JP2020176000A - クレーンの過負荷防止方法 - Google Patents

クレーンの過負荷防止方法 Download PDF

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Kistina Zarif
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Abstract

【課題】シーブの増加を避け、クレーンの設置時における巻上ワイヤロープの荷重検出専用のシーブに対する余分な掛け回し作業並びに巻上ワイヤロープを長くすることを不要とし得るクレーンの過負荷防止方法を提供する。【解決手段】巻上ワイヤロープのシーブに作用する荷重を計測する荷重検出工程と、ジブの傾斜角度を計測するジブ角度検出工程と、ジブの傾斜角度に基づきジブの作業半径を求める作業半径算出工程と、ジブの傾斜角度に基づき巻上ワイヤロープの繰出角度を求める繰出角度算出工程と、巻上ワイヤロープの引込角度を求める引込角度算出工程と、荷重と繰出角度と引込角度とに基づき巻上ワイヤロープの張力を実荷重として求める実荷重算出工程と、作業半径に基づき定格荷重を求める定格荷重算出工程と、実荷重を定格荷重と比較する比較工程と、実荷重Fが定格荷重を超えている場合クレーンの作動を停止させる停止工程とを含む。【選択図】図1

Description

本発明は、クレーンの過負荷防止方法に関するものである。
一般に、高層ビル等の構造物の建造にはクライミングクレーンが用いられており、図3に示されるような構造を有している。
図3において、1はクライミングクレーンであり、該クライミングクレーン1は、構造物内部の床板に設置され且つ上方へマストブロック2aを順次継ぎ足し可能な支持部としてのマスト2を備えている。該マスト2の頂部には、該マスト2に沿って昇降可能な昇降ユニット3を介し旋回体4が旋回自在に配置されている。前記旋回体4には、ジブ5が起伏自在に取り付けられると共に、後方へ延びるカウンタフレーム6が一体に設けられている。前記カウンタフレーム6上には、前記ジブ5先端から吊荷用の吊具7を吊り下げる巻上ワイヤロープ8を巻上げ下げするための巻上ドラム9と、ジブ5の起伏ワイヤロープ10を巻上げ下げするための起伏ドラム11とが設置されている。又、前記旋回体4には、ガイサポート12が設けられ、該ガイサポート12の頂部には、前記巻上ドラム9から繰り出される巻上ワイヤロープ8が掛け回されるシーブ13と、前記起伏ドラム11から繰り出される起伏ワイヤロープ10が掛け回されるシーブ14とが配設されている。更に、前記ジブ5の先端には、前記巻上ワイヤロープ8が掛け回されるシーブ15が配設されている。
尚、前述の如きクライミングクレーン1と関連する一般的技術水準を示すものとしては、例えば、特許文献1がある。
一方、前記クライミングクレーン1には、図4(a)に示される如く、荷重検出器20と、ジブ角度検出器30と、過負荷防止装置40と、制御器50と、表示器60とを備えた過負荷防止システムが搭載されている。
前記荷重検出器20は、前記巻上ワイヤロープ8に作用する張力を検出するロードセル等によって構成され、前記クライミングクレーン1に作用する吊荷による実荷重を計測するようになっている。
前記ジブ角度検出器30は、前記ジブ5の傾斜角度を計測するようになっている。
前記過負荷防止装置40は、前記ジブ5の作業半径に対する定格荷重曲線が設定され、前記ジブ角度検出器30で計測された傾斜角度に基づきジブ5の作業半径を求め、該作業半径に基づき前記定格荷重曲線より定格荷重を求め、前記荷重検出器20で計測された実荷重が定格荷重を超えていると判定された場合、クライミングクレーン1の作動停止信号を出力するようになっている。
前記制御器50(PLC:Programmable Logic Controller)は、前記過負荷防止装置40から出力される作動停止信号が入力された場合、クライミングクレーン1の作動を緊急停止するようになっている。
前記表示器60は、前記実荷重並びにジブ5の作業半径等を表示すると共に、前記過負荷防止装置40から出力される作動停止信号が入力された場合には警報を表示するようになっている。
そして、前記過負荷防止装置40に設定される定格荷重曲線は、図4(b)に示される如く、前記ジブ5が起立状態から倒伏することにより作業半径がある値に増加するまでは水平に変位して最大定格荷重が保持され、作業半径がある値を超えた後は、前記ジブ5の倒伏に伴う作業半径の増加に連動して定格荷重が漸次減少していく形の曲線となっている。
尚、前述のような過負荷防止装置が開示された先行技術文献としては、例えば、特許文献2を挙げることができる。
特開2004−59321号公報 特開2017−178502号公報
前記巻上ワイヤロープ8に作用する張力を検出する前記特許文献2に開示された荷重検出器20は、例えば、従来のドラムバランス式のクレーンの場合、図5に示される如く、巻上ワイヤロープ8が掛け回される荷重検出専用のシーブ13bに連結する形で設けられている。図5には引張型のロードセル等の荷重検出器20を示しているが、圧縮型のロードセル等の荷重検出器20が用いられることもある。この場合、圧縮型のロードセル等の荷重検出器20と前記シーブ13bとの間には、中間部に支点を有するレバー(図示せず)が介装される。
因みに、図5に示される例において、巻上ドラム9から繰り出される巻上ワイヤロープ8は、ガイサポート12の頂部のシーブ13aに掛け回された後、荷重検出専用のシーブ13bに掛け回され、更に、ガイサポート12の頂部のシーブ13c、ジブ5先端のシーブ15a、吊具7のシーブ7aを吊り下げるシーブ7b、ジブ5先端のシーブ15b、ガイサポート12の頂部のシーブ13dに順次掛け回され、起伏ドラム11に巻き取られている。
但し、前記巻上ドラム9から繰り出される巻上ワイヤロープ8は、左右二系統あり、図5に示される右系統のシーブ13bに荷重検出器20は設けられていない。
尚、左右二系統の起伏ドラム11から繰り出される起伏ワイヤロープ10はそれぞれ、ガイサポート12の頂部のシーブ14a、ジブ5先端に起伏ペンダントロープ10aを介して接続される起伏ペンダントシーブブロック16に取り付けられたシーブ14b、ガイサポート12の頂部のシーブ14c、前記起伏ペンダントシーブブロック16に取り付けられたシーブ14d、ガイサポート12の頂部から張り出す起伏スイングシーブブロック17に取り付けられたシーブ14eに順次掛け回され、つなげられる形となっている。
しかしながら、前述の如く、荷重検出器20を巻上ワイヤロープ8が掛け回される荷重検出専用のシーブ13bに連結する形で設けるのでは、シーブの数が増えることに加え、クライミングクレーン1の設置時に巻上ワイヤロープ8を荷重検出専用のシーブ13bに対して掛け回す作業が余分に必要になると共に、巻上ワイヤロープ8もその分だけ長くしなければならず、改善が望まれていた。
本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなしたもので、シーブの増加を避け、クレーンの設置時における巻上ワイヤロープの荷重検出専用のシーブに対する余分な掛け回し作業並びに巻上ワイヤロープを長くすることを不要とし得るクレーンの過負荷防止方法を提供しようとするものである。
本発明は、巻上ワイヤロープが掛け回されるシーブに作用する荷重を計測する荷重検出工程と、
ジブの傾斜角度を計測するジブ角度検出工程と、
該ジブ角度検出工程で計測されたジブの傾斜角度に基づきジブの作業半径を求める作業半径算出工程と、
前記ジブ角度検出工程で計測されたジブの傾斜角度に基づき前記シーブに掛け回される巻上ワイヤロープの繰出角度を求める繰出角度算出工程と、
前記シーブに掛け回される巻上ワイヤロープの引込角度を求める引込角度算出工程と、
前記荷重検出工程で計測された荷重と、前記繰出角度算出工程で求められた繰出角度と、前記引込角度算出工程で求められた引込角度とに基づき、巻上ワイヤロープの張力をクレーンに作用する吊荷による実荷重として求める実荷重算出工程と、
前記作業半径算出工程で求められた作業半径に基づき、予め設定された定格荷重曲線より定格荷重を求める定格荷重算出工程と、
前記実荷重算出工程で求められた実荷重を前記定格荷重算出工程で求められた定格荷重と比較する比較工程と、
該比較工程で前記実荷重が定格荷重を超えていると判定された場合、クレーンの作動を停止させる停止工程と
を含むクレーンの過負荷防止方法に係るものである。
前記クレーンの過負荷防止方法において、前記巻上ワイヤロープが掛け回されるシーブを、ガイサポートの頂部に配設されるシーブとした場合、
前記繰出角度算出工程において、前記繰出角度は、
θW1=tan−1{(H−H)/(W+R)}
=tan−1{(Lsinθ+H−H)/(W+R)}
但し、H:旋回体の上面からジブの先端のシーブまでの高さ
:旋回体の上面からガイサポートの頂部のシーブまでの高さ
:旋回中心からガイサポートの頂部のシーブまでの水平長さ
R:作業半径
:ジブの長さ
θ:ジブの傾斜角度
:旋回体の上面からジブの起伏中心までの高さ
より求めることができる。
又、前記引込角度算出工程において、前記引込角度は、
θW2=tan−1{(W−W)/(H−H)}
但し、W:旋回中心から巻上ドラムまでの水平長さ
:旋回体の上面から巻上ドラムまでの高さ
より求めることができる。
更に、前記実荷重算出工程において、前記実荷重は、
F=P/[2cos{(θW1+θW2+90°)/2}]
=P/[2cos{tan−1{(Lsinθ+H−H)/(W+R)}
+tan−1{(W−W)/(H−H)}+90°]/2}]
但し、P:計測される荷重
より求めることができる。
本発明のクレーンの過負荷防止方法によれば、シーブの増加を避け、クレーンの設置時における巻上ワイヤロープの荷重検出専用のシーブに対する余分な掛け回し作業並びに巻上ワイヤロープを長くすることを不要とし得るという優れた効果を奏し得る。
本発明のクレーンの過負荷防止方法の実施例を示すフローチャートである。 本発明のクレーンの過負荷防止方法の実施例における計測値と巻上ワイヤロープの張力との関係を示す概略図である。 一般的なクライミングクレーンの一例を示す概要構成図である。 従来の過負荷防止装置の一例を示す概要図であって、(a)は制御ブロック図、(b)は定格荷重曲線図である。 従来の過負荷防止装置の荷重検出器が配設される箇所の一例を示す斜視図である。
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照して説明する。
図1及び図2は本発明のクレーンの過負荷防止方法の実施例であって、図中、図3〜図5と同一の符号を付した部分は同一物を表わしている。
本実施例の場合、図1に示す如く、荷重検出工程と、ジブ角度検出工程と、作業半径算出工程と、繰出角度算出工程と、引込角度算出工程と、実荷重算出工程と、定格荷重算出工程と、比較工程と、停止工程とを含んでいる。
前記荷重検出工程は、巻上ワイヤロープ8が掛け回されるシーブに作用する荷重Pを計測する工程である。ここで、前記巻上ワイヤロープ8が掛け回されるシーブは、ガイサポート12の頂部に配設されるシーブ13とすることができ、該シーブ13の軸にロードセル等の荷重検出器20を組み込むようになっている。但し、前記荷重検出器20を軸に組み込むシーブは、ガイサポート12の頂部に配設されるシーブ13以外のシーブ(例えば、図5に示すシーブ13dやシーブ15等)としても良い。又、シーブの軸に限らず、例えば、ジブ5の起伏中心の軸、或いはジブ5の中間部に設けられる連結用のピンに対して前記荷重検出器20を組み込むことも可能である。
前記ジブ角度検出工程は、ジブ5の傾斜角度θを計測する工程である。
前記作業半径算出工程は、前記ジブ角度検出工程で計測されたジブ5の傾斜角度θに基づきジブ5の作業半径Rを求める工程である。
前記繰出角度算出工程は、前記ジブ角度検出工程で計測されたジブ5の傾斜角度θに基づき前記シーブ13に掛け回される巻上ワイヤロープ8の繰出角度θW1を求める工程である。
前記引込角度算出工程は、前記シーブ13に掛け回される巻上ワイヤロープ8の引込角度θW2を求める工程である。
前記実荷重算出工程は、前記荷重検出工程で計測された荷重Pと、前記繰出角度算出工程で求められた繰出角度θW1と、前記引込角度算出工程で求められた引込角度θW2とに基づき、巻上ワイヤロープ8の張力をクライミングクレーン1に作用する吊荷による実荷重Fとして求める工程である。
前記定格荷重算出工程は、前記作業半径算出工程で求められた作業半径Rに基づき、予め設定された定格荷重曲線より定格荷重を求める工程である。
前記比較工程は、前記実荷重算出工程で求められた実荷重Fを前記定格荷重算出工程で求められた定格荷重と比較する工程である。
前記停止工程は、前記比較工程で前記実荷重Fが定格荷重を超えていると判定された場合、クライミングクレーン1の作動を停止させる工程である。
次に、上記実施例の作用を説明する。
クライミングクレーン1による吊荷の吊上げ下げ作業時には、先ず、荷重算出工程として、巻上ワイヤロープ8が掛け回されるシーブ13に作用する荷重Pが計測される(図1のステップS10参照)。
同時に、ジブ角度検出工程として、ジブ5の傾斜角度θが計測される(図1のステップS20参照)。
続いて、作業半径算出工程として、前記ジブ角度検出工程で計測されたジブ5の傾斜角度θに基づきジブ5の作業半径Rが求められる(図1のステップS30参照)。
又、繰出角度算出工程として、前記ジブ角度検出工程で計測されたジブ5の傾斜角度θに基づき前記シーブ13に掛け回される巻上ワイヤロープ8の繰出角度θW1が求められる(図1のステップS40参照)。
前記繰出角度算出工程と同時に、引込角度算出工程として、前記シーブ13に掛け回される巻上ワイヤロープ8の引込角度θW2が求められる(図1のステップS50参照)。
この後、前記荷重検出工程で計測された荷重Pと、前記繰出角度算出工程で求められた繰出角度θW1と、前記引込角度算出工程で求められた引込角度θW2とに基づき、実荷重算出工程が行われる。該実荷重算出工程においては、巻上ワイヤロープ8の張力がクライミングクレーン1に作用する吊荷による実荷重Fとして求められる(図1のステップS60参照)。
更に、定格荷重算出工程として、前記作業半径算出工程で求められた作業半径Rに基づき、予め設定された定格荷重曲線より定格荷重が求められる(図1のステップS70参照)。
そして、前記実荷重算出工程で求められた実荷重Fが前記定格荷重算出工程で求められた定格荷重と比較される(図1のステップS80参照)。
前記比較工程で前記実荷重Fが定格荷重を超えていると判定された場合、停止工程として、クライミングクレーン1の作動が停止される(図1のステップS90参照)。
尚、前記比較工程で前記実荷重Fが定格荷重を超えていないと判定された場合、クライミングクレーン1の作動は継続され、前記荷重検出工程並びにジブ角度検出工程に戻り、前述と同様の工程が繰り返し行われる。
以下、図2を用い、繰出角度θW1、引込角度θW2、及び実荷重F(張力F)の算出の仕方について詳述する。
前記巻上ワイヤロープ8が掛け回されるシーブ13は、図2に示す例では、ガイサポート12の頂部に配設されており、該シーブ13の軸に組み込まれたロードセル等の荷重検出器20による荷重の計測値はPとなる。
旋回体4の上面からジブ5の先端のシーブ15までの高さHは、ジブ5の長さをLとし、旋回体4の上面からジブ5の起伏中心までの高さをHとした場合、前記ジブ5の傾斜角度θはジブ角度検出工程で計測されるため、
=Lsinθ+H
として求められる。因みに、図2中、Wは旋回中心からジブ5の起伏中心までの水平長さである。
又、旋回中心からガイサポート12の頂部のシーブ13までの水平長さをWとし、旋回体4の上面からガイサポート12の頂部のシーブ13までの高さをHとした場合、作業半径Rはジブ5の傾斜角度θに基づいて求められるため、
(W+R)tanθW1=H−H
という関係が成り立つ。
即ち、前記繰出角度算出工程において、前記繰出角度は、
θW1=tan−1{(H−H)/(W+R)}
=tan−1{(Lsinθ+H−H)/(W+R)}
より求められる。
更に、旋回体4の上面から巻上ドラム9までの高さをHとし、旋回中心から巻上ドラム9までの水平長さをWとした場合、
(H−H)tanθW2=W−W
という関係が成り立つ。
即ち、前記引込角度算出工程において、前記引込角度は、
θW2=tan−1{(W−W)/(H−H)}
より求められる。
そして、計測される前記荷重Pは、シーブ13からジブ5の先端側へ繰り出される巻上ワイヤロープ8に作用する張力Fと、シーブ13から巻上ドラム9側へ引き込まれる巻上ワイヤロープ8に作用する張力Fとの合力であって、前記荷重Pの張力Fに対する分解角度をφとすると、ベクトルの合成の関係式より、
F=P/2cosφ
φ=(θW1+θW2+90°)/2
という関係が成り立つ。
即ち、前記張力Fは実荷重となるため、前記実荷重算出工程において、前記実荷重は、
F=P/[2cos{(θW1+θW2+90°)/2}]
=P/[2cos{tan−1{(Lsinθ+H−H)/(W+R)}
+tan−1{(W−W)/(H−H)}+90°]/2}]
より求められる。
本実施例の場合、従来とは異なり、荷重検出器20を巻上ワイヤロープ8が掛け回される荷重検出専用のシーブ13b(図5参照)に連結する形で設ける必要がなく、シーブの数を増やさなくて済むことに加え、クライミングクレーン1の設置時に巻上ワイヤロープ8を荷重検出専用のシーブ13bに対して掛け回す作業が省略可能になると共に、巻上ワイヤロープ8も長くしなくて済む。
こうして、シーブの増加を避け、クライミングクレーン1の設置時における巻上ワイヤロープ8の荷重検出専用のシーブ13bに対する余分な掛け回し作業並びに巻上ワイヤロープ8を長くすることを不要とし得る。
そして、本実施例では、前記巻上ワイヤロープ8が掛け回されるシーブを、ガイサポート12の頂部に配設されるシーブ13とした場合、
前記繰出角度算出工程において、前記繰出角度は、
θW1=tan−1{(H−H)/(W+R)}
=tan−1{(Lsinθ+H−H)/(W+R)}
但し、H:旋回体4の上面からジブ5の先端のシーブ15までの高さ
:旋回体4の上面からガイサポート12の頂部のシーブ13までの高さ
:旋回中心からガイサポート12の頂部のシーブ13までの水平長さ
R:作業半径
:ジブ5の長さ
θ:ジブ5の傾斜角度
:旋回体4の上面からジブ5の起伏中心までの高さ
より求められる。
又、前記引込角度算出工程において、前記引込角度は、
θW2=tan−1{(W−W)/(H−H)}
但し、W:旋回中心から巻上ドラム9までの水平長さ
:旋回体4の上面から巻上ドラム9までの高さ
より求められる。
更に、前記実荷重算出工程において、前記実荷重は、
F=P/[2cos{(θW1+θW2+90°)/2}]
=P/[2cos{tan−1{(Lsinθ+H−H)/(W+R)}
+tan−1{(W−W)/(H−H)}+90°]/2}]
但し、P:計測される荷重
より求められる。
このようにすると、巻上ワイヤロープ8の荷重検出専用のシーブ13bを不要とする上で有効となる。
尚、本発明のクレーンの過負荷防止方法は、上述の実施例にのみ限定されるものではなく、クライミングクレーンに限らず、ジブを有するものであればどのようなクレーンにも適用可能なこと等、その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
1 クライミングクレーン(クレーン)
2 マスト
2a マストブロック
3 昇降ユニット
4 旋回体
5 ジブ
6 カウンタフレーム
7 吊具
7a シーブ
7b シーブ
8 巻上ワイヤロープ
9 巻上ドラム
10 起伏ワイヤロープ
10a 起伏ペンダントロープ
11 起伏ドラム
12 ガイサポート
13 シーブ
13a シーブ
13b シーブ
13c シーブ
13d シーブ
14 シーブ
14a シーブ
14b シーブ
14c シーブ
14d シーブ
14e シーブ
15 シーブ
15a シーブ
15b シーブ
16 起伏ペンダントシーブブロック
17 起伏スイングシーブブロック
20 荷重検出器
30 ジブ角度検出器
40 過負荷防止装置
50 制御器
60 表示器
P 荷重
F 実荷重(張力)
R 作業半径
θ 傾斜角度
θW1 繰出角度
θW2 引込角度
旋回体の上面からジブの先端のシーブまでの高さ
旋回体の上面からガイサポートの頂部のシーブまでの高さ
旋回中心からガイサポートの頂部のシーブまでの水平長さ
ジブの長さ
旋回体の上面からジブの起伏中心までの高さ
旋回中心から巻上ドラムまでの水平長さ
旋回体の上面から巻上ドラムまでの高さ
旋回中心からジブの起伏中心までの水平長さ

Claims (4)

  1. 巻上ワイヤロープが掛け回されるシーブに作用する荷重を計測する荷重検出工程と、
    ジブの傾斜角度を計測するジブ角度検出工程と、
    該ジブ角度検出工程で計測されたジブの傾斜角度に基づきジブの作業半径を求める作業半径算出工程と、
    前記ジブ角度検出工程で計測されたジブの傾斜角度に基づき前記シーブに掛け回される巻上ワイヤロープの繰出角度を求める繰出角度算出工程と、
    前記シーブに掛け回される巻上ワイヤロープの引込角度を求める引込角度算出工程と、
    前記荷重検出工程で計測された荷重と、前記繰出角度算出工程で求められた繰出角度と、前記引込角度算出工程で求められた引込角度とに基づき、巻上ワイヤロープの張力をクレーンに作用する吊荷による実荷重として求める実荷重算出工程と、
    前記作業半径算出工程で求められた作業半径に基づき、予め設定された定格荷重曲線より定格荷重を求める定格荷重算出工程と、
    前記実荷重算出工程で求められた実荷重を前記定格荷重算出工程で求められた定格荷重と比較する比較工程と、
    該比較工程で前記実荷重が定格荷重を超えていると判定された場合、クレーンの作動を停止させる停止工程と
    を含むクレーンの過負荷防止方法。
  2. 前記巻上ワイヤロープが掛け回されるシーブを、ガイサポートの頂部に配設されるシーブとした場合、
    前記繰出角度算出工程において、前記繰出角度は、
    θW1=tan−1{(H−H)/(W+R)}
    =tan−1{(Lsinθ+H−H)/(W+R)}
    但し、H:旋回体の上面からジブの先端のシーブまでの高さ
    :旋回体の上面からガイサポートの頂部のシーブまでの高さ
    :旋回中心からガイサポートの頂部のシーブまでの水平長さ
    R:作業半径
    :ジブの長さ
    θ:ジブの傾斜角度
    :旋回体の上面からジブの起伏中心までの高さ
    より求められる請求項1記載のクレーンの過負荷防止方法。
  3. 前記引込角度算出工程において、前記引込角度は、
    θW2=tan−1{(W−W)/(H−H)}
    但し、W:旋回中心から巻上ドラムまでの水平長さ
    :旋回体の上面から巻上ドラムまでの高さ
    より求められる請求項2記載のクレーンの過負荷防止方法。
  4. 前記実荷重算出工程において、前記実荷重は、
    F=P/[2cos{(θW1+θW2+90°)/2}]
    =P/[2cos{tan−1{(Lsinθ+H−H)/(W+R)}
    +tan−1{(W−W)/(H−H)}+90°]/2}]
    但し、P:計測される荷重
    より求められる請求項3記載のクレーンの過負荷防止方法。
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CN112938546A (zh) * 2021-03-30 2021-06-11 天津港远航散货码头有限公司 一种卸船机接料板卷扬机构保护系统

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