JP2020179643A - 積層フィルム、施設園芸用フィルム、及び織編物 - Google Patents

積層フィルム、施設園芸用フィルム、及び織編物 Download PDF

Info

Publication number
JP2020179643A
JP2020179643A JP2019085940A JP2019085940A JP2020179643A JP 2020179643 A JP2020179643 A JP 2020179643A JP 2019085940 A JP2019085940 A JP 2019085940A JP 2019085940 A JP2019085940 A JP 2019085940A JP 2020179643 A JP2020179643 A JP 2020179643A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
resin
film
particles
laminated film
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2019085940A
Other languages
English (en)
Other versions
JP7265703B2 (ja
Inventor
大 中川
Masaru Nakagawa
大 中川
久雄 奥村
Hisao Okumura
久雄 奥村
渡部 誉之
Yoshiyuki Watabe
誉之 渡部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyobo Film Solutions Ltd
Original Assignee
Toyobo Film Solutions Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyobo Film Solutions Ltd filed Critical Toyobo Film Solutions Ltd
Priority to JP2019085940A priority Critical patent/JP7265703B2/ja
Publication of JP2020179643A publication Critical patent/JP2020179643A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7265703B2 publication Critical patent/JP7265703B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A40/00Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production
    • Y02A40/10Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production in agriculture
    • Y02A40/25Greenhouse technology, e.g. cooling systems therefor

Landscapes

  • Protection Of Plants (AREA)
  • Greenhouses (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Abstract

【課題】熱線反射機能を有しながら、高い全光線透過率及び光拡散性を有する積層フィルムを提供すること。【解決手段】熱線反射層と、前記熱線反射層の少なくとも一方の面に設けられる拡散層と、を有する積層フィルムであって、前記拡散層は、粒子と樹脂とを含む樹脂組成物からなり、前記粒子の平均粒子径は6.0μm以上20μm以下であり、前記粒子の含有量は前記樹脂に対して1.0質量%超25質量%以下であり、前記粒子の平均粒子径に対する前記拡散層の厚みの比が0.5以上であり、前記積層フィルムは、波長400nm〜800nmにおける平均透過率が70%以上であり、波長900nm〜1000nmにおける平均透過率が20%以下である積層フィルムである。【選択図】なし

Description

本発明は、積層フィルム、施設園芸用フィルム、及び織編物に関する。
農業ハウスを利用して植物を栽培することは、囲われた空間を制御して植物の育成に最適な環境を作り出し、植物の収穫量増および高品質化を図れることから広く行われている。
植物の光合成は、下記式(1)に示されるように、光エネルギーを駆動源として、空気中から吸収した炭酸ガスと、地中等から吸収した水とから、酸素ガスと炭水化物とを生成する反応である。植物を大量かつ経済的に栽培するためには、人工光よりも太陽光を利用することが好ましい。
6CO + 6HO → 6O + C12 (1)
太陽光を利用する農業ハウスにおいては、太陽光には、植物の光合成に利用される波長400〜800nmの光(以下、「可視光」という場合がある。)と共に、植物の光合成には不要で、かつ農業ハウス内の温度を上昇させる波長900〜1000nmの光(以下、「熱線」という場合がある。)が含まれており、農業ハウス内の温度上昇を防ぐためには、熱線を遮蔽することが必要となる。これは、農業ハウス内の温度が熱線により上昇すると、植物の生育に適した温度(以下、「適温」という。)に保つために、換気、除湿冷却等に手間、コストを要するためである。
特許文献1〜4には、農業用フィルムとして、ポリエチレン、ポリエステル等の合成樹脂フィルムに、金属蒸着層、金属箔、金属含有層等を積層し、熱線等を遮断することが記載されている。しかしながら、特許文献1〜3には太陽光を反射し遮光することは記載されているが、可視光を透過することは記載されていない。
ここで、植物の育成においては、可視光の透過は重要な環境因子の一つである。特に、全光線透過率は植物の育成に重要な因子といわれており、非特許文献1では、全光線透過率の値が1%低下すると、植物の収量が1%程度減少するということ(いわゆる「1%理論」)が報告されている。
一方、特許文献4には、積層フィルムが可視光透過性能、遠赤外線反射性能を有することが記載されているが、基本的には金属含有層により遠赤外線を反射するものであるため、「遠赤反射率(%)」は「81〜89%」と高いが、「可視光透過率(%)」は「50〜65%」と低いものとなっている(実施例1〜9)。
ここで、植物の育成において、農業ハウスの骨組みや植物の上部の葉や茎によって発生する影の影響により、可視光の取り込まれる光量が部位によって差があると、即ち十分な光量が得られない部位が存在すると、植物の育成量に影響を与える。また、可視光が必要以上に取り込まれた部位では、植物に葉焼けが発生することがある。特許文献5には、太陽光の直射による葉焼け現象を防止した高散乱性である梨地状の農業用フィルムが開発されている。また、特許文献6には、葉焼け防止、及び短時間でのハウス内の温度変化を緩和することができる農業用ハウスの外張りとして好適に使用される農業用フィルムが記載されている。しかしながら、特許文献5及び6には、熱線を遮断することは少なくとも記載されていない。
特開2001−009996号公報 特開2004−176210号公報 特開2013−252107号公報 特開2012−206430号公報 特開2011−109991号公報 特開2012−070707号公報
エペ・フゥーヴェリング編著、中野明正「トマト オランダの多収技術と理論」、第4版、一般社団法人農山漁村文化協会、2015年2月、p.10−11
熱線を透過しないことにより農業ハウス内の温度上昇を抑制し、かつ効率的な植物育成に寄与する高い可視光の透過率、更にいうと高い全光線透過率、及び高い光の拡散性を備える施設園芸用フィルムの開発が求められている。
また、施設園芸用途に限らず、例えば窓や照明等に使用される光を制御するためのフィルムとして、熱線反射機能を有しつつ、高い全光線透過率であり、かつ高い光拡散機能を有するフィルムの開発が求められている。
本発明の一態様の課題は、熱線反射機能を有しながら、高い全光線透過率及び光拡散性を有する積層フィルムを提供することである。
また、本発明の別の一態様の課題は、植物の育成を向上させる施設園芸用フィルムを提供することである。
上記課題を解決するための手段には、以下の態様が含まれる。
<1>
熱線反射層と、前記熱線反射層の少なくとも一方の面に設けられる拡散層と、を有する積層フィルムであって、
前記拡散層は、粒子と樹脂とを含む樹脂組成物からなり、前記粒子の平均粒子径は6.0μm以上20μm以下であり、前記粒子の含有量は前記樹脂に対して1.0質量%超25質量%以下であり、前記粒子の平均粒子径に対する前記拡散層の厚みの比が0.5以上であり、
前記積層フィルムは、波長400nm〜800nmにおける平均透過率が70%以上であり、波長900nm〜1000nmにおける平均透過率が20%以下である、
積層フィルム。
<2>
前記粒子が有機粒子である<1>に記載の積層フィルム。
<3>
前記熱線反射層は、屈折率が異なる少なくとも2種類の樹脂層が交互に積層された多層積層構造である<1>又は<2>に記載の積層フィルム。
<4>
<1>〜<3>のいずれか1つに記載の積層フィルムからなる施設園芸用フィルム。
<5>
<1>〜<4>のいずれか1つに記載の積層フィルムから裁断された細帯状テープが織編成された織編物。
本発明の一態様によれば、熱線反射機能を有しながら、高い全光線透過率及び光拡散性を有する積層フィルムが提供される。
本発明の別の一態様によれば、植物の育成を向上させる施設園芸用フィルムが提供される。
本発明の積層フィルムの一つの実施態様を示す一部正面図である。 本発明の積層フィルムの他の実施形態を示す一部正面図である。
以下、本発明の一例である実施形態について説明する。本発明は、以下の実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の目的の範囲内において、適宜変更を加えて実施することができる。
本明細書において、「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む範囲を意味する。
<積層フィルム>
本発明の一実施形態の積層フィルムは、熱線反射層と、前記熱線反射層の少なくとも一方の面に設けられる拡散層と、を有する積層フィルムであって、前記拡散層は、粒子と樹脂とを含む樹脂組成物からなり、前記粒子の平均粒子径は6.0μm以上20μm以下であり、前記粒子の含有量は前記樹脂に対して1.0質量%超25質量%以下であり、前記粒子の平均粒子径に対する前記拡散層の厚みの比が0.5以上であり、前記積層フィルムは、波長400nm〜800nmにおける平均透過率が70%以上であり、波長900nm〜1000nmにおける平均透過率が20%以下である。
つまり、本発明の積層フィルムは、太陽光に含まれる可視光の平均透過率が70%以上であり、また、太陽光に含まれる熱線の平均透過率が20%以下である。なお、ここでは、可視光とは波長400〜800nmの光のことをいい、熱線とは波長900〜1000nmの光のことをいう。
本発明の積層フィルムは、熱線反射機能を有しながら、高い全光線透過性及び光拡散性を得る観点から、波長400nm〜800nmにおける平均透過率が75%以上であることが好ましく、80%以上であることがより好ましく、また、波長900nm〜1000nmにおける平均透過率が15%以下であることが好ましく、10%以下であることがより好ましく、5%以下であることが更に好ましい。
本発明において、平均透過率とは、分光光度計((株)島津製作所製、MPC−3100)を用いて測定した値であり、波長300nmから1200nmの範囲での透過率を2nm毎に測定し、各波長範囲での透過率の平均値を算出した。なお、測定光の入射角は0度設定とした。
本発明の積層フィルムは、波長400nm〜800nmにおける平均透過率が70%以上であり、波長900nm〜1000nmにおける平均透過率が20%以下である、
つまり、本発明の積層フィルムは、可視光の平均透過率が70%以上であることにより、例えば、本発明の積層フィルムを施設園芸用フィルムに適用した場合、光合成の駆動源となる可視光を植物に十分に供給できる。更に、本発明の積層フィルムは、高い全光線透過率を有するため、植物の生育を十分に促進することができると考えられる。
また、熱線の平均透過率が20%以下であることにより、例えば、本発明の積層フィルムを施設園芸用フィルムに適用した場合、農業ハウス内の温度を上昇させる熱線を十分に遮蔽できる。さらに、熱線吸収フィルムのようなフィルム自体の発熱も少ないため、農業ハウス内の温度の上昇を抑えることができ、除湿冷房に要するコストを低減することができる。
ここで、可視光の高い平均透過率および熱線の低い平均透過率を有するフィルムとしては、
〇特表平9−506837号公報に記載されているような、光学干渉フィルターに用いられる、ポリエステル系多層光学フィルム、
〇特表平11−508380号公報に記載されているような、窓ガラスの表面に貼着される、多層ポリマーフィルムと透明導電体とを含むフィルム、
〇国際公開第2005/040868号に記載されているような、合わせガラスでガラスに積層して用いられる、積層ポリエステルフィルム、
〇国際公開第2013/080987号に記載されているような、合わせガラスでガラスに積層して用いられる、二軸延伸積層ポリエステルフィルム、
〇特開2014−228837号公報に記載されているような、合わせガラスでガラスに積層して用いられる、二軸延伸積層ポリエステルフィルム、
等のフィルムを好適に用いることができる。
[熱線反射層]
上記で列挙したフィルムは、本発明に用いられる熱線反射層として使用してもよい。本発明に用いられる熱線反射層としては、農業ハウスにおいて一般に用いられているような、熱線のみならず可視光をも反射し得る金属蒸着層、金属箔、金属含有層等ではなく、屈折率が異なる少なくとも2種類の樹脂層が交互に積層された多層積層構造であることが好ましい。
本発明に用いられる熱線反射層の厚みは、用途に応じて調整されるものであるが、好ましくは20μm〜150μm、より好ましくは22μm〜100μmであり、更に好ましく25μm〜80μmであり、特に好ましくは40μm〜60μmである。厚みが薄いと、軽くて作業性が向上するという利点がある。
次に、熱線反射層として好適に用いられる多層積層構造について詳細に説明する。
[多層積層構造]
本発明に用いられる多層積層構造は、太陽光のうち可視光は透過させ、熱線を選択的に反射することができるという機能を有すれば特に制限されるものではないが、屈折率の異なる少なくとも2種類の樹脂層が交互に積層されていることが好ましい。屈折率の異なる樹脂層の交互積層による反射は、反射波長は樹脂層の光学厚さ(屈折率×物理厚み)によって、反射率は樹脂層の総数と樹脂層間の屈折率差によって設計することができ、所望の反射特性となるように、樹脂の選択および樹脂層の厚さや積層数を調整することができる。
多層積層構造により可視光の透過および熱線の選択的反射を適正に行うためには、2種類の樹脂層の面内方向における平均屈折率の差は、少なくとも0.03であることが好ましい。また、多層積層構造は、光学厚みが100〜400nm、好ましくは150〜360nmの樹脂層を少なくとも101層、好ましくは151層以上、より好ましくは201層以上有することが好ましい。また、樹脂層の層数は、光学機能の観点からは多い方が好ましいが、多すぎると全体厚みが厚くなりすぎる傾向にあるため、好ましくは2001層以下、より好ましくは1001層以下である。
多層積層構造の樹脂層を形成する樹脂としては、それ自体公知のものを採用でき、ポリエステル、ポリスルホン、ポリアミド、ポリエーテル、ポリケトン、ポリアクリル、ポリカーボネート、ポリアセタール、ポリスチレン、ポリアミドイミド、ポリアリレート、ポリオレフィン、ポリフルオロポリマー、ポリウレタン、ポリアリールスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリアリレン硫黄、ポリ塩化ビニール、ポリエーテルイミド、テトラフルオロエチレン、ポリエーテルケトンが挙げられ、これらはホモポリマーに限られず、共重合であってもよい。また、樹脂間の屈折率差を高めやすいことから、少なくとも樹脂層の一つが、屈折率を高くしやすいナフタレン環などの縮合型芳香環を繰り返し単位として有する樹脂が好ましく、共重合成分として存在させても良い。
これらの中でも、屈折率の高い樹脂層に用いる樹脂としては、延伸によって高度の分子配向を発現しやすいことから結晶性を有する熱可塑性樹脂が好ましく、特に融点が200℃以上の熱可塑性樹脂が好ましい。そのような観点から、具体的な熱可塑性樹脂としては、ポリエステルが好ましく、さらにポリエチレンテレフタレートやポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートが好ましく、特に屈折率が高く、高度の延伸倍率で延伸できることから、縮合型芳香環を有するポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートが好ましい。
一方、屈折率の低い樹脂層に用いる樹脂としては、屈折率の高い樹脂層と十分な屈折率差が発現でき、かつ必要な密着性を維持できるものであれば、特に制限されない。例えば屈折率の高い樹脂層に用いた樹脂に屈折率を低くできる共重合成分を共重合した樹脂なども用いることができる。また、延伸などによって屈折率を高める必要がないことから非晶性樹脂や屈折率の高い樹脂層の樹脂よりも十分に低い融点を有する樹脂を用いることもできる。例えば、エチレンテレフタレート成分を含む非晶性ポリエステル等を好適に用いることができる。かかる非晶性ポリエステルとしては、例えばシクロヘキサンジメタノール共重合ポリエチレンテレフタレート(即ち「PETG」)が好ましい。また、ポリ乳酸、アクリル樹脂、ポリカーボネート、ポリスチレンも、屈折率の低い樹脂層に用いる樹脂として用いることができる。
[拡散層]
本発明の積層フィルムは、熱線反射層の少なくとも一方の面に拡散層が設けられる。拡散層は、光を拡散する機能を有する。そのため、本発明の積層フィルムが施設園芸用フィルムとして使用された場合、施設内の植物に均一に光を拡散させると共に、農業ハウスの骨組みや植物の上部の葉や茎によって発生する影が出来にくくするため、植物の生育を十分に促進し得る。
拡散層は、熱線反射層に直接設けられてもよいし、例えば接着層等の他の層を介して設けられていてもよい。また、拡散層の厚みは、高い光拡散機能を有していれば特に制限されるものではないが、材料費抑制及び重量増加抑制の観点から、100μm以下であることが好ましく、50μm以下であることがより好ましく、20μm以下であることが更に好ましい。また、拡散層の厚みの下限値は限定されるものでないが、拡散層に含まれる粒子を保持する観点から、2μm以上あればよい。
また、拡散層は、粒子と樹脂とを含む樹脂組成物からなる。樹脂組成物は、粒子と樹脂以外にも後述する添加剤を含んでいてもよい。
(樹脂)
拡散層を形成する樹脂組成物は、樹脂を含んでいる。樹脂の具体例としては、(メタ)アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリオレフィン樹脂、ウレタン樹脂、フッ素樹脂等が挙げられる。これらの樹脂は、1種単独で使用してもよいし、それらのうち選択される2種以上を併用してもよい。
上記の樹脂は、樹脂組成物における主成分(すなわち50質量%以上含有する)であり、樹脂組成物全体に対し、70質量%以上含有することが好ましく、90質量%以上含有することがより好ましく、95質量%以上含有することがより好ましい。
(粒子)
拡散層を形成する樹脂組成物には、粒子が含まれる。粒子とは、光を拡散するものであればよく、無機粒子でも有機粒子でもよいし、有機無機複合粒子でもよい。具体的には、例えばシリカ、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、アクリル/スチレン系共重合樹脂、シリコーン、メラミン系樹脂、ベンゾグアナミン系樹脂等の粒子を用いることができる。
樹脂組成物に含まれる粒子は、好ましくは有機粒子であり、具体的には、上記例示した中の有機粒子であり、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、アクリル/スチレン系共重合樹脂がより好ましく、耐熱性、又は耐溶剤性の観点からアクリル系樹脂粒子が特に好ましい。
拡散層に含まれる粒子は、その平均粒子径が6.0μm以上20μm以下である。粒子の平均粒子径を6.0μm以上とすることで高い光拡散性を有する積層フィルムを得ることができ、また、20μm以下とすることで、粒子の拡散層からの脱落を抑制できると共に高い可視光透過率を有する積層フィルムを得ることができる。粒子の平均粒子径は、好ましくは7.0μm〜18μmであり、より好ましくは7.0μm〜15μmである。
粒子の平均粒子径は後述する実施例で示される方法により測定される。
また、拡散層に含まれる粒子の平均粒子径に対する前記拡散層の厚みの比は0.5以上である。厚みの比を0.5以上とすることで、拡散層からの粒子の脱落を抑制することができる。また、前記厚みの比の上限値は、特に限定されるものではないが、材料費を抑制する観点から、3以下であることが好ましく、2.5以下であることがより好ましく、2以下であることが更に好ましい。
なお、拡散層に含まれる粒子の平均粒子径が拡散層の厚みよりも大きい(すなわち、上記の比が1未満である)場合、拡散層の厚みとは、粒子が存在しない箇所を測定したものである。
拡散層における粒子の含有量は、拡散層に含まれる樹脂に対して1.0質量%超25質量%以下である。粒子の含有量が25質量%超であると、拡散層の外観が悪化し、得られる製品の特性にバラツキが発生する傾向がある。また、熱線反射機能を有しながら、高い全光線透過率及び光拡散性を得る観点から、粒子の含有量は、好ましくは1.2質量%以上22質量%以下であり、より好ましくは1.3質量%以上19質量%以下である。
また、粒子としては、好ましくは球状粒子を用いる。球状粒子は真球度の高いものほど好ましく、アスペクト比が1.3以下のものが好ましく、1.1以下のものが特に好ましい。なお、粒子は、無色透明な粒子であることが好ましい。ここで、無色透明とは、実質的に3原色の色純度を低下させるような着色がなく、光透過性に優れることをいう。
(添加剤)
本発明の拡散層を形成する樹脂組成物は、以下に示される添加剤を含んでいてもよい。
添加剤として、例えば、粒子の分散性を向上するための分散剤、機械強度などの各種機能を付与するための各種充填剤、樹脂の重合反応促進のための触媒、製膜品質向上のためのレベリング剤、離型性を向上させるための離型性材料(例えばPTFE、PFA、FEP等のフッ素樹脂粒子)等が挙げられる
なお、添加剤の含有量は、拡散層に含まれる樹脂に対して10質量%以下であることが好ましく、5質量%以下であることがより好ましく、1質量%以下であることが更に好ましい。
<積層フィルムの製造方法>
本発明の一実施形態の積層フィルムの製造方法について詳述する。なお、ここで以下に示す製造方法は一例であり、本発明はこれに限定されない。また、異なる態様についても、以下を参照して得ることができる。
本発明の積層フィルムは、熱線反射層と、前記熱線反射層の少なくとも一方の面に設けられる拡散層とを有する。そこで、まず、熱線反射層の製造方法について、熱線反射層
が屈折率が異なる少なくとも2種類の樹脂層が交互に積層された多層積層構造である場合を例にとって説明する。
本発明の一実施形態の多層積層構造は、第1層を構成するポリマーと第2層を構成するポリマーとを、多層フィードブロック装置を用いて溶融状態で交互に重ね合わせて、例えば、合計で99層以上の交互積層構成を作成し、その両面に保護層を設けて得ることができる。
このとき、多層積層構造(「熱線反射層」の一例)とは、保護層も含めて多層積層構造という。保護層の厚みとして、好ましくは2μm〜50μmであり、より好ましくは5μm〜30μmであり、更に好ましくは10μm〜20μmである。
なお、多層積層構造の両面に保護層を有する等、保護層が積層フィルムにおいて複数設けられる場合、保護層の厚みとは、それらの合計厚みのことを示す。
かかる多層構造は、第1層と第2層の各層の厚みが所望の傾斜構造を有するように積層される。これは、たとえば、多層フィードブロック装置においてスリットの間隔や長さを変化させることで得られる。これによって、波長900nm〜1000nmの光を幅広く反射可能とすることができる。
上述した方法で所望の積層数に積層したのち、ダイより押出し、キャスティングドラム上で冷却し、多層未延伸フィルムを得る。多層未延伸フィルムは、製膜機械軸方向(縦方向、長さ方向またはMDという場合がある)、またはそれにフィルム面内で直交する方向(横方向、幅方向またはTDという場合がある)の少なくとも1軸方向(かかる1軸方向はフィルム面に沿った方向である。)に延伸されることが好ましい。機械特性向上の観点から、縦方向と横方向の二軸に延伸することがより好ましい。延伸温度は、第1層のポリマーのガラス転移点温度(Tg)〜(Tg+20)℃の範囲で行うことが好ましい。従来よりも低めの温度で延伸を行うことにより、フィルムの配向特性をより高度に制御することができる。
延伸倍率は、縦方向、横方向ともに、2.0〜6.5倍で行うことが好ましく、さらに好ましくは3.0〜5.5倍である。かかる範囲内で延伸倍率が大きいほど、第1層および第2層における個々の層の面方向の屈折率のバラツキが延伸による薄層化により小さくなり、多層積層構造の光干渉が面方向に均一化され、また第1層と第2層の延伸方向の屈折率差が大きくなるので好ましい。延伸方法としては、縦方向、もしくは横方向のみの一軸延伸、縦方向と横方向の延伸を別々に行う逐次二軸延伸、縦方向と横方向の延伸を同時に行う同時二軸延伸のどちらも適用できる。縦方向、横方向の各延伸方法は、棒状ヒータによる加熱延伸、ロール加熱延伸、テンター延伸など公知の延伸方法を用いることができるが、ロールとの接触によるキズの低減や延伸速度などの観点から、テンター延伸が好ましい。
また、延伸後にさらに(Tg)〜(Tg+30)℃の温度で熱固定を行いながら、1〜15%の範囲で延伸方向にトーイン(弛緩)させることにより、得られた多層積層構造の熱安定性(例えば、熱収縮率)を高度に制御することができる。
次いで、拡散層を形成する方法について説明する。
拡散層は、熱線反射層の少なくとも一方の面に設けられるもので、熱線反射層に直接設けられてもよいし、他の層を介して設けられてもよい。
拡散層の形成は、特に限定されるものではないが、塗布方法、スピンコート方法、転写方法などを挙げることができるが、塗布により形成されることが好ましい。
例えば熱線反射層の表面に拡散層を塗布形成する方法として、具体的には、バーコート法、ロールコート法、ナイフエッジコート法、グラビアコート法、カーテンコート法等の公知の塗布技術を用いることができる。また、拡散層の塗設前に、熱線反射層に対して表面処理(火炎処理、コロナ処理、プラズマ処理、紫外線処理等)を実施してもよい。また、塗布で使用される塗布液は、前述の粒子及び樹脂を分散させたものであり、水分散液であってもよいし、有機溶剤により分散された分散液であってもよい。
拡散層が塗布により形成される場合、熱線反射層(例えば、多層積層構造)への塗布は任意の段階で実施することができるが、多層積層構造の製造過程後に実施することが好ましい。
かくして本発明の一実施形態の積層フィルムが得られる。
<積層フィルムの用途>
本発明の積層フィルムは、施設園芸分野、窓材等の建築分野や自動車・飛行機・電車などの輸送用機器分野において使用することが好ましく、また、照明機器、表示装置、保管庫、梱包パッケージ等においても好適に使用することができるが、施設園芸用フィルムとして使用することが特に好ましい
本発明の積層フィルムは、積層フィルムをフィルム形状のままで使用することもできるし、積層フィルムを加工して使用することもできる。フィルム形状のまま使用する具体例としては、積層フィルムを対象物(例えば、ガラス等の窓材)に貼って使用することが挙げられる。また、積層フィルムを加工して使用する具体例としては、下記に示す織編物として使用することが一例として挙げられる。
<織編物>
本発明の積層フィルムを織編物として使用する場合の一実施形態について詳細に説明する。
本発明の積層フィルムにおいて、前述した拡散層は粒子を含有するため、拡散層は積層フィルム自体に滑性を付与する効果がある。そのため、積層フィルムを裁断した細帯状テープを経糸または緯糸とし、フィラメント糸等を緯糸または経糸として織編成を円滑かつ均質に行うことができる。この滑性付与の効果がない場合には、織編成を行う際に、細帯状テープが貯蔵中にブロッキングを生じたり、織編機内を円滑に移送できなくなり、織編成が円滑に行えない、織編成が均質に行えないといった不都合が生じることとなる。
(滑性付与層)
また、積層フィルムの滑性を更に高めるため、前記拡散層とは別に、滑性を付与する機能を有する滑性付与層を設けることもでき、この場合、積層フィルムの少なくとも片側表面、好ましくは両表面に滑性付与層を設けることができる。
滑性付与層は、多層積層構造に平均粒子径が0.05〜0.5μmの微細粒子やワックスなどの滑剤を含有する樹脂層を塗設したり、共押出によって積層することにより形成することができる。
前記微細粒子としては、例えばポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、メチルメタクリレート共重合体、メチルメタクリレート共重合架橋体、ポリテトラフルオロエチレン、ポリビニリデンフルオライド、ポリアクリロニトリル、ベンゾグアナミン樹脂、ポリスチレン粒子の外殻をアクリル系樹脂で覆ったコアシエル型粒子等の有機微粒子、およびシリカ、アルミナ、二酸化チタン、カオリン、タルク、グラファイト、炭酸カルシウム、長石、二硫化モリブデン、カーボンブラック、硫酸バリウム等の無機微粒子等があげられる。これらの中、有機微粒子が好ましい。
この微細粒子の平均粒子径が0.05μm未満であると粒子量によってはフィルムの滑り性が不足しやすく、一方0.5μmより大きくなると塗膜からの粒子の脱落が発生するため好ましくない。
以下、塗設する場合を例として説明する。
微細粒子を固着するバインダーとしては、アルキッド樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、飽和ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、アミノ樹脂、酢酸ビニル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル樹脂、アクリル樹脂、アクリル−ポリエステル樹脂等を例示することができる。これら樹脂は単一重合体でも共重合体でもよく、また混合体でもよい。
前記微細粒子と被膜形成樹脂(バインダー)との割合は被膜表面特性の設計で定めるのが好ましく、全被膜形成成分当り、微細粒子が0.1〜40質量%であり、結合剤となる被膜形成樹脂(バインダー)が60〜99.9質量%であることが好ましい。微細粒子が少なすぎると、被膜に均一かつ所定量の突起を付与することができず、他方多すぎると、分散性が悪化し、均一かつ所定量の突起を付与することが難しい。バインダーの被膜形成樹脂が少なすぎると、被膜のポリエステルフィルムへの密着性が低下し、他方多すぎると耐ブロッキング性が低下する。
本発明の積層フィルムに滑性付与層を設ける方法としては、微細粒子および被膜形成樹脂を含有する塗液、好ましくは水性塗液を、一軸配向または二軸配向した多層積層構造に塗液を塗布・乾燥固化する方法等を採用することができる。
塗布方法としては、公知の任意の塗工法が適用できる。例えばロールコート法、グラビアコート法、ロールブラッシュ法、スプレーコート法、エアーナイフコート法、含浸法、カーテンコート法などを単独または組合せて適用するとよい。また共押出についてはそれ自体公知の方法を採用できる。
本発明の織編物は、熱線反射層の少なくとも片側、好ましくは両表面に拡散層を設けた原フィルム(本開示の「積層フィルム」の一例である。)を裁断した細帯状テープを経糸または緯糸として用い、フィラメント糸等を緯糸または経糸として織編成したものである。
このように、熱線反射層をフィルム単体で用いる場合に比べ、熱線反射層の少なくとも一方の表面に拡散層を設けた原フィルムを裁断した細帯状テープを経糸または緯糸として織編成した織編物として用いることにより、積層フィルムの巻取り性、耐ブロッキング性、耐引裂性、耐久性等の機械的強度を良好なものとすることができる。
さらに、本発明の積層フィルムは織編物に加工可能であるため、得られる織編物は細帯状テープ、フィラメント糸等間に形成される開口により、通気性を確保することができる。このように、本発明の織編物は、積層フィルムをそのまま単体で用いた場合に比べ、通気性に優れているため、夜間、特に朝方に、栽培部と天井部との間の温度差が大きくなり、フィルムの下面に結露が生じて水滴となって植物に当たり、植物の果実、葉、花等が変色・劣化の発生を防止することができる。
また、上記の織編物では、開口が形成されているため、紫外線を過度に遮蔽しすぎることを避けることが可能である。紫外線を過度に遮蔽しすぎることを避けることは、例えばナスなどの果実の生育の際の色づきの向上や、農業ハウス内における蜂が行う正常な受粉活動の支援に効果的な場合がある。
(開孔の態様)
本発明の積層フィルムから織編物を作製したとき、この織編物において、フィラメント糸等の太さを該細帯状テープの幅の0.01〜0.30倍とし、隣接する該細帯状テープの間隔を該細帯状テープの幅の0.1〜0.5倍としたことである。「フィラメント糸等」とは、フィラメント糸または紡績糸のことである。なお、本発明におけるフィラメント糸としては、モノフィラメント糸、マルチフィラメント糸のいずれを用いても良く、特に制限はされない。
図1および図2に示すように、積層フィルムを細帯状に裁断(スリット加工)した細帯状テープ(経糸)11を、フィラメント糸等(緯糸)12で織ったものが一例として挙げられるが、これらの図を用いて説明すると、フィラメント糸等(緯糸)12の太さA、細帯状テープ(経糸)11の幅B、隣接するフィラメント糸等(緯糸)12の間隔Cおよび隣接する細帯状テープ(経糸)11の間隔Dを特定の範囲とすることにより、織編物の開孔率を適正な範囲とし、積層フィルムをそのまま単体で使用した場合に比べ、遜色のない高い全光線透過率および熱線の反射率を確保しつつ、紫外線透過率を適正な範囲とするものである。また、しっかりと織るため、隣接する細帯状テープ(経糸)11の間に、太さEのフィラメント糸等(経糸)13を、経糸として介在させている。
具体的には、織編物において、フィラメント糸等(緯糸)12の太さを、細帯状テープ(経糸)11の幅の0.01〜0.30倍とし、隣接する細帯状テープ(経糸)11の間隔を、細帯状テープ(経糸)11の幅の0.1〜0.5倍とすることにより、開孔率を適正な範囲とし、積層フィルムをそのまま単体で使用した場合に比べ、遜色のない高い全光線透過率および熱線の反射率を確保しつつ、紫外線透過率を適正な範囲とすることができる。なお、隣接するフィラメント糸等(緯糸)12の間隔は1.0〜10mmの範囲が本発明の効果の点から好ましい。
細帯状テープ(経糸)11の幅としては、1〜10mmが好ましく、2〜6mmがより好ましく、3〜5mmがさらに好ましい。細帯状テープ(経糸)11の間隔、すなわち、隣合う細帯状テープ(経糸)11の端辺の距離としては、0.2〜1.0mmが好ましく、0.4〜0.8mmがより好ましく、0.5〜0.7mmがさらに好ましい。フィラメント糸等(緯糸)12の太さとしては、0.05〜0.35mmが好ましく、0.1〜0.3mmがより好ましく、0.15〜0.25mmがさらに好ましい。本発明の織編物は、織編物の細帯状テープの幅、フィラメント糸等の太さ、隣接するフィラメント糸等の間隔および隣接する細帯状テープの間隔を上記のように設定することにより、開孔率を適正な範囲とし、積層フィルムをそのまま単体で使用した場合に比べ、遜色のない高い全光線透過率および熱線の反射率を確保しつつ、紫外線透過率を適正な範囲とすることができる。
積層フィルムから形成された織編物の開孔率は、10〜30%とするのが好ましい。なお、本発明における「開孔率」は、織編物の一方の表面における縦横それぞれ10cmの正方形の部分(面積100cm)を、この部分を表面垂直方向から表面観察を行った場合に、裏面側が遮る物なく見える部分を開孔とし、その開孔の面積(開孔面積という。)の総和(Scm)を求めて、式:[S(cm)/100(cm)]×100により求めたものである。
本発明の織編物では、開孔率が10%以上であると、織編物の通気性を良好なものとすることができ、光合成が行われない夜間に天井部に設けた天窓を開放して、農業ハウス内の温度を翌日の日中の温度上昇に備えて低下させる場合に、農業ハウス下部における日中に加熱された空気を織編物を通して外部に逃がすことができる。また、夜間、特に朝方に、屋根に近接する上部の空気が冷やされた場合でも、織編物下面に生じた結露が水滴となって植物に当たり、植物の果実、葉、花等が変色、劣化等の品質低下を生じたり、織編物自体に劣化が生じるたりするのを防止できるため好ましい。また、開孔率が30%以下であると、積層フィルムによってもたらされる高い全光線透過率および熱線の反射率が確保できるため好ましい。
(紫外線吸収層)
本発明の織編物のような施設園芸用フィルムは、日中は太陽光に曝されることから、紫外線による劣化を防止するために、紫外線吸収層を有することが好ましい。紫外線吸収層は、熱線反射層に対して片方の表面側、あるいは両表面側に設けることができる。具体的には、少なくとも片方の拡散層の上に紫外線吸収層が設けられていることが好ましい。
また、拡散層自体が紫外線を吸収する機能を有してもよく、この場合でも、前述の紫外線吸収層を任意で設けることができる。
本発明においては、加工効率化の観点から、前述の紫外線吸収層を設けずに、拡散層が紫外線吸収能を有する態様が好ましく、この場合、拡散層の樹脂として紫外線吸収能を有する樹脂を用いることが好ましい。
織編物を構成する積層フィルムに使用する樹脂、例えば熱線反射層に多層積層構造を用い、この多層積層構造における屈折率の高い樹脂として、ナフタレン環等の縮合型芳香環を有する樹脂を用いる場合には、この樹脂層が紫外線による劣化を受けやすくなるため、紫外線吸収層を設けることが特に効果的である。なお、本発明の積層フィルムから形成された織編物は、前述の開口部を設けているので、このような紫外線吸収層を設けた場合でも、必要な紫外線を透過させつつ、織編物自身の劣化を抑制することができる。
紫外線吸収層の厚さは、1〜10μmが好ましい。紫外線吸収層の厚さが1μm以上であれば樹脂層の劣化を十分に防止することができ、また、10μm以下であれば経済的・効率的に樹脂層の劣化を十分に防止することができるので好ましい。
本発明の織編物は、全光線透過率が高く、熱線の反射率が高く、且つ拡散性の高い積層フィルムを用いて形成されたものであるので、植物の生育を妨げることなく、農業ハウス内の温度の上昇を抑制することができる優れたものである。
さらに、本発明の織編物は、この織編物のフィラメント糸等の太さ、細帯状テープの幅、隣接するフィラメント糸等の間隔および隣接する細帯状テープの間隔を特定の範囲とすることにより、開孔率を適正な範囲とし、積層フィルムをそのまま単体で使用したに比べ、遜色のない高い全光線透過率および熱線の反射率を確保しつつ、紫外線透過率を適正な範囲とすることができる優れたものである。
以下に、本発明の実施形態を実施例を挙げて説明するが、本発明は以下に示した実施例に制限されるものではない。なお、実施例中の物性や特性は、下記の方法にて測定または評価した。
(熱線反射層Aの作製)
熱線反射層Aとしての一例である多層積層構造を以下の方法により作製した。
第1層用でかつ保護層用であるポリエステルとして固有粘度(オルトクロロフェノール、35℃)0.62dl/gのポリエチレン−2,6−ナフタレート(以下「PEN」という。)、第2層用のポリエステルとしてシクロヘキサンジメタノールを30mol%共重合した固有粘度0.77dl/g(オルトクロロフェノール、35℃)のシクロヘキサンジメタノール共重合ポリエチレンテレフタレート(以下「PETG」という。)をそれぞれ準備した。
第1層用でかつ保護層用であるポリエステルを180℃で5時間乾燥後、押出機に供給し、第1層のPENは290℃にて溶融状態とした。第2層のPETGを120℃で10時間乾燥後、押出機に供給し、230℃まで加熱して溶融状態とした。
その後、第1層のPENを137層、第2層のPETGを138層に分岐させた後、第1層のPEN層と第2層のPETG層とが交互に積層され、かつ第1層と第2層におけるそれぞれの最大層厚みと最小層厚みの比(最大厚み/最小厚み)が1.4倍まで連続的に変化するような積層構造部と、該積層構造部の両面に保護層を積層させるような多層フィードブロック装置を使用して積層し、その積層状態を保持したままダイへと導き、キャスティングドラム上にキャストした。そして、フィルム両面の最外層にPEN層からなる保護層を持ち、積層構造部の全層数が275層の未延伸多層積層フィルムを作成した。なお、保護層の厚みは、延伸後の厚みが表1記載のとおりとなるように供給量を調整した。また、保護層を除いた積層構造部の第1層と第2層の光学厚み比が等しくなるように、第1層と第2層の樹脂の吐出量を調整した。
このようにして得られた未延伸フィルムを120℃にて予熱し、さらに低速、高速のロール間で15mm上方より900℃のIRヒーターにて加熱して縦方向に3.5倍に延伸した。続いてテンターに供給し、140℃にて横方向に4.5倍に延伸した。得られた二軸配向フィルムを、190℃の温度で30秒間熱固定した後、横方向に1.5%のトーイン(弛緩)を施した。
得られた熱線反射層Aの厚みは55μm、そのうち両面の保護層の合計は13μmであり、幅2000mmのロールを得た。
(塗工液Aの調製)
特殊アクリル樹脂((株)日本触媒、「UV-G13」、紫外線吸収能を有する。)と、平均粒子径7.3μmである高分子粒子(積水化成品工業(株)、「テクポリマーMBX−8」、架橋ポリメタクリル酸メチルの真球状微粒子、アスペクト比1.3以下)と、溶媒(トルエン)とを表1に示す質量割合にて混合し、塗工液Aを得た。
(塗工液Bの調製)
平均粒子径7.3μmである高分子粒子に代えて、平均粒子径12.1μmである高分子粒子(積水化成品工業(株)、「テクポリマーMBX−12」、架橋ポリメタクリル酸メチルの真球状微粒子、アスペクト比1.3以下)を使用した以外は、塗工液Aと同様に調整して、塗工液Bを得た。
(塗工液Cの調製)
平均粒子径7.3μmである高分子粒子に代えて、平均粒子径17.7μmである高分子粒子(積水化成品工業(株)、「テクポリマーMBX−20」、架橋ポリメタクリル酸メチルの真球状微粒子、アスペクト比1.3以下)を使用した以外は、塗工液Aと同様に調整して、塗工液Cを得た。
(塗工液Dの調製)
平均粒子径7.3μmである高分子粒子に代えて、平均粒子径2.4μmである高分子粒子((株)日本触媒、「エポスターMA1002」、アクリル-スチレン系架橋物の真球状微粒子、アスペクト比1.3以下)を使用した以外は、塗工液Aと同様に調整して、塗工液Dを得た。
(塗工液Eの調製)
平均粒子径7.3μmである高分子粒子に代えて、平均粒子径5.2μmである高分子粒子(積水化成品工業(株)、「テクポリマーMBX−5」、架橋ポリメタクリル酸メチルの真球状微粒子、アスペクト比1.3以下)を使用した以外は、塗工液Aと同様に調整して、塗工液Eを得た。
(塗工液Fの調製)
平均粒子径7.3μmである高分子粒子に代えて、平均粒子径27.1μmである高分子粒子(積水化成品工業(株)、「テクポリマーMBX−30」、架橋ポリメタクリル酸メチルの真球状微粒子、アスペクト比1.3以下)を使用した以外は、塗工液Aと同様に調整して、塗工液Fを得た。
[実施例1−1]
マイヤーバーに塗工液Aを適量のせ、2000mm幅のロール中央からB4サイズに切り出した熱線反射層A(厚さ65μm)の一方の面に塗工液Aを塗工した。これを、オーブンに入れ、120℃、1分の条件で乾燥させ、塗工層を固化させ、積層フィルムを得た。
得られた積層フィルムの厚さは、65μm(熱線反射層:55μm、拡散層:10μm)であった。また、下記に示す方法により、得られた積層フィルムの評価を行った。
−各層の厚み−
得られた積層フィルムをフィルム長手方向2mm、幅方向2cmに切り出し、包埋カプセルに固定後、エポキシ樹脂(リファインテック(株)製エポマウント)にて包埋した。包埋されたサンプルをミクロトーム(LEICA製ULTRACUT UCT)で幅方向に垂直に切断し、50nm厚の薄膜切片にした。透過型電子顕微鏡(日立S−4300)を用いて加速電圧100kVにて観察撮影し、写真から熱線反射層の一例である多層積層構造を構成する各層の厚み(物理厚み)を測定した。また、熱線反射層の厚み、及び拡散層の厚みは、同様の薄膜切片を用い、光学顕微鏡により測定した。結果を表1に示す。
なお、熱線反射層内の保護層の厚みは、上記と同様に、薄膜切片を用い、光学顕微鏡により測定することができる。
−平均粒子径−
拡散層に含まれる粒子(「フィラ」ともいう。)の平均粒子径は以下の方法により測定される。
まず、拡散層の断面を縦方向に平行にミクロトーム法で切り出し、その断面を粒子表面に導電性付与のための金属を極薄くスパッタし、透過型電子顕微鏡(TEM)にて1万〜3万倍に拡大した像から、面積円相当径を求め、以下の一般式から算出される。結果を表1に示す。
式:平均粒子径=測定粒子の面積円相当径の総和/測定粒子数(少なくとも100個以上)
−透過率の測定−
分光光度計((株)島津製作所製、MPC−3100)を用い、波長300nmから1200nmの範囲での、得られた積層フィルムの分光スペクトルを得て、各波長範囲での平均透過率を得た。
なお、測定は、大気の雰囲気下で、25℃にて行い、測定光の入射角は0度設定とした。各波長における透過率は2nm間隔で測定し、波長400〜800nmの範囲で透過率の平均値をとり、波長400〜800nmの透過率とした。同様に、波長900〜1000nmの範囲で透過率の平均値をとり、波長900〜1000nmの透過率とした。結果を表1に示す。
<全光線透過率の評価>
全光線透過率の測定は、ヘイズメーター(日本電色工業(株)、NDH−4000)を用いて、JIS K7361−1に準じて測定した。
得られた各例の積層フィルムの全光線透過率から、以下の評価基準に従って評価した。結果を表1に示す。
全光線透過率は、86%以上であれば許容範囲であり、87%以上であれば優れているといえる。
<ヘーズ(光拡散性)の評価>
ヘーズの測定は、ヘイズメーター(日本電色工業(株)、NDH−4000)を用いて、JIS K7361−1に準じて測定した。また、以下の評価基準に従って評価した。結果を表1に示す。
ヘーズは、光の拡散性の観点から20%以上であれば許容範囲であり、25%以上であるば優れているといえる。
<塗工外観の評価>
券回された多層積層構造(「熱線反射層A」と同一構成)のロール(幅:2000mm)から、B4サイズの大きさにカットし、評価用の多層積層構造を得た。
この評価用の多層積層構造に対し、表1に示す厚みとなるようにマイヤーバーを使用して、表1に示す値となるように各成分を調製した塗工液を塗布し、オーブンに入れ、120℃、1分の条件で塗工液を固化させた。得られた積層フィルムについて、目視にて観察し、以下の基準で塗工外観を評価した。結果を表1に示す。
なお、以下の評価基準でB評価であったものは、外観が実用上許容できないものであると共に、積層フィルムの各所における特性のバラツキが実用上許容できないものであることが明らかであったため、上記の全光線透過率及びヘーズを測定することができなかった。測定することができなかったものについては、表1中で「不可」と示す。
A:白濁、塗工スジ及び塗工ムラが全く見られなかった。
B:許容できない白濁した箇所が見られた。
[実施例1−2〜1−6、比較例2−1、比較例5−1〜5−2]
表1に示す値となるように塗工液Aの各成分を調製した以外は実施例1−1と同様に積層フィルムを作製し、実施例1−1と同様の評価を行った。
[実施例2−1〜2−6、比較例6−1〜6−2]
塗工液Aの代わりに塗工液Bを使用し、表1に示す値となるように塗工液Bの各成分を調製した以外は実施例1−1と同様に積層フィルムを作製し、実施例1−1と同様の評価を行った。結果を表1に示す。
[実施例3−1〜3−5、比較例7−1〜7−2]
塗工液Aの代わりに塗工液Cを使用し、表1に示す値となるように塗工液Cの各成分を調製した以外は実施例1−1と同様に積層フィルムを作製し、実施例1−1と同様の評価を行った。結果を表1に示す。
[比較例1−1]
実施例1−1で得られた積層フィルムに代えて、施設園芸用フィルム(三菱ケミカルアグリドリーム(株)、「美サンランTMダイヤスター(登録商標)」)を用意した以外は、実施例1−1と同様の操作を行った。結果を表1に示す。
[比較例1−2]
実施例1−1で得られた積層フィルムに代えて、施設園芸用フィルム(タキロンシーアイ(株)、「カゲナシ5」)を用意した以外は、実施例1−1と同様の操作を行った。結果を表1に示す。
[比較例3−1〜3−4]
塗工液Aの代わりに塗工液Dを使用し、表1に示す値となるように塗工液Dの各成分を調製した以外は実施例1−1と同様に積層フィルムを作製し、実施例1−1と同様の評価を行った。結果を表1に示す。
[比較例4−1〜4−5]
塗工液Aの代わりに塗工液Eを使用し、表1に示す値となるように塗工液Eの各成分を調製した以外は実施例1−1と同様に積層フィルムを作製し、実施例1−1と同様の評価を行った。結果を表1に示す。
[比較例8−1〜8−4]
塗工液Aの代わりに塗工液Fを使用し、表1に示す値となるように塗工液Fの各成分を調製した以外は実施例1−1と同様に積層フィルムを作製し、実施例1−1と同様の評価を行った。結果を表1に示す。
表1からわかるように、実施例の積層フィルムでは、比較例の多層積層構造と比べ、熱線反射機能を有しながら、高い全光線透過率及び光拡散性が得られた。
特に、実施例で得られた積層フィルムでは、拡散層を備えているにも拘わらず、高い全光線透過率を維持することができた。
<植物の育成の評価>
次に植物の育成の評価方法について説明する。
各例で得られた積層フィルムを裁断して細帯状テープを作成し、図1および図2に示すように、この細帯状テープを細帯状テープ(経糸)11とし、ポリエチレン製のモノフィラメント糸をフィラメント糸等(緯糸)12として織編成し、織編物とした。
農業用ポリオレフィン系特殊フィルム(ダイヤスター、三菱ケミカルアグリドリーム)で被覆した単棟プラスチックハウスの外側に、上記の織編物を上掛けし、ハウス内部にて、植物の育成評価を行った。植物としてはトマトを使用し、2.8m×2.8mの範囲に、16株を植え、平成30年6月〜9月に収穫できたトマト果実の合計重量を計測し、単位面積当たりの収穫量を算出した。以下の基準で評価した。結果を表2に示す。
A:収穫量が14〜20kg/mであった。
B:収穫量が11〜14未満kg/mであった。
C:収穫量が6〜11未満kg/mであった。
表2からわかるように、実施例の積層フィルムを施設園芸用フィルムとして使用すると、比較例のものを使用したときと比べ、トマトの生育が促進されることが分かった。
本発明の一実施形態によれば、本発明の積層フィルムは、熱線反射機能を有しながら、高い全光線透過率及び光拡散を実現させる。そのため、例えば1%でも高い全光線透過率が求められる施設園芸分野において、本発明の積層フィルムを施設園芸用フィルムとして用いると、熱線反射機能を有しながら、高い全光線透過率及び光拡散性を有しているため、植物の育成が向上する。

Claims (5)

  1. 熱線反射層と、前記熱線反射層の少なくとも一方の面に設けられる拡散層と、を有する積層フィルムであって、
    前記拡散層は、粒子と樹脂とを含む樹脂組成物からなり、前記粒子の平均粒子径は6.0μm以上20μm以下であり、前記粒子の含有量は前記樹脂に対して1.0質量%超25質量%以下であり、前記粒子の平均粒子径に対する前記拡散層の厚みの比が0.5以上であり、
    前記積層フィルムは、波長400nm〜800nmにおける平均透過率が70%以上であり、波長900nm〜1000nmにおける平均透過率が20%以下である、
    積層フィルム。
  2. 前記粒子が有機粒子である請求項1に記載の積層フィルム。
  3. 前記熱線反射層は、屈折率が異なる少なくとも2種類の樹脂層が交互に積層された多層積層構造である請求項1又は請求項2に記載の積層フィルム。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の積層フィルムからなる施設園芸用フィルム。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の積層フィルムから裁断された細帯状テープが織編成された織編物。
JP2019085940A 2019-04-26 2019-04-26 積層フィルム、施設園芸用フィルム、及び織編物 Active JP7265703B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019085940A JP7265703B2 (ja) 2019-04-26 2019-04-26 積層フィルム、施設園芸用フィルム、及び織編物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019085940A JP7265703B2 (ja) 2019-04-26 2019-04-26 積層フィルム、施設園芸用フィルム、及び織編物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020179643A true JP2020179643A (ja) 2020-11-05
JP7265703B2 JP7265703B2 (ja) 2023-04-27

Family

ID=73024045

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019085940A Active JP7265703B2 (ja) 2019-04-26 2019-04-26 積層フィルム、施設園芸用フィルム、及び織編物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7265703B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7049020B1 (ja) 2021-01-18 2022-04-06 株式会社誠和 温室用カーテン
WO2023074109A1 (ja) 2021-10-25 2023-05-04 東洋紡株式会社 積層フィルム、施設園芸用フィルム、及び織編物
WO2024058100A1 (ja) * 2022-09-14 2024-03-21 東洋紡株式会社 積層フィルム、織編物、及び施設園芸用フィルム

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012242643A (ja) * 2011-05-20 2012-12-10 Konica Minolta Holdings Inc 赤外線遮蔽フィルム及びそれを用いた赤外線遮蔽体
JP2017153377A (ja) * 2016-02-29 2017-09-07 帝人フィルムソリューション株式会社 太陽光を利用する農業ハウスにおいて用いられる熱線反射フィルム構造体
JP2018203950A (ja) * 2017-06-08 2018-12-27 住友化学株式会社 フィルム、農業用フィルム及び農園芸用施設

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012242643A (ja) * 2011-05-20 2012-12-10 Konica Minolta Holdings Inc 赤外線遮蔽フィルム及びそれを用いた赤外線遮蔽体
JP2017153377A (ja) * 2016-02-29 2017-09-07 帝人フィルムソリューション株式会社 太陽光を利用する農業ハウスにおいて用いられる熱線反射フィルム構造体
JP2018203950A (ja) * 2017-06-08 2018-12-27 住友化学株式会社 フィルム、農業用フィルム及び農園芸用施設

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7049020B1 (ja) 2021-01-18 2022-04-06 株式会社誠和 温室用カーテン
WO2022154130A1 (ja) * 2021-01-18 2022-07-21 株式会社誠和 温室用カーテン
JP2022111032A (ja) * 2021-01-18 2022-07-29 株式会社誠和 温室用カーテン
WO2023074109A1 (ja) 2021-10-25 2023-05-04 東洋紡株式会社 積層フィルム、施設園芸用フィルム、及び織編物
WO2024058100A1 (ja) * 2022-09-14 2024-03-21 東洋紡株式会社 積層フィルム、織編物、及び施設園芸用フィルム

Also Published As

Publication number Publication date
JP7265703B2 (ja) 2023-04-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20210345558A1 (en) Agricultural greenhouse, plant cultivation method using the same, and heat-ray reflecting film structure
JP6630187B2 (ja) 太陽光を利用する農業ハウスにおいて用いられる熱線反射フィルム構造体
JP7265703B2 (ja) 積層フィルム、施設園芸用フィルム、及び織編物
KR102508728B1 (ko) 에너지 절약형 온실 스크린
JP6936586B2 (ja) 農業ハウスおよびこの農業ハウスを用いた植物の栽培方法
US20160174473A1 (en) Ground cover materials
CN108495547A (zh) 温室遮盖物
JP4504822B2 (ja) 遮熱性および光透過性を有するネット状資材
CN109906840A (zh) 一种辐射制冷幕布
WO2023074109A1 (ja) 積層フィルム、施設園芸用フィルム、及び織編物
KR20200052882A (ko) 온실 스크린
WO2023062955A1 (ja) 積層フィルム、施設園芸用フィルム、及び織編物
WO2024058100A1 (ja) 積層フィルム、織編物、及び施設園芸用フィルム
CN210094176U (zh) 一种辐射制冷幕布
WO1996003029A1 (en) Multilayer polymeric body with interference effect
JPH10174530A (ja) 遮光資材
US20090321989A1 (en) Radiation screening materials
US20110192552A1 (en) Multilayer polyester film with high optical density with a total thickness of max. 60 µm with two white layers and a carbon-black containing outer layer
JP2002119146A (ja) 日長反応制御用の遮光資材

Legal Events

Date Code Title Description
RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20191224

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20200214

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20210419

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20211011

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20220722

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220726

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20220914

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20221019

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230202

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230220

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230316

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230329

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 7265703

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151