JP2020162925A - 歩行姿勢矯正器具 - Google Patents
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Abstract
【課題】歩行姿勢矯正器具を気軽に装着でき、上半身の姿勢を保ちながら下半身のトレーニングも行えるものにする。【解決手段】歩行者50の歩行姿勢を矯正する歩行姿勢矯正器具1において、歩行者50の胸部に装着される姿勢改善バンド2と、上端が姿勢改善バンド2の背面側に連結され、歩行者50の脚部、腰部及び背中に配置される弾性部材を備えた一対の帯状伸縮部材10,11と、一対の帯状伸縮部材10,11の下端がそれぞれ装着可能な一対の脚部装着部材3,4とを設ける。帯状伸縮部材10は、歩行者50の背面を通り、下端が脚部装着部材3,4の背面側に連結されており、弾性部材としての複数の帯状ベルト12,13を含み、これら複数の帯状ベルト12,13は、伸縮の際にヒステリシスロスを発生させるヒステリシスロス発生手段を有する。【選択図】図1A
Description
本発明は、帯状ベルトを利用した歩行姿勢矯正器具に関するものである。
従来より、利用者に装着されると共に利用者の歩行を補助する歩行支援器具であって、装着時に利用者の大腿直筋に沿って大腿部の前側に配置される長尺状の弾性体と、利用者の股関節より上方において弾性体の上端を利用者に対して固定する第1固定具と、利用者の股関節より下方かつ膝関節の上方において弾性体の下端を利用者に対して固定する第2固定具とを有する歩行支援器具が知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、特許文献2及び3に示すように、柔軟性を有する補助力伝達部と、この補助力伝達部の一方の端部に設けられて使用者の股関節を挟んだ膝側に装着される第一の装着部と、この補助力伝達部の他方の端部に設けられて使用者の股関節を挟んだ腰側に装着される第二の装着部と、この第二の装着部によって支持されてこの補助力伝達部に対して引張方向のアシスト力を及ぼす駆動源とを有する歩行補助装置が知られている。この歩行補助装置では、駆動源によってアシスト力を強制的に付加するようにしている。
さらに、特許文献4のように、右肩把持バンド、左肩把持バンド、右足把持バンド、及び、左足把持バンドのそれぞれの収縮力により右肩、左肩、右足、及び左足を中央結合点へ引寄せる姿勢改善バンドも知られている。
特許文献2及び3のような駆動源を有する歩行補助装置は、比較的大きなアシスト力を加えることができるが、駆動源やそれに電力を与える二次電池などが必要となって装置が大がかりとなり、装着感がよくない。
一方、歩くときに負荷を加えてトレーニング効果を発揮させる、ウエア、下着は知られているが、同時に胸部の姿勢も保ちたいというニーズもある。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、気軽に装着でき、上半身の姿勢を保ちながら下半身のトレーニングも行えるようにすることにある。
上記の目的を達成するために、この発明では、伸縮の際にヒステリシスロス、摩擦抵抗が生じるように構成された帯状ベルトを含む帯状伸縮部材を設けた。
具体的には、第1の発明では、歩行者の歩行を矯正する歩行姿勢矯正器具を対象とし、
上記歩行者の胸部に装着される姿勢改善バンドと、
上端が上記姿勢改善バンドの背面側に連結され、上記歩行者の脚部、腰部及び背中に配置される弾性部材を備えた一対の帯状伸縮部材と、
上記一対の帯状伸縮部材の下端がそれぞれ装着可能な一対の脚部装着部材とを備え、
上記帯状伸縮部材は、上記歩行者の背面を通り、下端が上記脚部装着部材の背面側に連結されており、
上記帯状伸縮部材は、上記弾性部材としての帯状ベルトを含み、該帯状ベルトは、伸縮の際にヒステリシスロスを発生させるヒステリシスロス発生手段を有するように構成されている。
上記歩行者の胸部に装着される姿勢改善バンドと、
上端が上記姿勢改善バンドの背面側に連結され、上記歩行者の脚部、腰部及び背中に配置される弾性部材を備えた一対の帯状伸縮部材と、
上記一対の帯状伸縮部材の下端がそれぞれ装着可能な一対の脚部装着部材とを備え、
上記帯状伸縮部材は、上記歩行者の背面を通り、下端が上記脚部装着部材の背面側に連結されており、
上記帯状伸縮部材は、上記弾性部材としての帯状ベルトを含み、該帯状ベルトは、伸縮の際にヒステリシスロスを発生させるヒステリシスロス発生手段を有するように構成されている。
上記の構成によると、胸部の歩行姿勢矯正器具と一対の帯状伸縮部材とを同時に使用するので、胸部の姿勢をきれいに保ちながら、一対の帯状伸縮部材によって脚部を持ち上げるときに負荷が加わるので、背筋が伸びると共に、脚にはトレーニング効果が発揮される。弾性部材として帯状ベルトによって負荷を与えるようにしているので、電動モータなどを必要とせず、歩行姿勢矯正器具と同時に装着しても目立たない。さらに、脚部から背中まで帯状ベルトを延ばすことができるので、バネ定数を低くしても引っ張り力を十分に発揮できる。
第2の発明では、第1の発明において
上記ヒステリシスロス発生手段は、該ヒステリシスロス発生手段を設けない場合に比べ、伸縮の際にヒステリシスロスとして10%以上増加させるように構成されている。
上記ヒステリシスロス発生手段は、該ヒステリシスロス発生手段を設けない場合に比べ、伸縮の際にヒステリシスロスとして10%以上増加させるように構成されている。
上記の構成によると、帯状ベルトが伸縮する際にゴムがヒステリシスロスがヒステリシスロス発生手段を設けない場合に比べて10%以上生じることを利用することで、トレーニング効果が向上する。
第3の発明では、第1又は第2の発明において
上記帯状伸縮部材は、上記弾性部材としての複数の帯状ベルトを含み、該複数の帯状ベルトは、伸縮の際に互いに摩擦抵抗が生じるように構成されている。
上記帯状伸縮部材は、上記弾性部材としての複数の帯状ベルトを含み、該複数の帯状ベルトは、伸縮の際に互いに摩擦抵抗が生じるように構成されている。
上記の構成によると、複数の帯状ベルトが伸縮の際にお互いに摩擦抵抗が生じるように構成されているので、積極的に摩擦損失を生じさせることができ、トレーニング効果が向上する。
第4の発明では、第3の発明において、
上記複数の帯状ベルトは、互いに異なる弾性率を有し、上端側で互いに連結され、連結部側が支持ピンを跨いで行き来可能に構成されている。
上記複数の帯状ベルトは、互いに異なる弾性率を有し、上端側で互いに連結され、連結部側が支持ピンを跨いで行き来可能に構成されている。
上記の構成によると、複数の帯状ベルトは、弾性率が異なるので、伸縮の際に相対的なずれが生じるが、上端側で互いに連結され、連結部が支持ピンを跨いで行き来できるので、一方側の帯状ベルトのみが撓むなどの不都合が生じない。
第5の発明では、第3又は第4の発明において、
上記複数の帯状ベルトのうち、身体に触れる面の帯状ベルトの摩擦係数が、反対側の該複数の帯状ベルトが互いに接する面の摩擦係数よりも小さい構成とする。
上記複数の帯状ベルトのうち、身体に触れる面の帯状ベルトの摩擦係数が、反対側の該複数の帯状ベルトが互いに接する面の摩擦係数よりも小さい構成とする。
上記の構成によると、下着などに接触する面は摩擦係数を小さくし、反対側の複数の帯状ベルトが互いに接する面は大きくして摩擦係数の差を生じさせることにより、下着などが傷まないようにしながら、適度な摩擦損失を生じさせることができる。
第6の発明では、第1又は2の発明において、
上記ヒステリシスロス発生手段は、上記帯状ベルトと異なる材質で構成された複数の環状部材で構成され、
上記帯状ベルトが、上記複数の環状部材に挿通されており、伸縮の際に該帯状ベルトと該環状部材との間で摩擦抵抗が生じるように構成されている。
上記ヒステリシスロス発生手段は、上記帯状ベルトと異なる材質で構成された複数の環状部材で構成され、
上記帯状ベルトが、上記複数の環状部材に挿通されており、伸縮の際に該帯状ベルトと該環状部材との間で摩擦抵抗が生じるように構成されている。
上記の構成によると、胸部の歩行姿勢矯正器具と一対の帯状伸縮部材とを同時に使用するので、胸部の姿勢をきれいに保ちながら、一対の帯状伸縮部材によって脚部を持ち上げるときに負荷が加わるので、背筋が伸びると共に、脚にはトレーニング効果が発揮される。弾性部材としての帯状ベルトと、これが挿通される環状部材とによって負荷を与えるようにしているので、電動モータなどを必要とせず、歩行姿勢矯正器具と同時に装着しても目立たない。さらに、脚部から背中まで帯状ベルトを延ばすことができるので、バネ定数を低くしても引っ張り力を十分に発揮できる。しかも、帯状ベルトと環状部材との間で帯状伸縮部材の伸縮の際に摩擦抵抗により摩擦損失が発生するので、トレーニング効果が向上する。
第7の発明では、歩行者の歩行を矯正する歩行姿勢矯正器具において、
少なくとも膝関節の上方かつ股関節の下方に装着される脚部装着部材と、
上端が股関節よりも上方で固定され、下端が上記脚部装着部材に連結される弾性部材を備えた帯状伸縮部材とを備え、
上記脚部装着部材は、正面側及び背面側のいずれにも上記帯状伸縮部材の下端を連結可能に構成されており、
上記帯状伸縮部材の下端を上記脚部装着部材の正面側に連結したときには、脚を持ち上げる力が加わり、
上記帯状伸縮部材の下端を上記脚部装着部材の背面側に連結したときには、脚を背面側に引っ張る力が加わるように構成されている。
少なくとも膝関節の上方かつ股関節の下方に装着される脚部装着部材と、
上端が股関節よりも上方で固定され、下端が上記脚部装着部材に連結される弾性部材を備えた帯状伸縮部材とを備え、
上記脚部装着部材は、正面側及び背面側のいずれにも上記帯状伸縮部材の下端を連結可能に構成されており、
上記帯状伸縮部材の下端を上記脚部装着部材の正面側に連結したときには、脚を持ち上げる力が加わり、
上記帯状伸縮部材の下端を上記脚部装着部材の背面側に連結したときには、脚を背面側に引っ張る力が加わるように構成されている。
上記の構成によると、簡単な構成で、装着しても目立つことなく、1つの歩行姿勢矯正器具で歩行のアシストと、歩行のトレーニングとを行うことができる。
以上説明したように、本発明によれば、気軽に装着でき、上半身の姿勢を保ちながら下半身のトレーニングも行える。
また、第7の発明によれば、1つの歩行姿勢矯正器具で歩行のアシストと、歩行のトレーニングとを行うことができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1A及び図1Bは、本発明の実施形態1の歩行姿勢矯正器具1を示し、この歩行姿勢矯正器具1は、歩行者50の歩行を補助するもので、歩行者50の胸部に装着される姿勢改善バンド2を備えている。姿勢改善バンド2は、例えば、肩胛骨側に当接する背中部2aと、この背中部2aの左右に設けられ、歩行者50の両肩にそれぞれかけられる肩部2bとを備えている。背中部2aの下端には、一対の上側ベルト装着部2cが設けられている。上側ベルト装着部2cの構成は特に限定されないが、例えば、樹脂製のバックル15などが適している。
歩行姿勢矯正器具1は、さらに上端が姿勢改善バンド2の背面側の一対の上側ベルト装着部2cにそれぞれ連結される一対の帯状伸縮部材10,11を備えている。この一対の帯状伸縮部材10,11は、歩行者50の脚部、腰部及び背中に配置される弾性部材を備えている。一対の帯状伸縮部材10,11の上下端部には、上側ベルト装着部2c及び後述する脚部背面側ベルト接続部3a,4aに脱着可能なバックルの部品が取り付けられており、脱着が容易となっている。
歩行姿勢矯正器具1は、さらに、一対の帯状伸縮部材10,11の下端がそれぞれ装着可能な一対の脚部装着部材3,4を備えている。そして、帯状伸縮部材10,11は、歩行者50の背面を下方に向かって延び、下端が脚部装着部材3,4の背面側に連結されるようになっている。本実施形態の脚部装着部材3,4は、少なくとも背面側に帯状伸縮部材10,11を装着するための脚部背面側ベルト接続部3a,4aがそれぞれ設けられている。
そして本実施形態では、帯状伸縮部材10は、弾性部材として複数の帯状ベルト12,13を含む。これら複数の帯状ベルト12,13は、伸縮の際に互いに摩擦抵抗が生じるように構成されている。
具体的には、例えば、図10に示すように、2枚の帯状ベルト12,13は、太さを変えるなどにより、互いに異なる弾性率を有する。そして、上端側が互いに接続されており、例えば、バックル15に支持ピン15aを設けることで、2枚の帯状ベルト12,13の接続部分が支持ピン15aを行き来可能に構成されている。なお、2枚の帯状ベルト12,13の下端側は、バックル15においてそれぞれが固定されていてもよい。
例えば、2枚の帯状ベルト12,13において、身体に触れる側の面の摩擦係数μ1(平滑性)は、反対側の互いに接触する面の摩擦係数μ2(平滑性)よりも小さくなっている(μ1<μ2)。この摩擦係数の差は、例えば、互いに接する面に細かな凹凸等を形成して実現するようにしてもよい。本実施形態では、このような構成により、ヒステリシスロス発生手段が構成されている。
また、ベルト位置機構部20を設けることによって、垂直方向におけるベルトの位置を適正に保つことができる。
次に、本実施形態に係る歩行姿勢矯正器具1の作動について説明する。
図2には、歩行者50が歩行姿勢矯正器具1を装着して歩行したときの、所定のモデル式に従って計算した、股関節の角度と股関節に加わる回転トルクの関係を示す。例えば、右足で説明すると、−側は右足が後、+側は右足が前の位置にあるときを示す。
図1A及び図1Bのように脚部の背面側に一対の帯状伸縮部材10,11を装着することにより、股関節の角度が−側から+側までわたって、脚に負荷の力が掛かるような回転トルクが加わる。つまり、歩行者50は、帯状ベルト12,13の負荷に抗しながら歩行することになり、トレーニング効果が加わる。
図3には、帯状ベルト12,13の変位と荷重との関係を示す。同じ伸び率ならバネ定数が小さい方が必要な荷重を小さくできる。図3にハッチングで表す領域は、帯状ベルトによるエネルギーの開放を示し、このエネルギーが身体に力を供給する量を示すので、アシスト目的であれば、ロスが小さい方が身体に与えるエネルギー量を多くできる。一方で、本実施形態のようなトレーニング目的であれば荷重が大きい方が適していることから、図3に示すヒステリシスロスは、トレーニング目的の場合、大きい方がよい。
以上説明したように、本実施形態では、胸部の歩行姿勢矯正器具1と一対の帯状伸縮部材10,11とを同時に使用することにより、胸部の姿勢をきれいに保ちながら、一対の帯状伸縮部材10,11によって脚部を持ち上げるときに負荷が加わるので、背筋が伸びると共に、脚にはトレーニング効果が発揮される。また、弾性部材としての複数の帯状ベルト12,13によって負荷を与えるようにしているので、電動モータなどを必要とせず、歩行姿勢矯正器具1と同時に装着しても目立たない。さらに、脚部から背中まで帯状ベルト12,13を延ばすことができるので、バネ定数を低く、変化を小さくし、引っ張り力を十分に発揮できる。しかも、複数の帯状ベルト12,13が伸縮する際に互いに摩擦抵抗が生じるようにしているので、積極的に摩擦損失を生じさせることができ、トレーニング効果が向上する。
このように本実施形態では、複数の帯状ベルト12,13の弾性率が異なるようにしたので、伸縮の際に相対的なずれが生じるが、2枚の帯状ベルト12,13は、上端側で互いに連結され、連結部が支持ピン15aを跨いで行き来できるので、一方側の帯状ベルト12,13のみが撓むなどの不都合が生じない。そして、互いに接する面で擦れ合うので適度な摩擦損失が発生する。これにより、トレーニング効果が向上する。
本実施形態では、下着などに接触する面は摩擦係数を小さくし、反対側の互いに接する面は大きくして摩擦係数の差を生じさせることにより、下着などが傷まないようにしながら、適度な摩擦損失を生じさせることができる。
したがって、本実施形態に係る歩行姿勢矯正器具1によると、気軽に装着でき、上半身の姿勢を保ちながら下半身のトレーニングも行える。
−変形例−
図4A〜図4Cは、本発明の実施形態1の変形例を示し、一対の帯状伸縮部材110,111の構成が異なる点で上記実施形態1と異なる。なお、以下の本変形例及び実施形態2では、図1A〜図3と同じ部分については同じ符号を付してその詳細な説明は省略する。
図4A〜図4Cは、本発明の実施形態1の変形例を示し、一対の帯状伸縮部材110,111の構成が異なる点で上記実施形態1と異なる。なお、以下の本変形例及び実施形態2では、図1A〜図3と同じ部分については同じ符号を付してその詳細な説明は省略する。
一対の帯状伸縮部材110,111は、上記実施形態1と異なり、それぞれ1枚ずつの帯状ベルト112を備えている。そして、帯状ベルト112は、例えば、樹脂成形品よりなる複数の環状部材としてのアジャスター114に挿通されており、伸縮の際に帯状ベルト112との間で摩擦抵抗が生じるように構成されている。本変形例では、ヒステリシスロス発生手段は、複数のアジャスター114で構成されている。
アジャスター114は、矩形状枠部114aと、この矩形状枠部114aの中央に延びる挟持部114bとを有し、矩形状枠部114aと挟持部114bとの間にできる矩形状の開口部114cに帯状ベルト112を通す。すると、帯状ベルト112が伸縮するときに矩形状枠部114aと挟持部114bで挟持された帯状ベルト112が摩擦抵抗を受けるので、トレーニング効果が発生する。
図5及び図6にアジャスター114を設けない0個の場合から、適度な間隔を空けて帯状ベルト112に2〜10個設けた場合の変位と引張荷重との関係を示す。アジャスター114の数が増加すると、傾きは緩やかになっている。このことから傾きで示されるバネ定数も小さくなっていることがわかる。
図7は、アジャスター114の個数とヒステリシスロスとの関係を示す棒グラフである。図5で各個数毎に囲まれる面積の違いからエネルギーロスの相違点がわかる。これにより、アジャスター114の個数を変更することで、ヒステリシスロスを増加できることがわかった。但し、8個の場合と10個の場合とであまり差が現れていないことから、一定数以上は、個数を増やしてもヒステリシスロスを増加させる効果は現れにくいことがわかった。
上記本実施形態では、帯状ベルト112とアジャスター114との間で帯状伸縮部材10の伸縮の際に摩擦抵抗により摩擦損失が発生するので、トレーニング効果が向上する。
(実施形態2)
図8A及び図8Bは、本発明の実施形態2を示し、特にアシストを目的として使用する点が異なる点で上記実施形態1と異なる。
図8A及び図8Bは、本発明の実施形態2を示し、特にアシストを目的として使用する点が異なる点で上記実施形態1と異なる。
本実施形態の歩行姿勢矯正器具201は、歩行者50の歩行を矯正しながらアシストする用途にも使用できるようになっている。つまり、上記実施形態1のようなトレーニング用途でも使用できるし、図8A及び図8Bに示すアシスト用途でも使用できる。いずれの場合にも姿勢矯正の効果は発揮される。
本実施形態においても、脚部装着部材3,4は、少なくとも膝関節の上方かつ股関節の下方に装着される。
本実施形態では、脚部装着部材3,4は、正面側及び背面側のいずれにも帯状伸縮部材10,11の下端を連結可能に構成されており、脚部背面側ベルト接続部3a,4aが設けられているだけでなく、正面側にも脚部正面側にも接続部3b,4bが設けられている。
帯状伸縮部材10,11の上端は、図8A及び図8Bに示すように一対の上側ベルト装着部2cに装着されている。一対の帯状伸縮部材10,11は、上記実施形態1のトレーニング用途のときと異なり、背中でクロスされ、腰を通ってから脚部装着部材3,4の正面側にそれぞれ連結されている。なお、一対の帯状伸縮部材10,11の上端は、股関節よりも上方であれば、背中よりも下の腰部のベルトなどに装着してもよい。
また、ベルト位置機構部21を設けることによって、垂直方向におけるベルトの位置を
適正に保つことができる。
適正に保つことができる。
図8A及び図8Bに示すように、一対の帯状伸縮部材10,11の下端を脚部装着部材3,4の正面側にそれぞれ連結したときには、脚を持ち上げる力が加わるように、すなわちアシスト力が発生するように構成されている。
図9には、歩行者50が歩行姿勢矯正器具1を装着して歩行したときの、所定のモデル式に従って計算した、股関節の角度と股関節に加わる回転トルクの関係を示す。
図8A及び図8Bのように脚部の正面側に一対の帯状伸縮部材10,11を装着することにより、股関節の角度が−側から+側までわたって、脚を引き上げようとする回転トルクが加わる。つまり、歩行者50は、帯状ベルト12,13の弾性力にアシストされながら歩行することになる。
本実施形態では、上記実施形態1で図1A及び図1Bで示したように、帯状伸縮部材10の下端を脚部装着部材3,4の背面側に連結することもでき、そのときには、脚を背面側に引っ張る力が加わる、トレーニング用途としても使用可能となっている。
このように本実施形態でも、電動モータなどのアクチュエータを有さず、簡単な構成で、装着しても目立つことない。
本実施形態のようなアシスト効果のある使用形態であっても、姿勢改善バンド2の下側には、一対の帯状伸縮部材10,11による張力が働くので、アシスト効果が得られるだけでなく、背筋が伸び、歩行姿勢も矯正される。
したがって、本実施形態に係る歩行姿勢矯正器具1によると、1つの歩行姿勢矯正器具201で歩行のアシストと、歩行のトレーニングとを行うことができる。
なお、以上の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物や用途の範囲を制限することを意図するものではない。
1 歩行姿勢矯正器具
2 姿勢改善バンド
2a 背中部
2b 肩部
2c 上側ベルト装着部
3,4 脚部装着部材
3a,4a 脚部背面側ベルト接続部
3b,4b 接続部
10,11 帯状伸縮部材
12,13 帯状ベルト
15 バックル
15a 支持ピン
20 背面用ベルト位置機構部
21 正面用ベルト位置機構部
50 歩行者
110,111 帯状伸縮部材
112 帯状ベルト
114 アジャスター(環状部材、ヒステリシスロス発生手段)
114a 矩形状枠部
114b 挟持部
114c 開口部
201 歩行姿勢矯正器具
2 姿勢改善バンド
2a 背中部
2b 肩部
2c 上側ベルト装着部
3,4 脚部装着部材
3a,4a 脚部背面側ベルト接続部
3b,4b 接続部
10,11 帯状伸縮部材
12,13 帯状ベルト
15 バックル
15a 支持ピン
20 背面用ベルト位置機構部
21 正面用ベルト位置機構部
50 歩行者
110,111 帯状伸縮部材
112 帯状ベルト
114 アジャスター(環状部材、ヒステリシスロス発生手段)
114a 矩形状枠部
114b 挟持部
114c 開口部
201 歩行姿勢矯正器具
Claims (7)
- 歩行者の歩行姿勢を矯正する歩行姿勢矯正器具において、
上記歩行者の胸部に装着される姿勢改善バンドと、
上端が上記姿勢改善バンドの背面側に連結され、上記歩行者の脚部、腰部及び背中に配置される弾性部材を備えた一対の帯状伸縮部材と、
上記一対の帯状伸縮部材の下端がそれぞれ装着可能な一対の脚部装着部材とを備え、
上記帯状伸縮部材は、上記歩行者の背面を通り、下端が上記脚部装着部材の背面側に連結されており、
上記帯状伸縮部材は、上記弾性部材としての帯状ベルトを含み、該帯状ベルトは、伸縮の際にヒステリシスロスを発生させるヒステリシスロス発生手段を有する
ことを特徴とする歩行姿勢矯正器具。 - 請求項1に記載の歩行姿勢矯正器具において、
上記ヒステリシスロス発生手段は、該ヒステリシスロス発生手段を設けない場合に比べ、伸縮の際にヒステリシスロスとして10%以上増加させるように構成されている
ことを特徴とする歩行姿勢矯正器具。 - 請求項1又は2に記載の歩行姿勢矯正器具において、
上記帯状伸縮部材は、上記弾性部材としての複数の帯状ベルトを含み、該複数の帯状ベルトは、伸縮の際に互いに摩擦抵抗が生じるように構成されている
ことを特徴とする歩行姿勢矯正器具。 - 請求項3に記載の歩行姿勢矯正器具において、
上記複数の帯状ベルトは、互いに異なる弾性率を有し、上端側で互いに連結され、連結部側が支持ピンを跨いで行き来可能に構成されている
ことを特徴とする歩行姿勢矯正器具。 - 請求項3又は4に記載の歩行姿勢矯正器具において、
上記複数の帯状ベルトのうち、身体に触れる面の帯状ベルトの摩擦係数が、反対側の該複数の帯状ベルトが互いに接する面の摩擦係数よりも小さい
ことを特徴とする歩行姿勢矯正器具。 - 請求項1又は2の歩行姿勢矯正器具において、
上記ヒステリシスロス発生手段は、上記帯状ベルトと異なる材質で構成された複数の環状部材で構成され、
上記帯状ベルトが、上記複数の環状部材に挿通されており、伸縮の際に該帯状ベルトと該環状部材との間で摩擦抵抗が生じるように構成されている
ことを特徴とする歩行姿勢矯正器具。 - 歩行者の歩行を矯正する歩行姿勢矯正器具において、
少なくとも膝関節の上方かつ股関節の下方に装着される脚部装着部材と、
上端が股関節よりも上方で固定され、下端が上記脚部装着部材に連結される弾性部材を備えた帯状伸縮部材とを備え、
上記脚部装着部材は、正面側及び背面側のいずれにも上記帯状伸縮部材の下端を連結可能に構成されており、
上記帯状伸縮部材の下端を上記脚部装着部材の正面側に連結したときには、脚を持ち上げる力が加わり、
上記帯状伸縮部材の下端を上記脚部装着部材の背面側に連結したときには、脚を背面側に引っ張る力が加わるように構成されている
ことを特徴とする歩行姿勢矯正器具。
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Cited By (2)
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CN115518358A (zh) * | 2022-09-16 | 2022-12-27 | 中国人民解放军总医院京中医疗区 | 一种用于穿戴式跑步姿态矫正设备 |
KR20230034474A (ko) * | 2021-09-02 | 2023-03-10 | 중앙대학교 산학협력단 | 신체 동작 보조를 위한 고관절 탄성슈트 및 그 작동방법 |
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