JP2020172120A - バックフレーム - Google Patents

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Abstract

【課題】軽量化しても乗物の衝突時に着座者を十分に保護できるバックフレームを提供すること。【解決手段】乗物に搭載されるシートの背もたれ部分に設けられるバックフレームは、上下方向に延びる左右一対のサイドフレームと、一対のサイドフレームの上部を互いに連結して左右方向に延びるアッパーフレームと、一対のサイドフレームの下部を上下方向に沿って互いに連結して左右方向に延びる板状のロアフレームと、を備え、ロアフレームは、左右方向の中央部分を形成する中央部と、中央部の左右両側にそれぞれ位置する脆弱部と、を備え、左右方向に垂直なロアフレームの断面において、前後方向に関する中央部の断面2次モーメントよりも前後方向に関する脆弱部の断面2次モーメントが小さい。【選択図】図1

Description

本発明は、バックフレームに関し、特に軽量化しても乗物の衝突時に着座者を十分に保護できるバックフレームに関するものである。
自動車等の乗物に搭載されるシートのバックフレームには、左右一対のサイドフレームの下部に板状のロアフレームを連結したものがある(特許文献1)。特許文献1に開示された技術では、ロアフレームの左右方向の中央部分に対して左右方向の両端部分を前方へ張り出させてU字状に形成することで、ロアフレームを高剛性化し、そのロアフレームをサイドフレームに連結したバックフレーム全体を高剛性化している。
特許第5666279号公報
しかしながら、バックフレームを高剛性化する上記従来の技術に対し、バックフレームの各部を薄くして軽量化することが望まれている。なお、バックフレームを薄くして低剛性化した場合でも、乗物の衝突時(特に後面衝突時)に着座者を十分に保護できるようにする必要がある。
本発明は上述した要求に応えるためになされたものであり、軽量化しても乗物の衝突時に着座者を十分に保護できるバックフレームを提供することを目的とする。
この目的を達成するために本発明のバックフレームは、乗物に搭載されるシートの背もたれ部分に設けられるバックフレームであって、上下方向に延びる左右一対のサイドフレームと、一対の前記サイドフレームの上部を互いに連結して左右方向に延びるアッパーフレームと、一対の前記サイドフレームの下部を上下方向に沿って互いに連結して左右方向に延びる板状のロアフレームと、を備え、前記ロアフレームは、左右方向の中央部分を形成する中央部と、前記中央部の左右両側にそれぞれ位置する脆弱部と、を備え、左右方向に垂直な前記ロアフレームの断面において、前後方向に関する前記中央部の断面2次モーメントよりも前後方向に関する前記脆弱部の断面2次モーメントが小さい。
請求項1記載のバックフレームによれば、左右方向に垂直なロアフレームの断面において、前後方向(上下方向に延びる中立軸)に関する中央部の断面2次モーメントよりも前後方向に関する脆弱部の断面2次モーメントが小さい。そのため、乗物の衝突時にロアフレームが着座者から前後方向の荷重を受ける場合には、中央部によって着座者からの荷重を受けつつ、脆弱部の変形によって衝突時の衝撃を吸収して、ロアフレームとサイドフレームとの連結部分などを破壊し難くできる。その結果、バックフレームを軽量化して低剛性化しても、乗物の衝突時に着座者を十分に保護できる。
請求項2記載のバックフレームによれば、脆弱部の脆弱上部は、上下方向に延びている。脆弱上部に対して前方へ曲げられた脆弱下部は、脆弱部の下端縁から上方へ延びて脆弱上部の下縁まで形成されている。そして、脆弱上部の上縁から前方へ延びる屈曲部が脆弱部の上端縁まで形成されている。このように脆弱部は、下端縁から屈曲部まで上方へ延びつつ下側の一部が後方へ凸状に曲がっているので、衝突時以外では脆弱部を変形し難くしながら、脆弱部の断面2次モーメントを小さくできる。その結果、請求項1の効果に加え、乗物の衝突時に脆弱部を変形させ易くして衝突時の衝撃をより吸収し易くできる。
請求項3記載のバックフレームによれば、屈曲部は、中央部を含むロアフレームの左右方向の全長に亘って設けられるので、衝突時以外ではロアフレームを変形し難くできる。中央部は、屈曲部の後縁から第1中央部が下方へ延び、第1中央部の下縁から第2中央部が前方へ曲げられ、第2中央部の前縁から第3中央部が下方へ曲げられて形成されている。これにより、中央部が、第1中央部および第3中央部をフランジとし、第2中央部をウェブとする断面形状になるので、脆弱部の断面2次モーメントに対して中央部の断面2次モーメントをより大きくできる。その結果、請求項2の効果に加え、中央部によって着座者からの荷重をより確実に受けつつ、脆弱部の変形によって衝突時の衝撃を吸収し易くできる。
請求項4記載のバックフレームによれば、第1中央部と第2中央部との曲げ角度よりも、脆弱上部と脆弱下部との曲げ角度が大きいので、中央部の断面2次モーメントに対して脆弱部の断面2次モーメントをより小さくできる。その結果、請求項3の効果に加え、乗物の衝突時に脆弱部をより変形させ易くして衝突時の衝撃をより一層吸収し易くできる。
請求項5記載のバックフレームによれば、第1中央部には、チャイルドシート固定用のテザーアンカが取り付けられている。第1中央部は、上下に対向する屈曲部と第2中央部とを連結することで高剛性化されているので、チャイルドシートをバックフレームに確実に固定できる。さらに、第3中央部には板厚方向に貫通する貫通孔が形成されているのでロアフレームを軽量化できる。第3中央部には、テザーアンカを取り付けるための部位を残す必要がないので、大きめの貫通孔を形成できる。その結果、請求項3又は4の効果に加え、ロアフレームの切出加工時やプレス加工時などに貫通孔を同時に形成し易くでき、ロアフレームの形成工程を削減できる。
請求項6記載のバックフレームによれば、中央部の上下寸法は脆弱部の上下寸法よりも短い。これにより、請求項1から5のいずれかの効果に加え、変形し難い断面形状の中央部の上下寸法を短くしてロアフレームを軽量化できると共に、変形し易い断面形状の脆弱部の上下寸法を長くして衝突時以外の小さな荷重では脆弱部を変形し難くできる。
一実施形態におけるバックフレームの斜視図である。 ロアフレームを拡大して示したバックフレームの正面図である。 図2のIII−III線におけるバックフレームの断面図である。 図3のロアフレーム部分を拡大したバックフレームの拡大断面図である。 図2のV−V線におけるバックフレームの断面図である。
以下、好ましい実施形態について添付図面を参照して説明する。まず、図1を参照して第1実施形態におけるバックフレーム1について説明する。図1に示すように、バックフレーム1は、自動車などの乗物に搭載されるシートの背もたれであるシートバックに設けられるフレームである。
バックフレーム1は、上下方向に延びる左右一対のサイドフレーム2,2と、一対のサイドフレーム2,2の上部を互いに連結して左右方向に延びるアッパーフレーム4と、一対のサイドフレーム2,2の下部を互いに連結して左右方向に延びるロアフレーム10と、一対のサイドフレーム2,2間やアッパーフレーム4とロアフレーム10との間に架け渡される複数のワイヤ6と、を備えている。バックフレーム1は、サイドフレーム2,2、アッパーフレーム4及びロアフレーム10により略四角枠状に形成されている。
バックフレーム1(サイドフレーム2)は、シートの着座部分(図示せず)にリクライニング装置(図示せず)を介して角度調整可能に固定される。着座部分に対してバックフレーム1(サイドフレーム2)の角度を調整するための回転軸Aが、サイドフレーム2の下部に形成された孔部2eの中心を通っている。
なお、本明細書では、図3に示すように、バックフレーム1の左右方向に垂直な断面において、アッパーフレーム4の重心Gと回転軸Aとを結んだ第1仮想軸Bの軸方向をバックフレーム1の上下方向とする。そして、回転軸Aを通って第1仮想軸Bに垂直な第2仮想軸Cの軸方向をバックフレーム1の前後方向とする。これらのバックフレーム1の上下方向および前後方向は、着座部分に対するバックフレーム1の角度が変わっても変化しない。
図1及び図3に示すように、サイドフレーム2は、上部がアッパーフレーム4に連なる鋼製の筒部2aと、その筒部2aの下部に溶接により接合される板部2bとを備えている。板部2bは、鋼製の板材を曲げ加工などにより形成した部材である。板部2bは、一対のサイドフレーム2,2の左右方向内側へ向かって後端縁から張り出す後面フランジ2cと、左右方向内側へ向かって前端縁から張り出す前面フランジ2dと、を備えている。これにより、サイドフレーム2の下部を板部2bにより軽量化しつつ、後面フランジ2c及び前面フランジ2dによりサイドフレーム2の剛性を確保できる。
後面フランジ2c及び前面フランジ2dは、第2仮想軸Cよりも下方の板部2bの下縁にも設けられている。この板部2bの下縁は、左右方向視において略U字状に形成されている。板部2bの下縁において、第1仮想軸Bよりも後方側が後面フランジ2cであり、第1仮想軸Bよりも前方側が前面フランジ2dである。
アッパーフレーム4は、鋼製の筒体であり、一端が左側のサイドフレーム2の筒部2aと一体成形されている。アッパーフレーム4には、ヘッドレスト(図示せず)を固定するための固定具8が取り付けられている。ワイヤ6は、バックフレーム1に取り付けられるクッション材としてのバックパッド(図示せず)を支持するためのものである。
ロアフレーム10は、一対のサイドフレーム2,2を上下方向に沿って互いに連結する鋼製の板材である。ロアフレーム10の左右方向の両端部(脆弱部13)を後面フランジ2cの内側(前面側)に重ねた状態で、その両端部と後面フランジ2cとの上下方向の複数か所が溶接されている。ロアフレーム10は、第1仮想軸Bよりも後方側に配置されている。
図2に示すように、ロアフレーム10は、左右方向の中央部分を形成する中央部12と、中央部12の左右両側にそれぞれ位置する脆弱部13,13と、中央部12と左右両側の脆弱部13,13とをそれぞれ連結する連結部14,14と、を備えている。ロアフレーム10のうち左右方向中央の所定区間が中央部12であり、ロアフレーム10のうち左右方向両側の所定区間が脆弱部13である。
ロアフレーム10の左右方向に垂直な断面において、中央部12の断面形状と脆弱部13の断面形状とが大きく異なり、それらの断面同士を滑らかに繋ぐ連結部14の断面形状が左右方向に次第に変化する。なお、本明細書では特に指定がない限り、各部の左右方向に垂直な断面を、各部の断面と省略して説明する。
図4に示すように、中央部12は、上下方向に延びる第1中央部12aと、第1中央部12aの下縁から前方へ曲げられた第2中央部12bと、第2中央部12bの前縁から下方へ曲げられた第3中央部12cと、第1中央部12aの上縁から前方へ延びて中央部12の上端縁まで形成される屈曲部11と、を備えている。
第1中央部12aは、屈曲部11の後縁から下方へ延びて設けられる略平板状であり、後面フランジ2cに沿って形成されている。第1中央部12aと屈曲部11とは略垂直に設けられている。第2中央部12bは、第1中央部12aの下縁から前方へ延び、後面フランジ2cから離れていく。そして第2中央部12bは、前後方向の中央部分が略平板状に形成され、前後方向の両端部分が第1中央部12aや第3中央部12cへ向かって湾曲している。第3中央部12cは、第2中央部12bの前縁から下方へ延びる略平板状に形成されている。
このように、中央部12は、第1中央部12a及び第3中央部12cをフランジとし、第2中央部12bをウェブとする断面形状になるので、ロアフレーム10に前後方向の荷重が加わったときの中央部12の断面2次モーメント、即ち前後方向(上下方向に延びる中立軸)に関する中央部12の断面2次モーメントを大きくできる。さらに、第1中央部12aの上縁から前方へ張り出す屈曲部11により、前後方向に関する中央部12の断面2次モーメントをより大きくできる。なお、本明細書では、特に指示がない限り、前後方向に関するロアフレーム10の各部の断面2次モーメントを、各部の断面2次モーメントと省略して説明する。
第1中央部12aと第2中央部12bとの曲げ角度θ1、及び、第2中央部12bと第3中央部12cとの曲げ角度θ2は、いずれも90°以上である。これらの曲げ角度θ1,θ2が90°に近づく程、中央部12の断面2次モーメントが大きくなる。なお、曲げ角度θ1とは、略平板状の第1中央部12aと第2中央部12bの平板状部分との角度であり、曲げ角度θ2とは、平板状の第3中央部12cと第2中央部12bの平板状部分との角度である。
また、曲げ角度θ1,θ2が90°未満である場合と比べて、曲げ角度θ1,θ2が90°以上である本実施形態では、中央部12の上下寸法L1(図2参照)を大きくできる。これにより、中央部12のねじれ剛性を高くできる。さらに、曲げ角度θ1よりも曲げ角度θ2が大きく設定されている。これにより、上下に対向する屈曲部11と第2中央部12bとを連結する第1中央部12aの剛性をより高くできる。
図1に示すように、屈曲部11は、ロアフレーム10の左右方向の全長に亘って設けられている。即ち、中央部12だけでなく脆弱部13及び連結部14にも設けられている。また、第1中央部12aの後面には、チャイルドシート固定用のテザーアンカ15が取り付けられている。第1中央部12aは、上下に対向する屈曲部11と第2中央部12bとを連結することで高剛性化されているので、チャイルドシートをバックフレーム1に確実に固定できる。
テザーアンカ15は、丸棒を曲げて略U字状に形成され、第1中央部12aの一部を凹ませて後面から突出した取付部16に溶接されている。この取付部16によって、丸棒状のテザーアンカ15を第1中央部12aに溶接し易くできると共に、第1中央部12aへのテザーアンカ15の固定位置のばらつきを防止できる。
第1中央部12aには、取付部16よりも左右方向の両端側(連結部14側)を板厚方向に貫通する貫通孔18が設けられている。第3中央部12cには、左右方向の両端側にそれぞれワイヤ6が溶接され、左右方向の中央に2つの貫通孔17が設けられている。貫通孔17,18は、ロアフレーム10を軽量化するための肉抜き孔である。
乗物の衝突時にテザーアンカ15から第1中央部12aに加わる荷重に対して、ワイヤ6から第3中央部12cに加わる荷重が小さいので、第1中央部12aの貫通孔18よりも第3中央部12cの貫通孔17を大きくできる。即ち、第3中央部12cにはテザーアンカ15が取り付けられないので、大きめの貫通孔17を形成できる。その結果、ロアフレーム10の切出加工時やプレス加工時などに貫通孔17を同時に形成できるため、ロアフレーム10の形成工程を削減できる。
図5に示すように、脆弱部13は、上下方向に延びる脆弱上部13aと、脆弱上部13aの下縁から前方へ曲げられた脆弱下部13bと、脆弱上部13aの上縁から前方へ延びて脆弱部13の上端縁まで形成される屈曲部11と、を備えている。脆弱上部13aは、屈曲部11の後縁から下方へ延びて設けられる略平板状であり、後面フランジ2cに沿って形成されている。脆弱上部13aと屈曲部11とは略垂直に設けられている。
脆弱下部13bは、脆弱部13の下端縁から上方へ延びて脆弱上部13aの下縁まで形成される部位である。脆弱下部13bは、脆弱上部13aとの接続部分が後方へ向かって凸状に湾曲し、その接続部分以外が略平板状に形成されると共に、後面フランジ2cに沿って形成されている。
このように、脆弱部13は、下端縁から屈曲部11まで上方へ延びつつ下側の一部が後方へ凸状に曲がっているので、前後方向に関する脆弱部13の断面2次モーメントを小さくできる。より詳しくは、図4に示す中央部12の断面2次モーメントよりも、図5に示す脆弱部13の断面2次モーメントを小さくできる。
これにより、乗物の衝突時(特に後面衝突時)にロアフレーム10が着座者から前後方向の荷重を受ける場合には、中央部12によって着座者からの荷重を受けつつ、脆弱部13の変形によって衝突時の衝撃を吸収できる。その結果、バックフレーム1の各部を薄くして軽量化したことでバックフレーム1が低剛性化しても、ロアフレーム10とサイドフレーム2との連結部分(溶接部分)などを破壊し難くでき、確実にロアフレーム10によって着座者を支えることができるので、乗物の衝突時に着座者を十分に保護できる。
特に、両者に共通する屈曲部11を除いた場合、上下方向に延びると共に一部が後方へ凸状に曲がった後面フランジ2cに沿って脆弱部13の略全体が形成されているのに対し、中央部12の第1中央部12aが後面フランジ2cに沿いつつ第2中央部12bが後面フランジ2cから離れていく。これにより、脆弱部13の断面2次モーメントに対して中央部12の断面2次モーメントをより大きくできる。その結果、中央部12によって着座者からの荷重を確実に受けつつ、脆弱部13の変形によって衝突時の衝撃を吸収し易くできる。
さらに、屈曲部11を除いた場合、第1中央部12a及び第3中央部12cをフランジとし、第2中央部12bをウェブとする断面形状の中央部12と、下側の一部が後方へ凸状に曲がっただけの脆弱部13とでは、それらの断面2次モーメントの差をより一層大きくできる。その結果、中央部12によって着座者からの荷重をより確実に受けつつ、脆弱部13の変形によって衝突時の衝撃をより吸収し易くできる。
脆弱部13の上側には、脆弱上部13aに対して前方へ曲がった屈曲部11が形成されているので、脆弱部13の断面2次モーメントが小さくなり過ぎることを防止でき、乗物の衝突時以外では脆弱部13を変形し難くできる。そして、屈曲部11がロアフレーム10の左右方向の全長に亘って設けられるので、衝突時以外の小さな荷重ではロアフレーム10全体を変形し難くできる。
脆弱部13の下端縁が第2仮想軸Cよりも下方に位置するので、脆弱部13の上下寸法L2(図2参照)を大きくできる。そのため、脆弱部13の断面2次モーメントを確保でき、乗物の衝突時以外では脆弱部13をより変形し難くできる。さらに、脆弱部13の下端縁が第1仮想軸Bよりも後方に位置するので、脆弱部13の断面2次モーメントが大きくなり過ぎることを防止でき、脆弱部13の変形により乗物の衝突時の衝撃を吸収し易くできる。
さらに、ロアフレーム10(脆弱部13)は、第2仮想軸Cよりも下方までサイドフレーム2と連結されている。これにより、リクライニング装置(図示せず)からバックフレーム1に左右方向の振動が入力されるとき、回転軸A付近を支点としたロアフレーム10に対するサイドフレーム2の左右方向の振動を抑制できる。
脆弱上部13aと脆弱下部13bとの曲げ角度θ3は、90°以上である。なお、曲げ角度θ3とは、略平板状の脆弱上部13aと脆弱下部13bの平板状部分との角度である。この曲げ角度θ3は、第1中央部12aと第2中央部12bとの曲げ角度θ1や、第2中央部12bと第3中央部12cとの曲げ角度θ2よりも大きい。これにより、中央部12の断面2次モーメントに対して脆弱部13の断面2次モーメントをより小さくできる。その結果、乗物の衝突時に脆弱部13をより変形させ易くして衝突時の衝撃をより一層吸収し易くできる。
図2に示すロアフレーム10の正面視(前後方向視)において、中央部12の上下寸法L1は、脆弱部13の上下寸法L2よりも短い。これにより、変形し難い断面形状の中央部12の上下寸法L1を短くしてロアフレーム10を軽量化できると共に、変形し易い断面形状の脆弱部13の上下寸法L2を長くして衝突時以外の小さな荷重では脆弱部13を変形し難くできる。
サイドフレーム2に連結される脆弱部13の上下寸法L2は、100mm以上150mm以下である。脆弱部13の上下寸法L2が100mm以上なので、ロアフレーム10に対してサイドフレーム2を左右方向に振動し難くできる。さらに、脆弱部13の上下寸法L2が150mm以下なので、脆弱部13の上端縁が着座者の背中に当たるなど異物感を着座者に覚えさせ難くできる。
また、脆弱部13の上下寸法L2と中央部12の断面形状とによって、乗物の衝突時以外ではロアフレーム10の剛性を確保できるので、一対のサイドフレーム2の下部(回転軸A付近)を連結する軸状部材を不要にできる。これにより、その軸状部材によりバックフレーム全体の剛性を確保したものと比べて、バックフレーム1を軽量化できる。
断面形状や上下寸法L1,L2が異なる中央部12と脆弱部13とを連結部14が滑らかに繋いでいる。これにより、連結部14の断面2次モーメントは、中央部12の断面2次モーメントよりも小さく、脆弱部13の断面2次モーメントよりも大きくなると共に、脆弱部13に向かうにつれて小さくなる。そのため、乗物の衝突時に脆弱部13の変形だけで衝撃を吸収しきれなくても、連結部14が脆弱部13側から次第に変形して衝突時の衝撃を吸収できる。
さらに、平板状の第3中央部12cの上下寸法L3が左右方向中央から両端へ向かうにつれて徐々に短くなる。即ち、フランジとなる第3中央部12cが短くなるので、中央部12の断面2次モーメントが左右方向中央から両端へ向かうにつれて徐々に小さくなる。これにより、乗物の衝突時に脆弱部13や連結部14の変形だけで衝撃を吸収しきれなくても、中央部12が脆弱部13側から次第に変形して衝突時の衝撃を吸収できる。
第1中央部12aの左右方向中央には、テザーアンカ15を取り付けるために後方へ凹ませた2つの取付部16が左右方向に離れて設けられている。これにより、中央部12が脆弱部13側から次第に変形したとしても、取付部16よりも左右方向中央側の中央部12を変形し難くできる。その結果、この変形し難い部分の中央部12により着座者からの荷重を確実に受け止めることができる。
脆弱部13はサイドフレーム2に連結され、その連結部分よりも左右方向内側を板厚方向に貫通する脆弱孔19が脆弱部13に設けられている。脆弱孔19は、脆弱部13の上下方向の略中央に位置する上下方向に長い長孔である。これにより、サイドフレーム2との連結部分よりも左右方向の内側の脆弱部13を変形し易くできると共に、脆弱孔19よりも左右方向内側の脆弱部13の変形を、脆弱孔19よりも外側へ伝え難くできるので、その連結部分をより破壊し難くできる。
以上、実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変形が可能であることは容易に推察できるものである。サイドフレーム2やアッパーフレーム4の形状を適宜変更しても良い。また、中央部12の断面2次モーメントよりも脆弱部13の断面2次モーメントが小さければ、中央部12や脆弱部13の断面形状を適宜変更しても良い。また、脆弱部13をサイドフレーム2に連結する場合に限らず、脆弱部13の左右方向外側に設けた部位をサイドフレーム2に連結しても良い。
上記形態では、第2中央部12bに略平板状の部位がある場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。第1中央部12aに連なって後方へ凸状に湾曲する部分と、第3中央部12cに連なって前方へ凸状に湾曲する部分とのみから第2中央部12bを構成しても良い。この場合、中央部12の断面において、第2中央部12bの変曲点の接線と、略平板状の第1中央部12aや第3中央部12cとの角度がそれぞれ曲げ角度θ1,θ2である。また、脆弱下部13bに略平板状の部位がある場合に限らず、脆弱下部13b全体を後方へ凸状に湾曲させても良い。この場合、脆弱部13の断面において、脆弱下部13bの下端縁における接線と、略平板状の脆弱上部13aとの角度が曲げ角度θ3である。また、第1中央部12aや第3中央部12c、脆弱上部13aの一部や全体を湾曲させても良い。
上記形態では、一対のサイドフレーム2,2の下部を連結する軸状部材がないバックフレーム1について説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。一対のサイドフレーム2,2の下部を、脆弱部13よりも低剛性・低強度の軸状部材で連結しても良い。これにより、乗物の衝突時、着座者からの荷重をロアフレーム10で受け易くでき、脆弱部13の変形により衝突時の衝撃を吸収し易くできる。
上記形態では、第1中央部12aに2つの貫通孔18、第3中央部12cに2つの貫通孔17、左右の脆弱部13にそれぞれ1つの脆弱孔19が設けられる場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。貫通孔17,18や脆弱孔19の数は適宜変更しても良い。また、貫通孔17,18や脆弱孔19の形状を適宜変更しても良い。
上記形態では、バックフレーム1の各部が主に鋼製である場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、鋼以外の金属からバックフレーム1の各部を構成しても良い。
1 バックフレーム
2 サイドフレーム
4 アッパーフレーム
10 ロアフレーム
11 屈曲部
12 中央部
12a 第1中央部
12b 第2中央部
12c 第3中央部
13 脆弱部
13a 脆弱上部
13b 脆弱下部
15 テザーアンカ
17 貫通孔

Claims (6)

  1. 乗物に搭載されるシートの背もたれ部分に設けられるバックフレームであって、
    上下方向に延びる左右一対のサイドフレームと、
    一対の前記サイドフレームの上部を互いに連結して左右方向に延びるアッパーフレームと、
    一対の前記サイドフレームの下部を上下方向に沿って互いに連結して左右方向に延びる板状のロアフレームと、を備え、
    前記ロアフレームは、左右方向の中央部分を形成する中央部と、
    前記中央部の左右両側にそれぞれ位置する脆弱部と、を備え、
    左右方向に垂直な前記ロアフレームの断面において、前後方向に関する前記中央部の断面2次モーメントよりも前後方向に関する前記脆弱部の断面2次モーメントが小さいことを特徴とするバックフレーム。
  2. 前記脆弱部は、上下方向に延びる脆弱上部と、
    前記脆弱部の下端縁から上方へ延びて前記脆弱上部の下縁まで形成されると共に、前記脆弱上部に対して前方へ曲げられた脆弱下部と、
    前記脆弱上部の上縁から前方へ延びて前記脆弱部の上端縁まで形成される屈曲部と、を備えていることを特徴とする請求項1記載のバックフレーム。
  3. 前記屈曲部は、前記中央部を含む前記ロアフレームの左右方向の全長に亘って設けられ、
    前記中央部は、前記屈曲部の後縁から下方へ延びる第1中央部と、
    前記第1中央部の下縁から前方へ曲げられた第2中央部と、
    前記第2中央部の前縁から下方へ曲げられた第3中央部と、を備えていることを特徴とする請求項2記載のバックフレーム。
  4. 前記第1中央部と前記第2中央部との曲げ角度よりも、前記脆弱上部と前記脆弱下部との曲げ角度が大きいことを特徴とする請求項3記載のバックフレーム。
  5. 前記第1中央部には、チャイルドシート固定用のテザーアンカが取り付けられ、
    前記第3中央部には、板厚方向に貫通する貫通孔が形成されていることを特徴とする請求項3又は4記載のバックフレーム。
  6. 前記中央部の上下寸法は、前記脆弱部の上下寸法よりも短いことを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のバックフレーム。
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