JP2020164013A - 列車制御システム及び当該システムを搭載した鉄道車両 - Google Patents

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Abstract

【課題】列車前方監視技術として列車走行空間認識技術を用いて列車走行の安全性・安全性を確保し、異なる走行空間認識手法を組み合わせることで、走行空間認識が可能な距離の変動を抑え、走行安定性の向上を図る。【解決手段】列車制御システムとして、列車前方のレール形状と、列車前方のレール形状推定確度と、列車の自己位置と、列車の自己位置推定確度とに基づいて、列車前方の列車走行空間情報及び列車走行空間確度情報を生成し、列車前方の列車走行空間情報及び列車走行空間確度情報から列車走行に係る列車制御情報を算出する。【選択図】図5

Description

本発明は、列車制御システム及び当該システムを搭載した鉄道車両に関する。
鉄道ドライバレスシステム及び鉄道運転支援システムにおいて、安定かつ安全な走行を実現するためには、誤検知・未検知が少なく、かつ冗長性のある前方監視技術が必要である。前方監視の誤検知率・未検知率を低減するためには、検知エリアを列車走行の支障になりうる空間に限定することが必須であることから、高信頼かつ高精度な列車走行空間の認識を行わなければならない。
列車走行空間認識の方法は、2種類に大別され、いずれも列車前方のレール形状を推定し、列車走行空間の認識を行う。
第一には、列車に搭載したカメラで取得した列車前方画像を解析して列車前方のレール形状を推定し、列車走行空間を算出する方法がある。この第一の方法は、列車走行空間の推定としては高精度ではあるが、列車走行空間の認識可能な距離が気象条件などの周囲環境に依存することになる。
第二には、列車自己位置推定用センサ及び列車軌道のマップを用い、列車自己位置推定用センサにより列車の自己位置を推定した上で、マップ上の列車自己位置を特定し、特定した列車自己位置の周辺のマップ軌道情報を用いて列車前方のレール形状を推定したレール形状推定結果を用いて前方の列車走行空間を認識する方法がある。しかし、この第二の方法は、システム立ち上げ時やトンネル通過時などの列車位置が不確定な時には、十分な精度が確保されない。
そこで、カメラを用いた列車前方のレール形状推定方法と、自己位置推定用センサ及び列車周辺マップを用いた列車前方のレール形状推定方法とを実装し、両者を使い分ける手法が、非特許文献1により提案されている。この手法では、前記第一の方法によりカメラを使用して列車前方のレール形状を推定した上で列車走行空間認識を行い、積雪などが原因でレールが見えない時には、前記第二の方法により自己位置推定用センサ及び列車周辺マップを用いて列車前方のレール形状を推定し、列車走行空間認識を行うことが示唆されている。
Pavel Popov., ‘The Present and the Future of ATO in Russia’, 1st UIC Global Conference of Signaling, Milan, 25 − 28 March 2018
非特許文献1には、列車走行空間の認識技術を適用する方法に関して、前記第一の方法が積雪などが原因で適用不可能な場合に、前記第二の方法を適用する、という記載があるのみである。そのため、例えば、前記第一の方法の適用可否を決めるパラメータ等が何であるのかといった、実際に前方監視システムへ適用する際に必須の検討事項については、開示も示唆もなされていない。
また、非特許文献1が開示する列車走行空間の算出方法によって、必ずしも高信頼で安定性のある列車走行空間を算出することができるとは限らない。
前提として、前記第一の方法は列車の前方画像を利用しているため、列車走行空間認識が可能な距離に上限が存在する。一方、前記第二の方法は、列車の自己位置推定が確実な場合は、列車周辺のマップ情報と組み合わせると、十分遠方まで列車走行空間認識が可能であると考えられる。この点を踏まえると、第一の方法が適用不可能のため第二の方法を適用した状態で列車が走行している際に、第一の方法が適用可能になると第一の手法へ切り替えることになる。この時、列車の自己位置推定が確実であったとすると、第二の方法による列車走行空間認識が可能な距離が十分大きいにも拘らず、認識可能距離が短い第一の方法へ切り替えることになり、列車走行空間の認識結果が不安定になるという問題がある。
従って、非特許文献1が開示する手法が仮に実際の前方監視システムへ適用できたとしても、様々な走行シーンに対して高信頼で安定性のある列車走行空間を生成できるとは限らない。すなわち、列車走行空間を認識する複数の技術を用いることによって様々な走行シーンに対して高信頼で安定性のある前方監視を行うシステムは、実用的な段階に至るまでの検討がなされていない。
また、非特許文献1が開示する前方監視システムは、列車走行空間と、前方監視センサの情報を組み合わせて、列車走行の障害となる領域に物体が存在する場合は、前記物体位置を計算するシステムである。この前方監視システムを列車制御システムへ適用する場合、物体の位置情報を基にしてブレーキ指令などの列車制御を行うものと考えられる。しかし、列車前方に存在する障害物との衝突を回避するためには、障害物の位置を特定するだけでなく、列車の前方監視がどの程度の距離まで可能かを把握し、この距離などに基づいて適切な走行速度を設定することが重要である。従って、列車走行の安全性を確保するためには、走行速度を設定する方法が別途必要となる。
本発明は、複数の異なる列車走行空間の認識技術に関する情報を指定し、これらを組み合わせることにより、実用に耐えうる安全かつ安定な列車制御システムを提供することを目的とする。
かかる課題を解決するために、本発明は、列車前方のレール形状と、列車前方のレール形状推定確度と、列車の自己位置と、列車の自己位置推定確度とに基づいて、列車前方の列車走行空間情報及び列車走行空間確度情報を生成し、列車前方の列車走行空間情報及び列車走行空間確度情報から列車走行に係る列車制御情報を算出することを特徴とする。
本発明によれば、複数のセンサ情報の確度に応じて列車制御を行うことで、安全性及び安定性の高い列車走行が可能な列車制御システムを提供することができる。
本発明により停止限界を算出する概念を示す図である。 本発明の実施例1に係る列車制御システムの構成の一例を示す図である。 列車前方レール形状推定部の構成の一例を示す図である。 列車自己位置推定部の構成の一例を示す図である。 列車制御情報計算部の構成の一例を示す図である。 列車走行空間認識部の構成の一例を示す図である。 列車制御情報出力部の構成の一例を示す図である。 第二停止限界距離計算部が計算例1により第二停止限界距離を算出する処理の流れを示すフローチャート図である。 停止限界距離計算方法の一例を示す図である。 第二停止限界距離計算部が計算例2により第二停止限界距離を算出する処理の流れを示すフローチャート図である。 第二停止限界距離計算部が計算例3により第二停止限界距離を算出する処理の流れを示すフローチャート図である。 本発明の実施例2に係る列車制御システムの構成の一例を示す図である。 実施例2に係る列車制御情報出力部の構成の一例を示す図である。 第二停止限界距離計算部が計算例4により第二停止限界距離を算出する処理の流れを示すフローチャート図である。 第二停止限界距離計算部が計算例5により第二停止限界距離を算出する処理の流れを示すフローチャート図である。 第二停止限界距離計算部が計算例6により第二停止限界距離を算出する処理の流れを示すフローチャート図である。 本発明の実施例3に係る列車制御システムの構成の一例を示す図である。 実施例3に係る列車制御情報出力部の構成の一例を示す図である。 周囲環境−停止限界距離データベースの一例を示す図である。
本発明は、特性の異なる2種類の列車走行空間の認識手法の確度情報を用いて列車走行空間を統合し、列車制御のための情報を生成する。これによって、安全性及び安定性の高い列車制御システムを構築することができる。本発明は、センサによる列車前方監視の必要な鉄道ドライバレスシステムなどに好適である。
図1は、本発明により異なる2種類の列車走行空間の認識結果を統合して停止限界を算出する概念を示す図である。
列車前方監視センサM102を利用した列車前方のレール形状推定結果より算出した列車走行空間の認識結果M106(以下、「列車走行空間認識A」とする)と、列車自己位置推定用センサM103及びマップ(図示せず)を用いた列車前方のレール形状推定より算出した列車走行空間の認識結果M107(以下、「列車走行空間認識B」とする)とを、それぞれの列車走行空間に対する確度を用いて統合する。
この時、図1で破線枠で示す列車走行空間の認識結果M106の領域では、列車走行空間認識Aの確度が十分に高いとして列車走行空間認識Aを行い、図1で点線枠で示す列車走行空間の認識結果M107から列車走行空間の認識結果M106を除く領域では、列車走行空間認識Bの確度が十分に高いとして列車走行空間認識Bを行うものとする。
次に、統合後は、図1に示す位置M109の距離まで列車走行空間認識が可能、すなわち、列車前方監視が可能であるとして、停止限界M111を設定する。この停止限界M111を設定することにより、走行する列車M101が軌道上の位置M109に静止する障害物を発見した際に、安全に停車することができる。
さらに、列車走行空間認識A及び列車走行空間認識Bを、様々な走行シーンに対して安定した列車走行空間認識を行えるよう統合しているため、安定した列車走行を実現することができる。よって、列車走行の安定性と安全性とを両立させることができる。
なお、以降は、単に前方レール形状推定と記載した場合には、前方監視センサを利用した列車の前方レール形状推定を指すものとする。他の手法により、列車の前方レール形状推定を行う場合、例えば、後述するマップマッチングを利用して前方レール形状推定を行う場合は、マップマッチングを利用した前方レール形状推定、などと明記する。
以下、本発明を実施するための形態として、実施例1〜3について図を参照しながら詳細に説明する。
図2は、本発明の実施例1に係る列車制御システム1の構成の一例を示す図である。
列車制御システム1は、列車前方物体情報、列車前方監視技術と列車自己位置推定技術よりそれぞれ推定された2種類の列車走行空間情報及びこの2種類の列車走行空間情報それぞれに対応する確度情報を用いて、列車制御情報を計算し、安定かつ安全な列車走行を実現するシステムである。
ここで、列車制御システム1は、前方レール形状推定部10、列車自己位置推定部20、列車制御情報計算部30及び列車制御装置40から構成される。
前方レール形状推定部10は、列車前方監視のためのセンサ情報を取得しつつ、列車前方のレール形状を推定し、レール形状推定の確度情報を算出する計算部であって、前方物体情報D101、前方レール推定結果情報D102及び前方レール形状推定確度情報D103を出力する。
前方物体情報D101は、列車走行の障害になる可能性のある物体に関する情報であり、例えば、列車前方を監視するセンサデータより求めた、列車前方に存在するすべての物体位置等の情報である。
前方レール形状情報D102は、列車前方に存在するレール形状の情報であり、具体的には、列車前方のレールの曲率分布等の情報である。レールの曲率分布については、例えば、列車前方のレール方向100m前方まではレールは直線であり、レール方向100mから200m前方までは、レールは曲率半径800mの円弧を描いて右方向へ曲がる、等の情報である。
前方レール形状推定確度情報D103を説明する前に、確度について説明する。確度としては、計測の確かさ又は不確かさ等を確度とするが、センサより取得したデータの分散値等を用いてもよい。本発明では、センサデータ又はセンサデータを用いた推定がどの程度正確かが分かる指標を、確度とする。その中でも、計測や列車走行空間認識における、不確かさや分散値、ある範囲に正しい値が存在する確率、或いは、センサの故障有無を表すセンサ出力データ等を信頼度と定義し、以降に記載する確度はこの信頼度である。
前方レール形状推定確度情報D103としては、具体的に、前方のレール形状の推定結果における、レール方向100m先のレール形状の不確かさ、レールに沿った距離に対するレール形状の不確かさの分布、等が挙げられる。
列車自己位置推定部20は、列車の自己位置を推定し、列車の自己位置推定の確度を算出する計算部であって、自己位置情報D201及び自己位置推定確度情報D202を出力する。
自己位置情報D201は、列車の現在時刻付近における列車の自己位置を表す情報であり、例えば、GPSより得られる列車の現在の緯度経度情報、列車が列車周辺の列車軌道マップを参照できる場合は、列車軌道マップ上における列車の位置情報、等がある。
自己位置推定確度情報D202は、列車の自己位置推定の確度情報であり、例えば、GPSより得られる緯度経度情報の不確かさ、または、列車軌道マップを用いて列車前方のレール形状を推定することができる場合は、レール形状の推定結果における、レール方向100m先のレール形状の不確かさやレールに沿った距離に対するレール形状の不確かさの分布、等が挙げられる。
列車制御情報計算部30は、複数の列車走行空間、複数の列車走行空間の確度情報及び列車の前方物体情報に基づいて、前方監視を行いつつ、列車が安全かつ安定した走行を実現するために必要な情報を出力する計算部である。具体的には、前方レール形状情報D102、前方レール形状推定確度情報D103、自己位置情報D201及び自己位置推定確度情報D202を用いて算出した列車走行空間の情報を用い、前方物体情報D101を走行の障害となりうる情報に限定した上で列車の前方監視を行い、列車走行の障害となる物体を検知した場合はそれに応じて第一停止限界距離を算出する。
また、列車制御情報計算部30は、前方レール形状推定確度情報D103及び自己位置推定確度情報D202を用いて列車前方の走行空間の認識可能範囲を算出し、認識可能範囲に応じて、列車の安全走行に必要な情報を算出する。列車の安全走行に必要な情報とは、例えば、列車速度の上限を表す速度照査パターンを求めるための第二停止限界距離、運転士への警告情報、等がある。
さらに、列車制御情報計算部30は、列車の安全走行に必要な情報及び第一停止限界距離を用いて、列車制御情報D301を生成する。
列車制御情報D301は、例えば、列車制限速度、列車停止限界距離、列車停止限界距離に基づいて計算された速度照査パターン、運転士への警告情報、等がある。
列車制御装置40は、列車制御情報を用いて列車制御を行う装置であり、例えば、ATO(自動列車運転装置)がある。列車制御情報D301を入力とした場合、列車制御情報D301に格納されている列車停止限界距離を用いて生成した速度照査パターンを超過しないような列車速度パターンを計算し、走行制御を行う態様がある。
次に、列車制御システム1を構成する各構成要素の構成及び機能について説明する。
図3は、列車前方レール形状推定部10の構成の一例を示す図である。
前方監視センサ101は、列車前方の物体情報等を取得するセンサであり、列車前方監視センサ情報D104を出力する。センサとしては、カメラを用いることが一般的だが、他の方法を用いてもよい。例えば、レーザセンサ(LiDAR)等を用いて、列車前方の物体認識及び列車前方のレール形状推定等を行う。ただし、本発明では、列車前方の物体情報を基に、列車前方のレール曲率などのレール形状を推定できればよいことから、適用するセンサの形態を問わず限定するものではない。
列車前方監視センサ情報D104は、列車前方の物体検知やレール形状推定をする際に必要なセンサ情報であり、例えば、カメラで取得した列車前方の画像データ、LiDARセンサの列車前方点群データ、等がある。
前方物体監視部102は、列車前方監視センサ情報D104を用いて列車前方の物体位置を推定し、前方物体情報D101を生成する。
前方レール形状推定部103は、列車前方監視センサ情報D104を用いて、列車前方のレール曲率などのレール形状を推定して前方レール形状情報D102を生成し、また、列車前方レール形状推定の確度を計算して前方レール形状推定確度情報D103を生成する。
ここで、前方レール形状推定確度情報D103の計算方法について説明する。具体的に例えば、列車前方のレール形状を直線或いは曲線と捉え、前方レール形状推定により得られる直線或いは曲線上の点が存在しうる位置は、実際の点位置を中心とした正規分布であると仮定し、直線或いは曲線上の各点に対する確度を計算する。推定値の分布を正規分布と仮定したため、ある範囲内として、例えば実際の点位置に対して±1m以内に推定値が収まる確率を計算することができ、この確率を確度とみなす手法がある。或いは、正規分布からレールに沿った距離に対するレール形状の不確かさの分布を計算し、前方レール形状推定確度情報D103としてもよい。
図4は、列車自己位置推定部20の構成の一例を示す図である。
列車周辺マップ情報保持部201は、列車周辺のマップ情報を記録保持し、列車周辺マップ情報D203を生成する。列車周辺マップ情報D203は、レーザセンサの点群情報を用いるのが一般的だが、列車キロ程に対する列車前方のレール曲率分布や、絶対位置においてレールが存在する場所のマップ等を用いてもよい。本発明では、マップマッチングを用いて列車進路を推定できればよく、マップの種類を問わず限定するものではない。
自己位置推定センサ202は、列車の自己位置を推定するセンサであり、列車自己位置センサ情報D204を生成する。自己位置推定センサ202としては、マップマッチングを適用する場合はレーザセンサを用いるのが一般的であるが、GNSS信号受信機や、列車地上子より送信される列車位置情報を受信するセンサ、或いは列車の走行距離を計算することのできる速度発電機等を用いてもよい。本発明では、マップマッチングを適用するために列車の自己位置を推定できればよく、列車の自己位置を推定するセンサの種類を問わず限定するものではない。
マップマッチング部203は、列車周辺マップ情報D203と列車自己位置センサ情報D204とを用いてマップマッチングを行い、前記列車周辺マップ情報D203における列車位置を特定し自己位置情報D201を生成すると共に、マップマッチングの確度を計算して自己位置推定確度情報D202を生成する。また、マップマッチングの確度を計算しない場合には、自己位置推定確度情報D202として列車の自己位置推定の確度を用いてもよい。
ここで、マップマッチングの確度計算方法について説明する。例えば、列車の自己位置推定結果よりマップにおける自己位置を特定し、マップを参照しつつ列車前方のレール形状を推定する。マップマッチングを利用したレール形状を直線或いは曲線と捉え、マップマッチングを利用したレール形状の推定により得られる直線或いは曲線上の点が存在しうる位置は、実際の点位置を中心とした正規分布であると仮定して、直線或いは曲線上の各点に対する確度を計算する。
確度計算の一つの手法として、推定値の分布を正規分布と仮定したため、ある範囲内として、例えば実際の点位置に対して±1m以内に、推定値が収まる確率を計算することができ、この確率を確度とみなす。或いは別途、前記正規分布から、レールに沿った距離に対するレール形状の不確かさの分布を計算して確度としてもよい。
次に、列車の自己位置推定確度の計算方法について説明する。例えば、列車の自己位置推定結果の存在しうる位置は、実際の列車の自己位置を中心とした正規分布であると仮定する。この推定値の分布を正規分布と仮定したため、ある範囲内、例えば実際の点位置に対して±1m以内に推定値が収まる確率を計算することができ、この確率を確度とみなす。
図5は、列車制御情報計算部30の構成の一例を示す図である。
列車制御情報計算部30は、列車走行空間認識部3A、前方監視及び障害物検知計算部3B及び列車制御情報出力部3Cから構成される。
列車走行空間認識部3Aは、前方レール形状情報D102と前方レール形状推定確度情報D103、及び、自己位置情報D201と自己位置推定確度情報D202、それぞれを用いて両者を統合することにより、列車走行空間情報D302及び列車走行空間確度情報D303を生成し出力する。列車走行空間認識部3Aの機能及び詳細な構成については後述する。
前方監視及び障害物検知計算部3Bは、前方物体情報D101と統合後の列車走行空間情報D302とを用いて、列車前方で注目すべき物体の位置を特定し、列車の障害となる物体が存在する場合には、物体の位置や挙動等に応じて物体位置として列車前方障害物情報D304を算出する。列車前方障害物情報D304は、列車の障害となる物体に関する情報であり、例えば、列車と列車の前方に出現した列車走行の障害となる物体との距離を列車の第一停止限界距離とし、列車前方障害物情報D304とする。
これにより、前方物体情報D101と列車走行空間情報D302とを用いることで、列車前方の障害となり得ない物体を除外することができ、この障害となり得ない物体を発見した際に発生する不要なブレーキ指令の発生を防ぐことで、走行の安定性が向上する。
列車制御情報出力部3Cは、列車前方障害物情報D304と統合後の列車走行空間確度情報D303とに基づいて、列車が安定かつ安全に走行するために必要な列車制御情報D301を出力する。列車制御情報出力部3Cの機能及び詳細な構成については後述する。
図6は、列車走行空間認識部3Aの構成の一例を示す図である。
列車走行空間認識部3Aは、前方レール形状情報D102、前方レール形状推定確度情報D103、自己位置情報D201及び自己位置推定確度情報D202を入力として列車走行空間情報D302及び列車走行空間推定確度情報D303を生成する。列車走行空間情報D302の計算方法は、例えば、前方レール形状推定確度情報D103及び自己位置推定確度情報D202における各確度の値を比較し、その比較結果から、前方レール形状情報D102を用いて列車走行空間情報D302を計算するか、自己位置情報D201を用いて列車前方の走行空間情報D302を計算するかを選択する方法がある。ただし、この方法に限定されるものではない。
このような機能を構築することにより、例えば、列車の前方レール形状推定結果と列車の自己位置推定結果によりそれぞれ計算される列車走行空間を、前方レール形状推定確度情報D103及び自己位置推定確度情報D202の重みづけ和を用いて統合することで、列車走行空間を計算する精度が向上する。列車走行空間の計算精度の向上によって、列車前方監視における障害物の誤検知頻度が低減されるため、誤検知によってブレーキ指令を出す頻度が減り、走行の安定性が向上する。
次に、具体的な構成の一例を説明する。
列車走行空間認識部1(3A1)は、前方レール形状情報D102を用いて、列車前方走行空間情報1(D3A3)を生成する。例えば、列車前方のレールが存在する場所を特定し、列車前方のレール形状に基づいて列車車両限界や建築限界の範囲を割り出し、走行空間とする方法等がある。
列車走行空間認識部2(3A2)は、自己位置情報D201を用いて、列車走行空間情報2(D3A4)を生成する。例えば、列車周辺マップ情報における自己位置情報を特定した上で、列車周辺マップ情報における列車進路を割り出し、この進路情報を基に列車車両限界や建築限界の範囲を割り出し、走行空間とする方法等がある。
確度情報変換部1(3A3)は、前方レール位置推定確度情報D103と自己位置推定確度情報D202とを用い、両者の確度情報を、続くフュージョン部3A5等で適用される列車走行空間の統合手法などで使用できるようにするため、前方レール形状推定確度情報D3A7及び自己位置推定確度情報D3A8へ変換する。この変換が必要となる場合としては、例えば、前方レール形状推定確度情報D103及び自己位置推定確度情報D202が、それぞれ不確かさとして表現されているのに対し、フュージョン部3A5などでは確度の入力は推定値の分散値としなければならない場合等がある。この場合は、確度情報変換部1(3A3)は、入力されたレール形状推定確度情報D103及び列車自己位置推定確度情報D202に対してそれぞれ分散値を計算し、レール形状推定確度情報D3A7及び列車自己位置推定確度情報D3A8として出力する。
また、レール形状推定確度情報D3A7及び列車自己位置推定確度情報D3A8を計算する際、さらに、列車周囲の天候や明るさ等の列車周囲環境情報D3A5を利用してもよい。この列車周囲環境情報D3A5については、例えば、積雪時は前方レール形状推定が困難であるから推定確度を下げるよう、すなわち推定確度の調整用として、予め設定しておく、などの運用の仕方がある。ただし、入力となる前方レール位置推定確度情報D103及び列車自己位置推定情報D202が、既に天候等の周囲環境の影響が考慮されている場合等は、確度情報変換部1(3A3)を設けなくてもよい。
環境情報入力部3A4は、列車周囲の天候等の環境情報を入力として列車周囲の環境情報D3A5を生成する。
フュージョン部3A5は、列車走行空間情報1(D3A3)、列車走行空間情報2(D3A4)、前方レール位置推定確度情報D3A7及び自己位置推定確度情報D3A7を入力として、高信頼かつ高精度な列車前方の走行空間の推定を行い、列車走行空間情報D302及びフュージョン確度関連情報D3A6を生成する。本発明では、列車走行空間情報1(D3A3)及び列車走行空間情報2(D3A4)の統合方法は指定しない。
確度情報変換部2(3A6)は、フュージョン確度関連情報D3A6、前方レール形状推定確度情報D3A7及び自己位置推定確度情報D3A8を用いて、列車走行空間の確度情報の最終出力として列車走行空間確度情報D303を出力する。ここで、列車走行空間確度情報D303は、フュージョン部3A5において使用する列車走行空間情報1(D3A3)及び列車走行空間情報2(D3A4)の統合方法に依存し、フュージョン確度関連情報D3A6を単体で用いても、前方レール位置推定確度情報D3A7及び自己位置推定確度情報D3A8との組を用いてもよい。また、自己位置推定確度情報D3A8については、マップマッチングの確度情報におけるマップマッチング確度の軌道方向分布を用いても、列車の自己位置となる一点に対する確度情報を用いてもよい。
さらに、確度情報変換部2(3A6)は、列車制御情報出力部3Cにて使用される確度情報の定義が、フュージョン確度関連情報D3A6、前方レール形状推定確度情報D3A7及び自己位置推定確度情報D3A8と異なる場合は、列車制御情報出力部3Cにおける確度情報の定義となるように変換してもよい。例えば、フュージョン確度関連情報D3A6、前方レール形状推定確度情報D3A7及び自己位置推定確度情報D3A8が、分散値として定義され、かつ列車制御情報出力部3Cでは、確度情報として、ある範囲内の推定値に対する真値が存在する確率である場合、確度情報変換部2(3A6)において確度情報を確率に変換してもよい。
図7は、列車制御情報出力部3Cの構成の一例を示す図である。
列車制御情報出力部3Cは、列車走行空間確度情報D303及び列車前方障害物情報D304を入力とし、列車前方の障害物位置情報、前方レール形状推定及び列車の自己位置推定の確度を用いて、安全かつ安定した列車走行を行うための情報を計算し、列車制御情報D301として出力する。安全かつ安定した列車走行を行うための情報としては、例えば、列車速度照査パターンを計算するための停止限界距離や、運転士への警告情報、等がある。
列車走行空間確度情報D303及び列車前方障害物情報D304を用いると、列車前方に走行の障害となる物体が存在したときは、この物体の位置に応じて安全に走行制御をすることのできる情報を出力する。また、列車前方に走行の障害となる物体が存在しない場合においても、センサで前方監視をすることのできる距離に応じて速度制御を行うことのできる情報を出力することで、線路上に静置されている障害物を検知した際に衝突を回避することができ、列車走行の安全性が向上する。
次に、具体的構成の機能等について説明する。
第二停止限界距離計算部3C1は、入力された列車走行空間確度情報D303に応じて列車前方監視が可能な距離を動的に計算し、第二停止限界距離D3C1として出力する。
第三停止限界距離計算部3C2は、第二停止限界距離D3C1及び列車前方障害物情報D304を入力とし、第三停止限界距離D3C2を計算する。列車前方に障害物が存在しない場合は、第三停止限界距離D3C2として、列車走行空間確度情報D303より算出した第二停止限界距離D3C1を用い、列車前方に障害物が存在する場合は、列車前方障害物情報D304が示す列車前方に存在する障害物位置より算出した第一停止限界距離と第二停止限界距離D3C1とを比較し、値の小さい方を第三停止限界距離D3C2として出力する。
警報情報生成部3C3は、第三停止限界距離(D3C2)に応じて、運転士へ警告等を発するための情報を計算する。例えば、列車前方に障害物が存在せずかつ第三停止限界距離がある値より小さい場合は、センサによる列車前方監視が困難である旨を警告情報D3C3として出力する。また、列車前方に、障害物警報情報計算装置は必須ではない。
以上のとおり、列車制御情報出力部3Cを用いることにより、列車走行の安全性及び安定性が向上する。
ここで、列車走行の安全性向上について説明する。例えば、走行中の列車が今後通過する軌道上に障害物が静置され、かつこの障害物が列車前方監視の可能な距離より遠くにあるものとする。この時、障害物が遠方にあり列車前方に障害物が観測されない場合、列車前方監視をすることのできる距離として計算される第二停止限界距離D3C1により生成される速度照査パターンに従って列車は走行し、第二停止限界距離D3C1以内で停車することができる速度で走行する。
次に、列車が障害物の近傍まで接近すると、第二停止限界距離付近で障害物を検知することになるが、列車は、第二停止限界距離D3C1以内で停車することができる速度で走行をしているため、障害物との衝突を回避しつつ安全に停車することができる。
また、第二停止限界距離、列車前方の障害物位置と列車との距離として計算される第一停止限界距離のうち、値の小さい方を走行制御に用いることで、列車近傍に突発的に障害物が出現した場合にも、第一停止限界距離を用いて列車に対してブレーキ指令を行うことができるので、衝突被害を軽減し或いは衝突を回避することができ、安全性が向上する。
さらに、列車走行の安定性向上について、第二停止限界距離D3C1を計算するに当たり、用いる列車走行空間確度情報D303の軌道方向分布が安定しているため、第二停止限界距離D3C1の変動が小さく、走行が安定する。具体的には、列車走行空間認識部3Aにおいて、列車の前方レール形状情報D102及び自己位置推定情報D201よりそれぞれ求められる列車走行空間を、例えば、前方レール形状推定確度情報D103及び自己位置推定確度情報D202の重みづけ和等を用いて統合することにより、列車走行空間の推定が安定する。
従って、列車走行空間確度情報D303の軌道方向分布も安定しているため、列車走行空間確度情報D303より算出される第二停止限界距離D3C1が動的に大きく変化する可能性は低く、速度照査パターンが大きく変動する可能性も低い。このように、速度照査パターンの変動によって列車が高頻度にブレーキ指令を行う可能性が下がるため、列車走行の安定性が向上する。
次に、実施例1に係る第二停止限界距離計算部3C1が第二停止限界距離を算出する計算例として、計算例1〜計算例3の3種類について、列車走行空間の統合方法を示しつつ、図6及び図7〜図11を用いて説明する。
<計算例1>
第二停止限界距離D3C1を求める計算例1は、列車走行空間認識部3Aにおいて、列車の前方レール形状推定より算出された列車走行空間情報1、列車周辺マップと列車の自己位置推定の結果とを組み合わせて算出された列車走行空間情報2、前方レール形状推定確度情報及び自己位置推定確度情報を用いて、列車走行空間を統合した場合の停止限界距離の計算例である。
以下では、本計算例1として、具体的に、列車走行空間認識部3Aより、列車走行空間確度情報D303として、前方レール形状推定確度情報D103と、列車の自己位置となる一点に対する確度情報とが、第二停止限界距離計算部3C1へ入力された場合について、図6〜図9を用いて説明する。
図8は、第二停止限界距離計算部3C1が、計算例1により、列車走行空間確度情報D303を用いて第二停止限界距離D3C1を算出する処理の流れを示すフローチャート図である。なお、以下の各ステップは、第二停止限界距離計算部3C1が処理主体であるが、その主体の記載を省略する。
ステップ301(S301)で、自己位置推定確度情報(以下、「確度A」とする)を列車走行空間確度情報D303より取得する。
ステップ302(S302)で、前方レール形状推定確度情報(以下、「確度B」とする)を列車走行空間確度情報D303より取得する。
ステップ303(S303)で、確度Aを予め設定した閾値Aと比較し、確度Aが閾値A以上の値であれば(Yes)、列車の自己位置情報とマップより生成された列車前方の走行空間の推定精度は遠方まで十分に高いとみなし、ステップ321(S321)へ移行する。
ステップ321(S321)で、停止限界距離を充分大きな値に設定し、ステップ306(S306)へ移行する。
ステップ306(S306)で、設定した停止限界距離を第二停止限界距離D3C1として出力し、ステップ301(S301)へ戻る。
ここで、確度Aについては、例えば、位置推定用センサのデータより計算されたセンサ推定値の分散を変換した、ある範囲内に実際の推定値が存在する確率などを用いる。また、ステップ321(S321)における充分大きな値とは、充分大きな定数でも、次の停車駅の停止目標と列車との距離などでもよい。本発明では、充分大きな値を何にするかを特には指定しない。
また、ステップ301(S301)よりステップ321(S321)へ移行するフローの数値例について示す。自己位置推定確度を、GPSからの列車の自己位置推定値に対して、推定値の周囲1m以内に実際の列車が存在する確率とする。確率が0.90以上であれば自己位置推定精度は十分に高いとして、自己位置推定確度情報の閾値を0.90(閾値A)とする場合を例に採る。列車の自己位置推定における確率が0.95であり、ステップ301(S301)において0.95が自己位置推定確度情報(確度A)として取得された場合、ステップ303(S303)で確度Aと閾値Aとの比較を行うと、確度Aが0.95、閾値Aが0.90、であることから、確度Aが閾値Aより大きい。そのため、ステップ303(S303)の判定によりステップ321(S321)へ移行することになり、停止限界距離を充分に大きな値、例えば100kmに設定し、第二停止限界距離D3C1を100kmとして出力する。
一方で、ステップ303(S303)で、確度Aが閾値A未満の値であれば(No)、自己位置推定による列車走行空間の認識精度が低いとしてステップ304(S304)へ移行する。
ステップ304(S304)で、確度Bの代表値Brvを用いて、予め設定した閾値Bとの比較を行う。確度Brvが閾値B未満の値であれば(No)、レール形状推定による列車走行空間の認識精度が低いとしてステップ311(S311)へ移行する。
ステップ311(S311)で、列車の自己位置推定及び前方レール形状推定による列車走行空間認識の両方が不確実であるとして、前方監視不可とみなし、停止限界距離を列車近傍に設定し、ステップ306(S306)へ移行する。
ステップ306(S306)で、設定した停止限界距離を第二停止限界距離D3C1として出力し、ステップ301(S301)へ戻る。
ここで、確度Bについては、例えば、列車軌道軸方向のレール形状の確度分布を用い、確度分布は、レール方向に沿った推定値の正解確率分布であるとする。一例として、レール形状推定結果をレール方向の曲線とした場合の正解確率分布について説明する。この曲線上の各点に着目し、各点に対してある範囲内に実際のレールが存在する確率を算出し、この確率のレール方向分布を正解確率分布として用いる。また、確度Bの代表値(確度Brv)については、10m先の値の確度、x方向の確度の最大値またはカメラの状態などがあり、その中で最大値を例として採用する。
一方で、ステップ304(S304)で、確度Bの代表値Brvが閾値B以上の値であれば(Yes)、前方レール形状推定による列車前方の走行空間の認識は可能であるとして、ステップ305(S305)へ移行する。
ステップ305(S305)で、確度Bの代表値(確度Brv)を用いて停止限界距離を計算する。
ステップ306(S306)で、計算で求めた停止限界距離を第二停止限界距離D3C1として出力し、ステップ301(S301)へ戻る。
ここで、ステップ305(S305)における停止限界距離の計算方法としては、例えば、前方レール形状の推定確度分布が軌道方向に対して単調に減少しているものとして、前記確度の軌道方向距離に対する分布が閾値Bの値まで減少したときの距離を、停止限界距離とする方法がある。
図9は、ステップ305(S305)における停止限界距離計算方法の一例を示す図である。列車制御装置40で、停止限界距離を使用した場合の列車制御に関する具体的な数値例について説明する。
図9では、ステップ303(S303)において、確度Aが閾値A未満であり(No)、ステップ304(S304)で確度代表値Brvが閾値B以上である場合で、ステップ305(S305)の内部で行われる停止限界距離計算方法及びこの停止限界距離を列車制御装置40が使用した場合の列車速度制御の態様を示す。
まず、停止限界距離の算出方法について説明する。図9に示す分布M201は、ステップ302(S302)にて取得した前方レール形状推定確度(確度B)として、レールに沿った列車の前方距離に対する分布である。レールに沿った列車の前方距離が0mの場合に確度Bが3.0であり、距離が大きくなるにつれて単調に減少するものとする。
前方レール形状の推定確度の閾値Bが、2.0と設定され、分布M201における確度が列車の前方240m地点で2.0まで減少した場合を考える。この時、列車の前方240m先に障害物M205が存在する場合でも安全に停車できるように、停止限界M206を240mより20m手前の列車前方220m地点とし、停止限界距離を220mに設定する。ステップ306(S306)では、この220mを停止限界距離D3C1として出力する。
次に、列車制御装置40が停止限界距離220mを用いた場合の列車制御方法について説明する。ここで、列車前方に障害物は存在しないものとし、第三停止限界距離D3C2は、第二停止限界距離D3C1と同じ値する。さらに、列車制御装置40は、10秒ごとに、列車制御情報計算部30より第三停止限界距離D3C2を列車制御情報D301として受け取るものとする。
例えば、列車制御装置40が、時刻12:00:10に位置M207で距離220mを取得し、停止限界距離220mを使用して速度照査パターンM208を生成した場合、次回に列車制御情報D301を取得する時刻2:00:20になるまで、速度照査パターンM208を超過しないように列車速度制御を行う。例えば、M209のような列車運転曲線となる。時刻が12:00:20になると、列車制御装置40は再度列車制御情報D301を取得し、速度照査パターンM211を引き直し、この速度照査パターンM211に基づき列車の速度制御を行う。
以上のとおり、計算例1を適用することで、自己位置推定確度は低いが前方レール形状推定確度が十分に高い場合は、前方レール形状推定が可能な距離、すなわち列車前方の監視可能距離を考慮して停止限界距離を設けることで、障害物が存在する場合も安全に停車することができる。
また、自己位置推定確度及び前方レール形状推定確度の両方が低い場合は、前方監視が不可能であるとして停車指令を出すことで、障害物との衝突の危険を回避することができ、安全である。
さらに、前方レール形状推定と自己位置推定との何れかの確度が低い場合においても、列車走行を続行することができ、走行の安定性が担保されている列車制御システムである。
<計算例2>
第二停止限界距離D3C1を求める計算例2は、列車走行空間認識部3Aにおいて、列車の前方レール形状推定より算出された列車走行空間情報1、列車周辺マップと列車の自己位置推定の結果とを組み合わせて算出された列車走行空間情報2、前方レール形状推定確度及びマップマッチング確度を用いて、列車走行空間を統合した場合の第二停止限界距離の計算例である。
以下では、本計算例2として、具体的に、列車走行空間認識部3Aより、列車走行空間確度情報D303として、前方レール形状推定確度情報D201と、自己位置推定確度情報D202についてはマップマッチング確度の軌道方向分布とが、第二停止限界距離計算部3C1へ入力された場合について、図6、図7及び図10を用いて説明する。先の計算例1とは、自己位置推定確度情報D202の内容が異なり、本計算例2ではマップマッチング確度の軌道方向分布を用いている。
図10は、第二停止限界距離計算部3C1が、計算例2により、列車走行空間確度情報D303を用いて第二停止限界距離D3C1を算出する処理の流れを示すフローチャート図である。なお、以下の各ステップは、第二停止限界距離計算部3C1が処理主体であるが、その主体の記載を省略する。
ステップ401(S401)で、自己位置推定確度情報(確度A)としてマップマッチング確度情報を列車走行空間確度情報D303より取得する。
ステップ402(S402)で、前方レール形状推定確度情報(確度B)を列車走行空間確度情報D303より取得する。
ステップ403(S403)で、確度Aは、マップマッチング確度の軌道方向分布であるのでその代表値Arvを閾値Aと比較し、確度の代表値Arvが閾値A以上の値であれば(Yes)、マップマッチングによる列車前方の走行空間の認識精度が十分に高いとしてステップ421(S421)へ移行する。
ステップ421(S421)で、確度Aを用いて停止限界距離を計算し、ステップ406(S406)へ移行する。
ステップ406(S406)で、計算で求めた停止限界距離を第二停止限界距離D3C1として出力し、ステップ401(S401)へ戻る。
ここで、確度Aについては、例えば、マップマッチング結果より列車の前方レール形状推定値を算出し、マップマッチングを利用したレール形状推定値のレール方向確度分布を用い、確度分布はレール方向に沿った推定値の正解確率分布とする。一例として、マップマッチングを利用したレール形状推定結果をレール方向の曲線とした場合の正解確率分布について説明する。この曲線上の各点に着目し、各点に対してある範囲内に実際のレールが存在する確率を算出し、この確率のレール方向分布を正解確率分布として用いる。また、確度Aの代表値(確度Arv)については、10m先の値の確度、x方向の確度の最大値またはカメラの状態などがあり、その中で最大値を例として採用する。
また、ステップ421(S421)での停止限界距離の計算方法については、例えば、前方レール形状推定確度分布M201が軌道方向に対して単調に減少しているとして、確度の軌道方向距離に対する分布が閾値Aの値まで減少したときの距離を、停止限界距離とする方法がある。
一方で、ステップ403(S403)で、確度Aの代表値Arvが閾値A未満の値であれば(No)、自己位置推定を用いたマップマッチングによる列車走行空間の認識精度が低いとして、ステップ404(S404)へ移行する。
ステップ404(S404)で、確度Bの代表値Brvを用いて、予め設定した閾値Bとの比較を行う。確度Bの代表値Brvが閾値B未満の値であれば(No)、前方レール形状推定による列車走行空間の認識精度が低いとしてステップ411(S411)へ移行する。
ステップ411(S411)で、マップマッチング及び前方レール形状推定による列車走行空間認識の両方が不確実であるとして前方監視不可とみなし、停止限界距離を列車近傍に設定する。
ステップ406(S406)で、設定した停止限界距離を第二停止限界距離D3C1として出力し、ステップ401(S401)へ戻る。
ここで、確度Bについては、例えば、列車軌道軸方向のレール形状の確度分布を用い、確度分布は、レール方向に沿った推定値の正解確率分布とする。一例として、レール形状推定結果をレール方向の曲線とした場合の正解確率分布について説明する。この曲線上の各点に着目し、各点に対してある範囲内に実際のレールが存在する確率を算出し、この確率のレール方向分布を正解確率分布として用いる。また、確度Bの代表値(確度Brv)については、10m先の値の確度、x方向の確度の最大値またはカメラの状態などがあり、その中で最大値を例として採用する。
一方で、ステップ404(S404)で、確度Bの代表値Brvが閾値B以上の値であれば(Yes)、前方レール形状推定による列車前方の走行空間の認識は可能であるとして、ステップ405(S405)へ移行する。
ステップ405(S405)で、確度Bを用いて停止限界距離を計算する。
ステップ406(S406)で、計算して求めた停止限界距離を第二停止限界距離D3C1として出力し、ステップ401(S401)へ戻る。
ここで、ステップ405(S405)での停止限界距離の計算方法については、例えば、前方レール形状推定確度分布M201が軌道方向に対して単調に減少しているとして、確度の軌道方向距離に対する分布が閾値Bの値まで減少したときの距離を、停止限界距離とする方法がある。
以上のとおり、計算例2を適用することで、自己位置推定確度は低いが前方レール形状推定確度が十分に高い場合は、前方レール形状推定が可能な距離、すなわち列車前方の監視可能距離を考慮して停止限界距離を設けることにより、障害物が存在する場合も安全に停車することができる。
また、本計算例2は、マップマッチングの確度を用いることにより、列車の自己位置推定による列車前方の走行空間の認識が可能な距離を算出することができるため、いかなる場合においても列車前方の障害物認識が可能な距離を計算し、制限速度を設けることができる安全なシステムである。
そしてまた、自己位置推定確度及び前方レール形状推定確度の両方が低い場合は、前方監視が不可能であるとして停車指令を出すことにより、障害物衝突の危険を回避することができ、安全である。
さらに、レール形状推定及びマップマッチングのいずれかの確度が低い場合においても、列車走行を続行することができ、走行の安定性が担保されている列車制御システムである。
<計算例3>
第二停止限界距離D3C1を求める計算例3は、列車走行空間認識部3Aにおいて、列車の前方レール形状推定より算出された列車走行空間情報1、列車周辺マップと列車の自己位置推定の結果とを組み合わせて算出された列車走行空間情報2、前方レール形状推定確度及び自己位置推定確度を用いて、列車走行空間を統合した場合の停止限界距離の計算例である。
先の計算例1及び計算例2との違いは、本計算例3では、統合後の列車走行空間確度を使用している点である。
具体的には、列車走行空間認識部3Aから列車走行空間確度情報D303として、統合後の列車走行空間確度情報の軌道方向分布が第二停止限界距離計算部3C1へ入力された場合について、図6、図7及び図11を用いて説明する。
図11は、第二停止限界距離計算部3C1が、計算例3により、列車走行空間確度情報D303を用いて第二停止限界距離D3C1を算出する処理の流れを示すフローチャート図である。なお、以下の各ステップは、第二停止限界距離計算部3C1が処理主体であるが、その主体の記載を省略する。
ステップ501(S501)で、列車走行空間確度情報D303からフュージョン確度関連情報D3A6を、確度Aとして取得する。
ステップ502(S502)で、確度Aの代表値Arvを閾値Aと比較し、確度の代表値Arvが閾値A未満の値であれば(No)、列車前方の走行空間の認識精度が低いとしてステップ511(S511)へ移行する。
ステップ511(S511)で、列車前方の走行空間の認識が不確実であるから前方監視不可と見なし、停止限界距離を列車近傍に設定する。
ステップ504(S504)で、設定した停止限界距離を第二停止限界距離D3C1として出力し、ステップ501(S501)へ戻る。
ここで、確度Aについては、例えば、マップマッチング及び列車前方監視による列車走行空間の認識結果をフュージョンさせて算出した列車走行空間を用いて、フュージョンを利用した列車前方レール形状推定値をさらに算出する。そして、このフュージョンを利用した列車の前方レール形状推定結果におけるレール方向の確度分布を用いて、確度分布は、レール方向に沿った推定値の正解確率分布とする。一例として、フュージョンを利用した列車の前方レール形状をレール方向の曲線とした場合の正解確率分布について説明する。この曲線上の各点に着目し、各点に対してある範囲内に実際のレールが存在する確率を算出し、この確率のレール方向分布を正解確率分布として用いる。
また、確度Aの代表値Arvについては、10m先の値の確度、x方向の確度の最大値、カメラの状態などがあり、その中で最大値を例とする。
一方で、ステップ502(S502)で、確度Aの代表値Arvが閾値A以上の値であれば(Yes)、前方の列車走行空間認識は可能であるとして、ステップ503(S503)へ移行する。
ステップ503(S503)で、確度Aに基づいて停止限界距離を計算する。
ステップ504(S504)で、計算して求めた停止限界距離を第二停止限界距離D3C1として出力し、ステップ501(S501)へ戻る。
ここで、ステップ503(S503)での停止限界距離の計算方法については、例えば、確度Aが軌道方向に対して単調に減少している分布となっているとして、確度の軌道方向距離に対する分布が閾値Aの値まで減少したときの距離を、停止限界距離とする方法がある。
以上のとおり、計算例3を用いることで、先の計算例1や計算例2と同様に、走行の安定性や安全性が得られるほか、速度制限のためのロジックがより簡素であるため、システムを構築する上でミスを減らすことができ、安全である。
図12は、実施例2に係る列車制御システム1の構成の一例を示す図である。
実施例2は、実施例1の構成と比較して、コントロールセンタ50を追加する。これにより、安全性及び安定性のより高い列車制御システム1を構築することができる。
コントロールセンタ50は、地上から列車前方画像を監視できる場所や、列車上の運転室に設けることができる。列車前方レール形状推定部10、列車自己位置推定部20及び列車制御装置40の入出力及び機能については、実施例1と同様である。
また、列車制御情報計算部30については、実施例1と比較して、列車走行空間認識の状況に応じてコントロールセンタ50へ監視指令情報D501を送り、コントロールセンタ50の返答として列車前方監視可否情報D502を受け取り、この列車前方監視可否情報D502に応じて列車制御方法を決定し、必要に応じて、コントロールセンタ50へ列車前方監視用情報D503を送信する機能が追加されている。
監視指令情報D501は、コントロールセンタ50による監視が必要か否かを表す情報として、例えば、監視が必要な場合は1、監視が不必要な場合は0の情報が、列車制御情報計算部30からコントロールセンタ50へ送信される。
列車前方監視可否情報D502は、コントロールセンタ50による監視が可能か否かを表す情報として、例えば、コントロールセンタ50による監視が可能な場合は1、監視が不可能な場合は0の情報が、コントロールセンタ50から列車制御情報計算部30へ送信される。
列車前方監視用情報D503は、コントロールセンタ50による監視を可能とするための情報として、列車制御情報計算部30からコントロールセンタ50へ送信される。
コントロールセンタ50を地上に設ける場合には、例えば、車載前方監視カメラ情報を用いて、コントロールセンタ50による監視方法として、地上側でこのカメラ情報を画面に表示し、人が目視で列車前方を監視する方法などを採用することができる。
また、コントロールセンタ50を運転室に設ける場合には、例えば、運転士の目視により列車前方監視を実施する手法として、例えば、運転台の画面上に前方監視実施に関するメッセージを表示させるための情報や、運転士に前方への注意を促す音声信号を発するための情報等を列車前方監視用情報D503として出力する。
以上のように、前方レール形状推定及び自己位置推定の確度の状況に応じてコントロールセンタ50を活用して前方監視を行うことにより、列車の前方レール形状推定及び列車の自己位置推定が不定な時においても、コントロールセンタ50に監視を委託することで列車を停車させることなく走行させることができ、実施例1よりさらに安定性の高い列車制御システムを実現することができる。
図13は、実施例2に係る列車制御情報出力部3Cの構成の一例を示す図である。以下では、図7に示す実施例1に係る列車制御情報出力部3Cが備える構成と異なる部分についてのみ説明する。
第二停止限界距離計算部3C1は、先に説明した第二停止限界距離D3C1の出力に加えて、確度情報D303を参照した結果から列車前方の監視が困難であると判断した場合に、列車−コントロールセンタ間通信部3C5へ監視指令情報D3C4を送る機能を有する。また、停止限界距離計算部3C1は、列車−コントロールセンタ間通信部3C5から停止限界距離計算指令情報D3C5を受け取った際には、その内容に応じて第二停止限界距離D3C1を計算する。
列車−コントロールセンタ間通信部3C5は、コントロールセンタ50へ監視指令情報D501及び前述の列車前方監視用情報D503を送り、コントロールセンタ50より列車前方可否情報D502を受け取り、さらに、第二停止限界距離計算部3C1へ停止限界距離計算指令情報D3C5を送る。
ここで、監視指令情報D3C4は、コントロールセンタ50による監視が必要か否かを表す情報として、例えば、監視が必要な場合は1、監視が不必要な場合は0の情報が列車−コントロールセンタ間通信部3C5へ送信される。
また、停止限界距離計算指令情報D3C5は、列車−コントロールセンタ間通信部3C5が、コントロールセンタ50から受け取った列車前方監視の可否情報に応じて、第二停止限界距離計算部3C1に対して送信する第二停止限界距離D3C1の計算指令である。
以上の実施例2に係る列車走行制御情報出力部3Cを用いることにより、実施例1に係る列車走行制御情報出力部3Cによる列車走行の安定性及び安全性の向上を実現することができることに加えて、レール形状推定及び列車の自己位置推定による列車走行空間認識がともに不確定である場合にも、コントロールセンタへ前方監視を委託することにより、列車走行を続行することを可能にし、安定した列車制御システムを実現することができる。
次に、実施例2に係る第二停止限界距離計算部3C1が実施する第二停止限界距離D3C1の計算例として、計算例4〜計算例6の3種類について、図14〜図16を用いて説明する。
<計算例4>
第二停止限界距離D3C1を求める計算例4は、列車走行空間認識部3Aより、列車走行空間確度情報D303として、列車の前方レール形状確度情報及び列車の自己位置となる一点に対する確度情報が第二停止限界距離計算部3C1に入力され、列車−コントロールセンタ間通信部3C5へ監視指令情報D3C4を送信し、列車−コントロールセンタ間通信部3C5より停止限界距離計算指令情報D3C5を受け取った場合における第二停止限界距離D3C1の計算例である。図6、図13及び図14を用いて、以下に説明する。
図14は、第二停止限界距離計算部3C1が、列車走行空間確度情報D303を用い、必要に応じて列車−コントロールセンタ間通信部3C5と情報のやり取りをしつつ、計算例4により、第二停止限界距離D3C1を算出する処理の流れを示すフローチャート図である。なお、以下の各ステップは、第二停止限界距離計算部3C1が処理主体であるが、その主体の記載を省略する。
ステップ601(S601)〜ステップ606(S606)まで直に(分岐なしに)至る場合の処理内容及びステップ631(S631)の処理内容については、先の計算例1で示した、図8のステップ301(S301)〜ステップ306(S306)まで直に(分岐なしに)至る場合の処理内容及びステップ321(S321)の処理内容と同様であるので、ここではその記述は省略し、計算例1とは異なる処理ステップ、ステップ611(S611)〜ステップ613(S613)およびステップ621(S621)についてのみ説明する。
また、確度A及び確度Bについても、計算例1の場合と同様である。
ステップ604(S604)で、確度Bの代表値Brvが予め設定した閾値B未満の値であれば(No)、前方監視が不可としてステップ611(S611)へ移行する。
ステップ611(S611)で、コントロールセンタ50による列車前方監視を指令する監視指令情報D3C4を列車−コントロールセンタ間通信部3C5へ送信する。
ステップ612(S612)で、列車−コントロールセンタ間通信部3C5から受信した停止限界距離計算指令情報D3C5により、コントロールセンタ50による監視が可能であるか否かを判定する。
コントロールセンタ50による監視が不可能を表す情報を受信した場合(No)、ステップ621(S621)を移行する。
ステップ621(S621)で、停止限界距離を列車近傍に設定してステップ606(S606)へ移行する。
ステップ606(S606)で、設定した停止限界距離を第二停止限界距離D3C1として出力し、ステップ601(S601)へ戻る。
一方で、コントロールセンタ50による監視が可能を表す情報を受信した場合(Yes)、ステップ613(S613)を移行する。
ステップ613(S613)で、停止限界距離を計算する。この停止限界距離の計算については、例えば、コントロールセンタ50へ送信する画像の解像度から前方監視が可能距離を算出し、この距離を停止限界距離とする方法がある。
ステップ606(S606)で、計算で求めた停止限界距離を第二停止限界距離D3C1として出力し、ステップ601(S601)へ戻る。
以上のとおり、計算例4を適用することで、先の計算例1で説示した作用効果が得られることに加えて、計算例1では自己位置推定確度及び前方レール形状推定確度の両方が低い場合の前方監視は不可能であるとして停車指令していたところを、前方監視をコントロールセンタへ委託するというフェーズを入れたことにより、停車することなく走行を続行することが可能となり、より安定した走行を実現することができる。
<計算例5>
第二停止限界距離D3C1を求める計算例5は、列車走行空間認識部3Aより、列車走行空間確度情報D303として、前方レール形状確度情報及び自己位置推定確度情報についてはマップマッチング確度の軌道方向分布が停止限界距離計算部3C1へ入力されると共に、列車−コントロールセンタ間通信部3C5へ監視指令情報D3C4を送信し列車−コントロールセンタ間通信部3C5より停止限界距離計算指令情報D3C5を受け取る場合を含めた、第二停止限界距離の計算例である。図6、図13及び図15を用いて、以下に説明する。
図15は、第二停止限界距離計算部3C1が、列車走行空間確度情報D303を用い、必要に応じて列車−コントロールセンタ間通信部3C5と情報のやり取りをしつつ、計算例5により、第二停止限界距離D3C1を算出する処理の流れを示すフローチャート図である。なお、以下の各ステップは、第二停止限界距離計算部3C1が処理主体であるが、その主体の記載を省略する。
ステップ701(S701)〜ステップ706(S706)まで直に(分岐なしに)至る場合の処理内容及びステップ731(S731)の処理内容については、先の計算例2で示した、図10のステップ401(S401)〜ステップ406(S406)まで直に(分岐なしに)至る場合の処理内容及びステップ421(S421)の処理内容と同様であるので、ここではその記述は省略し、計算例2とは異なる処理ステップ、ステップ711(S711)〜ステップ713(S713)およびステップ721(S721)についてのみ説明する。
また、確度A及び確度Bについても、計算例2の場合と同様である。
ステップ704(S704)で、確度Bの代表値Brvが予め設定した閾値B未満の値であれば(No)、前方監視が不可としてステップ711(S711)へ移行する。
ステップ711(S711)で、コントロールセンタ50による列車前方監視を指令する監視指令情報D3C4を列車−コントロールセンタ間通信部3C5へ送信する。
ステップ712(S712)で、列車−コントロールセンタ間通信部3C5から受信した停止限界距離計算指令情報D3C5により、コントロールセンタ50による監視が可能であるか否かを判定する。
コントロールセンタ50による列車前方監視が不可能を示す情報を受信した場合(No)、ステップ721(S721)に移行する。
ステップ721(S721)で、停止限界距離を列車近傍に設定してステップ706(S706)へ移行する。
ステップ706(S706)で、設定した停止限界距離を第二停止限界距離D3C1として出力し、ステップ701(S701)へ戻る。
一方で、コントロールセンタ50による列車前方監視が可能を示す情報を受信した場合(Yes)、ステップ713(S713)に移行する。
ステップ713(S713)で、停止限界距離を計算する。この停止限界距離の計算については、例えば、コントロールセンタ50へ送信する画像の解像度から前方監視が可能距離を算出し、この距離を停止限界距離とする方法がある。
ステップ706(S706)で、計算で求めた停止限界距離を第二停止限界距離D3C1として出力し、ステップ701(S701)へ戻る。
以上のとおり、計算例5を適用することで、先の計算例2で説示した作用効果が得られることに加えて、計算例2では自己位置推定確度及び前方レール形状推定確度の両方が低い場合の前方監視は不可能であるとして停車指令していたところを、前方監視をコントロールセンタへ委託するというフェーズを入れたことにより、停車することなく走行を続行することが可能となり、より安定した走行を実現することができる。
<計算例6>
第二停止限界距離D3C1を求める計算例6は、列車走行空間認識部3Aより、列車走行空間確度情報S303として、統合後の列車走行空間確度情報の軌道方向分布が第二停止限界距離計算部3C1へ入力されると共に、列車−コントロールセンタ間通信部3C5へ監視指令情報D3C4を送信し列車−コントロールセンタ間通信部3C5より停止限界距離計算指令情報D3C5を受け取る場合を含めた、第二停止限界距離の計算例である。図6、図13及び図16を用いて、以下に説明する。
図16は、第二停止限界距離計算部3C1が、列車走行空間確度情報D303を用い、必要に応じて列車−コントロールセンタ間通信部3C5と情報のやり取りをしつつ、計算例6により、第二停止限界距離D3C1を算出する処理の流れを示すフローチャート図である。なお、以下の各ステップは、第二停止限界距離計算部3C1が処理主体であるが、その主体の記載を省略する。
ステップ801(S801)〜ステップ804(S804)まで直に(分岐なしに)至る場合の処理内容については、先の計算例3で示した、図11のステップ501(S501)〜ステップ504(S504)まで直に(分岐なしに)至る場合の処理内容と同様であるので、ここではその記述は省略し、計算例3とは異なる処理ステップ、ステップ811(S811)〜ステップ813(S813)およびステップ821(S821)についてのみ説明する。
また、確度Aについても、計算例3の場合と同様である。
ステップ802(S802)で、確度Aの代表値Arvが閾値A未満の値であれば(No)、列車前方の走行空間認識が不可であるとしてステップ811(S811)へ移行する。
ステップ811(S811)で、コントロールセンタ50による列車前方監視を指令する監視指令情報D3C4を列車−コントロールセンタ間通信部3C5へ送信する。
ステップ812(S812)で、列車−コントロールセンタ間通信部3C5から受信した停止限界距離計算指令情報D3C5により、コントロールセンタ50による監視が可能であるか否かを判定する。
コントロールセンタ50による監視が不可能を表す情報を受信した場合(No)、ステップ821(S821)を移行する。
ステップ821(S821)で、停止限界距離を列車近傍に設定してステップ804(S804)へ移行する。
ステップ804(S804)で、設定した停止限界距離を第二停止限界距離D3C1として出力し、ステップ801(S801)へ戻る。
一方で、コントロールセンタ50による監視が可能を表す情報を受信した場合(Yes)、ステップ813(S813)を移行する。
ステップ813(S813)で、停止限界距離を計算する。この停止限界距離の計算については、例えば、コントロールセンタ50へ送信する画像の解像度から前方監視が可能距離を算出し、この距離を停止限界距離とする方法がある。
ステップ804(S804)で、計算で求めた停止限界距離を第二停止限界距離D3C1として出力し、ステップ801(S801)へ戻る。
以上のとおり、計算例6を適用することで、先の計算例3で説示した作用効果が得られることに加えて、計算例3では自己位置推定確度及び前方レール形状推定確度の両方が低い場合の前方監視は不可能であるとして停車指令していたところを、前方監視をコントロールセンタ50へ委託するというフェーズを入れたことにより、停車することなく走行を続行することが可能となり、より安定した走行を実現することができる。
図17は、実施例3に係る列車制御システム1の構成の一例を示す図である。
実施例3は、実施例1の構成と比較して、列車周囲環境情報入力部60を追加する。これにより、確度情報を計算することができない場合においても、列車周囲環境に対する列車制御情報のデータベースを列車内で保持することができれば、列車周囲環境情報D601に応じて列車制御情報D301を生成することができる。
列車前方レール形状推定部10、列車自己位置推定部20及び列車制御装置40の入出力及び機能については、前方レール形状推定確度情報D103の出力及び自己位置推定確度情報D202の出力が無い点が実施例1と異なる。ただし、確度情報が計算できる場合は、列車周囲環境情報D601と併用することで、確度情報もしくは列車前方監視可能距離の精度を向上させる構成としてもよい。
また、列車制御情報計算部30の入出力については、列車前方レール形状推定部10で計算される前方レール形状推定確度情報D103及び列車自己位置推定部20で計算される自己位置推定確度情報D202の各入力が無い点が実施例1と異なる。さらに、実施例3では、列車周囲環境情報入力部60より列車周囲環境情報D601が列車制御情報計算部30へ入力される。
列車周囲環境情報入力部60は、例えば、運転士による列車周囲環境情報の手動入力や、地上からの環境情報受信による入力、列車に設置した列車周囲環境の認識センサによる環境認識結果等の入力が想定される。
また、列車周囲環境情報D601としては、例えば、列車周囲の天候条件、時間帯、線路周囲の地形(平坦、トンネル、森林、等)等が想定される。
このような構成を採用することで、前方レール形状推定確度や自己位置推定確度を計算することが困難であっても、列車周囲の環境情報を入力することができれば、列車前方監視可能距離に応じた列車制御を行うことができ、安定かつ安全な列車走行が可能となる。
次に、列車制御情報計算部30が備える列車制御情報出力部3Cについて説明する。
図18は、実施例3に係る列車制御情報出力部3Cの構成の一例を示す図である。
周囲環境−停止限界距離データベース3C5は、列車周囲環境情報D601に応じて、第二停止限界距離D3C1を出力する。その他の、第三停止限界距離計算部3C2、第三停止限界距離D3C2、警報情報生成部3C3、警報情報D3C3、制御情報出力部3C4及び列車制御情報D301は、実施例1と同様である。
図19は、周囲環境−停止限界距離データベース3C5の一例を示す図である。
図19では、列車周囲環境情報D601に対する第二停止限界距離D3C1の対応関係を格納したデータベースの構成を示している。列車周囲環境情報D601を構成する項目の例として、天候、列車の周囲地形、季節、時刻を用い、これら項目の組に対して第二停止限界距離D3C1を割り当てるものである。
列車周囲環境情報D601の組が入力されると、データベース3C5より入力された組に対応する停止限界距離を検索し、列車前方監視の可能距離を特定し、第二停止限界距離D3C1として出力する。例えば、天候、地形、季節及び時刻の項目がそれぞれ、晴れ、平坦、春及び6:30と入力された場合は、この入力の組に合致する停止限界距離(図19に示す表の先頭行)は、250mと特定される。
また、データベース3C1の生成については、例えば、列車運用に先立ってセンサデータ取得試験等を行い作成するものとする。
以上のとおり、実施例3の構成を採用することで、列車の前方レール形状推定確度や列車の自己位置推定確度を計算することが困難なシステムにおいても、予め作成した列車周囲環境に対する列車制御情報のデータベースを列車内に保持することができれば、列車前方監視の可能距離に応じた列車制御を行うことができ、安定かつ安全な列車走行が可能となる。
1・・・列車制御システム
10・・・列車前方レール形状推定部
101・・・前方監視センサ
102・・・前方物体監視部
103・・・前方レール形状推定部
M101、M203・・・列車
M102・・・列車前方監視用センサ
M103・・・列車自己位置推定用センサ
M104・・・列車制御装置
M105、M204・・・レール
M110、M205・・・障害物
M111、M206・・・停止限界
20・・・列車自己位置推定部
201・・・列車周辺マップ情報保持部
202・・・自己位置推定センサ
203・・・マップマッチング部
30・・・列車制御情報計算部
3A・・・列車走行空間認識部
3B・・・前方監視及び障害物検知計算部
3C・・・列車制御情報出力部
3A1・・・列車走行空間認識部1
3A2・・・列車走行空間認識部2
3A3・・・確度情報変換部1
3A4・・・環境情報入力部
3A5・・・フュージョン部
3A6・・・確度情報変換部2
3C1・・・第二停止限界距離計算部
3C2・・・第三停止限界距離計算部
3C3・・・警報情報生成部
3C4・・・制御情報出力部
40・・・列車制御装置
50・・・コントロールセンタ
3C5・・・列車-コントロールセンタ間通信部
60・・・列車周囲環境情報入力部
3C5・・・周囲環境-停止限界距離データベース

Claims (14)

  1. 列車前方のレール形状と、列車前方のレール形状推定確度と、列車の自己位置と、列車の自己位置推定確度とに基づいて、列車前方の列車走行空間情報及び列車走行空間確度情報を生成し、
    列車前方の前記列車走行空間情報及び前記列車走行空間確度情報から列車走行に係る列車制御情報を算出する
    ことを特徴とする列車制御システム。
  2. 請求項1に記載の列車制御システムであって、
    列車の前記自己位置推定確度は、列車の自己位置と列車周辺のマップ情報とのマップマッチングによるマップマッチング確度である
    ことを特徴とする列車制御システム。
  3. 請求項1または2に記載の列車制御システムであって、
    列車前方の前記レール形状から生成した第一の列車走行空間と、
    列車の前記自己位置から生成した第二の列車走行空間と、
    列車前方の前記レール形状推定確度と、
    列車の前記自己位置推定確度と
    に基づいて、列車前方の前記列車走行空間情報及び前記列車走行空間確度情報を生成する
    ことを特徴とする列車制御システム。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の列車制御システムであって、
    列車前方の前記レール形状推定確度及び列車の前記自己位置推定確度を、列車周囲環境情報により調整する
    ことを特徴とする列車制御システム。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の列車制御システムであって、
    列車前方の物体情報と前記列車走行空間情報とに基づいて列車前方の障害物情報を算出し、
    前記列車制御情報の算出に用いる列車前方の前記列車走行空間情報は、列車前方の前記障害物情報である
    ことを特徴とする列車制御システム。
  6. 請求項5に記載の列車制御システムであって、
    前記列車制御情報は、列車前方の前記障害物情報から算出した列車の停止限界距離及び運転士への警報情報のうち少なくとも一つを含む
    ことを特徴とする列車制御システム。
  7. 請求項6に記載の列車制御システムであって、
    列車の前記停止限界距離は、列車の前記自己位置推定確度が第1の所定閾値より低く、かつ、列車前方の前記レール形状推定確度が第2の所定閾値より高い場合に、列車前方の前記レール形状を推定することが可能な距離に基づいて算出される
    ことを特徴とする列車制御システム。
  8. 請求項6に記載の列車制御システムであって、
    列車の前記停止限界距離は、前記列車走行空間確度情報が示す列車走行空間確度が第3の所定閾値より高い場合に、列車前方の列車走行空間の認識が可能な距離に基づいて算出される
    ことを特徴とする列車制御システム。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の列車制御システムであって、
    コントロールセンタを地上側または車両側に設け、
    列車前方の前記列車走行空間確度情報から列車前方の監視が困難である場合に、前記コントロールセンタは、監視指令に応じて列車前方の前記監視の可否を判断する
    ことを特徴とする列車制御システム。
  10. 請求項6〜8のいずれか1項を引用する請求項9に記載の列車制御システムであって、
    前記コントロールセンタによる列車前方の前記監視が可能であれば、前記コントロールセンタによる列車前方の前記監視が可能な距離を列車の前記停止限界距離として設定する、ことを特徴とする列車制御システム。
  11. 列車前方の物体情報と、列車前方のレール形状と、列車の自己位置と、列車の周囲環境情報とに基づいて、列車前方の障害物情報および列車の停止限界距離を生成し、
    列車前方の前記障害物情報および列車の前記停止限界距離から列車走行に係る列車制御情報を算出する
    ことを特徴とする列車制御システム。
  12. 請求項11に記載の列車制御システムであって、
    列車の前記周囲環境情報と列車の前記停止限界距離とを対応付けたデータベースを備える
    ことを特徴とする列車制御システム。
  13. 請求項11または12に記載の列車制御システムであって、
    前記列車制御情報は、前記停止限界距離及び運転士への警報情報のうち少なくとも一つを含む
    ことを特徴とする列車制御システム。
  14. 請求項1〜13のいずれか1項に記載の列車制御システムを搭載する鉄道車両。
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