JP2020163341A - 水処理装置及び水処理方法 - Google Patents
水処理装置及び水処理方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2020163341A JP2020163341A JP2019069017A JP2019069017A JP2020163341A JP 2020163341 A JP2020163341 A JP 2020163341A JP 2019069017 A JP2019069017 A JP 2019069017A JP 2019069017 A JP2019069017 A JP 2019069017A JP 2020163341 A JP2020163341 A JP 2020163341A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- water
- treated
- water treatment
- oxygen
- treatment apparatus
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02W—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
- Y02W10/00—Technologies for wastewater treatment
- Y02W10/10—Biological treatment of water, waste water, or sewage
Landscapes
- Biological Treatment Of Waste Water (AREA)
- Treatment Of Biological Wastes In General (AREA)
- Activated Sludge Processes (AREA)
Abstract
Description
水処理装置20では、フィルター24の上部と下部とでは、微量金属イオン濃度に不均衡が生じてしまう。そのため、微量金属イオン濃度が高いフィルター24の上部では微生物の硝化活性が相対的に高いものの、微量金属イオン濃度が低いフィルター24の下部では微生物の硝化活性が相対的に低くなる。結果的に、水処理装置20全体の硝化効率は期待するものよりも低くなってしまう。微量金属イオン濃度の不均衡に対しては、供給する微量金属イオン濃度を高くすることが考えられる。しかし、フィルター24の下部においても高い硝化活性を発揮させようとして、原水に供給する微量金属イオンの濃度を高くし過ぎると、今度は微量金属イオンによる硝化活性阻害が強くなってしまい、水処理装置20全体の硝化効率を高くすることができない。また、フィルター24の内部に微量金属供給源を配置することも考えられるが、水処理装置の構造が複雑になり、初期コスト及び維持管理コストが高いものとなる。
また、水処理装置20では、フィルター24の上部と下部とでは、酸素濃度に不均衡が生じてしまう。そのため、酸素濃度が高いフィルター24の上部では微生物の硝化活性が相対的に高いものの、酸素濃度が低いフィルター24の下部では微生物の硝化活性が相対的に低くなってしまう。結果的に、水処理装置20全体の硝化効率は期待するものよりも低くなってしまう。酸素濃度の不均衡に対しては、フィルター24の上流に酸素供給手段を設置して、フィルター24に供給される原水中の酸素濃度を高くすることが考えられる。しかし、水に溶解可能な酸素量には限界があるため、フィルター24の上部と下部との間での酸素濃度の不均衡を解決することはできず、水処理装置20全体の効率を高くすることができない。また、フィルター24の内部に酸素供給手段を配置することも考えられるが、水処理装置の構造が複雑になり、初期コスト及び維持管理コストが高いものとなる。
[1] 被処理水中に含まれた微生物を利用して水処理を行う水処理装置であって、水処理装置内の被処理水を撹拌する撹拌手段と、前記被処理水に酸素含有ガスを供給する酸素供給手段と、前記被処理水に微量金属を供給する微量金属供給源と、処理した前記被処理水を排出する処理水出口と、を備える、水処理装置。
[2] 前記微生物が前記水処理装置内に設置された流動担体に付着している、[1]に記載の水処理装置。
[3] 前記流動担体が多孔質である、[2]に記載の水処理装置。
[4] 前記微生物が硝化細菌を含む、[1]〜[3]のいずれか1つに記載の水処理装置。
[5] 前記酸素供給手段が前記撹拌手段を兼ねる、[1]〜[4]のいずれか1つに記載の水処理装置。
[6] 前記微量金属が銅、コバルト、クロム、モリブデン、ニッケル、タングステン及び亜鉛からなる群から選択される少なくとも1種である、[1]〜[5]のいずれか1つに記載の水処理装置。
[7] 前記微量金属供給源が被処理水と接する位置にある、[1]〜[6]のいずれか1つに記載の水処理装置。
[8] 前記微量金属供給源が原水と接する位置にある、[1]〜[6]のいずれか1つに記載の水処理装置。
[9] [1]〜[8]のいずれか1つに記載の水処理装置を用い、原水を流入させ、微生物による水処理を行い、処理水を流出させる、水処理方法。
本明細書において、特に断らない限り、細菌は真正細菌及び古細菌を包含するものとする。
また、本明細書において、水処理装置内で微生物による処理を行うために水処理装置外から水処理装置内に流入させる水を原水、水処理装置内で微生物による処理が行われる水を被処理水、水処理装置内で微生物による処理を行い水処理装置内から水処理装置外へ流出させる水を処理水という。
また、本明細書において、微生物処理系は、水処理装置において微生物による処理が行われる系を意図する。
本発明の水処理装置は、被処理水中に含まれた微生物を利用して水処理を行う水処理装置であって、水処理装置内の被処理水を撹拌する撹拌手段と、前記被処理水に酸素含有ガスを供給する酸素供給手段と、前記被処理水に微量金属を供給する微量金属供給源と、処理した前記被処理水を排出する処理水出口と、を備える、水処理装置である。
本発明の水処理装置において使用される微生物は、特に限定されるものではなく、従来公知の水処理に使用される微生物を、従来公知の水処理に使用される態様で使用することができる。
担体の材質としては、例えば、ポリビニールアルコール(PVA)、ポリエチレングリコール(PEG)及びポリウレタンが挙げられるが、これらに限定されない。
担体の形状としては、例えば、直方体、球体、筒体又は糸状体が挙げられるが、これらに限定されない。
微生物保持担体の量は、特に限定されないが、被処理水に対して、10〜90体積%が好ましく、25〜50体積%がより好ましい。被処理水に対する微生物保持担体の量がこの範囲内であると、被処理水の水流によって流動させることがより容易になるとともに、水処理を行う微生物量を大きくすることができる。
撹拌手段は、被処理水を撹拌するための手段である。
撹拌手段が被処理水を撹拌して被処理水中に水流を作ることにより、微生物処理系内での酸素、微量金属及び微生物の分布を均一化し、さらに、均一な状態を維持できる。
撹拌手段により被処理水中に旋回流を生じさせる場合、被処理水中に発生する旋回流の上昇流の流速は、特に限定されないが、0.1〜0.5m/sが好ましく、0.1〜0.2m/sがより好ましい。旋回流の上昇流の流速は、電磁流速計等により測定できる。
また、撹拌手段の数は、1つに限定されず、2つ以上でもよい。
酸素供給手段は、被処理水に酸素含有ガスを供給するための手段である。
酸素供給手段が被処理水に酸素含有ガスを供給することにより、被処理水の溶存酸素濃度を上昇させる。被処理水は撹拌手段により撹拌され、被処理水中には水流が作られているので、被処理水に供給された酸素含有ガスの気泡が被処理水の全体に行き渡るとともに、溶存酸素濃度が上昇した被処理水も被処理水の全体に拡散される。酸素供給手段が被処理水に酸素含有ガスを供給し、撹拌手段が被処理水を撹拌することによって、被処理水の溶存酸素濃度を上昇させ、被処理水の溶存酸素濃度を均一化し、さらに、均一な状態を維持できる。
酸素供給手段による被処理水への酸素供給量は、特に限定されないが、被処理水中の溶存酸素濃度を、飽和溶存酸素濃度(5℃で約12mg/L、25℃で約8mg/L)程度まで増加させられる量とすることが好ましい。
また、酸素供給手段の数は、1つに限定されず、2つ以上でもよい。
酸素供給手段により被処理水中に旋回流を生じさせる場合、酸素供給手段からの酸素含有ガスの供給量は、供給された酸素含有ガスによって形成される旋回流の上昇流の流速が0.1〜0.5m/sに保持される量とすることが好ましく、0.1〜0.2m/sに保持される量とすることがより好ましい。旋回流の上昇流の流速がこの範囲内であると、微生物保持担体の流動性及び酸素供給手段の電力効率がより優れる。旋回流の上昇流の流速は、電磁流速計等により測定できる。
微量金属供給源は、被処理水に微量金属を供給するための手段である。微量金属供給源から被処理水に微量金属を供給すると、撹拌手段により作られた水流が、被処理水中に微量金属を行き渡らせ、微生物処理系内の微量金属濃度を均一化し、さらに、均一な状態を維持できる。
微量金属の供給方法は、特に限定されず、微量金属の単体又は合金を被処理水又は原水と接触させ、微量金属を溶出させることにより被処理水又は原水に供給してもよいし、微量金属の水溶性化合物又はその水溶液を、被処理水又は原水に添加することにより被処理水又は原水に供給してもよい。
微量金属供給源を原水又は水と接触させて微量金属を供給する方法は、特に限定されないが、例えば、被処理水中に微量金属の単体又は合金を板状又は線状に成形したものを浸漬して、微量金属供給源と被処理水を接触させる方法が挙げられる。被処理水との接触面積を大きくすることが好ましい。また、原水を水処理装置に供給する配管を、微量金属を含む合金製として原水と接触させることで、原水中に微量金属を溶出させ、被処理水に微量金属を供給することもできる。微量金属供給源を被処理水又は原水に接触させて微量金属を溶出させる場合、溶存酸素濃度が高いほど微量金属の溶出が促進される傾向がある。
処理水出口は、処理後の被処理水を水処理装置から排出するものである。
処理水出口から処理後の被処理水を排出することにより、処理水を得られる。また、水処理装置に新たな原水を流入させる余地が生じる。
本発明の水処理方法は、上述した本発明の水処理装置を用いる水処理方法である。
より具体的には、本発明の水処理方法は、撹拌手段を用いて被処理水を撹拌するとともに、酸素供給手段を用いて被処理水に酸素含有ガスを供給し、さらに、微量金属供給源から被処理水に微量金属を供給して、微生物による水処理を行うものである。
本発明の水処理装置及び水処理方法の実施形態について、図1A又は図1Bを参照しながら、より具体的に説明する。
図1Aは、本発明の水処理装置の実施形態の一例を示す概略構成図である。
図1Aに示す水処理装置1は、生物反応槽2、撹拌手段3、酸素供給手段4、微量金属供給源5、原水配管6(原水出口6a、原水供給管6b)、処理水出口7で構成される。図1Aに示す微量金属供給源5は、被処理水12に微量金属を供給するように構成されているが、原水配管の一部又は全部を微量金属を含む材料で構成するなどして、原水11に微量金属を供給するように構成することも可能である。原水出口6aは、生物反応槽2内の、被処理水12の液面よりも上方に配置されている。
連続処理は、原水11を連続的に生物反応槽2に供給し、同量の処理水13を連続的に生物反応槽2から排出する水処理方法である。
回分処理は、原水11を生物反応槽2に所定量供給した後、原水11の供給を停止し、生物反応槽2内で微生物による水処理を行い、処理が終了した後、処理水13を生物反応槽2から排出する水処理方法である。
原水11中の被処理物質の濃度が変化した場合には、連続処理では、原水11の供給量を調整して、被処理水12の生物反応槽2内の滞留時間を調節することにより、回分処理では、原水11を生物反応槽2に供給する時間間隔を調整して、被処理水12の生物反応槽2内の滞留時間を調節することにより、所望の水質を所望のコストで、処理することができる。
まず、原水11を、原水配管6を経て、硝化細菌が付着した微生物保持担体9が充填された生物反応槽2内に供給する。撹拌手段3を作動させて被処理水12を撹拌するとともに、空気を酸素供給手段4から被処理水12に供給して曝気する。被処理水12に浸漬された微量金属供給源5から銅等の微量金属が溶出する。撹拌手段3によって被処理水12中に生じた旋回流により、微生物反応系内の酸素濃度、微量金属濃度、硝化細菌の分布が均一化され、さらに均一化された状態が維持される。
被処理水12中のアンモニア性窒素は、次の2段階の化学反応により、亜硝酸イオンを経て硝酸イオンに酸化される。
2NH3+3O2 → 2H++2NO2 −+2H2O (1)
2NO2 −+O2 → 2NO3 − (2)
原水11のアンモニア性窒素濃度は、特に限定されないが、1〜100mg/Lが好ましい。アンモニア性窒素濃度は、例えば、イオン電極又は比色計により測定できる。水処理装置1には、微量金属供給源5が備えられているので、硝化細菌の活性を高く維持できる。そのため、本発明の水処理装置1は、従来よりも高濃度のアンモニア性窒素を処理することができる。
原水11の生物学的酸素要求量(BOD)は、5mg/L以下が好ましい。BODは、溶存酸素の減少速度から測定される。
被処理水12の水温は、生物硝化反応を高く保持する観点から、10〜50℃が好ましく、30〜40℃がより好ましい。
原水11のアンモニア性窒素負荷は、特に限定されないが、0.1〜0.5kg−N/m3/dが好ましく、0.15〜0.25kg−N/m3/dがより好ましい。原水11のアンモニア性窒素負荷がこの範囲内であると、水処理装置1の処理水量及び処理水質がより良好となる。
なお、原水11のアンモニア性窒素負荷は、原水11のアンモニア性窒素濃度と原水11の通水量の積と、生物反応槽2の容積との関係により求められる。
被処理水12の滞留時間は、生物反応槽2から排出される処理水13の所望のアンモニア性窒素濃度に応じて設定され、特に限定されないが、通常、0.5〜2.0時間程度である。
例えば、地下水又は表流水の飲用化処理においては、飲用水需要が多い昼間に水処理装置1を稼働して水処理を行い、飲用水需要が少ない夜間に水処理装置1を停止して水処理を行わないようにすることがある。飲用水需要に応じて水処理装置1の稼働期間及び停止期間を設定することにより、水処理装置1の運転コストを低減でき、さらに、飲用化処理における処理水13の水質変動を抑制できる。
生物反応槽2に原水11を供給する期間は、特に限定されないが、24時間から原水11を供給しない期間を除いた期間とすることが好ましい。
撹拌手段3が被処理水12を撹拌する期間及び酸素供給手段4が被処理水12に空気を供給する期間は、生物反応槽2に原水11を供給する期間と同じである。
図1Bは、本発明の水処理装置の実施形態の別の一例を示す概略構成図である。
図1Bに示す水処理装置10は、生物反応槽2、酸素供給手段14、微量金属供給源5、原水配管6(原水出口6a、原水供給管6b)、処理水出口7で構成される。図1Bに示す微量金属供給源5は、被処理水12に微量金属を供給するように構成されているが、原水配管の一部又は全部を微量金属を含む材料で構成するなどして、原水11に微量金属を供給するように構成することも可能である。原水出口6aは、生物反応槽2内の、被処理水12の液面よりも上方に配置されている。
図1Bに示す水処理装置10は、図1Aに示す水処理装置1のように、独立した撹拌手段を有してないが、酸素供給手段14が撹拌手段を兼ねており、被処理水12中に水流を生じさせることができる。
連続処理は、原水11を連続的に生物反応槽2に供給し、同量の処理水13を連続的に生物反応槽2から排出する水処理方法である。
回分処理は、原水11を生物反応槽2に所定量供給した後、原水11の供給を停止し、生物反応槽2内で微生物による水処理を行い、処理が終了した後、処理水13を生物反応槽2から排出する水処理方法である。
原水11中の被処理物質の濃度が変化した場合には、連続処理では、原水11の供給量を調整して、被処理水12の生物反応槽2内の滞留時間を調節することにより、回分処理では、原水11を生物反応槽2に供給する時間間隔を調整して、被処理水12の生物反応槽2内の滞留時間を調節することにより、所望の水質を所望のコストで、処理することができる。
まず、原水11を、原水配管6を経て、硝化細菌が付着した微生物保持担体9が充填された生物反応槽2内に供給する。酸素供給手段14から空気を被処理水12中に噴出させて、被処理水12を撹拌するとともに、曝気する。被処理水12に浸漬された微量金属供給源5から銅等の微量金属が溶出する。酸素供給手段14から噴出した空気によって被処理水12中に生じた旋回流により、微生物反応系内の酸素濃度、微量金属濃度、硝化細菌の分布が均一化され、さらに均一化された状態が維持される。
被処理水12中のアンモニア性窒素は、次の2段階の化学反応により、亜硝酸イオンを経て硝酸イオンに酸化される。
2NH3+3O2 → 2H++2NO2 −+2H2O (1)
2NO2 −+O2 → 2NO3 − (2)
原水11のアンモニア性窒素濃度は、特に限定されないが、1〜100mg/Lが好ましい。アンモニア性窒素濃度は、例えば、イオン電極又は比色計により測定できる。水処理装置10には、微量金属供給源5が備えられているので、硝化細菌の活性を高く維持できる。そのため、本発明の水処理装置10は、従来よりも高濃度のアンモニア性窒素を処理することができる。
原水11の生物学的酸素要求量(BOD)は、5mg/L以下が好ましい。BODは、溶存酸素の減少速度から測定される。
被処理水12の水温は、生物硝化反応を高く保持する観点から、10〜50℃が好ましく、30〜40℃がより好ましい。
原水11のアンモニア性窒素負荷は、特に限定されないが、通常、原水及び生物反応槽2から排出される処理水13の所望のアンモニア性窒素濃度に応じて設定され、0.1〜0.5kg−N/m3/d程度である。
なお、原水11のアンモニア性窒素負荷は、原水11のアンモニア性窒素濃度と原水11の通水量の積と、生物反応槽2の容積との関係により求められる。
被処理水12の滞留時間は、通常、原水及び生物反応槽2から排出される処理水13の所望のアンモニア性窒素濃度に応じて設定され、特に限定されないが、通常、0.5〜2.0時間程度である。
例えば、地下水又は表流水の飲用化処理においては、飲用水需要が多い昼間に水処理装置10を稼働して水処理を行い、飲用水需要が少ない夜間に水処理装置10を停止して水処理を行わないようにすることがある。飲用水需要に応じて水処理装置10の稼働期間及び停止期間を設定することにより、水処理装置10の運転コストを低減でき、さらに、飲用化処理における処理水13の水質変動を抑制できる。
生物反応槽2に原水11を供給する期間は、特に限定されないが、24時間から原水11を供給しない期間を除いた期間とすることが好ましい。
酸素供給手段14が被処理水12に空気を供給し、被処理水12を撹拌する期間は、生物反応槽2に原水11を供給する期間と同じである。
本例においては、図1Bに示す水処理装置10と同様の水処理装置を用いて、以下の手順で生物硝化を行った。
原水として、アンモニア性窒素が平均値で9.8mg/Lの地下水を用意した。原水中の銅イオン濃度は平均値で0.2μg/Lであった。
スポンジ担体をパネル水槽に充填する前に、すでに培養して硝化細菌が付着しているスポンジ担体を一定量添加した。
以下の式に従って、硝化率を算出した。
(原水アンモニア濃度(mg/L)−処理水アンモニア濃度(mg/L))÷原水アンモニア濃度(mg/L)×100=硝化率(%)
以下の式に従って、硝化量を算出した。
(原水アンモニア濃度(mg/L)−処理水アンモニア濃度(mg/L))×水槽容積()÷滞留時間(1/d)÷1000=硝化量(g−N/d)
以下の式に従って、処理水量を算出した。
原水通水量(m3)÷1日当たりの原水通水時間(h)=処理水量(m3/h)
原水及び処理水を採水し、上水試験方法(ICP発光分光分析法)に準拠して銅イオン濃度を測定した。
銅線浸漬前は微量金属が不足しており、硝化率が70〜80%の範囲で推移し、硝化性能が安定していなかった。銅線浸漬以降は硝化率が直ちに99%以上に到達し、硝化性能が安定した。従来の微量金属供給源を持たない水処理装置では、性能を十分に発揮していなかったことが示唆された。その後、2週間と短期間ではあるが銅線の浸漬を停止したところ硝化性能は維持された。これは硝化菌が銅イオンを細胞内に取り込んだため、微量金属供給源が無くても硝化性能を維持していると考えられる。ただし、長期間浸漬を停止した場合、硝化菌の流出と増殖が繰り返され、いずれは銅イオンを取り込んでいない硝化菌が優占化し、硝化性能が低下すると考えられる。
銅線再浸漬後の処理水中の銅イオン濃度の平均値は0.6μg/Lであり、水道水質基準(銅イオン濃度1000μg/L以下)を満たしている。
2 生物反応槽
3 撹拌手段
4,14 酸素供給手段
5 微量金属供給源
6 原水配管
6a 原水出口
6b 原水供給管
7 処理水出口
8 気泡
9 微生物保持担体
11 原水
12 被処理水
13 処理水
Claims (9)
- 被処理水中に含まれた微生物を利用して水処理を行う水処理装置であって、
水処理装置内の被処理水を撹拌する撹拌手段と、
前記被処理水に酸素含有ガスを供給する酸素供給手段と、
前記被処理水に微量金属を供給する微量金属供給源と、
処理した前記被処理水を排出する処理水出口と、
を備える、水処理装置。 - 前記微生物が前記水処理装置内に設置された流動担体に付着している、請求項1に記載の水処理装置。
- 前記流動担体が多孔質である、請求項2に記載の水処理装置。
- 前記微生物が硝化細菌を含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の水処理装置。
- 前記酸素供給手段が前記撹拌手段を兼ねる、請求項1〜4のいずれか1項に記載の水処理装置。
- 前記微量金属が銅、コバルト、クロム、モリブデン、ニッケル、タングステン及び亜鉛からなる群から選択される少なくとも1種である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の水処理装置。
- 前記微量金属供給源が被処理水と接する位置にある、請求項1〜6のいずれか1項に記載の水処理装置。
- 前記微量金属供給源が原水と接する位置にある、請求項1〜6のいずれか1項に記載の水処理装置。
- 請求項1〜8のいずれか1項に記載の水処理装置を用い、原水を流入させ、微生物による水処理を行い、処理水を流出させる、水処理方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019069017A JP2020163341A (ja) | 2019-03-29 | 2019-03-29 | 水処理装置及び水処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019069017A JP2020163341A (ja) | 2019-03-29 | 2019-03-29 | 水処理装置及び水処理方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2020163341A true JP2020163341A (ja) | 2020-10-08 |
Family
ID=72716778
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2019069017A Pending JP2020163341A (ja) | 2019-03-29 | 2019-03-29 | 水処理装置及び水処理方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2020163341A (ja) |
Citations (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5298358A (en) * | 1976-02-10 | 1977-08-18 | Omnium Assainissement | Carrier for biological filter |
JPH05169091A (ja) * | 1989-12-15 | 1993-07-09 | Elf Atochem Sa | 硝化用バイオマスの支持体、該支持体を用いて廃棄物の好気硝化を行う反応器及び生物学的方法、並びに窒素化合物の除去方法 |
JPH08503162A (ja) * | 1992-05-19 | 1996-04-09 | ピー コックス、ジェイムズ | バイオ廃棄物の安定化 |
JPH11123076A (ja) * | 1997-08-22 | 1999-05-11 | Takeda Chem Ind Ltd | 生物処理用担体 |
WO2015132283A1 (en) * | 2014-03-05 | 2015-09-11 | Danmarks Tekniske Universitet | Apparatus comprising trace element dosage and method for treating raw water in biofilter |
JP2017202448A (ja) * | 2016-05-11 | 2017-11-16 | 株式会社ウェルシィ | 生物硝化方法及び生物硝化システム |
-
2019
- 2019-03-29 JP JP2019069017A patent/JP2020163341A/ja active Pending
Patent Citations (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5298358A (en) * | 1976-02-10 | 1977-08-18 | Omnium Assainissement | Carrier for biological filter |
JPH05169091A (ja) * | 1989-12-15 | 1993-07-09 | Elf Atochem Sa | 硝化用バイオマスの支持体、該支持体を用いて廃棄物の好気硝化を行う反応器及び生物学的方法、並びに窒素化合物の除去方法 |
JPH08503162A (ja) * | 1992-05-19 | 1996-04-09 | ピー コックス、ジェイムズ | バイオ廃棄物の安定化 |
JPH11123076A (ja) * | 1997-08-22 | 1999-05-11 | Takeda Chem Ind Ltd | 生物処理用担体 |
WO2015132283A1 (en) * | 2014-03-05 | 2015-09-11 | Danmarks Tekniske Universitet | Apparatus comprising trace element dosage and method for treating raw water in biofilter |
JP2017202448A (ja) * | 2016-05-11 | 2017-11-16 | 株式会社ウェルシィ | 生物硝化方法及び生物硝化システム |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CN107487840B (zh) | 一种处理水中硝态氮的生物滤料 | |
JP5126690B2 (ja) | 廃水処理方法 | |
JP5629448B2 (ja) | 廃水処理方法 | |
JP4872171B2 (ja) | 生物脱窒装置 | |
CN103827046A (zh) | 含氮有机废水的处理系统及处理方法 | |
JP2006246847A (ja) | 嫌気性アンモニア酸化細菌の培養方法及び装置 | |
JP2014097478A (ja) | 廃水処理方法及び廃水処理装置 | |
EP3114089B1 (en) | Apparatus comprising a trace element dosage device and method for treating raw water in biofilter | |
CN103857632A (zh) | 含氮有机废水的处理系统及处理方法 | |
JP4817057B2 (ja) | 窒素含有水の回分処理方法 | |
JP2020163341A (ja) | 水処理装置及び水処理方法 | |
JP6535125B1 (ja) | 水処理方法 | |
KR101664910B1 (ko) | 담체를 이용한 sbr 공법의 무취화와 고도처리 장치 및 방법 | |
KR100672204B1 (ko) | 선별 배양시킨 바실러스 종 세균을 이용한 하.폐수의 고도처리 방법 및 장치 | |
JP2002346566A (ja) | 水処理装置および水処理方法 | |
JP6461408B1 (ja) | 水処理方法および水処理装置 | |
CN102120647B (zh) | 一种减少同时生物脱氮除磷工艺中n2o产生的方法 | |
KR102250417B1 (ko) | 침전조를 구비하는 아나목스 반응조 및 이를 이용한 수처리 방법 | |
CN112292355B (zh) | 水处理方法和水处理装置 | |
WO2012017834A1 (ja) | 嫌気性消化方法 | |
JP4618420B2 (ja) | 亜硝酸含有液の酸化処理方法 | |
JP4200443B2 (ja) | 水処理方法及びその装置 | |
JP5126691B2 (ja) | 廃水処理方法 | |
JP2012245479A (ja) | 排水処理装置及び排水処理方法 | |
JPH08323391A (ja) | セレン含有水の処理方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20220214 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20221122 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20221129 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20230119 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20230404 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20230703 |
|
A911 | Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911 Effective date: 20230810 |
|
A912 | Re-examination (zenchi) completed and case transferred to appeal board |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912 Effective date: 20231027 |