JP2020166016A - 画像形成装置、画像形成装置における画像処理方法、及びプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】掃き寄せを解消するための補正を行なう際に、主走査方向の濃度ムラにより生じる画像不良の発生を抑制しつつ適切に補正を行なうことができる画像形成装置、画像形成装置における画像処理方法、及びプログラムを提供する。【解決手段】電子写真方式の画像形成装置に入力される画像データを解析して、現像の際に現像剤が所定量以上に過付着する可能性がある過付着画素を検出し、前記過付着が解消されるように前記過付着画素の露光量を決定する。そして、レーザ光の主走査方向における出力濃度特性に基づき、決定された前記過付着画素の露光量を補正し、補正された露光量に基づく画素値を前記過付着画素に設定する。【選択図】図3
Description
本発明は、画像形成装置、特に複写機やレーザビームプリンタ、ファクシミリ等の電子写真方式の画像形成装置の現像材の消費量を低減させる技術に関する。
レーザビームプリンタ等の電子写真方式の画像形成装置は、感光体表面に形成した静電潜像をトナーと呼ばれる現像剤を用いて現像する工程を有する。そのような画像形成装置では、感光体に形成される静電潜像の、感光体の回転方向後端に付着するトナーの量が増加する掃き寄せと呼ばれる現象が発生する場合がある。掃き寄せは、トナーの過剰な消費をもたらすだけでなく、濃度の再現性を低下させ画質を劣化させる可能性がある。
そこで、掃き寄せを解消するための方法が提案されている。特許文献1には、画像データを解析して掃き寄せが発生する領域を特定し、特定した領域の画素値を補正してその領域の露光量を調整することで、掃き寄せの発生を抑制する方法が開示されている。また、特許文献2には、掃き寄せが発生する領域に対する露光時間を、レーザ光のパルス幅変調により短くすることで、掃き寄せの発生を抑制する方法が開示されている。
ところで、電子写真方式の画像形成装置は、感光体の感度ムラや、感光ドラムに照射されるレーザ光量の端部出力落ち、レンズ収差などにより、感光体に均一のエネルギーで露光しても、レーザ光の主走査方向において濃度ムラが発生する場合がある。したがって、主走査方向の位置を考慮せずに掃き寄せを解消するための補正(以下、掃き寄せ補正と呼ぶ)を行うと、補正の不足による掃き寄せの未解消や過剰な補正による白抜けが発生する可能性があった。
しかし、上記文献に記載の方法は、主走査方向の位置を考慮せずに、掃き寄せ補正を行なっている。そのため、主走査方向において上記のような濃度ムラが存在する場合に、掃き寄せの未解消や白抜けといった画像不良が発生する可能性があった。
そこで、本発明は、掃き寄せを解消するための補正を行なう際に、主走査方向の濃度ムラにより生じる画像不良の発生を抑制しつつ適切に補正を行なうことができる画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明による画像形成装置は、電子写真方式の画像形成装置であって、入力画像データを解析して、現像の際に現像剤が所定量以上に過付着する可能性がある過付着画素を検出する検出手段と、前記過付着が解消されるように前記過付着画素の露光量を決定する決定手段と、レーザ光の主走査方向における出力濃度特性に基づき、前記決定手段が決定した前記過付着画素の露光量を補正する補正手段と、前記補正された露光量に基づく画素値を前記過付着画素に設定する設定手段と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、掃き寄せを解消するための補正を行なう際に、主走査方向の濃度ムラにより生じる画像不良の発生を抑制しつつ適切に補正を行なうことができる。
以下、本発明を実施するための形態について図面を用いて説明する。なお、以下では、掃き寄せに起因したトナーの過付着を抑制することで、トナー消費量を削減する形態について説明する。また以下では、まず画像形成装置の概要と構成とを説明し、さらにトナーの過付着による掃き寄せについて説明する。その後に、主走査方向の濃度ムラを考慮した、掃き寄せ補正について説明する。
<第1実施形態>
まず、図1を参照して、本発明の第1実施形態における画像形成装置101の動作を説明する。図1は、画像形成装置101の第1実施形態の構成を示すブロック図である。画像形成装置101は、電子写真方式の画像形成装置であって、像担持体であるドラム状の電子写真感光体(以下、感光体ドラムという)110、帯電部120、現像部130、転写部140、現像ローラ150、定着部160、及び露光部170を有する。さらに画像形成装置101は、操作部180、スキャナ181、及びコントローラ190を有する。
まず、図1を参照して、本発明の第1実施形態における画像形成装置101の動作を説明する。図1は、画像形成装置101の第1実施形態の構成を示すブロック図である。画像形成装置101は、電子写真方式の画像形成装置であって、像担持体であるドラム状の電子写真感光体(以下、感光体ドラムという)110、帯電部120、現像部130、転写部140、現像ローラ150、定着部160、及び露光部170を有する。さらに画像形成装置101は、操作部180、スキャナ181、及びコントローラ190を有する。
露光部170は、例えばレーザビームスキャナ装置や面発光素子等から構成される。コントローラ190は、画像形成装置100の全体制御を行なう。コントローラ190は、露光部170に駆動信号171と光量調整信号173を出力する。露光部170は、レーザ光172を感光体ドラム110に照射することで露光を行なう。現像部130は、現像剤(以下、トナーという)131と、規制ブレード132とを有する。画像形成装置100は、PC(パーソナルコンピュータ)102と接続され、PC102との間で画像データや各種の制御情報のやり取りなどを行なう。
図1において、感光体ドラム110上において現像ローラ150からのトナーの付着が行なわれる領域を現像領域115として示している。また、図1において転写材Pに対してトナー像が転写される位置を転写位置Tとして示している。帯電ローラ等の帯電部120は、感光体ドラム110の表面を一様に帯電させる。露光部170は、一様に帯電した感光体ドラム110に、画像データに基づいた露光量のレーザ光172を照射して感光体ドラム110を露光する。このように露光はレーザ光によって行われる。露光によって感光体ドラム110の表面上に静電潜像が形成される。露光部170は、コントローラ190が出力する駆動信号171を受け取り、駆動信号171に応じてレーザ光172を感光体ドラム110に照射して静電潜像を形成する。コントローラ190は、露光時の目標光量を調整するための光量調整信号173を露光部170に出力する。これにより一定量の電流が露光部170に供給され、露光強度が一定に制御される。この目標光量を基準として画素ごとに光量を調整したり、パルス幅変調により発光時間を調整したりすることで、画像の階調表現が実現される。操作部180は、ユーザが指示を行なうための複数のキーやユーザに通知すべき各種情報を表示する。スキャナ181は、原稿台(不図示)に載置された原稿上の画像を読み取る。現像部130は、トナー131の貯蔵および保管を行なうトナー容器と現像剤担持体である現像ローラ150とを有する。ここではトナー131として非磁性一成分トナーを使用するものとするが、二成分トナーを使用してもよいし、磁性トナーを使用してもよい。現像ローラ150に供給されたトナー131の層厚は、トナー層厚規制部材として機能する規制ブレード132により規制される。規制ブレード132は、トナー131に電荷を付与するように構成されていてもよい。そして、所定の層厚に規制され、かつ、所定量の電荷を付与されたトナー131は、現像ローラ150により現像領域115も搬送される。現像領域115は、現像ローラ150と感光体ドラム110とが近接または接触する領域であり、かつ、感光ドラム上の静電潜像に対してトナーの付着が実行される領域である。感光体ドラム110の表面上に形成された静電潜像はトナー131により現像されてトナー像に変換される。そして、感光体ドラム110の表面上に形成されたトナー像は、転写位置Tにて転写部140により転写材P上に転写される。転写材P上に転写されたトナー像は定着部160に搬送される。定着部160はトナー像と転写材Pに熱と圧力を加えてトナー像を転写材P上に定着させる。
図2は、コントローラ190の構成の一例を示すブロック図である。コントローラ190は、CPU210、ROM220、ホストインタフェース(ホストI/F)230、RAM240、画像処理部250、露光量調整部260、及びHDD270を有する。また、コントローラ190は、操作部I/F280、スキャナ画像処理部290、及びスキャナI/F291を有する。
CPU210は、コントローラ190の各部の制御を行なう。ROM220には、コントローラ190の制御プログラムが格納される。ホストI/F230は、PC102とのインタフェースである。RAM240は、コントローラ190の制御プログラムの実行領域や画像処理用のワークデータ用領域、およびデータ格納用領域である。HDD270には画像データや、掃き寄せを解消するための露光量の補正値などが格納される。
コントローラ190における処理は、ROM220に格納されたプログラム、またはRAM240に展開されたプログラムに従って、CPU210が実行する。コントローラ190は、掃き寄せを解消するための露光量の補正値に従って、トナー消費量を削減するための補正処理を実行する。本実施形態では、掃き寄せを解消するための露光量補正(掃き寄せ補正)を、ASIC等のハードウェア回路で構成された画像処理部250で実現するものとするが、これに限定されない。例えば、画像処理のためのプログラムをCPU210などのプロセッサが読み出し、掃き寄せ補正等、入力画像データに対する補正処理を実現するようにしてもよい。また、画像処理部250などのハードウェアとCPU210などのプロセッサとが協働して、入力画像データに対する補正処理を実現するようにしてもよい。露光量調整部260は、例えば、露光部170の光源について自動光量制御(APC)を実行して目標光量を設定する。
ここで、掃き寄せに起因したトナーの過付着を抑制することで、トナー消費量が削減されることについて説明する。コントローラ190は、イメージスキャナやPC102から送信されるラスタデータ(画像データ)を受信して、トナー消費量が削減されるように補正処理を実行する。掃き寄せとは、前述したように静電潜像の搬送方向における後端部においてトナーが過剰に付着してしまう現象である。このようなトナーの過剰な付着は、原稿濃度に対する画像濃度の再現性を低下させるだけでなく、トナーの過剰な消費をもたらす。よって、このようなトナーの過剰な消費を抑制できれば、トナーを節約することができる。したがって、掃き寄せを解消するための上記の露光量補正が必要となる。
図3は、画像処理部250の構成の一例を示すブロック図である。画像処理部250は、色変換部310、濃度補正部320、ガンマ補正部330、ディザ処理部340、画素補正処理部350、補正テーブル作成部360、画素露光量補正部370、及び画素露光量導出部380を有する。
色変換部310は、入力される画像データを現像剤の色ごとの信号(CMYK信号)に変換する。濃度補正部320は、補正テーブル作成部360によって生成される濃度補正テーブルを用いて、色変換部310による変換後の画像データを補正して、主走査方向の濃度ムラを解消する。ガンマ補正部330は、ディザ処理後の画像データの濃度特性が目標の濃度特性になるように、ガンマ調整用の濃度補正テーブルを用いて画像データを補正する。ディザ処理部340は、ディザマトリックスを用いて画像データの各画素値(コントーン値)を印刷時の画素階調値に変換し、画素階調値のビットマップデータを生成する。補正テーブル作成部360は、主走査方向の濃度ムラを解消するために、レーザ光の被走査面を主走査方向に複数の領域に分割し、基準となる領域の濃度階調特性と同じ濃度階調特性になるように各領域の濃度補正テーブルを作成する。画素露光量導出部380は、掃き寄せを解消するための画素露光量(1画素の露光量)を導出する。画素露光量補正部370は、領域毎の濃度補正テーブルを用いて、画素露光量導出部380が導出した画素露光量を領域毎に補正し、補正した領域毎の画素露光量(以下、補正露光量と称する)をRAM240またはHDD270等の記憶手段に記憶する。
画素補正処理部350は、例えば、画像データを構成する複数の画素のうち、トナーの過付着により掃き寄せが生じうる領域を特定し、その領域内の画素(以下、過付着画素と呼ぶ)を露光する際に用いる露光量を決定する。そして、画素補正処理部350は、決定した露光量を用いた露光を露光部170に行なわせる。なお以下では、トナーの掃き寄せが生じうる領域を掃き寄せ補正対象領域と称し、掃き寄せ補正対象領域の画素を掃き寄せ補正対象画素と称する。
画素補正処理部350は、画素露光量設定部351、過付着画素検出部352、及び露光制御部353を有する。過付着画素検出部352は、ディザ処理部340から受け取ったディザ処理後の画像データを解析し、掃き寄せ補正対象画素を検出し、さらにその画素が属する主走査方向の領域を特定する。画素露光量設定部351は、過付着画素検出部352で検出された掃き寄せ補正対象画素の露光量として、その画素が属する主走査方向の領域に対応する補正露光量を設定する。露光制御部353は、上記ディザ処理後の画像データに従った露光量を駆動信号171として、露光部170に送出する。その際、露光制御部353は、掃き寄せ補正対象画素の露光量に補正露光量を設定する。このような画素補正処理部350の処理により、トナーの掃き寄せが低減されるとともに、掃き寄せの未解消や、過剰な補正による白抜けの発生が抑制される。詳細については後述する。
次に、図4を用いて、接触現像方式について説明する。接触現像方式とは、感光体ドラム110と現像ローラ150とを接触させた状態で、それらの最接近部である現像領域115で現像ローラ150と感光体ドラム110との間に印加された不図示の直流バイアス電圧によりトナー131が現像される現像方式である。図4に、接触現像方式を用いた現像装置の一例を示す。
感光体ドラム110と現像ローラ150は、異なる周速で順方向(図中の矢印の方向)に回転する。また、感光体ドラム110と現像ローラ150との間には、現像バイアスとして直流電圧が印加されており、現像バイアスの極性は、感光体ドラム110表面の帯電電位と同極性に設定されている。上記構成において、現像ローラ150上に薄層化されたトナー131が感光体ドラム110と現像ローラ150とが接触している領域に搬送され、感光体ドラム110の表面上に形成された静電潜像を現像する。
次に、図5及び図6を用いて接触現像方式で発生する掃き寄せについて説明する。掃き寄せとは図5に示すように、感光体ドラム110上のトナー像501の後端(トナー像の搬送方向(感光体ドラム110の回転方向)における後端)にトナー131が集中する現象を言う。掃き寄せが発生すると、図5に示すように、画像の後端(領域502)の濃度が濃くなり、結果としてトナー131の消費量の増大につながる。接触現像方式では、図5に示すように、感光体ドラム110上のトナー高さを、所定の高さになるようにするために、感光体ドラム110の周速<現像ローラ150の周速となっている。このような速度の関係から、感光体ドラム110に安定してトナー131を供給することが可能となり、画像の濃度が維持される。
現像領域115では、現像ローラ150によって現像領域115に搬送されてきたトナー131により静電潜像601が現像される(図6(a)参照)。また、感光体ドラム110に対して現像ローラ150の方が早回りしているので、両者の表面上の位置関係は常にずれ続けている。静電潜像601の後端(図において右端)が現像領域115に入った時点では、現像ローラ150上のトナー131は、現像領域115の開始位置より副走査方向後側に位置する。しかし、現像ローラ150の方が早回りしているので、静電潜像601の後端が現像領域115を出て現像が終了するまでの間に、現像ローラ150上のトナー131は、静電潜像後端602bを追い越す(図6(b)参照)。このように副走査方向後側から追い越してくるトナー131によって、静電潜像601の後端に供給されるトナー131が所定量以上になり、その結果、静電潜像601の後端の現像量が多くなる(図6(c)参照)。それにより、掃き寄せが発生する。
ここで、掃き寄せが発生した場合のトナー像の高さについて説明する。図7は、図5に示すトナー像501を切断線503で切断して得られる断面図である。縦軸に濃度(トナー像の高さ)、横軸に副走査位置を表す。図7から、掃き寄せの発生部701〜703のトナー像の高さが高いことから、トナー131を過剰に使用していることが分かる。なお、掃き寄せの発生部701〜703は、それぞれ掃き寄せの発生強度が異なっている事例を示している。また、発生部704は、掃き寄せが発生しない場合の理想的なトナー像の高さを示している。なお、ここでは現像方式が接触現像方式である現像装置を例にしたが、現像方式がジャンピング現像方式である現像装置においては、エッジ効果によりトナーの過付着が発生し、トナーの過剰使用が発生する。
次に、図8を用いて、露光部170の制御方法について説明する。図8は、露光部の構成の一例を示すブロック図である。露光量調整部260は、8ビットのDAC(DAコンバータ)811とレギュレータ812とを内蔵するIC810を有する。露光量調整部260は、露光部170を制御する光量調整信号173を生成し、光量調整信号173を露光部170に送出する。露光部170は、電圧を電流に変換するVI変換回路871と、レーザドライバIC872と、半導体レーザLDとを搭載する。
IC810は、システムバスを介して送られる、コントローラ190内のCPU210により設定された半導体レーザLDの駆動電流を示す光量調整信号173の元となる信号をもとに、REG(レギュレータ)812から出力される電圧VrefHを調整する。電圧VrefHは、DAC811の基準電圧となる。IC810がDAC811の入力データ813を設定することで、DAC811が光量調整信号173を出力する。VI変換回路871は、光量調整信号173を電流値Idに変換してレーザドライバIC872に出力する。なお、図8では、露光量調整部260に実装されたIC810が光量調整信号173を出力しているが、露光部170上にDAコンバータ811を実装して、レーザドライバIC872の近傍で光量調整信号173を生成するようにしてもよい。レーザドライバIC872は、コントローラ190内の画素補正処理部350が出力する駆動信号171に応じて、スイッチSWを切り替える。スイッチSWは、電流ILを半導体レーザLDに流すか、ダミー抵抗R1に流すかを切換えることで、半導体レーザLDの発光のON/OFF制御を行なう。
次に、図9を用いて、露光量補正について説明する。露光量補正は、駆動信号171をパルス幅変調(PWM)することにより実現可能である。例えば、1画素を16個の副画素に分割し、露光量で設定された分の副画素のみを露光するよう半導体レーザLDを駆動することで実現される。図9(a)には、1画素の全て(100%)を露光する場合の例が示されている。なお、図において黒色の部分は、露光される部分でありトナーが供給される部分を示し、白色の部分は、露光されない部分でありトナーが供給されない部分を示す。図9(b)には、1画素を16分割した内の14つの副画素を露光する場合、つまり1画素の16分の14(約88%)を露光する場合の例が示されている。この場合、16分割された副画素のうち、2つの副画素に相当する部分(16分の2)が露光されず、その部分にはトナーが載らない。それ以外の部分(16分の14)は露光され、その部分にはトナーが載ることになる。図9(c)には、1画素の16分の8(50%)を露光する場合の例が示されていて、図9(d)には、1画素の16分の4(25%)を露光する場合の例が示されている。そして、図9(e)には、1画素を全く露光しない場合の例が示されている。図9(e)に示す画素にはトナーが載らないことになる。
以下、図10〜図17を用いて、本実施形態の掃き寄せ補正について説明する。掃き寄せ補正では、主走査方向の濃度ムラの影響により、主走査方向の位置によって、補正の不足による掃き寄せの未解消の発生や過剰な補正による白抜けが発生する場合がある。そのため、本実施形態では、主走査方向の濃度ムラを補正するためのテーブル(主走査シェーディング補正テーブル)を参照して掃き寄せ補正を行なうことで、上記の補正の不足や過剰な補正を解消する。
まず、濃度補正部320が行なう、画像データに対する主走査方向の濃度ムラの補正である主走査シェーディング補正について説明する。レーザ光の照射によって画像形成する画像形成装置は、Fθレンズ特性を有しないレンズで画像形成を行なうと、主走査位置によってレーザ光のスポット径が変わり、光の強度が変化する。例えば中央部からレーザ光を照射する構成の場合、光の強度は、中央部は強く、端部は弱くなる。そのため、Fθレンズ特性を有しないレンズで画像形成を行なう場合には、レーザ光の照射時間を調整して(中央部は短く、端部は長く)ベタ画像の濃度が一定に保たれるようにしている。しかし、ディザ処理による中間調の濃度特性は、光の強度の変動により、図12を用いて後述するように、主走査方向の位置によって差が生じてしまう。そこで、補正テーブル作成部360は、主走査方向に分割して得られる各領域のそれぞれについて濃度補正テーブルを生成する。そして、濃度補正部320は、領域毎の濃度補正LUTを用いて画像データを補正する。以下、濃度補正LUTを単に補正LUTと称する場合がある。
図10は、補正テーブル作成部360における補正LUT生成処理の流れを示すフローチャートである。図10に示すフローチャートで示される一連の処理は、CPU210がROM220に記憶されているプログラムコードをRAM240に展開し実行することにより行われる。まずS1001において、補正テーブル作成部360は、CPU210の制御のもと、予めHDD270に格納されている濃度パッチを呼び出し、評価チャートを生成する。評価チャートについては後述する。次いでS1002において、補正テーブル作成部360は、生成した評価チャートを画像処理部250においてビットマップに展開して印刷する。このとき、評価チャートの画像データに対して、画像処理部250の濃度補正部320による主走査シェーディング補正やガンマ補正部330によるガンマ補正は行われない。
ここで、図11を用いて評価チャートについて説明する。図11(a)には、主走査シェーディング補正用の評価チャートの一例が示されている。評価チャートは、後の処理で主走査方向の濃度ムラを検出するために出力される。評価チャートは、図に示すように、主走査方向(図中の矢印の方向)に均一な濃度レベルで中間調処理を施した長い帯状のパッチを、副走査方向(図中の矢印と直交する方向)に複数並べたパッチ構成となっている。パッチ1111〜1115はそれぞれ、濃度レベルが異なる。図11(a)に示す評価チャートでは、ディザ処理部340によるディザ処理を施した、濃度レベル100%、80%、60%、40%、及び20%のパッチ1111、1112、1113、1114、及び1115を副走査方向に並べた構成となっている。複数の濃度レベルのパッチを並べた構成とする理由は、濃度レベルの高低によって濃度ムラの傾向が異なるためである。
図10の説明に戻る。次いでS1003において、補正テーブル作成部360はスキャナ181を用いて、印刷した評価チャートの各パッチの濃度を測定する。濃度測定は、評価チャートの各パッチを主走査方向に複数の領域に分割して行なう。図11(b)に、評価チャートのパッチの領域分割の一例が示されている。補正テーブル作成部360は、評価チャートの画像信号の中の各パッチ1111〜1115を主走査方向に一定間隔に区切って得られる領域B11〜B26のそれぞれに対して濃度測定を行なう。この結果、(パッチの個数)×(分割領域数)の分だけの濃度測定結果が得られる。図12は、濃度測定結果の一例を示す図である。縦軸は濃度を示し、横軸は領域を表す。領域B11〜B26のそれぞれについて、複数の濃度レベルの濃度測定結果1201〜1205が示されている。濃度測定結果1201〜1205は、パッチ1111〜1115に対応し、パッチ1111〜1115の濃度を測定して得られた結果を示している。図12に示されるように、同じ濃度レベルのパッチでも領域毎に濃度に差があり、領域によって濃度ムラが発生していることがわかる。
次いでS1004において、補正テーブル作成部360は、主走査方向に分割して得られる各領域のそれぞれについて濃度補正LUTを生成する。そしてS1005において、補正テーブル作成部360は、各領域について生成した濃度補正LUTをHDD270等の記憶手段に保存する。
ここで、図13及び図14を用いて濃度補正LUTについて説明する。図13(a)には、濃度特性の一例が示されている。図13(b)には、濃度補正LUTの一例が示されている。図13(a)には、横軸を入力濃度レベル(入力画素値)、縦軸を濃度値として、濃度特性(出力濃度特性とも呼ぶ)が示されている。プロット点1311,1312,1313,1314,1315は、主走査方向の領域B11において、濃度レベルが異なる各パッチ1111,1112,1113,1114,1115の濃度を測定して得られた結果をプロットしたものである。各プロット点をつなぐ近似曲線1301は、領域B11における濃度特性を表し、同様に、領域B26の濃度特性は破線の曲線1302で表される。領域B12〜B25についても同様にして濃度特性が導出される。曲線1303は、濃度レベル毎に領域B11〜B26までの全領域の測定濃度値を平均して得られる各濃度レベルの平均濃度値をプロットした近似曲線であり、濃度ムラを補正するためのターゲット濃度特性である。
図13(b)には、図13(a)に示す領域B11の濃度特性1301がターゲット濃度特性1303になるように、入力濃度レベルを補正するための濃度補正LUTが示されている。横軸は入力濃度レベルを表し、縦軸は補正後の濃度レベルを表す。直線1306は、理想の濃度特性(リニア特性)を表している。例えば、図13(a)の1301における入力濃度レベルA1に対するターゲット濃度は、ターゲット濃度特性1303より、濃度D1である。しかし、実際の濃度特性1301では、濃度D1となる入力濃度レベルはA2となっている。そのため、入力濃度レベルA1をA2に補正することで、入力濃度レベルに対する濃度をターゲット濃度にすることができる。このとき、A2を補正レベルと呼ぶ。補正テーブル作成部360は、入力濃度レベルが0〜255(0%〜100%)に対する補正レベルを導出して濃度補正LUT1304を生成する。同様に、補正テーブル作成部360は、領域B18の濃度特性1302がターゲット濃度特性1303になるように、入力濃度レベルを補正すると濃度補正LUT1305を生成する。
図14には、領域毎の濃度補正LUTの一例が示されている。濃度補正LUTは、入力濃度レベル0〜255と補正レベルとを対応付けて保持するテーブルである。濃度補正LUTの生成(S1004)では、領域B11〜B26のすべての領域について濃度補正LUT(図14に示す、濃度補正LUT1411〜1426)が生成される。生成された領域B11〜B26の濃度補正LUT1411〜1426は、上述したS1005の処理にてHDD270等の記憶手段に記憶される。画像データは、濃度補正部320で濃度補正LUT1411〜1426により主走査方向の濃度ムラが補正され、ガンマ補正部330でガンマ調整される。そして、ガンマ調整後の画像データは、ディザ処理部340において、画素値が8ビットから画像形成装置101で印刷可能な4ビットの画像データに変換される。
次に、図15を用いて、画素補正処理部350の処理を説明する。図15(a)は、画素補正処理部350の処理の流れを示すフローチャートである。S1501において、画素補正処理部350は、ディザ処理部340によるディザ処理が施された画像データを受け取り、該画像データに対して、注目画素がベタ画像(ベタ濃度領域とも呼ぶ)に属する否かを判定するベタ画像判定処理を行なう。ベタ画像判定処理については、図15(b)を用いて後述する。
次いでS1502において、画素補正処理部350は、注目画素に対して副走査方向の下方(後方)に余白(白画素)部が存在するか否かを判定する余白部判定処理を行なう。余白部判定処理については、図15(c)を用いて後述する。
次いでS1503において、画素補正処理部350は、注目画素が掃き寄せ補正が必要となる画素であるか否か、すなわち注目画素が掃き寄せ補正対象画素であるか否かを判断する。具体的には、注目画素がベタ画像判定処理によりベタ画像に属すると判定され、かつ、余白部判定処理により余白部が存在すると判定された場合に掃き寄せ補正対象画素であると判断する。注目画素が掃き寄せ補正対象画素でない場合(S1503 NO)、画素補正処理部350は、注目画素に対する露光量補正を行わず処理を終了する。注目画素が掃き寄せ補正対象画素である場合(S1503 YES)、S1504において、画素補正処理部350は、注目画素の主走査方向の位置に基づき、主走査方向に分割された領域のうち注目画素が属する領域の補正露光量を記憶手段から取得する。なお、補正露光量は上述したとおり、画素露光量補正部370によって予め記憶手段に記憶されている。次いでS1505において、画素補正処理部350は、注目画素の画素値を補正露光量に基づき補正し、処理を終了する。図15に示す処理がディザ処理後の画像の各画素に対して実行されることにより、作像時に主走査位置によって濃度が変化することを考慮した上で、掃き寄せによるトナー過付着を抑制するための画像補正処理を実行することが可能となる。
図15(b)は、S1501のベタ画像判定処理の流れを示すフローチャートである。例えば、ベタ画像の条件を主走査方向の5画素以上、副走査方向に5画素以上のベタ画素が連続していることと定義する。ディザ処理後の画像データが4bit/pixel(画素値が0〜15)の場合は、画素値が最大である15の画素がベタ画素となる。なお、ここではベタ画素を最大画素値が設定された画素としているが、所定画素値以上の画素や所定濃度以上の画素をベタ画素と定義してもよい。
まずS1511において、画素補正処理部350は、注目画素がベタ画素であるか否かを判断し、ベタ画素であると判断された場合は(S1511 YES)、処理をS1512に進める。ベタ画像でないと判断された場合は(S1511 NO)、処理をS1517に進める。
次いでS1512において、画素補正処理部350は、注目画素の主走査方向に連続するベタ画素の数をカウントする。次いでS1513において、画素補正処理部350は、S1512でカウントしたベタ画素の数が5画素以上であるか否かを判断する。そして、5画素以上であると判断された場合は(S1513 YES)、処理はS1514に進む。一方、5画素以上でないと判断された場合は(S1513 NO)、処理はS1517に進む。次いでS1514において画素補正処理部350は、注目画素の副走査方向に連続するベタ画素の数をカウントする。次いでS1515において、画素補正処理部350は、S1514でカウントしたベタ画素の数が5画素以上であるか否かを判断する。5画素以上であると判断された場合は(S1515 YES)、S1516にて画素補正処理部350は、注目画素がベタ濃度領域内の画素であると判定し、処理を終了する。一方、5画素以上でないと判断された場合は(S1515 NO)、処理はS1517に進む。S1517にて画素補正処理部350は、注目画素がベタ濃度領域内の画素でないと判定し、処理を終了する。
図15(c)は、S1502の余白部判定処理の流れを示すフローチャートである。例えば、余白画像の条件を、副走査方向の下方(後方)において4画素未満の距離に白画素が存在し、かつその白画素から後方に白画素が8画素以上連続していることと定義する。ディザ処理後の画像データが4bit/pixel(画素値が0〜15)である場合は、画素値が0である画素が白画素(余白)である。S1521において画素補正処理部350は、注目画素から副走査方向の下方(後方)に白画素が出現するまで画素数をカウントする。次いでS1522において画素補正処理部350は、S1521でカウントした白画素が出現するまでの画素数(距離)が4画素未満であるか否かを判断し、4画素未満であると判断された場合は(S1522 YES)、処理をS1523に進める。一方、4画素未満でないと判断された場合は(S1515 NO)、処理をS1526に進める。
次いでS1523において画素補正処理部350は、S1521で出現した白画素から副走査方向の下方(後方)に連続する白画素の数をカウントする。次いでS1524において画素補正処理部350は、S1523でカウントした白画素の数が8画素以上であるか否かを判断する。8画素以上であると判断された場合は(S1524 YES)、S1525において画素補正処理部350は、注目画素に対して余白部が存在すると判定し、処理を終了する。一方、8画素以上でないと判断された場合は(S1524 NO)、処理はS1526に進む。S1526にて画素補正処理部350は、注目画素に対して余白部が存在しないと判定し、処理を終了する。
次いでS1523において画素補正処理部350は、S1521で出現した白画素から副走査方向の下方(後方)に連続する白画素の数をカウントする。次いでS1524において画素補正処理部350は、S1523でカウントした白画素の数が8画素以上であるか否かを判断する。8画素以上であると判断された場合は(S1524 YES)、S1525において画素補正処理部350は、注目画素に対して余白部が存在すると判定し、処理を終了する。一方、8画素以上でないと判断された場合は(S1524 NO)、処理はS1526に進む。S1526にて画素補正処理部350は、注目画素に対して余白部が存在しないと判定し、処理を終了する。
次に、図16及び図17を用いて、画素補正処理部350が行なう露光量補正について説明する。図16(a)に示す画像データ1601は、ディザ処理部340により入力されるディザ処理後の画像データの一例である。画像データ1601は、ベタ画像1611と余白画像1612とを含む。階調が4bit/pixel(画素値が0〜15)である場合、ベタ画像1611は、図16(b)に示すように、画素値15の領域1621となり、余白画像1612は、画素値0の領域1622となる。図16(c)に示す領域1621内の黒色の領域1623は、掃き寄せ補正が必要となる領域(すなわち、掃き寄せ補正対象領域)を示す。領域1623は、画素値15の画素が5画素以上連続する領域をベタ画像とし、副走査方向に3画素以内に画素値0の画素が存在し、かつその画素から画素値0の画素が8画素以上連続する領域を余白画像とした場合の、掃き寄せ補正対象領域である。このように本実施形態では、ベタ画像の後端に隣接して余白部が存在する場合に、ベタ画像内の副走査方向の後端から所定幅分(ここでは3画素分)の画素を、掃き寄せ補正対象領域としている。画素補正処理部350は、領域1623の各画素に対して掃き寄せ補正を行なう。
ここで、掃き寄せを解消するための画素露光量を導出する画素露光量導出部380について説明する。本実施形態では、掃き寄せを解消するために、掃き寄せが起こる(トナーが過付着する)画素に対して掃き寄せ補正を施してそれらの画素の露光量を小さくすることで、トナーの過付着を抑制する。図17は、掃き寄せ補正を説明するための図である。図17(a)に示す連続する3つの画素1701〜1703は、図16(c)に示す領域1623の一部を抜き出したものであり、画素値が最大値(15)であるベタ画素である。図17(a)には、各ベタ画素の露光量および対応する画素値が示されている。図17(a)に示すように、画素値が15である画素は、16分割した内の全て(16つ)の副画素が露光される。図17(b)に示す画素1711〜1713は、掃き寄せ補正が行なわれた後の画素1701〜1703である。画素1711は、露光量が16分の10であり画素値が9である。画素1712は露光量が16分の8であり画素値が7である。画素1713は、露光量が16分の14であり画素値が13である。このように、各画素の露光量を補正が行なわれる前よりも少なくすることで、掃き寄せを解消する。図17(b)に示す例では、画像データの輪郭を維持するために、画素1713は画素1711及び画素1712より露光量の減少を小さくしている。しかし、掃き寄せの解消の程度に応じて、全画素の露光量を均等に削減しても良いし、露光量が画素1711>画素1712>画素1713の関係になるように各画素の露光量を削減しても良い。
図16(c)に示す領域1623に対して掃き寄せ補正を行なうと、領域1623の各画素は図17(b)に示す画素値に補正される。図16(d)に示す領域1631は、掃き寄せ補正により露光量が補正された領域1623である。
なお、感光体ドラム110及びトナー131の耐久度合や周囲環境により、掃き寄せの発生量(程度)は変化する。そのため、本実施形態では、掃き寄せの発生量に応じて、複数の補正露光量をHDD270等の記憶手段に保持する。図17(c)に示す画素1721〜1723及び図17(d)に示す画素1731〜1733は、掃き寄せの発生量に応じて露光量が補正された画素1701〜1703の一例である。掃き寄せの発生量が多い場合は、図17(c)に示すように、図17(b)に示す露光量よりさらに少ない露光量(ここでは、16分の9,16分の6,16分の12)を設定して、掃き寄せが残らないようにする。また、掃き寄せの発生量が少ない場合は、図17(d)に示すように、図17(b)に示す露光量より多い露光量(ここでは、16分の12,16分の10,16分の15)を設定して、過補正による白抜けが起こらないようにする。
本実施形態では、掃き寄せの発生状態が変わり得るすべての条件に対して、予め、掃き寄せを解消するための画素露光量をHDD270等の記憶手段に記憶させておく。そして、画素露光量導出部380が、感光体ドラム110及びトナー131の耐久度合いや周囲環境に応じて、複数の補正露光量のうちのいずれを用いるかを決定する。それにより、耐久度合いや周囲環境に適した画素露光量が記憶手段から選出される。
次に、画素露光量補正部370の処理について説明する。画素露光量補正部370は、領域毎の濃度補正LUTを参照して、画素露光量導出部380が導出した画素露光量を領域毎に補正する。図18(a)に示す補正値は、補正テーブル作成部360が生成した各領域の濃度補正LUT1411〜1426のうち、入力濃度レベル“250”の補正レベル(補正値)のみを抜き出したものである。図18(b)には、入力濃度レベル“250”の補正レベル(変化量)が示されている。掃き寄せを解消するための標準的な補正露光量を設定したときの濃度が入力濃度レベル“250”の濃度とほぼ一致する。そのため、画素露光量補正部370は、入力濃度レベル“250”の補正値を参照して、画素露光量導出部380が導出した画素露光量を領域毎に補正する。補正値が参照される入力濃度レベル(ここでは250)は、予め、掃き寄せを解消するための標準的な補正露光量をベタ画像に設定したパッチを印刷し、印刷されたパッチを測定した結果から導出される。したがって、補正値が参照される入力濃度レベルは250に固定されるものではない。
図18(a)に示されるように、入力濃度レベル“250”は、図14に示す各領域の濃度補正LUTにより、領域B11では242に、領域B18では253に、領域B26では243に補正される。よって、濃度補正LUTによる入力濃度レベル“250”の補正量(変化量)は、図18(b)に示すように、領域B11では−8、領域B18では+3、領域B26では−7となる。図18(c)は、濃度レベルの変化量と、該変化量に対応する露光量補正値とを示す図である。濃度レベルの変化量に対応する露光量補正値は、あらかじめ測定により導出され、図18(c)に示すようなテーブルに格納されてHDD270等の記憶手段に記憶される。
領域B11の入力濃度レベルの変化量は−8であるため、図18(c)に示すテーブルより、領域B11の露光量補正値は−4となる。同様に、領域B18の濃度レベルの変化量は+3であるため、領域B18の露光量補正値は+2となる。画素露光量補正部370は、導出した露光量補正値を用いて、前述した画素露光量導出部380で導出された掃き寄せを解消するための画素露光量を補正する。図19は、掃き寄せを解消するための画素露光量の補正を説明するための図である。画素露光量の補正は、補正量“1”に対して、1画素を16分割した16分の1の露光量を補正することで行なわれる。図19には、図17(b)に示す画素1711〜1713に対して、図18(c)に示すテーブルを参照して導出した領域毎の露光量補正値を用いて補正が行なわれる様子が示されている。領域B11の露光量補正値は−4であるため、画素1711〜1713が領域B11に属する場合、各画素から合計16分の4の露光量が削減されることなる。ここでは、画素1712から16分2、画素1711から16分の1、画素1713から16分の1の露光量が削減されるものとする。その結果、領域B11の画素1711は、露光量が16分の9であり画素値が8である画素1901となる。画素1712は、露光量が16分の6であり画素値が5である画素1902となる。画素1713は、露光量が16分の13であり画素値が12である画素1903となる。
同様に、領域B18の露光量補正値は+2であるため、画素1711〜1713が領域B18に属する場合、各画素に対して合計16分の2の露光量が加算されることになる。ここでは、画素1712に対して16分の1、画素1711に対して16分の1、画素1713に対して16分の0の露光量が加算されるものとする。その結果、領域B18の画素1711は、露光量が16分の11であり画素値が10である画素1911となる。画素1712は、露光量が16分の9であり画素値が8である画素1912となる。画素1713は、露光量が16分の14であり画素値が13である画素1913となる。このようにして領域毎に補正された画素露光量は、補正露光量としてHDD270等の記憶手段に記録され保持される。
図20は、掃き寄せを解消するための画素露光量を領域毎に補正した画像データの一例を示す図である。図20(a)に示す画像データ2001は、掃き寄せが発生する2つの領域(領域2011及び領域2012)を含む。領域2011及び領域2012は、ベタ画像と余白画像とからなる。領域2011は主走査方向を分割した領域の中の領域B11に属するため、領域2011のベタ画像の後端3画素は、露光量補正値(−4)で補正された状態となる。よって、領域2011の画像データは、図20(b)に示す画像データ2021のようになる。一方、領域2012は、主走査方向を分割した領域の中の領域B18に属するため、ベタ画像の後端3画素は露光量補正値(+2)で補正された状態となる。よって、領域2012の画像データは、図20(c)に示す画像データ2022のようになる。
以上説明したように、本実施形態では、主走査方向を複数の領域に分割し、領域毎に掃き寄せを解消するための露光量補正を行なう。それにより、主走査方向の面内むらが大きい場合に主走査方向の位置によって生じる可能性がある、補正の不足による掃き寄せの未解消や、過剰な補正による白抜けの発生といった画像不良を抑制することが可能になる。よって、画像の品位を低下させることなく掃き寄せを解消できるとともに、色材の消費量を低減させることができる。
なお、本実施形態では、Fθレンズ特性を有しないレンズで画像形成を行なった場合に発生する主走査方向の濃度ムラを考慮した、掃き寄せ補正について説明した。しかし、上述したように、レンズ収差や感光体の感度ムラなどにより生じる主走査方向の濃度ムラが存在する場合でも、補正の不足による掃き寄せの未解消や、過剰な補正による白抜けの発生といった画像不良は発生する。そのような場合にも、図10〜17を用いて説明した本実施形態の掃き寄せ補正を適用すれば、画像不良の発生を抑制しつつ掃き寄せを解消することが可能となる。
以上、本発明の実施形態について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形及び変更が可能である。
<その他の実施形態>
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
Claims (10)
- 電子写真方式の画像形成装置であって、
入力画像データを解析して、現像の際に現像剤が所定量以上に過付着する可能性がある過付着画素を検出する検出手段と、
前記過付着が解消されるように前記過付着画素の露光量を決定する決定手段と、
レーザ光の主走査方向における出力濃度特性に基づき、前記決定手段が決定した前記過付着画素の露光量を補正する補正手段と、
前記補正された露光量に基づく画素値を前記過付着画素に設定する設定手段と、を備える
ことを特徴とする画像形成装置。 - 前記レーザ光の被走査面を主走査方向に分割して得られる領域ごとに、前記領域における出力濃度特性に基づき前記過付着画素の露光量の補正値を導出する導出手段をさらに備え、
前記補正手段は、前記検出手段が検出した前記過付着画素が属する前記領域に対応する前記補正値を用いて、前記決定手段が決定した前記過付着画素の露光量を補正する
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。 - 前記領域における出力濃度特性は、前記領域における入力画素値に対する出力濃度の階調特性である
ことを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。 - 前記領域ごとに、前記領域における出力濃度特性をリニア特性にするための濃度補正テーブルを記憶する記憶手段をさらに備え、
前記導出手段は、前記過付着画素が属する前記領域に対応する濃度補正テーブルを参照して、前記過付着画素の露光量の補正値を導出する
ことを特徴とする請求項2または請求項3に記載の画像形成装置。 - 前記濃度補正テーブルは、入力画素値と補正後の入力画素値とを対応付けて格納するテーブルであり、
前記導出手段は、前記過付着画素が属する前記領域に対応する濃度補正テーブルから所定の入力画素値と補正後の前記所定の入力画素値との変化量を取得し、前記変化量から前記過付着画素の露光量の補正値を導出し、
前記所定の入力画素値は、前記過付着が解消される標準的な露光量で印刷したパッチの濃度の測定結果に基づき予め決定される
ことを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。 - 前記検出手段は、前記入力画像データに、所定濃度以上の画素が副走査方向に連続するベタ濃度領域と、該ベタ濃度領域の副走査方向の後側において隣接する余白部とが存在する場合において、前記ベタ濃度領域内の副走査方向の後端から所定幅分の画素を、前記過付着画素として検出する
ことを特徴とする請求項1から請求項5のうちのいずれか1項に記載の画像形成装置。 - 前記決定手段は、前記ベタ濃度領域の副走査方向の後端の輪郭が維持されるように、前記過付着画素の露光量を決定し、
前記決定手段が決定した前記過付着画素の露光量が、前記入力画像データから求まる前記過付着画素の露光量よりも小さい
ことを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。 - 前記レーザ光の主走査位置によって前記レーザ光のスポット径が変わる
ことを特徴とする請求項1から請求項7のうちのいずれか1項に記載の画像形成装置。 - 電子写真方式の画像形成装置における画像処理方法であって、
入力画像データを解析して、現像の際に現像剤が所定量以上に過付着する可能性がある過付着画素を検出する検出ステップと、
前記過付着が解消されるように前記過付着画素の露光量を決定する決定ステップと、
レーザ光の主走査方向における出力濃度特性に基づき、前記決定された前記過付着画素の露光量を補正する補正手段と、
前記補正された露光量に基づく画素値を前記過付着画素に設定する設定手段と、を備える
ことを特徴とする画像処理方法。 - コンピュータに、請求項9に記載の画像処理方法を実行させるためのプログラム。
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