JP2020176406A - プレキャスト壁高欄の接合構造及び接合方法 - Google Patents

プレキャスト壁高欄の接合構造及び接合方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2020176406A
JP2020176406A JP2019077996A JP2019077996A JP2020176406A JP 2020176406 A JP2020176406 A JP 2020176406A JP 2019077996 A JP2019077996 A JP 2019077996A JP 2019077996 A JP2019077996 A JP 2019077996A JP 2020176406 A JP2020176406 A JP 2020176406A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
floor slab
precast
precast wall
wall balustrade
balustrade member
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2019077996A
Other languages
English (en)
Other versions
JP7221775B2 (ja
Inventor
藤原 保久
Yasuhisa Fujiwara
保久 藤原
公将 清水
Kimimasa Shimizu
公将 清水
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Mitsui Construction Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Mitsui Construction Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Mitsui Construction Co Ltd filed Critical Sumitomo Mitsui Construction Co Ltd
Priority to JP2019077996A priority Critical patent/JP7221775B2/ja
Publication of JP2020176406A publication Critical patent/JP2020176406A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7221775B2 publication Critical patent/JP7221775B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Bridges Or Land Bridges (AREA)

Abstract

【課題】壁高欄の位置合わせを行うことができ、且つ交通規制期間を短縮できるプレキャスト壁高欄の接合構造及び接合方法を提供する。【解決手段】プレキャスト壁高欄部材1の接合構造は、受容孔16が形成されたプレキャスト床版3と、コンクリート部分6及びコンクリート部分6の下端から下方に突出する縦方向定着筋9を有するプレキャスト壁高欄部材1と、床版2又は地覆4に取り付けられ、縦方向定着筋9が受容孔16に突入し且つコンクリート部分6が床版2又は地覆4との間に隙間Gを形成した状態でプレキャスト壁高欄部材1を支持する支持装置20とを備え、支持装置20がプレキャスト壁高欄部材1の床版2又は地覆4に対する位置を調整可能な位置調整機構25を有する。プレキャスト床版3の架設前にプレキャスト壁高欄部材1をプレキャスト床版3に仮固定することで、プレキャスト床版3の架設から交通開放までに要する時間が短縮される。【選択図】図1

Description

本開示は、橋梁の床版に接合されるプレキャスト壁高欄の接合構造及び接合方法に関する。
橋梁では通常、床版の幅方向(橋面に平行且つ橋軸に直交する方向)の両端部に壁高欄が設けられる。近年では、工期の短縮等を目的として、壁高欄を予めプレキャストコンクリートで製作しておき、プレキャスト床版の架設後にプレキャスト壁高欄を床版上に配置して床版に接合する工法が採用されている。このようなプレキャスト床版とプレキャスト壁高欄との接合構造として、接合部にループ状の配筋を設けておき、壁高欄の高さ調整後に無収縮モルタルを充填して一体化する構造(DAK式壁高欄)が公知である。また、地覆部及び隣接する壁高欄との接合部に、鉄筋先端部を鍛造により円錐台形状に加工した鉄筋を用いて無収縮モルタルで定着させる接合構造(Trunc−head工法式壁高欄)が公知である(特許文献1参照)。
また、壁高欄の接合強度を増強するために、アンカー鉄筋の定着部や連続繊維補強材の定着部、プレキャスト部材の接合面間に接着樹脂としてのエポキシ樹脂や樹脂モルタルが充填されるもの(特許文献2、3)が公知である。
特開2018−141341号公報 特開2018−112009号公報 特開2018−193709号公報
接合部に無収縮モルタルを用いる工法では、モルタルが一定の強度を発現するまで養生する必要があり、交通規制期間が長くなる。また無収縮モルタル部から塩化物等の劣化因子が浸入する可能性もあり、耐久性上の弱点となる。一方、接合部にエポキシ樹脂や樹脂モルタルを用いることにより、養生が数時間で完了するため交通規制期間の短縮や耐久性の向上が可能である。
しかしながら、プレキャスト床版の架設後に床版上で高欄の配置作業及び固定作業を行うと、所定位置に架設されたプレキャスト床版上で行う作業が多く、プレキャスト床版の架設から交通開放までに要する時間を短縮することはできない。プレキャスト床版を架設する前にプレキャスト壁高欄をプレキャスト床版に接合しておくことでプレキャスト床版の架設から交通開放までの時間を短縮することは可能であるが、この場合はプレキャスト床版の架設後に壁高欄の位置合わせを行うことができない。
本発明は、このような背景に鑑み、壁高欄の位置合わせを行うことができ、且つ交通規制期間を短縮できるプレキャスト壁高欄の接合構造及び接合方法を提供することを課題とする。
このような課題を解決するために、本発明のある実施形態は、プレキャスト壁高欄の接合構造であって、床版(2)又は前記床版に設けられた地覆(4)の上面から下方に向かう受容孔(16)が形成されたプレキャスト床版(3)と、コンクリート部分(6)及び前記コンクリート部分の下端から下方に突出する縦方向定着筋(9)を有するプレキャスト壁高欄部材(1)と、前記床版又は前記地覆に取り付けられ、前記縦方向定着筋が前記受容孔に突入し且つ前記コンクリート部分が前記床版又は前記地覆との間に隙間(G)を形成した状態で前記プレキャスト壁高欄部材を支持する支持装置(20)とを備え、前記支持装置が前記プレキャスト壁高欄部材の前記プレキャスト床版に対する位置を調整可能な位置調整機構(25)を有している。
この構成によれば、プレキャスト床版を所定位置に架設する前に、支持装置によってプレキャスト壁高欄部材をプレキャスト床版に仮固定することができる。これにより、所定位置に架設されたプレキャスト床版上で行う作業が少なくなるため、プレキャスト床版の架設から交通開放までに要する時間を短縮することができる。また、プレキャスト床版を所定位置に架設した後に、位置調整機構によってプレキャスト壁高欄部材の位置合わせを行うことができる。
上記構成において、前記位置調整機構(25)が、前記プレキャスト壁高欄部材(1)の橋幅方向の位置、前記プレキャスト壁高欄部材の橋軸に平行な軸線回りの倒れ及び、前記プレキャスト壁高欄部材の橋軸に沿う通りの少なくとも1つを調整可能に構成されているとよい。
この構成によれば、プレキャスト床版を所定位置に架設した後に、プレキャスト壁高欄部材を適正な位置(橋幅方向の位置、倒れ又は通り)に合わせることができる。
上記構成において、プレキャスト壁高欄の接合構造は、前記受容孔(16)及び前記隙間(G)に配置される未硬化の熱硬化性の樹脂材(17)を加熱する加熱手段(8B、34、41)を更に備えるとよい。ここで樹脂材とは、樹脂に骨材や繊維補強材等を混入した樹脂モルタルを含む。
この構成によれば、プレキャスト床版の架設前に未硬化の熱硬化性の樹脂材を受容孔及び隙間に配置しておくことができ、架設されたプレキャスト床版上で行う作業がより少なくなるため、プレキャスト床版の架設から交通開放までに要する時間を一層短縮することができる。なお、プレキャスト床版の架設前に樹脂材が配置されていても、樹脂材が未硬化である限り、プレキャスト床版の架設後にプレキャスト壁高欄部材の位置を調整することは可能である。また、樹脂材は加熱されるまで硬化しないため、一度に広い範囲を施工することができる。更に、加熱手段によって樹脂材を加熱することで樹脂材を硬化させることができるため、セメント系の結合材を用いる場合に比べて養生が短時間で済み、交通規制期間の更なる短縮が可能である。
上記構成において、前記加熱手段が、前記縦方向定着筋に接触する鉄筋(8B)と、前記鉄筋に電流を流すことで前記鉄筋及び前記縦方向定着筋を発熱させる電源(34)とを含むとよい。
この構成によれば、鉄筋を利用して樹脂材を加熱することができるため、加熱手段の構成が簡単である。
上記構成において、前記加熱手段が、前記縦方向定着筋(9)及び前記隙間(G)に沿って配設された電熱線(41)と、前記電熱線に電流を流すことで前記電熱線を発熱させる電源(34)とを含むとよい。
この構成によれば、受容孔及び隙間に配置された樹脂材を電熱線によって確実に加熱することができる。
また、上記課題を解決するために、本発明のある実施形態は、プレキャスト壁高欄の接合方法であって、コンクリート部分(6)及び前記コンクリート部分の下端から下方に突出する縦方向定着筋(9)を有するプレキャスト壁高欄部材(1)を用意するステップと、床版(2)又は前記床版に設けられた地覆(4)の上面から下方に向かう受容孔(16)が形成されたプレキャスト床版(3)を用意するステップと、前記縦方向定着筋が前記受容孔に突入するように、前記プレキャスト壁高欄部材を前記床版又は前記地覆上に隙間(G)を空けて配置し、前記床版又は前記地覆に取り付けた支持装置(20)を用いて前記プレキャスト壁高欄部材を前記プレキャスト床版上に仮固定する仮固定ステップと、前記プレキャスト壁高欄部材が仮固定された前記プレキャスト床版を所定位置に架設する床版架設ステップと、前記所定位置において、前記支持装置に設けられた位置調整機構(25)を操作して、仮固定された前記プレキャスト壁高欄部材の前記プレキャスト床版に対する位置を調整する位置調整ステップと、位置調整済みの前記プレキャスト壁高欄部材を前記プレキャスト床版に対して固定する本固定ステップとを備える。
この構成によれば、プレキャスト床版を所定位置に架設する前に、プレキャスト壁高欄部材をプレキャスト床版上に仮固定するため、所定位置に架設されたプレキャスト床版上で行う作業が少なくなる。これにより、プレキャスト床版の架設から交通開放までに要する時間を短縮することができる。また、プレキャスト床版を所定位置に架設した後に、位置調整機構によってプレキャスト壁高欄部材の位置合わせを行うことができる。
上記構成において、前記位置調整ステップでは、前記プレキャスト壁高欄部材(1)の橋幅方向の位置、前記プレキャスト壁高欄部材の橋軸に平行な軸線回りの倒れ及び、前記プレキャスト壁高欄部材の橋軸に沿う通りの少なくとも1つを調整するとよい。
この構成によれば、プレキャスト壁高欄部材が仮固定されたプレキャスト床版を所定位置に架設した後に、プレキャスト壁高欄部材を適正な位置(橋幅方向の位置、倒れ又は通り)に合わせることができる。
上記構成において、プレキャスト壁高欄の接合方法は、前記受容孔(16)に充填され且つ前記コンクリート部分(6)が接触するように、前記床版(2)又は前記地覆(4)の上面の高欄接合部分に未硬化の熱硬化性の樹脂材(17)を配置する樹脂配置ステップを更に備え、前記本固定ステップでは、加熱手段(8B、34、41)によって前記樹脂材を加熱して前記樹脂材を硬化させることで、位置調整済みの前記プレキャスト壁高欄部材(1)を前記プレキャスト床版(3)に対して固定し、前記樹脂配置ステップを前記床版架設ステップの前に行うとよい。
この構成によれば、プレキャスト床版の架設前に、床版又は地覆の上面の高欄接合部分に未硬化の熱硬化性の樹脂材を配置するため、所定位置に架設されたプレキャスト床版上で行う作業がより少なくなる。これにより、プレキャスト床版の架設から交通開放までに要する時間を一層短縮することができる。なお、受容孔及び隙間に未硬化の熱硬化性の樹脂材が配置されるため、プレキャスト床版の架設前に樹脂材が配置されていても、プレキャスト床版の架設後にプレキャスト壁高欄部材の位置を調整することは可能である。また、樹脂材は加熱されるまで硬化しないため、一度に広い範囲を施工することができる。更に、加熱手段によって樹脂材を加熱することで樹脂材を硬化させることができるため、セメント系の結合材を用いる場合に比べて養生が短時間で済み、交通規制期間の更なる短縮が可能である。
上記構成において、前記本固定ステップでは、前記縦方向定着筋(9)に接触する鉄筋(8B)に電流を流すことで前記鉄筋及び前記縦方向定着筋を発熱させるとよい。
この構成によれば、鉄筋を利用して樹脂材を加熱することができるため、樹脂材を加熱するための専用の部材を設ける必要がなく、樹脂材を加熱するための準備作業が簡単である。
上記構成において、前記本固定ステップでは、前記縦方向定着筋(9)及び前記隙間(G)に沿って配設しておいた電熱線(41)に電流を流すことで前記電熱線を発熱させるとよい。
この構成によれば、受容孔及び隙間に配置された樹脂材を電熱線によって確実に加熱することができる。
このように本発明によれば、壁高欄の位置合わせを行うことができ、且つ交通規制期間を短縮できるプレキャスト壁高欄の接合構造及び接合方法を提供することができる。
第1実施形態に係るプレキャスト壁高欄の接合構造の横断面図 図1中のII矢視図 第1実施形態に係るプレキャスト壁高欄の接合方法を示す断面図 第1実施形態に係るプレキャスト壁高欄の接合方法を示す断面図 第2実施形態に係るプレキャスト壁高欄の接合構造の横断面図
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について詳細に説明する。
≪第1実施形態≫
まず、図1〜図4を参照して、本発明の第1実施形態について説明する。図1は第1実施形態に係るプレキャスト壁高欄の接合構造の横断面図である。図1に示されるように、橋梁に於けるプレキャスト壁高欄部材1は、床版2の橋軸に直交し、橋面に平行な方向(以下、幅方向という)の側端部に、地覆4を介して接合される。
床版2は、プレキャストコンクリート部材からなる複数のプレキャスト床版3を橋軸方向に敷き並べ、これらを互いに接合することによって構成される。各プレキャスト床版3は2〜3m程度の橋軸方向長さとされており、プレキャスト工場において予め製作されて現場へ搬入される。地覆4は、工場二次製品であることが好ましい。地覆4は、プレキャスト床版3に埋設された接合鉄筋5の露出する部分を埋設するようにコンクリートを打設することによって形成される。地覆4はプレキャスト床版3の側端部から上方に突出するように形成される。他の実施形態では、地覆4がプレキャスト床版3と同時に一体に形成されてもよい。
以下、プレキャスト床版3と地覆4とが一体となったものをプレキャスト床版3と呼ぶ。なお、プレキャスト床版3は施工現場のヤードで製作されてもよい。また、プレキャスト床版3はプレストレストコンクリートであってもよく、鉄筋コンクリートであってもよい。
プレキャスト壁高欄部材1はプレキャスト床版3と概ね同一の橋軸方向長さとされている。プレキャスト壁高欄部材1は、地覆4の上方に隙間Gを空けて配置され、地覆4及び橋軸方向に隣接する他のプレキャスト壁高欄部材1と接合される。プレキャスト壁高欄部材1は、コンクリート部分6と、橋軸に直交する方向に延在する複数の縦方向鉄筋7と、橋軸方向に延在する複数の横方向鉄筋8(8A、8B)とを有する。
複数の縦方向鉄筋7は、コンクリート部分6の下端から下方に突出する縦方向定着筋9(9A、9B)を含んでいる。複数の縦方向定着筋9は、幅方向の外側に配置された複数の第1縦方向定着筋9Aと、第1縦方向定着筋9Aよりも幅方向の内側のコンクリート部分6から下方に突出する複数の第2縦方向定着筋9Bとを含んでいる。第1縦方向定着筋9Aと第2縦方向定着筋9Bとは、橋軸方向に沿ってずれた位置に交互に配置されることが好ましい。
各第1縦方向定着筋9Aは、全長にわたって鉛直方向に沿って延在する直線形状をしている。各第2縦方向定着筋9Bは、上部で湾曲しており、コンクリート部分6に埋設された部分において外側の側面、上面及び内側の側面に沿って第1縦方向定着筋9Aを囲うように配置されている。プレキャスト壁高欄部材1のコンクリート部分6の下部には上方に開くコ字状の補強鉄筋10を設けることが好ましい。補強鉄筋10は、第2縦方向定着筋9Bの幅方向の内側部分と外側部分との下側を繋ぐように配置され、第2縦方向定着筋9Bと協働してコンクリート部分6の内部にループ形状の鉄筋を形成する。
縦方向定着筋9の下端には、機械式定着の定着具11が設けられている。機械式定着の定着具11とは、機械式定着において鉄筋に作用する引張力をコンクリートに伝達するために鉄筋端部に設けられる、鉄筋の延在方向に直交する断面において鉄筋本体よりも断面積の大きな板状又はこぶ状のものを意味する。定着具11は、こぶ状のものであることが好ましく、図示されるように先端側が後端側よりも細い円錐台形状であることが更に好ましい。定着具11は、鉄筋の延在方向に直交する断面において、後端側の断面積が鉄筋の中間部の断面積よりも大きい形状をしており、後端にて円形状に拡径する肩面を形成している。
各横方向鉄筋8は、橋軸方向に延在するように縦方向鉄筋7に沿って配置される。複数の横方向鉄筋8は、全体がプレキャスト壁高欄部材1のコンクリート部分6に埋設された複数の第1横方向鉄筋8Aと、少なくとも一部がコンクリート部分6から露出する第2横方向鉄筋8Bとを含んでいる。本実施形態では、全体がコンクリート部分6から露出する2本の第2横方向鉄筋8Bが、第1縦方向定着筋9A及び第2縦方向定着筋9Bのコンクリート部分6から露出する部分の上部に沿って配置されている。各第2横方向鉄筋8Bは、対応する複数の第1縦方向定着筋9A又は複数の第2縦方向定着筋9Bに接触している。各第2横方向鉄筋8Bは、プレキャスト壁高欄部材1の製作時に配筋されてもよく、製作後に配筋されてもよい。
他の実施形態では、第2横方向鉄筋8Bがコンクリート部分6に埋設され、端部を露出させていてもよい。この場合、第2横方向鉄筋8Bはコンクリート部分6の内部で対応する複数の第1縦方向定着筋9A又は複数の第2縦方向定着筋9Bに接触する。第2横方向鉄筋8Bが1本設けられる場合は、第2横方向鉄筋8Bの両端部がコンクリート部分6から露出するように配置される。第2横方向鉄筋8Bが複数本も受けられる場合は、コンクリート部分6の橋軸方向の両端面から少なくとも1本の第2横方向鉄筋8Bの端部が露出するように配置されればよい。
また、複数の横方向鉄筋8は、コンクリート部分6の橋軸方向の一方の端面から突出する複数の横方向定着筋を含んでいてもよい。複数の横方向定着筋は、隣接する他のプレキャスト壁高欄部材1との接合に利用される。複数の横方向定着筋は、例えば、第1縦方向定着筋9Aに沿って並ぶように配置される。プレキャスト壁高欄部材1に複数の横方向定着筋が設けられる場合、プレキャスト壁高欄部材1のコンクリート部分6における他方の端面には、横方向定着筋を受容する孔又は鉛直方向の溝が設けられる。各横方向定着筋の突出側の端部には、縦方向定着筋9と同様の定着具11が設けられるとよい。
地覆4の上面には、複数の縦方向定着筋9を受容するべく上方に開放された複数の受容孔16が形成されている。各受容孔16は、上下方向に延在し、地覆4の上面から下方に向かう有底孔である。各縦方向定着筋9の下端部は、未硬化の熱硬化性の樹脂材17が充填された対応する受容孔16に挿入され、樹脂材17が加熱により硬化することによって受容孔16を介して地覆4に定着される。受容孔16は、箱抜き孔として形成されることが好ましく、その内面は、樹脂材17の付着を高めるために螺旋状のねじが切ってあることが好ましい。また、1つの受容孔16に1つの縦方向定着筋9の下端部が受容されることが好ましいが、受容孔16が長孔とされ、1つの受容孔16に複数の縦方向定着筋9の下端部が受容されてもよい。
樹脂材17は、熱硬化性の樹脂のみからなってもよく、熱硬化性の樹脂に骨材や繊維補強材等を混入した樹脂モルタルであってもよい。熱硬化性の樹脂には、例えばエポキシ樹脂やフェノール樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂(ビニルエステル樹脂)及び、これらの複合材料等を用いることができる。
地覆4の上面とコンクリート部分6の下面の間にも熱硬化性の樹脂材17が配置される。樹脂材17は、受容孔16に充填されるように地覆4の上面、即ちプレキャスト床版3の高欄接合部分にコテを用いて概ね平坦に敷設(配置)される。この際、地覆4の上面の周縁に沿って樹脂材17用の型枠が設けられてもよい。この状態で、クレーンで吊り上げられたプレキャスト壁高欄部材1が降下することで、複数の縦方向定着筋9が対応する受容孔16に突入し、コンクリート部分6の下面が樹脂材17に接触する。或いは、プレキャスト壁高欄部材1を降下させて所定の位置に配置した後に、地覆4とコンクリート部分6との隙間Gに樹脂材17が注入によって充填されてもよい。
この状態ではプレキャスト壁高欄部材1は固定されず、荷重が樹脂材17に加わると樹脂材17が地覆4の上面から側方へ押し出される。そこで、プレキャスト床版3には、コンクリート部分6と地覆4との隙間Gを維持した状態でプレキャスト壁高欄部材1を支持する支持装置20が取り付けられている。
支持装置20は、プレキャスト壁高欄部材1の延在方向(橋軸方向)の一側(以下、前側と呼ぶ。)及び他側(以下、後側と呼ぶ。)に2対設けられる。各支持装置20は、プレキャスト壁高欄部材1の幅方向の外側に設けられる外側支持ユニット21と、プレキャスト壁高欄部材1の幅方向の内側に設けられる内側支持ユニット22とによって構成される。外側支持ユニット21と内側支持ユニット22とは、地覆4やコンクリート部分6の形状に合わせた形状とされている点で異なり、その他の点では共通である。そのため、両者の共通部分には共通の符号を付し、以下では、両者を代表して外側支持ユニット21について詳細に説明する。
図2は図1中のII矢視図である。図1及び図2に示されるように、外側支持ユニット21は、地覆4に取り付けられる第1支持部材23と、プレキャスト壁高欄部材1に取り付けられる第2支持部材24と、第1支持部材23と第2支持部材24との間に設けられる位置調整機構25とを備えている。第1支持部材23は、地覆4に設けられたインサートナット26にボルトによって固定される。第2支持部材24は、プレキャスト壁高欄部材1に設けられたインサートナット26にボルトによって固定される。第1支持部材23は水平面又は橋面に平行な上フランジ28を有し、第2支持部材24は水平面又は橋面に平行な下フランジ29を有している。
位置調整機構25は、上フランジ28上にスライド可能に設けられたスライダ30と、幅方向に水平に進退可能に上フランジ28に取り付けられた水平調整ボルト31と、鉛直方向に進退可能に下フランジ29に取り付けられた鉛直調整ボルト32とを備えている。水平調整ボルト31の先端及び鉛直調整ボルト32の先端は、ボルト軸回りに回転可能にスライダ30に連結されている。また位置調整機構25は、上フランジ28及び下フランジ29を貫通し、ナットと協働して上フランジ28及び下フランジ29を上下に挟みこむ固定ボルト33を備えている。
外側支持ユニット21及び内側支持ユニット22の水平調整ボルト31を左右の一方に同じ向きに進退させることにより、プレキャスト壁高欄部材1が地覆4に対して幅方向に変位する。外側支持ユニット21及び内側支持ユニット22の鉛直調整ボルト32を上下の一方に同じ向きに進退させることにより、プレキャスト壁高欄部材1が地覆4に対して上下方向に変位する。また、外側支持ユニット21及び内側支持ユニット22の鉛直調整ボルト32を上下の一方に逆向きに進退させることにより、プレキャスト壁高欄部材1の橋軸に平行な軸線回りの倒れが変化する。一方、前側の支持装置20の外側及び内側の水平調整ボルト31を左右の一方に同じ向きに進退させ、後側の支持装置20の外側及び内側の水平調整ボルト31を左右の他方に同じ向きに進退させることにより、プレキャスト壁高欄部材1の橋軸に沿う通りが変化する。
プレキャスト壁高欄部材1は、このように構成された支持装置20により、縦方向定着筋9が受容孔16に突入し且つコンクリート部分6が地覆4との間に隙間Gを形成した状態で地覆4上に位置調整可能に支持(仮固定)される。
したがって、プレキャスト床版3を所定位置に架設する前に、支持装置20によってプレキャスト壁高欄部材1をプレキャスト床版3に仮固定することが可能である。これにより、所定位置に架設されたプレキャスト床版3上で行う作業が少なくなるため、プレキャスト床版3の架設から交通開放までに要する時間が短縮される。また、支持装置20が位置調整機構25を有するため、プレキャスト床版3を所定位置に架設した後に、位置調整機構25によってプレキャスト壁高欄部材1の位置合わせを行うことができる。
本実施形態の位置調整機構25は、プレキャスト壁高欄部材1の橋幅方向の位置、プレキャスト壁高欄部材1の橋軸に平行な軸線回りの倒れ及び、プレキャスト壁高欄部材1の橋軸に沿う通りを位置調整可能である。但し、位置調整機構25は、これらの少なくとも1つを調整可能であればよい。この構成により、プレキャスト床版3を所定位置に架設した後に、樹脂材17を配置した状態で、プレキャスト壁高欄部材1を適正な位置(橋幅方向の位置、倒れ又は通り)に合わせることができる。
そして、受容孔16及び隙間Gには未硬化の熱硬化性の樹脂材17が配置され、樹脂材17は加熱手段によって加熱される。本実施形態では、縦方向定着筋9に接触する第2横方向鉄筋8Bと、第2横方向鉄筋8Bの両端にコネクタによって接続されたケーブルに電流を流す電源34(図4)とによって加熱手段が構成される。電源34が第2横方向鉄筋8Bに電流を流すことにより、電気抵抗によって第2横方向鉄筋8Bが発熱する。また、縦方向定着筋9が電気抵抗によって発熱し、或いは熱伝導によって加熱される。これにより、樹脂材17が加熱されて硬化する。
したがって、プレキャスト床版3の架設前に未硬化の熱硬化性の樹脂材17を受容孔16及び隙間Gに配置しておくことができる。これにより、所定位置に架設されたプレキャスト床版3上で行う作業がより少なくなるため、プレキャスト床版3の架設から交通開放までに要する時間の一層の短縮が可能である。なお、受容孔16及び隙間Gに未硬化の熱硬化性の樹脂材17が配置されるため、プレキャスト床版3の架設前に樹脂材17が配置されていても、プレキャスト床版3の架設後にプレキャスト壁高欄部材1の位置を調整することは可能である。また、樹脂材17は加熱されるまで硬化しないため、一度に広い範囲を施工することができる。更に、加熱手段によって樹脂材17を加熱することで樹脂材17を硬化させることができるため、セメント系の結合材を用いる場合に比べて養生が短時間で済み、交通規制期間の短縮が可能である。
また本実施形態では、第2横方向鉄筋8Bを利用して樹脂材17を加熱することができるため、加熱手段の構成が簡単である。
次に、図3及び図4を参照して、第1実施形態に係るプレキャスト壁高欄の接合構造の施工手順を説明する。図3及び図4は、橋軸に直交する断面視において、施工手順を示している。
まず、図3(A)に示すようにプレキャスト部材としてプレキャスト床版3及びプレキャスト壁高欄部材1が製造(用意)される。地覆4は、工場二次製品としてプレキャスト床版3に結合するように一体に形成される。プレキャスト床版3及びプレキャスト壁高欄部材1は、施工現場に搬送される。
次に、図3(B)に示される樹脂配置ステップ及び仮固定ステップが行われる。即ち、図3(B)に示されるように、施工現場の架設位置の近傍にて、プレキャスト壁高欄部材1をプレキャスト床版3の所定の位置に仮固定し、図1に示す状態にする。具体的には、樹脂配置ステップでは、地覆4の上面から下方に向かって形成された受容孔16に充填されるように、地覆4の上面の高欄接合部分に未硬化の熱硬化性の樹脂材17を配置する。この際、地覆4の上面の周縁に沿って樹脂材17用の型枠を設けてもよい。仮固定ステップでは、縦方向定着筋9が受容孔16に突入し且つコンクリート部分6が樹脂材17に接触するように、プレキャスト壁高欄部材1を地覆4上に配置し、地覆4に取り付けた支持装置20を用いてプレキャスト壁高欄部材1を仮固定する。樹脂配置ステップ及び仮固定ステップはどちらが先に行われてもよい。
次に、図3(C)に示される床版架設ステップが行われる。具体的には、プレキャスト壁高欄部材1が仮固定されたプレキャスト床版3をクレーンで吊り上げて橋桁上の所定の架設位置(以下、単に所定位置という)に架設する。
次に、図4(D)に示される位置調整ステップが行われる。位置調整ステップでは、所定位置において、支持装置20に設けられた位置調整機構25を操作して、仮固定されたプレキャスト壁高欄部材1のプレキャスト床版3に対する位置を調整する。具体的には、プレキャスト壁高欄部材1の橋幅方向の位置、プレキャスト壁高欄部材1の橋軸に平行な軸線回りの倒れ及び、プレキャスト壁高欄部材1の橋軸に沿う通りの少なくとも1つを調整する。
これにより、プレキャスト床版3を所定位置に架設した際にプレキャスト壁高欄部材1の位置が適正な位置からずれていても、プレキャスト壁高欄部材1を適正な位置(橋幅方向の位置、倒れ又は通り)に合わせることができる。即ち、プレキャスト床版3を所定位置に架設した後に、樹脂材17が配置された状態で、プレキャスト壁高欄部材1の位置調整が可能になっている。
次に、図4(E)に示される本固定ステップが行われる。本固定ステップでは、加熱手段によって樹脂材17を加熱して樹脂材17を硬化させ、位置調整済みのプレキャスト壁高欄部材1をプレキャスト床版3に対して固定する。具体的には、床版2上に準備された電源34の接続されたケーブルをコネクタによって第2横方向鉄筋8Bの両端に接続し、電源34を操作して、縦方向定着筋9に接触する第2横方向鉄筋8Bに電流を流す。これにより、第2横方向鉄筋8B及び縦方向定着筋9が発熱し、樹脂材17を加熱する。なお、橋軸方向に沿って互いに隣接するプレキャスト床版3同士やプレキャスト壁高欄部材1同士は、公知の適宜な方法によって互いに接合される。
本実施形態では、縦方向定着筋9に接触する第2横方向鉄筋8Bに電流を流すことで第2横方向鉄筋8B及び縦方向定着筋9を発熱させるため、樹脂材17を加熱するための専用の部材を設ける必要がなく、樹脂材17を加熱するための準備作業が簡単である。
最後に、図4(F)に示される支持装置撤去ステップが行われる。支持装置撤去ステップでは、樹脂材17の硬化によってプレキャスト壁高欄部材1がプレキャスト床版3に固定された後に、支持装置20を撤去する。これにより、プレキャスト壁高欄部材1の接合作業が完了する。
このように図3(C)に示される床版架設ステップの前に、図3(B)に示される仮固定ステップが行われるため、所定位置に架設されたプレキャスト床版3上で行う作業(図4(D)以降の作業)が少なくなる。これにより、プレキャスト床版3の架設から交通開放までに要する時間が短縮される。また、プレキャスト床版3を所定位置に架設した後に、図4(D)に示される位置調整ステップにて、位置調整機構25によってプレキャスト壁高欄部材1の位置合わせを行うことができる。
また本実施形態では、図3(C)の床版架設ステップの前に、図3(B)の樹脂配置ステップにおいて、受容孔16に充填され且つコンクリート部分6が接触するように、床版2又は地覆4の上面の高欄接合部分に未硬化の熱硬化性の樹脂材17を配置する。そのため、所定位置に架設されたプレキャスト床版3上で行う作業(図4(D)以降の作業)がより少なくなる。これにより、プレキャスト床版3の架設から交通開放までに要する時間が一層短縮される。なお、受容孔16及び隙間Gには未硬化の熱硬化性の樹脂材17が配置されるため、プレキャスト床版3の架設前に樹脂材17が配置されていても、図4(D)の位置調整ステップにて、プレキャスト壁高欄部材1の位置を調整することは可能にある。また、樹脂材17は加熱されるまで硬化しないため、一度に広い範囲(複数のスパン)を施工してもよい。更に、加熱手段によって樹脂材17を加熱することで樹脂材17を硬化させることができるため、セメント系の結合材を用いる場合に比べて養生が短時間で済み、交通規制期間の短縮が可能である。
≪第2実施形態≫
次に、図5を参照して、本発明の第2実施形態について説明する。なお、なお、支持装置20は第1実施形態と同一であるため、図示及び説明を省略する。また、第1実施形態と同一又は類似する部材には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。プレキャスト壁高欄部材1の接合方法についても、第1実施形態と異なる点のみを説明する。
図5は第2実施形態に係るプレキャスト壁高欄部材1の接合構造の横断面図である。図5に示されるように、本実施形態では樹脂材17を加熱するための加熱手段が第1実施形態と異なっている。以下、具体的に説明する。本実施形態では、第2横方向鉄筋8Bが設けられる代わりに、地覆4とコンクリート部分6との隙間G及び縦方向定着筋9の露出する下部の周りに(受容孔16の内部に)電熱線41が設けられている。電熱線41は、電気抵抗によるジュール熱によって発熱する発熱用電線であり、例えば、ニッケルクロム線(ニクロム線)や鉄クロム線によって構成される。
電熱線41は、縦方向定着筋9及び隙間Gに沿って配設されており、両端部が外部に引き出されている。電熱線41は、1つのプレキャスト壁高欄部材1に対して1本設けられるのが好ましいが、複数本設けられてもよい。電熱線41とこの電熱線41に電流を流す電源34(図4)とによって加熱手段が構成される。図4(E)の本固定ステップでは、電源34が電熱線41に電流を流すことにより、電気抵抗によって電熱線41が発熱する。また、縦方向定着筋9が電気抵抗によって発熱する或いは熱伝導によって加熱される。これにより、樹脂材17が加熱されて硬化する。本実施形態では、受容孔16及び隙間Gに配置された樹脂材17を電熱線41によって確実に加熱することができる。
以上で具体的実施形態の説明を終えるが、本発明は上記実施形態に限定されることなく幅広く変形実施することができる。例えば、上記実施形態では、加熱手段として、電源34からの通電によって発熱する第2横方向鉄筋8Bや電熱線41を用いたが、外部から樹脂材17に熱を加えてもよく、電磁誘導加熱によって樹脂材17に熱を加えてもよい。また、各部材や部位の具体的構成や配置、数量、素材、作業手順など、本発明の趣旨を逸脱しない範囲であれば適宜変更可能である。また、上記の実施形態は適宜組み合わせることができる。一方、上記実施形態に示した各構成要素は必ずしも全てが必須ではなく、適宜選択することができる。
1 プレキャスト壁高欄部材
2 床版
3 プレキャスト床版
4 地覆
6 コンクリート部分
7 縦方向鉄筋
8 横方向鉄筋
8A 第1横方向鉄筋
8B 第2横方向鉄筋(加熱手段)
9 縦方向定着筋
9A 第1縦方向定着筋
9B 第2縦方向定着筋
11 定着具
16 受容孔
17 樹脂材
20 支持装置
21 外側支持ユニット
22 内側支持ユニット
23 第1支持部材
24 第2支持部材
25 位置調整機構
34 電源(加熱手段)
41 電熱線(加熱手段)
G 隙間

Claims (10)

  1. プレキャスト壁高欄の接合構造であって、
    床版又は前記床版に設けられた地覆の上面から下方に向かう受容孔が形成されたプレキャスト床版と、
    コンクリート部分及び前記コンクリート部分の下端から下方に突出する縦方向定着筋を有するプレキャスト壁高欄部材と、
    前記床版又は前記地覆に取り付けられ、前記縦方向定着筋が前記受容孔に突入し且つ前記コンクリート部分が前記床版又は前記地覆との間に隙間を形成した状態で前記プレキャスト壁高欄部材を前記プレキャスト床版上に支持する支持装置とを備え、
    前記支持装置が前記プレキャスト壁高欄部材の前記プレキャスト床版に対する位置を調整可能な位置調整機構を有していることを特徴とするプレキャスト壁高欄の接合構造。
  2. 前記位置調整機構が、前記プレキャスト壁高欄部材の橋幅方向の位置、前記プレキャスト壁高欄部材の橋軸に平行な軸線回りの倒れ及び、前記プレキャスト壁高欄部材の橋軸に沿う通りの少なくとも1つを調整可能に構成されていることを特徴とする請求項1に記載のプレキャスト壁高欄の接合構造。
  3. 前記受容孔及び前記隙間に配置される未硬化の熱硬化性の樹脂材を加熱する加熱手段を更に備えることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のプレキャスト壁高欄の接合構造。
  4. 前記加熱手段が、前記縦方向定着筋に接触する鉄筋と、前記鉄筋に電流を流すことで前記鉄筋及び前記縦方向定着筋を発熱させる電源とを含むことを特徴とする請求項3に記載のプレキャスト壁高欄の接合構造。
  5. 前記加熱手段が、前記縦方向定着筋及び前記隙間に沿って配設された電熱線と、前記電熱線に電流を流すことで前記電熱線を発熱させる電源とを含むことを特徴とする請求項3に記載のプレキャスト壁高欄の接合構造。
  6. プレキャスト壁高欄の接合方法であって、
    コンクリート部分及び前記コンクリート部分の下端から下方に突出する縦方向定着筋を有するプレキャスト壁高欄部材を用意するステップと、
    床版又は前記床版に設けられた地覆の上面から下方に向かう受容孔が形成されたプレキャスト床版を用意するステップと、
    前記縦方向定着筋が前記受容孔に突入するように、前記プレキャスト壁高欄部材を前記床版又は前記地覆上に隙間を空けて配置し、前記床版又は前記地覆に取り付けた支持装置を用いて、前記プレキャスト壁高欄部材を前記プレキャスト床版上に仮固定する仮固定ステップと、
    前記プレキャスト壁高欄部材が仮固定された前記プレキャスト床版を所定位置に架設する床版架設ステップと、
    前記所定位置において、前記支持装置に設けられた位置調整機構を操作して、仮固定された前記プレキャスト壁高欄部材の前記プレキャスト床版に対する位置を調整する位置調整ステップと、
    位置調整済みの前記プレキャスト壁高欄部材を前記プレキャスト床版に対して固定する本固定ステップとを備えることを特徴とするプレキャスト壁高欄の接合方法。
  7. 前記位置調整ステップでは、前記プレキャスト壁高欄部材の橋幅方向の位置、前記プレキャスト壁高欄部材の橋軸に平行な軸線回りの倒れ及び、前記プレキャスト壁高欄部材の橋軸に沿う通りの少なくとも1つを調整することを特徴とする請求項6に記載のプレキャスト壁高欄の接合方法。
  8. 前記受容孔に充填され且つ前記コンクリート部分が接触するように、前記床版又は前記地覆の上面の高欄接合部分に未硬化の熱硬化性の樹脂材を配置する樹脂配置ステップを更に備え、
    前記本固定ステップでは、加熱手段によって前記樹脂材を加熱して前記樹脂材を硬化させることで、位置調整済みの前記プレキャスト壁高欄部材を前記プレキャスト床版に対して固定し、
    前記樹脂配置ステップを前記床版架設ステップの前に行うことを特徴とする請求項6又は請求項7に記載のプレキャスト壁高欄の接合方法。
  9. 前記本固定ステップでは、前記縦方向定着筋に接触する鉄筋に電流を流すことで前記鉄筋及び前記縦方向定着筋を発熱させることを特徴とする請求項8に記載のプレキャスト壁高欄の接合方法。
  10. 前記本固定ステップでは、前記縦方向定着筋及び前記隙間に沿って配設しておいた電熱線に電流を流すことで前記電熱線を発熱させることを特徴とする請求項8に記載のプレキャスト壁高欄の接合方法。
JP2019077996A 2019-04-16 2019-04-16 プレキャスト壁高欄の接合構造及び接合方法 Active JP7221775B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019077996A JP7221775B2 (ja) 2019-04-16 2019-04-16 プレキャスト壁高欄の接合構造及び接合方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019077996A JP7221775B2 (ja) 2019-04-16 2019-04-16 プレキャスト壁高欄の接合構造及び接合方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020176406A true JP2020176406A (ja) 2020-10-29
JP7221775B2 JP7221775B2 (ja) 2023-02-14

Family

ID=72936869

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019077996A Active JP7221775B2 (ja) 2019-04-16 2019-04-16 プレキャスト壁高欄の接合構造及び接合方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7221775B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113668383A (zh) * 2021-07-30 2021-11-19 广东省交通规划设计研究院集团股份有限公司 装配式护栏

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6222000A (ja) * 1985-07-18 1987-01-30 旭化成株式会社 アンカ−ボルトの固定方法
JPH01142199A (ja) * 1987-11-26 1989-06-05 Asahi Chem Ind Co Ltd アンカーボルトの固着工法
JPH0813424A (ja) * 1994-07-04 1996-01-16 Ishikawajima Constr Materials Co Ltd 路盤の地覆ブロックおよび路盤端部の施工方法
JPH102020A (ja) * 1996-06-12 1998-01-06 Alpha Techno Co Ltd アンカーボルトの固定方法
JP2003239541A (ja) * 2002-02-21 2003-08-27 Shimizu Corp 鉄筋コンクリートの欠損部修復方法
JP2018112009A (ja) * 2017-01-12 2018-07-19 インフラテック株式会社 鉛直部材設置構造、鉛直部材設置方法、及びプレキャスト製鉛直部材
JP2018141341A (ja) * 2017-02-28 2018-09-13 三井住友建設株式会社 プレキャスト壁高欄の取付構造及び取付方法

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6222000A (ja) * 1985-07-18 1987-01-30 旭化成株式会社 アンカ−ボルトの固定方法
JPH01142199A (ja) * 1987-11-26 1989-06-05 Asahi Chem Ind Co Ltd アンカーボルトの固着工法
JPH0813424A (ja) * 1994-07-04 1996-01-16 Ishikawajima Constr Materials Co Ltd 路盤の地覆ブロックおよび路盤端部の施工方法
JPH102020A (ja) * 1996-06-12 1998-01-06 Alpha Techno Co Ltd アンカーボルトの固定方法
JP2003239541A (ja) * 2002-02-21 2003-08-27 Shimizu Corp 鉄筋コンクリートの欠損部修復方法
JP2018112009A (ja) * 2017-01-12 2018-07-19 インフラテック株式会社 鉛直部材設置構造、鉛直部材設置方法、及びプレキャスト製鉛直部材
JP2018141341A (ja) * 2017-02-28 2018-09-13 三井住友建設株式会社 プレキャスト壁高欄の取付構造及び取付方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113668383A (zh) * 2021-07-30 2021-11-19 广东省交通规划设计研究院集团股份有限公司 装配式护栏

Also Published As

Publication number Publication date
JP7221775B2 (ja) 2023-02-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN104929034B (zh) 一种模块化钢‑混快速施工小箱梁桥及其施工方法
KR102009134B1 (ko) 장경간 거더교의 시공방법
JP6691880B2 (ja) プレキャスト壁高欄の取付構造及び取付方法
CN105839510A (zh) 一种钢-超高性能混凝土组合连续梁桥结构及其施工方法
US8109691B2 (en) Apparatus and method for on site pouring of pre-stressed concrete structures
KR101286557B1 (ko) 층고절감형 강합성보 및 이를 구비한 바닥판 구조
JP3588325B2 (ja) 単径間及び多径間合成桁橋の施工法
KR101312759B1 (ko) 강가로보를 이용한 피에스씨 곡선형 거더의 전도방지 시공 방법
KR101886345B1 (ko) 충전강관 관입 긴장재와 프리캐스트 콘크리트 블록을 이용한 충전강관 하이브리드 철도교의 연속화 시공방법
JP2020176406A (ja) プレキャスト壁高欄の接合構造及び接合方法
CN108824189A (zh) 一种钢板连接预制装配式钢筋混凝土侧边防撞护栏
KR101998822B1 (ko) 합성형 라멘교, 합성형 라멘교용 강거더 및 합성형 라멘교의 시공 방법
RU2558868C2 (ru) Сборная несущая конструкция перекрытия с балками
KR101560759B1 (ko) 스페이서 조립체
EP2935715B1 (en) Reinforced blockwork construction method
KR100653283B1 (ko) 철근 콘크리트 구조물의 연결 방법
KR100690395B1 (ko) 프리스트레스 콘크리트 빔의 연속화 방법
JP2018193709A (ja) 連続繊維補強材を適用したコンクリート構造物およびコンクリート部材の接合方法
KR101646865B1 (ko) 보에서 긴장 정착시킨 장스팬 내화 데크의 긴장재 정착 시스템 및 그 시공 방법
KR100710583B1 (ko) Pc기둥과 철골보의 복합구조
KR102005970B1 (ko) 강합성라멘교 및 그 시공방법
CN207003803U (zh) 高层装配式单排通孔预制剪力墙及其装配结构
KR20160064745A (ko) 법면에 시공된 조립식 다기능 안전계단
KR200384805Y1 (ko) 프리스트레스 콘크리트 빔의 연속화 구조
KR102200400B1 (ko) 프리캐스트 세그먼트, 이를 포함하는 기둥 구조물, 이를 이용한 기둥 구조물의 시공 방법

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20211214

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220927

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20220927

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20221122

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230131

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230202

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7221775

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150