前記位置が複数存在すると判定しなかった場合には、前記高解像度特定処理による前記第2の解像度による特定を行なわないものとしてもよい。こうすれば、第1閾値より大きくなる前記戻り時間が複数存在しない場合には高解像度特定処理を行なわないので、処理に要する時間を一部短縮することができる。
(5)こうした光測距装置において、前記発光部による前記パルス光の射出と、前記受光部の前記複数の受光回路による前記反射光の検出とを、複数回繰り返し、前記特定部は、高解像度特定処理として、前記繰り返しの度に、前記複数の受光回路うちの一部の受光回路の位置を変えて順次除いた場合の前記第2の結果のそれぞれを、前記除かれた一部の受光回路の位置に対応付けて記憶部に順次記憶し、前記それぞれ記憶された第2の結果を累積した累積結果が予め定めた第1閾値より大きくなる前記戻り時間から、前記対象物の空間上の位置を、前記画素に対応した第1の解像度で特定し、前記累積結果と前記記憶された第2の結果のそれぞれとの差分を求め、前記差分が、予め定めた第2閾値より大きい場合、前記除かれた受光回路の位置に対応する空間上の位置からの対象反射光が存在するとして、前記差分が前記第2閾値より大きい前記戻り時間によって、前記除かれた受光回路の位置に対応する空間上の位置を、前記第1の解像度より高い第2の解像度で特定するものとしてもよい。こうすれば、複数の受光回路を全て動作させた場合の結果を求める必要がなく、処理を簡略にできる。
(6)こうした光測距装置において、 前記発光部による前記パルス光の射出と、前記受光部の前記複数の受光回路による前記反射光の検出とを、複数回繰り返し、前記特定部は、高解像度特定処理として、第1回目の前記繰り返しにおいて、前記複数の受光回路の出力を重ね合わせた前記第1の結果を求めて、記憶部(114)に記憶し、前記第1の結果が予め定めた第1閾値より大きい場合、前記画素の位置に対応する空間上の位置を、前記対象反射光の戻り時間の位置によって、前記画素に対応した第1の解像度で特定し、第2回目以降の前記繰り返しの度に、前記複数の受光回路うちの位置部の受光回路の位置を変えて順次除いた場合の前記第2の結果と前記記憶部に記憶された前記第1の結果との差分を求め、前記差分が前記第2閾値より大きい前記戻り時間から、前記除かれた受光回路の位置に対応する空間上の位置を、前記第1の解像度より高い第2の解像度で特定してもよい。こうすれば、受光回路の一部を順次除いた場合の第2の結果を個別に記憶しておく必要がなく、記憶容量を低減できる。
(7)こうした光測距装置において、前記発光部による前記パルス光の射出と、前記受光部の前記複数の受光回路による前記反射光の検出とを、複数回繰り返し、前記特定部は、高解像度特定処理として、第1回目の前記繰り返しにおいて、前記複数の受光回路の出力を重ね合わせた前記第1の結果を求めて、記憶部に記憶し、第2回目以降の前記繰り返しの度に、前記複数の受光回路うちの一部の受光回路の位置を変えて順次除いた場合の前記第2の結果を前記第1の結果に含めて累積結果として記憶し、前記複数回の繰り返しの終了後、前記累積結果が予め定めた第1閾値より大きくなる前記戻り時間から、前記対象物の空間上の位置を、前記画素に対応した第1の解像度で特定し、第2回目以降の前記繰り返しの度に、前記記憶部に記憶された前記第1の結果と前記第2の結果との差分を求め、前記差分が前記第2閾値より大きい前記戻り時間によって、前記除かれた受光回路の位置に対応する空間上の位置を、前記第1の解像度より高い第2の解像度で特定するものとしてもよい。こうすれば、対象物の空間上の位置を画素に対応した第1の解像度で求める際、累積結果を利用するので、精度を高めることができる。
(8)前記特定部において、前記第2の結果を求める際の前記複数の受光回路の一部を除いた場合の前記受光回路の重ね合わせの回数は、前記受光回路の総数以上としてもよい。こうすれば、重ね合わせの回数が、受光回路の総数以上なので、S/N比を高めることができ、高解像度特定処理において、物体をより確実に検出できる。
(9)前記差分を、前記累積結果と前記第2の結果とに基づいて前記対象物の前記空間上の位置を特定する際、前記第1の結果に対して前記第2の結果を正規化することも好ましい。こうすれば、累積回数が違っても、同じ条件で差分を求めることができる。
(10)前記複数の受光回路の各々は、前記第2の結果を求める際、1回以上除かれるものとしてよい。除く回数は2回以上であってもよく、各受光回路毎に異なってもよい。こうすれば、高解像度特定処理の内容を柔軟に変更して、対象反射光の戻り時間から対象物の空間上の位置を特定することができる。
(11)前記複数の受光回路の前記除かれる回数は同一としてもよい。こうすれば、処理を簡略化できる。
(12)前記複数の受光回路の一部を除いた場合の前記受光回路の出力を重ね合わせる場合には、前記除かれる受光回路の動作を停止してもよい。こうすれば、受光に要するエネルギを低減できる。もとより、受光回路の動作は継続させ、出力を重ね合わせる処理を行なわない構成や、重ね合せまで行なった上で、その結果を利用しないといった構成も可能である。こうした場合には、受光回路の動作を変更する必要がなく、処理を簡略化できる。図4に即して言えば、アドレス信号SCをオフにしてもよいしアバランシェダイオードDaにクエンチ抵抗器Rqを介して電流を供給する電源Vccをオフしてもよい。あるいはブロック内加算器121の動作または出力をオフとしてもよい。
(13)こうした光測距装置において、前記第1の結果と前記第2の結果との基づく前記対象物の前記空間上の位置の前記特定は、前記第1の結果と前記第2の結果とを比較することにより行なってもよい。こうすれば、両者の違いを容易に把握でき、高解像度処理を実施することができる。
(14)本開示の第2の態様は、光を外部に照射して、対象物までの距離を測定する光測距方法としての態様である。この光測距方法は、パルス光を、所定の範囲に射出し、前記パルス光に対応した前記所定の範囲からの反射光を、受光面に結像させ、前記受光面において、第1の解像度で検出を行なう単位である画素毎に、前記反射光を個別に検出可能な複数の受光回路を配置し、前記受光回路による前記反射光の検出の結果に従って、前記対象物に対応した対象反射光の、前記パルス光の射出からの戻り時間から、前記所定の範囲に存在する対象物までの距離を含む前記対象物の空間上の位置を特定する際、前記受光面の1つの前記画素に配置された前記複数の受光回路の出力を重ね合わせた第1の結果と、前記画素に配置された前記複数の受光回路の一部を除いた場合の前記受光回路の出力を重ね合わせた第2の結果とに基づいて、前記対象反射光の前記戻り時間から、前記対象物の前記空間上の位置を、前記第1の解像度より高い第2の解像度で特定する。この方法によれば、上述した光測距装置と同様に、対象物の位置の解像度を高めた高解像度特定処理を実行できる。この結果、対象物からの対象反射光の戻り時間により、対象物の空間上の位置を、解像度を高めて特定できる。
(15)上記各実施形態において、ハードウェアによって実現されていた構成の一部をソフトウェアに置き換えるようにしてもよい。ソフトウェアによって実現されていた構成の少なくとも一部は、ディスクリートな回路構成により実現することも可能である。また、本開示の機能の一部または全部がソフトウェアで実現される場合には、そのソフトウェア(コンピュータプログラム)は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納された形で提供することができる。「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスクやCD−ROMのような携帯型の記録媒体に限らず、各種のRAMやROM等のコンピュータ内の内部記憶装置や、ハードディスク等のコンピュータに固定されている外部記憶装置も含んでいる。すなわち、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、データやプログラムを一時的ではなく固定可能な任意の記録媒体を含む広い意味を有している。
本開示は、上述の実施形態に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態中の技術的特徴は、上述の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
20 光測距装置、30 光学系、31 カバー、32 筐体、40 発光部、41 レーザ素子、43 回路基板、45 コリメートレンズ、50 走査部、51 表面反射鏡、53 ホルダ、54 回転軸、55 ロータリソレノイド、60 受光部、61 受光レンズ、65 受光アレイ、66 受光素子、68 SPAD回路、69 部分画素、100 SPAD演算部、110 制御部、114 メモリ、120 加算部、121 ブロック内加算器、130 ヒストグラム生成部、140 ピーク検出部、150 距離演算部

Claims (14)

  1. 光を外部に照射して、対象物までの距離を測定する光測距装置(20)であって、
    パルス光を、所定の範囲に射出する発光部(40)と、
    前記パルス光に対応した前記所定の範囲からの反射光を、受光面(65)に結像させる光学系(30)と、
    前記受光面において、第1の解像度で検出を行なう単位である画素(66)毎に、前記反射光を個別に電気的な信号として検出可能な複数の受光回路(69)を配置した受光部(60)と、
    前記受光回路による前記反射光の検出の結果に従って、前記対象物に対応した対象反射光の、前記パルス光の射出からの戻り時間から、前記所定の範囲に存在する対象物までの距離を含む前記対象物の空間上の位置を特定する特定部(110,140,150)と、
    を備え、
    前記特定部は、前記画素に配置された前記複数の受光回路の出力を重ね合わせた第1の結果と、前記画素に配置された前記複数の受光回路の一部を除いた場合の前記受光回路の出力を重ね合わせた第2の結果とに基づき、前記対象反射光の前記戻り時間から、前記対象物の前記空間上の位置を、前記第1の解像度より高い第2の解像度で特定する高解像度特定処理を実行する
    光測距装置。
  2. 請求項1記載に光測距装置であって、更に前記第2の結果を、前記除かれた受光回路の位置に対応付けて記憶する記憶部を備え、
    前記特定部は、前記高解像度特定処理として、
    前記複数の受光回路の前記検出の結果を重ね合わせた前記第1の結果が予め定めた第1閾値より大きくなる前記戻り時間から、前記対象物の空間上の位置を、前記第1の解像度で特定し、
    前記第1の結果と、前記記憶部に記憶された前記第2の結果との差分を、前記除かれた受光回路の位置に対応付けて生成し、
    前記差分が予め定めた第2閾値より大きい前記戻り時間によって、前記除かれた受光回路の位置に対応する空間上の位置を、前記第2の解像度で特定する、
    光測距装置。
  3. 請求項1に記載の光測距装置であって、
    前記特定部は、前記高解像度特定処理として、
    前記複数の受光回路の前記検出の結果を重ね合わせた前記第1の結果が予め定めた第1閾値より大きくなる前記戻り時間から、前記対象物の空間上の位置を、前記画素に対応した前記第1の解像度で特定し、
    前記複数の受光回路うちの一部の受光回路の位置を変えて順次除いた場合の残りの前記受光回路の出力を重ね合わせた結果を、前記除かれた受光回路の位置の違いに対応付けて記憶部(114)に記憶し、
    前記除かれた受光回路の位置の違いに対応付けて記憶された前記重ね合わせた結果のうちの少なくとも2つを組み合わせた結果を前記第2の結果として生成し、
    前記第1の結果と前記第2の結果との差分を、前記組み合わせに対応付けて生成し、
    前記差分が予め定めた第2閾値より大きい前記戻り時間によって、前記組み合わされたことにより除かれた前記受光回路の位置に対応する空間上の位置を、前記第1の解像度より高い第2の解像度で特定する、
    光測距装置。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の光測距装置であって、
    前記特定部は、
    前記第1の結果により、予め定めた前記第1閾値より大きくなる前記戻り時間が複数存在すると判定した場合には、前記高解像度特定処理によって、前記第2の解像度による特定を行ない、
    前記位置が複数存在すると判定しなかった場合には、前記高解像度特定処理による前記第2の解像度による特定を行なわない、
    光測距装置。
  5. 請求項1に記載の光測距装置であって、
    前記発光部による前記パルス光の射出と、前記複数の前記受光回路による前記反射光の検出とを、複数回繰り返し、
    前記特定部は、高解像度特定処理として、前記繰り返しの度に、
    前記複数の受光回路うちの一部の受光回路の位置を変えて順次除いた場合の前記第2の結果のそれぞれを、前記除かれた一部の受光回路の位置に対応付けて記憶部(114)に順次記憶し、
    前記それぞれ記憶された第2の結果を累積した累積結果が予め定めた第1閾値より大きくなる前記戻り時間から、前記対象物の空間上の位置を、前記画素に対応した第1の解像度で特定し、
    前記累積結果と前記記憶された第2の結果のそれぞれとの差分を求め、前記差分が予め定めた第2閾値より大きい前記戻り時間によって、前記除かれた受光回路の位置に対応する空間上の位置を、前記第1の解像度より高い第2の解像度で特定する、
    光測距装置。
  6. 請求項1に光測距装置であって、
    前記発光部による前記パルス光の射出と、前記受光部の前記複数の受光回路による前記反射光の検出とを、複数回繰り返し、
    前記特定部は、高解像度特定処理として、
    第1回目の前記繰り返しにおいて、前記複数の受光回路の出力を重ね合わせた前記第1の結果を求めて、記憶部(114)に記憶し、
    前記第1の結果が予め定めた第1閾値より大きい場合、前記画素の位置に対応する空間上の位置を、前記対象反射光の戻り時間によって、前記画素に対応した第1の解像度で特定し、
    第2回目以降の前記繰り返しの度に、前記複数の受光回路うちの一部の受光回路の位置を変えて順次除いた場合の前記第2の結果と前記記憶部に記憶された前記第1の結果との差分を求め、
    前記差分が前記第2閾値より大きい前記戻り時間から、前記除かれた受光回路の位置に対応する空間上の位置を、前記第1の解像度より高い第2の解像度で特定する
    光測距装置。
  7. 請求項1に光測距装置であって、
    前記発光部による前記パルス光の射出と、前記受光部の前記複数の受光回路による前記反射光の検出とを、複数回繰り返し、
    前記特定部は、高解像度特定処理として、
    第1回目の前記繰り返しにおいて、前記複数の受光回路の出力を重ね合わせた前記第1の結果を求めて、記憶部に記憶し、
    第2回目以降の前記繰り返しの度に、前記複数の受光回路うちの一部の受光回路の位置を変えて順次除いた場合の前記第2の結果を前記第1の結果に含めて累積結果として記憶し、
    前記複数回の繰り返しの終了後、前記累積結果が予め定めた第1閾値より大きくなる前記戻り時間から、前記対象物の空間上の位置を、前記画素に対応した第1の解像度で特定し、
    第2回目以降の前記繰り返しの度に、前記記憶部に記憶された前記第1の結果と前記第2の結果との差分を求め、前記差分が予め定めた第2閾値より大きい前記戻り時間から、前記除かれた受光回路の位置に対応する空間上の位置を、前記第1の解像度より高い第2の解像度で特定する
    光測距装置。
  8. 前記特定部において、前記第2の結果を求める際の前記複数の受光回路の一部を除いた場合の前記受光回路の重ね合わせの回数は、前記受光回路の総数以上である、請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の光測距装置。
  9. 前記第1の結果と前記第2の結果とに基づいて前記対象物の前記空間上の位置を特定する際、前記第1の結果に対して前記第2の結果を正規化する、請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の光測距装置。
  10. 前記複数の受光回路の各々は、前記第2の結果を求める際、1回以上除かれる、請求項1から請求項9までのいずれか一項に記載の光測距装置。
  11. 前記複数の受光回路の前記除かれる回数は同一である、請求項10記載の光測距装置。
  12. 前記複数の受光回路の一部を除いた場合の前記受光回路の出力を重ね合わせる場合には、前記除かれる受光回路の動作を停止する、請求項1から請求項11までのいずれか一項に記載の光測距装置。
  13. 前記第1の結果と前記第2の結果との基づく前記対象物の前記空間上の位置の前記特定は、前記第1の結果と前記第2の結果とを比較することにより行なう請求項1から請求項12のいずれか一項に記載の光測距装置。
  14. 光を外部に照射して、対象物までの距離を測定する光測距方法であって、
    パルス光を、所定の範囲に射出し、
    前記パルス光に対応した前記所定の範囲からの反射光を、受光面に結像させ、
    前記受光面において、第1の解像度で検出を行なう単位である画素毎に、前記反射光を個別に検出可能な複数の受光回路を配置し、
    前記受光回路による前記反射光の検出の結果に従って、前記対象物に対応した対象反射光の、前記パルス光の射出からの戻り時間から、前記所定の範囲に存在する対象物までの距離を含む前記対象物の空間上の位置を特定する際、前記受光面の1つの前記画素に配置された前記複数の受光回路の出力を重ね合わせた第1の結果と、前記画素に配置された前記複数の受光回路の一部を除いた場合の前記受光回路の出力を重ね合わせた第2の結果とに基づいて、前記対象反射光の前記戻り時間から、前記対象物の前記空間上の位置を、前記第1の解像度より高い第2の解像度で特定する
    光測距方法。
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