JP2020180837A - 電磁シールド監視装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】多数の送受信アンテナおよび切替器を用いない簡易なシステムで1GHz以上の高周波でのシールド監視を可能とする電磁シールド監視装置を提供する。【解決手段】電磁シールド室と外部とを仕切る出入り口の周縁部に沿って導電性の扉枠1が配置され、このかつ扉枠1に導電性のシールド扉2が開閉可能に取り付けられ、両者1、2の対面箇所に導電性のガスケット3が配置されている構造に適用されるもので、シールド扉2が閉じられた状態においてガスケット3を間に挟んで電磁波放射用およびガスケット3を通じて漏洩する電磁波受信用の2つの漏洩導波線路5a、5bが敷設されるとともに、電磁波放射用の漏洩導波線路5aには無線周波信号を入力する送信器8が、電磁波受信用の漏洩導波線路5bには電磁波受信に伴って得られる無線周波信号を受信する受信器9が接続されている。【選択図】図1

Description

本願は、電磁シールド室の出入り口に設置されるシールド扉のシールド性能を監視する電磁シールド監視装置に関する。
例えば、OA(Office Automation)機器を有する事務所において、OA機器から放射された電磁波がセキュリティエリア外に漏洩してしまう場合、漏洩した電磁波を用いてコンピュータ画面等を復元する電磁盗聴技術により、事務所がセキュリティエリアで区分されていても情報漏洩してしまうリスクがある。
このような情報漏洩のリスクに対し、事務所を金属または磁性材等の電磁シールド材で覆い電磁シールド室とすることで、OA機器から放射された電磁波が外部に漏洩しないようにすることが可能である。ただし、電磁シールド室に人が出入りする必要があるため、電磁シールド室を一様に電磁シールド材で覆うことはできない。
そこで、電磁シールド室の隔壁に人の出入りのための開口部を形成し、この開口部の外周縁部に導電性の扉枠を配置するとともに、開口部を開閉するための導電性のシールド扉を開閉可能に設け、かつ、シールド扉と扉枠とが互いに接触する箇所に導電性のガスケットを配置する。そして、シールド扉が閉じた際にガスケットを圧縮することで、シールド扉と扉枠とが隙間なく電気的に接触して、電磁波が漏洩可能な開口部が生じないようにすることで、電磁シールド室に人が出入りするシールド扉を設けた場合でもシールド性能が損なわれないようにしている。
シールド扉に用いられるガスケットは、扉を開け閉めするごとに次第に劣化していくため、定期的な保守点検が必要である。保守点検日より前にガスケットの劣化が生じた場合には、劣化発生日から保守点検日まで、事務所が情報漏洩のリスクに晒されてしまうことになる。そのため、情報漏洩のリスクを最小限に低減するためには、ガスケットの劣化を常時監視する装置が必要となる。
そこで、従来技術では、電磁シールド室内に送信用のアンテナを設け、電磁シールド室外に受信用のアンテナを設け、受信アンテナが受信する信号量を監視することで、シールド性能の低下を検出するシステムが提案されている(下記の特許文献1、特許文献2参照)。
特許第4633476号公報 特開2007−183211号公報
コンピュータ画面の復元による電磁盗聴を防止するために、電磁シールド室に求められるシールド性能の周波数上限は1GHz程度であったが、近年、電磁盗聴のリスクだけでなく、高出力のマイクロ波を事務所に照射しOA機器を破壊することで、事務所の業務を妨害する電磁攻撃のリスクが高まっており、シールド性能の周波数上限は10GHz以上まで高まりつつある。
10GHzの電磁波は1GHzの電磁波よりも、電力で計算すると100倍距離減衰が大きく、特許文献1に記載の従来技術では、アンテナがシールド扉に対し離れていると、受信アンテナにおいて十分な感度を得ることが難しく、シールド監視ができない問題がある。
一方、特許文献2に記載の従来技術では、アンテナがシールド扉の直近に敷設されるが、シールド扉のガスケット全体に電磁波を照射するためには1組の受信アンテナと送信アンテナでは不可能であり、多数組のアンテナが必要である。
また、この特許文献2記載の従来技術は、1GHz帯のシールド監視を想定したものであり、10GHz帯のシールド監視に適用しようとすると、数組のアンテナでも不十分であり、数十組以上のアンテナが必要になる。
すなわち、従来の1GHz以下のシールド監視であれば、シールド扉のガスケット全体に電磁波を照射して、ガスケット欠陥部からの漏洩電磁波を検出するために、パッチアンテナまたはロッドアンテナ等のアンテナを用いたとしても、送信アンテナと受信アンテナは少数組あれば十分であるが、10GHz帯のシールド監視に適用しようとすると、10GHzの電磁波は1GHzの電磁波よりも、電力で計算すると100倍距離減衰が大きいため、ガスケットとアンテナの距離が近くなければならず、ガスケット全体のシールド監視をするためには数十組以上のアンテナが必要となる。
そのため、送信器と受信器の両方にアンテナの接続を切替える膨大な切替器および、各切替器を制御する制御部が必要となり、システムが複雑化してしまう問題がある。さらに、膨大な切替器では信号が伝搬する際に信号が減衰されるため、シールド監視の感度が低下してしまう問題がある。
本願は、上記のような課題を解決するための技術を開示するものであり、多数の送受信アンテナおよび切替器を用いない簡易なシステムでもって、1GHz以上の高周波であっても確実にシールド監視を可能とする電磁シールド監視装置を提供することを目的とする。
本願に開示される電磁シールド監視装置は、電磁シールド室と外部とを区画するシールド壁に形成された出入り口の周縁部に沿って導電性の扉枠が配置されるとともに、前記出入り口を開閉する導電性のシールド扉が前記扉枠に開閉可能に取り付けられ、前記扉枠と前記シールド扉との対面箇所に、導電性のガスケットが枠状に配置されている構造に適用される電磁シールド監視装置であって、
電磁波放射用の漏洩導波線路および前記ガスケットを通じて漏洩する電磁波受信用の漏洩導波線路を備え、前記シールド扉が閉じられた状態において、前記ガスケットを間に挟んで前記漏洩導波線路が共に前記扉枠または前記シールド扉のいずれか一方に配置され、あるいは前記ガスケットを間に挟んで前記漏洩導波線路のいずれか一方が前記扉枠に、他方が前記シールド扉に配置されており、前記電磁波放射用の前記漏洩導波線路には無線周波信号を入力する送信器が、前記電磁波受信用の前記漏洩導波線路には電磁波受信に伴って得られる無線周波信号を受信する受信器がそれぞれ接続されていることを特徴としている。
本願に開示される電磁シールド監視装置によれば、従来技術のような多数の送受信アンテナを用いない簡易なシステムでありながら、1GHz以上の高周波であっても、シールド扉の外周に接触するガスケットの劣化の有無を確実に監視することが可能となる。
本願の実施の形態1に係る電磁シールド監視装置の概念図であり、図1Aは電磁シールド室の室外側から見た正面図、図1Bは室内側から見た正面図である。 図1AのX−X線に沿う断面図である。 実施の形態1の電磁シールド監視装置を構成する漏洩同軸ケーブルの一部を示す斜視図である。 図1に示す構成の電磁シールド監視装置のガスケット欠陥発生時の説明図であり、図4Aは電磁シールド室の室外側から見た正面図、図4Bは室内側から見た正面図である。 本願の実施の形態2に係る電磁シールド監視装置の部分断面図である。 本願の実施の形態3に係る電磁シールド監視装置の概念図であり、図6Aは電磁シールド室の室外側から見た正面図、図6Bは室内側から見た正面図である。 図6AのY−Y線に沿う断面図である。 図6に示す構成の電磁シールド監視装置のガスケット欠陥発生時の説明図であり、図8Aは電磁シールド室の室外側から見た正面図、図8Bは室内側から見た正面図である。 本願の実施の形態4に係る電磁シールド監視装置の部分断面図である。 本願の実施の形態5に係る電磁シールド監視装置の部分断面図である。 実施の形態6に係る電磁シールド監視装置の部分断面図である。 本願の実施の形態7に係る電磁シールド監視装置の概念図であり、図12Aは電磁シールド室の室外側から見た正面図、図12Bは室内側から見た正面図である。 本願の実施の形態7に係る電磁シールド監視装置のガスケット欠陥発生時の説明図であり、図13Aは電磁シールド室の室外側から見た正面図、図13Bは室内側から見た正面図である。 本願の実施の形態8に係る電磁シールド監視装置の概念図であり、図14Aは電磁シールド室の室外側から見た正面図、図14Bは室内側から見た正面図である。 本願の実施の形態9に係る電磁シールド監視装置を構成する漏洩同軸ケーブルの反射特性を示す特性図である。
実施の形態1.
図1は本願の実施の形態1に係る電磁シールド監視装置の概念図であり、図1Aは電磁シールド室の室外側から見た正面図、図1Bは室内側から見た正面図である。また、図2は図1AのX−X線に沿う断面図、図3は実施の形態1の電磁シールド監視装置を構成する漏洩同軸ケーブルの一部を示す斜視図である。
この実施の形態1において、電磁シールド監視装置が配備される場所では、電磁シールド室と外部とを区画するシールド壁に人の出入りのための出入り口が形成され、この出入り口の周縁部に沿って導電性の扉枠1が配置されるとともに、出入り口を開閉するための導電性のシールド扉2が図示しない蝶番などにより扉枠1に開閉可能に取り付けられている。
上記の扉枠1は、出入り口の周縁部に沿って周回して設けられた枠部1aと、シールド扉2が閉じられた状態でその周縁部の一部と対面する扉係止部1bとが一体成形されてなる平断面が略L字状のものであり、この扉枠1の扉係止部1bのシールド扉2との対面箇所に、導電性のガスケット3が枠状に配置されている。そして、シールド扉2が閉じた際にガスケット3を圧縮することで、シールド扉2と扉枠1とが隙間なく電気的に接触して、電磁波が電磁シールド室から外部に漏洩しないようにしてシールド性能を発揮する。なお、ここでは、ガスケット3は扉枠1の側に設けているが、これに限らず、シールド扉2の扉係止部1bとの対面箇所にガスケット3を設けた構成とすることも可能である。
この実施の形態1の電磁シールド監視装置は、扉枠1の枠部1aの出入り口に面する内周面に沿ってケーブル収納溝1cが形成され、このケーブル収納溝1cに第1の漏洩同軸ケーブル5aが収納配置されている。また、扉枠1の扉係止部1bの出入り口に面する解放端の内周面に沿ってケーブル収納溝1dが形成され、このケーブル収納溝1dに第2の漏洩同軸ケーブル5bが収納配置されている。したがって、ガスケット3が第1の漏洩同軸ケーブル5aと第2の漏洩同軸ケーブル5bとの間に挟まれて配置された構成となっている。
この場合、第1の漏洩同軸ケーブル5aは、スロット6を介して広範囲に電磁波を外部に放射する役割をもつ。また、第2の漏洩同軸ケーブル5bは、スロット6を介して外部からの電磁波を内部に取り込んで受信する役割をもつ。
上記の第1、第2の漏洩同軸ケーブル5a、5bは、いずれも円柱状の内導体と円筒状の外導体とが同軸上に配置されるとともに、内導体と外導体間に絶縁材が介在され、さらに外導体には電磁波漏洩用の開口部としてのスロット6が形成されている。そして、第1、第2の漏洩同軸ケーブル5a、5bが特許請求の範囲における漏洩導波線路に該当する。
なお、内導体は必ずしも円柱でなくてもよく、多角柱でもよく、複数本の導線による撚線でもよい。また、外導体は中空であれば断面形状が必ずしも円でなくてもよく、多角形でもよく、また、複数本の導線によるチューブ状の編組線でもよい。絶縁材は、例えばポリエチレンが用いられるが、空気であってもよい。
第1の漏洩同軸ケーブル5aについては、その一端側に送信器7が、他端側に第1の終端器8aがそれぞれ接続されている。また、第2の漏洩同軸ケーブル5bについては、その一端側に第2の終端器8bが、他端側に受信器9がそれぞれ接続されている。
しかも、この実施の形態1では、送信器7のちょうど裏側の位置に第2の終端器8bが配置され、また受信器9のちょうど裏側の位置に第1の終端器8aが配置された構成となっている。なお、ここでは、送信器7、受信器9、および第1、第2の終端器8a、8bは、いずれもシールド壁の内部に設けられているが、これに限らず床下に設けることも可能である。
送信器7は、無線周波信号を発生する信号発生器と、無線周波信号を増幅する増幅器(いずれも図示省略)を備える。また、受信器9は無線周波信号を増幅する増幅器と、無線周波信号を検出する検波器(いずれも図示省略)を備える。なお、無線周波信号の周波数は、例えば1GHz〜40GHzであり、単一周波数の信号でもよく、また複数の周波数の信号を含んでいてもよい。
また、第1、第2の終端器8a、8bは、第1、第2の漏洩同軸ケーブル5a、5bの端部における無線周波信号の反射を抑えるためのもので、そのインピーダンスは第1、第2の漏洩同軸ケーブル5a、5bのインピーダンスと整合していることが望ましい。例えば、第1、第2の漏洩同軸ケーブル5a、5bのインピーダンスが50Ωであれば、第1、第2の終端器8a、8bのインピーダンスも50Ωとすることが望ましい。
次に、この実施の形態1における電磁シールド監視装置の動作について、図1、図2、図4を参照して説明する。
例えば、図1に示すように、シールド扉2の開閉に伴って送信器7に近い位置でガスケット3が劣化して切れるなどの欠陥部4が発生したとすると、送信器7から第1の漏洩同軸ケーブル5aのスロット6を介して放射された電磁波は、ガスケット3の欠陥部4を通過してこの欠陥部4に近い位置にある第2の漏洩同軸ケーブル5bのスロット6を介してその内部に取り込まれる。
そして、第2の漏洩同軸ケーブル5bの内部に取り込まれた電磁波は、取り込まれた位置(すなわち、ガスケット3の欠陥部4の近傍に位置する箇所)を起点として、受信器9側に向かう方向と、第2の終端器8b側に向かう方向の二方向に分かれて伝搬する。
図1に示す構成では、前述のように、送信器7のちょうど裏側の位置に第2の終端器8bが配置され、受信器9のちょうど裏側の位置に第1の終端器8aが配置されているので、無線周波信号が送信器7から受信器9に至るまでに第1の漏洩同軸ケーブル5aと第2の漏洩同軸ケーブル5bの内部を伝搬する長さの合計は、第1、第2の漏洩同軸ケーブル5a、5bのそれぞれの全長に等しくなる。
また、図4に示すように、受信器9に近い位置でガスケット3に欠陥部4が発生した場合、電磁波が取り込まれた位置を起点として、受信器9側に向かう方向と、第2の終端器8b側に向かう方向の二方向に分かれて伝搬するが、図1の場合と同様に、無線周波信号が送信器7から受信器9に至るまでに第1の漏洩同軸ケーブル5aと第2の漏洩同軸ケーブル5bの内部を伝搬する長さの合計は第1、第2の漏洩同軸ケーブル5a、5bのそれぞれの全長に等しくなる。
このように、送信器7のちょうど裏側の位置に第2の終端器8bを配置し、また受信器9のちょうど裏側の位置に第1の終端器8aを配置しておけば、送信器7に近い位置にガスケット3の欠陥部4が発生する場合(図1)、あるいは受信器9に近い位置にガスケット3の欠陥部4が発生する場合(図4)のいずれの場合でも、無線周波信号が送信器7から受信器9に至るまでに第1の漏洩同軸ケーブル5aと第2の漏洩同軸ケーブル5bの内部を伝搬する長さの合計は第1、第2の漏洩同軸ケーブル5a、5bのそれぞれの全長に等しくなり、ガスケット3の欠陥部4の発生位置に依存しない。
第1、第2の漏洩同軸ケーブル5a、5bの内部を無線周波信号が伝搬する場合、その伝搬する長さに比例して無線周波信号は減衰して受信器9に到達するため、第1、第2の漏洩同軸ケーブル5a、5bの内部を伝搬する無線周波信号の伝搬長の合計がガスケット3の欠陥部4の発生箇所に依存せずに常に同じであるということは、無線周波信号の検出感度がガスケット3の欠陥部4の発生箇所に依存しないということを意味する。ガスケット3の欠陥部4の度合いが進行するほど、受信器9で受信する信号強度は強くなるため、受信器9で受信する信号強度とガスケット3の欠陥部4の進行度とを関連づけて監視するためには、図1に示したような送信器7、受信器9、および第1、第2の終端器8a、8bの配置構成とすれば、無線周波信号の検出感度はガスケット3の欠陥部4の位置に依存しなくなる。
なお、ガスケット3の欠陥部4の欠陥度合いの進行度に関係なく、欠陥部4の発生の有無のみを単に検出することが目的であれば、欠陥部4の検出感度は、その欠陥部4の位置に依存してもよい。その場合には、送信器7、受信器9、第1、第2の終端器8a、8bの位置は、必ずしも図1に示したような配置構成になっている必要はなく、これらは任意の位置に配置してもよく、例えば図1の受信器9と第2の終端器8bの位置が上下入れ替わっていてもよい。
以上のように、この実施の形態1の電磁シールド監視装置は、第1の漏洩同軸ケーブル5aから外部に放射された電磁波のうち、ガスケット3の欠陥部4を通した電磁波をガスケット3の欠陥部4の近傍に位置する第2の漏洩同軸ケーブル5bの箇所で取り込んで受信器9で受信するので、ガスケット3の欠陥部4の発生の有無を確実に検出することができる。このため、従来のように多数の送受信アンテナおよび切替器を用いなくても、簡易なシステムで1GHz以上の高周波でのガスケット全体のシールド監視が可能となる。
なお、この実施の形態1では、扉枠1の枠部1aに形成されたケーブル収納溝1cに電磁波照射用の第1の漏洩同軸ケーブル5aを、また、扉係止部1bに形成されたケーブル収納溝1dの内部に電磁波受信用の第2の漏洩同軸ケーブル5bをそれぞれ収納配置しているが、これに限らず、例えば配置関係を逆にして、一方のケーブル収納溝1cの内部に電磁波受信用の第2の漏洩同軸ケーブル5bを、他方のケーブル収納溝1dの内部に電磁波放射用の第1の漏洩同軸ケーブル5aを配置した構成とすることも可能である。また、第1の漏洩同軸ケーブル5aをシールド扉2の枠部1a側に設けているが、例えばシールド扉2の枠部1aとの対向面側に設けることも可能である。さらに、ケーブル収納溝1c、1dの断面形状は必ずしも角型でなくてもよく、丸形など任意の形をとってよい。
実施の形態2.
図5は本願の実施の形態2に係る電磁シールド監視装置の部分断面図であり、実施の形態1(図1〜図4)と対応もしくは相当する構成部分には同一の符号を付す。
この実施の形態2の特徴は、扉枠1の扉係止部1bのシールド扉2と対向する面に沿って枠状にケーブル収納溝1d形成されており、このケーブル収納溝1dに電磁波受信用の第2の漏洩同軸ケーブル5bが収納配置されていることである。なお、第1の漏洩同軸ケーブル5aは、実施の形態1と同様、扉枠1の枠部1aに形成されたケーブル収納溝1cに収納配置されている。したがって、2つのケーブル収納溝1c、1dの開口部の相互間の距離は、実施の形態1の場合よりも距離的に短くなっている。
ここで、1GHz以上の高周波の電磁波は1GHz以下の低周波の電磁波に比べて回折しにくい特徴をもつことから、ガスケット3の欠陥部4を通過した電磁波は、回折せずとも第2の漏洩同軸ケーブル5bに受信される方が望ましい。
この観点から、実施の形態1(図2)の場合には、第1の漏洩同軸ケーブル5aから放射された電磁波が第2の漏洩同軸ケーブル5bに受信されるには、ガスケット3の欠陥部4を通過した後に扉枠1の扉係止部1bとシールド扉2との間の隙間を伝搬し、さらに扉係止部1bを出入り口側まで余分に回折してまわりこむ必要がある。
これに対して、この実施の形態2では、図5に示すように、ガスケット3の欠陥部4を通過した電磁波は、扉枠1の扉係止部1bとシールド扉2との間の隙間を伝搬して第2の漏洩同軸ケーブル5bに直接受信されるので、ガスケット3の欠陥部4の検出感度をさらに向上させることができる。
その他の構成、および作用、効果は実施の形態1と同様であるから、ここでは詳しい説明は省略する。
実施の形態3.
図6は本願の実施の形態3に係る電磁シールド監視装置の概念図で、図6Aは電磁シールド室の室外側から見た正面図、図6Bは室内側から見た正面図である。また、図7は図6AのY−Y線に沿う断面図であり、実施の形態1(図1〜図4)と対応もしくは相当する構成部分には同一の符号を付す。
この実施の形態3の特徴は、シールド扉2の扉枠1の枠部1aと対向する面にケーブル収納溝2aが形成され、このケーブル収納溝2aに電磁波放射用の第1の漏洩同軸ケーブル5aが収納配置されるとともに、シールド扉2の扉係止部1bと対向する面にもケーブル収納溝2bが枠状に形成され、このケーブル収納溝2bに電磁波受信用の第2の漏洩同軸ケーブル5bが収納配置されている。
そのため、第1の漏洩同軸ケーブル5aの両端に取り付けられる送信器7と第1の終端器8a、および第2の漏洩同軸ケーブル5bの両端に取り付けられる受信器9と第2の終端器8bは、いずれもシールド扉2の内部に配置された構造となっている。
しかも、この実施の形態3においても、実施の形態1の場合と同様、送信器7のちょうど裏側の位置に第2の終端器8bが配置され、また受信器9のちょうど裏側の位置に第1の終端器8aが配置されている。
図6に示すように、送信器7に近い位置でガスケット3に欠陥部4が発生した場合、あるいは、図8に示すように、受信器9に近い位置でガスケット3に欠陥部4が発生した場合のいずれにおいても、無線周波信号が送信器7から受信器9に至るまでに第1の漏洩同軸ケーブル5aと第2の漏洩同軸ケーブル5bの内部を伝搬する長さの合計は第1、第2の漏洩同軸ケーブル5a、5bのそれぞれの全長に等しくなり、ガスケット3の欠陥部4の検出感度は、欠陥部4の発生位置に依存しない。
その他の構成、および作用、効果は、実施の形態1と同様であるから、ここでは詳しい説明は省略する。
実施の形態4.
図9は本願の実施の形態4に係る電磁シールド監視装置の部分断面図であり、実施の形態2(図5)と対応もしくは相当する構成部分には同一の符号を付す。
この実施の形態4の特徴は、扉枠1の扉係止部1bのシールド扉2との対面箇所の内外に、導電性の第1、第2のガスケット3a、3bがそれぞれ枠状に配置されている2重ガスケット構造であり、第1のガスケット3aと第2のガスケット3bとの間に受信用の第2の漏洩同軸ケーブル5bが配置されている。
なお、図9に示すシールド扉2は、第1のガスケット3aとの接触部と、第2のガスケット3bとの接触部の間に段差があるが、必ずしも段差は無くてもよい。
この実施の形態4の構成によれば、第1のガスケット3aの欠陥部4を電磁波が通過した場合、その電磁波は第2のガスケット3bによって反射される。そのため、第2のガスケット3bが無い場合に比べて、第2の漏洩同軸ケーブル5bに受信される電磁波を増加させることができ、実施の形態1の場合よりもガスケット3aの欠陥部4の検出感度を向上させることができる。
その他の構成、および作用、効果は、実施の形態2と同様であるから、ここでは詳しい説明は省略する。
実施の形態5.
図10は本願の実施の形態5に係る電磁シールド監視装置の部分断面図であり、実施の形態4(図9)と対応もしくは相当する構成部分には同一の符号を付す。
この実施の形態5の特徴は、扉枠1の扉係止部1bのシールド扉2との対面箇所の内外の2箇所それぞれに導電性の第1、第2のガスケット3a、3bが枠状に配置されることに加えて、さらに、扉枠1の枠部1aのシールド扉2との対向面に導電性の第3のガスケット3cが枠状に取り付けられた3重ガスケット構造である。そして、第1のガスケット3aと第3のガスケット3cの間に電磁波放射用の第1の漏洩同軸ケーブル5aが配置され、第1のガスケット3aと第2のガスケット3bとの間に電磁波受信用の第2の漏洩同軸ケーブル5bが配置されている。
この実施の形態5の構成によれば、第1の漏洩同軸ケーブル5aから放射された電磁波は第3のガスケット3cによって反射されるので、第3のガスケット3cが無い場合に比べて、第1のガスケット3aに照射される電磁波を増加させることができる。このため、実施の形態4の場合よりもガスケット3aの欠陥部4の検出感度を向上させることができる。さらに、第1の漏洩同軸ケーブル5aから放射される電磁波がシールド扉2の外部に漏洩することを抑制できるため、電磁波の人体被ばくを防ぐことが可能となる。
その他の構成、および作用、効果は、実施の形態4と同様であるから、ここでは詳しい説明は省略する。
実施の形態6.
図11は本願の実施の形態6に係る電磁シールド監視装置の部分断面図であり、実施の形態5(図10)と対応もしくは相当する構成部分には同一の符号を付す。
この実施の形態6の特徴は、実施の形態5の構成に加えて、扉枠1の扉係止部1bの解放端側のシールド扉2との対面箇所にさらにケーブル収納溝1eが枠状に形成され、このケーブル収納溝1eに第3の漏洩同軸ケーブル5cが収納配置されている。これにより、第2のガスケット3bがその両側の漏洩同軸ケーブル5a、5cで挟まれた状態になっている。
そして、第1、第2のガスケット3a、3bとの間に位置する第2の漏洩同軸ケーブル5bが電磁波の外部放射用として、また、第1、第3の漏洩同軸ケーブル5a、5cが共に外部からの電磁波を内部に取り込む受信用として設けられている。したがって、第2の漏洩同軸ケーブル5bに送信器が接続され、第1,第3の漏洩同軸ケーブル5a、5cに受信器が接続されている。
この実施の形態6の構成によれば、2重のガスケット3a、3bにより電磁シールド室から室外に電磁波が漏洩するのを抑制できることに加えて、第1のガスケット3aまたは第2のガスケット3bに欠陥部が生じたときには、第2の漏洩同軸ケーブル5bから放射される電磁波が第1の漏洩同軸ケーブル5a、あるいは第3の漏洩同軸ケーブル5cによって受信されるため、第1のガスケット3aと第2のガスケット3bの劣化を個別に監視することが可能となる。
その他の構成、および作用、効果は、実施の形態5と同様であるから、ここでは詳しい説明は省略する。
実施の形態7.
図12は本願の実施の形態7に係る電磁シールド監視装置の概念図であり、図12Aは電磁シールド室の室外側から見た正面図、図12Bは室内側から見た正面図であり、実施の形態1(図1〜図4)と対応もしくは相当する構成部分には同一の符号を付す。
この実施の形態7では、電磁波を放射する第1の漏洩同軸ケーブル5aについては、その一端側に送信器7が、他端側に終端器8がそれぞれ接続されているが、実施の形態1と異なる点は、ガスケット3の欠陥部4を通過した電磁波を受信する第2の漏洩同軸ケーブル5bについては、その一端側に第1の受信器9aが接続され、他端側には終端器ではなくて第2の受信器9bが接続されている。そして、送信器7のちょうど裏側の位置に第2の受信器9bが配置され、終端器8のちょうど裏側の位置に第1の受信器9aが配置された構成となっていることである。
この実施の形態7の構成によれば、第1の受信器9aの受信電力P1(dBm)と第2の受信器9bの受信電力P2(dBm)の差分を監視することで、ガスケット3の欠陥部4の位置を特定することが可能となる。
すなわち、いま、送信器7が発生する無線周波信号の電力をP(dBm)、ガスケット3の欠陥部4を電磁波が通り抜ける際に電磁波が受ける減衰量をA1(dB)、第1、第2の漏洩同軸ケーブル5a、5bのそれぞれの全長を共にL、第1、第2の漏洩同軸ケーブル5a、5bの単位長さ当たりの減衰量をA2(dB/m)とする。
そして、図12に示すように、送信器7から第1の漏洩同軸ケーブル5aに沿ってx(m)の長さの位置にガスケット3の欠陥部4が存在し、この欠陥部4の位置から第2の漏洩同軸ケーブル5bに沿ってL−x(m)の長さの位置に第1の受信器9aが存在し、また、欠陥部4の位置からx(m)の長さの位置に第2の受信器9bが存在する場合を考える。
そうすると、第1の受信器9aの受信電力P1は、[P−x・A2−A1−(L−x)・A2]=[P−A1−L・A2](dBm)となる。また、第2の受信器9bの受信電力P2は、[P−x・A2−A1−x・A2]=[P−A1−2x・A2](dBm)となる。
したがって、第1の受信器9aの受信電力P1から第2の受信器9bの受信電力P2をdBm同士で引くと、
P1(dBm)−P2(dBm)=[(2x−L)×A2](dB)
となり、この値からガスケット3の欠陥部4の位置x(m)を特定することが可能となる。なお、P1(dBm)とP2(dBm)の減算は、mW標記で考えると、P1(mW)とP2(mW)の除算に対応することに注意を要する。
また、図13に示すように、送信器7から第1の漏洩同軸ケーブル5aに沿ってy(m)の長さの位置にガスケット3の欠陥部4が存在し、この欠陥部4の位置から第2の漏洩同軸ケーブル5bに沿ってL−y(m)の長さの位置に第1の受信器9aが存在する場合も、図12の場合と同様にしてガスケット3の欠陥部4の位置y(m)を特定することが可能となる。
このように、この実施の形態7では、ガスケット3の欠陥部4の位置を特定することができるので、部分的にガスケット3を交換することでシールド性能を回復させることができ、ガスケット3をすべて交換する場合に比べて、その交換量および交換工数を削減することができる。
その他の構成、および作用、効果は、実施の形態1と同様であるから、ここでは詳しい説明は省略する。
実施の形態8.
図14は本願の実施の形態7に係る電磁シールド監視装置の概念図であり、図14Aは電磁シールド室の室外側から見た正面図、図14Bは室内側から見た正面図であり、実施の形態1(図1〜図4)と対応もしくは相当する構成部分には同一の符号を付す。
この実施の形態8の特徴は、電磁波放射用の第1の漏洩同軸ケーブル5aとして2本の漏洩同軸ケーブル5a1、5a2を備え、一方の漏洩同軸ケーブル5a1は扉枠1の上半分の内周面に沿って配置され、他方の漏洩同軸ケーブル5a2は扉枠1の下半分の内周面に沿って配置されている。そして、両漏洩同軸ケーブル5a1、5a2の一端側は共に送信器7に接続され、他端側は共に第1の終端器8aに接続されている。
さらに、ガスケット3の欠陥部4を通過する電磁波受信用の第2の漏洩同軸ケーブル5bとして2本の漏洩同軸ケーブル5b1、5b2を備え、一方の漏洩同軸ケーブル5b1は扉枠1の上半分の内周面に沿って配置され、他方の漏洩同軸ケーブル5b2は扉枠1の下半分の内周面に沿って配置されている。そして、両漏洩同軸ケーブル5b1、5b2の一端側は共に受信器9に接続され、他端側は共に第2の終端器8bに接続されている。なお、この場合も、実施の形態1と同様、送信器7のちょうど裏側の位置に第2の終端器8bが配置され、また受信器9のちょうど裏側の位置に第1の終端器8aが配置された構成となっている。
この実施の形態8の構成によれば、図14に示すように、例えばガスケット3の欠陥部4がシールド扉2の上端部側で発生した場合、送信器7からの無線周波信号が漏洩同軸ケーブル5a1、5b1を通過して受信器9で受信されるまでのケーブル伝搬長さは、実施の形態1の場合の半分となる。
このように、この実施の形態8の構成によれば、無線周波信号が漏洩同軸ケーブルを伝搬する長さが実施の形態1の場合の半分になり、漏洩同軸ケーブルの内部を伝搬することで生じる減衰を低減することができ、ガスケット3の欠陥部4の検出感度を向上させることが可能となる。
その他の構成、および作用、効果は、実施の形態1と同様であるから、ここでは詳しい説明は省略する。
実施の形態9
次に、本願の実施の形態9に係る電磁シールド監視装置について説明する。
この実施の形態9に係る電磁シールド監視装置は、基本的には実施の形態1に係る電磁シールド監視装置と同様の構成を備えるが、送信器7の発生する無線周波信号の周波数スペクトルの強度が最大となる周波数が時間的に変化するようにしている点で実施の形態1の場合と異なっている。
すなわち、この実施の形態9では、送信器7の内部の増幅器の前段に、f1(Hz)の固定周波信号を発生する第1の信号発生器、f2±Δf/2(Hz)の変動周波信号を発生する第2の信号発生器、および第1の信号発生器が発生する信号と第2の信号発生器が発生する信号を乗算する混合器を備え(いずれも図示省略)、混合器で乗算された無線周波信号を増幅器に入力することで、送信器7からΔfの幅だけ周波数が時間的に変化する無線周波信号を発生するようにしている。
この場合、混合器から出力される無線周波信号は、f1+(f2±Δf/2)(Hz)の周波数成分と、f1−(f2±Δf/2)(Hz)の周波数成分の2つの成分をもつため、バンドパスフィルタ、ハイパスフィルタ、ローパスフィルタなどにより、どちらか片方を除去してもよい。また、変動周波信号の周波数はf2−Δf/2からf2+Δf/2の範囲で連続的に変化してもよく、離散的に変化してもよい。また、周波数がf2−Δf/2からf2+Δf/2に変化して再度f2−Δf/2に戻るまでに要する時間は任意である。
次に、上記のようにして周波数を時間変化させることで得られる効果について説明する。
図15は本願の実施の形態9に係る電磁シールド監視装置を構成する電磁波放射用の第1の漏洩同軸ケーブルの反射特性の一例を示す特性図である。
図15の縦軸が大きいほど反射が大きく、送信器7から電磁波放射用の第1の漏洩同軸ケーブル5aの内部に信号が入りにくくなっていることを示す。無線周波信号の周波数スペクトルの強度が最大となる周波数が、反射が大きくなる周波数と重なってしまうと、第1の漏洩同軸ケーブル5aの発生する電磁波の強度が小さくなり、ガスケット3の欠陥部4の検出感度が低下してしまう問題がある。このような反射は、第1の漏洩同軸ケーブル5aと第1の終端器8aの接続部におけるインピーダンス不整合に起因して発生し、送信器7の発生する無線周波信号の入射波の位相と、反射波の位相とが重なってしまうことが原因であることが分かっている。
第1の漏洩同軸ケーブル5aのインピーダンスと第1の終端器8aのインピーダンスを可能な限り整合させたとしても、必ず微小なインピーダンスのずれが生じるため、現実には反射をゼロにすることは難しい。
ここで、いま、第1の漏洩同軸ケーブル5aの全長をL、同ケーブルの内部の絶縁材の比誘電率εとしたとき、光速c(m/s)を、2L(m)とεの平方根の積で除することで得られる周波数の整数倍の周波数で反射が大きくなることが分かっている。
図15において、Lを1.1(m)、εを1.25とすると、概ね0.12GHzの整数倍の周波数で反射が大きくなっている。したがって、仮に無線周波信号の周波数が、反射の大きくなる周波数と重なったとしても、周波数を0.12GHzの半分以上時間変化させることで、反射が最大となる周波数を避けるタイミングを作ることができ、ガスケット3の欠陥部4の検出感度を向上させることができる。反射が大きくなる周波数は、ケーブル長Lまたは比誘電率εによって変わるため、より一般には、光速c(m/s)を、4L(m)とεの平方根の積で除することで得られる周波数Δfの幅以上変化させればよい。
なお、図15では2GHz以下での反射特性を示しているが、無線周波信号の周波数は必ずしも2GHz以下である必要は無く、2GHz以上でも同様の効果を得ることができる。
なお、漏洩導波線路としては、上記の実施の形態1〜9において示した漏洩同軸ケーブルの代わりに、中空導体の内部に内導体を有さず、中空導体にスロット6を有する漏洩導波管を用いることが可能である。しかし、漏洩同軸ケーブルは、ケーブル完成後に曲げることが可能である一方、漏洩導波管は導波管完成後に曲げることが困難なため、漏洩同軸ケーブルの方がシールド扉2への敷設が容易となるので好ましい。
なお、本願には、例示的な実施の形態が記載されているが、上記の各実施の形態1〜9に記載された様々な特徴、態様、および機能は、特定の実施の形態のみに適用されるものではなく、単独で、または様々な組み合わせで実施の形態に適用可能である。
したがって、例示されていない無数の変形例が、本願に開示される技術の範囲内において想定される。例えば、少なくとも一つの構成要素を変形する場合、追加する場合、または省略する場合、さらには、少なくとも一つの構成要素を抽出し、他の実施の形態の構成要素と組み合わせる場合が含まれものとする。
1 扉枠、1a 枠部、1b 扉係止部、1c,1d,1e ケーブル収納溝、
2 シールド扉、2a,2b ケーブル収納溝、3 ガスケット、
3a 第1のガスケット、3b 第2のガスケット、4 欠陥部、
5a 第1の漏洩同軸ケーブル(漏洩導波線路)、
5b 第2の漏洩同軸ケーブル(漏洩導波線路)、
5c 第3の漏洩同軸ケーブル(漏洩導波線路)、
6 スロット、7 送信器、8 終端器、8a 第1の終端器、8b 第2の終端器、
9 受信器、9a 第1の受信器、9b 第2の受信器。

Claims (7)

  1. 電磁シールド室と外部とを区画するシールド壁に形成された出入り口の周縁部に沿って導電性の扉枠が配置されるとともに、前記出入り口を開閉する導電性のシールド扉が前記扉枠に開閉可能に取り付けられ、前記扉枠と前記シールド扉との対面箇所に、導電性のガスケットが枠状に配置されている構造に適用される電磁シールド監視装置であって、
    電磁波放射用の漏洩導波線路および前記ガスケットを通じて漏洩する電磁波受信用の漏洩導波線路を備え、前記シールド扉が閉じられた状態において、前記ガスケットを間に挟んで前記漏洩導波線路が共に前記扉枠または前記シールド扉のいずれか一方に配置され、あるいは前記ガスケットを間に挟んで前記漏洩導波線路のいずれか一方が前記扉枠に、他方が前記シールド扉に配置されており、前記電磁波放射用の前記漏洩導波線路には無線周波信号を入力する送信器が、前記電磁波受信用の前記漏洩導波線路には電磁波受信に伴って得られる無線周波信号を受信する受信器がそれぞれ接続されている電磁シールド監視装置。
  2. 前記漏洩導波線路は、前記シールド扉が閉じられた状態で前記扉枠と対面する箇所に設けられている、請求項1に記載の電磁シールド監視装置。
  3. 前記ガスケットは、前記扉枠と前記シールド扉との対面する複数の箇所に配置されており、前記電磁波放射用の前記漏洩導波線路と、前記電磁波受信用の前記漏洩導波線路のいずれか一方が、複数箇所に配置された前記ガスケットの間に位置する、請求項1または請求項2に記載の電磁シールド監視装置。
  4. 前記電磁波受信用の前記漏洩導波線路の両端に前記受信器が接続されている、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の電磁シールド監視装置。
  5. 前記送信器は、周波数スペクトルの強度が最大となる周波数が時間的に変化する無線周波信号を発生するものである、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の電磁シールド監視装置。
  6. 前記送信器が発生する前記無線周波信号の周波数スペクトルの強度が最大となる周波数について、前記電磁波放射用の前記漏洩導波線路の長さをL、内部の比誘電率をεとしたとき、光速c(m/s)を、4L(m)とεの平方根の積で除することで得られる周波数Δf(Hz)の幅以上変化させる、請求項5に記載の電磁シールド監視装置。
  7. 前記漏洩導波線路は、中空導体の内部において、前記中空導体と同軸上に内導体を有する漏洩同軸ケーブルである、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の電磁シールド監視装置。
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