JP2020164997A - 高熱伝導性マグネシウム合金 - Google Patents

高熱伝導性マグネシウム合金 Download PDF

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Keisuke YAMORI
圭佑 矢守
宮本 武明
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武明 宮本
安秀 金津
Yasuhide KANATSU
安秀 金津
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Akihiko Koshi
昭彦 閤師
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Masaaki Yamamoto
山本  匡昭
金孫 廖
Kanehiko Ryo
金孫 廖
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Abstract

【課題】アルミニウム合金の代替となりうる程度に熱伝導性に優れ、かつ伸びと鋳造性に優れたマグネシウム合金を得る。【解決手段】Znを0.1質量%以上12.5質量%以下、Caを0.1質量%以上4.0質量%以下、RE(希土類元素)を0.1質量%以上4.0質量%以下含有し、残部がMg及び不可避不純物からなるマグネシウム合金を製造する。【選択図】なし

Description

この発明は、鋳造性及び機械的性質に優れた高熱伝導性マグネシウム合金に関する。
マグネシウムは実用金属の中では最も軽く、輸送機器などの軽量化において、アルミニウムの代替として期待される。ところが、マグネシウム合金の汎用材料であるAZ91の熱伝導率は51W/m/Kである。この値は、アルミニウム合金の汎用材料であるADC12の熱伝導率91W/m/Kの1/2程度である。これら汎用材料同士の比較に代表されるように、マグネシウム合金はアルミニウム合金に比べて熱伝導性の点で劣る傾向にあり、単純な代替ができないケースがある。
熱伝導性に優れたマグネシウム合金として、Znの含有量を8〜12質量%、Caの含有量を1.0質量%以下とし、残部をMg及び不可避不純物からなる亜鉛含有マグネシウム合金が、特許文献1に開示されている。このマグネシウム合金は100W/m/K以上の熱伝導率を有し、機械的強度及び鋳造性に優れたものとして提案されている。
特開2002−212662号公報
しかしながら、特許文献1に記載のマグネシウム合金の成分範囲であっても、鋳造性の点から問題を生じる場合があった。
そこでこの発明は、アルミニウム合金の汎用材料であるADC12以上の熱伝導率を有するとともに、機械的性質と鋳造性にも優れたマグネシウム合金を提供することを目的とする。
この発明は、Znを0.1質量%以上12.5質量%以下、Caを0.1質量%以上4.0質量%以下、RE(希土類元素)を0.1質量%以上4.0質量%以下含有し、残部がMg及び不可避不純物からなるマグネシウム合金により、上記の課題を解決したのである。
この発明にかかるマグネシウム合金は、Caを0.1質量%以上2.0質量%以下、REを0.1質量%以上1.0質量%以下含有することがより好ましい。
この発明にかかるマグネシウム合金は、Znを3.5質量%以上12.5質量%以下含有することがさらに好ましい。
この発明にかかるマグネシウム合金は、Znを3.5質量%以上7.8質量%以下含有することがさらにまた好ましい。
この発明にかかるマグネシウム合金は、100W/m/K以上の熱伝導率を示し、伸びを確保しつつ、高い鋳造性を示す。これにより、鋳造しやすくかつ高い熱伝導率を発揮するアルミニウム合金の代替として有用なマグネシウム合金として利用できる。
以下、この発明について詳細に説明する。
この発明は、少なくともZn、Ca、REを含有し、熱伝導性に優れたマグネシウム合金である。
この発明にかかるマグネシウム合金は、Znの含有量が、0.1質量%以上であることが必要であり、3.5質量%以上であると好ましい。Znは強度向上に寄与するとともに、液相線温度に対する影響が大きく鋳造性にも寄与する。鋳造にあたっては、流動性等を確保するために、液相線温度から最大で+80℃程度から+100℃程度までの温度範囲で行うことが鋳造の現場では一般的に知られている。マグネシウム合金は730℃を超えると燃えてしまうおそれが高くなるため、液相線温度が640℃を超えると従来のように鋳造することが困難になる。液相線温度が650℃を超えると従来のように鋳造することがほぼできなくなり、作業手順の変更が必要となってしまう。Znの含有量が3.5質量%以上であると液相線温度を630℃以下に抑えることができ、5.0質量%以上であるとさらに液相線温度を下げることができる。一方、Znの含有量は、12.5質量%以下であることが必要であり、7.8質量%以下であると好ましい。Znの含有量が多すぎると熱伝導性の低下を招くおそれがある。また、Znの含有量が多すぎると伸びが不十分になりやすくなってしまう。
この発明にかかるマグネシウム合金は、Caの含有量が、0.1質量%以上であることが必要であり、0.5質量%以上であると好ましい。Caは難燃性に寄与し、Caの含有量が0.1質量%未満であると難燃性が確保できずに鋳造が困難になるおそれがある。一方、Caの含有量は、4.0質量%以下である必要があり、2.0質量%以下であると好ましく、1.5質量%以下であるとより好ましい。Caの含有量が4.0質量%を超えると伸びの低下が著しく、許容できなくなる。Caの含有量が2.0質量%以下になると伸びの値を確保しやすくなる。
この発明にかかるマグネシウム合金は、希土類元素(RE)の合計の含有量が0.1質量%以上である必要がある。ここで希土類元素としてはSc、Yおよびランタノイドが含まれる。これらの中での成分比は特に限定されるものではなく、安価なミッシュメタルでよい。REは鋳造性に寄与し、その含有量が0.1質量%未満であると、この効果が不十分になってしまう。一方で、REの含有量は、4.0質量%以下である必要があり、1.0質量%以下であると好ましく、0.8質量%以下であるとより好ましい。REの含有量が4.0質量%を超えると伸びが著しく低下してしまう。REの含有量が1.0質量%以下にすると伸びの低下を抑えやすくなり、0.8質量%以下では伸びの値がより安定しやすくなる。
この発明にかかるマグネシウム合金は、上記の元素の他に、不可避不純物を含有してもよい。この不可避不純物とは、製造上の問題あるいは原料上の問題のために、意図に反して含有することが避けられないものである。例えば、Al、Si、Ti、Cr、Mn、Fe、Ni、Cu、Sr、Zr、Be、Baなどの元素が挙げられる。いずれの元素もこの発明にかかるマグネシウム合金の特性を阻害しない範囲の含有量であることが必要であり、一元素あたり0.05質量%未満であることが好ましく、少ないほど好ましく、検出限界未満であると特に好ましい。また、不可避不純物を合計した含有量が、0.2質量%未満であるとより好ましく、0.1質量%未満であるとさらに好ましく、検出限界未満であると特に好ましい。
この発明にかかるマグネシウム合金は、上記質量%の範囲となるように上記の元素を含む原料を用いて、一般的な方法で調製可能である。なお、上記の質量%は、原料における値ではなく、調製された合金やそれを鋳造などによって製造した製品における値である。
この発明にかかるマグネシウム合金は一般的なアルミニウム合金よりも優れた熱伝導性を発揮するとともに高い伸び性能を確保することができるため、従来、アルミニウム合金が熱伝導性を求められて使用されていた用途の代替として用いることができる。また、この発明にかかるマグネシウム合金は、液相線温度を抑えることができ、鋳造時に燃焼の危険がある温度にまで加熱しなくても、好適な条件での鋳造が可能となり、様々な製品の製造がしやすい。
この発明にかかるマグネシウム合金を実際に調製した例を示す。Mg以外の元素の含有成分が下記の表1のそれぞれに記載の質量%となるようにマグネシウム合金を調製し、JIS H 5203に基づき合金素材を作製した。
それぞれの合金についてJIS Z 2241に定める引張試験方法に基づいて試験を行った。試験体は前述の合金素材に機械加工を施して作製し、試験機には万能試験機((株)島津製作所製:UH−500kNX)を用いて、引張強さおよび伸びを測定した。
また、JIS H 7801で定めるレーザフラッシュ法による熱拡散率の測定方法に基づいて、熱拡散率を測定し、熱伝導率を求めた。試験機はNETZSCH製の型式LFA467 HyperFlashを用い、試験温度は25℃で比熱および熱拡散率を測定し、熱伝導率を導出した。
さらに、Thermo−Calc Software製の統合型熱力学計算ソフトウェアThermo−Calcを用い、液相線温度を導出した。なお、この液相線温度が低いほど鋳造性が良くなる。
下記表1に各試験体の成分比とともに、引張強さ、伸び、熱伝導率および液相線温度を示す。総合評価は、熱伝導率が100W/m/K以上かつ伸び0.5%以上かつ液相線温度630℃以下であるものを「優」とした。熱伝導率が100W/m/K以上かつ伸び0.5%以上であるが液相線温度が630℃を超えるものを「良」とした。熱伝導率が100W/m/K以上であるが伸びが0.2%超0.5%未満であるか液相線温度が630℃を超えるかまたはその両方であるものを「可」とした。伸びが0.2%以下であるものを「不可」とした。
Figure 2020164997
比較例1及び2はCaの含有量が多すぎるため、伸びが不十分になったと考えられる。また、比較例3、4、5はREの含有量が過剰であるために伸びが不十分になったと考えられる。実施例1及び2は、Caの含有量が4.0質量%以下となったことで、比較例1及び2に比べて伸びが向上していると考えられる。一方、実施例3は比較例3〜5に比べてREの含有量を抑制していることで伸びが向上したと考えられる。
実施例1〜3に比べてCaとREの両方で含有量の上限を抑制した実施例4〜13は、さらに伸びが向上することが確認された。ただし、実施例4〜13はやや液相線温度が高めの傾向を示した。この中でもZnの含有量が比較的多い実施例11〜13は液相線温度が抑制される傾向にあることが確認された。
実施例11よりもさらにZnの含有量を増加させた実施例14〜17では、いずれも液相線温度が630℃を下回っており、従来行われている鋳造手順と同様に、液相線温度から+80℃程度で鋳造をしても燃えてしまう可能性がほとんどなくなり、鋳造し易い合金となっている。この中でも実施例14及び15は、伸びが1.5%を超えているため、物性の点からも優れており、特に好ましい。
また、Znに着目すると、実施例4(Zn:0.19質量%)、実施例6(Zn:0.48質量%)、実施例11〜17(Zn:2.86〜12.00質量%)とZnの増加に従って、引張強さが向上する傾向にあり、この発明にかかる合金ではZnが強度に寄与することが確認された。

Claims (4)

  1. Znを0.1質量%以上12.5質量%以下、Caを0.1質量%以上4.0質量%以下、RE(希土類元素)を0.1質量%以上4.0質量%以下含有し、残部がMg及び不可避不純物からなるマグネシウム合金。
  2. Caを0.1質量%以上2.0質量%以下、REを0.1質量%以上1.0質量%以下含有する請求項1に記載のマグネシウム合金。
  3. Znを3.5質量%以上12.5質量%以下含有する請求項2に記載のマグネシウム合金。
  4. Znを3.5質量%以上7.8質量%以下含有する請求項3に記載のマグネシウム合金。
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