JP2020172873A - 流体搬送システム - Google Patents

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【課題】気体抜出口から抜き出される気体に同伴して粘性流体が排出されることがなく、気体含有率の低い粘性流体を粘性流体吐出口から搬出することのできる流体搬送システムを提供すること。【解決手段】この流体搬送システムAは、一対のポンプスクリュー7a,7bの側面7Sa,7Sbの間、および各ポンプスクリュー7a,7bの先端面7Bとポンプケーシング2の内周面2Aの間に、気体を通過可能で且つ粘性流体を通さない隙間G,Hが形成されている2軸スクリューポンプ部Bを有するシステムであって、2軸スクリューポンプ部Bのポンプケーシング2を前下がりに傾斜させて配置することにより、粘性流体取入口18よりも末端側でポンプケーシング2内の後上部に集気空間17を形成したことを特徴とするものである。ポンプケーシング2の傾斜角θは例えば45度に設定してある。【選択図】図1

Description

本発明は、被搬送物である粘性流体が比較的低粘度のものであっても高度な脱泡能力を発揮して搬送する流体搬送システムに関するものである。
従来、この種の流体搬送システムに用いられる2軸スクリューポンプとしては、下記の特許文献1に記載されたものが知られている。当該文献記載の2軸スクリューポンプは脱気ポンプ付きであって、特許文献1の図5および図6に示されるように、一対のポンプスクリュー7a,7bの側面7Sa,7Sbの間、およびポンプスクリュー7a,7bの先端面7B,7Bとポンプケーシング2の内周面2Aの間に、それぞれ、空気などの気体は通過できるが粘性流体Qは通さない隙間G,Hが形成されている。このポンプでは、ポンプケーシング2の気体抜出口20に連結された脱気装置27の駆動により、粘性流体Q中の気体を機外に排出しながら粘性流体Qを移送するようになっており、互いに非接触な一対のポンプスクリュー7a,7bを有する容積式ポンプでありながら、粘性流体Qから気体を排出して搬送できるという機能を有している。このポンプのポンプケーシング2は、軸心を水平方向に向けて配置されている。
特開2015−55179号公報
ところで、前記した特許文献2に記載の2軸スクリューポンプは、流動性が低い比較的高粘度の粘性流体に対しては、気体を高効率に除去して搬送するという利点を有している。しかしながら、その2軸スクリューポンプのポンプケーシングは水平向きに配置されているので、ポンプケーシング内を搬送中の粘性流体から分離した気泡はポンプケーシング内の天井下位置に一端上昇するが、天井下位置で前後方向に広く散在してしまう。そのために、粘性流体吐出口近くに在る気泡が粘性流体に同伴して持ち出されて粘性流体の気体含有率を高くするおそれがあった。また、比較的低粘度の粘性流体を用いる場合は、粘性流体の流動性が高いために、気体抜出口から抜き出される気体に同伴して粘性流体が排出され、下流側の脱気ポンプに支障をおよぼすおそれがあった。
本発明は、上記した従来の問題点に鑑みてなされたものであって、気体抜出口から抜き出される気体に同伴して粘性流体が排出されることがなく、気体含有率の低い粘性流体を粘性流体吐出口から搬出することのできる流体搬送システムの提供を目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る流体搬送システムは、互いに非接触で螺合して回転駆動される一対のポンプスクリューと、一対のポンプスクリューを非接触で収容する筒状のポンプケーシングと、ポンプケーシングにおける軸心方向の途中位置に設けられた粘性流体取入口と、ポンプケーシングの先端側に設けられた粘性流体吐出口と、ポンプケーシングの上面における粘性流体取入口よりも末端側に設けられた気体抜出口と、気体抜出口に脱気管を介して連結された脱気ポンプとを備えて成り、一対のポンプスクリューの側面の間、および各ポンプスクリューの先端面とポンプケーシングの内周面の間に、気体を通過可能で且つ粘性流体を通さない隙間が形成されている2軸スクリューポンプ部、を有する流体搬送システムであって、2軸スクリューポンプ部のポンプケーシングを前下がりに傾斜させて配置することにより、粘性流体取入口よりも末端側でポンプケーシング内の後上部に集気空間を形成したことを特徴とする構成にしてある。
また、前記構成において、2軸スクリューポンプ部のポンプケーシングの水平方向に対する傾斜角が、30度以上75度以下に設定されていることを特徴とするものである。
そして、前記した各構成において、ポンプケーシングに連結されていて集気空間内に外気を導入するためのベント管と、集気空間内の圧力を検出する空間圧力検出器と、脱気管の管路を開閉する脱気用開閉弁と、ベント管の管路を開閉するベント用開閉弁と、空間圧力検出器により検出された集気空間内の圧力を予め設定されている設定空間圧力に近づけるように、脱気用開閉弁とベント用開閉弁を開閉制御する第1制御器と、を備えて成ることを特徴とするものである。
更に、前記した各構成において、2軸スクリューポンプ部の脱気管の途中位置に介設されたクッションタンクと、クッションタンクと脱気ポンプの間の脱気管に配備されたレギュレータ弁と、クッションタンク内の圧力を検出するタンク圧力検出器と、タンク圧力検出器により検出されたクッションタンク内の圧力を予め設定されている設定タンク圧力に近づけるように、レギュレータ弁を開閉制御する第2制御器と、を備えて成ることを特徴とするものである。
また、前記した各構成において、2軸スクリューポンプ部におけるポンプケーシングの粘性流体吐出口に連結された搬出管とポンプケーシングの粘性流体取入口に連結された供給管とを結んで環状に接続した循環管と、ベント管と循環管の途中とを接続した第1迂回管と、脱気管と循環管の途中とを接続した第2迂回管と、搬出管の途中に分岐接続されたドレイン排出管と、を備えて成ることを特徴とするものである。
本発明に係る流体搬送システムによれば、2軸スクリューポンプ部のポンプケーシングが前下がりに傾斜して配置されているので、ポンプケーシング内で粘性流体から分離した気体は粘性流体取入口よりも末端側にあるポンプケーシング内の後上部位置に集まって、まとまった集気空間を形成する。そして、この集気空間と連通する位置のポンプケーシング上面に、気体抜出口が開口している。前述のようにケーシング内の後上部に気体が集まって広い集気空間を形成するうえ、その位置に開口している気体抜出口から気体がケーシング外へ確実に抜き出されるので、気体抜出口から気体に同伴して粘性流体が排出されるおそれがなく、ポンプケーシングの粘性流体吐出口からも気体含有率の低い粘性流体を搬出することができる。
また、2軸スクリューポンプ部のポンプケーシングの水平方向に対する傾斜角が、30度以上75度以下に設定されているものでは、適用される粘性流体の粘度が比較的低いもの(例えば、1000cp(1Pa・s)以下)であっても、確実に脱気して粘性流体を搬送することができる。尚、前記の傾斜角θは、適用される粘性流体の粘度(例えば、0.2〜1Pa・s程度)に応じた好適な傾斜角が存在する。因みに、傾斜角θが30度を下回ると、粘性流体中の気体を集めにくくなって広い集気空間を形成できず気体含有率の極めて低い粘性流体が得られないという不都合を被るおそれがあり、傾斜角θが75度を上回ると、気体抜出口などの開口位置に制限を生じるおそれがある。
そして、ベント管と、空間圧力検出器と、脱気用開閉弁と、ベント用開閉弁と、第1制御器とを備えたものでは、空間圧力検出器により検出された集気空間内の圧力に応じて、第1制御器が脱気用開閉弁とベント用開閉弁を開閉制御し、予め設定されている設定空間圧力に検出圧力を近づける。例えば、検出圧力が設定空間圧力を下回っていた場合(真空度が高い場合)、第1制御器は脱気用開閉弁を絞り気味にするとともにベント用開閉弁を開き気味にして外気を集気空間内に少量導入させる。これにより、集気空間内で気体の流動を生じるから、脱気ポンプによる脱気能力をうまく維持させることができる。一方、検出圧力が設定空間圧力を超えていた場合(真空度が低い場合)は、脱気用開閉弁を開き気味にするとともにベント用開閉弁を絞り気味にして脱気ポンプによる脱気能力をフルに出力させるのである。斯かる構成を採用したことにより、集気空間の真空度によらず、集気空間内の圧力を精密に設定空間圧力に保持することができる。
更に、脱気管の途中位置に介設されたクッションタンクと、レギュレータ弁と、タンク圧力検出器と、第2制御器とを備えたものでは、タンク圧力検出器により検出されたクッションタンク内の圧力に応じて、第2制御器がレギュレータ弁を開閉制御し、予め設定されている設定タンク圧力に検出タンク圧力を近づける。例えば、検出タンク圧力が設定タンク圧力を下回っていた場合、第2制御器はレギュレータ弁の開度を小さくして脱気ポンプの負荷を軽くさせる。一方、検出タンク圧力が設定タンク圧力を超えていた場合、第2制御器はレギュレータ弁の開度を大きくして脱気ポンプの脱気能力を出力させる。斯かる構成を採用したので、脱気経路の上流側にあるベント管から導入された外気によりクッションタンク内の圧力が変動しても、レギュレータ弁の精密開閉制御を行なうことにより、脱気ポンプの吸込み側の圧力を一定に保つので、ポンプケーシング内の圧力に左右されることなく安定して脱気ポンプを運転することができる。
また、搬出管と供給管を結んで環状に接続した循環管と、第1迂回管と、第2迂回管と、ドレイン排出管とを備えたものでは、洗浄に際して、流体搬送システムを個々に分解することなく組み上げた状態のままで管内を洗浄する、いわゆるCIP式の洗浄を行なうことができる。従って、食品、化粧品 医薬品などの粘性流体を適用するうえで取り扱いやすい流体搬送システムを提供することができる。
本発明の一実施形態に係る流体搬送システムを示す概略側面構成図である。 前記流体搬送システムの部分側面図である。 図2におけるD−D線矢視に視た部分平面図である。 図2におけるC−C線矢視に視た部分平面図である。 図2におけるE−E線矢視に視た部分平面図である。 前記流体搬送システムの2軸スクリューポンプ部の図7におけるL−L線矢視断面を含む内部構成図である。 前記2軸スクリューポンプ部の一部断面を含む内部平面構成図である。 前記2軸スクリューポンプ部内の隙間を説明するための図であって、(a)は一対のポンプスクリュー間の隙間を示す部分拡大平面図、(b)はポンプスクリューとポンプケーシングの内周面間の隙間を示す部分拡大平面図である。 前記流体搬送システムを用いて粘性流体の通常搬送を行なうときの状態を示した概略側面構成図である。 前記流体搬送システムを用いてPIG洗浄を行なうときの状態を示した概略側面構成図である。 前記流体搬送システムを用いてCIP定置洗浄を行なうときの状態を示した概略側面構成図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。尚、以下に述べる実施形態は本発明を具体化した一例に過ぎず、本発明の技術的範囲を限定するものでない。ここに、図1は本発明の一実施形態に係る流体搬送システムを示す概略側面構成図、図2は前記流体搬送システムの部分側面図、図3は図2におけるD−D線矢視に視た部分平面図、図4は図2におけるC−C線矢視に視た部分平面図、図5は図2におけるE−E線矢視に視た部分平面図である。
各図において、この実施形態に係る流体搬送システムAは、2軸スクリューポンプ部Bを主たる構成要素として備えている。尚、2軸スクリューポンプ部Bの詳細構造については、後に図6,7,8を参照しながら説明する。
この流体搬送システムAでは、2軸スクリューポンプ部Bのポンプケーシング2が前下がりに傾斜角θ(この例では45度)ほど傾斜して配置されている。すなわち、ポンプケーシング2は、軸受部5の底部に取付けられた基盤82(図2,3参照)が、基台フレーム80の上部で傾斜して設けられた傾斜台81にボルトなどで固定されることにより前下がりに傾斜した配置で保持されている。このときのポンプケーシング2の水平方向(図6中の1点鎖線Hで示す方向)に対する傾斜角θは、例えば45度に設定されている。このようにポンプケーシング2が傾斜配置にされることにより、粘性流体Qの搬送時に、粘性流体取入口18よりも末端側で且つポンプケーシング2内の後上部に、粘性流体Qに含まれていた気体が集積して、集気空間17が形成される。そして、前記の集気空間17と連通する位置のポンプケーシング2上面には、気体抜出口20、外気導入口29およびセンサ取付口30がケーシング内外を貫通して形成されている。
そして、ポンプケーシング2における吐出側ケーシング3の粘性流体吐出口19に接続された搬出管33には、粘性流体吐出口19側から順に、逆止弁28、サイトグラス58、電磁開閉弁60、流路切換管33Aおよびキャッチャー65bが介設されている。搬出管33の末端は、キャッチャー65bから充填用タンク83に接続されている。サイトグラス58の側方には、サイトグラス58内を流れる粘性流体Qの存否や液位を検出する流体検出器59が配備されている。サイトグラス58と電磁開閉弁60の間の搬出管33には、電磁開閉弁61を有するドレイン排出管34が分岐接続されている。また、電磁開閉弁60と流路切換管33Aの間の搬出管33には、ランチャー62bを有する空気導入管64が分岐接続されている。ランチャー62bには、管内をPIG洗浄したのちにキャッチャー65bに収受されるPIG球44が装填されるとともに、駆動用の圧縮空気ラインが接続されている。
前記の流路切換管33Aは四分円状に湾曲して形成され、入側面と出側面が90度の角度を成したSUS製管材で構成されている。流路切換管33Aは、その一端にフランジ33Cが設けられ、その他端にフランジ33Bが設けられている。流路切換管33Aのフランジ33Cは搬出管33の端部に設けられたフランジ84にボルトなどで固定され、フランジ33Bは搬出管33のフランジ81にボルトなどで着脱可能に固定される。尚、フランジ33Cは、流路切換管33Aが搬出管33の管心回りに旋回自在となるようにフランジ84に取付角度可変に接続される。フランジ33Bが搬出管33のフランジ81から180度旋回した位置には、CIPライン78の循環管40の一端部であるフランジ82が配置されている。流路切換管33Aのフランジ33Bは、フランジ82に対してもボルトなどで着脱可能に固定されるようになっている。このような切換接続構造により、電磁開閉弁60からの粘性流体Qの流れが、充填用タンク83側と循環管40側とに切り換えられるようになっている。
また、ポンプケーシング2の粘性流体取入口18に接続された供給管32には、粘性流体取入口18側から順に、サイトグラス56、手動開閉弁55、キャッチャー65aおよび電磁開閉弁54が介設され、供給管32の末端は流体受槽31の底部に接続されている。流体受槽31の上面には、流体投入口(図示省略)が設けられており、手動開閉弁を有する水供給管43も接続されている。水供給管43からは、洗浄用の水が流体受槽31へ供給される。そして、電磁開閉弁54とキャッチャー65aの間の供給管32には、ランチャー62aを有する空気導入管39が分岐接続されている。ランチャー62aには、管内PIG洗浄用のPIG球44が装填されるとともに、駆動用の圧縮空気ラインが接続されている。サイトグラス56の側方には、サイトグラス56内を流れる粘性流体Qの存否や液位を検出する流体検出器57が配備されている。上記のキャッチャー65aは、PIG洗浄を終えたPIG球44を収受するものである。
そして、ポンプケーシング2の気体抜出口20に接続された脱気管35には、気体抜出口20側から順に、それぞれ脱気管35の管路を開閉する手動開閉弁75および脱気用開閉弁69が介設され、脱気管35の末端に脱気ユニット45の気液分離槽47が接続され、気液分離槽47は外部から槽内を視認できるように構成されている。気液分離槽47の上部は、脱気管48を介してクッションタンク46の上部と連通している。クッションタンク46は、例えば空電変換式のレギュレータ弁53を有する脱気管50を介して脱気ポンプVPの吸込み側に接続されている。クッションタンク46の上部には、タンク内圧力を検出するタンク圧力検出器49が配備され、電磁開閉弁52を有するベント管51も配備されている。前記したレギュレータ弁53は、タンク圧力検出器49により検出されたタンク内圧力を予め設定されている設定タンク圧力に近づけるように、第2制御器77によって精密に開閉制御されるようになっている。
また、ポンプケーシング2の外気導入口29に接続されたベント管36は、ポンプケーシング2の集気空間17内に外気を導入するためのものである。このベント管36には、外気導入口29側から順に、それぞれベント管36の管路を開閉する手動開閉弁73およびベント用開閉弁72が介設されている。ポンプケーシング2のセンサ取付口30には、集気空間17内の圧力を検出する空間圧力検出器74が接続されている。手動開閉弁73とベント用開閉弁72の間のベント管36から循環管40の中途位置までは、電磁開閉弁71を有する第1迂回管37で接続されている。手動開閉弁75と脱気用開閉弁69の間の脱気管35から循環管40の途中までは、電磁開閉弁70を有する第2迂回管38で接続されている。循環管40の先端から流体受槽31までは、電磁開閉弁66および手動開閉弁67を有する循環管41で接続されている。また、循環管40と循環管41の連結部分と流体受槽31の間も、電磁開閉弁68を有する循環管42で接続されている。すなわち、ポンプケーシング2からの搬出管33、流路切換管33A、流体受槽31および供給管32を結んで環状に接続された循環管40,41,42と、第1迂回管37と、第2迂回管38と、ドレイン排出管34とから、CIPライン78が構成される。
尚、各配管に介設されていて「SG」を付された構成要素は、管内を視認可能なガラス管で構成されたサイトグラスを表わしている。尚、この流体搬送システムAは試験機も兼ねているので、システム中に数多くのサイトグラスSGを使用しているが、本発明ではサイトグラスSGの使用数は特に限定されない。また、各配管の側方に添記された直角三角形の記号は、斜辺が下っている方向に配管の傾きが水平方向に対し下っていることを表わしている。すなわち、CIPライン78を有する流体搬送システムAは、システム駆動停止後に管内の流体が流下して所定箇所に集まるように構成された、SIP(定置滅菌)式の洗浄滅菌を適用可能にされている。
次に、前記の2軸スクリューポンプ部Bは、図6,7,8に示すように、前後貫通した筒状のポンプケーシング2と、ポンプケーシング2の後端部に連結された軸受部5と、を備えている。ポンプケーシング2の前端部には吐出側ケーシング3が連結され、この吐出側ケーシング3の前端部に管部4が接続されている。ポンプケーシング2内には一対のポンプスクリュー7a,7bが収容される。軸部8a,8bに止めネジなどで固定されたポンプスクリュー7a,7bの前端部は、軸受などに支承されていない遊動端26,26となっている。これらポンプスクリュー7a,7bの遊動端26,26は、固定用板14,14をあてがわれ、例えばボルト15,15によって軸部8a,8bに固定される。ポンプスクリュー7aの螺旋方向とポンプスクリュー7bの螺旋方向は逆向きである。
軸受部5はハウジング9とカバー板10とから箱体状に構成されており、カバー板10の前端面にポンプケーシング2の筒端面が連結されている。ハウジング9内には円錐コロ軸受11,11とコロ軸受12,12が配備されている。これらのコロ軸受11,12はポンプスクリュー7aの軸部8aの後端部を片持ち状に回動自在に支承している。ポンプスクリュー7bの軸部8bの後端部も別の円錐コロ軸受11とコロ軸受12により片持ち状に回動自在に支承されている。すなわち、ポンプスクリュー7a,7bの後部側は、ハウジング9内でそれぞれ回転自由に二点支持されている。ハウジング9内でカバー板10の近傍において、ポンプスクリュー7a,7bにはシール機構16,16が装着されている。そして、ポンプスクリュー7aの軸部8aに同期歯車13aが固着されており、ポンプスクリュー7bの軸部8bには前記の同期歯車13aと噛合する同期歯車13bが固着されている。これら同期歯車13aと同期歯車13bとの同期噛合により、一対のポンプスクリュー7a,7bは、いかなる回転角度でも互いに接触することなく噛み合うようになっている。すなわち、ポンプスクリュー7a,7bは互いに非接触で螺合して回転する。この場合、ポンプスクリュー7aの例えば軸部8aが駆動軸として、減速機構などの連結機構27を介してモータMに連結されている。
前記のポンプケーシング2は、正面視繭形状のポンプ室6が前後貫通して形成されている。ポンプケーシング2の前端部には、筒状の吐出側ケーシング3が連結されている。吐出側ケーシング3の前端部には、粘性流体吐出口19を有する筒状の管部4が連結されている。管部4の先端には搬出管33の一端が連結され、搬出管33の途中に逆止弁28が配備されている。逆止弁28は、粘性流体移送方向へのみ粘性流体Qの流通を許容するようになっており、通常はバネ部材のバネ弾性力により弁が閉止されている。このポンプ室6には、軸心Xa回りに回転するポンプスクリュー7aと、このポンプスクリュー7aと常に非接触で螺合して軸心Xb回りに回転するポンプスクリュー7bとが格納される。これら1対のポンプスクリュー7a,7bの各外周面は、後で詳述するように、ポンプ室6の内周面2Aとも常に非接触となっている。一方、ポンプケーシング2の下面であって前後中央部よりもやや後位置には、ポンプ室6と供給管32とを連通する粘性流体取入口18が形成されている。
そして、粘性流体取入口18を囲むポンプケーシング2の下面位置には、下面開口縁にフェルール継手部を有する管部21がボルトなどで固定され、管部21の下面開口に供給管32が接続される。他方、ポンプ室6の後端部の天井面には、左右に延びる通気溝23が上向きに陥入して形成されている。この通気溝23の上方位置のポンプケーシング2に、通気溝23とケーシング上方外部とを連通する気体抜出口20、外気導入口29およびセンサ取付口30が形成されている。すなわち、気体抜出口20、外気導入口29およびセンサ取付口30が、粘性流体取入口18よりも粘性流体移送方向上流側のポンプケーシング2に形成されている。この気体抜出口20には、ポンプ室6内の気体を抜き出す既述の脱気ポンプVPが、管材などの脱気管35を介して連結されている。前記の脱気ポンプVPとして、ここでは例えばピストン・シリンダ式の減圧ポンプを用いているが、遠心ファン式の減圧ポンプや、または空気エジェクター方式のものを使用しても構わない。
一対のポンプスクリュー7a,7bは、軸部8a,8bが挿し通される円筒状の基部7A,7Aの外周面に螺旋状のスクリュー歯が形成されている。そして、図8(a)に示すように、ポンプスクリュー7aのスクリュー歯の側面7Saとポンプスクリュー7bのスクリュー歯の側面7Sbとの間には、隙間Gが設けられて常時非接触になっている。また、各ポンプスクリュー7a,7bのスクリュー歯の外周面7Bとポンプスクリュー2のポンプ室6の内周面2Aとの間には、図8(b)に示すように、隙間Hが設けられて常時非接触になっている。すなわち、一対のポンプスクリュー7a,7bが如何なる回転角度の位置にあっても、これらの隙間G,Hは常に存在する。前記した隙間G,Hはいずれも、空気などの気体Kは通過できるが粘性流体Qの高粘度液や硬・軟質固形物は通過できない隙間幅に設定されている。この場合、隙間Gの隙間幅は例えば0.03〜0.09mmであり、隙間Hの隙間幅は例えば0.12〜0.18mmである。そして、これら一対のポンプスクリュー7a,7bにより粘性流体Qを移送し得るポンプ作用が引き起こされるのは、図6,7中に示した領域Pの範囲内である。この領域Pの範囲内のうち、粘性流体取入口18よりも上流側となるのは、図6,7中に示した領域paの範囲である。尚、流体搬送システムAに食品、医薬品、化粧料材料などを適用する場合は、衛生面および品質保持の観点から、粘性流体Qと直に接する部品としては、ステンレス製のものを用いることが望ましい。この2軸スクリューポンプ部Bのポンプ容量は、定格で例えば10〜120L/分である。
上記のように構成された流体搬送システムAの作用を次に説明する。移送に適用される粘性流体Qとしては、例えば擦りおろしたトロロイモ、全卵、黄卵、団子材料、麺材料などの食品、クリームやローションなどの液状化粧料、溶融合成樹脂などの工業材料、あるいは医療用液状材料などが挙げられる。ここでは、比較的低粘度の粘性流体Qとして、相対粘度が例えば0.3〜1Pa・sのものを用いることができる。粘性流体Qの取り扱い温度は、流体の種類により異なるが、例えば常温〜200℃程度である。ここでは、例えば相対粘度が0.7Pa・sの「ローション」を用いた例を示す。
引き続き、流体搬送システムAにより粘性流体Qを通常搬送する態様を説明する。この通常搬送時の配管ラインナップは図9に示す通りである。尚、図9,10,11中において、開閉弁の側方に記した()内の○印は弁が開いている状態を示し、()内の×印は弁が閉じている状態を示している。また、太実線の矢印は粘性流体Qの管内流れ方向を示し、太1点鎖線の矢印は気体を含む流体の管内流れ方向を示し、太波線の矢印は圧縮空気の管内流れ方向を示している。
通常搬送時において、流体搬送システムAの手動開閉弁55,67,73,75はいずれも開弁状態にされ、流体受槽31への水供給管43の手動開閉弁は閉にされている。一方、電磁開閉弁54,60、脱気用開閉弁69、ベント用開閉弁72およびレギュレータ弁53は、開いた状態または開き得る状態にされ、電磁開閉弁61,71,70,66,68,52は全閉にされている。尚、全ての電磁開閉弁は、システム全体を司るシーケンス制御手段(図示省略)により、運転形態に応じて開閉駆動されるようになっている。
そして、流体受槽31には、流体搬送に供される粘性流体Qが流体投入口(図示省略)から投入されて貯留されている。そこで、まず2軸スクリューポンプ部BのモータMは停止させたままで、空間圧力検出器74、ベント用開閉弁72、脱気用開閉弁69および第1制御器76と、タンク圧力検出器49、レギュレータ弁53および第2制御器77とを作動待機状態にし、脱気ポンプVPを駆動させる。これにより、流体搬送システムAの系内から気体や水などを除去するプライミングモードが実行される。このとき、ポンプケーシング2内の設定空間圧力は0.05Mp(絶対圧:絶対真空は0Mpである)に予め設定され、脱気ポンプVPの吸込み側設定圧力は0.03Mp(絶対圧)に予め設定されている。
続いて、モータMの回転駆動により、ポンプスクリュー7aが一方向に回転すると、同期歯車13a,13bを介して動力伝達されたポンプスクリュー7bが逆方向に同期回転する。ポンプスクリュー7a,7bのこのときの回転速度は、例えば100〜600rpmである。流体受槽31からの粘性流体Qは供給管32を経て粘性流体取入口18からポンプケーシング2のポンプ室6内へ吸い込まれる。このとき、サイトグラス56を通過する粘性流体Qはその通過状態が流体検出器57により検出される。そして、粘性流体Qは、ポンプスクリュー7a,7bのポンプ作用によりポンプ室6内を吐出側ケーシング3に向けて搬送されていく。
この場合、ポンプ室6内は脱気ポンプVPにより真空引きされているので、粘性流体Qから気泡が分離し、ポンプ室6内で粘性流体Q中を粘性流体移送方向(矢印Fの方向)とは反対方向(すなわち移送方向上流側に向けて)に容易に移動する。このとき、気泡は、ポンプケーシング2の内周面2Aとポンプスクリュー7a,7bの外周面7Bとの隙間H(図8(b)参照)や、ポンプスクリュー7aの側面7Saとポンプスクリュー7bの側面7Sbとの隙間G(図8(a)参照)を通過して領域pa中を後向きに移動する。その後、移動した気泡はポンプケーシング2の後上部位置に集まって集気空間17を形成する。そして集気空間17内の気体は、脱気ポンプVPの作用により気体抜出口20から脱気管35を経て吸い出され機外へ排出される。これにより、気泡を大幅に除去された粘性流体Qが粘性流体吐出口19から逆止弁28へ送り出される。バネ部材により閉弁していた逆止弁28は、入側の圧力が正圧の例えば0.05MPaに達したときにバネ部材のバネ弾性力に抗して開弁し、粘性流体Qを通過させる。そうして、電磁開閉弁60からの粘性流体Qは搬出管33途中の流路切換管33Aおよびキャッチャー65bを通過して充填用タンク83へ搬送される。
逆止弁28から送り出された粘性流体Qは、ほとんど気体が含まれていず肉眼では気泡の存在を確認できなかった。また、気体の除去により、元々粘性流体Qに含まれていた水分も気体に同伴してシステム外に排除されている。このように、搬出管33においてほとんど気泡の見られない粘性流体Qは、気泡および水分を多く含んでいた従前のものと比べ、見掛け比重が高くなり、しかも検出比重値のバラツキが極めて小さくなり成分の酸化劣化も防げるものであった。従って、商品品質の向上化・安定化に大きく寄与できた。
以上に述べたように、この実施形態の流体搬送システムAによれば、2軸スクリューポンプ部Bのポンプケーシング2が前下がりに45度傾斜して配置されているので、粘性流体取入口18よりも末端側(後側)でポンプケーシング2内の後上部位置に、気泡が集まって比較的広くまとまった集気空間17を形成させることができる。そして、この集気空間17と連通する位置のポンプケーシング2の上面に、気体抜出口20、外気導入口29,センサ取付口30が開口している。従って、その位置に開口している気体抜出口20からケーシング外へ気体のみを確実に抜き出すことができ、粘性流体吐出口19からは気体含有率および水分含有率の極めて小さな粘性流体Qを吐出することができる。
そして、第1制御器76は、空間圧力検出器74により検出された集気空間17内の圧力に応じて脱気用開閉弁69とベント用開閉弁72を開閉制御し、予め設定されている設定空間圧力に集気空間17の検出圧力を近づける。例えば、検出圧力が設定空間圧力を下回っていた場合(真空度が高い場合)、第1制御器76は脱気用開閉弁69を絞るとともにベント用開閉弁72を開いて外気を集気空間17内に導入させる。これにより、集気空間17内の絶対圧を少し高めるとともに空間内での気体の流動を生じさせるから、脱気ポンプVPによる脱気能力を引き出しやすい状態にさせることができる。一方、検出圧力が設定空間圧力を超えていた場合(真空度が低い場合)は、脱気用開閉弁69を開くとともにベント用開閉弁72を絞って脱気ポンプVPにより真空度を厳しくさせるのである。これにより、集気空間17内の圧力を設定空間圧力に正確に保持することができる。
加えて、第2制御器77は、タンク圧力検出器49により検出されたクッションタンク内の圧力に応じてレギュレータ弁53を開閉駆動し、予め設定されている設定タンク圧力に検出タンク圧力を近づける。例えば、検出タンク圧力が設定タンク圧力を下回っていた場合(真空度が高い場合)、第2制御器77はレギュレータ弁53の開度を小さくして脱気ポンプVPの負荷を軽くさせる。一方、検出タンク圧力が設定タンク圧力を超えていた場合(真空度が低い場合)、第2制御器77はレギュレータ弁53の開度を大きくして脱気ポンプVPの脱気能力を出力させる。これにより、ベント管36から導入された外気によりクッションタンク46内の圧力が変動しても、レギュレータ弁53の精密開閉駆動を行なうので、脱気ポンプVPの吸込み側の圧力を一定に保つことができる。従って、ポンプケーシング2内の圧力に左右されることなく安定して脱気ポンプVPを運転することができる。
また、この流体搬送システムAの2軸スクリューポンプ部Bは、気体や水分を除去しながら粘性流体Qを移送できることはもとより、ポンプスクリュー7a,7b、ポンプケーシング2の内周面2Aが非接触なので、金属摩耗粉を発生させることなく、遠心ポンプの遠心力を受けたときのように粘性流体Qに剪断力を与えず変質させることのない、食品、医療品などの移送に好適なポンプ装置となり得る。また、ポンプケーシング2の粘性流体吐出口19の出側に逆止弁28が設けられているので、ポンプケーシング2の粘性流体取入口18よりも下方位置からの粘性流体Qであっても、逆止弁28の作用によりポンプ室6内に吸い上げることができる。
次に、この流体搬送システムAのCIP式による洗浄態様を説明する。このCIP式洗浄時の配管ラインナップは図10に示す通りであるが、流体搬送システムAの構造は通常運転時のままに組み立てられた状態であり、いずこも分解されていない。この洗浄態様時においては、図9に示した通常搬送時の配管ラインナップに対して、開だった電磁開閉弁60およびベント用開閉弁72が閉じられ、閉だった電磁開閉弁61が開かれる。また、第1制御器76を用いた制御は停止される。2軸スクリューポンプ部BのモータMは駆動停止されるが、脱気ポンプVPは回転駆動される。
まず、供給管32に対するPIG洗浄について説明する。ランチャー62a内にゴム製のPIG球44が装填され、圧縮空気用の手動開閉弁が開かれて高圧の圧縮空気がランチャー62aに注入される。それにより、ランチャー62aから発射されたPIG球44は空気導入管39から供給管32に入り、太1点鎖線で示した矢印のように、供給管32を通過しながら管内壁を擦って洗浄したのちに粘性流体Qおよび圧縮空気とともにキャッチャー65aで収受される。その後、粘性流体Qおよび圧縮空気はキャッチャー65aを通過し、サイトグラス56を経て2軸スクリューポンプ部Bのポンプケーシング2内に入る。そのうち、粘性流体Qはポンプケーシング2の粘性流体吐出口19から搬出管33、逆止弁28、サイトグラス58、ドレイン排出管34および電磁開閉弁61を経て、ドレインとしてシステム外へ排出される。
次に、搬出管33に対するPIG洗浄について説明する。ランチャー62b内にPIG球44が装填され、圧縮空気用手動開閉弁が開かれて圧縮空気がランチャー62bに注入される。それにより、ランチャー62bから発射されたPIG球44は、太1点鎖線の矢印で示すように、空気導入管64から搬出管33に入って流路切換管33Aを通過しながら管内壁をPIG洗浄する。その後、PIG球44は、粘性流体Qおよび圧縮空気とともにキャッチャー65bに収受される。更に、キャッチャー65b内の圧縮空気と粘性流体Qは充填用タンク83に排出される。このようにして、供給管32内および搬出管33内のPIG洗浄およびエアパージ作業が行なわれるのである。
続いて、この流体搬送システムAにおいて洗浄水を用いたCIP式洗浄態様を説明する。この水洗浄時の配管ラインナップは図11に示す通りであるが、流体搬送システムAの構造は通常運転時のままに組み立てられた状態であり、いずこも分解されていない。この水洗浄態様時では、図10に示したPIG洗浄時の配管ラインナップに対し、開だった電磁開閉弁61ならびにランチャー62aおよびランチャー62bの圧縮空気用手動開閉弁が閉じられ、閉だった電磁開閉弁68,60およびベント用開閉弁72が開かれる。また、第1制御器76を用いた制御は行なわれ、脱気ポンプVPも回転駆動される。また、流路切換管33Aは、実線で示すように、キャッチャー65b側から循環管40側へと切り換えられる。
そこで、水供給管43の手動開閉弁が開かれて流体受槽31内に洗浄水が注入される。そして、2軸スクリューポンプ部BのモータMが3600rpmで高速回転して、ポンプケーシング2、搬出管33、流路切換管33A、循環管40、循環管42、流体受槽31、供給管32およびキャッチャー65aに、洗浄水を高速で大循環させてシステム内洗浄が行なわれる。
次に、ポンプケーシング2内のカバー板10寄りの集気空間17に対してCIP循環洗浄が行なわれる。まず、前記した水洗浄時の配管ラインナップの状態で、第1制御器76を用いた制御が停止されるとともにベント用開閉弁72が閉じられ、2軸スクリューポンプ部BのモータMが100〜600rpm程度の低速回転にされる。これにより、CIP循環洗浄の準備がなされる。
すなわち、電磁開閉弁70,71が開かれて2軸スクリューポンプ部BのモータMが3600rpm程度の高速回転にされることにより、ポンプケーシング2の粘性流体吐出口19から吐出された洗浄水が、搬出管33、流路切換管33A、循環管40、循環管42、液体受槽31、供給管32およびキャッチャー65aを回る大循環を行なうことはもとより、循環管40から第1迂回管37,第2迂回管38をも通過してポンプケーシング2内のカバー板10寄りの集気空間17に洗浄水が高速注入されるから、当該部位の洗浄を確実に行なうことができる。
以上のように、この流体搬送システムAは、流体搬送システムAを個別に分解することなく組み立てた状態のままでシステム内を洗浄する、いわゆるCIP式洗浄並びにSIP(定置滅菌)を行なうことができる。従って、食品、化粧品 薬剤などの粘性流体を適用するうえで取り扱いやすいシステムを提供することができる。
尚、上記の実施形態では、2軸スクリューポンプ部Bの吐出側に逆止弁28を用いた例を示したが、本発明はそれに限定されるものでない。例えば、ポンプ吐出側に逆止弁を持たない流体搬送システムも本発明に含まれる。このような流体搬送システムでは、粘性流体取入口よりも低い位置にある粘性流体を吸い入れることはできないが、反面、複雑な構成が無くなるのでCIP洗浄並びにSIP(定置滅菌)を楽に行ない得る。
そして、本発明は、上記した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の分野における通常の知識を有する者であれば想到し得る、各種変形、修正を含む、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更があっても、本発明に含まれることは勿論である。
A 流体搬送システム
B 2軸スクリューポンプ部
2 ポンプケーシング
2A 内周面
6 ポンプ室
7a,7b ポンプスクリュー
7Sa,7Sb 側面
7B 先端面
17 集気空間
18 粘性流体取入口
19 粘性流体吐出口
20 気体抜出口
28 逆止弁
29 外気導入口
30 センサ取付口
31 流体受槽
32 供給管
33 搬出管
33A 流路切換管
34 ドレイン排出管
35 脱気管
36 ベント管
37 第1迂回管
38 第2迂回管
40,41,42 循環管
46 クッションタンク
49 タンク圧力検出器
53 レギュレータ弁
69 脱気用開閉弁
72 ベント用開閉弁
74 空間圧力検出器
76 第1制御器
77 第2制御器
78 CIPライン
F 矢印
G,H 隙間
Q 粘性流体
VP 脱気ポンプ
Xa,Xb 軸心
θ 傾斜角

Claims (5)

  1. 互いに非接触で螺合して回転駆動される一対のポンプスクリューと、前記一対のポンプスクリューを非接触で収容する筒状のポンプケーシングと、前記ポンプケーシングにおける軸心方向の途中位置に設けられた粘性流体取入口と、前記ポンプケーシングの先端側に設けられた粘性流体吐出口と、前記ポンプケーシングの上面における前記粘性流体取入口よりも末端側に設けられた気体抜出口と、前記気体抜出口に脱気管を介して連結された脱気ポンプとを備えて成り、前記一対のポンプスクリューの側面の間、および各ポンプスクリューの先端面と前記ポンプケーシングの内周面の間に、気体を通過可能で且つ粘性流体を通さない隙間が形成されている2軸スクリューポンプ部、を有する流体搬送システムであって、
    前記2軸スクリューポンプ部のポンプケーシングを前下がりに傾斜させて配置することにより、前記粘性流体取入口よりも末端側で前記ポンプケーシング内の後上部に集気空間を形成したことを特徴とする流体搬送システム。
  2. 前記2軸スクリューポンプ部のポンプケーシングの水平方向に対する傾斜角が、30度以上75度以下に設定されていることを特徴とする請求項1に記載の流体搬送システム。
  3. 前記ポンプケーシングに連結されていて前記集気空間内に外気を導入するためのベント管と、
    前記集気空間内の圧力を検出する空間圧力検出器と、
    前記脱気管の管路を開閉する脱気用開閉弁と、
    前記ベント管の管路を開閉するベント用開閉弁と、
    前記空間圧力検出器により検出された前記集気空間内の圧力を予め設定されている設定空間圧力に近づけるように、前記脱気用開閉弁と前記ベント用開閉弁を開閉制御する第1制御器と、
    を備えて成ることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の流体搬送システム。
  4. 前記2軸スクリューポンプ部の脱気管の途中位置に介設されたクッションタンクと、
    前記クッションタンクと前記脱気ポンプの間の脱気管に配備されたレギュレータ弁と、
    前記クッションタンク内の圧力を検出するタンク圧力検出器と、
    前記タンク圧力検出器により検出された前記クッションタンク内の圧力を予め設定されている設定タンク圧力に近づけるように、前記レギュレータ弁を開閉制御する第2制御器と、
    を備えて成ることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載の流体搬送システム。
  5. 前記2軸スクリューポンプ部におけるポンプケーシングの粘性流体吐出口に連結された搬出管と前記ポンプケーシングの粘性流体取入口に連結された供給管とを結んで環状に接続した循環管と、
    前記ベント管と前記循環管の途中とを接続した第1迂回管と、
    前記脱気管と前記循環管の途中とを接続した第2迂回管と、
    前記搬出管の途中に分岐接続されたドレイン排出管と、
    を備えて成ることを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載の流体搬送システム。
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