JP2020176781A - 空調システム - Google Patents

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【課題】空調対象空間における潜熱負荷が減少した場合に、簡易な構成を用いて構成の簡素化を図りながら、過剰な潜熱負荷の処理を防止すること。【解決手段】空調対象空間1に供給する空気の給気温度を調整する給気温度調整部2と、給気温度調整部2にて温調された空気の空調対象空間1への供給量を調整する風量調整部3と、空調対象空間1における潜熱負荷が減少した場合に、その潜熱負荷の減少度合いに応じた顕熱比の変化から部分負荷用の目標給気温度を直接求める部分負荷用目標給気温度演算部10と、空調対象空間1における潜熱負荷が減少した場合に、空調対象空間1に供給する空気の給気温度が部分負荷用の目標給気温度になるように、給気温度調整部2の作動状態を制御し、且つ、空調対象空間1の負荷状態に応じて、風量調整部3の作動状態を制御する部分負荷用空調制御を行う空調制御部4とが備えられている。【選択図】図1

Description

本発明は、空調対象空間を空調する空調システムに関する。
上記の空調システムは、空調対象空間における顕熱負荷及び潜熱負荷を処理するために、各種の演算を行うことで、冷凍サイクルにおける目標蒸発温度を求め、蒸発器における蒸発温度が求めた目標蒸発温度となるように、冷凍サイクルの制御(圧縮機の回転数制御、膨張弁の開度制御、送風機の制御等)を行っている(例えば、特許文献1参照。)。
特許文献1に記載のシステムでは、目標蒸発温度を求めるための各種の演算としては、まず、外気全熱負荷、外気顕熱負荷、室内全熱負荷、貫流負荷、室内全熱負荷、及び、室内顕熱負荷等を用いて、空調対象空間の顕熱比を求める。次に、その求めた顕熱比、目標室内温度、及び、目標室内湿度に基づいて、蒸発温度範囲の最大値となる最大蒸発温度を求める。最後に、求めた最大蒸発温度、及び、実際の室内温度と目標室内温度との温度差を用いて、目標蒸発温度を求める。
外気温湿度や在室人数の変化等により空調対象空間における潜熱負荷が減少する場合がある。このように潜熱負荷が減少すると、過剰に潜熱負荷を処理してしまい、実際の室内湿度が下がり過ぎてしまう。
そこで、特許文献1に記載のシステムでは、潜熱負荷が減少した場合には、実際の室内湿度と目標室内湿度との差に基づいて、顕熱比を実際の顕熱比に近づけるように補正することで、潜熱負荷を過剰に処理するのを防止している。
特許第5355649号公報
しかしながら、特許文献1に記載のシステムでは、顕熱比を補正すると、補正後の顕熱比、目標室内温度、及び、目標室内湿度に基づいて、再度、最大蒸発温度を求めるだけでなく、更に、求めた最大蒸発温度、及び、実際の室内温度と目標室内温度との温度差を用いて、目標蒸発温度を求めなければならない。よって、潜熱負荷が減少した場合に、冷凍サイクルを制御するに当たって、制御目標となる目標蒸発温度を求めるまでに、多くの演算を行わなければならず、構成の複雑化を招いている。
この実情に鑑み、本発明の主たる課題は、空調対象空間における潜熱負荷が減少した場合に、簡易な構成を用いて構成の簡素化を図りながら、過剰な潜熱負荷の処理を防止することができる空調システムを提供する点にある。
本発明の第1特徴構成は、空調対象空間に供給する空気の給気温度を調整する給気温度調整部と、
前記給気温度調整部にて温調された空気の空調対象空間への供給量を調整する風量調整部と、
空調対象空間における潜熱負荷が減少した場合に、その潜熱負荷の減少度合いに応じた顕熱比の変化から部分負荷用の目標給気温度を直接求める部分負荷用目標給気温度演算部と、
空調対象空間における潜熱負荷が減少した場合に、空調対象空間に供給する空気の給気温度が前記部分負荷用の目標給気温度になるように、前記給気温度調整部の作動状態を制御し、且つ、空調対象空間の負荷状態に応じて、前記風量調整部の作動状態を制御する部分負荷用空調制御を行う空調制御部とが備えられている点にある。
本構成によれば、部分負荷用目標給気温度演算部は、空調対象空間における潜熱負荷が減少した場合に、その潜熱負荷の減少度合いに応じた顕熱比の変化から部分負荷用の目標給気温度を直接求めているので、簡易な演算構成により簡易に部分負荷用の目標給気温度を求めることができる。空調対象空間における潜熱負荷が減少した場合に、空調制御部が部分負荷用空調制御を行うので、空調対象空間に対して、減少した潜熱負荷に対応した部分負荷用の目標給気温度の空気を供給しながら、その空気の供給量を調整することができ、過剰な潜熱負荷の処理を防止しながら、空調対象空間の負荷を適切に処理することができる。
本発明の第2特徴構成は、空調対象空間において通常想定される通常潜熱負荷に応じた顕熱比に基づいて、通常用の目標給気温度を設定する通常用目標給気温度設定部が備えられ、
前記空調制御部は、
空調対象空間に供給する空気の給気温度が前記通常用の目標給気温度になるように、前記給気温度調整部の作動状態を制御し、且つ、空調対象空間の負荷状態に応じて、前記風量調整部の作動状態を制御する通常空調制御を行い、
その通常空調制御の実行中に空調対象空間における潜熱負荷が減少すると、前記通常空調制御から前記部分負荷用空調制御に切り替える点にある。
本構成によれば、通常用目標給気温度設定部は、空調対象空間における通常潜熱負荷(例えば、最大潜熱負荷)に応じた顕熱比に基づいて、通常用の目標給気温度を設定するので、空調対象空間における通常潜熱負荷に対応した通常用の目標給気温度を適切に設定することができる。空調制御部が通常空調制御を行うことで、空調対象空間における通常潜熱負荷を処理しながら、空調対象空間の負荷を適切に処理することができる。
しかも、空調制御部が通常空調制御の実行中に、在室人数の減少等により潜熱負荷が減少した場合でも、空調制御部が、通常空調制御から部分負荷用空調制御に切り替えるので、過剰な潜熱負荷の処理を防止しながら、空調対象空間の負荷を適切に処理することができる。
本発明の第3特徴構成は、前記空調制御部は、前記部分負荷用空調制御の実行中に空調対象空間における潜熱負荷が増大すると、前記部分負荷用空調制御から前記通常空調制御に切り替える点にある。
本構成によれば、空調制御部が部分負荷用空調制御の実行中に、在室人数の増加等により潜熱負荷が増大した場合でも、空調制御部が、部分負荷用空調制御から通常空調制御に切り替えるので、潜熱負荷の処理不足を防止しながら、空調対象空間の負荷を適切に処理することができる。
空調システムの概略構成を示す図 通常用の目標給気温度を設定するときの状態点を示す湿り空気線図 潜熱負荷が減少した場合の状態点を示す湿り空気線図 空調制御部の動作を示すフローチャート
本発明に係る空調システムの実施形態について、図面に基づいて説明する。
この空調システムは、図1に示すように、空調対象空間1に供給する空気の給気温度を調整する空調機2(給気温度調整部に相当する)と、空調機2にて温調された空調空気SA(給気)の空調対象空間1への供給量を調整する可変風量ユニット3と、空調機2及び可変風量ユニット3の作動状態を制御して、空調システムの運転を制御する空調制御部4とが備えられている。
空調システムは、空気を通流させる流路として、空調機2にて温調された空調空気SAを空調対象空間1に供給する給気路5と、空調対象空間1からの還気RAを空調機2に戻す還気路6と、外気OAを空調機2に供給する外気導入路7とが備えられている。
給気路5は、上流側端部が空調機2に接続され、下流側部位が第1分岐給気路5aと第2分岐給気路5bとに分岐されている。第1分岐給気路5a及び第2分岐給気路5bの夫々には、可変風量ユニット3が配置されている。給気路5の下流側部位をいくつの流路に分岐するかは適宜変更が可能であり、例えば、空調対象空間1の大きさに応じた数に分岐することができる。
還気路6は、空調対象空間1の天井空間8に開放されており、空調対象空間1からの還気RAを、天井空間8を通して空調機2に供給するように構成されている。空調機2には、還気路6に加えて、外気導入路7が接続されており、空調機2に対して外気導入路7を通して外気OAを供給可能となっている。
空調機2は、例えば、空調対象空間1に隣接する空間等に配置されている。空調機2は、空調ファン21と、空調ファン21の作動により供給される空気を温調する温調部22とが備えられている。空調ファン21を作動させることで、空調機2に対して、還気路6を通して還気RAを供給するとともに、外気導入路7を通して外気OAを供給している。これに限らず、外気導入路7による外気OAの導入は行わず、還気路6を通して還気RAのみを空調機2に供給することもできる。
温調部22は、還気RAと外気OAとの混合気(又は還気RAのみ)を温調するように構成されている。温調部22は、図外の熱源機から循環供給される熱媒体(例えば、冷水又は温水)と供給される空気とを熱交換させる冷温水コイルにて構成され、供給される空気を冷却処理又は加熱処理している。ちなみに、温調部22は、供給される空気を冷却処理する冷却コイルにて構成することもできる。
空調制御部4は、温調部22に対して供給される熱媒体の供給量を制御することで、温調部22を制御している。空調制御部4は、空調ファン21の作動状態を制御するとともに、空調空気SAの温度が目標給気温度となるように、温調部22を制御することで、空調機2の作動状態を制御している。
可変風量ユニット3は、例えば、給気路5の流路面積を調整自在なダンパー等を備えており、給気路5の流路面積を調整することで、空調空気SAの空調対象空間1への給気風量を調整自在に構成されている。空調制御部4は、空調対象空間1の空調状態(負荷状態)に基づいて、空調対象空間1の室内温度が設定温度になるように、空調空気SAの空調対象空間1への給気風量を可変風量ユニット3にて制御している。ここで、空調対象空間1の室内温度は、空調対象空間1に配置された温度センサTの検出温度とすることができ、設定温度は、ユーザのリモコン操作等により設定された温度とすることができる。
空調制御部4は、可変風量ユニット3に加えて、空調ファン21の作動状態を制御することで、空調対象空間1の室内温度が設定温度になるように、空調空気SAの空調対象空間1への給気風量を調整している。可変風量ユニット3は、空調対象空間1の室内温度が設定温度になるように、ダンパーの目標開度を設定して、その設定した目標開度にダンパーの開度を制御している。空調制御部4は、通信等により可変風量ユニット3において設定した目標開度に関する情報を取得しており、その目標開度に基づく可変風量ユニット3における要求風量を求めている。空調制御部4は、複数の可変風量ユニット3の夫々について要求風量を求めており、それら要求風量の合計風量が空調機2から供給されるように、空調ファン21の回転速度を制御している。このように、空調制御部4が、可変風量ユニット3及び空調ファン21の作動状態を制御することで、空調空気SAの空調対象空間1への給気風量を制御して、空調対象空間1の室内温度を設定温度になるようにしており、可変風量ユニット3及び空調ファン21が、風量調整部に相当する。
空調制御部4が空調ファン21の回転速度を制御するに当たり、可変風量ユニット3における目標開度が低開度側範囲内にあると、空調制御部4が、空調ファン21の回転速度を低回転速度側に所定の補正量だけ低下させる低下側補正を行っている。この場合に、目標開度が高開度側である可変風量ユニット3が1つでもあれば、空調制御部4が、低下側補正は行わない。また、可変風量ユニット3における目標開度が高開度側範囲内にあると、空調制御部4が、空調ファン21の回転速度を高回転速度側に所定の補正量だけ増大させる増大側補正を行っている。このように、可変風量ユニット3の目標開度が所定範囲から外れている場合でも、空調制御部4が、低下側補正又は増加側補正を行う状態で空調ファン21の回転速度を制御することで、空調空気SAの空調対象空間1への給気風量を適切に制御することができる。
空調制御部4は、空調対象空間1に供給する空気の給気温度が通常用の目標給気温度になるように、空調機2の作動状態を制御し、且つ、空調対象空間1の負荷状態に応じて、可変風量ユニット3及び空調機2の空調ファン21の作動状態を制御する通常空調制御を行うように構成されている。
空調制御部4には、通常空調制御における通常用の目標給気温度を設定する通常用目標給気温度設定部9が備えられている。通常用目標給気温度設定部9は、空調対象空間1において通常想定される通常潜熱負荷に応じた顕熱比に基づいて、通常用の目標給気温度を設定している。これにより、通常空調制御では、通常用の目標給気温度の空気を空調対象空間1に供給しながら、空調対象空間1の負荷状態に応じて、空調対象空間1の室内温度が設定温度になるように、空調対象空間1への給気風量が制御される。
空調対象空間1は、例えば、多数の人が利用可能な会議室や事務室を想定しており、空調対象空間1を最大人数で利用しているときの潜熱負荷を通常潜熱負荷とし、空調対象空間1の最大潜熱負荷が通常潜熱負荷となっている。よって、通常用目標給気温度設定部9は、空調対象空間1における通常潜熱負荷(例えば、最大潜熱負荷)に応じた顕熱比に基づいて、通常用の目標給気温度を設定するので、空調対象空間1における通常潜熱負荷に対応した通常用の目標給気温度を適切に設定することができる。
通常用の目標給気温度の設定の仕方について、湿り空気線図である図2に基づいて説明する。図2において、縦軸を絶対湿度(kg/kg(DA))とし、横軸を乾球温度(℃)とし、顕熱比K1(=顕熱/(顕熱+潜熱))や飽和曲線H等を示している。図2では、空調対象空間1を冷房する場合を示しているが、空調対象空間1を暖房する場合も同様に、通常用の目標給気温度を設定することができる。
図2において、夏期の室内状態点をA1とし、外気の状態点をA2としている。この実施形態では、還気RAと外気OAとを混合しているので、この混合気の状態点をA3としている。混合気は、温調部22による冷却処理により冷却されるので、温調部22での混合気の状態変化を実線Bにて示している。また、混合気は、空調ファン21等の発熱により加熱されることから、この加熱による状態変化を実線Cにて示している。これにより、空調機2から給気される空調空気SAは、A3から実線Bに沿ってA4に状態変化し、実線Cに沿って状態変化した状態点となる。
空調対象空間1における潜熱負荷が通常潜熱負荷(最大潜熱負荷)であると想定すると、図2の左側に示すように、そのときの顕熱比の傾きがK1(例えば、0.75)となる。そこで、通常用目標給気温度設定部9は、顕熱比K1と同じ傾きを有する点線D1を、室内状態点A1を通るように設定し、その点線D1と実線Cとの交点E1を求め、交点E1に相当する乾球温度F1(例えば、14℃)を通常用の目標給気温度に設定している。このようにして、通常用目標給気温度設定部9は、通常潜熱負荷に応じた顕熱比に基づいて、通常用の目標給気温度に設定している。
このように、通常用目標給気温度設定部9が、図2に示す湿り空気線図を用いて、温調部22による冷却処理による状態変化に加えて、空調ファン21等の発熱による状態変化を考慮して、通常用の目標給気温度を設定しているが、通常用の目標給気温度をどのように設定するかは適宜変更が可能である。
例えば、顕熱比と通常用の目標給気温度との関係を実験等により予め設定しておき、通常用目標給気温度設定部9が、通常潜熱負荷に応じた顕熱比と予め設定した関係とを用いて、通常用の目標給気温度を設定することができる。
また、図2においては、温調部22による冷却処理による状態変化に加えて、空調ファン21等の発熱による状態変化を考慮しているが、温調部22による冷却処理による状態変化だけを考慮して、通常用の目標給気温度を設定することもできる。
通常空調制御では、通常用の目標給気温度の空気が空調対象空間1に供給されている。しかしながら、空調対象空間1では、利用人数の変化等により、潜熱負荷が通常潜熱負荷よりも小さい部分潜熱負荷となる場合がある。この場合には、湿り空気線図である図3に示すように、過剰な潜熱負荷処理を行っていることになる。
図3において、縦軸を絶対湿度(kg/kg(DA))とし、横軸を乾球温度(℃)とし、顕熱比K2(=顕熱/(顕熱+潜熱))や飽和曲線H等を示している。空調対象空間1における潜熱負荷が部分潜熱負荷であると想定すると、図3の左側に示すように、そのときの顕熱比の傾きがK2(例えば、0.92)となる。顕熱比K2と同じ傾きを有する点線D2を、室内状態点A1を通るように設定すると、その点線D2と飽和曲線Hとの交点がG1となる。よって、空調対象空間1の潜熱負荷が部分潜熱負荷である場合に、通常空調制御を行うと、交点E1と交点G1との間に相当する部分(矢印にて示す部分)が過剰に潜熱を処理していることになる。
そこで、空調制御部4には、空調対象空間1における潜熱負荷が減少した場合に、その潜熱負荷の減少度合いに応じた顕熱比の変化から部分負荷用の目標給気温度を直接求める部分負荷用目標給気温度演算部10が備えられている。
部分負荷用の目標給気温度の求め方について説明する。
潜熱負荷の減少度合いに応じた顕熱比の変化と部分負荷用の目標給気温度との関係を実験等により予め設定しておくことができる。そこで、部分負荷用目標給気温度演算部10は、潜熱負荷の減少量、及び、予め設定した潜熱負荷の減少度合いと部分負荷用の目標給気温度との関係を用いて、部分負荷用の目標給気温度を直接求めている。顕熱比(=顕熱/(顕熱+潜熱))は、全熱負荷に対する顕熱負荷の比であるので、潜熱負荷が変化すると、その潜熱負荷の変化度合いに応じて顕熱比も変化することになる。よって、顕熱比は、潜熱負荷の減少度合いに応じて変化するので、潜熱負荷の減少量に応じて、部分負荷用の目標給気温度を求めることで、潜熱負荷の減少度合いに応じた顕熱比の変化から部分負荷用の目標給気温度を求めることができる。
予め設定する潜熱負荷の減少度合いと部分負荷用の目標給気温度との関係としては、例えば、室内湿度が10%低下すると、通常用の目標給気温度を1℃だけ上昇させた温度を部分負荷用の目標給気温度とし、室内温度が20%低下すると、通常用の目標給気温度を2℃だけ上昇させた温度を部分負荷用の目標給気温度とする関係とすることができる。このように、室内湿度の低下幅がX%であると、通常用の目標給気温度をY℃だけ上昇させた温度を部分負荷用の目標給気温度とする関係とすることができ、X%及びY℃については、空調対象空間1の状況等の各種の条件に応じて変更設定することができる。
このように、部分負荷用目標給気温度演算部10が、潜熱負荷の減少量、及び、予め設定した潜熱負荷の減少度合いと部分負荷用の目標給気温度との関係を用いて、部分負荷用の目標給気温度を求めているが、潜熱負荷の減少度合いに応じた顕熱比の変化から部分負荷用の目標給気温度を直接求めるものであればよく、各種の演算手法を適用することができる。
図示は省略するが、例えば、図3において、室内状態点A1を通るように設定した点線D2と温調部22での混合気の状態変化を示す実線Bとの交点を求め、その交点に相当する乾球温度を部分負荷用の目標給気温度として求めることができる。また、通常用の目標給気温度と同様に、温調部22による冷却処理による状態変化に加えて、空調ファン21等の発熱による状態変化を考慮して、部分負荷用の目標給気温度を求めることもできる。
更に、顕熱比と部分負荷用の目標給気温度との関係を実験等により予め設定しておき、部分負荷用目標給気温度演算部10が、潜熱負荷の減少度合いに応じた顕熱比の変化と予め設定した関係とを用いて、部分負荷用の目標給気温度を求めることができる。
空調対象空間1における潜熱負荷が減少した場合には、空調制御部4が、空調対象空間1に供給する空気の給気温度が部分負荷用目標給気温度演算部10にて求めた部分負荷用の目標給気温度になるように、空調機2の作動状態を制御し、且つ、空調対象空間1の負荷状態に応じて、可変風量ユニット3及び空調機2の空調ファン21の作動状態を制御する部分負荷用空調制御を行う。部分負荷用空調制御では、部分負荷用の目標給気温度の空気を空調対象空間1に供給しながら、空調対象空間1の負荷状態に応じて、空調対象空間1の室内温度が設定温度になるように、空調対象空間1への給気風量が制御される。
空調制御部4の動作について、図4のフローチャートに基づいて説明する。
ユーザのリモコン等の操作により空調運転の開始が指令されると、空調制御部4が空調制御を開始する。空調制御では、空調制御部4が、まず、通常空調制御を行う(ステップ#1)。通常空調制御の実行中に、空調対象空間1の潜熱負荷が減少して部分潜熱負荷になると、空調制御部4は、通常空調制御から部分負荷用空調制御に切り替える(ステップ#2のYesの場合、ステップ#3)。空調制御部4は、通常空調制御の実行中に、空調対象空間1に設置された湿度センサSにて検出する室内湿度が設定量以上低下すると、空調対象空間1の潜熱負荷が減少したと判別している。
部分負荷用空調制御の実行中に、空調対象空間1の潜熱負荷が増大すると、空調制御部4は、部分負荷用空調制御から通常空調制御に切り替える(ステップ#4のYesの場合、ステップ#5)。空調制御部4は、部分負荷用空調制御の実行中に、湿度センサSにて検出する室内湿度が設定量以上上昇すると、空調対象空間1の潜熱負荷が増大したと判別している。
このように、空調制御部4は、空調対象空間1の潜熱負荷の大きさに応じて、通常空調制御と部分負荷用空調制御とに切り替えながら、空調対象空間1の負荷を適切に処理するようにしている。そして、ユーザのリモコン等の操作により空調運転の停止が指令されると、空調制御部4が空調制御(通常空調制御又は部分負荷用空調制御)を停止している。
〔別実施形態〕
(1)上記実施形態では、空調運転の開始が指令されると、空調制御部4が、まず、通常空調制御を行っているが、例えば、空調運転の開始が指令された時点で、空調対象空間1の潜熱負荷が部分潜熱負荷であると、空調制御部4が、まず、部分負荷用空調制御を行うこともできる。
(2)上記実施形態では、潜熱負荷が減少したこと、及び、潜熱負荷が増大したことを、空調対象空間1に設置された湿度センサSの検出情報に基づいて判断しているが、例えば、空調対象空間1の利用人数に基づいて、潜熱負荷が減少したこと、及び、潜熱負荷が増大したことを判別することもできる。空調対象空間1を撮像するカメラや人感センサ等の利用人数特定装置を備えることで、空調対象空間1の利用人数を把握することができ、その把握した利用人数が減少すると、潜熱負荷が減少したと判別し、利用人数が増加すると、潜熱負荷が増大したと判別することができる。
(3)上記実施形態では、空調制御部4が、空調ファン21の回転速度を制御することで、空調機2から空調対象空間1への空気の供給量を調整自在としており、空調対象空間1への空気の供給量を調整する風量調整部を、可変風量ユニット3及び空調ファン21から構成している例を示したが、空調対象空間1への空気の供給量を調整するための構成については適宜変更が可能である。
例えば、上記実施形態では、空調制御部4が、空調ファン21の回転速度を制御することで、空調対象空間1への空気の供給量を調整することができるので、可変風量ユニット3を省略することもできる。この場合には、風量調整部を空調ファン21にて構成することができる。
また、上記実施形態とは異なり、空調制御部4が、空調ファン21の回転速度を一定の回転速度に維持することで、空調機2から空調対象空間1への空気の供給量を一定量としておくことができる。この場合には、可変風量ユニット3にて空調対象空間1への空気の供給量を調整することができるので、風量調整部を可変風量ユニット3にて構成することができる。
1 空調対象空間
2 空調機(給気温度調整部)
3 可変風量ユニット(風量調整部)
4 空調制御部
9 通常用目標給気温度設定部
10 部分負荷用目標給気温度演算部
21 空調ファン(風量調整部)

Claims (3)

  1. 空調対象空間に供給する空気の給気温度を調整する給気温度調整部と、
    前記給気温度調整部にて温調された空気の空調対象空間への供給量を調整する風量調整部と、
    空調対象空間における潜熱負荷が減少した場合に、その潜熱負荷の減少度合いに応じた顕熱比の変化から部分負荷用の目標給気温度を直接求める部分負荷用目標給気温度演算部と、
    空調対象空間における潜熱負荷が減少した場合に、空調対象空間に供給する空気の給気温度が前記部分負荷用の目標給気温度になるように、前記給気温度調整部の作動状態を制御し、且つ、空調対象空間の負荷状態に応じて、前記風量調整部の作動状態を制御する部分負荷用空調制御を行う空調制御部とが備えられている空調システム。
  2. 空調対象空間において通常想定される通常潜熱負荷に応じた顕熱比に基づいて、通常用の目標給気温度を設定する通常用目標給気温度設定部が備えられ、
    前記空調制御部は、
    空調対象空間に供給する空気の給気温度が前記通常用の目標給気温度になるように、前記給気温度調整部の作動状態を制御し、且つ、空調対象空間の負荷状態に応じて、前記風量調整部の作動状態を制御する通常空調制御を行い、
    その通常空調制御の実行中に空調対象空間における潜熱負荷が減少すると、前記通常空調制御から前記部分負荷用空調制御に切り替える請求項1に記載の空調システム。
  3. 前記空調制御部は、前記部分負荷用空調制御の実行中に空調対象空間における潜熱負荷が増大すると、前記部分負荷用空調制御から前記通常空調制御に切り替える請求項2に記載の空調システム。

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Citations (3)

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