JP4141762B2 - 冷蔵庫及びその制御方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、冷媒を循環させるための出力可変の圧縮機を備える冷蔵庫、又は冷凍サイクルの制御方法に関する。特には、冷蔵室を冷却する冷却運転の際に、比較的大きな出力で運転を行った状態で圧縮機の一時停止を行った後に、再起動を行うものに関する。
【0002】
【従来の技術】
冷媒を気化させる蒸発器により冷蔵室の冷却を行う際、冷蔵室を適温に保つべく、冷媒を循環させる圧縮機の一時停止や再起動が行われる。すなわち、冷蔵室用蒸発器の表面温度の検出または冷蔵室内の温度の検出等に基づき、適宜圧縮機を一時的に停止させて休止期間の後に再起動させるという冷凍サイクルの制御が一般に行われる。また、圧縮機の周波数等を制御することにより圧縮機の出力を可変することができるように設けられるのが一般的であり、冷蔵室の温度を適温に保つべく、冷蔵区画用蒸発器の表面温度の検出等に基づいて、圧縮機の出力の調整、すなわち単位時間当たりの冷媒循環量の調整も行われる。
【0003】
特には、冷蔵室や野菜室等からなる冷蔵区画を冷却するための冷蔵区画用蒸発器と、冷凍室や製氷室等からなる冷凍区画を冷却するための冷凍区画用蒸発器とが別個に設けられ、圧縮機の下流の切替弁から並列に接続されたタイプの冷凍冷蔵庫においては、温度検出等に基づき、冷凍室冷却運転と冷蔵室運転冷却との間の運転切替や圧縮機のオンオフと出力調整とを行っている(例えば特開平11−304332)。これにより、冷蔵室及び冷凍室を所定温度に保つための冷凍サイクルの運転を効率的に行っている。
【0004】
このような冷凍サイクルの運転では、圧縮機を一時停止した後に再起動するにあたり、圧縮機の初期の出力を最低レベルに設定しておき、温度等の検出に基づき必要に応じて順次出力レベルを増大させる運転制御が行われている。圧縮機の起動時の負荷が過大になるのを防止し、圧縮機の起動を円滑にするためである(例えば特開2001−263895,特開2002−71255)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記のような従来技術の運転制御方法であると、冷蔵庫の冷却負荷が大きくなったとき、圧縮機の再起動直後における冷却が不充分となることがあった。すなわち、環境温度が高く冷蔵室扉の開放頻度が高い場合や、冷蔵室に熱容量の大きい高温の内容物が収納された場合などに、一時的に冷蔵室内の温度が上昇し、圧縮機の再起動時に低レベルでの運転を行うと、冷却が不充分となることがあった。
【0006】
本件発明者らは、上記問題点に鑑み鋭意検討した結果、一時停止の前の圧縮機の出力レベルが、ある程度高い場合には、再起動の際に略同程度の出力レベルとしても負荷が過大とならないことを見出すに至った。特には、一時停止の直前における圧縮機の出力レベルを記憶しておき、再起動の際にはこれより少し低い出力レベルで圧縮機を運転するならば、負荷レベルに全く問題を起こすことなく、冷蔵室内におけるスムーズな冷却と所定温度の維持とを実現可能であることを見出した。
【0007】
本発明は、冷媒循環用の圧縮機の一時停止、再起動及び出力の調整を、冷蔵庫の貯蔵区画内や蒸発器の温度検出等に基づき行う冷蔵庫、及びその制御方法において、冷却負荷が大きい場合にも貯蔵区画内の温度変動が過大になるのを防止することのできるものを提供する。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の冷蔵庫は、出力可変の圧縮機と、凝縮器と、冷媒流路を切り替える切替弁とがこの順で接続され、該切替弁には、第1及び第2の蒸発器が並列に接続され、冷媒流路の切替により、第1の貯蔵区画を冷却する運転モードと、第2の貯蔵区画を冷却する運転モードとの間で交互に運転切替が行われ、貯蔵区画内の温度を検知する温度センサと、蒸発器の表面または内部の温度を検知する蒸発器温度センサとを有し、これらの温度検知に基づき、切替弁による運転切替と、圧縮機の一時停止、再起動及び出力調整とを行う制御機構を備える冷蔵庫において、
該制御機構は、圧縮機を一時停止させた後に再起動するにあたり、一時停止を行う直前の出力のレベルを記憶しておき、これに基づき再起動の際の出力のレベルを決定することを特徴とする。
【0009】
上記構成により、冷却負荷が大きい場合に冷蔵庫内の温度変動を抑えることができる。
【0010】
本発明の冷凍サイクルの制御方法は、出力可変の圧縮機と、凝縮器と、蒸発器と、該蒸発器または貯蔵室内の温度を検出する温度センサとを備え、該温度センサによる温度検知に基づき、圧縮機の一時停止、再起動及び出力調整とを行う冷凍サイクルの制御方法において、圧縮機を一時停止させた後に再起動するにあたり、一時停止を行う直前の出力のレベルを記憶しておき、これに基づき再起動の際の出力のレベルを決定することを特徴とする。
【0011】
上記構成により、冷却負荷が大きい場合に冷蔵庫内の温度変動を抑えることができる。
【0012】
好ましくは、圧縮機の出力調整が、多段の出力レンジ間での切替により行われる場合には、圧縮機の再起動の際に、一時停止の直前の出力レンジより1段または所定段数だけ低い出力レンジ内の値を設定し、圧縮機の出力調整が連続的な出力値の設定により行われる場合には、圧縮機の再起動の際に、一時停止の直前の出力値より所定数値だけ低い出力値を設定する。
【0013】
このような構成であると、圧縮機の負荷が過大となるのを確実に防止しつつ、冷蔵室内の温度変動をさらに低減することができる。
【0014】
さらに好ましくは、一時停止を行う直前の出力が、最高段の出力レンジまたは可変出力の最高設定値近傍にあった場合、及び、最低段の出力レンジまたは可変出力の最低設定値近傍にあった場合には、再起動の際に、一時停止直前の出力と同一の出力レンジまたは略同一の出力値に設定する。
【0015】
このような構成であると、冷蔵室内の温度変動をより確実に防止することができる。
【0016】
本発明においては、一時停止を行う直前の出力を表す値を、例えば、PID計算により求める。詳しくは、例えば一時停止前の1〜2分間の運転波形から求めることができる。なお、この計算方法は、ファジー計算その他であっても良い。
【0017】
本発明は、通常運転状態にて圧縮機を一時停止後に再起動した場合について起動時の運転周波数を設定するものである。したがって、圧縮機の運転を比較的長時間停止した場合、例えば除霜ヒーターを用いた除霜運転を行った場合についてまで再起動時の運転周波数を設定するものでない。また、除霜運転等に備えて通常運転時より強い冷却を行っておくプリクールの際の出力を元に再起動時の出力を設定するのでもない。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明の実施例について、図1〜5を用いて説明する。
【0019】
図1は、冷蔵庫の運転制御について示すフローチャートであり、図2は、冷蔵庫及び冷媒流路の基本構成を説明するための模式図である。
【0020】
図2に示すように、冷蔵庫1の後方下部に圧縮機11が配され、この圧縮機11の吐出口から凝縮器12を経て、三方切替弁13が接続される。そして、切替弁13の第1の出口には冷凍区画用蒸発器14が、切替弁13の第2の出口には冷蔵区画用蒸発器15が、それぞれキャピラリーチューブを介して接続される。冷蔵庫の背面側上部には、圧縮機11の運転制御、及び切替弁13の作動制御等を行うための制御部16が配されている。
【0021】
また、冷凍区画用蒸発器14及び冷蔵区画用蒸発器15には、表面温度を検出する温度センサ14a及び15aが設けられ、制御部16に信号伝達用配線を介して電気的に接続されている。さらに、冷凍区画21内の所定個所の温度を検出する冷凍区画温度センサ17と、冷蔵区画22内の所定個所の温度を検出する冷蔵区画温度センサ18とが、冷蔵庫の内壁に沿って設けられ、メモリーを備える制御部16に電気的に接続されている。
【0022】
なお、この図には示さないが、各蒸発器14,15に隣接して、冷気を各貯蔵区画内に循環させるための送風機が配されており、圧縮機11に隣接して機械室内の冷却を行う送風機が配されている。これら送風機も制御部16により運転制御が行われる。
【0023】
図1のフローチャートに示すように、冷凍区画21を冷却するための運転モードと冷蔵区画22を冷却するための運転モードとの間での運転切替、及び、圧縮機の駆動制御が、以下のように行われる。なお、図1のフローチャートでは、冷蔵冷却モードから冷凍冷却モードへの切替の具体的な条件については、省略されている。
【0024】
(1)冷蔵庫の電源On時
冷蔵庫の電源をオンにした場合、圧縮機11は、23Hzに設定した初期値から運転を開始し、段階的に周波数を増大させて最高出力に達するように運転制御が行われる(ステップa1)。また、このとき、適当な時間配分で、冷凍区画冷却モードと、冷蔵区画冷却モードとの間で順次交互に切り替えられる。例えば、20分間の冷凍区画冷却モードでの運転と、10分間の冷蔵区画冷却モードでの運転とが繰り返される。
【0025】
そして、冷凍区画21及び冷蔵区画22内の冷却が進み、設定温度に近づくにつれて、圧縮機11の運転周波数は、冷却負荷に応じて段階的に引き下げられる(ステップa2)。
【0026】
(2)冷媒循環の停止
下記条件▲1▼を満たし、かつ、下記▲2▼-1〜▲2▼-3の条件のいずれかが満たされる場合に、圧縮機11の運転を停止することにより、冷媒循環を一時的に停止する(ステップa3〜a4)。
【0027】
▲1▼冷凍区画温度センサ17により検出される温度T1が、設定下限値(冷凍冷却停止温度T1-off)より低い。すなわち、冷凍区画内が既に充分に冷却されている。
【0028】
▲2▼-1:冷蔵区画温度センサ18により検出される温度T2が設定下限値(冷蔵冷却停止温度T2-off)以下である。すなわち、冷凍区画内も既に充分に冷却されている。
【0029】
▲2▼-2:冷蔵区画温度センサ18により検出される温度T2が設定上限値(冷蔵冷却開始温度T2-on)以下であって、圧縮機11の運転周波数Pが最低レンジにある。すなわち、冷蔵区画内の冷却を停止すべき温度に達していないものの、最低レベルの冷却しか行われておらず、冷却を停止してもしばらくの間あまり昇温がないと考えられる。
【0030】
▲2▼-3:冷蔵区画用蒸発器15の表面の温度センサ15aにより検出される温度T2aが、設定上限値(冷蔵冷却開始温度T2a-on)以下である。すなわち、冷蔵区画用蒸発器15の温度は、冷蔵区画内を冷却するのに充分な低温にある。
【0031】
なお、上記▲2▼-1〜▲2▼-3のうちで、▲2▼-3の条件のみを満たす場合、冷蔵区画内をさらに冷却する必要があるが、これは、冷媒循環の停止後も、冷蔵区画用蒸発器15に隣接した送風機を作動させることにより、必要な程度の冷却を行うことができる。
【0032】
(3)冷媒循環再開時のための運転周波数の決定
上記(2)のようにして圧縮機11の運転を停止するにあたり、停止直前の1分間または2分間の運転周波数からPID計算により、一つの運転周波数P1を算出し、記憶しておく(ステップa5)。
【0033】
また、このように算出した一時停止直前の運転周波数P1に基づき、下記表1にしたがって、運転再開時(再起動時)に採用すべき圧縮機11の運転周波数P2を決定する(ステップa6)。
【0034】
【表1】
運転再開時の周波数の割付
Figure 0004141762
表1によると、まず、PID計算により求められた停止直前の運転周波数P1を、運転周波数レンジb1〜b8に区分している。そして、各レンジごとに再開時に設定される運転周波数P2が割り当てられている。
【0035】
停止直前の運転周波数P1が、38〜73Hzの領域では5Hzごとの周波数レンジb2〜b7に区分されている。そして、これより外れる最低周波数レンジb1と最高周波数レンジb8が設けられている。
【0036】
出現頻度が高いと考えられる周波数レンジb1〜b6から最低周波数レンジb1を除いたレンジb2〜b6について見ると、レンジの中心値から約15Hzだけ差し引いた値を、運転再開時の周波数P2としている。レンジb2〜b6について見るなら、1〜3段だけ低いレンジ内の値が割り当てられているということもできる。
【0037】
標準的な場合に約15Hzだけ低い出力値にて起動を行うのは、過度の冷却が行われることを防止するとともに、必要以上に大きい負荷をかけるのを確実に防止するためである。
【0038】
これに対して、高めの周波数レンジb7においては、該レンジの下限値にほぼ相当する値が割り付けられている。また、最低周波数レンジb1に該当するとき、すなわち、停止直前の運転周波数P1が38Hz未満であるときには、これより上の周波数レンジb2に該当する場合と同様、再起動直後の運転周波数P2として24.6Hzが割り付けられている。この周波数値は、冷蔵庫の電源をオンにしたときの運転周波数の初期値とほぼ同一の周波数とほぼ同一である。
【0039】
停止直前の運転周波数P1が最高周波数レンジにあったときには、冷却負荷が大きかったものと考えられるから、再起動時の運転周波数を停止直前の運転周波数と同程度とするのが望ましいであろう。また、38Hz未満の最低周波数レンジにあったときには、それ以上に下げる必要に乏しいので、この場合も、再起動時の運転周波数を停止直前の運転周波数と同程度とするのが望ましい。
【0040】
(4)冷媒循環の再開
上記(2)で説明したようにして冷媒循環を一時的に停止した後に、上記条件▲1▼を満たさないことが判明した場合、または、上記▲2▼-1〜▲2▼-3の条件のいずれをも満たさないことが判明した場合に、圧縮機11の運転を直ちに再開する(ステップa7)。
【0041】
運転再開の際、ステップ5〜6において決定した運転周波数P2で運転を開始しするよう、制御部16から圧縮機11に対して指令が行われる。また、この後、制御部17は、温度センサ14a,15a,17,18により検出される温度及びこれにより算出される必要な出力に基づいて、順次とるべき運転周波数を決定して指令を行う。
【0042】
図3には、一時停止の前後の圧縮機の運転周波数の変化曲線について、従来技術による比較例とともに、模式的に示す。実施例(図3a)では、圧縮機運転の一時停止直前の運転周波数P1から約15Hzだけ差し引いた値を再起動時の運転出力として設定している。これに対して、従来技術に係る比較例(図3b)では、一時停止直前の運転周波数P1がかなり大きい場合にも、一律に、23Hzに固定された初期値にて、圧縮機11の再起動を行っている。
【0043】
図4〜5には、このような実施例及び比較例により得られる具体的な効果についてグラフで示す。これらグラフは、冷却負荷が最大に近い条件、例えば、多量の製氷を行う条件における、圧縮機11の回転数、及び冷凍区画内の温度についての経時変化を示す。
【0044】
したがって、実施例においては、再起動時の設定周波数P2が、一時停止直前の状態をPID計算した周波数P1と略同一に設定される。例えば70Hzに設定される。これに対して比較例では、一時停止直前の状態に拘わらず、再起動時の周波数は23Hzに固定されている。
【0045】
図4から知られるように、実施例によると、圧縮機11の一時停止期間Rの後、急速に圧縮機11の回転周波数が立ち上がっている。そして、これに伴い、高負荷条件であっても冷蔵庫内温度の上昇T3は、2〜3℃の範囲内に抑えられている。
【0046】
これに対し、図5に示す比較例においては、一時停止期間Rの後、初期値23Hzから徐々に出力を増加させる方式を採用しているため、冷却負荷の大きい条件で再起動直後の冷却能力が不足している。その結果、一時的に約5℃までの温度上昇が見られた。
【0047】
(5)冷却モードの切替(冷凍冷却→冷蔵冷却)
冷凍区画を冷却する運転モードにあって、かつ上記の運転停止の条件を満たさない場合には、下記▲3▼の条件と、下記▲4▼-1〜▲4▼-3のいずれかの条件とを同時に満たすならば冷蔵区画冷却モードへの運転の切替を行う(ステップa8〜a9)。
【0048】
▲3▼:冷蔵区画温度センサ18により検出される温度T2が設定上限値(冷蔵冷却開始温度T2-on)を越えている。すなわち、冷蔵区画の冷却をすぐにでも開始すべき状態にある。
【0049】
▲4▼-1:(a)冷凍区画冷却モードの運転開始から30分以上経過しており、
(b)冷蔵区画用蒸発器15の表面の温度センサ15aにより検出されるT2aが、設定上限値(冷蔵冷却開始温度T2a-on)を越えている。
【0050】
すなわち、冷凍区画の冷却が充分行われたと考えられるのに対し、冷蔵区画の冷却のためには蒸発器の温度をまず下げる必要がある。
【0051】
▲4▼-2:(c)冷蔵区画の扉が5分以上開放されている。すなわち、冷蔵区画内がかなり昇温したと考えられる。
【0052】
▲4▼-3:(d)冷凍区画冷却モードの運転開始から60分以上経過している。すなわち、冷凍区画内については、冷却をしばらく停止しても何ら影響がない程度に冷却されたと考えられる。
【0053】
(6)冷却モードの切替(冷蔵冷却→冷凍冷却)
冷蔵区画冷却モードから冷凍区画冷却モードへの切替は、冷凍区画内の温度センサ17により検出される温度T1が、設定上限値(冷凍冷却開始温度T1-on)より高い場合等に、上記(5)と類似の条件で行われる。
【0054】
以上に説明したように、本発明の実施例によると、冷却負荷が大きい場合にも冷蔵区画内及び冷凍区画内の温度変化を一定水準以下に抑えることができる。しかも、再起動後の圧縮機の回転周波数が最適に設定されるために、圧縮機の負荷が過大となることもない。また、制御部の設定を多少変更するだけであるため、冷蔵庫のコスト増加を招くことがない。
【0055】
上記実施例においては、PID計算により得られる一時停止直前の周波数P1から、表1に示すレンジごとに再起動時の運転周波数P2を割り当てていた。しかし、再起動時の運転周波数P2を連続的に変化させて設定可能な場合には、単に下式により計算を行えば足りる。
【0056】
P2=P1−15 (19.8<P1≦65)
P2≒P1 (P1≦19.8,または65<P1)
但し、P1:一時停止直前の周波数のPID値、P2:再起動時の設定周波数。
【0057】
上記実施例においては、一時停止直前の周波数について、PIDにより計算を行うとして説明したが、ファジー関数等によって計算を行っても良く、単に一時停止直前1〜2分程度の状態を正確に反映する値でありさえすれば良い。
【0058】
上記実施例においては、また、最低レンジ及び最高レンジ以外では、約15Hzの引き算を行って再起動時の設定周波数を決定するとしたが、引き算を行わずにそのまま用いることも、場合により可能である。
【0059】
なお、圧縮機の出力(Power)を回転または往復運動の周波数により検出及び制御したが、圧縮機のワット数や電流量等によって検出及び制御を行っても全く同様である。
【0060】
また、上記実施例においては、一つの圧縮機により冷凍区画用及び冷蔵区画用の2つの蒸発器に冷媒を交互に供給するものとして説明した。しかし、蒸発器が一つだけの場合でも、使用状況等によって冷却負荷が通常時より大きくなるような冷蔵庫であれば、全く同様である。また、凝縮器の下流の三方弁に、絞り機構を介して、冷凍区画用蒸発器と冷蔵区画用蒸発器とが並列に接続されるとともに、冷凍区画用蒸発器の入り口が冷蔵区画用蒸発器の出口に直列に接続されているタイプ(例えば特開2000−18789)のものでも良い。さらに、冷凍区画のみ持つ冷凍庫や、移動不能の大型の冷凍ルームであっても全く同様である。
【0061】
上記実施例においては、各蒸発器及び各貯蔵区画内の温度を検出するように4つの温度センサを配置するものとして説明したが、場合によっては、いずれかを省くことも可能であり、また、より多数の温度センサを用いることもできる。また、蒸発器の表面の温度を検知するものとして説明したが、蒸発器内部の温度を検出するものであっても良い。
【0062】
【発明の効果】
冷却負荷が大きい場合に冷蔵庫内の温度変動を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の運転制御について示すフローチャートである。
【図2】冷凍サイクル及び冷蔵庫の基本構成のみを示す模式図である。
【図3】実施例及び比較例による圧縮機の運転制御について説明するための模式的なグラフである。図3aは実施例を、図3bは比較例の場合を示す。
【図4】実施例の効果を示すために圧縮機の運転周波数、及び冷凍区画内の温度の経時的変化を描いたグラフである。
【図5】比較例についての図4と同様のグラフである。
【符号の説明】
1 冷蔵庫
11 圧縮機
13 切替弁
14,15 蒸発器
16 制御部
14a,15a,17,18 温度センサ

Claims (6)

  1. 出力可変の圧縮機と、これに凝縮器及び切替弁を介して接続される第1及び第2の蒸発器とを有し、該切替弁による冷媒流路の切替により、第1の貯蔵区画を冷却する第1の運転モードと、第2の貯蔵区画を冷却する第2の運転モードとの間で交互に運転切替が行われ、
    貯蔵区画内の温度を検知する温度センサと、蒸発器の表面または内部の温度を検知する蒸発器温度センサとを有し、これらの温度検知に基づき、切替弁による運転切替と、圧縮機の一時停止、再起動及び出力調整とを行う制御機構を備える冷蔵庫において、
    該制御機構は、温度センサにより設定値以下であることを検知して圧縮機を一時停止させた後に再起動するにあたり、一時停止を行う直前の出力のレベルを記憶しておき、これに基づき再起動の際の出力のレベルを決定することを特徴とする冷蔵庫。
  2. 出力可変の圧縮機と、凝縮器と、蒸発器と、該蒸発器または貯蔵室内の温度を検出する温度センサとを備え、該温度センサによる温度検知に基づき、圧縮機の一時停止、再起動及び出力調整とを行う冷凍サイクルの制御方法において、
    圧縮機を一時停止させた後に再起動するにあたり、一時停止を行う直前の出力のレベルを記憶しておき、これに基づき再起動の際の出力のレベルを決定することを特徴とする冷凍サイクルの制御方法。
  3. 出力可変の圧縮機と、凝縮器と、蒸発器と、該蒸発器または貯蔵室内の温度を検出する温度センサとを備え、該温度センサによる温度検知に基づき、圧縮機の一時停止、再起動及び出力調整とを行う冷凍サイクルの制御方法において、
    圧縮機の出力調整が、多段の出力レンジ間での切替により行われる場合には、圧縮機の再起動の際に、一時停止の直前の出力レンジより1段または所定段数だけ低い出力レンジ内の値を設定し、
    圧縮機の出力調整が連続的な出力値の設定により行われる場合には、圧縮機の再起動の際に、一時停止の直前の出力値より所定数値だけ低い出力値を設定することを特徴とする請求項2記載の冷凍サイクルの制御方法。
  4. 出力可変の圧縮機と、凝縮器と、蒸発器と、該蒸発器または貯蔵室内の温度を検出する温度センサとを備え、該温度センサによる温度検知に基づき、圧縮機の一時停止、再起動及び出力調整とを行う冷凍サイクルの制御方法において、
    一時停止を行う直前の出力が、最高段の出力レンジまたは可変出力の最高設定値近傍にあった場合、及び、最低段の出力レンジまたは可変出力の最低設定値近傍にあった場合には、再起動の際に、一時停止直前の出力と同一の出力レンジまたは略同一の出力値に設定し、
    圧縮機の出力調整が、多段の出力レンジ間での切替により行われる場合であって、一時停止を行う直前の出力が、最高段及び最低段の出力レンジ以外にある場合には、圧縮機の再起動の際に、一時停止の直前の出力レンジより1段または所定段数だけ低い出力レンジ内の値を設定し、
    圧縮機の出力調整が連続的な出力値の設定により行われる場合であって、一時停止直前の出力が可変出力の最高設定値近傍及び最低設定値近傍のいずれからも外れる場合には、圧縮機の再起動の際に、一時停止の直前の出力値より所定数値だけ低い出力値を設定することを特徴とする請求項3記載の冷凍サイクルの制御方法。
  5. 一時停止直前の圧縮機の出力を表す値を求めるために、一時停止直前の1〜2分所定の短期間における出力値について演算処理を行うことを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載の冷凍サイクルの制御方法。
  6. 凝縮器の下流には、冷媒流路を切り替える切替弁を介して第1及び第2の蒸発器が配され、冷媒流路の切替により、第1の貯蔵区画を冷却する第1の運転モードと、これより設定温度の低い第2の貯蔵区画を冷却する第2の運転モードとの間で交互に運転切替が行われ、
    第1及び第2の蒸発器の温度、及び第1及び第2の貯蔵区画内の温度の検知に基づき、切替弁による運転切替が行われ
    第2の貯蔵区画内の温度が設定下限値より低く、かつ、下記 (1) (3) のいずれかが満たされる場合に、圧縮機の一時停止を行うことを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載の冷凍サイクルの制御方法。
    (1) 第1の貯蔵区画内の温度が設定下限値以下である。
    (2) 第1の貯蔵区画内の温度が設定上限値以下であって、かつ、圧縮機の出力が最低レンジまたは最低設定値近傍にある。
    (3) 第1の貯蔵区画のための第1の蒸発器の温度が設定上限値以下である。
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