JP2020160318A - 厚膜レジスト組成物およびそれを用いたレジスト膜の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】環境影響を低減できる、厚膜レジスト組成物の提供。【解決手段】(A)ポリマー、(B)脱保護剤、(C)特定のカチオンおよびアニオンからなる光反応クエンチャー、および(D)溶媒を含んでなる厚膜レジスト組成物。【選択図】図1
Description
本発明は、半導体素子や半導体集積回路などの製造に用いられる、厚膜レジスト組成物およびそれを用いたレジスト膜の製造方法に関するものである。
半導体等のデバイスの製造過程において、フォトレジストを用いたリソグラフィ技術による微細加工が一般的に行われている。微細加工の工程は、シリコンウェハ等の半導体基板上に薄いフォトレジスト層を形成し、その層を目的とするデバイスのパターンに対応するマスクパターンで覆い、その層をマスクパターンを介して紫外線等の活性光線で露光し、露光された層を現像することでフォトレジストパターンを得て、得られたフォトレジストパターンを保護膜として基板をエッチング処理することを含み、それにより上述のパターンに対応する微細凹凸を形成する。
レジストパターンの微細化が求められる一方、高エネルギーのイオン注入等に対応するため、より厚く、アスペクト比が高い、レジストパターンが求められてきている。厚膜のレジストパターンを形成する場合、薄膜の場合とは異なり、組成物に求められる性能やプロセス条件が異なるため、薄膜のレジスト組成物の単に粘度を調整して、厚膜化することでは要求される形状を形成することはできず、特有の困難性がある。
例えば、厚膜のレジスト膜を得るために組成物の粘度を上げる方法があるが、組成物の総液に高負荷がかかったり、膜厚の均一性が得られないという現象があり、特許文献1では特定の低分子量の樹脂成分と、所定の飽和蒸気圧および粘度を有する有機溶剤を含有するフォトリソグラフィ用薬液について検討する。
特許文献2は、膜厚が厚いほど矩形ではない断面を持つレジストパターンから形成される素子の精度が劣化することがあるとして、厚膜であっても断面形状が矩形に近いパターンを形成する組成物を得ることを目的として、化学増幅ポリマー、第一の光酸発生剤および第二の光酸発生剤を含んでなる組成物について検討する。これら複数の酸発生剤は、化学増幅ポリマーに作用して、ポリマーの脱保護を行い、アルカリ溶解性を高くしている。
化学増幅型レジストを用いた場合に、露光から露光後ベークまでの時間が長くなると、空気中のアミン等の環境影響により、レジストパターンの形状が変化することがある。これに対して、アミン等の塩基化合物を組成物に加えることで、影響を低減する手法が知られている。例えば特許文献3は0.7μm膜厚ではあるが、酸拡散制御のためにトリ−n−ヘキシルアミン等を添加する検討を行っている。
クリーンルームにおける清浄度管理支援(SCAS news 2006、p11−14)
本発明者は、レジスト組成物およびその使用について、いまだ改良が求められる1以上の課題が存在すると考えた。それらは例えば以下が挙げられる:組成物の塗布性が不充分である;感度が不充分である;充分な解像度を得ることができない;製造工程での環境影響を大きく受けてしまう;露光から露光後ベークまでの間に環境影響を受け、パターンのトップ間および/またはボトム間が大きく縮む;膜化が不良および/またはクラック発生により、厚膜の膜を形成できない;レジストパターンのアスペクト比が低い;固形成分の溶媒への溶解性が悪い;欠陥数が多い;保存安定性が悪い。
本発明は、上述のような技術背景に基づいてなされたものであり、厚膜レジスト組成物およびそれを用いたレジスト膜の製造方法を提供する。
本発明は、上述のような技術背景に基づいてなされたものであり、厚膜レジスト組成物およびそれを用いたレジスト膜の製造方法を提供する。
本発明による厚膜レジスト組成物は
(A)ポリマー、(B)脱保護剤、(C)光反応クエンチャー、および(D)溶媒を含んでなり、
(C)光反応クエンチャーが、式(C−1):
Cm+カチオン Cm−アニオン 式(C−1)
(式中、
Cm+カチオンは、式(CC1)で表されるカチオン:
(式中、
Rc1は、それぞれ独立に、C1−6のアルキル、C1−6アルコキシ、またはC6−12アリールであり、かつ
nc1は、それぞれ独立に、0、1、2または3である)、および
式(CC2)で表されるカチオン:
(式中、
Rc2は、それぞれ独立に、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、またはC6−12アリールであり、かつ
nc2は、それぞれ独立に、0、1、2または3である)
からなる群から選択される、少なくとも1つのカチオンからなり、全体としてm価(ここで、mは、1〜3である)であり;かつ
Cm−アニオンは、式(CA)で表されるアニオン:
(式中、
Xは、C1−20の炭化水素であり、
Rc3は、それぞれ独立に、ヒドロキシ、C1−6アルキル、またはC6−10アリールであり、
nc3は、1、2または3であり、かつ
nc4は0、1または2である)
から選択される、少なくとも1つのアニオンからなり、全体としてm価である)
で表されるものである。
(A)ポリマー、(B)脱保護剤、(C)光反応クエンチャー、および(D)溶媒を含んでなり、
(C)光反応クエンチャーが、式(C−1):
Cm+カチオン Cm−アニオン 式(C−1)
(式中、
Cm+カチオンは、式(CC1)で表されるカチオン:
Rc1は、それぞれ独立に、C1−6のアルキル、C1−6アルコキシ、またはC6−12アリールであり、かつ
nc1は、それぞれ独立に、0、1、2または3である)、および
式(CC2)で表されるカチオン:
Rc2は、それぞれ独立に、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、またはC6−12アリールであり、かつ
nc2は、それぞれ独立に、0、1、2または3である)
からなる群から選択される、少なくとも1つのカチオンからなり、全体としてm価(ここで、mは、1〜3である)であり;かつ
Cm−アニオンは、式(CA)で表されるアニオン:
Xは、C1−20の炭化水素であり、
Rc3は、それぞれ独立に、ヒドロキシ、C1−6アルキル、またはC6−10アリールであり、
nc3は、1、2または3であり、かつ
nc4は0、1または2である)
から選択される、少なくとも1つのアニオンからなり、全体としてm価である)
で表されるものである。
また、本発明によるレジスト膜の製造方法は、下記工程:
(1)基板の上方に上記の組成物を適用すること;
(2)前記組成物を加熱し、レジスト膜を形成すること
を含んでなる。
(1)基板の上方に上記の組成物を適用すること;
(2)前記組成物を加熱し、レジスト膜を形成すること
を含んでなる。
本発明の厚膜レジスト組成物を用いることで、以下の1または複数の効果を望むことが可能である。
良好な塗布性を有する組成物を得ることが可能である。感度が充分な膜を得ることができる。充分な解像度を得ることができる。製造工程における環境影響を低減することができる。露光から露光後ベークまでの間の環境影響を低減し、パターンのトップ間およびボトム間の縮みを抑制することができる。膜化が良好および/またはクラック抑制により、厚膜のレジスト膜を形成できる。アスペクト比の高いレジストパターンを形成できる。固形成分の溶媒への溶解性が良い。欠陥数を低減できる。保存安定性が良い。
良好な塗布性を有する組成物を得ることが可能である。感度が充分な膜を得ることができる。充分な解像度を得ることができる。製造工程における環境影響を低減することができる。露光から露光後ベークまでの間の環境影響を低減し、パターンのトップ間およびボトム間の縮みを抑制することができる。膜化が良好および/またはクラック抑制により、厚膜のレジスト膜を形成できる。アスペクト比の高いレジストパターンを形成できる。固形成分の溶媒への溶解性が良い。欠陥数を低減できる。保存安定性が良い。
定義
本明細書において、特に限定されて言及されない限り、本「定義」パラグラフに記載の定義や例に従う。
単数形は複数形を含み、「1つの」や「その」は「少なくとも1つ」を意味する。ある概念の要素は複数種によって発現されることが可能であり、その量(例えば質量%やモル%)が記載された場合、その量はそれら複数種の和を意味する。
「および/または」は、要素の全ての組み合わせを含み、また単体での使用も含む。
「〜」または「−」を用いて数値範囲を示した場合、これらは両方の端点を含み、単位は共通する。例えば、5〜25モル%は、5モル%以上25モル%以下を意味する。
「Cx−y」、「Cx〜Cy」および「Cx」などの記載は、分子または置換基中の炭素の数を意味する。例えば、C1−6アルキルは、1以上6以下の炭素を有するアルキル鎖(メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル等)を意味する。
ポリマーが複数種類の繰り返し単位を有する場合、これらの繰り返し単位は共重合する。これら共重合は、交互共重合、ランダム共重合、ブロック共重合、グラフト共重合、またはこれらの混在のいずれであってもよい。ポリマーや樹脂を構造式で示す際、括弧に併記されるnやm等は繰り返し数を示す。
温度の単位は摂氏(Celsius)を使用する。例えば、20度とは摂氏20度を意味する。
本明細書において、特に限定されて言及されない限り、本「定義」パラグラフに記載の定義や例に従う。
単数形は複数形を含み、「1つの」や「その」は「少なくとも1つ」を意味する。ある概念の要素は複数種によって発現されることが可能であり、その量(例えば質量%やモル%)が記載された場合、その量はそれら複数種の和を意味する。
「および/または」は、要素の全ての組み合わせを含み、また単体での使用も含む。
「〜」または「−」を用いて数値範囲を示した場合、これらは両方の端点を含み、単位は共通する。例えば、5〜25モル%は、5モル%以上25モル%以下を意味する。
「Cx−y」、「Cx〜Cy」および「Cx」などの記載は、分子または置換基中の炭素の数を意味する。例えば、C1−6アルキルは、1以上6以下の炭素を有するアルキル鎖(メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル等)を意味する。
ポリマーが複数種類の繰り返し単位を有する場合、これらの繰り返し単位は共重合する。これら共重合は、交互共重合、ランダム共重合、ブロック共重合、グラフト共重合、またはこれらの混在のいずれであってもよい。ポリマーや樹脂を構造式で示す際、括弧に併記されるnやm等は繰り返し数を示す。
温度の単位は摂氏(Celsius)を使用する。例えば、20度とは摂氏20度を意味する。
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。
<厚膜レジスト組成物>
本発明による厚膜レジスト組成物(以下、組成物ということがある)は、(A)ポリマー、(B)脱保護剤、(C)光反応クエンチャー、および(D)溶媒を含んでなる。
厚膜レジスト組成物とは、厚膜のレジスト膜を形成できるレジスト組成物のことをいう。ここで、本発明において、厚膜とは、1〜25μm(好ましくは1.5〜20μm)の厚さの膜をいい、薄膜とは、1μm未満の厚さの膜を意味する。
本発明による組成物の粘度は、好ましくは5〜900cPであり、より好ましくは7〜700cPである。ここで粘度は、細管粘度計により25℃で測定したものである。
本発明による組成物は、好ましくは、ポジ型化学増幅型厚膜レジスト組成物である。
本発明による組成物は、好ましくは、後に行われる露光に、248nm±1%または193nm±1%の光源が用いられる。
本発明による厚膜レジスト組成物(以下、組成物ということがある)は、(A)ポリマー、(B)脱保護剤、(C)光反応クエンチャー、および(D)溶媒を含んでなる。
厚膜レジスト組成物とは、厚膜のレジスト膜を形成できるレジスト組成物のことをいう。ここで、本発明において、厚膜とは、1〜25μm(好ましくは1.5〜20μm)の厚さの膜をいい、薄膜とは、1μm未満の厚さの膜を意味する。
本発明による組成物の粘度は、好ましくは5〜900cPであり、より好ましくは7〜700cPである。ここで粘度は、細管粘度計により25℃で測定したものである。
本発明による組成物は、好ましくは、ポジ型化学増幅型厚膜レジスト組成物である。
本発明による組成物は、好ましくは、後に行われる露光に、248nm±1%または193nm±1%の光源が用いられる。
(A)ポリマー
本発明において用いられるポリマーは、酸と反応してアルカリ性水溶液に対する溶解度が増加するものである。このようなポリマーは、例えば保護基によって保護された酸基を有しており、外部から酸を添加されると、その保護基が脱離して、アルカリ性水溶液に対する溶解度が増加するものである。このようなポリマーは、リソグラフィ法において一般的に用いられるものから任意に選択することができる。
本発明において用いられるポリマーは、酸と反応してアルカリ性水溶液に対する溶解度が増加するものである。このようなポリマーは、例えば保護基によって保護された酸基を有しており、外部から酸を添加されると、その保護基が脱離して、アルカリ性水溶液に対する溶解度が増加するものである。このようなポリマーは、リソグラフィ法において一般的に用いられるものから任意に選択することができる。
本発明においては、このような(A)ポリマーのうち、以下の式(P−1)、(P−2)、および(P−3)で表される構成単位からなる群から選択される構成単位を少なくとも1つ含んでなるものが好ましい。
式(P−1)は、以下である。
式中、
Rp1は、水素、C1−5アルキル、C1−5アルコキシ、または−COOHであり、
Rp2は、C1−5アルキル(これは、−CH2−が−O−によって置きかえられていてもよい)であり、
m1は、0〜4の数であり、かつ
m2は、1〜2の数であり、m1+m2≦5である。
本発明の(A)ポリマーの一形態として、(P−1)のみを構成単位として有し、m2=1の(P−1)とm2=2の(P−1)が1:1の割合であることも有り得る。この場合、m2=1.5となる。ポリマーについて、特に言及されない場合、以降同様である。
Rp1は、水素、C1−5アルキル、C1−5アルコキシ、または−COOHであり、
Rp2は、C1−5アルキル(これは、−CH2−が−O−によって置きかえられていてもよい)であり、
m1は、0〜4の数であり、かつ
m2は、1〜2の数であり、m1+m2≦5である。
本発明の(A)ポリマーの一形態として、(P−1)のみを構成単位として有し、m2=1の(P−1)とm2=2の(P−1)が1:1の割合であることも有り得る。この場合、m2=1.5となる。ポリマーについて、特に言及されない場合、以降同様である。
Rp1は、好ましくは、水素またはメチルであり、より好ましくは水素である。
Rp2は、好ましくは、メチル、エチルまたはメトキシであり、より好ましくはメチルである。。
m2は、好ましくは1である。
m1は、好ましくは0である。
Rp2は、好ましくは、メチル、エチルまたはメトキシであり、より好ましくはメチルである。。
m2は、好ましくは1である。
m1は、好ましくは0である。
式(P−1)の具体例は以下である。
式(P−2)は以下である。
式中、
Rp3は、水素、C1−5アルキル、C1−5アルコキシ、または−COOHであり、
Rp4は、C1−5アルキル、またはC1−5アルコキシ(ここで、アルキル、アルコキシに含まれる−CH2−が−O−によって置き換えられていてもよい)であり、かつ
m3は、0〜5の数である。
Rp3は、水素、C1−5アルキル、C1−5アルコキシ、または−COOHであり、
Rp4は、C1−5アルキル、またはC1−5アルコキシ(ここで、アルキル、アルコキシに含まれる−CH2−が−O−によって置き換えられていてもよい)であり、かつ
m3は、0〜5の数である。
Rp3は、好ましくは水素、またはメチルであり、より好ましくは水素である。
Rp4は、C1−5アルコキシ(ここで、アルコキシに含まれる−CH2−が−O−によって置き換えられていてもよい)であり、このとき、m3は1であることが好ましい。この態様におけるRp4として、メトキシ、t−ブチルオキシ、および−O−CH(CH3)−O−CH2CH3が挙げられる。
m3は好適には0、1、2、3、4または5であり、より好適には0または1である。m3が0であることも好適な一態様である。
Rp4は、C1−5アルコキシ(ここで、アルコキシに含まれる−CH2−が−O−によって置き換えられていてもよい)であり、このとき、m3は1であることが好ましい。この態様におけるRp4として、メトキシ、t−ブチルオキシ、および−O−CH(CH3)−O−CH2CH3が挙げられる。
m3は好適には0、1、2、3、4または5であり、より好適には0または1である。m3が0であることも好適な一態様である。
式(P−2)の具体例は以下である。
式(P−3)は以下である。
式中、
Rp5は、水素、C1−5アルキル、C1−5アルコキシ、または−COOHであり、かつ
Rp6は、C1−15アルキルまたはC1−5アルキルエーテル(好適にはC1−15アルキル)であり、Rp6は、環構造を有していてもよい。ここで、Rp6のアルキル部分は、分岐または環状であることが好ましい。
Rp5は、水素、C1−5アルキル、C1−5アルコキシ、または−COOHであり、かつ
Rp6は、C1−15アルキルまたはC1−5アルキルエーテル(好適にはC1−15アルキル)であり、Rp6は、環構造を有していてもよい。ここで、Rp6のアルキル部分は、分岐または環状であることが好ましい。
Rp5は好適には水素、メチル、エチル、メトキシ、または−COOHであり、より好適には水素またはメチルであり、さらに好適には水素である。
Rp6は好適にはメチル、イソプロピル、t−ブチル、シクロペンチル、メチルシクロペンチル、エチルシクロペンチル、メチルシクロヘキシル、エチルシクロヘキシル、メチルアダマンチルまたはエチルアダマンチルであり、より好適にはt−ブチル、エチルシクロペンチル、エチルシクロヘキシル、またはエチルアダマンチルであり、さらに好適にはt−ブチルである。
Rp6は好適にはメチル、イソプロピル、t−ブチル、シクロペンチル、メチルシクロペンチル、エチルシクロペンチル、メチルシクロヘキシル、エチルシクロヘキシル、メチルアダマンチルまたはエチルアダマンチルであり、より好適にはt−ブチル、エチルシクロペンチル、エチルシクロヘキシル、またはエチルアダマンチルであり、さらに好適にはt−ブチルである。
式(P−3)の具体例は以下である。
これらの構成単位は、目的に応じて適切に配合されるので、それらの配合比は特に限定されないが、酸によってアルカリ性水溶液に対する溶解度の増加割合が適当になるように配合されるのが好ましい。
好ましくは、(A)ポリマーにおいて、式(P1)、(P2)、および(P3)の繰り返し数である、それぞれnp1、np2、およびnp3が、以下の式:
40%≦np1/(np1+np2+np3)≦80%、
3%≦np2/(np1+np2+np3)≦40%、および/または
10%≦np3/(np1+np2+np3)≦40%、
を満たす。
np1/(np1+np2+np3)は、より好ましくは50〜80%、さらに好ましくは55〜75%、よりさらに好ましくは60〜70%である。
np2/(np1+np2+np3)は、より好ましくは3〜30%、さらに好ましくは5〜25%、よりさらに好ましくは10〜20%である。
np3/(np1+np2+np3)は、より好ましくは10〜25%、さらに好ましくは12〜25%、よりさらに好ましくは10〜20%である。
好ましくは、(A)ポリマーにおいて、式(P1)、(P2)、および(P3)の繰り返し数である、それぞれnp1、np2、およびnp3が、以下の式:
40%≦np1/(np1+np2+np3)≦80%、
3%≦np2/(np1+np2+np3)≦40%、および/または
10%≦np3/(np1+np2+np3)≦40%、
を満たす。
np1/(np1+np2+np3)は、より好ましくは50〜80%、さらに好ましくは55〜75%、よりさらに好ましくは60〜70%である。
np2/(np1+np2+np3)は、より好ましくは3〜30%、さらに好ましくは5〜25%、よりさらに好ましくは10〜20%である。
np3/(np1+np2+np3)は、より好ましくは10〜25%、さらに好ましくは12〜25%、よりさらに好ましくは10〜20%である。
(A)ポリマーは、(P−1)〜(P−3)以外の構成単位を含むこともできるが、好ましくは、(A)ポリマーに含まれる全ての繰り返し単位の総数ntotalが、以下の式を:
80%≦(na+nb+nc)/ntotal≦100%
を満たす。
(na+nb+nc)/ntotalは、より好ましくは90〜100%、さらに好ましくは95〜100%である。(na+nb+nc)/ntotal=100%であること、つまり、na、nb、nc以外の構成単位を含まないことも、本発明の好ましい一態様である。
80%≦(na+nb+nc)/ntotal≦100%
を満たす。
(na+nb+nc)/ntotalは、より好ましくは90〜100%、さらに好ましくは95〜100%である。(na+nb+nc)/ntotal=100%であること、つまり、na、nb、nc以外の構成単位を含まないことも、本発明の好ましい一態様である。
(A)ポリマーの具体例は、以下である。
(A)ポリマーの質量平均分子量(以下、Mwということがある)は、好ましくは5,000〜50,000、より好ましくは5,000〜25,000であり、さらに好ましくは5,000〜20,000である。
(A)ポリマーの数平均分子量(以下、Mnということがある)は、好ましくは1,600〜39,000であり、より好ましくは1,600〜20,000である。
本発明において、MwおよびMnはゲル浸透クロマトグラフィー(gel permeation chromatography、GPC)にて測定することが可能である。同測定では、GPCカラムを摂氏40度、溶出溶媒テトラヒドロフランを0.6mL/分、単分散ポリスチレンを標準として用いることが好適な1例である。
(A)ポリマーの数平均分子量(以下、Mnということがある)は、好ましくは1,600〜39,000であり、より好ましくは1,600〜20,000である。
本発明において、MwおよびMnはゲル浸透クロマトグラフィー(gel permeation chromatography、GPC)にて測定することが可能である。同測定では、GPCカラムを摂氏40度、溶出溶媒テトラヒドロフランを0.6mL/分、単分散ポリスチレンを標準として用いることが好適な1例である。
記載するまでもないが、本発明の組成物において、これらのポリマーは上記の式で表される限り2種類以上を組合せて用いることもできる。例えば、以下の2種の(A)ポリマーを共に含む組成物も、本発明の一形態である。
好適には本発明にかかる組成物が含む(A)ポリマーは1種類のポリマーからなる。記載するまでもないが、Mw分布や重合のばらつきは許容される。
(A)ポリマーの含有量は、組成物の総質量を基準として、好ましくは10〜60質量%であり、より好ましくは15〜50質量%である。
本発明による組成物は(A)ポリマー以外のポリマーを含むことを許容する。(A)ポリマー以外のポリマーとは、上述の式(P−1)、(P−2)、および(P−3)で表される構成単位からなる群から選択される構成単位を少なくとも1つ含むの条件を満たさないポリマーである。
(A)ポリマー以外のポリマーを含まない態様が、本発明にかかる組成物の好適な一形態である。
本発明による組成物は(A)ポリマー以外のポリマーを含むことを許容する。(A)ポリマー以外のポリマーとは、上述の式(P−1)、(P−2)、および(P−3)で表される構成単位からなる群から選択される構成単位を少なくとも1つ含むの条件を満たさないポリマーである。
(A)ポリマー以外のポリマーを含まない態様が、本発明にかかる組成物の好適な一形態である。
(B)脱保護剤
本発明による組成物は、脱保護剤を含んでなる。脱保護剤は、光の照射によって酸を放出し、その酸がポリマーに作用して、ポリマーのアルカリ性水溶液に対する溶解度を増加させる役割を果たす。例えばポリマーが保護基によって保護された酸基を有している場合に、酸によって、その保護基を脱離させる。本発明による組成物に用いられる脱保護剤は、従来知られているものから選択することができる。
本発明において、脱保護剤とは、上記の機能を有する化合物そのものをいう。その化合物が溶媒に溶解または分散されて、組成物に含有される場合もあるが、このような溶媒は(B)溶媒またはその他の成分として組成物に含有されることが好ましい。以降、組成物に含まれうる各種添加剤に対しても同様とする。
本発明による組成物は、脱保護剤を含んでなる。脱保護剤は、光の照射によって酸を放出し、その酸がポリマーに作用して、ポリマーのアルカリ性水溶液に対する溶解度を増加させる役割を果たす。例えばポリマーが保護基によって保護された酸基を有している場合に、酸によって、その保護基を脱離させる。本発明による組成物に用いられる脱保護剤は、従来知られているものから選択することができる。
本発明において、脱保護剤とは、上記の機能を有する化合物そのものをいう。その化合物が溶媒に溶解または分散されて、組成物に含有される場合もあるが、このような溶媒は(B)溶媒またはその他の成分として組成物に含有されることが好ましい。以降、組成物に含まれうる各種添加剤に対しても同様とする。
(B)脱保護剤は、露光により、酸解離定数pKa(H2O)が好ましくは−20〜1.4、より好ましくは−16〜1.4、さらに好ましくは−16〜1.2、よりさらに好ましくは−16〜1.1の酸を放出する。
好ましくは、(B)脱保護剤は、式(B−1):
Bn+カチオン Bn−アニオン 式(B−1)
で表される。
式中、
Bn+カチオンは、式(BC1)〜(BC3)で表されるカチオンからなる群から選択される、少なくとも1つのカチオンからなり、全体としてn価(ここで、nは1〜3である)であり、
Bn−アニオンは、式(BA1)〜(BA4)で表されるアニオンからなる群から選択される、少なくとも1つのアニオンからなり、全体としてn価である。
n価は、好ましくは1価または2価であり、より好ましくは1価である。
Bn+カチオン Bn−アニオン 式(B−1)
で表される。
式中、
Bn+カチオンは、式(BC1)〜(BC3)で表されるカチオンからなる群から選択される、少なくとも1つのカチオンからなり、全体としてn価(ここで、nは1〜3である)であり、
Bn−アニオンは、式(BA1)〜(BA4)で表されるアニオンからなる群から選択される、少なくとも1つのアニオンからなり、全体としてn価である。
n価は、好ましくは1価または2価であり、より好ましくは1価である。
式(BC1)は、以下である。
式中、
Rb1は、それぞれ独立に、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、C6−12アリール、C6−12アリールチオ、またはC6−12アリールオキシであり、かつ
nb1は、それぞれ独立に、0、1、2または3である)
Rb1は、それぞれ独立に、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、C6−12アリール、C6−12アリールチオ、またはC6−12アリールオキシであり、かつ
nb1は、それぞれ独立に、0、1、2または3である)
Rb1は、好ましくは、メチル、エチル、t−ブチル、メトキシ、エトキシ、フェニルチオ、またはフェニルオキシであり、より好ましくは、t−ブチル、メトキシ、エトキシ、フェニルチオ、またはフェニルオキシである。
全てのnb1が1であり、全てのRb1が、同一であることも好適な一態様である。
また、nb1が0であることも、好適な一態様である。
全てのnb1が1であり、全てのRb1が、同一であることも好適な一態様である。
また、nb1が0であることも、好適な一態様である。
式(BC1)の具体例は、以下である。
式(BC2)は以下である。
式中、
Rb2は、それぞれ独立に、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、またはC6−12アリールであり、かつ
nb2は、それぞれ独立に、0、1、2または3である。
Rb2は、それぞれ独立に、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、またはC6−12アリールであり、かつ
nb2は、それぞれ独立に、0、1、2または3である。
Rb2は、好ましくは、C4−6の分岐構造を有するアルキルである。式中のそれぞれのRb2は同一であっても異なっていてもよく、同一であるものがより好適である。Rb2はさらに好ましくは、t−ブチルまたは1,1−ジメチルプロピルであり、よりさらに好ましくはt−ブチルである。
nb2は、それぞれ1であることが好ましい。
nb2は、それぞれ1であることが好ましい。
式(BC2)の具体例は、以下である。
式(BC3)は以下である。
式中、
Rb3は、それぞれ独立に、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、またはC6−12アリールであり、
Rb4は、それぞれ独立に、C1−6アルキルであり、かつ
nb3は、それぞれ独立に、0、1、2または3である。
Rb3は、それぞれ独立に、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、またはC6−12アリールであり、
Rb4は、それぞれ独立に、C1−6アルキルであり、かつ
nb3は、それぞれ独立に、0、1、2または3である。
Rb3は、好ましくは、メチル、エチル、メトキシ、またはエトキシであり、より好ましくは、メチルまたはメトキシである。記載するまでもないが、複数のRb3は互いに異なって良い。
Rb4は、好ましくは、メチル、またはエチルであり、より好ましくは、メチルである。
nb3は、好ましくは1、2または3であり、より好ましくは3である。
Rb4は、好ましくは、メチル、またはエチルであり、より好ましくは、メチルである。
nb3は、好ましくは1、2または3であり、より好ましくは3である。
式(BC3)の具体例は、以下である。
Bn+カチオンは、式(BC1)または(BC2)で表されるカチオンからなる群から選択されるものがより顕著な効果を奏するので、好ましい。
式(BA1)は以下である。
式中、Rb5は、それぞれ独立に、C1−6フッ素置換アルキル、またはC1−6アルキルである。例えば、−CF3はメチル(C1)の水素がフッ素に置換したものを意味する。好ましくはC1−6フッ素置換アルキルに存在する水素の全てがフッ素に置換する。
Rb5のアルキル部分は、好適にはメチル、エチルまたはt−ブチルであり、より好適にはメチルである。
Rb5のアルキル部分は、好適にはメチル、エチルまたはt−ブチルであり、より好適にはメチルである。
Rb5は、好ましくは、フッ素置換アルキルであり、より好ましくは−CF3である。
式(BA1)の具体例は以下である。
式(BA2)は以下である。
式中、Rb6は、C1−6フッ素置換アルキル、C1−6フッ素置換アルコキシ、C6−12フッ素置換アリール、C2−12フッ素置換アシル、またはC6−12フッ素置換アルコキシアリールである。例えば、−CF3はメチル(C1)の水素がフッ素に置換したものを意味する。好ましくはC1−6フッ素置換アルキルに存在する水素の全てがフッ素に置換する。
Rb6のアルキル部分は、好適にはメチル、エチル、プロピル、ブチルまたはペンチルであり、より好適にはプロピル、ブチルまたはペンチル、さらに好適にはブチルである。Rb6のアルキル部分は直鎖であることが好適である。Rb6は、好適にはC1−6フッ素置換アルキルである。
Rb6のアルキル部分は、好適にはメチル、エチル、プロピル、ブチルまたはペンチルであり、より好適にはプロピル、ブチルまたはペンチル、さらに好適にはブチルである。Rb6のアルキル部分は直鎖であることが好適である。Rb6は、好適にはC1−6フッ素置換アルキルである。
Rb6は、C2−6フッ素置換アルキルであることが好ましい。
式(BA2)の具体例は以下である。
C4F9SO3−、C3F7SO3−
C4F9SO3−、C3F7SO3−
式(BA3)は以下である。
式中、Rb7は、それぞれ独立に、C1−6フッ素置換アルキル、C1−6フッ素置換アルコキシ、C6−12フッ素置換アリール、C2−12フッ素置換アシル、またはC6−12フッ素置換アルコキシアリールであり、ここで、2つのRb7が相互に結合してフッ素置換されたヘテロ環構造を形成していていもよい。例えば、−CF3はメチル(C1)の水素がフッ素に置換したものを意味する。好ましくはC1−6フッ素置換アルキルに存在する水素の全てがフッ素に置換する。
Rb7のアルキル部分は、好適にはメチル、エチル、プロピル、ブチルまたはペンチルであり、より好適にはメチル、エチルまたはブチルであり、さらに好適にはブチルである。Rb6のアルキル部分は直鎖であることが好適である。
Rb7は、C2−6フッ素置換アルキルであることが好ましい。
2つのRb7が相互に結合してフッ素置換されたヘテロ環構造を形成していることも好ましく、この場合、ヘテロ環は単環であっても、多環であってもよい。好ましくは、構成員数が5〜8の単環構造である。
Rb7は、C2−6フッ素置換アルキルであることが好ましい。
2つのRb7が相互に結合してフッ素置換されたヘテロ環構造を形成していることも好ましく、この場合、ヘテロ環は単環であっても、多環であってもよい。好ましくは、構成員数が5〜8の単環構造である。
式(BA3)の具体例は以下である。
式(BA4)で表されるアニオン:
式中、
Rb8は、水素、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、またはヒドロキシであり、
Lbは、カルボニル、オキシまたはカルボニルオキシであり、
Ybは、それぞれ独立に、水素またはフッ素であり、
nb4は、0〜10の整数であり、かつ
nb4は、0〜21の整数である。
Rb8は、水素、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、またはヒドロキシであり、
Lbは、カルボニル、オキシまたはカルボニルオキシであり、
Ybは、それぞれ独立に、水素またはフッ素であり、
nb4は、0〜10の整数であり、かつ
nb4は、0〜21の整数である。
Rb8は、好ましくは水素、メチル、エチル、メトキシ、またはヒドロキシであり、より好ましくは水素またはヒドロキシである。
Lbは、好ましくはカルボニルまたはカルボニルオキシであり、より好ましくはカルボニルである。
Ybは、好ましくは少なくとも1以上がフッ素である。
nb4は、好ましくは0である。
nb5は、好ましくは4、5または6である。
Lbは、好ましくはカルボニルまたはカルボニルオキシであり、より好ましくはカルボニルである。
Ybは、好ましくは少なくとも1以上がフッ素である。
nb4は、好ましくは0である。
nb5は、好ましくは4、5または6である。
式(BA4)の具体例は以下である。
(B)脱保護剤の分子量は、好ましくは400〜2,500であり、より好ましくは400〜1,500である。
(B)脱保護剤の含有量は、(A)ポリマーの総質量を基準として、好ましくは、0.05〜5質量%であり、より好ましくは0.1〜4質量%である。
(B)脱保護剤は、公知のものを使用可能であり、露光により生じる酸が(A)ポリマーの保護基を脱保護できるものであれば良く、例えば上述のように露光により酸解離定数pKa(H2O)が−20〜1.4のものが良い。公知のものとして光酸発生剤、具体的には強酸を発生する酸発生剤が挙げられる。
(B)脱保護剤は、公知のものを使用可能であり、露光により生じる酸が(A)ポリマーの保護基を脱保護できるものであれば良く、例えば上述のように露光により酸解離定数pKa(H2O)が−20〜1.4のものが良い。公知のものとして光酸発生剤、具体的には強酸を発生する酸発生剤が挙げられる。
(C)光反応クエンチャー
本発明による組成物は、光反応クエンチャーを含んでなる。光反応クエンチャーは、光の照射によって酸を放出するが、その酸がポリマーに直接的に作用するものではない。この点で、放出した酸によってポリマーの保護基を脱離させることによって、ポリマーに直接的に作用を有する(B)脱保護剤とは異なるものである。
本発明による組成物は、光反応クエンチャーを含んでなる。光反応クエンチャーは、光の照射によって酸を放出するが、その酸がポリマーに直接的に作用するものではない。この点で、放出した酸によってポリマーの保護基を脱離させることによって、ポリマーに直接的に作用を有する(B)脱保護剤とは異なるものである。
(C)光反応クエンチャーは、露光部で生成した(B)脱保護剤に由来する酸の拡散を抑える、クエンチャーとしての機能を果たす。これは、理論に拘束されないが、以下のようなメカニズムと考えられる。露光により、(B)脱保護剤から酸が放出され、この酸が未露光部(露光されない部分)に拡散すると、(C)光反応クエンチャーと塩交換がおこる。つまり、脱保護剤のアニオンと、(C)光反応クエンチャーのカチオンが塩となる。これにより、酸の拡散が抑えられるのである。このとき、(C)光反応クエンチャーのアニオンが放出されるが、これは弱酸であり、ポリマーを脱保護することができないため、未露光部には影響が出ないと考えられる。
さらに、(C)光反応クエンチャーは、空気中に含まれるアミン等の成分によるレジスト膜表面の酸の失活を抑える効果がある。これは、理論に拘束されないが、以下のようなメカニズムと考えられる。露光部では、露光により、酸((C)光反応クエンチャーに由来する弱酸と、(B)脱保護剤に由来する酸)が発生する。空気中のアミンがレジスト膜表面に浸透することによって、そこに存在する酸は中和される。しかし、(C)光反応クエンチャーから放出された弱酸が存在することで(B)脱保護剤から放出された酸が中和される頻度が減少する。このように露光部に酸を増加させることにより、酸の失活を抑えていると考えられる。
本発明による組成物は、(C)光反応クエンチャーを含むことで、後述するように、露光後のPEDが長くなったとしても、形状の変化を受けにくいと考えられる。
本発明による組成物は、(C)光反応クエンチャーを含むことで、後述するように、露光後のPEDが長くなったとしても、形状の変化を受けにくいと考えられる。
上記の2つの効果を得るために、従来技術では、例えば、第3級アミンのような塩基性化合物を添加することが一般的であった。組成物に、(C)光反応クエンチャーを含む場合は、塩基性化合物を含む場合よりも、上記の2つの効果が高く、さらに、感度が高くなる傾向にある。理論に拘束されないが、塩基性化合物を露光部から未露光部に拡散する酸のクエンチャーとして添加する場合、露光部でも酸を中和(クエンチング)してしまうと考えられる。また、理論に拘束されないが、塩基性化合物を空気中に含まれるアミン等の成分の影響によりレジスト膜表面の酸の失活を抑えるために添加する場合、既に塩基性組成物が膜に存在することで空気中から浸透してきたアミンの量が相対的に減少する。一方、空気中のアミン等の浸透は意図して制御するものではない。このように本発明のように(C)光反応クエンチャーを使用する方が、レジストパターン設計や安定した製造に好適であると考えられる。上記のように、塩基性化合物を添加する場合と光反応クエンチャーを添加する場合で、想定する作用機序が異なる。
理論に拘束されないが、(C)光反応クエンチャーが固体である場合は、塩基性化合物よりも、膜中での分散性に優れているため、安定した効果が得られると考えられる。
(C)光反応クエンチャーは、露光により、酸解離定数pKa(H2O)が好ましくは1.5〜8、より好ましくは1.5〜5の酸を放出する。
(C)光反応クエンチャーは、式(C−1):
Cm+カチオン Cm−アニオン 式(C−1)
で表される。
式中、
Cm+カチオンは、式(CC1)および(CC2)で表されるカチオンからなる群から選択される、少なくとも1つのカチオンからなり、全体としてm価(ここで、mは1〜3である)であり、
Cm−アニオンは、少なくとも1つの、式(CA)で表されるアニオンからなり、全体としてm価である。
m価とは、好ましくは1価または2価であり、より好ましくは1価である。
Cm+カチオン Cm−アニオン 式(C−1)
で表される。
式中、
Cm+カチオンは、式(CC1)および(CC2)で表されるカチオンからなる群から選択される、少なくとも1つのカチオンからなり、全体としてm価(ここで、mは1〜3である)であり、
Cm−アニオンは、少なくとも1つの、式(CA)で表されるアニオンからなり、全体としてm価である。
m価とは、好ましくは1価または2価であり、より好ましくは1価である。
式(CC1)は以下である。
式中、
Rc1は、それぞれ独立に、C1−6のアルキル、C1−6アルコキシ、またはC6−12アリールであり、かつ
nc1は、それぞれ独立に、0、1、2または3である。
Rc1は、それぞれ独立に、C1−6のアルキル、C1−6アルコキシ、またはC6−12アリールであり、かつ
nc1は、それぞれ独立に、0、1、2または3である。
Rc1は、好ましくは、メチル、エチル、t−ブチル、メトキシ、エトキシ、フェニルチオ、またはフェニルオキシであり、より好ましくは、t−ブチル、メトキシ、エトキシ、フェニルチオ、フェニルオキシであり、さらに好ましくはt−ブチルまたはメトキシである。
全てのnc1が1であり、全てのRc1が、同一であることも好適な一態様である。
また、nc1が0であることも、好適な一態様である。
全てのnc1が1であり、全てのRc1が、同一であることも好適な一態様である。
また、nc1が0であることも、好適な一態様である。
式(CC1)の具体例は以下である。
式(CC2)は以下である。
(式中、
Rc2は、それぞれ独立に、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、またはC6−12アリールであり、かつ
nc2は、それぞれ独立に、0、1、2または3である
Rc2は、それぞれ独立に、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、またはC6−12アリールであり、かつ
nc2は、それぞれ独立に、0、1、2または3である
Rc2はC4−6の分岐構造を有するアルキルであることが好ましい。式中のそれぞれのRc2は同一であっても異なっていてもよく、同一であることがより好適である。Rc2はさらに好ましくは、t−ブチルまたは1,1−ジメチルプロピルであり、よりさらに好ましくはt−ブチルである。
nc2は、それぞれ1であることが好ましい。
nc2は、それぞれ1であることが好ましい。
式(CC2)の具体例は以下である。
式(CA)は以下である。
式中、
Xは、C1−20の炭化水素であり、
Rc3は、それぞれ独立に、ヒドロキシ、C1−6アルキル、またはC6−10アリールであり、
nc3は、1、2または3であり、かつ
nc4は0、1または2である。
Xは、C1−20の炭化水素であり、
Rc3は、それぞれ独立に、ヒドロキシ、C1−6アルキル、またはC6−10アリールであり、
nc3は、1、2または3であり、かつ
nc4は0、1または2である。
Xは、直鎖、分岐、環状のいずれであってもよいが、直鎖または環状であることが好ましい。直鎖の場合は、C1−4であることが好ましく(より好ましくはC1−2)、鎖中に、二重結合を1つ有しているか、または飽和であることが好ましい。環状である場合は、芳香環の単環、または飽和の単環もしくは多環であってもよく、単環である場合は、6員環であることが好ましく、多環である場合は、アダマンタン環であることが好ましい。
Xは好適には、メチル、エチル、プロピル、ブチル、エタン、フェニル、シクロヘキサン、またはアダマンタンであり、より好適にはメチル、フェニルまたはシクロヘキサンであり、さらに好適にはフェニルである。
nc3は、好ましくは1または2であり、より好ましくは1である。
nc4は、好ましくは0または1であり、より好ましくは1である。
Rc3は、好ましくは、ヒドロキシ、メチル、エチル、1−プロピル、2−プロピル、t−ブチル、またはフェニルであり、より好ましくはヒドロキシである。
Xは好適には、メチル、エチル、プロピル、ブチル、エタン、フェニル、シクロヘキサン、またはアダマンタンであり、より好適にはメチル、フェニルまたはシクロヘキサンであり、さらに好適にはフェニルである。
nc3は、好ましくは1または2であり、より好ましくは1である。
nc4は、好ましくは0または1であり、より好ましくは1である。
Rc3は、好ましくは、ヒドロキシ、メチル、エチル、1−プロピル、2−プロピル、t−ブチル、またはフェニルであり、より好ましくはヒドロキシである。
式(CA)の具体例は以下である。
(C)光反応クエンチャーの分子量は、好ましくは300〜1,400であり、より好ましくは300〜1,200ある。
(C)光反応クエンチャーの含有量は、(A)ポリマーの総質量を基準として、好ましくは、0.01〜3質量%であり、より好ましくは0.02〜1質量%である。
(D)溶媒
本発明による組成物は、(D)溶媒を含んでなる。溶媒は、配合される各成分を溶解することができるものであれば特に限定されない。(D)溶媒は、好ましくは、水、炭化水素溶媒、エーテル溶媒、エステル溶媒、アルコール溶媒、ケトン溶媒、またはこれらいずれの組合せである。
溶媒の具体例としては、例えば、水、n−ペンタン、i−ペンタン、n−ヘキサン、i−ヘキサン、n−ヘプタン、i−ヘプタン、2,2,4−トリメチルペンタン、n−オクタン、i−オクタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、トリメチルベンゼン、メチルエチルベンゼン、n−プロピルベンセン、i−プロピルベンセン、ジエチルベンゼン、i−ブチルベンゼン、トリエチルベンゼン、ジ−i−プロピルベンセン、n−アミルナフタレン、トリメチルベンゼン、メタノール、エタノール、n−プロパノール、i−プロパノール、n−ブタノール、i−ブタノール、sec−ブタノール、t−ブタノール、n−ペンタノール、i−ペンタノール、2−メチルブタノール、sec−ペンタノール、t−ペンタノール、3−メトキシブタノール、n−ヘキサノール、2−メチルペンタノール、sec−ヘキサノール、2−エチルブタノール、sec−ヘプタノール、ヘプタノール−3、n−オクタノール、2−エチルヘキサノール、sec−オクタノール、n−ノニルアルコール、2,6−ジメチルヘプタノール−4、n−デカノール、sec−ウンデシルアルコール、トリメチルノニルアルコール、sec−テトラデシルアルコール、sec−ヘプタデシルアルコール、フェノール、シクロヘキサノール、メチルシクロヘキサノール、3,3,5−トリメチルシクロヘキサノール、ベンジルアルコール、フェニルメチルカルビノール、ジアセトンアルコール、クレゾール、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ペンタンジオール−2,4、2−メチルペンタンジオール−2,4、ヘキサンジオール−2,5、ヘプタンジオール−2,4、2−エチルヘキサンジオール−1,3、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、トリプロピレングリコール、グリセリン、アセトン、メチルエチルケトン、メチル−n−プロピルケトン、メチル−n−ブチルケトン、ジエチルケトン、メチル−i−ブチルケトン、メチル−n−ペンチルケトン、エチル−n−ブチルケトン、メチル−n−ヘキシルケトン、ジ−i−ブチルケトン、トリメチルノナノン、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、メチルシクロヘキサノン、2,4−ペンタンジオン、アセトニルアセトン、ジアセトンアルコール、アセトフェノン、フェンチョン、エチルエーテル、i−プロピルエーテル、n−ブチルエーテル(ジ−n−ブチルエーテル、DBE)、n−ヘキシルエーテル、2−エチルヘキシルエーテル、エチレンオキシド、1,2−プロピレンオキシド、ジオキソラン、4−メチルジオキソラン、ジオキサン、ジメチルジオキサン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、エチレングリコールモノ−n−ヘキシルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノ−2−エチルブチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ジエチレングリコールジ−n−ブチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−n−ヘキシルエーテル、エトキシトリグリコール、テトラエチレングリコールジ−n−ブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME)、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、ジエチルカーボネート、酢酸メチル、酢酸エチル、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、酢酸n−プロピル、酢酸i−プロピル、酢酸−n−ブチル(ノルマルブチルアセテート、nBA)、酢酸i−ブチル、酢酸sec−ブチル、酢酸n−ペンチル、酢酸sec−ペンチル、酢酸3−メトキシブチル、酢酸メチルペンチル、酢酸2−エチルブチル、酢酸2−エチルヘキシル、酢酸ベンジル、酢酸シクロヘキシル、酢酸メチルシクロヘキシル、酢酸n−ノニル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、酢酸エチレングリコールモノメチルエーテル、酢酸エチレングリコールモノエチルエーテル、酢酸ジエチレングリコールモノメチルエーテル、酢酸ジエチレングリコールモノエチルエーテル、酢酸ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、酢酸プロピレングリコールモノメチルエーテル、酢酸プロピレングリコールモノエチルエーテル、酢酸プロピレングリコールモノプロピルエーテル、酢酸プロピレングリコールモノブチルエーテル、酢酸ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、酢酸ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジ酢酸グリコール、酢酸メトキシトリグリコール、プロピオン酸エチル、プロピオン酸n−ブチル、プロピオン酸i−アミル、シュウ酸ジエチル、シュウ酸ジ−n−ブチル、乳酸メチル、乳酸エチル(EL)、γ−ブチロラクトン、乳酸n−ブチル、乳酸n−アミル、マロン酸ジエチル、フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、プロピレングリコール1−モノメチルエーテル2−アセタート(PGMEA)、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、アセトアミド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルプロピオンアミド、N−メチルピロリドン、硫化ジメチル、硫化ジエチル、チオフェン、テトラヒドロチオフェン、ジメチルスルホキシド、スルホラン、および1,3−プロパンスルトンが挙げられる。これらの溶媒は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
(D)溶媒として、好ましくは、PGME、EL、nBA、DBEまたはこれらのいずれかの混合物である。2種を混合する場合、第1の溶媒と第2の溶媒の質量比が95:5〜5:95であることが好適である(より好適には90:10〜10:90、さらに好適には80:20〜20:80)。3種を混合する場合、第1の溶媒と3種の和の質量比が30〜90%(より好ましくは50〜80%、さらに好ましくは60〜70%)であり、第2の溶媒と3種の和の質量比が10〜50%(より好ましくは20〜40%)であり、第3の溶媒と3種の和の質量比が5〜40%(より好ましくは5〜20%、さらに好ましくは5〜15%)である。
本発明による組成物は、(D)溶媒を含んでなる。溶媒は、配合される各成分を溶解することができるものであれば特に限定されない。(D)溶媒は、好ましくは、水、炭化水素溶媒、エーテル溶媒、エステル溶媒、アルコール溶媒、ケトン溶媒、またはこれらいずれの組合せである。
溶媒の具体例としては、例えば、水、n−ペンタン、i−ペンタン、n−ヘキサン、i−ヘキサン、n−ヘプタン、i−ヘプタン、2,2,4−トリメチルペンタン、n−オクタン、i−オクタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、トリメチルベンゼン、メチルエチルベンゼン、n−プロピルベンセン、i−プロピルベンセン、ジエチルベンゼン、i−ブチルベンゼン、トリエチルベンゼン、ジ−i−プロピルベンセン、n−アミルナフタレン、トリメチルベンゼン、メタノール、エタノール、n−プロパノール、i−プロパノール、n−ブタノール、i−ブタノール、sec−ブタノール、t−ブタノール、n−ペンタノール、i−ペンタノール、2−メチルブタノール、sec−ペンタノール、t−ペンタノール、3−メトキシブタノール、n−ヘキサノール、2−メチルペンタノール、sec−ヘキサノール、2−エチルブタノール、sec−ヘプタノール、ヘプタノール−3、n−オクタノール、2−エチルヘキサノール、sec−オクタノール、n−ノニルアルコール、2,6−ジメチルヘプタノール−4、n−デカノール、sec−ウンデシルアルコール、トリメチルノニルアルコール、sec−テトラデシルアルコール、sec−ヘプタデシルアルコール、フェノール、シクロヘキサノール、メチルシクロヘキサノール、3,3,5−トリメチルシクロヘキサノール、ベンジルアルコール、フェニルメチルカルビノール、ジアセトンアルコール、クレゾール、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ペンタンジオール−2,4、2−メチルペンタンジオール−2,4、ヘキサンジオール−2,5、ヘプタンジオール−2,4、2−エチルヘキサンジオール−1,3、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、トリプロピレングリコール、グリセリン、アセトン、メチルエチルケトン、メチル−n−プロピルケトン、メチル−n−ブチルケトン、ジエチルケトン、メチル−i−ブチルケトン、メチル−n−ペンチルケトン、エチル−n−ブチルケトン、メチル−n−ヘキシルケトン、ジ−i−ブチルケトン、トリメチルノナノン、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、メチルシクロヘキサノン、2,4−ペンタンジオン、アセトニルアセトン、ジアセトンアルコール、アセトフェノン、フェンチョン、エチルエーテル、i−プロピルエーテル、n−ブチルエーテル(ジ−n−ブチルエーテル、DBE)、n−ヘキシルエーテル、2−エチルヘキシルエーテル、エチレンオキシド、1,2−プロピレンオキシド、ジオキソラン、4−メチルジオキソラン、ジオキサン、ジメチルジオキサン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、エチレングリコールモノ−n−ヘキシルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノ−2−エチルブチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ジエチレングリコールジ−n−ブチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−n−ヘキシルエーテル、エトキシトリグリコール、テトラエチレングリコールジ−n−ブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME)、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、ジエチルカーボネート、酢酸メチル、酢酸エチル、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、酢酸n−プロピル、酢酸i−プロピル、酢酸−n−ブチル(ノルマルブチルアセテート、nBA)、酢酸i−ブチル、酢酸sec−ブチル、酢酸n−ペンチル、酢酸sec−ペンチル、酢酸3−メトキシブチル、酢酸メチルペンチル、酢酸2−エチルブチル、酢酸2−エチルヘキシル、酢酸ベンジル、酢酸シクロヘキシル、酢酸メチルシクロヘキシル、酢酸n−ノニル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、酢酸エチレングリコールモノメチルエーテル、酢酸エチレングリコールモノエチルエーテル、酢酸ジエチレングリコールモノメチルエーテル、酢酸ジエチレングリコールモノエチルエーテル、酢酸ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、酢酸プロピレングリコールモノメチルエーテル、酢酸プロピレングリコールモノエチルエーテル、酢酸プロピレングリコールモノプロピルエーテル、酢酸プロピレングリコールモノブチルエーテル、酢酸ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、酢酸ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジ酢酸グリコール、酢酸メトキシトリグリコール、プロピオン酸エチル、プロピオン酸n−ブチル、プロピオン酸i−アミル、シュウ酸ジエチル、シュウ酸ジ−n−ブチル、乳酸メチル、乳酸エチル(EL)、γ−ブチロラクトン、乳酸n−ブチル、乳酸n−アミル、マロン酸ジエチル、フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、プロピレングリコール1−モノメチルエーテル2−アセタート(PGMEA)、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、アセトアミド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルプロピオンアミド、N−メチルピロリドン、硫化ジメチル、硫化ジエチル、チオフェン、テトラヒドロチオフェン、ジメチルスルホキシド、スルホラン、および1,3−プロパンスルトンが挙げられる。これらの溶媒は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
(D)溶媒として、好ましくは、PGME、EL、nBA、DBEまたはこれらのいずれかの混合物である。2種を混合する場合、第1の溶媒と第2の溶媒の質量比が95:5〜5:95であることが好適である(より好適には90:10〜10:90、さらに好適には80:20〜20:80)。3種を混合する場合、第1の溶媒と3種の和の質量比が30〜90%(より好ましくは50〜80%、さらに好ましくは60〜70%)であり、第2の溶媒と3種の和の質量比が10〜50%(より好ましくは20〜40%)であり、第3の溶媒と3種の和の質量比が5〜40%(より好ましくは5〜20%、さらに好ましくは5〜15%)である。
他の層や膜との関係で、(D)溶媒が水を実体的に含まないことも一態様である。例えば、(D)溶媒全体に占める水の量が、好ましくは0.1質量%以下であり、より好ましくは0.01質量%以下であり、さらに好ましくは0.001質量%以下である。(D)溶媒が水を含まない(0質量%)ことも好適な一形態である。
(D)溶媒の含有量は、組成物の総質量を基準として、30〜90質量%であり、より好ましくは30〜85質量%であり、さらに好ましくは50〜85質量%である。組成物全体に占める溶媒の量を増減させることで、成膜後の膜厚を制御できる。
(E)塩基性化合物
本発明による組成物は、(E)塩基性化合物をさらに含むことができる。塩基性化合物は、露光部で発生した酸の拡散を抑える効果と、空気中に含まれるアミン成分によるレジスト膜表面の酸の失活を抑える効果がある。なお、本発明による組成物においては、上記したように、(C)光クエンチャーがこれらの効果を有するので、本発明において、(E)塩基性化合物は必須ではない。
本発明による組成物は、(E)塩基性化合物をさらに含むことができる。塩基性化合物は、露光部で発生した酸の拡散を抑える効果と、空気中に含まれるアミン成分によるレジスト膜表面の酸の失活を抑える効果がある。なお、本発明による組成物においては、上記したように、(C)光クエンチャーがこれらの効果を有するので、本発明において、(E)塩基性化合物は必須ではない。
(E)塩基性化合物としては、アンモニア、C1−16の第一級脂肪族アミン、C2−32の第二級脂肪族アミン、C3−48の三級脂肪族アミン、C6−30の芳香族アミン、C5−30のヘテロ環アミン、およびそれらの誘導体が挙げられる。
(E)塩基性化合物の具体例としては、アンモニア、エチルアミン、n−オクチルアミン、n−ヘプチルアミン、エチレンジアミン、トリエチルアミン、トリ−n−オクチルアミン、ジエチルアミン、トリス[2−(2−メトキシエトキシ)エチル]アミン、1,8‐ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン‐7、1,5‐ジアザビシクロ[4.3.0]ノネン‐5、7−メチル−1,5,7−トリアザビシクロ[4.4.0]デカ−5−エン、1,5,7−トリアザビシクロ[4.4.0]デカ−5−エンが挙げられる。
(E)塩基性化合物の塩基解離定数pKb(H2O)は、好ましくは−12〜5であり、より好ましくは1〜4である。
(E)塩基性化合物の分子量は、好ましくは17〜500であり、より好ましくは60〜400である。
(E)塩基性化合物の含有量は、(A)ポリマーの総質量を基準として、好ましくは0〜2質量%であり、より好ましくは0〜1%である。組成物の保存安定性を考慮すると、(E)塩基性化合物を含まないことも、好適な一形態である。
(F)可塑剤
本発明による組成物は、(F)可塑剤をさらに含むことができる。可塑剤を添加することにより、厚膜時の膜割れを抑えることができる。
本発明による組成物は、(F)可塑剤をさらに含むことができる。可塑剤を添加することにより、厚膜時の膜割れを抑えることができる。
可塑剤の例としてアルカリ可溶性ビニルポリマーや酸解離性基含有ビニルポリマーを挙げることができる。より具体的には、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリヒドロキシスチレン、ポリビニルアセテート、ポリビニルベンゾエート、ポリビニルエーテル、ポリビニルブチラール、ポリビニルアルコール、ポリエーテルエステル、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリアクリル酸エステル、マレイン酸ポリイミド、ポリアクリルアミド、ポリアクリルニトリル、ポリビニルフェノール、ノボラックおよびそれらのコポリマーなどが挙げられ、ポリビニルエーテル、ポリビニルブチラール、ポリエーテルエステルがより好ましい。
(F)可塑剤の具体例は以下である。
(F)可塑剤の質量平均分子量は、好ましくは1,000〜50,000であり、より好ましくは1,500〜30,000であり、さらに好ましくは2,000〜21,000であり、よりさらに好ましくは2,000〜15,000である。
(F)可塑剤の含有量は、好ましくは、(A)ポリマーの総質量を基準として、0〜20質量%であり、より好ましくは0〜17である。可塑剤を含まないことも、本発明の好適な一態様である。
(G)添加物
本発明による組成物は、(A)〜(F)以外の、(F)添加物を含むことができる。
(G)添加物は特に限定されないが、好ましくは、界面活性剤、色素、コントラスト増強剤、酸、および基板密着増強剤からなる群の少なくとも1つから選択される。
(G)添加物の含有量は、(A)ポリマーの総質量を基準として、0〜20質量%であり、より好ましくは0〜11質量%である。(G)添加剤を含まない(0質量%)ことも、本発明による組成物の好適な一例である。
本発明による組成物は、(A)〜(F)以外の、(F)添加物を含むことができる。
(G)添加物は特に限定されないが、好ましくは、界面活性剤、色素、コントラスト増強剤、酸、および基板密着増強剤からなる群の少なくとも1つから選択される。
(G)添加物の含有量は、(A)ポリマーの総質量を基準として、0〜20質量%であり、より好ましくは0〜11質量%である。(G)添加剤を含まない(0質量%)ことも、本発明による組成物の好適な一例である。
界面活性剤を含むことで、塗布性を向上させることができる。本発明に用いることができる界面活性剤としては、(I)陰イオン界面活性剤、(II)陽イオン界面活性剤、または(III)非イオン界面活性剤を挙げることができ、より具体的には(I)アルキルスルホネート、アルキルベンゼンスルホン酸、およびアルキルベンゼンスルホネート、(II)ラウリルピリジニウムクロライド、およびラウリルメチルアンモニウムクロライド、ならびに(III)ポリオキシエチレンオクチルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンアセチレニックグリコールエーテル、フッ素含有界面活性剤(例えば、フロラード(スリーエム)、メガファック(DIC)、スルフロン(旭硝子)、および有機シロキサン界面活性剤(例えば、KF−53、KP341(信越化学工業))が挙げられる。
これら界面活性剤は、単独で、または2種以上混合して使用することができ、その含有量は、(A)ポリマーの総質量を基準として、2質量%以下とすることが好ましく、1質量%以下とすることがより好ましい。
色素を含むことで、パターン形状を向上させることができる。色素としては、露光波長において適度な吸収を有する化合物であれば特に限定されることはない。例えば、ベンゼン、ナフタレン、アントラセン、フェナントレン、ピレン、イソシアヌル酸、トリアジン、およびそれらの誘導体が挙げられる。
コントラスト増強剤としては、例えば、アルカリ可溶性のフェノール性化合物やヒドロキシシクロ環化合物から誘導される、酸に対して不安定な基(以下、離脱基という)を含む、分子量の低い化合物が挙げられる。ここで、離脱基は、脱保護剤から放出される酸と反応して化合物から離脱し、アルカリ性水溶液に対する化合物の溶解度が増加するため、コントラストが大きくなる。このような離脱基は、例えば、−Rr1、−COORr1、または−Rr2−COORr1(式中、Rr1は炭素−炭素間に酸素原子を含んでもよい、炭素数1〜10の、直鎖状、分岐鎖状または環状のアルキル基であり、Rr2は、炭素数1〜10のアルキレン基である)であり、化合物に結合している水酸基中の水素と置換し得る。このようなコントラスト増強剤は分子内に離脱基を2個以上含むものが好ましい。また、質量平均分子量が3000以下であり、100〜2,000であることが好ましい。ヒドロキシル基に離脱基を導入するまえの化合物として好ましい物は以下のものである。
これらのコントラスト増強剤は、単独で、または2種以上混合して使用することができ、その含有量は、(A)ポリマーの総質量を基準として、好ましくは0.5〜40質量%であり、より好ましくは1〜20質量%である。
酸は、組成物のpH値の調整や添加剤成分の溶解性を向上させるために使用することができる。使用される酸は特に限定されないが、例えば、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、安息香酸、フタル酸、サリチル酸、乳酸、リンゴ酸、クエン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、マレイン酸、アコニット酸、グルタル酸、アジピン酸、およびこれらの組み合わせが挙げられる。酸の含有量は、組成物の総質量を基準として、好ましくは0.005質量%以上0.1質量%以下(50ppm〜1,000ppm)である。
基板密着増強剤を用いることで、成膜時にかかる応力によりパターンが剥がれることを防ぐことができる。密着増強剤としては、イミダゾール類やシランカップリング剤などが好ましく、イミダゾール類では、2−ヒドロキシベンゾイミダゾール、2−ヒドロキシエチルベンゾイミダゾール、ベンゾイミダゾール、2−ヒドロキシイミダゾール、イミダゾール、2−メルカプトイミダゾール、2−アミノイミダゾールが好ましく、2−ヒドロキシベンゾイミダゾール、ベンゾイミダゾール、2−ヒドロキシイミダゾール、イミダゾールがより好ましく用いられる。基板密着剤の含有量は、(A)ポリマーの総質量を基準として、好ましくは0〜2質量%であり、より好ましくは0〜1質量%である。
<レジスト膜の製造方法>
本発明によるレジスト膜の製造方法は、
(1)基板の上方に本発明による組成物を適用すること;および
(2)前記組成物を加熱し、レジスト膜を形成すること
を含んでなる。
本発明によるレジスト膜の製造方法は、
(1)基板の上方に本発明による組成物を適用すること;および
(2)前記組成物を加熱し、レジスト膜を形成すること
を含んでなる。
以下、本発明による製造方法の一態様について説明する。
基板(例えば、シリコン/二酸化シリコン被覆基板、シリコンナイトライド基板、シリコンウェハ基板、ガラス基板およびITO基板等)の上方に、適当な方法により本発明による組成物を適用する。ここで、本発明において、上方とは、直上に形成される場合および他の層を介して形成される場合を含む。例えば、基板の直上に、平坦化膜やレジスト下層膜を形成し、その直上に本発明による組成物が適用されていてもよい。適用方法は特に限定されないが、例えばスピナー、コーターによる塗布による方法が挙げられる。塗布後、加熱することにより本発明による膜が形成される。(2)の加熱は、例えばホットプレートによって行われる。加熱温度は、好ましくは100〜250℃、より好ましくは100〜200℃、さらに好ましくは100〜160℃である。ここでの温度は加熱雰囲気、例えばホットプレートの加熱面温度である。加熱時間は、好ましくは60〜300秒間、より好ましくは60〜240秒間である。加熱は、好ましくは大気または窒素ガス雰囲気にて行われる。
基板(例えば、シリコン/二酸化シリコン被覆基板、シリコンナイトライド基板、シリコンウェハ基板、ガラス基板およびITO基板等)の上方に、適当な方法により本発明による組成物を適用する。ここで、本発明において、上方とは、直上に形成される場合および他の層を介して形成される場合を含む。例えば、基板の直上に、平坦化膜やレジスト下層膜を形成し、その直上に本発明による組成物が適用されていてもよい。適用方法は特に限定されないが、例えばスピナー、コーターによる塗布による方法が挙げられる。塗布後、加熱することにより本発明による膜が形成される。(2)の加熱は、例えばホットプレートによって行われる。加熱温度は、好ましくは100〜250℃、より好ましくは100〜200℃、さらに好ましくは100〜160℃である。ここでの温度は加熱雰囲気、例えばホットプレートの加熱面温度である。加熱時間は、好ましくは60〜300秒間、より好ましくは60〜240秒間である。加熱は、好ましくは大気または窒素ガス雰囲気にて行われる。
レジスト膜の膜厚は、目的に応じて選択されるが、本発明による組成物を用いた場合、膜厚の厚い塗膜を形成させた場合に、より優れた形状のパターンを形成できる。このため、レジスト膜の厚さは厚いことが好ましく、例えば1μm以上とすることが好ましく、1.5μm以上とすることがより好ましい。なお、上限は特に限定されないが、生産性などの観点から25μm以下とされるのが好ましく、20μm以下とされることがより好ましい。
さらに、
(3)レジスト膜を露光すること、
(4)レジスト膜を現像すること
を含んでなる方法により、レジストパターンを製造することができる。明確性のために記載すると、(3)工程の前に、(1)および(2)の工程が行われる。工程を示す()の中の数字は、順番を意味する。以降において同様である。
レジスト膜に、所定のマスクを通して露光が行なわれる。露光に用いられる光の波長は特に限定されないが、波長が13.5〜248nmの光で露光することが好ましい。具体的には、KrFエキシマレーザー(波長248nm)、ArFエキシマレーザー(波長193nm)、および極紫外線(波長13.5nm)等を使用することができ、好ましくはKrFエキシマレーザーである。これらの波長は±1%の範囲を許容する。露光後、必要に応じて露光後加熱(post exposure bake)を行なうこともできる。露光後加熱の温度は好ましくは80〜150℃、より好ましくは100〜140℃であり、加熱時間は0.3〜5分間、好ましくは0.5〜2分間である。
(3)レジスト膜を露光すること、
(4)レジスト膜を現像すること
を含んでなる方法により、レジストパターンを製造することができる。明確性のために記載すると、(3)工程の前に、(1)および(2)の工程が行われる。工程を示す()の中の数字は、順番を意味する。以降において同様である。
レジスト膜に、所定のマスクを通して露光が行なわれる。露光に用いられる光の波長は特に限定されないが、波長が13.5〜248nmの光で露光することが好ましい。具体的には、KrFエキシマレーザー(波長248nm)、ArFエキシマレーザー(波長193nm)、および極紫外線(波長13.5nm)等を使用することができ、好ましくはKrFエキシマレーザーである。これらの波長は±1%の範囲を許容する。露光後、必要に応じて露光後加熱(post exposure bake)を行なうこともできる。露光後加熱の温度は好ましくは80〜150℃、より好ましくは100〜140℃であり、加熱時間は0.3〜5分間、好ましくは0.5〜2分間である。
露光されたレジスト膜に、現像液を用いて現像が行なわれる。現像法としては、パドル現像法、浸漬現像法、揺動浸漬現像法など従来フォトレジストの現像の際用いられている方法を用いることができる。また現像液としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、珪酸ナトリウムなどの無機アルカリ、アンモニア、エチルアミン、プロピルアミン、ジエチルアミン、ジエチルアミノエタノール、トリエチルアミンなどの有機アミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)などの第四級アミンなどを含む水溶液が用いられ、好ましくは2.38質量%TMAH水溶液である。現像液に、さらに界面活性剤を加えることもできる。現像液の温度は好ましくは5〜50℃、より好ましくは25〜40℃、現像時間は好ましくは10〜300秒、より好ましくは30〜60秒である。現像後、必要に応じて、水洗またはリンス処理を行うこともできる。ポジ型レジスト組成物を利用した場合、露光された部分が現像によって除去され、レジストパターンが形成される。このレジストパターンに、例えばシュリンク材料を用いることでさらに微細化することも可能である。
化学増幅型レジストを用いてレジストパターンを形成した場合に、露光から、ポストエクスポージャーベーク(露光後ベーク、PEB)までの放置時間(PED:Post Exposure Delay)が長くなると、レジストパターンの形状が変化する現象が知られている。具体的に説明すると、図1(a)は、PED=1分の場合のレジストパターンの例である。基板(1)の上に、レジストパターン(2)が形成されている。このとき、レジストパターン壁間(つまり、スペース部分)の頂部の幅をITW(3)、底部の幅をIBW(4)とする。この場合、ITW>IBWである。図1(b)は、PED=30分の場合のレジストパターンの例である。このとき、レジストパターン壁間(つまり、スペース部分)の頂部の幅をFTW(6)、底部の幅をFBW(7)とする。
この現象は、空気中の塩基性化合物(例えば、アミン成分)によって、レジストの露光部に発生した酸が中和され、露光部のレジスト膜表面の溶解性が下がることによるものと考えられる。レジスト膜の頂部はこの影響を受けやすく、頂部の露光部の一部が現像されずに残ったレジストパターンはT形状とも言われる。このように、PEDが長く、環境影響を受けたレジストパターンは、PEDが短いレジストパターンと比較して、トレンチの幅が狭まる傾向にある。言い換えると、環境影響に強いレジスト膜は、トレンチの幅が余り狭まらない。
本発明による組成物は、上記したように、(C)光クエンチャーを含んでおり、環境影響に強いと考えられる。
好ましくはITW−FTW≦400nmであり(より好ましくは≦390nm、さらに好ましくは320nm);および/または
好ましくはIBW−FBW≦50nmである(より好ましくは≦48nm、さらに好ましくは45nm)。
またこれらの数値の比較のための条件は可能な限り後述の実施例に揃えて測定することが好適であり、例えば4.3μm膜厚の膜を形成し、レジストパターンを形成することが好ましい。
レジストパターンの製造環境は製造レベルの条件が求められ、例えば非特許文献1に記載のクリーンルームの清浄度管理のレベルが求められる。上述のように空気中の塩基性化合物はレジスト膜表面の溶解性を変化させてしまうため、清浄度が極端に低い環境は本発明の組成物の性能を充分に引き出すことができない。例えば、塩基性化合物(アンモニア等)は3.5μg/m3以下になるように清浄度を管理する。
仮に製造工程でPEDが発生するとしても、本発明による組成物は環境影響を低減できる有利な効果があると考えらえる。
この現象は、空気中の塩基性化合物(例えば、アミン成分)によって、レジストの露光部に発生した酸が中和され、露光部のレジスト膜表面の溶解性が下がることによるものと考えられる。レジスト膜の頂部はこの影響を受けやすく、頂部の露光部の一部が現像されずに残ったレジストパターンはT形状とも言われる。このように、PEDが長く、環境影響を受けたレジストパターンは、PEDが短いレジストパターンと比較して、トレンチの幅が狭まる傾向にある。言い換えると、環境影響に強いレジスト膜は、トレンチの幅が余り狭まらない。
本発明による組成物は、上記したように、(C)光クエンチャーを含んでおり、環境影響に強いと考えられる。
好ましくはITW−FTW≦400nmであり(より好ましくは≦390nm、さらに好ましくは320nm);および/または
好ましくはIBW−FBW≦50nmである(より好ましくは≦48nm、さらに好ましくは45nm)。
またこれらの数値の比較のための条件は可能な限り後述の実施例に揃えて測定することが好適であり、例えば4.3μm膜厚の膜を形成し、レジストパターンを形成することが好ましい。
レジストパターンの製造環境は製造レベルの条件が求められ、例えば非特許文献1に記載のクリーンルームの清浄度管理のレベルが求められる。上述のように空気中の塩基性化合物はレジスト膜表面の溶解性を変化させてしまうため、清浄度が極端に低い環境は本発明の組成物の性能を充分に引き出すことができない。例えば、塩基性化合物(アンモニア等)は3.5μg/m3以下になるように清浄度を管理する。
仮に製造工程でPEDが発生するとしても、本発明による組成物は環境影響を低減できる有利な効果があると考えらえる。
さらに、
(5)レジストパターンをマスクとして加工処理を行うこと
を含んでなる方法により、加工基板を製造することができる。
形成されたレジストパターンは、好ましくは下層膜または基板(より好ましくは基板)に加工処理を行うことに使用される。具体的には、レジストパターンをマスクとして、下地となる各種基板を、ドライエッチング法、ウェットエッチング法、イオン注入法、金属めっき法などを用いて、加工することができる。本発明によるレジストパターンは、膜厚を厚く、アスペクト比を高くし得るので、イオン注入法を用いた基板加工に用いられることが好ましい。つまり、レジストパターンをマスクとして、イオン注入による不純物ドーピングを行うと、下地基板のうち、レジストパターンで覆われていない部分のみに不純物ドーピングがされるのである。このように所望の領域のみに不純物ドーピングを行うことにより、より小さな半導体素子構造などを基板上に形成させることが可能になる。
レジストパターンを用いて下層膜を加工する場合、段階的に加工を行っても良い。例えば、レジストパターンを用いてBARC層を加工し、BARCパターンを用いてSOC膜を加工し、SOCパターンを用いて、基板を加工しても良い。
基板を加工して形成したギャップに配線を形成することもできる。
(5)レジストパターンをマスクとして加工処理を行うこと
を含んでなる方法により、加工基板を製造することができる。
形成されたレジストパターンは、好ましくは下層膜または基板(より好ましくは基板)に加工処理を行うことに使用される。具体的には、レジストパターンをマスクとして、下地となる各種基板を、ドライエッチング法、ウェットエッチング法、イオン注入法、金属めっき法などを用いて、加工することができる。本発明によるレジストパターンは、膜厚を厚く、アスペクト比を高くし得るので、イオン注入法を用いた基板加工に用いられることが好ましい。つまり、レジストパターンをマスクとして、イオン注入による不純物ドーピングを行うと、下地基板のうち、レジストパターンで覆われていない部分のみに不純物ドーピングがされるのである。このように所望の領域のみに不純物ドーピングを行うことにより、より小さな半導体素子構造などを基板上に形成させることが可能になる。
レジストパターンを用いて下層膜を加工する場合、段階的に加工を行っても良い。例えば、レジストパターンを用いてBARC層を加工し、BARCパターンを用いてSOC膜を加工し、SOCパターンを用いて、基板を加工しても良い。
基板を加工して形成したギャップに配線を形成することもできる。
その後、必要に応じて、基板にさらに加工がされ、デバイスが形成される。これらのさらなる加工は、公知の方法を適用することができる。デバイス形成後、必要に応じて、基板をチップに切断し、リードフレームに接続され、樹脂でパッケージングされる。本発明では、このパッケージングされたものをデバイスという。デバイスとしては、半導体素子、液晶表示素子、有機EL表示素子、プラズマディスプレイ素子、太陽電池素子が挙げられる。デバイスとは、好ましくは半導体である。
本発明を諸例により説明すると以下の通りである。なお、本発明の態様はこれらの例のみに限定されるものではない。
組成物1の調製
厚膜の4.3μmのレジスト膜を得るために、以下のようにして組成物1を調製する。
質量比PGME:EL=70:30の混合溶媒275質量部に、ポリマー(A1)を100質量部添加する。これに、ポリマー(A1)の総質量を基準として、脱保護剤(B1)を1.7質量%、光反応性クエンチャー(C1)を0.1質量%、界面活性剤KF−53(信越化学工業)を0.1質量%、それぞれ添加する。これを室温で30分間、攪拌する。添加物が溶解していることを目視で確認する。これを0.05μmフィルターでろ過する。これによって組成物1を得る。
(A1)ヒドロキシスチレン:スチレン:t−ブチルアクリレート共重合体、丸善石油化学、モル比でそれぞれ60:20:20、Mw約12,000
(B1)DTBPIO−C1、ヘレウス
(C1)東洋合成
厚膜の4.3μmのレジスト膜を得るために、以下のようにして組成物1を調製する。
質量比PGME:EL=70:30の混合溶媒275質量部に、ポリマー(A1)を100質量部添加する。これに、ポリマー(A1)の総質量を基準として、脱保護剤(B1)を1.7質量%、光反応性クエンチャー(C1)を0.1質量%、界面活性剤KF−53(信越化学工業)を0.1質量%、それぞれ添加する。これを室温で30分間、攪拌する。添加物が溶解していることを目視で確認する。これを0.05μmフィルターでろ過する。これによって組成物1を得る。
組成物2〜12、比較組成物1、2の調製
組成を表1に記載のように変更した以外は、組成物1の調製と同様にして、組成物2〜12、および比較組成物1、2を得る。
組成を表1に記載のように変更した以外は、組成物1の調製と同様にして、組成物2〜12、および比較組成物1、2を得る。
比較組成物3の調製
薄膜の0.76μmのレジスト膜を得るために、以下のようにして比較組成物3を調製する。
質量比PGME:EL=70:30の混合溶媒746質量部に、ポリマー(A1)を100質量部添加する。これに、ポリマー(A1)の総質量を基準として、脱保護剤(B1)を1.7質量%、光反応性クエンチャー(C1)を0.1質量%、界面活性剤KF−53(信越化学)を0.1質量%、それぞれ添加する。これを室温で30分間、攪拌する。添加物が溶解していることを目視で確認する。これを0.05μmフィルターでろ過する。これによって比較組成物3を得る。
薄膜の0.76μmのレジスト膜を得るために、以下のようにして比較組成物3を調製する。
質量比PGME:EL=70:30の混合溶媒746質量部に、ポリマー(A1)を100質量部添加する。これに、ポリマー(A1)の総質量を基準として、脱保護剤(B1)を1.7質量%、光反応性クエンチャー(C1)を0.1質量%、界面活性剤KF−53(信越化学)を0.1質量%、それぞれ添加する。これを室温で30分間、攪拌する。添加物が溶解していることを目視で確認する。これを0.05μmフィルターでろ過する。これによって比較組成物3を得る。
比較組成物4〜7の調製
組成を表1に記載のように変更した以外は、比較組成物3の調製と同様にして、組成物2〜14を得る。
組成を表1に記載のように変更した以外は、比較組成物3の調製と同様にして、組成物2〜14を得る。
レジスト膜の形成
上記で得られる組成物を用いて以下の操作を行い、レジスト膜を得る。
コーターMark 8(東京エレクトロン)を用いて各組成物を8インチシリコンウェハ上に滴下し、回転塗布する。このウェハをホットプレート上で150℃130秒間ベークする。厚膜用と薄膜用のそれぞれの組成物を用いて、それぞれ4.3μmと0.76μmのレジスト膜を得る。膜厚はM−1210光干渉式膜厚測定装置(大日本スクリーン)を用いて測定する。なお、膜厚は、ウェハ上で、中心部を除く8点で膜厚を測定し、その平均値を用いる。
上記で得られる組成物を用いて以下の操作を行い、レジスト膜を得る。
コーターMark 8(東京エレクトロン)を用いて各組成物を8インチシリコンウェハ上に滴下し、回転塗布する。このウェハをホットプレート上で150℃130秒間ベークする。厚膜用と薄膜用のそれぞれの組成物を用いて、それぞれ4.3μmと0.76μmのレジスト膜を得る。膜厚はM−1210光干渉式膜厚測定装置(大日本スクリーン)を用いて測定する。なお、膜厚は、ウェハ上で、中心部を除く8点で膜厚を測定し、その平均値を用いる。
レジストパターンの形成例
上記のレジスト膜の形成例で形成するレジスト膜を、KrFステッパー(FPA 300−EX5、CANON)を用いて露光する。このウェハをホットプレート上で110℃160秒間PEBする。このとき、露光後からPEBまでの時間(つまり、PED)は、1分である。これをAZ300MIFデベロッパー(2.38%TMAH水溶液、メルクパフォーマンスマテリアルズ(以下MPMとする))で60秒間パドル現像する。これによりLine=1700nm、Space(トレンチ)=340nm(Line:Space=5:1)のレジストパターンを得る。なお、パターン壁間の底部のトレンチ幅(図1(a)の4に該当)は340nmであるが、パターン壁間の頂部の幅は広がり、パターン壁はテーパー形状になることがある。
マスクサイズとパターンサイズとが1:1になるときの露光エネルギー(mJ/cm2)を感度とする。結果を下記表1に示す。
上記のレジスト膜の形成例で形成するレジスト膜を、KrFステッパー(FPA 300−EX5、CANON)を用いて露光する。このウェハをホットプレート上で110℃160秒間PEBする。このとき、露光後からPEBまでの時間(つまり、PED)は、1分である。これをAZ300MIFデベロッパー(2.38%TMAH水溶液、メルクパフォーマンスマテリアルズ(以下MPMとする))で60秒間パドル現像する。これによりLine=1700nm、Space(トレンチ)=340nm(Line:Space=5:1)のレジストパターンを得る。なお、パターン壁間の底部のトレンチ幅(図1(a)の4に該当)は340nmであるが、パターン壁間の頂部の幅は広がり、パターン壁はテーパー形状になることがある。
マスクサイズとパターンサイズとが1:1になるときの露光エネルギー(mJ/cm2)を感度とする。結果を下記表1に示す。
感度の評価基準は以下とする。
厚膜(4.3μm)条件での感度
X:≦200mJ/cm2
Y:>200mJ/cm2、≦350mJ/cm2
Z:>350mJ/cm2
厚膜(4.3μm)条件での感度
X:≦200mJ/cm2
Y:>200mJ/cm2、≦350mJ/cm2
Z:>350mJ/cm2
薄膜(0.76μm)条件での感度
X:≦100mJ/cm2
Y:>100mJ/cm2、≦200mJ/cm2
Z:>200mJ/cm2
X:≦100mJ/cm2
Y:>100mJ/cm2、≦200mJ/cm2
Z:>200mJ/cm2
解像度の測定
Line:Space=5:1、Space幅が340nmから順次20nmずつ小さくなるマスクパターンを使用する。340nmのスリットが340nmのパターンを再現できる露光量で露光を行う。露光装置FPA−3000EX5(キヤノン)を用いる。断面SEMを使用して340nmのパターンから順次、パターン形状を確認する。Spaceが潰れるパターンの直前のSpace幅を解像度とする。
結果を下記表1に示す。
Line:Space=5:1、Space幅が340nmから順次20nmずつ小さくなるマスクパターンを使用する。340nmのスリットが340nmのパターンを再現できる露光量で露光を行う。露光装置FPA−3000EX5(キヤノン)を用いる。断面SEMを使用して340nmのパターンから順次、パターン形状を確認する。Spaceが潰れるパターンの直前のSpace幅を解像度とする。
結果を下記表1に示す。
解像度の評価基準は以下とする。
厚膜条件での解像度
X:≦300nm
Y:>300nm、≦340nm
Z:>340nm
厚膜条件での解像度
X:≦300nm
Y:>300nm、≦340nm
Z:>340nm
薄膜条件での解像度
X:≦260nm
Y:>260nm
上記表において、(A)はポリマー、(B)は脱保護剤、(C)は光反応性クエンチャー、(E)は塩基化合物を意味する。上記表において、(B)、(C)、(E)の列の括弧内の数字は、(A)ポリマーの総質量を基準とした、質量%である。以降の表において同様とする。
(塩基E1)301248、Sigma−Aldrich
X:≦260nm
Y:>260nm
上記表に示すように、本発明の光反応性クエンチャーを含有する各組成物は厚膜レジストとして好適な感度と解像度を有していることが確認できる。また、これらは薄膜レジストとして使用しても、好適な感度と解像度を有していることも確認できる。
PEDの評価試験
下記表2に記載の組成物を用い、以下のようにして環境影響の評価を行う。
下記表2に記載の組成物を用い、以下のようにして環境影響の評価を行う。
レジストパターンの測定例
上記のレジストパターンの形成例で作成するレジストパターンの形状を、走査型電子顕微鏡SEMを用いて確認する。パターン表面の幅を測定する。
頂部のパターン壁間の幅をITW(nm)とし、底部のパターン壁間の幅をIBW(nm)とする。
上記のレジストパターンの形成例で作成するレジストパターンの形状を、走査型電子顕微鏡SEMを用いて確認する。パターン表面の幅を測定する。
頂部のパターン壁間の幅をITW(nm)とし、底部のパターン壁間の幅をIBW(nm)とする。
クリーンルーム大気に曝露したレジストパターンの形成および測定
調製例で得る組成物を用いて以下の操作を行い、レジスト膜を得る。
上記のレジスト膜の形成例で形成するレジスト膜を、KrFステッパー(FPA 300−EX5)を用いて露光する。露光エネルギーは、それぞれの組成物および膜厚ごとに上記のレジストパターンの形成例で用いたものと同じものを用いる。
このウェハをKrFステッパーから取り出し、実験台(クリーンルーム内)の上に30分間静置する(つまり、PED=30分)。このウェハをホットプレート上で110℃160秒間PEBする。これをAZ300MIFデベロッパーで60秒間パドル現像する。これにより環境影響を受けたレジストパターンを得る。得られるレジストパターンの形状をSEMを用いて確認し、パターン表面の幅を測定する。
頂部のパターン壁間の幅をFTW(nm)とし、底部のパターン壁間の幅をFBW(nm)とする。
環境影響を以下のように算出し、評価する。
TG(nm)=ITW−FTW
BG(nm)=IBW−FBW
調製例で得る組成物を用いて以下の操作を行い、レジスト膜を得る。
上記のレジスト膜の形成例で形成するレジスト膜を、KrFステッパー(FPA 300−EX5)を用いて露光する。露光エネルギーは、それぞれの組成物および膜厚ごとに上記のレジストパターンの形成例で用いたものと同じものを用いる。
このウェハをKrFステッパーから取り出し、実験台(クリーンルーム内)の上に30分間静置する(つまり、PED=30分)。このウェハをホットプレート上で110℃160秒間PEBする。これをAZ300MIFデベロッパーで60秒間パドル現像する。これにより環境影響を受けたレジストパターンを得る。得られるレジストパターンの形状をSEMを用いて確認し、パターン表面の幅を測定する。
頂部のパターン壁間の幅をFTW(nm)とし、底部のパターン壁間の幅をFBW(nm)とする。
環境影響を以下のように算出し、評価する。
TG(nm)=ITW−FTW
BG(nm)=IBW−FBW
TGの評価基準は以下とする。
厚膜条件でのTG
X:≦400nm
Y:>400nm、頂部がつながりトレンチ消失
厚膜条件でのTG
X:≦400nm
Y:>400nm、頂部がつながりトレンチ消失
薄膜条件でのTG
X:≦150nm
Y:>150nm、頂部がつながりトレンチ消失。
X:≦150nm
Y:>150nm、頂部がつながりトレンチ消失。
BGの評価基準は以下とする。
厚膜条件でのBG
X:≦50nm
Y:>50nm
Z:底部がつながりトレンチ消失
厚膜条件でのBG
X:≦50nm
Y:>50nm
Z:底部がつながりトレンチ消失
薄膜条件でのBG
X:≦40nm
Y:>40nm
Z:底部がつながりトレンチ消失
上記表に示すように、本発明の光反応性クエンチャーを含有する各組成物は、厚膜レジストとして使用するとき、比較組成物よりも環境から受ける影響が小さいことが確認できる。また、薄膜レジストとして使用するよりも、厚膜レジストとして使用する際に、環境から受ける影響を小さくする効果がより期待できる。
X:≦40nm
Y:>40nm
Z:底部がつながりトレンチ消失
参考組成物1の調製
厚膜4.3μmのレジスト膜を得るために、以下のようにして参考組成物1を調製する。
質量比PGME:EL=70:30の混合溶媒275質量部に、ポリマー(A1)を100質量部添加する。これに、ポリマー(A1)の総質量を基準として、脱保護剤として(B2)と(B3)をそれぞれ0.5質量%および1.9質量%、光反応性クエンチャー(C1)を0.2質量%、界面活性剤KF−53(信越化学工業)を0.1質量%、それぞれ添加する。これを室温で30分間、攪拌する。添加物が溶解していることを目視で確認する。これを0.05μmフィルターでろ過する。これによって参考組成物1を得る。
(B2)ZK−0231、DSP五協フード&ケミカル株式会社
(B3)ZK−1542、DSP五協フード&ケミカル株式会社
厚膜4.3μmのレジスト膜を得るために、以下のようにして参考組成物1を調製する。
質量比PGME:EL=70:30の混合溶媒275質量部に、ポリマー(A1)を100質量部添加する。これに、ポリマー(A1)の総質量を基準として、脱保護剤として(B2)と(B3)をそれぞれ0.5質量%および1.9質量%、光反応性クエンチャー(C1)を0.2質量%、界面活性剤KF−53(信越化学工業)を0.1質量%、それぞれ添加する。これを室温で30分間、攪拌する。添加物が溶解していることを目視で確認する。これを0.05μmフィルターでろ過する。これによって参考組成物1を得る。
参考組成物2の調製
厚膜4.3μmのレジスト膜を得るために、以下のようにして参考組成物2を調整する。
質量比PGME:EL=70:30の混合溶媒275質量部に、ポリマー(A1)を100質量部添加する。これに、ポリマー(A1)の総質量を基準として、脱保護剤として(B2)と(B3)をそれぞれ0.5質量%および1.9質量%、光反応性クエンチャー(C1)を0.1質量%、塩基(E1)を0.1質量%、界面活性剤KF−53(信越化学工業)を0.1質量%、それぞれ添加する。これを室温で30分間、攪拌する。添加物が溶解していることを目視で確認する。これを0.05μmフィルターでろ過する。これによって参考組成物2を得る。
厚膜4.3μmのレジスト膜を得るために、以下のようにして参考組成物2を調整する。
質量比PGME:EL=70:30の混合溶媒275質量部に、ポリマー(A1)を100質量部添加する。これに、ポリマー(A1)の総質量を基準として、脱保護剤として(B2)と(B3)をそれぞれ0.5質量%および1.9質量%、光反応性クエンチャー(C1)を0.1質量%、塩基(E1)を0.1質量%、界面活性剤KF−53(信越化学工業)を0.1質量%、それぞれ添加する。これを室温で30分間、攪拌する。添加物が溶解していることを目視で確認する。これを0.05μmフィルターでろ過する。これによって参考組成物2を得る。
組成物2、6と参考組成物1、2との比較
上記のレジスト膜の形成例、レジストパターンの形成例と同様に操作をして、参考組成物1および2からそれぞれレジストパターンを得る。上述の方法により感度、解像度、環境影響を評価する。
感度は組成物2、6が参考組成物1〜2と同等以上である。解像度は組成物2、6が参考組成物1〜2よりやや優れている。環境影響は組成物2、6が参考組成物1〜2と同等以上である。
上記のレジスト膜の形成例、レジストパターンの形成例と同様に操作をして、参考組成物1および2からそれぞれレジストパターンを得る。上述の方法により感度、解像度、環境影響を評価する。
感度は組成物2、6が参考組成物1〜2と同等以上である。解像度は組成物2、6が参考組成物1〜2よりやや優れている。環境影響は組成物2、6が参考組成物1〜2と同等以上である。
組成物20の調製
厚膜の7.0μmのレジスト膜を得るために、以下のようにして組成物20を調整する。
質量比PGME:nBA:DBE=60:30:10の混合溶媒198質量部に、ポリマー(A2)を100質量部添加する。これに、ポリマー(A2)の総質量を基準として、脱保護剤(B4)を0.3質量%、光反応性クエンチャー(C1)を0.05質量%、可塑剤(F1)を2.5質量%、界面活性剤KF−53(信越化学工業)を0.1質量%、それぞれ添加する。これを室温で30分間、攪拌する。添加物が溶解していることを目視で確認する。これを0.05μmフィルターでろ過する。これによって組成物20を得る。
(A2)ヒドロキシスチレン:スチレン:t−ブチルアクリレート共重合体、東邦化学工業、モル比でそれぞれ60:10:30、Mw約12,000
(B4)TPS−C1、ヘレウス株式会社
(F1)三洋化成工業株SANNIX PL−2100
厚膜の7.0μmのレジスト膜を得るために、以下のようにして組成物20を調整する。
質量比PGME:nBA:DBE=60:30:10の混合溶媒198質量部に、ポリマー(A2)を100質量部添加する。これに、ポリマー(A2)の総質量を基準として、脱保護剤(B4)を0.3質量%、光反応性クエンチャー(C1)を0.05質量%、可塑剤(F1)を2.5質量%、界面活性剤KF−53(信越化学工業)を0.1質量%、それぞれ添加する。これを室温で30分間、攪拌する。添加物が溶解していることを目視で確認する。これを0.05μmフィルターでろ過する。これによって組成物20を得る。
(B4)TPS−C1、ヘレウス株式会社
レジスト膜の形成例
コーターMark 8(東京エレクトロン)を用いて組成物20を8インチシリコンウェハ上に滴下し、回転塗布する。このウェハをホットプレート上で150℃130秒間ベークする。これにより7.0μmのレジスト膜を得る。膜厚はM−1210光干渉式膜厚測定装置(大日本スクリーン)を用いて測定する。
コーターMark 8(東京エレクトロン)を用いて組成物20を8インチシリコンウェハ上に滴下し、回転塗布する。このウェハをホットプレート上で150℃130秒間ベークする。これにより7.0μmのレジスト膜を得る。膜厚はM−1210光干渉式膜厚測定装置(大日本スクリーン)を用いて測定する。
レジストパターンの形成例
上記のレジスト膜の形成例で形成するレジスト膜を、KrFステッパー(FPA 300−EX5、CANON)を用いて露光する。このウェハをホットプレート上で110℃160秒間ポストエクスポージャーベーク(PEB)する。これをAZ300MIFデベロッパー(2.38%TMAH水溶液、メルクパフォーマンスマテリアルズ株(以下MPM株とする))で60秒間パドル現像する。これによりLine=1500nm、Space(トレンチ)=300nm(Line:Space=5:1)のレジストパテターンを得る。なお、パターン壁間の底部のトレンチ幅は300nmであるが、パターン壁間の頂部の幅は広がり、パターン壁はテーパー形状になることがある。
使用する露光エネルギー(mJ/cm2)を感度とする。感度は82mJ/cm2である。
上記のレジスト膜の形成例で形成するレジスト膜を、KrFステッパー(FPA 300−EX5、CANON)を用いて露光する。このウェハをホットプレート上で110℃160秒間ポストエクスポージャーベーク(PEB)する。これをAZ300MIFデベロッパー(2.38%TMAH水溶液、メルクパフォーマンスマテリアルズ株(以下MPM株とする))で60秒間パドル現像する。これによりLine=1500nm、Space(トレンチ)=300nm(Line:Space=5:1)のレジストパテターンを得る。なお、パターン壁間の底部のトレンチ幅は300nmであるが、パターン壁間の頂部の幅は広がり、パターン壁はテーパー形状になることがある。
使用する露光エネルギー(mJ/cm2)を感度とする。感度は82mJ/cm2である。
解像度の測定
Line:Space=5:1、Space幅が300nmから順次20nmずつ小さくなるマスクパターンを使用する。300nmのスリットが300nmのパターンを再現できる露光量で露光を行う。露光装置FPA−3000EX5(キヤノン)を用いる。断面SEMを使用して300nmのパターンから順次、パターン形状を確認する。Spaceが潰れるパターンの直前のSpace幅を解像度とする。解像度は280nmである。
Line:Space=5:1、Space幅が300nmから順次20nmずつ小さくなるマスクパターンを使用する。300nmのスリットが300nmのパターンを再現できる露光量で露光を行う。露光装置FPA−3000EX5(キヤノン)を用いる。断面SEMを使用して300nmのパターンから順次、パターン形状を確認する。Spaceが潰れるパターンの直前のSpace幅を解像度とする。解像度は280nmである。
1.基板
2.PEDが短い場合のレジストパターン
3.ITW
4.IBW
5.PEDが長い場合のレジストパターン
6.FTW
7.FBW
2.PEDが短い場合のレジストパターン
3.ITW
4.IBW
5.PEDが長い場合のレジストパターン
6.FTW
7.FBW
Claims (16)
- (A)ポリマー、(B)脱保護剤、(C)光反応クエンチャー、および(D)溶媒を含んでなる厚膜レジスト組成物であって、
(C)光反応クエンチャーが、式(C−1):
Cm+カチオン Cm−アニオン 式(C−1)
(式中、
Cm+カチオンは、式(CC1)で表されるカチオン:
Rc1は、それぞれ独立に、C1−6のアルキル、C1−6アルコキシ、またはC6−12アリールであり、かつ
nc1は、それぞれ独立に、0、1、2または3である)、および
式(CC2)で表されるカチオン:
Rc2は、それぞれ独立に、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、またはC6−12アリールであり、かつ
nc2は、それぞれ独立に、0、1、2または3である)
からなる群から選択される、少なくとも1つのカチオンからなり、全体としてm価(ここで、mは、1〜3である)であり;かつ
Cm−アニオンは、式(CA)で表されるアニオン:
Xは、C1−20の炭化水素であり、
Rc3は、それぞれ独立に、ヒドロキシ、C1−6アルキル、またはC6−10アリールであり、
nc3は、1、2または3であり、かつ
nc4は0、1または2である)
から選択される、少なくとも1つのアニオンからなり、全体としてm価である)
で表されるものである、厚膜レジスト組成物。 - (A)ポリマーが、式(P−1)で表される構成単位:
Rp1は、水素、C1−5アルキル、C1−5アルコキシ、または−COOHであり、
Rp2は、C1−5アルキル(これは、−CH2−が−O−によって置きかえられていてもよい)であり、
m1は、0〜4の数であり、かつ
m2は、1〜2の数であり、m1+m2≦5である)、
式(P−2)で表される構成単位:
Rp3は、水素、C1−5アルキル、C1−5アルコキシ、または−COOHであり、
Rp4は、C1−5アルキルまたはC1−5アルコキシ(ここで、アルキル、アルコキシに含まれる−CH2−が−O−によって置き換えられていてもよい)かつ
m3は、0〜5の数である)、および
式(P−3)で表される構成単位:
Rp5は、水素、C1−5アルキル、C1−5アルコキシ、または−COOHであり、かつ
Rp6は、C1−15アルキルまたはC1−5アルキルエーテルであり、Rp6は環構造を有していてもよい)
からなる群から選択される構成単位を少なくとも1つ含んでなり、
好ましくは、式(P1)、(P2)、および(P3)の繰り返し数である、それぞれnp1、np2、およびnp3が、以下の式:
40%≦np1/(np1+np2+np3)≦80%、3%≦np2/(np1+np2+np3)≦40%、および/または10%≦np3/(np1+np2+np3)≦40%
を満たすものである、請求項1に記載の組成物。 - (B)脱保護剤が、式(B−1):
Bn+カチオン Bn−アニオン 式(B−1)
(式中、
Bn+カチオンは、式(BC1)で表されるカチオン:
Rb1は、それぞれ独立に、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、C6−12アリール、C6−12アリールチオ、またはC6−12アリールオキシであり、かつ
nb1は、それぞれ独立に、0、1、2または3である)、
式(BC2)で表されるカチオン:
Rb2は、それぞれ独立に、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、またはC6−12アリールであり、かつ
nb2は、それぞれ独立に、0、1、2または3である)
式(BC3)で表されるカチオン:
Rb3は、それぞれ独立に、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、またはC6−12アリールであり、
Rb4は、それぞれ独立に、C1−6アルキルであり、かつ
nb3は、それぞれ独立に、0、1、2または3である)
からなる群から選択される、少なくとも1つのカチオンからなり、全体としてn価(ここで、nは1〜3である)であり;
Bn−アニオンは、式(BA1)で表されるアニオン:
式(BA2)で表されるアニオン:
式(BA3)で表されるアニオン:
式(BA4)で表されるアニオン:
Rb8は、水素、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、またはヒドロキシであり、
Lbは、カルボニル、オキシまたはカルボニルオキシであり、
Ybは、それぞれ独立に、水素またはフッ素であり、
nb4は、0〜10の整数であり、かつ
nb4は、0〜21の整数である)
からなる群から選択される、少なくとも1つのアニオンからなり、全体としてn価である)
で表される、請求項1または2に記載の組成物。 - 膜厚1〜25μmのレジスト膜を製造し得ること、好ましくは後に行われる露光に248nm±1%または193nm±1%の光源が用いられることを特徴とする、請求項1〜3の少なくともいずれか一項に記載の組成物。
- (A)ポリマーの含有量が、前記組成物の総質量を基準として、15〜60質量%であり、
(C)光反応クエンチャーの含有量が、(A)ポリマーの総質量を基準として、0.01〜3質量%であり、
好ましくは、(B)脱保護剤の含有量が、(A)ポリマーの総質量を基準として、0.05〜5質量%であり、
好ましくは、(D)溶媒の含有量が、前記組成物の総質量を基準として、30〜90質量%である、請求項1〜4の少なくともいずれか一項に記載の組成物。 - (E)塩基性化合物をさらに含んでなり、好ましくは(E)塩基化合物は、アンモニア、C1−16第一級脂肪族アミン化合物、C2−32第二級脂肪族アミン化合物、C3−48第三級脂肪族アミン化合物、C6−30芳香族アミン化合物、またはC5−30ヘテロ環アミン化合物であり、好ましくは、(E)塩基性化合物の含有量が、(A)ポリマーの総質量を基準として0〜2質量%である、請求項1〜5の少なくともいずれか一項に記載の組成物。
- (B)脱保護剤が、露光により、酸解離定数pKa(H2O)−20〜1.4の酸を放出するものであり、好ましくは、(C)光反応クエンチャーが、露光により、酸解離定数pKa(H2O)1.5〜8の弱酸を放出するものであり、好ましくは、(E)塩基性化合物の塩基解離定数pKb(H2O)が−12〜5である、請求項1〜6の少なくともいずれか一項に記載の組成物。
- (A)ポリマーの質量平均分子量(Mw)が5,000〜50,000(好ましくは5,000〜25,000)であり、(B)脱保護剤の分子量が400〜2,500(好ましくは400〜1,500)であり、(C)光反応クエンチャーの分子量が300〜1,400(好ましくは300〜1,200)であり、(E)塩基性化合物の分子量が17〜500(好ましくは60〜400)である、請求項1〜7の少なくともいずれか一項に記載の組成物。
- (F)可塑剤をさらに含んでなり、好ましくは、(G)添加物をさらに含んでなり、(G)添加物は界面活性剤、色素、コントラスト増強剤、酸、および基板密着増強剤からなる群の少なくとも1つから選択され、好ましくは、(F)可塑剤の含有量が、(A)ポリマーの総質量を基準として0〜20質量%であり、好ましくは、(G)添加物の含有量が、(A)ポリマーの総質量を基準として0〜20質量%である、請求項1〜8の少なくともいずれか一項に記載の組成物。
- (D)溶媒が、水、炭化水素溶媒、エーテル溶媒、エステル溶媒、アルコール溶媒、ケトン溶媒、またはこれらのいずれかの組合せである、請求項1〜9の少なくともいずれか一項に記載の組成物。
- 厚膜レジスト組成物がポジ型化学増幅型厚膜レジスト組成物である、請求項1〜10の少なくともいずれか一項に記載の組成物。
- 下記工程:
(1)基板の上方に請求項1〜11の少なくとも一項に記載の組成物を適用すること;
(2)前記組成物を加熱し、レジスト膜を形成すること
を含んでなる、レジスト膜の製造方法であって、
好ましくは、前記(2)の加熱は100〜250℃および/または60〜300秒間行われ、
好ましくは、前記(2)の加熱は、大気または窒素ガス雰囲気にて行われる、方法。 - 下記工程:
請求項12に記載の方法により、レジスト膜を製造すること;
(3)前記レジスト膜を露光すること;
(4)前記レジスト膜を現像すること
を含んでなる、レジストパターンの製造方法。 - (3)と(4)の間に、露光後ベークをすることをさらに含んでなり、
露光から露光後ベークまでの時間を1分とし、請求項13に記載の方法でレジストパターンを製造した場合のレジスト壁間の頂部の幅ITW、底部の幅IBW、
露光から露光後ベークまでの時間を30分とし、請求項13に記載の方法でレジストパターンを製造した場合のレジスト壁間の頂部の幅FTW、底部の幅FBWが、
ITW−FTW≦400nm、および/またはIBW−FBW≦50nm
を満たすものである、請求項13に記載の方法。 - 下記工程:
請求項13または14に記載の方法により、レジストパターンを製造すること;
(5)レジストパターンをマスクとして加工処理を行うこと
を含んでなる、加工基板の製造方法であって、
好ましくは、前記(5)は下層膜または基板(より好ましくは基板)に加工処理を行うことである、方法。 - 請求項12〜15の少なくともいずれか一項に記載の方法を含んでなる、デバイスの製造方法。
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