JP2020178614A - コンバイン - Google Patents
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Abstract
【課題】詰まり除去後の作業走行再開に際してこぎ深さ搬送装置の位置が不適正となることを防止し、稈こぼれ等のロスを回避できるコンバインを提供する。【解決手段】エンジン、運転操縦部7及び脱穀部3を有する走行機体1と、走行機体1の前方で茎稈を刈り取る前処理部2と、前処理部2で刈り取られた茎稈を脱穀部3に向けてこぎ深さ調整可能に搬送するこぎ深さ搬送装置16と、こぎ深さ搬送装置16を浅こぎ方向及び深こぎ方向に駆動させるこぎ深さ電動シリンダ19と、を備えるコンバインCであって、エンジン停止直後のこぎ深さ搬送装置16の位置を記憶するこぎ深さ位置記憶手段と、エンジン再始動直後のこぎ深さ搬送装置16の位置が記憶した位置と違う場合にこぎ深さ搬送装置16を記憶した位置まで移動させるこぎ深さ移動手段と、を備える。【選択図】図8
Description
本発明は、こぎ深さ搬送装置を備えるコンバインに関する。
エンジン、運転操縦部及び脱穀部を有する走行機体と、走行機体の前方で茎稈を刈り取る前処理部と、前処理部で刈り取られた茎稈を脱穀部に向けてこぎ深さ調整可能に搬送するこぎ深さ搬送装置と、こぎ深さ搬送装置を浅こぎ方向及び深こぎ方向に駆動させる電動アクチュエータと、を備えるコンバインが知られている(例えば、特許文献1参照)。
ところで、前処理部で稈詰まりが発生した場合、詰まり除去作業に際してこぎ深さ搬送装置が邪魔になる場合がある。このような場合は、こぎ深さ手動操作具の操作に基づいて電動アクチュエータを駆動させることにより、こぎ深さ搬送装置を深こぎ方向及び浅こぎ方向に移動させることが可能であるが、詰まり除去作業に際してこぎ深さ搬送装置を移動させると、詰まり除去後の作業走行再開に際してこぎ深さ搬送装置の位置が不適正となり、稈こぼれ等のロスが発生する虞があった。
本発明は、上記の如き実情に鑑みこれらの課題を解決することを目的として創作されたものであって、請求項1の発明は、エンジン、運転操縦部及び脱穀部を有する走行機体と、前記走行機体の前方で茎稈を刈り取る前処理部と、前記前処理部で刈り取られた茎稈を前記脱穀部に向けてこぎ深さ調整可能に搬送するこぎ深さ搬送装置と、前記こぎ深さ搬送装置を浅こぎ方向及び深こぎ方向に駆動させる電動アクチュエータと、を備えるコンバインであって、エンジン停止直後の前記こぎ深さ搬送装置の位置を記憶するこぎ深さ位置記憶手段と、エンジン再始動直後の前記こぎ深さ搬送装置の位置が記憶した位置と違う場合に前記こぎ深さ搬送装置を記憶した位置まで移動させるこぎ深さ移動手段と、を備えることを特徴とする。
また、請求項2の発明は、エンジン、運転操縦部及び脱穀部を有する走行機体と、前記走行機体の前方で茎稈を刈り取る前処理部と、前記前処理部で刈り取られた茎稈を前記脱穀部に向けてこぎ深さ調整可能に搬送するこぎ深さ搬送装置と、前記こぎ深さ搬送装置を浅こぎ方向及び深こぎ方向に駆動させる電動アクチュエータと、を備えるコンバインであって、前記電動アクチュエータを駆動操作可能なこぎ深さ手動操作具と、エンジン停止状態における前記こぎ深さ手動操作具の操作で前記こぎ深さ搬送装置が移動されたと判断した場合に、エンジン再始動時に前記こぎ深さ搬送装置を深こぎ側の所定位置まで移動させるこぎ深さ移動手段と、を備えることを特徴とする。
また、請求項3の発明は、請求項1又は2に記載のコンバインであって、前記こぎ深さ移動手段は、エンジン再始動後、所定の条件が成立したときに前記こぎ深さ搬送装置を移動させることを特徴とする。
また、請求項2の発明は、エンジン、運転操縦部及び脱穀部を有する走行機体と、前記走行機体の前方で茎稈を刈り取る前処理部と、前記前処理部で刈り取られた茎稈を前記脱穀部に向けてこぎ深さ調整可能に搬送するこぎ深さ搬送装置と、前記こぎ深さ搬送装置を浅こぎ方向及び深こぎ方向に駆動させる電動アクチュエータと、を備えるコンバインであって、前記電動アクチュエータを駆動操作可能なこぎ深さ手動操作具と、エンジン停止状態における前記こぎ深さ手動操作具の操作で前記こぎ深さ搬送装置が移動されたと判断した場合に、エンジン再始動時に前記こぎ深さ搬送装置を深こぎ側の所定位置まで移動させるこぎ深さ移動手段と、を備えることを特徴とする。
また、請求項3の発明は、請求項1又は2に記載のコンバインであって、前記こぎ深さ移動手段は、エンジン再始動後、所定の条件が成立したときに前記こぎ深さ搬送装置を移動させることを特徴とする。
請求項1の発明によれば、エンジン再始動直後のこぎ深さ搬送装置の位置が、前回エンジン停止直後に記憶した位置と違う場合にこぎ深さ搬送装置を記憶した位置まで移動させるので、詰まり除去後の作業走行再開に際してこぎ深さ搬送装置の位置が不適正となることを防止し、稈こぼれ等のロスを回避できる。
また、請求項2の発明によれば、エンジン停止状態におけるこぎ深さ手動操作具の操作でこぎ深さ搬送装置が移動されたと判断した場合に、エンジン再始動時にこぎ深さ搬送装置を深こぎ側の所定位置まで移動させるので、詰まり除去後の作業走行再開に際してこぎ深さ搬送装置の位置が不適正となることを防止し、稈こぼれ等のロスを回避できる。
また、請求項3の発明によれば、こぎ深さ移動手段は、エンジン再始動後、所定の条件が成立したときにこぎ深さ搬送装置を移動させるので、こぎ深さ搬送装置を無駄に移動させることを防止できる。
また、請求項2の発明によれば、エンジン停止状態におけるこぎ深さ手動操作具の操作でこぎ深さ搬送装置が移動されたと判断した場合に、エンジン再始動時にこぎ深さ搬送装置を深こぎ側の所定位置まで移動させるので、詰まり除去後の作業走行再開に際してこぎ深さ搬送装置の位置が不適正となることを防止し、稈こぼれ等のロスを回避できる。
また、請求項3の発明によれば、こぎ深さ移動手段は、エンジン再始動後、所定の条件が成立したときにこぎ深さ搬送装置を移動させるので、こぎ深さ搬送装置を無駄に移動させることを防止できる。
[第1実施形態]
以下、本発明の実施の形態について、図面に基づいて説明する。図1及び図2において、Cはコンバインであって、該コンバインCは、図示しないエンジンを有する走行機体1と、走行機体1の前方で茎稈を刈り取る前処理部2と、走行機体1の左側に配置され、刈り取った茎稈から穀粒を脱穀して選別する脱穀部3と、走行機体1の右側に配置され、脱穀部3で選別された穀粒を貯留する穀粒タンク4と、穀粒タンク4内の穀粒を機外に排出する排出オーガ5と、走行機体1の後部に配置され、脱穀済みの排稈を後処理する後処理部6と、走行機体1の右側前部に配置され、作業者が乗車する運転操縦部7と、走行機体1の下部に配置されるクローラ式の走行部8と、を備える。
以下、本発明の実施の形態について、図面に基づいて説明する。図1及び図2において、Cはコンバインであって、該コンバインCは、図示しないエンジンを有する走行機体1と、走行機体1の前方で茎稈を刈り取る前処理部2と、走行機体1の左側に配置され、刈り取った茎稈から穀粒を脱穀して選別する脱穀部3と、走行機体1の右側に配置され、脱穀部3で選別された穀粒を貯留する穀粒タンク4と、穀粒タンク4内の穀粒を機外に排出する排出オーガ5と、走行機体1の後部に配置され、脱穀済みの排稈を後処理する後処理部6と、走行機体1の右側前部に配置され、作業者が乗車する運転操縦部7と、走行機体1の下部に配置されるクローラ式の走行部8と、を備える。
図3及び図4に示すように、前処理部2は、未刈り茎稈を分草するデバイダ9と、茎稈を引き起す引起し装置10と、茎稈の株元部を刈取る刈刃装置11と、茎稈の穂側を掻き込む穂側掻込み搬送体12と、茎稈の株元側を掻き込む株元側掻込み搬送体13と、掻き込まれた茎稈の株元側を挟持搬送する第1株元搬送チェーン14Aと、第1株元搬送チェーン14Aの後方に配置され、第1株元搬送チェーン14A側から受け取った茎稈の株元側を脱穀部3の脱穀フィードチェーン15に引き渡す第2株元搬送チェーン14Bと、第1株元搬送チェーン14Aの終端部で茎稈の株元側を受け取り、これを第2株元搬送チェーン14Bの始端部まで挟持搬送するこぎ深さ搬送装置16と、を備える。
こぎ深さ搬送装置16は、その搬送始端側を支点として上下回動自在に支持されるとともに、回動位置が電動アクチュエータであるこぎ深さ電動シリンダ19の駆動に基づいて変更される。これにより、第2株元搬送チェーン14Bによる茎稈の挟持位置を変更し、脱穀部3における茎稈のこぎ深さを調整することが可能になる。
また、こぎ深さ搬送装置16の上方には、茎稈の穂先位置を検出する一対の穂先検出センサ20、21が設けられている。コンバインCは、茎稈の穂先が一対の穂先検出センサ20、21間に位置するようにこぎ深さ搬送装置16の回動位置を自動的に制御するこぎ深さ自動制御機能を備えており、該こぎ深さ自動制御機能に基づいて脱穀部3における茎稈のこぎ深さを自動調整することが可能になる。
図5に示すように、運転操縦部7には、作業者が座る運転座席22や各種の操作具が配置されている。運転操縦部7に配置される操作具には、メイン電源スイッチ及びエンジン始動スイッチを兼ねるキースイッチを含むメインキーユニット23と、操向操作具及び前処理部昇降操作具を兼ねるマルチステアリングレバー24と、走行速度を無段階に変速する走行主変速レバー25と、走行主変速レバー25による変速レンジを段階的に切り換える走行副変速レバー26と、エンジン回転数を変更するエンジンコントロールレバー27と、前処理部2への動力供給を入り/切りする刈取クラッチ操作具、及び脱穀部3への動力供給を入り/切りする脱穀クラッチ操作具を兼ねる脱穀・刈取クラッチレバー28と、こぎ深さ電動シリンダ19を自動制御する前述したこぎ深さ自動制御機能をON/OFFするこぎ深さ自動スイッチ29と、こぎ深さ電動シリンダ19を手動で浅こぎ側及び深こぎ側に駆動操作可能な一対のこぎ深さ手動スイッチ30、31(第1こぎ深さ手動操作具)と、が含まれる。
なお、脱穀・刈取クラッチレバー28は、前後方向に操作可能であり、後部操作位置では脱穀クラッチ及び刈取クラッチが切りとなり、中間操作位置では脱穀クラッチが入り、刈取クラッチが切りとなり、前部操作位置では脱穀クラッチ及び刈取クラッチが入りとなる。
ところで、前処理部2で稈詰まりが発生した場合、詰まり除去作業に際してこぎ深さ搬送装置16が邪魔になる場合がある。このような場合は、こぎ深さ手動スイッチ30、31の操作に基づいてこぎ深さ電動シリンダ19を駆動させることにより、こぎ深さ搬送装置16を深こぎ方向及び浅こぎ方向に移動させることが可能であるが、こぎ深さ手動スイッチ30、31は運転操縦部7に設けられているので、こぎ深さ手動スイッチ30、31を操作するために運転操縦部7に乗車しなければならず、詰まり除去時の作業性が低下する虞がある。
図2に示すように、コンバインCは、運転操縦部7に乗車しない状態で操作可能な位置に配置され、こぎ深さ電動シリンダ19を手動で浅こぎ側及び深こぎ側に駆動操作可能な一対の外部こぎ深さ手動スイッチ32、33(第2こぎ深さ手動操作具)を備える。このようなコンバインCによれば、前処理部2の詰まり除去作業に際し、運転操縦部7に乗車することなくこぎ深さ搬送装置16を浅こぎ方向及び深こぎ方向に移動操作可能となるので、詰まり除去作業時の作業性を向上させることができる。
また、外部こぎ深さ手動スイッチ32、33は、こぎ深さ搬送装置16の近傍に配置される。例えば、こぎ深さ搬送装置16の後方近傍に配置され、脱穀部3の上部を覆う脱穀部上部カバー34の左側面部に外部こぎ深さ手動スイッチ32、33が設けられる。このようなコンバインCによれば、詰まり除去時の作業性をさらに向上させることができる。
図6に示すように、コンバインCは、前述したこぎ深さ自動制御機能などを実現する制御ユニット35を備える。制御ユニット35は、図示しないCPU、RAM及びROMや、不揮発性メモリからなる記憶手段35aを備えて構成されており、その入力側には、前述した一対の穂先検出センサ20、21、こぎ深さ自動スイッチ29、及び一対のこぎ深さ手動スイッチ30、31と、こぎ深さ搬送装置16の回動位置を検出するこぎ深さ位置検出手段36(ポテンショメータ)と、前処理部2における茎稈の存在を検出する穀稈存在検出手段37と、エンジンの駆動を検出するエンジン駆動検出手段38と、機体走行を検出する機体走行検出手段39と、前処理部2の駆動を検出する刈取駆動検出手段40と、脱穀部3の駆動を検出する脱穀駆動検出手段41と、が接続されている。また、制御ユニット35の出力側には、電動シリンダリレー42を介して前述したこぎ深さ電動シリンダ19が接続されている。これにより、制御ユニット35は、入力側に接続された入力機器からの入力信号に応じて、出力側に接続される出力機器の動作を制御することが可能になる。
制御ユニット35は、前述したメインキーユニット23を介して接続されるバッテリ43を電源として出力機器を動作させる。つまり、制御ユニット35は、メインキーユニット23がON操作された状態でのみこぎ深さ電動シリンダ19などの出力機器を動作させることができる。
コンバインCは、メインキーユニット23を介さずにバッテリ43に接続された外部電源ユニット44(電力供給手段)を備える。外部電源ユニット44は、前述した外部こぎ深さ手動スイッチ32、33に隣接して配置される外部電源スイッチ45を備えており、外部電源スイッチ45がON操作された状態では、外部こぎ深さ手動スイッチ32、33を備える外部操作ユニット46を介して電動シリンダリレー42に電力供給を行う。このような外部電源ユニット44によれば、メインキーユニット23がOFF状態であっても、外部こぎ深さ手動スイッチ32、33の操作に応じてこぎ深さ電動シリンダ19を駆動させ、こぎ深さ搬送装置16を浅こぎ方向及び深こぎ方向に移動させることが可能になる。
また、外部電源ユニット44は、外部こぎ深さ手動スイッチ32、33によるこぎ深さ電動シリンダ19の駆動操作を許容する状態において、制御ユニット35側への電力供給を行わない。このようにすると、外部こぎ深さ手動スイッチ32、33によるこぎ深さ電動シリンダ19の駆動操作を許容する状態では、こぎ深さ手動スイッチ30、31によるこぎ深さ電動シリンダ19の駆動操作を規制するので、こぎ深さ手動スイッチ30、31の誤った操作で詰まり除去作業中にこぎ深さ搬送装置16が動くことを防止できる。
なお、図6に示す本実施形態の回路構成では、外部電源ユニット44が外部こぎ深さ手動スイッチ32、33によるこぎ深さ電動シリンダ19の駆動操作を許容する状態であっても、メインキーユニット23をON操作すると、こぎ深さ手動スイッチ30、31によるこぎ深さ電動シリンダ19の駆動操作が許容される可能性があるが、バッテリ43とメインキーユニット23との間に外部電源ユニット44を介設し、外部電源ユニット44のON状態では、メインキーユニット23側への電力供給を遮断する回路構成とすれば、外部こぎ深さ手動スイッチ32、33によるこぎ深さ電動シリンダ19の駆動操作を許容する状態において、こぎ深さ手動スイッチ30、31によるこぎ深さ電動シリンダ19の駆動操作を確実に規制することが可能になる。
また、外部電源ユニット44には、ブザー47が接続されており、外部電源ユニット44のON操作状態では、ブザー47から警報音(例えば、断続音)を出力するので、周囲に注意を促すことができる。なお、本実施形態では、外部電源ユニット44のON操作状態でブザー47から警報音を出力するが、外部電源ユニット44のON操作状態で、かつ外部こぎ深さ手動スイッチ32、33の操作状態でブザー47から警報音を出力するようにしてもよい。
制御ユニット35は、ハードウェアとソフトウェアとの協働により実現される機能構成として、エンジン停止直後のこぎ深さ搬送装置16の位置を記憶するこぎ深さ位置記憶手段と、エンジン再始動直後のこぎ深さ搬送装置16の位置が記憶した位置と違う場合にこぎ深さ搬送装置16を記憶した位置まで移動させるこぎ深さ移動手段と、を備える。このような制御ユニット35によれば、詰まり除去後の作業走行再開に際してこぎ深さ搬送装置16の位置が不適正となることを防止し、稈こぼれ等のロスを回避できる。
つぎに、上記の機能構成を実現する制御ユニット35の制御手順(こぎ深さ制御及び稈こぼれ防止制御)について、図7及び図8を参照して説明する。
図7に示すように、制御ユニット35は、こぎ深さ制御を実行するにあたり、まず、エンジン駆動状態であるか否かを判断する(S1)。制御ユニット35は、この判断結果がNOの場合は、エンジン停止直後であるか否かを判断し(S2)、該判断結果がYESの場合は、こぎ深さ搬送装置16の位置を記憶する(S3:こぎ深さ位置記憶手段)。また、制御ユニット35は、ステップS1において、エンジン駆動状態であると判断した場合は、稈こぼれ防止制御を実行済みであるか否かを判断し(S4)、該判断結果がNOの場合は、サブルーチンである稈こぼれ防止制御を実行する一方(S5)、判断結果がYESの場合は、稈こぼれ防止制御をスキップする。
つぎに、制御ユニット35は、こぎ深さ手動操作(こぎ深さ手動スイッチ30、31の操作)があったか否かを判断し(S6)、この判断結果がYESの場合は、サブルーチンであるこぎ深さ手動制御を実行する(S7)。なお、こぎ深さ手動制御は、こぎ深さ手動スイッチ30、31の操作に応じてこぎ深さ電動シリンダ19を動作させる制御であり、その手順は周知技術であるため、フローチャート及びその説明は省略する。
制御ユニット35は、ステップS6において、こぎ深さ手動操作がないと判断した場合は、こぎ深さ自動制御の実行条件(例えば、こぎ深さ自動スイッチ29ON+刈取作業中)が成立している否かを判断し(S8)。該判断結果がYESの場合は、サブルーチンである前述のこぎ深さ自動制御を実行する(S9)。なお、こぎ深さ自動制御の手順は周知技術であるため、フローチャート及びその説明は省略する。
図8に示すように、制御ユニット35は、稈こぼれ防止制御を実行するにあたり、まず、エンジン停止直後に記憶したこぎ深さ搬送装置16の位置と現在のこぎ深さ搬送装置16の位置とが一致するか否かを判断する(S21)。制御ユニット35は、この判断結果がYESの場合は、直ちに上位ルーチンに復帰するが、判断結果がNOの場合は、復帰駆動の条件が成立しているか否かを判断する(S22)。制御ユニット35は、この判断結果がYESの場合、こぎ深さ搬送装置16を記憶した元に位置に移動させる(S23)。なお、復帰駆動の条件は、任意に設定することができ、例えば、脱穀駆動ON、脱穀駆動ON+走行検出、エンジン始動後所定時間経過、マイコン初期化後などとすることができる。
叙述の如く構成された本実施形態によれば、エンジン、運転操縦部7及び脱穀部3を有する走行機体1と、走行機体1の前方で茎稈を刈り取る前処理部2と、前処理部2で刈り取られた茎稈を脱穀部3に向けてこぎ深さ調整可能に搬送するこぎ深さ搬送装置16と、こぎ深さ搬送装置16を浅こぎ方向及び深こぎ方向に駆動させるこぎ深さ電動シリンダ19と、を備えるコンバインCであって、エンジン停止直後のこぎ深さ搬送装置16の位置を記憶するこぎ深さ位置記憶手段と、エンジン再始動直後のこぎ深さ搬送装置16の位置が記憶した位置と違う場合にこぎ深さ搬送装置16を記憶した位置まで移動させるこぎ深さ移動手段と、を備えるので、詰まり除去後の作業走行再開に際してこぎ深さ搬送装置16の位置が不適正となることを防止し、稈こぼれ等のロスを回避できる。
また、こぎ深さ移動手段は、エンジン再始動後、所定の条件が成立したときにこぎ深さ搬送装置16を移動させるので、こぎ深さ搬送装置16を無駄に移動させることを防止できる。
[第2実施形態]
つぎに、本発明の第2実施形態に係るコンバインCについて、図9〜図11を参照して説明する。
つぎに、本発明の第2実施形態に係るコンバインCについて、図9〜図11を参照して説明する。
第2実施形態のコンバインCは、ハードウェアとソフトウェアとの協働により制御ユニット35が実現する機能構成として、前記実施形態とは異なるこぎ深さ移動手段を備える。第2実施形態のこぎ深さ移動手段は、エンジン停止状態におけるこぎ深さ手動スイッチ30、31の操作でこぎ深さ搬送装置16が移動されたと判断した場合に、エンジン再始動時にこぎ深さ搬送装置16を深こぎ側の所定位置まで移動させる。このような第2実施形態のこぎ深さ移動手段によれば、こぎ深さ手動スイッチ30、31の操作を伴う詰まり除去後の作業走行再開に際してこぎ深さ搬送装置16の位置が不適正となることを防止し、稈こぼれ等のロスを回避できる。
以下、第2実施形態の機能構成を実現する制御ユニット35の制御手順(こぎ深さ制御、こぎ深さ手動制御及び稈こぼれ防止制御)について、図9〜図11を参照して説明する。ただし、第2実施形態のこぎ深さ位置検出手段36は、こぎ深さ搬送装置16の回動範囲の浅こぎ側限度位置を検出する浅こぎリミットスイッチと、こぎ深さ搬送装置16の回動範囲の深こぎ側限度位置を検出する深こぎリミットスイッチとで構成されるものとする。また、エンジンが停止していても、メインキーユニット23がON操作状態であれば、バッテリ43から制御ユニット35に電力が供給されるので、エンジン停止状態でもこぎ深さ手動スイッチ30、31によるこぎ深さ搬送装置16の移動操作が許容される。
図9に示すように、制御ユニット35は、第2実施形態のこぎ深さ制御を実行するにあたり、まず、エンジン駆動状態であるか否かを判断し(S31)、該判断結果がYESの場合は、稈こぼれ防止制御を実行済みであるか否かを判断し(S32)、該判断結果がNOの場合は、サブルーチンである稈こぼれ防止制御を実行する一方(S33)、ステップS31の判断結果がNOの場合や、ステップS32の判断結果がYESの場合は、稈こぼれ防止制御をスキップする。
つぎに、制御ユニット35は、こぎ深さ手動操作(こぎ深さ手動スイッチ30、31の操作)があったか否かを判断し(S34)、この判断結果がYESの場合は、サブルーチンであるこぎ深さ手動制御を実行する一方(S35)、判断結果がNOの場合は、こぎ深さ自動制御の実行条件(例えば、こぎ深さ自動スイッチ29ON+刈取作業中)が成立している否かを判断し(S36)、該判断結果がYESの場合は、サブルーチンであるこぎ深さ自動制御を実行する(S37)。なお、こぎ深さ自動制御の手順は周知技術であるため、フローチャート及びその説明は省略する。
図10に示すように、制御ユニット35は、第2実施形態のこぎ深さ手動制御を実行するにあたり、まず、一対のこぎ深さ手動スイッチ30、31のON/OFF状態を判断し(S41、S42、S43)、ここで、浅こぎ側のこぎ深さ手動スイッチ30(図面では浅こぎスイッチという。)のみがONであると判断した場合は、こぎ深さ電動シリンダ19を浅こぎ側に駆動させる一方(S44)、深こぎ側のこぎ深さ手動スイッチ31(図面では深こぎスイッチという。)のみがONであると判断した場合は、こぎ深さ電動シリンダ19を深こぎ側に駆動させる(S45)。また、制御ユニット35は、こぎ深さ電動シリンダ19を駆動させる際、エンジンが駆動状態であるか否かを判断するとともに(S46、S47)、該判断結果がNOの場合は、エンジン停止状態におけるこぎ深さ搬送装置16の非常操作(稈詰まり除去用の操作)であると判断し、記憶手段35aに非常操作の履歴を残す(S48、S49)。
図11に示すように、制御ユニット35は、第2実施形態の稈こぼれ防止制御を実行するにあたり、まず、記憶手段35aに非常操作の履歴があるか否かを判断し(S51)、該判断結果がYESの場合は、深扱ぎリミットスイッチのON/OFF状態を判断する(S52)。制御ユニット35は、ステップS51の判断結果がNOの場合や、ステップS52の判断結果がONの場合は、こぎ深さ搬送装置16における稈こぼれの虞がないと判断し、直ちに上位ルーチンに復帰するが、ステップS52の判断結果がOFFの場合は、深こぎ駆動の条件が成立しているか否かを判断する(S53)。制御ユニット35は、この判断結果がYESの場合、深こぎリミットスイッチがONになるまで(S55)、こぎ深さ電動シリンダ19を深こぎ側に駆動させた後(S54)、非常操作の履歴をリセットして上位ルーチンに復帰する(S56)。なお、深こぎ駆動の条件は、任意に設定することができ、例えば、脱穀駆動ON、脱穀駆動ON+走行検出、エンジン始動後所定時間経過、マイコン初期化後などとすることができる。
なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形、変更が可能である。例えば、前記実施形態では、電動アクチュエータとしてこぎ深さ電動シリンダ19を例示したが、電動モータでもよい。
C コンバイン
1 走行機体
2 前処理部
3 脱穀部
7 運転操縦部
16 こぎ深さ搬送装置
19 こぎ深さ電動シリンダ
23 メインキーユニット
29 こぎ深さ自動スイッチ
30、31 こぎ深さ手動スイッチ
32、33 外部こぎ深さ手動スイッチ
35 制御ユニット
43 バッテリ
44 外部電源ユニット
45 外部電源スイッチ
46 外部操作ユニット
1 走行機体
2 前処理部
3 脱穀部
7 運転操縦部
16 こぎ深さ搬送装置
19 こぎ深さ電動シリンダ
23 メインキーユニット
29 こぎ深さ自動スイッチ
30、31 こぎ深さ手動スイッチ
32、33 外部こぎ深さ手動スイッチ
35 制御ユニット
43 バッテリ
44 外部電源ユニット
45 外部電源スイッチ
46 外部操作ユニット
Claims (3)
- エンジン、運転操縦部及び脱穀部を有する走行機体と、
前記走行機体の前方で茎稈を刈り取る前処理部と、
前記前処理部で刈り取られた茎稈を前記脱穀部に向けてこぎ深さ調整可能に搬送するこぎ深さ搬送装置と、
前記こぎ深さ搬送装置を浅こぎ方向及び深こぎ方向に駆動させる電動アクチュエータと、を備えるコンバインであって、
エンジン停止直後の前記こぎ深さ搬送装置の位置を記憶するこぎ深さ位置記憶手段と、
エンジン再始動直後の前記こぎ深さ搬送装置の位置が記憶した位置と違う場合に前記こぎ深さ搬送装置を記憶した位置まで移動させるこぎ深さ移動手段と、を備えることを特徴とするコンバイン。 - エンジン、運転操縦部及び脱穀部を有する走行機体と、
前記走行機体の前方で茎稈を刈り取る前処理部と、
前記前処理部で刈り取られた茎稈を前記脱穀部に向けてこぎ深さ調整可能に搬送するこぎ深さ搬送装置と、
前記こぎ深さ搬送装置を浅こぎ方向及び深こぎ方向に駆動させる電動アクチュエータと、を備えるコンバインであって、
前記電動アクチュエータを駆動操作可能なこぎ深さ手動操作具と、
エンジン停止状態における前記こぎ深さ手動操作具の操作で前記こぎ深さ搬送装置が移動されたと判断した場合に、エンジン再始動時に前記こぎ深さ搬送装置を深こぎ側の所定位置まで移動させるこぎ深さ移動手段と、を備えることを特徴とするコンバイン。 - 前記こぎ深さ移動手段は、エンジン再始動後、所定の条件が成立したときに前記こぎ深さ搬送装置を移動させることを特徴とする請求項1又は2に記載のコンバイン。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2019083628A JP2020178614A (ja) | 2019-04-25 | 2019-04-25 | コンバイン |
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JP2019083628A JP2020178614A (ja) | 2019-04-25 | 2019-04-25 | コンバイン |
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JP2020178614A true JP2020178614A (ja) | 2020-11-05 |
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ID=73022691
Family Applications (1)
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JP2019083628A Pending JP2020178614A (ja) | 2019-04-25 | 2019-04-25 | コンバイン |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2020178614A (ja) |
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2019
- 2019-04-25 JP JP2019083628A patent/JP2020178614A/ja active Pending
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