JP2020159893A - 制御装置、材料試験機、制御装置の制御方法、及び制御プログラム - Google Patents

制御装置、材料試験機、制御装置の制御方法、及び制御プログラム Download PDF

Info

Publication number
JP2020159893A
JP2020159893A JP2019060218A JP2019060218A JP2020159893A JP 2020159893 A JP2020159893 A JP 2020159893A JP 2019060218 A JP2019060218 A JP 2019060218A JP 2019060218 A JP2019060218 A JP 2019060218A JP 2020159893 A JP2020159893 A JP 2020159893A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
control
value
control amount
identification model
test
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2019060218A
Other languages
English (en)
Other versions
JP7234733B2 (ja
Inventor
融 松浦
Toru Matsuura
融 松浦
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shimadzu Corp
Original Assignee
Shimadzu Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shimadzu Corp filed Critical Shimadzu Corp
Priority to JP2019060218A priority Critical patent/JP7234733B2/ja
Publication of JP2020159893A publication Critical patent/JP2020159893A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7234733B2 publication Critical patent/JP7234733B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Investigating Strength Of Materials By Application Of Mechanical Stress (AREA)
  • Feedback Control In General (AREA)

Abstract

【課題】材料試験機の制御精度を向上する。【解決手段】試験片に試験力を付与し、試験片を変形させて材料試験を行う引張試験機を制御する制御装置として機能する制御回路ユニット50である。制御回路ユニット50は、引張試験機の特性を、伸び速度制御量と伸び速度目標値とを用いて同定し、パラメータを含む同定モデルを生成し、同定モデルを更新するモデル生成部54と、モデル生成部54による同定結果が安定するまでの期間において、同定モデルによる引張試験機の特性を同定する際に用いる伸び速度制御量に代えて、仮想同定モデルから出力される仮想出力値を用いる出力調整部55と、を備える。【選択図】図2

Description

本発明は、制御装置、材料試験機、制御装置の制御方法、及び制御プログラムに関する。
試験片に試験力を付与し、試験片を変形させて材料試験を行う材料試験機の特性を同定し、同定結果を用いて材料試験機を制御する技術が開発されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載のサーボ式材料試験機は、制御量の検出値が規定値となるときの負荷機構に対する操作信号の大きさを記憶し、オープンループ状態でその記憶されている信号を負荷機構に対して供給するオフセット信号供給手段を備える。また、その状態で矩形波状の設定信号の負荷機構への追加供給を開始し、制御量の検出値がリミット値に達した時点で供給を停止する設定信号供給手段を設ける。更に、設定信号が供給されている間の制御量の検出値を応答データ記憶手段に記憶し、その記憶内容を用いて系を同定して最適ゲインを決定する演算手段を設ける。
特許文献1に記載のサーボ式材料試験によれば、機試験片に作用する最大負荷を規制しつつ応答データの採取を可能とし、試験片にダメージを与える危険性を無くし、簡単な演算によって系の同定〜最適ゲインの決定が可能になる。
特開2002−340763号公報
しかしながら、特許文献1に記載のサーボ式材料試験機では、試験片の変形に伴ってサーボ式材料試験機の特性が変化する。
例えば、サーボ式材料試験機において、引張試験を行う場合には、材料試験の進行に伴って1対のつかみ具の間隔が増加し、試験片が伸びるため、引張試験機の特性が変化する。その結果、特許文献1に記載のサーボ式材料試験機では、サーボ式材料試験機の制御精度を向上する余地があった。
また、材料試験を実行中に材料試験機の同定を行う場合には、材料試験の初期においては、材料試験機の同定をするためのデータの個数が少ないため、材料試験機の同定精度が低下する可能性があった。その結果、材料試験機の制御精度が低下する可能性があった。
本発明は、このような事情に鑑みなされたものであり、材料試験機の制御精度を向上できる制御装置、材料試験機、制御装置の制御方法、及び制御プログラムを提供することを目的とする。
本発明の第1の態様は、試験片に試験力を付与し、前記試験片を変形させて材料試験を行う材料試験機を制御する制御装置であって、前記材料試験機の特性を、検出器の計測値と、前記計測値に対応する制御目標値と、を用いて同定し、パラメータを含む同定モデルを生成し、前記同定モデルを更新するモデル生成部と、前記モデル生成部による同定結果が安定するまでの期間において、前記同定モデルによる前記材料試験機の特性を同定する際に用いる前記検出器の計測値に代えて、仮想同定モデルから出力される仮想出力値を用いる出力調整部と、を備える、制御装置に関する。
本発明の第2の態様は、試験片に試験力を付与し、前記試験片を変形させて材料試験を行う材料試験機であって、第1の態様に係る制御装置を備える、材料試験機に関する。
本発明の第3の態様は、試験片に試験力を付与し、前記試験片を変形させて材料試験を行う材料試験機を制御する制御装置の制御方法であって、前記材料試験機の特性を、検出器の計測値と、前記計測値に対応する制御目標値とを用いて同定し、パラメータを含む同定モデルを生成し、前記同定モデルを更新するモデル生成ステップと、前記モデル生成ステップでの同定結果が安定するまでの期間において、前記同定モデルによる前記材料試験機の特性を同定する際に用いる前記検出器の計測値に代えて、仮想同定モデルから出力される仮想出力値を用いる出力調整ステップと、を含む、制御装置の制御方法に関する。
本発明の第4の態様は、試験片に試験力を付与し、前記試験片を変形させて材料試験を行う材料試験機を、コンピュータを用いて、制御する制御装置の制御プログラムであって、前記コンピュータを、前記材料試験機の特性を、検出器の計測値と、前記計測値に対応する制御目標値とを用いて同定し、パラメータを含む同定モデルを生成し、前記同定モデルを更新するモデル生成部、及び、前記モデル生成部による同定結果が安定するまでの期間において、前記同定モデルによる前記材料試験機の特性を同定する際に用いる前記検出器の計測値に代えて、仮想同定モデルから出力される仮想出力値を用いる出力調整部、として機能させる、制御プログラムに関する。
本発明の第1の態様によれば、モデル生成部は、材料試験機の特性を、検出器の計測値と、前記計測値に対応する制御目標値とを用いて同定し、パラメータを含む同定モデルを生成し、前記同定モデルを更新する。そして、前記モデル生成部による同定結果が安定するまでの期間において、出力調整部は、前記同定モデルによる前記材料試験機の特性を同定する際に用いる前記検出器の計測値に代えて、仮想同定モデルから出力される仮想出力値を用いる。
よって、同定結果が安定するまでの期間においても、仮想出力値として安定した出力値が得られる。したがって、材料試験機の制御精度を向上できる。
本発明の第2の態様によれば、第1の態様に係る制御装置を備える。
よって、同定結果が安定するまでの期間においても、仮想出力値として安定した出力値が得られる。したがって、材料試験機の制御精度を向上できる。
本発明の第3の態様によれば、モデル生成ステップで、前記材料試験機の特性を、検出器の計測値と、前記計測値に対応する制御目標値とを用いて同定し、パラメータを含む同定モデルを生成し、前記同定モデルを更新する。そして、前記モデル生成部による同定結果が安定するまでの期間において、出力調整ステップで、前記同定モデルによる前記材料試験機の特性を同定する際に用いる前記検出器の計測値に代えて、仮想同定モデルから出力される仮想出力値を用いる。
よって、同定結果が安定するまでの期間においても、仮想出力値として安定した出力値が得られる。したがって、材料試験機の制御精度を向上できる。
本発明の第4の態様によれば、モデル生成部は、材料試験機の特性を、検出器の計測値と、前記計測値に対応する制御目標値とを用いて同定し、パラメータを含む同定モデルを生成し、前記同定モデルを更新する。そして、前記モデル生成部による同定結果が安定するまでの期間において、出力調整部は、前記同定モデルによる前記材料試験機の特性を同定する際に用いる前記検出器の計測値に代えて、仮想同定モデルから出力される仮想出力値を用いる。
よって、同定結果が安定するまでの期間においても、仮想出力値として安定した出力値が得られる。したがって、材料試験機の制御精度を向上できる。
本実施形態に係る引張試験機の構成の一例を示す図である。 本実施形態に係る制御回路ユニットの構成の一例を示す図である。 比較例の同定モデルのパラメータの変化の一例を示すグラフである。 本実施形態に係る同定モデルのパラメータの変化の一例を示すグラフである。 本実施形態に係る同定モデルのパラメータの変化の他の一例を示すグラフである。 本実施形態に係る制御回路ユニットによる制御精度の向上効果の一例を示すグラフである。 本実施形態の制御回路ユニットの処理の一例を示すフローチャートである。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
[1.引張試験機の構成]
図1は、本実施形態に係る引張試験機1の構成の一例を示す図である。
本実施形態の引張試験機1は、試験片TPに試験力FTを与えて、試料の引張強度、降伏点、伸び、絞りなどの機械的性質を測定する材料試験を行う。試験力FTは、引張力である。
かかる引張試験機1は、試験対象の材料である試験片TPに試験力FTを与えて引張試験を行う引張試験機本体2と、当該引張試験機本体2による引張試験動作を制御する制御ユニット4と、を備える。
なお、引張試験機1は、「材料試験機」の一例に相当する。
試験機本体2は、テーブル6と、このテーブル6上に鉛直方向を向く状態で回転可能に立設された一対のねじ棹8、9と、これらのねじ棹8、9に沿って移動可能なクロスヘッド10と、このクロスヘッド10を移動させて試験片TPに負荷を与える負荷機構12と、ロードセル14と、を備える。ロードセル14は、試験片TPに与えられる引張荷重である試験力FTを測定し、試験力測定信号SG1を出力するセンサである。
一対のねじ棹8、9は、ボールねじから成り、クロスヘッド10は、各ねじ棹8、9に対して図示を省略したナットを介して連結されている。
負荷機構12は、各ねじ棹8、9の下端部に連結されるウォーム減速機16、17と、各ウォーム減速機16、17に連結されるサーボモータ18と、ロータリエンコーダ20と、を備える。ロータリエンコーダ20は、サーボモータ18の回転量を測定し、回転量に応じたパルス数の回転測定信号SG2を制御ユニット4に出力するセンサである。
そして負荷機構12は、ウォーム減速機16、17を介して、一対のねじ棹8、9にサーボモータ18の回転を伝達し、各ねじ棹8、9が同期して回転することにより、クロスヘッド10がねじ棹8、9に沿って昇降する。
クロスヘッド10には、試験片TPの上端部を把持するための上つかみ具21が付設され、テーブル6には、試験片TPの下端部を把持するための下つかみ具22が付設されている。試験機本体2は、引張試験の際、試験片TPの両端部をこれらの上つかみ具21及び下つかみ具22により把持した状態で、制御ユニット4の制御に従って、クロスヘッド10を上昇させることにより、試験片TPに試験力FTを与える。
試験片TPには、変位センサ15が配置される。試験片TPは、例えば、中央がくびれて形成されたダンベル型試験片が用いられる。変位センサ15は、試験片TPの1対の標点の間の距離を測定することによって、伸び測定値edを測定し、伸び測定信号SG3を出力するセンサである。1対の標点は、試験片TPがくびれた領域の上部と下部とに配置される。
制御ユニット4は、統括制御装置30と、表示装置32と、試験プログラム実行装置34と、を備える。
統括制御装置30は、当該試験機本体2を中枢的に制御する装置であり、試験機本体2との間で信号を送受信可能に接続される。試験機本体2から受信する信号は、ロードセル14が出力する試験力測定信号SG1、ロータリエンコーダ20が出力する回転測定信号SG2、変位センサ15が出力する伸び測定信号SG3、及び制御や試験に要する適宜の信号などである。
表示装置32は、統括制御装置30から入力される信号に基づいて各種情報を表示する装置であり、例えば、統括制御装置30は、引張試験の間、伸び測定信号SG3に基づいて試験片TPの伸びの測定値である伸び測定値edを表示装置32に表示する。また、例えば、統括制御装置30は、引張試験の間、回転測定信号SG2に基づくクロスヘッド10の変位を示す変位測定値xdを表示装置32に表示する。
引張試験プログラム実行装置34は、引張試験の試験条件といった各種設定パラメータの設定操作や実行指示操作などのユーザ操作を受け付け、統括制御装置30に出力する機能や、試験力測定値fdのデータを解析する機能などを備えた装置である。
本実施形態の引張試験プログラム実行装置34はコンピュータを備え、このコンピュータは、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro−Processing Unit)などのプロセッサと、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)などのメモリデバイスと、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)などのストレージ装置と、統括制御装置30や各種の周辺機器などを接続するためのインターフェース回路と、を備える。そして、プロセッサがメモリデバイス又はストレージ装置に記憶されたコンピュータプログラムである引張試験プログラムを実行することで、上述の各種の機能を実現する。
次いで、本実施形態の統括制御装置30について、更に詳述する。
統括制御装置30は、図1に示すように、信号入出力ユニット40と、制御回路ユニット50と、を備える。
信号入出力ユニット40は、試験機本体2との間で信号を送受する入出力インターフェース回路を構成するものであり、本実施形態では、第1センサアンプ42と、第2センサアンプ45と、カウンタ回路43と、サーボアンプ44とを有する。
第1センサアンプ42は、ロードセル14が出力する試験力測定信号SG1を増幅して制御回路ユニット50に出力する増幅器である。
第2センサアンプ45は、変位センサ15が出力する伸び測定信号SG3を増幅して制御回路ユニット50に出力する増幅器である。
カウンタ回路43は、ロータリエンコーダ20が出力する回転測定信号SG2のパルス数を計数し、サーボモータ18の回転量、すなわちサーボモータ18の回転によって昇降するクロスヘッド10の変位測定値xdを示す変位測定信号A3を制御回路ユニット50にデジタル信号で出力する。
サーボアンプ44は、制御回路ユニット50の制御に従って、サーボモータ18を制御する装置である。
本実施形態では、材料試験機が引張試験機1である場合について説明するが、本発明はこれに限定されない。材料試験機が試験片に試験力を付与し、試験片を変形させて材料試験を行えばよい。材料試験機が、例えば、圧縮試験機、曲げ試験機、又はねじり試験機でもよい。
[2.制御回路ユニットの構成]
図2は、制御回路ユニット50の機能的構成を示すブロック図である。
制御回路ユニット50は、通信部51と、フィードバック制御部52と、フィルタ処理部53と、モデル生成部54と、出力調整部55とを備える。制御回路ユニット50は、「制御装置」の一例に対応する。
制御回路ユニット50は、CPUやMPUなどのプロセッサと、ROMやRAMなどのメモリデバイスと、HDDやSSDなどのストレージ装置と、信号入出力ユニット40とのインターフェース回路と、引張試験プログラム実行装置34と通信する通信装置と、表示装置32を制御する表示制御回路と、各種の電子回路と、を備えたコンピュータを備える。また、制御回路ユニット50のプロセッサがメモリデバイス又はストレージ装置に記憶された制御プログラムを実行することで、図2に示す各機能部を実現する。
プロセッサは、「コンピュータ」の一例に対応する。
また、信号入出力ユニット40のインターフェース回路にはA/D変換器が設けられており、アナログ信号の試験力測定信号SG1及び伸び測定信号SG3がA/D変換器によってデジタル信号に変換される。
なお、制御回路ユニット50は、コンピュータに限らず、ICチップやLSIなどの集積回路といった1又は複数の適宜の回路によって構成されてもよい。
通信部51は、試験プログラム実行装置34との間で通信し、試験条件の設定や各種設定パラメータの設定値、引張試験の実行指示や中断指示などを試験プログラム実行装置34から受信する。また、通信部51は、伸び測定信号SG3に基づく伸び測定値ed、及び試験力測定信号SG1に基づく試験力測定値fdを適宜のタイミングで試験プログラム実行装置34に送信する。また、通信部51は、回転測定信号SG2に基づく変位測定値xdを適宜のタイミングで試験プログラム実行装置34に送信する。
フィードバック制御部52は、試験機本体2のサーボモータ18をフィードバック制御して引張試験を実行する。フィードバック制御部52は、サーボモータ18のフィードバック制御を実行する回路である。
例えば、フィードバック制御部52が位置制御を実行する場合には、フィードバック制御部52は、変位センサ15によって測定された伸び制御量eを伸び目標値etに一致させるように変位制御量xの指令値dxを演算し、当該指令値dxを示す指令信号A4(図1)をサーボアンプ44に出力する。なお、伸び制御量eは、伸び測定値edに対応し、変位制御量xは、変位測定値xdに対応する。伸び目標値etは、伸び制御量eの目標値を示す。
なお、本実施形態において、「位置制御」とは、センサ等によって測定された検出値を、その目標値に一致させるように制御することを示す。また、伸び目標値etは、「目標値」及び「位置目標値」の一例に対応し、伸び制御量eは、「制御量」及び「位置制御量」の一例に対応する。
また、例えば、フィードバック制御部52が速度制御を実行する場合には、フィードバック制御部52は、伸び速度制御量veを伸び速度目標値vetに一致させるように変位制御量xの指令値dxを演算し、当該指令値dxを示す指令信号A4(図1)をサーボアンプ44に出力する。伸び速度制御量veは、変位センサ15によって測定された伸び測定値edの単位時間当たりの変化量を示し、伸び速度目標値vetは、伸び速度制御量veの目標値を示す。
なお、本実施形態において、「速度制御」とは、センサ等によって測定された検出値の単位時間当たりの変化量を、その目標値に一致させるように制御することを示す。また、伸び速度目標値vetは、「目標値」及び「速度目標値」の一例に対応し、伸び速度制御量veは、「制御量」及び「速度制御量」の一例に対応する。
本実施形態では、フィードバック制御にはPID(Proportional−Integral−Differential)制御が用いられており、フィードバック制御部52は、いわゆるPID制御器を備える。なお、フィードバック制御部52は、モデル生成部54が算出するパラメータa及びパラメータbに基づいて、PID制御器の各々に付与するゲインを設定する。
本実施形態では、伸び測定値edについて位置制御を実行する場合について説明するが、変位測定値xdについて位置制御を実行してもよい。この場合には、フィードバック制御部52は、変位制御量xを変位目標値xtに一致させるように変位制御量xの指令値dxを演算し、当該指令値dxを示す指令信号A4(図1)をサーボアンプ44に出力する。変位目標値xtは、変位制御量xの目標値を示す。
また、ロードセル14が出力する試験力測定値fdについて位置制御を実行してもよい。この場合には、フィードバック制御部52は、試験力制御量fを試験力目標値ftに一致させるように変位制御量xの指令値dxを演算し、当該指令値dxを示す指令信号A4(図1)をサーボアンプ44に出力する。なお、試験力制御量fは、試験力測定値fdに対応し、試験力目標値ftは、試験力制御量fの目標値を示す。
また、本実施形態では、伸び測定値edについて速度制御を実行する場合について説明するが、ロータリエンコーダ20によって測定された変位測定値xdについて速度制御を実行してもよい。この場合には、フィードバック制御部52は、変位速度制御量vを変位速度目標値vtに一致させるように変位制御量xの指令値dxを演算し、当該指令値dxを示す指令信号A4(図1)をサーボアンプ44に出力する。変位速度制御量vは、変位制御量xの単位時間当たりの変化量を示し、変位速度目標値vtは、変位速度制御量vの目標値を示す。
また、ロードセル14が出力する試験力測定値fdについて速度制御を実行してもよい。この場合には、フィードバック制御部52は、試験力速度制御量vfを試験力速度目標値vftに一致させるように変位制御量xの指令値dxを演算し、当該指令値dxを示す指令信号A4(図1)をサーボアンプ44に出力する。試験力速度制御量fvは、試験力制御量fの単位時間当たりの変化量を示し、試験力速度目標値fvtは、試験力速度制御量fvの目標値を示す。
フィルタ処理部53は、引張試験機1が引張試験を実行する際に、変位制御量xから引張試験機1の固有振動数FAに対応する成分を低減する。
具体的には、変位制御量xの検出信号をハイパスフィルタとローパスフィルタとを通過させることによって、変位制御量xの検出信号に含まれる引張試験機1の固有振動数FAに対応する成分を低減する。ハイパスフィルタは、固有振動数FAより周波数ΔFAだけ高い周波数、すなわち周波数(FA+ΔFA)以上の周波数を通過させる。ローパスフィルタは、固有振動数FAより周波数ΔFBだけ低い周波数、すなわち周波数(FA−ΔFB)以下の周波数を通過させる。固有振動数FAは、例えば17.55kHzであり、周波数ΔFA及び周波数ΔFBの各々は、例えば、1kHzである。
モデル生成部54は、引張試験機1の特性を、伸び速度制御量veと伸び速度目標値vetとを用いて同定し、パラメータを含む同定モデルG(Z)を生成し、同定モデルG(Z)を更新する。伸び速度制御量veは、「計測値」の一例に対応する。変位センサ15は、「検出器」の一例に対応する。伸び速度目標値vetは、「制御目標値」の一例に対応する。
具体的には、モデル生成部54は、引張試験機1の特性を逐次最小二乗法を適用して同定し、パラメータを含む同定モデルG(Z)を生成する。なお、同定モデルG(Z)は、一次遅れ系として規定する。
更に具体的には、モデル生成部54は、次の式(1)に含まれるパラメータa及びパラメータbの値を算出する。
G(Z)=b×Z−1/(1+a×Z−1) (1)
ただし、Zは、Z変換における変数を示す。式(1)は、式(B)に対応する。
更に具体的には、モデル生成部54は、ARMA(Autoregressive Moving Average)モデルに逐次最小二乗法を適用することによって同定モデルG(Z)を生成する。
以下に、ARMAモデルに逐次最小二乗法を適用することによって同定モデルG(Z)を生成する方法について説明する。
同定モデルG(Z)を規定する2つのパラメータa及びパラメータbを下記の式(2)で示すベクトルで規定する。
Figure 2020159893
同定モデルG(Z)へのN番目の入力値を入力値uとし、同定モデルG(Z)からのN番目の出力値を出力値yとして、同定モデルG(Z)の入力値及び出力値を下記の式(3)で示すベクトルで規定する。
Figure 2020159893
ARMAモデルに逐次最小二乗法を適用することによって同定される同定モデルG(Z)の2つのパラメータa及びパラメータbを規定する式(1)のベクトルは、次の式(4)、式(5)、及び式(6)によって算出される。
Figure 2020159893
Figure 2020159893
Figure 2020159893
ただし、式(6)の係数αの値は、10〜10である。
すなわち、同定モデルG(Z)への入力値uと、同定モデルG(Z)からの出力値yとに基づいて、式(4)〜式(6)を用いて、同定モデルG(Z)を規定する2つのパラメータa及びパラメータbを算出できる。
出力調整部55は、モデル生成部54による同定結果が安定するまでの期間において、同定モデルG(Z)の出力値yに代えて、パラメータの値を予め設定された推定値とした仮想同定モデルから出力される仮想出力値yVNを用いる。
具体的には、出力調整部55は、次の式(7)によって、仮想出力値yVNを算出する。
VN=(b×Z−1/(1+a×Z−1))×u+y (7)
ただし、パラメータaは、パラメータaの推定値を示し、パラメータbは、パラメータbの推定値を示す。すなわち、仮想同定モデルは、同定モデルG(Z)のパラメータaをパラメータaに置換し、パラメータbをパラメータbに置換したモデルを示す。また、初期値yは、計測された出力値の初期値、又は、推定値を用いる。例えば、初期値yは、零である。
本実施形態では、仮想同定モデルは、同定モデルG(Z)のパラメータaをパラメータaに置換し、パラメータbをパラメータbに置換したモデルであるが、本発明はこれに限定されない。仮想同定モデルは、予め設定されたモデルであればよい。
モデル生成部54による同定結果が安定するまでの期間は、引張試験機1が試験を開始してから第1期間PAを含む。第1期間PAは、例えば2.5秒間である。
また、モデル生成部54による同定結果が安定するまでの期間は、引張試験機1が試験中に制御量を第1制御量αcから第1制御量αcと相違する第2制御量βcに変更する場合において、制御量を第1制御量αcから第2制御量βcに変更してから第2期間PBを含む。第2期間PBは、例えば2.5秒間である。第1制御量αcは、例えば伸び制御量eであり、第2制御量βcは試験力制御量fである。第1期間PA及び第2期間PBにおける出力調整部55の処理については、図4を参照して詳細に説明する。
引張試験機1が試験中に制御量を第1制御量αcから第2制御量βcに変更し、更に第1制御量αcに戻す場合において、出力調整部55は、以下の処理を行う。すなわち、出力調整部55は、第2制御量βcに係る制御の前に実行された第1制御量αcに係る同定モデルG(Z)のパラメータの値を、第2制御量βcに係る制御の後に実行された第1制御量αcに係る同定モデルG(Z)のパラメータの初期値として用いる。この場合の出力調整部55の処理については、図5を参照して詳細に説明する。
また、モデル生成部54による同定結果が安定するまでの期間の経過から第3期間PCにおいて、出力調整部55は、次の式(8)を用いて、仮想出力値yVNの適用比率Kを期間経過に応じて減少することによって、出力値yを仮想出力値yVNから実出力値ymNに切り換える。
=yVN×K+ymN×(1−K) (8)
ただし、仮想出力値yVNは、仮想同定モデルからの出力値を示し、実出力値ymNは、同定モデルG(Z)からの出力値を示す。適用比率K(0≦K≦1)は、出力調整部55によって、期間経過に応じて1から零まで減少される。なお、適用比率Kは、「変数K」に対応し、実出力値ymNは、「変数Ymn」に対応し、仮想出力値yVNは、「変数Yvn」に対応する。
[3.同定結果]
[3−1.比較例における同定結果]
図3は、比較例の同定モデルG(Z)におけるパラメータの変化の一例を示すグラフである。比較例では、モデル生成部54が、ARMAモデルに逐次最小二乗法を適用することによって同定モデルG(Z)を生成した。
また、フィードバック制御部52が変位センサ15によって測定された伸び制御量eについて速度制御を実行する場合について説明する。すなわち、フィードバック制御部52は、伸び速度制御量veを伸び速度目標値vetに一致させるように変位制御量xの指令値dxを演算し、当該指令値dxを示す指令信号A4(図1)をサーボアンプ44に出力した。
なお、試験片TPとしては、中央がくびれて形成されたダンベル型試験片が用いられた。また、変位センサ15の標点間は、試験片TPのくびれた領域に形成された。変位センサ15の標点間は、変位センサ15によって、試験片TPにおいて伸び制御量eが検出される領域を示す。
図3の上段の図、中段の図、及び下段の図の各々において、横軸は、時間T(秒)を示す。図3の上段の図において、縦軸は、同定モデルG(Z)におけるパラメータaの値を示す。図3の中段の図において、縦軸は、同定モデルG(Z)におけるパラメータbの値を示す。図3の下段の図において、縦軸は、伸び制御量e、及び変位制御量xの値を示す。
図3のグラフG11は、パラメータaの値の変化を示す。図3のグラフG12は、パラメータbの値の変化を示す。図3のグラフG13は、変位制御量xの値の変化を示す。図3のグラフG14は、伸び制御量eの値の変化を示す。
変位センサ15の標点間の距離よりも、試験片TPを把持する上つかみ具21と下つかみ具22との間隔が長い。そこで、試験開始時の時間Tが零から時間T11までの期間においては、変位制御量xの値の方が、伸び制御量eの値よりも大きい。時間T11以降において、試験片TPの標点間が塑性変形したため、変位制御量xの単位時間当たりの変化量が、伸び制御量eの単位時間当たりの変化量に近づいた。換言すれば、時間T11以降において、グラフG13の傾きが、グラフG14の傾きに近づいた。時間T12において、試験片TPの中央部以外の領域が塑性変形したため、フィードバック制御部52は、伸び制御量eの単位時間当たりの変化量を一定にするために、変位制御量xを急激に増大した。すなわち、時間T12において、変位制御量xを示すグラフG13がステップ的に増加した。
グラフG11に示すように、ARMAモデルに逐次最小二乗法を適用することによって生成された同定モデルG(Z)のパラメータaの値は、試験開始から2秒間程度の期間において、不安定に変化した。また、時間T12においては、変位制御量xを急激に増大するため、同定モデルG(Z)のパラメータaの値は、不安定に変化した。
このように、ARMAモデルに逐次最小二乗法を適用することによって生成された同定モデルG(Z)のパラメータaの値は、不安定に変化する場合がある。このような場合には、パラメータaの値を用いて、フィードバック制御を適正に実行することは困難であった。
[3−2.本実施形態における同定結果及び制御結果]
図4及び図5の各々は、本実施形態における同定モデルG(Z)のパラメータの変化の一例を示すグラフである。
図4及び図5の上段の図、中段の図、及び下段の図の各々において、横軸は、時間T(秒)を示す。図4及び図5の上段の図において、縦軸は、同定モデルG(Z)におけるパラメータaの値を示す。図4及び図5の中段の図において、縦軸は、同定モデルG(Z)におけるパラメータbの値を示す。図4及び図5の下段の図において、縦軸は、伸び制御量e、変位制御量x、及び試験力制御量fの値を示す。なお、図4及び図5に示す材料試験を行ったときの試験片TPの材質は、ゴム(例えば、天然ゴム)であった。
図4のグラフG21は、同定モデルG(Z)のパラメータaの値の変化を示す。図4のグラフG22は、同定モデルG(Z)のパラメータbの値の変化を示す。図4のグラフG23は、試験力制御量fの値の変化を示す。図4のグラフG24は、伸び制御量eの値の変化を示す。図4のグラフG25は、伸び目標値etの値の変化を示す。図4のグラフG26は、目標値の変化を示す。
時間T21から時間T22までの期間P1において、フィードバック制御部52は、伸び速度制御量veが一定になるように速度制御を実行した。
引張試験機1が試験を開始してから第1期間PAでは、モデル生成部54による同定結果が安定しないため、出力調整部55は、以下の処理を行った。すなわち、出力調整部55は、第1期間PAにおいて、同定モデルG(Z)の出力値yに代えて、パラメータの値を予め設定された推定値とした仮想同定モデルから出力される仮想出力値yVNを用いた。
すなわち、第1期間PAにおいては、パラメータaの値及びパラメータbの値は、一定値に保持された。具体的には、パラメータaの値は、パラメータaの値に保持され、パラメータbの値は、パラメータbの値に保持された。
その結果、グラフG24に示すように、第1期間PAにおいて、伸び制御量eの傾き、すなわち伸び速度制御量veが一定に制御された。すなわち、フィードバック制御部52の制御精度は良好であった。
第1期間PAの経過後は、モデル生成部54がARMAモデルに逐次最小二乗法を適用することによって同定モデルG(Z)を生成した。そこで、パラメータaの値及びパラメータbの値は、時間の経過と共に変化した。また、フィードバック制御部52は、モデル生成部54によって生成された同定モデルG(Z)に基づいて、制御のゲインを決定した。
その結果、グラフG24に示すように、期間P1の第1期間PA以降の期間において、伸び制御量eの傾き、すなわち伸び速度制御量veが一定に制御された。すなわち、フィードバック制御部52の制御精度は良好であった。
時間T22から時間T23までの期間P2において、フィードバック制御部52は、伸び制御量eが一定になるように位置制御を実行した。換言すれば、フィードバック制御部52は、伸び制御量eが変化しないようにホールド制御を実行した。
期間P2においても、モデル生成部54がARMAモデルに逐次最小二乗法を適用することによって同定モデルG(Z)を生成した。そこで、パラメータaの値及びパラメータbの値は、時間の経過と共に変化した。また、フィードバック制御部52は、モデル生成部54によって生成された同定モデルG(Z)に基づいて、制御のゲインを決定した。
その結果、グラフG24に示すように、期間P2において、伸び制御量eが一定に制御された。すなわち、フィードバック制御部52の制御精度は良好であった。
時間T23以降においては、フィードバック制御部52は、試験力速度制御量vfに対する速度制御、又は、試験力制御量fに対する位置制御を実行した。すなわち、時間T23において、制御量が伸び制御量eから試験力制御量fに変更され、目標値は、伸び目標値etから試験力目標値ftに変更された。
時間T23から時間T24までの期間P3において、フィードバック制御部52は、試験力速度制御量vfが一定になるように速度制御を実行した。
引張試験機1が時間T23において、制御量を伸び制御量eから試験力制御量fに変更してから第2期間PBでは、モデル生成部54による同定結果が安定しないため、出力調整部55は、以下の処理を行った。すなわち、出力調整部55は、第2期間PBにおいて、同定モデルG(Z)の出力値yに代えて、パラメータの値を予め設定された推定値とした仮想同定モデルから出力される仮想出力値yVNを用いた。なお、伸び制御量eは、第1制御量αcの一例に対応し、試験力制御量fは、第2制御量βcの一例に対応する。また、第2期間PBは、期間P3と一致している。すなわち、第2期間PBにおいては、パラメータaの値及びパラメータbの値は、一定値に保持された。具体的には、パラメータa1の値は、パラメータaの値に保持され、パラメータbの値は、パラメータbの値に保持された。
その結果、グラフG23に示すように、第2期間PBにおいて、試験力制御量fの傾き、すなわち試験力速度制御量vfが一定に制御された。すなわち、フィードバック制御部52の制御精度は良好であった。
時間T24から時間T25までの期間P4において、フィードバック制御部52は、試験力制御量fが一定になるように位置制御を実行した。換言すれば、フィードバック制御部52は、試験力制御量fが変化しないようにホールド制御を実行した。
期間P4においては、モデル生成部54がARMAモデルに逐次最小二乗法を適用することによって同定モデルG(Z)を生成した。そこで、パラメータaの値及びパラメータbの値は、時間の経過と共に変化した。また、フィードバック制御部52は、モデル生成部54によって生成された同定モデルG(Z)に基づいて、制御のゲインを決定した。
その結果、グラフG23に示すように、期間P4において、試験力制御量fが一定に制御された。すなわち、フィードバック制御部52の制御精度は良好であった。
時間T25から時間T26までの期間P5において、フィードバック制御部52は、試験力速度制御量vfが一定になるように速度制御を実行した。
期間P5においても、モデル生成部54がARMAモデルに逐次最小二乗法を適用することによって同定モデルG(Z)を生成した。そこで、パラメータaの値及びパラメータbの値は、時間の経過と共に変化した。また、フィードバック制御部52は、モデル生成部54によって生成された同定モデルG(Z)に基づいて、制御のゲインを決定した。
その結果、グラフG23に示すように、期間P5において、試験力速度制御量vfが一定に制御された。すなわち、フィードバック制御部52の制御精度は良好であった。
時間T26から時間T27までの期間P6において、フィードバック制御部52は、試験力制御量fが一定になるように位置制御を実行した。換言すれば、フィードバック制御部52は、試験力制御量fが変化しないようにホールドした。
期間P6においても、モデル生成部54がARMAモデルに逐次最小二乗法を適用することによって同定モデルG(Z)を生成した。そこで、パラメータaの値及びパラメータbの値は、時間の経過と共に変化した。また、フィードバック制御部52は、モデル生成部54によって生成された同定モデルG(Z)に基づいて、制御のゲインを決定した。
その結果、グラフG23に示すように、期間P6において、試験力制御量fが一定に制御された。すなわち、フィードバック制御部52の制御精度は良好であった。
図5は、図4の期間P6の終了後、時間T31から時間T32までの期間P7において、フィードバック制御部52は、伸び速度制御量veが一定になるように速度制御を実行した。その後、時間T32から時間T33までの期間P8において、フィードバック制御部52は、伸び制御量eが一定になるように位置制御を実行した。換言すれば、フィードバック制御部52は、伸び制御量eが変化しないようにホールド制御を実行した。
図5のグラフG31は、同定モデルG(Z)のパラメータaの値の変化を示す。図5のグラフG32は、同定モデルG(Z)のパラメータbの値の変化を示す。図5のグラフG33は、試験力制御量fの値の変化を示す。図5のグラフG34は、伸び制御量eの値の変化を示す。図5のグラフG25は、伸び目標値etの値の変化を示す。図5のグラフG26は、目標値の変化を示す。
時間T31では、制御量が試験力制御量fから伸び制御量eに変更された。すなわち、引張試験機1が試験中に制御量を、図4に示す時間T23において、伸び制御量eから試験力制御量fに変更し、更に図5に示す時間T31において、試験力制御量fから伸び制御量eに戻した。伸び制御量eは、第1制御量αcの一例に対応し、試験力制御量fは第2制御量βcの一例に対応する。
出力調整部55は、試験力制御量fに係る制御の前に実行された伸び制御量eに係る同定モデルG(Z)のパラメータの値を、試験力制御量fに係る制御の後に実行された伸び制御量eに係る同定モデルG(Z)のパラメータの初期値として用いた。すなわち、期間PDにおいて、出力調整部55は、図5の上段の図の破線で示すように、図4に示す時間T23における同定モデルG(Z)のパラメータの値を同定モデルG(Z)のパラメータの初期値として用いた。
また、期間PDにおいて、出力調整部55は、同定モデルG(Z)の出力値yに代えて、図4に示す時間T23における同定モデルG(Z)のパラメータの値がパラメータの初期値として設定された仮想同定モデルから出力される仮想出力値yVNを用いた。
すなわち、期間PDにおいては、パラメータaの値及びパラメータbの値は、一定値に保持された。具体的には、パラメータa1の値は、パラメータaの値に保持され、パラメータbの値は、パラメータbの値に保持された。
その結果、グラフG34に示すように、期間PDにおいて、伸び制御量eの傾き、すなわち伸び速度制御量veが一定に制御された。すなわち、フィードバック制御部52の制御精度は良好であった。
期間PDの経過後は、モデル生成部54がARMAモデルに逐次最小二乗法を適用することによって同定モデルG(Z)を生成した。そこで、パラメータaの値及びパラメータbの値は、時間の経過と共に変化した。また、フィードバック制御部52は、モデル生成部54によって生成された同定モデルG(Z)に基づいて、制御のゲインを決定した。
その結果、グラフG34に示すように、期間P7における期間PD以降の期間において、伸び制御量eの傾き、すなわち伸び速度制御量veが一定に制御された。すなわち、フィードバック制御部52の制御精度は良好であった。
時間T32から時間T33までの期間P8において、フィードバック制御部52は、伸び制御量eが一定になるように位置制御を実行した。換言すれば、フィードバック制御部52は、伸び制御量eが変化しないようにホールド制御を実行した。
期間P8においても、モデル生成部54がARMAモデルに逐次最小二乗法を適用することによって同定モデルG(Z)を生成した。そこで、パラメータaの値及びパラメータbの値は、時間の経過と共に変化した。また、フィードバック制御部52は、モデル生成部54によって生成された同定モデルG(Z)に基づいて、制御のゲインを決定した。
その結果、グラフG34に示すように、期間P8において、伸び制御量eが一定に制御された。すなわち、フィードバック制御部52の制御精度は良好であった。
図4及び図5を参照して説明したように、本実施形態に係る制御装置として機能する制御回路ユニット50によれば、引張試験機1が試験を開始してから第1期間PAにおいても、フィードバック制御の制御量を変更した場合であっても、フィードバック制御の制御精度は良好であった。
[3−3.比較例と本実施形態との制御精度の比較]
図6は、図3を参照して説明した比較例の制御精度と、図4及び図5を参照して説明した本実施形態の制御精度との一例を示すグラフである。換言すれば、図6は、本実施形態に係る制御回路ユニット50による制御精度の向上効果の一例を示すグラフである。
図6は、引張試験機1において、試験片TPを試験力速度制御量vfが一定になるように速度制御を実行した場合の実験結果を示す。なお、試験力速度目標値vftは、20N/秒であった。試験片TPの材料は、ゴムであった。
図6の横軸は、時間Tを示し、縦軸は試験力速度制御量vfの変化を示す。図6のグラフG41は、図3を参照して説明した比較例における試験力速度制御量vfの変化を示し、図6のグラフG42は、図4及び図5を参照して説明した本実施形態における試験力速度制御量vfの変化を示す。
なお、本実施形態における出力調整部55は、引張試験機1が試験を開始してから第1期間PAにおいて、同定モデルG(Z)の出力値yに代えて、パラメータの値を予め設定された推定値とした仮想同定モデルから出力される仮想出力値yVNを用いた。第1期間PAは、2秒間であった。
グラフG41に示すように、比較例では、引張試験機1が試験を開始した直後に、試験力速度制御量vfが急激に減少して−20N/秒を超え、その後、試験力速度制御量vfが急激に増加して37N/秒に到達した。また、その後、時間Tが3.5秒までの期間において、試験力速度制御量vfは、振動した。
一方、グラフG42に示すように、本実施形態では、引張試験機1が試験を開始した直後に、試験力速度制御量vfが増加して27N/秒まで到達したが、その後、時間Tが1.3秒以降においては、試験力速度制御量vfの試験力速度目標値vftに対する誤差が3N/秒にまで収束した。
このように、本実施形態に係る制御装置として機能する制御回路ユニット50によれば、フィードバック制御の制御精度を向上できた。
[4.制御装置の処理]
図7は、制御装置として機能する制御回路ユニット50の処理の一例を示すフローチャートである。図7では、引張試験機1が試験中に制御量を第1制御量αcから第1制御量αcと相違する第2制御量βcに変更する場合について説明する。
次に、ステップS101において、出力調整部55は、引張試験機1が試験を開始してから第1期間PA内であるか否かを判定する。
第1期間PA内であると出力調整部55が判定した場合(ステップS101;YES)には、処理が後述するステップS105に進む。第1期間PA内ではないと出力調整部55が判定した場合(ステップS101;NO)には、処理がステップS103に進む。
そして、ステップS103において、出力調整部55は、制御量を第1制御量αcから第2制御量βcに変更してから第2期間PB内であるか否かを判定する。
第2期間PB内ではないと出力調整部55が判定した場合(ステップS103;NO)には、処理が後述するステップS115に進む。第2期間PB内であると出力調整部55が判定した場合(ステップS103;YES)には、処理がステップS105に進む。
そして、ステップS105において、出力調整部55は、入力値uと仮想出力値yVNとを取得する。具体的には、出力調整部55は、仮想同定モデルから出力される仮想出力値yVNを算出する。
次に、ステップS107において、出力調整部55は、入力値uと仮想出力値yVNとを用いてパラメータaの値を更新する。
次に、ステップS109において、出力調整部55は、入力値uと仮想出力値yVNとを用いてパラメータbの値を更新する。
次に、ステップS111において、フィードバック制御部52は、パラメータa及びパラメータbを用いて、フィードバック制御のゲインの値を設定する。
次に、ステップS113において、フィードバック制御部52は、フィードバック制御のゲインの値と、仮想同定モデルから出力される仮想出力値yVNとを用いて、フィードバック制御を実行する。その後、処理がステップS125に進む。
第2期間PB内ではないと出力調整部55が判定した場合(ステップS103;NO)には、ステップS115において、モデル生成部54は、同定モデルG(Z)への入力値uと出力値yとを取得する。
次に、ステップS117において、モデル生成部54は、入力値uと出力値yとに基づいて、パラメータaの値を更新する。
次に、ステップS119において、モデル生成部54は、入力値uと出力値yとに基づいて、パラメータbの値を更新する。
次に、ステップS121において、パラメータaの値、及びパラメータbの値に基づいて、フィードバック制御部52は、フィードバック制御のゲインの値を更新する。
次に、ステップS123において、フィードバック制御部52は、同定モデルG(Z)と、フィードバック制御のゲインの値とを用いて、フィードバック制御を実行する。その後、処理がステップS125に進む。
そして、ステップS125において、制御回路ユニット50は、引張試験機1の材料試験が終了したか否かを判定する。
引張試験機1の材料試験が終了していないと制御回路ユニット50が判定した場合(ステップS125;NO)には、処理がステップS101に戻る。引張試験機1の材料試験が終了したと制御回路ユニット50が判定した場合(ステップS125;YES)には、処理が終了する。
図7のステップS115−ステップS119は、「モデル生成ステップ」の一例に対応する。図7のステップS105-ステップS109は、「出力調整ステップ」の一例に対応する。
[8.制御装置の効果]
本実施形態に係る制御装置として機能する制御回路ユニット50は、試験片TPに試験力を付与し、試験片TPを変形させて材料試験を行う引張試験機1を制御する。制御回路ユニット50は、引張試験機1の特性を伸び速度制御量veと伸び速度目標値vetとを用いて同定し、パラメータを含む同定モデルG(Z)を生成し、同定モデルG(Z)を更新するモデル生成部54と、モデル生成部54による同定結果が安定するまでの期間において、同定モデルG(Z)による引張試験機1の特性を同定する際に用いる伸び速度制御量veに代えて、仮想同定モデルから出力される仮想出力値yVNを用いる出力調整部55と、を備える。
また、試験片TPに試験力を付与し、試験片TPを変形させて材料試験を行う引張試験機1は、制御装置として機能する制御回路ユニット50を備える。
また、制御回路ユニット50の制御方法は、試験片TPに試験力を付与し、試験片TPを変形させて材料試験を行う引張試験機1を制御する制御回路ユニット50の制御方法である。制御回路ユニット50の制御方法は、引張試験機1の特性を伸び速度制御量veと伸び速度目標値vetとを用いて同定し、パラメータを含む同定モデルG(Z)を生成し、同定モデルG(Z)を更新するモデル生成ステップと、モデル生成ステップでの同定結果が安定するまでの期間において、同定モデルG(Z)による引張試験機1の特性を同定する際に用いる伸び速度制御量veに代えて、仮想同定モデルから出力される仮想出力値yVNを用いる出力調整ステップと、を含む。
また、制御装置として機能する制御回路ユニット50の制御プログラムは、試験片TPに試験力を付与し、試験片TPを変形させて材料試験を行う引張試験機1を、コンピュータを用いて、制御する制御回路ユニット50の制御プログラムである。制御プログラムは、コンピュータを、制御回路ユニット50は、引張試験機1の特性を伸び速度制御量veと伸び速度目標値vetとを用いて同定し、パラメータを含む同定モデルG(Z)を生成し、同定モデルG(Z)を更新するモデル生成部54、及び、モデル生成部54による同定結果が安定するまでの期間において、同定モデルG(Z)による引張試験機1の特性を同定する際に用いる伸び速度制御量ve代えて、パラメータの値を予め設定された推定値とした仮想同定モデルから出力される仮想出力値yVNを用いる出力調整部55、として機能させる。
よって、制御回路ユニット50、引張試験機1、制御回路ユニット50の制御方法、及び制御回路ユニット50の制御プログラムは、同定モデルG(Z)の同定結果が安定するまでの期間において、同定モデルG(Z)による引張試験機1の特性を同定する際に用いる伸び速度制御量veに代えて、パラメータの値を予め設定された推定値とした仮想同定モデルから出力される仮想出力値yVNを用いる。したがって、仮想出力値yVNを用いて、安定した制御を実行できる。その結果、引張試験機1の制御精度を向上できる。
また、モデル生成部54による同定結果が安定するまでの期間は、引張試験機1が試験を開始してから第1期間PAを含む。
よって、引張試験機1が試験を開始してから第1期間PAにおいて、安定した制御を実行できる。したがって、引張試験機1の制御精度を向上できる。
また、モデル生成部54による同定結果が安定するまでの期間は、引張試験機1が試験中に制御量を第1制御量αcから第1制御量αcと相違する第2制御量βcに変更する場合において、制御量を第1制御量αcから第2制御量βcに変更してから第2期間PBを含む。
よって、試験中に制御量を第1制御量αcから第2制御量βcに変更する場合においても、安定した制御を実行できる。したがって、引張試験機1の制御精度を向上できる。
また、引張試験機1が試験中に制御量を第1制御量αcから第2制御量βcに変更し、更に第1制御量αcに戻す場合において、出力調整部55は、以下の処理を行う。すなわち、出力調整部55は、第2制御量βcの前に実行された第1制御量αcに係る同定モデルG(Z)のパラメータの値を、第2制御量βcの後に実行された第1制御量αcに係る同定モデルG(Z)のパラメータの初期値として用いる。
よって、引張試験機1が試験中に制御量を第1制御量αcから第2制御量βcに変更し、更に第1制御量αcに戻す場合に、第1制御量αcに戻した時間以降において、安定した制御を実行できる。したがって、引張試験機1の制御精度を向上できる。
モデル生成部54による同定結果が安定するまでの期間の経過から第3期間PCにおいて、出力調整部55は、次の式(8)を用いて、仮想出力値yVNの適用比率Kを期間経過に応じて減少することによって、出力値yを仮想出力値yVNから実出力値ymNに切り換える。
=yVN×K+ymN×(1−K) (8)
ただし、仮想出力値yVNは、仮想同定モデルからの出力値を示し、実出力値ymNは、同定モデルG(Z)からの出力値を示す。適用比率K(0≦K≦1)は、出力調整部55によって、期間経過に応じて1から零まで減少される。
なお、式(8)は、便宜上、再度記載している。
よって、仮想出力値yVNの適用比率Kを期間経過に応じて減少するため、仮想出力値yVNから実出力値ymNに切り換えるときに、安定した制御を実行できる。したがって、引張試験機1の制御精度を向上できる。
また、同定モデルは、一次遅れ系であって、次の式(1)で規定され、モデル生成部54は、式(1)に含まれるパラメータa及びパラメータbの値を算出する。
G(Z)=b×Z−1/(1+a×Z−1) (1)
なお、式(1)は、便宜上、再度記載している。
したがって、パラメータa及びパラメータbの値がモデル生成部54によって算出されるため、一次遅れ系を規定できる。
また、モデル生成部54は、ARMAモデルに逐次最小二乗法を適用することによって同定モデルG(Z)を生成する。
したがって、適正な同定モデルG(Z)を生成できる。
[9.その他の実施形態]
本実施形態では、制御回路ユニット50が制御装置として機能する場合について説明したが、本発明はこれに限定されない。制御装置は、コンピュータを備えればよい。例えば、パーソナルコンピュータが、制御装置として機能してもよいし、タブレット端末が制御装置として機能してもよい。
また、本実施形態では、モデル生成部54は、ARMAモデルに逐次最小二乗法を適用することによって同定モデルG(Z)を生成するが、本発明はこれに限定されない。モデル生成部54は、引張試験機1の特性を逐次最小二乗法を適用して同定し、パラメータを含む同定モデルG(Z)を生成すればよい。
なお、本実施形態に係る制御回路ユニット50は、あくまでも本発明に係る制御装置の態様の例示であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲において任意に変形および応用が可能である。
1 引張試験機(材料試験機)
2 引張試験機本体
4 制御ユニット
10 クロスヘッド
14 ロードセル
15 変位センサ(検出器)
18 サーボモータ
20 ロータリエンコーダ
21 上つかみ具
22 下つかみ具
30 統括制御装置
32 表示装置
34 引張試験プログラム実行装置
40 信号入出力ユニット
42 第1センサアンプ
43 カウンタ回路
44 サーボアンプ
45 第2センサアンプ
50 制御回路ユニット(制御装置)
51 通信部
52 フィードバック制御部
53 フィルタ処理部
54 モデル生成部
55 出力調整部
、a、b、b パラメータ
dx 指令値
dT サンプリング時
e 伸び制御量
ed 伸び測定値
et 伸び目標値
f 試験力制御量
ft 試験力目標値
FA 固有振動数
fd 試験力測定値
FT 試験力
G(Z) 同定モデル
SG1 試験力測定信号
SG2 回転測定信号
SG3 伸び測定信号
TP 試験片
入力値
v 変位速度制御量
ve 伸び速度制御量(計測値)
vet 伸び速度目標値(制御目標値)
vf 試験力速度制御量
vft 試験力速度目標値
vt 変位速度制御量
x 変位制御量
xd 変位測定量
xt 変位目標値
、ymN 出力値
VN 仮想出力値
αc 第1制御量
βc 第2制御量

Claims (10)

  1. 試験片に試験力を付与し、前記試験片を変形させて材料試験を行う材料試験機を制御する制御装置であって、
    前記材料試験機の特性を、検出器の計測値と、前記計測値に対応する制御目標値とを用いて同定し、パラメータを含む同定モデルを生成し、前記同定モデルを更新するモデル生成部と、
    前記モデル生成部による同定結果が安定するまでの期間において、前記同定モデルによる前記材料試験機の特性を同定する際に用いる前記検出器の計測値に代えて、仮想同定モデルから出力される仮想出力値を用いる出力調整部と、
    を備える、制御装置。
  2. 前記モデル生成部による同定結果が安定するまでの期間は、前記材料試験機が試験を開始してから第1期間を含む、請求項1に記載の制御装置。
  3. 前記モデル生成部による同定結果が安定するまでの期間は、前記材料試験機が試験中に制御量を第1制御量から前記第1制御量と相違する第2制御量に変更する場合において、前記制御量を前記第1制御量から前記第2制御量に変更してから第2期間を含む、請求項1又は請求項2に記載の制御装置。
  4. 前記材料試験機が試験中に制御量を前記第1制御量から前記第2制御量に変更し、更に前記第1制御量に戻す場合において、前記出力調整部は、前記第2制御量の前に実行された前記第1制御量に係る前記同定モデルの前記パラメータの値を、前記第2制御量の後に実行された前記第1制御量に係る前記同定モデルの前記パラメータの初期値として用いる、請求項3に記載の制御装置。
  5. 前記モデル生成部による同定結果が安定するまでの期間の経過から第3期間において、前記出力調整部は、次の式(A)を用いて、前記仮想出力値の適用比率を期間経過に応じて減少することによって、前記仮想出力値を前記同定モデルの出力値に切り換える、請求項1から4のいずれか1項に記載の制御装置。
    Yn=Yvn×K+Ymn×(1−K) (A)
    ただし、変数Ymnは、前記同定モデルの出力値を示し、変数Yvnは、前記仮想出力値を示し、変数K(0≦K≦1)は、前記適用比率を示す。
  6. 前記同定モデルは、一次遅れ系であって、次の式(B)で規定され、
    前記パラメータは、前記式(A)に含まれるパラメータA1及びパラメータB1を含む、
    請求項1から5のいずれか1項に記載の制御装置。
    G(Z)=B1×Z−1/(1+A1×Z−1) (B)
    ただし、Zは、Z変換における変数を示す。
  7. 前記モデル生成部は、ARMA(Autoregressive Moving Average)モデルに逐次最小二乗法を適用することによって前記同定モデルを生成する、
    請求項1から6のいずれか1項に記載の制御装置。
  8. 試験片に試験力を付与し、前記試験片を変形させて材料試験を行う材料試験機であって、
    請求項1から7のいずれか1項に記載の制御装置を備える、材料試験機。
  9. 試験片に試験力を付与し、前記試験片を変形させて材料試験を行う材料試験機を制御する制御装置の制御方法であって、
    前記材料試験機の特性を、検出器の計測値と、前記計測値に対応する制御目標値とを用いて同定し、パラメータを含む同定モデルを生成し、前記同定モデルを更新するモデル生成ステップと、
    前記モデル生成ステップでの同定結果が安定するまでの期間において、前記同定モデルによる前記材料試験機の特性を同定する際に用いる前記検出器の計測値に代えて、仮想同定モデルから出力される仮想出力値を用いる出力調整ステップと、
    を含む、制御装置の制御方法。
  10. 試験片に試験力を付与し、前記試験片を変形させて材料試験を行う材料試験機を、コンピュータを用いて、制御する制御装置の制御プログラムであって、
    前記コンピュータを、
    前記材料試験機の特性を、検出器の計測値と、前記計測値に対応する制御目標値とを用いて同定し、パラメータを含む同定モデルを生成し、前記同定モデルを更新するモデル生成部、及び、
    前記モデル生成部による同定結果が安定するまでの期間において、前記同定モデルによる前記材料試験機の特性を同定する際に用いる前記検出器の計測値に代えて、仮想同定モデルから出力される仮想出力値を用いる出力調整部、
    として機能させる、制御プログラム。
JP2019060218A 2019-03-27 2019-03-27 制御装置、材料試験機、制御装置の制御方法、及び制御プログラム Active JP7234733B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019060218A JP7234733B2 (ja) 2019-03-27 2019-03-27 制御装置、材料試験機、制御装置の制御方法、及び制御プログラム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019060218A JP7234733B2 (ja) 2019-03-27 2019-03-27 制御装置、材料試験機、制御装置の制御方法、及び制御プログラム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020159893A true JP2020159893A (ja) 2020-10-01
JP7234733B2 JP7234733B2 (ja) 2023-03-08

Family

ID=72642917

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019060218A Active JP7234733B2 (ja) 2019-03-27 2019-03-27 制御装置、材料試験機、制御装置の制御方法、及び制御プログラム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7234733B2 (ja)

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002340763A (ja) * 2001-05-15 2002-11-27 Shimadzu Corp サーボ式材料試験機
JP2003106966A (ja) * 2001-09-28 2003-04-09 Shimadzu Corp 油圧サーボ式材料試験機
JP2010501846A (ja) * 2006-08-21 2010-01-21 イリノイ トゥール ワークス インコーポレイティド 材料試験装置の調節方法
JP2012516446A (ja) * 2009-01-27 2012-07-19 イリノイ トゥール ワークス インコーポレイティド 電磁アクチュエータの適応制御のための装置、制御器、及び方法
JP2014009963A (ja) * 2012-06-27 2014-01-20 Saginomiya Seisakusho Inc 試験装置
WO2018002747A1 (en) * 2016-06-29 2018-01-04 Illinois Tool Works, Inc. A testing system with real-time compensation of varying system parameters

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002340763A (ja) * 2001-05-15 2002-11-27 Shimadzu Corp サーボ式材料試験機
JP2003106966A (ja) * 2001-09-28 2003-04-09 Shimadzu Corp 油圧サーボ式材料試験機
JP2010501846A (ja) * 2006-08-21 2010-01-21 イリノイ トゥール ワークス インコーポレイティド 材料試験装置の調節方法
JP2012516446A (ja) * 2009-01-27 2012-07-19 イリノイ トゥール ワークス インコーポレイティド 電磁アクチュエータの適応制御のための装置、制御器、及び方法
JP2014009963A (ja) * 2012-06-27 2014-01-20 Saginomiya Seisakusho Inc 試験装置
WO2018002747A1 (en) * 2016-06-29 2018-01-04 Illinois Tool Works, Inc. A testing system with real-time compensation of varying system parameters

Also Published As

Publication number Publication date
JP7234733B2 (ja) 2023-03-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6861814B2 (en) Control parameter automatic adjustment apparatus
US8474147B2 (en) Method and apparatus for measuring surface profile of sample
JP2009014499A (ja) 材料試験機
CN105522584A (zh) 控制方法、控制装置及柔性机械手系统
JP7234733B2 (ja) 制御装置、材料試験機、制御装置の制御方法、及び制御プログラム
JP4196400B2 (ja) モータの制御装置及び制御方法
JP7070702B2 (ja) 材料試験機、及び材料試験機の制御方法
JP7140033B2 (ja) 材料試験機、及び材料試験機の制御方法
JP2000148210A (ja) ゲイン算出装置
JP7234736B2 (ja) 同定装置、材料試験機、同定装置の制御方法、及び制御プログラム
JP5035177B2 (ja) 材料試験機
JP7044177B2 (ja) 材料試験機、及び材料試験機の制御方法
JP7180507B2 (ja) 材料試験機、及び材料試験機の制御方法
JP2020169837A (ja) 材料試験機、及び材料試験機の制御方法
JP2018096841A (ja) 材料試験機
JP7172801B2 (ja) 材料試験機、及び、材料試験機の制御方法
JP7159064B2 (ja) シート試験装置とシート試験方法
JP7099388B2 (ja) 制御装置、材料試験機、制御装置の制御方法、及び制御プログラム
JP4808936B2 (ja) 計量装置
US12025591B2 (en) Material testing machine and method for controlling material testing machine
JP5195777B2 (ja) 材料試験機
JP7497141B2 (ja) ロボット制御装置、ロボットシステム及びロボット制御方法
US20230063996A1 (en) Flow rate control device, flow rate control device control method, and flow rate control device control program
US20220042893A1 (en) Material testing machine and method for controlling material testing machine
JP3749411B2 (ja) 材料試験装置における制御方法および材料試験装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210616

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20220520

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220524

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220725

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220927

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20221110

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230124

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230206

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 7234733

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151