JP2020177200A - 2面コーナーリフレクタアレイ及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】不所望な多重反射を抑制できる2面コーナーリフレクタアレイ、及び、それを比較的容易に製造できる製造方法を提供する。【解決手段】基体に形成されている複数の各貫通孔3の内壁面は、光反射膜で被覆されて反射面とされると共に、平面視で略直交する隣接する2つの内壁面からなる、2面コーナーリフレクタを構成する2つの反射面3a,3b以外の他の反射面3c,3dは、光吸収膜で被覆されている。この光吸収膜を、真空蒸着によって形成する。【選択図】図2

Description

本発明は、直交する2つの反射面から構成される2面コーナーリフレクタを多数備えた2面コーナーリフレクタアレイ(DCRA:Dihedral Corner Reflector Array)及びその製造方法に関する。
2面コーナーリフレクタアレイは、映像を当該2面コーナーリフレクタアレイに対して面対称な位置にある空間に結像させることができる光学結像素子であり、空中に映像を表示する空中映像表示技術に利用されている。2面コーナーリフレクタアレイは、2つの直交する反射面を基本構成とする2面コーナーリフレクタの多数の集合として構成される。
かかる2面コーナーリフレクタアレイには、ガラス又は透光性の樹脂材料からなる基板に、多数の微細な四角の貫通孔を設け、各貫通孔の互いに直交する隣合う2つの内壁面を、2つの鏡面、すなわち、2つの反射面としたものがある(例えば、特許文献1参照)。
特開2018−45098号公報
上記の特許文献1に記載の2面コーナーリフレクタアレイでは、その一方の側から入射した光を、前記2つの反射面に一回ずつ順に計2回反射させ、2面コーナーリフレクタアレイの他方の側の面対称な位置に結像させる。
このとき、入射した光が、前記2つの鏡面以外の鏡面で2回以上多重反射すると、多重反射による透過光が、前記面対称な位置に結像される空中像を阻害し、空中像の鮮明度が低下する、いわゆるゴーストが生じる。
本発明は、上記のような点に鑑みて為されたものであって、不所望な多重反射を抑制できる2面コーナーリフレクタアレイ、及び、それを比較的容易に製造できる製造方法を提供することを目的とする。
本発明では、上記目的を達成するために、次のように構成している。
すなわち、本発明の2面コーナーリフレクタアレイは、複数の貫通孔が形成された基体を備え、前記複数の各貫通孔は、隣接する2つの内壁面が平面視で略直交する角部を少なくとも1つ有するものであり、前記各貫通孔の内壁面は、光反射膜で被覆されて反射面とされると共に、前記隣接する2つの内壁面からなる2つの反射面以外の他の反射面には、光吸収膜が被覆されている。
本発明の2面コーナーリフレクタアレイによれば、各貫通孔の内壁面は、光反射膜で被覆されて反射面とされ、各貫通孔内の平面視で略直交する2つの反射面によって2面コーナーリフレクタを構成する一方、2つ反射面以外の他の反射面は、光吸収膜で被覆されているので、当該2面コーナーリフレクタアレイに入射した光が、2つの反射面以外で多重反射するのを防止することができ、面対称な位置に結像される空中像の鮮明度が低下する、いわゆるゴーストの発生を抑制することができる。
本発明の2面コーナーリフレクタアレイの好ましい実施態様では、前記基体が、単一の異方性エッチング材料で構成されている。
この実施態様によれば、隣接する2つの内壁面が平面視で略直交する角部を少なくとも1つ有する貫通孔を、異方性エッチングによって形成することが可能である。
これによって、例えば、金型を使用して、微小な凹部や凸部を有している2面コーナーリフレクタアレイを成型する場合のように、製作に高い精度が要求される高価な金型を必要とすることなく、また、金型から離型するのが容易でないといった問題もない。
本発明の2面コーナーリフレクタアレイの他の実施態様では、前記角部は、前記隣接する2つの内壁面の仮想延長面が平面視で略直交する。
この実施態様によれば、角部の頂点付近の隣接する2つの内壁面が、例えば異方性エッチングの際のエッチング材料の結晶異方性によって、歪んで完全には直交しないような場合であっても、隣接する2つの内壁面の仮想延長面が平面視で略直交するので、前記角部の頂点付近を除く隣接する内壁面は略直交することになり、光反射膜で被覆された隣接する2つの反射面として、2面コーナーリフレクタを構成することができる。
本発明の2面コーナーリフレクタアレイの更に他の実施態様では、前記異方性エッチング材料が水晶のZ板である。
この実施態様によれば、Z板の水晶の結晶異方性を利用した異方性エッチングによって、隣接する2つの内壁面が平面視で略直交する角部を少なくとも1つ有する多数の貫通孔を形成し、隣接する内壁面を光反射膜で被覆して2つの反射面とすることができる。
本発明の2面コーナーリフレクタアレイの一実施態様では、前記基体が、硬化した感光性樹脂によって構成されている。
この実施態様によれば、感光性樹脂を、所要のパターンのマスクを介して露光、現像して、当該2面コーナーリフレクタアレイを製造することができる。
これによって、例えば、金型を使用して2面コーナーリフレクタアレイを成型する場合のように、製作に高い精度が要求される高価な金型を必要とすることなく、金型からの離型の問題もない。
本発明の2面コーナーリフレクタアレイの他の実施態様では、前記基体は、前記複数の貫通孔を区画形成する枠体である。
この実施態様によれば、枠体によって区画形成される複数の各貫通孔の、平面視で略直交する隣接する2つの反射面によって、2面コーナーリフレクタがそれぞれ構成される。
本発明の2面コーナーリフレクタアレイの更に他の実施態様では、前記感光性樹脂が、ネガ型レジストである。
この実施態様によれば、ネガ型レジストは、ポジ型レジストに比べて、厚膜化が容易であり、当該2面コーナーリフレクタアレイの貫通孔のアスペクト比を高めることができる。
本発明の2面コーナーリフレクタアレイの好ましい実施態様では、前記光吸収膜が、カーボン又は五酸化チタンの膜である。
この実施態様によれば、2面コーナーリフレクタを構成する2つ反射面以外の他の反射面は、カーボン又は五酸化チタンの光吸収膜で被覆されているので、当該2面コーナーリフレクタアレイに入射した光が、2つの反射面以外で多重反射するのを効果的に防止することができる。
本発明に係る2面コーナーリフレクタアレイの製造方法は、複数の貫通孔が形成された基体を予め準備する工程を備え、前記基体の前記複数の各貫通孔は、隣接する2つの内壁面が平面視で略直交する角部を少なくとも1つ有するものであり、前記基体の前記複数の貫通孔の内壁面に光反射膜を形成して反射面にする反射面形成工程と、前記隣接する2つの内壁面からなる2つの反射面以外の他の反射面に、光吸収膜を形成する光吸収膜形成工程とを備え、前記光吸収膜形成工程では、真空蒸着によって前記光吸収膜を形成する。
本発明の2面コーナーリフレクタアレイの製造方法によれば、複数の貫通孔を有する基体の前記複数の貫通孔の内壁面に光反射膜を形成して反射面とし、隣接する2つの反射面以外の他の反射面に、真空蒸着によって、光吸収膜を選択的に形成して当該2面コーナーリフレクタアレイを製造することができる。
本発明に係る2面コーナーリフレクタアレイの製造方法の好ましい実施態様では、前記光吸収膜形成工程では、前記基体は、前記複数の各貫通孔の前記他の反射面が、蒸着源に臨む側となるように傾斜配置されて蒸着される。
この実施態様によると、各貫通孔の隣接する2つの反射面以外の他の反射面が、蒸着源に臨むように、傾斜して配置されるので、蒸着源からの蒸着材料が、2面コーナーリフレクタを構成する、各貫通孔の隣接する2つの反射面以外の他の反射面に選択的に蒸着されて、光吸収膜を被覆することができる。
本発明に係る2面コーナーリフレクタアレイの製造方法の他の実施態様では、前記真空蒸着が、抵抗加熱蒸着またはEB蒸着である。
この実施態様によると、指向性が良好な抵抗加熱蒸着またはEB蒸着によって、蒸着源に臨むように配置される2つの反射面以外の他の反射面に、光吸収膜を選択的に蒸着することができる。
本発明によれば、基体の各貫通孔の内壁面は、光反射膜で被覆されて反射面とされ、各貫通孔内の平面視で略直交する2つの反射面によって2面コーナーリフレクタを構成する一方、2つ反射面以外の他の反射面は、光吸収膜で被覆されているので、当該2面コーナーリフレクタアレイに入射した光が、2つの反射面以外で多重反射するのを防止することができ、面対称な位置に結像される空中像の鮮明度が低下する、いわゆるゴーストの発生を抑制することができ、空中像の視認性を向上させることができる。
図1は本発明の一実施形態に係る2面コーナーリフレクタアレイの平面図である。 図2は図1の一部を拡大して示す平面図である。 図3は図1の一部を拡大して示す斜視図である。 図4は図1の2面コーナーリフレクタアレイによる結像様式を模式的に示す図である。 図5は図1の2面コーナーリフレクタアレイの製造工程を示す概略断面図である。 図6は真空蒸着装置の概略構成図である。 図7は真空チャンバにおける構造体の配置を説明するための図である。 図8は本発明の他の実施形態の2面コーナーリフレクタアレイの図2に対応する平面図である。 図9は本発明の更に他の実施形態の2面コーナーリフレクタアレイの図2に対応する平面図である。 図10は図9の実施形態の真空チャンバにおける構造体の配置を説明するための図である。 図11は本発明の更に他の実施形態の図3に対応する斜視図である。 図12は本発明の他の実施形態に係る2面コーナーリフレクタアレイの平面図である。 図13は図12の一部を拡大して示す平面図である。 図14は図12の一部を拡大して示す斜視図である。 図15は図12の一つの貫通孔を代表的に示す拡大した平面図である。 図16はZカットの水晶板を示す切断方位図である。 図17は図12の2面コーナーリフレクタアレイの製造工程を示す概略断面図である。 図18はエッチング工程のマスクパターンを示す平面図である。 図19は図18のマスクパターンの1つのパターンを代表的に示す拡大した平面図である。 図20は貫通孔の角部における内壁面の歪を示す図15に対応する平面図である。 図21は本発明の他の実施形態に係る2面コーナーリフレクタアレイの平面図である。 図22は図21の一つの貫通孔を代表的に示す拡大した平面図である。 図23はエッチング工程のマスクパターンを示す平面図である。 図24は図23のマスクパターンの1つのパターンを代表的に示す拡大した平面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態の2面コーナーリフレクタアレイの平面図であり、図2は図1の一部を拡大して示す平面図であり、図3は、図1の一部を拡大して示す斜視図である。
この実施形態の2面コーナーリフレクタアレイ1は、平面視で矩形、この例では正方形の多数の貫通孔3を有する平板状の基体2を備えている。この2面コーナーリフレクタアレイ1の基体2は、各貫通孔3の内面を含む全面が、後述のように、光反射膜で被覆された反射面、すなわち、鏡面とされると共に、隣接する2つの反射面以外の他の反射面が、光吸収膜で被覆されている。
2面コーナーリフレクタアレイ1の基体2の上下の板面は、互いに平行に形成されており、各貫通孔3は、その内面が、基体2の前記板面に対して略垂直になるように貫通形成されている。
この実施形態の2面コーナーリフレクタアレイ1の基体2の高さ(厚さ)は、例えば、300μm〜600μmである。また、平面視正方形の貫通孔3の正方形の各一辺の長さは、例えば、200μm〜300μmであり、この例では、250μmである。
平面視正方形の貫通孔3の4つの内壁面は、隣接する2つの内壁面が平面視でそれぞれ略直交している。この例では、図2及び図3に示すように、貫通孔3の上部の角部を構成する、隣接する2つの反射面3a,3bによって2面コーナーリフレクタ4が構成されている。
この隣接する2つの反射面3a,3b以外の他の反射面は、後述のようにして、光吸収膜によって被覆された非反射面3c,3dとなっている。
ここで、略直交するとは、直角(90度)に交差する場合に限らず、90±2度、好ましくは、90±1度の角度範囲で交差する場合も含むものである。また、交差する角部の頂点付近の反射面3a,3bが、例えば、平面視で円弧状となって角部が丸味を帯びたような場合も含むものである。
このように各貫通孔3によって、2面コーナーリフレクタ4がそれぞれ構成され、各貫通孔3からなる微小な2面コーナーリフレクタ4を、格子状に多数並べた2面コーナーリフレクタアレイ1が構成される。
また、2面コーナーリフレクタアレイ1において、貫通孔3の単位面積当たりの形成数は、前記サイズの貫通孔3の場合、例えば、1mm当りでは約8個である。
2面コーナーリフレクタアレイ1の貫通孔3のサイズや形成数等は、2面コーナーリフレクタアレイ1の用途や要求される明度や解像度等に応じて適宜選択すればよい。
この実施形態の2面コーナーリフレクタアレイ1は、後述のようにして、硬化した感光性樹脂、具体的には、硬化したネガ型レジストによって構成されている。
ここで、図4を参照して、2面コーナーリフレクタアレイ1の光学結像作用について説明する。図4は、2面コーナーリフレクタアレイ1による結像様式を模式的に示す図であり、多数の各貫通孔3の略直交する反射面3a,3bをV字形状で簡略化して示している。
2面コーナーリフレクタアレイ1は、基体2の上下の板面に平行な素子面5に対して一方側(図4では下方側)の空間に配置した光源6の空中像7を実像として、素子面5に対する面対称位置に結像させるものである。
このような2面コーナーリフレクタアレイ1による結像作用は、各2面コーナーリフレクタ4において、光源6からの光が素子面5の一方側から他方側へ透過する際に、光源6から発した光が、貫通孔3の直交する2つの反射面3a,3bの一方の反射面3a(3b)で反射し、更に他方の反射面3b(3a)で反射することによって得られるものである。
このように2面コーナーリフレクタアレイ1では、素子面5の一方側の空間に配置された光源6から発した光が、2面コーナーリフレクタアレイ1を通過する際に、2面コーナーリフレクタ3の2つの反射面3a,3bで1回ずつ、合計2回反射する。これにより、素子面5に対する光源6の面対称位置に空中像7が結像し、それを素子面5に対して空中像7と同じ側の空間から観察することができる。
次に、この実施形態の2面コーナーリフレクタアレイ1の製造方法における反射面形成までの工程を、図5の概略断面図に基づいて説明する。なお、この図5では、分かり易いように光反射膜11等の厚みを誇張して描いている。
先ず、図5(a)に示される洗浄したガラス、水晶や金属等からなる基板8、この例ではガラスからなる基板8の全面に、例えば、スパッタリングや蒸着などの手法を用いて金属層9を、図5(b)に示すように形成する。
この金属層9は、次に形成されるネガ型レジスト層10に対して親和性の低い金属、例えば、金(Au)層とするのが好ましい。
次に、感光性樹脂層を形成する工程では、図5(c)に示されるようにスピンコートなどによって、感光性樹脂層としてのネガ型レジスト層10を塗布形成する。このネガ型レジストとしては、加工終了後も除去されることなく残る、いわゆる、永久レジストとして、公知のネガ型レジストを使用することができる。
このネガ型レジスト層10を、図5(d)に示すように、多数の貫通孔3に対応するパターンの図示しないマスクを介して露光し、現像する。
この露光工程では、マスクを介してネガ型レジスト層10を、所定のパターンである、上記図1に示される格子状の所定のパターンに露光する、すなわち、ネガ型レジスト層10に所定のパターンを転写する。
この所定のパターンは、図1に示されるように、平面視で略直角な角部を有する正方形のパターンを単位パターンとし、この単位パターンを、縦横に繰り返し備えた格子状のパターンである。
この実施形態では、この所定のパターンの正方形の領域外の基体2に対応する領域を露光し、この基体2に対応する領域のネガ型レジスト層10を硬化させる。
現像工程は、例えば、現像液中に浸漬するディップ現像によって行われる。この現像によって、正方形の領域内のネガ型レジスト層10が除去され、正方形の多数の貫通孔3が形成された基体2に対応する構造体2aが形成される。
露光に際しては、基体2の上下の板面に対して、貫通孔3が垂直に形成されるように、焦点距離等の露光条件が設定される。
次に、図5(e)に示すように、現像後の構造体2aを基板8から分離する分離工程を行う。基板8には、上記のように、ネガ型レジストに対して親和性の低い金からなる金属層9が形成されているので、構造体2aを、基板8から容易に分離することができる。
なお、基板8自体が、ネガ型レジストに対して親和性の低い金属である場合には、現像後の構造体2aを基板8から容易に分離することができるので、金属層9の形成を省略してもよい。
次に、図示しない加熱工程において、構造体2aを、例えば、熱板上で200℃程度に加熱して、ネガ型レジストに残存する溶剤等を除去する。
その後、図5(f)に示すように、構造体2aの全面を、光反射膜11で被覆して反射面を形成する。
具体的には、多数の貫通孔3が形成された構造体2aに、貫通孔3の内面を含む露出面の全面に、例えば、スパッタリングや蒸着などの手法を用いて金属膜からなる光反射膜11を形成して反射面、すなわち、鏡面とする。
この光反射膜11を構成する金属膜として、例えば、銀、ニッケル、アルミニウムなどの金属を用いることができ、この実施形態では、銀合金(例えばAg−Pd-Cu合金)を用いている。
上記のようにして全面に反射膜11が形成された構造体2aに対して、各貫通孔3内の上記の隣接する2つの反射面3a,3b以外の他の反射面に、真空蒸着法によって、光吸収膜を被覆して非反射面3c,3dとする。
この実施形態では、電子銃(EB)蒸着法によって、光吸収膜を貫通孔3の他の反射面に被覆するようにしている。なお、真空蒸着を行う際の加熱蒸着源は、電子銃(EB)に限らず、抵抗加熱や誘導加熱等であってもよい。
図6は、真空蒸着装置の概略構成を示す模式図である。
この真空蒸着装置15は、真空チャンバ16と、EB(電子ビーム)を出射する図示しない電子銃と、ルツボ17と、ルツボ17に保持された蒸着源18とを備えている。真空蒸着装置15では、蒸着源18で生成された蒸着材料の蒸気を、真空チャンバ16に設置された上記の構造体2aの貫通孔3内の他の反射面に蒸着させて光吸収膜を形成する。
光吸収膜としては、例えば、カーボン又は五酸化チタンの膜であるのが好ましいが、他の光吸収材料であってもよい。
真空チャンバ16内では、構造体2aの貫通孔3の隣接する2つの反射面3a,3bが、下方側に位置すると共に、2つの反射面3a,3bに対向する2つの他の反射面が、上方側に位置して蒸着源18に臨むように、構造体2aを傾斜させた状態で配置する。
図7は、蒸着の前後の構造体2aを、側方及び正面方向から見た模式的な図であり、同図(a)は蒸着前を、同図(b)は蒸着後をそれぞれ示している。また、同図(b)では、図6に示される蒸着源18からの蒸着材料の蒸気の方向を矢符で示し、貫通孔3内の蒸着された光吸収膜19の領域に斜線を施して示している。
構造体2aは、貫通孔3の隣接する2つの反射面3a,3bが、下方側に位置すると共に、2つの反射面3a,3bに対向する2つの他の反射面が、上方側に位置して蒸着源18に臨むように、傾斜した状態で配置される。
これによって、蒸着源18からの蒸着材料の蒸気は、構造体2aの一方の面の貫通孔3の開口から矢符で示されるように貫通孔3内に進入し、下方側に位置する隣接する2つの反射面3a,3bには、蒸着材料が殆ど付着することなく、上方側に位置する前記反射面3a,3bに対向する他の反射面に付着し、図7(b)に示すように、光吸収膜19が被覆された非反射面3c,3dとなる。
これによって、図1に示される2面コーナーリフレクタアレイ1が得られる。
上記のように本実施形態の2面コーナーリフレクタアレイ1は、各貫通孔3の内壁面は、光反射膜11で被覆されて反射面とされ、平面視で略直交する2つの反射面3a,3bによって2面コーナーリフレクタ4を構成する一方、2つ反射面3a,3b以外の他の反射面は、光吸収膜19で被覆されて非反射面3c,3dとされているので、2面コーナーリフレクタアレイ1に入射した光が、2つの反射面3a,3b以外で多重反射するのを防止することができる。
これによって、面対称な位置に結像される空中像が認識されにくくなったり、複数の像が重複して観察されるといった空中像の鮮明度が低下する、いわゆるゴーストの発生を抑制することができ、空中像の視認性が向上する。
本実施形態の2面コーナーリフレクタアレイ1は、ネガ型レジスト層10を形成し、マスクを介して所定のパターンに露光し、現像して得られる構造体2aに光反射膜11を被覆し、更に光吸収膜19を被覆したものであり、いわゆる、感光性永久レジストからなる構造体である。
このように本実施形態の2面コーナーリフレクタアレイ1は、感光性永久レジストから構成されるので、金型を使用して2面コーナーリフレクタアレイを成型する場合のように、製作に高い精度が要求される高価な金型を必要とすることなく、金型からの離型の問題もない。
また、露光の際のマスクの所定のパターン等を選択することによって、形状の異なる2面コーナーリフレクタアレイを容易に製造することが可能となり、形状の選択の自由度が高まる。
なお、空中映像を表示する表示画面に応じて、2面コーナーリフレクタアレイ1を大型化する場合には、例えば、透明なガラス基板等に、2面コーナーリフレクタアレイ1を、縦横に多数並べて接合すればよい。
上記実施形態では、図2に示すように、各貫通孔2は、平面視正方形であって、各角部は、直角であったが、必ずしも直角でなくてもよい。例えば、図8の平面図に示すように、2面コーナーリフレクタアレイ1の各貫通孔3の各角部が直角でなく、丸味を帯びていてもよい。この場合にも、1つの角部を構成する、隣接する2つの反射面3a,3bによって、2面コーナーリフレクタ4が構成される。隣接する2つの反射面3a,3b以外の他の反射面は、光吸収膜が被覆されて非反射面3c,3dとされる。
また、各貫通孔は、図9の平面図に示すように、少なくとも1つの角部が、略直交するすものであればよく、この1つの角部を構成する、隣接する2つの反射面3a,3bによって、2面コーナーリフレクタ4を構成することができる。
このように1つの角部を構成する隣接する2つの反射面3a,3b以外の湾曲した他の反射面に対して、上記図7に対応する図10に示すように、真空チャンバ16内で、貫通孔3の隣接する2つの反射面3a,3bが、下方側に位置すると共に、2つの反射面3a,3bに対向する2つの他の反射面が、上方側に位置して蒸着源18に臨むように、傾斜させた状態で配置し、光吸収膜19を被覆して非反射面3c,3dとする。
また、2面コーナーリフレクタアレイは、上記のように平板状の基体2に、2面コーナーリフレクタを構成する多数の貫通孔を形成した板状体に限らず、例えば、図11の斜視図に示されるように、各貫通孔3の周囲を囲むように形成された枠状の基体2であってもよい。この枠状の基体2を、上記実施形態と同様に、硬化した感光性樹脂によって構成する。
図12は、本発明の他の実施形態の2面コーナーリフレクタアレイの平面図であり、図13は図12の一部を拡大して示す平面図であり、図14は、図12の一部を拡大して示す斜視図である。
上記実施形態では、2面コーナーリフレクタアレイの基体は、硬化した感光性樹脂によって構成されているが、この実施形態の基体102は、異方性エッチング材料で構成されている。
すなわち、この実施形態の2面コーナーリフレクタアレイ101は、平面視矩形、この例では平面視正方形の、異方性エッチング材料からなる平板状の単一の基体102を備えている。
この基体102は、正方形の各一辺の長さが、例えば、約50mmであり、厚みが、例えば、0.08mm〜0.3mmである。平板状の基体102には、その上下の板面に対して垂直に貫通する多数の貫通孔103が形成されている。この基体102は、後述のように、各貫通孔103の内壁面を含む全面が、光反射膜で被覆された反射面とされていると共に、隣接する2つの反射面以外の他の反射面が光吸収膜によって被覆された非反射面となっている。
図15は、図12ないし図14の一つの貫通孔103を代表的に拡大して示す平面図である。
この貫通孔103は、隣接する内壁面が光反射膜で被覆された反射面103a,103bを有し、両反射面103a,103bが平面視で略直交する角部112を1つ有する六角形状となっている。すなわち、角部112を構成する両反射面103a,103bのなす角θは、略90度である。
ここで、略直交するとは、直角(90度)に交差する場合に限らず、90±2度、好ましくは、90±1度の角度範囲で交差する場合も含むものである。また、交差する角部112の頂点112a付近の反射面103a,103bが、例えば、曲面状に歪んでいるような場合も含むものである。
貫通孔103のサイズは、各反射面103a,103bにそれぞれ隣接して、互いに対向する非反射面103e,103f間の距離L1が、例えば、0.33mmであり、前記角部112の頂点112aと、この角部112に対向する角部113の頂点との距離L2が、例えば、0.33mmである。
また、基体102に形成されている貫通孔103の単位面積あたりの形成数は、前記サイズの貫通孔103の場合、例えば、1mmあたりでは約8個である。
基体102の貫通孔103のサイズや数等は、2面コーナーリフレクタアレイ101の用途や要求される明度や解像度等に応じて適宜選択すればよい。
基体102は、特定の結晶面がエッチングされ易い、異方性エッチング材料である水晶ウェハで構成されている。貫通孔1013の内壁面は、後述の異方性エッチングによって、平板状の基体102の上下の板面に対して略垂直に形成されている。ここで、略垂直とは、垂直である90度だけでなく、90±3度、好ましくは、90±2度、更に好ましくは、90±1度を含むものである。
貫通孔103の平面視で略直角の角部112の成す角度を二等分する仮想二等分線VL1は、水晶ウェハのX軸に沿って延びている。更に、この仮想二等分線VL1の角部112の頂点112aに向かう方向が、−X軸方向となっている。
異方性エッチングによって、多数の貫通孔103が形成された水晶ウェハは、その全面が、貫通孔103の内壁面を含めて光反射膜で被覆された反射面、すなわち、鏡面とされると共に、上記実施形態と同様に、貫通孔103内の隣接する2つの反射面103a,103b以外の他の反射面には、光吸収膜が被覆され、非反射面103c,103d,103e,103fとされて基体102が構成されている。
この基体102の各貫通孔103において、隣接する反射面103a,103bは、平面視で略直交しており、この2つの反射面103a,103bによって、2面コーナーリフレクタ104が構成され、各貫通孔103からなる微小な2面コーナーリフレクタ104を、縦横に多数並べた2面コーナーリフレクタアレイ101が構成される。
この2面コーナーリフレクタアレイ101の光学結像作用は、上記実施形態と同様であるので、その説明は省略する。
次に、この実施形態の2面コーナーリフレクタアレイ101の製造方法について説明する。
この実施形態の製造方法では、先ず、異方性エッチング材料である水晶ウェハに、フォトリソグラフィを用いた異方性エッチングを行う。
この実施形態では、水晶ウェハとして、水晶のZ板を用いている。Z板110は、図16の切断方位図に示すように、Z軸に対して90°の角度で切り出されたZカットの水晶基板であり、主面(X−Y平面)がZ軸に直交する。
図17は、このZ板110に対して、フォトリソグラフィを用いた異方性エッチングを行い、更に、光反射膜で被覆して構造体102aを作製するまでの工程を示す概略断面図である。
この図17においては、矩形板状のZ板110のX軸方向が左方向、Z軸方向が上方向となる。
このZ板110の両主面は、研磨加工によって、平坦平滑面(鏡面加工面)となっている。
先ず、図17(a)に示される洗浄したZ板110に、例えば、スパッタリングや蒸着などの手法を用いて耐フッ酸膜である金属膜105を、図17(b)に示すように形成する。この金属膜105は、例えばクロム(Cr)の下地層に金(Au)を積層したものである。
次に、図17(c)に示されるようにスピンコートなどによって、フォトレジスト106を塗布する。
このフォトレジスト106を、図17(d)に示すように、多数の貫通孔103に対応するパターンとなるように露光及び現像する。
次に、図17(e)に示すように、フォトレジスト106をマスクにして金属膜105のウェットエッチングを行い、フォトレジスト106に覆われていない金属膜105の部分を除去する。これによって、Z板110の表裏面を露出させて貫通孔形成用のマスクパターン107を形成する。
図18は、このマスクパターン107を示す平面図である。この実施形態のマスクパターン107は、平面視で正方形の多数のパターン108を備えている。各パターン108が、上記各貫通孔103を形成するための開口したパターンである。
図19は、図18の一つのパターン108を代表的に拡大して示す平面図である。このパターン108は、平面視で直角な4つの角部109〜109を有する正方形である。
このパターン108は、正方形のパターンの一辺を、Z板110のY軸に対してθ=45度時計回りに回転させたパターンとなっている。
これによって、パターン14の4つの角部109〜109の内の1つの角部109の成す角度を二等分する仮想二等分線VL2は、Z板110のX軸に沿って延びる。更に、この仮想二等分線VL2の角部109の頂点109aに向かう方向が、Z板110の−X軸方向となっている。
このようにZ板110の−X軸を基準にして、平面視正方形のパターン108の1つの角部109を位置させたマスクパターン107をマスクとして異方性エッチングを行うことで、Z板110の結晶異方性を利用して、上記図15に示すように、隣接する内壁面が平面視で略直交する角部112を少なくとも1つ有する貫通孔103を形成することができる。
このようにして、図17(f)に示すように、Z板110の表裏の板面に対して垂直な内壁面を有する多数の貫通孔103を形成する。
次に、図17(g)に示すように、フォトレジスト106及び金属膜105を除去し、多数の貫通孔103が形成されたZ板110を得る。
その後、このZ板110の全面を、光反射膜111で被覆して反射面を形成する反射面形成工程を行う。
具体的には、図17(g)に示される多数の貫通孔103が形成されたZ板110に、貫通孔103の内壁面を含む露出面の全面に、図17(h)に示されるように、例えば、スパッタリングや蒸着などの手法を用いて金属膜からなる光反射膜111を形成して反射面、すなわち、鏡面とする反射膜形成工程を行い、全面が反射面とされた構造体102aを得る。
この光反射性膜16を構成する金属膜として、例えば、銀、ニッケル、アルミニウムなどの金属を用いることができ、この実施形態では、銀合金(例えばAg−Pd-Cu合金)を用いている。
次に、上記実施形態と同様に、構造体102aの各貫通孔103の隣接する2つの反射面103a,103b以外の他の反射面を、真空蒸着法によって、光吸収膜を形成して非反射面103c,103d,103e,103fとする。
このとき、上記の真空チャンバ16内で、構造体102aの貫通孔103の隣接する2つの反射面103a,103bが、下方側に位置すると共に、2つの反射面103a,103bに対向する他の反射面が、上方側に位置して蒸着源18に臨むように、構造体102a傾斜させた状態で配置する。
この真空蒸着を行って、図12に示される基体102となり、2面コーナーリフレクタアレイ101が得られる。
以上のように本実施形態によれば、単一の基体102の多数の貫通孔103は、隣接する2つの反射面103a,103bが平面視で略直交する角部112を少なくとも1つ有するので、各貫通孔103の反射面103a,103bによって2面コーナーリフレクタ104がそれぞれ構成され、多数の貫通孔103によって、多数の2面コーナーリフレクタ104を有する2面コーナーリフレクタアレイ1011が構成されると共に、前記2つの反射面103a,103b以外の他の反射面は、光吸収膜19で被覆されて非反射面103c,103d,103e,103fとされているので、2面コーナーリフレクタアレイ1に入射した光が、2つの反射面103a,103b以外で多重反射するのを防止することができ、面対称な位置に結像される空中像がずれて見える、いわゆるゴーストの発生を抑制することができ、空中像の視認性が向上する。
また、基体102は、単一の異方性エッチング材料であるZ板110で構成されているので、隣接する内壁面が平面視で略直交する角部112を有する貫通孔103を、異方性エッチングによって容易に形成することが可能である。
したがって、金型を使用して2面コーナーリフレクタアレイを成型する場合のように、製作に高い精度が要求される高価な金型を必要とすることなく、金型からの離型の問題もない。
上記のようにZ板110のウェットエッチングによって、上記図15に示すように、平面視で略直交する反射面103a,103bからなる2面コーナーリフレクタ104を構成する多数の貫通孔103を形成するが、ウェットエッチングの条件等によっては、Z板110の結晶異方性に起因して、両反射面103a,103bが交差する角部112の頂点112a付近では、各反射面103a,103bが、例えば、図20に示すように、曲面状に歪む場合がある。かかる場合には、曲面状の部分は、2面コーナーリフレクタ104を構成することができない。
この2面コーナーリフレクタ104を構成できない角部112の頂点112a付近の歪みを抑制するために、次の実施形態のようにしてもよい。
図21及び図22は、本発明の他の実施形態の2面コーナーリフレクタアレイ101の上記図12及び図15に対応する平面図である。
この実施形態の2面コーナーリフレクタアレイ101では、各貫通孔103において、平面視で略直交する2つの各反射面103a,103bによって2面コーナーリフレクタ104が構成され、各貫通孔103からなる微小な2面コーナーリフレクタ104を、縦横に多数並べた2面コーナーリフレクタアレイ101が構成される。
この実施形態では、平面視で、隣接する反射面103a,103bの仮想延長面VS1,VS2が、略直交しており、その仮想角部112の先端は、Z板110の−X軸方向へ突出した突出部117となっている。
図15に示される上記実施形態と同様に、貫通孔103の平面視で略直角の仮想角部112の成す角度を二等分する仮想二等分線VL3は、Z板110のX軸に沿って延び、更に、この仮想二等分線VL3の仮想角部112の仮想頂点112aに向かう方向が、Z板110の−X軸方向となっている。
このように隣接する反射面103a,103bの仮想延長面VS1,VS2が、略直交する仮想角部112を、Z板110の−X軸方向へ突出させることによって、図20に示される反射面103a,103bの角部112付近の曲面状に歪んだ部分が無くなり、その分、平面状の反射面103a,103bの占める部分、すなわち、2面コーナーリフレクタ104を構成する部分を増やすことができる。
図23は、かかる貫通孔103を有するZ板110を、異方性エッチングによって形成するためのマスクパターン107を示す図18に対応する平面図であり、図24は、図23の一つのパターン108を代表的に拡大して示す図19に対応する平面図である。
このパターン108は、平面視で略直角な仮想角部118を1つ有する多角形状であって、パターン108の仮想角部118を構成する各辺119,119にそれぞれ対向する各対向辺119,119は、円弧状の曲線となっている。
このパターン108では、仮想角部118の先端が、Z板110の−X軸方向へ突出した突出部120となっている。このようにマスクパターン107のパターン108の直角な仮想角部118を、Z板110の−X軸側へ突出させることによって、図22に示すように、貫通孔103における仮想角部112付近の曲面状に歪んだ部分を無くすことができる。
なお、図19に示される上記実施形態と同様に、このパターン108は、図24に示すように、略直角をなす仮想角部118を構成する一辺119が、Z板110のY軸に対してθ=45度時計回りに回転したパターンとなっている。
また、平面視で略直角の仮想角部118の成す角度を二等分する仮想二等分線VL4は、Z板110のX軸に沿って延び、この仮想二等分線VL4の仮想角部118の仮想頂点118aに向かう方向が、Z板110の−X軸方向となっている。
このようにZ板110の−X軸を基準にして、多角形状のパターン108の直角な仮想角部118を位置させたマスクパターン107をマスクとして異方性エッチングを行うことで、Z板110の結晶異方性を利用して、図22に示すように、隣接する内壁面が平面視で略直交する仮想角部112を少なくとも1つ有する貫通孔103を形成することができる。
その他の構成は、図12に示される上記実施形態と同様である。
マスクパターンは、上記各実施形態に限らず、種々のパターンを用いることができ、平面視で略直角の角部を少なくとも1つ有するパターンを多数有するものであればよい。
上記各実施形態では、異方性エッチング材料として水晶を使用したが、シリコン単結晶などの他の異方性エッチング材料を使用してもよい。
1,1,1,1,101,1012面コーナーリフレクタアレイ
2,2,102,102 基体
3,3,3,3,103,103 貫通孔
16 光反射膜
19 光吸収膜

Claims (11)

  1. 複数の貫通孔が形成された基体を備え、
    前記複数の各貫通孔は、隣接する2つの内壁面が平面視で略直交する角部を少なくとも1つ有するものであり、
    前記各貫通孔の内壁面は、光反射膜で被覆されて反射面とされると共に、前記隣接する2つの内壁面からなる2つの反射面以外の他の反射面には、光吸収膜が被覆されている、
    ことを特徴とする2面コーナーリフレクタアレイ。
  2. 前記基体が、単一の異方性エッチング材料で構成されている、
    請求項1に記載の2面コーナーリフレクタアレイ。
  3. 前記角部は、前記隣接する2つの内壁面の仮想延長面が平面視で略直交する、
    請求項2に記載の2面コーナーリフレクタアレイ。
  4. 前記異方性エッチング材料が水晶のZ板である、
    請求項2または3に記載の2面コーナーリフレクタアレイ。
  5. 前記基体が、硬化した感光性樹脂によって構成されている、
    請求項1に記載の2面コーナーリフレクタアレイ。
  6. 前記基体は、前記複数の貫通孔を区画形成する枠体である、
    請求項5に記載の2面コーナーリフレクタアレイ。
  7. 前記感光性樹脂が、ネガ型レジストである、
    請求項5または6に記載の2面コーナーリフレクタアレイ。
  8. 前記光吸収膜が、カーボン又は五酸化チタンの膜である、
    請求項1ないし7のいずれか一項に記載の2面コーナーリフレクタアレイ。
  9. 複数の貫通孔が形成された基体を予め準備する工程を備え、
    前記基体の前記複数の各貫通孔は、隣接する2つの内壁面が平面視で略直交する角部を少なくとも1つ有するものであり、
    前記基体の前記複数の貫通孔の内壁面に光反射膜を形成して反射面にする反射面形成工程と、
    前記隣接する2つの内壁面からなる2つの反射面以外の他の反射面に、光吸収膜を形成する光吸収膜形成工程とを備え、
    前記光吸収膜形成工程では、真空蒸着によって前記光吸収膜を形成する、
    ことを特徴とする2面コーナーリフレクタアレイの製造方法。
  10. 前記光吸収膜形成工程では、前記基体は、前記複数の各貫通孔の前記他の反射面が、蒸着源に臨む側となるように傾斜配置されて蒸着される、
    請求項9に記載の2面コーナーリフレクタアレイの製造方法。
  11. 前記真空蒸着が、抵抗加熱蒸着またはEB蒸着である、
    請求項9または10に記載の2面コーナーリフレクタアレイの製造方法。
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