JP2020166851A - 営農システム及び営農プログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】農作区画毎に施される農作業を管理する。【解決手段】圃場情報表示領域93に複数の圃場が表示され、収穫評価情報表示領域92に複数の圃場の農作物の収穫評価情報が表示され、それぞれの圃場と当該圃場の農作物の収穫評価情報とが関連付けられて表示される。【選択図】図8
Description
本発明は、複数の農作区画に区分けされた農作地に対して実施される農作業を管理する営農システム及び営農プログラムに関する。
農作物(稲作)の生産過程における作業計画の表示、作業実績の入力を操作性よく簡易かつ効率的に行う生産履歴管理処理システムが、特許文献1に開示されている。この生産履歴管理処理は、GAP(Good Agricultural Practice)の内容に沿って、作業前には作業計画を明確にし、かつ作業後にはこの作業計画に基づき生産履歴を操作性よく簡易かつ効率的に記録することにより、継続的な生産履歴管理およびその確認が可能となることを目的としている。なお、GAPとは農業生産工程管理と呼ばれ、農業生産活動を行う上で必要な関係法令等の内容に則して定められる点検項目に沿って、農業生産活動の各工程の正確な実施、記録、点検及び評価を行うために用いられる。
この特許文献1によるシステムでは、予め規定された基準に基づく農作業管理を目的としており、まず規範となる作業計画を立て、農作業後に入力された作業実績が作業計画と一致しているか否かを判断し、作業実績と作業計画とが一致していないと判断した場合に再度作業計画を立て直すという処理が開示されている。このため、区分けされた農作区画毎に施された農作業を管理し、コストを考慮した効率的な農作業を計画するという観点から農業経営を支援するという目的には、この従来のシステムは不十分であった。
上記実情に鑑み、農作区画毎に施される農作業を管理する営農システムが要望されている。
本発明による営農システムは、複数の農作区画に区分けされた農作地を、前記農作区画ごとに管理する農作区画管理部と、農作地に継時的に実施される農作業を表す農作業イベントを、当該農作業イベントのコストとともに前記農作区画ごとに管理する農作業管理部と、指定された農作区画で実施された前記農作業イベントの内容とコストを農作業実績として記録するデータ記録部と、前記データ記録部から読み出された、前記農作業イベントの内容とコストとを含む前記農作業イベントの履歴を農作業実績表として出力するための実績出力データを生成する実績出力データ生成部と、前記農作業実績に基づいて継時的に実施されるべき農作業イベントを表示した農作業計画書を出力するための計画出力データを生成する計画出力データ生成部とを備えている。
なお、ここでいう農作業イベントとは、実際に農作区画に対して実施される農作業の項目である。例えば稲作とすれば、播種、育苗、田植え、水管理、除草、施肥、収穫などの農作業である。さらに施肥作業においては、さらに土作り肥料、基肥、追肥、穂肥などに分けることができそれらの各作業の実施が農作業イベントに属する。
なお、ここでいう農作業イベントとは、実際に農作区画に対して実施される農作業の項目である。例えば稲作とすれば、播種、育苗、田植え、水管理、除草、施肥、収穫などの農作業である。さらに施肥作業においては、さらに土作り肥料、基肥、追肥、穂肥などに分けることができそれらの各作業の実施が農作業イベントに属する。
この構成によれば、農作区画管理部によって管理される管理単位としての農作区画毎に実施された農作業イベントの内容とそのコストが当該農作業イベントの実績として記録され、この農作業実績に基づいて、時間経過とともに次々に実施されなければならない農作業イベントのための農作業計画書が出力される。つまり、コストを含む実績を考慮した、実績ベースの農作業計画を立てることができるので、経済的に無駄のない営農が可能となる。
農作業の最終目標は農作物の収穫であることから、農作業の実績には収穫に対する評価を含めることが重要である。このことから、本発明の好適な実施形態の1つでは、前記農作区画から収穫された農作物の収穫評価情報を当該農作区画に割り当てる収穫評価管理部が備えられており、前記農作業実績表には前記収穫評価情報が加えられる。その際、収穫物の評価の代表的な項目は、収穫量と収穫された農作物の品質であるが、農作物が人間の食べる物である場合、農作物の品質は食味で表すと好都合である。したがって、本発明の好適な実施形態では、前記収穫評価情報には、前記収穫された農作物の収量データと食味データとが含まれる。農作物が米の場合、食味を表すデータとして、籾からタンパク質や水分などが測定される。
農作物の評価、特に食味などの品質は、収穫時から時間がたてば変化する。したがって、そのような評価は収穫後できるだけ早い機会に行うことが重要である。このため、本発明の好適な実施形態の1つでは、前記収穫評価情報は、前記農作物の収穫に用いられた農作業機によって生成され、当該農作業機から通信回線を介して入力される。これにより、農作物の評価が、収穫時点で行うことができる。
農作物の生育度、収穫量、食味などの品質に最も大きな影響を及ぼすのが肥料であり、また肥料代金を含め、施肥作業に要求されるコストは、農作業におけるコストの大きな部分を占める。このため、本発明の好適な実施形態の1つでは、前記農作業イベントの1つは施肥イベントからなる施肥作業であり、前記農作業イベントのコストには、施肥イベントの肥料コストが含まれている。これにより、植付けから収穫に至るまでの農作業に占めるコストを正確に把握した営農が可能となる。
農作区画毎の実績ベースによる農作業計画を作成する際には、特定の農作区画に生じた突発的な他の農作区画と比べて大きな相違を示す実績を緩和する必要がある。このため、本発明の好適な実施形態の1つでは、複数の農作区画における前記農作業実績から前記農作業イベントの基準を算定する基準算定部が備えられ、前記計画出力データ生成部は前記基準に基づいて前記計画出力データを生成する。
本発明による営農システムにより、実績ベースに基づく農作区画毎の農作業計画が立てられたとしても、そのような計画に基づいた農作業が正確に行われなければ意味がない。
このため、本発明による営農システムをより効果的なものとするため、そこで利用される農作業機は、本発明による営農システムから出力された、前記計画出力データを受信して、この計画出力データに基づいて、作業モードを設定するように構成されることが好ましい。
このため、本発明による営農システムをより効果的なものとするため、そこで利用される農作業機は、本発明による営農システムから出力された、前記計画出力データを受信して、この計画出力データに基づいて、作業モードを設定するように構成されることが好ましい。
本発明による営農システムは、実質的にはコンピュータシステムとして構築され、種々の機能部は、ハードウエアまたはソフトウエアあるいはその両方で構築される。そのようなコンピュータシステムの一例が、機能ブロック図の形で図1に示されている。この実施形態での営農システムは、農作区画管理部41と、農作業管理部42と、データ記録部5と、実績出力データ生成部43と、計画出力データ生成部44と、基準算定部45、収穫評価管理部46とを備えている。また、この営農システムも、一般的なコンピュータシステムと同様に、処理されたデータをコンピュータに適したフォーマットで入力するためのデータ入力部40と、データを人が理解できる形態で出力するデータ可視化部60を備えている。このデータ入力部40では、キーボードなどの入力ディバイスを用いたマニュアルデータ入力、通信回線を用いたデータ通信入力、USBメモリなどの記録メディアを用いたデータ転送入力などが可能である。データ可視化部60には、プリンタ61やモニタ62が備えられている。
農作区画管理部41は、特定地域における農作地を複数の農作区画に区分けし、当該農作区画ごとに管理する。この実施形態では、稲作または麦作が取り扱われているので、以後はこの農作区画は、畦によって囲まれた圃場とする。もちろん、そのような圃場をさらに区分けした区画を、このシステムでの最小管理単位としてもよい。管理対象となる圃場に関する種々の情報は、予めデータ入力部40から入力され、区画情報(圃場情報)としてデータ記録部5に記録される。農作区画管理部41は、データ記録部5に記録された区画情報(圃場情報)の更新を行う。
農作業管理部42は、農作地に継時的に実施される各種農作業を表す農作業イベントを当該農作業イベントのコストとともに圃場(農作区画)単位で管理する。その際、農作業管理部42は、実施された農作業イベントの内容とコストを、農作業実績データとしてデータ記録部5に記録する。この実施形態では、農作業のうち、特に施肥作業が重要視されている。施肥作業には、土作り肥料、基肥、追肥、穂肥などが含まれ、それぞれ独立した農作業イベントとして管理される。なお、農作業イベントのコストに関しては、例えば施肥作業の場合、テーブル化している肥料料金表を用いて肥料種類と施肥量とから自動的に算出する構成を採用している。また、そのコストに、施肥時間と人件費及び施肥機費とから算出される施肥作業費を組み込むことも可能である。
実績出力データ生成部43は、データ記録部5から読み出された農作業実績データに基づいて特定の農作業イベントの内容とコストとを含む農作業イベントの履歴を農作業実績表として出力するための実績出力データを生成する。計画出力データ生成部44は、データ記録部5に記録されている農作業実績データを基本として、継時的に実施されるべき農作業イベントを表示した農作業計画書を出力するための計画出力データを生成する。
基準算定部45は、データ記録部5に記録されている農作業実績データに基づいて、計画出力データ生成部44が農作業計画書のための計画出力データを生成する際の参考となる基準を算定する。通常は、過去の同一農作業イベントにおける作業を数値で表した値の統計演算値が基準として算定される。統計演算値としては、平均値や中間値などが用いられるが、いずれにせよ、天候や過去の収穫状況に応じて調整値を付加することが可能である。さらに、データ記録部5には、登録されている多数の圃場のデータが記録されているので、同一圃場の過去データだけではなく、類似する他の圃場の過去データも基準の算定に利用することができる。また、基準算定部45が過去の農作業実績データから基準を算定するのではなく、別な機関で算定された基準をテーブル化して取り込んで、それを用いるような構成を採用してもよい。
最終的な農作業計画書の各項目の値は人が決定することになるので、この営農システムは農作業計画立案の支援システムとして機能している。農作業計画書が施肥計画書である場合では、最終的な人による決定のために参考となるのは過去の施肥作業計画であるが、これ以外に、収量や食味などの収穫評価情報も重要である。この実施形態では、圃場(農作区画)から収穫された農作物の収穫評価情報を当該圃場に割り当て、データ記録部5に抽出可能に書き込む収穫評価管理部46が備えられている。収穫評価管理部46は、データ入力部40から入力された収穫評価情報を利用するが、この営農システムに参加している農作業機1であるコンバインには、収穫した穀粒の収量を測定する収量測定器と食味(タンパク質や水分、あるいはこれらから算定される食味値)を測定する食味測定器が備えられている。したがって、収穫評価管理部46は、農作業機1から通信回線や記録メディアを介して、収穫時の収穫物の評価値を含む収穫評価情報をデータ入力部40を通じて受け取り、データ記録部5に記録することができる。これにより、実績出力データ生成部43によって生成される農作業実績表のための実績出力データには、収穫評価情報を構成する収量と食味などの値を含めることが可能である。
計画出力データ生成部44によって生成された計画出力データは、データ可視化部60によって可視化される。例えば、農作業者は、データ可視化部60を通じて可視化出力された農作業計画書を見ながら、該当する農作業を実施する。その農作業に農作業機1を使用する場合には、農作業計画書に記載されている農作業仕様に合わせるべく農作業機1の作業モードを設定することも可能である。例えば、計画出力データを通信部30から通信回線を経由して直接農作業機1が受け取り、受け取った計画出力データに基づいて該当する作業のための農作業機1の作業モードを設定する。もちろん、このような農作業機1の作業モードを設定するデータを含む計画出力データは、記録メディアなどを介して農作業機1に与えることも可能である。これにより、間違いが生じやすい、手間のかかるマニュアルによる作業モード設定に代えて、この作業モード設定を自動化することができる。
上述したような営農システムのデータ記録部5には、図2に示すように、圃場データベース51、施肥実績データベース52、施肥計画データベース53、収穫評価データベース54が含まれている。図2には、それらのデータ構造の一部が模式的に示されている。
例えば、圃場データベース51のデータ項目には、圃場ID、圃場名、面積、土性、所有者、場所、作付品種などが含まれており、土性や作付品種などのような経年変化するものは過去のデータ分も記録できるデータ構造となっている。施肥実績データベース52のデータ項目には、実績ID、圃場ID,施肥日時、施肥種(肥料種類)、施肥量、肥料費、などが含まれており、作業イベントとしての施肥作業毎にレコードが作成されていく。施肥計画データベース53のデータ項目は、実質的には、施肥実績データベース52と同じであり、実績IDに代えて、あるいは実績IDとともに計画IDが含まれている。収穫評価データベース54のデータ項目は、収穫ID,圃場ID、収穫日、収量、食味などが含まれている。
例えば、圃場データベース51のデータ項目には、圃場ID、圃場名、面積、土性、所有者、場所、作付品種などが含まれており、土性や作付品種などのような経年変化するものは過去のデータ分も記録できるデータ構造となっている。施肥実績データベース52のデータ項目には、実績ID、圃場ID,施肥日時、施肥種(肥料種類)、施肥量、肥料費、などが含まれており、作業イベントとしての施肥作業毎にレコードが作成されていく。施肥計画データベース53のデータ項目は、実質的には、施肥実績データベース52と同じであり、実績IDに代えて、あるいは実績IDとともに計画IDが含まれている。収穫評価データベース54のデータ項目は、収穫ID,圃場ID、収穫日、収量、食味などが含まれている。
図3には、施肥設計時に圃場選択画面として用いるとともに、この営農システムの施肥設計メイン画面7としても機能するモニタ画面図が示されている。この施肥設計メイン画面7は、圃場選択画面として機能するため、圃場全体を示す圃場地図表示選択領域71と、選択された圃場の詳細図を示す詳細図表示領域72と、選択された圃場の記述情報を示す圃場記述情報表示領域73に区分けされている。圃場地図表示選択領域71には、圃場の位置を示す地図が拡大縮小自在に表示される。この地図において、営農システムに登録されて、その圃場情報がデータ記録部5に格納されている圃場には、圃場番号が付与され、他の圃場と識別可能なように色塗りされている。所望の圃場を選択してクリックすると、選択された圃場の色が変化する(例えば青から赤に)とともに、選択された圃場の拡大された詳細な地図が詳細図表示領域72に表示され、選択された圃場の圃場情報が圃場記述情報表示領域73に表示される。図3の例では、圃場情報として、圃場番号または圃場ID、圃場名、面積、土性が表示されているが、リンク形式で、他の内容を表示することもできるがここでは省略されている。この圃場選択画面では、複数の圃場を選択することができ、その場合には、各圃場の詳細は、タグや別ウインドウを用いて表示することができる。また、この施肥設計メイン画面の上部には、他の画面に移行するためのボタンが並んでいる。これらの画面に表示される内容は、実質的には、実績出力データ生成部43、計画出力データ生成部44、基準算定部45からの出力データを組み合わせることにより作成されたものである。その際、表計算プログラムやそれに類似するプログラムが利用される。
図4に示されたモニタ画面は、「施肥計画1」と名付けられた施肥設計画面8Aである。この施肥設計画面8Aは、左側の計画領域と右側の実績領域に区分けされており、計画領域には、これから行われる施肥計画の内容が含まれ、実績領域には過去の施肥作業の実績が含まれている。図4の例では、計画領域には、施肥対象となる稲の品種や基準施肥量が表示されるとともに、計画された施肥作業の内訳(作業イベント)として「土作り肥料」、「基肥」、「追肥1」、「追肥2」、「穂肥」が表示されている。また、参考として、この圃場の窒素量、及びこの圃場で前年に収穫された穀粒の食味値と収量値が表示されている。ここでの施肥計画の各値は、この画面を通じて新規入力または訂正入力することができる。実績領域には、前年の施肥実績及び、前年の稲作での収穫評価情報、穀粒の食味値と収量値とが圃場の窒素量とともに示されている。なお、実績領域に表示される過去データは、任意の年次を選択することができる。
図5に示されたモニタ画面は、「施肥計画2」と名付けられた複数圃場の一括施肥設計画面8Bである。ここでは、圃場選択画面で選択された複数の圃場全体に対する施肥設計が表示される。表示内容は、図4で示された施肥設計画面8Aの計画領域のものとほぼ同じであるが、その値は、各圃場の値を合計したものである。画面の上部には、選択された圃場、つまりこの施肥計画の対象となっている全ての圃場の圃場番号(又は圃場ID)が表示されている。
図6に示されたモニタ画面は、「施肥計画3」と名付けられた複数圃場の施肥設計を一覧化した一覧表示画面8Cである。ここでは、圃場選択画面で選択された複数の圃場の夫々に設定された施肥計画が一覧表示されている。各圃場の施肥計画領域には、表示項目として、「圃場番号」、「圃場名」、「品種」、「土作り肥料」、「基肥」、「追肥1」、「追肥2」、「穂肥」、合計コストが含まれている。さらに、圃場全体での、肥料種別の必要総量と、集計コストも表示されている。
図7に示されたモニタ画面は、「詳細表示」と名付けられた、圃場単位での過去の施肥実績と今回の施肥計画を一覧化した詳細表示画面8Dである。ここでは、選択された圃場に対する施肥計画と、過去の実績が一覧化されている。この詳細表示画面8Dを通じて、特定圃場における施肥計画を過去の施肥内容と、その際に収穫された収穫物の収穫情報を把握することができ、時系列的な判断で、今回の施肥計画を検討することができる。ここでの収穫情報には、品種、収量、食味(タンパクまたは水分)、土壌分析値、株間、苗取量、除草剤、防虫剤、気象情報が含まれている。
図8に示されたモニタ画面は、「収穫評価1」と名付けられた、圃場毎の収量と食味を表示する収量・食味表示画面9Aである。この収量・食味表示画面9Aには、品種選択欄91、収量・食味グラフ領域92、圃場地図領域93、圃場情報領域94、目標設定欄95が含まれている。圃場地図領域93は、圃場選択のための選択入力領域となっており、カーソルを当てた場所に位置する圃場の圃場情報が圃場情報領域94に表示される。この圃場情報領域94には、過去の収穫物評価情報(ここでは収量と食味)も含まれている。
この圃場の過去の収量と食味は、収量を横軸、食味を縦軸とする収量・食味グラフ領域92におけるドットとしても表示される。また、この収量・食味グラフ領域92には、他の圃場における収量と食味もドットの形で表示される。従って、この収量・食味グラフ領域92から、選択された圃場における収穫穀粒の収量・食味が他の圃場の収穫穀粒に比べてどのような違いを持っているかを把握することができる。選択された圃場とその他の圃場とを識別するため、ドットの色の違いを利用してもよいし、ドットの形状の違いを利用してもよい。また、既に施肥計画が完了した圃場と未完の圃場との間で識別可能なように表示することも可能である。品種選択欄91は、同じ圃場で異なる品種の米を栽培している場合にその品種を選択するために設けられている。目標設定欄95は、この圃場で目標とする収量と食味を設定する入力欄である。ここで設定された目標収量と目標食味が、次の施肥計画において考慮される。
この圃場の過去の収量と食味は、収量を横軸、食味を縦軸とする収量・食味グラフ領域92におけるドットとしても表示される。また、この収量・食味グラフ領域92には、他の圃場における収量と食味もドットの形で表示される。従って、この収量・食味グラフ領域92から、選択された圃場における収穫穀粒の収量・食味が他の圃場の収穫穀粒に比べてどのような違いを持っているかを把握することができる。選択された圃場とその他の圃場とを識別するため、ドットの色の違いを利用してもよいし、ドットの形状の違いを利用してもよい。また、既に施肥計画が完了した圃場と未完の圃場との間で識別可能なように表示することも可能である。品種選択欄91は、同じ圃場で異なる品種の米を栽培している場合にその品種を選択するために設けられている。目標設定欄95は、この圃場で目標とする収量と食味を設定する入力欄である。ここで設定された目標収量と目標食味が、次の施肥計画において考慮される。
図9に示されたモニタ画面は、「収穫評価2」と名付けられた、複数圃場の収量と食味を表示する収量・食味一括表示画面9Bである。この収量・食味一括表示画面9Bには、収量・食味表示画面9Aと同様な、品種選択欄91、収量・食味グラフ領域92、圃場地図領域93、及び施肥実績領域96、収量・食味実績欄97が含まれている。ここでは、処理対象として複数の圃場が選択されるので、圃場地図領域93には、選択された複数の圃場が色分けされて表示される。収量・食味グラフ領域92には、選択された全ての圃場の収量と食味を示すドットが他の圃場のものと色分けされて表示される。施肥実績領域96には、選択された全ての圃場における施肥実績の平均値が表示される。収量・食味実績欄97には、選択された全ての圃場の収量と食味の平均値と、その他の圃場の分も含めた収量と食味から求められた基準値が表示される。
〔別実施の形態〕(1)農作業コストをより厳密に算定するために、農作業に投入された農作業機1の作業機コストを農作区画毎に記録する作業機管理部を、図1で示されたコンピュータシステムの機能部として導入してもよい。この作業機コストには、作業機燃料コスト、作業機運転コスト、作業機保守点検コストが含まれる。作業に用いられた農作業機1に作業時間や燃費などを含む作業情報を生成する作業情報生成部が設けられ、この作業情報に基づいて、作業機コストが算定されるように構成すると好都合である。その際には、営農システムを構築するコンピュータシステム農作業機1を管理する作業機管理部が構築され、この作業機管理部が、作業情報に基づいて農作区画毎に投入された農作業機1の作業履歴をデータ記録部5に格納して管理するとよい。
(2)本発明による営農システムを構築するコンピュータシステムと、農作業機1とをデータ交換可能に接続する構成を採用した場合、この営農システムから出力された農作業計画に基づいて農作業機1が自動で作業モードを設定することや、設定されている作業モードが出力された農作業計画と異なっている場合、作業者に報知するような機能を設けることも可能である。
(2)本発明による営農システムを構築するコンピュータシステムと、農作業機1とをデータ交換可能に接続する構成を採用した場合、この営農システムから出力された農作業計画に基づいて農作業機1が自動で作業モードを設定することや、設定されている作業モードが出力された農作業計画と異なっている場合、作業者に報知するような機能を設けることも可能である。
本発明による営農システムは、施肥作業のみならず、種々の農作業のための作業計画支援システムとして適用することができる。
1 :農作業機
30 :通信部
40 :データ入力部
41 :農作区画管理部
42 :農作業管理部
43 :実績出力データ生成部
44 :計画出力データ生成部
45 :基準算定部
46 :収穫評価管理部
5 :データ記録部
51 :圃場データベース
52 :施肥実績データベース
53 :施肥計画データベース
54 :収穫評価データベース
60 :データ可視化部
61 :プリンタ
62 :モニタ
30 :通信部
40 :データ入力部
41 :農作区画管理部
42 :農作業管理部
43 :実績出力データ生成部
44 :計画出力データ生成部
45 :基準算定部
46 :収穫評価管理部
5 :データ記録部
51 :圃場データベース
52 :施肥実績データベース
53 :施肥計画データベース
54 :収穫評価データベース
60 :データ可視化部
61 :プリンタ
62 :モニタ
Claims (5)
- 複数の農作区画に区分けされた農作地を、前記農作区画毎に管理する農作区画管理部と、
前記農作区画毎の農作物の収穫物の収穫評価情報を当該農作区画に割り当てる収穫評価管理部と、
前記農作区画に割り当てられた収穫評価情報に基づいて当該収穫評価情報を出力データとして生成する出力データ生成部と、を備え、
前記出力データ生成部により生成される前記出力データは、前記農作区画を示す圃場情報表示領域と、前記収穫評価情報を表示する収穫評価情報表示領域とを、表示画面における異なる表示領域に同時に表示するとともに、前記収穫評価情報表示領域に前記収穫評価情報をグラフとして表示するように構成され、
前記圃場情報表示領域に複数の圃場が表示され、前記収穫評価情報表示領域に前記複数の圃場の農作物の収穫評価情報が表示され、それぞれの圃場と当該圃場の農作物の収穫評価情報とが関連付けられて表示される営農システム。 - 前記収穫評価情報が、農作物の食味に関する値を含み、前記食味に関する値が前記収穫評価情報表示領域にグラフとして表示される請求項1に記載の営農システム。
- 前記収穫評価情報が、農作物の収量に関する値を含み、
前記収穫評価情報表示領域に、前記食味に関する値及び前記収量に関する値が、グラフとして表示される請求項2に記載の営農システム。 - 前記グラフは、前記食味に関する値を第一軸とし前記収量に関する値を第2軸とするグラフである請求項3に記載の営農システム。
- 複数の農作区画に区分けされた農作地を、前記農作区画毎に管理する農作区画管理機能と、
前記農作区画毎の農作物の収穫評価情報データを当該農作区画に割り当てる収穫評価管理機能と、
前記農作区画に割り当てられた収穫評価情報データに基づいて、当該収穫評価情報を出力データとして生成する出力データ生成機能と、
前記出力データに基づいて、前記農作区画を示す圃場情報表示領域と、前記収穫評価情報を表示する収穫評価情報表示領域とを、表示画面の異なる表示領域に同時に表示するとともに、前記収穫評価情報表示領域に前記収穫評価情報をグラフとして表示し、且つ、前記圃場情報表示領域に複数の圃場を表示し、前記収穫評価情報表示領域に前記複数の圃場の農作物の収穫評価情報を表示し、それぞれの圃場と当該圃場の農作物の収穫評価情報とを関連付けて表示する表示機能とを、
コンピュータに実現させる営農プログラム。
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JP2020052988A JP2020166851A (ja) | 2020-03-24 | 2020-03-24 | 営農システム及び営農プログラム |
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- 2020-03-24 JP JP2020052988A patent/JP2020166851A/ja active Pending
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