JP2020177602A - 電気料金管理システム及び電気料金管理方法 - Google Patents
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Abstract
Description
そこで、本発明が解決しようとする課題は、柔軟に余剰電力を活用することができ、かつシステムの負荷が従来よりも小さい電気料金管理システム及び電気料金管理方法を提供することにある。
(本実施形態の構成)
管理システム1は、前提として電力供給を行う電力事業者2と、自らも発電事業者として太陽光発電を行って電力事業者2に給電する「第1のユーザ3」との間の電気料金の管理を行うことを目的とする電力事業者2におけるコンピュータシステムである。
図1は電気の流れを示す概略図である。ここでは、情報の流れは表していない。
<電力事業者2の電力>
本発明でいう電力事業者2は、地域の電力インフラを構成する事業者であり、大規模発電所を含む発電施設22を有し、送電線21、23により家庭用電力及び工業用電力を第1のユーザ3や、第2のユーザ4に配給している。電力事業者2は、第1のユーザ3が発電した余剰電力を送電線21により送電する場合は、これを受電(買電)する。
第1のユーザ3は、発電事業者であり、かつ電力の消費者である。第1のユーザ3は、ソーラーパネル31を備え、太陽光発電が行われる。発電された電気は、パワーコンディショナー(不図示)を経て、電灯線に接続される。
なお、電力消費量のピークが予測される局面では、その時間帯に節電を要請してそれに対してインセンティブを付与する方法があり、デマンドレスポンス(DR)と呼ばれている。この場合、スマートメータ30やHEMS33による情報の共有と機器の制御が必要となる。
次に図2を参照して、電力事業者2と、電力事業者2から電気の給電を受ける第1のユーザ3における電気料金を管理するための電気料金管理システム1の構成を説明する。
通信回路の一例として電力事業者2、第1のユーザ3、第2のユーザ4は相互にインターネット5により情報を交換する。
第1のユーザ3は、HEMS33において、第1のユーザ3内の発電電力量、消費電力量、余剰電力量を記憶している。スマートメータ30を介して、HEMS33は、第1のユーザ3や電力事業者2からの照会でデータを送受信できる。
また、第1のユーザ3は、電力事業者2のコンピュータからなる管理システム1とインターネット5を介して通信可能なパーソナルコンピュータであるPC35を備える。PC35は、周知のCPU、RAM,ROM、インターフェイス、記憶手段(不図示)を備えた本体35aと、液晶ディスプレーなどの表示手段35bと、キーボード、マウスなどを備えた入力手段35cとを備える。
第2のユーザ4も、電力事業者2のコンピュータからなる管理システム1とインターネット5を介して通信可能なパーソナルコンピュータであるPC45を備える。PC45は、周知のCPU、RAM,ROM、インターフェイス、記憶手段(不図示)を備えた本体45aと、液晶ディスプレーなどの表示手段45bと、キーボード、マウスなどを備えた入力手段45cとを備える。
電力事業者2は、電力事業者2から給電を受ける第1のユーザ3における電気料金を管理する電気料金管理システム1が、インターネット5を介して第1のユーザ3、第2のユーザ4と接続可能に構成される。
<ROM13>
ROM13は、電気料金管理システム1のコンピュータシステムのバイオスプログラム等が記憶されている。
RAM14は、制御手段11のCPUの処理に用いられる。
<インターフェイス15>
詳細な構成は省略したが、インターフェイス15により、第1のユーザ3や第2のユーザ4のPC35・45だけでなく、HEMS33、スマートメータ30・40と直接データの交信が可能となっている。
液晶ディスプレーなど電気料金管理システム1の表示部として機能する周知の構成である。
キーボード、マウス、外部記憶装置などから電気料金管理システム1にデータを入力可能にする周知の構成である。
バス18は、制御手段11、記憶手段12、ROM13、RAM14、インターフェイス15を相互に接続する。
記憶手段12は、HHDやSSDにより構成され、OSのほか、ユーザ情報記憶手段12a、ユーザ電力使用量記憶手段12b、仮想バッテリ(電力保管手段)12c、保管電力ポイント記憶手段12d、料金記憶手段12e等を備える。
図3は、ユーザ情報記憶手段12aの内容を示す概念図である。ユーザ情報記憶手段12aには、すべての第1のユーザ3及び第2のユーザ4に関する情報が記憶されたデータベースである。ここには、「お客様番号」を必須のキーとして「ユーザID」、「ユーザ名」、「住所」、「電話番号」、「メールアドレス」などのユーザを特定する情報が記憶されている。また「発電機器」として、ソーラーパネル31の発電容量・設置時期・メーカー、パワーコンディショナー等の情報が記憶される。また、発電した電力の買取の「契約期間」、「契約容量」、仮想バッテリの「契約保管電力量」、「HEMS33」の機器情報など、ユーザに関する情報が集約されている。場合により入力がない項目もある。
図4(a)〜(e)は、ユーザ電力使用量記憶手段12bの内容を示す概念図である。
(a)に示す領域には、日次使用電力量及び発電電力量(余剰電力量)のデータが記憶される。すなわち、スマートメータ30からユーザ別に30分おきに送信される使用電力量と発電電力量(余剰電力量)のデータが記憶される。
ここで、「区分」とは、特定の価格体系の中で給電の単価が異なる時間帯をいう。本実施形態では、一日の電力需要量と電力供給量のバランスから、最も需給が逼迫する日中の時間帯を「デイ」とする。一方、最も需給が緩慢な深夜の時間帯を「ナイト」とする。その他の時間帯を「@ホーム」とする。そして、「デイ」は、最も高価なX円/kWhとし、「@ホーム」は、中間のY円/kWh、「ナイト」は、最も安価なZ円/kWhとすることで、日中の電力消費を抑え、深夜の電力使用を促進するように「価格体系」が組まれている。
(d)に示す領域には、月別区分別使用電力量のデータが記憶される。これは、上記したbに示す次区分別電力量管理データを一カ月ごとに集計したデータである。
<仮想バッテリ(電力保管手段)12c>
図5(a)、(b)は、仮想バッテリ(電力保管手段)12cの内容を示す概念図である。
図6(a)〜(e)は、保管電力ポイント記憶手段12dの内容を示す概念図である。
(a)に示す領域には、シェア管理表のデータが記憶される。
ここで「パターン1」とは、この第1のユーザが発電した電力量230kWhを、区分ごとの使用電力量に対応して買取単価の高い順に相殺する換算方法である。詳しい換算方法は、発明の作用の説明で詳述する。
ここで「パターン2」とは、この第1のユーザが発電した電力量230kWhを、区分ごとの使用電力量にかかわらず、すべて買取単価の低い区分の単価で相殺する換算方法である。詳しい換算方法は、発明の作用の説明で詳述する。
ここで、電力振替処理とは、電力事業者2が発電手段を有する第1のユーザ3が発電した電力を、指定され登録された第1のユーザ3(ここではユーザID:0002で特定される)とは別の電力を消費する第2のユーザ4(ここではお客様番号:100−0000001で特定される)が発電したものとみなす。そして、この第2のユーザ4において発電したものとみなされた電力を換算手段でポイントに換算して、保管電力ポイント記憶手段12dに記憶する。精算手段113は、第2のユーザ4の電気料金から当該金額若しくはポイントに基づいて相殺して割り引いて精算する手段である。
図7(a)に示す領域には、料金記憶手段12eのデータが記憶される。ここでは、ユーザID:0002で特定される第1のユーザ3が、シェアをしなかった場合の「2018年10月」の使用電力量に基づいた「電気料金」と、発電量に基づいて換算されたポイントによる「相殺金額」と、電気料金から相殺金額を相殺した「差引金額」が記憶されている。電力事業者2は、この「相殺金額」に基づいてユーザID:0002で特定される第1のユーザ3に料金の請求を行う。
<ポイント譲渡処理について>
ポイント譲渡処理とは、第1のユーザ3から指定された第2のユーザ4を登録する。この第1のユーザ3の保管電力ポイント記憶手段12dに記憶された金額若しくはポイントを、この第2のユーザ4の保管電力ポイント記憶手段12dに記憶する。図7(b)に示すように、精算手段113が、電力事業者2が第1のユーザ3から徴収する電気料金から「相殺金額」を、この第2のユーザ4の電気料金から割り引いて精算する手段をいう。
ここで、「シェア」とは、電力振替処理とポイント譲渡処理のいずれかにより、第1のユーザ3から第2のユーザ4への発電の利益の供与をする処理をいう。
制御手段11は、CPUから構成され、入力手段17からの入力を受け、ROM13、RAM14を用いて、プログラムに基づいてコンピュータを制御する機能を有し、具体的には、ユーザ登録・照会手段11a、電力使用量管理手段11b、料金管理手段11c、振替手段11d、譲渡手段11eを備える。また、料金管理手段11cは、仮想バッテリ管理手段(電力保管管理手段)111と、保管電力ポイント管理手段112、精算手段113として機能する。
ユーザ登録・照会手段11aは、(第1のユーザ3、第2のユーザ4を含む)ユーザからの登録を受け付けて、ユーザIDを付与し、名称や住所、メールアドレス、保有設備等、第1のユーザ3に関する発電事業者としての情報を図3に示すユーザ情報記憶手段12aに記憶する。
(第1のユーザ3、第2のユーザ4を含む)ユーザの受電量・給電量を、スマートメータ30、40等の電力メータからの入力に基づいて、ユーザIDごとに、その時刻情報と電力量を図4に示すユーザ電力使用量記憶手段12bに記憶する。
料金管理手段11cは、上述のユーザ情報及びユーザ電力使用量に基づいて、第1のユーザ3から徴収すべき電気料金を算出する。
仮想バッテリ管理手段111は、仮想バッテリ12cに保管する総電力量の積算と、その積算した保管量が予め定められた契約電力量を超えないように管理する。スマートメータ30、40などの電力メータからの情報を参照するとともに、ユーザ情報記憶手段12aに記憶された情報と、ユーザ毎のユーザIDを参照する。そして、仮想的に第1のユーザ3から送電された電力量に基づいて、図5(b)に示す仮想バッテリ(電力保管手段)12cに預かったとみなされた電力量を記憶する。
第1のユーザ3が消費した電力を価格体系(デイ、@ホーム、ナイト)の時間帯別に積算し、第1のユーザ3が保管している電力を、その価格体系に応じた積算した消費電力に割り振って相殺し、相殺後の電気料金を算出する。
相殺の方法は、例えば図6(c)に示すように料金の高い時間帯から相殺する場合と、図6(d)に示すように料金の低い時間帯から相殺する第1のパターンによる方法がある。
電力事業者2が保管電力ポイント記憶手段12dに記憶されたデータに基づいて電力事業者2が第1のユーザ3から徴収すべき電気料金から割り引いて精算する。
電力事業者2が発電手段を有する第1のユーザ3が発電した電力を、指定され登録された当該第1のユーザ3とは別の電力を消費する第2のユーザ4が発電したものとみなし、仮想バッテリ12cの第2のユーザ4のIDに基づいて記憶する。
精算手段113は、第2のユーザ4の電気料金から当該金額若しくはポイントに基づいて割り引いて精算する。
第1のユーザ3から指定された、当該第1のユーザ3とは別の電力を消費する第2のユーザ4を登録する。第1のユーザ3の保管電力ポイント記憶手段12dに記憶された金額若しくはポイントを、当該第2のユーザ4の保管電力ポイント記憶手段12dに記憶し、精算手段113は、この情報に基づいて精算する。
(本実施形態の作用)
本実施形態の電気料金管理システム1は上記のような構成を備え、以下のような電気料金管理方法を実施する。図8は、本実施形態の電気料金管理方法の手順を示すフローチャートである。
電気料金管理方法の処理を開始すると(スタート)、まず「ユーザ登録」を行う(S1)。ユーザ登録(S1)は、登録を希望するユーザは、インターネット5から本管理システム1のウェブページにアクセスする。そうして図17に示すログイン画面P1からログインID及びパスワードを入力しメニュー選択画面P2に進み、「申込・変更・解約」を選択する。
続いて、シェア登録の有無が判断され(S2)、登録した場合には(S2:YES)、シェア処理(S3)に進むが、シェア処理についての説明は、後述する。
<日次処理(S4)>
図9は、日次処理の手順を示すフローチャートである。日次処理(S4)は、日毎に行われる処理である。管理システム1は第1のユーザ3のスマートメータ30から30分毎に送信される発電電力量のデータを解析し、30分毎に電力量を検知する(S41)。そして、この電力量を仮想バッテリ12cに積算して記憶していく。そして、積算した電力量が契約した契約保管電力量と比較して(S42)、その限度内であれば(S42:YES)、仮想バッテリ(電力保管手段)12cに記録し(S43)、次の処理があれば(S44:YES)、30分の電力量の検知(S41)を繰り返す。次の処理がなければ(S44:NO)、日次処理を終了する。
<月次処理(S5)>
図10は、月次処理の手順を示すフローチャートである。月次処理(S5)は、月毎に行われる処理である。日次処理(S4)により、毎日の発電量(図4(c))や、毎日の区分別の使用量(図4(b))が記憶されている。月次処理(S5)は、これらに基づいて行う換算処理(S51)、精算処理(S53)、請求処理(S54)からなる。
図11〜13は、換算処理(S51)の手順を示すフローチャートである。図11に示すように換算処理(S51)では、前提としてシェアする場合は(S511:YES)、自己で行う換算処理とは異なる処理となるため、シェア処理(S3)を行う。
<精算処理(S53)>
続いて、図14を参照して、精算処理(S53)の説明をする。精算処理(S53)が開始されると、ユーザ電力使用量記憶手段12bに記憶された当月の使用電力量(図4(d))に基づいて電気料金が算出される(S531)。続いて、保管電力ポイント記憶手段12dに記憶された換算されたポイント(図6(c))を読み出し、相殺できる「保管電力ポイント」の有無を確認し(S532)、ポイントがない場合は(S532:NO)、値引き処理を行わないで(S533)、精算処理を終了する。一方、相殺できる「保管電力ポイント」の有無を確認し(S532)、ポイントがある場合は(S532:YES)、当月の電気料金から保管電力ポイント相当額(相殺金額)を減算する値引き処理を行ない(S534)、精算処理を終了する。
続いて図10に戻り、請求処理について説明する。精算処理が終了した金額は、料金記憶手段12e(図7(a))に記憶され、この「差引金額」に基づいて第1のユーザ3に料金が請求される。
<電気料金管理方法の付加的処理>
以上が、本実施形態の電気料金管理システム1における電気料金管理方法の基本的な流れである。電気料金管理システム1は、以下のような方法をさらに実施してもよい。
ここで、図8のシェア処理(S3)について詳細に説明する。上述のとおり、第1のユーザ3が発電した電力は、仮想的に電力事業者2が仮想バッテリ12cに保管して預かり、当該第1のユーザ3の料金精算のときに反映されるものである。一方、本実施形態において「シェア処理」とは、第1のユーザ3が発電した電力を仮想的に電力事業者2が仮想バッテリ12cに保管して預かるが、その利益を、当該第1のユーザ以外の第2のユーザ4に利益を供与するものである。
<電力振替処理(S7)>
「電力振替処理」は、第1のユーザ3が発電した電力を、第2のユーザが発電したとみなすものである。
なお、シェアする期間は自由に設定でき、例えば第1のユーザが自宅を不在する期間に限定して設定するようにしてもよく、また第2のユーザ4が、一人住まいする期間に合わせて設定するようにしてもよい。シェア登録画面P10が時期指定手段を構成する。
この場合、電力事業者2は、料金管理手段11cにより、求めに応じてお客様番号に基づいて第2のユーザ4となるべきユーザの端末に、所定のフォームが表示させることが可能なウェブページを送信する。第2のユーザ4となるべきユーザの端末のPC45の入力手段45cから入力され送信されたフォームに記載された第1のユーザ3の情報及び第2のユーザ4となるべきユーザのID情報を受信する。この情報に基づいて、ユーザ情報記憶手段12aから、第1のユーザ3をユーザIDとともに抽出し、第2のユーザ4となるべきユーザの端末のPC45に通知する。第2のユーザ4となるべきユーザからの承諾を受信した場合に、第2のユーザ4となるべき者を、第1のユーザ3における電力振替処理を行う第2のユーザ4として登録する。このような手順を経ることで、個人情報の保護をしつつ、シェアを受ける第2のユーザ4の自発的な合意の意思を確認することとしている。
<電力振替処理における換算処理>
次に、第2のユーザ4において、この仮想バッテリ12cに記憶された発電量に応じて換算処理を行い(S72)、換算した金額を第2のユーザ4の保管電力ポイント記憶手段12dに記憶する。
そして、精算処理により算出された電気料金が、第2のユーザ4の料金記憶手段12eに記憶され、第2のユーザ4に対して請求処理が行われる(S74)。
次に、譲渡手段11eによりポイント譲渡処理を行うシェア処理について説明する。
「ポイント譲渡処理」は、第1のユーザ3が、自ら発電した電力量に基づいて得たポイント(相殺金額)を、第2のユーザ4に譲渡し、第2のユーザ4が自らの電気料金から受けたポイントに基づいて精算するものである。
ここで算出した相殺金額に基づいて、電力事業者2は第2のユーザ4の請求を行う。なお、時期指定手段は、振替手段と共通である。
もしも第1のユーザ3が、お客様番号がわかるような特定の第2のユーザ4を想定していない場合、電力事業者2は、第1のユーザ3の求めに応じて、第2のユーザ4を決定するにあたり、これをサポートするようにしてもよい。例えば、図21の検索画面P11に示すように、例えば、同じ県内やふるさとの県、特定の都市を選んで検索をすることができる。また、種別として、「地方公共団体」、「学校」、「福祉施設」、「病院」、「その他」のような、ジャンルからシェアをする第2のユーザ4を検索する。
なお、電力事業者2は、自ら第1のユーザ3にシェア先を推薦するようにしてもよい。
本実施形態では、第1のユーザ3が発電した電力量を、第1のユーザ3の表示手段において、簡単に確認することができる。
さらに、詳細を知りたい場合は、詳細画面P7において、詳細な情報を得ることができる。そのため、第1のユーザ3による発電量の管理が容易になる。
図20は、請求照会画面P8と詳細画面P9を示す。第1のユーザ3は、電気料金を知りたい場合は、図17のメニュー選択画面から「支給情報照会」を選択して図20の請求照会画面P8を呼び出す。請求照会画面P8には、保管電力ポイント記憶手段12dに記憶された所定時期の使用電力量、発電電力量、次月割引額が表示され、翌月の割引額を知ることができる。また、図示は省略したが、料金記憶手段12eに記憶された所定期間の差引請求金額を表示させることもできる。
上記実施形態では、所定の期間ごとに換算処理が行われるが、料金管理手段11cは、仮想バッテリ12cが保管する保管電力量を、所定の単位期間ごとに記憶されるとともに、精算手段113による換算をしないで、その期間の電力量を次以降の単位期間に繰り越して積算して記憶するようにしてもよい。これは、バッテリが無ければ消えている余剰電力を、仮想的に蓄電して後に使用するタイムシフトといえる処理である。
上記実施形態では、所定の期間ごとに請求処理が行われるが、料金管理手段11cは、精算手段113で、保管電力ポイントにより相殺してその期間の請求金額を求めるが、保管電力ポイントをそのまま保管電力ポイント記憶手段12dにその期間を超えても積算して記憶するようにしてもよい。
<でんき貯蓄>
料金管理手段11cは、保管電力量を一定期間保管した場合に、電気保管量を所定の条件で増加させる保管電力量増加手段を備えてもよい。
<お得見える化による引き留め及び乗り換え示唆>
本実施形態では、本料金体系(第1の料金体系)が複雑になり、第1のユーザ3にとって、有利な契約なのか不利な契約なのか判断がつきにくい場合が生じる懸念がある。そこで、所定の期間において、第1のユーザ3の電力使用量を予測し、また、発電電力量を予測し、これらに基づいて、第1のユーザ3が、第2の料金体系(例えば、通常の売電をした場合)と比較した場合に、どの程度の利益を得られるかをシミュレーションした結果を第1のユーザ3の表示手段35b、36bに表示するようにしてもよい。
さらに、この場合、他の料金体系や、他社の料金体系との計算結果を比較できる容易表示することが好ましい。
上記実施形態の電気料金管理システム1及び付加的処理によれば、以下のような効果を得ることができる。
(11)応援したい第2のユーザ4が見つからない場合は、シェア先の属性である地域や種類を指定して検索することもできるため、シェア先を簡単に見つけることができる。
なお、上記実施形態は本発明の実施の一態様であり、以下のように変更してもよい。
○「仮想バッテリ」とは、単なる名称であり、実際に電力を蓄電できる必要はない。
○通信システムは、インターネット5のみを例示しているが、専用線、電灯線や送電線を使用した回線や、電話線、無線などその種類は問わない。
○第1のユーザ3は複数の第2のユーザ4と契約することを妨げず、また、第2のユーザ4が複数の第1のユーザ3と契約することも妨げない。
○画面遷移図は、一例であり、その形式は問わず、必要な情報が表示できればよい。
○また、ポイントは、現金自体でもよい。また、電力自体をポイントとして付与することもできる。
○また、電力事業者2が第1のユーザ3に給電する価格体系に基づいて保管電力量を換算して、電気料金を割り引く場合において、実施形態では、電力事業者2が第1のユーザ3に供給する電力量単価と、第1のユーザ3が保管した電力量に基づき割り引く電力量単価とは、同一の場合を説明しているが、必ずしも同一でなくともよい。電力事業者の手数料を差し引く形で、ユーザが貯めた電力量に基づき割り引く電力量単価を、電力事業者がユーザに供給する電力量単価より低く設定してもよい。
Claims (23)
- 電力事業者と、発電手段と受電量及び送電量を計量する電力メータとを備え当該電力事業者から電気の給電を受けるユーザにおける電気料金管理システムにおいて、
前記電力事業者は、
前記各ユーザの情報をユーザIDとともに記憶するユーザ情報記憶手段と、
前記電力メータからの情報と、前記ユーザ情報記憶手段の情報に基づいて、前記複数のユーザを識別して、ユーザ毎のユーザIDと、受電量及び給電量と、電気料金とを管理する料金管理手段を備え、
前記料金管理手段は、
前記電力事業者が前記ユーザから余剰電力を受電した場合に、その電力量に基づいて、仮想的に当該ユーザに保管電力量を算出して記憶する電力保管手段と、
前記ユーザに給電する価格体系に基づいて、前記保管電力量を換算して、金額若しくはポイントとして記憶する保管電力ポイント記憶手段と、
前記電力事業者が前記保管電力ポイント記憶手段に記憶された予め設定された単位期間あたりのデータに基づいて前記電力事業者が当該ユーザから徴収すべき電気料金から割り引いて精算する精算手段を備えたことを特徴とする電気料金管理システム。 - 前記保管電力ポイント記憶手段が、
前記電力保管手段に保管された電力を金額またはポイントに換算する際に、当該ユーザの使用した電力量に基づいて上限を定めて換算することを特徴とする請求項1に記載の電気料金管理システム。 - 前記電力事業者が前記ユーザに給電する価格体系は、複数種類を有し、
前記保管電力ポイント記憶手段は、
前記保管電力量を、当該ユーザの前記価格体系ごとの使用量に基づいて、それぞれの所定の基準でそれぞれの価格体系に基づいた金額若しくはポイントに換算することを特徴とする請求項1に記載の電気料金管理システム。 - 前記料金管理手段は、
前記電力保管手段が、
予め設定された単位期間あたりの保管することができる保管電力量の上限に基づいて、前記電力保管手段に保管する電力を前記上限に基づいて制限する
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の電気料金管理システム。 - 前記料金管理手段は、
前記電力保管手段が、前記保管電力量は、所定の単位期間ごとに記憶されるとともに、
その期間の電力量を次以降の単位期間に繰り越して積算して記憶する
ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の電気料金管理システム。 - 前記料金管理手段は、
前記電力保管手段が、
一定量の電力量を積算し、取引すべき1単位として、前記電力保管手段に1単位ごとに取引可能に区別して保管することを特徴とする請求項5に記載の電気料金管理システム。 - 前記料金管理手段は、
前記ユーザの端末からの要求により、前記電力保管手段に記憶されたデータに基づいて保管電力量を、その保管する電力量の保管限度とともに当該ユーザの端末に表示させることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の電気料金管理システム。 - 前記料金管理手段は、
前記保管電力ポイント記憶手段が、
単位期間ごとに換算された金額又はポイントは、所定の単位期間ごとに記憶されるとともに、その期間の金銭又はポイントを次以降の単位期間の精算に繰り越して積算して記憶し、
前記精算手段が、前記ユーザの指定にしたがって精算することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の電気料金管理システム。 - 前記料金管理手段は、
前記ユーザの端末からの要求により、前記保管電力ポイント記憶手段に記憶されたデータに基づいて記憶された金額またはポイントを、当該ユーザの端末に表示させる
ことを特徴とする請求項8に記載の電気料金管理システム。 - 前記料金管理手段は、振替手段を備え、
前記振替手段が、
前記電力事業者が発電手段を有する第1のユーザが発電した電力を、指定され登録された当該第1のユーザとは別の電力を消費する第2のユーザが発電したものとみなし、
当該第2のユーザにおいて前記第2のユーザが発電したものとみなされた電力を換算して前記金額若しくはポイントを保管電力ポイント記憶手段に記憶し、
前記精算手段は、
当該第2のユーザの電気料金から当該金額若しくはポイントに基づいて割り引いて精算することを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載の電気料金管理システム。 - 前記料金管理手段は、譲渡手段を備え、
前記譲渡手段は、
第1のユーザから指定された、当該第1のユーザとは別の電力を消費する第2のユーザを登録し、
前記第1のユーザの保管電力ポイント記憶手段に記憶された金額若しくはポイントを、当該第2のユーザの保管電力ポイント記憶手段に記憶し、
前記精算手段が、
前記電力事業者が発電手段を有する第1のユーザから徴収する電気料金から割り引くべき金額またはポイントの一部または全部を、当該第2のユーザの電気料金から割り引いて精算することを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載の電気料金管理システム。 - 前記料金管理手段は、
求めに応じて第2のユーザとなるべきユーザの端末に、所定のフォームが表示させることが可能なウェブページを送信し、
前記第2のユーザとなるべきユーザの端末から入力され送信された前記フォームに記載された第1のユーザの情報及び前記第2のユーザとなるべきユーザのID情報を受信し、
当該情報に基づいて、前記ユーザ情報記憶手段から、前記第1のユーザをユーザIDとともに抽出し、当該第2のユーザとなるべきユーザの端末に通知し、
前記第2のユーザとなるべきユーザからの承諾を受信した場合に、当該第2のユーザとなるべき者を、前記第1のユーザにおける第2のユーザとして登録することを特徴とする請求項10又は請求項11に記載の電気料金管理システム。 - 前記料金管理手段は、
振替手段が振替え、若しくは譲渡手段が譲渡する単位期間を指定する時期指定手段を備えたことを特徴とする請求項10又は請求項11に記載の電気料金管理システム。 - 前記料金管理手段は、
前記第1のユーザの指定する条件に従って、前記第2のユーザとなるべきユーザの候補を抽出して、前記第1のユーザに提示することを特徴とする請求項10又は請求項11に記載の電気料金管理システム。 - 前記料金管理手段は、
予め前記第2のユーザとなるべきユーザから、振替若しくは譲受の条件を受け付けて登録し、
前記第1のユーザの指定する振替若しくは譲渡の条件に従って、前記第2のユーザとなるべきユーザの候補を複数抽出して、前記第1のユーザに比較可能に複数のユーザの振替若しくは譲受の条件を提示することを特徴とする請求項10又は請求項11に記載の電気料金管理システム。 - 前記料金管理手段は、
複数の算出方法が異なる料金体系を処理可能であり、
ユーザが選択した第1の料金体系により電気料金を算出するとともに、選択していない第2の料金体系により仮想的に算出した仮想電気料金を算出し、
これらを前記ユーザの端末に比較可能に表示させることを特徴とする請求項1〜15のいずれか一項に記載の電気料金管理システム。 - 前記料金管理手段は、
ユーザの電気料金が、仮想電気料金よりも高額な場合に、前記ユーザの端末に、料金体系の変更を勧める表示をする
ことを特徴とする請求項16に記載の電気料金管理システム。 - 前記料金管理手段は、
前記保管電力量を一定期間保管した場合に、当該保管電力量を所定の条件で増加させる保管電力量増加手段を備えた
ことを特徴とする請求項5に記載の電気料金管理システム。 - 電力事業者と、発電手段と受電量及び送電量を計量する電力メータとを備え当該電力事業者から電気の給電を受けるユーザにおける電気料金管理システムにおいて、
前記各ユーザは、
発電手段と、
当該複数のユーザの受電量及び送電量を計量する電力メータと、
を備えた第1のユーザであり、
前記電気料金管理システムは、
前記各ユーザの情報をユーザIDとともに記憶するユーザ情報記憶のステップと、
前記電力メータからの情報と、前記ユーザ情報記憶のスッテプにおいて記憶された情報に基づいて、前記複数のユーザを識別して、ユーザ毎のユーザIDと、受電量及び給電量と、電気料金とを管理する料金管理のステップを実行し、
前記料金管理のステップにおいて、
前記電力事業者が前記ユーザから余剰電力を受電した場合に、その電力量に基づいて、仮想的に当該ユーザに保管電力量を算出して記憶する電力保管のステップと、
前記ユーザに給電する価格体系に基づいて、前記保管電力量を換算して、金額若しくはポイントとして記憶する保管電力ポイント記憶のステップと、
前記電力事業者が前記保管電力ポイント記憶のステップにより記憶された予め設定された単位期間あたりのデータに基づいて前記電力事業者が当該ユーザから徴収すべき電気料金から割り引いて精算する精算のステップを実行することを特徴とする電気料金管理方法。 - 前記電力事業者が前記ユーザに給電する価格体系は、複数種類を有し、
前記保管電力ポイント記憶のステップは、
前記保管電力量を、当該ユーザの前記価格体系ごとの使用量に基づいて、それぞれの所定の基準でそれぞれの価格体系に基づいた金額若しくはポイントに換算することを特徴とする請求項19に記載の電気料金管理方法。 - 前記料金管理のステップは、
前記ユーザの端末からの要求により、前記電力保管のステップにより記憶されたデータに基づいて保管電力量を、その保管する電力量の保管限度とともに当該ユーザの端末に表示させることを特徴とする請求項19又は請求項20に記載の電気料金管理方法。 - 前記料金管理のステップは、振替のステップを備え、
前記振替のステップが、
前記電力事業者が発電手段を有する第1のユーザが発電した電力を、指定され登録された当該第1のユーザとは別の電力を消費する第2のユーザが発電したものとみなし、
当該第2のユーザにおいて前記第2のユーザが発電したものとみなされた電力を換算して前記金額若しくはポイントを保管電力ポイント記憶のステップにより記憶し、
前記精算のステップは、
当該第2のユーザの電気料金から当該金額若しくはポイントに基づいて割り引いて精算することを特徴とする請求項19〜21のいずれか一項に記載の電気料金管理方法。 - 前記料金管理のステップは、譲渡のステップを備え、
前記譲渡のステップは、
第1のユーザから指定された、当該第1のユーザとは別の電力を消費する第2のユーザを登録し、
前記第1のユーザの保管電力ポイント記憶のステップにより記憶された金額若しくはポイントを、当該第2のユーザの保管電力ポイント記憶のステップにより記憶し、
前記精算のステップが、
前記電力事業者が発電手段を有する第1のユーザから徴収する電気料金から割り引くべき金額またはポイントの一部または全部を、当該第2のユーザの電気料金から割り引いて精算することを特徴とする請求項19〜22のいずれか一項に記載の電気料金管理方法。
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けいはんなエコシティ次世代エネルギー・社会システム実証プロジェクト推進協議会, スマートエネルギーネットワーク最前線, vol. 第1版, JPN6023004873, 27 April 2012 (2012-04-27), JP, pages 230 - 232, ISSN: 0004988247 * |
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