JP2020175786A - 車両誤発進抑制装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】車両の誤発進をより的確に抑制することが可能な車両誤発進抑制装置を提供する。【解決手段】誤発進が発生し得る状況の際にリアルタイムモニタリング開始が指示されるようにし、タイヤ側装置1からリアルタイムで空気圧データを格納したフレームが送信されるようにする。これにより、誤発進が発生しそうになったときに、タイヤ空気圧の急増に基づいて障害物に衝突したことを短時間に検出することができる。よって、車両Vの誤発進をより的確に抑制することが可能となる。【選択図】図1

Description

本発明は、タイヤ空気圧に基づいて車両誤発進を抑制する車両誤発進抑制装置に関するものである。
従来より、ドライバによるシフト操作やペダル操作の間違いによる車両の誤発進を抑制する車両誤発進抑制装置が提案されている。
例えば、特許文献1に、車載カメラや赤外線センサもしくはレーダー等の障害物を非接触で検知できるセンサ類を用いた非接触方式の車両誤発進抑制装置が提案されている。この装置では、センサ類によって車両の前方に壁などの障害物が存在していることを検知し、障害物が存在しているのに車両を発進させようとしている場合に、誤発進しないように発進制御を行うことで、車両が障害物に衝突することを避けるようにしている。
特開2010−23769号公報
しかしながら、車載カメラや赤外線センサもしくはレーダー等の非接触方式のセンサ類による障害物検知では、車両と障害物との間の環境、例えば視界や天候などの依存度が大きく、的確に障害物を検知できない可能性がある。
また、非接触方式のセンサ類では、検知範囲外の障害物を検知することができないし、検知範囲内であっても輪止めのように障害物と見做されない物体もある。このため、運転者の不注意により発進方向を間違えた際に、障害物を認識できず、車両の誤発進を抑制できない場合が発生し得る。
本発明は上記点に鑑みて、車両の誤発進をより的確に抑制することが可能な車両誤発進抑制装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1ないし4に記載の発明における車両誤発進抑制装置は、車両(V)に備えられる複数の車輪(3a〜3d)それぞれに備えられたタイヤ側装置(1)と、タイヤ側装置と通信を行う車両側システム(2)とを備えている。タイヤ側装置(1)は、車輪(3a〜3d)のタイヤ空気圧を検出するセンシング部(11)と、センシング部の検出したタイヤ空気圧に関するデータを空気圧データとして、車両側システムとの通信結果に基づいて、該空気圧データを所定の定期送信周期毎に出力する通常送信モードと、連続的もしくは定期送信周期よりも短い周期で出力するリアルタイム送信モードとに切り替えて、空気圧データの出力を行う第1制御部(12)と、第1制御部の出力する空気圧データを送信すると共に車両側システムからの指示信号を受信する第1送受信部(13)と、を有している。また、車両側システム(2)は、空気圧データを受信すると共に、指示信号の送信を行う第2送受信部(21b)と、リアルタイムモニタリング条件を満たすと、指示信号として、タイヤ側装置をリアルタイム送信モードに切り替えさせるリアルタイムモニタリング開始の指示信号を第2送受信部より送信させると共に、リアルタイム送信モードの際にタイヤ側装置から送信されてくる空気圧データから算出したタイヤ空気圧に基づいて複数の車輪のいずれかが障害物に衝突したことを検知して、障害物に衝突したことが検知されるとブレーキ制御を実行させることを指示する制御信号を出力する第2制御部(21c)と、第2制御部からの制御信号に基づいて、車両を停止させるためのブレーキ制御を実行するブレーキ制御部(22)と、を有している。
このような構成とされているため、リアルタイムモニタリング条件を満たすと車両側システムからタイヤ側装置にリアルタイムモニタリング開始が指示され、タイヤ側装置からリアルタイムで空気圧データを格納したフレームが送信される。このため、誤発進が発生しそうになったときに、タイヤ空気圧に基づいて障害物に衝突したことを短時間に検出することができる。よって、車両の誤発進をより的確に抑制することが可能となる。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係の一例を示すものである。
第1実施形態にかかる車両誤発進抑制装置の全体のブロック構成を示した図である。 タイヤ側装置の詳細を示したブロック図である。 車両側システムにおける受信機の詳細を示したブロック図である。 タイヤ側装置の制御部が実行する空気圧モニタリング処理の詳細を示したフローチャートである。 車両側システムにおける受信機の制御部が実行する誤発進抑制制御処理の詳細を示したフローチャートである。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、同一符号を付して説明を行う。
(第1実施形態)
図1〜図4を参照して、本実施形態にかかる車両誤発進抑制装置100について説明する。本実施形態にかかる車両誤発進抑制装置100は、車両の各車輪のタイヤ空気圧の検出結果に基づいて車両の誤発進を抑制する。
図1に示すように車両誤発進抑制装置100は、タイヤ側に設けられたタイヤ側装置1と、車体側に備えられた車両側システム2とを有する構成とされている。車両誤発進抑制装置100は、タイヤ側装置1よりタイヤ空気圧に関するデータ(以下、空気圧データという)を送信すると共に、車両側システム2がタイヤ側装置1から送信された空気圧データを受信し、その空気圧データに基づいて車両の誤発進を検出する。そして、車両の誤発進を検出すると、車両誤発進抑制装置100は、誤発進を抑制するための指令を行う。以下、タイヤ側装置1および車両側システム2の詳細について説明する。
タイヤ側装置1は、車両Vにおける4つの車輪3a〜3dそれぞれに取り付けられるもので、各車輪3a〜3dに取り付けられたタイヤの空気圧やタイヤ内の温度を検出すると共に、その検出結果を示す検出信号のデータをフレーム内に格納して送信するものである。 図2Aに示されるように、タイヤ側装置1は、センシング部11、制御部12、送受信部13、電池14、アンテナ15を備えて構成されている。
センシング部11は、例えばダイアフラム式の圧力センサや温度センサさらには加速度センサを備えた構成とされ、タイヤ空気圧に応じた検出信号や温度に応じた検出信号をタイヤ空気圧に関する検出信号として出力する。
制御部12は、第1制御部に相当するもので、CPU、ROM、RAM、I/Oなどを備えたマイクロコンピュータによって構成され、ROMなどに記憶されたプログラムに従って、所定の処理を実行する。
具体的には、制御部12は、センシング部11からのタイヤ空気圧に関する検出信号を受け取り、それを信号処理すると共に必要に応じて加工し、検出結果を示す空気圧データとしてフレーム内に格納して送受信部13に送るものである。フレーム内には、タイヤ空気圧に関するデータの他、各タイヤ側装置1に付けられた固有のID情報が格納され、送信されるフレームが自車両のどのタイヤ側装置1から送られたものかが特定できるようになっている。この送受信部13へフレームを送る処理は、上記プログラムに従って所定の定期送信周期毎に実行される。また、制御部12は、車両側システム2からのリアルタイムモニタリング開始の指示信号を受け取ると、これに基づいて、定期送信周期ではなくリアルタイムでフレームを送信する処理も行っている。
送受信部13は、第1送受信部に相当するもので、アンテナ15を通じて、制御部12から送られてきたフレームを例えばRF(Radio Frequency)帯の電波として車両側システム2に向けて送信する出力部としての機能を果たす。また、車両側システム2からの指令信号を受信する入力部としての機能も果たす。送受信部13は、ここでは1つの構成として記載されているが、送信部と受信部それぞれ別々に構成されたものであっても良い。送受信部13は、制御部12からフレームが伝えられるとそのタイミングでアンテナ15を通じて送信するようになっている。
電池14は、制御部12などに対して電力供給を行うものであり、この電池14からの電力供給を受けて、センシング部11でのタイヤ空気圧に関する検出信号の収集や制御部12での各種演算などが実行される。電池14の寿命を考慮して、制御部12にて、車両側システム2からのリアルタイムモニタリング開始の指示信号が出されていない通常状態の際には定期送信周期毎にしかフレーム送信が行われないようにしている。これにより、電池14の寿命低下を抑制している。
アンテナ15は、送受信部13から伝えられるフレームを送信したり、車両側システム2から送られてくるリアルタイムモニタリング開始や終了の指示信号を受信するものであり、例えばRFアンテナによって構成されている。
このように構成されるタイヤ側装置1は、例えば、各車輪3a〜3dのホイールにおけるエア注入バルブに取り付けられ、センシング部11がタイヤの内側に露出するように配置される。これにより、該当するタイヤ空気圧やタイヤ内の温度を検出し、各タイヤ側装置1に備えられたアンテナ15を通じて、所定の定期送信周期毎にフレームを送信するようになっている。
また、車両側システム2は、車両Vにおける車体側に備えられているものである。車両側システム2は、タイヤ側装置1から送信されるフレームを受信すると共に、その中に格納された空気圧データに基づいて各種処理や演算等を行うことでタイヤ空気圧を求めると共に、誤発進抑制処理を実行して車両Vの誤発進を抑制する。
具体的には、図1に示すように、車両側システム2は、送受信機21、ブレーキ用電子制御装置(以下、ブレーキECUという)22、報知装置23、車載カメラ24、シフト位置センサ25、アクセル開度センサ26などを備えている。これらの構成に基づいて、車両側システム2は、タイヤ側装置1より送信された空気圧データを受信し、空気圧データに基づいて各種処理を行って車両の誤発進を抑制する。
送受信機21は、タイヤ側装置1が送信した空気圧データを受信したり、空気圧データに基づいて車両の誤発進を抑制するための各種処理を行うための装置である。また、送受信機21は、車両の誤発進を抑制するための各種処理の1つとして、タイヤ側装置1に対してリアルタイムモニタリング開始や終了の指示信号を送信する処理も行っている。
具体的には、送受信機21は、図2Bに示すブロック構成とされており、アンテナ21a、送受信部21b、制御部21cおよび通信部21dを有した構成とされている。
アンテナ21aは、各タイヤ側装置1から送信されてきたフレームを受信したり、各タイヤ側装置1に対してリアルタイムモニタリング開始や終了の指示信号を送信するものであり、例えばRFアンテナによって構成されている。
送受信部21bは、第2送受信部に相当し、アンテナ21aを通じて、各タイヤ側装置1から送られてきたフレームを受信する入力部としての機能を果たす。また、制御部21cからの指令信号を各タイヤ側装置1に向けて送信する出力部としての機能を果たす。送受信部13は、ここでは1つの構成として記載されているが、送信部と受信部それぞれ別々に構成されたものであっても良い。送受信部13は、制御部12からフレームが伝えられるとそのタイミングでアンテナ15を通じて送信するようになっている。
制御部21cは、第2制御部に相当するもので、CPU、ROM、RAM、I/Oなどを備えたマイクロコンピュータによって構成され、ROMなどに記憶されたプログラムに従って、所定の誤発進抑制処理を実行する。
具体的には、制御部21cは、各タイヤ側装置1から送られてきたフレーム内に格納された空気圧データを受け取り、それを信号処理することで各車輪3a〜3dのタイヤ空気圧を算出している。例えば、制御部21cは、空気圧データに含まれるタイヤ空気圧の検出信号と温度の検出信号に基づいて、所定の基準温度に換算したタイヤ空気圧を算出している。また、制御部21cは、シフト位置センサ25の検出信号やブレーキECU22から伝えられる車速データに基づいて、後述する誤発進抑制処理を実行する。そして、誤発進抑制処理に基づいて、制御部21cは、誤発進を抑制するためのブレーキ制御が必要になった場合には、ブレーキECU22に対して制動力を発生させるための制御を実行させ、車両の誤発進を抑制する。また、制御部21cは、誤発進を抑制するためのブレーキ制御が必要になった場合には、報知装置23に対して、車輪3a〜3dのうち障害物が衝突した車輪を伝え、報知装置23を通じてその車輪をドライバに伝えるようにしている。
通信部21dは、制御部21cと送受信機21の外部にある車両側システム2の他の構成との通信を行うためのものである。例えば、通信部21dは、シフト位置センサ25やアクセル開度センサ26からの検出信号を受け取ったり、ブレーキECU22との通信、例えば車速データを受け取ったり、車両の誤発進を抑制するためのブレーキ制御を指示する信号を伝えたりする役割を果たす。また、通信部21dは、報知装置23に対して、車輪3a〜3dのうち障害物が衝突した車輪を伝える役割を果たす。
ブレーキECU22は、ブレーキ制御部に相当し、様々なブレーキ制御を行う制動制御装置を構成するものであり、ブレーキ液圧制御用のアクチュエータを駆動することで自動的にブレーキ液圧を発生させ、ホイールシリンダを加圧して制動力を発生させる。また、ブレーキECU22は、各車輪の制動力を独立して制御することもできる。
上記したように、ブレーキECU22には、制御部21cから誤発進を抑制するためのブレーキ制御の指示信号が伝えられる。これに基づき、ブレーキECU22は、誤発進を抑制するためのブレーキ制御を行う。具体的には、ブレーキECU22は、ブレーキ制御としてブレーキ液圧制御用のアクチュエータを駆動し、各車輪3a〜3dのホイールシリンダを加圧することで、制動力を発生させて車両を停止させるという制御を実行する。
報知装置23は、例えばメータ表示器やナビゲーション装置のディスプレイなどで構成され、誤発進を抑制するための制御が実行された場合に、ドライバに対して誤発進を抑制するための制御が実行されたことを伝える。本実施形態の場合、報知装置23にて、車輪3a〜3dのうち障害物に衝突した車輪を特定して表示することにより、ドライバに対して誤発進を抑制するための制御が実行されたことが伝えられるようになっている。また、報知装置23にて、誤発進を抑制するための制御が実行されると、車輪3a〜3dのうち障害物に衝突した車輪の周辺の映像の描画を行っている。報知装置23をメータ表示器やナビゲーション装置のディスプレイで構成する場合、ドライバが車両の運転中に視認可能な場所に配置され、例えば車両におけるインストルメントパネル内に設置される。報知装置23については、ブザーや音声案内装置などで構成することもできる。
車載カメラ24は、車両Vの周辺を撮像し、その画像データを報知装置23に伝えることで、報知装置23による車両Vの周辺の映像の描画が行えるようにする。本実施形態の場合、車載カメラ24を車両Vの前方と後方の両方に備えてあり、車輪3a〜3dのうち障害物に衝突した車輪の周辺の撮像が可能となっている。
シフト位置センサ25は、シフト位置を検出し、その検出信号をシフト位置データとして出力する。このシフト位置センサ25の検出信号に基づいて、制御部21cでは、車両Vの進行方向が前進方向であるか、後退方向であるか判別している。
アクセル開度センサ26は、アクセル開度に応じた検出信号を出力する。このアクセル開度センサ26の検出信号に基づいて、制御部21cでは、運転者が車両Vを発進させようとしている意思があることを確認する。
以上のようにして、タイヤ側装置1および車両側システム2を有する車両誤発進抑制装置100が構成されている。
続いて、本実施形態の車両誤発進抑制装置100の動作について、図3および図4を参照して説明する。なお、図3は、タイヤ側装置1における制御部12が実行する空気圧モニタリング処理の詳細を示したフローチャートであり、制御部12にて所定の制御周期毎に実行される。また、図4は、車両側システム2の送受信機21の制御部21cが実行する誤発進抑制制御処理の詳細をフローチャートである。この処理は、図示しない車両Vに備えられた車両Vを走行可能とするための始動スイッチがオンされているときに、制御部21cにて所定の制御周期毎に実行される。
まず、図3を参照して、タイヤ側装置1の動作について説明する。なお、この処理は、4つの車輪3a〜3dそれぞれに備えられたタイヤ側装置1で個々に行われる。
図3に示すように、ステップS100において、通常送信モードを設定する。通常送信モードが設定されていると、制御部12は、所定の定期送信周期毎にセンシング部11からタイヤ空気圧の検出信号や温度の検出信号を取得する。そして、制御部12は、各検出信号の信号処理を行って空気圧データを作成し、それをフレームに格納して送受信部13に送るという処理を実行する。これにより、送受信部13より、定期送信周期毎に空気圧データが格納されたフレームが車両側システム2に伝えられる。
続くステップS110では、リアルタイムモニタリング開始の指示信号が出ているか否かを判定する。後述する誤発進抑制制御処理において、リアルタイムモニタリング開始の指示信号が出され、その信号がタイヤ側装置1で受信されると、本ステップで肯定判定される。ここで肯定判定されるまでは、ステップS100、S110の処理が繰り返され、所定の定期送信周期毎に空気圧データが格納されたフレームが繰り返し車両側システム2に伝えられる。
一方、ステップS110で肯定判定されると、ステップS120に進み、リアルタイム送信モードを設定する。リアルタイム送信モードが設定されると、制御部12は、リアルタイムでセンシング部11からタイヤ空気圧の検出信号や温度の検出信号を取得する。そして、制御部12は、各検出信号の信号処理を行って空気圧データを作成し、それをフレームに格納して送受信部13に送るという処理を実行する。リアルタイムで各検出信号を取得して空気圧データを作成していることから、フレーム送信が連続的に、もしくは、定期送信周期よりも短い周期で行われることになる。
その後、ステップS130に進み、リアルタイムモニタリング終了の指示信号が出されたか否かを判定する。ここで肯定判定されればステップS120の処理が繰り返されて、その期間中はリアルタイム送信モードとなり、否定判定されればステップS100に戻って通常送信モードが設定される。以上のようにして、タイヤ側装置1では、通常送信モードとリアルタイム送信モードが切り替えられ、定期送信周期毎のフレーム送信とリアルタイムでの連続的なフレーム送信との切り替えが行われる。
続いて、図4を参照して、車両側システム2の動作について説明する。この図に示す誤発進抑制制御処理は、制御部21cが各タイヤ側装置1から送られてくるフレームに格納された空気圧データ、シフト位置センサ25やアクセル開度センサ26の検出信号、ブレーキECU22からの車速データに基づいて実行される。
まず、ステップS200では、通常モニタリングモードを設定する。このときには、ステップS205に進んでシフト位置センサ25の検出信号や車速データの入力を行い、シフト位置に基づいて車両Vの進行方向を検出したり、車速データに基づいて車速やその変化を算出したりしている。なお、ここでは車両誤発進抑制装置100として説明しているが、タイヤ側装置1と車両側システム2の少なくとも一部を用いて、タイヤ空気圧監視システム(以下、TPMSという)としての機能も実現することができる。その場合、通常モニタリングモードが設定されている際に、定期送信周期毎に送られてくる空気圧データに基づいて制御部21cにてタイヤ空気圧の算出を行い、その算出結果を報知装置23より報知することもできる。
その後、ステップS210に進み、リアルタイムモニタリングを行う条件を満たしたか否かを判定する。ここでは、車両Vの進行方向が後退方向であり、かつ、車速が0から増加した場合に、リアルタイムモニタリングを行う条件を満たしたと判定している。すなわち、車両Vの誤発進は、典型的には、ドライバが車両Vを前進させたいのにもかかわらず、後退方向のシフト位置が設定されていて、それに気付かずにドライバがアクセルペダルを踏みこんでしまったときに生じる。このため、そのような状況になり得る場合にリアルタイムモニタリングを行うようにしており、この後の処理によって誤発進の可能性があることが確認されると、早急に誤発進を抑制するための処理が実行されるようにする。なお、車速が0から増えた場合については、車速が0から急増した場合に置き替えても良い。その場合、例えば車速の変化量が所定の閾変化量を超えている場合に、車速が0から急増したとすれば良い。そのようにすれば、通常通りに車両Vの走行を開始したと想定される場合にまだリアルタイムモニタリングが行われないようにすることができる。
ステップS210で否定判定されればステップS200に戻って上記処理が繰り返され、肯定判定されるとステップS215に進む。そして、ステップS215にて、リアルタイムモニタリング開始の指示信号の送信を行うと共に、カウントをスタートする。これにより、アンテナ21aを通じて各タイヤ側装置1にリアルタイムモニタリング開始の指示信号が送信され、リアルタイムモニタリング開始からの時間がカウントされる。
そして、ステップS220に進み、ステップS215でカウント開始された時間が所定時間、例えば10秒を超えたか否かを判定する。ここでいう所定時間は任意に設定されるが、誤発進を抑制する可能性がある時間よりも長い時間に設定している。ドライバが車両Vを発進させようとした後、ある程度の時間が経過すれば、誤発進ではない通常の走行が行われていて、誤発進の恐れが無くなったと考えられる時間として、例えば10秒を所定時間として設定している。
ここで否定判定されると、ステップS225に進み、各タイヤ側装置1から送信されてくるフレームに格納された空気圧データに基づいて、車輪3a〜3dすべてのタイヤ空気圧の増加率をリアルタイムで算出する。そして、ステップS230に進み、車輪3a〜3dのうちの1輪以上について、ステップS225で算出されたタイヤ空気圧の増加率が閾値を超えているか否かを判定する。ここでいうタイヤ空気圧の増加率とは、単位時間当たりのタイヤ空気圧の増加量のことである。タイヤ空気圧の増加率と比較する閾値は、タイヤ空気圧が急変したと想定される値に設定され、タイヤ空気圧が通常の路面の凹凸による変化を超えて、タイヤが障害物に衝突した際に発生したと考えられる値に設定される。
ステップS230で否定判定されるとステップS220に戻ってリアルタイムモニタリング開始からの時間のカウントを継続する。そして、ステップS230で肯定判定されると、ステップS235に進み、障害物に衝突したと判定したことを示す障害物衝突判定のフラグをセットし、誤発進を抑制するための処理として、ステップS240〜S250に示す各処理を実行する。
すなわち、ステップS240において、制動力を発生させて車両を停止させるブレーキ制御を実行させるために、ブレーキECU22に対してブレーキ制御の指示を行う制御信号を伝える。これにより、ブレーキECU22がブレーキ液圧制御用のアクチュエータを駆動することで自動的にブレーキ液圧を発生させ、ホイールシリンダが加圧されることで制動力が発生させられ、車両が停止させられて誤発進が抑制される。
また、ステップS245において、報知装置23に対して、ステップS230で空気圧増加率が閾値を超えたと判定されたのが車輪3a〜3dのいずれであるかを示すデータを送る。これにより、報知装置23において、車輪3a〜3dのうち障害物に衝突した車輪が特定されるようにして表示され、ドライバへの報知が成される。
さらに、ステップS250に進み、障害物に衝突した車輪と対応する車載カメラ24がオンされて、その車輪の周辺の撮像が行われる。これにより、報知装置23を通じて、車両Vの周辺の映像の描画が行われ、ドライバに周辺状況を伝えることが可能となる。
その後、ステップS255において、アクセル操作が行われたか否かを判定し、操作されていなければステップS240〜S250の処理を繰り返す。そして、アクセル操作が為されていれば、誤発進ではなく改めて運転者が車両Vを発進させたいという意思を有していると考えられる。このため、ステップS260に進んでブレーキ制御による制動力、報知装置23による障害物に衝突した車輪の表示やその周辺の映像の描画、車載カメラ24による撮像、障害物衝突判定のフラグをすべて解除したのち、ステップS220に戻る。
最後に、ステップS220でカウントしたリアルタイムモニタリング開始からの時間が所定時間を超えると、誤発進を抑制する可能性が低下したと考えられるため、ステップS265に進み、リアルタイムモニタリング終了の指示信号が出される。これにより、各タイヤ側装置1では、上記したステップS130で肯定判定されることになり、再び通常送信モードに戻って、定期送信周期毎のフレーム送信が行われることになる。
以上説明したように、誤発進が発生し得る状況の際にリアルタイムモニタリング開始が指示されるようにし、タイヤ側装置1からリアルタイムで空気圧データを格納したフレームが送信されるようにしている。このため、誤発進が発生しそうになったときに、タイヤ空気圧の急増に基づいて障害物に衝突したことを短時間に検出することができる。よって、車両Vの誤発進をより的確に抑制することが可能となる。
したがって、ドライバの不注意や失念などにより車両Vを発進させた際に障害物を乗り越えてしまったり、車両Vが障害物を乗り越えたときの勢いによって横転したりすることを防止できる。
また、本実施形態では、車載カメラ24を障害物に衝突した車輪の周辺の様子を確認できるようにするために備えたが、障害物への衝突についてはタイヤ空気圧の急増によって検出している。したがって、車載カメラ24を衝突した障害物の検知に用いていないし、障害物の検知のために赤外線センサやレーダーなどの非接触方式のセンサ類を備える必要はない。このため、車両誤発進抑制装置100の構成の簡素化を図ることもできる。
また、タイヤ空気圧の変化に基づいて誤発進を検出しているため、非接触方式のセンサ類を用いる場合のように、検知範囲外の障害物を検知できなかったり、検知範囲内に存在する輪留めなどの障害物と見做されない物体を障害物として検知できなかったりしない。加えて、車両Vと障害物との間の環境、例えば視界や天候などに依存することなく、誤発進を検出できる。
さらに、一般的に、車両の駐車スペースへの移動を自動運転によって支援するシステムにおいては、非接触方式のセンサ類を用いて障害物の検知を行っている。これに対して、本実施形態では、タイヤ空気圧に基づいて障害物を検知できるため、例えば輪止めに衝突したら車両Vを停止させるという使用方法も可能となる。その場合、非接触方式のセンサ類の簡素化が図れるという効果も得られる。
(他の実施形態)
本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した範囲内において適宜変更が可能である。
例えば、上記実施形態では、車両の各車輪に備えられたタイヤ側装置1からの空気圧データに基づいて車両の誤発進を判定しているが、空気圧データが送られてきた車輪がどの車輪であるかに応じて車両の誤発進の判定基準を設定しても良い。すなわち、空気圧データが送られてきたとしても、それがすべての車輪に備えられたタイヤ側装置1から送られてきている場合には、車両の走行路面自体が凹凸路であると考えられる。その場合には、仮に空気圧データが送られてきたとしても、車両の誤発進とは判定しないようにすることもできる。
また、空気圧データを送るときに、車輪のID情報も共に送るようにしているため、空気圧データを送ったタイヤ側装置1が前輪と後輪のいずれに取り付けられたものであるのかが判る。このため、シフト位置情報が示す車両進行方向と同一方向の車輪のタイヤ空気圧が急増した場合にのみ、障害物に衝突したことが検知されるようにしても良い。例えば、後ろ向き駐車した状態から前進して駐車スペースから離れようとするつもりが誤ってシフト位置を後退方向にしていた場合が想定される。この場合、シフト位置は誤って後退方向に入っており、車両が後退した時に、車両進行方向と同一方向である後輪が輪留めに衝突することが考えられるため、後輪のタイヤ空気圧の増加率に基づいて障害物への衝突を検知して誤発進を抑制するようにすれば良い。
また、上記実施形態のステップS210において、リアルタイムモニタリングを行う条件の一例を示したが、あくまで一例であり、他の条件としても良い。一例を挙げると、車速が所定速度以下に低下してから所定時間中、例えば5km/h以下に低下してから30秒の期間中であることや、進行方向が後退方向でかつエンジン回転数が急増した場合など、車両Vが誤発進し得る状況を条件とすることができる。
1…タイヤ側装置、2…車両側システム、3a〜3d…車輪、11…センシング部、12…制御部、13…送受信部、21…送受信機、21b…送受信部、21c…制御部、22…ブレーキECU、23…報知装置、24…車載カメラ、25…シフト位置センサ、26…アクセル開度センサ、100…車両誤発進抑制装置、V…車両

Claims (5)

  1. 車両(V)に備えられる複数の車輪(3a〜3d)それぞれに備えられたタイヤ側装置(1)と、前記タイヤ側装置と通信を行う車両側システム(2)とを備えた車両誤発進抑制装置であって、
    前記タイヤ側装置は、
    前記車輪のタイヤ空気圧を検出するセンシング部(11)と、
    前記センシング部の検出したタイヤ空気圧に関するデータを空気圧データとして、前記車両側システムとの通信結果に基づいて、該空気圧データを所定の定期送信周期毎に出力する通常送信モードと、連続的もしくは前記定期送信周期よりも短い周期で出力するリアルタイム送信モードとに切り替えて、前記空気圧データの出力を行う第1制御部(12)と、
    前記第1制御部の出力する前記空気圧データを送信すると共に前記車両側システムからの指示信号を受信する第1送受信部(13)と、を有し、
    前記車両側システムは、
    前記空気圧データを受信すると共に、前記指示信号の送信を行う第2送受信部(21b)と、
    リアルタイムモニタリング条件を満たすと、前記指示信号として、前記タイヤ側装置を前記リアルタイム送信モードに切り替えさせるリアルタイムモニタリング開始の指示信号を前記第2送受信部より送信させると共に、前記リアルタイム送信モードの際に前記タイヤ側装置から送信されてくる前記空気圧データから算出した前記タイヤ空気圧に基づいて前記複数の車輪のいずれかが障害物に衝突したことを検知して、前記障害物に衝突したことが検知されるとブレーキ制御を実行させることを指示する制御信号を出力する第2制御部(21c)と、
    前記第2制御部からの前記制御信号に基づいて、前記車両を停止させるためのブレーキ制御を実行するブレーキ制御部(22)と、を有している車両誤発進抑制装置。
  2. 前記第2制御部は、シフト位置データが示す前記車両の進行方向が後退方向であり、かつ、車速データが示す車速が0から増加した場合に、前記リアルタイムモニタリング条件を満たすと判定する、請求項1に記載の車両誤発進抑制装置。
  3. 前記車両側システムは、
    前記第2制御部において前記障害物に衝突したことが検知されると、該障害物に衝突した車輪がどれであるかを報知する報知装置(23)を備えている、請求項1または2に記載の車両誤発進抑制装置。
  4. 前記車両側システムは、
    前記第2制御部において前記障害物に衝突したことが検知されると、該障害物に衝突した車輪の周辺を撮像する車載カメラ(24)と、該車載カメラで撮像した画像の描画を行うことで報知を行う報知装置(23)と、を備えている、請求項1または2に記載の車両誤発進抑制装置。
  5. 前記第2制御部は、前記リアルタイムモニタリング開始からの時間をカウントし、該時間が所定時間を超えると、前記指示信号として、前記タイヤ側装置を前記通常送信モードに切り替えるリアルタイムモニタリング終了の指示信号を前記第2送受信部より送信させる、請求項1ないし4のいずれか1つに記載の車両誤発進抑制装置。
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