JP2020162975A - ドラム式洗濯機 - Google Patents

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勝之 島影
康司 浦井
Yasushi Urai
康司 浦井
▲吉▼田 清信
清信 ▲吉▼田
Kiyonobu Yoshida
雅浩 上津原
Masahiro Kamitsubara
雅浩 上津原
智行 奥野
Satoyuki Okuno
智行 奥野
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Shuichi Funakoshi
秀一 船越
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Koji Katsumoto
紘至 勝本
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Abstract

【課題】高い洗浄効果が安定して得られるドラム式洗濯機を実現する。【解決手段】貯水可能なタブ3の内部に設置されたドラム4を横軸J回りに回転させるモータ51と、モータ51の駆動を制御することにより、洗濯物および洗い水を収容したドラム4を回転させる洗い工程を実行するコントローラ6と、を備える。洗い工程において、コントローラ6が、洗濯物が最高到達点に達する前に洗濯物が落下する至適回転数に、ドラム4の回転数を設定する洗い処理を実行する。【選択図】図8

Description

開示する技術は、水平軸または傾斜軸を中心にドラムが回転するドラム式洗濯機に関し、その中でも特に、洗い工程におけるドラムの回転数の制御技術に関する。
この種の技術は、特許文献1、2に開示されている。これら特許文献1、2では、洗濯物が最高到達点に達し、その落下距離が最大となるように、ドラムの回転数を制御している。
例えば、特許文献1では、モータ電流の変動幅から、洗濯物の落下距離が最大となるドラム回転数を決定している。特許文献2では、ドラムの回転位置、バッフル数、モータ電流の変動周期、およびその電流変動値の最大値から、洗濯物の落下距離が最大となるドラム回転数を決定している。
特開2004−350983号公報 特開2013−27449号公報
ドラム式洗濯機では、ドラムの回転によって洗濯物を持ち上げ、洗濯物が落下する衝撃を利用して洗濯する、いわゆる「たたき洗い」が行われる。そのため、洗濯物が最高到達点に達するようにドラム回転数を制御することが、最も高い洗浄効果が得られると考えられていた。
なお、洗濯物はドラム内で回転しているため、回転数が高いほど、洗濯物は放物線を描くように落下する。従って、洗濯物はドラムの最上位から垂直に落下するとは限らず、回転数によっては、最高到達点は、多少、ドラムの最上位の手前になる場合もあり得る。ここでいう洗濯物の最高到達点は、実質的には、洗濯物の落下による衝撃が最高になる点を意味する。
しかし、本発明者らが検討したところ、洗濯物が最高到達点に達する前の、所定のタイミングで落下した方が、高い洗浄効果が得られることを見出した。そのためには、洗濯物の重量(洗濯物量ともいう)に応じて、ドラムの回転数を安定して精度高く制御する必要がある。
ところが、洗濯物は、その材質や形状、大きさが個々で異なるうえに、洗濯時には、様々な洗濯物が、様々な量でドラムに投入される。しかも、洗い工程では、そこに水が加わる。洗濯物は、それ自体の比重が個々で異なるし、吸水性も個々で大きく異なる。そのため、洗い工程での洗濯物量は、洗濯毎に大きくばらつくという問題がある。
ドラム式洗濯機の駆動モータには、洗濯物を持ち上げる時に大きな負荷がかかり、洗濯物が持ち上がると、その負荷は軽くなる。それに伴って駆動電流は、周期的に変化するが、その際、洗濯物の重量差は、駆動電流の変動に影響する。
そのため、駆動電流の変動に基づいて、適切なドラム回転数を安定して決定することは難しい。特に近年は、節水の要望により、洗い工程で投入される水量が少なくなっていることから、駆動電流の変動は、洗濯物の材質等の影響を受け易くなっている。
開示する技術の目的は、高い洗浄効果が安定して得られるドラム式洗濯機を提供することにある。
開示する技術は、ドラム式洗濯機に関する。
前記ドラム式洗濯機は、貯水可能なタブの内部に設置されたドラムと、前記ドラムを横軸回りに回転させるモータと、前記モータの駆動を制御することにより、洗濯物および洗い水を収容した前記ドラムを回転させる洗い工程を実行するコントローラと、を備える。そして、前記洗い工程において、前記コントローラが、前記洗濯物が最高到達点に達する前に前記洗濯物が落下する至適回転数に、前記ドラムの回転数を設定する、所定の洗い処理を実行する。
すなわち、このドラム式洗濯機によれば、洗い工程において、洗濯物が最高到達点に達する前に洗濯物が落下する至適回転数でドラムが回転する所定の洗い処理が実行される。
上述したように、このような至適回転数であれば、詳細は後述するが、たたき洗いの作用に、洗濯物どうしが擦れ合う、いわゆる「もみ洗い」の作用が加わる。このような「たたき洗い」および「もみ洗い」の双方の作用がバランスよく洗濯物に加わることで、高い洗浄効果を得ることが可能になる。
前記ドラム式洗濯機はまた、前記コントローラが、前記所定の洗い処理の実行中に前記至適回転数を再設定する、としてもよい。
洗い工程の開始後、直ちに洗濯物が満遍なく濡れるとは限らない。また、洗い工程の途中で、洗い水の量が追加調整される場合もある。そのような場合、洗い工程の初期に設定したドラムの回転数が、至適回転数から外れるおそれがある。従って、所定の洗い処理の実行中に、コントローラが、その至適回転数を再設定すれば、そのような不具合を回避できる。高い洗浄効果を安定して得ることができる。
前記ドラム式洗濯機はまた、前記コントローラは、前記モータの回転に関連する回転関連値に基づいて、前記洗い工程での前記ドラムの回転数を前記至適回転数に設定する回転数設定部を有し、前記回転数設定部が、前記ドラムが所定の回転数で回転しているときに、その回転数と、前記洗濯物の流動に伴って周期的に変化する前記回転関連値の増減周期と、に基づいて前記至適回転数を設定する、としてもよい。
洗濯物は、材質や形状、大きさが個々で異なるうえに、洗濯時には、様々な洗濯物が、様々な量でドラムに投入される。しかも、洗い工程では水が加わるため、洗い工程での洗濯物量は、洗濯毎に大きくばらつく。従って、高い洗浄効果を安定して得るためには、大きくばらつく洗濯物量に応じて、ドラムの回転数を精度高く至適回転数に設定する必要がある。それに対し、ドラムの回転数と、洗濯物の流動に伴って周期的に変化する回転関連値の増減周期とに基づいて至適回転数を設定すれば、洗濯物量の影響が抑制でき、高い洗浄効果を安定して得ることができる。
前記ドラム式洗濯機は、具体的には、前記コントローラは更に、予め設定される所定の目標比較値を記憶して前記回転数設定部に出力する情報記憶部を有し、前記回転数設定部が、前記ドラムを所定の初動回転数(R0)で回転させる回転開始処理と、前記初動回転数(R0)から前記ドラムの回転数を遷移回転数(Rn)に変化させる回転遷移処理と、前記初動回転数(R0)または前記遷移回転数(Rn)の周期(Cs、Cn)に対する前記回転関連値の増減周期(Cr)の比率(Cr/Cs、Cr/Cn)からなる実比較値を取得するデータ取得処理と、前記実比較値と前記目標比較値とを比較判定することにより、前記初動回転数(R0)または前記遷移回転数(Rn)を前記至適回転数に設定する回転数設定処理と、を実行する、としてもよい。
その場合、前記目標比較値が、1.0以上1.5以下の範囲の設定値を含むようにするとよい。
1.0以上1.5以下の範囲の目標比較値であれば、高い洗浄効果が得られる。
更には、前記情報記憶部に、前記目標比較値を複数記憶し、前記所定の洗い処理よりも前記目標比較値の小さい洗い処理が実行可能にするのが好ましい。
洗浄効果の高い洗浄では、布傷みが生じ易い。それに対し、そのようなハードな洗い処理よりも目標比較値の小さい洗い処理であれば、ソフトな洗いが行える。従って、このような洗い処理が実行できれば、布傷みが生じ易い洗濯物も適切に洗濯できるようになる。
前記ドラム式洗濯機はまた、前記情報記憶部が更に、予め設定される所定の布絡み比較値を記憶し、前記実比較値が、所定時間以上継続して前記布絡み比較値以上となった場合に、前記コントローラが、布絡みが発生していると判定する、としてもよい。
洗い工程の最中に、洗濯物が絡まって塊状になる場合がある(布絡み)。布絡みが発生すると、洗濯物が持ち上がらずにドラムの下部で転がるような状態になる。そのため、適正な洗浄が行えない。
一方、布絡みが発生すると、回転関連値の増減周期は、ドラムの回転周期に対して大幅に早くなる。それにより、実比較値は、異常値になるので、その値が布絡み比較値として利用できる。従って、布絡みの発生を高精度に検出できる。
前記ドラム式洗濯機はまた、前記コントローラは、前記洗い工程より前に、前記ドラムに投入された洗濯物量を計測する処理を実行し、計測された洗濯物量が所定量未満であった場合に、前記ドラムの回転数を前記至適回転数に設定する、としてもよい。
洗濯物量が過度に多くなると、洗濯物の流動状態が変化して、たたき洗いが適正に行えなくなる。そのため、計測された洗濯物量が所定量未満であった場合に限って、ドラムの回転数を至適回転数に設定するのが好ましい。
前記ドラム式洗濯機はまた、前記洗い工程において、前記コントローラが更に、前記ドラムが一回転する間に、回転を一時停止する断続回転の運転モードを実行する、としてもよい。
そうすれば、ドラムを高速で回転し、ドラムに洗濯物を張り付かせた状態で、一気に最上位まで持ち上げた後、洗濯物を一気に落下させることができる。従って、たたき洗いの作用が強化できるので、布傷みをよりいっそう低減した洗浄が可能になる。
前記ドラム式洗濯機はまた、前記洗い工程において、前記コントローラが更に、前記ドラムが一回転する間に、低速回転と高速回転とに切り替える変速回転の運転モードを実行する、としてもよい。
ドラムの回転を一時停止するためには、大きな電力を要する。そのため、断続回転モードは、電力消費の面では難がある。それに対し、ドラムに洗濯物が張り付く高速での回転と、ドラムに洗濯物が張り付かない低速での回転とを繰り返すようにすれば、断続回転モードと同様の洗浄効果が得られ、かつ、電力消費を大幅に抑制できる。
前記ドラム式洗濯機はまた、周方向に等間隔で前記ドラムの内周面に配置された複数のリフターを更に備え、前記リフターが、前記内周面の周長の20%以下のピッチで配置されている、としてもよい。
本発明者らの実験結果によると、リフターの数が少な過ぎると、布絡みが生じ易いため、好ましくない。多くなり過ぎると、リフターの間に洗濯物が入り込めなくなって、リフターが機能しなくなる。上述した配置であれば、ドラムのサイズに応じて、リフターの数を適切かつ効果的に配置できる。
開示する技術によれば、高い洗浄効果が安定して得られるドラム式洗濯機を実現できる。
開示する技術を適用したドラム式洗濯機の主な構造を示す概略図である。 コントローラとその関連装置の主な構成を示すブロック図である。 ドラム式洗濯機の運転の主な流れを示すフローチャートである。 洗い工程での処理の流れを示すフローチャートである。 洗い工程での主な過程を示す概略図である。 洗い工程での主な過程を示す概略図である。 洗い工程での主な過程を示す概略図である。 洗い工程でのドラム内の動きを説明するための図である。 たたき洗いの作用を説明するための図である。 ドラムの回転数の制御を説明するための図である。 至適回転数の設定処理の流れを示すフローチャートである。 回転数の見直し処理の流れを示すフローチャートである。 回転数の選別処理の流れを示すフローチャートである。 布絡み解消処理の流れを示すフローチャートである。
以下、開示する技術の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。ただし、以下の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物あるいはその用途を制限するものではない。なお、説明で用いる軸方向は横軸Jが延びる方向を意味する。同様に、周方向は横軸Jの周りの方向を意味する。
<ドラム式洗濯機の構造>
図1に、開示する技術を適用したドラム式洗濯機(単に洗濯機1ともいう)を例示する。洗濯機1は、ドラムに孔がほとんど無いタイプの洗濯機である。水量が極限まで低減できるように、その構造が工夫されている。
洗濯機1は、主に、筐体2、タブ3、ドラム4、駆動装置5、コントローラ6、操作部7、給水装置8、水処理ユニット9などで構成されている。
この洗濯機1は、洗濯物を収容するドラム4が横軸J(略水平な方向または傾斜した方向に延びる軸)を中心に回転する。また、この洗濯機1は、いわゆる全自動式洗濯機であり、洗い、すすぎ、脱水などの工程からなる一連の洗濯処理が、自動的に実行できるように構成されている。
(筐体)
筐体2は、パネルやフレームで構成された箱形の容器であり、洗濯機1の外郭を構成している。筐体2の前面には、洗濯物を出し入れするために、円形の投入口2aが形成されている。投入口2aには透明な窓を有するドア2bが取り付けられている。投入口2aは、ドア2bによって開閉される。筐体2における投入口2aの上側には、ユーザが操作するスイッチ等を有する操作部7が設置されている。
(タブ3)
筐体2の内部には、投入口2aに連通するタブ3が設置されている。タブ3は、有底円筒状の貯水可能な容器からなり、その開口が投入口2aと接続されている。タブ3は、その中心を通る横軸Jを前方に向かって上向きに僅かに傾斜させた姿勢で安定するように、筐体2の内部に設けられたダンパ(図示せず)によって支持されている。
給水装置8は、タブ3の上部に設置されている。給水装置8は、給水配管8a、給水弁8b、薬剤投入装置8cなどで構成されている。給水配管8aの上流側の端部は、洗濯機1の外部に突出し、図外の給水源に接続されている。給水配管8aの下流側の端部はタブ3の上部に開口する給水口3aに接続されている。給水弁8bおよび薬剤投入装置8cは、上流側からこの順に給水配管8aの途中に設置されている。
薬剤投入装置8cは、洗剤や柔軟剤等の薬剤を収容するとともに、筐体2から出し入れ可能に構成されている。洗濯を行う前に、薬剤投入装置8cに薬剤が入れられる。それにより、薬剤投入装置8cは、収容された薬剤を、給水される水に混合することによってタブ3に投入する。
タブ3の下部には、下方に向かって凹むトレイ状の貯水部30が設けられている。水処理ユニット9は、タブ3の下方に設置されている。水処理ユニット9は、排水装置および散水装置として機能する。これら貯水部30および水処理ユニット9については別途後述する。
(ドラム4)
ドラム4は、タブ3よりも僅かに小径の有底円筒状の容器からなる。ドラム4は、タブ3と中心を一致させ、開口部44を投入口に向け、かつ、底部を後方に向けた状態で、タブ3の内部に収容されている。それにより、洗濯物は、投入口2aおよび開口部44を通じて、ドラム4の内部に投入される。ドラム4の前部は、投入口2aに回転可能な状態で支持されている。
上述したように、ドラム4に孔はほとんど無い。排水を目的とした孔が、ドラム4の前端部と後端部とにのみ設けられている(前側貫通孔47および後側貫通孔48)。ドラム4の内部には、複数のリフター45が取り付けられている。ドラム4の詳細についても別途後述する。
(駆動装置5)
駆動装置5は、タブ3の後部に設置されている。駆動装置5は、モータ51、インバータ52などで構成されている。モータ51のシャフト51aは、タブ3の後部を貫通し、タブ3の内部に突出している。シャフト51aの先端は、ドラム4の底部の中心に固定されている。
すなわち、ドラム4の後部はシャフト51aで軸支されていて、駆動装置5は、ドラム4を直接的に駆動する(いわゆるダイレクトドライブ方式)。それにより、ドラム4は、モータ51の駆動により、横軸Jを中心に回転する(横軸Jは回転軸を構成)。この洗濯機1のドラム4は、前方から見た場合に時計回りが正回転となっている。ドラム4は、洗い工程等では、正逆に反転しながら回転駆動され、脱水工程では、正方向に高速で回転駆動される。
(コントローラ6)
コントローラ6は、筐体2の上部に設置されている。コントローラ6は、洗濯機1の動作を総合的に制御する。コントローラ6は、CPU、メモリなどのハードウエアと、制御プログラムや各種データなどのソフトウエアとで構成されている。
図2に、コントローラ6とその主な関連装置とを示す。コントローラ6には、水位センサ11、水温センサ12、モータセンサ13、操作部7、駆動装置5、給水弁8b、ヒータ31、水処理ユニット9などが電気的に接続されている。
水位センサ11は、タブ3に貯まる水の水位を検知し、検知した水位をコントローラ6に出力する。図1に示すように、水位センサ11は、貯水部30の近傍に設置されている。水位センサ11は、貯水部30の水圧変化に基づいて、貯水部30に貯まる水位を検知する。水位センサ11は、貯水部30が満水になる水位を検知し、コントローラ6に出力する。
水温センサ12は、タブ3に貯まる水の温度を検知し、検知した水温をコントローラ6に出力する。図1に示すように、水温センサ12は、貯水部30の近傍に設置されている。ヒータ31は、貯水部30に設置されており、タブ3に貯まる水を加熱する。
モータセンサ13は、モータ51またはインバータ52に内蔵されている(図2にのみ示す)。モータセンサ13は、モータ51に供給される駆動電流や駆動電圧、モータ51を駆動するためにコントローラ6から出力される指令信号、モータ51に付設されたロータリエンコーダなどから、モータ51およびドラム4の回転に関連する数値(回転関連値)を取得する。
モータセンサ13は、取得したモータ51およびドラム4の回転関連値をコントローラ6に出力する。コントローラ6は、回転関連値から、モータ51およびドラム4の回転数(回転速度)等を取得する。
操作部7は、ユーザによって入力される運転開始や運転モードの選択などの指示情報をコントローラ6に出力する。コントローラ6は、これら計測値や指示情報に基づいて、駆動装置5、給水弁8b、ヒータ31、水処理ユニット9などを制御する。
コントローラ6は、洗濯処理部61、布量計測部62、情報記憶部63などを有している。洗濯処理部61は、洗い、すすぎ、脱水などの工程からなる一連の洗濯処理を、指示に応じて実行する。布量計測部62は、ドラム4に収容されている洗濯物量を計測する処理(布量計測処理)を実行する。
情報記憶部63は、洗濯処理や布量計測処理に必要な情報を記憶し、洗濯処理部61や布量計測部62に、これら情報を出力する。洗濯処理部61には、回転数設定部61aが設けられているが、これについては別途後述する。
(貯水部30および水処理ユニット9)
上述したように、貯水部30は、タブ3の下部、詳しくは、傾斜しているタブ3の最も低位な後部の下側部位に配置されている。貯水部30は、下方に向かって凹むトレイ状、つまり底が浅く、開口面積が相対的に大きい形状に形成されている。それにより、ドラム4から流出する水は、効率的に、貯水部30に集められて貯まるように構成されている。従って、タブ3の内部に保持される水が少量であっても、短時間で円滑に貯めることができる。
更に、タブ3にこのような貯水部30をもうけることで、タブ3に貯まる水を貯水部30に集約できる。それにより、タブ3における貯水部30以外の部位に貯まる水量が低減される。タブ3に貯まる水が、ドラム4に接し難くなるので、ドラム4の直径を大きくできる。その結果、洗浄効果を高めることができる。
貯水部30の内部には、上述したように、ヒータ31が設置されている。ヒータ31は、貯水部30の底面に沿って延びるように配置されている。ヒータ31は、コントローラ6によってオンオフ制御され、発熱する加熱状態と、発熱しない非加熱状態と、に切り替わる。
貯水部30の底面には、通水口が開口している。通水口は、通水管34を介して水処理ユニット9に接続されている。
水処理ユニット9は、循環ポンプ、排水ポンプ、フィルタなどで一体に構成されている。水処理ユニット9に導入される水は、フィルタを通過することにより、水に混入したボタン等の異物、糸屑などが回収される。
水処理ユニット9(循環ポンプ)は、送水配管94に接続されている。送水配管94は、筐体2の内部の前側に配置されていて、上下方向に延びている。その上端部は、投入口2aの上部に設置された散水器96に接続されている。散水器96は、ドラム4の奥方に向けて放射状に水を噴射する。
従って、水処理ユニット9(循環ポンプ)の駆動により、タブ3に貯まる水が送水されて、ドラム4の開口部44の上方から、ドラム4の底部に向けて、水がバランスよく散布される。従って、散布される水は、効率よく洗濯物を濡らしていく。一部の水は洗濯物に給水され、余分な水は排水される。水処理ユニット9の駆動時には、タブ3の内部で水が循環し、その水量は保持される。
水処理ユニット9(排水ポンプ)はまた、排水配管95に接続されている。排水配管95は、筐体2の内部の下側に配置されていて、前後方向に延びている。その後端部は、筐体2の背面から外方に引き出されている。従って、水処理ユニット9(排水ポンプ)が駆動すると、タブ3の内部の水は洗濯機1から排出され、その水量は減少する。
なお、この洗濯機1では、洗い工程で用いられる水量は少量であるため、水処理ユニット9は、低出力であってもよい。従って、循環ポンプや排水ポンプに、従来よりも安価で小型のポンプが利用できる。
<洗濯機1の運転>
図3Aに、この洗濯機1の運転の一例を示す。
洗濯処理が行われるときには、まず、ユーザはドラム4に洗濯物を投入する(ステップS1)。この洗濯機1の場合、その際、洗剤等も薬剤投入装置8cに投入する。そして、操作部7の操作により、コントローラ6に、洗濯開始の指示が入力される(ステップS2でYes)。それにより、コントローラ6(洗濯処理部61)は、その指示に応じた洗い、すすぎ、脱水等の工程からなる一連の運転を自動的に開始する。
この洗濯機1では、洗濯物に応じた様々な洗い処理が行えるように、様々な運転モードが選択可能に構成されている。具体的には、高い洗浄効果が得られる高洗浄モード、布傷みが低減できるソフト洗浄モードなどが選択できる。なお、ここでは高洗浄モードが選択されたものとして説明する(これら運転モードの詳細については、後述)。
洗い工程に先だって、コントローラ6(布量計測部62)は、給水量を設定するため、洗濯物が投入されたドラム4を回転させて布量計測処理を実行する(ステップS3)。すなわち、濡れていない状態の洗濯物量を計測する。
コントローラ6は、所定の条件に基づいて、ドラム4を加速および減速し、ドラム4に作用するトルクの変化から、洗濯物量を演算によって算出する。洗濯物量を算出すると、コントローラ6は、算出した洗濯物量に基づいて給水量を設定する(ステップS4)。
具体的には、情報記憶部63には、洗濯物量に対応した適切な給水量の設定を可能にする給水情報が設定されている。この洗濯機1の場合、洗濯物量に対応して、その洗濯物の全体が湿潤可能になる最小限の水量、つまり洗濯物が保水可能な水量が、給水情報として設定されている。コントローラ6は、算出した洗濯物量を、その給水情報と照合することにより、洗濯物が保水可能な水量を特定する。
情報記憶部63にはまた、水処理ユニット9(循環ポンプ)が送水可能となる水量が給水情報として設定されている。
コントローラ6は、その給水情報に基づいて、適切な給水量を設定する。例えば、洗濯物が保水可能な水量に、安定して適切な状態で散水可能になる水量を加えた水量(洗濯物が保水可能な水量+水処理ユニット9が送水可能になる水量)を、給水量に設定すれば、洗濯に用いる総水量を極限まで減少させることができる。通常は、ある程度の時間、散水するのが好ましいので、更に所定の水量が付加される。
ヒータ31は、洗い工程において、温水が用いられる場合には、必ず水に浸漬するように貯水部30に配置されている。給水量の設定が終わると、コントローラ6は、洗い工程を開始する(ステップS5)。図3Bに、洗い工程での運転の一例を示す。
洗い工程が開始すると、コントローラ6は、給水弁8bを制御し、設定した所定量の水をタブ3に供給する(ステップS51)。その際、薬剤投入装置8cに収容された洗剤が給水される水とともにタブ3に投入される。その結果、図4Aに示すように、タブ3の下部に、所定量の洗い水(水および洗剤の混合水)が貯まる。貯水部30は、水で満たされた状態となる(洗濯物を符号Cで示す)。
コントローラ6は、水位センサ11から入力される検出値に基づいて、貯水部30が水で満たされたと判定すると、ヒータ31を作動させて洗い水を所定温度(例えば、60℃等)まで加熱する。総水量が少量であるので、短時間で加熱できる。
次に、コントローラ6は、モータ51を駆動し、モータセンサ13から入力される検出値に基づいてドラム4の回転を開始する(ステップS52)。このとき、コントローラ6は、高い洗浄効果が安定して得られるように、ドラム4の回転数を至適回転数に設定する制御を行う。このドラム4の回転制御については別途後述する。
コントローラ6は、設定した至適回転数で、ドラム4を断続的に反転させながら回転させる(ステップS53)。
コントローラ6はまた、水処理ユニット9の駆動を開始する。それにより、図4Bに示すように、ドラム4を回転しながら、洗い水をドラム4の内部に散布する散水処理が実行される。
散水処理により、洗濯物Cは、加熱された洗い水で濡らされる。洗濯物Cが保水可能な水量の洗い水が散布されるので、洗濯物Cは、比較的短時間で、保水可能な水量で湿潤した状態になる。すなわち、洗濯物Cの重量が上限程度になり、強い衝撃力が得られるので、高い洗浄効果が得られる。
情報記憶部63には、水処理ユニット9が送水不能になる所定時間が予め設定されている。コントローラ6は、水位センサ11から入力される検出値に基づいて、貯水部30が満水の状態から所定時間が経過したと判断した場合、水処理ユニット9の駆動を停止する。それにより、図4Cに示すように、散水は行われなくなるが、洗濯物Cは十分に濡れた状態になっており、ドラム4は回転しているので、たたき洗いは継続される。
このとき、ドラム4の内部に洗い水はほとんど貯まっていないので、洗濯物Cはドラム4の上面から下面まで落下し、ドラム4の壁面に衝突する。従って、洗濯物Cは強い衝撃力を受けることから、洗浄効果を高めることができる。
ドラム4の内部に余分な洗い水は無いし、ドラム4とタブ3との間に洗い水が貯まっていないため、余分なエネルギーの消費が抑制され、電力消費を少なくできる。
ドラム4の下面にたたきつけられても、ドラム4の周壁41に貫通孔はほとんど無いので、衝撃によって洗い水が洗濯物から抜け出ても、洗濯物に再吸水される。衝撃で洗濯物Cから急速に洗い水が抜け出すことがない。従って、洗い水が散布されていなくても、洗濯物Cに適度な洗い水を長時間保持することができる。その結果、安定的かつ効率的な、たたき洗いが行える。
たたき洗いが繰り返されることより、洗濯物Cから洗い水が次第に流出していく。洗濯物Cから流出する洗い水は、後部貫通孔48を通じてタブ3に滴下する。タブ3に滴下した洗い水は、貯水部30に集められて貯まっていく。コントローラ6は、洗い水がタブ3に貯まって送水可能になるまで、散水処理は行わずに待機する(待機処理)。
コントローラ6は、水位センサ11から入力される検出値に基づいて、貯水部30が満水になったと判断すると、ヒータ31を作動させ、所定の温度まで洗い水を加熱する。コントローラ6は、待機処理を断続して繰り返し行いながら、一連の処理を実行する。
そうして、所定の時間が経過すると(ステップS54でYes)、コントローラ6は、モータ51の駆動およびドラム4の回転を停止し(ステップS55)、図3Aのフローにリターンする。
引き続き、コントローラ6は、すすぎ工程を実行する(ステップS6)。すすぎ工程では、まず、コントローラ6は、水処理ユニット9を駆動し、タブ3に貯まる洗い水を排水する。洗い水の量は少量であるので、短時間で排水できる。
次に、コントローラ6は、洗い工程と同様に、給水や撹拌の処理を実行する。ただし、給水量は、洗い工程と同じでもよいし、洗い工程よりも増量してもよい。ヒータ31による加熱も行う方が好ましいが、必ず行う必要はない。すすぎ工程は、複数回行う場合もある。すすぎ工程の内容は、仕様に応じて適宜設定できる。
すすぎ工程が終了すると、コントローラ6は、脱水工程を実行する(ステップS7)。脱水工程では、ドラム4が、所定時間、高速で回転駆動される。洗濯物Cは、遠心力でドラム4の周壁41の内面に張り付いた状態になる。洗濯物Cに含まれる水は、上述した通水路を通じて、前部貫通孔47および後部貫通孔48からドラム4の外に流出する。それにより、洗濯物Cは脱水される。
脱水によってタブ3に貯まる水は、コントローラ6が水処理ユニット9を駆動することによって排出される。脱水工程が終了すると、所定のブザーを鳴らすなどして洗濯終了の報知し、洗濯機1の運転が終了する。
<洗い工程でのドラム4の回転制御>
従来のドラム式洗濯機では、洗濯物が最高到達点に達するように、ドラムの回転数を制御することが、最も高い洗浄効果が得られると考えられていた。この点、具体的に説明する。
図5に、洗い工程のドラムDを例示する。洗い工程では、ドラムDの内部に所定量の洗い水が供給されていて、その状態でドラムDが回転駆動される。それにより、濡れて重くなった洗濯物C1は、リフターLによって持ち上げられて落ちることを繰り返す。
すなわち、ドラム式洗濯機の場合、主に、濡れた洗濯物C1が落下する機械的作用によって洗浄が行われる(たたき洗い)。従って、洗濯物の落下時の衝撃力が、洗浄効果に大きく影響する。
図6に、ドラムの回転数と、洗濯物の落下時の衝撃力との関係を例示する。ドラムの回転数の大小の変化に対し、洗濯物が最高到達点に達して、その落下時の衝撃力が最大となる点が存在する(洗濯物C2)。従って、そのピークとなる回転数Rsに、ドラムの回転数を設定するのが好ましいと考えられていた。
なお、洗濯物はドラム内で回転しているため、回転数が高いほど、洗濯物は放物線を描くように落下する。従って、洗濯物は、図5に示したように、ドラムの最上位から垂直に落下するとは限らない。回転数によっては、最高到達点は、多少、ドラムの最上位の手前になる場合もあり得る。すなわち、ここでいう洗濯物の最高到達点は、実質的には、洗濯物の落下による衝撃が最高になる点を意味する。
しかし、本発明者らが行った実験結果によると、洗濯物の一部は、最高到達点まで持ち上がらずにずれ落ちて、洗濯物どうしが擦れ合う、いわゆる「もみ洗い」の作用が加わった方が、洗浄効果が高くなることを見出した。
このような、「たたき洗い」および「もみ洗い」の双方の効果がバランスよく得るためには、回転数Rsよりも回転数が低く、洗濯物が最大到達点に達する前に洗濯物が落下する所定の回転数(至適回転数Rn)にドラムの回転数を設定する必要がある。
ところが、洗濯物は、材質や形状、大きさが個々で異なるうえに、洗濯時には、様々な洗濯物が、様々な量でドラムに投入される。しかも、洗い工程では水が加わるため、洗い工程での洗濯物量は、洗濯毎に大きくばらつく。
従って、高い洗浄効果を安定して得るためには、大きくばらつく洗濯物量に応じて、ドラムの回転数を精度高く至適回転数Rnに設定する必要がある。
そこで、この洗濯機1では、ドラム4の回転数の周期と、洗濯物の流動に伴って周期的に変化する駆動電流等の回転関連値の増減周期と、に基づいて至適回転数が設定されるように構成されている。
具体的には、図2に示したように、コントローラ6に回転数設定部61aが設けられている。その回転数設定部61aが、ドラム4が所定の回転数で回転しているときに、その回転数の周期と、回転関連値の増減周期とに基づいて至適回転数を設定する。
図7に、洗い工程でのドラム4の回転数の経時的な変化を例示する。Rsは、目標回転数であり、コントローラ6は、ドラム4がこの目標回転数(Rs)で回転するように制御している。それに対し、上述したように、ドラム4の内部では洗濯物が昇降するので、図7に示すように、実際の回転数は周期的に変化する。
コントローラ6は、それに対して駆動電流を制御し、P1では駆動電流を高める方向に、P2では駆動電流を弱める方向に制御する。すなわち、ドラム4の実際の回転数と同様に、駆動電流や駆動電圧、コントローラ6の指令信号等も、洗濯物の流動に伴って周期的に変化する。
このような回転関連値の周期的な変化(回転関連値の増減周期)は、目標回転数(Rs)が高くなるほど、目標回転数(Rs)の回転周期に近づく。洗濯物がドラム4に張り付いた状態になれば、両者は一致し、同期して回転する。また、目標回転数(Rs)が低いと、洗濯物が落下するタイミングが早くなる。従って、回転関連値の増減周期は、目標回転数Rsの回転周期よりも早くなる。
この洗濯機1では、これらの関係に基づき、予め実験等により、目標回転数(Rs)の回転周期(Cs)に対する回転関連値の増減周期(Cr)の比率からなる目標比較値(Cr/Cs)が、情報記憶部63に記憶されている。
目標比較値は、ドラム4の大きさや傾斜、開口面積等によって変化するが、例えば、高い洗浄効果を得るためには、1.0以上1.5以下の範囲に、目標比較値を設定するのが好ましい。布傷みを低減するには、これよりも低い目標比較値が好ましい。
目標比較値は、仕様に応じて変更可能である。この洗濯機1では、高洗浄モードの目標比較値として、1.3以上1.4以下の値が設定されており、ソフト洗浄モードの目標比較値として、0.9以上1.1以下の値が設定されている。
なお、目標回転数(Rs)は、通常、洗濯物Cが最高到達点に達して、その落下時の衝撃力が最大となる回転数が設定される。
(至適回転数の設定処理)
図8に、コントローラ6(回転数設定部61a)が実行する至適回転数の設定処理の一例を示す。
コントローラ6は、回転開始処理S1、回転遷移処理S2、データ取得処理S3、および回転数設定処理S4からなる一連の処理を実行する。コントローラ6は、まず、情報記憶部63から運転モード(ここでは、高洗浄モード)に応じた目標比較値を取得する(ステップS101)。
コントローラ6は、ドラム4を所定の初動回転数(R0)で回転させる(ステップS102)。初動回転数(R0)は、目標回転数(Rs)でもよいが、固定の回転数であってもよい。初動回転数(R0)は、至適回転数を設定するための仮の回転数である。初動回転数(R0)は、至適回転数よりも高くてもよいが、至適回転数よりも低い回転数の方が好ましい。
コントローラ6は、ドラム4の回転が初動回転数(R0)で安定したか否かを判定する(ステップS103)。その判定は、例えば、ドラム4の回転が、所定時間、初動回転数(R0)に対して所定のバラツキ範囲内に収まったか否かなどによる。判定は、ドラム4が反転して回転する度に行う。
そして、コントローラ6は、ドラム4の回転が初動回転数(R0)で安定したと判断すると、モータセンサ13から検出値を入力し、回転関連値(ここでは駆動電流とする)を取得する(ステップS104)。そうして、コントローラ6は、電流値の増減周期を算出する(ステップS105)。例えば、駆動電流の何れかの上限ピークからその次の上限ピークまでの経過時間(t秒)を複数計測する。そして、これらの平均値を算出し、その平均値から電流値の増減周期(周波数:Hz、1/t)を取得する。
コントローラ6は、電流値の増減周期を取得すると、その値を、初動回転数(R0、単位rpm)の周期である回転周期Cs(R0/60、Hz)で除して、実際の比較値(実比較値、Cr/Cs)を算出する(ステップS106)。コントローラ6は、そうして取得した実比較値を目標比較値と比較し、目標比較値に合致するか否かを判定する(ステップS107)。高洗浄モードであれば、実比較値が1.3以上1.4以下の範囲にあれば、目標比較値に合致すると判定する。
コントローラ6は、実比較値が目標比較値に合致すると判定した場合(ステップS107でYes)、その時の回転数、つまり初動回転数(R0)が至適回転数であると認定し、初動回転数(R0)をドラム4の真の目標回転数として設定する(ステップS108)。
初動回転数(R0)が至適回転数であることは希であり、通常、コントローラ6は、実比較値は目標比較値に合致しないと判定する(ステップS107でNo)。従って、コントローラ6は、例えば、目標回転数を2rpm増加させるなどして、初動回転数(R0)からドラム4の回転数を変更し、遷移回転数(Rn)に変化させる(ステップS109)。
そうして、コントローラ6は、ドラム4の回転がその遷移回転数(Rn)で安定すれば(ステップS103でYes)、初動回転数(R0)の時と同様に、取得した電流値の増減周期の値を遷移回転数(Rn、単位rpm)の回転周期Cn(Rn/60、Hz)で除することにより、その遷移回転数(Rn)での実比較値(Cr/Cn)を取得し、目標比較値とを比較判定する(ステップS104〜S107)。
コントローラ6は、その実比較値が目標比較値に合致すると判定した場合には(ステップS107でYes)、その遷移回転数(Rn)をドラム4の真の目標回転数として設定し(ステップS108)、そうでない場合には(ステップS107でNo)、再度、ドラム4の回転数を変更し、新たな遷移回転数(Rn+1)に変化させる(ステップS109)。
コントローラ6は、実比較値が目標比較値に合致するまで、このような制御を繰り返す。そうして、コントローラ6は、ドラム4の回転数を至適回転数に設定する。この回転数制御によれば、洗濯物量のばらつきの影響が抑制でき、高精度な至適回転数の設定が安定して行える。
(至適回転数の見直し処理)
洗い工程の開始後、直ちに洗濯物が満遍なく濡れるとは限らない。ある程度時間が経過することで、洗濯物全体が濡れた状態になるのが一般的である。特に、この洗濯機1では、洗い水の量が少なく、散水処理が行われるため、その傾向が強い。
また、洗い工程の途中で、洗い水の量が追加調整される場合もある(補注水)。そのような場合、洗い工程の初期に設定したドラム4の回転数が、至適回転数から外れるおそれがある。従って、至適回転数でドラム4を回転する高洗浄モードの実行中は、コントローラ6が、その至適回転数を再設定するのが好ましい。
図9に、至適回転数の見直し処理の一例を示す。コントローラ6は、カウンタを有しており、洗い工程の開始後、ドラム4の回転数が至適回転数に設定されると、カウンタ値をリセット、つまりゼロにする(ステップS111)。
そして、コントローラ6は、洗い工程の実行中は、常時、実比較値を算出し、その実比較値と目標比較値とを比較する処理を実行する。そして、コントローラ6は、実比較値が目標回転数に合致しない状態が所定時間(例えば10秒)以上継続するか否かを判定する(ステップS112)。
その結果、実比較値が目標回転数に合致しない状態が所定時間以上継続すると判定された場合には、カウンタの値を1つ繰り上げる(ステップS113)。コントローラ6はまた、カウンタの値が所定の値N(例えば5)以上か否かも判定し(ステップS114)、所定の値N以上になれば、至適回転数を再設定する(ステップS115)。
すなわち、コントローラ6は、図8に示した、至適回転数の設定処理を再度実行する。このように、カウンタを設定するのは、誤検出を排除して、制御の安定性を確保するためである。なお、その際には、初動回転数(R0)は省略し、ドラム4の回転数を変更する処理(ステップS109)から行うのが、制御効率の観点から好ましい。
(回転数の選別処理)
至適回転数の設定処理は、事前に実行するか否かを選別するようにしてもよい。
洗濯物量が過度に多くなると、洗濯物の流動状態が変化して、たたき洗いが適正に行えなくなる。そのため、計測された洗濯物量が所定量未満であった場合に限って、ドラム4の回転数を至適回転数に設定するのが好ましい。
図10に、そのような回転数の選別処理の一例を示す。情報記憶部63には、予め設定された所定の基準値Ws(洗濯物量の関連値)が記憶されている。コントローラ6は、洗い工程に入ると、最初に、事前に取得した洗濯物量が、その基準値Ws以上か否かを判定する(ステップS121)。
なお、比較する洗濯物量および基準値Wsは、洗濯物が乾いた状態での値であってもよいが、濡れた状態での値の方が好ましい。後者の場合、給水の際に、水位センサ11や水処理ユニット9を利用すれば、濡れた状態の洗濯物量を計測できる。
洗濯物量が基準値Ws未満であった場合、コントローラ6は、至適回転数に設定すれば、適正な洗浄効果が得られるため、至適回転数の設定処理を実行する(ステップS122)。
一方、洗濯物量が基準値Ws以上であった場合には、至適回転数に設定しても、適正な洗浄効果が得られない。そのため、コントローラ6は、既存の目標回転数(Rs)に設定する(ステップS123)。従って、このような回転数の選別処理を行えば、効率よく制御でき、高い洗浄効果を安定して得ることができる。
(布絡み解消処理)
洗い工程の最中に、洗濯物が絡まって塊状になる場合がある(布絡み)。布絡みが発生すると、洗濯物が持ち上がらずにドラム4の下部で転がるような状態になるため、適正な洗浄が行えない。従って、布絡みの発生を検出し、それを解消する処理を実行するのが好ましい。
この洗濯機1であれば、ドラム4の回転制御を利用して、布絡みが精度高く検出できる。その具体例を、図11に例示する。
情報記憶部63には、予め、実験等により、所定の布絡み比較値を記憶させる。上述したように、布絡みが発生すると、洗濯物はドラム4の下部で転がるため、回転関連値の増減周期は、ドラム4の回転周期に対して大幅に早くなる。それにより、実比較値も、例えば4を越えるような異常値になる。そのような異常値が布絡み比較値として利用できる。
コントローラ6(回転数設定部61a)は、まず、情報記憶部63から布絡み比較値を取得する(ステップS131)。コントローラ6は、洗い工程の実行中は、常時、実比較値を算出し、その実比較値と布絡み比較値とを比較する処理を実行する。そして、コントローラ6は、実比較値が布絡み比較値以上となる状態が所定時間(例えば3秒)以上継続するか否かを判定する(ステップS132)。
その結果、実比較値が布絡み比較値以上となる状態が所定時間以上継続すると判定された場合には、コントローラ6は、布絡みが発生していると判定し、布解し処理を実行する(ステップS133)。布解し処理としては、例えば、ドラム4の回転を直ちに停止して反転させる処理などが効果的である。なお、布絡みの判定は、反転するドラム4が安定して回転している間に行うのが好ましい。
(リフター45の配置)
リフター45の配置によっては、洗濯物の流動が不安定になり、効果的な洗浄が行えないおそれがある。
本発明者らの実験結果によると、リフター45は、ドラム4の内周面の周長(全周の長さ)の20%以下のピッチで配置するのが好ましい。リフター45の形状にもよるが、リフター45の数が少な過ぎると、布絡みが生じ易いため、好ましくない。
通常サイズのドラム4であれば、リフター45の数は、5個または6個が好ましい。具体的には、図1に示すように、リフター45の中心線のピッチWが、ドラム4の内周面の周長の10%以上20%以下となるように配置するのが好ましい。
<応用例1>
上述した実施形態の洗濯機1では、いずれの運転モードでも、所定の目標回転数でドラム4が回転するように制御されていた。この応用例1の洗濯機1では、上述した回転制御技術を利用することにより、洗濯物に応じて、ドラム4の回転を可変する運転モードも行えるように構成されている。
すなわち、この応用例1の洗濯機1では、洗い工程において、ドラム4が一回転する間に、その回転を一時停止する運転モード(断続回転モード)も実行する。
具体的には、コントローラ6は、洗濯物がドラム4に張り付き、ドラム4の回転周期が回転関連値の増減周期と同期して、実比較値が「1」になる回転数を求める。その回転数を目標回転数に設定して回転制御を行いながら、洗濯物を持ち上げる高負荷区間(回転方向に向かって、ドラム4の下端からドラム4の上端に向かう区間)を過ぎるタイミングで、ドラム4の回転を一時停止させる。
例えば、ドラム4の下端を基点にドラム4の回転角を0°とした場合、0〜150°の区間では、目標回転数による回転制御によってモータを駆動する。そして、150°に達した時点で、モータを制動し、ドラム4の回転を停止させる。
コントローラ6は、モータセンサ13の検出値からドラム4の回転の停止を判定すると、直ちにモータを再駆動させる。それにより、ドラム4が一回転する間に、洗濯物が持ち上がる所定のタイミングで、一度だけ、回転を一時停止させる。
この断続回転モードによれば、高負荷区間では、ドラム4は高速で回転し、洗濯物は、ドラム4に張り付いた状態で、一気に最上位まで持ち上げられる。その後、洗濯物は、最上位から一気に落下する。従って、たたき洗いの作用が強化できるので、布傷みをよりいっそう低減した洗浄が可能になる。
<応用例2>
応用例1では、ドラム4の回転を一時停止するために、モータ51を制動および再起動する。ドラム4の制動および再起動には、大きな電力を要するため、電力消費の面では難がある。そこで、本応用例では、電力消費が抑制できる洗濯機1を例示する。
本応用例の洗濯機1では、洗い工程において、コントローラ6が、ドラム4が一回転する間に、低速回転と高速回転とに切り替える運転モード(変速回転モード)を実行する。
高負荷区間での回転制御は、応用例1と同様である。すなわち、ドラム4の下端を基点に0°とした場合、0〜150°の区間では、目標回転数(実比較値が「1」になる回転数)による回転制御によってモータ51を駆動する。
そして、その後の区間(150°〜360°、低負荷区間)では、目標回転数を、洗濯物がドラム4に張り付かない回転数に設定する。低負荷区間の目標回転数も、実比較値を利用して設定すればよい。
この場合でも、高負荷区間では、ドラム4は高速で回転し、洗濯物は、ドラム4に張り付いた状態で、一気に最上位まで持ち上げられる。低負荷領域でもドラム4は回転するが、張り付かない速度に減速しているので、洗濯物は最上位から一気に落下する。従って、応用例1と同様の洗浄効果が得られる。
更に、この場合では、ドラム4が一回転する間に、目標回転数を2回切り替えるだけでよく、ドラム4の回転変化も小さくなるので、電力消費を大幅に抑制できる。
なお、開示する技術にかかるドラム式洗濯機は、上述した実施形態に限定されず、それ以外の種々の構成をも包含する。
例えば、上述した実施形態では、ドラムにほとんど孔の無い洗濯機を例示したが、開示する技術は、それに限るものではない。ドラムに多数の孔が有る一般的なドラム式洗濯機にも適用可能である。
1 洗濯機
3 タブ
4 ドラム
5 駆動装置
6 コントローラ
9 水処理ユニット(散水装置)
30 貯水部
45 リフター
47 前側貫通孔
48 後側貫通孔
51 モータ
61 洗濯処理部
61a 回転数設定部
62 布量計測部
63 情報記憶部
J 横軸

Claims (11)

  1. ドラム式洗濯機であって、
    貯水可能なタブの内部に設置されたドラムと、
    前記ドラムを横軸回りに回転させるモータと、
    前記モータの駆動を制御することにより、洗濯物および洗い水を収容した前記ドラムを回転させる洗い工程を実行するコントローラと、
    を備え、
    前記洗い工程において、前記コントローラが、前記洗濯物が最高到達点に達する前に前記洗濯物が落下する至適回転数に、前記ドラムの回転数を設定する、所定の洗い処理を実行するドラム式洗濯機。
  2. 請求項1に記載のドラム式洗濯機において、
    前記コントローラが、前記所定の洗い処理の実行中に前記至適回転数を再設定するドラム式洗濯機。
  3. 請求項1または請求項2に記載のドラム式洗濯機において、
    前記コントローラは、前記モータの回転に関連する回転関連値に基づいて、前記洗い工程での前記ドラムの回転数を前記至適回転数に設定する回転数設定部を有し、
    前記回転数設定部が、前記ドラムが所定の回転数で回転しているときに、その回転数と、前記洗濯物の流動に伴って周期的に変化する前記回転関連値の増減周期と、に基づいて前記至適回転数を設定するドラム式洗濯機。
  4. 請求項3に記載のドラム式洗濯機において、
    前記コントローラは更に、予め設定される所定の目標比較値を記憶して前記回転数設定部に出力する情報記憶部を有し、
    前記回転数設定部が、
    前記ドラムを所定の初動回転数(R0)で回転させる回転開始処理と、
    前記初動回転数(R0)から前記ドラムの回転数を遷移回転数(Rn)に変化させる回転遷移処理と、
    前記初動回転数(R0)または前記遷移回転数(Rn)の周期(Cs、Cn)に対する前記回転関連値の増減周期(Cr)の比率(Cr/Cs、Cr/Cn)からなる実比較値を取得するデータ取得処理と、
    前記実比較値と前記目標比較値とを比較判定することにより、前記初動回転数(R0)または前記遷移回転数(Rn)を前記至適回転数に設定する回転数設定処理と、
    を実行するドラム式洗濯機。
  5. 請求項4に記載のドラム式洗濯機において、
    前記目標比較値が、1.0以上1.5以下の範囲の設定値を含むドラム式洗濯機。
  6. 請求項5に記載のドラム式洗濯機において、
    前記情報記憶部に、前記目標比較値が複数記憶され、
    前記所定の洗い処理よりも前記目標比較値の小さい洗い処理が実行可能なドラム式洗濯機。
  7. 請求項4〜請求項6のいずれか1つに記載のドラム式洗濯機において、
    前記情報記憶部が更に、予め設定される所定の布絡み比較値を記憶し、
    前記実比較値が、所定時間以上継続して前記布絡み比較値以上となった場合に、前記コントローラが、布絡みが発生していると判定するドラム式洗濯機。
  8. 請求項1〜請求項7のいずれか1つに記載のドラム式洗濯機において、
    前記コントローラは、前記洗い工程より前に、前記ドラムに投入された洗濯物量を計測する処理を実行し、
    計測された洗濯物量が所定量未満であった場合に、前記ドラムの回転数を前記至適回転数に設定するドラム式洗濯機。
  9. 請求項1〜請求項8のいずれか1つに記載のドラム式洗濯機において、
    前記洗い工程において、前記コントローラが更に、前記ドラムが一回転する間に、回転を一時停止する断続回転の運転モードを実行するドラム式洗濯機。
  10. 請求項1〜請求項9のいずれか1つに記載のドラム式洗濯機において、
    前記洗い工程において、前記コントローラが更に、前記ドラムが一回転する間に、低速回転と高速回転とに切り替える変速回転の運転モードを実行するドラム式洗濯機。
  11. 請求項1〜請求項10のいずれか1つに記載のドラム式洗濯機において、
    周方向に等間隔で前記ドラムの内周面に配置された複数のリフターを更に備え、
    前記リフターが、前記内周面の周長の20%以下のピッチで配置されているドラム式洗濯機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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