JP2020164826A - 燃料油組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】環境問題に対応可能で、保存時や使用時におけるスラッジの析出が抑制できる燃料油組成物を提供する。【解決手段】上記目的を達成するため、本発明は、硫黄元素含有量が0.01〜0.50質量%である燃料油基油と、全塩基価が30〜400mgKOH/gであるカルシウムサリシレートとを含有する燃料油組成物を提供する。【選択図】なし

Description

本発明は、保存時や使用時におけるスラッジの析出が抑制された燃料油組成物に関する。
内燃機関、船舶、航空機、外燃機関等に用いる燃料油においては、保存時や使用時に沈殿物や沈積物が生じることを防ぐための清浄剤やスラッジ分散剤が各種開発されてきた(例えば、特許文献1〜3参照)。しかし近年、燃料油においては、燃焼時の硫黄酸化物等の環境汚染物質の発生を抑制するために、燃料油中の硫黄分を低減する規制が広まっており、例えば船舶用の燃料油においては、2020年からは燃料油の硫黄分を0.5%以下とする規制に強化される見込みであり、対応する燃料油組成の開発設計が喫緊の課題となっている。燃料油中の硫黄分を低減するためには、燃料油基油の硫黄分を低減することが効果的ではあるが、このような基油の変更は、保存時や使用時における沈殿物や沈積物の発生への影響が大きく、従来使用されてきた清浄剤やスラッジ分散剤ではその清浄分散効果が十分ではなくなることが想定されている。
このような状況をふまえ、近年では、スラッジ分散剤を含有しなくてもスラッジの発生を抑制することができる低硫黄化した重油組成物も開発されている(特許文献4参照)が、燃料油組成物の組成が制限されることなどから、市場では、さまざまな配合条件、保存条件、使用条件において効果的にスラッジの析出を抑制できる燃料油組成物が求められている。
特公昭48−38761号公報 特開昭53−65306号公報 特開平5−331470号公報 特開2012−92253号公報
従って、本発明の目的は、保存時や使用時のスラッジの析出を効果的に抑制できる燃料油組成物を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、特定の燃料油基油と特定のスラッジ分散剤とを含有する燃料油組成物が、保存時や使用時におけるスラッジの析出抑制に優れることを見出し、本発明を完成させた。即ち、本発明は、硫黄元素含有量が0.01〜0.50質量%である燃料油基油と全塩基価が30〜400mgKOH/gであるカルシウムサリシレートとを含有する燃料油組成物である。
本発明によれば、保存時や使用時におけるスラッジの析出が抑制できる燃料油組成物を提供することができる。
本発明に用いる燃料油基油は、硫黄元素含有量が0.01〜0.50質量%である燃料油基油である。このような燃料油基油としては、硫黄元素含有量が0.01〜0.50質量%であれば特に限定されず、使用目的や条件に応じて適宜、燃料油として使用できる液体の燃料油、例えば、ガソリン、軽油、重油、灯油、バイオ燃料等の硫黄元素含有量を調整したものを用いることができる。このような燃料油としては例えば、特1号軽油、1号軽油、2号軽油、3号軽油、特3号軽油、A重油、B重油、C重油、1号灯油、2号灯油、MGO(Marine Gas Oil)、MDO(Marine Diesel Oil)、VLSFO(Very Low Sulfur Fuel Oil)、ULSFO(Ultla Low Sulfur Fuel Oil)、パーム油、ココナッツ油、菜種油、大豆油、ヒマワリ油、コーン油、ゴマ油、トール油、骨油、鯨油等が挙げられ、これらの1種または2種以上を用いることができる。このうち軽油または重油としては、直留軽油留分、減圧軽油留分、脱硫軽油留分、分解基油留分、直脱軽油留分、常圧蒸留残渣油、減圧蒸留残渣油、直脱重油、分解重油等を用いてもよい。また、本発明においては、前述したような燃料油を水素化処理して用いてもよい。
本発明に用いる燃料油基油は、硫黄元素含有量が0.01〜0.50質量%の範囲でスラッジの析出の抑制性に優れる。また、燃料油の諸特性の観点から、燃料油基油の硫黄元素含有量が0.03〜0.48質量%であることが好ましく、0.10〜0.45質量%であることがより好ましい。なお本発明において、硫黄元素含有量は、JIS K 2541−6(2003)に記載の紫外蛍光法により測定される。
燃料油基油の硫黄元素含有量を調整する方法としては特に限定されず、公知の方法により硫黄元素含有量が0.01〜0.50質量%となるよう調整すればよい。例えば、硫黄元素含有量を0.50質量%より多く含有する燃料油に対して直接脱硫処理や間接脱硫処理等を行うことにより硫黄元素含有量を0.01〜0.50質量%としてもよい。また、硫黄元素含有量を0.50質量%より多く含有する燃料油と、硫黄元素含有量を0.50質量%未満で含有する燃料油とを混合し、硫黄元素含有量が0.01〜0.50質量%の燃料油基油となるよう調整してもよい。
本発明に用いる燃料油基油の粘度は、本発明の効果の観点からは、40℃の動粘度が2〜400mm/sであることが好ましく、2〜250mm/sであることが更に好ましく、3〜80mm/sであることが最も好ましい。なお本発明において、動粘度は、JIS K 2283(2000)に記載の方法により測定される。
本発明においては、本発明の効果の観点から、軽油(特1号軽油、1号軽油、2号軽油、3号軽油、特3号軽油、MGOを含む)または重油(A重油、B重油、C重油、MDO、VLSFO、ULSFOを含む)の少なくとも1種を含む燃料油基油を用いることが好ましい。このとき、燃料油基油中の軽油および重油の合計の含有量は特に限定されないが、本発明の効果の観点から、燃料油基油全量のうち軽油および重油の合計量が10〜100質量%であることが好ましく、40〜100質量%であることがより好ましく、80〜100質量%であることが更により好ましい。このような燃料油基油の中でも、軽油と重油の含有比率が質量比で、0:100〜90:10であることが好ましい。また、本発明の効果の観点から、燃料油基油としてMGOまたは重油の少なくとも1種を含む燃料油基油を用いることが特に好ましい。このとき、燃料油組成物中のMGOおよび重油の合計の含有量は特に限定されないが、本発明の効果の観点から、燃料油基油全量のうちMGOおよび重油の合計量が10〜100質量%であることが好ましく、40〜100質量%であることがより好ましく、80〜100質量%であることが更により好ましい。また、このような燃料油基油の中でも、MGOと重油の含有比率が質量比で、0:100〜80:20であることが好ましく、0:100〜90:10であることがより好ましい。
本発明に用いるカルシウムサリシレートは、全塩基価が30〜400mgKOH/gであるカルシウムサリシレートである。なお本発明において、全塩基価とは、ASTM D2896に準拠して測定される値である。本発明の効果の観点から、カルシウムサリシレートの全塩基価は60〜360mgKOH/gであることが好ましく、100〜300であることがより好ましく、150〜260であることが更により好ましい。
本発明に用いるカルシウムサリシレートは、市販品および公知の方法により製造したものを用いることができ、例えば、炭素数4〜32のオレフィンでフェノールをアルキル化して得られるアルキルフェノールをアルカリ金属水酸化物と反応させてアルキルフェノキシドとした後に炭酸ガスと反応させてカルボキシル化し、次いでカルシウム化合物と反応させる方法や、サリチル酸と炭素数4〜32のオレフィンをアルキル化剤により反応させアルキルサリチル酸とし、次いでカルシウム化合物と反応させる方法等により得られるカルシウムサリシレートが挙げられる。また、カルシウムサリシレートとしては、英国特許第734598号公報、特開昭60−101196号公報、特開平05−163496号公報、特開平07−258675号公報に記載のもの等を用いることができる。
本発明に用いるカルシウムサリシレートは、具体的には、例えば下記の一般式(1)または一般式(2)で表されるアルキルサリチル酸のカルシウム塩であってもよい。
Figure 2020164826
一般式(1)のRは、炭素数4〜32の炭化水素基を表す。このような基としては、例えば、炭素数4〜32の直鎖アルキル基、炭素数4〜32の分岐アルキル基、炭素数4〜32の直鎖アルケニル基、炭素数4〜32の分岐アルケニル基、炭素数4〜32の脂環式炭化水素基、炭素数6〜32の芳香族炭化水素基等が挙げられる。これらの中でも、本発明の効果の観点から、Rは、炭素数6〜30の炭化水素基であることが好ましく、12〜28の炭化水素基であることがより好ましい。
一般式(2)のRは、炭素数4〜32の炭化水素基を表す。このような基としては、例えば、炭素数4〜32の直鎖アルキル基、炭素数4〜32の分岐アルキル基、炭素数4〜32の直鎖アルケニル基、炭素数4〜32の分岐アルケニル基、炭素数4〜32の脂環式炭化水素基、炭素数6〜32の芳香族炭化水素基等が挙げられる。これらの中でも、本発明の効果の観点から、Rは、炭素数6〜30の炭化水素基であることが好ましく、12〜28の炭化水素基であることがより好ましい。
本発明に用いるカルシウムサリシレートは、前述した一般式(1)で表される1種または2種以上のアルキルサリチル酸のカルシウム塩を用いても、一般式(2)で表される1種または2種以上のアルキルサリチル酸のカルシウム塩を用いても、一般式(1)で表される1種または2種以上のアルキルサリチル酸のカルシウム塩および一般式(2)で表される1種または2種以上のアルキルサリチル酸のカルシウム塩を組み合わせて用いてもよい。本発明においては、例えば、一般式(1)や一般式(2)で表されるアルキルサリチル酸を、水酸化カルシウム、炭酸カルシウム、ホウ酸カルシウム、塩化カルシウム、重炭酸カルシウム等のカルシウム化合物で処理して得られるカルシウム塩等を用いることができる。
本発明に用いるカルシウムサリシレートは、本発明の効果の観点から、一般式(1)または一般式(2)で表されるアルキルサリチル酸のカルシウム塩の少なくとも1種を含むことが好ましく、一般式(1)で表されるアルキルサリチル酸のカルシウム塩と一般式(2)で表されるアルキルサリチル酸のカルシウム塩との混合物であることがより好ましい。一般式(1)で表されるアルキルサリチル酸のカルシウム塩と一般式(2)で表されるアルキルサリチル酸のカルシウム塩とを含む場合の各アルキルサリチル酸の含有比率は特に限定されないが、本発明の効果の観点から、一般式(1)で表されるアルキルサリチル酸と一般式(2)で表されるアルキルサリチル酸の含有モル比が、10:1〜0.1:1であることが好ましく、8.0:1〜0.5:1であることがより好ましく、5.0:1〜1.0:1であることが更により好ましい。
本発明に用いるカルシウムサリシレートの金属比(カルシウム元素含有量(モル)×2/アルキルサリチル酸含有量(モル))は特に限定されないが、本発明の効果の観点から、0.2〜10であることが好ましく、0.5〜8.0であることがより好ましく、1.0〜5.0であることが更により好ましい。カルシウムサリシレートの金属比は、カルシウム元素含有量とアルキルサリチル酸の含有量との比率を調整する(アルキルサリチル酸をカルシウム化合物で処理する際の原料比率を調整する)ことで調整することができ、例えば、アルキルサリチル酸を過剰量のカルシウム化合物で処理することで金属比率を高めることができ、また、カルシウム化合物の比率を下げることで金属比率を1.0未満とすることができる。
本発明に用いるカルシウムサリシレートのカルシウム元素比率は特に限定されないが、本発明の効果の観点から、1.0〜30質量%であることが好ましく、2.0〜20質量%であることがより好ましく、3.0〜15質量%であることが更により好ましく、5.0〜12.0質量%であることが更により好ましく、6.0〜9.0質量%であることが特に好ましい。
本発明の燃料油組成物は、本発明の効果の観点から、カルシウムサリシレートの含有量が、燃料油組成物全量に対して0.001〜5.0質量%であることが好ましく、0.005〜3.0質量%であることがより好ましく、0.01〜2.0質量%であることが更により好ましい。また、本発明の燃料油組成物は、本発明の効果の観点から、カルシウムサリシレートの含有量が、燃料油組成物全量に対してカルシウム元素含有量で1〜2000質量ppmであることが好ましく、5〜1500質量ppmであることがより好ましく、10〜1000質量ppmであることが更により好ましい。
本発明の燃料油組成物は、本発明の効果の観点から、燃料油基油中の硫黄元素含有量と、カルシウムサリシレートに由来するカルシウム元素含有量との比が、質量比1000:1〜0.5:1であることが好ましく、800:1〜1:1であることがより好ましく、500:1〜2:1であることが更により好ましい。
本発明の燃料油組成物の製造方法は、硫黄元素含有量が0.01〜0.50質量%である燃料油基油と、カルシウムサリシレートとを公知の方法により混合することで製造することができ、例えば、常温〜100℃の環境下で、燃料油基油へ、カルシウムサリシレートを一度に全量または複数回に分割して添加し、常温〜150℃で撹拌・混合することで製造することができる。
本発明の燃料油組成物は、上記のような構成とすることで、保存時や使用時におけるスラッジの析出が抑制できるとともに、燃焼性、貯蔵安定性、低温流動性、取扱い性等の諸特性をも備える燃料油組成物を容易に製造しうる。
本発明の燃料油組成物は、燃焼性、貯蔵安定性、酸化安定性、耐摩耗性、均一性、安全性、環境適合性、始動性、低温流動性、取扱い性の向上等の目的に応じてその他の添加剤をさらに含有していてもよい。このような添加剤としては、例えば、表面着火剤、オクタン価向上剤、セタン価向上剤、抗菌・殺菌剤、防錆剤、堆積物改良剤、酸化防止剤、金属不活性化剤、耐摩耗剤、清浄剤・分散剤剤(カルシウムサリシレートを除く)、流動性向上剤、氷結防止剤、アンチノック剤、腐食防止剤、帯電防止剤、助燃剤、染料等から選ばれる1種または2種以上が、合計量で燃料油組成物全量に対して0.0001〜50質量%含有され得る。
表面着火防止剤としては、例えば、トリブチルホスファイト、トリメチルホスファイト、トリクレジルホスフェート、トリシクロヘキシルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、トリメチルホスフェート、メチルフェニルホスフェート等の有機リン系化合物;2−エチルヘキシルボロネート及びブチルジイソブチルボロネート等の有機ボロン系化合物が挙げられ、これらの1種または2種以上を用いることができる。表面着火防止剤の含有量は特に限定されないが、例えば、燃料油組成物全量に対して0.001〜10質量%であることが好ましい。
オクタン価向上剤としては、例えば、メタノール、エタノール、ブタノール、酢酸ブチル、メチル−tert−ブチルエーテル、エチル−tert−ブチルエーテル、メチル−tert−アミルエーテル、N−メチルアニリン、メチルシクロペンタジエニルマンガントリカルボニル、テトラエチル鉛等が挙げられ、これらの1種または2種以上を用いることができる。オクタン価向上剤の含有量は特に限定されないが、例えば、燃料油組成物全量に対して0.001〜10質量%であることが好ましい。
セタン価向上剤としては、例えば、硝酸エチル、硝酸メトキシエチル、硝酸イソプロピル、硝酸アミル、硝酸ヘキシル、硝酸ヘプチル、硝酸オクチル、硝酸2−エチルヘキシル、硝酸シクロヘキシルなどの脂肪族ニトレート;ジ−tert−ブチルペルオキシドなどの過酸化物等が挙げられ、これらの1種または2種以上を用いることができる。セタン価向上剤の含有量は特に限定されないが、例えば、燃料油組成物全量に対して0.001〜10質量%であることが好ましい。
抗菌・殺菌剤としては、例えば、硫酸銀、硝酸銀、硫酸亜鉛、硝酸亜鉛、硫酸銅、エチレンジアミン4酢酸銅等の無機系殺菌剤;ヘキサヒドロ−1,3,5−トリス(2−ヒドロキシエチル)−トリアジン等の有機窒素系抗菌剤;2,2−ジブロモ−3−ニトリロプロピオンアミド、1,4−ビス(ブロモアセトキシ)−2−エタン、ビストリブロモメチルスルホン等の有機ブロム系抗菌剤、2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、2−メチル−4,5−トリメチレン−4−イソチアゾリン−3−オン、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、2−n−オクチルイソチアゾリン−3−オン、4,5−ジクロロ−2−n−オクチルイソチアゾリン−3−オン、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン、N−n−ブチル−1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン等のイソチアゾリン系抗菌剤等が挙げられ、これらの1種または2種以上を用いることができる。抗菌・殺菌剤の含有量は特に限定されないが、例えば、燃料油組成物全量に対して0.001〜10質量%であることが好ましい。
防錆剤としては、例えば、脂肪族アミン及びその塩、有機リン酸エステル、有機スルホン酸塩等が挙げられ、これらの1種または2種以上を用いることができる。防錆剤の含有量は特に限定されないが、例えば、燃料油組成物全量に対して0.001〜10質量%であることが好ましい。
堆積物改良剤としては、例えば、トリクレジルホスフェート、トリメチルホスフェート、トリス(クロロエチル)ホスフェート、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリイソブチレンアミン、ポリエーテルアミン、ポリアルキルアミン、ポリオキシアルキレンアミン、ポリアルキルフェノキシアミノアルカン、ポリアルキレンスクシンイミド等が挙げられ、これらの1種または2種以上を用いることができる。堆積物改良剤の含有量は特に限定されないが、例えば、燃料油組成物全量に対して0.001〜10質量%であることが好ましい。
酸化防止剤としては、例えば、N,N'−ジイソプロピル−p−フェニレンジアミン、N,N'−ジブチル−p−フェニレンジアミン、N,N'−ジオクチル−p−フェニレンジアミン、N,N'−ジフェニル−p−フェニレンジアミン、N,N'−ジトリル−p−フェニレンジアミン、N−トリル−N'−キシレニル−p−フェニレンジアミン等のアミン系酸化防止剤;2−t−ブチルフェノール、2,6−ジターシャリブチルフェノール、2,6−ジターシャリブチル−4−メチルフェノール、2,4−ジメチル−6−ターシャリブチルフェノール、2,4,6−トリ−t−ブチルフェノール等のフェノール系酸化防止剤;ジラウリル3,3’−チオジプロピオネート、ジステアリル3,3’−チオジプロピオネート、ラウリルステアリル3,3’−チオジプロピオネート、ジミリスチル3,3’−チオジプロピオネート、ジステアリルβ,β’−チオジブチレート、ジラウリルサルファイド等の硫黄系酸化防止剤等が挙げられ、これらの1種または2種以上を用いることができる。酸化防止剤の含有量は特に限定されないが、例えば、燃料油組成物全量に対して0.001〜10質量%であることが好ましい。
金属不活性化剤としては、例えば、エチレンジアミン等のアミノ化合物;N,N'−ジサリチリデン−1,2−ジアミノプロパン、N,N'−ジサリチリデン−2−シクロヘキサンジアミン、N,N'−ジサリチリデンエチレンジアミン、N,N'−ビス(ジメチルサリチリデン)エチレンジアミン、N,N'−ビス(ジメチルサリチリデン)エチレンテトラミン、サリチルアルドキシム等のサリチリデン系化合物;1−[ビス(2−エチルヘキシル)アミノメチル−1,2,4−トリアゾール、1−(1−ブトキシエチル)−1,2,4−トリアゾール、4,4’−メチレンビス(2−ウンデシル−5−メチルイミダゾール)、ビス[(N−メチル)イミダゾール−2−イル]カルビノールオクチルエーテル等のトリアゾール系化合物;4−アルキルベンゾトリアゾール、4,5,6,7−テトラヒドロベンゾトリアゾール、5,5’−メチレンビスベンゾトリアゾール、1−[ビス(2−エチルヘキシル)アミノメチル)トリアゾール、1−[ビス(2−エチルヘキシル)アミノメチル)ベンゾトリアゾール、1−(ノニルオキシメチル)ベンゾトリアゾール、1−(1−ブトキシエチル)ベンゾトリアゾール等のベンゾトリアゾール系化合物等が挙げられ、これらの1種または2種以上を用いることができる。金属不活性化剤の含有量は特に限定されないが、例えば、燃料油組成物全量に対して0.001〜10質量%であることが好ましい。
耐摩耗剤としては、例えば、硫化油脂、オレフィンポリスルフィド、硫化オレフィン、ジベンジルスルフィド、エチル−3−[[ビス(1−メチルエトキシ)フォスフィノチオイル]チオ]プロピオネート、トリス−[(2、又は4)−イソアルキルフェノール]チオフォスフェート、3−(ジ−イソブトキシ−チオホスホリルスルファニル)−2−メチル−プロピオン酸、トリフェニルフォスフォロチオネート、β−ジチオホスフォリル化プロピオン酸、メチレンビス(ジブチルジチオカーバメイト)、O,O−ジイソプロピル−ジチオフォスフォリルエチルプロピオネート、2,5−ビス(n−ノニルジチオ)−1,3,4−チアジアゾール、2,5−ビス(1,1,3,3−テトラメチルブタンチオ)1,3,4−チアジアゾール、及び2,5−ビス(1,1,3,3−テトラメチルジチオ)−1,3,4−チアジアゾール等の硫黄系耐摩耗剤;モノオクチルフォスフェート、ジオクチルフォスフェート、トリオクチルフォスフェート、モノブチルフォスフェート、ジブチルフォスフェート、トリブチルフォスフェート、モノフェニルフォスフェート、ジフェニルフォスフェート、トリフェニルフォスフェート、トリクレジルホスフェート、モノイソプロピルフェニルフォスフェート、ジイソプロピルフェニルフォスフェート、トリイソプロピルフェニルフォスフェート、モノターシャリーブチルフェニルフォスフェート、ジ−tert−ブチルフェニルフォスフェート、トリ−tert−ブチルフェニルフォスフェート、トリフェニルチオフォスフェート、モノオクチルフォスファイト、ジオクチルフォスファイト、トリオクチルフォスファイト、モノブチルフォスファイト、ジブチルフォスファイト、トリブチルホスファイト、モノフェニルフォスファイト、ジフェニルフォスファイト、トリフェニルフォスファイト、モノイソプロピルフェニルフォスファイト、ジイソプロピルフェニルフォスファイト、トリイソプロピルフェニルフォスファイト、モノ−tert−ブチルフェニルフォスファイト、ジ−tert−ブチルフェニルフォスファイト、及びトリ−tert−ブチルフェニルフォスファイト等のリン系化合物;カプリル酸、2−エチルヘキサン酸、ノナン酸、イソノナン酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキジン、ベヘン酸等の脂肪酸;ナフテン酸金属塩、脂肪酸金属塩、リン酸金属塩、リン酸エステル金属塩、及び亜リン酸エステル金属塩等の有機金属化合物;その他、ホウ素化合物、モノ及びジヘキシルフォスフェートのアルキルアミン塩、リン酸エステルアミン塩、及びトリフェニルチオリン酸エステルとtert−ブチルフェニル誘導体の混合物等が挙げられる。耐摩耗剤の含有量は特に限定されないが、例えば、燃料油組成物全量に対して0.01〜10質量%であることが好ましい。
清浄剤・分散剤としては、例えば、リン酸アミド、アミノアルカン、アルキルアミンリン酸エステル、ポリエーテルアミン、ポリブテニルアミン、アルケニルコハク酸イミド、アルケニルコハク酸エステル、サリチル酸金属塩(カルシウムサリシレートを除く)スルホン酸金属塩、カルボン酸金属塩、ホスホン酸金属塩等が挙げられ、これらの1種または2種以上を用いることができる。清浄剤・分散剤の含有量は特に限定されないが、例えば、燃料油組成物全量に対して0.001〜10質量%であることが好ましい。
流動性向上剤としては、例えば、ポリメタクリレート系ポリマー、ポリアクリレート系ポリマー、オレフィン性不飽和ポリマー、エチレン−酢酸ビニル系コポリマー、ポリオレフィン置換フェノール系ポリマー、アルケニルコハク酸アミド、アルカンポリオールのアルキレンオキサイド付加物の脂肪酸エステル、アルカノールアミンのアルキレンオキサイド付加物の脂肪酸エステル等が挙げられ、これらの1種または2種以上を用いることができる。流動性向上剤の含有量は特に限定されないが、例えば、燃料油組成物全量に対して0.001〜10質量%であることが好ましい。
本発明の燃料油組成物のCCAI(計算炭素芳香族指数)は特に限定されないが、燃料油組成物の諸特性の観点から、780以上900以下が好ましく、800以上860以下がより好ましい。本発明において、燃料油組成物のCCAIは、ISO8217に基づき算出される。
本発明の燃料油組成物の引火点は特に限定されないが、燃料油組成物の諸特性の観点から、40℃以上120℃以下が好ましい。本発明において、燃料油組成物の引火点は、JIS K 2265−3(2007)に記載のペンスキーマルテンス密閉法により測定される。
本発明の燃料油組成物の流動点は特に限定されないが、燃料油組成物の諸特性の観点から、−40℃以上30℃以下が好ましい。本発明において、燃料油組成物の流動点は、JIS K 2269(1987)に記載の方法により測定される。
本発明の燃料油組成物の動粘度は特に限定されないが、燃料油組成物の諸特性の観点からは、40℃の動粘度が1〜400mm/sであることが好ましく、2〜200mm/sであることが更に好ましく、2〜100mm/sであることが最も好ましい。
本発明の燃料油組成物の密度は特に限定されないが、燃料油組成物の諸特性の観点から、15℃における密度が0.70g/cm以上1.00g/cm以下であることが好ましく、0.80g/cm以上0.98g/cm以下であることがより好ましい。本発明において、燃料油組成物の密度は、JIS K 2249(2011)に記載の方法により測定される。
本発明の燃料油組成物は、液体の燃料油を用いる態様であれば特に制限なく使用でき、例えば、乗用車やトラック等の自動車用燃料油、旅客船や貨物船等の船舶用燃料油、飛行機やヘリコプター等の航空機用の燃料油、ディーゼル機関車等の鉄道車両用燃料油、農業機械用燃料油、建築機械用燃料油等として用いることができ、これらの中でも、船舶用燃料油として用いることが好ましい。
以下、実施例により本発明を更に具体的に説明する。尚、以下の実施例中、%は特に記載が無い限り質量基準である。実施例に使用した各成分を下記に示す。
[燃料油組成物の調製A]
下記の燃料油基油、カルシウムサリシレートおよび比較化合物である分散剤を用い、以下の表1〜5に示す通りに燃料油組成物を調製した。また、各燃料油組成物中の、カルシウムサリシレートまたは比較化合物に由来するカルシウム元素含有量を表1〜5に併せて示す。
<燃料油基油>
燃料油基油1:硫黄元素含有量0.44%、40℃での動粘度が5.5mm/sの燃料油基油(硫黄元素含有量2.1%のC重油20質量%と硫黄元素含有量0.03%のMGO80質量%との混合基油)
燃料油基油2:硫黄元素含有量0.24%、40℃での動粘度が4.2mm/sの燃料油基油(硫黄元素含有量2.1%のC重油10質量%と硫黄元素含有量0.03%のMGO90質量%との混合基油)
燃料油基油3:硫黄元素含有量0.04%、40℃での動粘度が3.1mm/sの燃料油基油(硫黄元素含有量2.1%のC重油0.5質量%と硫黄元素含有量0.03%のMGO99.5質量%との混合基油)
<カルシウムサリシレート>
カルシウムサリシレート1:224mgKOH/g、カルシウム元素比率8.1%、
アルキルサリチル酸のアルキル基の炭素数は12〜18
カルシウムサリシレート2:156mgKOH/g、カルシウム元素比率5.5%、
アルキルサリチル酸のアルキル基の炭素数は14〜18
カルシウムサリシレート3:111mgKOH/g、カルシウム元素比率4.0%、
アルキルサリチル酸のアルキル基の炭素数は14〜18
カルシウムサリシレート4:344mgKOH/g、カルシウム元素比率12.9%、アルキルサリチル酸のアルキル基の炭素数は14〜18
カルシウムサリシレート5:168mgKOH/g、カルシウム元素比率5.6%、
アルキルサリチル酸のアルキル基の炭素数は16〜18
カルシウムサリシレート6:280mgKOH/g、カルシウム元素比率10.0%、アルキルサリチル酸のアルキル基の炭素数は16〜18
カルシウムサリシレート7:267mgKOH/g、カルシウム元素比率10.0%、アルキルサリチル酸のアルキル基の炭素数は14〜18
カルシウムサリシレート8:160mgKOH/g、カルシウム元素比率6.3%、
アルキルサリチル酸のアルキル基の炭素数は14〜18
カルシウムサリシレート9:170mgKOH/g、カルシウム元素比率6.1%、
アルキルサリチル酸のアルキル基の炭素数は14〜18
カルシウムサリシレート10:229mgKOH/g、カルシウム元素比率8.0%、アルキルサリチル酸のアルキル基の炭素数は20〜28
カルシウムサリシレート11:320mgKOH/g、カルシウム元素比率11.0%、アルキルサリチル酸のアルキル基の炭素数は20〜28
カルシウムサリシレート12:63mgKOH/g、カルシウム元素比率2.1%、
アルキルサリチル酸のアルキル基の炭素数は20〜28
カルシウムサリシレート13:170mgKOH/g、カルシウム元素比率6.1%、アルキルサリチル酸のアルキル基の炭素数は14〜28
カルシウムサリシレート14:190mgKOH/g、カルシウム元素比率6.7%、アルキルサリチル酸のアルキル基の炭素数は14〜18
カルシウムサリシレート15:279mgKOH/g、カルシウム元素比率11.7%、アルキルサリチル酸のアルキル基の炭素数は16
カルシウムサリシレート16:240mgKOH/g、カルシウム元素比率9.6%、アルキルサリチル酸のアルキル基の炭素数は16
カルシウムサリシレート17:173mgKOH/g、カルシウム元素比率6.2%、アルキルサリチル酸のアルキル基の炭素数は16
上記カルシウムサリシレート1〜17は、上記一般式(1)で表されるアルキルサリチル酸のカルシウム塩および上記一般式(2)で表されるアルキルサリチル酸のカルシウム塩の混合物である。
<比較化合物>
低塩基価カルシウムサリシレート:16mgKOH/g、カルシウム元素比率0.9% カルシウムスルホネート:300mgKOH/g、カルシウム元素比率11.8%
アルキルサリシレート:5−メチルサリチル酸
サリチル酸アルキルエステル:サリチル酸−2エチルヘキシル
コハク酸イミド系分散剤:ポリイソブテンコハク酸イミド
リン酸エステル系分散剤:オレイル−4EOリン酸エステル
プルロニック型分散剤:エチレンジアミンのPOE−POPブロックポリマー
ポリカルボン酸系分散剤:オレフィン・マレイン酸共重合物ナトリウム塩
アセチレン系分散剤:アセチレンジオールのPOE−POPブロックポリマー
Figure 2020164826
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Figure 2020164826
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<スラッジ分散性の評価>
実施例1〜25、比較例1〜16で調製した燃料油組成物について、ASTM D 4740(2014)に記載のスポットテスト法により、スラッジの分散・析出特性を評価した。具体的には、90℃に加熱した各燃焼油組成物それぞれをろ紙(テストペーパー)上に滴下し、100℃で1時間保持後、ろ紙上のスポットの状態を下記の評価指標に従いスポットテスト評価を行った。本評価は、評価指標1が最もスラッジの分散性(スラッジの析出抑制)に優れることを示し、1または2であれば実用性を有することを示す。結果を上記表1〜5に示した。
<スポットテストの評価指標>
1:インナーリングは認められず、スポットが均質である
2:かすかにまたは不完全にインナーリングが認められる
3:背景より少しだけ暗いインナーリングが認められる
4:3よりも濃く、背景より幾分暗いインナーリングが認められる
5:インナーリングの中心に粒子または粒子状のものが認められ、背景より明確に暗い
上記の結果から、本発明の燃料油組成物は、スラッジの分散性に優れ、よって保存時や使用時におけるスラッジの析出抑制に優れると言える。
[燃料油組成物の調製B]
下記の燃料油基油、カルシウムサリシレート、及びその他の添加剤を用いて調製される燃料油組成物の配合例を表6〜8に示す。
<燃料油基油>
燃料油基油1:硫黄元素含有量0.44%、40℃での動粘度が5.5mm/sの燃料油基油(硫黄元素含有量2.1%のC重油20質量%と硫黄元素含有量0.03%のMGO80質量%との混合基油)
燃料油基油2:硫黄元素含有量0.24%、40℃での動粘度が4.2mm/sの燃料油基油(硫黄元素含有量2.1%のC重油10質量%と硫黄元素含有量0.03%のMGO90質量%との混合基油)
燃料油基油3:硫黄元素含有量0.04%、40℃での動粘度が3.1mm/sの燃料油基油(硫黄元素含有量2.1%のC重油0.5質量%と硫黄元素含有量0.03%のMGO99.5質量%との混合基油)
燃料油基油4:硫黄元素含有量0.03%、40℃での動粘度が3.1mm/sの燃料油基油(硫黄元素含有量0.03%のMGO100質量%)
燃料油基油5:硫黄元素含有量0.30%、40℃での動粘度が90mm/sの燃料油基油(硫黄元素含有量0.08%のULSFO20質量%と硫黄元素含有量0.35%のVLSFO80質量%との混合基油)
燃料油基油6:硫黄元素含有量0.36%、40℃での動粘度が120mm/sの燃料油基油(硫黄元素含有量0.46%のVLSFO5質量%と硫黄元素含有量0.35%のVLSFO95質量%との混合基油)
<カルシウムサリシレート>
カルシウムサリシレート3:111mgKOH/g、カルシウム元素比率4.0%
カルシウムサリシレート9:170mgKOH/g、カルシウム元素比率6.1%
カルシウムサリシレート11:320mgKOH/g、カルシウム元素比率11.0%
カルシウムサリシレート16:240mgKOH/g、カルシウム元素比率9.6%
<抗菌・殺菌剤>
抗菌・殺菌剤1:POEラウリルアミン
抗菌・殺菌剤2:ヘキサヒドロ−1,3,5−トリス(2−ヒドロキシエチル)−トリアジン
抗菌・殺菌剤3:1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン
<防錆剤>
防錆剤1:オクチルアミン
防錆剤2:テトラプロペニルコハク酸エステル
<酸化防止剤>
酸化防止剤1:2,6−ジターシャリブチルフェノール
酸化防止剤2:N,N’−ジオクチル−p−フェニレンジアミン
酸化防止剤3:ジステアリルβ,β’−チオジブチレート
<耐摩耗剤>
耐摩耗剤1:オレイン酸
耐摩耗剤2:オクチル酸性リン酸エステル
耐摩耗剤3:ジブチルジチオリン酸亜鉛
<流動性改善剤>
流動性改善剤1:エチレン−酢酸ビニルコポリマー
流動性改善剤2:メチルメタクリレート−ヘキサデシルアクリレートコポリマー
流動性改善剤3:トリエタノールアミンEO付加物のベヘン酸エステル
Figure 2020164826
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本発明によれば、保存時や使用時におけるスラッジの析出抑制に優れる燃料油組成物を提供することができる。また、本発明によれば、さらに燃焼性、貯蔵安定性、酸化安定性、耐摩耗性、均一性、安全性、環境適合性、始動性、低温流動性、取扱い性等に優れる燃料油組成物を提供することができる。

Claims (5)

  1. 硫黄元素含有量が0.01〜0.50質量%である燃料油基油と、全塩基価が30〜400mgKOH/gであるカルシウムサリシレートとを含有する燃料油組成物。
  2. カルシウムサリシレートの含有量が、燃料油組成物全量に対してカルシウム元素含有量で1〜2000質量ppmである、請求項1に記載の燃料油組成物。
  3. 燃料油基油中の硫黄元素含有量と、カルシウムサリシレートに由来するカルシウム元素含有量との比が、質量比で1000:1〜0.5:1である、請求項1又は2に記載の燃料油組成物。
  4. 燃料油基油の40℃での動粘度が2〜400mm/sである、請求項1〜3のいずれか1項に記載の燃料油組成物。
  5. 船舶用である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の燃料油組成物。
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