JP2020180726A - 冷却貯蔵庫 - Google Patents

冷却貯蔵庫 Download PDF

Info

Publication number
JP2020180726A
JP2020180726A JP2019082951A JP2019082951A JP2020180726A JP 2020180726 A JP2020180726 A JP 2020180726A JP 2019082951 A JP2019082951 A JP 2019082951A JP 2019082951 A JP2019082951 A JP 2019082951A JP 2020180726 A JP2020180726 A JP 2020180726A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
temperature
cooling capacity
compressor
heater
cooling
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2019082951A
Other languages
English (en)
Inventor
鈴木 義康
Yoshiyasu Suzuki
義康 鈴木
聖大 松村
Seidai Matsumura
聖大 松村
春日井 正樹
Masaki Kasugai
正樹 春日井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hoshizaki Corp
Original Assignee
Hoshizaki Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hoshizaki Corp filed Critical Hoshizaki Corp
Priority to JP2019082951A priority Critical patent/JP2020180726A/ja
Publication of JP2020180726A publication Critical patent/JP2020180726A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】外気温が低い場合や設定温度が高い場合などに冷却貯蔵庫の恒温性が低下することを抑制すること。【解決手段】冷蔵庫1であって、回転数が可変のインバータ圧縮機20及び蒸発器24を有する冷凍回路18と、庫内を加熱する除霜ヒータ35と、庫内温度を検知する庫内サーミスタ34と、単位時間当たりの温度降下度が目標温度降下度と略一致するように制御する制御部40と、を備え、制御部40は、インバータ圧縮機20の回転数を最低回転数まで下げても温度降下度が目標温度降下度より大きい場合は、除霜ヒータ35に通電する。【選択図】図9

Description

本明細書で開示する技術は、冷却貯蔵庫に関する。
例えば冷蔵庫や冷凍庫などの冷却貯蔵庫で薬品などを保管する場合、厳格な温度管理が求められることがある。厳格な温度管理が求められる場合は庫内温度と設定温度との差を極力小さくする必要がある。言い換えると、冷却貯蔵庫の恒温性を高くする必要がある。このため、従来、庫内温度が設定温度に達すると単位時間当たりの温度降下量が0[K/min(ケルビン/分)]になるように圧縮機の回転数を制御することが行われている(例えば、特許文献1参照)。
特許第5405009号公報
以降の説明では単位時間当たりの圧縮機の回転数のことを単に圧縮機の回転数という。
一般に冷却貯蔵庫は庫内温度が設定温度範囲(コントロール領域)内となるように制御される。具体的には、庫内温度がコントロール領域の下限温度TLまで低下すると圧縮機が停止される。圧縮機を停止すると庫内温度が上昇する。庫内温度がコントロール領域の上限温度THまで上昇すると圧縮機の運転が再開される。これを繰り返すことによって庫内温度がコントロール領域内にほぼ維持される。
外気温が低い場合や設定温度が高い場合などは、圧縮機の回転数を最低回転数まで下げても温度降下度が目標温度降下度より大きくなることがある。この場合は庫内温度が下限温度TLまで低下すると圧縮機が停止され、上限温度THまで上昇すると圧縮機の運転が再開される。このため庫内温度が下限温度TLから上限温度THまで大きく変化し、冷却貯蔵庫の恒温性が低下する。
本明細書では、外気温が低い場合や設定温度が高い場合などに冷却貯蔵庫の恒温性が低下することを抑制する技術を開示する。
(1)本明細書で開示する冷却貯蔵庫は、回転数が可変の圧縮機及び蒸発器を有する冷凍回路と、庫内を加熱するヒータと、庫内温度を検知する温度センサと、単位時間当たりの温度降下度が目標温度降下度と略一致するように制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記圧縮機の回転数を最低回転数まで下げても温度降下度が目標温度降下度より大きい場合は、前記ヒータに通電する。
温度降下度が目標温度降下度と略一致するとは、温度降下度と目標温度降下度とが等しいか、又は、温度降下度と目標温度降下度との差が基準値以下であることをいう。基準値は適宜に決定できる。
上記の冷却貯蔵庫によると、外気温が低いあるいは設定温度が高いなどによって圧縮機の回転数を最低回転数まで下げても温度降下度が目標温度降下度より大きい場合はヒータに通電するので、温度降下度がマイナスの値となり、庫内温度が上昇する。このため、外気温が低い場合や設定温度が高い場合などであっても温度降下度を目標温度降下度と略一致させることができる。
このため、上記の冷却貯蔵庫によると、庫内温度が設定温度に達すると目標温度降下度を0[K/min]に設定することにより、外気温が低い場合や設定温度が高い場合などであっても庫内温度の変動幅を小さくすることができる。このため、外気温が低い場合や設定温度が高い場合などに冷却貯蔵庫の恒温性が低下することを抑制できる。
また、上記の冷却貯蔵庫によると、設定温度が低温から高温に切り替えられた場合に、ヒータによって庫内を昇温することにより、庫内温度と設定温度との乖離を速やかに解消することもできる。
(2)前記制御部は、前記圧縮機の回転数と前記ヒータの通電率との組み合わせが異なる複数の冷却能力段を切り替えることによって温度降下度が目標温度降下度と略一致するように制御してもよい。
上記の冷却貯蔵庫によると、例えば温度降下度が目標温度降下度より小さい場合はヒータに通電しない冷却能力段に切り替えて温度降下度を大きくすることにより、温度降下度を目標温度降下度と略一致させることができる。一方、圧縮機の回転数を最低回転数まで下げても温度降下度が目標温度降下度より大きい場合はヒータに通電する冷却能力段に切り替えて温度降下度を小さくすることにより、外気温が低い場合や設定温度が高い場合であっても温度降下度を目標温度降下度と略一致させることができる。
(3)前記冷却能力段の切り替えに伴って冷却能力が直線的に変化するように各前記冷却能力段の前記圧縮機の回転数及び前記ヒータの通電率が設定されていてもよい。
冷却能力段の切り替えに伴う冷却能力の変化幅が不規則であると、温度降下度を目標温度降下度に略一致させる制御が複雑になる。上記の冷却貯蔵庫によると、冷却能力段の切り替えに伴って冷却能力が直線的に変化するので、制御が容易になる。
(4)前記複数の冷却能力段は、前記ヒータに通電せず、前記圧縮機を回転させる冷却能力段と、前記圧縮機を最低回転数で回転させた状態で前記ヒータに通電する冷却能力段とを含んでもよい。
上記の冷却貯蔵庫によると、温度降下度が目標温度降下度より小さい場合は、ヒータに通電せず、圧縮機を回転させる冷却能力段に切り替えることにより、温度降下度を大きくすることができる。一方、圧縮機の回転数を最低回転数まで下げても温度降下度が目標温度降下度より大きい場合は、圧縮機を最低回転数で回転させた状態でヒータに通電する冷却能力段に切り替えることにより、温度降下度を小さくすることができる。
ここで、ヒータに通電する場合は圧縮機を停止させることも可能である。しかしながら、通常、圧縮機の回転を開始した場合や回転を停止した場合は一定時間が経過するまでその状態を維持する必要がある。このため、例えばヒータに通電する場合は圧縮機を停止させるとすると、その後に一定時間が経過する前に温度降下度が目標温度降下度より小さくなって圧縮機を回転させる必要が生じた場合に、一定時間が経過するまで圧縮機を回転させることができないので、温度降下度が目標温度降下度と略一致しない状態が生じる可能性がある。
上記の冷却貯蔵庫によると、ヒータに通電するときも圧縮機を最低回転数で回転させるので、ヒータに通電するときは圧縮機を停止させる場合に比べ、温度降下度が目標温度降下度より小さくなった場合に、ヒータに通電せず、圧縮機を回転させる冷却能力段に速やかに切り替えることができる。このため、温度降下度をより確実に目標温度降下度に略一致させることができる。
(5)前記複数の冷却能力段は、前記圧縮機の回転を停止し、且つ、前記ヒータへの通電を停止する冷却能力段と、前記圧縮機の回転を停止し、前記ヒータに通電する冷却能力段とを含んでもよい。
上記の冷却貯蔵庫によると、外気温が設定温度より低い場合や、設定温度が低温から高温に変更された場合は、圧縮機の回転を停止し、ヒータに通電する冷却能力段に切り替えることにより、庫内温度を昇温し、設定温度通りに庫内温度を制御することができる。また、上記の冷却貯蔵庫によると、外気温と設定温度とが同じ場合は、圧縮機の回転を停止し、且つ、ヒータへの通電を停止する冷却能力段に切り替えることにより、外気温と設定温度とが同じ場合にも対応が可能である。
(6)前記制御部は、設定温度より高い第1の温度から前記設定温度より低い第2の温度までの範囲では目標温度降下度を0ケルビン/分としてもよい。
例えば、温度降下度が目標温度降下度から僅かにずれただけで目標温度降下度を切り替えると、冷却能力段の切り替えが頻繁に行わる。現在の冷却能力段が圧縮機を回転させる冷却能力段であり、1段低い冷却能力段が圧縮機を停止させる冷却能力段である場合や、現在の冷却能力段が圧縮機を停止させる冷却能力段であり、1段高い冷却能力段が圧縮機を回転させる冷却能力段である場合は、冷却能力段の切り替えが頻繁に行わると圧縮機の回転/停止が頻繁になる。
通常、圧縮機を起動した場合はオイル循環を確保するために一定時間運転を継続する必要がある。また、圧縮機を停止した場合は差圧による起動不良を回避するために一定時間停止し続ける必要がある。このため、圧縮機の回転/停止が頻繁になると、圧縮機を起動した後、一定時間が経過する前に圧縮機を停止させることや、圧縮機を停止した後、一定時間が経過する前に圧縮機を回転させることになり、圧縮機の故障を招く虞がある。
上記の冷却貯蔵庫によると、目標温度降下度を0ケルビン/分とする範囲に幅を持たせるので、冷却能力段の切り替えが頻繁に行われることを抑制できる。このため、一定時間が経過する前に圧縮機を停止したり一定時間が経過する前に圧縮機を回転させたりすることによって圧縮機が故障する可能性を低減できる。
(7)前記制御部は、設定温度を含む所定の温度範囲の上限温度より庫内温度が高い場合は、切り替え可能な前記冷却能力段を、前記ヒータに通電せず、前記圧縮機を回転させる冷却能力段に制限してもよい。
庫内温度が、設定温度を含む所定の温度範囲の上限温度より高い場合は、庫内温度が設定温度まで冷却されていないので、ヒータに通電してまで温度降下度を目標温度降下度に一致させる必要はない。上記の冷却貯蔵庫によると、庫内温度が所定の温度範囲の上限温度より高い場合は、切り替え可能な冷却能力段を、ヒータに通電せず、圧縮機を回転させる冷却能力段に制限する。言い換えると、庫内温度が所定の温度範囲の上限温度より高い場合はヒータに通電する冷却能力段に切り替えないので、庫内温度を速やかに設定温度まで低下させることができる。
(8)前記制御部は、設定温度を含む所定の温度範囲の下限温度より庫内温度が低い場合は、切り替え可能な前記冷却能力段を、前記圧縮機の回転を停止し、且つ、前記ヒータへの通電を停止する冷却能力段、及び、前記圧縮機の回転を停止し、前記ヒータに通電する冷却能力段に制限してもよい。
庫内温度が、設定温度を含む所定の温度範囲の下限温度より低い場合は、圧縮機を運転してまで温度降下度を目標温度降下度に一致させる必要はない。上記の冷却貯蔵庫によると、庫内温度が所定の温度範囲の下限温度より低い場合は、切り替え可能な冷却能力段を、圧縮機の回転を停止し、且つ、ヒータへの通電を停止する冷却能力段、及び、圧縮機の回転を停止し、ヒータに通電する冷却能力段に制限する。言い換えると、庫内温度が所定の温度範囲の下限温度より低い場合は圧縮機を回転させる冷却能力段に切り替えないので、庫内温度を速やかに設定温度まで昇温できる。
(9)前記ヒータは前記蒸発器を加熱して除霜する除霜ヒータであってもよい。
上記の冷却貯蔵庫によると、蒸発器を除霜する除霜ヒータを、庫内温度を上昇させるためのヒータとして流用するので、庫内温度を上昇させるための専用のヒータを用いる場合に比べて部品点数を低減できる。
本明細書によって開示される発明は、装置、方法、これらの装置または方法の機能を実現するためのコンピュータプログラム、そのコンピュータプログラムを記録した記録媒体等の種々の態様で実現できる。
実施形態1に係る冷蔵庫の正面図 図1に示すA−A線の断面図 冷凍回路の模式図 冷凍ユニット及びその周辺の部分断面図 冷蔵庫の電気的構成を示すブロック図 冷却能力段を示す表 冷却能力の変化を示すグラフ 目標温度カーブを示すグラフ 冷却運転のタイミングチャート 冷却運転中の冷却能力切り替え処理のフローチャート 処理1のフローチャート 処理2のフローチャート 処理3のフローチャート 処理4のフローチャート 実施形態2に係る冷却能力段を示す表 冷却能力の変化を示すグラフ 冷却運転のタイミングチャート 冷却運転中の冷却能力切り替え処理のフローチャート 実施形態3に係る目標温度カーブを示すグラフ 冷却運転中の冷却能力切り替え処理のフローチャート 実施形態4に係る冷却運転中の冷却能力切り替え処理のフローチャート
<実施形態1>
実施形態1を図1ないし図14に基づいて説明する。以降の説明において上下方向及び左右方向とは図1に示す上下方向及び左右方向を基準とし、前後方向とは図2に示す前後方向を基準とする。
(1)冷蔵庫の全体構成
図1から図4を参照して、実施形態1に係る冷蔵庫1(冷却貯蔵庫の一例)の全体構成について説明する。
図1に示すように、冷蔵庫1は主に業務に用いられる2ドア式の冷蔵庫である。冷蔵庫1は前側に開口11(図2参照、上側開口11A及び下側開口11B)を有する貯蔵庫本体10、上側開口11Aを開閉する断熱扉12(12A)、下側開口11Bを開閉する断熱扉12(12B)、貯蔵庫本体10の上方に配されている機械室13、機械室13の前面に設けられている操作部14、貯蔵庫本体10の下面に設けられている4つの脚部15などを備えている。
図1及び図2に示すように、貯蔵庫本体10の開口11は上下方向の概ね中央において左右方向に延びる角柱状の前面枠16によって上側開口11Aと下側開口11Bとに仕切られている。
図2に示すように、機械室13は上側が開放されている。機械室13には冷凍ユニット17の一部、図示しない電装箱、操作部14、図示しない電源部などが収容されている。冷凍ユニット17は後述する冷凍回路18(図3参照)をユニット化したものである。図示しない電装箱には後述する制御部40(図5参照)が収容されている。
図3を参照して、冷凍回路18について説明する。冷凍回路18はインバータ圧縮機20(回転数が可変の圧縮機の一例)、凝縮器21、ドライヤ22、減圧機構23(キャピラリチューブ等)及び蒸発器24を有しており、これらが冷媒配管25によって循環接続されている。インバータ圧縮機20は回転数が可変な圧縮機である。冷凍回路18は凝縮器21を冷却する凝縮器ファン26も有している。
図4を参照して、冷凍ユニット17及びその周辺の構成について説明する。冷凍ユニット17は冷凍回路18を断熱性のユニット台19に取り付けることによってユニット化したものである。ユニット台19は貯蔵庫本体10の天井壁10Aに形成されている開口10Bを塞ぐように天井壁10Aの上に配置されている。
インバータ圧縮機20、凝縮器21、ドライヤ22及び減圧機構23はユニット台19の上側に取り付けられている。蒸発器24はユニット台19の下側に取り付けられており、天井(天井壁10A及びユニット台19)と後述するエアダクト27とによって形成されている冷却ダクト31内に収容されている。
蒸発器24には除霜ヒータ35(ヒータの一例)及び図示しない除霜サーミスタ32(図5参照)が取り付けられている。除霜ヒータ35は後述する除霜運転によって蒸発器24を除霜するときに蒸発器24を加熱して霜を溶かすためのものである。詳しくは後述するが、本実施形態では、除霜ヒータ35は冷蔵庫1の冷却能力を切り替えるためにも用いられる。除霜サーミスタ32は後述する除霜運転の終了を判断するためのものである。
エアダクト27は天井との間に冷却ダクト31を形成するものであるとともに、蒸発器24に付着した霜が溶けた水である除霜水を受けるドレンパンとしても機能する。エアダクト27は後側に向かって下に傾斜する略平板状の底壁27A、底壁27Aの左右の縁部から上側に立ち上がっている側壁27B、及び、底壁27Aの後側の縁部から上側に僅かに立ち上がっている後壁27Cを有している。
底壁27Aの前側部分には冷却ダクト31内に空気を吸い込むための円形の吸込口27Eが形成されている。後壁27Cは貯蔵庫本体10の後側の壁10Cから前側に離間しており、後壁27Cと貯蔵庫本体10の後側の壁10Cとの間に吹出口27Fが形成されている。また、後壁27Cには左右方向の概ね中央から後側に向かって延びる断面U字状の排水溝27Dが一体に形成されている。貯蔵庫本体10の後側の壁10Cの内部には排水通路10Dが形成されている。排水溝27Dは後側の端部が排水通路10Dに挿入されており、エアダクト27によって受けられた除霜水は排水溝27Dから排水通路10Dを介して庫外に排出される。
エアダクト27の吸込口27Eには上側から庫内ファン33が装着されている。庫内ファン33が回転すると庫内の空気が吸込口27Eから冷却ダクト31に吸い込まれ、蒸発器24によって冷却されて吹出口27Fから庫内に吹き出される。
冷却ダクト31内において庫内ファン33と蒸発器24との間には庫内温度を検出する庫内サーミスタ34(温度センサの一例)が配されている。
(2)冷蔵庫の電気的構成
図5を参照して、冷蔵庫1の電気的構成について説明する。冷蔵庫1は制御部40を備えている。制御部40には操作部14、インバータ圧縮機20、庫内ファン33、庫内サーミスタ34、除霜ヒータ35、除霜サーミスタ32などが接続されている。
制御部40はCPUやRAMなどが1チップ化されたマイクロコンピュータ40AやROM40Bなどが基板に実装されたものである。制御部40はROM40Bに記憶されている制御プログラムを実行することによって冷蔵庫1の各部を制御する。
操作部14は庫内の目標温度(以下、設定温度という)などの各種の設定をユーザが行うためのものであるとともに、庫内温度などの各種の情報を表示するためのものである。
(3)冷蔵庫の冷却能力段
図6に示すように、インバータ圧縮機20は回転数を5段階(20Hz、25Hz、33Hz、42Hz、52Hz)で切り換え可能である。除霜ヒータ35は通電率を4段階(20%、40%、60%、80%)で切り換え可能である。通電率とは、ある時間における通電されていた時間の割合のことをいう。本実施形態では30秒を1サイクルとして通電が制御される。例えば通電率40%に制御する場合はオン:12秒、オフ:18秒とすることで通電率40%となる。
図6に示すように、制御部40はインバータ圧縮機20の回転数と除霜ヒータ35の通電率とを組み合わせることによって冷蔵庫1の冷却能力を1段(最小)〜9段(最大)の9段階で切り替える。
具体的には、5〜9段ではインバータ圧縮機20が回転する一方、除霜ヒータ35には通電されない(通電率0%)。5〜9段は、除霜ヒータ35に通電せず、インバータ圧縮機20を回転させる冷却能力段の一例である。5〜9段ではインバータ圧縮機20の回転数が9段を起点に段階的に小さくなる。
1〜4段ではインバータ圧縮機20が最低回転数で回転するとともに、除霜ヒータ35に通電される。1〜4段は、インバータ圧縮機20を最低回転数で回転させ、除霜ヒータ35に通電する冷却能力段の一例である。1〜4段では除霜ヒータ35の通電率が4段を起点に段階的に大きくなる。
図7に示すように、インバータ圧縮機20の回転数及び除霜ヒータ35の通電率は冷却能力段の切り替えに伴って冷却能力[W(ワット)]が略直線的に変化するように設定されている。略直線的に変化するとは、冷却能力段を1段切り替えたときの冷却能力の変化幅がほぼ一定であることをいう。
(4)制御部によって実行される処理
制御部40によって実行される冷却運転、及び、除霜運転について説明する。
(4−1)冷却運転
冷却運転は、前述した冷却能力段を切り替えることによって単位時間当たりの温度降下度が目標温度降下度と略一致するように制御する処理である。
図8及び図9を参照して、冷却運転の概略について説明する。図8において上限温度THは設定温度Toよりも所定値(例えば1.7K)高い温度である。以降の説明では上限温度THより上の領域をプルダウン領域という。また、上限温度THと、設定温度Toよりも所定値(例えば2.0K)低い下限温度TLとの間の温度領域をコントロール領域という。
プルダウン領域の目標の温度カーブXpは比較的急勾配の一次関数の直線として示される。目標温度カーブXpに係る目標となる温度降下度は、庫内温度によらず一定値Ap[K/min]に設定されている。なお、目標となる温度降下度Apは単に目標値Apということがある。
コントロール領域の目標温度カーブXcは、庫内温度が上限温度THから設定温度Toまでの目標温度カーブXc1、庫内温度が設定温度Toのときの目標温度カーブXc2、庫内温度が設定温度Toを下回ったときの目標温度カーブXc3に分けられる。
目標温度カーブXc1に係る温度降下度は一定値Ac[K/min]である。目標温度降下度Acはプルダウン領域の目標温度降下度Apより小さい。このため目標温度カーブXc1はプルダウン領域の目標温度カーブXpに比べて勾配が緩やかな直線となる。目標温度カーブXc2は目標となる温度降下度が0[K/min]の直線、いわゆる横這いの直線である。目標温度カーブXc3に係る温度降下度は一定値−Ac[K/min]である。
庫内温度がコントロール領域の下限温度TL以下となった場合は制御部40によってインバータ圧縮機20及び除霜ヒータ35がオフにされる。
図9において時点P1は冷蔵庫1の電源が投入された時点である。制御部40は電源が投入されると最大の冷却能力(9段)で冷却を開始し、庫内温度が目標温度カーブXpに沿って低下するように冷却能力段を切り替える。
時点P2は庫内温度が上限温度THまで低下した時点である。時点P3は庫内温度が設定温度Toまで低下した時点である。時点P2〜P3では、制御部40は庫内温度が目標温度カーブXc1に沿って低下するように冷却能力段を切り替える。
制御部40は、庫内温度が設定温度Toまで低下すると目標温度カーブXc2に切り替える。このため、理想的には温度降下度が0[K/min]になる。しかしながら、外気温が低い場合や設定温度が高い場合などは、目標温度カーブXc2に切り替えても庫内温度が設定温度Toより低くなることがある。庫内温度が設定温度Toより低下した場合は、制御部40は庫内温度が目標温度カーブXc3に沿って上昇するように冷却能力を切り替える。
図10を参照して、冷却運転中の冷却能力切り替え処理について説明する。本処理は冷蔵庫1の電源が投入されると一定時間間隔で繰り返し実行される。前述したように、電源が投入された直後の冷却能力は最大(9段)であるとする。
S101では、制御部40は庫内サーミスタ34によって庫内温度TRを検出する。
S102では、制御部40は庫内温度TRの温度降下度Sを算出する。
S103では、制御部40は庫内温度TRが上限温度TH以上であるか否かを判断し、上限温度TH以上である場合はS104に進み、上限温度TH未満である場合はS105に進む。
S104では、制御部40は処理1を実行する。処理1は庫内温度TRがプルダウン領域の目標温度カーブXpに沿って変化するように制御する処理である。
S105では、制御部40は庫内温度TRが上限温度TH未満であり且つ設定温度Toより大きいか否かを判断し、上限温度TH未満であり且つ設定温度Toより大きい場合はS106に進み、それ以外の場合はS107に進む。
S106では、制御部40は処理2を実行する。処理2は庫内温度TRがコントロール領域の目標温度カーブXc1に沿って変化するように制御する処理である。
S107では、制御部40は庫内温度TRが設定温度Toと等しいか否かを判断し、等しい場合はS108に進み、それ以外の場合はS109に進む。
S108では、制御部40は処理3を実行する。処理3は庫内温度がコントロール領域の目標温度カーブXc2に沿って変化するように制御する処理である。
S109では、制御部40は庫内温度TRが設定温度Toより小さく且つ下限温度THより大きいか否かを判断し、設定温度Toより小さく且つ下限温度THより大きい場合はS110に進み、それ以外の場合(すなわち庫内温度TRが下限温度TL以下である場合)はS111に進む。
S110では、制御部40は処理4を実行する。処理4は庫内温度がコントロール領域の目標温度カーブXc3に沿って変化するように制御する処理である。
S111では、制御部40はインバータ圧縮機20及び除霜ヒータ35をオフにする。
図11を参照して、処理1について説明する。
S201では、制御部40は温度降下度Sが目標温度カーブXpの温度降下度Apより大きいか否かを判断し、温度降下度Apより大きい場合はS202に進み、温度降下度Ap以下である場合はS204に進む。
S202では、制御部40は現在の冷却能力が最低(1段)であるか否かを判断し、最低ではない場合はS203に進み、最低である場合は処理1を終了して戻る。
S203では、制御部40は冷却能力を1段下げる。
S204では、制御部40は温度降下度Sが目標温度カーブXpの温度降下度Apと等しいか否かを判断し、等しくない場合(すなわちAp未満である場合)はS205に進み、等しい場合は処理1を終了して戻る。
S205では、制御部40は現在の冷却能力が最高(9段)であるか否かを判断し、最高ではない場合はS206に進み、最高である場合は処理1を終了して戻る。
S206では、制御部40は冷却能力を1段上げる。
図12を参照して、処理2について説明する。ここでは処理1と同一のステップには同一の符号を付して説明を省略する。
S301では、制御部40は温度降下度Sが目標温度カーブXc1の温度降下度Acより大きいか否かを判断し、温度降下度Acより大きい場合はS202に進み、温度降下度Ac以下である場合はS302に進む。
S302では、制御部40は温度降下度Sが温度降下度Acと等しいか否かを判断し、等しくない場合(すなわちAc未満である場合)はS205に進み、等しい場合は処理2を終了して戻る。
図13を参照して、処理3について説明する。ここでは処理1と同一のステップには同一の符号を付して説明を省略する。
S401では、制御部40は温度降下度Sが0より大きいか否かを判断し、0より大きい場合はS202に進み、0以下である場合はS402に進む。
S402では、制御部40は温度降下度Sが0であるか否かを判断し、0ではない場合(すなわち0未満である場合)はS205に進み、0である場合は処理3を終了して戻る。
図14を参照して、処理4について説明する。ここでは処理1と同一のステップには同一の符号を付して説明を省略する。
S501では、制御部40は温度降下度Sが目標温度カーブXc3の温度降下度−Acより大きいか否かを判断し、−Acより大きい場合はS202に進み、−Ac以下である場合はS502に進む。
S502では、制御部40は温度降下度Sが温度降下度−Acと等しいか否かを判断し、等しくない場合(すなわち−Ac未満である場合)はS205に進み、等しい場合は処理4を終了して戻る。
(4−2)除霜運転
前述した冷却運転を行うと蒸発器24に霜が付着する。このため制御部40は所定の除霜開始条件が成立すると蒸発器24を除霜する除霜運転を開始する。除霜開始条件は、予め設定されている除霜開始時刻が到来した、前回の除霜運転が終了してから一定時間が経過した、ユーザによって除霜運転が指示されたなどである。
除霜運転では、制御部40はインバータ圧縮機20を停止させ、除霜ヒータ35に通電する。除霜ヒータ35に通電すると蒸発器24の温度が徐々に上昇する。制御部40は除霜サーミスタ45によって蒸発器24の温度を検出し、蒸発器24の温度が所定の除霜終了温度まで上昇すると除霜運転を終了して冷却運転を再開する。
(5)実施形態の効果
冷蔵庫1によると、外気温が低いあるいは設定温度が高いなどによってインバータ圧縮機20の回転数を最低回転数まで下げても温度降下度が目標温度降下度より大きい場合は除霜ヒータ35に通電するので、温度降下度がマイナスの値となり、庫内温度が上昇する。このため、外気温が低い場合や設定温度が高い場合などであっても温度降下度を目標温度降下度と略一致させることができる。
このため、冷蔵庫1によると、庫内温度が設定温度と略一致するときは目標温度カーブXc2に切り替えることにより(すなわち目標温度降下度を0[K/min]に設定することにより)、外気温が低い場合や設定温度が高い場合などであっても庫内温度の変動幅を小さくすることができる。このため、外気温が低い場合や設定温度が高い場合などに冷蔵庫1の恒温性が低下することを抑制できる。
冷蔵庫1によると、例えば温度降下度が目標温度降下度より小さい場合は冷却能力段を5〜9段(除霜ヒータ35に通電しない冷却能力段)に切り替えることにより、温度降下度を目標温度降下度と略一致させることができる。一方、冷却能力を5段(インバータ圧縮機20の回転数が最低回転数の冷却能力段)まで下げても温度降下度が目標温度降下度より大きい場合は冷却能力段を1〜4段(除霜ヒータ35に通電する冷却能力段)に切り替えることにより、外気温が低い場合や設定温度が高い場合であっても温度降下度を目標温度降下度と略一致させることができる。
冷蔵庫1によると、冷却能力段の切り替えに伴って冷却能力が直線的に変化するので、温度降下度を目標温度降下度に略一致させる制御が容易になる。
冷蔵庫1によると、温度降下度が目標温度降下度より小さい場合は冷却能力段を5〜9段(除霜ヒータ35に通電せず、インバータ圧縮機20を回転させる冷却能力段)に切り替えることにより、温度降下度を大きくすることができる。一方、インバータ圧縮機20の回転数を最低回転数まで下げても温度降下度が目標温度降下度より大きい場合は冷却能力段を1〜4段(インバータ圧縮機20を最低回転数で回転させた状態で除霜ヒータ35に通電する冷却能力段)に切り替えることにより、温度降下度を小さくすることができる。
冷蔵庫1によると、除霜ヒータ35に通電するときもインバータ圧縮機20を最低回転数で回転させておくので(1〜4段)、除霜ヒータ35に通電するときはインバータ圧縮機20を停止させる場合に比べ、温度降下度が目標温度降下度より小さくなった場合に、5〜9段(除霜ヒータ35に通電せず、インバータ圧縮機20を回転させる冷却能力段)に速やかに切り替えることができる。このため、温度降下度をより確実に目標温度降下度に略一致させることができる。
冷蔵庫1によると、蒸発器24を除霜する除霜ヒータ35を、庫内温度を上昇させるためのヒータとして流用するので、庫内温度を上昇させるための専用のヒータを用いる場合に比べて部品点数を低減できる。
<実施形態2>
実施形態2を図15ないし図18によって説明する。実施形態2は実施形態1の変形例である。
図15を参照して、実施形態2に係る冷却能力段について説明する。図15に示すように、実施形態2に係る除霜ヒータ35は通電率を6段階(5%、10%、20%、40%、60%、80%)で切り換え可能である。
実施形態2に係る冷却能力段には、実施形態1に係る冷却能力段に加えて0段、−1段及び−2段がある。0段はインバータ圧縮機20の回転を停止し、且つ、除霜ヒータ35への通電を停止する冷却能力段である。−1段及び―2段はインバータ圧縮機20の回転を停止し、除霜ヒータ35に通電する冷却能力段である。図15に示すように、通電率は−1段、−2段、4段、3段、2段、1段の順に大きくなっている。
図16に示すように、実施形態2においても、各冷却能力段のインバータ圧縮機20の回転数及び除霜ヒータ35の通電率は、冷却能力段の切り替えに伴って冷却能力[W]が略直線的に変化するように設定されている。
図17に示すように、実施形態2に係る制御部40は、冷却能力段を1段まで下げても冷却能力が過大な場合(すなわち温度降下度が目標温度降下度より大きい場合)は冷却能力段を0段に下げる(時点P4)。それでもなお冷却能力が過大な場合は、制御部40は冷却能力段を−1段あるいは−2段に段階的に下げる。
図18を参照して、実施形態2に係る冷却能力切り替え処理について説明する。ここでは実施形態1と同一のステップには同一の符号を付して説明を省略する。
前述した実施形態1ではS107で庫内温度TRが設定温度Toと等しくない(To>TR)と判断した場合はS109を実行している。これに対し、実施形態2では、S107で庫内温度TRが設定温度Toと等しくないと判断した場合はS109を実行せず、処理4を実行する。実施形態2に係る冷却能力切り替え処理はその他の点において実施形態1と実質的に同一である。
実施形態2に係る冷蔵庫1によると、外気温が設定温度より低い場合や、設定温度が低温から高温に変更された場合は、−1段〜−2段(インバータ圧縮機20の回転を停止し、除霜ヒータ35に通電する冷却能力段)に切り替えることにより、庫内温度を昇温し、設定温度通りに庫内温度を制御することができる。また、冷蔵庫1によると、外気温と設定温度とが同じ場合は、0段(インバータ圧縮機20の回転を停止し、且つ、除霜ヒータ35への通電を停止する冷却能力段)に切り替えることにより、外気温と設定温度とが同じ場合にも対応が可能である。
なお、インバータ圧縮機20を停止させるのではなく、除霜ヒータ35の容量を大きくすることによって冷却能力が直線的に変化するようにしてもよい。その場合はインバータ圧縮機20を停止させなくてよいので制御し易い。ただし、その場合はインバータ圧縮機20が回転し続けることによる消費電力と容量が大きい除霜ヒータ35に通電することによる消費電力とによって消費電力が大きくなる。実施形態2に係る冷蔵庫1によると、インバータ圧縮機20を停止させるので、消費電力を抑制できるという利点もある。
<実施形態3>
実施形態3を図19ないし図20によって説明する。実施形態3は実施形態2の変形例である。
図19に示すように、実施形態3では、目標温度降下度を0[K/min]とする領域が、設定温度To±0.2Kの範囲である。すなわち、目標温度降下度を0[K/min]とする範囲に±0.2Kの幅を持たせてある。設定温度To+0.2Kは設定温度より高い第1の温度の一例であり、設定温度To−0.2Kは設定温度より低い第2の温度の一例である。
図20を参照して、実施形態3に係る冷却能力切り替え処理について説明する。ここでは実施形態1と同一のステップには同一の符号を付して説明を省略する。実施形態3では、前述した実施形態2のS105に替えてS601を実行し、S107に替えてS602を実行する。
S601では、制御部40は庫内温度TRが上限温度TH未満であり且つ設定温度To+0.2Kより大きいか否かを判断し、上限温度TH未満であり且つ設定温度To+0.2Kより大きい場合はS106に進み、それ以外の場合はS602に進む。
S602では、制御部40は庫内温度TRが設定温度To+0.2K以下であり且つ設定温度To−0.2K以上であるか否かを判断し、設定温度To+0.2K以下であり且つ設定温度To−0.2K以上である場合はS108に進み、それ以外の場合はS110に進む。
実施形態3に係る冷蔵庫1によると、目標温度降下度を0[K/min]とする範囲に±0.2Kの幅を持たせてあるので、冷却能力段の切り替えが頻繁に行われることを抑制できる。このため、一定時間が経過する前にインバータ圧縮機20を停止したり一定時間が経過する前にインバータ圧縮機20を回転させたりすることによってインバータ圧縮機20が故障する可能性を低減できる。
<実施形態4>
実施形態4を図21によって説明する。実施形態4は実施形態1〜3の変形例である。ここでは実施形態3の変形例として説明する。
実施形態4に係る制御部40は、庫内温度がコントロール領域(設定温度を含む所定の温度範囲)の上限温度THより高い場合は、切り替え可能な冷却能力段を5〜9段(除霜ヒータ35に通電せず、インバータ圧縮機20を回転させる冷却能力段)に制限する。一方、庫内温度がコントロール領域の下限温度TLより低い場合は、制御部40は切り替え可能な冷却能力段を−2〜0段(インバータ圧縮機20の回転を停止し、且つ、除霜ヒータ35への通電を停止する冷却能力段、及び、インバータ圧縮機20の回転を停止し、除霜ヒータ35に通電する冷却能力段)に制限する。上限温度≧庫内温度≧下限温度の場合は、切り替え可能な冷却能力段の制限は設けない。
図21を参照して、実施形態4に係る冷却能力切り替え処理について説明する。ここでは実施形態1と同一のステップには同一の符号を付して説明を省略する。
制御部40は、S103で庫内温度TRが上限温度TH以上であると判断した場合はS702に進む。
S702では、制御部40は最高の冷却能力段を9段、最低の冷却能力段を5段に設定する。これにより、切り替え可能な冷却能力段が5〜9段に制限される
制御部40は、S601で庫内温度TRが上限温度TH未満であり且つ設定温度To+0.2Kより大きいと判断した場合はS703に進む。
S703では、制御部40は最高の冷却能力段を9段、最低の冷却能力段を−2段に設定する。すなわち、この場合は切り替え可能な冷却能力段は制限されない。
制御部40は、S602で庫内温度TRが設定温度To+0.2K以下であり且つ設定温度To−0.2K以上であると判断した場合はS704に進み、それ以外の場合はS701に進む。
S704では、制御部40は最高の冷却能力段を9段、最低の冷却能力段を−2段に設定する。
S701では、制御部40は庫内温度TRが設定温度To−0.2K未満であり且つ下限温度TLより大きいか否かを判断し、設定温度To−0.2K未満であり且つ下限温度TLより大きい場合はS705に進み、それ以外の場合はS706に進む。
S705では、制御部40は最高の冷却能力段を9段、最低の冷却能力段を−2段に設定する。
S706では、制御部40は最高の冷却能力段を0段、最低の冷却能力段を−2段に設定する。これにより切り替え可能な冷却能力段が−2〜0段に制限される。
実施形態4に係る冷蔵庫1によると、庫内温度TRがコントロール領域(所定の温度範囲)の上限温度THより高い場合は切り替え可能な冷却能力段を5〜9段に制限する。言い換えると、庫内温度TRが上限温度THより高い場合は除霜ヒータ35に通電する冷却能力段に切り替えないので、庫内温度を速やかに設定温度まで低下させることができる。
冷蔵庫1によると、庫内温度TRがコントロール領域の下限温度TLより低い場合は切り替え可能な冷却能力段を−2〜0段に制限する。言い換えると、庫内温度TRが下限温度TLより低い場合はインバータ圧縮機20を回転させる冷却能力段に切り替えないので、庫内温度を速やかに設定温度まで昇温できる。
<他の実施形態>
本明細書によって開示される技術は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本明細書によって開示される技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施形態ではヒータとして除霜ヒータ35を例に説明した。しかしながら、ヒータは除霜ヒータ35に限られるものではなく、庫内温度を上昇させるための専用のヒータであってもよい。
(2)上記実施形態1では冷却能力が9段(1〜9段)であり、上記実施形態2では冷却能力が12段(−2〜9段)である場合を例に説明した。しかしながら、冷却能力の段数はこれらに限られるものではない。段数を更に増やすことでより細かく冷却能力を設定することも可能である。
(3)上記実施形態では除霜ヒータ35に通電する1サイクルが30秒である場合を例に説明したが、1サイクルは30秒に限定されない。1サイクルの時間を短くすることで、除霜ヒータ35の通電/停止による冷却能力の変動の影響を更に小さくすることも可能である。
(4)上記実施形態では冷却貯蔵庫として冷蔵庫1を例に説明したが、冷却貯蔵庫は冷凍庫であってもよい。
1…冷蔵庫(冷却貯蔵庫の一例)、18…冷凍回路、20…インバータ圧縮機(圧縮機の一例)、24…蒸発器、34…庫内サーミスタ(温度センサの一例)、35…除霜ヒータ(ヒータの一例)、40…制御部

Claims (9)

  1. 冷却貯蔵庫であって、
    回転数が可変の圧縮機及び蒸発器を有する冷凍回路と、
    庫内を加熱するヒータと、
    庫内温度を検知する温度センサと、
    単位時間当たりの温度降下度が目標温度降下度と略一致するように制御する制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、前記圧縮機の回転数を最低回転数まで下げても温度降下度が目標温度降下度より大きい場合は、前記ヒータに通電する、冷却貯蔵庫。
  2. 請求項1に記載の冷却貯蔵庫であって、
    前記制御部は、前記圧縮機の回転数と前記ヒータの通電率との組み合わせが異なる複数の冷却能力段を切り替えることによって温度降下度が目標温度降下度と略一致するように制御する、冷却貯蔵庫。
  3. 請求項2に記載の冷却貯蔵庫であって、
    前記冷却能力段の切り替えに伴って冷却能力が直線的に変化するように各前記冷却能力段の前記圧縮機の回転数及び前記ヒータの通電率が設定されている、冷却貯蔵庫。
  4. 請求項2又は請求項3に記載の冷却貯蔵庫であって、
    前記複数の冷却能力段は、前記ヒータに通電せず、前記圧縮機を回転させる冷却能力段と、前記圧縮機を最低回転数で回転させた状態で前記ヒータに通電する冷却能力段とを含む、冷却貯蔵庫。
  5. 請求項2乃至請求項4のいずれか一項に記載の冷却貯蔵庫であって、
    前記複数の冷却能力段は、前記圧縮機の回転を停止し、且つ、前記ヒータへの通電を停止する冷却能力段と、前記圧縮機の回転を停止し、前記ヒータに通電する冷却能力段とを含む、冷却貯蔵庫。
  6. 請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の冷却貯蔵庫であって、
    前記制御部は、設定温度より高い第1の温度から前記設定温度より低い第2の温度までの範囲では目標温度降下度を0ケルビン/分とする、冷却貯蔵庫。
  7. 請求項4に記載の冷却貯蔵庫であって、
    前記制御部は、設定温度を含む所定の温度範囲の上限温度より庫内温度が高い場合は、切り替え可能な前記冷却能力段を、前記ヒータに通電せず、前記圧縮機を回転させる冷却能力段に制限する、冷却貯蔵庫。
  8. 請求項5に記載の冷却貯蔵庫であって、
    前記制御部は、設定温度を含む所定の温度範囲の下限温度より庫内温度が低い場合は、切り替え可能な前記冷却能力段を、前記圧縮機の回転を停止し、且つ、前記ヒータへの通電を停止する冷却能力段、及び、前記圧縮機の回転を停止し、前記ヒータに通電する冷却能力段に制限する、冷却貯蔵庫。
  9. 請求項1乃至請求項8のいずれか一項に記載の冷却貯蔵庫であって、
    前記ヒータは前記蒸発器を加熱して除霜する除霜ヒータである、冷却貯蔵庫。
JP2019082951A 2019-04-24 2019-04-24 冷却貯蔵庫 Pending JP2020180726A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019082951A JP2020180726A (ja) 2019-04-24 2019-04-24 冷却貯蔵庫

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019082951A JP2020180726A (ja) 2019-04-24 2019-04-24 冷却貯蔵庫

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2020180726A true JP2020180726A (ja) 2020-11-05

Family

ID=73024514

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019082951A Pending JP2020180726A (ja) 2019-04-24 2019-04-24 冷却貯蔵庫

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2020180726A (ja)

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6329176A (ja) * 1986-07-18 1988-02-06 三洋電機株式会社 冷凍装置の運転制御装置
JPH07151441A (ja) * 1993-11-30 1995-06-16 Orion Mach Co Ltd 液体冷却装置の液温制御装置
JPH08247596A (ja) * 1995-03-14 1996-09-27 Matsushita Refrig Co Ltd 冷蔵庫の制御装置
JP2003004355A (ja) * 2001-06-20 2003-01-08 Fujitsu General Ltd 冷蔵庫
JP2009063238A (ja) * 2007-09-06 2009-03-26 Hoshizaki Electric Co Ltd 冷却貯蔵庫の庫内温度制御装置

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6329176A (ja) * 1986-07-18 1988-02-06 三洋電機株式会社 冷凍装置の運転制御装置
JPH07151441A (ja) * 1993-11-30 1995-06-16 Orion Mach Co Ltd 液体冷却装置の液温制御装置
JPH08247596A (ja) * 1995-03-14 1996-09-27 Matsushita Refrig Co Ltd 冷蔵庫の制御装置
JP2003004355A (ja) * 2001-06-20 2003-01-08 Fujitsu General Ltd 冷蔵庫
JP2009063238A (ja) * 2007-09-06 2009-03-26 Hoshizaki Electric Co Ltd 冷却貯蔵庫の庫内温度制御装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5622758B2 (ja) 冷蔵庫
KR101586370B1 (ko) 냉장고 제어 방법
JP2018071874A (ja) 冷蔵庫
JP6894389B2 (ja) 冷蔵庫
JP2013200084A (ja) 冷却貯蔵庫
AU2015410544B2 (en) Refrigerator
JP2020180726A (ja) 冷却貯蔵庫
JP4498261B2 (ja) 冷蔵庫
KR101810693B1 (ko) 냉장고 및 그의 제어방법
JP2011085371A (ja) 冷却貯蔵庫
JP7043387B2 (ja) 冷却貯蔵庫
JP2022043157A (ja) 冷蔵庫
JP7065569B2 (ja) 冷却貯蔵庫
JP2003106739A (ja) 冷蔵庫
JP2001263912A (ja) 冷蔵庫
JP2009109066A (ja) 冷却装置
JP2004076995A (ja) 冷蔵庫及びその制御方法
JP2016156518A (ja) 冷却貯蔵庫
JP4141762B2 (ja) 冷蔵庫及びその制御方法
KR20000056743A (ko) 냉장고 및 그 제어방법
KR20180039832A (ko) 냉장고 및 그 제어 방법
KR20180039831A (ko) 냉장고 및 그 제어 방법
JP7080727B2 (ja) 冷却貯蔵庫
JP6975657B2 (ja) 冷蔵庫
JP2007040666A (ja) 冷蔵庫の制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220314

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20230113

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230221

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230412

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230509

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20231102