JP2018059477A - ポンプシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】非接触式の2軸スクリューポンプを有していながら、ポンプの分解組立を行なうことなく定置洗浄法により効率よく内部洗浄を行なうことのできるポンプシステムが求められている。【解決手段】ポンプシステムSは、互いに非接触で螺合して回転する一対のポンプスクリューを有する2軸スクリューポンプ1と、取入口18よりも軸受部5寄り位置のポンプケーシング2に設けられていてポンプケーシング2の内外を連通する接続管部41と、取入口18に連結された洗浄液供給管63と、吐出口19と接続管部41とを接続して設けられた液戻し配管69,70と、吐出口19に連結された吐出配管61および戻し配管69,70に設けられて吐出配管61または戻し配管69,70のいずれかに液流路を切り換える流路切換弁68,71と、を備えて成る構成にしてある。【選択図】図1

Description

本発明は、食品、化粧品、医薬品などの製造に用いられるポンプを、多大な手間をかけることなく短時間に作業性よく洗浄することのできるポンプシステムに関するものである。
一般に、食品、化粧品、医薬品などを製造する製造機器においては、安全、安心、衛生上の観点から、機器内部の洗浄が余儀なくされる。そして、このような製造機器には、分解組立てが簡単で、機器内部に溝や突起物など洗浄しにくい部位のない構造、いわゆるサニタリー構造が要求される。
そして、上記した製造機器としてのポンプの一般的な洗浄方法は、大別すると、接触ラインからポンプを取り外してポンプ部品を分解して洗浄する分解洗浄法(COP法:Cleaning Out of Place)と、分解することなく定常状態のポンプを回転駆動しながら、洗浄液を導入してポンプ内を通過させたり吐出洗浄液を取入口に戻して循環させたりすることによりポンプ内を洗浄する定置洗浄法(CIP法:Cleaning In Place)とに分けられる。
上記のうち、COP法はポンプ部品に対して細やかな洗浄ができるという利点がある反面、ポンプシステム全体を停止させてポンプを取り外し、更に細部の部品に分解しなければならない。そのために、多大な労力、手間および時間がかかり、作業の安全性や洗浄液の節減を損ないやすく、生産性の低下を招くという不具合があった。これに対し、CIP法は、例えば作業時間の節約、生産性の向上化、労力の軽減化、作業の安全性、洗浄液と蒸気の節減性、製造システムの大型化、および耐用年数の増加をもたらすという利点がある。
ところで、ケーシング内で2つの回転子が回転して液状物を移送するポンプ装置としては、例えば下記の特許文献1に記載されたものが知られている。この文献開示のロータリポンプは、ケーシング内のポンプ室に一対のローターが収容されており、各ローターのケーシング内に対面する端面は、ケーシングの内端面に対して、ローターが回転し得るに必要な最小限度の微小隙間を有しているが、ほぼ当接状態にある。このようにローターが殆ど当接状態にあるため、ローター同士の接触研磨粉を生じさせて被洗浄物量が多くなったり、ローター回転数(例えば650rpm)がもともと低いことからケーシング内部品にかかる液圧や液循環量が小さかったりしていた。そのために、洗浄液をポンプ室内に循環させても、洗浄効果を充分に発揮できないという難点があり、比較的短期間でシステム全体を停止させてロータリポンプの分解洗浄を行なわざるを得なかった。
そこで、ロータリポンプの洗浄にブースターポンプを利用したポンプシステムが提案されている。このようなポンプシステムの一例を図4(a)に示す。図示のポンプシステムではロータリポンプRPの取入口に移送液タンク51からの取入配管62が接続され吐出口に吐出配管61が接続されている。取入配管62の途中には流路切換弁66が配備されている。流路切換弁66の一口には洗浄液タンク52とつながる洗浄液供給管63が接続されている。この洗浄液供給管63の途中にはブースターポンプBPと開閉弁65が配備されている。
このポンプシステムにおいて、通常運転時は移送液タンク51からの移送液をロータリポンプRPが移送して吐出配管61に送り出しているが、ポンプ洗浄時には流路切換弁66の液流路が切り換えられてブースターポンプBPからの大量で高速の洗浄液が回転駆動中のロータリポンプRPに注入されてロータリポンプRP内の洗浄を行なうようにしている。しかしながら、ブースターポンプBPを用いたとしても、ブースターポンプRP内でのローターの回転数が倍増することはなく洗浄液通過量も期するほど大きくならないので、最終的には分解洗浄を余儀なくせざるを得ない。また、洗浄液はロータリポンプRP内を1回通過しただけでそのまま排出されるので、充分な洗浄度を満たすためには比較的大量の洗浄液が必要となり、無用な消費を生じることとなる。
図4(a)のポンプシステムを改善するために、図4(b)に示すような、取入配管62と吐出配管61に流路切換弁67と流路切換弁68を配備し、流路切換弁67の一口と流路切換弁68の一口とをバイパス配管64を介して接続したポンプシステムが提案されている。この場合、図4(a)の洗浄態様からロータリポンプRPのローターを逆回転させて洗浄液を取入配管62、流路切換弁67、バイパス配管64、流路切換弁68、吐出配管61に循環させる洗浄態様を行なうことができる。従って、洗浄液の無駄な消費は省けるが、洗浄効率は図4(a)のポンプシステムと大きく違わない。
また、図4(c)に示したポンプシステムは、図4(b)のブースターポンプBPを洗浄液供給管63からバイパス配管64に移設させたものであるが、その作用効果は図4(b)のポンプシステムとほとんど同じである。
他方で、2つの回転子がケーシング内で回転して液状物を移送するポンプ装置として、例えば下記の特許文献2に開示された2軸スクリューポンプが知られている。この2軸スクリューポンプは、ポンプケーシング内に収容された2つのポンプスクリューが互いに非接触で噛合回転して非移送物を移送するものであり、2つのポンプスクリューは一端側が軸受部に枢支され他端側が自由な遊動端となっている。そして、ポンプケーシングにおけるポンプスクリュー遊動端側に吐出口が設けられ、ポンプケーシングの途中に移送液の取入口が設けられている。この2軸スクリューポンプはポンプスクリューが非接触であるために、ロータリポンプと比べて、接触摩耗粉の発生がなく、ポンプスクリューの回転数も数倍高くできることから、ポンプ内の洗浄がしやすいと考えられる。
特開2000−291567号公報 特開2005−54691号公報
しかしながら、上記文献開示の2軸スクリューポンプでは、ポンプケーシング内における軸受部近傍にシール構造などが配備されているために、取入口は軸受部の直近でなく軸受部から少し離れた位置のポンプケーシングに設けられている。そのために、ポンプスクリューを回転駆動させながら洗浄液を取入口よりポンプケーシング内に流し込んで吐出口から吐出させたのちに取入口に戻して循環させるCIP法を行なったとしても、ポンプケーシング内における取入口から軸受部直近までの間には洗浄液が充分かつ有効に行き渡らないので、その部位で満足のいく洗浄ができない。そのために、洗浄しやすいと考えられていた2軸スクリューポンプであるにも拘わらず、現実はポンプ分解を行なってCOP法による部品洗浄を行なわざるを得なかったのである。
本発明は、上記した従来の問題点に鑑みてなされたものであって、互いに非接触である一対のポンプスクリューを有する非接触式の2軸スクリューポンプを有していながら、ポンプの分解組立を行なうことなく定置洗浄法により効率よく内部洗浄を行なうことのできるポンプシステムの提供を目的とするものである。
上記目的を達成するために、本発明に係るポンプシステムは、互いに非接触で螺合して回転する一対のポンプスクリュー、一対のポンプスクリューを非接触で収容するとともに一対のポンプスクリューとの間でポンプ室を形成するポンプケーシング、ポンプケーシングに連結されていて一対のポンプスクリューの片端部を片持ち状で回動自在に支承する軸受部、ポンプ室が形成された領域のポンプケーシングに設けられていて移送液をポンプ室に取り入れるための取入口、一対のポンプスクリューの遊動端側のポンプケーシングに設けられていてポンプ室から移送された移送液を吐出するための吐出口、取入口よりも軸受部寄り位置のポンプケーシングに設けられていて当該ポンプケーシング内外を連通する接続管部、および、ポンプスクリューに連結されていて当該ポンプスクリューを回転駆動するモータ、を備えて成り、取入口からポンプ室に取り入れられた移送液を一対のポンプスクリューの回転駆動により移送して吐出口から吐出する2軸スクリューポンプと、2軸スクリューポンプの取入口に連結された洗浄液供給管と、2軸スクリューポンプの吐出口と接続管部とを接続して設けられた液戻し配管と、2軸スクリューポンプの吐出口に連結された吐出配管および戻し配管に設けられて吐出配管または戻し配管のいずれかに液流路を切り換える流路切換弁と、を備えて成る構成にしてある。
また、前記構成において、2軸スクリューポンプの接続管部が、取入口よりも移送液移送方向の上流側位置で且つポンプケーシングの上部にポンプ室内の気体を抜き出すために設けられていて、ポンプ室内の気体を抜き出す脱気装置が接続管部と連結されているものである。
そして、前記構成において、2軸スクリューポンプの接続管部と脱気装置とをつなぐ連通路の途中にドレンタンクが設けられ、ドレンタンクから脱気装置からまでの連通路と、液戻し配管とが、つなぎ配管で連結されているものである。
本発明に係るポンプシステムによれば、非接触な一対のポンプスクリューを内蔵した2軸スクリューポンプと、洗浄液供給管と、液戻し配管と、流路切換弁とを備えており、ポンプケーシング内外を連通する接続管部が取入口よりも軸受部寄り位置のポンプケーシングに設けられているので、洗浄液供給管から取入口を経てポンプケーシング内に供給された洗浄液は、回転駆動中のポンプスクリューにより吐出口から吐出されたのちに液戻り配管を経て戻り、接続管部からポンプケーシング内に流入する。そして、流入した洗浄液はポンプケーシング内における軸受部近傍位置から取入口までを洗浄する。このとき、2つのポンプスクリューはロータリポンプのローターと比べて数倍の高速で回転するので、洗浄液への攪拌能力や液圧を高くすることができ、極めて高い効率で洗浄を行なう。これにより、分解組立を行なうことなく定置洗浄法(CIP法)を適用でき、効率よく洗浄できたのである。
また、2軸スクリューポンプの接続管部が取入口よりも移送液移送方向の上流側位置で且つポンプケーシングの上部に設けられていて、ポンプ室内の気体を抜き出す脱気装置が接続管部と連結されているものでは、既存の脱気式2軸スクリューポンプにおいてポンプ室内の気体を抜き出すための気体抜出口を利用し、この気体抜出口に、接続管部を取り付けて用いることができる。これにより、脱気式の2軸スクリューポンプについても、CIP洗浄法を適用して定置で効率よく洗浄することができる。
そして、2軸スクリューポンプの接続管部と脱気装置とをつなぐ連通路の途中にドレンタンクが設けられ、ドレンタンクから脱気装置からまでの連通路と液戻し配管とがつなぎ配管で連結されているものでは、2軸スクリューポンプはもとより、脱気装置手前の連通路からドレンタンクも含めてCIP洗浄法を適用して定置で効率よく洗浄することができる。
本発明の実施形態に係るポンプシステムを示す概略構成図である。 前記ポンプシステムに用いる2軸スクリューポンプの一部断面を含む内部平面構成図である。 図2におけるA−A線矢視断面図である。 本発明の背景となる従来のロータリポンプとブースターポンプを用いたシステムを示す図であって、(a)は或るシステムの概略構成図、(b)は別のシステムの概略構成図、(c)は他のシステムの概略構成図である。
本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。尚、以下に述べる実施形態は本発明を具体化した一例に過ぎず、本発明の技術的範囲を限定するものでない。 図1は本発明の実施形態に係るポンプシステムを示す概略構成図を示している。
図1において、この実施形態1に係るポンプシステムSは、後で詳述する2軸スクリューポンプ1を中心として構成され、更に移送液タンク51、洗浄液タンク52、ドレンタンク40、脱気装置27、および逆止弁36を有している。2軸スクリューポンプ1の吐出口19には吐出配管61が接続されている。吐出配管61の途中には、吐出口19に近い側から順に、流路切換弁68、逆止弁36、流路切換弁71がそれぞれ設けられている。また、2軸スクリューポンプ1の取入口18には取入配管62を介して移送液タンク51が接続されている。取入配管61の途中には流路切換弁66が設けられ、流路切換弁66の一口には洗浄液供給管63を介して洗浄液タンク52が接続されている。
そして、ポンプシステムSにおいて、2軸スクリューポンプ1の接続管部41とドレンタンク40の側面の接続口33とは連通路29Aを介して接続されている。ドレンタンク40の上部の接続口31と流路切換弁32の一口とは連通路29Bを介して接続され、流路切換弁32の別口と脱気装置27の気体入口とは連通路29Cを介して接続されている。流路切換弁68の他口と連通路29Aの途中とは液戻し配管69を介して接続されており、液戻し配管69の途中には流路切換弁72が設けられている。この流路切換弁72の他口と流路切換弁32の他口とはつなぎ配管73を介して接続されている。そして、流路切換弁71の他口と液戻し配管69の途中とは液戻し配管70を介して接続されている。これらの流路切換弁68,71は、2軸スクリューポンプ1の吐出口19からの移送液(被移送物の例)の流路を吐出配管61または液戻し配管68,70のいずれかに切り換えるようになっている。また、ドレンタンク40の底部の接続口34と連通路29Aの途中とはつなぎ配管39を介して接続されており、つなぎ配管39の途中には開閉弁38が設けられている。同じく、接続口34には開閉弁37を有する排出管35が設けられている。尚、上記した各流路切換弁32,66,68,71,72は、三口の出入口を有するいわゆる3方流路切換弁である。但し、3方流路切換弁の替わりに、2つの開閉弁の組み合わせで流路切換弁の機能を代替することも可能である。
そして、上記した2軸スクリューポンプ1は脱気機能付きであり、図2および図3に示すように、前後貫通した筒状のポンプケーシング2と、ポンプケーシング2の末端部に連結された軸受部5とを備えている。ポンプケーシング2の前端部には吐出側ケーシング3が連結され、この吐出側ケーシング3の前端部に管部4が連結されている。ポンプケーシング2内には一対のポンプスクリュー7a,7bが収容される。ポンプスクリュー7a,7bは軸部8a,8bに止めネジなどで固定されており、これらの前端部は、軸受などに支承されていない遊動端26,26となっている。これらの遊動端26,26は、固定用板14,14があてがわれ例えばボルト15,15によって軸部8a,8bに固定されている。ポンプスクリュー7aの螺旋方向とポンプスクリュー7bの螺旋方向は逆向きである。
軸受部5はハウジング9とカバー板10とから箱体に構成されており、カバー板10の端面にポンプケーシング2の筒端面が連結されている。ハウジング9内には円錐コロ軸受11,11とコロ軸受12,12が配備されている。これらのコロ軸受11,12はポンプスクリュー7a,7bの軸部8a,8bの片端部を片持ち状に回動自在に支承している。すなわち、ポンプスクリュー7a,7bの後部側は、ハウジング9内でそれぞれ回転自由に二点支持されている。ハウジング9内でカバー板10の近傍において、ポンプスクリュー7a,7bにはシール機構16,16が装着されている。そして、ポンプスクリュー7aの軸部8aに同期歯車13aが固着されており、ポンプスクリュー7bの軸部8bには前記の同期歯車13aと噛合する同期歯車13bが固着されている。これら同期歯車13aと同期歯車13bとの同期噛合により、一対のポンプスクリュー7a,7bは、いかなる回転角度でも互いに接触することなく噛み合うように回転する。すなわち、ポンプスクリュー7a,7bは互いに非接触で螺合して回転するのである。この場合、ポンプスクリュー7aの軸部8aが駆動軸として、減速機構などの連結機構30を介してモータMに連結されている。
そして、ポンプケーシング2は、正面視繭形状のポンプ室6が前後貫通して形成されている。ポンプケーシング2の前端部には、筒状の吐出側ケーシング3が連結されている。吐出側ケーシング3の前端部には、吐出口19を有する筒状の管部4が連結されている。前記のポンプ室6内には、軸心Xa回りに回転するポンプスクリュー7aと、ポンプスクリュー7aと常に非接触で螺合して軸心Xb回りに回転するポンプスクリュー7bとが格納される。これら1対のポンプスクリュー7a,7bの各羽根外周部7Bは、ポンプケーシング2の内周面2Aとの間に非接触用隙間が設けられていて常に非接触となっている。一方、ポンプケーシング2の上面であって前後中央部よりもやや後位置に、ポンプケーシング2内とケーシング上方外部とを連通する取入口18が形成され、この取入口18を囲むポンプケーシング2の上面位置には、取入配管62と接続される管部21がボルトなどで固定されている。そして、ポンプケーシング2の上部に、通気溝23とケーシング内外を連通する気体抜出口20が形成されており、この気体抜出口20の外側周縁部に接続管部41が固設されている。ポンプケーシング2内の気体を抜き出す脱気装置27が管材などの連通路29A,29B,29Cおよびドレンタンク40を介して連結されている。前記の脱気装置27としては、例えば空気エジェクター式装置、ピストンシリンダ式または遠心ファン式の減圧ポンプなどを用いることができる。
一対のポンプスクリュー7a,7bは、軸部8a,8bが挿し通される円筒状の基軸部7A,7Aの外周面に螺旋状の羽根外周部7Bが形成されている。そして、ポンプスクリュー7aの羽根外周部7Bの側面とポンプスクリュー7bの羽根外周部7Bの側面との間には、非接触用隙間が設けられて常時非接触になっている。また、各ポンプスクリュー7a,7bのスクリュー歯の羽根外周部7Bとポンプスクリュー2の内周面2Aとの間にも、非接触用隙間が設けられて常時非接触になっている。一対のポンプスクリュー7a,7bが如何なる回転角度の位置にあっても、これらの非接触用隙間は常に存在する。前記した3つの非接触用隙間はいずれも、気体は通過できるが移送液である高粘度液や硬・軟質固形物は通過できない隙間幅に設定されている。尚、2軸スクリューポンプ1が食品、医薬品、化粧料材料などの移送液の移送用である場合は、衛生面および性質保持の観点から、移送液が直に接する部品として、少なくとも移送液タンク51、取入配管61、流路切換弁62、流路切換弁66、管部21、ポンプケーシング2、ポンプスクリュー7a,7b、吐出側ケーシング3、管部4、および管部4下流側の配管類には、ステンレス製のものを用いることが望ましい。
上記のように構成されたポンプシステムSの作用を次に説明する。移送に用いられる高粘度の移送液としては、例えば味噌、水飴、バター、溶融チョコレートなどの食品、クリームなどの化粧料、溶融合成樹脂などの工業材料、あるいは医療用材料などが挙げられる。ここでは、高粘度の移送液として、相対粘度が50Pa・sの溶融チョコレートを用いた例を示す。
先ず、モータMの回転駆動により、ポンプスクリュー7aが一方向に回転すると、同期歯車13a,13bを介して動力伝達されたポンプスクリュー7bが逆方向に同期回転する。ポンプスクリュー7a,7bの回転速度は、例えば1800rpmである。すると、移送液タンク51の移送液は流路切換弁66、取入配管61および取入口18を経てポンプケーシング2内に流入する。
一方、脱気装置27の駆動により、ポンプケーシング2内の空気は気体抜出口20および接続管部41から抜き出され、矢印E1のように連通路29Aからドレンタンク40へ流入し、更に矢印E2のように連通路29B、流路切換弁32、連通路29Cから脱気装置27へ吸引される。ポンプ室6内の圧力が或る減圧度(例えば、−0.01MPa)に保持される。そうして、移送液は、ポンプスクリュー7a,7bのポンプ作用によってポンプ室6内を吐出側ケーシング3に向けて送られていく。この場合、ポンプ室6内は脱気装置27により吸引されているので、ポンプ室6中の移送液中に混入していた空気は移送液から分かれたのち、移送液移送方向とは反対方向(軸受部5側すなわち移送方向上流側)に移動する。このとき、空気は既述した3つの非接触用隙間を通過し、気体抜出口20から接続管部41、連通路29A,29B,29C、ドレンタンク40および流路切換弁32を経て脱気装置27により吸い出され機外へ放出される。これにより、気体を除去された移送液が吐出口19から送り出される。尚、逆止弁36の弁開放圧力は、弁内部にあるコイルバネのバネ弾性力により決定され、例えば0.01〜0.1MPaにされている。この場合、逆止弁36の上流側の吐出配管61内における圧力が正圧の例えば0.05MPaに達すると、逆止弁36が開弁し、移送液が逆止弁36の下流側へ送り出される。
続いて、ポンプシステムSをCIP洗浄する態様を説明する。例えば、洗浄液供給管63から取入配管62の取入口18側への液流路に流路切換弁66を切り換え、吐出配管61から液戻し配管69への液流路に流路切換弁68を切り換え、液戻し配管69同士の液流路に流路切換弁72を切り換える。すると、洗浄液タンク52の洗浄液が取入配管62および取入口18を経てポンプケーシング2内に流入する。そして、ポンプスクリュー7a,7bは3000rpmで高速回転している。これにより、ポンプ室6内のポンプスクリュー7a,7bのポンプ作用によって、洗浄液は高圧になって十分に攪拌されるとともに吐出口19に向かって移動しながら、ポンプスクリュー7a,7bの表面やポンプケーシング2の内周面2Aを効率よく洗浄する。
そして、吐出口19から吐出された洗浄液は、流路切換弁68、逆止弁36、流路切換弁71を洗浄したのち矢印F3のように液戻し配管70,69、流路切換弁72、つなぎ配管73、流路切換弁32、連通管29Bを矢印F5のように通ってドレンタンク40に流入する。ドレンタンク40内を洗浄した洗浄液は接続口33から出て矢印F6のように連通路29Aから接続管部41を経てポンプケーシング2内に再び流入する。この洗浄液は、ポンプケーシング2内における軸受部5の近傍位置から取入口18の真下位置を通過しながらその間の洗浄を行なったのち、再び取入口18の真下位置のポンプ室6内を洗浄する。このように、洗浄液は、液戻し配管69などを循環しながら、ポンプシステムSのCIP洗浄を行なうのである。そして、ドレンタンク40内の底部の洗浄は、つなぎ配管39の開閉弁38を開放して、ドレンタンク40の内底と連通管29Aを連通させることにより、矢印F7のように洗浄液を流して行なえる。尚、余剰の洗浄液はポンプケーシング2の吐出口19から逆止弁36を経て矢印F1のように吐出配管61で払い出される。
以上に述べたように、この実施形態のポンプシステムSによれば、2軸スクリューポンプ1の接続管部41が取入口18よりも軸受部5寄り位置のポンプケーシング2に設けられているので、液戻り配管70,69を経て戻った洗浄液が接続管部41からポンプケーシング2内に流入する。そして、流入した洗浄液はポンプケーシング内における軸受部5の近傍位置に流入する。従って、軸受部5の近傍位置から取入口18までを洗浄することができる。このとき、2つのポンプスクリュー7a,7bはロータリポンプと比べて高速の3000rpmで回転するので、洗浄液への攪拌能力や液圧を高くする。これにより、2軸スクリューポンプ1、ドレンタンク40、逆止弁36他の分解組立を行なうことなく、定置洗浄法(CIP法)を適用できて効率よく洗浄することができる。また、既存の気体抜出口20に接続管部41を取り付けて用いることができる。これにより、既存の脱気式の2軸スクリューポンプ1についても、CIP洗浄法を適用して定置で効率よく洗浄することができる。
尚、上記した実施形態では、脱気式の2軸スクリューポンプを例示したが、本発明はそれに限定されるものでない。例えば、図1において、脱気装置27、ドレンタンク41、つなぎ配管39、排出管35、開閉弁37、開閉弁38、連通管29B,29C、逆止弁36、流路切換弁71、液戻し配管70、および流路切換弁32を省略した汎用の2軸スクリューポンプを有するポンプシステムも、本発明に適用可能である。その場合は、CIP洗浄時に流路切換弁68,72を操作して液流路を液戻し配管69側に向け、洗浄液を矢印F2および矢印F4のように連通管29Aから接続管部41に戻し、ポンプケーシング2内の軸受部5近傍から取入口18下方位置までと、取入口18よりも移送方向下流側にあるポンプ室6内の内部洗浄を行なうようにすることができる。
1 2軸スクリューポンプ
2 ポンプケーシング
5 軸受部
6 ポンプ室
7a,7b ポンプスクリュー
18 取入口
19 吐出口
20 気体抜出口
27 脱気装置
29A,29B,29C 連通路
32,68,71,72 流路切換弁
40 ドレンタンク
41 接続管部
51 移送液タンク
52 洗浄液タンク
61 吐出配管
62 取入配管
63 洗浄液供給管
69,70 液戻し配管
73 つなぎ配管
F1〜F7 矢印
M モータ
S ポンプシステム

Claims (3)

  1. 互いに非接触で螺合して回転する一対のポンプスクリュー、前記一対のポンプスクリューを非接触で収容するとともに前記一対のポンプスクリューとの間でポンプ室を形成するポンプケーシング、前記ポンプケーシングに連結されていて前記一対のポンプスクリューの片端部を片持ち状で回動自在に支承する軸受部、前記ポンプ室が形成された領域のポンプケーシングに設けられていて移送液を前記ポンプ室に取り入れるための取入口、前記一対のポンプスクリューの遊動端側のポンプケーシングに設けられていて前記ポンプ室から移送された移送液を吐出するための吐出口、前記取入口よりも前記軸受部寄り位置の前記ポンプケーシングに設けられていて当該ポンプケーシング内外を連通する接続管部、および、前記ポンプスクリューに連結されていて当該ポンプスクリューを回転駆動するモータ、を備えて成り、前記取入口から前記ポンプ室に取り入れられた移送液を前記一対のポンプスクリューの回転駆動により移送して前記吐出口から吐出する2軸スクリューポンプと、
    前記2軸スクリューポンプの取入口に連結された洗浄液供給管と、
    前記2軸スクリューポンプの吐出口と前記接続管部とを接続して設けられた液戻し配管と、
    前記2軸スクリューポンプの吐出口に連結された吐出配管および前記戻し配管に設けられて前記吐出配管または前記戻し配管のいずれかに液流路を切り換える流路切換弁と、
    を備えて成ることを特徴とするポンプシステム。
  2. 前記2軸スクリューポンプの接続管部が、前記取入口よりも移送液移送方向の上流側位置で且つ前記ポンプケーシングの上部に前記ポンプ室内の気体を抜き出すために設けられていて、前記ポンプ室内の気体を抜き出す脱気装置が前記接続管部と連結されている請求項1に記載のポンプシステム。
  3. 前記2軸スクリューポンプの接続管部と前記脱気装置とをつなぐ連通路の途中にドレンタンクが設けられ、前記ドレンタンクから前記脱気装置からまでの連通路と、液戻し配管とが、つなぎ配管で連結されている請求項2に記載のポンプシステム。
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