JP2020174602A - 植物育成システム - Google Patents

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Abstract

【課題】生理障害の発生を抑制することができる植物育成システムを提供する。【解決手段】植物1が配置される栽培槽110と、その栽培槽110に配置されている植物1への送風を行う送風機構120と、その送風機構120を制御する送風制御部130とを備える。栽培槽110の周囲の明るさによってそれぞれ区分けされる2つの期間である、明期と、その明期よりも暗い暗期とのうち、明期では、送風制御部130は、送風機構120による植物1への送風の強度を、第1強度と、その第1強度よりも弱い第2強度とに交互に切り替える。【選択図】図1

Description

本開示は、例えば葉菜類などの植物を栽培するための植物育成システムに関する。
従来、筒状の栽培空間で植物を栽培する植物栽培装置が提案されている(特許文献1参照)。このような植物栽培装置では、その栽培空間に空気の流れを生じさせる。これにより、栽培空間内の雰囲気の均一化を簡便な構成で実現して栽培効率を向上させることができる。
特開2016−178884号公報
しかしながら、上記特許文献1の植物栽培装置では、植物に生理障害が生じる可能性がある。
そこで、本開示は、生理障害の発生を抑制することができる植物育成システムを提供する。
本開示の一態様に係る植物育成システムは、植物が配置される栽培槽と、前記栽培槽に配置されている前記植物への送風を行う送風機構と、前記送風機構を制御する送風制御部とを備え、前記栽培槽の周囲の明るさによってそれぞれ区分けされる2つの期間である、明期と、前記明期よりも暗い暗期とのうち、前記明期では、前記送風制御部は、前記送風機構による前記植物への送風の強度を、第1強度と、前記第1強度よりも弱い第2強度とに交互に切り替える。
なお、これらの包括的または具体的な態様は、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラムまたはコンピュータ読み取り可能なCD−ROMなどの記録媒体で実現されてもよく、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラムおよび記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。また、記録媒体は、非一時的な記録媒体であってもよい。
本開示の植物育成システムは、生理障害の発生を抑制することができる。
図1は、実施の形態における植物育成システムの概略図である。 図2は、実施の形態における植物育成システムの具体的な構成の一例を示す図である。 図3は、実施の形態における、植物の播種から収穫までの間で送風が行われる期間を示す図である。 図4は、実施の形態における、明期における送風の状態を示す図である。 図5は、実施の形態における送風機構の構成の一例を模式的に示す図である。 図6は、実施の形態における送風機構の構成の他の例を模式的に示す図である。 図7は、実施の形態における送風機構による送風のタイミングを示す図である。 図8は、レタスの内葉付近の温度および湿度の変化を示す図である。 図9は、実施の形態における送風制御部による処理動作を示すフローチャートである。 図10は、実施の形態における送風制御部による間欠的な送風の具体的な処理動作を示すフローチャートである。
(本開示の基礎となった知見)
本発明者は、「背景技術」の欄において記載した上記特許文献1に関し、以下の課題が生じることを見出した。
通常、植物の葉は、細胞分裂が進むことによって生長する。その細胞分裂には、細胞壁を構成する複数の元素のうちの1つであるカルシウムが必要である。カルシウムは、培地(例えば養液)の中にあり、植物の根によって吸収される。根に吸収されたカルシウムは、植物の蒸散活動によって葉へ汲み上げられる。このカルシウムの葉への汲み上げは、蒸散活動によって支配されている。したがって、植物の生育スピードを上げるためには、蒸散活動を活発にする必要がある。
ここで、蒸散活動を支配する複数のパラメータのうちの1つに、植物近傍の空気の湿度がある。この湿度が低すぎると、植物は、その植物の体内の水が過剰に奪われることを防止するために、気孔を閉じる。一方、その湿度が高すぎると、植物は、気孔を開けても、体内の水をその気孔から放出することができない。つまり、植物は、蒸散しようとしても、周囲の湿度が高すぎるために、結果的に蒸散することができない。したがって、蒸散活動を活発にするためには、植物の周囲を適切な湿度に保つことが必要である。
しかし、植物の周囲に空気の流れがない場合、その周囲の湿度は、初期状態では適切であっても、その植物の蒸散活動によって時間の経過とともに適切な範囲を超えて高くなる。その結果、植物の蒸散活動は抑制され、上述のように葉に十分なカルシウムが運ばれなくなるため、チップバーンなどのカルシウム不足による生理障害が発生しやすくなる。
そこで、植物の周囲の湿度を適切に保つために、その植物の周囲に空気の流れを作ることが重要である。上記特許文献1の植物栽培装置は、上述のように、筒状の栽培空間に空気の流れを生じさせる。つまり、栽培空間に風が送り込まれる。これにより、その栽培空間にある植物の周囲の湿度を適切に保ちやすくすることができる。
しかし、植物がレタスのような葉菜類である場合、内葉の周囲の湿度まで適切にすることは難しい。例えば、植物は、内葉と、その内葉の外側に配置されている外葉とを有する。そして、例えば風がその外葉および内葉の双方に当たるように、栽培空間に風が送り込まれる。しかし、外葉がその風に押されて、内葉への送風経路に入り込むことがある。このような場合には、内葉へは風が送り込まれなくなる。その結果、内葉の周囲の空気は滞留し、その周囲における湿度が上昇する。つまり、植物の蒸散活動によって内葉の周囲では湿度が上昇する。そして、湿度が上昇しすぎると、内葉の蒸散活動が抑制されてしまう。また、レタスの生育中、もっとも生育スピードが速い部分は若い葉であって、上述の内葉は若い葉である。したがって、内葉にはチップバーンなどの生理障害が発生しやすい。
このような課題を解決するために、本開示の一態様に係る植物育成システムは、植物が配置される栽培槽と、前記栽培槽に配置されている前記植物への送風を行う送風機構と、前記送風機構を制御する送風制御部とを備え、前記栽培槽の周囲の明るさによってそれぞれ区分けされる2つの期間である、明期と、前記明期よりも暗い暗期とのうち、前記明期では、前記送風制御部は、前記送風機構による前記植物への送風の強度を、第1強度と、前記第1強度よりも弱い第2強度とに交互に切り替える。例えば、送風の強度は、風速または風量である。また、例えば、前記第1強度は、前記送風機構による前記植物への送風が行われているときの強度であり、前記第2強度は、前記送風機構による前記植物への送風が停止されているときの強度であってもよい。
これにより、植物に内葉と外葉とがある場合であっても、その内葉と外葉とのそれぞれに風を送り込むことができ、それらの葉の周囲の湿度を適切に保ちやすくすることができる。つまり、第1強度の送風によって、内葉への送風経路に外葉が入り込んだ状態になっても、送風の強度が第1強度から第2強度に切り替えられることによって、その内葉への送風経路から外葉を外すことができる。その結果、送風の強度がさらに第2強度から第1強度に切り替えられた場合には、その内葉に風を送り込むことができる。これにより、内葉の周囲の湿度も、外葉の周囲の湿度と同様に適切に保つことができる。したがって、内葉および外葉のそれぞれの蒸散活動を活発化させて、それぞれの葉にカルシウムなどの養分を送り込むことができ、生理障害の発生を抑制することができる。
また、前記送風制御部は、前記暗期では、前記送風機構による前記植物への送風の強度を前記第2強度に維持してもよい。
暗期では、植物では光合成が行われず、気孔が閉じるため、送風による湿度の管理を停止することができる。したがって、上述のように送風の強度を第2強度に維持することによって、植物育成システムの消費電力を抑えることができる。
また、前記送風制御部は、前記明期では、前記送風機構による前記植物への送風の強度の切り替えを周期的に行ってもよい。
これにより、植物の内葉の周囲でも外葉の周囲でも湿度をより適切に保ちやすくすることができる。その結果、生理障害の発生をより抑制することができる。
また、前記送風機構による前記植物への送風の強度が前記第2強度に設定されている弱期間は、前記送風の強度が前記第1強度から前記第2強度に切り替えられたときから、前記植物の周囲の湿度が閾値を超えるまでの時間以内であってもよい。例えば、前記閾値は、90%であってもよい。
これにより、植物の内葉の周囲でも外葉の周囲でも湿度を閾値以下に抑えることができ、生理障害の発生をより適切に抑制することができる。
また、前記弱期間は、3分以内であってもよい。
これにより、植物が例えばレタスの場合には、植物の内葉の周囲でも外葉の周囲でも湿度を90%以下に抑えることができ、生理障害の発生をより適切に抑制することができる。
また、前記送風機構は、送風ファンと、前記送風ファンからの送風を案内するための、送風口を有するダクトと、前記ダクトに配置される制御弁とを備え、前記送風制御部は、前記制御弁の開度を調整することによって、前記ダクトの前記送風口から前記栽培槽の前記植物への送風を制御してもよい。
これにより、栽培槽の植物への送風の強度を適切に制御することができる。
また、前記明期はさらに、前記栽培槽の周囲の明るさによってそれぞれ区分けされる複数の期間を含み、前記送風制御部は、前記複数の期間のうち少なくとも最も明るい期間において、前記送風機構による前記植物への送風の強度を、前記第1強度と前記第2強度とに交互に切り替えてもよい。
以下、実施の形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。
なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも包括的または具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本開示を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。また、各図は、模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。また、各図において、同じ構成部材については同じ符号を付している。また、以下の実施の形態において、略0.5m/sまたは略1m/sなどの表現を用いている。例えば、略1m/sは、完全に1m/sであることを意味するだけでなく、実質的に1m/sである、すなわち、例えば数%程度の誤差を含むことも意味する。また、略1m/sは、本開示による効果を奏し得る誤差範囲を含む。他の「略」を用いた表現についても同様である。
(実施の形態)
図1は、本実施の形態における植物育成システムの概略図である。
植物育成システム100は、植物1を栽培するためのシステムであって、栽培槽110と、送風機構120と、送風制御部130とを備える。
栽培槽110は、植物1が配置される槽である。植物1は、例えば葉菜類などの植物であって、具体的にはレタスなどである。
送風機構120は、栽培槽110に配置されている植物1への送風を行う。送風制御部130は、送風機構120を制御する。ここで、本実施の形態における送風制御部130は、明期と暗期とのうちの明期では、送風機構120による植物1への送風の強度を、第1強度と、その第1強度よりも弱い第2強度とに交互に切り替える。明期と暗期は、栽培槽110の周囲の明るさによってそれぞれ区分けされる2つの期間である。また、栽培槽110の周囲の明るさは、明期よりも暗期の方が暗く、暗期よりも明期の方が明るい。これにより、本実施の形態では、植物1における生理障害の発生を抑制することができる。
図2は、本実施の形態における植物育成システム100の具体的な構成の一例を示す図である。
植物育成システム100は、具体的には、栽培装置109と、光源制御部102と、養液制御部103と、配管105と、送風機構120と、送風制御部130とを備える。なお、本実施の形態において、鉛直方向をZ軸方向と称し、水平方向において互いに直交する2つの方向をX軸方向およびY軸方向と称す。例えば、X軸方向は、栽培装置109の幅方向であって、Y軸方向は、栽培装置109の奥行き方向である。また、鉛直方向の上向きを単に上または上側といい、鉛直方向の下向きを単に下または下側という。
栽培装置109は、第1栽培棚108a、第2栽培棚108bおよび第3栽培棚108cがZ軸方向に積み上げられた構成を有する。このような栽培装置109は、植物栽培工場の建屋内に配置される。なお、本実施の形態では、栽培装置109は、3つの栽培棚を備えているが、その栽培棚の数は3つに限らず、2つであってもよく、4つ以上であってもよい。また、栽培装置109には、3つの栽培棚が積み上げられているだけでなく、水平方向に複数の栽培棚が配列されていてもよい。つまり、積み上げられた3つの栽培棚の列が、水平方向に複数配列されていてもよい。また、このような栽培装置109の周辺は、その栽培装置109が設置されている部屋のエアコンなどによって空調制御されていてもよい。
第1栽培棚108a、第2栽培棚108bおよび第3栽培棚108cのそれぞれは、実質的に同一の構成を有する。具体的には、これらの栽培棚は、栽培槽110と、栽培プレート101と、天井板104と、複数の光源10と、ダクトとを備える。なお、そのダクトは、第1支流ダクト122a、第2支流ダクト122bおよび第3支流ダクト122cのうちの何れかである。つまり、第1栽培棚108a、第2栽培棚108bおよび第3栽培棚108cは、第1支流ダクト122a、第2支流ダクト122bおよび第3支流ダクト122cをそれぞれ備える。
栽培槽110は、植物1の育成のための養液2を被収納物として収納する。このような栽培槽110は、上端部に開口を有する矩形状の容器であって、例えば樹脂成型品として構成されている。また、本実施の形態における栽培槽110のX軸方向の幅は、Y軸方向の奥行きよりも長い。
栽培プレート101は、栽培槽110の開口部に取り付けられる。そして、この栽培プレート101は、栽培槽110の開口を覆い、植物1の根が養液2に浸けられた状態で植物1を保持する。このような栽培プレート101は、例えば樹脂成型品として構成されている。具体的には、栽培プレート101は、X軸方向に長い長尺状の部材であって、栽培プレート101の長手方向(すなわちX軸方向)に沿って並ぶ複数の植物1を保持する。つまり、栽培槽110には、この栽培プレート101を用いて複数の植物1が配置される。
天井板104は、栽培槽110の底面との間に栽培プレート101を挟んで、その栽培プレート101に対向するように配置されている。また、天井板104は、その栽培プレート101および栽培槽110の開口部から離間して配置されている。
複数の光源10はそれぞれ、LED(light emitting diode)などによって構成され、天井板104の下面側に配置されている。このような光源10は、光源制御部102から供給される電力に応じて点灯し、栽培プレート101に保持されている複数の植物1に光を照射する。光は、赤色の光であっても、青色の光であってもよい。また、複数の光源10は、互いに異なる複数種の色の光を植物1に照射してもよい。
光源制御部102は、栽培装置109に取り付けられている各光源10に電力を供給することによってそれらの光源10を点灯させる。また、本実施の形態では、光源制御部102は、各光源10の点灯と消灯とを周期的に切り替える。つまり、光源制御部102は、複数の光源10のそれぞれを同時に点灯させたり、消灯させたりすることによって、第1栽培棚108a、第2栽培棚108bおよび第3栽培棚108cにおける明るさを切り換える。複数の光源10が点灯している期間は、明期であり、複数の光源10が消灯している期間は、暗期である。このような明期と暗期とは交互に繰り返される。
養液制御部103は、配管105を介して、第1栽培棚108a、第2栽培棚108bおよび第3栽培棚108cのそれぞれの栽培槽110に収納されている養液2を循環させる。なお、養液2には、例えば、窒素、リン酸、カリウム、およびカルシウムなどが養分として含まれている。
送風機構120は、送風ファン121と、ダクト122と、第1制御弁123a、第2制御弁123bおよび第3制御弁123cとを備える。
送風ファン121は、モータと、そのモータの回転軸に取り付けられたプロペラとを有する。そして、送風ファン121は、そのモータによるプロペラの回転によって、風を送り出す。
ダクト122は、上流ダクト122uと、その上流ダクト122uから分岐される3つの支流ダクトとからなる。上流ダクト122u内には、送風ファン121からの風が直接送り込まれる。上述の3つの支流ダクトは、第1栽培棚108aに配置される第1支流ダクト122aと、第2栽培棚108bに配置される第2支流ダクト122bと、第3栽培棚108cに配置される第3支流ダクト122cとである。また、第1支流ダクト122aは、第1制御弁123aを介して上流ダクト122uに接続されている。同様に、第2支流ダクト122bは、第2制御弁123bを介して上流ダクト122uに接続され、第3支流ダクト122cは、第3制御弁123cを介して上流ダクト122uに接続されている。
したがって、送風ファン121から送り出される風は、上流ダクト122u内を通り、第1制御弁123a、第2制御弁123bおよび第3制御弁123cのそれぞれを介して、第1支流ダクト122a、第2支流ダクト122bおよび第3支流ダクト122cのそれぞれに送り出される。ここで、各支流ダクトには、複数の送風口12が設けられている。したがって、各支流ダクトに送り出された風は、その支流ダクトの各送風口12から、その支流ダクトが配置されている栽培棚の植物1に向けて吹き出される。
このように、本実施の形態における送風機構120は、送風ファン121と、その送風ファン121からの送風を案内するための、送風口12を有するダクト122と、そのダクト122に配置される第1制御弁123a、第2制御弁123bおよび第3制御弁123cとを備える。
送風制御部130は、第1制御弁123a、第2制御弁123bおよび第3制御弁123cの開度を制御する。例えば、送風制御部130は、第1制御弁123aの開度を調整することによって、第1支流ダクト122aの送風口12から、第1栽培棚108aの栽培槽110に配置されている植物1への送風を制御する。同様に、送風制御部130は、第2制御弁123bの開度を調整することによって、第2支流ダクト122bの送風口12から、第2栽培棚108bの栽培槽110に配置されている植物1への送風を制御する。さらに、送風制御部130は、第3制御弁123cの開度を調整することによって、第3支流ダクト122cの送風口12から、第3栽培棚108cの栽培槽110に配置されている植物1への送風を制御する。これら各栽培棚における送風の制御は、送風の強度の切り替えであって、その送風の強度を上述の第1強度と第2強度とに切り替える処理である。例えば送風の強度は、風速または風量である。
このような送風制御部130および送風機構120によって、各栽培槽の植物1への送風の強度を適切に制御することができる。
図3は、植物1の播種から収穫までの間で送風が行われる期間を示す図である。
植物1の播種から収穫までの期間は、例えば、播種期と、育苗期と、育成期とに分けられる。播種期は、播種から例えば7日間の期間である。育苗期は、その播種期の終了時点から例えば13日間の期間である。育成期は、育苗期の終了時点から例えば12日間の期間である。つまり、植物1の播種から収穫までの全期間は、32日間である。
ここで、播種期と育苗期の前半とでは、植物1の葉は小さく、その周囲の空気の対流を防ぐ可能性は低い。したがって、送風機構120から植物1に対して送風を行うことなく、その周囲の湿度を適切に保つことができる。そのため、播種期と育苗期の前半とでは、送風機構120による送風は停止される。
一方、育苗期の後半と育成期とでは、植物1の葉は大きく育っている。そのため、植物1の葉は、周囲の空気の対流を防ぐ可能性が高い。したがって、送風制御部130は、その育苗期の後半と育成期とでは、送風機構120に対して植物1への送風を実行させる。これにより、植物1の周囲の湿度を適切に保つことができる。なお、この育苗期の後半と育成期とでは、送風制御部130は、明期にのみその送風機構120に送風を実行させ、暗期では、送風機構120に対してその送風を停止させる。
ここで、本実施の形態における送風制御部130は、明期では、送風機構120による植物1への送風の強度を一定に保つことなく、上述のように、その強度を、第1強度と、第1強度よりも弱い第2強度とに交互に切り替える。
図4は、明期における送風の状態を示す図である。
送風制御部130は、上述のように、明期では、送風機構120による植物1への送風の強度を切り替える。例えば、送風制御部130は、第1制御弁123a、第2制御弁123bおよび第3制御弁123cのそれぞれの開閉を切り替えることによって、植物1への送風の実行と停止、すなわち送風のONとOFFとを切り替える。つまり、本実施の形態では、上述の第1強度は、送風機構120による植物1への送風が行われているときの強度、すなわち送風がONのときの強度である。一方、上述の第2強度は、送風機構120による植物1への送風が停止されているときの強度、すなわち送風がOFFのときの強度である。
具体的には、図4の(a)に示すように、送風制御部130は、送風機構120の第1制御弁123aを閉じることによって、第1栽培棚108aの植物1への送風をOFFにする。そして、送風制御部130は、図4の(b)に示すように、送風機構120の第1制御弁123aを開けることによって、第1栽培棚108aの植物1への送風をONにする。このとき、送風機構120から送り出された風は、植物1の外葉1bだけでなく、その外葉1bに包まれるように配置されている内葉1aにも届く。
なお、内葉1aは例えば若葉である。また、上述の説明では、第1栽培棚108aにおける送風のONとOFFが例として挙げられているが、第2栽培棚108bおよび第3栽培棚108cのそれぞれの送風のONとOFFについても、第1栽培棚108aと同様に行われる。
ここで、図4の(c)に示すように、外葉1bがその風に押されて、内葉1aへの送風経路に入り込むことがある。このように、内葉1aへの送風経路に外葉1bが入り込むと、送風がONにされている限り、外葉1bはその送風経路から外れに難くなる。したがって、本実施の形態における送風制御部130は、送風機構120による植物1への送風の強度を切り替える。例えば、送風制御部130は、図4の(a)に示すように、その送風をONからOFFに切り替える。つまり、送風制御部130は、送風機構120による送風の強度を第1強度から第2強度に切り替える。これにより、内葉1aへの送風経路に入り込んでいた外葉1bを、その送風経路から外すことができる。
そして、送風制御部130は、図4の(b)に示すように、その送風を再びOFFからONに切り替える。これにより、例えば若葉である内葉1aに風を送り込むことができる。つまり、植物1の内部で空気の乱流を引き起こすことができ、その内部をフラッシングして十分に換気することができる。また、植物1への送風の強度の切り替え、すなわち、送風のONとOFFとの切り替えを繰り返すことによって、植物1の内部および外部の換気を効率的に行うことができる。
このように、本実施の形態では、植物1の内部まで効率的に換気が行われるため、その内部の湿度を適切に保つことができる。その結果、内葉1aの蒸散活動を活発化させて、内葉1aにおける生理障害の発生を抑えることができる。
図5は、送風機構120の構成の一例を模式的に示す図である。
送風機構120は、上述のように、送風ファン121と、ダクト122と、第1制御弁123a、第2制御弁123bおよび第3制御弁123cとを有する。
送風ファン121からの風は、ダクト122の上流ダクト122u内を通り、第1制御弁123aを介して、第1支流ダクト122a内に送り込まれる。ここで、第1支流ダクト122aには複数の送風口12が設けられている。例えば、図5に示すように、第1支流ダクト122aの長手方向(すなわちX軸方向)における互いに異なる3つの位置のそれぞれには、2つの送風口12が設けられている。したがって、第1支流ダクト122aに送り込まれた風は、それらの複数の送風口12から吹き出される。その結果、第1栽培棚108aに配置されている植物1に対して送風が行われる。
同様に、送風ファン121からの風は、ダクト122の上流ダクト122u内を通り、第2制御弁123bを介して、第2支流ダクト122b内に送り込まれる。そして、第2支流ダクト122bに設けられている複数の送風口12から風が吹き出される。その結果、第2栽培棚108bに配置されている植物1に対して送風が行われる。さらに、送風ファン121からの風は、ダクト122の上流ダクト122u内を通り、第3制御弁123cを介して、第3支流ダクト122c内に送り込まれる。そして、第3支流ダクト122cに設けられている複数の送風口12から風が吹き出される。その結果、第3栽培棚108cに配置されている植物1に対して送風が行われる。
図6は、送風機構120の構成の他の例を模式的に示す図である。
図5に示す例では、第1支流ダクト122a、第2支流ダクト122bおよび第3支流ダクト122cのそれぞれが長く、多くの送風口12が設けられている。しかし、第1支流ダクト122a、第2支流ダクト122bおよび第3支流ダクト122cのそれぞれが短い場合、すなわち、第1栽培棚108a、第2栽培棚108bおよび第3栽培棚108cのそれぞれがX軸方向に短い場合には、送風口12の数は少なくてもよい。つまり、第1支流ダクト122aの長手方向(すなわちX軸方向)における1つの位置にのみ、2つの送風口12が設けられていてもよい。同様に、第2支流ダクト122bの長手方向における1つの位置にのみ、2つの送風口12が設けられ、第3支流ダクト122cの長手方向における1つの位置にのみ、2つの送風口12が設けられていてもよい。
図7は、送風機構120による送風のタイミングを示す図である。
例えば、光源制御部102は、栽培装置109に配置されている複数の光源10のそれぞれの点灯と消灯とを周期的に切り替える。これにより、栽培装置109では、明期と暗期とが交互に繰り返される。例えば、明期は16時間であり、暗期は8時間である。あるいは、明期は6時間であり、暗期は2時間である。
送風制御部130は、図7に示すように、明期では、第1制御弁123a、第2制御弁123bおよび第3制御弁123cのそれぞれの状態を開と閉とに周期的に切り替える。第1制御弁123aが開のときには、第1栽培棚108aでは送風はONとなり、第1制御弁123aが閉のときには、第1栽培棚108aでは送風はOFFとなる。同様に、第2制御弁123bが開のときには、第2栽培棚108bでは送風はONとなり、第2制御弁123bが閉のときには、第2栽培棚108bでは送風はOFFとなる、さらに、第3制御弁123cが開のときには、第3栽培棚108cでは送風はONとなり、第3制御弁123cが閉のときには、第3栽培棚108cでは送風はOFFとなる。したがって、第1栽培棚108a、第2栽培棚108bおよび第3栽培棚108cのそれぞれでは、明期において間欠的な送風が行われる。
また、送風がONのときには、植物1の近傍の風速は例えば略0.5〜1m/sであり、送風がOFFのときには、植物1の近傍の風速は例えば略0m/sである。つまり、上述の第1強度は、例えば略0.5〜1m/sの風速であり、上述の第2強度は、例えば略0m/sの風速である。
このように、本実施の形態では、送風制御部130は、明期では、送風機構120による植物1への送風の強度の切り替えを周期的に行う。これにより、植物1の内葉の周囲でも外葉の周囲でも湿度をより適切に保ちやすくすることができる。その結果、生理障害の発生をより抑制することができる。
また、送風制御部130は、図7に示すように、第1制御弁123a、第2制御弁123bおよび第3制御弁123cのうちの何れか1つの制御弁を開く場合、残りの他の2つの制御弁を閉じる。具体的には、送風制御部130は、第1制御弁123aを開くときには、第2制御弁123bおよび第3制御弁123cのそれぞれを閉じる。次に、送風制御部130は、第2制御弁123bを開くときには、第1制御弁123aおよび第3制御弁123cのそれぞれを閉じる。そして、送風制御部130は、第3制御弁123cを開くときには、第1制御弁123aおよび第2制御弁123bのそれぞれを閉じる。言い換えれば、いずれのタイミングでも、第1制御弁123a、第2制御弁123bおよび第3制御弁123cのうちの何れか1つの制御弁だけが開いている。
このように、本実施の形態における送風制御部130は、明期では、3つの制御弁を同時に開閉することなく、3つの制御弁の開閉のタイミングをそれぞれ互いにずらす。これにより、第1栽培棚108a、第2栽培棚108bおよび第3栽培棚108cのそれぞれで送風の強度が切り替えられる場合であっても、ダクト122内の風圧を一定に保つことができる。つまり、送風ファン121の送風強度を一定に保つことができる。
一方、送風制御部130は、暗期では、第1制御弁123a、第2制御弁123bおよび第3制御弁123cのそれぞれを閉じておく。この暗期では、植物1の光合成が行われないため、植物1による蒸散活動も停止する。したがって、この暗間には、送風制御部130は、各制御弁を閉じて、第1栽培棚108a、第2栽培棚108bおよび第3栽培棚108cにおける送風を停止する。つまり、送風制御部130は、暗期では、送風機構120による植物1への送風の強度を上述の第2強度に維持する。これにより、植物育成システム100の消費電力を抑えることができる。なお、この暗期では、根圧によって養液2の水分が植物1の根から葉に送られる。
ここで、明期において送風機構120による送風がOFFにされている弱期間は、植物1の周囲の湿度の増加傾向に応じて設定されてもよい。
図8は、レタスの内葉付近の温度および湿度の変化を示す図である。具体的には、図8は、略100gのレタスに対する実験結果のグラフであって、そのレタスの内葉付近において計測される温度および湿度の時間推移を示す。グラフの横軸は、初期状態からの経過時間を示す。初期状態は、レタスの内葉の周囲が十分に換気された状態であって、その初期状態からの経過時間内では、レタスへの送風は停止されている。また、グラフの縦軸は、温度および湿度(具体的には相対湿度)を示す。
この図8のグラフに示すように、初期状態から時間が経過するとともに、内葉付近の温度は大きく変化しないが、湿度は上昇する。つまり、湿度は、初期状態では略75%であるが、その初期状態から略3分経過後には90%に達し、略20分経過後には95%に達する。ここで、レタスの生育における湿度の最適範囲は70%〜80%であるが、湿度の上限は90%まで許容される。つまり、レタスの周囲の湿度が、閾値である90%を超えると、上述の生理障害であるチップバーンが生じる可能性が高まる。
したがって、明期において送風がOFFにされている弱期間は、送風がONからOFFに切り替えられたときから、植物1の周囲の湿度が閾値を超えるまでの時間以内であってもよい。すなわち、送風機構120による植物1への送風の強度が第2強度に設定されている弱期間は、送風の強度が第1強度から第2強度に切り替えられたときから、植物1の周囲の湿度が閾値を超えるまでの時間以内であってもよい。植物1がレタスの場合には、その閾値は90%であってもよい。また、植物1がレタスである場合には、その弱期間は、3分以内であってもよい。図8に示すように、レタスの内葉付近の湿度は、初期状態から略3分経過後には閾値である90%に達している。また、レタスの重さが軽いほど、その湿度が閾値に達するまでの経過時間は長くなる傾向にある。さらに、この実験に用いられたレタスの重さは、略100gであって、収穫の目安とされている。したがって、生育中のレタスの重さは100g以下であるため、弱期間を3分以内にすることによって、レタスの生育中に湿度が閾値を超えることを抑制し、レタスにおける生理障害の発生を抑えることができる。
なお、明期において送風機構120による送風がONにされている期間、すなわち、送風機構120による植物1への送風の強度が第1強度に設定されている強期間は、例えば5分以下であってもよい。
図9は、送風制御部130による処理動作を示すフローチャートである。
まず、送風制御部130は、現時点が明期であるか否かを判定する(ステップS100)。ここで、送風制御部130は、明期であると判定すると(ステップS100のYes)、送風機構120に対して図7に示すような間欠的な送風を実行させる(ステップS110)。一方、送風制御部130は、明期ではなく暗期であると判定すると(ステップS100のNo)、送風機構120に対して送風を停止させる(ステップS120)。そして、送風制御部130は、送風制御の終了条件が満たされているか否かを判定する(ステップS130)。その終了条件は、植物育成システム100の電源のOFFであってもよく、予め設定されている時間の経過であってもよい。送風制御部130は、その送風制御の終了条件が満たされていると判定すると(ステップS130のYes)、送風機構120に対する送風制御を終了する。一方、送風制御部130は、その送風制御の終了条件が満たされていないと判定すると(ステップS130のNo)、ステップS100からの処理を繰り返し実行する。
図10は、送風制御部130による間欠的な送風(ステップS110)の具体的な処理動作を示すフローチャートである。
まず、送風制御部130は、第1制御弁123a、第2制御弁123bおよび第3制御弁123cのうち、制御対象の栽培棚に対応する制御弁を開くことによって、その制御対象の栽培棚における送風を実行する(ステップS111)。
次に、送風制御部130は、送風の開始から第1期間(すなわち上述の強期間)が経過したか否かを判定する(ステップS112)。ここで、第1期間が経過していないと判定すると(ステップS112のNo)、送風制御部130は、ステップS111からの処理を繰り返し実行する。一方、第1期間が経過したと判定すると(ステップS112のYes)、送風制御部130は、制御対象の栽培棚に対応する制御弁を閉じることによって、その制御対象の栽培棚における送風を停止する(ステップS113)。
次に、送風制御部130は、送風が停止されてから第2期間(すなわち上述の弱期間)が経過したか否かを判定する(ステップS114)。ここで、第2期間が経過していないと判定すると(ステップS114のNo)、送風制御部130は、ステップS113からの処理を繰り返し実行する。一方、第2期間が経過したと判定すると(ステップS114のYes)、送風制御部130は、間欠的な送風の処理を終了する。
以上のように、本実施の形態における植物育成システム100では、明期における植物1への送風の強度が第1強度と前記第1強度よりも弱い第2強度とに交互に切り替えられる。これにより、植物1の内葉にまで風を送り込むことができるため、その内葉の周囲の湿度を適切に保つことができる。その結果、内葉の蒸散活動を活発化することができ、チップバーンなどの生理障害の発生を抑制することができる。
(その他の変形例)
以上、一つまたは複数の態様に係る植物育成システムについて、実施の形態に基づいて説明したが、本開示は、この実施の形態に限定されるものではない。本開示の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を本実施の形態に施したものも、本開示の範囲内に含まれてもよい。
例えば、上記実施の形態における植物育成システム100の栽培棚は、いわゆる水路構造であるが、いわゆるプール構造であってもよい。例えば、栽培槽110の底面は、幅方向および奥行き方向に広く、その栽培槽110に養液2が循環することなく収納されていてもよい。
また、上記実施の形態における植物育成システム100では、レタスを植物1の例として挙げたが、植物1は、レタス以外の葉菜類の植物であってもよく、葉菜類以外の植物であってもよい。葉菜類以外の植物であっても、その植物への送風の強度が切り替えられることによって、その植物の状態を変化させることができ、その植物の周囲を適切に換気することができる。その結果、生理障害の発生を抑制することができる。
また、上記実施の形態における植物育成システム100では、第2強度は、略0m/sの風速であるが、第1強度未満の風速であれば、どのような風速であってもよい。例えば、第2強度が0m/sよりも速い風速である場合、送風制御部130は、図10のステップS113では、送風機構120の制御弁の開度を調整することによって、第1強度よりも弱い風を植物1に送る。このような場合であっても、その植物1への送風の強度が切り替えられることによって、その植物の状態を変化させることができる。なお、第1強度および第2強度は、風量によって定義されてもよい。
また、上記実施の形態における植物育成システム100では、暗期における植物1への送風は停止されるが、その暗期でも、植物1への送風を行ってもよい。例えば、この暗期では、送風機構120は、0m/sよりも速い風速の風を植物1に継続的に送ってもよく、明期のように、風を植物1に間欠的に送ってもよい。
また、上記実施の形態における植物育成システム100では、送風機構120は、第1制御弁123a、第2制御弁123bおよび第3制御弁123cを備え、送風の強度の切り替えは、それらの制御弁の開度の調整によって行われる。しかし、このような送風機構120の構成は、一例であって、他の構成を有していてもよい。例えば、送風ファン121による送風の強度を調整することによって、植物1に向かう風の強度を切り換えてもよい。
また、上記実施の形態における植物育成システム100では、送風制御部130は、明期では、送風機構120による植物1への送風の強度の切り替えを行っている。つまり、送風制御部130は、明期の全期間において送風の強度の切り替えを行っている。しかし、明期中に互いに明るさが異なる複数の期間が含まれている場合には、送風制御部130は、その明期における少なくとも1つの期間において、その送風の強度の切り替えを行ってもよい。つまり、明期はさらに、栽培槽110の周囲の明るさによってそれぞれ区分けされる複数の期間を含み、送風制御部130は、その複数の期間のうち少なくとも最も明るい期間において、送風機構120による植物1への送風の強度を、第1強度と第2強度とに交互に切り替えてもよい。
例えば、明期は、4つの期間、すなわち第1明期、第2明期、第3明期および第4明期を含む。第1明期〜第4明期のそれぞれの明るさは、第1明期>第2明期>第3明期>第4明期の関係を有する。つまり、明期における全期間中で、第1明期における明るさが最大であり、第2明期は第1明期の次に明るく、第3明期は第2明期の次に明るく、第4明期における明るさは最小である。この場合、送風制御部130は、少なくとも第1明期において送風の強度の切り替えを行ってもよい。したがって、第2明期、第3明期および第4明期のそれぞれでは、送風制御部130は、第1明期と同様に送風の強度の切り替えを行ってもよく、その切り換えを行わなくてもよい。送風の強度の切り替えを行わない場合、送風制御部130は、送風の強度を第1強度に固定していてもよく、第2強度に固定していてもよい。これは、第2明期、第3明期および第4明期では、第1明期よりも植物1が受ける光量が低いため、植物1において生理障害が生じるリスクが低下するためである。したがって、これらの期間では、送風の強度の切り替えが行われなくてもよい。
また、植物1が受ける光量は一定である必要はなく、多少の揺らぎがあってもよい。また、植物1が受ける光質についても光量と同様、その光質は一定である必要はなく、多少の揺らぎがあってもよい。
また、上記実施の形態の明期における好適な光量、すなわち、複数の光源10から植物1に照射される光の好適な光量は、例えば150μmol/m/s以上である。なお、その光量は一例であって、本開示はその光量に限定されるものではない。
なお、上記実施の形態において、光源制御部102、養液制御部103および送風制御部130などの構成要素は、専用のハードウェアで構成されるか、各構成要素に適したソフトウェアプログラムを実行することによって実現されてもよい。各構成要素は、CPUまたはプロセッサなどのプログラム実行部が、ハードディスクまたは半導体メモリなどの記録媒体に記録されたソフトウェアプログラムを読み出して実行することによって実現されてもよい。例えば、送風制御部130は、ソフトウェアプログラムを読み出して実行することによって、図9および図10のフローチャートに含まれる各ステップを実行する。
本開示は、生理障害の発生を抑制することができ、例えばレタスなどの植物を栽培するシステムまたは装置に利用可能である。
1 植物
2 養液
10 光源
12 送風口
100 植物育成システム
101 栽培プレート
102 光源制御部
103 養液制御部
104 天井版
105 配管
108a 第1栽培棚
108b 第2栽培棚
108c 第3栽培棚
109 栽培装置
110 栽培槽
120 送風機構
121 送風ファン
122 ダクト
122a 第1支流ダクト
122b 第2支流ダクト
122c 第3支流ダクト
122u 上流ダクト
123a 第1制御弁
123b 第2制御弁
123c 第3制御弁
130 送風制御部

Claims (9)

  1. 植物が配置される栽培槽と、
    前記栽培槽に配置されている前記植物への送風を行う送風機構と、
    前記送風機構を制御する送風制御部とを備え、
    前記栽培槽の周囲の明るさによってそれぞれ区分けされる2つの期間である、明期と、前記明期よりも暗い暗期とのうち、前記明期では、前記送風制御部は、前記送風機構による前記植物への送風の強度を、第1強度と、前記第1強度よりも弱い第2強度とに交互に切り替える、
    植物育成システム。
  2. 前記送風制御部は、
    前記暗期では、前記送風機構による前記植物への送風の強度を前記第2強度に維持する、
    請求項1に記載の植物育成システム。
  3. 前記第1強度は、前記送風機構による前記植物への送風が行われているときの強度であり、前記第2強度は、前記送風機構による前記植物への送風が停止されているときの強度である、
    請求項1または2に記載の植物育成システム。
  4. 前記送風制御部は、前記明期では、前記送風機構による前記植物への送風の強度の切り替えを周期的に行う、
    請求項1〜3の何れか1項に記載の植物育成システム。
  5. 前記送風機構による前記植物への送風の強度が前記第2強度に設定されている弱期間は、前記送風の強度が前記第1強度から前記第2強度に切り替えられたときから、前記植物の周囲の湿度が閾値を超えるまでの時間以内である、
    請求項1〜3の何れか1項に記載の植物育成システム。
  6. 前記閾値は、90%である、
    請求項5に記載の植物育成システム。
  7. 前記弱期間は、3分以内である、
    請求項5または6に記載の植物育成システム。
  8. 前記送風機構は、
    送風ファンと、前記送風ファンからの送風を案内するための、送風口を有するダクトと、前記ダクトに配置される制御弁とを備え、
    前記送風制御部は、前記制御弁の開度を調整することによって、前記ダクトの前記送風口から前記栽培槽の前記植物への送風を制御する、
    請求項1〜7の何れか1項に記載の植物育成システム。
  9. 前記明期はさらに、前記栽培槽の周囲の明るさによってそれぞれ区分けされる複数の期間を含み、
    前記送風制御部は、
    前記複数の期間のうち少なくとも最も明るい期間において、前記送風機構による前記植物への送風の強度を、前記第1強度と前記第2強度とに交互に切り替える、
    請求項1〜8の何れか1項に記載の植物育成システム。
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