JP2020176076A - N−長鎖アシルアミノ酸塩を主体とした液状洗浄剤組成物 - Google Patents

N−長鎖アシルアミノ酸塩を主体とした液状洗浄剤組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】使用感が良好で、且つ保存安定性がよく、適度な粘性をもつN−長鎖アシルアミノ酸塩を洗浄成分の主体とした弱酸性から中性の液状洗浄料組成物の提供。【解決手段】以下の成分(A)〜(F)(A)N−長鎖アシルアミノ酸塩(B)長鎖脂肪酸アミドプロピルベタイン(C)長鎖脂肪酸ポリオキシエチレンメチルグルコース(D)塩化カリウム(E)有機酸(F)カチオン化ポリマーを含有し、成分(A)以外のアニオン性界面活性剤を含む場合、N−長鎖アシルアミノ酸塩純分/総アニオン性界面活性剤純分が0.7以上であり、pH5以上、pH8未満である液状洗浄剤組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、泡立ち、泡切れ、洗い流し後の感触等の使用感が良好で、且つ低温での有効成分などの析出による結晶化や、沈殿が認められない弱酸性から中性のN−長鎖アシルアミノ酸塩を主体とした適度な粘性を持つ液状洗浄料組成物に関する。
一般的にN−長鎖アシルアミノ酸塩は、低刺激性で泡立ち、すすぎ性に優れた洗浄剤として、皮膚および毛髪用洗浄料に広く使用されている。しかし、その特性上、一般的な脂肪酸塩によるアルカリ性洗浄料や、合成界面活性剤による洗浄料と比較して、組み合わせる原料や保管温度条件により粘度が変動しやすく適度に増粘することが難しい、保存安定性を確保することが難しい等の問題点がある。そのため利便性の高い剤型である液状洗浄料の主たる洗浄剤として使用するために様々な試みがなされている。
特許文献1のように、N−長鎖アシルアミノ酸塩として特にナトリウム塩、カリウム塩を使用する場合には、例えば該N−長鎖アシルアミノ酸塩水溶液は低温下で不溶物が析出することが多く、これを配合した液状洗浄料組成物の製造時に再溶解や、ろ過したりする手間を要する問題点があることはよく知られていた。これらの現象は、製造後の液状洗浄料組成物を保管する場合にも起こりやすく、N−長鎖アシルアミノ酸塩を主体とした液状洗浄剤は、特に低温での析出、沈殿等の安定性不良に充分な注意を要する。さらに、皮膚および毛髪洗浄剤の使用感の向上のためにカチオン化ポリマーを配合した場合は、反応物による沈殿等も生じやすい。
特許文献2でも示されているように、洗浄剤組成物の安定性を向上させる手法としてハイドロトロープ剤を配合することはよく知られている。ハイドロトロープ剤は、N−長鎖アシルアミノ酸塩や、そのカチオン化ポリマーとの反応物のような、低溶解性を有するまたは不溶である化合物を、組成物の水相中に可溶性とするために使用される化学物質である。つまりハイドロトロープ剤を少量配合することで、「組成物中で低溶解性を有する、または不溶である化合物」を所望の温度で所望の期間について、全体的に均質かつ安定な組成物とすることができる。
特許文献3では、ハイドロトロープ剤の中でも、よく知られているエタノールとN−長鎖アシル中性アミノ酸塩を組み合わせることで、低温での白濁、おりや沈殿物の発生を防止でき、経時安定性が良好な組成物が得られている。さらに泡立ち、泡質、泡切れ、洗い流し後の感触等の使用感が良好である、という効果を発揮する透明な弱酸性洗浄料が開示されている。しかしハイドロトロープ剤の化粧料への配合については、刺激性の問題や過度な清涼感を付与するなど、制限が多い問題点がある。さらにハイドロトロープ剤と20質量%を超えるN−長鎖アシル中性アミノ酸塩とを組みわせると25℃、5℃での白濁、おりや沈殿物の発生がみられるので、さらなる洗浄力の向上も難しい。(特許文献3比較例参照)
特許文献4には、炭素原子数8〜22の脂肪酸残基と、IOB値が3以上、又はカルボキシル基を2つ有するアミノ酸からなるN−アシルアミノ酸塩とカチオンポリマー、アルキルポリグルコシド、高級脂肪酸を配合した組成物が開示されている。使用時の泡立ちや泡質(クリーミィ性)、洗い流し時のきしみ感やべたつきのない使用感、及び低温安定性に優れ、増粘剤を使用しなくても粘度を有する洗浄剤組成物である。しかしながら、高級脂肪酸塩を主体とした洗浄料はアルカリ性を呈し、皮膚および毛髪に負担の少ない中性から弱酸性域にpHを調整すると析出や沈殿などの不具合が生じたり、洗浄性が損なわれたりする問題が発生するので好ましくない。
一般的にアニオン性の界面活性剤を有する水溶液において、追加で無機塩類を添加すると、塩析によって水溶液中の他の水溶性物質を析出させてしまい、沈殿、浮遊などを引き起こす問題がある。
特許文献5のN−アシルサルコシン塩とカチオン化ポリマーを含有する毛髪洗浄剤組成物では、脱塩処理されたベタイン型両性界面活性剤と特定の無機塩類を加えて塩の総量をコントロールすることで安定性を確保する方法が開示されている。この毛髪洗浄剤組成物は使用時に水で希釈されると、含有するN−アシルサルコシン塩とベタイン型両性界面活性剤、及びカチオン化ポリマーが複合体であるコアセルベートを形成する。コアセルベートは、カチオン化ポリマーに、N−アシルサルコシン塩、及びベタイン型両性界面活性剤が結合または配位した構造を有するものであり、コアセルベートが、すすぎ時に毛髪に吸着されることにより、使用者の毛髪の感触を良好にさせる効果がある。
しかしながら、ベタイン型両性界面活性剤を脱塩した原料を、必ず配合することは現状では汎用性に欠ける。さらに通常、無機塩類を含有しているN−アシルサルコシン塩のようなアニオン性界面活性剤やカチオン化ポリマーについても脱塩することが推奨されており、厳密に無機塩量をコントロールすることが求められることから製造管理上の難易度が高い。
特開2001−131129号公報 特開2017−165738号公報 特開2014−218470号公報 特開2015−074621号公報 特開2017−197488号公報
本発明は、N−長鎖アシルアミノ酸塩を洗浄成分の主体とした弱酸性から中性の液状洗浄料組成物でありながら、良好な泡立ち、洗い流し性、使用後のしっとり感などの使用感と、析出及び沈殿などを生じない保存安定性とを両立し、適度な粘性をもつ液状洗浄料組成物を提供することを課題とする。
本発明者は、前記課題に鑑み鋭意検討を重ねた結果、以下の構成とすることで上記課題を解決した。
〔1〕第一発明としては、以下の成分(A)〜(F)
(A)N−長鎖アシルアミノ酸塩
(B)長鎖脂肪酸アミドプロピルベタイン
(C)長鎖脂肪酸ポリオキシエチレンメチルグルコース
(D)塩化カリウム
(E)有機酸
(F)カチオン化ポリマー
を含有し、成分(A)以外のアニオン性界面活性剤を含む場合、N−長鎖アシル
アミノ酸塩純分/総アニオン性界面活性剤純分が0.7以上であり、pH5以上、pH8未満である液状洗浄剤組成物。
〔2〕第2発明としては、
組成物中の含有量が
成分(A)が10〜30質量%
成分(B)が0.5〜10質量%
成分(C)が0.1〜5質量%
成分(D)が0.1〜4質量%
成分(F)が0.01〜1.5質量%
である請求項1に記載の液状洗浄剤組成物。
〔3〕第3発明としては、(A)N−長鎖アシルアミノ酸塩純分/総アニオン性界面活性剤純分が0.9以上である請求項1〜請求項2いずれかに記載の液状洗浄剤組成物。
本発明によれば、泡立ち、泡切れ、洗い流し後の感触等の使用感が良好で、且つ低温での析出による結晶化や、沈殿が認められない弱酸性から中性の液状洗浄料組成物とすることができる。さらに適度な粘性をもち、良好な使用性を確保することができる。
以下、本発明で用いる用語について規定する。
本発明で言う長鎖とは、炭素数が10以上のアルキル基、またはアシル基を指し、分子形状である直鎖、分枝、環状、飽和、不飽和等については問わない。
弱酸性から中性に関しては、組成物をpHメーター(HORIBA社製:pH METER F−51)を用いて測定温度25℃で測定した時、pH5.0以上、pH8.0未満を示すものとする。
本発明で言う粘度とは、測定温度25℃でB型粘度計(東機産業社製:VISCOMETER TVB−10M)を用いて、ローターNo.:3、測定時間:60秒後(回転速度については適宜調整した)で測定した。さらに、液状とは、常温(25℃)で流動性のある状態を示す。具体的には、上記粘度測定方法で粘度測定を行った場合、10,000mPa.s未満の粘度のものとする。
N−長鎖アシルアミノ酸塩を主体とした液状洗浄剤とは、洗浄効果のために配合されるアニオン性界面活性剤中の少なくとも70%以上、好ましくは90%以上がN−長鎖アシルアミノ酸塩である液体洗浄料のこととする。
明細書中で示された配合%は、全て質量%とし、その成分の純分で記載する。
以下、本発明に含まれる成分について、詳細に説明する。
本発明の弱酸性から中性の液状洗浄料に配合する(A)N−長鎖アシルアミノ酸とは、アミノ酸のアミノ基に、炭素数10〜22の飽和または不飽和の脂肪酸から誘導されるアシル基を導入し、アルカリ成分で中和したものである。
本発明に使用する(A)N−長鎖アシルアミノ酸中のアミノ酸残基はα−アミノ酸、β−アミノ酸、γ−アミノ酸やω−アミノ酸等各種アミノ酸であり、アミノ基はN−メチル体、N−エチル体であってもかまわない。また光学異性体すなわちD−体、L−体、ラセミ体であるかは問わない。例えばグルタミン酸、アスパラギン酸、グリシン、アラニン、メチルアラニン、セリン、トレオニン、メチルタウリン、リシン、アルギニン、プロリン等である。
さらに(A)N−長鎖アシルアミノ酸中のアシル基は、炭素原子数10〜22の飽和または不飽和の脂肪酸から誘導されるものであれば特に限定されず、直鎖、分岐、環状を問わない。例えばデカン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキン酸のような直鎖脂肪酸、ジメチルオクタン酸、メチルウンデカン酸、イソステアリン酸のような分岐脂肪酸、パルミトレイン酸、オレイン酸のような直鎖モノエン酸等から誘導されるアシル基があげられる。また天然油脂から得られる脂肪酸由来のアシル基でも良く、上記の炭素原子数10〜22の飽和または不飽和脂肪酸を80%以上含む混合脂肪酸由来のアシル基であれば良い。例えば、ヤシ油脂肪酸、パーム油脂肪酸、オリブ油脂肪酸等から誘導されるアシル基である。
また、(A)N−長鎖アシルアミノ酸塩として特に限定されないが、ナトリウム、カリウム、等のアルカリ金属塩やモノエタノールアミン、ジエタノールアミン等の有機アミン塩、アルギニン、リジン等の塩基性アミノ酸塩が挙げられる。
本発明に配合される具体的な(A)N−長鎖アシルアミノ酸塩としては、たとえば、ラウロイルメチルアラニンナトリウム(アラノン ALE/川研ファインケミカル社製)、ココイルグルタミン酸カリウム(アミソフト CK−22/味の素社製)、ラウロイルアスパラギン酸ナトリウム(アミノフォーマーFLDS−L/日油社製)等が挙げられる。それぞれ単独でも、又は二種以上を併用して用いてもよい。また(A)N−長鎖アシルアミノ酸塩を配合する場合、粉末のような高純度品や、水溶液として市販されているもの、さらには塩類を含有するものであっても利用することができる。
(A)N−長鎖アシルアミノ酸塩の配合量は、組成物全量に対して、好ましくは10〜30質量%、より好ましくは15〜30質量%、更に好ましくは20〜25質量%である。この範囲であれば、充分な洗浄力を持ちながら肌に刺激がなく、保存安定性を確保することができる。
本発明の弱酸性から中性の液状洗浄料に配合する(B)長鎖脂肪酸アミドプロピルベタインは、アミドベタイン型両性界面活性剤であり、脂肪酸、脂肪酸エステル又は植物油とジメチルプロピレンジアミンから脂肪酸アミドアミンを合成し、モノクロロ酢酸ナトリウムを反応させて得られる脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタインである。
本発明に使用する(B)長鎖脂肪酸アミドプロピルベタインのアルキル基は、炭素原子数10〜22の飽和または不飽和の脂肪酸から誘導されるものであれば何でも良く、直鎖、分岐、環状を問わない。すなわち、ラウリン酸、ミリスチン酸といった単体脂肪酸、ヤシ油脂肪酸、パーム核油脂肪酸といった混合脂肪酸が該当する。本発明における長鎖脂肪酸アミドプロピルベタインはそれぞれ単独でも、又は二種以上を併用して用いても良い。また(B)長鎖脂肪酸アミドプロピルベタインを配合する場合、水溶液として市販されているものが利用できる。水溶液の市販品は、通常数%の塩化ナトリウムを含有している場合がある。
本発明に配合される具体的な(B)長鎖脂肪酸アミドプロピルベタインとしては、たとえば、ラウリン酸アミドプロピルベタイン(エナジコール L−30B/ライオン社製:塩化ナトリウム含有)、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン(TEGOBETAIN L7OK/EVONIC社製:塩化ナトリウム含有)等が挙げられる。それぞれ単独でも、又は二種以上を併用して用いてもよい。
成分(B)長鎖脂肪酸アミドプロピルベタインの配合量は、組成物全量に対して、好ましくは0.5〜10質量%、より好ましくは0.5〜5質量%、更に好ましくは1〜3質量%配合する。この範囲であれば、適当な粘度と充分な泡立ちを維持しつつ、泡の安定性が低下せず、洗浄後の肌のつっぱり感がなく良好な使用感である。
本発明で用いられる成分(C)長鎖脂肪酸ポリオキシエチレンメチルグルコースは、保湿剤として定評のあるポリオキシエチレンメチルグルコースを長鎖脂肪酸でエステル化したものであり、アニオン界面活性剤の目や肌への刺激を緩和することと、幅広いアニオン性界面活性剤への増粘性が知られている。例えば、GLUCAMATE DOE−120 (ジオレイン酸PEG−120メチルグルコース /ルーブリゾール社製)や、マクビオブライドMG−T(トリイソステアリン酸PEG−120メチルグルコース/日油社製)等が挙げられる。それぞれ単独でも、又は二種以上を併用して用いてもよい。
成分(C)長鎖脂肪酸ポリオキシエチレンメチルグルコースは、組成物全量に対して、好ましくは0.1〜5質量%、より好ましくは1〜4質量%、更に好ましくは2〜3質量%配合する。この範囲であれば、適当な粘度と充分な泡立ちを維持しつつ、目や肌への刺激が緩和された良好な使用感が得られる。
本発明において用いられる成分(D)塩化カリウムは化学式 KClで表されるカリウムの塩化物で、結晶格子は塩化ナトリウム型構造をとる。水酸化カリウムと塩酸の中和反応によって作ることが可能である。工業的には鉱産物を精製して得られる。水100gに対する溶解度は34.2g(20℃)。エチルアルコールに難溶。グリセリンには溶解する。代表的な無機塩である塩化ナトリウムの水に対する溶解度は、35.8g(20℃)であるので、塩化カリウムは大差ない溶解度である。
成分(D)塩化カリウムは、組成物全量に対して、好ましくは0.1〜4質量%、より好ましくは0.5〜3質量%、更に好ましくは1〜2質量%配合する。この範囲であれば、脱塩した長鎖脂肪酸アミドプロピルベタインや、アニオン性界面活性剤、カチオン化ポリマーを使用しなくても、適当な粘度と充分な泡立ちを維持しつつ、エタノールなどのハイドロトロープ剤を配合しなくても、低温で析出等の無い良好な保存安定性が得られる。
本発明において用いられる(E)有機酸は、一般的に水中でのプロトンの解離が少ないため弱酸となる性質がある。化粧料で使用されるような比較的分子量の小さい有機酸は水に溶けやすく、水系の洗浄用組成物のpHを調整するのに好適である。
本発明に配合される有機酸は、特に限定されないが好ましくはクエン酸、乳酸、リン酸、リンゴ酸が挙げられる。それぞれ単独でも、又は二種以上を併用して用いても良い。
(E)有機酸は、液状洗浄剤組成物のpHを5.0〜8.0に調整するために必要な量配合する。
本発明に用いられる成分(F)カチオン化ポリマーは、特に限定されるもの
ではないが、例えばカチオン化セルロ−ス誘導体、カチオン化グァーガム誘導体、ジアリル4級アンモニウム塩重合物、ジアリル4級アンモニウム塩/アクリルアミド共重合物等が挙げられる。それぞれ単独でも、又は二種以上を併用して用いてもよい。なお、カチオン化ポリマーとしては、カチオン化セルロ−ス誘導体、塩化ジアリルジメチルアンモニウム・アクリルアミド重合体を用いることが好ましく、具体的にはポリクオタニウムー7(MERQUART−550/ルーブリゾール社製)、ポリクオタニウム−10(レオガードLP/ライオン社製:塩化ナトリウム含有)等が挙げられる。それぞれ単独でも、又は二種以上を併用して用いても良い。
これらカチオン化ポリマーの配合量は特に限定されるものではないが、組成物全体に対して、0.01〜1.5質量%が好ましく、さらに好ましくは0.05〜1.0質量%である。この範囲であれば、コアセルベートによる高いコンディショニング効果が得られつつ、洗浄剤組成物中への析出がなく可溶化し十分な保管安定性が得られる。
上記成分に加え、本願の目的を損なわない範囲で、さらに通常の皮膚外用剤に用いられる成分、例えば、油剤、皮膜形成剤、成分(A)以外のアニオン性界面活性剤、成分(B)以外の両性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、ゲル化剤・増粘剤、粉体、多価アルコール、高級アルコール、低級アルコール、高級脂肪酸、紫外線吸収剤、酸化防止剤、抗炎症剤、防腐剤、金属イオン封鎖剤、成分(D)以外の塩類、成分(E)以外のpH調整剤、香料、着色料、植物エキス、美容成分等を本発明の効果を損なわない範囲で使用することができ、その製造方法は、通常の化粧料を製造する方法にて可能である。
以下、実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
表1に示すボディソープ組成物を、以下の調整方法により製造した。
(調整方法)
表1に示す配合にて、順次溶解を確認しながら混合し、透明にならない場合は加熱溶解し、常温まで冷却しサンプルとした。
(評価項目と評価方法)
各サンプルをパネラー20名で使用感の評価をおこなった。
「泡立ち」
◎:15名以上が、泡立ちが良い。と回答した。
○:8〜14名が、泡立ちが良い。と回答した。
△:4〜7名が、泡立ちが良い。と回答した。
×:3名以下が、泡立ちが良い。と回答した。
「洗い流しやすさ」
◎:15名以上が、洗い流しやすい。と回答した。
○:8〜14名が、洗い流しやすい。と回答した。
△:4〜7名が、洗い流しやすい。と回答した。
×:3名以下が、洗い流しやすい。と回答した。
「使用後のシットリ感」
◎:15名以上が、使用後のシットリ感が良好。と回答した。
○:8〜14名が、使用後のシットリ感が良好。と回答した。
△:4〜7名が、使用後のシットリ感が良好。と回答した。
×:3名以下が、使用後のシットリ感が良好。と回答した。
「低温保存安定性 5℃1ヶ月静置」
透明ポリエチレンテレフタレート製80ml瓶に70g入れ、5℃のインキュベーターで一ヶ月間静置し、析出、沈殿などの発生がないかを見た。
○:析出および沈殿などいずれの変化も無かった。
×:析出または沈殿の少なくとも一方が見られた。
Figure 2020176076
それぞれの項目について評価をおこなった。
結果を表1(実施例1〜5、比較例1〜4)に示す。
実施例1〜実施例5では、泡立ち、洗い流しやすさ、使用後のシットリ感が良好で適度な粘性を持つ組成物であった。さらに1カ月間5℃で静置しても析出、沈殿などの変化がなかった。
比較例1については、塩化カリウムに変えて塩化ナトリウムを同量配合した組成物である。製造直後は均一な状態だったが、低温保存安定性が不良で、析出がみられて不均一な状態になった。
比較例2については、合成洗剤であるラウレス硫酸ナトリウムを多量に配合したものである(アニオン界面活性剤比が約65%)。ラウレス硫酸ナトリウムは、N−長鎖アシルアミノ酸塩と相溶性がよく、保存安定性は良好で、泡立ちは良かったのだが、ヌルツキが強く洗い流しにくく、使用後のシットリ感も無く乾燥気味の使用感であった。
比較例3については、脂肪酸石鹸を配合したものである。使用感的には、やや泡立ちにくく、使用後の感触はさっぱりしすぎでシットリ感が少なかった。弱酸性域での脂肪酸石鹸の配合ということで、製造直後にゲル化し不均一でゲルっぽい状態で粘度は、20,000mPa.s以上になり、一般的なボディソープのボトルには充填できない状態だった。低温保管で析出が激しく結晶化が見られた。
比較例4については、pHが低すぎるため泡立ちが悪く、やや洗い流し性も悪化した。使用後のシットリ感はあるが、洗浄力が弱い感じであった。状態は、ゲル化して粘度は、20,000mPa.s以上になり、一般的なボディソープのボトルには充填できない状態だった。
シャンプー
成分名
1:ココイルグルタミン酸カリウム28%水溶液 45.0質量%
2:ラウレス硫酸ナトリウム(2EO)27%水溶液 15.0質量%
3:ココアンホ酢酸ナトリウム30%水溶液 5.0質量%
4:ジオレイン酸PEG−120メチルグルコース 3.0質量%
5:塩化カリウム 2.0質量%
6:乳酸75%水溶液 0.2質量%
7:コカミドジエタノールアミン 7.0質量%
8:1.3ブチレングリコール 3.0質量%
9:ポリクオタニウム−10 0.5質量%
10:グアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド 0.5質量%
11:エデト酸2ナトリウム 0.05質量%
12:グリチルリチン酸2K 0.05質量%
13:フェノキシエタノール 1.0質量%
14:パラベン 0.5質量%
15:ツバキ油 0.05質量%
16:香料 0.1質量%
17:精製水 残量
製造方法:常法に従い試料を作成した。
泡立ち、洗い流しやすさ、使用後のシットリ感が良好で適度な粘性を持つ組成物であった。さらに1カ月間5℃で静置しても析出、沈殿などの変化がなく良好な保存安定性であった。
消臭ボディソープ
成分名
1:ラウロイルメチラアラニンナトリウム30%水溶液 55.0質量%
2:デシルグルコシド53%水溶液 3.0質量%
3:コカミドプロピルベタイン30%水溶液 5.0質量%
4:トリイソステアリン酸PEG−120メチルグルコース 0.1質量%
5:塩化カリウム 0.2質量%
6:クエン酸 1.2質量%
7:コカミドジエタノールアミン 5.0質量%
8:ジプロピレングリコール 3.0質量%
9:ポリクオタニウム−7 0.5質量%
10:エデト酸2ナトリウム 0.05質量%
11:サリチル酸ナトリウム 0.5質量%
12:イソプロピルメチルフェノール 0.1質量%
13:茶乾留液エタノール溶液(チャ乾留液含有量4%) 0.5質量%
14:柿タンニン水溶液(カキタンニン含有量2.2%) 1.0質量%
15:ポリエチレングリコール 9M 0.05質量%
16:香料 0.1質量%
17:精製水 残量
製造方法:常法に従い試料を作成した。
泡立ち、洗い流しやすさ、使用後のシットリ感が良好で適度な粘性を持つ組成物であった。さらに1カ月間5℃で静置しても析出、沈殿などの変化がなく良好な保存安定性であった。

Claims (3)

  1. 以下の成分(A)〜(F)
    (A)N−長鎖アシルアミノ酸塩
    (B)長鎖脂肪酸アミドプロピルベタイン
    (C)長鎖脂肪酸ポリオキシエチレンメチルグルコース
    (D)塩化カリウム
    (E)有機酸
    (F)カチオン化ポリマー
    を含有し、成分(A)以外のアニオン性界面活性剤を含む場合、N−長鎖アシルアミノ酸塩純分/総アニオン性界面活性剤純分が0.7以上であり、pH5以上、pH8未満である液状洗浄剤組成物。
  2. 組成物中の含有量が
    成分(A)が10〜30質量%
    成分(B)が0.5〜10質量%
    成分(C)が0.1〜5質量%
    成分(D)が0.1〜4質量%
    成分(F)が0.01〜1.5質量%
    である請求項1に記載の液状洗浄剤組成物。
  3. (A)N−長鎖アシルアミノ酸塩純分/総アニオン性界面活性剤純分が0.9以上である請求項1〜請求項2いずれかに記載の液状洗浄剤組成物。
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