JP2010134964A - 蓄電設備管理システム - Google Patents

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Abstract

【課題】蓄電設備を保有するユーザが、深夜電力を蓄電して昼間に電力を使用し負荷平準化することによって二酸化炭素の削減が可能となる環境貢献度や、小規模発電設備によって発電した電力を自己消費することにより大型発電所の負荷平準化に寄与する環境貢献度を評価し、その価値を流通させ、蓄電設備や発電設備を併設した蓄電設備の導入促進を可能にするシステムを提供する。
【解決手段】蓄電設備管理システムは、蓄電設備と、前記蓄電設備の電力情報を管理する管理サーバとからなる。前記蓄電設備は、充電のための電力を取得する電力受電部と、充電された電力を負荷に供給する電力供給部と、前記電力受電部あるいは電力供給部に関する充放電電力情報を生成する情報制御部と、前記充放電電力情報を前記管理サーバへ送信する通信ターフェースを備える。前記管理サーバは、予め設定された対価情報を用いて前記蓄電設備から送信されてきた電力情報に対する対価を決定する情報管理部を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は電力を貯蔵する蓄電設備の管理システム、または発電設備を併設した蓄電設備の管理システムに係わり、特にユーザが蓄電設備を設置することにより、蓄電設備に蓄電して、その電力を消費することによって得られる経済的な価値に加えて、さらに社会的な地位や環境貢献に対する価値が付与されるシステムを構築して、ユーザメリットを拡大し、蓄電設備の導入促進を可能にするシステムに関する。
また本発明は蓄電設備管理方法と蓄電設備管理プログラム、さらに蓄電設備管理システムを構成する管理サーバに関する。
日本国内の電力需要は、家庭では冷蔵庫、電子レンジ、調理機器、洗濯機、空調機器等の各種電化製品、テレビ、音響機器、パソコン、ゲーム機器が普及し、また企業や各種団体のようなオフィスではパソコン、複写機、ファクシミリ、プリンター等のOA機器、や冷暖房設備が備えられ、また店舗では照明器具や展示品が備えられ、近隣施設や地域にも多くの電子機器、電気機器が設置され、電力消費量は年々上昇している。さらに、ピーク時の電力消費量と平均の電力消費量の比率である負荷率は年々悪化してきている。負荷率の悪化は電力会社がピーク電力に対応するための発電設備を維持する必要があり、発電設備の効率的な運用ができないという問題を有する。また、負荷変動に対応する発電設備としては起動、停止が容易である火力発電が主に使用されているため、全電力の平均に比べ、CO2の排出量が大きいなど、対環境面でも好ましくはなく、負荷平準化を進めるべく、種々の検討や取り組みが行われている。
また、近年の環境意識の高まりから、環境負荷の少ない、自然エネルギーを用いた発電システムや燃料電池などの発電設備の導入が全世界的に推進されている。現在これらの発電設備は、各国の補助金による支援策などによって全体または部分的に補助されることにより導入が推進されている。今後これらの発電設備の普及とともに、蓄電設備を併設した発電設備も普及していくものと考えられる。
蓄電設備を備え、低価格時に電力を購入し、高価格時に売電するシステムが特許文献1に開示されている。特許文献1は電力価格の価格変動情報をもとに所定の購入ルールに従って最適な電力の購入量、購入時期を決定する購入意思決定装置と、購入した電力を貯える蓄電装置と、電力価格の価格変動情報をもとに所定の販売ルールに従って最適な蓄電した電力の販売量、販売時期を決定する販売意思決定装置と、電力売買に伴う金銭の授受を電子決済により行う電子決済装置を備えるシステムである。
また二酸化炭素排出権の取引方法および取引システムが特許文献2に開示されている。特許文献2は、エンティティが取得している二酸化炭素排出権より実際の二酸化炭素の排出量が多い場合に、その超過分に見合った二酸化炭素排出権を取得するように、センタがそのエンティティへ指示を送り、一方他のエンティティが太陽光発電を行った場合、その発電量に応じた二酸化炭素排出権をセンタがそのエンティティへ付与する。この両者の二酸化炭素排出権の取引をインターネット上で行うものであり、二酸化炭素排出権の売買価格は、センタにて決定するか、または変動相場制で決定する。
特開2002−233053号公報 特開2001−306839号公報
特許文献1は比較的低価格の深夜電力を貯蔵して、比較的高価格になる昼間に電力を売電することにより利益を得るシステムであるが、蓄電設備に蓄電し、その電力を消費することによって得られる経済的な価値に加えて、環境貢献に対する価値を評価して価値を付与するシステムではない。また特許文献2は二酸化炭素排権の取引方法に関する発明であり、太陽光発電による二酸化炭素排出権を取引するものであって、蓄電設備を備え、環境への貢献を評価して価値を付与するシステムではない。
一般に電力貯蔵用の蓄電装置はその設置コストやメンテナンス費用が高いために、十分に普及していないのが現状である。国内においては前記のように負荷率の悪化の問題があるにもかかわらず、蓄電設備や発電設備が負荷率の低減に影響を与える電力使用形態の価値等については、その状況を把握、評価するシステムが存在せず、かつ電力の種類を実際に分類することが不可能なため、現状は深夜電力メニューのように時間帯による電力メニューによって電力料金に価格差等を設定するにとどまっている。そのような状況下では、蓄電設備の保有者は電力購入メニューによって設定された夜間電力の価格と昼間電力の価格差によって、その経済的利益を得るだけであるため、結局、十分な経済的利益が得られない場合が多いことが普及を妨げている理由のひとつと考えられる。
また、環境負荷の小さい発電設備は今後さらに普及するものと考えられるが、導入コストを含めた発電コストは、大型の発電設備で発電を行う電力会社の発電コストに比べると、まだ同等のレベルには達していない。現在ではその差額は国や自治体などから受ける補助、電力会社が提供する有利な条件の料金メニュー、あるいは環境意識の高い個人の負担によってまかなわれているが実情である。
特に、家庭用などの小規模の蓄電設備を保有するユーザが、深夜電力を蓄電して昼間に電力を使用し、負荷平準化することによって、発電時に発生する二酸化炭素の削減が可能となる環境貢献度や、小規模発電設備によって発電した電力を自己消費することにより、大型発電所の負荷平準化に寄与し、それによる環境貢献度を評価する手段が存在しない。 また、その貢献度は個々にみると絶対量が少ないため、その価値を取得したい第三者が存在しても集めるシステムがないため、その価値を流通させることは不可能であった。例えば二酸化炭素排出権のような価値として取引(売買)を行うことができない。
一方ではユーザは環境貢献のみならず、設置に要した投資をできるだけ早期に回収したいという要求がある。従って電力貯蔵用の蓄電システム、さらには環境負荷の小さい発電システムと組み合わせた蓄電システムの本格的普及を目指すためには、そのようなユーザの要求を満たす必要がある。
本発明は以上のような事情を考慮してなされたものであり、小規模の蓄電設備や発電設備を併設した蓄電設備を設置することによる社会的な地位や環境貢献に対する価値を適正に評価し、それら設備の導入促進を可能にするシステムを提供する。また蓄電設備管理方法および蓄電設備管理プログラムを提供する。
この発明の蓄電設備管理システムは、蓄電設備と、前記蓄電設備の電力情報を管理する管理サーバとからなり、前記蓄電設備が、充電のための電力を取得する電力受電部と、充電された電力を負荷に供給する電力供給部と、前記電力受電部あるいは電力供給部の充放電により電力情報を生成する情報制御部と、前記電力情報を前記管理サーバへ送信する通信部を備え、前記管理サーバが、予め設定された対価情報を用いて前記蓄電設備から送信されてきた電力情報に対する対価を決定する情報管理部を備え、前記課題を解決する。
また、本発明の蓄電設備管理システムは、発電設備と、蓄電設備と、前記蓄電設備の電力情報を管理する管理サーバとからなり、前記蓄電設備が、前記発電設備からの電力または電力系統からの電力によって充電する電力受電部と、充電された電力を負荷に供給する電力供給部と、前記電力受電部あるいは電力供給部の充放電により電力情報を生成する情報制御部と、前記電力情報を前記管理サーバへ送信する通信部を備え、前記管理サーバが、予め設定された対価情報を用いて前記蓄電設備から送信されてきた電力情報に対する対価を決定する情報管理部を備え、発電設備を併用する蓄電設備の管理システムを構成する。
また本発明は、前記発電設備が、自然エネルギーを利用した発電設備、燃料電池または、ガスエンジン発電機を用いた発電設備である蓄電設備管理システムを提供する。
また本発明は、前記電力受電部の受電電力情報に、発電設備の種類、受電時間のいずれかの情報を含む蓄電設備管理システムを提供するものである。
また本発明は、前記電力供給部の供給電力情報に、蓄電設備から負荷へ電力が供給された時間、消費区分のいずれかの情報を含む蓄電設備管理システムを提供するものである。
また本発明は、前記対価が前記受電部の受電電力情報と、前記電力供給部の供給電力情報に環境負荷の差、系統に対する負荷率軽減の少なくともいずれかに対して設定することにより構成される蓄電設備管理システムを提供するものである。
本発明の蓄電設備管理システムは、蓄電設備と、前記蓄電設備の電力情報を管理する管理サーバとからなり、前記蓄電設備が、充電するための電力を取得する電力受電部と、充電された電力を負荷に供給する電力供給部と、前記電力受電部あるいは電力供給部の充放電により電力情報を生成する情報制御部と、前記電力情報を前記管理サーバへ送信する通信部を備え、前記管理サーバが、前記蓄電設備から送られてきた契約者の電力情報を契約者ごとに格納した契約者情報記憶部と、予め価値取得希望者が設定した電力設定情報と対価とを関係づけた対価情報を記憶した価値取得希望者情報記憶部と、前記対価情報を前記蓄電設備から送られてきた電力情報の対価を決定する情報管理部を備えるものである。
さらには、本発明の蓄電設備管理システムは、前記管理サーバが、対価情報を含む開示情報を記憶した開示情報記憶部を備え、前記価値取得希望者情報記憶部に記憶される対価情報が複数個ある場合に、前記情報管理部が、前記蓄電設備から受信した電力情報に関係づけられた対価情報をすべて選択し、前記選択されたすべての対価情報を含む開示情報を閲覧可能な状態とし、蓄電設備の契約者が前記閲覧可能な開示情報のうち特定の対価情報を選択した旨の情報を受信した場合に、その選択された対価情報に含まれる対価をその契約者の対価に決定するものである。
本発明は別の局面として、電力を充電または放電する蓄電設備から充電または放電に関する電力情報を受信する通信部と、前記受信した電力情報を、前記蓄電設備を所有する契約者ごとに格納する契約者情報記憶部と、前記電力情報と対価を関係づけた対価情報を、その対価を支払う価値取得希望者ごとに予め記憶した価値取得希望者情報記憶部と、前記対価情報を用いて、受信した電力情報に対応する対価を決定する情報管理部とを備え、前記通信部が対価を決定されたことを、前記契約者およびその対価を設定していた価値取得希望者に通知する蓄電設備管理システムの管理サーバを提供するものである。
また本発明は、蓄電設備を充電するための電力を取得する電力受電ステップと、蓄電設備に充電された電力を負荷に供給する電力供給ステップと、前記電力受電ステップあるいは電力供給ステップにおいて取得された充放電に関する電力情報を生成する電力情報生成ステップと、前記電力情報を管理サーバへ送信する通信ステップと、前記管理サーバが、予め設定された対価情報を用いて前記蓄電設備から送信されてきた電力情報に対する対価を決定する情報管理ステップとを備え、蓄電設備管理方法を提供するものである。
また本発明は、蓄電設備を充電するための電力を取得する電力受電ステップと、蓄電設備に充電された電力を負荷に供給する電力供給ステップと、前記電力受電ステップあるいは電力供給ステップにおいて取得された充放電に関する電力情報を生成する電力情報生成ステップと、前記電力情報を管理サーバへ送信する通信ステップと、前記管理サーバが、予め設定された対価情報を用いて前記蓄電設備から送信されてきた電力情報に対する対価を決定する情報管理ステップとを備え、コンピュータに実行させる蓄電設備管理プログラムを提供するものである。
本発明によれば、この発明の蓄電設備管理システムは、蓄電設備と、前記蓄電設備の電力情報を管理する管理サーバとからなり、前記蓄電設備が、充電のための電力を取得する電力受電部と、充電された電力を負荷に供給する電力供給部と、前記電力受電部あるいは電力供給部の充放電により電力情報を生成する情報制御部と、前記電力情報を前記管理サーバへ送信する通信部を備え、前記管理サーバが、予め設定された対価情報を用いて前記蓄電設備から送信されてきた電力情報に対する対価を決定する情報管理部を備えるので、これまで明確に定義されていなかった蓄電設備の環境貢献に対する価値に対して対価を決めることができ、また、そのような価値を認め対価を与える事業者(価値取得希望者)と、蓄電設備の所有者の双方にとって好ましい利益を与え、蓄電設備の導入促進が可能となる。
また、本発明の蓄電設備管理システムは、環境負荷の小さい発電設備と、蓄電設備と、前記蓄電設備の電力情報を管理する管理サーバとからなり、前記蓄電設備が、前記発電設備からの電力または電力会社からの電力によって充電する電力受電部と、充電された電力を負荷に供給する電力供給部と、前記電力受電部あるいは電力供給部の充放電により電力情報を生成する情報制御部と、前記電力情報を前記管理サーバへ送信する通信部を備え、前記管理サーバが、予め設定された対価情報を用いて前記蓄電設備から送信されてきた電力情報に対する対価を決定する情報管理部を備え、発電設備を併用する蓄電設備の管理システムを構成するので、発電設備を併設する蓄電設備を設置することにより、これまで明確に定義されていなかった蓄電設備や発電設備の環境貢献に対する価値に対して対価を決めることができ、また、そのような価値を認め対価を与える事業者(価値取得希望者)と蓄電設備の所有者の双方にとって好ましい利益を与え、蓄電設備や分散型発電設備の導入促進が可能となる。
また本発明の蓄電設備管理システムは、発電設備が、自然エネルギーを利用した発電設備あるいは燃料電池または、ガスエンジン発電機であるので、蓄電設備と併用することにより、環境に対して貢献することができ、発電設備を普及させることが可能になる。
また本発明の蓄電設備管理システムは、電力受電部の受電電力情報に、電力の種類、受電時間のいずれかの情報を含むので、環境負荷の小さい発電設備を普及させ、また負荷平準化を可能にする。
また本発明の蓄電設備管理システムは、電力供給部の供給電力情報に、前記蓄電設備から負荷へ電力が供給された時間、消費区分のいずれかの情報を含むので、環境負荷が小さくなる電力消費を推進することができる。
また本発明の蓄電設備管理システムは、対価が、前記電力受電部の受電電力情報と、前記電力供給部の供給電力情報に環境負荷の差、系統に対する負荷率軽減の少なくともいずれかに対して設定するので、環境負荷を小さくする電力の使用形態を推進し、また負荷率軽減を推進することができる。
この発明の蓄電管理システムの一実施例の全体構成を示すブロック図である。 この発明の太陽光発電装置付き蓄電管理システムの一実施例の全体構成を示すブロック図である。 この発明の蓄電設備の電力情報の取得生成処理のフローチャートである。 この発明の管理サーバにおける情報処理のフローチャートである。 この発明において、商品に貼付されるラベルの一実施例の説明図である。 この発明の対価の選択処理のフローチャートである。
本発明において、「蓄電設備」とは、鉛蓄電池、ニッケル水素電池、リチウムイオン電池などの二次電池や電気二重層キャパシタなどの蓄電素子と、この蓄電素子に対して充放電させ、電力情報を生成する構成を備えた設備を言う。或いは電気で水の電気分解をして水素を貯蔵し、必要に応じて水素を燃料電池に供給して電力を取り出すような蓄電装置であってもよい。また「環境負荷の小さい発電設備」とは、代表的には、太陽光発電装置、風力発電装置、マイクロ水力発電装置、燃料電池、ガスエンジンによる発電などが挙げられる。
これらの蓄電設備や発電設備は、一戸建ての住宅、マンション、ビルなどの建物ごとに設置され、あるいは信号機や公共施設、公道の街路灯などに設置される。蓄電設備や発電設備は、設備規模には制限はないが、大規模な設備であれば単独で、取引を行うことが可能である。本発明はこのように大規模設備だけでなく、単独では取引が困難な小型システム、或いは大規模設備と小型設備が混在している場合には、これらを集合することにより取引を可能にする。
小型システムとは一般家庭あるいは小規模の企業、各種団体等で使用されるような設備である。蓄電設備の場合は100kWh以下、より好ましくは50kWh以下、0.5kWh以上程度の規模であり、発電設備の場合は20kW以下、さらには好ましくは10kWh以下、0.5kWh以上の発電設備である。これらの蓄電設備或いは発電設備が複数台ネットワークによって接続され、数千台以上の規模で接続されている状態において、特に本発明の有効活用が可能となる。或いはインターネットオークションのように小規模の取引も有効にすることができる。
また、本発明において、管理サーバは、蓄電設備や発電設備の電力情報を集計し、その電力情報の提供者と価値の取得希望者との仲介を行う会社や業者などに設置されるコンピュータである。本発明において、蓄電設備や発電設備を保有する蓄電システムと、前記価値取得希望者と、管理サーバは、インターネットや専用回線等のネットワークを介して接続される。本発明では、例えば管理サーバにおいて電力情報に基づいて対価が決定されるが、対価を決定する要因として、蓄電設備に蓄電したときの時間や、蓄電に用いた電力の種類などが用いられる。電力の種類には発電形態があり、例えば、水力発電、火力発電、原子力発電の種類を区別する情報のほか、発電設備の立地条件、発電所までの距離、発電した時間帯を区別する情報が挙げられる。
例えば、蓄電に関しては、深夜電力を貯蔵し、電力需要の大きな昼間の時間帯に電力を貯蔵した電力を使用する場合(電力需要の大きな時間帯は系統の電力を使用しない)に、その環境貢献度や電力系統への負荷率軽減に寄与した価値が発生し、この価値について対価が決定される。他の事例としては、太陽電池で午前中に発電した電力を、電力需要の大きな昼間の時間帯まで電力を貯蔵し、昼間の時間帯に使用する場合には、太陽光発電によって発電した電力が有する価値と、昼間の電力系統の負荷軽減に寄与した価値が発生する。つまり発電設備と蓄電設備を組み合わせることにより、従来価値を有していた太陽光発電によって得られた電力の価値に、負荷軽減の価値を加えることができ、価値を高めることが可能となる。
本発明における、「対価情報」とは、電力会社から購入した電力を蓄電設備に蓄電することによる電力消費、または蓄電設備に蓄電した電力や自己が保有する発電設備で発電した電力を消費するような自己消費に対する対価を意味するものではなく、本発明の蓄電システムによって深夜電力を貯蔵し、または発電設備からの電力を貯蔵し、昼間に蓄電した電力を消費することにより電力使用のタイムシフト、または環境負荷の小さい発電設備による発電電力またはその発電電力の消費形態によって区別されたそれぞれの価値に与えられる対価を意味し、この発明で初めて導入した電力に対する価値情報である。たとえば、蓄電システムによってタイムシフトされた電力は、昼間電力と夜間電力の負荷平準化の貢献度に対する価値や、火力発電の場合の二酸化炭素排出の軽減などの環境改善度に対する価値が考えられる。そしてこの価値の大きさの程度はそれら電力情報を管理することによって、その貢献度の程度に応じた価値を特定できる。したがって、前記電力情報は、電力の価値に関するデータとして、たとえば、環境貢献の程度情報、二酸化炭素削減貢献情報、発電コスト削減費用情報などのようなデータを意味し、契約者の蓄電システムから送信されてきた電力情報を、対価に関係する情報に変換(加工)するために利用されるデータである。
またその消費形態(消費区分情報)に応じて対価を決定することができる。このようにして環境貢献の価値に対して対価を決めることにより負荷平準化を推進することが可能になる。
本願発明における「消費区分情報」とは、自己の建物内の設備で電力消費する場合であっても、通常生活に必要な設備(たとえば、冷蔵庫)による消費と、最低限の生活には不必要であった消費であり、がまんすれば消費することが節約することができたであろうと考えられる設備(娯楽設備,ゲーム)による消費とが区別できれば、両者の間に異なる対価を設定することなどが考えられる。また、それらを細かく設定することが困難な場合においても、消費電力量を何段階かに重み付けを設定し、それぞれに対価を設定することなどが考えられる。
また、蓄電設備或いは発電設備の所有者(契約者)と、この管理システムの提供者、価値取得希望者あるいは電力会社との契約内容によっても対価に差をつけることも考えられるので、管理サーバが管理する電力契約情報に契約内容の情報を含めてもよい。たとえば、発電設備を併設する蓄電設備においては、売電契約に、売電契約期間、売電の時間帯、売電の最大電力量などの情報を電力契約情報に含めてもよい。また、近隣設備への電力供給の有無、電力に対する価値の設定方法や決済方法、代行業者の種類などの契約内容によっても対価を区別できるように、これらの契約内容の情報を電力契約情報に含めてもよい。
この価値を定量化したものが対価情報であり、対価とその対価を得るための条件などから構成される。対価情報などに対応する対価としては金銭だけでなく、物品、金券、貢献ポイントなどがある。対価情報は、対価の条件(価値取得条件とも呼ぶ)を示したような形式で与えられ、たとえば、消費電力について「A」という条件が満たされれば、「B」という商品(対価)を無償で与えるというような情報を数値化または記号化したデータである。具体例を後述の実施例で説明する。前記物品として、ガーデンチェア、無農薬野菜セット、国内航空券、観劇鑑賞券、プレミア入場券のように趣味・嗜好品、希少価値商品であってもよい。
なお、この価値は絶対的な基準を設けた上で固定的な価格で運用しても良いし、価値を提供する契約者とその価値の取得を希望する価値取得希望者との間の需要と供給の関係によって価格が変動するように決定されるシステムであってもよい。
また、電力情報に対して一定の対価を決定する場合において、蓄電設備側および発電設備側で一定期間中に発生した充放電による電力情報にそれらを区別する情報を付加して管理サーバに送り、管理サーバで累積してもよいが、蓄電設備側或いは発電設備側で、充放電による電力情報を累積していき、一定量を超えるごとに管理サーバに送るようにしてもよい。またデータの送信方法は自動送信しても良いし、蓄電設備或いは発電設備の表示部に表示される数値を読み取り、ユーザが端末を用いて送信する形態でもかまわない。
本発明において、価値取得希望者は、蓄電システムによって生み出された価値に対価を提供する者、たとえば、蓄電池のメーカ及び太陽電池、風力発電機、マイクロ水力発電機、燃料電池、ガスエンジンのメーカや、環境改善の推進団体、公共団体、企業、慈善団体、電力事業者、或いは二酸化炭素排出権の購入希望者(事業者)を意味する。
開示情報とは、たとえば、契約者の電力情報および電力価値データ、価値取得希望者の取得対価情報などを意味し、ネットワーク300を介して、この発明のシステムの利用者に公開される情報である。
発電設備と管理サーバ間の送信手順(プロトコル)や通信ネットワークは現在用いられているあらゆるものを用いることができ、特定のものに限定されるものではない。ただし、通信の互換性、秘密性、スピードなどを十分考慮して、発電設備と管理サーバとの間で適切なものを選択するべきである。
さらに、前記設備にて契約者が電力消費時間をシフトした電力や発電した電力などが適宜分類されて電力量が積算される手段と、価値の取得を希望する契約者(設備を保有しない)が事業活動において消費した電力の使用量を積算する手段と、前記電力量と使用量とを比較しかつ相殺する手段を有するようにしてもよい。
以下、実施例に基づいて本発明を詳述する。なお、本発明はこれによって限定されるものではない。
<蓄電設備管理システムの構成>
図1に、この発明における蓄電設備管理システムの全体構成ブロック図を示す。
この発明の蓄電設備管理システムは、主として蓄電システム100と、管理サーバ400とから構成され、必要に応じて、電力会社200が保有するネットワーク端末であって、この発明の蓄電管理システムと連係するためのネットワーク端末204、価値取得希望者500のネットワーク端末であって、この発明の蓄電管理システムと連係するためのネットワーク端末501、蓄電システム100の保有者、あるいは管理者などが保有するネットワーク端末であって、この発明の蓄電管理システムと連係し、自身の電力情報や公開されている対価情報などを閲覧するためのネットワーク端末600を含む。複数の蓄電システム100、複数の価値取得希望者500のネットワーク端末と、管理サーバ400、および電力会社のネットワーク端末204、ネットワーク端末600は、それぞれインターネット等のネットワーク300を介して接続される。通信インターフェース124、ネットワーク端末204、501はインターネットに対してTCP/IPによるデータ通信を行う機能を有する。管理サーバ400およびネットワーク端末204、501はパーソナルコンピューターやワークステーション、(状況によっては携帯電話、携帯情報端末(PDA)などを含む)であり、その情報処理機能は、ROM等に内蔵した本発明の処理プログラムや制御プログラムに基づき、また通常のOSやソフトウエアを用いてコンピュータが動作することにより実現される。
蓄電システム100は、利用者の個人住宅、マンションなどの建物、会社や各種団体あるいは地域に蓄電を目的として設置された蓄電システムなどが該当する。蓄電システム100は、蓄電設備110、パワーコンディショナー120、開閉部140、ユーザ負荷150、電力量計160とから構成される。
蓄電設備110は前述の二次電池やキャパシタ等である。パワーコンディショナー120は、主として、蓄電設備110から取り出された直流電流を交流電流に変換するDC/ACインバータ部122、充放電電力に関係する情報を処理し記憶するデータ記憶部126、ネットワーク300に接続してデータ通信を行う通信インターフェース124、ユーザがデータを入力するための入力部127、データを表示し、またシステムの動作状況を出力する出力部128、これらの各構成要素の動作を制御する制御部125とからなる。入力部127は、キーボード、マウス等であり、ユーザがデータ入力し、蓄電システムの操作、指示、命令を行う手段である。出力部128は、CRT、LCDなどの表示装置およびプリンターのような印刷装置が用いられる。通信インターフェース124は、ネットワーク300に対して接続制御とデータの送受信を行う部分である。パワーコンディショナー120は蓄電設備110の蓄電状態を表す蓄電情報および充電情報と、負荷への放電情報を管理し、電力情報を生成する。すなわち制御部125がDC/ACインバータ部122の電流方向を制御し、その電力、時間の情報を取得して、前記データ記憶部126に、蓄電設備110の充電時間と放電時間、および電力量を充放電情報として記憶する。また蓄電設備110の電力をユーザ負荷150へ供給した時間、電力量などを消費電力情報として記憶する。これらの記憶情報は、蓄電システムの電力情報として通信インターフェース124によりネットワーク300を介して、管理サーバ400へ送信される。
開閉部140は、前記DC/ACインバータ部122、電力量計160およびユーザ負荷150に接続され、蓄電設備110から取り出した電力と、電力会社から供給される商用電力のいずれか一方をユーザ負荷150に供給するように切り替え動作する。蓄電設備110に十分蓄電されている場合は蓄電設備から電力を供給し、また深夜のように電気料金が安い時間帯は電力会社から電力を供給するように設定しておくとよい。また開閉部140はユーザ負荷150の消費電力及び時間を検出するための電力検出センサ142を備える。電力検出センサ142は、蓄電設備110より供給された電力と、電力会社の配電網202を介して供給された電力をそれぞれ別々に検出することができる。ユーザ負荷150としては、家庭では冷蔵庫、電子レンジ、調理機器、洗濯機、空調機器、テレビ、音響機器、パソコン、ゲーム機等であり、また企業や各種団体のようなオフィスではパソコン、複写機、ファクシミリ、プリンター等のOA機器、や冷暖房設備であり、店舗では照明器具や展示品や自動販売機のような各種施設、或いは交通信号機、街灯のように地域に設置された近隣設備や付帯設備などである。
電力量計160は、買電側の電力量計162と、売電側の電力量計164の2つあり、電力量計162は電力会社の配電網202を介して購入する電力(買電電力と呼ぶ)を測定し、電力量計164は電力会社の配電網202を介して販売する電力(売電電力と呼ぶ)を測定する。電力量計162および164は電力量を測定するとともに、その時間を測定するようにするとよい。さらには、ユーザ負荷150として備えられた家電製品や各種電子機器、電気機器と通信する機能を持ち、電気機器ごとの消費電力量を管理する機能を追加すると、電気機器ごと、時間ごとの消費電力を測定することができ、消費形態に関しても価値を設定することができる。
電力会社は、いわゆる商用電力を利用者に供給する配電網202の他に、ネットワーク端末204を備え、この発明の蓄電システム100や管理サーバ400とデータ通信を行う。この端末204は、管理サーバ400に格納されている電力情報を受信して、蓄電システム100に制御指示を与えることも可能である。たとえば、電力会社が発電量のピークを下げるために必要とする時間に、強制的にユーザの蓄電設備110に放電するよう指示をする。または、発電設備の運転平準化し効率向上のために、深夜に蓄電するよう起動、停止などの指示を送信する。このような強制的な機能は、蓄電システムの所有者との契約内容に含め、拒否も可能であり、また有利な条件を提供してもよい。
管理サーバ400は、例えばユーザに設置された蓄電設備によって生み出される電力価値を集計し、その価値の提供者と価値の取得希望者との仲介を行う会社などに設置されるものであり、蓄電システム100や契約者に関する情報の管理と、これらの情報の提供を行う装置である。管理サーバ400は、図1に示すように、主として、契約者情報データベース402と、価値取得希望者データベース404と、データ処理・記憶部406、情報開示部408と、これらの各部分を含み、記憶情報を取得、加工、提供する情報管理部401とから構成される。
契約者情報データベース402は、蓄電システム100を設置している契約者に関する情報(氏名、住所、装置識別番号、電力情報、個人の趣味嗜好など)を格納する。契約者情報は、契約者がこの管理システムを利用する前に、図示しない入力装置を用いて、あるいは、通信により蓄電システム100からダウンロードすることにより、予めそのデータベース402に記憶される。
価値取得希望者データベース404は、蓄電システム100によって生み出された電力の価値の取得を希望する者(価値取得希望者)に関する情報(氏名、住所、希望項目、取得希望電力量、取得電力単位、取得電力に対して提供可能な対価や物品など)を格納する。データベース404に格納される価値取得希望者情報も前記契約者情報と同様にシステム利用開始前に予めに記憶される。
データ処理・記憶部406は、電力の価値に関するデータを格納する。情報開示部408は、契約者に閲覧可能な開示情報を格納する。情報管理部401は、蓄電システム100に対して各種情報を送受信し、入手した電力情報を用いて電力の価値の分類、評価、決定等を行い、対価情報の生成、記憶、開示情報の生成、記憶等の処理を行う。
また、以上のような契約者情報データベース402と、価値取得希望者データベース404と、データ処理・記憶部406、情報開示部408を含む情報管理部401は、管理サーバ400に設けるのではなく、各蓄電システム100内に設けてもよい。この場合には、蓄電システム内で自己完結的に電力の対価を決定することができ、ネットワークを介して接続された管理サーバ400では、決定された対価を参照することができる。
価値取得希望者500は、ネットワーク300を介して管理サーバ400に接続するネットワーク端末501と、消費電力量計502を備える。ここで、ネットワーク端末501は、管理サーバ400に対して自己の希望情報を与えたり、管理サーバ400から開示情報を入手したりする。また、消費電力量計502は、価値取得希望者が現実に使用した電力量を測定するものであり、例えば価値提供者の電力と価値取得希望者の電力を本システム上で相殺するために利用されるものである。
ネットワーク端末600は、契約者がネットワーク300を介して管理サーバ400にアクセス可能な端末である。このネットワーク端末600により契約者が自己の電力情報を確認したり、価値取得希望者が提供する対価情報、広告情報などを参照することが可能である。
図2は、蓄電システムが太陽光発電設備として太陽電池アレイ112を保有し、蓄電設備110をこの太陽電池アレイ112からの電力によって充電する太陽光発電設備併用の蓄電システム102の実施例を示す。制御部125aは太陽電池アレイ112の出力を検出して、蓄電設備110を太陽電池アレイ112の出力で充電するか、電力会社の配電網202から商用電力を受電して充電するかを制御する部分である。太陽電池アレイ112から出力が得られる場合に、蓄電設備110の充電量の大きさと、ユーザ負荷150の動作状況を見て、蓄電設備110が満充電でない場合は蓄電設備110を充電し、余剰電力がある場合は電力会社の配電網202へ逆潮流により売電するよう制御する。蓄電設備110が満充電でなく、太陽電池アレイから出力が得られない場合は、電力会社から商用電力を受電して充電する。その他の部分は図1と同じであるので、同一符号を付した。
<蓄電システムにおける情報処理>
まず、蓄電システム100の電力情報の取得生成処理について説明する。図1と、図2の蓄電システムはほぼ同じ動作であるので、以下に同時に説明する。
図3は、この発明の蓄電システム100のフローチャートを示す。
蓄電設備110の電力受電(蓄電設備の充電)、あるいは蓄電設備からユーザ負荷への電力消費(蓄電設備の放電)が発生すると、双方向への変換が可能なDC/ACインバータ部122に電流が流れるので、制御部125は、この電流を制御し、このDC/ACインバータ部122の動作状況により、蓄電システムの起動および停止と、充電および放電が確認できる。図3のステップS11において、DC/ACインバータ部122の動作状況により、蓄電システムの起動状態または停止状態を確認する。蓄電システムの起動状態または停止状態を確認し、稼動している場合は、電力検出センサ142から電力に関する情報を取得する(ステップS12)。電力検出センサ142から、蓄電設備の充電情報、放電情報またはユーザ負荷150による消費情報が得られる。
次に、ステップS13において、パワーコンディショナー120は、上記充電情報、放電情報または消費情報を取得し、データ記憶部126に記憶する。ここで、たとえば、1日毎に電力情報を集計して管理サーバ400に送信するものとすると、蓄電システム100では、蓄電された電力量と負荷に供給された電力量がそれぞれ加減算されて一日分の電力量が集計される。ただし、送信単位は、1日毎に限られるものではなく、1週間や1月単位であってもよい。電力量の加減算は単純に加減算するだけでなく、時間ごとに、負荷の種類ごとに、または充電電力の種類ごとに加減算してもよい。これらの区分はそれぞれ重み付けをして集計すれば加減算が容易になる。
ステップS14において、制御部125は、集計した充電情報、放電情報、消費情報を用いて、送信情報を作成する。送信情報は、この蓄電システム100を所有する契約者の識別情報,蓄電電力量、放電電力量、蓄電された時間、放電された時間、消費形態などから構成される。ステップS15において、通信インターフェース124が、作成された送信情報を、ネットワーク300を介して管理サーバ400へ送信する。この送信情報は、前記した電力情報に相当する。
<管理サーバにおける情報処理>
次に、管理サーバ400における情報処理を説明する。
図4に、この発明の管理サーバ400による情報処理のフローチャートを示す。
この情報処理は、情報管理部401により実行されるものである。
まず、ステップS41において受信データがあるか否かを確認し、蓄電システム100の通信インターフェース124または価値取得希望者500のネットワーク端末501からデータを受信した場合は、ステップS42へ進む。ステップS42において、情報管理部401は受信したデータの内容を確認し、蓄電システムからの電力情報であるか、否か判断する。電力情報の場合は、ステップS43へ進む。ステップS43において、情報管理部401は、受信した電力情報をデータ解析し、所定の記憶部またはデータベースに保存する。すなわちその電力情報に含まれる契約者の識別情報を確認し、契約者情報データベース402の中のその契約者に関する記憶領域に、受信した電力情報を格納する。
一方、受信したデータが、電力情報でなく、価値取得希望者500からの対価情報であることを情報管理部401が解析した場合、受信したデータはステップS47において、価値取得希望者情報として取得し、価値取得希望者データベース404に保存する。また、価値取得希望者自身を特定する情報、価値取得希望者が提供する対価情報、広告情報などを含む場合は、その情報に対応して価値取得希望者情報データベース404の中のその価値取得希望者の情報の記憶領域に、その受信した情報を保存する。或いは受信データが蓄電システム保有者からの契約者情報である場合は、契約者自身を特定する情報、契約者の対価取得の契約情報を、価値取得希望者データベース402の中のその契約者の情報の記憶領域に、その受信した情報を保存する。ステップS47で情報の取得および保存をした後、ステップS41へ戻り、データ受信の待機状態となる。
ステップS43で電力情報を保存した後、ステップS44へ進み、その電力情報を提供した契約者が、既に対価契約をしているか否か確認する。対価契約があればステップS45へ進み、なければステップS41へ戻る。ここで、対価契約とは、契約者Aが、電力価値取得希望者である事業者Bとの間に締結した電力量に対応した価値取得の契約をいう。
この対価契約の情報は、ステップS47の処理により、予め、契約者情報データベース402の中に格納されている。たとえば、ステップS44において、契約者情報データベース402の中に、受信した電力量データの契約者Aが、事業者Bと契約しているという情報があれば、ステップS45へ進む。
ステップS45において、対価契約の内容をチェックし、契約者の現在の状態が、価値取得条件を満たしているか否か、確認する。ここで、2つのデータベース402、404と、データ処理・記憶部406に記憶されている対価情報を用いて、受信した電力情報を加工し、対価契約の内容(条件)を満たすか否かを判断する。
対価契約条件が満たされた場合、価値取得条件が成立したとして、ステップS46へ進み、対価契約の内容に基づいて、条件が成立したことを示す条件成立情報を、対価契約を結んでいる契約者Aと事業者Bの双方へ、送信する。価値取得条件が未成立の場合は、ステップS41へ戻る。
<ステップS45の対価契約の具体例>
ステップS45の具体例を説明する。
契約者情報データベース402に、契約者Aに関する次のような情報が格納されていたとする。
(A−1)契約者Aの特定情報:氏名、住所、ID番号、電話番号
(A−2)対価契約情報:契約事業者名B、事業者ID番号
(A−3)現在の蓄電設備によって深夜電力を貯蔵し昼間に使用した積算電力量
:1400kWh
また、価値取得希望者情報データベース404に、契約事業者名Bの次のような情報が格納されていたとする。
(B−1):事業者名Bの特定情報:名称、住所、ID番号
(B−2):取得希望総電力量=30000kWh
(B−3):対価情報:
(1)対象商品=ガーデンチェア
(2)交換のために必要な電力量1500kWh 先着20名
(3)契約者は、深夜電力を貯蔵し昼間に使用した電力と事業者Bが製品の
製造に使用した電力とを相殺し、その旨を指定ラベルに表示して販促活動に 用いることを許可すること。
ここで、指定ラベルとは、たとえば図5に示したようなラベルを意味し、事業者Bは、自社製品の販売促進のために、自社の製品にこのラベルを貼付け、販売する。一方その代償として、事業者Bは契約者に対し、事業者Bの商品(たとえば、ガーデンチェア)を提供することを約束する。
ここで、一具体例として、契約者Aと事業者Bとの間の対価契約の内容が、「深夜電力を貯蔵し昼間に使用した積算電力量が合計1500kWhに到達したとき、ガーデンチェア1脚を無償提供する」というものであったとする。
このような状況において、ステップS45において、契約者Aの現在の深夜電力を貯蔵し、昼間に使用した積算電力量と事業者Bの対価契約内容の価値取得条件である(1500kWh)とが比較される。
上記した条件設定(A−3)では、契約者の現在の深夜電力を貯蔵し昼間に使用した積算電力量(1400kWh)はまだ総電力量に達していないので、そのままステップS41へ戻ることになる。
一方、契約者Aの深夜電力を貯蔵し昼間に使用した積算電力量が1500kWhになったとすると、これは予め設定された価値取得条件(1500kWh)に達したので、ステップS35の比較処理により対価契約の条件が成立したと判断される。
この場合、ステップS46へ進み、条件が成立したことが契約者Aと事業者Bの双方に通知される。この後、この条件成立の通知を確認した事業者Bは、約束のガーデンチェア1脚を、契約者Aに配送する。
なお、図5のラベルにおいて、前年度の実績を基に価値を取得した電力量を表現しているが(5%に相当の部分)が、図1に記載の消費電力計502によって計測された電力量に基づいて決定された電力量を基準として表現することにより、時差の少ない表示が可能となるため、好ましい。
以上のような一連の処理を行うことにより、蓄電管理システムに関係する者に、種々の利益を与えることができる。たとえば、蓄電システム100を設置しているユーザ(契約者Aに相当)は、深夜電力を貯蔵し昼間に使用することによって環境改善に貢献しても、これまでは、電力料金メニューの昼間と夜間の価格差によって経済性を議論するのみであったが、本システムによって対価(ガーデニングチェア)を得ることができる。
また、蓄電システムを提供する者にとっては、ユーザが対価を得ることにより、より多くのユーザが蓄電設備を導入することになれば、経済的利益を得ることができる。さらに、蓄電システムを提供するもののみならず、一般の事業者(契約事業者Bに相当)にとっても、契約者に対価を与える代わりに、自社製品を購入してもらうことが期待できるユーザに対して、有力な宣伝(ラベルの貼付に相当)を行うことなどによって環境改善などの取り組みとしてPRすることができる。
なお、上記の説明においては、価値の決定を管理サーバにおいて行ったが、これに限られるものではなく、管理サーバのデータを参照の上、発電設備側のシステムや、電力情報を閲覧するための個人の端末などで対価の決定をすることも可能である。
言いかえれば、蓄電システムによる電力のタイムシフトが新たな価値を生み出し、蓄電システムの所有者は、その価値を認めてもらうことで対価を得ることができ、その価値を購入(取得)した事業者は、対価を蓄電設備の所有者に与える代わりに、自社製品の購入予定者に対して効率的かつ容易に宣伝することができるという利益を得ることができる。
なお、上記具体例では、自己消費分の自己発電電力量と事業者が環境貢献のアピールに用いることを条件に、自己発電した電力のうち、自己消費した電力と事業者Bが製品の製造に使用した電力とを相殺することにより対価を得る例を示したが、価値の対象としては、種々の価値が考えられる。
深夜電力を貯蔵し昼間に使用することによって得られる価値には、たとえば、次のようなものが考えられる。
(1)昼間の電力と深夜電力の二酸化炭素(CO2)排出原単位の差から、二酸化炭素 など排出削減に貢献した程度に対する価値。
(2)電力会社に電力を売り、負荷平準化に寄与したことにより、商用電力の発電コス ト(運転経費,設置経費など)の削減に寄与したことに対する価値。
このような価値は、数値化されて、予めデータ処理・記憶部406に記憶される。
上記の価値は、深夜電力を貯蔵し昼間に使用した電力量と、その時間のデータがあれば算出可能であり、例えば1kWhを1ポイントとして設定し、ポイント制とし、そのポイントに対し金銭的な価値を付与することも可能である。さらに時間帯の情報に関しては、単に時間のみならず季節の因子を加えることも可能であり、例えば深夜電力を夏の昼間(一定期間の一定時間範囲内)にタイムシフトした電力に関しては1kWhを2ポイントとするなど、細かくポイントを設定することも可能である。これらのようにポイント制にする場合においては、電力量とポイントの換算を一律で行ってもよいし、価値取得希望者の利益に基づいて価値取得希望者が任意に設定するものであってもかまわない。
事業者B(価値取得希望者)は、たとえばポイント数によって、対価として契約者に与えるべき商品、金銭、金券等を適宜設定すればよい。
また、このような価値評価基準(1)を利用する場合は、ステップS45において、条件の確認のために、消費電力量を用いるのではなく、対象となる電力量について電力情報を参照し、データに変換(加工)する処理を行って、ポイントを算出し、そのポイントと予め設定された価値取得条件とを比較するようにすればよい。
このように、データ処理・記憶部406に記憶された数値データは、消費電力量を上記したような価値データに変換するために用いられる。
また、データ処理・記憶部406には、価値を決定づける要素と、その要素の重要度のような情報を記憶してもよい。上記では発電および消費の時間の例を示したが、その他の「要素」としては、発電設備の種類や消費形態なども使用できる。
「要素の重要度」とは、評価の重みづけを意味し、真夏の昼間に発電した電力に関しては高い重要度を与え、需要の少ない時間帯の発電電力には低い重要度を与えるということを意味する。
このような要素や重要度情報を用いれば、受信した消費電力量の大きさだけでなく、消費電力の質や消費時間帯,設備規模といった要因を考慮して消費電力の価値の大きさを設定することができる。
次に、対価が複数個ある場合に、契約者がいずれかの対価を選択する実施形態の一具体例について説明する。ここでは、図2に示した太陽光発電装置付き蓄電システムの例を参考に説明する。基本的な構成、動作やフローチャートは実施例1と同様である。本システムにおいては、さらに太陽光発電装置を用いて発電した発電電力情報が付加される。この発電情報に関しては、例えば真夏の昼間に太陽電池で発電し、ユーザ負荷あるいは系統への逆潮流を行った場合に高い価値を設定することなどが考えられる。このように発電設備と蓄電システムが共存する場合にはそれぞれの価値を数値化しやすいようにあらかじめ設定されたポイントなどに変換して取り扱うことが可能である。以下に具体例として、電力ポイントを設定し、その価値を流通させる場合について説明する。
<電力ポイントの基準>
1kWh=2ポイントを付与する場合
・太陽光発電によって発電した電力をタイムシフトし、12時〜16時の間に電力 を消費した場合:
1kWh=1ポイントを付与する場合
・太陽光発電によって発電した電力を上記時間以外に消費した場合
・蓄電システムを用いて深夜電力を蓄電し、12時〜16時の間に電力を消費した 場合
そして、次のような情報が、予め管理サーバ400の情報記憶部に格納されているものとする。
価値取得希望者情報データベース404に格納されている情報
(1)提供者:ガーデン用品を製造販売する事業者B。
条件:環境貢献のホームページに支援状況を掲載すること。
対価:ガーデンチェアを無償提供すること。
必要電力ポイント:1000ポイントに
取得希望電力量:30000kWh(先着30名)
(2)提供者:宅配便により無農薬野菜を販売する事業者C。
条件:環境貢献のホームページに支援状況を掲載すること。
対価:無農薬野菜セットを無償で配達すること。
必要電力ポイント:1500ポイント
取得希望電力量:30000kWh(先着20名)
(3)提供者:航空サービスを提供する事業者D。
条件:環境貢献のホームページに支援状況を掲載すること。
対価:指定日の中から選択された国内航空券(往復)
必要電力ポイント:3000ポイント
取得希望電力量:30000kWh(先着30名)
開示情報記憶部408に格納されている開示情報
(4)事業者Bの対価(ガーデンチェア)と必要電力ポイント
(5)事業者Cの対価(無農薬野菜セット)と必要電力ポイント
(6)事業者Dの対価(指定日の中から選択された国内航空券)と必要電力ポイント
(7)契約者Aの現在の交換可能な累積電力ポイント
ここで、開示情報記憶部408に格納されている開示情報は、少なくとも契約者や価値取得希望者が、管理サーバ400にアクセスすれば閲覧可能な状態になっているものとする。
図6に、この発明における対価の選択処理フローチャートを示す。
以上のような状況下において、契約者Aが例えば端末から管理サーバ400に接続し、開示情報の閲覧確認要求操作をする。管理サーバ400は閲覧確認要求を受信した場合(ステップS61)、契約者Aの開示情報を、契約者Aに送信する(ステップS62)。 契約者Aの端末等では、この開示情報が表示される。この開示情報により、契約者Aは自己の現在の交換可能な電力ポイントを確認できる。このとき、開示情報部408に格納されている対価と交換可能な電力量ポイントが3100ポイントであったとする。
また、現在の対価と交換可能な電力量ポイントが3100ポイントであることを確認した契約者Aは、この消費電力量で取得可能な対価があるかどうか検索あるいは確認する。 送られてきた開示情報の中に、契約者Aの消費電力量で取得できる対価が上記(4)〜(6)のように3つ存在するものとすると、契約者Aは、これら3つの事業者(B,C,D)によって提供される対価情報があることを確認する。
契約者Aは、この3つの対価情報の中に希望する対価があれば、その対価を選択する。たとえば、契約者Aは事業者Dが提供する指定日の国内航空券の中から希望の国内航空券を選択する操作をする。この操作により、選択された情報(対価選択要求)が管理サーバ400に送られる。管理サーバ400の情報管理部401は、この要求を受信すると(ステップS63)、契約者Aと事業者Dとの間に消費電力量と対価の交換が成立したと判断し、契約者Aおよび事業者Dに、対価交換契約が成立した旨を示す対価決定情報を送信する(ステップS64)。
そして、契約者Aに対して対価交換契約が成立したことを確認した事業者Dは、契約者Aに、指定日の中から選択された国内航空券を送付する。
以上のように、契約者Aの消費電力量に対して交換可能な対価が複数存在する場合には、その対価情報を契約者Aにすべて開示しているので、契約者Aは、希望する対価を選択することができる。
上記実施例では発電設備として太陽光発電を挙げたが、その他の環境負荷の小さい発電の種類として,風力発電、燃料電池、マイクロ水力発電、ガスエンジンを用いた発電設備を用いたシステムにも当然適用可能である。
さらには、それらの発電設備の種類と発電時間の組み合わせなどによって細かくポイントを設定することも可能である。例えば、風力発電,燃料電池、マイクロ水力発電、ガスエンジンを用いた発電では発電する時間に制限はないが、昼間に発電した電力と夜間に発電した電力に差をつけたり、温水などを併用する熱電併給の有無によって差をつけたりすることなどが考えられる。
蓄電設備についても、その蓄電設備の蓄電と放電における電力効率、廃棄処理時の環境負荷などによってランクづけを行い、そのランクによってポイントに差をつけることなどが考えられる。
このようにポイントへの変換の定義を明確にし、ポイントとして共通の単位にすることによって種々のシステムが混在していても本発明の管理システムを容易に運用することが可能となる。
<異業種とのサービスの相互サービス>
カード会社や航空会社、種々の販売店などでユーザの囲い込みを狙ったマイレージサービスやポイント制による商品獲得、換金の制度が普及しているが、そのようなサービスとの相互サービスの具体例について説明する。
この場合はそれぞれの価値情報に基づいて、電力情報によって得られる電力量をポイントなどに変換し、共通の単位として取り扱う必要がある。以下にカード会社との相互サービスについて説明する。
ポイントの基準
1kWh=2ポイント
・太陽光発電によって発電し、12時〜16時の間に電力を消費した場合(蓄電池 によるタイムシフトを含む)
・コジェネレーションシステムを有する燃料電池により発電し、12時〜16時の 間に電力を消費した場合(蓄電池によるタイムシフトを含む)
1kWh=1ポイント
・太陽光発電によって発電した電力を上記時間以外に消費した場合
・燃料電池によって発電した電力を上記時間以外に消費した場合
・蓄電システムを用いて深夜電力を蓄電し、12時〜16時の間に電力を消費した 場合
J社カードご利用額 :1万円につき2ポイント
3kWhの太陽光発電システム付蓄電システムを保有する契約者Zが、年間の生活費、通信費などJ社のカードを用いて支払い、その支払い総額が100万円であった場合の契約者Zの情報は以下のようになる。
(Z−1)契約者Zの特定情報:氏名,住所,ID番号,電話番号
(Z−2)対価契約情報:未定
(Z−3)現在の交換可能ポイント
設備1:2000ポイント
カード利用によって交換可能なポイント:200ポイント(ご利用額100万円)
上記契約者情報を用いる以外は、上記した実施例1や2と同様の手法によって対価との交換を行うことが可能である。契約者Zが交換可能なポイントを利用した場合は2200ポイント相当の対価との交換が可能である。
また、新規電力事業者の参入により、同じ時期や時間帯の電力でも、複数の事業者の間で設定する対価に違いが出てくる可能性がある。
このような場合、電力価値を予め固定的に設定するのではなく、電力価値の変動や差異に柔軟に対応できるように、データ処理・記憶部406等に格納されている情報をその都度、更新できるようにすることが好ましい。
このように、種々の状況に応じて電力価値を変動させるようにすれば、契約者の省エネルギーや創エネルギーに対する意識をより高めることができ、契約者および事業者の互いの利益をより的確なものとすることができ、さらに、蓄電設備の導入を促進させることができる。
また、蓄電設備や発電設備の普及という観点からは、多くのユーザに発電設備そのものを設置してもらうことが必要である。しかし、現在は、設備導入にまだ多額の資金が必要であるので、自らは設備導入をしなくても、第三者の設備導入に資金を投入してもらい、その投入資金に対して対価を与えるという管理システムや、省エネルギー関連の行事への参加回数、あるいは蓄電設備や発電設備を設置した建物の利用回数と利用金額に対応してそれらを電力量によって決定されるポイントなどに変換し、対価取得時に与えるという管理システムを形成すれば、間接的ではあるが、蓄電設備や発電設備の普及を図ることができる。
<オフィスの場合>
オフィスなどの電力需要は伸びる一方であり、今後CO2の排出量削減のためには、オフィスの電力消費を効率化することが有効である。本発明のシステムをオフィスの事務機器に使用した例を複写機の事例を用いて説明する。
この場合は複写機ごとに設置された蓄電池設備、あるいは蓄電設備を保有する複数台の複写機の蓄電設備の合計をひとつの蓄電設備としてみなしたものが、これまで説明してきたユーザが保有する蓄電設備となる。
複写機:シャープ製複合複写機AR-L501(平均消費電力は173Wh)
蓄電設備付き複写機契約台数:50台
上記の複写機に併設した蓄電設備によって、平均消費電力換算で3時間分相当の深夜電力を蓄電し、午後12時〜15時に蓄電設備から電力を供給するように設定する。
上記システムにより、25.95kW/日の電力シフトが可能であり、事業所の営業日240日とすると6,228kW/年の電力シフトが可能となる。
これを実施例2の事例と同様に扱えば、年間6,228ポイントを取得可能となり、同様の仕組みとして扱うことも可能であるが、通常は事業者には負荷率の差によって電力料金がことなるなどの電力料金メニューが設定されているため、そのような電力プランを活用することが現実的である。
最近の複写機は複合機(ファックス機能を有している)が多く、電話回線にすでに接続された事務機器であることから、蓄電装置以外に追加で必要とする機器が少なく、本願発明を実施するために好適な事務機器である。この場合の蓄電設備併設複写機はユーザが所有してもかまわないし、現在の複写機におけるビジネスモデルのように、リース契約として使用量に応じて課金する、あるいはリース会社が電力事業者との契約により利益を享受することなどが考えられる。
<交通信号機の場合>
信号機の消費電力を低減可能にするLED式の信号機が普及してきている。LEDの信号機はこれまでの信号機の消費電力に比べてかなり小さいため、設置の妨げにならない比較的小さな蓄電設備にて動作させることが可能となる。
ここでは信号機に本システムを適用した場合について説明する。
信号機消費電力(交差点あたり):300W
蓄電設備設置信号機数:1,000式
上記の信号機システムに併設した蓄電設備によって、平均消費電力換算で3時間分相当の深夜電力を蓄電し、午後12時〜15時に蓄電設備から電力を供給するように設定する。
上記システム全体により、900kW/日の電力シフトが可能であり、信号機は365日作動するため、328,500kWh/年の電力シフトが可能となる。
信号機は公的な設備であり、これまでの実施例とは異なるが、電力会社との契約により、深夜電力の利用促進により信号機に必要な電気代を節約する、あるいはCO2排出量の削減(深夜電力と昼間電力とのCO2排出量の差を定量化し、国の削減目標に加える)などによって公益を得ることが可能となる。さらに、電源を併設することにより、非常時に蓄電設備からの電力で信号を点灯することが可能であり、災害時などの対応としても非常に有用な設備となる。
100 蓄電システム
110 蓄電設備
120 パワーコンディショナー
122 DC/ACインバーター部
124 通信ターフェース
125 制御部
126 データ処理・記憶部
128 表示部
140 開閉部
142 電力検出センサ
150 ユーザ負荷
160 電力計
200 電力会社のコンピュータ
202 電力会社配電網
204 端末
300 ネットワーク
400 管理サーバ
401 情報管理部
402 契約者情報データベース
404 価値取得希望者情報データベース
406 データ処理・記憶部
408 開示情報記憶部
500 価値取得希望者
501 端末
502 消費電力計

Claims (11)

  1. 蓄電設備と、前記蓄電設備の電力情報を管理する管理サーバとからなり、
    前記蓄電設備が、充電のための電力を取得する電力受電部と、充電された電力を負荷に供給する電力供給部と、前記電力受電部あるいは電力供給部の充放電により電力情報を生成する情報制御部と、前記電力情報を前記管理サーバへ送信する通信部を備え、
    前記管理サーバが、予め設定された対価情報を用いて前記蓄電設備から送信されてきた電力情報に対する対価を決定する情報管理部を備えた
    ことを特徴とする蓄電設備管理システム。
  2. 発電設備と、蓄電設備と、前記蓄電設備の電力情報を管理する管理サーバとからなり、
    前記蓄電設備が、前記発電設備からの電力または電力系統からの電力によって充電する電力受電部と、充電された電力を負荷に供給する電力供給部と、前記電力受電部あるいは電力供給部の充放電により電力情報を生成する情報制御部と、前記電力情報を前記管理サーバへ送信する通信部を備え、
    前記管理サーバが、予め設定された対価情報を用いて前記蓄電設備から送信されてきた電力情報に対する対価を決定する情報管理部を備えた
    ことを特徴とする蓄電設備管理システム。
  3. 前記発電設備が、自然エネルギーを利用した発電設備、燃料電池,またはガスエンジン発電機を用いた発電設備であることを特徴とする請求項2に記載の蓄電設備管理システム。
  4. 前記電力受電部の受電電力情報に、電力の種類、受電時間のいずれかの情報を含むことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の蓄電設備管理システム。
  5. 前記電力供給部の供給電力情報に、前記蓄電設備から負荷へ電力が供給された時間、消費区分のいずれかの情報を含むことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の蓄電設備管理システム。
  6. 前記対価は、前記電力受電部の受電電力情報と、前記電力供給部の供給電力情報に環境負荷の差、系統に対する負荷率軽減の少なくともいずれかに対して設定することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の蓄電設備管理システム。
  7. 蓄電設備と、前記蓄電設備の電力情報を管理する管理サーバとからなり、
    前記蓄電設備が、充電のための電力を取得する電力受電部と、充電された電力を負荷に供給する電力供給部と、前記電力受電部あるいは電力供給部の充放電により電力情報を生成する情報制御部と、前記電力情報を前記管理サーバへ送信する通信部を備え、
    前記管理サーバが、前記蓄電設備から送られてきた契約者の電力情報を契約者ごとに格納した契約者情報記憶部と、予め価値取得希望者が設定した電力設定情報と対価とを関係づけた対価情報を記憶した価値取得希望者情報記憶部と、前記対価情報を用いて前記蓄電設備から送られてきた電力情報の対価を決定する情報管理部を備えたことを特徴とする蓄電設備管理システム。
  8. 前記管理サーバが、対価情報を含む開示情報を記憶した開示情報記憶部を備え、
    前記価値取得希望者情報記憶部に記憶される対価情報が複数個ある場合に、前記情報管理部が、前記蓄電設備から受信した電力情報に関係づけられた対価情報をすべて選択し、前記選択されたすべての対価情報を含む開示情報を閲覧可能な状態とし、蓄電設備の契約者が前記閲覧可能な開示情報のうち特定の対価情報を選択した旨の情報を受信した場合に、その選択された対価情報に含まれる対価をその契約者の対価に決定することを特徴とする請求項6に記載の蓄電設備管理システム。
  9. 電力を充電または放電する蓄電設備から充電または放電に関する電力情報を受信する通信部と、前記受信した電力情報を、前記蓄電設備を所有する契約者ごとに格納する契約者情報記憶部と、前記電力情報と対価を関係づけた対価情報を、その対価を支払う価値取得希望者ごとに予め記憶した価値取得希望者情報記憶部と、前記対価情報を用いて、受信した電力情報に対応する対価を決定する情報管理部とを備え、前記通信部が対価を決定されたことを、前記契約者およびその対価を設定していた価値取得希望者に通知することを特徴とする蓄電設備管理システムの管理サーバ。
  10. 蓄電設備を充電するための電力を取得する電力受電ステップと、
    蓄電設備に充電された電力を負荷に供給する電力供給ステップと、
    前記電力受電ステップあるいは電力供給ステップにおいて取得された充放電に関する電力情報を生成する電力情報生成ステップと、
    前記電力情報を管理サーバへ送信する通信ステップと、
    前記管理サーバが、予め設定された対価情報を用いて前記蓄電設備から送信されてきた電力情報に対する対価を決定する情報管理ステップと
    を備えたことを特徴とする蓄電設備管理方法。
  11. 蓄電設備を充電するための電力を取得する電力受電ステップと、
    蓄電設備に充電された電力を負荷に供給する電力供給ステップと、
    前記電力受電ステップあるいは電力供給ステップにおいて取得された充放電に関する電力情報を生成する電力情報生成ステップと、
    前記電力情報を管理サーバへ送信する通信ステップと、
    前記管理サーバが、予め設定された対価情報を用いて前記蓄電設備から送信されてきた電力情報に対する対価を決定する情報管理ステップと
    をコンピュータに実行させる蓄電設備管理プログラム。
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