JP2020168743A - 液体吐出ヘッド - Google Patents

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Abstract

【課題】供給流路に対するダンパ室のサイズを大きくする。【解決手段】第1供給部31及び第1帰還部41は、当該圧力室群20A,20Bに属する圧力室20に対して第2方向の一方(互いに同じ側)に位置し、第2方向において第1帰還部41と複数の圧力室20との間に第1供給部31が位置する。第2帰還部42は、供給流路30A,30Bに対して下方(第3方向の一方)に位置する。第2供給部32は、第1供給部31の下端(第3方向の一方の端部)から第2方向の他方に(圧力室20に近づくように)延びている。第2供給部32に対して、上方に供給連通部24が設けられている。【選択図】図3

Description

本発明は、複数の圧力室と、それぞれ複数の圧力室に連通する供給流路及び帰還流路とを備えた液体吐出ヘッドに関する。
特許文献1(図3)には、複数の圧力室と、複数の圧力室に連通する供給流路と、複数の圧力室に連通する循環流路(帰還流路)とを備えた液体吐出ヘッドが示されている。供給流路及び循環流路は複数の圧力室に対して互いに同じ側に位置し、循環流路と複数の圧力室との間に供給流路が位置する。供給流路は、供給流路の側面から延びる流体抵抗部2aを介して、複数の圧力室のそれぞれに連通している。また、供給流路と循環流路との間には、空間部(ダンパ室)が設けられている。
特開2017−77643号公報
特許文献1(図3)では、供給流路の側方に流体抵抗部2aが設けられており、供給流路の幅方向において供給流路と流体抵抗部2aとが並んでいる。したがって、供給流路の幅方向に液体吐出ヘッドを小型化した場合、供給流路の幅を広く確保することが困難であり、供給流路の幅全体にダンパ室を設けたとしても、ダンパ室のサイズが小さく、供給流路に対する減衰効果が十分に得られないという問題が生じ得る。
本発明の目的は、供給流路に対するダンパ室のサイズを大きくすることが可能な液体吐出ヘッドを提供することにある。
本発明に係る液体吐出ヘッドは、第1方向に配列された複数の圧力室と、前記第1方向に延び、複数の供給連通部を介して前記複数の圧力室のそれぞれに連通する供給流路と、前記第1方向に延び、複数の帰還連通部を介して前記複数の圧力室のそれぞれに連通する帰還流路と、を備え、前記供給流路は、前記複数の圧力室に対して前記第1方向と交差する第2方向の一方に位置する第1供給部と、前記第1供給部と前記複数の供給連通部とを連結する第2供給部とを含み、前記帰還流路は、前記複数の圧力室に対して前記第2方向の一方に位置する第1帰還部であって、前記第2方向において前記複数の圧力室との間に前記第1供給部を挟む第1帰還部と、前記第1帰還部と前記複数の帰還連通部とを連結する第2帰還部とを含み、前記第2帰還部は、前記第1帰還部から前記第2方向の他方に延び、前記供給流路に対して前記第1方向及び前記第2方向の双方と直交する第3方向の一方に位置し、前記第2供給部は、前記第1供給部における前記第3方向の一方の端部から前記第2方向の他方に延び、前記第2供給部に対して前記第3方向の他方に、前記複数の供給連通部が設けられたことを特徴とする。
本発明の第1実施形態に係るヘッド1を備えたプリンタ100の平面図である。 ヘッド1の平面図である。 図2のIII−III線に沿ったヘッド1の断面図である。 プリンタ100の電気的構成を示すブロック図である。 本発明の第2実施形態に係るヘッド201の平面図である。
<第1実施形態>
先ず、図1を参照し、本発明の第1実施形態に係るヘッド1を備えたプリンタ100の全体構成について説明する。
プリンタ100は、4つのヘッド1を含むヘッドユニット1x、プラテン3、搬送機構4及び制御部5を備えている。
プラテン3の上面に、用紙9が載置される。
搬送機構4は、搬送方向にプラテン3を挟んで配置された2つのローラ対4a,4bを有する。制御部5の制御により搬送モータ4m(図4参照)が駆動されると、ローラ対4a,4bが用紙9を挟持した状態で回転し、用紙9が搬送方向に搬送される。
ヘッドユニット1xは、紙幅方向(搬送方向及び鉛直方向の双方に対して直交する方向)に長尺であり、位置が固定された状態でノズル21(図2及び図3参照)から用紙9に対してインクを吐出するライン式である。4つのヘッド1は、それぞれ紙幅方向に長尺であり、紙幅方向に千鳥状に配置されている。
制御部5は、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)及びASIC(Application Specific Integrated Circuit)を有する。ASICは、ROMに格納されたプログラムに従い、記録処理等を実行する。記録処理において、制御部5は、PC等の外部装置から入力された記録指令(画像データを含む。)に基づき、各ヘッド1のドライバIC1d及び搬送モータ4m(共に図4参照)を制御し、用紙9上に画像を記録する。
次いで、図2及び図3を参照し、ヘッド1の構成について説明する。
ヘッド1は、図3に示すように、流路基板11、アクチュエータ基板12及び保護基板13を有する。
流路基板11には、図2に示すように、複数の圧力室20、複数のノズル21、供給流路30A,30B、帰還流路40A,40B等が形成されている。
複数の圧力室20は、紙幅方向(第1方向)に千鳥状に配列され、第1圧力室群20A及び第2圧力室群20Bを構成している。第1圧力室群20A及び第2圧力室群20Bは、搬送方向と平行な方向(第2方向)に並び、それぞれ第1方向に1列に等間隔で配列された複数の圧力室20で構成されている。各圧力室20は、鉛直方向(第3方向)と直交する平面において、第2方向に長尺な略矩形状である。なお、第3方向は、第1方向及び第2方向の双方と直交する。
各圧力室20の第2方向の一端には、幅狭部23が連結している。幅狭部23は、図2に示すように、圧力室20の幅(第1方向の長さ)よりも狭い幅を有し、第2方向に延びている。幅狭部23の深さ(第3方向の長さ)は、図3に示すように、圧力室20の深さと同じである。
幅狭部23の下端(第3方向の一方の端部)には、供給連通部24が連結している。供給連通部24は、図2に示すように、幅狭部23の幅(第1方向の長さ)よりも大きい直径を有する、第3方向に延びる円柱状の流路である。供給連通部24は、図3に示すように、幅狭部23及び圧力室20に対して下方(第3方向の一方)に位置する。供給連通部24は、幅狭部23を介して、圧力室20に連通している。
幅狭部23は、図2に示すように、第2方向の一方の端部23aにおいて供給連通部24に連通し、第2方向の他方の端部23bにおいて圧力室20に連通している。幅狭部23における第2方向の一方の端部23aは、供給連通部24と第3方向に重なっている。
幅狭部23及び供給連通部24は、圧力室20毎に設けられている。
第1圧力室群20Aに対して設けられた幅狭部23及び供給連通部24は、第2方向において、第1圧力室群20Aに対して、第2圧力室群20Bと反対側に配置されている。第2圧力室群20Bに対して設けられた幅狭部23及び供給連通部24は、第2方向において、第2圧力室群20Bに対して、第1圧力室群20Aと反対側に配置されている。第2方向において、第1圧力室群20Aに対して設けられた幅狭部23及び供給連通部24と、第2圧力室群20Bに対して設けられた幅狭部23及び供給連通部24との間に、第1圧力室群20A及び第2圧力室群20Bが配置されている。
第1圧力室群20Aに対して、供給流路30A及び帰還流路40Aが設けられ、第2圧力室群20Bに対して、供給流路30B及び帰還流路40Bが設けられている。即ち、供給流路30A及び帰還流路40Aは、第1圧力室群20Aに属する複数の圧力室20に連通し、供給流路30B及び帰還流路40Bは、第2圧力室群20Bに属する複数の圧力室20に連通している。供給流路30A,30B及び帰還流路40A,40Bは、第1方向に延び、第1方向において互いに同じ長さを有する。
供給流路30A及び帰還流路40Aは、第2方向において、第1圧力室群20Aに対して、第2圧力室群20Bと反対側に配置されている。供給流路30B及び帰還流路40Bは、第2方向において、第2圧力室群20Bに対して、第1圧力室群20Aと反対側に配置されている。第2方向において、供給流路30A及び帰還流路40Aと、供給流路30B及び帰還流路40Bとの間に、第1圧力室群20A及び第2圧力室群20Bが配置されている。
各供給流路30A,30Bは、第1供給部31及び第2供給部32を含む。第1供給部31及び第2供給部32は、共に第1方向に延びる流路であり、第1方向において互いに同じ長さを有する。
第1供給部31は、図3に示すように、第2供給部32よりも深さ(第3方向の長さ)が大きい。
第2供給部32は、第1供給部31の下端(第3方向の一方の端部)から第2方向に圧力室20に近づくように延び、第1供給部31と供給連通部24とを連結している。第2供給部32に対して上方(第3方向の他方)に、複数の供給連通部24が設けられている。第2供給部32は、複数の供給連通部24を介して、複数の圧力室20のそれぞれに連通している。
供給流路30Aの第1供給部31の上端と、供給流路30Bの第1供給部31の上端とは、統合流路33によって統合されている。統合流路33は、第1圧力室群20A及び第2圧力室群20Bに対して上方において、第2方向に延びている。統合流路33は、図2に示すように、流路基板11における第1方向の中央に位置している。
統合流路33の上面には、開口33xが設けられている。開口33xは、第2方向において、統合流路33の中央であって、第1圧力室群20Aと第2圧力室群20Bとの間に位置する。
開口33xは、サブタンク(図示略)に連通している。サブタンクは、メインタンクに連通し、メインタンクから供給されたインクを貯留している。サブタンク内のインクは、制御部5の制御により循環ポンプ7p(図4参照)が駆動されることで、開口33xから統合流路33に流入する。
開口33xから統合流路33に流入したインクは、図2及び図3に示すように、統合流路33における第2方向の一端及び他端のそれぞれに向かって移動する。当該インクは、各供給流路30A,30Bの第1供給部31の上端(第3方向の他方の端部)に設けられた供給口30xから、各供給流路30A,30Bの第1供給部31に流入する。第1供給部31に流入したインクは、図2に示すように、第1供給部31における第1方向の一端及び他端のそれぞれに向かって移動すると共に、図3に示すように、下方(第3方向の一方)に移動し、第2供給部32に流入する。第2供給部32に流入したインクは、圧力室20毎に設けられた供給連通部24及び幅狭部23を通って、各圧力室20に流入する。
各圧力室20の第2方向の他端(幅狭部23が連結した一端と反対側の端部)には、接続流路22が連結している。接続流路22は、圧力室20から下方(第3方向の一方)に延び、圧力室20とノズル21とを接続している。ノズル21は、接続流路22の直下に位置する。圧力室20は、接続流路22を介して、ノズル21に連通している。
接続流路22の下端(第3方向の一方の端部)には、帰還連通部25が連結している。帰還連通部25は、図2では省略されているが、幅狭部23と略同じ幅(第1方向の長さ)を有する幅の狭い流路であり、第2方向に延びている。
接続流路22、ノズル21及び帰還連通部25は、圧力室20毎に設けられている。
第1圧力室群20Aに対して設けられた接続流路22及びノズル21は、第2方向において、第1圧力室群20Aに対して、第2圧力室群20Bと同じ側に配置されている。第2圧力室群20Bに対して設けられた接続流路22及びノズル21は、第2方向において、第2圧力室群20Bに対して、第1圧力室群20Aと同じ側に配置されている。
第1圧力室群20Aに対して設けられた帰還連通部25は、第2方向において、第2圧力室群20Bから離れるように延びている。第2圧力室群20Bに対して設けられた帰還連通部25は、第2方向において、第1圧力室群20Aから離れるように延びている。
各帰還流路40A,40Bは、第1帰還部41及び第2帰還部42を含む。第1帰還部41及び第2帰還部42は、共に第1方向に延びる流路であり、第1方向において互いに同じ長さを有する。
第1帰還部41は、図3に示すように、第2帰還部42よりも深さ(第3方向の長さ)が大きい。
第1帰還部41の幅(第2方向の長さ)W2は、第1供給部31の幅W1よりも広い。換言すると、第1供給部31の幅W1は、第1帰還部41の幅W2よりも狭い。これは、第1供給部31は統合流路33によって統合されることで、圧力損失が小さくなるため、幅を広くし過ぎる必要がないことを考慮したものである。第1供給部31の幅W1を狭くしたことで、ヘッド1の第2方向の小型化を実現できる。
第2帰還部42は、第1帰還部41の下端(第3方向の一方の端部)から、第2方向において圧力室20に近づくように延び、第1帰還部41と帰還連通部25とを連結している。第2帰還部42は、複数の帰還連通部25を介して、複数の圧力室20のそれぞれに連通している。
第2帰還部42の上面には、帰還口40xが設けられている。帰還口40xは、第1方向において、第2帰還部42の中央であって、開口33xと同じ位置にある。帰還口40xは、開口33xと同様、サブタンク(図示略)に連通している。
各圧力室20に流入したインクは、図3に示すように、接続流路22を通って下方に移動し、一部がノズル21から吐出され、残りは帰還連通部25を通って第2帰還部42に流入する。第2帰還部42に流入したインクは、第2方向に移動し、第1帰還部41の下端に流入する。第1帰還部41の下端に流入したインクは、図3に示すように、上方(第3方向の他方)に移動すると共に、図2に示すように、第1帰還部41における第1方向の中央に向かって移動し、帰還口40xから流出する。帰還口40xから流出したインクは、サブタンクに戻される。
このようにサブタンクと流路基板11との間でインクを循環させることで、流路基板11に形成された流路における気泡の除去やインクの増粘防止が実現される。また、インクが沈降成分(沈降が生じ得る成分。顔料等)を含む場合、当該成分が攪拌されて沈降が防止される。
ここで、第1圧力室群20A及び第2圧力室群20Bのそれぞれに対して設けられた第1供給部31及び第1帰還部41は、当該圧力室群20A,20Bに属する複数の圧力室20に対して、第2方向の一方(互いに同じ側)に位置する。本実施形態では、第1圧力室群20Aに対して設けられた第1供給部31及び第1帰還部41は、第2方向において、第1圧力室群20Aに対して、第2圧力室群20Bと反対側に配置されている。第2圧力室群20Bに対して設けられた第1供給部31及び第1帰還部41は、第2方向において、第2圧力室群20Bに対して、第1圧力室群20Aと反対側に配置されている。
第1圧力室群20A及び第2圧力室群20Bのそれぞれにおいて、第2方向において、第1帰還部41と複数の圧力室20との間に、第1供給部31が位置する。
第1圧力室群20A及び第2圧力室群20Bのそれぞれにおいて、第2帰還部42は、図3に示すように、供給流路30A,30Bに対して下方(第3方向の一方)に位置する。第3方向において、第1供給部31及び第2供給部32と、第2帰還部42との間には、ダンパ室50が設けられている。
ダンパ室50は、第3方向と直交する平面において、第1供給部31及び第2供給部32の領域よりも大きく、当該領域を包含している。具体的には、ダンパ室50は、第1方向及び第2方向のそれぞれにおいて、供給流路30A,30Bよりも長く、供給流路30A,30Bよりも外側に(例えば100μm程度)突出している。
ダンパ室50は、第3方向において、第1供給部31、第2供給部32、複数の供給連通部24及び複数の幅狭部23と重なるが、複数の圧力室20のいずれとも重ならない。
ダンパ室50は、図2に示すように、第1方向の両端において、貫通孔59を介して大気に連通している。したがって、ダンパ室50の圧力は、大気圧と同じである。
ダンパ室50は、第1供給部31及び第2供給部32を画定する供給ダンパ膜51と、第2帰還部42を画定する帰還ダンパ膜52とで形成されている。
流路基板11は、第3方向に積層された10枚のプレート11a〜11jで構成されている。
プレート11a〜11jのうち、第2帰還部42の上面を画定するプレート11gの上面に、ハーフエッチング等により、ダンパ室50を構成する窪みが形成されている。当該窪みの底部における、第3方向において第2帰還部42と重なる部分が、帰還ダンパ膜52として機能する。
プレート11a〜11jのうち、第1供給部31及び第2供給部32の下面を画定するプレート11fは、上記窪みを覆うように、プレート11gの上面に接着されている。プレート11fにおける、上記窪みを覆う部分のうち、第3方向において第1供給部31及び第2供給部32と重なる部分が、供給ダンパ膜51として機能する。
図3に示すように、供給ダンパ膜51の第2方向の長さL1は、帰還ダンパ膜52の第2方向の長さL2よりも短い。また、供給ダンパ膜51のヤング率は、帰還ダンパ膜52のヤング率よりも低い。例えば、プレート11fは樹脂(ポリイミド等)からなり、プレート11gは金属(SUS等)からなる。
帰還ダンパ膜52の上面(ダンパ室50を画定する面)において、第1供給部31と第3方向に重なる領域には、複数の凸部53が設けられている。各凸部53は、例えば帰還ダンパ膜52の上面に樹脂(ポリイミド等)を塗布して形成されたものであり、可撓性を有する。
第1供給部31と第3方向に重なる領域に設けられた凸部53の密度は、第2供給部32と第3方向に重なる領域に設けられた凸部53の密度よりも大きい。本実施形態では、凸部53は、第1供給部31と第3方向に重なる領域にのみ設けられており、第2供給部32と第3方向に重なる領域には設けられていない。
プレート11a〜11jのうち、第2供給部32の側面を画定するプレート11eと、第2帰還部42の側面を画定するプレート11hとは、第3方向に重なっている。プレート11eにおける、第2供給部32の第2方向の他方の端部(圧力室20に近い側の端部)を画定する壁11ewと、プレート11hにおける、第2帰還部42の第2方向の他方の端部(圧力室20に近い側の端部)を画定する壁11hwとの、第2方向の位置が一致している。ここで、プレート11eが「第1部材」に該当し、プレート11hが「第2部材」に該当する。
圧力室20及び幅狭部23は、プレート11cに形成された貫通孔で構成され、プレート11cの上面に開口している。ノズル21は、プレート11jに形成された貫通孔で構成され、流路基板11の下面に開口している。
プレート11cには、圧力室20及び幅狭部23を構成する貫通孔の他、各供給流路30A,30Bの第1供給部31及び各帰還流路40A,40Bの第1帰還部41を構成する貫通孔も形成されている。
アクチュエータ基板12は、下から順に、振動板12a、共通電極12b、複数の圧電体12c及び複数の個別電極12dを含む。
振動板12a及び共通電極12bは、プレート11cのうち、各供給流路30A,30Bの第1供給部31を構成する貫通孔の内側の領域における、上面に配置されており、プレート11cに形成された全ての圧力室20及び幅狭部23を覆っている。一方、圧電体12c及び個別電極12dは、圧力室20毎に設けられており、各圧力室20と第3方向に重なっている。
共通電極12b及び複数の個別電極12dは、ドライバIC1d(図4参照)と電気的に接続されている。ドライバIC1dは、共通電極12bの電位をグランド電位に維持する一方、個別電極12dの電位を変化させる。具体的には、ドライバIC1dは、制御部5からの制御信号に基づいて駆動信号を生成し、当該駆動信号を個別電極12dに付与する。これにより、個別電極12dの電位が所定の駆動電位とグランド電位との間で変化する。このとき、振動板12a及び圧電体12cにおいて個別電極12dと圧力室20とで挟まれた部分(アクチュエータ12x)が、圧力室20に向かって凸となるように変形することにより、圧力室20の容積が変化し、圧力室20内のインクに圧力が付与され、ノズル21からインクが吐出される。
保護基板13は、振動板12aの上面に接着されている。保護基板13の側面は、各供給流路30A,30Bの第1供給部31の側面を画定している。保護基板13の上面は、統合流路33の下面を画定している。
保護基板13の下面には、2つの凹部13xが形成されている。2つの凹部13xは、それぞれ第1方向に延び、一方は第1圧力室群20Aに属する複数の圧力室20と第3方向に重なり、他方は第2圧力室群20Bに属する複数の圧力室20と第3方向に重なっている。各凹部13x内に、各圧力室群20A,20Bに対応する複数のアクチュエータ12xが収容されている。
以上に述べたように、本実施形態によれば、第1圧力室群20A及び第2圧力室群20Bのそれぞれにおいて、第1供給部31及び第1帰還部41は、当該圧力室群20A,20Bに属する圧力室20に対して第2方向の一方(互いに同じ側)に位置し、第2方向において第1帰還部41と複数の圧力室20との間に第1供給部31が位置する(図3参照)。第1圧力室群20A及び第2圧力室群20Bのそれぞれにおいて、第2帰還部42は、供給流路30A,30Bに対して下方(第3方向の一方)に位置する。第2供給部32は、第1供給部31の下端(第3方向の一方の端部)から第2方向の他方に(圧力室20に近づくように)延びている。当該構成において、第2供給部32に対して、側方ではなく上方(第3方向の他方)に、複数の供給連通部24が設けられている。これにより、供給流路30A,30Bの幅方向(即ち、第2方向)にヘッド1を小型化した場合でも、供給流路30A,30Bの幅を広く確保することができ、供給流路30A,30Bに対するダンパ室50のサイズを大きくできる。具体的には、供給流路30A,30Bに対するダンパ室50を、第1供給部31のみではなく、第1供給部31及び第2供給部32に亘って設けることで、供給流路30A,30Bに対するダンパ室50のサイズを大きくできる。
なお、供給流路30A,30B及び帰還流路40A,40Bを含む共通流路のコンプライアンスは、一般に、個々のアクチュエータ12xのコンプライアンスの略20倍である。
第3方向において、第1供給部31及び第2供給部32と、第2帰還部42との間に、ダンパ室50が設けられている(図3参照)。この場合、ダンパ室50を画定するダンパ膜51,52が、外部に露出されない。ダンパ膜51,52が外部に露出されていると、用紙9等との接触によりダンパ膜51,52が破損し得る。これに対し、本構成では、ダンパ膜51,52が外部に露出されないため、ダンパ膜51,52の破損を抑制できる。また、1つのダンパ室50によって、供給流路30A,30B及び帰還流路40A,40Bの両方に対する減衰効果が得られ、各流路に対して個別にダンパ室を設ける場合に比べ、構成が簡素である。
ダンパ室50は、第3方向と直交する平面において、第1供給部31及び第2供給部32の領域よりも大きく、当該領域を包含している(図3参照)。本構成によれば、ダンパ室50が大きいことで、減衰効果が高まる。また、プレート11a〜11jの接着時に位置ズレが生じた場合でも、ダンパ室50が第1供給部31及び第2供給部32の領域と第3方向に重なることを実現し、減衰効果を確保できる。
ダンパ室50は、第3方向において、複数の圧力室20のいずれとも重ならない(図3参照)。ダンパ室50が第3方向において圧力室20と重なると、大きな空間(ダンパ室50及び圧力室20)同士が第3方向に重なることで、プレート11a〜11j間の接着時に押圧力が作用し難くなり、接着不良が生じ得る。これに対し、本構成によれば、大きな空間(ダンパ室50及び圧力室20)同士が第3方向に重ならないため、上記のような接着不良を抑制できる。
供給ダンパ膜51の第2方向の長さL1は、帰還ダンパ膜52の第2方向の長さL2よりも短い(図3参照)。そして、供給ダンパ膜51のヤング率は、帰還ダンパ膜52のヤング率よりも低い。供給ダンパ膜51及び帰還ダンパ膜52のヤング率が互いに同じで、ヤング率が低い場合、第2方向の長さが長い方の帰還ダンパ膜52が撓み過ぎて供給ダンパ膜51に張り付いてしまい、ダンパ室50の空間が確保されない場合がある。これに対し、本構成によれば、第2方向の長さが短い方の供給ダンパ膜51のヤング率を帰還ダンパ膜52のヤング率よりも低くすることで、供給ダンパ膜51を撓み易くする一方、帰還ダンパ膜52を撓み難くする。これにより、ダンパ膜51,52同士の張り付きを防止し、ダンパ室50の空間を確保できる。
供給ダンパ膜51及び帰還ダンパ膜52の少なくとも一方(本実施形態では、帰還ダンパ膜52)は、ダンパ室50を画定する面に、凸部53を有する(図3参照)。本構成によれば、撓んだダンパ膜51がダンパ膜52に接触する前に凸部53の先端に接触することで、ダンパ膜51,52同士の張り付きをより確実に防止できる。
凸部53は、可撓性を有する。本構成によれば、ダンパ膜51,52だけでなく、凸部53も撓むことで、減衰効果が高まる。
凸部53は、第3方向において、第1供給部31と重なる(図3参照)。第1供給部31の上端に、供給口30xが設けられている。供給口30xの下方では、インクの流れが強いため、ダンパ膜51,52の撓みが大きくなり、ダンパ膜51,52同士の張り付きが生じ易い。この点、本構成では、供給口30xの下方に凸部53が設けられたことで、ダンパ膜51,52同士の張り付きを防止できる。また、凸部53により、供給口30xの下方における強い流れのインクに対し、減衰効果を発揮させることができる。
第1供給部31と第3方向に重なる領域に設けられた凸部53の密度は、第2供給部32と第3方向に重なる領域に設けられた凸部53の密度よりも大きい(図3参照)。本構成によれば、凸部53の密度を調整することで、凸部53の数を過度に多くすることなく、供給口30xの下方における強い流れのインクに対し、減衰効果を発揮させることができる。
ダンパ室50は、大気に連通している(図2参照)。本構成によれば、ダンパ室50が密閉されている場合に比べ、ダンパ膜51,52が変形し易く、減衰効果が高まる。
幅狭部23及び圧力室20は、供給連通部24に対して上方(第3方向の他方)に位置する(図3参照)。幅狭部23及び圧力室20を供給連通部24と同じ高さ(第3方向の位置)に設ける場合、供給連通部24、幅狭部23及び圧力室20を含む部分が第2方向に大型化し得る。これに対し、本構成では、幅狭部23及び圧力室20を供給連通部24と異なる高さに設けることで、供給連通部24、幅狭部23及び圧力室20を含む部分の第2方向の大型化を抑制できる。
幅狭部23における第2方向の一方の端部23aは、供給連通部24と第3方向に重なっている(図2参照)。端部23aが、供給連通部24と第3方向に重ならず、供給連通部24の外側(第2方向において供給連通部24に対して圧力室20と反対側)にあると、端部23aに気泡が滞留し得る。これに対し、本構成によれば、端部23aが供給連通部24の外側にないため、気泡の滞留を抑制できる。
プレート11eにおける、第2供給部32の第2方向の他方の端部(圧力室20に近い側の端部)を画定する壁11ewと、プレート11hにおける、第2帰還部42の第2方向の他方の端部(圧力室20に近い側の端部)を画定する壁11hwとの、第2方向の位置が一致している(図3参照)。本構成によれば、壁11ew,11hw同士の第2方向の位置が一致することで、プレート11a〜11j間の接着時に押圧力が確実に作用し、接着不良を抑制できる。
<第2実施形態>
続いて、図5を参照し、本発明の第2実施形態に係るヘッド201について説明する。
第1実施形態では、ダンパ室50(図3参照)が、貫通孔59を介して大気に連通しており(図2参照)、大気圧と同じ圧力であるが、本実施形態では、ダンパ室50(図3参照)が、大気に連通しておらず、減圧されている。
具体的には、本実施形態では、第1圧力室群20A及び第2圧力室群20Bのそれぞれにおいて、ダンパ室50(図3参照)に対し、貫通孔59が第1方向の一端にのみ設けられている。ダンパ室50は、当該貫通孔59を介して、減圧ポンプ60に接続されている。減圧ポンプ60は、制御部5の制御により、ダンパ室50の圧力を、第1供給部31、第2供給部32及び第2帰還部42のいずれの圧力よりも低くしている。
以上に述べたように、本実施形態によれば、第1実施形態と同様の構成に基づく効果に加え、以下の効果が得られる。
ルシャトリエの原理によれば、圧力が高いと、分子数を減らして圧力を下げる方向へ、平衡が移動する。したがって、ダンパ室50の圧力が高いと、ダンパ室50にある異物(気泡等)が、ダンパ膜51,52を通り、第1供給部31、第2供給部32又は第2帰還部42に侵入し得る。この点、本構成では、ダンパ室50の圧力が、第1供給部31、第2供給部32及び第2帰還部42のいずれの圧力よりも低いため、上記問題を抑制できる。
<変形例>
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々な設計変更が可能なものである。
第2方向は、第1方向と交差すればよく、第1方向と直交することには限定されない。
統合流路を省略してもよい。例えば、上述の実施形態において、各供給流路30A,30Bの供給口30xに、サブタンクに連通する管が取り付けられてもよい。この場合、圧力室群20A,20B毎にサブタンクを設け、供給流路30Aの供給口30xに取り付けられる管が連通するサブタンクと、供給流路30Aの供給口30xに取り付けられる管が連通するサブタンクとで、貯留する液体の種類(色等)を異ならせてよい。
保護基板を省略してもよい。この場合、保護基板とは別の部材で統合流路を画定してよい。或いは、統合流路を省略し、供給流路の上面を圧力室の上面と同じ高さにして、保護基板を省略してもよい。
第1帰還部の幅は、第1供給部の幅と同じであってもよいし、第1供給部の幅より狭くてもよい。
供給口及び帰還口は、それぞれ、供給流路及び帰還流路の上面に限定されず、供給流路及び帰還流路の下面や側面に設けられてもよい。
各圧力室群は、上述の実施形態では1列に配列された複数の圧力室から構成されるが、複数列に配列された複数の圧力室から構成されてもよい。この場合、各圧力室群に属する、複数列に配列された複数の圧力室に対し、供給流路及び帰還流路が設けられてよい。
上述の実施形態では、第1圧力室群に対して設けられた供給流路、帰還流路、幅狭部、供給連通部及び帰還連通部が、第2方向において、第1圧力室群に対して第2圧力室群と反対側に配置され、第2圧力室群に対して設けられた供給流路、帰還流路、幅狭部、供給連通部及び帰還連通部が、第2方向において、第2圧力室群に対して第1圧力室群と反対側に配置されているが、これに限定されない。例えば、第1圧力室群に対して設けられた供給流路、帰還流路、幅狭部、供給連通部及び帰還連通部と、第2圧力室群に対して設けられた供給流路、帰還流路、幅狭部、供給連通部及び帰還連通部とが、第2方向において、当該圧力室群に対して互いに同じ側に配置され、第1圧力室群と第2圧力室群との間に、第1圧力室群又は第2圧力室群に対して設けられた供給流路、帰還流路、幅狭部、供給連通部及び帰還連通部が位置してもよい。
液体吐出ヘッドは、1つの圧力室群と、当該1つの圧力室群に連通する供給流路、帰還流路等のみを有してもよい。
幅狭部及び圧力室を、供給連通部と同じ高さ(第3方向の位置)に設けてもよい。或いは、供給連通部、幅狭部及び圧力室を、互いに異なる高さに設けてもよい。ただし、上述の実施形態のように幅狭部を圧力室と同じ部材(プレート11c)に形成することで、幅狭部を形成するためのエッチング工程と、圧力室を形成するためのエッチング工程とを個別に行う必要がなく、1回のエッチング工程で幅狭部及び圧力室を形成できるため、ヘッドの製造が容易である。
供給連通部の幅を狭くし、幅狭部を省略してもよい。
ダンパ室を大気に連通させる場合において、1箇所のみ(例えば、第1方向の一端のみ)で大気に連通させてもよい。ただし、第1実施形態のようにダンパ室を複数箇所で大気に連通させることで、流路基板の部材間の接着に用いられる接着剤を効果的に逃がすことができる。
ダンパ室は、第3方向において、圧力室と重なってもよい。また、ダンパ室は、第3方向と直交する平面において、第1供給部及び第2供給部の領域と一致してもよいし、当該領域より小さくてもよい。
供給ダンパ膜のヤング率が帰還ダンパ膜のヤング率よりも低いという要件を実現するため、ダンパ膜の材料を異ならせる他、ダンパ膜の厚みを異ならせてもよい。例えば、供給ダンパ膜の厚みを、帰還ダンパ膜の厚みより薄くしてもよい。
供給ダンパ膜と、帰還ダンパ膜とが、互いに同じ材料からなってもよい。例えば、供給ダンパ膜及び帰還ダンパ膜が共に樹脂(ポリイミド等)からなり、これらダンパ膜の間に金属(SUS等)からなるプレートが介在してもよい。
供給ダンパ膜の第2方向の長さは、帰還ダンパ膜の第2方向の長さと同じであってもよいし、帰還ダンパ膜の第2方向の長さより長くてもよい。供給ダンパ膜の第2方向の長さが帰還ダンパ膜の第2方向の長さと同じである場合、供給ダンパ膜のヤング率が帰還ダンパ膜のヤング率と同じであってよい。供給ダンパ膜の第2方向の長さが帰還ダンパ膜の第2方向の長さより長い場合、供給ダンパ膜のヤング率が帰還ダンパ膜のヤング率よりも高くてよい。
凸部は、上述の実施形態では帰還ダンパ膜に設けられているが、供給ダンパ膜に設けられてもよいし、供給ダンパ膜及び帰還ダンパ膜の両方に設けられてもよい。
凸部は、可撓性を有さなくてもよい。
凸部は、第2供給部と第3方向に重なる領域に設けられてもよい。例えば、凸部は、一定の密度で設けられてもよい。
第3方向において第1供給部及び第2供給部と第2帰還部との間に、ダンパ室を設けず、1枚のダンパ膜を設けてもよい。この場合、当該ダンパ膜の一方の面が第1供給部及び第2供給部を画定し、当該ダンパ膜の他方の面が第2帰還部を画定する。
1つの圧力室に連通するノズルの数は、上述の実施形態では1つであるが、2つ以上であってもよい。また、上述の実施形態では1つのノズルに対して1つの圧力室が設けられているが、1つのノズルに対して2つ以上の圧力室が設けられてもよい。
液体吐出ヘッドは、ライン式に限定されず、シリアル式(紙幅方向と平行な走査方向に移動しつつノズルから吐出対象に対して液体を吐出する方式)であってもよい。
吐出対象は、用紙に限定されず、例えば布、基板等であってもよい。
ノズルから吐出される液体は、インクに限定されず、任意の液体(例えば、インク中の成分を凝集又は析出させる処理液等)であってよい。
本発明は、プリンタに限定されず、ファクシミリ、コピー機、複合機等にも適用可能である。また、本発明は、画像の記録以外の用途で使用される液体吐出装置(例えば、基板に導電性の液体を吐出して導電パターンを形成する液体吐出装置)にも適用可能である。
1;201 ヘッド(液体吐出ヘッド)
11e プレート(第1部材)
11ew 壁
11h プレート(第2部材)
11hw 壁
20 圧力室
21 ノズル
23 幅狭部
24 供給連通部
25 帰還連通部
30A,30B 供給流路
30x 供給口
31 第1供給部
32 第2供給部
40A,40B 帰還流路
41 第1帰還部
42 第2帰還部
50 ダンパ室
51 供給ダンパ膜
52 帰還ダンパ膜
53 凸部
100 プリンタ

Claims (14)

  1. 第1方向に配列された複数の圧力室と、
    前記第1方向に延び、複数の供給連通部を介して前記複数の圧力室のそれぞれに連通する供給流路と、
    前記第1方向に延び、複数の帰還連通部を介して前記複数の圧力室のそれぞれに連通する帰還流路と、を備え、
    前記供給流路は、前記複数の圧力室に対して前記第1方向と交差する第2方向の一方に位置する第1供給部と、前記第1供給部と前記複数の供給連通部とを連結する第2供給部とを含み、
    前記帰還流路は、前記複数の圧力室に対して前記第2方向の一方に位置する第1帰還部であって、前記第2方向において前記複数の圧力室との間に前記第1供給部を挟む第1帰還部と、前記第1帰還部と前記複数の帰還連通部とを連結する第2帰還部とを含み、
    前記第2帰還部は、前記第1帰還部から前記第2方向の他方に延び、前記供給流路に対して前記第1方向及び前記第2方向の双方と直交する第3方向の一方に位置し、
    前記第2供給部は、前記第1供給部における前記第3方向の一方の端部から前記第2方向の他方に延び、
    前記第2供給部に対して前記第3方向の他方に、前記複数の供給連通部が設けられたことを特徴とする、液体吐出ヘッド。
  2. 前記第3方向において前記第1供給部及び前記第2供給部と前記第2帰還部との間に、ダンパ室が設けられたことを特徴とする、請求項1に記載の液体吐出ヘッド。
  3. 前記ダンパ室は、前記第3方向と直交する平面において、前記第1供給部及び前記第2供給部の領域よりも大きく、前記領域を包含していることを特徴とする、請求項2に記載の液体吐出ヘッド。
  4. 前記ダンパ室は、前記第3方向において、前記複数の圧力室のいずれとも重ならないことを特徴とする、請求項2又は3に記載の液体吐出ヘッド。
  5. 前記ダンパ室は、前記第1供給部及び前記第2供給部を画定する供給ダンパ膜と、前記第2帰還部を画定する帰還ダンパ膜とで形成され、
    前記供給ダンパ膜の前記第2方向の長さは、前記帰還ダンパ膜の前記第2方向の長さよりも短く、
    前記供給ダンパ膜のヤング率は、前記帰還ダンパ膜のヤング率よりも低いことを特徴とする、請求項2〜4のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッド。
  6. 前記供給ダンパ膜及び前記帰還ダンパ膜の少なくとも一方は、前記ダンパ室を画定する面に、凸部を有することを特徴とする、請求項5に記載の液体吐出ヘッド。
  7. 前記凸部は、可撓性を有することを特徴とする、請求項6に記載の液体吐出ヘッド。
  8. 前記第1供給部における前記第3方向の他方の端部に、供給口が設けられ、
    前記凸部は、前記第3方向において、前記第1供給部と重なることを特徴とする、請求項6又は7に記載の液体吐出ヘッド。
  9. 前記第1供給部と前記第3方向に重なる領域に設けられた前記凸部の密度は、前記第2供給部と前記第3方向に重なる領域に設けられた前記凸部の密度よりも大きいことを特徴とする、請求項8に記載の液体吐出ヘッド。
  10. 前記ダンパ室は、大気に連通していることを特徴とする、請求項2〜9のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッド。
  11. 前記ダンパ室の圧力は、前記第1供給部、前記第2供給部及び前記第2帰還部のいずれの圧力よりも低いことを特徴とする、請求項2〜9のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッド。
  12. 前記複数の供給連通部は、それぞれ、前記複数の供給連通部それぞれの幅よりも狭い幅を有する複数の幅狭部を介して、前記複数の圧力室に連通し、
    前記複数の幅狭部及び前記複数の圧力室は、前記複数の供給連通部に対して前記第3方向の他方に位置することを特徴とする、請求項1〜11のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッド。
  13. 前記複数の幅狭部は、それぞれ、前記第2方向の一方の端部において前記複数の供給連通部に連通し、前記第2方向の他方の端部において前記複数の圧力室に連通し、
    前記複数の幅狭部における前記第2方向の一方の端部は、それぞれ、前記複数の供給連通部と前記第3方向に重なることを特徴とする、請求項12に記載の液体吐出ヘッド。
  14. 前記第2供給部を画定する第1部材と、前記第2帰還部を画定する第2部材とが、前記第3方向に重なり、
    前記第1部材における前記第2供給部の前記第2方向の他方の端部を画定する壁と、前記第2部材における前記第2帰還部の前記第2方向の他方の端部を画定する壁との、前記第2方向の位置が一致していることを特徴とする、請求項1〜13のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッド。
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