JP2020163129A - 血液浄化用担体 - Google Patents

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Abstract

【課題】吸着性能と微粒子発生の抑制を両立できる血液浄化用担体を提供すること。【解決手段】本発明は、海成分と島成分とからなる海島複合繊維を含み、該海島複合繊維の引張応力をA、該島成分の引張応力をBとしたとき、BをAで除した値(B/A)が、1.7〜5.0であり、上記海島複合繊維の表面に、ポリアミン、ポリスルホン酸又はポリカルボン酸を含むリガンドが結合している、血液浄化用担体を提供する。【選択図】なし

Description

本発明は、血液浄化用担体に関する。
繊維は、比表面積が大きい点、編物、織物、不織布等多様な高次構造に加工できる点、表面にタンパクや細胞との親和性を有する化学構造を導入できる点等から、血液浄化用担体として有用であり、これまでに血液中の炎症性タンパク質や活性化した血球等を吸着・除去する目的で、繊維を活用した種々の吸着用担体が報告されている。
炎症性タンパク質や活性化した血球等を吸着・除去する技術の一つとして、適切な化学構造を有するリガンド等を繊維表面に導入する手法があるが、繊維表面にリガンド等を導入する場合、その反応条件によっては繊維の物理的強度が低下し、繊維由来の微粒子が発生することが知られている。
血液浄化カラムに充填された繊維形状の吸着用担体は、体外循環の際に直接血液に接触するため、担体由来の微粒子は血液中にそのまま放出されることとなる。血液中に放出された微粒子は生体内を循環し、肺、肝臓、腎臓等様々な臓器に蓄積し、呼吸器疾患や循環器疾患等様々な健康被害をもたらし、場合によっては死亡リスクの増加につながる。そのため、医療用途、中でも血液との接触を伴う医療機器においては、微粒子発生数を可能な限り低減することが求められている。
例えば、特許文献1には、繊維表面に芳香環を有する特定の架橋構造を導入し、繊維の吸水率を1〜50%に制御することで、タンパク質の吸着性能を有しつつ、繊維からの微粒子発生数を低減できることが報告されている。
特許文献2には、アミノ基含有化合物を繊維表面に導入し、海成分と島成分を適切に配置した海島複合繊維が、タンパク質の吸着性能を有しつつ、繊維からの微粒子発生数を低減できることが報告されている。
国際公開第2016/043223号 国際公開第2019/045031号
一般にポリアミン等の塩基性官能基やポリスルホン酸やポリカルボン酸等の酸性官能基を含むリガンドを海島複合繊維に導入するためには、海成分と親和性があり、リガンド成分を含む溶媒中に繊維を含浸させる方法が用いられる。その過程で海成分が一部溶解して繊維表面の劣化が起こり、海成分由来の微粒子が発生することが懸念される。一方で、繊維表面が劣化しないように官能基を導入するための反応条件を緩和すると、官能基の導入密度を上げることが困難となり、対象物質の吸着性能を向上させることが難しいことから、繊維の吸着性能と表面の劣化はトレードオフの関係にあると考えられる。
特許文献1は、特定の架橋構造と吸水率を規定した繊維が、タンパク質の吸着性能を有しつつ、繊維からの微粒子発生数を低減できることを開示しているが、繊維にポリアミン誘導体を導入した場合では、IL−6の吸着性能と微粒子発生数の低減は両立できないことが比較例4に開示されている。
特許文献2では、微粒子発生を抑制するために海島複合繊維中の繊維体積に対する島成分表面積や海成分と島成分の配置を規定しているが、微粒子発生と、海島複合繊維等の機械的物性との関係については一切開示や示唆はない。
そこで本発明は、対象物質に対する吸着性能と微粒子発生の抑制を両立できる血液浄化用担体を提供することを目的とする。
本発明者らは表面にリガンドを導入した海島複合繊維から微粒子の発生を抑制するためには、リガンド導入反応の過程で起きる海成分(繊維表面)の物理的変化に追従できる島成分を選択することが重要と考え、機械的物性に着目して鋭意研究を重ねた結果、海島複合繊維と島成分の引張応力を適切な範囲に制御することで、対象物質に対する吸着性能と微粒子発生の抑制を両立できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、以下の(1)〜(5)を包含する。
(1) 海成分と島成分とからなる海島複合繊維を含み、該海島複合繊維の引張応力をA、該島成分の引張応力をBとしたとき、BをAで除した値(B/A)が、1.7〜5.0であり、上記海島複合繊維の表面に、ポリアミン、ポリスルホン酸又はポリカルボン酸を含むリガンドが結合している、血液浄化用担体。
(2) 上記B/Aは、1.9〜3.4である、(1)記載の血液浄化用担体。
(3) 上記海成分は、ポリスチレン及びその誘導体、ポリスルホン及びその誘導体、並びに、それらの混合物からなる群から選択され、上記島成分は、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリプロピレン/ポリエチレン共重合体及びそれらの混合物からなる群から選択される、(1)又は(2)記載の血液浄化用担体。
(4) 上記島成分は、ポリプロピレン/ポリエチレン共重合体であり、該共重合体は、エチレンモノマーユニットを1〜10mol%含む、(1)〜(3)のいずれかに記載の血液浄化用担体。
(5) (1)〜(4)のいずれかに記載の血液浄化用担体を備える、血液浄化カラム。
本発明の血液浄化用担体は、血液成分に対する吸着性能を有しつつ微粒子発生数を低減できるため、安全性が要求される体外循環用の担体として有用である。
本発明の血液浄化用担体は、海成分と島成分とからなる海島複合繊維を含み、該海島複合繊維の引張応力をA、該島成分の引張応力をBとしたとき、BをAで除した値(B/A)が、1.7〜5.0であり、上記海島複合繊維の表面に、ポリアミン、ポリスルホン酸又はポリカルボン酸を含むリガンドが結合していることを特徴としている。
「血液浄化用担体」とは、血液成分中にある有機物を吸着する性能を有する担体を意味し、上記有機物の吸着性能を有していれば、その他の物質に対する吸着性能の有無については特に制限されない。
「血液成分」とは、血液を構成する成分を意味し、例えば、血液中の液性因子や血液中の細胞が挙げられる。本実施形態に係る血液浄化用担体が吸着対象物質とする血液成分に特に制限はないが、血液成分の中でも血液中の液性因子が吸着対象物質として好適である。
「血液中の液性因子」とは、血液中に溶解している有機物を指す。具体的には、尿素、β2−ミクログロブリン、サイトカイン、IgE、IgG等のタンパク質、lipopolysaccharide(LPS)等の多糖類が挙げられる。中でも、尿素、サイトカイン等のタンパク質やLPS等の多糖類が吸着対象物質として好ましく、さらに本実施形態に係る血液浄化用担体を炎症性疾患の治療を目的として使用する場合はサイトカインが吸着対象物質としてより好ましい。
「サイトカイン」とは、感染や外傷等の刺激により、免疫担当細胞を始めとする各種の細胞から産生され細胞外に放出されて作用する一群のタンパク質を意味し、例えば、インターフェロンα、インターフェロンβ、インターフェロンγ、インターロイキン1〜インターロイキン15、腫瘍壊死因子−α、腫瘍壊死因子−β、ハイモビリティーグループボックス−1、エリスロポエチン又は単球走化因子が挙げられる。
「血液中の細胞」とは、血液中に含まれる細胞を意味し、例えば、顆粒球、単球、好中球、好酸球等の白血球成分や、赤血球、血小板等が挙げられるが、中でも炎症性疾患の治療を目的として体外循環を行う場合は、血液中の液性因子に加えて、白血球成分、活性化白血球又は活性化白血球−活性化血小板複合体を吸着して除去するのが望ましいとされている。
「活性化白血球」とは、サイトカインやLPS等の刺激によりサイトカインや活性酸素等を放出する白血球を意味し、例えば、活性化顆粒球や活性化単球が挙げられる。活性化白血球の活性化の程度は、活性酸素量の測定又は表面抗原の発現をフローサイトメトリー等で測定することで判別できる。
「活性化血小板」とは、サイトカインやLPS等の刺激によりサイトカインや活性酸素等を放出する血小板を意味する。
「活性化白血球−活性化血小板複合体」とは、活性化白血球と活性化血小板とが結合し、自己組織への貪食作用を有し、サイトカインを放出する複合体であれば白血球の種類は特に制限されるものではなく、例えば、活性化顆粒球−活性化血小板複合体や活性化単球−活性化血小板複合体が挙げられる。
「炎症性疾患」とは、体内で炎症反応が惹起される疾患全体を表し、例えば、全身性エリテマトーデス、悪性関節リウマチ、多発性硬化症、潰瘍性大腸炎、クローン病、薬剤性肝炎、アルコール性肝炎、A型肝炎、B型肝炎、C型肝炎、D型肝炎若しくはE型肝炎、敗血症(例えば、グラム陰性菌由来の敗血症、グラム陽性菌由来の敗血症、培養陰性敗血症、真菌性敗血症)、インフルエンザ、急性呼吸窮迫症候群(acute respiratory distress syndrome;ARDS、急性呼吸促迫症候群、急性呼吸促進症候群とも表記される。)、急性肺傷害(acute lung injury;ALI)、膵炎、特発性間質性肺炎(Idiopathic Pulmonary Fibrosis;IPF)、炎症性腸炎(例えば、潰瘍性大腸炎、クローン病)、血液製剤の輸血、臓器移植、臓器移植後の再灌流障害、胆嚢炎、胆管炎又は新生児血液型不適合等が挙げられる。炎症性疾患の中でも、血液中に原因物質が放出され、血液浄化による治療効果が特に期待できる、薬剤性肝炎、アルコール性肝炎、A型肝炎、B型肝炎、C型肝炎、D型肝炎若しくはE型肝炎、敗血症(例えば、グラム陰性菌由来の敗血症、グラム陽性菌由来の敗血症、培養陰性敗血症、真菌性敗血症)、インフルエンザ、急性呼吸窮迫症候群、急性肺傷害、膵炎、特発性間質性肺炎、が挙げられる。本実施形態の血液浄化カラムの用途としては、例えば、上記の炎症性疾患の治療用途が好ましく、中でも薬剤のみでは治療が困難であり、サイトカインと活性化白血球−活性化血小板の両方が関与している疾患と考えられる、敗血症(例えば、グラム陰性菌由来の敗血症、グラム陽性菌由来の敗血症、培養陰性敗血症、真菌性敗血症)、インフルエンザ、急性呼吸窮迫症候群、急性肺傷害、特発性間質性肺炎の治療用途がより好ましい。
「吸着」とは、物質が材料に付着し、容易に剥離しない状態、又は吸着平衡状態を意味する。吸着の原理に特に制限はないが、例えば、静電相互作用、疎水性相互作用、水素結合、ファンデルワールス力等の分子間力によって付着した状態や、細胞の接着や白血球の貪食等、物理的に付着している状態を意味する。
血液浄化用担体の形状は、海島型の断面を有する海島複合繊維である。該海島複合繊維には、適当な補強材を固定化又は混合したものを含んでいてもよく、例えば後述の島成分を補強材として含んでいてもよい。ここで、固定化又は混合の操作は、繊維の高次構造を加工する前に行ってもよいし、加工した後に行ってもよい。
海島複合繊維の海成分としては、後述の島成分の機械的物性の評価の容易さから、脱海処理が可能となる材質が好ましい。例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ芳香族ビニル化合物、ポリエステル、ポリスルホン、ポリスチレン及びポリビニルアルコールからなる群から選択されるポリマーが挙げられ、リガンドを表面に結合させることから、ポリスチレン及びその誘導体(例えば、ポリスチレンスルホン酸、ポリ(4−メチルスチレン)、ポリ(4−エチルスチレン)、ポリ(4−イソプロピルスチレン)、ポリ(2−クロロスチレン)、ポリ(4−クロロスチレン)、ポリ(3−ヒドロキシスチレン)、ポリ(4−メトキシスチレン)、ポリ(4−カルボキシスチレン)、ポリ(4−ニトロスチレン)、ポリ(4−クロロメチルスチレン)、ポリ(2,4−ジメチルスチレン)、ポリ(2,5−ジクロロスチレン)、ポリ(2,4,5−トリブロモスチレン)、ポリ(2,3,4,5,6−ペンタフルオロスチレン))が挙げられるが、これらに特に限定されない。)、ポリスルホン及びその誘導体(例えば、スルホン化ポリスルホン、ポリエーテルスルホンが挙げられるが、これらに特に限定されない。)、並びに、それらの混合物からなる群から選択されるポリマーであることがより好ましく、ポリスチレンがさらに好ましい。後述する溶融粘度の観点から、例えば、海成分にポリスチレンを用いた場合、その重量平均分子量は100000〜300000が好ましく、180000〜270000がより好ましい。また、上記海成分のポリマーは、単一成分であっても、後述する島成分のMFR(M1)と海成分のMFR(M2)のメルトフローレート比が所定の範囲内であれば、2種類以上のポリマーとの混合物であってもよい。例えば、ポリスチレンに、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリプロピレン/ポリエチレン共重合体を含んでいてもよい。海島複合繊維の海成分として2種類以上のポリマーを含む場合、ポリスチレン及びその誘導体、ポリスルホン及びその誘導体、並びに、それらの混合物からなる群から選択されるポリマーの比率が、海島複合繊維の海成分全体に対して80質量%以上であることが好ましい。
海島複合繊維の島成分としては、該繊維の表面(海成分)にリガンドを導入する際に、海成分の膨潤・収縮といった機械的物性変化に追従でき、薬品による化学的・機械的物性の変化が少ない芯材又は補強材の役割を担う観点から、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン及びポリプロピレン/ポリエチレンのアロイ及びそれらの共重合体並びにこれらの混合物からなる群から選択されるポリマーが挙げられ、複合紡糸において良好な断面を形成できる観点からポリプロピレン、ポリエチレン、ポリプロピレン/ポリエチレン共重合体及びそれらの混合物からなる群から選択されるポリマーであることがより好ましく、血液浄化用担体を充填した血液浄化カラムを放射線滅菌処理する際に、γ線照射により生じるラジカル発生を抑制できる観点から、ポリプロピレン/ポリエチレン共重合体であることがさらに好ましく、ポリプロピレンの機械的物性を維持する観点から、ポリプロピレン/ポリエチレン共重合体であり、該共重合体は、エチレンモノマーユニットを1〜10mol%含むことがさらに好ましく、ポリプロピレン/ポリエチレン共重合体であり、該共重合体は、エチレンモノマーユニットを2〜6mol%含むことが最も好ましい。
「脱海処理」とは、海島複合繊維における海成分のみを、薬品による溶解や擦過・叩解による機械的刺激により島成分を取り出す工程を意味する。例えば、海成分がポリエチレンテレフタレート共重合体、島成分がポリプロピレンである海島複合繊維である場合、アルカリ性の薬品を用いて溶解する方法が挙げられ、該繊維を高温の水酸化ナトリウム水溶液に浸漬させることで、海成分を溶解させ、島成分であるポリプロピレン繊維を取り出すことができる。また、海成分がポリスチレン、島成分がポリプロピレンの海島複合繊維の場合は、該繊維をクロロホルムに浸漬させることで海成分を溶解させた後にメタノール、次いで水で洗浄することで、島成分であるポリプロピレン繊維を取り出すことができる。
海島複合繊維の海成分ポリマーと島成分ポリマーの好適な組み合わせを選択する指標の一つに、ポリマーを熱により溶融させた際の粘度、すなわち溶融粘度が挙げられる。ポリマーの溶融粘度は、海島複合繊維に限らず、紡糸により作製した糸の機械的物性を決定する重要な因子の一つである。一般的に海島複合繊維の場合、島成分が海島複合繊維の芯材又は補強材の役割を担う観点から、溶融粘度が近いポリマー同士を島成分と海成分として選択することが好ましいとされている。ポリマーの溶融粘度は、ISO1133で規格された「プラスチック−熱可塑性プラスチックのメルトマスフローレート(以下、MFR)及びメルトボリュームフローレート(以下、MVR)の試験方法」を参考に求めることができる。MFRを測定する方法として、例えば、チップ状のポリマーを真空乾燥機によって、水分率200ppm以下とし、東洋精機製キャピログラフ1Bによって、加熱炉にサンプルを投入してから測定開始までを5分とし、窒素雰囲気下で、歪速度を段階的に変更することで、ポリマーの溶融粘度を測定することができる。MFR(単位:g/10min)の値が高いと、ポリマーの溶融粘度が低く、MFRの値が低いと、ポリマーの溶融粘度が高いことを表す。MFRはポリマーの分子構造、重量平均分子量や分子量分布に依存して変動し、特に重量平均分子量は、分子間の絡み合いの影響を受けるため、重量平均分子量が高いほどMFRは低くなり、重量平均分子量が低いほどMFRは高くなる。
海島複合繊維の海成分のMFRが島成分のMFRに対して高すぎると、紡糸の際に島同士が海島複合流を形成するときに合流してしまい、良好な海島断面を形成できない。一方で、海成分のMFRが島成分のMFRに対して低すぎると、繊維の機械的物性が低下してしまうことに加え、リガンド導入反応等により海成分が膨潤と収縮を繰り返した際に、海成分が島成分から剥離し、微粒子発生の原因になる。以上のことから、島成分のMFR(M1)と海成分のMFR(M2)のフローレート比(以下、FRRとも称する。)(M1/M2)は、0.4〜6.0が好ましく、0.5〜1.5がより好ましく、1.3〜1.5がさらに好ましい。
血液浄化用担体を構成する海島複合繊維の単糸径(以下、繊維径とも称する。)はいずれの太さであってもよいが、吸着対象物質との接触面積の向上と材料の強度維持の観点から3〜200μmが好ましく、5〜50μmがより好ましく、10〜40μmがさらに好ましい。いずれの好ましい下限値もいずれの好ましい上限値と組み合わせることができる。
「単糸径」とは、繊維の小片サンプル10個をランダムに採取して、走査型電子顕微鏡を用いて1000〜3000倍の写真をそれぞれ撮影し、各写真辺り10カ所(計100箇所)の繊維の直径を測定した値の平均値を意味する。この方法により求められた単糸径から、海島複合繊維の単糸(1フィラメント)当たりの断面積をmm単位で小数点第4位まで算出し、さらにフィラメント数を乗じた値を、海島複合繊維の平均断面積(S1)とする。島成分の平均断面積についても、得られた画像において島成分の直径をmm単位で小数点第5位まで測定することで島1本あたりの断面積を算出し、10ヶ所の平均値を小数点第5位で四捨五入して求めた値に島数を乗じ、さらにフィラメント数を乗じた値を、島成分の平均断面積(S2)とする。
血液浄化用担体を構成する海島複合繊維の単糸径は、紡糸時のポリマー吐出量の減少、巻取り速度高速化により細くすることができる。また、リガンドを導入する場合はリガンド導入時の溶媒含浸によって膨潤させることで海島複合繊維の単糸径を太くすることができるため、条件を適時調整することで海島複合繊維の単糸径を目的の範囲に制御することができる。
血液浄化用担体の形状としては、例えば、編地、織物、フェルト、ネットが挙げられ、編地又は織物が好ましい。これらは、海島複合繊維を原料として、公知の方法により製造することができる。フェルトの製造方法としては、例えば、湿式法、カーディング法、エアレイ法、スパンボンド法又はメルトブロー法が挙げられ、織物の製造方法としては平織法、ジャカード織法が挙げられ、編地及びネットの製造方法としては、丸編み法又は筒編み法が挙げられる。特に、単位体積当たりの充填重量が多く、血液浄化器に充填する観点から、編地が好ましい。
血液浄化用担体を構成する海島複合繊維のフィラメント数は、いずれの本数であってもよいが、血液中の液性因子や血液中の細胞を効率よく吸着できるように繊維の表面積を確保する観点から、2本以上が好ましく、6本以上がより好ましく、12本以上がさらに好ましい。また、フィラメント数が多すぎると単糸間隙に血液中の細胞が吸着、目詰まりを起こすことで血液が通過しにくくなり、カラムの循環圧力上昇につながる観点から、1100本以下が好ましく、500本以下がより好ましく、100本以下がさらに好ましく、50本以下が最も好ましい。いずれの好ましい下限値もいずれの好ましい上限値と組み合わせることができ、例えば、海島複合繊維のフィラメント数は、2〜1100本が好ましく、6〜500本がより好ましい。
血液浄化用担体を構成する海島複合繊維の海成分と島成分の重量比率は、いずれの比率であってもよいが、担体から発生する微粒子発生数を抑制する観点と、上記B/Aを所定の範囲に収める観点から、海成分の重量と島成分の重量との和に対する島成分の重量比率(以下、島比率)は10重量%以上が好ましく、20重量%以上がより好ましく、30重量%以上がさらに好ましい。言い換えると、海成分の重量と島成分の重量との和に対する海成分の重量比率(以下、海比率)が90重量%以下であることが好ましく、80重量%以下であることがより好ましく、70重量%以下であることがさらに好ましい。また、島比率が大きすぎると、島同士の間隔が狭くなることで紡糸工程において島同士が合流し、海と島が接触する面積が低下するため、微粒子発生数の増加につながる観点から、島比率は90重量%以下が好ましく、80重量%以下がより好ましく、70重量%以下がさらに好ましい。言い換えると、海比率が10重量%以上であることが好ましく、20重量%以上であることがより好ましく、30重量%以上であることがさらに好ましい。いずれの好ましい下限値もいずれの好ましい上限値と組み合わせることができ、例えば、島比率は、10重量%〜90重量%が好ましく、20重量%〜80重量%がより好ましい。
「引張荷重」とは、物体にかかる引っ張る力、すなわち、物体に徐々に引っ張る力を加えていき、物体が破断した際の最大荷重を意味し、JIS L1013(1999年)に示される「引張強さ及び伸び率」の試験条件を参考に求めることができる。本明細書において、その単位はNで表される。
「引張応力」とは、物体が破断した際の最大荷重を物体の断面積で除することで求められ、単位としては、N/mm、N/m、Paで表される。例えば物体がマルチフィラメントの繊維であった場合、繊維径が20μm、フィラメント数が36本で、破断時の最大荷重が0.3Nであった場合、繊維の断面積は0.011mmとなり、引張応力は27N/mmとなる。
海島複合繊維の引張応力(A)は、海島複合繊維にリガンドを導入する前であっても後であっても測定することが可能だが、リガンド導入に伴い表面の物性が変化することから、海島複合繊維の機械的強度もリガンド導入前後で異なると考えられる。本発明において、海島複合繊維の引張応力は、リガンドを導入した後の海島複合繊維の引張応力を意味し、JIS L1013(1999年)に示される「引張強さ及び伸び率」の試験条件を参考に求めた「引張荷重」から求めることができる。例えば、オリエンテック社製引張試験機 テンシロン UCT−100型を用い、試料長20cm、引張速度100%/minの条件で応力−歪曲線を測定し、破断時の荷重を読み取る。この操作を5回繰り返し、得られた結果の単純平均値を求め、小数点第3位を四捨五入した値を、リガンドを導入した海島複合繊維の引張荷重とする。得られた引張荷重の値を、上記手法により求めた海島複合繊維の平均断面積で除した値が、リガンドを導入した海島複合繊維の引張応力(A)であり、該引張応力は、15〜65N/mmが好ましく、19〜32N/mmがさらに好ましい。
島成分の引張応力(B)については、海島複合繊維を脱海処理等することにより島成分のみを取り出し、上記海島複合繊維の引張荷重を測定する方法と同様の手法により算出した脱海繊維の引張荷重を島成分の引張荷重とし、島成分の平均断面積で除することで求めることができる。脱海処理等を行うタイミングは、リガンド導入前でも、リガンド導入後でもどちらでもよく、島成分の引張応力(B)は、30〜120N/mmが好ましく、60〜100N/mmがより好ましく、60〜80N/mmがさらに好ましく、65〜70N/mmが最も好ましい。
「BをAで除した値(B/A)」とは、上記手法により算出した島成分の引張応力(B)を、上記手法により算出した海島複合繊維の引張応力(A)で除した値を意味し、リガンドを導入した海島複合繊維全体における島成分の応力比を表す指標となる。このB/Aの値が大きいほど、海島複合繊維中における島成分の応力が高いことを表す。B/Aの値が大きすぎると、リガンド導入反応において海成分が膨潤・収縮を繰り返した際に海成分との応力差が大きいため、島成分と海成分が剥離し、芯材を失った海成分から微粒子が発生する懸念がある。一方で、B/Aの値が小さすぎると、海島複合繊維中における島成分の引張応力が極端に低いことを意味し、リガンド導入反応において海成分が激しく膨潤・収縮した際の補強材として機能しないため、海成分の劣化が激しいものとなり、微粒子を発生させる懸念がある。そのため、B/Aの値は、1.7〜5.0である必要があり、1.7〜4.2が好ましく、1.9〜3.4が好ましく、2.0〜3.3がより好ましく、2.3〜3.3がさらに好ましく、2.9〜3.3がさらに好ましく、3.0〜3.3が最も好ましい。B/Aの値を1.7〜5.0に近づけるためには、島成分の引張応力とリガンドを導入した海島複合繊維の引張応力を適切に制御することが必要であり、そのためには、島成分ポリマーのMFR(M1)と海成分ポリマーのMFR(M2)のFRR(M1/M2)が0.4〜6.0の組み合わせとなるポリマーを用いることで達成される。B/Aの値が1.7〜5.0である海島複合繊維を作製する方法としては、例えば、上記M1が5〜30g/10minである島成分ポリマー、上記M2が2〜20g/10minである海成分ポリマーから、上記範囲となるように適宜材料を選択すればよい。
海島複合繊維の島数は、上記B/Aを所定の範囲に収める観点から、単糸中の繊維断面あたり150〜1100本が好ましく、250〜710本がより好ましい。島数が少ないと、上記Bが所定の範囲に入らず、島成分と海成分が剥離し、芯材を失った海成分から微粒子が発生する懸念がある。
血液浄化用担体は、吸着対象物質と相互作用する必要があるため、少なくとも血液等に含まれる有機物と接触する表面側にリガンドが結合していることが必要である。ここで表面とは、血液浄化用担体の表面を意味し、表面に細孔を有する形状の場合は、細孔の凹凸に沿った最外層部分も表面に含まれる。さらに、繊維の内部に貫通孔を有する場合は、血液浄化用担体の最外層部分だけではなく、該吸着担体の内部の貫通孔の外層も表面に含まれる。
「リガンド」とは、繊維状の血液浄化用担体の表面に結合する化合物を意味し、ポリアミン、ポリスルホン酸又はポリカルボン酸を含んでいればその化学構造は特に制限されるものではない。本実施形態において、リガンドとしては、ポリアミンを含む化合物が好ましい。なお、上記官能基は、同一又は異なる官能基を複数組み合わせていてもよい。なお、リガンドは、上記ポリアミン、ポリスルホン酸又はポリカルボン酸を有していれば、さらに中性官能基を有していてもよく、該中性官能基としては、例えば、メチル基若しくはエチル基等のアルキル基又はフェニル基、アルキル基で置換されたフェニル基(例えば、パラ(p)−メチルフェニル基、メタ(m)−メチルフェニル基、オルト(o)−メチルフェニル基、パラ(p)−エチルフェニル基、メタ(m)−エチルフェニル基又はオルト(o)−エチルフェニル基等)若しくはハロゲン原子で置換されたフェニル基(例えば、パラ(p)−フルオロフェニル基、メタ(m)−フルオロフェニル基、オルト(o)−フルオロフェニル基、パラ(p)−クロロフェニル基、メタ(m)−クロロフェニル基又はオルト(o)−クロロフェニル基等)等のアリ−ル基が、ポリアミン、ポリスルホン酸又はポリカルボン酸を含む化合物に結合した化合物(例:パラ(p)−クロロフェニル基が結合したテトラエチレンペンタミン)は、リガンドに含まれる。その際、中性官能基とリガンドは、直接結合していても、スペーサーを介して結合していてもよい(当該結合に関与するスペーサーをスペーサー1とも称する。)。当該スペーサー1としては、例えば、尿素結合、アミド結合、ウレタン結合が挙げられる。
「ポリアミン」とは、塩基性窒素原子を2個以上有する化合物を意味し、例えば、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン、ヘキサエチレンヘプタミン、ヘプタエチレンオクタミン、オクタエチレンノナミン、ポリエチレンイミン等のポリエチレンアミン類が挙げられるが、テトラエチレンペンタミンが好ましい。また、ポリアミン構造内のアミノ基は、1級アミン又は2級アミン由来のアミノ基であることがより好ましい。上記ポリアミンは直鎖状、分岐状、環状でもよい。また、上記ポリアミンは以下に挙げられる構造を塩基性窒素原子上の置換基として含んでいてもよい。その構造の例としては、炭素数1〜10のアルキル基、ビニル基、アリル基等の不飽和アルキル鎖、フェニル基、ナフチル基、アントラシル基等の芳香族置換基、イミダゾリル基、ピリジル基、ピペリジル基等の複素環式置換基等が挙げられる。
「ポリスルホン酸」とは、スルホン酸基を2個以上有する化合物を意味し、例えば、ポリエチレンスルホン酸、ポリスチレンスルホン酸、ポリメタクリルスルホン酸、ポリアクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸等が挙げられる。
「ポリカルボン酸」とは、カルボン酸基を2個以上有する化合物を意味し、例えば、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリマレイン酸、ポリスチレンカルボン酸等が挙げられる。
本実施形態において、血液浄化用担体と、ポリアミン、ポリスルホン酸又はポリカルボン酸を含むリガンドとは、直接結合してもよいし、上記血液浄化用担体と上記リガンドとの間に反応性官能基由来のスペーサーを介してもよい(当該結合に関与するスペーサーをスペーサー2とも称する。)。当該スペーサー2としては、尿素結合、アミド結合、エーテル結合、エステル結合、ウレタン結合等の電気的に中性の化学結合を有しているものであればよく、アミド結合又は尿素結合を有しているものが好ましい。
上記血液浄化用担体と上記リガンドとの結合を媒介する反応性官能基としては、例えば、ハロアセチル基、ハロアセトアミドメチル基若しくはハロゲン化アルキル基等の活性ハロゲン基、エポキサイド基、カルボキシル基、カルバミル基、イソシアン酸基、チオイソシアン酸基又は酸無水物基が挙げられるが、適度な反応性を有する観点から、活性ハロゲン基が好ましく、ハロアセトアミドメチル基がより好ましい。反応性官能基を導入した高分子材料の具体的な例としては、クロルアセトアミドメチル基を付加したポリスチレン、クロルアセトアミドメチル基を付加したポリスルホンが挙げられる。
反応性官能基は、予め、血液浄化用担体と適当な試薬を反応させることで血液浄化用担体に結合させることができる。例えば、血液浄化用担体を構成する海島複合繊維の海成分がポリスチレンで、反応性官能基がクロロアセトアミドメチル基の場合は、ポリスチレンとN−ヒドロキシメチル−2−クロロアセトアミドを反応させることでクロロアセトアミドメチル基が結合したポリスチレンを得ることができる。クロロアセトアミドメチル基が結合したポリスチレンに対し、例えば、アミノ基を有するテトラエチレンペンタミンを反応させることで、テトラエチレンペンタミンがアセトアミドメチル基を介して結合したポリスチレンが得られる。この場合、アセトアミドメチル基はスペーサー2に相当し、テトラエチレンペンタミンは、リガンドに相当する。血液浄化用担体の海成分及び島成分の材質、スペーサー(スペーサー1及びスペーサー2)、リガンドは、任意に組み合わせることができる。リガンドが結合した血液浄化用担体の構成成分の例としては、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン又はテトラエチレンペンタミン等のポリアミンを含むリガンドがアセトアミドメチル基を介して結合したポリスチレンやエチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン又はテトラエチレンペンタミン等のポリアミンを含むリガンドがアセトアミドメチル基を介して結合したポリスルホンが挙げられる。
リガンドにおいて、アミン等の塩基性官能基、スルホン酸又はカルボン酸等の酸性官能基の含量に特に制限はないが、血液成分等の電荷を有する有機物に対する吸着性能の観点から、血液浄化用担体の乾燥重量1g当たり0.4mmol以上が好ましく、血液のpHへの影響を考慮すると、血液浄化用担体の乾燥重量1g当たり2.0mmol以下が好ましい。つまり、塩基性官能基又は酸性官能基の含量は、血液浄化用担体の乾燥重量1g当たり0.4〜2.0mmolであることが好ましく、0.8〜1.5mmolであることがより好ましい。いずれの好ましい下限値もいずれの好ましい上限値と組み合わせることができる。
アミン等の塩基性官能基、スルホン酸又はカルボン酸等の酸性官能基の含量は、塩酸又は水酸化ナトリウム水溶液を用いた酸塩基滴定法により測定できる。
本実施形態における血液浄化用担体は、以下の方法により製造することができるが、この方法に限られるものではない。
ルイス酸及びハロゲン化アルキル基及びメチロール基を有するアミド化合物(例えば、N−メチロール−α−クロロアセトアミド)と、架橋剤としてアルデヒド化合物(例えば、パラホルムアルデヒド)を溶解させた溶液に海島複合繊維を添加し、攪拌することでアミドメチル基結合海島複合繊維を作成する。その後、当該繊維を取り出し、続けてポリアミン等を含む化合物(例えば、テトラエチレンペンタミン)を溶解させたジメチルスルホキシド(以下、DMSO)溶液に上記のアミドメチル基結合海島複合繊維を添加、取り出した後、水で洗浄したものが、リガンドとしてポリアミン等を含む化合物を表面に結合した海島複合繊維である。ここで、ポリアミン等を含む化合物がリガンドに相当する。
アミドメチル基結合海島複合繊維を作成する際に用いる溶媒としては、例えば、海成分がポリスチレンの場合、ニトロベンゼン、ニトロプロパン、クロロベンゼン、トルエン又はキシレンが挙げられ、ニトロベンゼン又はニトロプロパンが好ましい。
アミドメチル基結合海島複合繊維を作成する際に用いる架橋剤としては、例えば、パラホルムアルデヒド、アセトアルデヒド又はベンズアルデヒド等のアルデヒド化合物が挙げられる。
アミドメチル基結合海島複合繊維を作成する際に用いる架橋用の触媒としては、例えば、硫酸、塩酸、硝酸又はハロゲン化アルミニウム(III)(例えば、塩化アルミニウム(III))若しくはハロゲン化鉄(III)(例えば、塩化鉄(III))等のルイス酸が挙げられ、硫酸又は塩化鉄(III)が混合されていることが好ましい。
アミドメチル基結合海島複合繊維を作成する際の混合液中の触媒の濃度は、5〜80wt%が好ましく、30〜70wt%がより好ましい。
アミドメチル基結合海島複合繊維を作成する際の含浸温度は、0〜90℃が好ましく、5〜40℃がより好ましい。
アミドメチル基結合海島複合繊維を作成する際の含浸時間は、1分間〜120時間が好ましく、5分間〜24時間がより好ましい。
ポリアミン等が結合した海島複合繊維を作成する際に用いる溶媒としては、例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、ジエチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン又はジメチルスルホキシドが挙げられるが、ジメチルスルホキシドが好ましい。
ポリアミン等が結合した海島複合繊維を作成する際に用いる触媒としては、例えば、トリエチルアミン若しくは1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン等の有機塩基又は水酸化ナトリウム等の無機塩基が挙げられるが、トリエチルアミン等の有機塩基が好ましい。
ポリアミン等が結合した海島複合繊維を作成する際の混合液中の触媒の濃度は、50〜1000mMが好ましく、300〜700mMがより好ましい。
ポリアミン等が結合した海島複合繊維を作成する際の含浸温度は、15〜80℃が好ましく、40〜60℃がより好ましい。
ポリアミン等が結合した海島複合繊維を作成する際の含浸時間は、30分間〜24時間が好ましく、1時間〜8時間が好ましい。
血液浄化用担体は、血液浄化カラムに充填する担体として好ましく用いられる。血液浄化用担体を用いた血液浄化カラムを体外循環用カラムとして血液浄化療法に用いる場合には、体外に導出した血液を直接カラムに通してもよいし、血漿分離膜等と組み合わせて使用してもよい。
血液浄化用担体の血液浄化性能の評価方法としては、例えば、インターロイキン8(以下、IL−8)吸着率を測定する方法が挙げられる。IL−8は血液成分中に含まれるサイトカインの一種であり、炎症性疾患患者において、特に細気管支炎やウイルス感染により発症した疾患の血液成分に顕著に高値となることが知られていることから、血液浄化性能評価用の血液成分として好適である。IL−8の吸着率が高いほど、血液浄化用担体の血液浄化性能が高いと判断できる。
血液浄化用担体から発生する微粒子の測定方法としては、第十五改正日本薬局方収載(2006年3月31日厚生労働省告示第285号)の一般試験法6.07注射剤の不溶性微粒子試験法(第1法:光遮蔽粒子計数法;pp.1−2)を参考にして実施することができる。具体的には、血液浄化用担体を一定面積切り出してセルに充填し、セル中の水を撹拌して微粒子を抽出し、抽出により得られた微粒子数を測定する方法が挙げられる。血液浄化用担体を使用する際に脆性破壊が起き、当該担体から微粒子が発生すると、通液した液体に当該微粒子が混入する恐れがあるため、血液浄化用担体として適切に用いることができない。よって、微粒子発生数は日本薬局方収載の判定基準に基づき、血液浄化用担体0.01cmの抽出に用いた水1mLあたりに含まれる粒子径10μm以上のものが25個以下、粒子径25μm以上のものが3個以下であることが必要である。
また、本発明は、上記の血液浄化用担体を備える、血液浄化カラムを提供する。
「血液浄化カラム」とは、少なくとも液体入口部、ケース部、液体出口部を有しており、ケース部には血液浄化用担体が充填されているものを意味する。カラムとしては、例えば、ラジアルフロー型のカラムが挙げられる。
本実施形態の血液浄化カラムは、液体を通過させることで当該液中から有機物を吸着することができることから、有機物を含んだ液体から目的とする有機物を精製又は除去する用途として用いることができ、例えば特定の有機物の分離等に用いることができる。本実施形態の血液浄化カラムは、中でも、血液成分の吸着に適していることから血液成分の吸着除去用のカラムとして用いることがより好ましい。ここで、血液成分の吸着除去用のカラムとは、血液成分を含む液体を生体から取り出し、その液体を当該カラムに通液し、血液成分中の老廃物や有害物質を取り除く機能を有したカラムのことをいう。そして、本実施形態の血液浄化カラムは、血液成分の中でも、特にタンパク質、微生物由来の毒素、白血球等の吸着除去用途として好適に用いられ、中でもタンパク質の吸着除去用の血液浄化カラムとして特に好適に用いられる。炎症性疾患治療用に本実施形態の血液浄化カラムを用いる場合は、免疫細胞の情報伝達に用いられているサイトカインが吸着対象として好ましい。
血液浄化カラムの容器形状としては、有機物を含む液体(以下、液体)の入口部及び出口部、ケース部を有する容器で、当該ケース部内に血液浄化用担体を充填できる形状であればよい。一つの実施形態としては、血液浄化用担体をパイプに巻きつけ、円筒状にしたもの(以下、円筒)を内部に充填できる容器で、液体が円筒の外周より入り円筒の内側へと流れた後に当該液体が容器外に出る容器又は液体が円筒の内側より入り円筒の外側へと流れた後に当該液体が容器外に出る容器が挙げられる。製造効率や処理液のショートパス抑制の観点からは、側面に孔を持つパイプに対して血液浄化用担体が巻きつけられている構造が好ましく、具体的には、供給された液体を流出するために設けられた孔を長手方向の側面に備える中心パイプと、上記中心パイプの周りに充填され、上記液体に含まれる標的物質を吸着させる血液浄化用担体と、流入してきた上記液体が上記中心パイプの中を通るように上記中心パイプの上流端に連通され、上記液体が上記中心パイプを通過せずに上記血液浄化用担体と接触するのを防ぐように配置されたプレートと、上記中心パイプの下流端を封鎖し、上記血液浄化用担体を上記中心パイプの周りの空間に固定するように配置されたプレートと、を備えるラジアルフロー型の容器が挙げられ、また、容器の形状は、円柱状又は三角柱状、四角柱状、六角柱状若しくは八角柱状等の角柱状容器が挙げられるが、この構造に限定されるものではない。また別の実施形態としては、血液浄化用担体を円形に切り取ったものを充填可能な円筒状の空間を内部に有した容器で、液体導入口及び液体排出口を有した容器が考えられる。具体的には、供給された液体を流出するために設けられた液体導入口を備えるプレートと、供給された液体を排出するために設けられた液体排出口を備えるプレートと、血液浄化用担体を円形に切り取ったものが充填された円筒状のケース部を内部に有し、液体導入口及び液体排出口を有した容器が挙げられる。なお、この場合、血液浄化用担体の形は円形に限らず、血液浄化カラムの容器形状に合わせて楕円形、三角形や四角形等の多角形、台形等任意の形状に適宜変更することができる。
血液浄化カラムの容器としては、ガラス製、プラスチック・樹脂製、ステンレス製等のものが挙げられ、容器のサイズは使用目的に応じて適宜選択され、血液浄化カラムの容器の大きさ等に特に制限はないが、臨床現場や測定場所での操作性・廃棄の容易さを考慮すると、材質としてはプラスチック・樹脂製が好ましく、大きさは手に握りやすい大きさが好ましく、全体の血液浄化カラムの高さは1cm以上30cm以下、外径は1cm以上10cm以下、内容積は200cm以下であることが好ましい。なお、後述する実施例においては、測定の簡便さから、充填体積11cm(充填高さ:4.7cm、充填直径1.9cm)の血液浄化カラムを使用しているが、この限りではない。
血液浄化用担体は、血液浄化カラム内に積層されて充填されていることが好ましい。ここで、積層とは、血液浄化用担体を2枚以上密着させて重ねることを意味し、積層されて充填する方法としては、例えば、アキシャルフローカラムのようにシート形態に加工した血液浄化用担体を複数枚重ねていく方法や、ラジアルフローカラムのように孔を持つパイプにシート形態に加工した血液浄化用担体を巻きつけていく方法が挙げられる。
血液浄化カラム内に充填するものは、血液浄化用担体単独でもよく、他の血液浄化用担体、各種スペーサーを組み合わせて充填してもよい。スペーサーとしては、例えば、編地、織物、不織布等シート形状にした繊維や、膜、ビーズ、ハイドロゲル等が挙げられる。
以下、本実施形態に係る血液浄化用担体について実施例及び比較例により具体的に説明するが、本発明はこれらの例によって限定されるものではない。
(繊維Aの作製)
海成分としてMFRが18g/10minのポリスチレン(重量平均分子量18万、PSジャパン株式会社製)、島成分としてMFRが9g/10minのポリプロピレン(日本ポリプロ株式会社製)を用いて別々に溶融計量し、1つの吐出孔当たり250個の島成分用分配孔が穿設された海島複合口金が組み込まれた紡糸パックに流入させて、海島複合流とし、溶融吐出した。島比率を50wt%に制御し、単繊度が3.0dtex、繊維径20μm、島数250個、フィラメント数36本である、海島複合繊維A(以下、繊維A)を得た。
(繊維Bの作製)
海成分としてMFRが18g/10minのポリスチレン(重量平均分子量18万、PSジャパン株式会社製)、島成分としてMFRが10g/10minのポリプロピレン(日本ポリプロ株式会社製)を用いて別々に溶融計量し、1つの吐出孔当たり250の島成分用分配孔が穿設された海島複合口金が組み込まれた紡糸パックに流入させて、海島複合流とし、溶融吐出した。島比率を50wt%に制御し、単繊度が3.0dtex、繊維径20μm、島数250個、フィラメント数36本である、海島複合繊維B(以下、繊維B)を得た。
(繊維Cの作製)
海成分としてMFRが18g/10minのポリスチレン(重量平均分子量18万、PSジャパン株式会社製)、島成分としてMFRが12g/10minのポリプロピレン(株式会社プライムポリマー製)を用いて別々に溶融計量し、1つの吐出孔当たり250の島成分用分配孔が穿設された海島複合口金が組み込まれた紡糸パックに流入させて、海島複合流とし、溶融吐出した。島比率を50wt%に制御し、単繊度が3.0dtex、繊維径20μm、島数250個、フィラメント数36本である、海島複合繊維C(以下、繊維C)を得た。
(繊維Dの作製)
海成分としてMFRが18g/10minのポリスチレン(重量平均分子量18万、PSジャパン株式会社製)、島成分としてMFRが25g/10minのポリプロピレン/ポリエチレン共重合体(エチレンユニット含有率:3mol%)(日本ポリプロ株式会社製)を用いて別々に溶融計量し、1つの吐出孔当たり250の島成分用分配孔が穿設された海島複合口金が組み込まれた紡糸パックに流入させて、海島複合流とし、溶融吐出した。島比率を50wt%に制御し、単繊度が3.0dtex、繊維径20μm、島数250個、フィラメント数36本である、海島複合繊維D(以下、繊維D)を得た。
(繊維Eの作製)
海成分としてMFRが18g/10minのポリスチレン(重量平均分子量18万、PSジャパン株式会社製)、島成分としてMFRが27g/10minのポリプロピレン/ポリエチレン共重合体(エチレンユニット含有率:5mol%)(日本ポリプロ株式会社製)を用いて別々に溶融計量し、1つの吐出孔当たり250の島成分用分配孔が穿設された海島複合口金が組み込まれた紡糸パックに流入させて、海島複合流とし、溶融吐出した。島比率を50wt%に制御し、単繊度が3.0dtex、繊維径20μm、島数250個、フィラメント数36本である、海島複合繊維E(以下、繊維E)を得た。
(繊維Fの作製)
海成分としてMFRが2g/10minのポリスチレン(重量平均分子量26万、PSジャパン株式会社製)、島成分としてMFRが12g/10minのポリプロピレン(株式会社プライムポリマ―製)を用いて別々に溶融計量し、1つの吐出孔当たり700の島成分用分配孔が穿設された海島複合口金が組み込まれた紡糸パックに流入させて、海島複合流とし、溶融吐出した。島比率を50wt%に制御し、単繊度が3.0dtex、繊維径20μm、島数700個、フィラメント数36本である、海島複合繊維F(以下、繊維F)を得た。
(繊維Gの作製)
海成分としてMFRが18g/10minのポリスチレン(重量平均分子量18万、PSジャパン株式会社製)、島成分としてMFRが5g/10minのポリプロピレン(日本ポリプロ株式会社製)を用いて別々に溶融計量し、1つの吐出孔当たり250の島成分用分配孔が穿設された海島複合口金が組み込まれた紡糸パックに流入させて、海島複合流とし、溶融吐出した。島比率を50wt%に制御し、単繊度が3.0dtex、繊維径20μm、島数250個、フィラメント数36本である、海島複合繊維G(以下、繊維G)を得た。
(繊維Hの作製)
海成分としてMFRが18g/10minのポリスチレン(重量平均分子量18万、PSジャパン株式会社製)90質量%、MFRが12g/10minのポリプロピレン(株式会社プライムポリマ―製)10質量%、島成分としてMFRが12g/10minのポリプロピレン(株式会社プライムポリマ―製)を用いて別々に溶融計量し、1つの吐出孔当たり700の島成分用分配孔が穿設された海島複合口金が組み込まれた紡糸パックに流入させて、海島複合流とし、溶融吐出した。島比率を50wt%に制御し、単繊度が3.0dtex、繊維径20μm、島数700個、フィラメント数36本である、海島複合繊維H(以下、繊維H)を得た。
(繊維Iの作製)
海成分としてMFRが2g/10minのポリスチレン(重量平均分子量26万、PSジャパン株式会社製)、島成分としてMFRが12g/10minのポリプロピレン(株式会社プライムポリマ―製)を用いて別々に溶融計量し、1つの吐出孔当たり16の島成分用分配孔が穿設された海島複合口金が組み込まれた紡糸パックに流入させて、海島複合流とし、溶融吐出した。島比率を50wt%に制御し、単繊度が3.0dtex、繊維径20μm、島数16個、フィラメント数36本である、海島複合繊維I(以下、繊維I)を得た。
(繊維Jの作製)
海成分としてMFRが18g/10minのポリスチレン(重量平均分子量18万、PSジャパン株式会社製)90質量%、MFRが12g/10minのポリプロピレン(株式会社プライムポリマ―製)10質量%、島成分としてMFRが12g/10minのポリプロピレン(株式会社プライムポリマ―製)を用いて別々に溶融計量し、1つの吐出孔当たり16の島成分用分配孔が穿設された海島複合口金が組み込まれた紡糸パックに流入させて、海島複合流とし、溶融吐出した。島比率を50wt%に制御し、単繊度が3.0dtex、繊維径20μm、島数16個、フィラメント数36本である、海島複合繊維J(以下、繊維J)を得た。
(繊維Kの作製)
海成分としてMFRが18g/10minのポリスチレン(重量平均分子量18万、PSジャパン株式会社製)、島成分としてMFRが12g/10minのポリプロピレン(株式会社プライムポリマー製)を用いて別々に溶融計量し、1つの吐出孔当たり700の島成分用分配孔が穿設された海島複合口金が組み込まれた紡糸パックに流入させて、海島複合流とし、溶融吐出した。島比率を50wt%に制御し、単繊度が3.1dtex、繊維径20μm、島数700個、フィラメント数24本である、海島複合繊維K(以下、繊維K)を得た。
(繊維Lの作製)
海成分としてMFRが18g/10minのポリスチレン(重量平均分子量18万、PSジャパン株式会社製)、島成分としてMFRが12g/10minのポリプロピレン(株式会社プライムポリマー製)を用いて別々に溶融計量し、1つの吐出孔当たり700の島成分用分配孔が穿設された海島複合口金が組み込まれた紡糸パックに流入させて、海島複合流とし、溶融吐出した。島比率を50wt%に制御し、単繊度が3.1dtex、繊維径20μm、島数700個、フィラメント数16本である、海島複合繊維L(以下、繊維L)を得た。
(繊維Mの作製)
海成分としてMFRが18g/10minのポリスチレン(重量平均分子量18万、PSジャパン株式会社製)、島成分としてMFRが25g/10minのポリプロピレン/ポリエチレン共重合体(エチレンユニット含有率:3mol%)(日本ポリプロ株式会社製)を用いて別々に溶融計量し、1つの吐出孔当たり250の島成分用分配孔が穿設された海島複合口金が組み込まれた紡糸パックに流入させて、海島複合流とし、溶融吐出した。島比率を70wt%に制御し、単繊度が3.0dtex、繊維径20μm、島数250個、フィラメント数36本である、海島複合繊維M(以下、繊維M)を得た。
(繊維Nの作製)
海成分としてMFRが18g/10minのポリスチレン(重量平均分子量18万、PSジャパン株式会社製)、島成分としてMFRが25g/10minのポリプロピレン/ポリエチレン共重合体(エチレンユニット含有率:3mol%)(日本ポリプロ株式会社製)を用いて別々に溶融計量し、1つの吐出孔当たり250の島成分用分配孔が穿設された海島複合口金が組み込まれた紡糸パックに流入させて、海島複合流とし、溶融吐出した。島比率を30wt%に制御し、単繊度が3.0dtex、繊維径20μm、島数250個、フィラメント数36本である、海島複合繊維N(以下、繊維N)を得た。
(繊維Oの作製)
海成分としてMFRが18g/10minのポリスチレン(重量平均分子量18万、PSジャパン株式会社製)、島成分としてMFRが27g/10minのポリプロピレン/ポリエチレン共重合体(エチレンユニット含有率:5mol%)(日本ポリプロ株式会社製)を用いて別々に溶融計量し、1つの吐出孔当たり250の島成分用分配孔が穿設された海島複合口金が組み込まれた紡糸パックに流入させて、海島複合流とし、溶融吐出した。島比率を70wt%に制御し、単繊度が3.0dtex、繊維径20μm、島数250個、フィラメント数36本である、海島複合繊維O(以下、繊維O)を得た。
(繊維Pの作製)
海成分としてMFRが18g/10minのポリスチレン(重量平均分子量18万、PSジャパン株式会社製)、島成分としてMFRが27g/10minのポリプロピレン/ポリエチレン共重合体(エチレンユニット含有率:5mol%)(日本ポリプロ株式会社製)を用いて別々に溶融計量し、1つの吐出孔当たり250の島成分用分配孔が穿設された海島複合口金が組み込まれた紡糸パックに流入させて、海島複合流とし、溶融吐出した。島比率を30wt%に制御し、単繊度が3.0dtex、繊維径20μm、島数250個、フィラメント数36本である、海島複合繊維P(以下、繊維P)を得た。
(脱海繊維Aの作製)
繊維A1gを、室温でクロロホルム50cmに浸漬させ、一晩静置して海成分を溶解させた後、メタノール、イオン交換水の順で洗浄することで、繊維Aの島成分(以下、島成分Aとも称する。)を取り出し、脱海繊維Aを得た。
(脱海繊維Bの作製)
繊維Aを繊維Bに変更した以外は、脱海繊維Aの作製方法と同様の操作を行うことで、脱海繊維Bを作製した。
(脱海繊維Cの作製)
繊維Aを繊維Cに変更した以外は、脱海繊維Aの作製方法と同様の操作を行うことで、脱海繊維Cを作製した。
(脱海繊維Dの作製)
繊維Aを繊維Dに変更した以外は、脱海繊維Aの作製方法と同様の操作を行うことで、脱海繊維Dを作製した。
(脱海繊維Eの作製)
繊維Aを繊維Eに変更した以外は、脱海繊維Aの作製方法と同様の操作を行うことで、脱海繊維Eを作製した。
(脱海繊維Fの作製)
繊維Aを繊維Fに変更した以外は、脱海繊維Aの作製方法と同様の操作を行うことで、脱海繊維Fを作製した。
(脱海繊維Gの作製)
繊維Aを繊維Gに変更した以外は、脱海繊維Aの作製方法と同様の操作を行うことで、脱海繊維Gを作製した。
(脱海繊維Hの作製)
繊維Aを繊維Hに変更した以外は、脱海繊維Aの作製方法と同様の操作を行うことで、脱海繊維Hを作製した。
(脱海繊維Iの作製)
繊維Aを繊維Iに変更した以外は、脱海繊維Aの作製方法と同様の操作を行うことで、脱海繊維Iを作製した。
(脱海繊維Jの作製)
繊維Aを繊維Jに変更した以外は、脱海繊維Aの作製方法と同様の操作を行うことで、脱海繊維Jを作製した。
(脱海繊維Kの作製)
繊維Aを繊維Kに変更した以外は、脱海繊維Aの作製方法と同様の操作を行うことで、脱海繊維Kを作製した。
(脱海繊維Lの作製)
繊維Aを繊維Lに変更した以外は、脱海繊維Aの作製方法と同様の操作を行うことで、脱海繊維Lを作製した。
(脱海繊維Mの作製)
繊維Aを繊維Mに変更した以外は、脱海繊維Aの作製方法と同様の操作を行うことで、脱海繊維Mを作製した。
(脱海繊維Nの作製)
繊維Aを繊維Nに変更した以外は、脱海繊維Aの作製方法と同様の操作を行うことで、脱海繊維Nを作製した。
(脱海繊維Oの作製)
繊維Aを繊維Oに変更した以外は、脱海繊維Aの作製方法と同様の操作を行うことで、脱海繊維Oを作製した。
(脱海繊維Pの作製)
繊維Aを繊維Pに変更した以外は、脱海繊維Aの作製方法と同様の操作を行うことで、脱海繊維Pを作製した。
(ポリアミン化繊維Aの作製)
N−ヒドロキシメチル−2−クロロアセトアミド(以下、NMCA)4.7gをニトロベンゼン26cmと98重量%硫酸17cm混合溶液に添加後、NMCAが溶解するまで10℃で攪拌して、NMCA溶液を調製した。次に、ニトロベンゼン2cm、98重量%硫酸1.3cmの混合溶液にパラホルムアルデヒド(以下、PFA)0.2gを添加し、PFAが溶解するまで20℃で攪拌し、PFA溶液を調製した。該PFA溶液3.3cmを5℃に冷却後、上記NMCA溶液43cmに混合した。該混合液を5分間攪拌したのちに、繊維A1gを添加して2時間含浸した。含浸後の繊維Aを10℃のニトロベンゼン43cm中に浸して反応を停止させた後、該繊維Aに付着しているニトロベンゼンをメタノールで洗浄した。
テトラエチレンペンタミン(以下、TEPA)0.2cm(20mM)とトリエチルアミン2.9cmをDMSO40cmに溶解させた混合液に、上記のメタノールで洗浄した後の編地Aをそのまま添加し、40℃で3時間含浸させた。ガラスフィルターを用いて該繊維Aをろ別し、40cmのDMSOで洗浄した。
活性モレキュラーシーブス3Aで脱水乾燥したDMSO25cmに、窒素雰囲気下でパラクロロフェニルイソシアネート0.1gを添加して30℃に加温し、上記洗浄後の繊維Aを全量、1時間含浸した。ガラスフィルターを用いて該繊維Aをろ別し、ポリアミン化繊維Aを得た。
(1)ポリアミン化繊維及び島成分の引張荷重の測定:
ポリアミン化繊維Aの引張荷重をJIS L1013(1999年)に示される条件、すなわち、オリエンテック社製引張試験機 テンシロン UCT−100型を用い、試料長20cm、引張速度100%/minの条件で応力−歪曲線を測定し、破断時の荷重を読み取った。この操作を5回繰り返し、得られた結果の単純平均値を求め、小数点第3位を四捨五入した値を、ポリアミン化繊維Aの引張荷重とした。島成分の引張荷重については、脱海繊維Aの引張荷重をポリアミン化繊維Aと同様の操作で測定し、算出した。ポリアミン化繊維A及び島成分Aの引張荷重の結果を表1に示す。
(2)ポリアミン化繊維及び島成分の平均断面積の測定:
ポリアミン化繊維Aを凍結包埋し、ミクロトームを用いて繊維の長軸方向に対して垂直に切断した断面を作製した。得られた観察面に導電処理を行い、観察試料とした。走査型電子顕微鏡(SEM)S−5500(日立ハイテクノロジーズ製)にて島成分が明瞭に観察できる倍率で、各繊維につき10ヶ所撮影した。得られた画像において1フィラメントに相当する面積をmm単位で小数点第4位まで測定し、10ヶ所の平均値を小数点第4位で四捨五入して求めた値にフィラメント数を乗じた値を、ポリアミン化繊維Aの平均断面積(S1)とした。さらに、得られた画像において島成分1本に相当する面積をmm単位で小数点第5位まで測定し、10ヶ所の平均値を小数点第5位で四捨五入して求めた値に島数を乗じ、さらにフィラメント数を乗じた値を、島成分Aの平均断面積(S2)とした。ポリアミン化繊維Aの平均断面積及び島成分Aの平均断面積の測定結果を表2に示す。
(3)ポリアミン化繊維及び島成分の引張応力の算出とB/A値の算出:
上記(1)の方法により測定したポリアミン化繊維Aの引張荷重を、上記(2)の方法により測定したポリアミン化繊維Aの平均断面積(S1)で除した値を、ポリアミン化繊維の引張応力(A)とした。また、上記(1)の方法により測定した脱海繊維Aの引張荷重から求めた島成分Aの引張荷重を、上記(2)の方法により測定した島成分Aの平均断面積(S2)で除した値を、島成分の引張応力(B)とした。ポリアミン化繊維A及び島成分Aの引張応力を表3に示す。さらに、島成分Aの引張応力(B)をポリアミン化繊維Aの引張応力(A)で除した値(B/A)を、以下の式1を用いて算出した結果を表3に示す。
B/A=((脱海繊維の引張荷重)/(ポリアミン化繊維の島成分の平均断面積(S2)))/((ポリアミン化繊維の引張荷重)/(ポリアミン化繊維の平均断面積(S1))) ・・・式1
(ポリアミン化繊維Bの作製)
繊維Aを繊維Bに変更した以外は、ポリアミン化繊維Aの作製方法と同様の操作、同様の測定を行うことで、ポリアミン化繊維Bを作製した。ポリアミン化繊維B及び島成分の引張荷重、S1、S2、ポリアミン化繊維Bの引張応力A、島成分の引張応力B、B/A値を、表1、表2、表3に示す。
(ポリアミン化繊維Cの作製)
繊維Aを繊維Cに変更した以外は、ポリアミン化繊維Aの作製方法と同様の操作、同様の測定を行うことで、ポリアミン化繊維Cを作製した。ポリアミン化繊維C及び島成分の引張荷重、S1、S2、ポリアミン化繊維Cの引張応力A、島成分の引張応力B、B/A値を、表1、表2、表3に示す。
(ポリアミン化繊維Dの作製)
繊維Aを繊維Dに変更した以外は、ポリアミン化繊維Aの作製方法と同様の操作、同様の測定を行うことで、ポリアミン化繊維Dを作製した。ポリアミン化繊維D及び島成分の引張荷重、S1、S2、ポリアミン化繊維Dの引張応力A、島成分の引張応力B、B/A値を、表1、表2、表3に示す。
(ポリアミン化繊維Eの作製)
繊維Aを繊維Eに変更した以外は、ポリアミン化繊維Aの作製方法と同様の操作、同様の測定を行うことで、ポリアミン化繊維Eを作製した。ポリアミン化繊維E及び島成分の引張荷重、S1、S2、ポリアミン化繊維Eの引張応力A、島成分の引張応力B、B/A値を、表1、表2、表3に示す。
(ポリアミン化繊維Fの作製)
繊維Aを繊維Fに変更した以外は、ポリアミン化繊維Aの作製方法と同様の操作、同様の測定を行うことで、ポリアミン化繊維Fを作製した。ポリアミン化繊維F及び島成分の引張荷重、S1、S2、ポリアミン化繊維Fの引張応力A、島成分の引張応力B、B/A値を、表1、表2、表3に示す。
(ポリアミン化繊維Gの作製)
繊維Aを繊維Gに変更した以外は、ポリアミン化繊維Aの作製方法と同様の操作、同様の測定を行うことで、ポリアミン化繊維Gを作製した。ポリアミン化繊維G及び島成分の引張荷重、S1、S2、ポリアミン化繊維Gの引張応力A、島成分の引張応力B、B/A値を、表1、表2、表3に示す。
(ポリアミン化繊維Hの作製)
繊維Aを繊維Hに変更した以外は、ポリアミン化繊維Aの作製方法と同様の操作、同様の測定を行うことで、ポリアミン化繊維Hを作製した。ポリアミン化繊維H及び島成分の引張荷重、S1、S2、ポリアミン化繊維Hの引張応力A、島成分の引張応力B、B/A値を、表1、表2、表3に示す。
(ポリアミン化繊維Iの作製)
NMCA4.7gをニトロベンゼン26cmと98重量%硫酸17cm混合溶液に添加後、NMCAが溶解するまで10℃で攪拌して、NMCA溶液を調製した。次に、ニトロベンゼン2cm、98重量%硫酸1.3cmの混合溶液にPFA0.2gを添加し、PFAが溶解するまで20℃で攪拌し、PFA溶液を調製した。該PFA溶液3.3cmを5℃に冷却後、上記NMCA溶液43cmに混合した。該混合液を5分間攪拌したのちに、繊維I1gを添加して2時間含浸した。含浸後の繊維Iを0℃のニトロベンゼン43cm中に浸して反応を停止させた後、該繊維Iに付着しているニトロベンゼンをメタノールで洗浄した。
TEPA0.01cmとトリエチルアミン2.9cmをDMSO40cmに溶解させた混合液に、上記のメタノールで洗浄した後の繊維Iをそのまま添加し、30℃で3時間含浸させた。ガラスフィルターを用いて該繊維Iをろ別し、40cmのDMSOで洗浄した。続いて繊維Iを取り出し、メタノール、次いで水洗浄を行うことで、ポリアミン化繊維Iを得た。ポリアミン化繊維I及び島成分の引張荷重、S1、S2、ポリアミン化繊維Iの引張応力A、島成分の引張応力B、B/A値を、表1、表2、表3に示す。
(ベンズアルデヒド架橋化繊維Jの作製)
NMCA4.7gをニトロベンゼン26cmと98重量%硫酸17cm混合溶液に添加後、NMCAが溶解するまで10℃で攪拌して、NMCA溶液を調製した。次に、ニトロベンゼン2cm、98重量%硫酸1.3cmの混合溶液に4−ジエチルアミノベンズアルデヒド3.4gを添加し、4−ジエチルアミノベンズアルデヒドが溶解するまで20℃で攪拌し、4−ジエチルアミノベンズアルデヒド溶液を調製した。該4−ジエチルアミノベンズアルデヒド溶液3.3cmを5℃に冷却後、上記NMCA溶液43cmに混合した。該混合液を5分間攪拌したのちに、繊維J1gを添加して2時間含浸した。含浸後の繊維Iを0℃のニトロベンゼン43cm中に浸して反応を停止させた後、該繊維Jに付着しているニトロベンゼンをメタノールで洗浄、次いで水洗浄を行うことで、ベンズアルデヒド架橋化繊維Jを得た。ベンズアルデヒド架橋化繊維J及び島成分の引張荷重、S1、S2、ベンズアルデヒド架橋化繊維Jの引張応力A、島成分の引張応力B、B/A値を、表1、表2、表3に示す。
(ポリアミン化繊維Kの作製)
繊維Aを繊維Kに変更した以外は、ポリアミン化繊維Aの作製方法と同様の操作、同様の測定を行うことで、ポリアミン化繊維Kを作製した。ポリアミン化繊維K及び島成分の引張荷重、S1、S2、ポリアミン化繊維Kの引張応力A、島成分の引張応力B、B/A値を、表1、表2、表3に示す。
(ポリアミン化繊維Lの作製)
繊維Aを繊維Lに変更した以外は、ポリアミン化繊維Aの作製方法と同様の操作、同様の測定を行うことで、ポリアミン化繊維Lを作製した。ポリアミン化繊維L及び島成分の引張荷重、S1、S2、ポリアミン化繊維Lの引張応力A、島成分の引張応力B、B/A値を、表1、表2、表3に示す。
(ポリアミン化繊維Mの作製)
繊維Aを繊維Mに変更した以外は、ポリアミン化繊維Aの作製方法と同様の操作、同様の測定を行うことで、ポリアミン化繊維Mを作製した。ポリアミン化繊維M及び島成分の引張荷重、S1、S2、ポリアミン化繊維Mの引張応力A、島成分の引張応力B、B/A値を、表1、表2、表3に示す。
(ポリアミン化繊維Nの作製)
繊維Aを繊維Nに変更した以外は、ポリアミン化繊維Aの作製方法と同様の操作、同様の測定を行うことで、ポリアミン化繊維Nを作製した。ポリアミン化繊維N及び島成分の引張荷重、S1、S2、ポリアミン化繊維Nの引張応力A、島成分の引張応力B、B/A値を、表1、表2、表3に示す。
(ポリアミン化繊維Oの作製)
繊維Aを繊維Oに変更した以外は、ポリアミン化繊維Aの作製方法と同様の操作、同様の測定を行うことで、ポリアミン化繊維Oを作製した。ポリアミン化繊維O及び島成分の引張荷重、S1、S2、ポリアミン化繊維Oの引張応力A、島成分の引張応力B、B/A値を、表1、表2、表3に示す。
(ポリアミン化繊維Pの作製)
繊維Aを繊維Pに変更した以外は、ポリアミン化繊維Aの作製方法と同様の操作、同様の測定を行うことで、ポリアミン化繊維Pを作製した。ポリアミン化繊維P及び島成分の引張荷重、S1、S2、ポリアミン化繊維Pの引張応力A、島成分の引張応力B、B/A値を、表1、表2、表3に示す。
Figure 2020163129
Figure 2020163129
Figure 2020163129
表1には、脱海繊維の引張荷重から求めた島成分の引張荷重と、ポリアミン化繊維又はベンズアルデヒド架橋化繊維の引張荷重が記載されており、「島成分の引張荷重」は、上記(1)の手法を元に、JIS L1013に示される条件(試料長20cm、引張速度100%/min、N=5)を用いた引張試験により測定できる、破断時の荷重の単純平均値を意味し、「ポリアミン化繊維又はベンズアルデヒド架橋化繊維の引張荷重」は、上記(1)の手法を元に、JIS L1013に示される条件(試料長20cm、引張速度100%/min、N=5)を用いた引張試験により測定できる、破断時の荷重の単純平均値を意味する。
表2には、ポリアミン化繊維又はベンズアルデヒド架橋化繊維の平均断面積S1と、島成分の平均断面積S2が記載されており、「ポリアミン化繊維又はベンズアルデヒド架橋化繊維の平均断面積(S1)」は、上記(2)の手法を元にポリアミン化繊維又はベンズアルデヒド架橋化繊維を長軸方向に対して垂直に切断した際の断面観察により求められた平均断面積を意味し、「島成分の平均断面積(S2)」は、上記(2)の手法を元にポリアミン化繊維又はベンズアルデヒド架橋化繊維を長軸方向に対して垂直に切断した際の島成分のみを断面観察することにより求められた、島成分のみの平均断面積を意味する。
表3には、ポリアミン化繊維又はベンズアルデヒド架橋化繊維の引張応力Aと、島成分の引張応力B、引張応力(B)を引張応力(A)で除した値(B/A)が記載されており、「ポリアミン化繊維又はベンズアルデヒド架橋化繊維の引張応力(A)」は、上記表1と表2を元に、ポリアミン化繊維又はベンズアルデヒド架橋化繊維の引張荷重をS1で除した値を意味し、「島成分の引張応力(B)」は、上記表1と表2を元に、脱海繊維の引張荷重から求めた島成分の引張荷重をS2で除した値を意味する。
(編地Aの作製)
繊維Aを用いて、筒編み機(機種名:丸編み機 MR−1、丸善産業株式会社)の度目調整目盛りを調整し、目付けが56g/m、嵩密度が0.22g/cmの筒編み編地A(以下、編地A)を作製した。
(編地Bの作製)
繊維Bを用いて、筒編み機(機種名:丸編み機 MR−1、丸善産業株式会社)の度目調整目盛りを調整し、目付けが55g/m、嵩密度が0.20g/cmの筒編み編地B(以下、編地B)を作製した。
(編地Cの作製)
繊維Cを用いて、筒編み機(機種名:丸編み機 MR−1、丸善産業株式会社)の度目調整目盛りを調整し、目付けが54g/m、嵩密度が0.19g/cmの筒編み編地C(以下、編地C)を作製した。
(編地Dの作製)
繊維Dを用いて、筒編み機(機種名:丸編み機 MR−1、丸善産業株式会社)の度目調整目盛りを調整し、目付けが54g/m、嵩密度が0.19g/cmの筒編み編地D(以下、編地D)を作製した。
(編地Eの作製)
繊維Eを用いて、筒編み機(機種名:丸編み機 MR−1、丸善産業株式会社)の度目調整目盛りを調整し、目付けが54g/m、嵩密度が0.19g/cmの筒編み編地E(以下、編地E)を作製した。
(編地Fの作製)
繊維Fを用いて、筒編み機(機種名:丸編み機 MR−1、丸善産業株式会社)の度目調整目盛りを調整し、目付けが52g/m、嵩密度が0.17g/cmの筒編み編地F(以下、編地F)を作製した。
(編地Gの作製)
繊維Gを用いて、筒編み機(機種名:丸編み機 MR−1、丸善産業株式会社)の度目調整目盛りを調整し、目付けが56g/m、嵩密度が0.21g/cmの筒編み編地G(以下、編地G)を作製した。
(編地Hの作製)
繊維Hを用いて、筒編み機(機種名:丸編み機 MR−1、丸善産業株式会社)の度目調整目盛りを調整し、目付けが54g/m、嵩密度が0.19g/cmの筒編み編地H(以下、編地H)を作製した。
(編地Iの作製)
繊維Iを用いて、筒編み機(機種名:丸編み機 MR−1、丸善産業株式会社)の度目調整目盛りを調整し、目付けが55g/m、嵩密度が0.20g/cmの筒編み編地I(以下、編地I)を作製した。
(編地Jの作製)
繊維Jを用いて、筒編み機(機種名:丸編み機 MR−1、丸善産業株式会社)の度目調整目盛りを調整し、目付けが55g/m、嵩密度が0.21g/cmの筒編み編地J(以下、編地J)を作製した。
(編地Kの作製)
繊維Kを用いて、筒編み機(機種名:丸編み機 MR−1、丸善産業株式会社)の度目調整目盛りを調整し、目付けが33g/m、嵩密度が0.17g/cmの筒編み編地K(以下、編地K)を作製した。
(編地Lの作製)
繊維Lを用いて、筒編み機(機種名:丸編み機 MR−1、丸善産業株式会社)の度目調整目盛りを調整し、目付けが24g/m、嵩密度が0.16g/cmの筒編み編地L(以下、編地L)を作製した。
(編地Mの作製)
繊維Mを用いて、筒編み機(機種名:丸編み機 MR−1、丸善産業株式会社)の度目調整目盛りを調整し、目付けが54g/m、嵩密度が0.20g/cmの筒編み編地M(以下、編地M)を作製した。
(編地Nの作製)
繊維Nを用いて、筒編み機(機種名:丸編み機 MR−1、丸善産業株式会社)の度目調整目盛りを調整し、目付けが54g/m、嵩密度が0.20g/cmの筒編み編地N(以下、編地N)を作製した。
(編地Oの作製)
繊維Oを用いて、筒編み機(機種名:丸編み機 MR−1、丸善産業株式会社)の度目調整目盛りを調整し、目付けが55g/m、嵩密度が0.21g/cmの筒編み編地O(以下、編地O)を作製した。
(編地Pの作製)
繊維Pを用いて、筒編み機(機種名:丸編み機 MR−1、丸善産業株式会社)の度目調整目盛りを調整し、目付けが54g/m、嵩密度が0.20g/cmの筒編み編地P(以下、編地P)を作製した。
(血液浄化用担体1の作製)
繊維Aを編地Aに変更した以外は、ポリアミン化繊維Aの作製方法と同様の操作を行うことで、血液浄化用担体1を作製した。
(4)血液浄化用担体1に含まれるアミンの含量測定:
血液浄化用担体1に含まれるアミンの含量は、該血液浄化用担体1に含まれるアミンの含量を、酸塩基逆滴定することより決定した。200cmナスフラスコに血液浄化用担体1を1.5g、乾燥機にて常圧下、80℃で48時間静置することで乾燥処理をした血液浄化用担体1を得た。次に、ポリプロピレン製容器に、上記血液浄化用担体1を1.0g、6M水酸化ナトリウム水溶液50cmを添加して30分攪拌し、濾紙を用いて血液浄化用担体1をろ別した。次にイオン交換水50cmに上記血液浄化用担体1を添加して30分間攪拌し、濾紙を用いてろ別した。上記血液浄化用担体1をイオン交換水に添加、洗浄及びろ別操作を、添加したイオン交換水のろ別後の洗浄液のpHが7になるまで繰り返すことで脱塩後の血液浄化用担体1を得た。該脱塩後の血液浄化用担体1を30℃に設定した真空乾燥機で真空条件下、8時間静置した。続いて、ポリプロピレン製容器に、上記血液浄化用担体1を1.0gと0.1M塩酸を30cm添加し、10分間攪拌した。攪拌後、溶液のみを5cm抜き取って、ポリプロピレン製容器に移した。次に、抜き取った溶液に対して、0.1Mの水酸化ナトリウム水溶液を0.1cm滴下した。滴下後10分間攪拌し、溶液のpHを測定した。0.1Mの水酸化ナトリウム水溶液の滴下後10分間の攪拌、pHの測定操作を同様に100回繰り返した。溶液のpHが8.5を越えた際の0.1Mの水酸化ナトリウム水溶液滴下量を1g当たりの滴定量とした。1g当たりの滴定量と以下の式2を用いて、血液浄化用担体1の1g当たりのアミンの含量を算出した。その結果、血液浄化用担体1のアミンの含量は1.2mmol/gであった。
血液浄化用担体1の乾燥重量1g当たりのアミンの含量(mmol/g)={添加した0.1M塩酸の液量(30cm)/抜き取った塩酸の液量(5cm)}×1g当たりの滴定量(cm/g)×水酸化ナトリウム水溶液濃度(0.1mol/L) ・・・式2
(血液浄化用担体2の作製)
編地Aを編地Bに変更した以外は血液浄化用担体1の作製方法と同様の操作、同様の測定を行うことで、アミンの含量が1.0mmol/gの血液浄化用担体2(目付:100g/m、厚み:0.32mm)を得た。
(血液浄化用担体3の作製)
編地Aを編地Cに変更した以外は血液浄化用担体1の作製方法と同様の操作、同様の測定を行うことで、アミンの含量が1.1mmol/gの血液浄化用担体3(目付:99g/m、厚み:0.30mm)を得た。
(血液浄化用担体4の作製)
編地Aを編地Dに変更した以外は血液浄化用担体1の作製方法と同様の操作、同様の測定を行うことで、アミンの含量が1.1mmol/gの血液浄化用担体4(目付:94g/m、厚み:0.30mm)を得た。
(血液浄化用担体5の作製)
編地Aを編地Eに変更した以外は血液浄化用担体1の作製方法と同様の操作、同様の測定を行うことで、アミンの含量が0.9mmol/gの血液浄化用担体5(目付:94g/m、厚み:0.30mm)を得た。
(血液浄化用担体6の作製)
編地Aを編地Fに変更した以外は血液浄化用担体1の作製方法と同様の操作、同様の測定を行うことで、アミンの含量が1.2mmol/gの血液浄化用担体6(目付:91g/m、厚み:0.29mm)を得た。
(血液浄化用担体7の作製)
編地Aを編地Gに変更した以外は血液浄化用担体1の作製方法と同様の操作、同様の測定を行うことで、アミンの含量が1.3mmol/gの血液浄化用担体7(目付:106g/m、厚み:0.33mm)を得た。
(血液浄化用担体8の作製)
編地Aを編地Hに変更した以外は血液浄化用担体1の作製方法と同様の操作、同様の測定を行うことで、アミンの含量が1.3mmol/gの血液浄化用担体8(目付:95g/m、厚み:0.30mm)を得た。
(血液浄化用担体9の作製)
編地Aを編地Iに変更した以外は血液浄化用担体1の作製方法と同様の操作、同様の測定を行うことで、アミンの含量が0.1mmol/gの液浄化用担体9(目付:100g/m、厚み:0.31mm)を得た。
(血液浄化用担体10の作製)
N−ヒドロキシメチル−2−クロロアセトアミド(以下、NMCA)117gをニトロベンゼン650cmと98重量%硫酸423cmの混合溶液に添加後、NMCAが溶解するまで10℃で攪拌して、NMCA溶液を調製した。次に、ニトロベンゼン50cm、98重量%硫酸33cmの混合溶液に4−ジエチルアミノベンズアルデヒド4.8gを添加し、4−ジエチルアミノベンズアルデヒドが溶解するまで20℃で攪拌し、4−ジエチルアミノベンズアルデヒド溶液を調製した。該4−ジエチルアミノベンズアルデヒド溶液85cmを5℃に冷却後、上記NMCA溶液1100cmに混合した。該混合液を5分間攪拌したのちに、編地J25gを添加して2時間含浸した。含浸後の編地Jを0℃のニトロベンゼン1100cm中に浸して反応を停止させた後、該編地Jに付着しているニトロベンゼンをメタノールで洗浄することで、アミンの含量が0.04mmol/gの血液浄化用担体10(目付:80g/m、厚み:0.32mm)を得た。
(血液浄化用担体11の作製)
編地Aを編地Kに変更した以外は血液浄化用担体1の作製方法と同様の操作、同様の測定を行うことで、アミンの含量が1.2mmol/gの血液浄化用担体11(目付:55g/m、厚み:0.21mm)を得た。
(血液浄化用担体12の作製)
編地Aを編地Lに変更した以外は血液浄化用担体1の作製方法と同様の操作、同様の測定を行うことで、アミンの含量が1.1mmol/gの血液浄化用担体12(目付:33g/m、厚み:0.14mm)を得た。
(血液浄化用担体13の作製)
編地Aを編地Mに変更した以外は血液浄化用担体1の作製方法と同様の操作、同様の測定を行うことで、アミンの含量が1.0mmol/gの血液浄化用担体13(目付:90g/m、厚み:0.29mm)を得た。
(血液浄化用担体14の作製)
編地Aを編地Nに変更した以外は血液浄化用担体1の作製方法と同様の操作、同様の測定を行うことで、アミンの含量が0.9mmol/gの血液浄化用担体14(目付:91g/m、厚み:0.30mm)を得た。
(血液浄化用担体15の作製)
編地Aを編地Oに変更した以外は血液浄化用担体1の作製方法と同様の操作、同様の測定を行うことで、アミンの含量が1.1mmol/gの血液浄化用担体15(目付:95g/m、厚み:0.31mm)を得た。
(血液浄化用担体16の作製)
編地Aを編地Pに変更した以外は血液浄化用担体1の作製方法と同様の操作、同様の測定を行うことで、アミンの含量が0.8mmol/gの血液浄化用担体16(目付:88g/m、厚み:0.29mm)を得た。
(実施例1)
(5)血液浄化用担体1の微粒子発生数測定:
血液浄化用担体1を直径26mmの円形に切り出し、孔サイズ0.3μmのHEPAフィルターを通過させたイオン交換水(フィルター水)50mLとともに清浄な容器に入れて10回転倒混和してから液を排出し、編地端面から生じた繊維屑を洗浄した。この洗浄操作をさらにもう1回繰り返した。洗浄した被験編地を攪拌型ウルトラホルダーUHP−25K(ADVANTEC社製)付属のベースプレートに載せてO−リングを重ねたのち直径18mmの円筒状容器(セル)の間に挟みこみ、ベース取付金具により固定した。ベースプレートの液出口をシリコーンチューブで塞ぎ、編地を底面側にして10mLのフィルター水を加え、水漏れがないことを確認した。ここにUHP−25K付属の攪拌セットを取りつけ、マグネティックスターラーRCN−7(東京理化器械社製)上で、攪拌セットが編地に接触しない状態で回転数600rpmにて5分間攪拌を行った。この液を採取し、光遮蔽型自動微粒子測定装置KL−04(リオン社製)で3mL測定し、1mL当たりの5μm以上の微粒子数、10μm以上の微粒子数、25μm以上の微粒子数を測定し、微粒子発生数(単位:個/mL)とした。結果を表4に示す。
(6)血液浄化用担体1のIL−8吸着率測定:
血液浄化用担体1のIL−8吸着性能を確認するため、IL−8を含む液体に血液浄化用担体1を所定時間含浸後に取り出し、含浸前後の液体中のIL−8量の差分からIL−8吸着率を測定した。以下に測定方法を示す。
血液浄化用担体1を直径6mmの円板状に切り抜いた後、これを4枚ずつポリプロピレン製の容器に入れた。この容器に、IL−8の濃度が2000pg/mLなるように調製した牛胎児血清(Fetal Bovine Serum、以下、FBS)を、1cmの血液浄化用担体1に対して88mLとなるように添加し、37℃のインキュベータ内で1時間転倒混和した後、酵素結合免疫吸着(ELISA)法にてFBS中のIL−8濃度を測定した。転倒混和前および転倒混和後のIL−8濃度から以下の式3によりIL−8吸着率を算出した。結果を表4に示す。
血液浄化用担体1のIL−8吸着率(%)={転倒混和前のIL−8濃度(pg/mL)―転倒混和後のIL−8濃度(pg/mL)}/転倒混和前のIL−8濃度(pg/mL)×100 ・・・式3
(実施例2)
血液浄化用担体2を用いて、実施例1と同様の測定を行うことで、微粒子発生数、IL−8吸着率を測定した。結果を表4に示す。
(実施例3)
血液浄化用担体3を用いて、実施例1と同様の測定を行うことで、微粒子発生数、IL−8吸着率を測定した。結果を表4に示す。
(実施例4)
血液浄化用担体4を用いて、実施例1と同様の測定を行うことで、微粒子発生数、IL−8吸着率を測定した。結果を表4に示す。
(実施例5)
血液浄化用担体5を用いて、実施例1と同様の測定を行うことで、微粒子発生数、IL−8吸着率を測定した。結果を表4に示す。
(実施例6)
血液浄化用担体6を用いて、実施例1と同様の測定を行うことで、微粒子発生数、IL−8吸着率を測定した。結果を表4に示す。
(実施例7)
血液浄化用担体11を用いて、実施例1と同様の測定を行うことで、微粒子発生数、IL−8吸着率を測定した。結果を表4に示す。
(実施例8)
血液浄化用担体12を用いて、実施例1と同様の測定を行うことで、微粒子発生数、IL−8吸着率を測定した。結果を表4に示す。
(実施例9)
血液浄化用担体13を用いて、実施例1と同様の測定を行うことで、微粒子発生数、IL−8吸着率を測定した。結果を表4に示す。
(実施例10)
血液浄化用担体14を用いて、実施例1と同様の測定を行うことで、微粒子発生数、IL−8吸着率を測定した。結果を表4に示す。
(実施例11)
血液浄化用担体15を用いて、実施例1と同様の測定を行うことで、微粒子発生数、IL−8吸着率を測定した。結果を表4に示す。
(実施例12)
血液浄化用担体16を用いて、実施例1と同様の測定を行うことで、微粒子発生数、IL−8吸着率を測定した。結果を表4に示す。
(比較例1)
血液浄化用担体7を用いて、実施例1と同様の測定を行うことで、微粒子発生数、IL−8吸着率を測定した。結果を表4に示す。
(比較例2)
血液浄化用担体8を用いて、実施例1と同様の測定を行うことで、微粒子発生数、IL−8吸着率を測定した。結果を表4に示す。
(比較例3)
血液浄化用担体9を用いて、実施例1と同様の測定を行うことで、微粒子発生数、IL−8吸着率を測定した。結果を表4に示す。
(比較例4)
血液浄化用担体10を用いて、実施例1と同様の測定を行うことで、微粒子発生数、IL−8吸着率を測定した。結果を表4に示す。
Figure 2020163129
表4中、粒子径5μm以上の微粒子発生数は、微粒子測定により得られたイオン交換水1mLあたりの5μm以上の大きさを持つ微粒子の個数を意味し、粒子径10μm以上の微粒子発生数は、微粒子測定により得られたイオン交換水1mLあたりの10μm以上の大きさを持つ微粒子の個数を意味し、粒子径25μm以上の微粒子発生数は、微粒子測定により得られたイオン交換水1mLあたりの25μm以上の大きさを持つ微粒子の個数を意味する。
表1、表2、表3及び表4の結果より、島成分の引張応力Bを海島複合繊維の引張応力Aで除した値B/Aが1.7〜5.0の範囲にあるポリアミン化繊維を含む血液浄化用担体は、粒子径10μm以上の微粒子発生数が25個/mL以下であることから微粒子の発生を抑制できることが明らかとなり、B/Aが1.7〜5.0の範囲より外にある血液浄化用担体は、日本薬局方の基準を満たさないことから、本発明における血液浄化用担体は、安全性が高く、血液浄化カラムとして有用である。
本発明の血液浄化用担体は、微粒子発生を抑制できるため、体外循環用の担体として利用できる。

Claims (5)

  1. 海成分と島成分とからなる海島複合繊維を含み、
    該海島複合繊維の引張応力をA、該島成分の引張応力をBとしたとき、BをAで除した値(B/A)が、1.7〜5.0であり、
    前記海島複合繊維の表面に、ポリアミン、ポリスルホン酸又はポリカルボン酸を含むリガンドが結合している、血液浄化用担体。
  2. 前記B/Aは、1.9〜3.4である、請求項1記載の血液浄化用担体。
  3. 前記海成分は、ポリスチレン及びその誘導体、ポリスルホン及びその誘導体、並びに、それらの混合物からなる群から選択され、
    前記島成分は、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリプロピレン/ポリエチレン共重合体及びそれらの混合物からなる群から選択される、請求項1又は2記載の血液浄化用担体。
  4. 前記島成分は、ポリプロピレン/ポリエチレン共重合体であり、該共重合体は、エチレンモノマーユニットを1〜10mol%含む、請求項1〜3のいずれか一項記載の血液浄化用担体。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項記載の血液浄化用担体を備える、血液浄化カラム。
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