JP2020175330A - 洗浄補助具 - Google Patents

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伸二 中島
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Abstract

【課題】小型軽量な物品の洗浄作業にかかる作業時間の短縮を図り、作業者の負担軽減および作業効率の向上を図ること。【解決手段】それぞれが環形状をなす枠部102と当該枠部102の内周において網目を形成する網状部103とによって構成される一対の板網部材101を、板面どうしが対向する位置と当該板面どうしが離間する位置との間において相互に回動可能に連結し、ストレーナメディア404やリテーナ501などの小型軽量な複数の物品を一対の板網部材101の間に挟み込むことによって当該物品の移動を規制することで、高圧洗浄機などから放出される水を水勢を落とすことなく、ストレーナメディア404やリテーナ501に吹き付けることができる。【選択図】図6

Description

この発明は、小型軽量な物品の洗浄に用いる洗浄補助具に関する。
発電所において、河川から取水した水を発電機の冷却に用いている。河川から取水した水は、ストレーナに導水して草葉や木の枝などの異物を除去してから、発電機の冷却に用いる。ストレーナは、異物を除去するための、ストレーナメディアと称される網を備えている。
ストレーナ内で水が詰まってしまうと、発電機を冷却することができずに発電が停止してしまうため、ストレーナメディアに異物が付着した場合には取り外して洗浄する。従来、取り外したストレーナメディアは、ストレーナメディアを固定する部品であるリテーナとともに、ブラシなどを用いて1つずつ擦り洗いしている。
関連する技術として、具体的には、従来、たとえば、ストレーナをバルブの流れる方向に2分し、洗浄塔の洗浄液を抜き出す際、一方のストレーナより洗浄液の抜き出しをおこなっているときに、他方のストレーナを洗浄液の一部を使って逆洗をおこなうようにしたストレーナ洗浄方法に関する技術があった(たとえば、下記特許文献1を参照。)。
特開昭57−149584号公報
しかしながら、上述した従来の技術は、ストレーナは、ストレーナメディアやリテーナを複数備えているため、洗浄作業が煩雑であって時間がかかり作業効率に劣るという問題があった。
また、上述した従来の技術は、高圧洗浄機などを用いてまとめて洗浄すると、小型で軽量なストレーナメディアやリテーナが水圧によって飛び跳ねてしまい、洗浄ができないばかりか紛失してしまうおそれがあるという問題があった。
このように、上述した従来の技術は、ストレーナメディアやリテーナなどの小型軽量な部品を、紛失させることなく、確実かつ効率よく洗浄することが難しいという問題があった。
また、上述した特許文献1に記載された従来の技術は、一方のストレーナより洗浄液の抜き出しをおこなっているときに、他方のストレーナを洗浄液の一部を使って逆洗をおこなうことによってストレーナを洗浄する技術であって、ストレーナメディアやリテーナを複数備えたストレーナの洗浄に適用することが難しいという問題があった。
具体的に、上述した特許文献1に記載された従来の技術を、ストレーナメディアやリテーナを複数備えたストレーナの洗浄に適用する場合、洗浄液の抜き出しをおこなうストレーナメディアと逆洗をおこなうストレーナメディアとの組み合わせの数が多くなり、作業が煩雑であり、作業効率に劣るという問題があった。
このように、従来の技術は、ストレーナメディアやリテーナなどの小型軽量な部品を確実かつ効率よく洗浄することができなかった。そして、従来の技術は、このために、洗浄対象とする物品の洗浄作業に時間がかかり、作業者の負担が大きく作業効率に劣るという問題があった。
この発明は、上述した従来技術による問題点を解消するため、小型軽量な部品の洗浄作業にかかる作業時間の短縮を図り、作業者の負担軽減および作業効率の向上を図ることができる洗浄補助具を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、この発明にかかる洗浄補助具は、それぞれが環形状をなす枠部と当該枠部の内周において網目を形成する網状部とによって構成される一対の板網部材と、前記一対の板網部材における各板網部材の枠部によって縁取られる板面どうしが対向する位置と当該板面どうしが離間する位置との間において相互に回動可能に前記一対の板網部材を連結する連結部材と、前記板面どうしを対向させた状態で前記一対の板網部材の前記枠部どうしの位置関係を固定する固定部材と、を備えたことを特徴とする。
また、この発明にかかる洗浄補助具は、上記の発明において、前記網状部が、加えられた外力に応じて弾性変形する弾性を呈することを特徴とする。
また、この発明にかかる洗浄補助具は、上記の発明において、前記一対の板網部材のうち少なくとも一方の板網部材が、外周縁側よりも内周側が、他方の板網部材から離反するように凹む凹形状をなすことを特徴とする。
また、この発明にかかる洗浄補助具は、上記の発明において、前記固定部材が、前記板網部材において前記連結部材とは反対側に設けられていることを特徴とする。
また、この発明にかかる洗浄補助具は、上記の発明において、前記固定部材が、前記一対の板網部材のうちの一方の板網部材に設けられて先端が鈎形状をなすツメ部材と、他方の板網部材に設けられて前記ツメ部材が係合する突起を備えた突起部材と、によって構成されたことを特徴とする。
また、この発明にかかる洗浄補助具は、上記の発明において、前記一対の板網部材のうち少なくとも一方の板網部材の前記枠部が、磁性体によって形成されており、前記固定部材が、前記一対の板網部材のうち他方の板網部材に設けられた磁石であることを特徴とする。
また、この発明にかかる洗浄補助具は、上記の発明において、前記連結部材が、前記一対の板網部材の前記枠部の一部を内周側に位置づけた環状部材であることを特徴とする。
また、この発明にかかる洗浄補助具は、上記の発明において、前記固定部材が、結束バンドであることを特徴とする。
また、この発明にかかる洗浄補助具は、上記の発明において、前記連結部材が、結束バンドであることを特徴とする。
また、この発明にかかる洗浄補助具は、上記の発明において、前記結束バンドが、繰り返し使用が可能であることを特徴とする。
この発明にかかる洗浄補助具によれば、小型軽量な物品の洗浄作業にかかる作業時間の短縮を図り、作業者の負担軽減および作業効率の向上を図ることができるという効果を奏する。
この発明にかかる実施の形態の洗浄補助具の構成を示す説明図(その1)である。 この発明にかかる実施の形態の洗浄補助具の構成を示す説明図(その2)である。 ストレーナの構成を示す説明図(その1)である。 ストレーナの構成を示す説明図(その2)である。 ストレーナの構成を示す説明図(その3)である。 ストレーナメディアおよびリテーナの洗浄方法を示す説明図(その1)である。 ストレーナメディアおよびリテーナの洗浄方法を示す説明図(その2)である。 板網部材の別の構成を示す説明図である。
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる洗浄補助具の好適な実施の形態を詳細に説明する。
まず、この発明にかかる実施の形態の洗浄補助具の構成について説明する。図1および図2は、この発明にかかる実施の形態の洗浄補助具の構成を示す説明図である。図1においては、この発明にかかる実施の形態の洗浄補助具の外観を示している。図2においては、この発明にかかる実施の形態の洗浄補助具を図1におけるA−A線に沿って切断した断面を示している。
図1および図2において、この発明にかかる実施の形態の洗浄補助具100は、一対の板網部材101を備えている。一対の板網部材101は、それぞれ、枠部102と網状部103とによって構成されている。枠部102は、環形状をなす。この実施の形態の枠部102は、正対する2組の直線によって囲まれた長方形の環形状をなす。
この実施の形態において、枠部102は、一対の板網部材101を板面に直交する方向に沿って切断した断面が、略L字形状をなす。これにより、互いの網状部103を正対させるようにして一対の板網部材101を対向させた状態では、対向する板網部材101に向かって周縁が立ち上がった周縁どうしが当接する。そして、これにより、一対の板網部材101における網状部103の間に空間を確保することができる。
枠部102は、一対の板網部材101を板面に直交する方向に沿って切断した断面が略L字形状をなすものに限らない。枠部102は、たとえば、一対の板網部材101を板面に直交する方向に沿って切断した断面が円(環)形状をなすような、管状(筒状)部材によって構成してもよい。また、枠部102は、断面が円(環)形状をなす管状(筒状)部材に限らず、たとえば、角パイプのように断面が多角形状をなす管状部材(角筒)によって構成してもよい。
枠部102は、たとえば、金属材料を用いて形成することができる。金属材料のように、展延性を呈する材料を用いて枠部102を形成することにより、良好な加工性と高い強度との両方を確保することができる。より具体的に、枠部102は、たとえば、チタン、ステンレス鋼、ニッケル合金、アルミニウム合金などのように、不動態皮膜が表面に形成されることによって耐食性の高い金属材料を用いて形成することが好ましい。
網状部103は、枠部102の内側に金属線103aを網状に張り渡すことによって構成されている。網状部103は、たとえば、枠部102によって周縁が囲まれる平面の縦方向に沿って間隔を空けて平行に配置された複数の金属線103aと、当該平面の横方向に沿って間隔を空けて平行に配置された複数の金属線103aと、をそれぞれの金属線103aどうしの間に隙間、いわゆる「目」が形成されるようにすかして編む(組む)ことによって構成することができる。
金属線103aどうしの間に形成される目の大きさは、任意に設定することができる。目の大きさが異なる複数種類の洗浄補助具100を用意しておくことにより、作業者は、洗浄補助具100を用いた洗浄対象とする物品のサイズに応じて、目の大きさが適した洗浄補助具100を選択することができる。
網状部103を構成する金属線103aは、たとえば、炭素鋼によって形成されたピアノ線によって実現することができる。また、具体的に、網状部103を構成する金属線103aは、たとえば、バネ用ステンレス鋼線によって実現してもよい。
網状部103は、金属線103aによって構成されるものに限らず、非金属材料によって形成された繊維状部材によって構成されるものであってもよい。具体的に、たとえば、ステンレス、グラスファイバー、ポリプロピレン、ポリエステル、ビニールコーティングしたポリエステルなどの繊維状部材を、枠部102の内側に網状に張り渡すことによって網状部103を構成してもよい。
ステンレスを用いることにより、錆びにくく、網状部103の耐久性の向上を図ることができる。グラスファイバーは、ガラス繊維をポリ塩化ビニールでコーティングすることによって構成されており、強度が高く、耐熱性に優れている。ポリプロピレンは、軽量であって、耐熱性や耐薬品性に優れている。また、ポリプロピレンは、安価であるため、頻度高く張り替えて使用することができる。ポリエステルは、ポリプロピレンよりも耐久性に優れている。
網状部103を構成する材料が異なる複数種類の洗浄補助具100を用意しておくことにより、作業者は、洗浄対象とする物品の材質や強度あるいは洗浄方法などに応じて、適した材質によって形成された洗浄補助具100を選択することができる。また、網状部103を構成する材料は、洗浄補助具100を用いた洗浄に用いる洗浄液の性質に応じて、適宜選択してもよい。
具体的には、高圧洗浄機を用いた洗浄をおこなう場合は、強度が高い材料を用いて構成された網状部103を備えた洗浄補助具100を用いる。また、洗剤や薬液を用いた洗浄をおこなう場合は、耐薬品性に優れた材料を用いて構成された網状部103を備えた洗浄補助具100を用いる。この実施の形態においては、洗浄液として水道水や河川から取水した水を高圧洗浄機によって吹き付けることによる洗浄をおこなう。
一対の板網部材101は、連結部材104によって連結されている。連結部材104は、各板網部材101がなす長方形状の枠部102を構成する一対の長辺のうちの一方の長辺にそれぞれ連結されている。連結部材104は、具体的には、たとえば、金属材料によって環形状に形成されたリング状部材によって実現することができる。
連結部材104は、一対の板網部材101における長辺との間に隙間を確保した状態で、各板網部材101に連結されている。これにより、各板網部材101は、それぞれ、連結部材104がなすリングの中で、連結部材104と連結された長辺を軸心とする軸心周りに回動することができる。そして、これにより、一対の板網部材101は、連結部材104を支点として互いに接離する方向に揺動することができる。一対の板網部材101を連結部材104を支点として揺動することにより、一対の板網部材101の間を開いたり閉じたりすることができる。
連結部材104と、一対の板網部材101における各長辺とは、裕度をもって連結されている。すなわち、一対の板網部材101の回動中心は連結部材104に対して固定されているものではなく、連結部材104がなす環形状の内周側において自由に移動することができる。これにより、一対の板網部材101の対向方向における距離を調整することができる。
一対の板網部材101において、連結部材104が連結された長辺とは反対側の長辺には、固定部材105が設けられている。固定部材105は、網状部103どうしを対向させた状態で、一対の板網部材101の位置関係を固定する。固定部材105は、少なくとも、対向した状態における網状部103どうしが離間する方向への一対の板網部材101の回動を規制するものであればよく、網状部103どうしが近づく方向への一対の板網部材101の回動を許容するものであってもよい。
具体的に、固定部材105は、たとえば、先端が鍵状に屈曲したツメ部材105aと、当該ツメ部材105aが係合する突起部材105bと、によって実現することができる。この場合、ツメ部材105aは、先端が180度向きを変えるように、略U字形状に屈曲した形状をなすことが好ましい。これにより、一対の板網部材101が網状部103どうしが近づく方向へ回動した場合にも、ツメ部材105aと突起部材105bとの係合が外れないようにすることができる。
また、固定部材105は、たとえば、一対の板網部材101において、連結部材104が連結された長辺とは反対側の長辺に一対の板網部材101において、連結部材104が連結された長辺とは反対側の長辺にそれぞれ設けられた磁石によって実現してもよい。固定部材105を実現する磁石は、一対の板網部材101の両方に設けるものに限らず、板網部材101が磁性体によって形成されている場合は、いずれか一方の板網部材101に設けられているものであってもよい。
また、固定部材105は、たとえば、ツメ部材105aおよび突起部材105bと、磁石と、によって実現してもよい。具体的に、ツメ部材105aおよび突起部材105bの少なくとも一方を磁性体によって形成し、ツメ部材105aおよび突起部材105bの少なくとも他方に磁石を設けることによって固定部材105を実現してもよい。
(ストレーナの構成)
つぎに、ストレーナの構成について説明する。図3〜図5は、ストレーナの構成を示す説明図である。図3においては、ストレーナの外観を示している。図4および図5においては、ストレーナの内部構造を模式的に示している。
図3〜図5に示すように、ストレーナ300は、略円筒形状をなすケーシング301を備えている。ケーシング301の内側には、ケーシング301と同心円上に配置された、ケーシング301の内径寸法よりも外径寸法が小さい略円筒形状をなすドラム401が設けられている。ケーシング301の内側であって、ケーシング301の内周面とドラム401の外周面との間には、元圧室402が形成されている。
ドラム401は、ドラム401の周壁を貫通する複数の貫通孔403を備えている。複数の貫通孔403には、それぞれ、ストレーナメディア404が設けられている。ストレーナメディア404は、貫通孔403を覆うメッシュ状の部材であって、リテーナ501によって貫通孔403に固定されている。ストレーナメディア404によって貫通孔403を覆うことにより、塵芥の除去精度を高めることができる。
リテーナ501は、貫通孔403の内径寸法と等しい外径寸法の管形状をなす。リテーナ501の外周面には、貫通孔403の内周面に形成された雌ネジに螺合する雄ネジが形成されている。ストレーナメディア404は、貫通孔403に螺合されることによってドラム401に対して固定されるリテーナ501によって、貫通孔403を覆った状態で固定される。ストレーナメディア404は、リテーナ501を取り外すことによってドラム401から取り外すことができる。
ケーシング301には、流体導入管302、濾過流体送出管303、流体排出管304、が設けられている。流体導入管302は、一端が元圧室402に接続され、他端がストレーナ300が濾過対象とする流体(濾過前の水)の供給源に接続されており、供給源から供給される濾過前の水を元圧室402に導く。濾過流体送出管303は、一端がドラム401の内側に接続され、他端が元圧室402からドラム401内に濾過した流体(濾過後の水)の供給先に接続されており、濾過後の水を供給先に送り出す。流体排出管304は、一端が元圧室402に接続され、他端が所定の排水設備などに接続され、ストレーナ300の内部の洗浄に用いた排水をケーシング301の外に排出する。
ストレーナ300は、流体導入管302を介して元圧室402に導入した液体を、ドラム401の周壁に設けられた複数の貫通孔403を通過させることによってドラム401の内側に導く際に、貫通孔403を通過する液体に含まれる塵芥をストレーナメディア404によって除去する。塵芥を除去した液体は、ドラム401の内側に導かれ、濾過流体送出管303を介して供給先に送り出される。
液体の通過にともないストレーナメディア404には塵芥が溜まっていく。ストレーナ300においては、ストレーナメディア404に塵芥が溜まると、ドラム401の内側から元圧室402側に流体を流すことによってメッシュ状部材から塵芥を取り除く逆洗をおこなうことができる。このような逆洗をおこなった場合にも、ストレーナメディア404に詰まった塵芥を取り除くことができない場合、ストレーナメディア404およびリテーナ501をドラム401から取り外して洗浄する。
ストレーナ300において、ストレーナメディア404およびリテーナ501は、複数設けられている。ストレーナ300の濾過容量が大きくなるほど、ストレーナメディア404およびリテーナ501の数が増える。ストレーナメディア404およびリテーナ501は、小型で軽量であり、複数あるストレーナメディア404およびリテーナ501の洗浄作業の効率化のため高圧洗浄機などを用いてまとめて洗浄しようとすると、ストレーナメディア404およびリテーナ501が飛高圧洗浄水によって跳ねてしまい、洗浄ができなかったり、ストレーナメディア404およびリテーナ501を紛失してしまったりする。
この発明にかかる実施の形態の洗浄補助具100は、ストレーナメディア404およびリテーナ501などの小型軽量な部品の洗浄に用いる。
(ストレーナメディア404およびリテーナ501の洗浄方法)
つぎに、ストレーナメディア404およびリテーナ501の洗浄方法について説明する。図6および図7は、ストレーナメディア404およびリテーナ501の洗浄方法を示す説明図である。図6および図7に示すように、ストレーナメディア404およびリテーナ501の洗浄に際しては、まず、洗浄補助具100に、ストレーナメディア404およびリテーナ501をセットする。
ストレーナメディア404およびリテーナ501のセットは、固定部材105による一対の板網部材101の位置関係の固定を解除して、連結部材104による連結位置を支点として一対の板網部材101を相対的に回動させ、一対の板網部材101の間に隙間を設ける。一対の板網部材101は、地面などに平らに並べるように開くまで回動させてもよい。
つぎに、一対の板網部材101の間に、ストレーナメディア404およびリテーナ501を載置する。このとき、ストレーナメディア404は、開口を板網部材101に対向させた状態で載置することが好ましい。また、載置された状態での高さ寸法が大きいリテーナ501を外周側に配置し、高さ寸法がリテーナ501より小さいストレーナメディア404を内周側に配置することが好ましい。
つぎに、連結部材104による連結位置を支点として一対の板網部材101を相対的に回動させて、一対の板網部材101における網状部103どうしを対向させる。この状態で、ツメ部材105aを突起部材105bに係合させる。これにより、一対の板網部材101の間に、ストレーナメディア404およびリテーナ501を挟んだ状態で、固定部材105によって一対の板網部材101の位置関係が固定される。リテーナ501は、軸心方向における両端の開口が、それぞれ、一対の板網部材101に対向した状態となることが好ましい。
その後、洗浄補助具100を地面などに置き、高圧洗浄機の水を吹き付ける。これにより、複数のストレーナメディア404およびリテーナ501に、高圧の水をまとめて吹き付けることができる。ストレーナメディア404およびリテーナ501は、一対の板網部材101の間に挟まれているため、高圧の水を吹き付けても水の勢いによって跳んでしまうことがなく、高圧の水を確実に吹き付けることができる。また、ストレーナメディア404およびリテーナ501は、一対の板網部材101の間に挟まれているため、高圧の水を吹き付けても移動してしまうことがない。これにより、ストレーナメディア404およびリテーナ501を確実に洗浄することができる。
また、一対の板網部材101の間において、軸心方向における両端の開口がそれぞれ一対の板網部材101に対向した状態となるようにリテーナ501をセットすることにより、水の抜けがよくなり、リテーナ501を確実に洗浄することができる。
(板網部材101の別の構成)
上述した実施の形態においては、板網部材101の周縁に、対向する板網部材101に向かって立ち上がる縁を備えた洗浄補助具100について説明したが、板網部材101の構成はこれに限るものではない。図8は、板網部材101の別の構成(形状)を示す説明図である。
図8に示すように、別の構成の板網部材101は、網状部103の形状を調整することにより、外周縁側よりも内周側が、他方の板網部材101から離反するように凹む凹形状をなす。このような凹形状をなす板網部材101は、同形状の板網部材101とともに、凹面を互いに対向させた状態で、連結部材104によって連結する。
これにより、一対の板網部材101の間に、枠部102および網状部103によって囲まれた空間を形成することができる。そして、枠部102の間から洗浄対象とする物品が脱落することをより確実に防止することができる。
以上説明したように、この発明にかかる実施の形態の洗浄補助具100は、それぞれが環形状をなす枠部102と当該枠部102の内周において網目を形成する網状部103とによって構成される一対の板網部材101と、一対の板網部材101における各板網部材101の枠部102によって縁取られる板面どうしが対向する位置と当該板面どうしが離間する位置との間において相互に回動可能に一対の板網部材101を連結する連結部材104と、板面どうしを対向させた状態で一対の板網部材101の枠部102どうしの位置関係を固定する固定部材105と、を備えたことを特徴としている。
この発明にかかる実施の形態の洗浄補助具100によれば、ストレーナメディア404やリテーナ501などの小型軽量な複数の物品を一対の板網部材101の間に挟み込むことによって当該物品の移動を規制することができ、移動が規制された複数の物品に対し、網状部103を介して、高圧洗浄機などから放出される水を水勢を落とすことなく吹き付けることができる。これにより、ストレーナメディア404やリテーナ501などの小型軽量な複数の物品を、紛失させることなく、確実かつ効率よく洗浄することができる。
また、この発明にかかる実施の形態の洗浄補助具100によれば、一対の板網部材101がそれぞれ網状部103を備えるため、板網部材101の網目を介して高圧洗浄機などによって洗浄対象とする物品に吹き付けた水を、吹き付けた側とは反対側の板網部材101の網目からスムーズに排出することができ、物品から落とした異物や汚れが再度付着することを防止できる。これにより、ストレーナメディア404やリテーナ501などの小型軽量な複数の物品を確実かつ効率よく洗浄することができる。
また、一対の板網部材101の間に洗浄対象とする物品を挟み込むことにより、物品に対して表裏両側から水を吹き付けて洗浄することができる。これにより、ストレーナメディア404やリテーナ501などの小型軽量な複数の物品を確実かつ効率よく洗浄することができる。
このように、この発明にかかる実施の形態の洗浄補助具100によれば、ストレーナメディア404やリテーナ501などの小型軽量な複数の物品を、紛失させることなく、確実かつ効率よく洗浄することができるので、小型軽量な物品の洗浄作業にかかる作業時間の短縮を図り、作業者の負担軽減および作業効率の向上を図ることができる。
また、この発明にかかる実施の形態の洗浄補助具100は、網状部103が、加えられた外力に応じて弾性変形する弾性を呈することを特徴としている。
この発明にかかる実施の形態の洗浄補助具100によれば、固定部材105によって位置関係が固定された状態の枠部102どうしの間隔よりも、一対の板網部材101の対向方向における物品の寸法が大きい場合は、当該物品に応じて網状部103を変形させることによって、物品を一対の板網部材101の間に挟み込むことができる。これにより、幅広い大きさの物品を確実かつ効率よく洗浄することができる。
また、この発明にかかる実施の形態の洗浄補助具100は、一対の板網部材101のうち少なくとも一方の板網部材101が、外周縁側よりも内周側が、他方の板網部材101から離反するように凹む凹形状をなすことを特徴としている。
この発明にかかる実施の形態の洗浄補助具100によれば、板網部材101の外周に、他方の板網部材101に対して突出する縁を設けることができ、高圧洗浄機などによって高圧の水を洗浄対象とする物品に吹き付けることにより、一対の板網部材101の間で物品が移動した場合にも、当該物品を縁に引っ掛けることができる。これにより、洗浄対象とする物品が洗浄補助具100から脱落することを防止し、ストレーナメディア404やリテーナ501などの小型軽量な複数の物品を確実かつ効率よく洗浄することができる。
また、この発明にかかる実施の形態の洗浄補助具100は、固定部材105が、板網部材101において連結部材104とは反対側に設けられていることを特徴としている。
この発明にかかる実施の形態の洗浄補助具100によれば、もっとも大きく動く、連結部材104とは反対側を固定部材105によって固定することで、容易かつ確実に枠部102どうしの位置関係を固定することができる。これにより、洗浄対象とする物品を確実に一対の板網部材101の間に位置づけることができ、ストレーナメディア404やリテーナ501などの小型軽量な複数の物品を確実かつ効率よく洗浄することができる。
また、この発明にかかる実施の形態の洗浄補助具100は、固定部材105が、一対の板網部材101のうちの一方の板網部材101に設けられて先端が鈎形状をなすツメ部材105aと、他方の板網部材101に設けられてツメ部材105aが係合する突起を備えた突起部材105bと、によって構成されたことを特徴としている。
この発明にかかる実施の形態の洗浄補助具100によれば、簡易な構成によって固定部材105を実現することができる。これにより、洗浄補助具100の管理や取り扱いの容易化を図るとともに、洗浄補助具100を安価に製造することができる。
また、この発明にかかる実施の形態の洗浄補助具100は、一対の板網部材101のうち少なくとも一方の板網部材101の枠部102が磁性体によって形成されており、固定部材105が、一対の板網部材101のうち他方の板網部材101に設けられた磁石であることを特徴としている。
この発明にかかる実施の形態の洗浄補助具100によれば、一対の板網部材101の板面どうしを対向させるだけの作業で、枠部102どうしの位置関係を固定することができる。
また、この発明にかかる実施の形態の洗浄補助具100は、連結部材104が、一対の板網部材101の枠部102の一部を内周側に位置づけた環状部材であることを特徴としている。
この発明にかかる実施の形態の洗浄補助具100によれば、簡易な構成によって連結部材104を実現することができる。これにより、洗浄補助具100の管理や取り扱いの容易化を図るとともに、洗浄補助具100を安価に製造することができる。
また、この発明にかかる実施の形態の洗浄補助具100は、固定部材105が、結束バンドであることを特徴としている。
この発明にかかる実施の形態の洗浄補助具100によれば、入手が容易で取り扱いが容易な結束バンドによって固定部材105を実現することにより、容易に、結束バンドの長さの範囲における任意の位置で一対の板網部材101の枠部102どうしの位置関係を固定することができる。これにより、一対の板網部材101の対向方向における物品の寸法にかかわらず、洗浄対象とする物品を一対の板網部材101の間に押さえつけるようにして挟んだ状態で、一対の板網部材101の枠部102どうしの位置関係を固定することができ、幅広い大きさの物品を確実かつ効率よく洗浄することができる。
また、この発明にかかる実施の形態の洗浄補助具100は、連結部材104が、結束バンドであることを特徴としている。
この発明にかかる実施の形態の洗浄補助具100によれば、入手が容易で取り扱いが容易な結束バンドによって固定部材105および連結部材104を実現することにより、一対の板網部材101の対向方向における物品の寸法にかかわらず、一対の板網部材101の板面どうしを平行にした状態で、一対の板網部材101の枠部102どうしの位置関係を固定することができる。これにより、一対の板網部材101の間隔が不均一であるために、一対の板網部材101の間のうち、間隔の広い場所から脱落することを防止し、ストレーナメディア404やリテーナ501などの小型軽量な複数の物品を確実かつ効率よく洗浄することができる。
また、この発明にかかる実施の形態の洗浄補助具100は、結束バンドが、繰り返し使用が可能であることを特徴としている。
この発明にかかる実施の形態の洗浄補助具100によれば、繰り返し使用が可能な結束バンドを用いることにより、洗浄補助具100を用いた洗浄の都度、廃棄物が発生することを回避することができる。これにより、環境に与える負荷を軽減することができる。
以上のように、この発明にかかる洗浄補助具は、小型軽量な物品の洗浄に用いる洗浄補助具に有用であり、特に、小型軽量な複数の物品の洗浄に用いる洗浄補助具に適している。
100 洗浄補助具
101 板網部材
102 枠部
103 網状部
103a 金属線
104 連結部材
105 固定部材
105a ツメ部材
105b 突起部材
300 ストレーナ
301 ケーシング
401 ドラム
402 元圧室
403 貫通孔
404 ストレーナメディア
501 リテーナ

Claims (10)

  1. それぞれが環形状をなす枠部と当該枠部の内周において網目を形成する網状部とによって構成される一対の板網部材と、
    前記一対の板網部材における各板網部材の枠部によって縁取られる板面どうしが対向する位置と当該板面どうしが離間する位置との間において相互に回動可能に前記一対の板網部材を連結する連結部材と、
    前記板面どうしを対向させた状態で前記一対の板網部材の前記枠部どうしの位置関係を固定する固定部材と、
    を備えたことを特徴とする洗浄補助具。
  2. 前記網状部は、加えられた外力に応じて弾性変形する弾性を呈することを特徴とする請求項1に記載の洗浄補助具。
  3. 前記一対の板網部材のうち少なくとも一方の板網部材は、外周縁側よりも内周側が、他方の板網部材から離反するように凹む凹形状をなすことを特徴とする請求項1または2に記載の洗浄補助具。
  4. 前記固定部材は、前記板網部材において前記連結部材とは反対側に設けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の洗浄補助具。
  5. 前記固定部材は、前記一対の板網部材のうちの一方の板網部材に設けられて先端が鈎形状をなすツメ部材と、他方の板網部材に設けられて前記ツメ部材が係合する突起を備えた突起部材と、によって構成されたことを特徴とする請求項4に記載の洗浄補助具。
  6. 前記一対の板網部材のうち少なくとも一方の板網部材の前記枠部は磁性体によって形成されており、
    前記固定部材は、前記一対の板網部材のうち他方の板網部材に設けられた磁石であることを特徴とする請求項4に記載の洗浄補助具。
  7. 前記連結部材は、前記一対の板網部材の前記枠部の一部を内周側に位置づけた環状部材であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一つに記載の洗浄補助具。
  8. 前記固定部材は、結束バンドであることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一つに記載の洗浄補助具。
  9. 前記連結部材は、結束バンドであることを特徴とする請求項8に記載の洗浄補助具。
  10. 前記結束バンドは、繰り返し使用が可能であることを特徴とする請求項8または9に記載の洗浄補助具。
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