JP2020169288A - 成型炭の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】有機樹脂類をバインダーの一部として使用する成型炭の製造方法において、強度が高い高品質の成型炭を低コストで安定して製造する。【解決手段】事前に石炭タール由来バインダーaに有機樹脂類bを混合溶解することなく、石炭タール由来バインダーaと有機樹脂類bを配合炭に直に添加して加熱混合した後、この混合物を成型して成型炭を得る。事前に石炭タール由来バインダーaに有機樹脂類bを混合溶解しないので、配合炭に添加する時点で液体バインダーの融点(粘度)が高くならず、このため配合炭に対する液体バインダーの分散性が高くなる。また、配合炭に添加された有機樹脂類bは、配合炭中で石炭タール由来バインダーaに混合されて溶解し、改質バインダーとなるが、その有機樹脂類bの混合溶解は、石炭タール由来バインダーaが配合炭中に分散する過程で若しくは分散した後に生じるため、改質バインダーの分散性が阻害されることがない。【選択図】図1
Description
本発明は、石炭粉をバインダーで固めた成型炭の製造方法に関するものであり、製造された成型炭は、主にコークス製造用の原料(石炭)の一部として用いられる。
近年の鉄鋼製造プロセスでは、CO2排出量削減のために低還元材比の高炉操業が指向され、コークス使用量の削減が大きな課題となっている。高炉内においてコークスは酸化鉄還元剤としての機能のほかに、高炉内装入物の構造を維持する役割があり、少ないコークスで炉内の通気性を確保するためにコークス強度の向上が求められている。コークス強度を向上させるには、コークス炉において装入炭の密度を向上させることが有効であり、これを実現するための方法の一つとして成型炭装入法が広く用いられている。成型炭は石炭粉をブリケット成型などによって事前に圧縮成型して密度を向上させたものであり、石炭粒子どうしの距離を縮めることで石炭粒子どうしの融着を容易にし、コークス強度を向上させることが可能となる。
成型炭を製造するには、通常、配合炭(石炭粉)にタール、アスファルトピッチ等のバインダーを添加し、熱間で加熱した後、ブリケット成型などによって圧縮成型する。成型炭は石炭と混合してコークス炉に装入され、装入炭の密度が向上することで、高強度のコークスを得ることが可能となる。しかしながら、成型炭のバインダーとして用いるタールやピッチは高価であり、成型炭の利用は溶銑コストを上昇させるという課題がある。そこで、成型炭バインダーのコストを低減させるために様々な方法が検討されている。
例えば、特許文献1には、タール系バインダーにプラスチックを混合溶解し、バインダー性能を高めることでタール系バインダーの使用量を削減する方法が示されている。この方法は、加熱したタール系バインダー中にプラスチックを混合溶解することにより改質バインダーとした後、配合炭、石油由来固形バインダーとともに混練し、ブリケット成型機によって成型を行うことにより成型炭グリーンペレットを製造するものであり、タール系バインダーを一部プラスチックに置き換えることにより、バインダーコストの削減が可能となるとしている。
また、特許文献2には、成型炭バインダーとして熱可塑性樹脂を石炭重量に対し1〜15mass%添加する方法が示されており、特に熱可塑性樹脂として廃プラスチックを使用した場合、バインダーコストの大幅な低減が可能となるとしている。
また、特許文献2には、成型炭バインダーとして熱可塑性樹脂を石炭重量に対し1〜15mass%添加する方法が示されており、特に熱可塑性樹脂として廃プラスチックを使用した場合、バインダーコストの大幅な低減が可能となるとしている。
しかしながら、特許文献1の方法では、事前にタール系バインダーにプラスチックを混合溶解する設備が必要であるため、設備コストが高いという問題がある。また、本発明者らが検討したところによれば、バインダーコストの削減のためにプラスチックの添加量が多くなると、成型炭の強度が低下するとともに、乾留後の強度も低下するという問題があることが判った。その原因については、後に詳述する。
一方、特許文献2の方法では、熱可塑性樹脂の特性である高温時の溶融と冷却時の固化を利用するため、熱可塑性樹脂の融点(例えば、PP:168℃、PET:255℃)以上の温度で石炭に混合する必要がある。このため特に様々なプラスチックが混合されている廃プラスチックを用いる場合には、温度を上昇させるか、高融点のプラスチックを除去する必要がある。さらに、プラスチック類は熱伝導速度が小さく、融点まで昇温するためには時間がかかるため、生産性を低下させないためには事前に細かく破砕しておく必要がある。熱可塑性プラスチックは破砕の際に熱で溶融するため、粉砕するためには冷凍粉砕などの特殊な粉砕法が必要となる。このため、たとえ安価な廃プラスチックを利用できたとしても、廃プラスチックの処理コストが高くなるため、成型炭を低コストで製造することができない。
したがって本発明の目的は、以上のような従来技術の課題を解決し、廃プラスチックなどの有機樹脂類をバインダーの一部として使用する成型炭の製造方法において、強度が高い高品質の成型炭を低コストで安定して製造することができる成型炭の製造方法を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するために、まず、特許文献1のようにタール系バインダーにプラスチックを混合溶解した改質バインダーを用いる方法において、プラスチックの添加量が多くなると成型炭の強度が低下する原因を解明すべく検討を行い、その結果、以下のような事実を見出した。
(i)成型炭のバインダーに求められる性能としては、配合炭(石炭粉)に対する付着性が高い(すなわち配合炭となじみが良い)こと、バインダー自体の強度が高いことが挙げられるが、タール系バインダーにプラスチックを混合溶解した改質バインダーは、そのような性能を十分に満足するものであると言える。しかし、この改質バインダーは、タール系バインダーに較べて高融点であるため粘度が高く、配合炭に混合して混練する際に分散しにくい難点がある。特許文献1では、配合炭への分散性を高めるために、固形状にした改質バインダーを粉砕してから使用しているが、粉砕により成型炭の製造コストが高くなり、また分散性の向上効果も十分ではない。このため配合炭中にバインダーが行きわたらない部分が生じ、この部分が起点となってクラックが発生し、成型炭の強度が低下してしまう。
(ii)また、液体バインダー(タール系バインダー)に混合溶解するプラスチックが溶解しにくい成分を含む場合、その未溶解成分に液体バインダーが付着して塊を形成してしまい、プラスチックや液体バインダーが石炭中に分散しにくくなる。このため成型炭中でプラスチックが偏在することになり、この偏在したプラスチックにより成型炭の乾留時に大きな気孔が発生し、乾留後の強度が低下してしまう。
(i)成型炭のバインダーに求められる性能としては、配合炭(石炭粉)に対する付着性が高い(すなわち配合炭となじみが良い)こと、バインダー自体の強度が高いことが挙げられるが、タール系バインダーにプラスチックを混合溶解した改質バインダーは、そのような性能を十分に満足するものであると言える。しかし、この改質バインダーは、タール系バインダーに較べて高融点であるため粘度が高く、配合炭に混合して混練する際に分散しにくい難点がある。特許文献1では、配合炭への分散性を高めるために、固形状にした改質バインダーを粉砕してから使用しているが、粉砕により成型炭の製造コストが高くなり、また分散性の向上効果も十分ではない。このため配合炭中にバインダーが行きわたらない部分が生じ、この部分が起点となってクラックが発生し、成型炭の強度が低下してしまう。
(ii)また、液体バインダー(タール系バインダー)に混合溶解するプラスチックが溶解しにくい成分を含む場合、その未溶解成分に液体バインダーが付着して塊を形成してしまい、プラスチックや液体バインダーが石炭中に分散しにくくなる。このため成型炭中でプラスチックが偏在することになり、この偏在したプラスチックにより成型炭の乾留時に大きな気孔が発生し、乾留後の強度が低下してしまう。
そして、このような知見に基づいてさらに検討を進めた結果、事前にタール系バインダーにプラスチックを混合溶解した改質バインダーを配合炭に添加するのではなく、タール系バインダー(特に石炭タール由来バインダー)とプラスチックを配合炭に直に添加して加熱混合することにより、上述したような問題を生じることなく、プラスチックをバインダーの一部として用いて高い強度の成型炭を製造できることが判った。
すなわち、この方法によれば、事前にタール系バインダーにプラスチックを混合溶解しないので、配合炭に添加する時点で液体バインダーの融点(粘度)が高くならず、このため配合炭に対する液体バインダーの分散性が高くなる。一方、配合炭に添加されたプラスチックは、配合炭中でタール系バインダーに混合されて溶解する(タール系バインダーにプラスチックを混合溶解した改質バインダーとなる)が、そのプラスチックの混合溶解は、タール系バインダーが配合炭中に分散する過程で若しくは分散した後に生じるため、特許文献1の方法のように改質バインダーの分散性が阻害されることはない。ここで、タール系バインダーが配合炭中に分散する過程で若しくは分散した後にプラスチックを混合溶解することで生じる改質バインダーは、上述したように成型炭のバインダーに求められる性能を十分に満足するものである。したがって、この方法によれば、配合炭への液体バインダーの分散性を確保しつつ、改質バインダーの優れた性能を利用できることにより、成型炭の強度を効果的に高めることができる。
また、配合炭に添加したプラスチックがタール系バインダーに溶解しないプラスチック成分を含む場合であっても、改質バインダーが生成する過程での混合撹拌により配合炭中に分散するため、配合炭中での偏析を生じにくく、特許文献1の方法のような成型炭の乾留後の強度低下も防止することができる。
また、配合炭に添加したプラスチックがタール系バインダーに溶解しないプラスチック成分を含む場合であっても、改質バインダーが生成する過程での混合撹拌により配合炭中に分散するため、配合炭中での偏析を生じにくく、特許文献1の方法のような成型炭の乾留後の強度低下も防止することができる。
ここで、一般に、プラスチックをタール等の液体バインダーに溶解するには、液体バインダーをプラスチックの融点以上の温度にする必要があると考えられているが、本発明者らによる検討の結果では、タール等の液体バインダーはプラスチックの融点より低い温度でもプラスチックを溶解できることが判った。これは、タール等の液体バインダーがプラスチックの重合が不十分な部分に浸入し、主鎖間の結合を弱めることによるものと考えられる。したがって、配合炭にタール系バインダー(液体バインダー)とそれに溶解可能なプラスチックを添加することにより、プラスチックがその融点より低い温度で溶解可能となり、特別な設備を用いることなく、従来の成型炭製造用の混合ミキサー(一般に加熱温度90〜170℃)を用いて溶解・混練を行うことできることが判った。
また、タール系バインダーとプラスチックは配合炭に同時に添加してもよいが、まず、配合炭にタール系バインダー(特に石炭タール由来バインダー)を添加して加熱混合し、しかる後、プラスチックを添加して加熱混合することにより、タール系バインダーが配合炭に十分に分散した後に、プラスチックが混合溶解されて高粘度の改質バインダーとなるため、バインダーの分散性がより高くなり、より強度が高い成型炭が得られることが判った。
本発明は、以上のような知見に基づきなされたもので、以下を要旨とするものである。
本発明は、以上のような知見に基づきなされたもので、以下を要旨とするものである。
[1]配合炭を成型するためのバインダーとして、少なくとも石炭タール由来バインダー(a)と有機樹脂類(b)を用いる成型炭の製造方法において、
事前に石炭タール由来バインダー(a)に有機樹脂類(b)を混合溶解することなく、石炭タール由来バインダー(a)と有機樹脂類(b)を配合炭に添加して加熱混合する混合工程(A)と、
該混合工程(A)で得られた混合物を成型し、成型炭を得る成型工程(B)を有することを特徴とする成型炭の製造方法。
[2]上記[1]の製造方法において、混合工程(A)は、配合炭に石炭タール由来バインダー(a)を添加し、加熱混合することにより石炭タール由来バインダー(a)を配合炭に分散させる第1工程(A1)と、該第1工程(A1)で得られた混合物に有機樹脂類(b)を添加し、加熱混合する第2工程(A2)を有することを特徴とする成型炭の製造方法。
事前に石炭タール由来バインダー(a)に有機樹脂類(b)を混合溶解することなく、石炭タール由来バインダー(a)と有機樹脂類(b)を配合炭に添加して加熱混合する混合工程(A)と、
該混合工程(A)で得られた混合物を成型し、成型炭を得る成型工程(B)を有することを特徴とする成型炭の製造方法。
[2]上記[1]の製造方法において、混合工程(A)は、配合炭に石炭タール由来バインダー(a)を添加し、加熱混合することにより石炭タール由来バインダー(a)を配合炭に分散させる第1工程(A1)と、該第1工程(A1)で得られた混合物に有機樹脂類(b)を添加し、加熱混合する第2工程(A2)を有することを特徴とする成型炭の製造方法。
[3]上記[1]の製造方法において、配合炭を成型するためのバインダーとして、さらに石油由来バインダー(c)を用い、
混合工程(A)では、事前に石炭タール由来バインダー(a)または/および石油由来バインダー(c)に有機樹脂類(b)を混合溶解することなく、石炭タール由来バインダー(a)と有機樹脂類(b)と石油由来バインダー(c)を配合炭に添加して加熱混合することを特徴とする成型炭の製造方法。
[4]上記[3]の製造方法において、混合工程(A)は、配合炭に石炭タール由来バインダー(a)または石炭タール由来バインダー(a)と石油由来バインダー(c)を添加し、加熱混合することにより石炭タール由来バインダー(a)または石炭タール由来バインダー(a)と石油由来バインダー(c)を配合炭に分散させる第1工程(A1)と、該第1工程(A1)で得られた混合物に有機樹脂類(b)または有機樹脂類(b)と石油由来バインダー(c)を添加し、加熱混合する第2工程(A2)を有することを特徴とする成型炭の製造方法。
混合工程(A)では、事前に石炭タール由来バインダー(a)または/および石油由来バインダー(c)に有機樹脂類(b)を混合溶解することなく、石炭タール由来バインダー(a)と有機樹脂類(b)と石油由来バインダー(c)を配合炭に添加して加熱混合することを特徴とする成型炭の製造方法。
[4]上記[3]の製造方法において、混合工程(A)は、配合炭に石炭タール由来バインダー(a)または石炭タール由来バインダー(a)と石油由来バインダー(c)を添加し、加熱混合することにより石炭タール由来バインダー(a)または石炭タール由来バインダー(a)と石油由来バインダー(c)を配合炭に分散させる第1工程(A1)と、該第1工程(A1)で得られた混合物に有機樹脂類(b)または有機樹脂類(b)と石油由来バインダー(c)を添加し、加熱混合する第2工程(A2)を有することを特徴とする成型炭の製造方法。
[5]上記[3]の製造方法において、混合工程(A)は、配合炭に石炭タール由来バインダー(a)を添加し、加熱混合することにより石炭タール由来バインダー(a)を配合炭に分散させる第1工程(A1)と、該第1工程(A1)で得られた混合物に石油由来バインダー(c)を添加し、加熱混合する第2工程(A2)と、該第2工程(A2)で得られた混合物に有機樹脂類(b)を添加し、加熱混合する第3工程(A3)を有することを特徴とする成型炭の製造方法。
[6]上記[1]〜[5]のいずれかの製造方法において、有機樹脂類(b)が熱可塑性樹脂を含む有機樹脂類であることを特徴とする成型炭の製造方法。
[7]上記[1]〜[6]のいずれかの製造方法において、有機樹脂類(b)が廃プラスチックであることを特徴とする成型炭の製造方法。
[8]上記[1]〜[7]のいずれかの製造方法で得られた成型炭をコークス用石炭と混合し、これをコークス炉に装入して乾留することによりコークスを製造することを特徴とするコークスの製造方法。
[6]上記[1]〜[5]のいずれかの製造方法において、有機樹脂類(b)が熱可塑性樹脂を含む有機樹脂類であることを特徴とする成型炭の製造方法。
[7]上記[1]〜[6]のいずれかの製造方法において、有機樹脂類(b)が廃プラスチックであることを特徴とする成型炭の製造方法。
[8]上記[1]〜[7]のいずれかの製造方法で得られた成型炭をコークス用石炭と混合し、これをコークス炉に装入して乾留することによりコークスを製造することを特徴とするコークスの製造方法。
本発明によれば、廃プラスチックなどの有機樹脂類をバインダーの一部として使用する成型炭の製造方法において、強度が高い高品質の成型炭を安定して製造することができる。しかも、専用のバインダー溶解装置などのような特別な設備を用いる必要がなく、一般的なミキサーを用い、配合炭に石炭由来バインダーとプラスチックなどを投入して加熱混合するだけでよいため、簡易な設備と工程により安価に成型炭を製造することができる。
本発明は、配合炭(石炭粉)を成型するためのバインダーとして、少なくとも石炭タール由来バインダーaと有機樹脂類bを用いる成型炭の製造方法であり、事前に石炭タール由来バインダーaに有機樹脂類bを混合溶解することなく、石炭タール由来バインダーaと有機樹脂類bを配合炭に直に添加して加熱混合する混合工程(A)と、この混合工程(A)で得られた混合物を成型し、成型炭を得る成型工程(B)を有する。
混合工程(A)では、事前に石炭タール由来バインダーaに有機樹脂類bを混合溶解した改質バインダーを配合炭に添加・混合するのではなく、石炭タール由来バインダーaと有機樹脂類bを配合炭に直に添加して加熱混合するものである。バインダーとして、石炭タール由来バインダーaとともに有機樹脂類bを添加するため、配分炭中で石炭タール由来バインダーaに有機樹脂類bが溶解して改質バインダーとなり、バインダーとしての性能が向上する。このため高価な石炭由来バインダーの使用量を削減することができ、バインダーコストを低減できる。
混合工程(A)では、事前に石炭タール由来バインダーaに有機樹脂類bを混合溶解した改質バインダーを配合炭に添加・混合するのではなく、石炭タール由来バインダーaと有機樹脂類bを配合炭に直に添加して加熱混合するものである。バインダーとして、石炭タール由来バインダーaとともに有機樹脂類bを添加するため、配分炭中で石炭タール由来バインダーaに有機樹脂類bが溶解して改質バインダーとなり、バインダーとしての性能が向上する。このため高価な石炭由来バインダーの使用量を削減することができ、バインダーコストを低減できる。
本発明の混合工程(A)では、事前に石炭タール由来バインダーaに有機樹脂類bを混合溶解しないので、配合炭に添加する時点で液体バインダーの融点(粘度)が高くならず、このため配合炭に対する液体バインダーの分散性が高くなる。また、配合炭に添加された有機樹脂類bは、配合炭中で石炭タール由来バインダーaに混合されて溶解する(石炭タール由来バインダーaに有機樹脂類bを混合溶解した改質バインダーとなる)が、その有機樹脂類bの混合溶解は、石炭タール由来バインダーaが配合炭中に分散する過程で若しくは分散した後に生じるため、特許文献1の方法のように改質バインダーの分散性が阻害されることはない。ここで、石炭タール由来バインダーaが配合炭中に分散する過程で若しくは分散した後に有機樹脂類bを混合溶解することで生じる改質バインダーは、上述したように成型炭のバインダーに求められる性能を十分に満足するものである。したがって、本発明によれば、配合炭への液体バインダーの分散性を確保しつつ、改質バインダーの優れた性能を利用できることにより、成型炭の強度を効果的に高めることができる。
また、配合炭に添加した有機樹脂類bが石炭タール由来バインダーaに溶解しない有機樹脂成分を含む場合であっても、改質バインダーが生成する過程での混合撹拌により配合炭中に分散するため、配合炭中での偏析を生じにくく、特許文献1の方法のような成型炭の乾留後の強度低下も防止することができる。
また、配合炭に添加した有機樹脂類bが石炭タール由来バインダーaに溶解しない有機樹脂成分を含む場合であっても、改質バインダーが生成する過程での混合撹拌により配合炭中に分散するため、配合炭中での偏析を生じにくく、特許文献1の方法のような成型炭の乾留後の強度低下も防止することができる。
また、本発明では、配合炭を成型するためのバインダーとして、さらに石油由来バインダーcを用いることができる。石油由来バインダーc(特に石油系重質バインダー)は、石炭と接触性が高い芳香族構造と有機樹脂類と接触性が高い鎖状構造の両方を有するため、この両構造による高い接触性を利用することにより、成型炭の強度をより高めることができる。
石油由来バインダーcを用いる場合の混合工程(A)でも、事前に石炭タール由来バインダーaまたは/および石油由来バインダーcに有機樹脂類bを混合溶解することなく、石炭タール由来バインダーaと有機樹脂類bと石油由来バインダーcを配合炭に直に添加して加熱混合する。この場合も、上述した理由により、配合炭に対する液体バインダーの分散性が高くなり、また、有機樹脂類bが石炭タール由来バインダーaに溶解しない有機樹脂成分を含む場合であっても、改質バインダーが生成する過程での混合撹拌により配合炭中に分散するため、配合炭中での偏析を生じにくい。
石油由来バインダーcを用いる場合の混合工程(A)でも、事前に石炭タール由来バインダーaまたは/および石油由来バインダーcに有機樹脂類bを混合溶解することなく、石炭タール由来バインダーaと有機樹脂類bと石油由来バインダーcを配合炭に直に添加して加熱混合する。この場合も、上述した理由により、配合炭に対する液体バインダーの分散性が高くなり、また、有機樹脂類bが石炭タール由来バインダーaに溶解しない有機樹脂成分を含む場合であっても、改質バインダーが生成する過程での混合撹拌により配合炭中に分散するため、配合炭中での偏析を生じにくい。
混合工程(A)では、配合炭に石炭タール由来バインダーaと有機樹脂類bを同時に添加してもよく、また、事前に石炭タール由来バインダーaに有機樹脂類bを混合溶解させるのでなければ、石炭タール由来バインダーaと有機樹脂類bを混合した状態で配合炭に添加してもよい。ただし、最初に配合炭に石炭タール由来バインダーaを添加して加熱混合し(第1工程)、しかる後、有機樹脂類bを添加して加熱混合する(第2工程)ことにより、石炭タール由来バインダーaが配合炭中に十分に分散した後に、有機樹脂類bが混合溶解されて高粘度の改質バインダーとなるため、バインダーの分散が阻害される恐れがより小さくなり、より強度が高い成型炭が得られる。
また、石炭タール由来バインダーaと有機樹脂類bに加えて石油由来バインダーcを用いる場合には、上記第1工程または/および第2工程で石油由来バインダーcを添加すればよい。また、この石油由来バインダーcを用いる場合は、配合炭に石炭タール由来バインダーaを添加して加熱混合し(第1工程)、次いで、石油由来バインダーcを添加して加熱混合し(第2工程)、しかる後に有機樹脂類bを添加して加熱混合する(第3工程)ことにより、バインダーの分散性をより高めることができる。すなわち、この場合も、石炭タール由来バインダーaと石油由来バインダーcがそれぞれ配合炭中に十分に分散した後に、有機樹脂類bが混合溶解されて高粘度の改質バインダーとなるため、バインダーの分散が阻害される恐れがより小さくなり、より強度が高い成型炭が得られる。
したがって、本発明の混合工程(A)は、下記(i)〜(iii)のいずれかの形態であることが特に好ましい。
(i)混合工程(A)は、配合炭に石炭タール由来バインダーaを添加し、加熱混合することにより石炭タール由来バインダーaを配合炭に分散させる第1工程(A1)と、この第1工程(A1)で得られた混合物に有機樹脂類bを添加し、加熱混合する第2工程(A2)を有する。
(ii)混合工程(A)は、配合炭に石炭タール由来バインダーaまたは石炭タール由来バインダーaと石油由来バインダーcを添加し、加熱混合することにより石炭タール由来バインダーaまたは石炭タール由来バインダーaと石油由来バインダーcを配合炭に分散させる第1工程(A1)と、この第1工程(A1)で得られた混合物に有機樹脂類bまたは有機樹脂類bと石油由来バインダーcを添加し、加熱混合する第2工程(A2)を有する。
(iii)混合工程(A)は、配合炭に石炭タール由来バインダーaを添加し、加熱混合することにより石炭タール由来バインダーaを配合炭に分散させる第1工程(A1)と、この第1工程(A1)で得られた混合物に石油由来バインダーcを添加し、加熱混合する第2工程(A2)と、この第2工程(A2)で得られた混合物に有機樹脂類bを添加し、加熱混合する第3工程(A3)を有する。
(i)混合工程(A)は、配合炭に石炭タール由来バインダーaを添加し、加熱混合することにより石炭タール由来バインダーaを配合炭に分散させる第1工程(A1)と、この第1工程(A1)で得られた混合物に有機樹脂類bを添加し、加熱混合する第2工程(A2)を有する。
(ii)混合工程(A)は、配合炭に石炭タール由来バインダーaまたは石炭タール由来バインダーaと石油由来バインダーcを添加し、加熱混合することにより石炭タール由来バインダーaまたは石炭タール由来バインダーaと石油由来バインダーcを配合炭に分散させる第1工程(A1)と、この第1工程(A1)で得られた混合物に有機樹脂類bまたは有機樹脂類bと石油由来バインダーcを添加し、加熱混合する第2工程(A2)を有する。
(iii)混合工程(A)は、配合炭に石炭タール由来バインダーaを添加し、加熱混合することにより石炭タール由来バインダーaを配合炭に分散させる第1工程(A1)と、この第1工程(A1)で得られた混合物に石油由来バインダーcを添加し、加熱混合する第2工程(A2)と、この第2工程(A2)で得られた混合物に有機樹脂類bを添加し、加熱混合する第3工程(A3)を有する。
成型炭用の配合炭(石炭粉)は、従来から成型炭用として一般に用いられる石炭粉でよい。
本発明で用いる石炭由来バインダーaとしては、例えば、コークス製造時に発生するタール、このタールからベンゼン、トルエン、ナフタレン等の軽質な芳香族分を取り除いた重質タール、ロードタール、さらには下記のようなタール滓、軟ピッチなどが挙げられ、これらの1種以上を用いることができる。これらは常温で液体であり、配合炭と混合撹拌することにより配合炭中に速やかに分散することができる。ここで、タール滓や軟ピッチは、常温での流動性はやや劣るものの、成型炭製造時の温度においては十分な流動性を持つため、配合炭と混合撹拌することで配合炭中に速やかに分散することができる。このため、重質タールやロードタールと同様に石炭由来バインダーaとして使用可能である。
本発明で用いる石炭由来バインダーaとしては、例えば、コークス製造時に発生するタール、このタールからベンゼン、トルエン、ナフタレン等の軽質な芳香族分を取り除いた重質タール、ロードタール、さらには下記のようなタール滓、軟ピッチなどが挙げられ、これらの1種以上を用いることができる。これらは常温で液体であり、配合炭と混合撹拌することにより配合炭中に速やかに分散することができる。ここで、タール滓や軟ピッチは、常温での流動性はやや劣るものの、成型炭製造時の温度においては十分な流動性を持つため、配合炭と混合撹拌することで配合炭中に速やかに分散することができる。このため、重質タールやロードタールと同様に石炭由来バインダーaとして使用可能である。
石炭由来バインダーaの添加量に特別な制限はないが、添加量が少な過ぎると成型炭の強度が低下するおそれがあり、一方、多過ぎるとバインダー層が厚くなるため成型炭本来の目的である石炭粒子どうしの近接効果が得られにくくなり、また、バインダーコストも高くなるので、石炭由来バインダーaの添加量は配合炭量の2.5〜10mass%程度とするのが適当である。
また、石油由来バインダーcとしては、例えば、アスファルト、改質アスファルト(アスファルトピッチ、脱れきアスファルト等)などが挙げられ、これらの1種以上を用いることができる。
石油由来バインダーcの添加量に特別な制限はないが、添加量が少な過ぎると添加することによる効果が十分に得られず、一方、多過ぎるとバインダー層が厚くなるため成型炭本来の目的である石炭粒子どうしの近接効果が得られにくくなり、また、バインダーコストも高くなるので、石油由来バインダーcを添加する場合、その添加量は配合炭量の1.5〜6mass%程度とするのが適当である。
また、石油由来バインダーcとしては、例えば、アスファルト、改質アスファルト(アスファルトピッチ、脱れきアスファルト等)などが挙げられ、これらの1種以上を用いることができる。
石油由来バインダーcの添加量に特別な制限はないが、添加量が少な過ぎると添加することによる効果が十分に得られず、一方、多過ぎるとバインダー層が厚くなるため成型炭本来の目的である石炭粒子どうしの近接効果が得られにくくなり、また、バインダーコストも高くなるので、石油由来バインダーcを添加する場合、その添加量は配合炭量の1.5〜6mass%程度とするのが適当である。
本発明においてバインダーの一部として用いる有機樹脂類bは、通常、プラスチックが主体となるが、これに限定されない。使用するプラスチックは、廃プラスチックが特に好ましい。また、有機樹脂類bは、バインダーとしての機能性の面から、熱可塑性樹脂を含むものが好ましく、熱可塑性樹脂(例えば、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレートなど)を主体するものが特に好ましい。
また、有機樹脂類bの分散・溶解を促進するため、有機樹脂類bの大きさはある程度小さい方が望ましく、粒径は1〜10mm程度が望ましい。
また、有機樹脂類bの形態は、例えば、粉状、フラフ状、ペレット状、不定形状など任意であり、成型により得られたペレット(例えば円筒形ペレット)でもよいし、破砕物などでもよい。
有機樹脂類bの添加量に特別な制限はないが、添加量が少な過ぎると添加することによる効果が十分に得られず、一方、多過ぎるとバインダー層が厚くなるため成型炭本来の目的である石炭粒子どうしの近接効果が得られにくくなるので、有機樹脂類bの添加量は配合炭量の0.1〜10mass%程度とするのが適当である。
また、有機樹脂類bの分散・溶解を促進するため、有機樹脂類bの大きさはある程度小さい方が望ましく、粒径は1〜10mm程度が望ましい。
また、有機樹脂類bの形態は、例えば、粉状、フラフ状、ペレット状、不定形状など任意であり、成型により得られたペレット(例えば円筒形ペレット)でもよいし、破砕物などでもよい。
有機樹脂類bの添加量に特別な制限はないが、添加量が少な過ぎると添加することによる効果が十分に得られず、一方、多過ぎるとバインダー層が厚くなるため成型炭本来の目的である石炭粒子どうしの近接効果が得られにくくなるので、有機樹脂類bの添加量は配合炭量の0.1〜10mass%程度とするのが適当である。
混合工程(A)では、配合炭とバインダー(石炭タール由来バインダーaと有機樹脂類b、さらに必要に応じて石油由来バインダーc)を加熱混合するための加熱混合装置(容器)が用いられる。加熱混合装置としては、配合炭とバインダーを加熱しつつ混合撹拌できる撹拌機構と加熱機構を有するものであればよく、例えば、通常の成型炭製造工程で用いられるミキサーなどを用いることができる。
加熱混合装置の撹拌機構としては、撹拌羽根が一般的であるが、これに限定されない。また、加熱機構は外熱式のものが一般的であるが、これに限定されない。外熱式の加熱機構としては、例えば、オイルによる加熱機構、蒸気による加熱機構、電気ヒーターによる加熱機構などを用いることができるが、製鉄所などのように蒸気が大量に発生する工場においては、蒸気加熱が最も安価であるので特に望ましい。なお、加熱混合装置は、内部の材料温度を測定する温度計と撹拌モーターのトルクを測定できる機構を有することが望ましい。
加熱混合装置の撹拌機構としては、撹拌羽根が一般的であるが、これに限定されない。また、加熱機構は外熱式のものが一般的であるが、これに限定されない。外熱式の加熱機構としては、例えば、オイルによる加熱機構、蒸気による加熱機構、電気ヒーターによる加熱機構などを用いることができるが、製鉄所などのように蒸気が大量に発生する工場においては、蒸気加熱が最も安価であるので特に望ましい。なお、加熱混合装置は、内部の材料温度を測定する温度計と撹拌モーターのトルクを測定できる機構を有することが望ましい。
混合工程(A)で配合炭とバインダーを加熱混合する際の加熱温度は、液体バインダーが軟化する温度以上とすることが適当であるが、一般には90〜250℃程度が好ましく、90〜170℃程度がより好ましい。さきに述べたように、石炭タール由来バインダーaは有機樹脂類bの融点より低い温度でも有機樹脂類bを溶解できるので、加熱温度は有機樹脂類bの融点より低い温度でもよい。
石炭タール由来バインダーaに有機樹脂類bを効率的に溶解させるには、加熱温度は90℃以上が好ましいが、加熱温度が250℃を超えると、石炭タール由来バインダーa(石炭ピッチなど)に含まれる成分が揮発する恐れがあるので、加熱温度は250℃以下が好ましい。
石炭タール由来バインダーaに有機樹脂類bを効率的に溶解させるには、加熱温度は90℃以上が好ましいが、加熱温度が250℃を超えると、石炭タール由来バインダーa(石炭ピッチなど)に含まれる成分が揮発する恐れがあるので、加熱温度は250℃以下が好ましい。
成型工程(B)では、混合工程(A)で得られた混合物を成型機で成型し、成型炭を得る。
成型機としては、例えば、ブリケット成型機、押し出し成型機などを用いることができるが、これに限定されない。ブリケット成型機としては、例えば、双ロール式のものが広く用いられている。この双ロール式成型機は、外周面に間隔をおいて成型用の凹部が形成された1対の成型ロール(ドラム)間に材料を供給し、1対の成型ロールの凹部間で材料を圧縮成形してブリケットを得るものである。
成型炭の形状や大きさは任意であるが、一般には豆炭状のような塊状に成型され、また、成型炭の大きさは乾留後コークスと同程度が好ましく、一般に15〜80cm3程度が適当である。
成型機としては、例えば、ブリケット成型機、押し出し成型機などを用いることができるが、これに限定されない。ブリケット成型機としては、例えば、双ロール式のものが広く用いられている。この双ロール式成型機は、外周面に間隔をおいて成型用の凹部が形成された1対の成型ロール(ドラム)間に材料を供給し、1対の成型ロールの凹部間で材料を圧縮成形してブリケットを得るものである。
成型炭の形状や大きさは任意であるが、一般には豆炭状のような塊状に成型され、また、成型炭の大きさは乾留後コークスと同程度が好ましく、一般に15〜80cm3程度が適当である。
成型工程(B)で得られた成型物は、バインダーが硬化することにより成型炭の製品(いわゆる成型炭グリーンペレット)となる。通常、バインダーは成型物の輸送中などの放冷で硬化する。
このようにして製造された成型炭(成型炭グリーンペレット)は、主にコークス原料として用いられる。すなわち、通常、成型炭をコークス用石炭と混合してコークス炉に装入し、乾留してコークスを得る。
さきに述べたように、本発明法で製造された成型炭は高い強度を有し、乾留後の強度も高いため、従来の成型炭を用いて得られるコークスに比べて、より高いコークス強度のコークスを得ることができる。
このようにして製造された成型炭(成型炭グリーンペレット)は、主にコークス原料として用いられる。すなわち、通常、成型炭をコークス用石炭と混合してコークス炉に装入し、乾留してコークスを得る。
さきに述べたように、本発明法で製造された成型炭は高い強度を有し、乾留後の強度も高いため、従来の成型炭を用いて得られるコークスに比べて、より高いコークス強度のコークスを得ることができる。
図1は、本発明の一実施形態の処理フローを示すものであり、1は加熱混合装置、2はブリケット成型機である。
加熱混合装置1は、内部に撹拌羽根4を備えた容器3(装置本体)と、この容器3の外側に設けられた加熱ジャケット5(外熱式の加熱機構)などで構成される。この加熱ジャケット5には過熱蒸気が供給され、この過熱蒸気を熱源として容器3内の原料が加熱される。撹拌羽根4はモーター6の駆動力で回転駆動する。
ブリケット成型機2は双ロール式の成型機であり、外周面に間隔をおいて成型用の凹部が形成された1対の成型ロール7(ドラム)間に材料を供給し、1対の成型ロール7の凹部間で材料を圧縮成形してブリケットを得るものである。
加熱混合装置1は、内部に撹拌羽根4を備えた容器3(装置本体)と、この容器3の外側に設けられた加熱ジャケット5(外熱式の加熱機構)などで構成される。この加熱ジャケット5には過熱蒸気が供給され、この過熱蒸気を熱源として容器3内の原料が加熱される。撹拌羽根4はモーター6の駆動力で回転駆動する。
ブリケット成型機2は双ロール式の成型機であり、外周面に間隔をおいて成型用の凹部が形成された1対の成型ロール7(ドラム)間に材料を供給し、1対の成型ロール7の凹部間で材料を圧縮成形してブリケットを得るものである。
加熱混合装置1の容器3内に、配合炭x(石炭粉)と石炭タール由来バインダーaおよび有機樹脂類bを投入し、さらに必要に応じて石油由来バインダーcを投入し、これらを加熱ジャケット5で加熱しつつ撹拌羽根4で混合撹拌する(混合工程(A))。石炭タール由来バインダーa、有機樹脂類b、石油由来バインダーcは同時に投入してもよいが、さきに述べたように、配合炭xに石炭タール由来バインダーaまたは石炭タール由来バインダーaと石油由来バインダーcを投入して加熱混合する(第1工程)ことにより、それらを配合炭x内に分散させた後、有機樹脂類bまたは有機樹脂類bと石油由来バインダーcを添加し、加熱混合する(第2工程)ことが好ましい。これによってバインダーの分散性を特に高めることができ、より高い強度の成型炭を得ることができる。
加熱混合装置1で混合撹拌された原料(混合物)をコンテナ8で受け、速やかにブリケット成型機2に搬送し、このブリケット成型機2で原料(混合物)を圧縮成型して成型炭y(成型炭グリーンペレット)を得る。
このようにして製造された成型炭y(成型炭グリーンペレット)は、バインダーとして有機樹脂類を用いない旧来の成型炭(成型炭グリーンペレット)よりも格段に高い回転強度を有するが、特許文献1の方法で得られる成型炭(成型炭グリーンペレット)と比較しても回転強度が向上する。したがって、製造された成型炭yはコンベア搬送ラインによってコークス炉に運ばれるが、この際の粉化を抑制することができるため歩留りが向上する。また、得られるコークスのコークス強度も向上させることができる。
このようにして製造された成型炭y(成型炭グリーンペレット)は、バインダーとして有機樹脂類を用いない旧来の成型炭(成型炭グリーンペレット)よりも格段に高い回転強度を有するが、特許文献1の方法で得られる成型炭(成型炭グリーンペレット)と比較しても回転強度が向上する。したがって、製造された成型炭yはコンベア搬送ラインによってコークス炉に運ばれるが、この際の粉化を抑制することができるため歩留りが向上する。また、得られるコークスのコークス強度も向上させることができる。
・発明例1
図1に示すような設備において、加熱混合装置1の容器3内を低圧過熱蒸気で130℃に加熱し、この容器3内に、非微粘結炭を中心とした配合炭(石炭粉)を20kg投入するとともに、石炭由来バインダーaとして、コークス製造時に得られるタールからベンゼン、トルエン、キシレン、ナフタレン等を取り除いた残渣である重質タールを添加し、さらに、石油由来バインダーcとして、石油蒸留時に発生する重質油であるアスファルトピッチ(事前に1mm以下に破砕したもの)を添加し、有機樹脂類bとして、ペレット状に成型した廃プラスチック(6mmΦ)を添加した。これらの原料を加熱混合装置1で加熱しながら混合撹拌した。この混合撹拌中、モーター6のトルクを測定し、トルクの上昇が収まった時点で混合撹拌を終了した。表1に、配合炭量に対する各バインダーの添加量を示す。
混合された原料をSUS製バケツに取り出し、直ちに双ロール式のブリケット成型機に装入し、成型炭グリーンペレットを成型した。製造された成型炭グリーンペレット5kgをトロンメル強度試験機に入れ、トロンメル強度(回転強度)を測定した。その結果を表1に示す。
図1に示すような設備において、加熱混合装置1の容器3内を低圧過熱蒸気で130℃に加熱し、この容器3内に、非微粘結炭を中心とした配合炭(石炭粉)を20kg投入するとともに、石炭由来バインダーaとして、コークス製造時に得られるタールからベンゼン、トルエン、キシレン、ナフタレン等を取り除いた残渣である重質タールを添加し、さらに、石油由来バインダーcとして、石油蒸留時に発生する重質油であるアスファルトピッチ(事前に1mm以下に破砕したもの)を添加し、有機樹脂類bとして、ペレット状に成型した廃プラスチック(6mmΦ)を添加した。これらの原料を加熱混合装置1で加熱しながら混合撹拌した。この混合撹拌中、モーター6のトルクを測定し、トルクの上昇が収まった時点で混合撹拌を終了した。表1に、配合炭量に対する各バインダーの添加量を示す。
混合された原料をSUS製バケツに取り出し、直ちに双ロール式のブリケット成型機に装入し、成型炭グリーンペレットを成型した。製造された成型炭グリーンペレット5kgをトロンメル強度試験機に入れ、トロンメル強度(回転強度)を測定した。その結果を表1に示す。
・発明例2
図1に示すような設備において、加熱混合装置1の容器3内を低圧過熱蒸気で130℃に加熱し、この容器3内に、非微粘結炭を中心とした配合炭(石炭粉)を20kg投入するとともに、石炭由来バインダーaとして発明例1と同様の重質タールを添加し、加熱しながら混合撹拌した。次いで、石油由来バインダーcとして発明例1と同様のアスファルトピッチを添加して加熱しながら混合撹拌した後、最後に、有機樹脂類bとして発明例1と同様の廃プラスチックを添加し、さらに加熱しながら混合撹拌した。この混合撹拌中、モーター6のトルクを測定し、トルクの上昇が収まった時点で混合撹拌を終了した。表1に、配合炭量に対する各バインダーの添加量を示す。
混合された原料をSUS製バケツに取り出し、直ちに双ロール式のブリケット成型機に装入し、成型炭グリーンペレットを成型した。製造された成型炭グリーンペレット5kgをトロンメル強度試験機に入れ、トロンメル強度(回転強度)を測定した。その結果を表1に示す。
図1に示すような設備において、加熱混合装置1の容器3内を低圧過熱蒸気で130℃に加熱し、この容器3内に、非微粘結炭を中心とした配合炭(石炭粉)を20kg投入するとともに、石炭由来バインダーaとして発明例1と同様の重質タールを添加し、加熱しながら混合撹拌した。次いで、石油由来バインダーcとして発明例1と同様のアスファルトピッチを添加して加熱しながら混合撹拌した後、最後に、有機樹脂類bとして発明例1と同様の廃プラスチックを添加し、さらに加熱しながら混合撹拌した。この混合撹拌中、モーター6のトルクを測定し、トルクの上昇が収まった時点で混合撹拌を終了した。表1に、配合炭量に対する各バインダーの添加量を示す。
混合された原料をSUS製バケツに取り出し、直ちに双ロール式のブリケット成型機に装入し、成型炭グリーンペレットを成型した。製造された成型炭グリーンペレット5kgをトロンメル強度試験機に入れ、トロンメル強度(回転強度)を測定した。その結果を表1に示す。
・発明例3
図1に示すような設備において、加熱混合装置1の容器3内を低圧過熱蒸気で130℃に加熱し、この容器3内に、非微粘結炭を中心とした配合炭(石炭粉)を20kg投入するとともに、石炭由来バインダーaとして発明例1と同様の重質タールを添加し、加熱しながら混合撹拌した。次いで、有機樹脂類bとして発明例1と同様の廃プラスチックを添加し、さらに加熱しながら混合撹拌した。この混合撹拌中、モーター6のトルクを測定し、トルクの上昇が収まった時点で混合撹拌を終了した。表1に、配合炭量に対する各バインダーの添加量を示す。
混合された原料をSUS製バケツに取り出し、直ちに双ロール式のブリケット成型機に装入し、成型炭グリーンペレットを成型した。製造された成型炭グリーンペレット5kgをトロンメル強度試験機に入れ、トロンメル強度(回転強度)を測定した。その結果を表1に示す。
図1に示すような設備において、加熱混合装置1の容器3内を低圧過熱蒸気で130℃に加熱し、この容器3内に、非微粘結炭を中心とした配合炭(石炭粉)を20kg投入するとともに、石炭由来バインダーaとして発明例1と同様の重質タールを添加し、加熱しながら混合撹拌した。次いで、有機樹脂類bとして発明例1と同様の廃プラスチックを添加し、さらに加熱しながら混合撹拌した。この混合撹拌中、モーター6のトルクを測定し、トルクの上昇が収まった時点で混合撹拌を終了した。表1に、配合炭量に対する各バインダーの添加量を示す。
混合された原料をSUS製バケツに取り出し、直ちに双ロール式のブリケット成型機に装入し、成型炭グリーンペレットを成型した。製造された成型炭グリーンペレット5kgをトロンメル強度試験機に入れ、トロンメル強度(回転強度)を測定した。その結果を表1に示す。
・発明例4
図1に示すような設備において、加熱混合装置1の容器3内を低圧過熱蒸気で130℃に加熱し、この容器3内に、非微粘結炭を中心とした配合炭(石炭粉)を20kg投入するとともに、石炭由来バインダーaとして発明例1と同様の重質タールを添加し、さらに、石油由来バインダーcとして発明例1と同様のアスファルトピッチを添加して加熱しながら混合撹拌した。次いで、有機樹脂類bとして発明例1と同様の廃プラスチックを添加し、さらに加熱しながら混合撹拌した。この混合撹拌中、モーター6のトルクを測定し、トルクの上昇が収まった時点で混合撹拌を終了した。表1に、配合炭量に対する各バインダーの添加量を示す。
混合された原料をSUS製バケツに取り出し、直ちに双ロール式のブリケット成型機に装入し、成型炭グリーンペレットを成型した。製造された成型炭グリーンペレット5kgをトロンメル強度試験機に入れ、トロンメル強度(回転強度)を測定した。その結果を表1に示す。
図1に示すような設備において、加熱混合装置1の容器3内を低圧過熱蒸気で130℃に加熱し、この容器3内に、非微粘結炭を中心とした配合炭(石炭粉)を20kg投入するとともに、石炭由来バインダーaとして発明例1と同様の重質タールを添加し、さらに、石油由来バインダーcとして発明例1と同様のアスファルトピッチを添加して加熱しながら混合撹拌した。次いで、有機樹脂類bとして発明例1と同様の廃プラスチックを添加し、さらに加熱しながら混合撹拌した。この混合撹拌中、モーター6のトルクを測定し、トルクの上昇が収まった時点で混合撹拌を終了した。表1に、配合炭量に対する各バインダーの添加量を示す。
混合された原料をSUS製バケツに取り出し、直ちに双ロール式のブリケット成型機に装入し、成型炭グリーンペレットを成型した。製造された成型炭グリーンペレット5kgをトロンメル強度試験機に入れ、トロンメル強度(回転強度)を測定した。その結果を表1に示す。
・発明例5
図1に示すような設備において、加熱混合装置1の容器3内を低圧過熱蒸気で130℃に加熱し、この容器3内に、非微粘結炭を中心とした配合炭(石炭粉)を20kg投入するとともに、石炭由来バインダーaとして発明例1と同様の重質タールとタールを加え、さらに、石油由来バインダーcとして発明例1と同様のアスファルトピッチを添加し、有機樹脂類bとして発明例1と同様の廃プラスチックを添加し、これらの原料を加熱しながら混合撹拌した。この混合撹拌中、モーター6のトルクを測定し、トルクの上昇が収まった時点で混合撹拌を終了した。表1に、配合炭量に対する各バインダーの添加量を示す。
混合された原料をSUS製バケツに取り出し、直ちに双ロール式のブリケット成型機に装入し、成型炭グリーンペレットを成型した。製造された成型炭グリーンペレット5kgをトロンメル強度試験機に入れ、トロンメル強度(回転強度)を測定した。その結果を表1に示す。
図1に示すような設備において、加熱混合装置1の容器3内を低圧過熱蒸気で130℃に加熱し、この容器3内に、非微粘結炭を中心とした配合炭(石炭粉)を20kg投入するとともに、石炭由来バインダーaとして発明例1と同様の重質タールとタールを加え、さらに、石油由来バインダーcとして発明例1と同様のアスファルトピッチを添加し、有機樹脂類bとして発明例1と同様の廃プラスチックを添加し、これらの原料を加熱しながら混合撹拌した。この混合撹拌中、モーター6のトルクを測定し、トルクの上昇が収まった時点で混合撹拌を終了した。表1に、配合炭量に対する各バインダーの添加量を示す。
混合された原料をSUS製バケツに取り出し、直ちに双ロール式のブリケット成型機に装入し、成型炭グリーンペレットを成型した。製造された成型炭グリーンペレット5kgをトロンメル強度試験機に入れ、トロンメル強度(回転強度)を測定した。その結果を表1に示す。
・比較例1
図1に示すような設備において、加熱混合装置1の容器3内を低圧過熱蒸気で130℃に加熱し、この容器3内に、非微粘結炭を中心とした配合炭(石炭粉)を20kg投入するとともに、石炭由来バインダーaとして発明例1と同様の重質タールを添加し、加熱しながら混合撹拌した。次に、石油由来バインダーcとして発明例1と同様のアスファルトピッチを添加して加熱しながら混合撹拌した。この混合撹拌中、モーター6のトルクを測定し、トルクの上昇が収まった時点で混合撹拌を終了した。表1に、配合炭量に対する各バインダーの添加量を示す。
混合された原料をSUS製バケツに取り出し、直ちに双ロール式のブリケット成型機に装入し、成型炭グリーンペレットを成型した。製造された成型炭グリーンペレット5kgをトロンメル強度試験機に入れ、トロンメル強度(回転強度)を測定した。その結果を表1に示す。
図1に示すような設備において、加熱混合装置1の容器3内を低圧過熱蒸気で130℃に加熱し、この容器3内に、非微粘結炭を中心とした配合炭(石炭粉)を20kg投入するとともに、石炭由来バインダーaとして発明例1と同様の重質タールを添加し、加熱しながら混合撹拌した。次に、石油由来バインダーcとして発明例1と同様のアスファルトピッチを添加して加熱しながら混合撹拌した。この混合撹拌中、モーター6のトルクを測定し、トルクの上昇が収まった時点で混合撹拌を終了した。表1に、配合炭量に対する各バインダーの添加量を示す。
混合された原料をSUS製バケツに取り出し、直ちに双ロール式のブリケット成型機に装入し、成型炭グリーンペレットを成型した。製造された成型炭グリーンペレット5kgをトロンメル強度試験機に入れ、トロンメル強度(回転強度)を測定した。その結果を表1に示す。
・比較例2
特許文献1の方法に準じた製造例である。200℃まで加熱混合可能な撹拌容器に、発明例1と同様の重質タール(石炭由来バインダーa)と、発明例1と同様のアスファルトピッチ(石油由来バインダーc)と、発明例1と同様の廃プラスチック(有機樹脂類b)を装入して撹拌混合し、混合バインダーとした。その後、図1に示すような設備において、加熱混合装置1の容器3内を低圧過熱蒸気で130℃に加熱し、この容器3内に、非微粘結炭を中心とした配合炭(石炭粉)を20kg投入するとともに、前記混合バインダーを添加し、加熱しながら混合撹拌した。この混合撹拌中、モーター6のトルクを測定し、トルクの上昇が収まった時点で混合撹拌を終了した。表1に、各バインダーの添加量を示す。
混合された原料をSUS製バケツに取り出し、直ちに双ロール式のブリケット成型機に装入し、成型炭グリーンペレットを成型した。製造された成型炭グリーンペレット5kgをトロンメル強度試験機に入れ、トロンメル強度(回転強度)を測定した。その結果を表1に示す。
特許文献1の方法に準じた製造例である。200℃まで加熱混合可能な撹拌容器に、発明例1と同様の重質タール(石炭由来バインダーa)と、発明例1と同様のアスファルトピッチ(石油由来バインダーc)と、発明例1と同様の廃プラスチック(有機樹脂類b)を装入して撹拌混合し、混合バインダーとした。その後、図1に示すような設備において、加熱混合装置1の容器3内を低圧過熱蒸気で130℃に加熱し、この容器3内に、非微粘結炭を中心とした配合炭(石炭粉)を20kg投入するとともに、前記混合バインダーを添加し、加熱しながら混合撹拌した。この混合撹拌中、モーター6のトルクを測定し、トルクの上昇が収まった時点で混合撹拌を終了した。表1に、各バインダーの添加量を示す。
混合された原料をSUS製バケツに取り出し、直ちに双ロール式のブリケット成型機に装入し、成型炭グリーンペレットを成型した。製造された成型炭グリーンペレット5kgをトロンメル強度試験機に入れ、トロンメル強度(回転強度)を測定した。その結果を表1に示す。
・比較例3
特許文献1の方法に準じた製造例である。200℃まで加熱混合可能な撹拌容器に、発明例1と同様の重質タール(石炭由来バインダーa)と、発明例1と同様の廃プラスチック(有機樹脂類b)を装入して撹拌混合し、混合バインダーとした。その後、図1に示すような設備において、加熱混合装置1の容器3内を低圧過熱蒸気で130℃に加熱し、この容器3内に、非微粘結炭を中心とした配合炭(石炭粉)を20kg投入するとともに、前記混合バインダーを添加し、加熱しながら混合撹拌した。この混合撹拌中、モーター6のトルクを測定し、トルクの上昇が収まった時点で混合撹拌を終了した。表1に、各バインダーの添加量を示す。
混合された原料をSUS製バケツに取り出し、直ちに双ロール式のブリケット成型機に装入し、成型炭グリーンペレットを成型した。製造された成型炭グリーンペレット5kgをトロンメル強度試験機に入れ、トロンメル強度(回転強度)を測定した。その結果を表1に示す。
特許文献1の方法に準じた製造例である。200℃まで加熱混合可能な撹拌容器に、発明例1と同様の重質タール(石炭由来バインダーa)と、発明例1と同様の廃プラスチック(有機樹脂類b)を装入して撹拌混合し、混合バインダーとした。その後、図1に示すような設備において、加熱混合装置1の容器3内を低圧過熱蒸気で130℃に加熱し、この容器3内に、非微粘結炭を中心とした配合炭(石炭粉)を20kg投入するとともに、前記混合バインダーを添加し、加熱しながら混合撹拌した。この混合撹拌中、モーター6のトルクを測定し、トルクの上昇が収まった時点で混合撹拌を終了した。表1に、各バインダーの添加量を示す。
混合された原料をSUS製バケツに取り出し、直ちに双ロール式のブリケット成型機に装入し、成型炭グリーンペレットを成型した。製造された成型炭グリーンペレット5kgをトロンメル強度試験機に入れ、トロンメル強度(回転強度)を測定した。その結果を表1に示す。
表1によれば、発明例1で得られた成型炭グリーンペレットは、比較例1や比較例2、3で得られた成型炭グリーンペレットと比較してトロンメル強度が大きく改善されている。また、発明例2〜5で得られた成型炭グリーンペレットは、発明例1で得られた成型炭グリーンペレットと比較してトロンメル強度がさらに改善されている。
1 加熱混合装置
2 ブリケット成型機
3 容器
4 撹拌羽根
5 加熱ジャケット
6 モーター
7 成型ロール
8 コンテナ
x 配合炭
a 石炭タール由来バインダー
b 有機樹脂類
c 石油由来バインダー
2 ブリケット成型機
3 容器
4 撹拌羽根
5 加熱ジャケット
6 モーター
7 成型ロール
8 コンテナ
x 配合炭
a 石炭タール由来バインダー
b 有機樹脂類
c 石油由来バインダー
Claims (8)
- 配合炭を成型するためのバインダーとして、少なくとも石炭タール由来バインダー(a)と有機樹脂類(b)を用いる成型炭の製造方法において、
事前に石炭タール由来バインダー(a)に有機樹脂類(b)を混合溶解することなく、石炭タール由来バインダー(a)と有機樹脂類(b)を配合炭に添加して加熱混合する混合工程(A)と、
該混合工程(A)で得られた混合物を成型し、成型炭を得る成型工程(B)を有することを特徴とする成型炭の製造方法。 - 混合工程(A)は、配合炭に石炭タール由来バインダー(a)を添加し、加熱混合することにより石炭タール由来バインダー(a)を配合炭に分散させる第1工程(A1)と、該第1工程(A1)で得られた混合物に有機樹脂類(b)を添加し、加熱混合する第2工程(A2)を有することを特徴とする請求項1に記載の成型炭の製造方法。
- 配合炭を成型するためのバインダーとして、さらに石油由来バインダー(c)を用い、
混合工程(A)では、事前に石炭タール由来バインダー(a)または/および石油由来バインダー(c)に有機樹脂類(b)を混合溶解することなく、石炭タール由来バインダー(a)と有機樹脂類(b)と石油由来バインダー(c)を配合炭に添加して加熱混合することを特徴とする請求項1に記載の成型炭の製造方法。 - 混合工程(A)は、配合炭に石炭タール由来バインダー(a)または石炭タール由来バインダー(a)と石油由来バインダー(c)を添加し、加熱混合することにより石炭タール由来バインダー(a)または石炭タール由来バインダー(a)と石油由来バインダー(c)を配合炭に分散させる第1工程(A1)と、該第1工程(A1)で得られた混合物に有機樹脂類(b)または有機樹脂類(b)と石油由来バインダー(c)を添加し、加熱混合する第2工程(A2)を有することを特徴とする請求項3に記載の成型炭の製造方法。
- 混合工程(A)は、配合炭に石炭タール由来バインダー(a)を添加し、加熱混合することにより石炭タール由来バインダー(a)を配合炭に分散させる第1工程(A1)と、該第1工程(A1)で得られた混合物に石油由来バインダー(c)を添加し、加熱混合する第2工程(A2)と、該第2工程(A2)で得られた混合物に有機樹脂類(b)を添加し、加熱混合する第3工程(A3)を有することを特徴とする請求項3に記載の成型炭の製造方法。
- 有機樹脂類(b)が熱可塑性樹脂を含む有機樹脂類であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の成型炭の製造方法。
- 有機樹脂類(b)が廃プラスチックであることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の成型炭の製造方法。
- 請求項1〜7のいずれかの製造方法で得られた成型炭をコークス用石炭と混合し、これをコークス炉に装入して乾留することによりコークスを製造することを特徴とするコークスの製造方法。
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