JP2020177011A - 超音波を用いた構造解析装置及び構造解析方法及びコンピュータプログラム。 - Google Patents

超音波を用いた構造解析装置及び構造解析方法及びコンピュータプログラム。 Download PDF

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Abstract

【課題】電子部品等の各層の絶対膜厚、反り量や歪み量を測定する等の構造解析を良好に行うことができる構造解析装置、構造解析方法、及び、その構造を解析及び表示するコンピュータプログラムを提供する。【解決手段】トランスデューサ21から、送信波23を電子部品3に送信し、電子部品3の各材料層で反射する受信波24を受信する。受信波24の測長用のスキャン(1)DB163、音速計算用のスキャン(2)DB165に格納される。格納されたDBのデータと材料又は組成DB164のデータから、伝播時間DB166及び音速DBを作成し、電子部品3の各材料層の三次元座標データDB168を作成する。【選択図】図1

Description

本発明は、主として超音波等を用いて、電子部品、半導体素子、薄膜デバイス、厚膜デバイス、電子機器等の測定試料の内部の構造を非破壊で解析する構造解析装置、構造解析方法、及び、その構造を解析及び表示するコンピュータプログラムに関するものである。
電子部品あるいは半導体素子等に求められる品質要求は非常に高い。小型化や多機能化が進み、製品の構造はより複雑になっている。故障に至るプロセスや要因も複雑化している。技術開発に応じて、構造の解析手法にも改善が求められている。
市場では、低コストで電子部品を作製し、「非破壊」の検査により、目視できない電子部品内部の状態、劣化の有無、劣化の基点や進行度合い等のデータを可能な限り多く取得することが求められている。
代表的な非破壊解析装置としては、超音波顕微鏡(例えば特許文献1)、X線CT、ロックイン赤外線発熱解析装置等が挙げられる。
特開平9−72889号公報
特許文献1の従来の超音波顕微鏡及び測定方法では、解析対象物の相対的な膜厚分布しか取得できなかった。そのため、複数の材料又は複数の組成が異なる層を有する電子部品の外形及び内部の各層の厚みや空間(ボイド)や反り量や歪み量等を測定することができないという問題があった。
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、超音波を用いて、各層の絶対膜厚、反り量や歪み量等の測定、及び、剥離やクラックやボイド等の有無といった構造物の外形及び内部の構造を良好に解析することができる構造解析装置、構造解析方法、及び、部品等の構造を解析・分析及び表示するコンピュータプログラムを提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る構造解析装置は、少なくとも第1の材料又は第1の組成からなる第1の層と、第2の材料又は第2の組成からなる第2の層とが接する界面を有する構造物を解析する装置に関するものである。
超音波を発生する超音波発生部と、界面で反射した超音波の反射波形を取得する取得部と、反射波形に基づいて、界面へ伝播した伝播時間を算出する算出部と、伝播時間と超音波が界面へ伝播する音速に基づいて構造物の構造を解析する解析部とを具備することを特徴とする。
本発明の一態様に係る構造解析方法は、第1の材料又は第1の組成からなる第1の層と、第2の材料又は第2の組成からなる第2の層とが接する界面を有する構造物の構造解析方法に関するものである。
界面で反射した超音波の反射波形を取得し、反射波形に基づいて、界面へ伝播した伝播時間を算出し、伝播時間と界面に伝播するときの音速に基づいて構造物の構造を解析することを特徴とする。
本発明の一態様に係るコンピュータプログラムは、第1の材料又は第1の組成からなる第1の層と、第2の材料又は第2の組成からなる第2の層とが接する界面を有する構造物の構造解析するものである。
界面にて反射した超音波の反射波形を取得し、反射波形に基づいて、界面へ伝播した伝播時間を算出し、伝播時間と界面に伝播するときの音速に基づいて構造物の構造を解析する処理を実行することを特徴とする。
本発明によれば、各界面にて反射した超音波の反射波形39を取得し、反射波形39に基づいて各界面へ伝播する伝播時間を算出する。
また、伝播時間及び各界面へ伝播するときのそれぞれの音速等の情報、材料又は組成の情報に基づいて、各層の絶対膜厚、反り量や歪み量等の測定できる。
また、剥離やクラックやボイド等の有無といった構造物の外形及び内部の構造を良好に解析することができる。
本実施の形態の構造解析装置の説明図である。 本実施の形態の構造解析方法の説明図である。 本実施の形態の各層を伝播する時間を測定する方法の説明図である。 本実施の形態の構造解析方法のフローチャート図である。 本実施の形態の構造解析方法のフローチャート図である。 本実施の形態のZ1とZ2との関係と反射波形との関係を示す説明図である。 本実施の形態の構造解析方法の説明図である。 本実施の形態の構造解析装置の説明図である。 本実施の形態の構造解析方法のフローチャート図である。 本実施の形態の構造解析方法による結果の説明図である。 本実施の形態の構造解析方法による結果の説明図である。 本実施の形態の構造解析方法による結果の説明図である。 本実施の形態の構造解析方法による結果の説明図である。 本実施の形態の構造解析方法による結果の説明図である。 本実施の形態の構造解析方法による結果の説明図である。 本実施の形態の構造解析方法による結果の説明図である。 本実施の形態の構造解析方法の説明図である。 本実施の形態の構造解析装置の説明図である。 本実施の形態の構造解析装置の説明図である。 本実施の形態の構造解析方法の説明図である。 本実施の形態の構造解析方法の説明図である。 本実施の形態の構造解析方法の説明図である。 本実施の形態の構造解析方法の説明図である。 本実施の形態の構造解析方法の説明図である。 本実施の形態の構造解析方法の説明図である。 本実施の構造解析装置、構造解析方法を使用するビジネスモデルの説明図である。 本実施の構造解析装置、構造解析方法を使用するビジネスモデルの説明図である。 本実施の構造解析装置、構造解析方法を使用するビジネスモデルの説明図である。 本実施の構造解析装置、構造解析方法を使用するビジネスモデルの説明図である。
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて詳述する。なお、説明を容易にするため、構造解析対象として、主として電子部品3を例示して説明をする。
図1は構造解析装置1、超音波顕微鏡2、及び電子部品3の構成を示すブロック図である。
構造解析装置1は、装置全体を制御する制御部11、主記憶部12、通信部13、操作部14、表示パネル15、補助記憶部16を備える。構造解析装置1は、例えばデスクトップ型コンピュータ、ノート型パーソナルコンピュータ、タブレット等で構成することができる。
制御部11は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)等で構成することができる。制御部11はGPU(Graphics Processing Unit)を含んで構成してもよい。
主記憶部12は、SRAM(Static Random Access Memory)、DRAM(Dynamic Random Access Memory)、フラッシュメモリ等の一時記憶領域であり、制御部11が演算処理を実行するために必要なデータを一時的に記憶する。
通信部13は、ネットワーク170を介して、構造解析装置1との間で通信を行う機能を有し、所要の情報の送受信を行うことができる。
操作部14は、例えばハードウェアキーボード、マウス、タッチパネル等で構成される。
表示パネル15は、液晶パネル又は有機EL(Electro Luminescence)表示パネル等で構成することができる。制御部11は、表示パネル15に所要の情報を表示するための制御を行う。
補助記憶部16は、大容量メモリ、ハードディスク等であり、制御部11が処理を実行するために必要なプログラム、並びに波形解析プログラム171、三次元座標データ生成プログラム161、音速算出プログラム162を記憶している。
補助記憶部16に記憶される、波形解析プログラム171、三次元座標データ生成プログラム161、音速算出プログラム162は、各プログラムを読み取り可能に記録した記録媒体169により提供されてもよい。記録媒体169は、例えば、USB(Universal Serial Bus)メモリ、SD(Secure Digital)カード、マイクロSDカード、コンパクトフラッシュ(登録商標)等の可搬型のメモリである。
記録媒体169に記録される各プログラムは通信部13を介した通信により提供される。また、図に示していない読取装置を用いて記録媒体169から読み取られ、補助記憶部16にインストールされてもよい。
補助記憶部16は、スキャンデータ(1)データベース(DB)163、材料又は組成データベース(DB)164、スキャンデータ(2)データベース(DB)165、伝播時間データベース(DB)166、音速データベース(DB)167、及び三次元座標データデータベース(DB)168を記憶している。スキャンデータは縦軸に振幅、横軸に伝播時間を取った超音波波形データである。
トランスデューサ21は、電子部品3は配置された平面に対して、2次元方向(X方向、Y方向)に移動する機能、任意に設定した距離を移動して電子部品3上に位置決めをする機能、層材料、界面等に超音波を照射するため、電子部品が配置された平面に対して垂直方向(Z方向)に移動あるいは位置決めする機能、界面等に超音波を送信する機能、界面等で反射した超音波を受信する機能、受信した超音波を電気信号に変換あるいは表示する機能を有する。
スキャンデータ(1)DB163は、超音波顕微鏡2のトランスデューサ21が電子部品3のXY平面を走査し、各点において取得したスキャンデータ(1)を記憶している。トランスデューサ21は、XY平面(2次元方向)を移動して超音波を電子部品3に照射し、また、XY平面に垂直な方向(Z方向)に位置調整機能を有し、反射された超音波を電気信号に変換する。
スキャンデータ(1)は、電子部品3のXY平面において、所定測定間隔(距離)ごとに取得される。なお、所定測定間隔は電子部品3の形状あるいは界面状態に応じて、変更される。例えば、界面状態の変化が大きい位置では所定測定間隔は短距離に設定あるいは変更される。
材料又は組成DB164は、電子部品3の各層を構成する材料の外形寸法(厚み)及び密度等を記憶している。
スキャンデータ(2)DB165は、各層の音速を算出するために、超音波顕微鏡2のトランスデューサ21が電子部品3を構成する各材料サンプルのXY平面を走査し、各点において取得したスキャンデータ(2)を記憶している。
伝播時間DB166は、後述する方法により算出した界面までの伝播時間を記憶している。
音速DB167は、スキャンデータ(2)DB165に記憶されたスキャンデータ(2)から算出した伝播時間、及び材料又は組成DB164に記憶された各層の材料の外形寸法(厚み)に基づいて算出した音速が記憶されている。
三次元座標データDB168には、三次元座標データ生成プログラム161により生成した電子部品3の三次元座標データが記憶されている。
電子部品3は、例えば、図1に図示するように第1層31、第2層32、第3層33、第4層34、及び第5層35の多層構造になっている電子部品である。電子部品3の一例としてパワーモジュールが挙げられる。パワーモジュールは複数のパワー半導体を組み合わせ、電源関係の回路を集積した電子部品である。
なお、本明細書では、理解を容易にするために電子部品3を例示して説明するが、これに限定するものではない。本発明の技術的思想は、半導体素子、薄膜デバイスあるいは厚膜デバイス、電子機器等にも適用することができる。また、電子部品あるいは半導体素子の一部、例えばBGA(Ball Grid Array)のはんだ付け部、異方向性接着フィルム(Anisotropic Conductive File:ACF)、導電ペースト、異方向性導電ペースト等に関しても適用することができる。また、人などの動物あるいは生物の一部又は全体に対しても適用することができる。また、塗料などの塗布された構造物などにも適用することができる。
本発明は、複数の材料又は複数の組成が異なる層を有する構造物において、異なる材料又は異なる組成が接する界面を有するものであれば、前記材料の膜厚、又は組成を構成する厚み、又はそれらの三次元的な反り量や歪み量等を良好に測長あるいは観察することができる。従って、本発明の技術的思想、方法は、複数の材料から構成される物体、複数の組成からなる生物の構造解析に適用することができることは言うまでもない。
超音波顕微鏡2は、一定周波数の電気信号の送信波23をパルス発生器(図示せず)によりパルス状に整形後、トランスデューサ21によって電気信号から機械振動(超音波)に変換する。
トランスデューサ21は電子部品3のXY平面上を走査する。発生させた超音波を音響レンズ(図示せず)によって電子部品3の深さ方向(Z方向)の界面に焦点を合わせて送信波23を照射し、受信波24を電気的な受信信号に変換する。
ゲート(図示せず)は、電子部品3の反射信号から検出する反射波を、所定時刻から所定時間、あるいは一定の時間の間で取り出す。ゲートに入力される反射波が所定閾値又は最大になるように、音響レンズの焦点位置を界面に合わせる。また、ゲートが受信する信号強度が一定になるようにゲインを調整し、各界面における伝播時間を算出する。
図2を用いて、電子部品3の各層の厚み及び各界面の反り量や歪み量等を計算する方法を示す。図2は、一例として第1層31が”銅”、第2層32が”はんだ”、第3層33が”素子”である場合を例示している。トランスデューサ21から、例えば銅からなる第1層31の入側の界面(表面)31aに向けて発振された超音波の送信波23(U1)は、界面31aで反射し、受信波24(R1)が受信される。界面31aにおける反射波形39に基づいて、トランスデューサ21から界面までの伝播時間t1が算出される。
トランスデューサ21から、第1層31と例えばはんだからなる第2層32との界面32aに向けて発振された超音波の送信波23(U2)は該界面で反射し、受信波24(R2)が受信される。界面31a及び32aにおける反射波形39に基づいて、第1層31を伝播する伝播時間t2が算出される。
トランスデューサ21から、第2層32と、例えば、素子からなる第3層33との界面33aに向けて発振された超音波の送信波23(U3)は、界面33aで反射し、受信波24(R3)が受信される。界面32a及び33aにおける反射波形39に基づいて、第2層32を伝播する伝播時間t3が算出あるいは求められる。
算出された伝播時間t1、t2、t3におけるそれぞれの音速に基づいて、トランスデューサ21から界面31aまでの距離、界面31aから界面32aまでの距離、界面32aから界面33aまでの距離を算出あるいは求めることができる。その距離を深さ方向(Z方向)に加算することで、電子部品3が有する界面31a、界面32a、界面33aの変位を三次元座標データとして生成し、材料又は組成DB164等のデータを用いることにより電子部品3等の各層の厚み及び各界面の反り量や歪み量等を計算あるいは求めることができる。
図3を用いて、各層を伝播する時間を精度良く測定する方法を示す。図3(a1)では、界面31aにトランスデューサ21の焦点を合わせているため、図3(a2)のスキャンデータについて、手前の波形のピーク強度は強くなるが、奥の波形のピーク強度は弱くなっている。
図3(b1)では、界面31aと界面32aの中間にトランスデューサ21の焦点を合わせているため、図3(b2)のスキャンデータについて、奥の波形のピーク強度は、(a2)に比べて強くなっている。
図3(c1)では、界面32aにトランスデューサ21の焦点を合わせているため、図3(c2)のスキャンデータについて、奥の波形のピーク強度は、図3(b2)に比べて強くなっている。
以上より、界面31aにおける反射波の伝播時間を計測したい場合は、図3(a1)のように界面31aにトランスデューサ21の焦点を合わせて計測することにより、波形ピークを精度良く捉えることができる。
一方で、界面32aにおける反射波の伝播時間を計測したい場合は、図3(c1)のように界面32aにトランスデューサ21の焦点を合わせて計測することにより、波形ピークを精度良く捉えることができる。
最もピーク強度が高くなる焦点位置を探索的に走査させる方法については、図17のような山登り法で実施している。山登り法とは、「現在の解の近傍の内で最も成績の良い解」を近傍解として選び、「現在の解より近傍解の成績の方が良い場合」に近傍解と現在の解を入れ換える局所探索法の方法である。極値を見つけ出すことがゴールであり、極値を見つけ出したら探索が終了となる。
焦点位置を変化させることにより、図17(a)(b)(c)(d)に図示するように、界面位置におけるピーク波形が変化する。
図17(a)の矢印Aの位置から開始すると、ピーク強度は、図17(b)矢印B、図17(c)矢印C、図17(d)矢印Dと変化する。図17(a)の矢印Aの位置から、よりピーク強度が高くなる方に焦点位置をずらしていくが、図17(b)矢印Bの位置を通り越し、図17(c)矢印Cの位置まで行くと、ピーク強度が低くなる。この時点で、ピーク強度を高くするためには、図17(d)矢印Dのようになるまで焦点位置を戻す必要がある。
このような処理を何度も繰り返すことで、最もピーク強度が高くなる焦点位置を探索することが出来る。この手法は、人手によりピーク強度が高くなる位置を探すこともできるが、コンピュータプログラムにより、より効率的に探索することが可能となる。
このように、計測したい対象(界面31a、界面32a、界面33a)によって、スキャンデータのピーク強度を観測しながら、最もピーク強度が高くなる焦点位置を探索的に走査させ、その焦点位置での波形ピークを検出することで、各層を伝播する時間を精度良く測定することができる。
なお、ピーク位置の検出は、最大値あるいは最小値のみに限定するものではない。例えば、最大値に対して−5%以内あるいは定量的な所定値の範囲内になったとき、ピーク位置を検出したとして処理してもよい。また、最小値に対して+5%以内あるいは定量的な所定値の範囲内になったとき、ピーク位置を検出したとして処理してもよい。
つまり、所定の閾値を設定し、設定した閾値で処理を行う。閾値は、計測したい対象の物性にあわせて設定する。閾値はデータベース163等に登録しておく。
トランスデューサ21は、各材料サンプル3上のX方向、Y方向に順次移動し、各位置の波形を検出する。各X位置Y位置で、Z方向にトランスデューサ21を移動させる。
計測したい対象(界面31a、界面32a、界面33aによって、トランスデューサ21の焦点を変化させ、そのスキャンデータから波形ピークあるいは受信信号の所定閾値以上若しくは所定閾値以下かを検出することで、各層を伝播する時間を精度良く測定することができる。
トランスデューサ21の焦点位置を変化させ、スキャンデータを取得することにより、波形ピーク、あるいは所定閾値以上若しくは所定閾値以下、あるいは波形の変化速度に関する情報を得ることにより、各層を伝播する時間を精度良く測定することができる。
トランスデューサ21が送信する超音波の送信波の位相を調整あるいは変化させ、受信波のスキャンデータを取得することにより、波形ピーク、あるいは所定閾値以上若しくは所定閾値以下、あるいは波形の変化速度に関する情報を得て、各層を伝播する時間を精度良く測定することができる。
計測したい対象(界面31a、界面32a、界面33a)によって、トランスデューサ21の焦点位置を変化させる、
又は、トランスデューサ21が送信する超音波の送信波の位相を調整あるいは変化させることで、それぞれの波形ピーク、あるいは所定閾値以上若しくは所定閾値以下、あるいは波形の変化速度に関する情報を得ることができる。また、界面32aに合わせた場合、界面32aに加えて界面33aの波形ピーク等の情報も得られ、それらにより各層を伝播する時間を精度良く測定することもできる。
図18(a)に図示するように、例えば、電子部品3が界面(31a、32a、33a)を有しているとする。トランスデューサ21は、X方向に所定距離dx、Y方向に所定距離dyで順次、測定位置181に移動する。測定位置181で焦点位置を合わせる。移動した測定位置181で超音波を出射し、界面での超音波の反射波を受信する。焦点位置をZ軸方向に移動あるいは変化させることにより、界面31a、界面32a、界面33aの位置を求める。求められた界面位置はデータベースに蓄積される。
図18(b)に図示するように、電子部品3が、第1層31、第2層32、第3層33の3つの材料あるいは構成体で形成されている場合、図18(b)のA位置では、第3層33だけが存在する。図18(b)のB位置では、第1層31、第3層33が存在する。図18(b)のC位置では、第1層31、第2層32、第3層33が存在する。
トランスデューサ21を所定距離dx、dyで移動させて、位置決めし、焦点位置を変化させて界面位置を、順次、測定位置181での界面位置を求めていく。
図18(b)において、Aを含む領域では、水面から第3層31までの伝播時間t1、第3層33の伝播時間t2を測定する。Aを含む領域での第3層33の凹凸、反り、歪みが算出される。
図18(b)において、Bを含む領域では、水面から第1層31までの伝播時間t3、第1層の伝播時間t4、第1層31から第3層33間の伝播時間t5、第3層の伝播時間t6を測定する。Bを含む領域での第1層31の凹凸、反り、歪みが、第3層33の凹凸、反り、歪みが算出される。また、Aを含む領域の第3層の厚みと、Bを含む領域の第3層の厚みの差が定量的に測定される。
図18(b)において、Cを含む領域では、水面から第1層31までの伝播時間t7、第1層の伝播時間t8、第2層32の伝播時間t9、第3層の伝播時間t10を測定する。Cを含む領域での第1層31の凹凸、反り、歪みが、第2層32の凹凸、反り、歪みが、第3層33の凹凸、反り、歪みが算出される。また、Bを含む領域の第1層の厚みと、Cを含む領域の第1層の厚みの差が定量的に測定される。また、Bを含む領域の第3層の厚みと、Cを含む領域の第3層の厚みの差が定量的に測定される。
図4は、制御部11による、材料を伝播するときの音速を算出する処理の手順を示すフローチャートである。制御部11は、音速算出プログラム162を読み出して音速の算出処理を実行する。
制御部11は、超音波顕微鏡2のトランスデューサ21を、電子部品3を構成する各材料サンプルに対してXY平面上で走査させ、図3で示した測定方法を用いて、スキャンデータを取得する(S1)。スキャンデータを取得するXY平面上の点は、電子部品3のスキャンデータを取得するXY平面上の点と同数である。
なお、本発明は、これには限定されない。例えば、取得したスキャンデータの変化が大きい場合は、単位距離当たりの測定点を増加させる。
制御部11は、前記で得られたスキャンデータをスキャンデータ(2)DB165に記憶する(S2)。制御部11は、スキャンデータの材料出側の界面における反射波形39のピークに到達した時間と、材料入側の界面における反射波形39のピークに到達した時間との差により、材料を伝播する伝播時間を求める(S3)。
あるいは受信した受信波24に関して、所定の閾値を設定し、所定の閾値以上あるいは所定の閾値以下となる範囲、変化割合等から、材料を伝播する伝播時間を求める。
制御部11は、伝播時間を伝播時間DB166に記憶する(S4)。
制御部11は、材料又は組成DB164から材料の外形寸法(厚み)を取得する(S5)。
制御部11は、伝播時間、及び前記厚みに基づいて材料の音速を算出する(S6)。
伝播時間をt、厚みをLとしたとき、音速は、下記の式により算出される。
音速=L/t。
制御部11は、音速を音速DB167に記憶する(S7)。
図5は、制御部11による、三次元座標データ生成処理の手順を示すフローチャートである。制御部11は、波形解析プログラム171、三次元座標データ生成プログラム161を読み出して三次元座標データ生成の処理を実行する。
制御部11は、超音波顕微鏡2のトランスデューサ21を電子部品3のXY平面上で走査させ、図3で示した測定方法を用いて、XY平面上の各点におけるスキャンデータを層毎に取得する(S11)。
制御部11は、前記で得られたスキャンデータをスキャンデータ(1)DB163に記憶する(S12)。
制御部11は、材料の界面における反射波形39のピークを検出する範囲を決定する(S13)。ピークを検出する範囲の初期の設定範囲は、測定する対象に関する、材料又は組成DB164から得られる材料の外形寸法(厚み)と音速DB167から得られる音速を用いて、あらかじめ計算された、あるいは求められた範囲で実施する。
制御部11は、下層の音響インピーダンスZ2が上層の音響インピーダンスZ1より大きいか否かを判定する(S14)。
音響インピーダンスは、超音波の通りにくさを示し、次式で算出される。
Z(音響インピーダンス)=p(物質の密度)×c(物質固有の音速)。
物質は複数の物質が混合されている場合があり、また、複数の金属などが合金化されている場合がある。また、物質には物質内に微小な空隙(ボイド等)があるものがある。また、物質とは複数の材料が粗密に組み合わされ、合成され、混濁している場合がある。また、物質には光波長以下の薄い薄膜が多層に形成されて構成されている場合がある。これらの場合を総括して音響インピーダンスが取り扱われる。
従って、物質とはこれらの多種多様な材料、構成、組成を有するものを意味し、また、物質の密度とはこれらの物質の総合的な、あるいは微視的な密度をも意味する。また、物質固有の音速とはこれらの物質の総合的な、あるいは微視的な音速をも意味する。
音響インピーダンスは、狭義には物質の密度×物質固有の音速である。しかし、音響インピーダンスに一定の比率あるいは定数が、加算、減算あるいは乗算、除算したものをも含む。
また、音響インピーダンスに、例えば温度などに依存して変化する係数が一定の比率あるいは定数で、加算、減算あるいは乗算、除算したものをも含むものでもよいことは言うまでもない。
制御部11は、Z2>Z1であると判定した場合(S14:YES)、反射波形39はポジティブ波形となるため、上記検出範囲内での反射波形39の局所的最大値を算出する(S15)。
制御部11は、反射波形39の局所的最大値までの伝播時間を算出する(S15)。
制御部11は、Z2>Z1でないと判定した場合(S14:NO)、反射波形39はネガティブ波形となるため、上記検出範囲内での反射波形39の局所的最小値を算出する(S17)。
制御部11は、反射波形39の局所的最小値までの伝播時間を算出する(S18)。
図2に示すように、界面が第1層31の界面31aである場合、伝播時間としてt1を算出する。界面が第1層31と第2層32との間の32aである場合、t2を算出する。界面が第2層32と第3層33との間の33aである場合、t3を算出する。
S19において、制御部11は、算出した伝播時間に基づいて、トランスデューサ21の下面(基準点)から各界面までの距離(界面位置)を算出する。制御部11は、各界面へ超音波が伝播するときのそれぞれの音速を音速DB167から取得し(S7より)、各界面間を伝播するときの伝播時間に、各層を構成する材料に対応する音速を乗じて距離を算出する。
制御部11は、算出した界面位置に基づいて、三次元座標データを生成する(S20)。
制御部11は、三次元座標データを三次元座標データDB168に記憶する(S21)。
重ね合わせた材料の上層の音響インピーダンスZ1と下層の音響インピーダンスZ2とした時、界面での音波の振幅反射率は、
(Z2−Z1)/(Z2+Z1)。
と計算される。すなわち、両材料の音響インピーダンスZ1、Z2が等しければ、反射が発生しない。よって、図6に示すように、(b1)の場合はラージポジティブ(Large Positive)、(b2)の場合はポジティブ(Positive)、(b3)の場合は(ノーシグナル)No Signal、(b4)の場合はネガティブ(Negative)、(b5)の場合はラージネガティブ(Large Negative)の波形となる。
実施の形態においては、送信波23を構造物3に送信し、受信波24を測定あるいは解析する。測定あるいは解析は、送信波の送信した時刻から受信波を受信した時刻、受信波を受信した第1の時刻から所定の第2の時刻(ゲート時間)内の受信波の振幅の大きさ、振幅の変化割合、受信波の極性(ポジティブ、ネガティブ)等を用いて演算あるいは計算する。
また、測定あるいは解析は、送信波の送信した時刻から所定時間経過後の第1の時刻から、所定時間内の時間(ゲート時間) の受信波の振幅の大きさ、振幅の変化割合、受信波の極性(ポジティブ、ネガティブ)等を用いて演算あるいは計算する。
演算あるいは計算には、構造物を構成する材料等の寸法、密度などのDBのデータを使用して実施する。
例えば、図7(a1)及び(a2)に示すように、第1層31が樹脂、第2層が銅(Cu)からなる場合、界面31a及び32aにおける波形はポジティブ波形、界面33aにおける波形はネガティブ波形である。
電子部品等の構造物3は、水中に配置され、超音波が印加されて音響インピーダンスが測定される。
図7(a1)に図示するように、界面31a、界面33aは水と接している。界面31aにおいて、樹脂の音響インピーダンスをZ2、水の音響インピーダンスZ1をとした場合、Z2>Z1の関係があるが、一般的にZ2とZ1の差は小さい。従って、ポジティブ波形となるが、ピークは小さい。
界面32aにおいて、樹脂の音響インピーダンスをZ1、銅(Cu)の音響インピーダンスZ2をとした場合、Z2>Z1の関係があり、Z2とZ1の差は大きい。従って、ピークの大きいポジティブ波形となる。
界面33aにおいて、銅の音響インピーダンスをZ2、水の音響インピーダンスZ1をとした場合、Z2<Z1の関係があり、Z2とZ1の差は大きい。従って、ピークの大きいネガティブ波形となる。
トランスデューサ21から界面31a及び32aそれぞれにおける波形の局所的最大値までの伝播時間の差がt2である。界面32aにおける波形の局所的最大値、及び界面33aにおける波形の局所的最小値までの伝播時間の差がt3である。
図7(b1)及び(b2)に示すように、第1層31が樹脂、第2層32がシリコン、第3層33が接着剤からなる場合、界面31a及び32aにおける波形はポジティブ波形、界面33a及び34aにおける波形はネガティブ波形である。
図7(b1)において、界面31a、界面34aは水と接している。界面31aにおいて、樹脂の音響インピーダンスをZ2、水の音響インピーダンスZ1をとした場合、Z2>Z1の関係があるが、一般的にZ2とZ1の差は小さい。従って、ポジティブ波形となるが、ピークは小さい。
界面32aにおいて、樹脂の音響インピーダンスをZ1、シリコンの音響インピーダンスZ2をとした場合、Z2>Z1の関係があり、Z2とZ1と差はあるが、大きな差はない。従って、ピークは、界面31aより多少大きいポジティブ波形となる。
界面33aにおいて、シリコンの音響インピーダンスをZ1、接着剤の音響インピーダンスZ2をとした場合、Z2<Z1の関係があり、Z2とZ1と差が大きい。従って、ピークは、大きいポネガティブ波形となる。
界面34aにおいて、接着剤の音響インピーダンスをZ1、水の音響インピーダンスをZ2とした場合、Z2<Z1の関係があり、Z2とZ1の差は比較的大きい。従って、比較的ピークの大きいネガティブ波形となる。
界面31a及び界面32aそれぞれにおける波形の局所的最大値までの伝播時間の差がt2である。界面32aにおける波形の局所的最大値、及び界面33aにおける波形の局所的最小値までの伝播時間の差がt3である。界面33a及び34aそれぞれにおける波形の局所的最小値までの伝播時間の差がt4である。
図7(c1)の実施例は、樹脂とシリコンの中央部にボイド(空間)36が発生している状態を示している。
図7(c1)及び図7(c2)に示すように、第1層31が樹脂、第2層32がシリコンからなる場合、界面31aは、水と樹脂との界面であるから、界面31aにおける波形はポジティブ波形となる。
界面32bは、樹脂31とボイド(空間)36の界面である。樹脂の音響インピーダンスZ2と空間(ボイド)の音響インピーダンスZ1の差(Z2−Z1)が大きい。
従って、界面32bでは、大きなネガティブ波形が検出される。界面31aにおける波形の局所的最大値、及び界面32aにおける波形の局所的最小値までの伝播時間の差がt2である。界面32bにおいてボイドが生じていることが、検出される波形により容易に検知することができる。
図8は、ユーザの端末装置4の構成を示すブロック図である。端末装置4は、装置全体を制御する制御部41、主記憶部42、通信部43、操作部44、表示パネル45、及び補助記憶部46を備える。端末装置4は、例えば、デスクトップ型コンピュータ、ノート型パーソナルコンピュータ、タブレット、スマートフォン等で構成することができる。
制御部41は、CPU、ROM及びRAM等で構成することができる。主記憶部42、通信部43、操作部44、及び表示パネル45は、構造解析装置1の主記憶部12、通信部13、操作部14、及び表示パネル15と同様の構成を有する。
補助記憶部46は大容量メモリ、ハードディスク等であり、制御部41が処理を実行するために必要なプログラム、各材料の厚さを計算する計算プログラム803、各材料の反り量や歪み量等を計算する計算プログラム804、及び表示プログラム805を記憶している。
補助記憶部46に記憶される各プログラムは、各プログラムを読み取り可能に記録した記録媒体808により提供されてもよい。補助記憶部46は、更に、三次元座標データDB802を記憶している。
図9は、制御部41による電子部品3の三次元構造の表示処理の手順を示すフローチャートである。制御部41は、記録媒体808から三次元座標データDB168に記憶された三次元座標データを取得する(S31)。
構造解析装置1と端末装置4とがインターネット等のネットワーク809を介して接続されている場合、三次元座標データは通信部13及び通信部43を介した通信により提供される。
制御部41は、三次元座標データを三次元座標データDB802に記憶する(S32)。
構造解析装置1と端末装置4とがインターネット接続されておらず、三次元座標データが記録媒体808に記録されている場合は、読取装置(図示せず)を用いて記録媒体808から読み取り、補助記憶部46に記憶してもよい。
制御部41は、表示プログラム805を読み出す(S33)。その後、表示を更新し(S34)、ユーザの操作部44による操作により表示項目を受け付けたか否かを判定する(S35)。
制御部41は、ユーザがプログラムを終了した場合(S35(c))、表示プログラムを終了する。一方で、ユーザが後述の断面表示位置変更(表示項目(4)〜(9)の変更)をした場合(S35(b))、各材料の厚さを計算する計算プログラム803を読み出す(S36)。
制御部41は、各材料の厚さを計算する(S37)。その後に、各材料の反り量や歪み量等の計算プログラム804を読み出す(S38)。制御部41は、各材料の反り量や歪み量等を計算し(S39)、計算された厚さや反り量や歪み量等を元に、表示を更新する(S34)。
一方で、前記以外の場合(S35(a))、各表示項目に応じて、表示を更新する(S34)。
表示項目としては、以下の項目が挙げられる。
・表示項目(1)表示モード
電子部品3を構成する部品の各界面を表示するモードと、各層を表示するモードとのいずれかを設定する。
・表示項目(2)回転閲覧
任意の視点で、表示物を三次元上で回転させて閲覧する。
・表示項目(3)カラーマップ
表示物のカラーマップを変更する。
・表示項目(4)点指定によるスキャンデータ(Z方向データ)表示
平面図上で指定した点のスキャンデータを表示する。座標を数値入力した場合、その座標の点のスキャンデータを表示する。
・表示項目(5)点指定による断面表示
平面図上で指定した点のX方向又はY方向の断面を表示する。座標を数値入力した場合、その座標の点のX方向又はY方向の断面を表示する。
・表示項目(6)線指定による断面表示
平面図上で指定した2点を結ぶ断面を表示する。座標を数値入力した場合、その2点の座標を結ぶ断面を表示する。
・表示項目(7)点指定又は線指定による断面における各層の絶対膜厚表示
・表示項目(8)点指定又は線指定による断面における各層の反り量や歪み量等の表示
・表示項目(9)点指定又は線指定による断面における各層の剥離、クラック、ボイド等の有無の表示
端末装置4には、三次元座標データDB168に記憶された三次元座標データを取得するときに、表示プログラム805を同時に取得し、補助記憶部46にインストールすることにしてもよい。
図10は、図2の電子部品3の素子からなる第3層33の表面(界面33a)の平面視の画像である。基準点からの変位をカラー表示により等高線状に示すことができる。
図11は、表示モード(表示項目(1))を界面表示とした時の、界面33aを三次元的に示した画像であり、回転閲覧することができる(表示項目(2))。
図12は、図10に示す点を通り、X軸に平行な線で切断したときの断面を示すグラフである。横軸はX座標、縦軸は第1層(銅層)31の絶対膜厚を示す(表示項目(7))。
図13は、図10に示す点を通り、Y軸に平行な線で切断したときの断面を示すグラフである。横軸はY座標、縦軸は第1層(銅層)31の絶対膜厚を示す(表示項目(7))。
図14は、図10に示す点を通り、X軸に平行な線で切断したときの断面図である。横軸はX座標、縦軸は第2層(はんだ層)32の絶対膜厚を示す(表示項目(7))。
図15は、図10に示す点を通り、Y軸に平行な線で切断したときの断面図である。横軸はY座標、縦軸は第2層(はんだ層)32の絶対膜厚を示す(表示項目(7))。
図16は、図10に示す点を通り、X軸に平行な線で切断したときの断面図である。前記の通り、基準点からの界面33aの変位を計算することができ、それをグラフで表したものである。また、界面33a上の2点間を結ぶ直線に対して、界面33aからの垂線を求めることで、この断面における最大の反り量や歪み量等を測長することができる(表示項目(8))。
表示項目の設定によって、任意の2点を結ぶ断面における第1層31の厚み、第2層32の厚み、及び界面31a、界面32a、界面33aの変位、及び界面上の2点間を結ぶ最大の反り量や歪み量等も同様に測長することができる。
以上の実施例では、電子部品3を例示して、電子部品3を構成する各層の絶対膜厚、反り量や歪み量等の測定、及び、剥離やクラックやボイド等を測定することを例示して説明した。
しかし、本発明はこれに限定するものではない。例えば、図19(a1)、図19(a2)、図19(a3)に例示するように、生物などの生体に関するものであっても適用できることは言うまでもない。
図19(a1)に図示するように、本発明を適用することにより、体内の臓器32までの膜厚あるいは距離、臓器32の形状などを測定することができる。
例えば、妊婦における胎児の様子を観察する場合、腹部にセンサをあてて超音波を体内に送り、そこから返ってくる反射波を受信し、画像化することができる。胎児の姿や動きがリアルタイムに得られるため、発育状況等の観察が可能である。
図19(a2)に図示するように、本発明を適用することにより、生体の皮下脂肪31の膜厚あるいは距離、内蔵脂肪33までの距離、内蔵脂肪33の表面の形状などを測定することができる。
図19(a3)に図示するように、本発明を適用することにより、生体の表皮31、真皮32、皮下組織33、筋肉の膜厚34あるいは距離、それぞれの表面の形状などを測定することができる。
例えば、体表にセンサをあてて超音波を体内に送り、そこから返ってくる反射波を受信し、臓器・組織の形や動きを画像化、異常の早期発見が可能である。
本発明により、体内の組織の硬さを色で表示でき、腫瘍の状態を把握するのに役立つ。更に、腫瘍などの有無だけでなく、その大きさや深達度も調べることができる。
また、体表にセンサをあてて超音波を体内に送り、そこから返ってくる反射波を受信し、皮下脂肪や筋肉の厚さを画像で観察することが可能である。日常的に画像データが得られることで、運動やダイエット効果を確認でき、健康管理・美容痩身のサポートできる。
以上は、本発明を生体物に適用する実施例であるが、本発明は、図19(b1)、図19(b2)に例示するように、無機物などで構成される塗付膜、構造物に関するものであっても適用できることは言うまでもない。
図19(b1)に図示するように、本発明を適用することにより、素地に塗装した下塗り塗装膜32、上塗り塗装膜31の膜厚、塗装膜あるいは素地33等の表面形状を測定することができる。
図19(b2)に図示するように、本発明を適用することにより、コンクリート(31、33)間に発生した空洞(ボイド等)36の厚み、空洞(ボイド等)36の面積、範囲あるいは位置を測定することができる。
例えば、コンクリート/金属内部の状態を観察することができる。超音波は物質中を伝搬する際、違う材質の境界で反射する性質を持っているため、建物のコンクリートや金属内部の欠陥の有無を探ることが可能である。
超音波の伝搬時間に音速を乗じて傷の深さを正確に知ることができる。非破壊で内部の亀裂が判断できることから、劣化診断・耐震診断、出荷前の製品検査に使用することができる
道路や建物、壁、塗装などの内部の厚さ、反り量、歪み量を測定することができる。食品にセンサをあてて超音波を送り、そこから返ってくる反射波を 受信し、内部を画像化することができきる。アクリル片など食品内の異物検出が可能で、製造現場での品質検査などに有用である。
以上のように、本発明の一態様に係る構造解析装置は、複数の材料又は複数の組成を有し、前記複数の材料又は複数の組成が接する界面を有する構造物の構造解析装置であって、前記構造物に超音波を送信した送信波の送信と、受信波の受信とを行う超音波送信受信部と、前記界面からの受信波が最大となるように、前記超音波送信受信部の位置調整を行う位置調整部と、前記複数の材料又は複数の組成の情報が格納されたデータベース部と、前記超音波送信受信部により送信した後の所定時間経過後の第1の時刻から、所定時間内に受信した受信波の情報と、前記データベース部に格納された前記複数の材料又は複数の組成の情報を使用し、前記複数の材料の膜厚、若しくは複数の組成の厚み、又はそれらの三次元的な反り量や歪み量等を求める算出部を具備する。
本態様によれば、各界面にて反射した超音波の反射波形39を取得し、反射波形39に基づいて各界面へ伝播する伝播時間を算出し、伝播時間及び各界面へ伝播するときのそれぞれの音速等の、材料又は組成の情報に基づいて、各層の絶対膜厚、反り量や歪み量等の測定、及び、剥離やクラックやボイド等の有無といった構造物の外形及び内部の構造を良好に解析することができる。
上述の構造解析装置において、前記算出部は、前記構造物を構成し、接する第1の材料の音響インピーダンスと第2の材料の音響インピーダンスとを所定の時間範囲で求め、又は接する第1の組成の音響インピーダンスと第2の組成の音響インピーダンスとを所定の時間範囲で求め、前記所定の時間範囲での、前記第1及び第2の音響インピーダンスの変化から、前記第1の材料と前記第2の材料とが接する位置、又は前記第1の組成と第2の組成とが接する位置を求めてもよい。
本態様によれば、第1の材料と前記第2の材料とが接する位置、又は前記第1の組成と第2の組成とが接する位置を良好に求めることができる。従って、構造物の三次元座標データを良好に生成することができる。
以上の実施例では、トランスデューサ21を用いて、各界面にて反射した超音波の反射波形39を取得し、反射波形39に基づいて各界面へ伝播する伝播時間を算出する。また、伝播時間及び各界面へ伝播するときのそれぞれの音速等の、材料又は組成の情報に基づいて、各層の絶対膜厚、反り量や歪み量等の測定、及び、剥離やクラックやボイド等の有無といった構造物の外形及び内部の構造を解析する。
図20は、トランスデューサ21によるボイド36の検出方法を示す説明図である。はんだ層32内にはボイド36が発生している。トランスデューサ21は、X軸方向及びY軸方向に所定距離間隔で移動する。トランスデューサ21aの位置から、トランスデューサ21bの位置に移動し、位置決めされた各位置で、送信波をはんだ層32に出力し、はんだ層32からの受信波を受信する。各位置では、Z軸方向にトランスデューサ21を所定距離間隔で移動させ、各位置で音響インピーダンスを求める。
測定された音響インピーダンスからなるデータベースと、例えば、図7(c1)の実施例にある界面32bにおける、ピークの大きなネガティブ波形を検出した伝播時間を用いて、ボイドの有無及び位置、大きさを検出する。これにより、リアルタイムに近い状態で、順次、ボイド36を検出することができる。
以上の実施例は、はんだ層32内のボイド36の検出する方法あるいは装置であるが、本発明はこれに限定するものではない。例えば、接着樹脂内の気泡、コンクリートブロック内の空間、鉄材料部品内の他の金属の混在物、生物の内蔵内の脂肪粒など、多種多様なものを非破壊で解析、分析できることは言うまでもない。
図21は、層間で成長あるいは発生する成長層を検出する方法の実施例である。例えば、第2の金属と第3の金属が接している場合の構成物において、構成物が加熱されると、第2の金属と第3の金属間に、第2の金属と第3の金属の合金層が発生する場合がある。発生した合金層は、加熱の継続状態に応じて、膜厚が厚く成長する。
図21(a)は、第1の金属層31と第2の金属層32が接し、第2の金属層32と第3の金属層33が接している。第1の金属層31と第2の金属層32との界面には界面32aがあり、第2の金属層32と第3の金属層33の界面には界面33aがある。
図21(b)は、第2の金属層32と第3の金属層33との界面に、第2の金属と第3の金属とが反応し、合金層34が成長する。合金層34の成長は加温される温度によって異なる。また、金属層32及び金属層33の材料あるいは構成により異なる。
図21(b1)に図示するように、合金層34の発生により、金属層32と合金層34間に反射波形39cが発生し、また、反射波形39cは合金層34の変化に伴い変化する。また、合金層34の発生により、金属層33と合金層34間に反射波形39dが発生し、また、反射波形39dは合金層34の変化に伴い変化する。
図22は、測定された反射波形を示している。図22(a)は、図21(a)のように、界面32a、界面33aを有する場合である。図22(b)は、図21(b)のように、界面32a、界面33a及び界面34aを有する場合である。
合金層34が発生すると、図21(a)に示す反射波形39bから、 図21(b)に示す反射波形39cに変化する。これらの波形のピーク強度の差が生じたことは、音響インピーダンスの差が生じたことを意味し、合金層の発生及び組成の変化が生じたことを意味する。よって、波形のピーク強度の差を測定することにより、合金層の発生及び組成の変化を検出あるいは測定することができる。
また、図21(a)において、合金層34の膜厚xが変化すると、反射波形39cと反射波形39dの時間差tが変化する。時間差tを測定することにより、合金層34の膜厚、組成の変化を検出あるいは測定することができる。合金層34の組成が時間により変化する場合は、図23に図示するように、波形のピーク強度、音響インピーダンスの大きさ、あるいは極性が変化することになる。
図23は、時間(h)に応じて、音響インピーダンスの大きさが変化することを模式的にグラフ化している。同様に、合金層34の膜厚が、時間により変化する場合は、反射波形39cと反射波形39dの時間差が変化する。例えば、図24に図示するように、加温される温度T1℃と、温度T2℃で膜厚x(μm)の加温時間に対する変化割合が変化する。
その変化は、反射波形39cと反射波形39dの時間差で把握することができる。同様に、合金層34の組成が温度T1℃、温度T2℃で変化する場合も、図24のグラフを取得することにより把握することができる。
以上の方法により、トランスデューサ21を用いて、各界面にて反射した超音波の反射波形39及び時間差tを取得し、図22で示すような反射波形データベースと、図23及び図24で示すような時系列データを用いることにより、合金層34の膜厚x及び分布、合金状態の変化を、非破壊で把握あるいは測定することができる。
また、トランスデューサ21をXY軸方向及び深さ方向のZ軸方向に所定の距離で移動し、その移動距離を小さくするほど、測定点数を多くするほど、取得できるデータ数は多くなり、合金層34の膜厚x及び分布、合金状態の変化を検出する確度を高くすることができる。
図25は、トランスデューサ21による合金層34の膜厚、膜厚分布等の測定及び検出方法を示す説明図である。はんだ層32内には合金層34の膜厚分布が発生している。トランスデューサ21は、X軸方向及びY軸方向に所定距離間隔で移動する。トランスデューサ21aの位置から、トランスデューサ21bの位置に移動し、位置決めされた各位置で、送信波を合金層34に出力し、合金層34等からの受信波を受信する。
各位置では、Z軸方向にトランスデューサ21を所定距離間隔で移動させ、各位置で音響インピーダンスを求める。測定された波形のピーク強度及び音響インピーダンスからなるデータベースにより、合金層34の膜厚及び分布、合金状態の変化を検出する。
また、合金層34の加温時間あるいは加温温度を推定することもできる。これにより、リアルタイムに近い状態で、順次、合金層34の状態を検出することができる。
以上の実施例では、金属層32と金属層33間に合金層34が発生し、波形のピーク強度及び反射波の伝播時間の測定結果から、合金層34の成長(膜厚変化、構成あるいは構造等)を測定等するとして説明した。本発明はこれに限定するものではない。例えば、金属層31、金属層32、金属層33は、樹脂などの有機物等構成されていても、構成層34の変化、構成あるいは構造を測定あるいは観察をすることができる。その他、接着樹脂内の気泡、コンクリートブロック内の空間、鉄材料部品内の他の金属の混在物、生物の内蔵内の脂肪粒など、多種多様なものを非破壊で解析、分析できることは言うまでもない。
本発明の一態様に係る構造解析装置は、少なくとも第1の材料又は第1の組成からなる第1の層と、第2の材料又は第2の組成からなる第2の層とが接する界面を有する構造物を解析する装置に関するものである。
超音波を発生する超音波発生部と、界面で反射した超音波の反射波形39を取得する取得部と、反射波形39に基づいて、界面へ伝播した伝播時間を算出する算出部と、伝播時間と超音波が界面へ伝播する音速に基づいて構造物の構造を解析する解析部を具備することを特徴とする。
本発明の一態様に係るコンピュータプログラムは、第1の材料又は第1の組成からなる第1の層と、第2の材料又は第2の組成からなる第2の層とが接する界面を有する構造物の構造解析するものである。界面にて反射した超音波の反射波形39を取得し、反射波形39に基づいて、界面へ伝播した伝播時間を算出し、伝播時間と界面に伝播するときの音速に基づいて構造物の構造を解析する処理を実行することを特徴とする。
図26、図27、図28、図29は、本発明の構造解析装置、構造解析方法を使用するビジネスモデルの説明図である。
図26は、第1の実施形態におけるビジネスモデルの説明図である。超音波顕微鏡を所有し、図1におけるスキャンデータ(1)データベース(DB)163、材料又は組成データベース(DB)164、スキャンデータ(2)データベース(DB)を所有、もしくは出力できる顧客Aに対して実施する。
会社Aは、図1における三次元座標データ生成プログラム161、音速算出プログラム162、波形解析プロブラム171、図8における各材料の厚さの計算プログラム803、各材料の反り量の計算プログラム804、表示プログラム805などを内包したプログラム(以下、「構造解析プログラム1」とする)を提供もしくは販売する。
顧客Aは、コンピュータ及びスマートフォン上に、構造解析プログラム1をインストールし、複数の材料又は複数の組成が異なる層を有する構造物の構造解析をすることが可能となる。
会社Aは、構造解析プログラム1のライセンス料を顧客Aから受け取る。
図27は、第2の実施形態におけるビジネスモデルの説明図である。超音波顕微鏡を所有しない顧客Aに対して実施する。
超音波顕微鏡を所有する会社Aは、複数の材料又は複数の組成が異なる層を有する構造物の、図1におけるスキャンデータ(1)データベース(DB)163、材料又は組成データベース(DB)164、スキャンデータ(2)データベース(DB)を作成し、図1における三次元座標データDB168及び各材料の厚さの計算プログラム803、各材料の反り量の計算プログラム804、表示プログラム805などを内包したプログラム(以下、「構造解析プログラム2」とする)を提供もしくは販売する。
顧客Aは、コンピュータ及びスマートフォン上に、構造解析プログラム2をインストールし、複数の材料又は複数の組成が異なる層を有する構造物の構造解析をすることが可能となる。
会社Aは、スキャンデータ取得料及び構造解析プログラム2のライセンス料を顧客Aから受け取る。
図28は、第3の実施形態におけるビジネスモデルの説明図である。超音波顕微鏡を所有し、図1におけるスキャンデータ(1)データベース(DB)163、材料又は組成データベース(DB)164、スキャンデータ(2)データベース(DB)を所有もしくは出力できる顧客Aに対して実施する。
会社Aは、図1における三次元座標データ生成プログラム161、音速算出プログラム162、波形解析プロブラム171、図8における各材料の厚さの計算プログラム803、各材料の反り量の計算プログラム804、表示プログラム805などを内包したプログラム(以下、「構造解析プログラム3」とする)をクラウドサーバー上で動作させる。
顧客Aは、所有もしくは出力したデータベース(DB)を入力することにより、顧客Aのコンピュータ及びスマートフォンのWebブラウザなどの上で、複数の材料又は複数の組成が異なる層を有する構造物の構造解析をすることが可能となる。
会社Aは、構造解析プログラム3の利用料を顧客Aから受け取る。
図29は、第4の実施形態におけるビジネスモデルの説明図である。超音波顕微鏡を所有しない顧客Aに対して実施する。
超音波顕微鏡を所有する会社Aは、複数の材料又は複数の組成が異なる層を有する構造物の、図1におけるスキャンデータ(1)データベース(DB)163、材料又は組成データベース(DB)164、スキャンデータ(2)データベース(DB)を作成し、図1における三次元座標データDB168及び各材料の厚さの計算プログラム803、各材料の反り量の計算プログラム804、表示プログラム805などを内包したプログラム(以下、「構造解析プログラム4」とする)をクラウドサーバー上で動作させる。
顧客Aは、コンピュータ及びスマートフォンのWebブラウザなどの上で、複数の材料又は複数の組成が異なる層を有する構造物の構造解析をすることが可能となる。
会社Aは、スキャンデータ取得料及び構造解析プログラム4の利用料を顧客Aから受け取る。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。
本発明の範囲は、上記した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本明細書及び図面に記載した事項あるいは内容は、相互に組み合わせることができることは言うまでもない。
1 構造解析装置
2 超音波顕微鏡
3 電子部品(測定試料)
11 制御部
12 主記憶部
13 通信部
14 操作部
15 表示パネル
16 補助記憶部
21 トランスデューサ
23 送信波
24 受信波
31 第1層
32 第2層
33 第3層
34 第4層
35 第5層
31a 界面
32a 界面
33a 界面
34a 界面
36 ボイド
39 反射波形
161 三次元座標データ生成プログラム
162 音速算出プログラム
163 スキャンデータ(1)DB
164 材料又は組成DB
165 スキャンデータ(2)DB
166 伝播時間DB
167 音速DB
168 三次元座標データDB
171 波形解析プロブラム
169 記録媒体
170 ネットワーク
181 測定位置
802 三次元座標データDB
803 計算プログラム
804 計算プログラム
805 表示プログラム

Claims (10)

  1. 第1の材料又は第1の組成からなる第1の層と、第2の材料又は第2の組成からなる第2の層とが接する界面を有する構造物の構造解析装置であって、
    超音波を発生する超音波発生部と、
    前記界面で反射した超音波の反射波形を取得する取得部と、
    前記反射波形に基づいて、前記界面へ伝播した伝播時間を算出する算出部と、
    前記伝播時間と、超音波が前記界面へ伝播する音速に基づいて前記構造物の構造を解析する解析部とを具備することを特徴とする構造解析装置。
  2. 前記算出部は、
    前記第1の層の音響インピーダンスが前記第2の層の音響インピーダンスが大きい場合に、前記反射波形の振幅が最大値又は所定の範囲内になるときの伝播時間を算出し、
    前記第1の層の音響インピーダンスが前記第2の層の音響インピーダンスが小さい場合に、前記反射波形の振幅が最小値になるときの伝播時間を算出することを特徴とする請求項1に記載の構造解析装置。
  3. 前記解析部は、前記界面への伝播時間と該界面へ超音波が伝播するときの音速に基づいて、前記界面の位置を算出することを特徴とする請求項1に記載の構造解析装置。
  4. 三次元座標データを生成する生成部を更に有し、
    前記超音波発生部は、前記構造物のXY平面上で所定間隔に超音波を照射し、
    前記取得部は、前記XY平面に略垂直な方向から前記超音波の反射波形を取得し、
    前記解析部は前記反射波形から前記界面の位置を算出し、
    前記生成部は、前記界面の位置に基づいて、前記構造物の三次元座標データを生成することを特徴とする請求項1に記載の構造解析装置。
  5. 第1の材料又は第1の組成からなる第1の層と、第2の材料又は第2の組成からなる第2の層とが接する界面を有する構造物の構造解析方法であって、
    前記界面で反射した超音波の反射波形を取得し、
    前記反射波形に基づいて、界面へ伝播した伝播時間を算出し、
    前記伝播時間と前記界面に伝播するときの音速に基づいて前記構造物の構造を解析することを特徴とする構造解析方法。
  6. 前記構造物のXY平面上で所定間隔に超音波を照射し、
    前記XY平面に略垂直な方向から前記超音波の反射波形を取得して、前記界面の位置を算出し、
    前記構造物の三次元座標データを生成することを特徴とする請求項5に記載の構造解析方法。
  7. 第1の材料又は第1の組成からなる第1の層と、第2の材料又は第2の組成からなる第2の層とが接する界面を有する構造物の構造解析にあって、
    前記界面にて反射した超音波の反射波形を取得し、
    前記反射波形に基づいて、前記界面へ伝播した伝播時間を算出し、
    前記伝播時間と前記界面に伝播するときの音速に基づいて前記構造物の構造を解析する処理を実行することを特徴とするコンピュータプログラム。
  8. 前記構造物の構造に基づいて前記構造物の三次元座標データを生成する処理を実行することを特徴とする請求項7に記載のコンピュータプログラム。
  9. 前記構造物の構造に基づいて前記構造物の三次元座標データを生成し、
    生成した前記三次元座標データに基づいて、前記構造物の三次元構造を表示する処理を実行する請求項7に記載のコンピュータプログラム。
  10. 第1の材料又は第1の組成からなる第1の層と、第2の材料又は第2の組成からなる第2の層とが接する界面を有する構造物にあって、
    前記構造物のXY平面上で所定間隔に超音波を照射し、前記XY平面に略垂直な方向から前記超音波の反射波形を取得し、
    取得した前記反射波形のデータを外部装置へ出力し、
    前記外部装置から前記構造物の反射波形のデータを取得し、
    前記構造物の構造を三次元で表示する処理を実行することを特徴とするコンピュータプログラム。

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