JP2020163121A - 治療方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】腕から導入して下肢動脈を治療する、長い下肢動脈治療用カテーテルの交換による時間を短縮する。【解決手段】下肢動脈の病変部を有する患者の治療方法であって、患者の一方の腕の動脈から第1のカテーテルを導入し、少なくとも下肢動脈の病変部の手前に第1のカテーテル先端部を配置する第1の配置ステップと、患者の他の腕の動脈から第2のカテーテルを導入する導入ステップと、第1のカテーテルを通して第1の治療用カテーテルを病変部に配置する第2の配置ステップと、第1の治療用カテーテルにより病変部を治療する治療ステップと、第2のカテーテルおよび/または第2カテーテルに挿入した第2の治療用カテーテルより治療を支援する支援ステップと、を有する。【選択図】図1
Description
本発明は、下肢動脈の病変部を治療するために、両腕の橈骨動脈からそれぞれカテーテルを導入し、病変部を治療する方法に関する。
近年、患者の身体的負担が少なく退院が早まる等の理由により下肢動脈を治療するために、腕の動脈、特に橈骨動脈からカテーテルを導入して治療を行う手技(TRI: Trans Radial Intervention)が行われている。
Tex heart Inst J.2012;39(1):112−115
腕の血管から挿入して、下肢の血管の病変部を治療する場合、治療前後の血管内面を画像診断によって確認を行い、治療を支援する場合がある。例えば、診断用カテーテルとして、IVUS(IntraVascular UtraSound)血管内超音波画像診断カテーテルを使用する場合、バルーンカテーテルなど治療用カテーテルをいったん抜去して、診断用カテーテルと交換し診断用カテーテルを血管内に挿入する。
1本のガイディングカテーテル、または1組の外側ガイディングカテーテルと内側カテーテルからなるカテーテル組立体のみ使用すると、治療用カテーテルと診断用カテーテルの交換に時間を要し、カテーテルが不潔野に接したりキンクして、新しいカテーテルと交換が必要となる場合がある。
あるいは、大動脈内でカテーテルを動かした際に、大動脈内壁から剥離した塞栓が腎動脈や上腸間膜動脈に飛散して虚血を起こす場合がある。
例えば、急性上腸間膜動脈閉塞症(Acute Superior Mesenteric Aartery Occlusion SMAO)により虚血が進行して腸管壊死を起こす可能性があるなど緊急度が高い場合は、病変部に配置したカテーテルを抜去して治療を中断する場合がある。
また、非特許文献1には、左右の橈骨動脈から冠動脈の分岐血管の本枝と分枝を同時に治療する方法は記載されている。しかし、下肢動脈の浅大腿動脈のように分岐がなく、かつ病変部の長さが極めて長い、あるいは石灰化が進んで治療に時間がかかる1本の血管内の病変部の治療については開示されていない。
治療が困難な病変部の手技の時間を短くして、ガイディングカテーテルや治療用カテーテルを効率よく使用することは、患者への負担を低減して手技時間を短縮し、医療経済性の点から見ても重要である。
前記の目的を達成するのは、以下の本発明である。
(1)本発明に係る治療方法は、下肢動脈の病変部を有する患者の治療方法において、前記患者の一方の腕の動脈から第1のカテーテルを導入し、少なくとも前記下肢動脈の病変部の手前に前記第1のカテーテル先端部を配置する第1の配置ステップと、前記患者の他の腕の動脈から第2のカテーテルを導入する導入ステップと、前記第1のカテーテルを通して第1の治療用カテーテルを前記病変部に配置する第2の配置ステップと、前記第1の治療用カテーテルにより前記病変部を治療する治療ステップと、前記第2のカテーテルおよび/または前記第2カテーテルに挿入した第2の治療用カテーテルより前記治療を支援する支援ステップと、を有することを特徴とする治療方法である。
(2)前記一方の腕の動脈と前記他の腕の動脈の少なくとも一方がコンベンショナル橈骨動脈である、上記(1)に記載の治療方法であってもよい。
(3)前記一方の腕の動脈と前記他の腕の動脈の少なくとも一方が遠位橈骨動脈、あるいはスナッフボックス内の橈骨動脈である、上記(1)に記載の治療方法であってもよい。
(1)本発明に係る治療方法は、下肢動脈の病変部を有する患者の治療方法において、前記患者の一方の腕の動脈から第1のカテーテルを導入し、少なくとも前記下肢動脈の病変部の手前に前記第1のカテーテル先端部を配置する第1の配置ステップと、前記患者の他の腕の動脈から第2のカテーテルを導入する導入ステップと、前記第1のカテーテルを通して第1の治療用カテーテルを前記病変部に配置する第2の配置ステップと、前記第1の治療用カテーテルにより前記病変部を治療する治療ステップと、前記第2のカテーテルおよび/または前記第2カテーテルに挿入した第2の治療用カテーテルより前記治療を支援する支援ステップと、を有することを特徴とする治療方法である。
(2)前記一方の腕の動脈と前記他の腕の動脈の少なくとも一方がコンベンショナル橈骨動脈である、上記(1)に記載の治療方法であってもよい。
(3)前記一方の腕の動脈と前記他の腕の動脈の少なくとも一方が遠位橈骨動脈、あるいはスナッフボックス内の橈骨動脈である、上記(1)に記載の治療方法であってもよい。
治療に時間のかかる下肢動脈の病変部に、両腕から1本ずつカテーテルを挿入することで、治療用または診断用カテーテルの交換時間の短縮と、病変部以外で生じた急性塞栓症に対して病変部の治療を中断することがないため、短時間で患者全体の治療を完了することができる。
以下、本発明の好適な実施形態を挙げ、添付の図面を参照して詳細に説明する。なお、図面の寸法比率は、説明の都合上、誇張されて実際の比率とは異なる場合がある。また、以下の説明において、カテーテルの手元側を「基端」、生体内へ挿入される側を「先端」と呼ぶ。
本明細書において、治療とは、病変部である狭窄部あるいは閉塞部をカテーテルによって拡張して血流を回復することをいう。また、支援とは、例えば、治療前後に血管内画像診断を行い、治療による効果を評価して、次の治療方針を決める情報を収集することをいう。あるいは、支援とは、バルーン拡張により生じた塞栓の破片などのように、治療用カテーテルの使用によって生じるが、治療用カテーテルでは回収できないものを除去すること、治療によって回復した血管の再狭窄を防止すること、あるいは血管の開存期間を延ばすことなど、治療効果を持続させる補助的作業をいう。
第1のカテーテルとしては、腕から導入可能であり、かつ、腸骨動脈や大腿動脈のように血管径が大きい病変部を拡張できる外径の大きいバルーンカテーテルを挿入できるように、薄肉のガイディングカテーテル、ガイディングシースあるいはロングシースなどが用いられる。具体的には、第1のカテーテルとしての第1のガイディングカテーテルは、内径が2.2mm、外径が2.3から2.6mm、全長が1500から1600mm程度のものが好ましい。
第1の治療用カテーテルとしては、全長が2000mm程度で、下肢動脈の狭窄部や閉塞部を拡張するバルーンカテーテル、ステントデリバリーカテーテルやアテレクトミーカテーテルなどがあり、好ましくは腸骨動脈や大腿動脈のように血管径が大きい病変部を拡張できる外径の大きいバルーンカテーテル、具体的にはバルーン部の拡張径(外径)が5mmから12mm程度、バルーン部の長さが20mmから300mm程度のバルーンカテーテルや、拡張径(内径)が5mmから12mm、バルーン部の長さが20mmから300mm程度のステントを配置するステントデリバリーカテーテルが挙げられる。また、薬剤を担持した薬剤コーテッドバルーン(DCB)カテーテルや薬剤流出ステント(DES)を配置するステントデリバリーカテーテルが挙げられる。
あるいは、第1の治療用カテーテルとして、DCBやDESを使用する前に、閉塞部の血流を回復するための血管貫通用カテーテルやガイドワイヤーサポートカテーテル、あるいは塞栓除去のための塞栓吸引カテーテルを用いてもよい。あるいは、第1の治療用カテーテルとして、薬剤の効果を高めるために、Vessel preparationを行うためのアテレクトミーカテーテルやバルーンカテーテルを用いてもよい。
他の腕の血管から挿入される第2のカテーテルは、第1のカテーテルとして用いられるカテーテルと同じものの他、血管造影カテーテル、ガイドワイヤーサポートカテーテルあるいはマイクロカテーテルなどでもよい。
第2のカテーテルは、第1のカテーテルによる治療を支援するために、例えば第1の治療用カテーテルとしてバルーンカテーテルの拡張によって生じた塞栓やプラーク内に蓄積されたコレステロール結晶などを除去するために、吸引カテーテルとしてそのまま用いてもよい。
第2の治療用カテーテルは、第1の治療用カテーテルに用いるカテーテルと同じものの他、治療前後の血管内面の画像診断を行うために、IVUSカテーテルのような血管内画像診断カテーテルであり、血管に挿入して用いられてもよい。
(本発明の実施形態)
図1に、左浅大腿動脈に狭窄部(病変部)Xを有する患者の血管内に、右橈骨動脈から第1のカテーテルとしてガイディングカテーテル10を配置し、第1のカテーテル内腔に第1の治療用カテーテルとしてDCBカテーテル12を配置し、左橈骨動脈から第2のカテーテルとしてガイディングカテーテル10’を配置した状態を示す。
図1に、左浅大腿動脈に狭窄部(病変部)Xを有する患者の血管内に、右橈骨動脈から第1のカテーテルとしてガイディングカテーテル10を配置し、第1のカテーテル内腔に第1の治療用カテーテルとしてDCBカテーテル12を配置し、左橈骨動脈から第2のカテーテルとしてガイディングカテーテル10’を配置した状態を示す。
第1の配置ステップでは、術者は、右橈骨動脈に対し、図示しない穿刺針で穿刺し、ミニガイドワイヤー(図示せず)を血管内に配置したのちに、ダイレータ(図示せず)を組み入れたシースイントロデューサ11を挿入する。次に、術者は、ダイレータとミニガイドワイヤーを抜去してからシースイントロデューサ11を介して、ガイドワイヤー13を組み入れた第1のカテーテルであるガイディングカテーテル10を導入する。
橈骨動脈(Radial)は、従来の手首近傍のコンベンショナル橈骨動脈の他、より末梢側の遠位橈骨動脈、あるいはスナッフボックス内の橈骨動脈でもよい。ここで、スナッフボックス内の橈骨動脈とは、橈骨動脈の末梢側で、短母指伸筋腱と長母指伸筋腱の間に位置する部位の橈骨動脈であり、以下s−RAという。遠位橈骨動脈は、橈骨動脈の背側手根枝で、長母指伸筋腱と、長橈側手根伸筋腱の間に位置する橈骨動脈であり、以下d−RAという。
続いて、術者は、ガイドワイヤー13を、左総腸骨動脈側に挿入し、左外腸骨動脈から左総大腿動脈を通って、左浅大腿動脈の狭窄部Xを越えて配置する。続いてガイドワイヤー13に沿って、ガイディングカテーテル10の先端部10aを病変部の手前まで、具体的には左浅大腿動脈と左深大腿動脈の分岐を越えた個所に進めて、ガイディングカテーテル10を下肢動脈内に配置する。
次に、導入ステップとして、術者は、左腕のコンベンショナル橈骨動脈から第2のカテーテルであるガイディングカテーテル10’を導入する。第2のガイディングカテーテル10’の先端部10a’は、第1のカテーテルおよび第1の治療用カテーテルにより治療を妨げず、かつ治療の支援が可能な位置に配置される。図1においては、先端部10a’は狭窄部Xの手前に配置される。
さらに第2の配置ステップとして、術者は、第1の治療用カテーテルである薬剤コーテッドバルーン(DCB)カテーテル12のDCB12aを狭窄部Xに配置する。具体的には、狭窄部Xを拡張するため、ガイドワイヤー13に沿って、ラピッドエクスチェンジ(RX)タイプのDCBカテーテル12を狭窄部X側に進めて、処置部であるDCB12aを狭窄部Xの基端から末端まで配置する。
次いで、術者は、治療ステップとしてDCBカテーテル12にインデフレータ(図示せず)を取り付け、液体を注入してDCB12aを拡張し、狭窄部Xを拡張する。手元ハブに取り付けたインフレーター(図示せず)によりDCB12aを拡張して狭窄部を拡張すると、プラークが破綻してコレステロール結晶141が血管内に放出される。
第2のカテーテルで狭窄部Xの治療を支援するステップとして、術者は、第2のカテーテルによって、末梢血管を閉塞してコレステロール塞栓症を引きおこすコレステロール結晶141を吸引除去することで、合併症を減らし、治療を支援する。
さらに、術者は、インフレーターを操作して減圧し、薬剤塗布後のDCB部12aを収縮させると血流が回復する。回復した血流によって、コレステロール結晶141や血管壁内に浸透しきれなかった薬剤140が、末梢側へ流出してコレステロール塞栓症などをおこす可能性があるため、同じように吸引除去されてもよい。
具体的な支援ステップとして、本実施形態においては、術者は、図1中、第2のガイディングカテーテル10’のハブの基端開口部にYコネクター(図示せず)を取りつけ、サイドポートに吸引器を取り付ける。吸引器としては例えばシリンジ(図示せず)でもよい。術者は、Yコネクターとシリンジを操作して、第2のガイディングカテーテル10’のルーメン内を陰圧にする。陰圧によって吸引力が生じ、これにより、少なくとも、拡張したDCB12aで閉鎖されたDCB12aの基端側から第1のガイディングカテーテル先端10aの開口部までの間にある、言い換えるとDCB12aから狭窄部Xの心臓側(上流)にある塞栓やプラークから生じたコレステロール結晶などの脂溶性化合物を体外に取り出して、治療の支援をすることができる。
なお、狭窄部XにDCBカテーテル12が進入できない場合には、術者は、別の治療用カテーテルとしてアテレクトミーカテーテルを先行して使用し、狭窄部Xに孔を開けてからDCBカテーテル12を進入させてもよい。この時、術者は、DCBカテーテル12と交換してアテレクトミーカテーテルを同じ腕の橈骨動脈から同じ第1のガイディングカテーテル10に挿入してもよく、DCBカテーテルを第1のガイディングカテーテル10内に留置して体内に挿入した状態で、もう一方の腕に挿入した第2のガイディングカテーテル10’を通して狭窄部Xに配置して、治療してもよい。
治療の支援として、IVUSカテーテルをガイディングカテーテル10’内に常時配置して、拡張前後に血管内面を確認してもよい。特に第2のカテーテルが、バルーンカテーテルなどの治療用カテーテルではなく、IVUSカテーテルのみであって血管に挿入される場合は、第1のガイディングカテーテルより外径が小さい第2のガイディングカテーテルを用いてもよい。外径が小さい第2のカテーテルを使用する場合は、s−RAまたはd−RAからアクセスする方が低侵襲となり好ましい。
(本発明の他の実施形態)
狭窄部Xが分岐部近傍の一方の動脈にある場合、術者は、狭窄部Xを第1のカテーテルに挿入した第1のバルーンカテーテルで拡張する。このとき、バルーン拡張によってもう一方の他の動脈が閉塞しないように、他の腕から導入した第2のカテーテルに挿入した第2のバルーンカテーテルを用いて病変部のある本枝の血管と、分岐した他の分枝の血管を同時に拡張してもよい。これにより、他の血管が閉塞しないように支援できる。
狭窄部Xが分岐部近傍の一方の動脈にある場合、術者は、狭窄部Xを第1のカテーテルに挿入した第1のバルーンカテーテルで拡張する。このとき、バルーン拡張によってもう一方の他の動脈が閉塞しないように、他の腕から導入した第2のカテーテルに挿入した第2のバルーンカテーテルを用いて病変部のある本枝の血管と、分岐した他の分枝の血管を同時に拡張してもよい。これにより、他の血管が閉塞しないように支援できる。
また、腕の動脈から下肢動脈まで第1のカテーテルを配置すると、大動脈内で第1のカテーテルが動いて、大動脈内壁を擦過する場合がある。擦過により大動脈内壁のプラークから生じた塞栓や、剥離した石灰化病変が上腸間膜動脈に飛散してSMAOを起こす場合がある。腸管壊死に至るおそれがあるような緊急度が高い場合に、術者は、第1のカテーテルおよび第1の治療用カテーテルを病変部に配置したまま、上腸間膜動脈の塞栓を除去する。例えば、術者は、第2のカテーテルである第2のガイディングカテーテルを用いて、塞栓を吸引してもよく、あるいは、第2のガイディングカテーテルに第2の治療用カテーテルであるバルーンカテーテルやステントデリバリーカテーテルを挿入して、血管を拡張しSMAOを治療してもよい。
また、第1のカテーテルと第2のカテーテルは役割を変えてもよく、第2のカテーテルで病変部を治療し、その治療を第1のカテーテルで支援してもよく、あるいは治療の途中で役割を変えてもよい。
上記において、本発明について好適な実施形態を挙げて説明したが、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の改変が可能なことは言うまでもない。
10 第1のカテーテル(ガイディングカテーテル)、
10a 第1のカテーテル先端部、
10’ 第2のカテーテル(ガイディングカテーテル)、
10a’ 第2のカテーテル先端部、
11 イントロデューサーシース、
12 第1の治療用カテーテル(薬剤コーテッドバルーン(DCB)カテーテル)、
12a 薬剤コーテッドバルーン(DCB)、
13 ガイドワイヤー、
140 薬剤、
141 コレステロール結晶、
X 狭窄部(左浅大腿動脈病変部)。
10a 第1のカテーテル先端部、
10’ 第2のカテーテル(ガイディングカテーテル)、
10a’ 第2のカテーテル先端部、
11 イントロデューサーシース、
12 第1の治療用カテーテル(薬剤コーテッドバルーン(DCB)カテーテル)、
12a 薬剤コーテッドバルーン(DCB)、
13 ガイドワイヤー、
140 薬剤、
141 コレステロール結晶、
X 狭窄部(左浅大腿動脈病変部)。
治療に時間のかかる下肢動脈の病変部に、両腕から2本のカテーテルを挿入することで、治療用または診断用カテーテルの交換時間の短縮と、病変部以外で生じた急性塞栓症に対して病変部の治療を中断することなく短時間で患者全体の治療を完了することができる。これにより人件費削減が可能となり、医療経済性に資する。
Claims (3)
- 下肢動脈の病変部を有する患者の治療方法において、
前記患者の一方の腕の動脈から第1のカテーテルを導入し、少なくとも前記下肢動脈の病変部の手前に前記第1のカテーテル先端部を配置する第1の配置ステップと、
前記患者の他の腕の動脈から第2のカテーテルを導入する導入ステップと、
前記第1のカテーテルを通して第1の治療用カテーテルを前記病変部に配置する第2の配置ステップと、
前記第1の治療用カテーテルにより前記病変部を治療する治療ステップと、
前記第2のカテーテルおよび/または前記第2カテーテルに挿入した第2の治療用カテーテルより前記治療を支援する支援ステップと、を有することを特徴とする治療方法。 - 前記一方の腕の動脈と前記他の腕の動脈の少なくとも一方がコンベンショナル橈骨動脈である、請求項1に記載の治療方法。
- 前記一方の腕の動脈と前記他の腕の動脈の少なくとも一方が遠位橈骨動脈、あるいはスナッフボックス内の橈骨動脈である、請求項1または2に記載の治療方法。
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