JP2020172750A - 鋼管杭における異径管溶接接続用の裏当てリング - Google Patents

鋼管杭における異径管溶接接続用の裏当てリング Download PDF

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Abstract

【課題】内径が僅かに異なる2つの鋼管を突合せ溶接する場合に使用可能な裏当て金を、簡単にかつ安価に製作することを可能にする。【解決手段】裏当てリング81は、内径大側鋼管(大径鋼管杭51)の内面に可動に嵌合する大径部分81aと、内径小側鋼管(大径短尺管13)の内面に可動に嵌合する小径部分81bとが段差部81cを介在させて一体連続してなるとともに、周方向の一部に切込み81dを有して弾性的に径が縮小可能とされている。例えば、拡頭杭である上側の大径鋼管杭51と下側の小径鋼管杭52とを異形鋼管杭接続部材10を介して連結する場合では、例えば大径鋼管杭51と異形鋼管杭接続部材10の大径短尺管13とを突合せ溶接する際の裏当て金として用いることができる。例えば、短冊状の鋼板をプレス加工により段差を付け、リング状に湾曲成形するという簡単な加工で安価に製作できる。【選択図】図3

Description

この発明は、 鋼管杭において、突き合わせた時に内周面に段差が生じるような互いに内径の異なる2つの鋼管を突合せ溶接する際に用いられる異径管溶接接続用の裏当てリング(リング状の裏当て金)に関する。
従来、鋼管杭の施工に際して、突き合わせた時に内周面に段差が生じるような互いに内径の異なる2つの鋼管を裏当て金を用いて突合せ溶接する場合、一方の鋼管の内面(内径)に合わせた第1筒状体と他方の管の内面(内径)に合わせた第2筒状体とを上下に突き合せた状態で仮付けすることで段差付き筒状体とし、この段差付き筒状体を裏当て金として用いて、内径の異なる前記2つの鋼管の突合せ溶接を行っていた。
内径が僅かに異なる2つの鋼管を突合せ溶接する場合に、前記のように一方の鋼管の内面(内径)に合わせた第1筒状体と他方の鋼管の内面(内径)に合わせた第2筒状体とを上下に突き合せた状態で仮付けして、段差付き筒状体とする製作方法は、煩雑でありコストも高くなる。
本発明は上記背景のもとになされたもので、鋼管杭において、内径が僅かに異なる2つの鋼管を突合せ溶接する場合に使用可能な裏当て金を、簡単にかつ安価に製作することを可能にすることを目的とする。
上記課題を解決する請求項1の発明は、鋼管杭において、突き合わせた時に内周面に段差が生じるような互いに内径の異なる2つの鋼管を突合せ溶接する際に用いられる異径管溶接接続用の裏当てリングであって、
内径大側鋼管の内面に可動に嵌合する大径部分81aと内径小側鋼管の内面に可動に嵌合する小径部分81bとが段差部81cを介在させて一体連続してなるとともに、周方向の一部に切込みを有して非閉鎖円形断面をなし弾性的に径が縮小可能とされていることを特徴とする。
請求項2は、請求項1記載の裏当てリングが、大径鋼管杭51(内径大側鋼管)が溶接接続される大径短尺管13(内径小側鋼管)を円形平板12の片側面に溶接固定し、小径鋼管杭52(内径大側鋼管)が溶接接続される小径短尺管14(内径小側鋼管)を前記円形平板12の他側面に溶接固定した異形鋼管杭接続部材10を介して、前記大径鋼管杭51(内径大側鋼管)と小径鋼管杭52とを連結する際に用いられる裏当てリングであって、
前記大径鋼管杭51と前記大径短尺管13との溶接接続部、又は前記小径鋼管杭52と前記小径短尺管14との溶接接続部に用いられるものであることを特徴とする。
請求項3は、請求項1記載の裏当てリングが、短い円管部77とこの円管部77の下端に固定されて掘削推進力を発揮する構造の掘削推進部78とを備えた先端部材70における前記円管部77と鋼管杭61の下端とを溶接固定する際に用いられる裏当てリングであって、
前記鋼管杭61の内面に可動に嵌合する大径部分81aと前記先端部材70の前記円管部77の内面に可動に嵌合する小径部分81bとが段差部81cを介在させて一体連続してなるとともに、周方向の一部に切込みを有して非閉鎖円形断面をなし弾性的に径が縮小可能とされていることを特徴とする。
鋼管杭において、内径が僅かに異なる2つの鋼管を突合せ溶接する場合に使用可能な裏当てリングを、従来方法と比較して顕著に簡単かつ安価に製作することができる。
本発明の一実施例の裏当てリングの一実施例を示すもので、(イ)は裏当てリングの側面図、(ロ)は平面図、(ハ)は斜視図である。 図1の裏当てリングを製作する方法を説明する図である。 実施例の裏当てリングを用いる場合の一例として示した図9(イ)の鋼管杭の中間において、互いに内径の異なる上下の鋼管杭を異形鋼管杭接続部材を介して連結する部分の断面図である。 図3における異形鋼管杭接続部材の斜視図であり、上下の鋼管杭を2点鎖線で示している。 実施例の裏当てリングを用いる場合の他の例として示した図9(ロ)において、上側の細径の鋼管杭52と下側の拡底杭である鋼管杭51’とを、異形鋼管杭接続部材を介して連結する部分の断面図である。 実施例の裏当てリングを用いる場合のさらに他の例として示した図9(イ)、(ロ)の鋼管杭の先端に固定される先端部材の近傍を示したもので、先端部材近傍の要部断面図(先端部材の端面板は断面として図示していない)である。 図6の右側面図に相当する要部断面図である。 図7のA−A断面平面図である。 (イ)、(ロ)のいずれも、図1に示した裏当てリングを使用する箇所を説明するための図である。
以下、本発明の異径管溶接接続用の裏当てリングを実施するための形態について、図面を参照して説明する。
図1は本発明の一実施例の裏当てリング(リング状の裏当て金)81の一実施例を示すもので、(イ)は裏当てリング81の側面図、(ロ)は平面図、(ハ)は斜視図である。
この裏当てリング81は、突き合わせた時に内周面に段差が生じるような互いに内径の異なる2つの鋼管を突合せ溶接する際に用いられるものであり、図示略の内径大側鋼管の内面に可動に嵌合する大径部分81aと図示略の内径小側鋼管の内面に可動に嵌合する小径部分81bとが段差部分81cを介在させて一体連続してなるとともに、周方向の一部に切込み(間隙)81dを有して非閉鎖円形断面をなし、弾性的に径が縮小可能とされている構造である。
この裏当てリング81は、例えば、板厚tの鋼板から切り出した図2(イ)、(ロ)に示すような短冊状の細長いの鋼板pをプレス加工して図2(ハ)、(ニ)に示すように段差sを付け、この段差付きの鋼板p’を間隙81dが残る態様でリング状に湾曲成形して製作することができる。
なお、適切な板厚、外径、内径の鋼管を適宜の長さに切断し、周方向の適宜箇所に切込みを入れて裏当てリング81を製作することも可能である。
図示例の裏当てリング81は、例えば図9(イ)に示した鋼管杭61における異形鋼管杭接続部材10の部分に用いることができる。図4に異形鋼管杭接続部材10を斜視図で示す。
この異形鋼管杭接続部材10は、杭本体である鋼管を回転圧入することにより地盤に貫入させる回転圧入工法において、例えば図9(イ)、(ロ)に示す互いに径の異なる鋼管杭51、52(又は52’、51’)を上下に連結する場合に用いることができるが、図3に示した異形鋼管杭接続部材10は拡頭杭を施工する場合(図9(イ)の場合)のものであり、拡頭杭となる大径鋼管杭51とその下側の小径鋼管杭52とを連結するために用いている。
なお、上下の鋼管杭51、52からなる鋼管杭全体(施工鋼管杭)を鋼管杭61として示す。
この異径鋼管杭接続部材10は、円形平板12の上側面に、上側の大径鋼管杭51が溶接接続される鋼製の大径短尺管13の管端を内外面とも全周溶接固定し、前記円形平板12の下側面に、下側の小径鋼管杭52が溶接接続される鋼製の小径短尺管14の管端を内外面とも全周溶接固定した構造である。
前記裏当てリング81は、図3に示すように、上側の大径鋼管杭(内径大側鋼管)51と大径短尺管(内径小側鋼管)13の管端とを裏当て金有りの突合せ溶接接続するために用いている。
裏当てリング81の大径部分81aの外径D6は大径鋼管杭(内径大側鋼管)51の内径d2より僅かに小径であり(可動に嵌合可能である)、小径部分81bの外径D7は大径短尺管((内径小側鋼管)13の内径d1よりこの実施例では僅かに大径である(緊密に嵌合する。すなわち、切込み81dの存在で弾性的に径が縮小して緊密に嵌合する)。
したがって、この裏当てリング81の小径部分81bを大径短尺管13に嵌め込むと、その段差部81cが大径鋼管杭(内径大側鋼管)51と大径短尺管(内径小側鋼管)13との間の内面段差部に載る態様で、かつ、小径部分81bが大径短尺管(内径小側鋼管)13に緊密に嵌合する。
その状態で、異径鋼管杭接続部材10の大径短尺管13に大径鋼管杭51を裏当て金有りの突合せ溶接接続をすることができ、良好な溶接品質を確保することができる。
なお、図示例の場合(大径短尺管13を上側として用いる場合)は、裏当てリング81の段差部81cが大径鋼管杭(内径大側鋼管)51と大径短尺管(内径小側鋼管)13との段差部に当たるので、裏当てリング81の小径部分81bは大径短尺管13に必ずしも緊密の嵌合しなくてもよい。
同じ図4において、小径鋼管杭(内径大側鋼管)52に異径鋼管杭接続部材10の小径短尺管(内径小側鋼管)14を溶接接続する際に用いる裏当てリング81’として説明すると(図示の裏当てリング81’は上下逆の姿勢となる)、その大径部分81aの外径D6は小径鋼管杭(内径大側鋼管)52の内径d4より僅かに小径であり、小径部分81bの外径D7は小径短尺管(内径小側鋼管)14の内径d3より僅かに大径である(緊密に嵌合する。すなわち、切込み81dの存在で弾性的に径が縮小して緊密に嵌合する)。なお、裏当てリング81の大径部分81aの外径D6は、切込み81dにより縮径できるので、必ずしも小径鋼管杭(内径大側鋼管)52の内径d4より小径にしなくてもよい
この場合は、予め裏当てリング81’の小径部分81bを異径鋼管杭接続部材10の小径短尺管(内径小側鋼管)14の内面に嵌め込んでおく。前述の通り、小径部分81bが切込み81dの存在で弾性的に径が縮小して小径短尺管(内径小側鋼管)14の内面に緊密に嵌合するので、下向き開口の小径短尺管14内に弾性的に保持されている(落下しない)。
その状態で、小径短尺管14に弾性的に取り付けられた裏当てリング81’の大径部分81aを小径鋼管杭(内径大側鋼管)52内に挿入して小径短尺管14の下端面と小径鋼管杭52の上端面とを突き合わせることで、小径短尺管14と小径鋼管杭52とを裏当て金有りの突合せ溶接接続をすることができる。
図5は前記異径鋼管杭接続部材10を上下逆にして用いる場合の裏当てリング81の使用状態を示す。すなわち、図9(ロ)のように、上側の小径鋼管杭52’と下側の大径鋼管杭51’とを異径鋼管杭接続部材10を介して連結する場合であり、拡底杭(大径鋼管杭51’)を持つ鋼管杭61(61A)が施工される。
この場合、上側の小径鋼管杭52’と異形鋼管杭接続部材10の小径短尺管14との溶接接続において、又は拡底杭である下側の内径大側鋼管51’と異形鋼管杭接続部材10の大径短尺管13との溶接接続において、図3で説明した要領と同様な要領で、裏当てリング81を用いることができる。
上述の裏当てリング81は、図9(イ)、(ロ)に示した鋼管杭61(61A)の先端に取り付けられて、回転により推進力を発揮する先端部材70の部分にも適用することができる。
図9(イ)における先端部材70として説明すると、この先端部材70は、図6〜図8に示すように、短い円管部77とこの円管部77の下端に固定されて掘削推進力を発揮する掘削推進部78とを備えている。
掘削推進部78は、円板から製作される端面板71とその下面中央に垂直に溶接固定された先端の尖った板状の掘削刃72を備えている。
前記端面板71は前記円管部77の外周面より外側部分である鍔部73に、互いに上下逆向きに傾斜した傾斜面部、すなわち上向きに傾斜した傾斜面部74及び下向きに傾斜した傾斜面部75を有している。端面板71のこの上下逆向きに傾斜した傾斜面部74、75が回転圧入時の回転により推進力を発揮する。また、この先端部材70の端面板71はその中心部に円形の中心穴76を有している。
前記掘削刃72は、端面板側(端面板71に溶接固定される側)に、互いに平行な両辺72aを有しその先端側部分72bが三角形状である五角形家形をなしており、端面板71の前記中心穴76に臨んで開口する切欠き72cを有している。この実施例の切欠72cの形状(内縁形状)は、幅が中心穴76の直径と同寸法であり、掘削刃72の全体輪郭である五角形と概ね相似の五角形をなしている。
この先端部材70によれば、端面板71の中心部にあけた中心穴76と掘削刃72側に形成した切欠き72cとが、相互に影響し合い協働して作用し、圧抜きの作用を損なうことなく、掘削土が管内に侵入することによる一定の閉塞効果を奏して支持力を確保できる。
この先端部材70を鋼管杭61の下端に裏当てリング81を用いて溶接固定する場合、裏当てリング81を、その段差部81cが先端部材70の円管部(内径小側鋼管)77の上端に載る態様で円管部77の内面に嵌め込んでおく。なお、裏当てリング81はその小径部分81bの外径を、前記円管部77の内径より僅かに大径にしており、裏当てリング81の小径部分81bを縮小した状態(切込み81dの幅を狭くした状態)で円管部77に嵌め込み、開放させた時に弾性的に径が拡大して緊密に嵌合するので、前記段差部81cが円管部77の上端面に載ることと相俟って、円管部77の上端部に安定して保持される。
その状態で鋼管杭(内径大側鋼管)61を、裏当てリング81の大径部分81aに被せるようにして円管部77の上端面に載せる(必要があれば裏当てリング81の大径部分81aを絞って載せる)と、裏当てリング81が裏当て金として機能する状態となる。
これにより鋼管杭61と円管部77とを良好な裏当て金有りの溶接接続をすることができる。
実施例では、裏当てリング81を異形鋼管杭接続部材10、及び先端部材70において適用する実施例について説明したが、その他、突き合わせた時に内周面に段差が生じるような互いに内径の異なる2つの鋼管を溶接接続する場合に適用できる。
10 異径鋼管杭接続部材
12 円形平板
13 大径短尺管(内径小側鋼管)
14 小径短尺管(内径小側鋼管)
51、51’ 大径鋼管杭(内径大側鋼管)
52、52’ 小径鋼管杭(内径大側鋼管)
61、61A 鋼管杭(軸部)
70 先端部材
71 端面板
72 掘削刃
73 (端面板の)鍔部
74 (上向き傾斜の)傾斜面部
75 (下向き傾斜の)傾斜面部
76 中心孔
77 円管部(内径小側鋼管)
78 掘削推進部
81、81’ 裏当てリング
81a 大径部分
81b 小径部分
81c 段差部分
81d 切込み
p 鋼板
p’ 段差付き鋼板
上記課題を解決する請求項1の発明は、鋼管杭において、突き合わせた時に内周面に段差が生じるような互いに内径の異なる2つの鋼管を突合せ溶接する際に用いられる異径管溶接接続用の裏当てリングであって、
鋼管杭において、突き合わせた時に内周面に段差が生じるような互いに内径の異なる2つの鋼管を突合せ溶接する際に用いられる異径管溶接接続用の裏当てリングであって、
短冊状の細長い鋼板の幅方向中間位置に全長に亘る段差を形成した段差付き鋼板をリング状に湾曲成形して構成されたものであり、内径大側鋼管の内面に可動に嵌合する大径部分81aと内径小側鋼管の内面に可動に嵌合する小径部分81bとが段差部81cを介在させて一体連続してなるとともに、周方向の一部に隙間を有する非閉鎖円形断面をなし弾性的に径が縮小可能とされていることを特徴とする。
請求項3は、請求項1記載の裏当てリングが、短い円管部77とこの円管部77の下端に固定されて掘削推進力を発揮する構造の掘削推進部78とを備えた先端部材70における前記円管部77と鋼管杭61の下端とを溶接固定する際に用いられる裏当てリングであって、
前記鋼管杭61の内面に可動に嵌合する大径部分81aと前記先端部材70の前記円管部77の内面に可動に嵌合する小径部分81bとが段差部81cを介在させて一体連続してなるとともに、周方向の一部に間隙を有する非閉鎖円形断面をなし弾性的に径が縮小可能とされていることを特徴とする。
図1は本発明の一実施例の裏当てリング(リング状の裏当て金)81の一実施例を示すもので、(イ)は裏当てリング81の側面図、(ロ)は平面図、(ハ)は斜視図である。
この裏当てリング81は、突き合わせた時に内周面に段差が生じるような互いに内径の異なる2つの鋼管を突合せ溶接する際に用いられるものであり、図示略の内径大側鋼管の内面に可動に嵌合する大径部分81aと図示略の内径小側鋼管の内面に可動に嵌合する小径部分81bとが段差部分81cを介在させて一体連続してなるとともに、周方向の一部に切込み(間隙を指す)81dを有する非閉鎖円形断面をなし、弾性的に径が縮小可能とされている構造である。
この裏当てリング81は、例えば、板厚tの鋼板から切り出した図2(イ)、(ロ)に示すような短冊状の細長いの鋼板pをプレス加工して図2(ハ)、(ニ)に示すように段差sを付け、この段差付きの鋼板p’を間隙81dが残る態様でリング状に湾曲成形して製作することができる。
同じ図3において、小径鋼管杭(内径大側鋼管)52に異径鋼管杭接続部材10の小径短尺管(内径小側鋼管)14を溶接接続する際に用いる裏当てリング81’として説明すると(図示の裏当てリング81’は上下逆の姿勢となる)、その大径部分81aの外径D6は小径鋼管杭(内径大側鋼管)52の内径d4より僅かに小径であり、小径部分81bの外径D7は小径短尺管(内径小側鋼管)14の内径d3より僅かに大径である(緊密に嵌合する。すなわち、切込み81dの存在で弾性的に径が縮小して緊密に嵌合する)。なお、裏当てリング81の大径部分81aの外径D6は、切込み81dにより縮径できるので、必ずしも小径鋼管杭(内径大側鋼管)52の内径d4より小径にしなくてもよい
この場合は、予め裏当てリング81’の小径部分81bを異径鋼管杭接続部材10の小径短尺管(内径小側鋼管)14の内面に嵌め込んでおく。前述の通り、小径部分81bが切込み81dの存在で弾性的に径が縮小して小径短尺管(内径小側鋼管)14の内面に緊密に嵌合するので、下向き開口の小径短尺管14内に弾性的に保持されている(落下しない)。
その状態で、小径短尺管14に弾性的に取り付けられた裏当てリング81’の大径部分81aを小径鋼管杭(内径大側鋼管)52内に挿入して小径短尺管14の下端面と小径鋼管杭52の上端面とを突き合わせることで、小径短尺管14と小径鋼管杭52とを裏当て金有りの突合せ溶接接続をすることができる。
上記課題を解決する請求項1の発明は、鋼管杭において、突き合わせた時に内周面に段差が生じるような互いに内径の異なる2つの鋼管を突合せ溶接する際に用いられる異径管溶接接続用の裏当てリングであって、
径大側鋼管の内面に可動に嵌合する大径部分81aと内径小側鋼管の内面に可動に嵌合する小径部分81bとが、管内から見て大径部分側の凹湾曲断面部分と小径部分側の凸湾曲断面部分とが連続する態様の等厚の段差部81cを介在させて一体連続してなるとともに、周方向の一部に隙間を有する非閉鎖円形断面をなし弾性的に径が縮小可能とされていることを特徴とする。
請求項2は、請求項1記載の裏当てリングが、大径鋼管杭51(内径大側鋼管)が溶接接続される大径短尺管13(内径小側鋼管)を円形平板12の片側面に溶接固定し、小径鋼管杭52(内径大側鋼管)が溶接接続される小径短尺管14(内径小側鋼管)を前記円形平板12の他側面に溶接固定した異径鋼管杭接続部材10を介して、前記大径鋼管杭51(内径大側鋼管)と小径鋼管杭52とを連結する際に用いられる裏当てリングであって、
前記大径鋼管杭51と前記大径短尺管13との溶接接続部、又は前記小径鋼管杭52と前記小径短尺管14との溶接接続部に用いられるものであることを特徴とする。
本発明の一実施例の裏当てリングの一実施例を示すもので、(イ)は裏当てリングの側面図、(ロ)は平面図、(ハ)は斜視図である。 図1の裏当てリングを製作する方法を説明する図である。 実施例の裏当てリングを用いる場合の一例として示した図9(イ)の鋼管杭の中間において、互いに内径の異なる上下の鋼管杭を異径鋼管杭接続部材を介して連結する部分の断面図である。 図3における異径鋼管杭接続部材の斜視図であり、上下の鋼管杭を2点鎖線で示している。 実施例の裏当てリングを用いる場合の他の例として示した図9(ロ)において、上側の細径の鋼管杭52と下側の拡底杭である鋼管杭51’とを、異径鋼管杭接続部材を介して連結する部分の断面図である。 実施例の裏当てリングを用いる場合のさらに他の例として示した図9(イ)、(ロ)の鋼管杭の先端に固定される先端部材の近傍を示したもので、先端部材近傍の要部断面図(先端部材の端面板は断面として図示していない)である。 図6の右側面図に相当する要部断面図である。 図7のA−A断面平面図である。 (イ)、(ロ)のいずれも、図1に示した裏当てリングを使用する箇所を説明するための図である。
図1は本発明の一実施例の裏当てリング(リング状の裏当て金)81の一実施例を示すもので、(イ)は裏当てリング81の側面図、(ロ)は平面図、(ハ)は斜視図である。
この裏当てリング81は、突き合わせた時に内周面に段差が生じるような互いに内径の異なる2つの鋼管を突合せ溶接する際に用いられるものであり、図示略の内径大側鋼管の内面に可動に嵌合する大径部分81aと図示略の内径小側鋼管の内面に可動に嵌合する小径部分81bとが、管内から見て大径部分側の凹湾曲断面部分と小径部分側の凸湾曲断面部分とが連続する態様の等厚の段差部81cを介在させて一体連続してなるとともに、周方向の一部に切込み(間隙を指す)81dを有する非閉鎖円形断面をなし、弾性的に径が縮小可能とされている構造である。
図示例の裏当てリング81は、例えば図9(イ)に示した鋼管杭61における異径鋼管杭接続部材10の部分に用いることができる。図4に異径鋼管杭接続部材10を斜視図で示す。
この異径鋼管杭接続部材10は、杭本体である鋼管を回転圧入することにより地盤に貫入させる回転圧入工法において、例えば図9(イ)、(ロ)に示す互いに径の異なる鋼管杭51、52(又は52’、51’)を上下に連結する場合に用いることができるが、図3に示した異径鋼管杭接続部材10は拡頭杭を施工する場合(図9(イ)の場合)のものであり、拡頭杭となる大径鋼管杭51とその下側の小径鋼管杭52とを連結するために用いている。
なお、上下の鋼管杭51、52からなる鋼管杭全体(施工鋼管杭)を鋼管杭61として示す。
図5は前記異径鋼管杭接続部材10を上下逆にして用いる場合の裏当てリング81の使用状態を示す。すなわち、図9(ロ)のように、上側の小径鋼管杭52’と下側の大径鋼管杭51’とを異径鋼管杭接続部材10を介して連結する場合であり、拡底杭(大径鋼管杭51’)を持つ鋼管杭61(61A)が施工される。
この場合、上側の小径鋼管杭52’と異径鋼管杭接続部材10の小径短尺管14との溶接接続において、又は拡底杭である下側の内径大側鋼管51’と異径鋼管杭接続部材10の大径短尺管13との溶接接続において、図3で説明した要領と同様な要領で、裏当てリング81を用いることができる。
実施例では、裏当てリング81を異径鋼管杭接続部材10、及び先端部材70において適用する実施例について説明したが、その他、突き合わせた時に内周面に段差が生じるような互いに内径の異なる2つの鋼管を溶接接続する場合に適用できる。

Claims (3)

  1. 鋼管杭において、突き合わせた時に内周面に段差が生じるような互いに内径の異なる2つの鋼管を突合せ溶接する際に用いられる異径管溶接接続用の裏当てリングであって、
    内径大側鋼管の内面に可動に嵌合する大径部分81aと内径小側鋼管の内面に可動に嵌合する小径部分81bとが段差部81cを介在させて一体連続してなるとともに、周方向の一部に切込みを有して非閉鎖円形断面をなし弾性的に径が縮小可能とされていることを特徴とする異径管溶接接続用の裏当てリング。
  2. 大径鋼管杭51が溶接接続される大径短尺管13を円形平板12の片側面に溶接固定し、小径鋼管杭52が溶接接続される小径短尺管14を前記円形平板12の他側面に溶接固定した異形鋼管杭接続部材10を介して、前記大径鋼管杭51と小径鋼管杭52とを連結する際に用いられる裏当てリングであって、
    前記大径鋼管杭51と前記大径短尺管13との溶接接続部、又は前記小径鋼管杭52と前記小径短尺管14との溶接接続部に用いられるものであることを特徴とする請求項1記載の異径管溶接接続用の裏当てリング。
  3. 短い円管部77とこの円管部77の下端に固定されて掘削推進力を発揮する構造の掘削推進部78とを備えた先端部材70における前記円管部77と鋼管杭61の下端とを溶接固定する際に用いられる裏当てリングであって、
    前記鋼管杭61の内面に可動に嵌合する大径部分81aと前記先端部材70の前記円管部77の内面に可動に嵌合する小径部分81bとが段差部81cを介在させて一体連続してなるとともに、周方向の一部に切込みを有して非閉鎖円形断面をなし弾性的に径が縮小可能とされていることを特徴とする請求項1記載の異径管溶接接続用の裏当てリング。
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