JP2006277321A - Gisによる経営分析支援システム及びその方法 - Google Patents
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- Management, Administration, Business Operations System, And Electronic Commerce (AREA)
Abstract
【課題】 専門的な知識を要することなく、経営分析を行うことができる経営分析支援システムを提供すること。
【解決手段】 地図画面上に表示された複数の顧客あるいは圃場の位置に、これらの顧客あるいは圃場毎の収穫高あるいは生産高をグラフ表示する。表示された収穫高あるいは生産高グラフから、収穫高あるいは生産高が高い第1の顧客あるいは圃場を選択し、この第1の顧客あるいは圃場に関する詳細履歴データを表示する。前記収穫高あるいは生産高グラフから、収穫高あるいは生産高が前記第1の顧客あるいは圃場より低い第2の顧客あるいは圃場を選択し、この第2の顧客あるいは圃場に関する詳細履歴データを表示する。これらの詳細履歴データを比較することにより、経営分析を支援する。
【選択図】 図4
【解決手段】 地図画面上に表示された複数の顧客あるいは圃場の位置に、これらの顧客あるいは圃場毎の収穫高あるいは生産高をグラフ表示する。表示された収穫高あるいは生産高グラフから、収穫高あるいは生産高が高い第1の顧客あるいは圃場を選択し、この第1の顧客あるいは圃場に関する詳細履歴データを表示する。前記収穫高あるいは生産高グラフから、収穫高あるいは生産高が前記第1の顧客あるいは圃場より低い第2の顧客あるいは圃場を選択し、この第2の顧客あるいは圃場に関する詳細履歴データを表示する。これらの詳細履歴データを比較することにより、経営分析を支援する。
【選択図】 図4
Description
本発明は、事業者の経営状況の分析を支援する経営分析支援システムに関し、特に、地図情報を利用した農業の経営分析を支援するシステムに関する。
市町村等の一定の地域や地区の中で、同業種の事業経営、例えば農業あるいは畜産業等を営む複数の農家を組合員または顧客とする農業協同組合は、これらの農家の農業経営に対して各種の設備あるいは苗種、肥料等農業に必要な生産原材料の供給、収穫物の流通販売あるいは農業技術の指導等、各種のサービスを行っている。また、農業協同組合には、これらのサービスに加えて、各農家に対して農業経営についてのコンサルタント業務も期待されている。
このため、協同組合の職員や指導専任員が、組合員毎の事業状況の分析とそれに基づくアドバイスを行っている。
しかし従来の経営分析業務は、専ら協同組合の職員や指導専任員の深い経験と専門的な知識に依存するものであり、平均的な知識経験水準の職員や指導専任員には適確な分析とそれに基づく適切なアドバイスを行うことは困難であった。
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたもので、平均的な知識経験水準の職員や指導専任員によっても農業等の事業経営の分析を的確に行うことができるとともに、その分析結果に基づいて適切なアドバイスを行うことを可能とする経営分析の支援ツールとしての経営分析支援システムを提供することを目的とするものである。
本発明の経営分析支援システムは、地図画面上に表示された複数の顧客あるいは圃場の位置に、これらの顧客あるいは圃場毎の収穫高あるいは生産高をグラフ表示する手段と、この手段により表示された収穫高あるいは生産高グラフから、収穫高あるいは生産高が高い第1の顧客あるいは圃場を選択する手段と、この選択手段により選択された第1の顧客あるいは圃場に関する詳細履歴データを表示する手段と、前記収穫高あるいは生産高グラフから、収穫高あるいは生産高が前記第1の顧客あるいは圃場より低い第2の顧客あるいは圃場を選択する手段と、この選択手段により、選択された第2の顧客あるいは圃場に関する詳細履歴データを表示する手段と、を備えたことを特徴とするものである。
また、本発明の経営分析支援システムにおいては、前記第1の顧客あるいは圃場を選択する手段、あるいは前記第2の顧客あるいは圃場を選択する手段は、前記地図画面上に表示された前記第1の顧客あるいは前記第2の顧客の位置をカーソルにより指示することによりおこなわれることを特徴とするものである。
さらに、本発明の経営分析支援システムにおいては、前記顧客あるいは圃場毎の収穫高あるいは生産高を示すグラフ表示は、収穫高あるいは生産高の過去数年間の履歴を示すグラフであることを特徴とするものである。
さらに、本発明の経営分析支援システムにおいては、前記顧客あるいは圃場に関する詳細履歴データは、訪問予定、訪問実績、作付け時期、収穫時期、収穫高、生産高、販売高、購買高、作付け品種、施肥品種、施肥量、土壌種別、注水量、日照時間、生育丈、生育株数の少なくも1項目を含み、これらの項目毎に、実施月日、実施回数、実施量額、積算量額、計測量数、名称の少なくも1つを含んでいることを特徴とするものである。
さらに、本発明の経営分析支援システムにおいては、前記顧客あるいは圃場に関する詳細履歴データは、前記地図画面上に表示された複数の顧客あるいは圃場の位置を前記カーソルにより指示することにより、入力画面が表示されることを特徴とするものである。
さらに、本発明の経営分析支援システムにおいては、前記地図画面上に表示された複数の顧客あるいは圃場の位置を順次指示することにより、前記複数の顧客あるいは圃場のいくつかの顧客あるいは圃場に対する経営指導員による訪問予定の前記地図画面上への登録表示および訪問記録のための入力画面が表示されることを特徴とするものである。
本発明の経営分析支援方法は、地図画面上に表示された複数の顧客あるいは圃場の位置に、これらの顧客あるいは圃場毎の収穫高あるいは生産高をグラフ表示するステップと、このステップにより表示された収穫高あるいは生産高グラフから、収穫高あるいは生産高が高い第1の顧客あるいは圃場を選択するステップと、この選択ステップにより選択された第1の顧客あるいは圃場に関する詳細履歴データを表示するステップと、前記収穫高あるいは生産高グラフから、収穫高あるいは生産高が前記第1の顧客あるいは圃場より低い第2の顧客あるいは圃場を選択するステップと、この選択ステップにより、選択された第2の顧客あるいは圃場に関する詳細履歴データを表示するステップと、を備えたことを特徴とするものである。
本発明の経営分析支援方法においては、前記第1の顧客あるいは圃場を選択するステップ、あるいは前記第2の顧客あるいは圃場を選択するステップは、前記地図画面上に表示された前記第1の顧客あるいは前記第2の顧客の位置をカーソルにより指示することによりおこなわれることを特徴とするものである。
また、本発明の経営分析支援方法においては、前記顧客あるいは圃場毎の収穫高あるいは生産高を示すグラフ表示は、収穫高あるいは生産高の過去数年間の履歴を示すグラフであることを特徴とするものである。
さらに、本発明の経営分析支援方法においては、前記顧客あるいは圃場に関する詳細履歴データは、訪問予定、訪問実績、作付け時期、収穫時期、収穫高、生産高、販売高、購買高、作付け品種、施肥品種、施肥量、土壌種別、注水量、日照時間、生育丈、生育株数の少なくも1項目を含み、これらの項目毎に、実施月日、実施回数、実施量額、積算量額、計測量数、名称の少なくも1つを含んでいることを特徴とするものである。
さらに、本発明の経営分析支援方法においては、前記顧客あるいは圃場に関する詳細履歴データは、前記地図画面上に表示された複数の顧客あるいは圃場の位置を前記カーソルにより指示することにより表示される入力画面を用いて入力することを特徴とするものである。
さらに、本発明の経営分析支援方法においては、前記地図画面上に表示された複数の顧客あるいは圃場の位置を順次指示することにより表示される入力画面を用いて、前記複数の顧客あるいは圃場のいくつかの顧客あるいは圃場に対する経営指導員による訪問予定の前記地図画面上への登録表示および訪問記録のための入力を行うことを特徴とするものである。
農業等の事業についての深い知識経験を有しない、平均的な知識経験レベルのアドバイザーによっても、事業経営についての的確な分析とそれに基づく適切なアドバイスを可能とする、経営分析支援システムが得られる。
以下、本発明の経営分析支援システムの実施形態を図面により詳細に説明する。
図1は、本発明の経営分析支援システムの一実施形態を示すシステム構成図である。図2は、本実施形態の記憶装置部に構築されるデータベース手段の構成模式図である。
なお、本願発明の実施形態においては、コンサルタント業務の例として農業経営者である農家に対して、農業協同組合が行う場合に対して説明する。したがって、コンサルタント業務の顧客は農家である組合員であり、対象事業は農家が耕作する圃場での農業である。しかし本発明は、このような場合に限られるものではなく、農業以外の畜産業、林業、その他各種の事業経営にも適用可能である。
本実施形態の全体構成は、図1に示すように、処理コンピュータ本体10と、これに接続された操作入力部であるキーボード21およびマウス22と、出力部として接続された表示モニタ23およびプリンタ24とからなる。処理コンピュータ本体10には、操作入力部であるキーボード21およびマウス22が接続されている中央処理部11を備えられている。この中央処理部11には処理プログラム部13、データベース記憶部14、グラフィック処理部15、出力インターフェース16が、それぞれシステムバス12を介して接続される。出力インターフェース16には出力部の表示モニタ23或いはプリンタ24が接続されている。また、処理プログラム部13は、アプリケーションプログラムとしての地図システム13b及び管理分析システム13cと、これ等を載せて作動させるOS(Operating System)13aとを保持している。地図システム13bはGIS(geographic information system:システム)が用いられる。
データベース記憶部14は、図2に模式的に示すように、処理コンピュータ本体10における処理の対象となるデータや参照する基本データが、それぞれ所定の記憶部に記憶蓄積される。記憶される基本データは、例えば地図表示データ31、緯度経度データ及び大字小字データ32、分析ツールデータ33などであり、蓄積されるデータは、組合員データ41、職員データ42、圃場データ43、土壌データ44、品種データ45、共同管理資料46、分析結果データ34などである。なお、一般的な事業経営の場合に蓄積されるデータは、上記のデータに変えて、顧客データ(41)、設備・店舗データ(43)、生産・販売データ(44)、品目データ(45)などが用いられる。
図3に、本実施形態の経営分析支援システムを用いた経営分析業務の処理手順概要を示す。この処理手順は、履歴及び実績の入力を行うステップS1、各種の分析を行うステップS2、そして評価及び資源投入計画を策定するステップS3からなる。
ステップS1では、訪問予定の登録(ステップS1a)、訪問(営業・指導)実績の登録(ステップS1b)、及び生産(圃場)履歴の登録(ステップS1c)など行う。この登録は、後述するように、管理分析システム13cによりデータが作成され、データベース記憶部14の所定の記憶部に蓄積される。
また、ステップS2では、同じく後述するように、管理分析システム13cにより、生産高或いは収穫量を圃場毎に抽出し表示、或いは同地区内・別地区の組合員毎に抽出し表示、更には過去の履歴データを参照したグラフ化を行いこれの表示などが行われる。
これ等分析結果の表示により、良い成績、悪い成績の生産圃場或いは組合員を抽出して、過去の履歴のグラフも参照して、相違点を把握する。これ等の分析結果データは、データベース記憶部14の所定の記憶部に蓄積する。
さらにステップS3では、同じく後述するように、管理分析システム13cにより、当該組合員へ次期間の生産、作付け等の再資源投入に関する計画を提案し、事業の経営指導を行う。
図4は管理分析システム13cによる上記各ステップS1〜S3のより具体的な処理を示すフローチャートであり、同図(a)は、本実施形態による履歴・実績入力の手順(ステップS1)を示すフローチャート、同図(b)は本実施形態による各種の分析・評価投入計画作業における手順(S2、S3)のフローチャートである。また、図5は、本実施形態により実施される各種のデータ更新、データ分析、データ表示の各操作のサイトマップ(メニュー系譜)を示す図であり、図6は操作画面表示の一例である。
ステップS1は、農業協同組合の営農指導員のような職員が、対象としている地区の組合員に、日々訪問応対して行っている指導活動、営業情報を個人メモ、訪問履歴、圃場履歴として記録し、蓄積する最初の手順である。これは、職員が本実施形態の経営分析支援システムの操作入力部であるキーボード21或いはマウス22を操作して入力し、図4(a)のフローチャートに示すような手順により、これ等入力が編成されてデータとして、データベース記憶部14の所定の記憶部にそれぞれが蓄積される。
すなわち、図4(a)のステップS10により、図6(a)に示すログイン画面61が表示され、画面左に表示された入力欄に、ユーザID62、パスワード63入力することにより使用権限者であることを確認し、ログインする。
ログインすると、ステップS11で図6(b)に示すメインメニュー画面64が表示される。このメインメニュー画面64の画面左には、「訪問予定」、「訪問実績」、「圃場分析」、「資料管理」、「データ管理」のメインメニューボタン65が表示されており、これ等の一つを、カーソルで指定する。また左下には、組合員検索66のダイアログボックスも表示されており、ここに訪問先組合員の名前或いは住所地区名を入力する。この入力データは、ウィンドウ画面により、当該組合員のデータとして直接表示することもできる。
本実施形態の経営分析支援システムにおけるメニュー構成は、図5のサイトマップ(メニュー系譜)にも示すように、「訪問予定」、「訪問実績」、「圃場分析」、「資料管理」、「データ管理」及び「組合員検索」からなり、それぞれのメニュー項目の下に、更に具体的な作業を行うためのメニュー項目が、メニューボタンとして設けられている。すなわち、「訪問予定」では本日の予定、今週の予定、(訪問をする地域の)地図、予定出力が、「訪問実績」では訪問の実績入力、(訪問済み地域)地図、日報出力、月報出力が、「圃場分析」では(収穫量)グラフ表示、地図メモ表示、訪問予定、土壌別表示、品種別表示が、「資料管理」では資料検索、資料登録が、「データ管理」では組合員マスタメンテナンス、圃場マスタメンテナンス、品種マスタメンテナンス、土壌マスタメンテナンス、指導員マスタメンテナンスが、そして「組合員情報」には個人メモ、訪問履歴、圃場履歴が、それぞれリンクされている。
ステップS12では、これらのメニュー項目のいずれかをステップS13a〜13fとして選択し、対応するデータを入力する。このデータ入力操作においては、ステップS14で、キー入力モードと地図入力モードのいずれかを選択することができる。
キー入力モードは、図7(a)に示すような一覧表画面71を表示して、各項目事項ボックスにデータを直接入力する(ステップS15a)。地図入力モードは、同図(b)に示すような地図画面72の対象の組合員宅マーク74a、74b或いは圃場マーク75a、75bをカーソルで指示して、入力画面を呼び出して入力する(ステップS15b)。また、一覧表画面71の地図アイコン76、或いは地図画面72の登録アイコン77をクリックして、画面を交互に呼び出して入力することもできる。
地図入力モードにおける入力データは、データベース記憶部14に記憶したデータに基づいて、地図上の位置と関連付けられる。すなわち、組合員情報のリストに含まれる居宅や圃場の住所表示による大字・小字情報は、緯度経度情報に変換され、データベース記憶部14に記憶されている。この地図入力モードを用いることにより、例えば、新規組合員に関する組合員データとその圃場データの入力、或いは既存組合員を含む訪問予定の入力では、新規組合員と既存組合員の住居地や圃場との位置関係が容易に理解できる。
図8は「訪問予定」を入力する場合の操作方法を説明するための入力画面を示している。入力画面81,82,83における地図上の組合員居宅のマーク85a、85b、85cを、訪問する順にカーソルでクリックすると、画面右側の登録ウィンドウ86a、86b、86cが表示され、このウィンドウの登録マーク88をクリックすると組合員名が順次登録される。所望の組合員を登録が終わると、一覧表画面84の表示に切り替えられる。一覧表画面84においては、登録された訪問予定組合員が順に記入された訪問一覧表87が表示される。この訪問一覧表87の空欄に訪問時刻、訪問理由等、必要な事項・データを追加して、「訪問予定」89の作成・登録が完了できる。
図4のステップS16で、所望の事項の入力、更新が完了するまで、メニューの項目を選択して(ステップS12)入力を行う手順を繰り返す。
所望の入力、更新が終われば、ステップS17で入力したデータの印刷出力を必要に応じて行う。
上述のように、ステップS1は、指導員或いは職員が行う日々の営業活動、訪問、巡回時の状況視察、生産・収穫物の出荷などの機会毎に、データを収集・集積することになる。なお、この様にして入力される項目は、前述したように、例えば、訪問予定、訪問実績、作付け時期、収穫時期、収穫高、生産高、販売高、購買高、作付け品種、施肥品種、施肥量、土壌種別、注水量、日照時間、生育丈、生育株数などである。またこれ等の項目に対応するデータは、実施月日、実施回数、実施量額、積算量額、計測量数、名称などである。
さらに、収穫時期や作付け時期などの節目では、図3のステップS2に示す経営分析のための各種の分析を行なう。この分析の具体的な手順は、図4(b)のフローチャートに示されている。すなわち、先ずステップS21で、図6(a)のログイン画面61によりログインする。
つぎのステップS22では、同図(b)に示すメインメニュー画面64のメニューボタン65の「圃場分析」を選択して、図9(a)に図示する分析画面91を表示し、分析を開始する。
分析は、先ずステップS23で、分析画面91の左下部分設けられたグラフ表示メニュー92の条件設定ボックス内にグラフ表示条件を設定する。ボックス92aでは、グラフに表示する値、すなわち、出来高、販売高、購買高のいずれかを選択する。また、ボックス92bでは、グラフ表示対象、すなわち、組合員、圃場のいずれかを選択する。ボックス92cでは、作付けした品種、例えば水稲、大麦、大根、ジャガイモなどの種名称を選択する。ボックス92dにチェックを指示すると、過去3年間のグラフを表示する。
なお、分析画面91の地図画面上において、93aは組合員宅の位置を示し、93b、93cは圃場を示している。また、同図の右側部分には、地図画面上で指定された組合員93aについての組合員情報欄94が表示されている。この組合員情報欄には、例えば、組合員コード、氏名、住所、電話、所有圃場数、総面積94a等が表形式で表示されている。また、この組合員情報欄94には、毎年の出来高、販売高、購買高が表示された集計表94bが含まれている。さらに、この組合員情報欄94には、指定された組合員93aについての詳細な履歴データを表示するためのボタン94cが表示されている。この詳細な履歴データは、図4に示すデータベース記憶部14に蓄積され組合員データ等である。
上述の設定を終了した後、「表示」ボタン92eをクリックすると、ステップS24で、図9(b)に示す分析画面95が表示される。この分析画面95には、組合員別、あるいは、圃場別の出来高、販売高、あるいは購買高が、例えば、過去3年間の推移を示す棒グラフ97a、97bにより表示される。この棒グラフ97a、97bでは、指定された特定の品種についてのみの表示を行うが、全品種の合計で表示することもできる。また、品種のほか、収穫時期、圃場の土壌の種類等の類似する条件を特定し、棒グラフとして表示する。
このように、分析画面95には、一定の地域に存在する複数の組合員毎あるいは圃場毎の生産高を示す棒グラフが表示されるため、ステップS25において、組合員毎、あるいは圃場毎の生産高の比較を視覚的に容易に行うことができる。この結果、生産高が最も高い組合員あるいは圃場と、生産高が低い組合員あるいは圃場とを抽出することができる。図10(a)は、生産高が最も高い圃場101を指定した分析画面95であり、図10(b)は、生産高が低い圃場102を指定した分析画面95である。なお、分析画面95には、また、地図画面上で指定された圃場101についての圃場情報欄98が表示されている。この圃場情報欄98には、例えば、組合員コード、圃場番号98a、名称98b、住所、面積、土壌名98c、作付け品種98d等が表形式で表示されている。また、この圃場情報欄98には、毎年の出来高、販売高、購買高が表示された集計表98eが含まれている。さらに、この圃場情報欄98には、指定された圃場101についての詳細な履歴データを表示するためのボタン98fが表示されている。この圃場101についての詳細な履歴データは、図4に示すデータベース記憶部14に蓄積され組合員データ41および圃場データ44等である。
次に、図4のステップS26で、図10(a)(b)において指定された生産高が最も高い圃場101と低い圃場102について、履歴データを表示するためのボタン98fを押して、図10(c)、(d)に示すそれぞれの詳細な履歴データ103、104を表示モニタ23の画面に表示し、あるいはプリンタ24により印刷出力する。
ステップS27では、生産高が最も高い圃場101と低い圃場102について、それぞれの詳細な履歴データ103、104を比較することにより、それらの相違点を発見することにより営農指導員による経営分析が行われる。例えば訪問指導や巡回の詳細な履歴データ103、104における、供給物欄105a、105b及び種類欄106a、106bから指導した肥料の種類を、金額欄107a、107bから供給した数量を、また訪問日108a、108bから施肥時期を比較して、相違が発見されたとすると、生産高が最も高い圃場101における肥料の種類、分量、施肥時期を、生産高が低い圃場102を耕作する組合員が改善すべき事項として抽出する。この分析結果は、データベース記憶部14の分析結果34に蓄積する。
図4のステップS28で、営農指導員は抽出された改善事項を考慮した経営計画を策定し、ステップS29で、生産高が低い圃場102を耕作する組合員に対して経営指導を行う。これによって、一連の経営分析とそれに基づく指導を終了する。
以上説明した本発明の実施形態によれば、経営分析に用いるデータは、営農指導員が日々行う組合員宅への訪問、指導活動の実施記録という形式でデータベースに蓄積されるため、分析のために新たに情報収集を行う手数を省くことができ、効率的に分析を行うことができる。
また、これ等のデータ入力方式は、キー入力によるリスト形式と地図画面で入力するGUI形式が併用されるため、入力が容易にできる。
さらに本実施形態による経営分析支援システムでは、地図画面上に過去の生産・収穫高等のグラフ表示を行うので、一定地域内の全ての組合員毎あるいは圃場毎の生産高比較を視覚的に容易に行うことができる。
さらに、地図画面上に生産高が表示されるので、圃場の場所的な特性に関連する分析も行うことができる。
さらに、地図画面の組合員居宅マーク或いは圃場域を指定すると、それ等の詳細データを表示できるので、地図画面で視覚的な差異を認知して、データによりその詳細を確認することができる。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。例えば、上述した経営分析支援システムでは、スタンドアロンシステムを用いたが、コンピュータ本体10をサーバーコンピュータとし、データベース記憶部14がサーバーがアクセスできるデータベースとするインターネットウェブ構成によっても、同様の効果を得ることができることは言うまでもない。
また、本発明の経営分析支援システムは、農業に限らず、畜産業、林業、あるいは一定地域において同業者により経営される各種の事業についての経営分析に応用することができる。
10・・・処理コンピュータ本体、
11・・・中央処理、
12・・・システムバス、
13・・・処理プログラム部、
13a・・・OS(Operating System)、
13b・・・アプリケーションプログラムの地図システム、
13c・・・アプリケーションプログラムの管理分析システム、
14・・・データベース記憶部、
15・・・グラフィック処理部、
16・・・出力インターフェース、
21・・・キーボード、
22・・・マウス、
23・・・表示モニタ、
24・・・プリンタ、
31・・・地図表示データ、
32・・・緯度経度データ・大字小字データ、
33・・・分析ツールデータ、
34・・・分析結果データ、
41・・・組合員データ、
42・・・職員データ、
43・・・圃場データ、
44・・・土壌データ、
45・・・品種データ、
46・・・共同管理資料、
61・・・ログイン画面、
62・・・ユーザID、
63・・・パスワード、
64・・・メインメニュー画面、
65・・・メインメニューボタン、
66・・・組合員検索、
71・・・一覧表画面、
72・・・地図画面、
74a、74b・・・組合員宅マーク、
75a、75b・・・圃場マーク、
76・・・地図アイコン、
77・・・登録アイコン、
81,82,83・・・入力画面、
84・・・一覧表画面、
85a、85b、85c・・・組合員居宅マーク、
86a、86b、86c・・・登録ウィンドウ
87・・・訪問一覧表、
88・・・登録マーク、
89・・・「訪問予定」、
91、95・・・分析画面
92、96・・・グラフ表示メニュー、
92a、96a、92b、96b、92c、96c、92d、96d・・・ボックス
92e、96e・・・「表示」ボタン、
93a・・・(組合員)居宅マーク、
93b、93c・・・圃場の区画、
94・・・組合員情報欄、
94a・・・総面積、
94b、98e・・・集計表、
94c・・・履歴データ表示ボタン、
96,99・・・履歴データ、
98e・・・収穫額など
97a、97b・・・棒グラフ、
98・・・圃場情報欄、
98a・・・圃場の番号、
98b・・・圃場の名称、
98c・・・圃場の土壌名、
98d・・・作付け品種、
98f・・・履歴データを表示するボタン
101・・・生産高の高い圃場、
102・・・生産高が低い圃場、
105a、105b・・・供給物欄、
106a、106b・・・種類欄、
107a、107b・・・金額欄、
108a、108b・・・訪問日。
11・・・中央処理、
12・・・システムバス、
13・・・処理プログラム部、
13a・・・OS(Operating System)、
13b・・・アプリケーションプログラムの地図システム、
13c・・・アプリケーションプログラムの管理分析システム、
14・・・データベース記憶部、
15・・・グラフィック処理部、
16・・・出力インターフェース、
21・・・キーボード、
22・・・マウス、
23・・・表示モニタ、
24・・・プリンタ、
31・・・地図表示データ、
32・・・緯度経度データ・大字小字データ、
33・・・分析ツールデータ、
34・・・分析結果データ、
41・・・組合員データ、
42・・・職員データ、
43・・・圃場データ、
44・・・土壌データ、
45・・・品種データ、
46・・・共同管理資料、
61・・・ログイン画面、
62・・・ユーザID、
63・・・パスワード、
64・・・メインメニュー画面、
65・・・メインメニューボタン、
66・・・組合員検索、
71・・・一覧表画面、
72・・・地図画面、
74a、74b・・・組合員宅マーク、
75a、75b・・・圃場マーク、
76・・・地図アイコン、
77・・・登録アイコン、
81,82,83・・・入力画面、
84・・・一覧表画面、
85a、85b、85c・・・組合員居宅マーク、
86a、86b、86c・・・登録ウィンドウ
87・・・訪問一覧表、
88・・・登録マーク、
89・・・「訪問予定」、
91、95・・・分析画面
92、96・・・グラフ表示メニュー、
92a、96a、92b、96b、92c、96c、92d、96d・・・ボックス
92e、96e・・・「表示」ボタン、
93a・・・(組合員)居宅マーク、
93b、93c・・・圃場の区画、
94・・・組合員情報欄、
94a・・・総面積、
94b、98e・・・集計表、
94c・・・履歴データ表示ボタン、
96,99・・・履歴データ、
98e・・・収穫額など
97a、97b・・・棒グラフ、
98・・・圃場情報欄、
98a・・・圃場の番号、
98b・・・圃場の名称、
98c・・・圃場の土壌名、
98d・・・作付け品種、
98f・・・履歴データを表示するボタン
101・・・生産高の高い圃場、
102・・・生産高が低い圃場、
105a、105b・・・供給物欄、
106a、106b・・・種類欄、
107a、107b・・・金額欄、
108a、108b・・・訪問日。
Claims (12)
- 地図画面上に表示された複数の顧客あるいは圃場の位置に、これらの顧客あるいは圃場毎の収穫高あるいは生産高をグラフ表示する手段と、この手段により表示された収穫高あるいは生産高グラフから、収穫高あるいは生産高が高い第1の顧客あるいは圃場を選択する手段と、この選択手段により選択された第1の顧客あるいは圃場に関する詳細履歴データを表示する手段と、前記収穫高あるいは生産高グラフから、収穫高あるいは生産高が前記第1の顧客あるいは圃場より低い第2の顧客あるいは圃場を選択する手段と、この選択手段により、選択された第2の顧客あるいは圃場に関する詳細履歴データを表示する手段と、を備えたことを特徴とする経営分析支援システム。
- 前記第1の顧客あるいは圃場を選択する手段、あるいは前記第2の顧客あるいは圃場を選択する手段は、前記地図画面上に表示された前記第1の顧客あるいは前記第2の顧客の位置をカーソルにより指示することによりおこなわれることを特徴とする請求項1記載の経営分析支援システム。
- 前記顧客あるいは圃場毎の収穫高あるいは生産高を示すグラフ表示は、収穫高あるいは生産高の過去数年間の履歴を示すグラフであることを特徴とする請求項2記載の経営分析支援システム。
- 前記顧客あるいは圃場に関する詳細履歴データは、訪問予定、訪問実績、作付け時期、収穫時期、収穫高、生産高、販売高、購買高、作付け品種、施肥品種、施肥量、土壌種別、注水量、日照時間、生育丈、生育株数の少なくも1項目を含み、これらの項目毎に、実施月日、実施回数、実施量額、積算量額、計測量数、名称の少なくも1つを含んでいることを特徴とする請求項3記載の経営分析支援システム。
- 前記顧客あるいは圃場に関する詳細履歴データは、前記地図画面上に表示された複数の顧客あるいは圃場の位置を前記カーソルにより指示することにより、入力画面が表示されることを特徴とする請求項4記載の経営分析支援システム。
- 前記地図画面上に表示された複数の顧客あるいは圃場の位置を順次指示することにより、前記複数の顧客あるいは圃場のいくつかの顧客あるいは圃場に対する経営指導員による訪問予定の前記地図画面上への登録表示および訪問記録のための入力画面が表示されることを特徴とする請求項5記載の経営分析支援システム。
- 地図画面上に表示された複数の顧客あるいは圃場の位置に、これらの顧客あるいは圃場毎の収穫高あるいは生産高をグラフ表示するステップと、このステップにより表示された収穫高あるいは生産高グラフから、収穫高あるいは生産高が高い第1の顧客あるいは圃場を選択するステップと、この選択ステップにより選択された第1の顧客あるいは圃場に関する詳細履歴データを表示するステップと、前記収穫高あるいは生産高グラフから、収穫高あるいは生産高が前記第1の顧客あるいは圃場より低い第2の顧客あるいは圃場を選択するステップと、この選択ステップにより、選択された第2の顧客あるいは圃場に関する詳細履歴データを表示するステップと、を備えたことを特徴とする経営分析支援方法。
- 前記第1の顧客あるいは圃場を選択するステップ、あるいは前記第2の顧客あるいは圃場を選択するステップは、前記地図画面上に表示された前記第1の顧客あるいは前記第2の顧客の位置をカーソルにより指示することによりおこなわれることを特徴とする請求項7記載の経営分析支援方法。
- 前記顧客あるいは圃場毎の収穫高あるいは生産高を示すグラフ表示は、収穫高あるいは生産高の過去数年間の履歴を示すグラフであることを特徴とする請求項8記載の経営分析支援方法。
- 前記顧客あるいは圃場に関する詳細履歴データは、訪問予定、訪問実績、作付け時期、収穫時期、収穫高、生産高、販売高、購買高、作付け品種、施肥品種、施肥量、土壌種別、注水量、日照時間、生育丈、生育株数の少なくも1項目を含み、これらの項目毎に、実施月日、実施回数、実施量額、積算量額、計測量数、名称の少なくも1つを含んでいることを特徴とする請求項9記載の経営分析支援方法。
- 前記顧客あるいは圃場に関する詳細履歴データは、前記地図画面上に表示された複数の顧客あるいは圃場の位置を前記カーソルにより指示することにより表示される入力画面を用いて入力することを特徴とする請求項10記載の経営分析支援方法。
- 前記地図画面上に表示された複数の顧客あるいは圃場の位置を順次指示することにより表示される入力画面を用いて、前記複数の顧客あるいは圃場のいくつかの顧客あるいは圃場に対する経営指導員による訪問予定の前記地図画面上への登録表示および訪問記録のための入力を行うことを特徴とする請求項11記載の経営分析支援方法。
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- 2005-03-29 JP JP2005095360A patent/JP2006277321A/ja active Pending
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