JP2020162149A - 車両撮影システム - Google Patents

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淳 木下
Atsushi Kinoshita
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Watahan Solutions Co Ltd
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Abstract

【課題】意外性に富んだ自家用車の写真を、比較的手軽に撮影できる技術を提供する。【解決手段】車両28を配置する撮影ルーム12と、制御部32と、予め背景画像を格納しておく背景画像記憶部33と、生成画像記憶部34と、カメラ23と、撮影ルーム12の内面に配置されたクロマキー合成用の背景材20を備えた第1の車両撮影システム10。制御部32は、カメラ23を介して車両28及び背景材20を撮影する処理と、この撮影した画像と背景画像記憶部33内の背景画像とをクロマキー合成し、背景画像上に車両28が重ねられた画像を生成する処理と、この生成した画像を生成画像記憶部34に格納する処理を実行する。【選択図】図5

Description

この発明は、車両撮影システムに係り、特に、実車を仮想的な景観中に配置させた状態で撮影する技術に関する。
自動車は比較的高価な商品であり、特に高級車の購入ともなると、新車の引渡時に顧客サービスとして「納車式」が賑々しく開催され、その際に購入者と車両を撮影した写真が記念品として贈呈されるケースがある(非特許文献1及び2参照)。
この写真を自己のSNSやブログ等にアップすることにより、愛車を周囲にアピールすることが可能となるため、このサービスは購入者の間でも好評を博している。
納車(その1) メルセデスベンツ CLS400 Coupe 納車式インターネットURL:http://blog.goo.ne.jp/nob-trip/e/708c392f76a0c25d1de044139d43bc53検索日:平成29年6月1日 新車を買うと「納車式」をするって本当?インターネットURL:https://autos.goo.ne.jp/car-i/articles/fPO3h検索日:平成29年6月1日
しかしながら、これまでのサービスはあくまでもカーディーラーの店舗内で、記念写真然として撮影するものであるため変化に乏しく、納車式の存在がある程度知れ渡った現時点では、それほど人目を引くこともなくなってきているのが実情である。
この発明は、上記の現状に鑑みて案出されたものであり、意外性に富んだ自家用車の写真を、比較的手軽に撮影できる技術を提供することを目的としている。
上記の目的を達成するため、請求項1に記載した車両撮影システムは、車両を配置する撮影領域と、制御手段と、予め背景画像を格納しておく背景画像記憶手段と、生成画像記憶手段と、カメラと、上記撮影領域内に配置されたクロマキー合成用の背景材を備え、上記制御手段は、上記カメラを介して上記車両及び背景材を撮影する処理と、この撮影した画像と上記背景画像記憶手段内の背景画像とをクロマキー合成し、背景画像上に上記車両が配置された画像を生成する処理と、この生成した画像を上記生成画像記憶手段に格納する処理を実行することを特徴としている。
また、請求項2に記載した車両撮影システムは、車両を配置する撮影領域と、制御手段と、予め背景画像を格納しておく背景画像記憶手段と、生成画像記憶手段と、カメラと、上記撮影領域内に配置されたスクリーンと、このスクリーンに上記背景画像を投影させるプロジェクタを備え、上記制御手段は、上記プロジェクタを介して上記スクリーンに上記背景画像を投影させる処理と、上記カメラを介して上記車両及び上記スクリーンに投影された背景画像を撮影する処理と、この撮影した画像を上記生成画像記憶手段に格納する処理を実行することを特徴としている。
請求項3に記載した車両撮影システムは、車両を配置する撮影領域と、制御手段と、予め背景画像を格納しておく背景画像記憶手段と、生成画像記憶手段と、カメラと、上記撮影領域内に配置された背景画像表示用ディスプレイを備え、上記制御手段は、上記背景画像表示用ディスプレイに上記背景画像を表示させる処理と、上記カメラを介して上記車両及び上記背景画像表示用ディスプレイに表示された背景画像を撮影する処理と、この撮影した画像を上記生成画像記憶手段に格納する処理を実行することを特徴としている。
請求項4に記載した車両撮影システムは、車両を配置する撮影領域と、制御手段と、生成画像記憶手段と、カメラと、上記撮影領域内に配置された、予め背景画像が描画された背景画像表示部材と、上記カメラを介して上記車両及び上記背景画像表示部材に描画された背景画像を撮影する処理と、この撮影した画像を上記生成画像記憶手段に格納する処理を実行することを特徴としている。
請求項5に記載した車両撮影システムは、請求項4のシステムであって、上記背景画像表示部材が、複数のフレームが設定された比較的長尺のキャンバスと、このキャンバスの両端に接続された第1の巻取機構及び第2の巻取機構を備え、各巻取機構の回転に応じて前面に表示される一のフレームが可変となされたロールスクリーンよりなり、上記の各フレームには、それぞれ異なる背景画像が描画されており、上記制御手段から出力される制御信号に応じて上記第1の巻取機構及び第2の巻取機構が回転し、前面に表示されるフレームが変化することを特徴としている。
請求項6に記載した車両撮影システムは、請求項1〜3のシステムであって、さらに、背景画像選択用ディスプレイと、入力手段を備え、また上記背景画像記憶手段には予め複数の候補画像が格納されており、上記制御手段は、上記背景画像選択用ディスプレイに上記の各候補画像を表示させる処理と、上記入力手段を介して選択された一の候補画像を、上記の背景画像と認定する処理を実行することを特徴としている。
請求項7に記載した車両撮影システムは、請求項1〜7のシステムであって、さらに、インターネット上に設置された画像配信サーバと、デ二次元コード表示用ディスプレイとを備え、上記制御手段は、上記生成画像を上記画像配信サーバに送信する処理と、上記画像配信サーバ内における生成画像の格納先を示すURLを、二次元コードに変換する処理と、この二次元コードを上記二次元コード表示用ディスプレイに表示する処理を実行することを特徴としている。
請求項8に記載した車両撮影システムは、請求項1〜7のシステムであって、さらに、上記カメラの配置、アングル(角度)、ポジション(高さ)の中の少なくとも一つを変更するためのカメラ移動装置と、撮影画像表示用ディスプレイと、上記カメラの移動を指示する入力手段を備え、上記制御手段は、上記カメラから取り込んだ映像を上記撮影画像表示用ディスプレイにリアルタイムに表示させる処理と、上記入力手段を介して入力されたカメラの移動指令に対応した駆動信号を上記カメラ移動装置に出力し、カメラを移動させる処理を実行することを特徴としている。
請求項9に記載した車両撮影システムは、請求項1〜8のシステムであって、さらに上記制御手段は、上記カメラを介して撮影された画像の中から、上記車両のナンバープレートに記載された文字列を検知すると共に、各文字列に対して不鮮明化処理を施すことを特徴としている。
ここで「不鮮明化処理」とは、文字列に対して「ぼかし」や「モザイク」、「キャラクター等の画像を被せる」等のマスキング処理を意味している。
請求項10に記載した車両撮影システムは、請求項1〜9のシステムであって、さらに、カラープリンタを備え、上記制御手段は、上記カラープリンタを介して上記生成画像記憶手段に格納された画像を出力する処理を実行することを特徴としている。
この発明に係る車両撮影システムの場合、撮影領域内に配置された実車と背景画像とを組み合わせた画像が生成される仕組みを備えているため、この背景画像として著名な観光スポットやアニメの名場面、映画のワンシーン等を準備しておくことにより、今までにない斬新かつ個性的な自動車の記念写真を比較的手軽に撮ることが可能となる。
図1は、この発明に係る第1の車両撮影システム10の外観を示す斜視図であり、開口面11を備えた直方体形状の撮影ルーム12と、撮影ルーム12の外壁面に取り付けられた操作盤13とを備えている。
この撮影ルーム12は、床面14、天井面15、正面16、左側面17、右側面18を構成する板材や枠材をカーディーラーの店舗等に搬送し、ネジ等で組み立てることによって形成される。
この撮影ルーム12の内部が、撮影領域となる。
なお、開閉扉を設けることにより、開口面11を閉塞することもできる。
図2は、撮影ルーム12の天井面15を取り外した状態を示す斜視図であり、撮影ルーム12の床面14、正面16、左側面17及び右側面18の内面には、クロマキー撮影用の背景材20が貼着されている。
この背景材20は、クロマキーカーテン、グリーンバック、ブルーバック等と称されるものを指す。
上記天井面15の内面には、図3に示すように、カメラ移動用のレール22が敷設されており、このレール22にはカメラ23が係合されている。
このカメラ23は、多段式ロッド24を介して上記レール22に係合されており、図示しないモータを介して多段式ロッド24を伸縮させることにより、カメラ23の高さ位置が調節可能となされている。
また、カメラ23の本体と多段式ロッド24の先端部との係合部25は、図示しないモータによって角度可変に係合されている。
上記多段式ロッド24の基端部26は、図示しないモータ及びホイール等によってスライド移動可能となるようにレール22と係合されている。
この結果、図4に示すように、カメラ23は角丸矩形状のレール22に沿って移動することにより、車両28の周囲を撮影可能となっている。
図においては1台のカメラ23のみが配置されているが、複数台のカメラ23をレール22に係合させることも当然に可能である。
図5は、このシステム10の機能構成を示すブロック図であり、上記操作盤13に取り付けられたタッチパネル式ディスプレイ(以下「タッチパネル30」)と、上記操作盤13内に設けられた制御部32、背景画像記憶部33及び生成画像記憶部34と、カメラ移動装置35と、デジタル式のカメラ23とを備えている。
制御部32は、操作盤13内に配置されたマザーボード上のCPUが、SSDやSDカード等の記憶媒体に格納された制御プログラムに従って動作することにより、実現される。
制御部32は、通信回線36を介してインターネット上に設置された画像配信サーバ37と接続されている。
なお、操作盤13の代わりに、撮影ルーム15の近傍に配置したノートPCやタブレット端末によって制御部32やタッチパネル30、背景画像記憶部33、生成画像記憶部34を構成することもできる。
背景画像記憶部33及び生成画像記憶部34は、上記記憶媒体内に設けられている。
また、背景画像記憶部33内には、多数の画像(360度カメラで撮影した風景のパノラマ写真やCG画像等)データが、背景画像の候補として予め格納されている。
カメラ移動装置35は、上記したカメラ23の角度調整用モータ、多段式ロッド伸縮用モータ、スライド移動用モータ、各モータの駆動回路、制御回路、電源回路、位置センサ等を含むハードウェア系を総称しており、無線または有線で制御部32と接続されている。
また、カメラ23も無線または有線で制御部32と接続されている。
つぎに、図6のフローチャートに従い、このシステム10の動作手順を説明する。
まず事前準備として、カーディーラーのスタッフは、車両28を撮影ルーム12の開口面11から内部に移動させておく。
つぎにスタッフは、操作盤13のタッチパネル30を操作してメニュー画面を表示させ、背景画像選択ボタンをタッチする(S10)。
これを受けた制御部32は、背景画像選択画面をタッチパネル30上に表示させる(S12)。
この背景画像選択画面には、図示は省略するが、国や地域、時代、神話、童話、アニメ等、様々なカテゴリの選択ボタンが表示されており、ユーザがそれらの中の何れか一つ(例えば「ヨーロッパ」)をタッチすると、当該カテゴリに含まれる下位のサブカテゴリを選択するためのボタンが表示される。
これに対しユーザが一つのサブカテゴリ(例えば「スペインの街角」)を選択すると、制御部32は背景画像記憶部33から当該サブカテゴリに含まれる具体的な画像を抽出し、タッチパネル30上にそれぞれのサムネイルを表示させる。
これらの中からユーザが一つの画像を選択すると(S14)、制御部32はこれを正式な背景画像と認定すると共に(S15)、タッチパネル30に撮影方向選択画面を表示する(S16)。
この撮影方向選択画面には、図示は省略するが、カメラの配置(車両28との相対位置)、ポジション(床面14からの距離)、アングル(仰角/俯角)の選択ボタンが表示されている。
ここでユーザが各選択ボタンをタッチすることにより、例えば以下のような撮影方向を選択する(S18)。
■配置:車両の左側面
■ポジション:床面から2m
■アングル:−10度(俯角)
なお、ユーザが上記の選択ボタンをタッチする都度、制御部32からカメラ移動装置35に制御信号が出力され、カメラ23の配置や高さ、角度が調整される(S20)と共に、カメラ23によって取り込まれた車両の映像と、ユーザが選択した背景画像とをクロマキー合成し、タッチパネル上に表示させる(S22)。
図7は、このクロマキー合成の一例を示すものであり、同図(a)の撮影画像と同図(b)の背景画像をクロマキー合成した結果、同図(c)に示すように、背景画像(スペインの街角)上にユーザの車両28が配置された合成画像が得られる。
ここで、合成画像が自己のイメージしたものと異なる場合、ユーザは納得のいくまで何度でも、あるいは所定の回数内で背景画像の選択や撮影方向の選択をやり直すことができる。
またユーザは、図8(a)に示すように、この合成画像の確認画面上で車両部分を指でホールドすることにより、車両を背景画像上の任意の位置に移動させることができる。
同様に、図8(b)に示すように、ユーザは車両部分を二本の指でピンチイン/ピンチアウトすることにより、車両を任意の倍率で拡大/縮小することもできる。
つぎに、合成画像の出来映えに満足したユーザが、タッチパネル30上の確認ボタンをタッチすると(S24)、「乗車してください。」のメッセージが表示される(S26)。
これに応じてユーザが車両28の運転席に乗り込み、その状況をタッチパネル30上の合成画像表示画面で確認したスタッフは、タッチパネル30上の撮影ボタンをタッチする(S28)。
もちろん、ユーザは乗車する代わりに、車両28の横に立った状態で撮影に臨むことも可能である。またユーザは、一定の時間経過後に自動的に撮影されるセルフタイマー機能を用いることにより、スタッフの手を借りることなく撮影を済ますこともできる。
この結果、制御部32はカメラ23を介してその瞬間の車両28を撮影し、その撮影画像とユーザが選択した背景画像とをクロマキー合成した上で、生成画像記憶部34に格納する(S30)。
このクロマキー合成に際し、制御部32は、撮影画像中の背景材20の部分を透明化すると共に、それ以外の部分(車両28の部分)をユーザが事前に指定した倍率で拡大/縮小させると共に、ユーザが指定した背景画像上の位置に重ね合わせる。
ユーザは、引き続き撮影方向や背景画像を変更させた他の合成画像の作成を行うことができる。
この合成画像は、制御部32に接続されたカラープリンタ42を介してプリントアウトされ、記念写真44として購入者に提供される。
また制御部32は、合成画像を生成画像記憶部34に格納した後、当該合成画像を画像配信サーバ37に送信する(S32)。
画像配信サーバ37は、この合成画像を所定の記憶装置に格納した後、その格納場所を示すURLを制御部32に返す。
制御部32は、このURLを二次元コード45に変換し、タッチパネル30に表示させる(S34)。
ユーザは、この二次元コード45をスマートフォン46やタブレット端末等のカメラで撮影し、上記URLにアクセスすることにより、上記の合成画像をダウンロードすることができる。
なお、予め登録されたユーザのメールアドレスに対して、画像配信サーバ37から直接上記URLが送信されるように構成することもできる。
上記のクロマキー合成に際し、制御部32は撮影画像中の文字列(ナンバープレート等)を自動認識すると同時に、プライバシー保護の観点から、これらに対してぼかしやモザイク、キャラクター画像を被せる等の不鮮明化処理(マスキング処理)を施す。
上記においては、背景画像と車両28の撮影画像をクロマキー合成することによって最終画像を生成したが、撮影ルーム12の内面に背景画像を直に表示させた上で、車両28を背景画像ごと撮影することもできる。
図9は、その一例である第2の車両撮影システム50を示すものであり、撮影ルーム12の正面16、左側面17及び右側面18の内面にスクリーン52を貼り付け、そこに背景画像54を投影させた状態が描かれている。
すなわち、図10に示すように、撮影ルーム12の天井面15には、複数の超近焦点プロジェクタ56が設置されており、各プロジェクタ56によって、正面16、左側面17及び右側面18のスクリーン52上に対応の背景画像54がそれぞれ映し出される。
図11は、この第2の車両撮影システム50の機能構成を示すブロック図であり、図示の通り、左側面用のプロジェクタ56、正面用のプロジェクタ56、右側面用のプロジェクタ56を備えている点を除き、第1の車両撮影システム10と異ならない。
各プロジェクタ56は、HDMI(登録商標)ケーブル等を介して制御部32と接続されている。
つぎに、図12のフローチャートに従い、第2の車両撮影システム50の動作手順を説明する。
まず、上記と同様、カーディーラーのスタッフは、車両28を撮影ルーム12の開口面11から内部に移動させておく。
つぎにスタッフは、操作盤13のタッチパネル30を操作してメニュー画面を表示させ、背景画面選択ボタンをタッチする(S40)。
これを受けた制御部32は、背景画像選択画面をタッチパネル30上に表示させる(S42)。
この背景画像選択画面には、上記と同様、様々なカテゴリの選択ボタンが表示されており、ユーザがそれらの中の何れか一つ(例えば「世界遺産」)をタッチすると、当該カテゴリに含まれる下位のサブカテゴリを選択するためのボタンが表示される。
これに対しユーザが一つのサブカテゴリ(例えば「マチュピチュ」)を選択すると、制御部32は背景画像記憶部33から当該サブカテゴリに含まれる具体的な画像を抽出し、タッチパネル上にそれぞれのサムネイルを表示させる。
これらの中からユーザが一つの画像を選択すると(S44)、制御部32はこれを背景画像と認定すると共に(S45)、当該背景画像の対応部分を各プロジェクタ56に出力し、正面用背景画像、左側面用背景画像、右側面用背景画像を各スクリーン52に投影させる(S46)。
同時に、タッチパネル30に撮影方向選択画面が表示されるため(S48)、ユーザは上記と同様の手順に従い、カメラ23の配置、ポジション、アングルを設定する(S50、S52)。
この際、カメラ23によって取り込まれた映像(車両28及び背景画像54)が、リアルタイムでタッチパネル30上の車両位置確認ウィンドウに表示される(S54)。
このためユーザは、車両位置確認ウィンドウを閲覧しながら撮影方向を微調整することができる。
ここで、背景画像や撮影方向がユーザのイメージしたものと異なる場合、納得のいくまで何度でも、あるいは所定の回数内で背景画像の選択や撮影方向の選択をやり直すことができる。
またユーザは、タッチパネル30上に表示されるズームボタンを操作することにより、背景画像の倍率を拡大/縮小させることもできる。
つぎに、取り込まれた映像の出来映えに満足したユーザが、タッチパネル30上の確認ボタンをタッチすると(S56)、乗車を促すメッセージが表示される(S58)。
これに応じてユーザが車両28の運転席に乗り込み、あるいは車両の横に立った後、スタッフがタッチパネル30上の撮影ボタンをタッチするか(S60)、セルフタイマー機能の設定時間が経過した時点で、制御部32はカメラ23を介してその瞬間の車両28及び背景画像を撮影し、その撮影画像を生成画像記憶部34に格納する(S62)。
この撮影画像は、カラープリンタ42を介してプリントアウトされ、記念写真44として購入者に提供される。
同時に制御部32は、当該撮影画像を画像配信サーバ37に送信する(S64)。
画像配信サーバ37は、この撮影画像を所定の記憶装置に格納した後、その格納場所を示すURLを制御部32に返す。
制御部32は、このURLを二次元コード45に変換し、タッチパネル30に表示させる(S66)。
ユーザは、この二次元コード45をスマートフォン46やタブレット端末等のカメラで撮影し、上記URLにアクセスすることにより、上記の撮影画像をダウンロードすることができる。
上記の撮影に際し、制御部32は撮影画像中の文字列(ナンバープレート等)を自動認識すると同時に、プライバシー保護の観点から、これらに対してぼかしやモザイク、キャラクター画像を被せる等の不鮮明化処理(マスキング処理)を施す。
上記においては、背景画像54を、プロジェクタ56を介してスクリーン52上に投影させる例を説明したが、撮影ルーム12の正面16、左側面17及び右側面18に大型のディスプレイ(LED、プラズマ、有機EL、液晶等)を設置しておき、それぞれに対応する背景画像を表示させることもできる。
この場合でも、図11の各プロジェクタ56を、それぞれ左側面用ディスプレイ、正面用ディスプレイ、右側面用ディスプレイに置き換えることで対応可能であり、他の構成や処理手順は第2の車両撮影システム50と実質的に異ならない。
あるいは、所定の背景画像を複数パターン印刷したロールスクリーンを撮影ルーム12の内面に配置しておき、この背景画像と車両28をカメラ23で撮影することもできる。
図13は、その一例である第3の車両撮影システム70を示すものであり、撮影ルーム12の正面16及び右側面18の内面に、それぞれ正面用の背景画像及び右側面用の背景画像54が印刷されたロールスクリーン72を設置した状態が描かれている。図示は省略したが、左側面17の内面にも、左側面用の背景画像を印刷したロールスクリーン72が配置されている。
このロールスクリーン72は、図14に示すように、紙や布、プラスチックシート等よりなる比較的長尺のキャンバス74と、その左辺側に配置された第1の巻取機構76と、右辺側に配置された第2の巻取機構78とを備える。
上記キャンバスの表面には、複数のフレーム(表示の単位)が設定され、各フレームには異なるパターンの背景画像54が印刷されている。
また、第1の巻取機構76及び第2の巻取機構78は、それぞれモータ駆動の軸心を備えており、各軸心に上記キャンバス74の左辺及び右辺が接続されている。
各ロールスクリーン72は、図15に示すように、それぞれケーブルを介して制御部32と接続されており、制御部32からの制御信号(フレームを指定する信号)に応じてモータが必要方向に必要量回転し、ユーザが選択した背景画像のフレームが前面(表示面)に配置される仕組みを備えている。
また、ユーザが背景画像の変更をリクエストした場合、制御部32から変更後の背景画像を指定する制御信号が各ロールスクリーン72に出力され、それぞれのモータが必要方向に必要量回転することにより、対応の背景画像が印刷されたフレームが前面に配置される。
因みに、第3の車両撮影システム70の場合、背景画像記憶部33には各ロールスクリーン72の各フレームに印刷された背景画像のサンプル画像が格納されており、制御部32が背景画像選択画面をタッチパネル30に表示させる際に、この背景画像記憶部33内のサンプル画像が利用される。
このように、各ロールスクリーン72にはそれぞれ複数パターンの背景画像が印刷されているため、ユーザの好みに合わせて背景画像を変更することができるが、相互に対応する1パターンの背景画像のみが印刷されたパネルを撮影ルーム12の正面16、左側面17及び右側面18に貼り付けておき、任意の方向から車両28と背景画像をカメラ23で撮影するようにシステムを構成することもできる。
この場合には、当然ながらユーザ側の選択の自由は制限されることになるが、その分、構成の簡素化やコストの低減が可能となる。
また、予め複数パターンのパネルを準備しておき、ユーザの希望に応じて差し替えるように運用することもできる。
この発明に係る車両撮影システムは、カーディーラーの店舗内での利用に限定されるものではなく、例えば、一般の駐車場やカー用品店、ホームセンター、アミューズメント施設、ショッピングモール等に設置することも当然に可能である。
この場合、操作盤13の近傍に料金決済装置やカラープリンタ等を設け、その場で料金の徴収やプリントアウトが完了するように構成することが望ましい。
上記においては、撮影ルーム12の正面16、左側面17、右側面18にそれぞれ対応の背景画像を仮想的または現実的に配置すると共に、自走式のカメラ23によって車両28を様々な方向から撮影できるように構成したが、この発明はこれに限定されることはない。
例えば、カメラ23の移動については手動で行うように運用することもできる。
あるいは、撮影ルーム12内の一面にのみ背景画像を配置すると共に、その反対側から固定式のカメラ23によって車両28及び背景画像を撮影するように構成することもできる。
これらの場合、撮影時の利便性や背景画像選択の自由度が犠牲になることは否めないが、その分、構成の簡素化及びイニシャルコストの低減が可能となる。
あるいは逆に、天井面15、床面14、開口面11を含めた撮影ルーム12内の全ての方向に対応する背景画像を配置させ、カメラ23によってあらゆる方向から車両28及び背景画像を撮影できるように構成してもよい。
この発明に係る第1の車両撮影システムの外観を示す斜視図である。 撮影ルームの天井面を取り外した状態を示す斜視図である。 天井面の内面に設置されたカメラ移動用のレール及びカメラを示す図である。 カメラ移動用のレールを天井面側から観察した図である。 第1の車両撮影システムの機能構成を示すブロック図である。 第1の車両撮影システムの動作手順を示すフローチャートである。 クロマキー合成の一例を示す図である。 クロマキー合成に際し、車両と背景画像との相対位置を変化させる様子、及び車両を拡大する様子を示す図である。 この発明に係る第2の車両撮影システムにおいて、撮影ルームの天井面を取り外した状態を示す斜視図である。 天井面の内面に設置されたカメラ移動用のレール、カメラ及びプロジェクタを示す図である。 第2の車両撮影システムの機能構成を示すブロック図である。 第2の車両撮影システムの動作手順を示すフローチャートである。 この発明に係る第3の車両撮影システムのロールスクリーン及び背景画像を示す図である。 ロールスクリーンの構造を示す図である。 第3の車両撮影システムの機能構成を示すブロック図である。
10 第1の車両撮影システム
11 開口面
12 撮影ルーム
13 操作盤
14 床面
15 天井面
16 正面
17 左側面
18 右側面
20 背景材
22 レール
23 カメラ
24 多段式ロッド
28 車両
30 タッチパネル
32 制御部
33 背景画像記憶部
34 生成画像記憶部
35 カメラ移動装置
36 通信回線
37 画像配信サーバ
42 カラープリンタ
44 記念写真
45 二次元コード
46 スマートフォン
50 第2の車両撮影システム
52 スクリーン
54 背景画像
56 プロジェクタ
70 第3の車両撮影システム
72 ロールスクリーン
74 キャンバス
76 第1の巻取機構
78 第2の巻取機構

Claims (10)

  1. 車両を配置する撮影領域と、
    制御手段と、
    予め背景画像を格納しておく背景画像記憶手段と、
    生成画像記憶手段と、
    カメラと、
    上記撮影領域内に配置されたクロマキー合成用の背景材とを備え、
    上記制御手段は、上記カメラを介して上記車両及び背景材を撮影する処理と、
    この撮影した画像と上記背景画像記憶手段内の背景画像とをクロマキー合成し、背景画像上に上記車両が配置された画像を生成する処理と、
    この生成した画像を上記生成画像記憶手段に格納する処理と、
    を実行することを特徴とする車両撮影システム。
  2. 車両を配置する撮影領域と、
    制御手段と、
    予め背景画像を格納しておく背景画像記憶手段と、
    生成画像記憶手段と、
    カメラと、
    上記撮影領域内に配置されたスクリーンと、
    このスクリーンに上記背景画像を投影させるプロジェクタとを備え、
    上記制御手段は、上記プロジェクタを介して上記スクリーンに上記背景画像を投影させる処理と、
    上記カメラを介して上記車両及び上記スクリーンに投影された背景画像を撮影する処理と、
    この撮影した画像を上記生成画像記憶手段に格納する処理と、
    を実行することを特徴とする車両撮影システム。
  3. 車両を配置する撮影領域と、
    制御手段と、
    予め背景画像を格納しておく背景画像記憶手段と、
    生成画像記憶手段と、
    カメラと、
    上記撮影領域内に配置された背景画像表示用ディスプレイとを備え、
    上記制御手段は、上記背景画像表示用ディスプレイに上記背景画像を表示させる処理と、
    上記カメラを介して上記車両及び上記背景画像表示用ディスプレイに表示された背景画像を撮影する処理と、
    この撮影した画像を上記生成画像記憶手段に格納する処理と、
    を実行することを特徴とする車両撮影システム。
  4. 車両を配置する撮影領域と、
    制御手段と、
    生成画像記憶手段と、
    カメラと、
    上記撮影領域内に配置された、予め背景画像が描画された背景画像表示部材と、
    上記カメラを介して上記車両及び上記背景画像表示部材に描画された背景画像を撮影する処理と、
    この撮影した画像を上記生成画像記憶手段に格納する処理と、
    を実行することを特徴とする車両撮影システム。
  5. 上記背景画像表示部材が、複数のフレームが設定された比較的長尺のキャンバスと、このキャンバスの両端に接続された第1の巻取機構及び第2の巻取機構を備え、各巻取機構の回転に応じて前面に表示される一のフレームが可変となされたロールスクリーンよりなり、
    上記の各フレームには、それぞれ異なる背景画像が描画されており、
    上記制御手段から出力される制御信号に応じて上記第1の巻取機構及び第2の巻取機構が回転し、前面に表示されるフレームが変化することを特徴とする請求項4に記載の車両撮影システム。
  6. 背景画像選択用ディスプレイと、
    入力手段とを備え、
    また、上記背景画像記憶手段には予め複数の候補画像が格納されており、
    上記制御手段は、上記背景画像選択用ディスプレイに上記の各候補画像を表示させる処理と、
    上記入力手段を介して選択された一の候補画像を、上記の背景画像と認定する処理と、
    を実行することを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の車両撮影システム。
  7. インターネット上に設置された画像配信サーバと、
    二次元コード表示用ディスプレイとを備え、
    上記制御手段は、上記生成画像記憶手段に格納された画像を上記画像配信サーバに送信する処理と、
    上記画像配信サーバ内における上記画像の格納先を示すURLを、二次元コードに変換する処理と、
    この二次元コードを上記二次元コード表示用ディスプレイに表示する処理と、
    を実行することを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の車両撮影システム。
  8. 上記カメラの配置、アングル、ポジションの中の少なくとも一つを変更するためのカメラ移動装置と、
    撮影画像表示用ディスプレイと、
    上記カメラの移動を指示する入力手段とを備え、
    上記制御手段は、上記カメラから取り込んだ映像を上記撮影画像表示用ディスプレイにリアルタイムに表示させる処理と、
    上記入力手段を介して入力されたカメラの移動指令に対応した駆動信号を上記カメラ移動装置に出力し、カメラを移動させる処理を実行することを特徴とする請求項1〜7の何れかに記載の車両撮影システム。
  9. 上記制御手段は、上記カメラを介して撮影された画像の中から、上記車両のナンバープレートに記載された文字列を検知すると共に、各文字列に対して不鮮明化処理を施すことを特徴とする請求項1〜8の何れかに記載の車両撮影システム。
  10. カラープリンタを備え、
    上記制御手段は、上記カラープリンタを介して上記生成画像記憶手段に格納された画像を出力する処理を実行することを特徴とする請求項1〜9の何れかに記載の車両撮影システム。
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